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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023155227
(43)【公開日】2023-10-20
(54)【発明の名称】撮像装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 23/45 20230101AFI20231013BHJP
   H04N 23/50 20230101ALI20231013BHJP
   H04N 23/55 20230101ALI20231013BHJP
   H04N 23/54 20230101ALI20231013BHJP
   G01N 21/21 20060101ALI20231013BHJP
   G01N 21/88 20060101ALN20231013BHJP
【FI】
H04N23/45
H04N23/50
H04N23/55
H04N23/54
G01N21/21 Z
G01N21/88 H
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023114494
(22)【出願日】2023-07-12
(62)【分割の表示】P 2019081320の分割
【原出願日】2019-04-22
(71)【出願人】
【識別番号】392025696
【氏名又は名称】株式会社ジェイエイアイコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100112874
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 薫
(72)【発明者】
【氏名】渡部 雅夫
(72)【発明者】
【氏名】田島 芳雄
(72)【発明者】
【氏名】浅野 長武
(72)【発明者】
【氏名】高橋 宏明
(57)【要約】
【課題】被検査物の表面や被検査物の形状の特徴を、さらに高精度であって効率的に検査することができる、撮像装置を提供する。
【解決手段】撮像装置は、第2の光学系と、少なくとも1つの偏光子と、ビームスプリッタと、複数の固体撮像素子と、信号処理部と、を備える。第2の光学系が、第4のプリズムと、第3の光学フィルタとを備える。第4のプリズムとビームスプリッタとがこの順で隣り合って配置される。第4のプリズムとビームスプリッタとの間に、第3の光学フィルタが配置される。第3の光学フィルタが、第4のプリズムが有する入射プリズム面から入射された入射光を反射光と透過光の2つに分け、反射された一方の反射光の第4の光束を第4のプリズムの入射プリズム面に反射させて第4のプリズムが有する光射出面から射出させる。ビームスプリッタが、他方の透過光をP波の光とS波の光とに分割する。
【選択図】図
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第2の光学系と、
少なくとも1つの偏光子と、
ビームスプリッタと、
複数の固体撮像素子と、
信号処理部と、を備え、
前記第2の光学系が、第4のプリズムと、第3の光学フィルタとを備え、
前記第4のプリズムと前記ビームスプリッタとがこの順で隣り合って配置され、
前記第4のプリズムと前記ビームスプリッタとの間に、前記第3の光学フィルタが配置され、
前記第3の光学フィルタが、前記第4のプリズムが有する入射プリズム面から入射された入射光を反射光と透過光の2つに分け、反射された一方の前記反射光の第4の光束を前記第4のプリズムの入射プリズム面に反射させて前記第4のプリズムが有する光射出面から射出させ、
前記ビームスプリッタが、他方の前記透過光をP波の光とS波の光とに分割し、
前記偏光子が、前記第4のプリズムの光射出面と、前記複数の固体撮像素子のうち、1つの固体撮像装置との間に設けられ、当該第4のプリズムの光射出面から射出される前記第4の光束を所定の偏光方向に透過させ、
前記複数の固体撮像素子のそれぞれが、前記P波の光、前記S波の光及び前記所定の偏光方向に透過させた透過光のいずれかを電気信号に変換し、
前記信号処理部が、前記複数の固体撮像素子のそれぞれによって変換された前記電気信号を取得して、偏光画像を生成する、撮像装置。
【請求項2】
前記第3の光学フィルタが、前記第4の光束を前記第4のプリズムの入射プリズム面に入射し、
当該第4のプリズムの入射プリズム面が、当該入射された第4の光束を全反射して、当該第4のプリズムが有する光射出面から射出させる、請求項に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記P波の光の偏光方向が、前記第4のプリズムの光軸に対して0°であり、
前記S波の光の偏光方向が、前記第4のプリズムの光軸に対して90°である、請求項又はに記載の撮像装置。
【請求項4】
前記固体撮像素子が、ラインセンサ又はエリアセンサで構成される、請求項1乃至のいずれか1項に記載の撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置に関し、特に、プリズムを使用した撮像装置の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、工場等の生産ラインにおいて、被検査物へのごみの付着や異物の有無等を検出する方法として撮像装置を用いることが検討されている。この場合、撮像装置は、生産ラインの被検査物を撮像し、撮像画像から被検査物へのごみの付着や異物の有無を検出する。
【0003】
被検査物を撮像する撮像装置には、様々な種類の撮像装置が存在する。例えば、撮像装置の一例として、プリズムを使用したプリズムカメラが存在する。
【0004】
ここで、プリズムユニットを備えたプリズムカメラであって、そのプリズムユニットが、多板式の波長分解プリズムと、多板式の波長分解プリズムの両側面に固着された固定板とを備えたプリズムカメラが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2018-93342号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
プリズムカメラ(撮像装置)は、例えば、波長分解プリズムを備えることにより、光を波長分解プリズムで分光することができる。しかしながら、工場等の生産ラインにおいて被検査物へのごみの付着や異物の有無等を検出する際、例えば、被検査物を複数回撮像し、被検査物へのごみの付着や異物の有無等を判断していた。この場合、従来では、被検査物を精度良く効率的に検査することができないおそれがあった。
【0007】
そこで、本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、被検査物の表面や被検査物の形状の特徴を、さらに精度良く、効率的に検査することができる、撮像装置を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上述の目的を解決するために鋭意研究を行った結果、被検査物の表面や被検査物の形状の特徴を、さらに精度良く、効率的に検査することに成功し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、第1の光学系と、
複数の偏光子と、
複数の固体撮像素子と、
信号処理部と、を備え、
前記第1の光学系が、複数のプリズムと、複数の光学フィルタとを備え、
前記複数のプリズムのうち、第1のプリズムと、第2のプリズムと、第3のプリズムとが、この順で隣り合って配置され、
前記第1のプリズムと前記第2のプリズムとの間に、前記複数の光学フィルタのうち、第1の光学フィルタが配置されるとともに、
前記第2のプリズムと前記第3のプリズムとの間に、前記複数の光学フィルタのうち、第2の光学フィルタが配置され、
前記第1の光学フィルタが、前記第1のプリズムが有する入射プリズム面から入射された入射光を反射光と透過光の2つに分け、反射された一方の前記反射光の第1の光束を前記第1のプリズムの入射プリズム面に反射させて前記第1のプリズムが有する光射出面から射出させるとともに、他方の前記透過光の光束を透過させ、
前記第2の光学フィルタが、前記他方の透過光を反射光と透過光の2つに分け、反射された一方の前記反射光の第2の光束を前記第2のプリズムの入射プリズム面に反射させて前記第2のプリズムが有する光射出面から射出させるとともに、他方の第3の光束を透過させて、前記第3のプリズムが有する光射出面から射出させ、
前記複数の偏光子のそれぞれが、前記複数の固体撮像素子のそれぞれと、前記複数のプリズムのそれぞれの光射出面との間に設けられ、当該光射出面から射出された射出光を、互いに異なる偏光方向に透過させ、
前記複数の固体撮像素子のそれぞれが、前記複数の偏光子のそれぞれによって前記偏光方向に透過させた透過光を電気信号に変換し、
前記信号処理部が、前記複数の固体撮像素子のそれぞれによって変換された前記電気信号を取得して、偏光画像を生成する、撮像装置を提供する。
【0010】
また、本発明では、第2の光学系と、
少なくとも1つの偏光子と、
ビームスプリッタと、
複数の固体撮像素子と、
信号処理部と、を備え、
前記第2の光学系が、第4のプリズムと、第3の光学フィルタとを備え、
前記第4のプリズムと前記ビームスプリッタとがこの順で隣り合って配置され、
前記第4のプリズムと前記ビームスプリッタとの間に、前記第3の光学フィルタが配置され、
前記第3の光学フィルタが、前記第4のプリズムが有する入射プリズム面から入射された入射光を反射光と透過光の2つに分け、反射された一方の前記反射光の第4の光束を前記第4のプリズムの入射プリズム面に反射させて前記第4のプリズムが有する光射出面から射出させ、
前記ビームスプリッタが、他方の前記透過光をP波の光とS波の光とに分割し、
前記偏光子が、前記第4のプリズムの光射出面と、前記複数の固体撮像素子のうち、1つの固体撮像装置との間に設けられ、当該第4のプリズムの光射出面から射出される前記第4の光束を所定の偏光方向に透過させ、
前記複数の固体撮像素子のそれぞれが、前記P波の光、前記S波の光及び前記所定の偏光方向に透過させた透過光のいずれかを電気信号に変換し、
前記信号処理部が、前記複数の固体撮像素子のそれぞれによって変換された前記電気信号を取得して、偏光画像を生成する、撮像装置を提供する。
【0011】
また、本発明では、色分解光学系と、
ビームスプリッタと、
複数の固体撮像素子と、
信号処理部と、を備え、
前記色分解光学系が、複数のプリズムと、複数の波長選択フィルタとを備え、
前記複数のプリズムのうち、第5のプリズムと、第6のプリズムとが、この順で隣り合って配置され、
前記第5のプリズムと前記第6のプリズムとの間に、前記複数の波長選択フィルタのうち、第1の波長選択フィルタが配置されるとともに、
前記第6のプリズムと前記ビームスプリッタとの間に、前記複数の波長選択フィルタのうち、第2の波長選択フィルタが配置され、
前記第1の波長選択フィルタが、前記第5のプリズムが有する入射プリズム面から入射された入射光を反射光と透過光の2つに分け、反射された一方の前記反射光の第1の波長域の光を前記第5のプリズムの入射プリズム面に反射させて前記第5のプリズムが有する光射出面から射出させるとともに、他方の前記透過光の波長域の光を透過させ、
前記第2の波長選択フィルタが、前記他方の透過光を反射光と透過光の2つに分け、反射された一方の前記反射光の第2の波長域の光を前記第6のプリズムの入射プリズム面に反射させて前記第6のプリズムが有する光射出面から射出させるとともに、他方の第3の波長域の光を透過させ、
前記ビームスプリッタが、前記透過された第3の波長域の光を、P波の光とS波の光とに分割し、
前記複数の固体撮像素子のそれぞれが、前記ビームスプリッタによって分割された前記P波の光及び前記S波の光を電気信号に変換するとともに、前記第1の波長域の光及び前記第2の波長域の光を電気信号に変換し、
前記信号処理部が、前記複数の固体撮像素子のそれぞれによって変換された前記電気信号を取得して、偏光画像を生成する、撮像装置を提供する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、被検査物の表面や被検査物の形状の特徴を、さらに精度良く、効率的に検査することができる。なお、本発明の効果は、必ずしも上記の効果に限定されるものではなく、本発明に記載されたいずれかの効果であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の第1の実施形態に係る撮像装置の外観を模式的に示す斜視図である。
図2】本発明の第1の実施形態に係る撮像装置を模式的に示す側面図である。
図3】本発明の第1の実施形態に係るセンサ取付基板を模式的に示す正面図である。
図4】本発明の第1の実施形態に係る撮像装置のブロック図である。
図5】本発明の第1の実施形態の撮像装置で撮像した偏光画像の例を示した説明図である。
図6】本発明の第2の実施形態に係る撮像装置のブロック図である。
図7】本発明の第3の実施形態に係る撮像装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための好適な形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。
【0015】
<1.第1の実施形態(撮像装置の例1)>
[全体構成]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)100の外観を模式的に示す斜視図である。図2は、本発明の第1の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)100を模式的に示す側面図である。図3は、本発明の第1の実施形態に係るセンサ取付基板40aを模式的に示す正面図である。
【0016】
第1の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)100は、レンズ10が取り付けられた光学装置前面板11と、プリズムユニット60とを備えて構成されている。プリズムユニット60は、第1の光学系20と、複数の偏光子(偏光子31、偏光子32及び偏光子33)と、複数の固体撮像素子(固体撮像素子(イメージセンサ)41、固体撮像素子(イメージセンサ)42及び固体撮像素子(イメージセンサ)43)と、信号処理部50と、を備えている。なお、複数の偏光子は3個設けられており、複数の固体撮像素子も3個設けられているが、これらの個数は、3個に限定されるものではない。即ち、2つ以上設けられていればよい。
【0017】
[光学装置前面板]
光学装置前面板11は、プリズムユニット60と接合している。光学装置前面板11には、撮像装置の一例であるプリズムカメラのレンズ10等が取り付けられている。
【0018】
[プリズムユニット]
図1及び図2に示すように、第1の実施形態に係るプリズムユニット60は、第1の光学系20、偏光子31、偏光子32、偏光子33、固体撮像素子(イメージセンサ)41、固体撮像素子(イメージセンサ)42、固体撮像素子(イメージセンサ)43、及び信号処理部50、を備えている。
【0019】
第1の光学系20には、センサ取付基板40aと、センサ取付基板40bと、センサ取付基板40cとが取り付けられている。また、第1の光学系20は、後述する複数のプリズム及び複数の光学フィルタを備えている。
【0020】
センサ取付基板40aには、偏光子31と固体撮像素子(イメージセンサ)41とが取り付けられている(図3参照)。センサ取付基板40aは、図2に示すように、偏光子31が設けられている側が第1の光学系20側と接するように取り付けられている。同様に、センサ取付基板40bには、偏光子32と固体撮像素子(イメージセンサ)42とが取り付けられている。センサ取付基板40bは、偏光子32が設けられている側が第1の光学系20側と接するように取り付けられている。同様に、センサ取付基板40cには、偏光子33と固体撮像素子(イメージセンサ)43とが取り付けられている。センサ取付基板40cは、偏光子33が設けられている側が第1の光学系20側と接するように取り付けられている。
【0021】
偏光子31、偏光子32、及び偏光子33のそれぞれは、互いに異なる偏光方向に光を透過させる。偏光子31は、例えば、偏光方向を、45°とする。偏光子32は、例えば、偏光方向を、90°とする。偏光子33は、例えば、偏光方向を、0°とする。なお、偏光方向は、0°、45°、90°に限定されるものではなく、例えば、60°、120°、135°などを含んで構成されていてもよい。
【0022】
固体撮像素子(イメージセンサ)41は、偏光子31を透過した透過光を電気信号に変換し、配線WR1を介して信号処理部50に送出する。固体撮像素子(イメージセンサ)42は、偏光子32を透過した透過光を電気信号に変換し、配線WR2を介して信号処理部50に送出する。固体撮像素子(イメージセンサ)43は、偏光子33を透過した透過光を電気信号に変換し、配線WR3を介して信号処理部50に送出する。
【0023】
固体撮像素子(イメージセンサ)41、固体撮像素子(イメージセンサ)42、及び固体撮像素子(イメージセンサ)43のそれぞれは、例えば、ラインセンサ又はエリアセンサで構成される。また、固体撮像素子(イメージセンサ)41、固体撮像素子(イメージセンサ)42、及び固体撮像素子(イメージセンサ)43のそれぞれは、CMOSイメージセンサ(Complementary Metal Oxide Semiconductor Image Sensor)であっても、CCDイメージセンサ(Charge Coupled Device Image Sensor)であってもよい。
【0024】
信号処理部50は、固体撮像素子(イメージセンサ)41、固体撮像素子(イメージセンサ)42、及び固体撮像素子(イメージセンサ)43のそれぞれによって変換された電気信号を取得して、偏光画像を生成する。信号処理部50は、例えば、専用又は汎用のCPU(Central Processing Unit)、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA)などにより構成される。
【0025】
なお、プリズムユニット60は、第1の光学系20の側面に固定板15を有し(図1参照)、固定板15が、第1の光学系20が有する複数のプリズム及び複数の光学フィルタを固定するようになっている。そして、固定板15は、センサ取付基板40aと接着剤で接合されている。また、固定板15は、センサ取付基板40bと接着剤で接合されている。同様に、固定板15は、センサ取付基板40cと接着剤で接合されている。
【0026】
[プリズムユニットの詳細]
図4に、プリズムユニット60の詳細なブロック図を示す。図4は、本発明の第1の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)100のブロック図である。
【0027】
図4に示すように、プリズムユニット60は、第1の光学系20と信号処理部50を備えている。プリズムユニット60の第1の光学系20は、複数のプリズム(第1のプリズム21、第2のプリズム22、及び第3のプリズム23)と、複数の光学フィルタ(第1の光学フィルタSF1及び第2の光学フィルタSF2)とを備えている。
【0028】
第1の光学系20は、複数のプリズムのうち、第1のプリズム21と、第2のプリズム22と、第3のプリズム23とが、この順で隣り合って配置されている。第1の光学系20は、第1のプリズム21と第2のプリズム22との間に、複数の光学フィルタのうち、第1の光学フィルタSF1が配置されるとともに、第2のプリズム22と第3のプリズム23との間に、複数の光学フィルタのうち、第2の光学フィルタSF2が配置されている。
【0029】
第1の光学フィルタSF1は、第1のプリズム21のプリズム面21bに蒸着され、第2の光学フィルタSFは、第2のプリズム22のプリズム面22bに蒸着されている。なお、第1の光学フィルタSF1及び第2の光学フィルタSF2は、例えば、NDフィルタで構成される。
【0030】
[プリズムユニットでの処理]
第1の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)100は、図4に示すように、被検査物(図示せず)からの射出された光の光路L上に配置される。
【0031】
レンズ10を介して被検査物(図示せず)から射出された光は、光路Lに沿って、第1の光学系20の第1のプリズム21の入射プリズム面21aに入射される。
【0032】
第1の光学フィルタSF1は、第1のプリズム21が有する入射プリズム面21aから入射された入射光を反射光と透過光の2つに分け、反射された一方の反射光の第1の光束BL1を第1のプリズム21の入射プリズム面21aに反射させて第1のプリズム21が有する光射出面21cから射出させるとともに、他方の透過光の光束を透過させる。
【0033】
例えば、第1の光学フィルタSF1は、入射プリズム面21aから入射された入射光の33%を、第1のプリズム21の光射出面21cから射出させる。第1の光学フィルタSF1は、第1のプリズム21の入射プリズム面21aから入射された入射光の66%を透過させ、第2のプリズム22の入射プリズム面22aに入射させる。なお、第1のプリズム21の光射出面21cから射出させる光の比率は、33%に限定されるものではなく、任意の比率で射出させることができる。また同様に、第2のプリズム22の入射プリズム面22aに入射させる光の比率も、66%に限定されるものではなく、任意の比率で射出させることができる。
【0034】
ここで、第1の光学フィルタSF1は、第1の光束BL1を第1のプリズム21の入射プリズム面21aに入射し、当該第1のプリズムの入射プリズム面21aが、当該入射された第1の光束BL1を全反射して(図4の領域P参照)、当該第1のプリズム21が有する光射出面21cから射出させる。
【0035】
第1のプリズムの入射プリズム面21aは、例えば、金属膜がコーティングされることにより、入射された第1の光束BL1を全反射する。
【0036】
次に、第2の光学フィルタSF2は、他方の透過光を反射光と透過光の2つに分け、反射された一方の反射光の第2の光束BL2を第2のプリズム22の入射プリズム面22aに反射させて第2のプリズム22が有する光射出面22cから射出させるとともに、他方の第3の光束BL3を透過させて、第3のプリズム23が有する光射出面23cから射出させる。
【0037】
例えば、第2の光学フィルタSF2は、入射プリズム面22aから入射された入射光の50%(即ち、第1のプリズム21の入射プリズム面21aから入射された入射光の33%)を、第2のプリズム22の光射出面22cから射出させる。また、第2の光学フィルタSF2は、第2のプリズム22の入射プリズム面22aから入射された入射光の50%(即ち、第1のプリズム21の入射プリズム面21aから入射された入射光の33%)を透過させ、第3のプリズム22の入射プリズム面23aに入射させる。なお、第2のプリズム22の光射出面22cから射出させる光の比率は、50%に限定されるものではなく、任意の比率で射出させることができる。また、第3のプリズム23の入射プリズム面23aに入射させる光の比率も、50%に限定されるものではなく、任意の比率で入射させることができる。
【0038】
ここで、第1の光学フィルタSF1と第2のプリズム22との間に、エアギャップAG1が形成されている。
【0039】
この場合、第2の光学フィルタSF2は、第2の光束BL2を第2のプリズム22の入射プリズム面22aに入射し、当該第2のプリズム22の入射プリズム面22aが、当該入射された第2の光束BL2を全反射して(図4の領域Q)、当該第2のプリズム22が有する光射出面22cから射出させる。
【0040】
第2のプリズムの入射プリズム面22aは、例えば、金属膜がコーティングされることにより、入射された第2の光束BL2を全反射する。
【0041】
偏光子31は、第1のプリズム21の光射出面21cと固体撮像素子(イメージセンサ)41との間に設けられ、当該光射出面21cから射出された射出光を、45°の偏光方向に透過させる。偏光子32は、第2のプリズム22の光射出面22cと固体撮像素子(イメージセンサ)42との間に設けられ、当該光射出面22cから射出された射出光を、90°の偏光方向に透過させる。偏光子33は、第3のプリズム23の光射出面23cと固体撮像素子(イメージセンサ)43との間に設けられ、当該光射出面23cから射出された射出光を、0°の偏光方向に透過させる。第1の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)100は、偏光子の数を3つとすることができる。
【0042】
固体撮像素子(イメージセンサ)41は、偏光子31によって、45°の偏光方向に透過させた透過光を電気信号に変換する。固体撮像素子(イメージセンサ)42は、偏光子32によって90°の偏光方向に透過させた透過光を電気信号に変換する。固体撮像素子(イメージセンサ)43は、偏光子33によって0°の偏光方向に透過させた透過光を電気信号に変換する。
【0043】
信号処理部50は、固体撮像素子(イメージセンサ)41、固体撮像素子(イメージセンサ)42、及び固体撮像素子(イメージセンサ)43のそれぞれによって変換された電気信号を取得して、偏光画像を生成する。
【0044】
図5に、第1の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)100で撮像した偏光画像の例を示す。図5は、第1の実施形態の撮像装置(プリズムカメラ)100で撮像した偏光画像の例を示した説明図である。
【0045】
まず、図5に示す偏光前の表示画像の欄には、所定の画像が表示されている。この偏光前の画像は、撮像装置(プリズムカメラ)100で撮像した通常の撮像画像の例を示している。
【0046】
これに対し、偏光方向が0°の偏光表示では、偏光前の通常の撮像画像の撮像光を0°の偏光方向で透過させた偏光画像の例を示している。また、偏光方向が90°の偏光表示では、偏光前の通常の撮像画像の撮像光を90°の偏光方向で透過させた偏光画像の例を示している。同様に、偏光方向が45°の偏光表示では、偏光前の通常の撮像画像の撮像光を45°の偏光方向で透過させた偏光画像の例を示している。
【0047】
各偏光方向の偏光表示の欄に示すように、所定の偏光方向を透過させた偏光画像は、被検査物と同一の検査物の画像であるが、異なる画像を表示することができる。
【0048】
例えば、偏光方向が0°の場合には、偏光方向が0°の成分だけを抽出することができることを示しており、この例では、偏光画像としては何も表示されていない。また、偏光方向が90°の場合には、偏光方向が90°の成分だけを抽出することができることを示しており、偏光方向が90°の成分の偏光画像を表示することができる。また、偏光方向が45°の場合には、偏光方向が45°の成分だけを抽出することができることを示しており、この例では、偏光画像としては何も表示されていない。
【0049】
なお、第1の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)100は、例えば、図5に示す偏光方向が0°の成分と偏光方向が90°の成分とを有する偏光画像を表示させることもでき、また、偏光方向が90°の成分と偏光方向が45°の成分とを有する偏光画像を表示させることもできる。
【0050】
これにより、例えば、ある検査物に包装がなされている場合、その包装の表面の反射光の一部を偏光方向によって抽出することにより包装された中身を見ることができる。具体的には、第1の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)100は、反射光の一部の偏光方向の成分を抽出し、透明の容器に入れられた内容物を見やすく表示させることができる。また、車のフロントガラスに対して、反射光の一部を所定の偏光方向に透過させ、偏光画像を得ることにより、フロントガラスの反射光の一部の成分を抽出した偏光画像を得ることができる。これにより、フロントガラスが反射光で眩しい状況であっても、車内に人物の有無を認識することができる。
【0051】
また、撮像装置(プリズムカメラ)100は、反射光の一部を所定の偏光方向に透過させることにより、包装の形状を検査することもできる。撮像装置(プリズムカメラ)100は、反射光の一部を所定の偏光方向に透過させることにより、例えば、透明なペットボトルの形状の検査を行うことができる。また、撮像装置(プリズムカメラ)100は、綿の塊に異物の混入がないかを確認する検査において、その異物だけの画像を得ることができる。
【0052】
特に、第1の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)100は、1回の撮像で複数の偏光方向の偏光画像を得ることができるので、無偏光画像に対して特定領域を強調することができる。これにより、第1の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)100は、被検査物の形状や歪み等を検出することができる。
【0053】
このように、第1の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)100は、同一の被検査物を撮像しても、異なる偏光方向によって、異なる画像を得ることができる。
【0054】
以上説明したように、第1の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)100は、複数の偏光子(偏光子31、偏光子32、及び偏光子33)を備え、複数のプリズム(第1のプリズム21、第2のプリズム22、及び第3のプリズム23)のそれぞれの光射出面(光射出面21c、光射出面22c、又は光射出面23c)から射出される所定の光を所定の偏光方向に透過させることができる。
【0055】
これにより、第1の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)100は、同一の被検査物を撮像しても、異なる偏光方向によって、異なる画像を得ることができるので、被検査物の表面や被検査物の形状の特徴を、さらに精度良く、効率的に検査することができる。
【0056】
なお、第1の実施形態では、撮像装置(プリズムカメラ)100は、第1の光学フィルタSF1と第2のプリズム22との間に、エアギャップAG1が形成されていたが、これに限定されるものではない。即ち、第1の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)100は、第1の光学フィルタSF1と第2のプリズム22との間に、エアギャップAG1が形成されていなくてもよい。この場合、第2のプリズムの入射プリズム面22aは、例えば、金属膜がコーティングされることにより、第2の光束BL2を全反射する。
【0057】
また、第1の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)100は、偏光子31、偏光子32、及び偏光子33に、特定の波長域光を透過させるトリミングフィルタやバンドパスフィルタを設けるようにしてもよい。
【0058】
<2.第2の実施形態(撮像装置の例2)>
本発明に係る第2の実施形態の撮像装置は、第2の光学系と、少なくとも1つの偏光子と、 ビームスプリッタと、複数の固体撮像素子と、信号処理部と、を備え、第2の光学系が、第4のプリズムと、第3の光学フィルタとを備え、第4のプリズムとビームスプリッタとがこの順で隣り合って配置され、第4のプリズムとビームスプリッタとの間に、第3の光学フィルタが配置され、第3の光学フィルタが、第4のプリズムが有する入射プリズム面から入射された入射光を反射光と透過光の2つに分け、反射された一方の反射光の第4の光束を第4のプリズムの入射プリズム面に反射させて第4のプリズムが有する光射出面から射出させ、ビームスプリッタが、他方の透過光をP波の光とS波の光とに分割し、偏光子が、第4のプリズムの光射出面と、複数の固体撮像素子のうち、1つの固体撮像装置との間に設けられ、当該第4のプリズムの光射出面から射出される第4の光束を所定の偏光方向に透過させ、複数の固体撮像素子のそれぞれが、P波の光、S波の光及び所定の偏光方向に透過させた透過光のいずれかを電気信号に変換し、信号処理部が、複数の固体撮像素子のそれぞれによって変換された電気信号を取得して、偏光画像を生成する、撮像装置である。
【0059】
本発明に係る第2の実施形態の撮像装置によれば、第1の実施形態の撮像装置と同様に、同一の被検査物を撮像しても、異なる偏光方向によって、異なる画像を得ることができるので、被検査物の表面や被検査物の形状の特徴を、さらに精度良く、効率的に検査することができる。
【0060】
なお、本発明に係る第2の実施形態の全体構成は、第1の実施形態の撮像装置と同様の構成を採用することができる。また、ビームスプリッタは、偏光子の一種である。
【0061】
[プリズムユニットの詳細]
図6は、本発明の第2の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)101のブロック図である。
【0062】
第2の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)101は、レンズ10と、プリズムユニット61とを備えている。プリズムユニット61は、第2の光学系20aと、少なくとも1つの偏光子31と、ビームスプリッタ70と、複数の固体撮像素子(固体撮像素子(イメージセンサ)41、固体撮像素子(イメージセンサ)44、固体撮像素子(イメージセンサ)45)と、信号処理部50と、を備えている。
【0063】
第2の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)101が、第1の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)100と異なる点は、プリズムユニット61において、偏光子32及び偏光子33の代わりにビームスプリッタ70を備えている点である。第2の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)101は、第1の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)100と同一の構成について、同一の符号を付し、説明を適宜、省略する。
【0064】
第2の光学系20aは、第4のプリズムP21と、第3の光学フィルタPSF1とを備えている。第2の光学系20aは、第4のプリズムP21とビームスプリッタ70とがこの順で隣り合って配置され、第4のプリズムP21とビームスプリッタ70との間に、第3の光学フィルタPSF1が配置されている。なお、第3の光学フィルタPSF1は、第4のプリズムP21のプリズム面P21bに蒸着されている。また、第1の光学フィルタPSF1は、例えば、NDフィルタで構成される。
【0065】
[プリズムユニットでの処理]
第2の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)101は、図6に示すように、被検査物(図示せず)からの射出された光の光路L上に配置される。
【0066】
レンズ10を介して被検査物(図示せず)から射出された光は、光路Lに沿って、第2の光学系20aの第4のプリズムP21の入射プリズム面P21aに入射される。
【0067】
第3の光学フィルタPSF1は、第4のプリズムP21が有する入射プリズム面P21aから入射された入射光を反射光と透過光の2つに分け、反射された一方の反射光の第4の光束BL4を第4のプリズムP21の入射プリズム面P21aに反射させて第4のプリズムP21が有する光射出面P21cから射出させる。
【0068】
例えば、第3の光学フィルタPSF1は、入射プリズム面P21aから入射された入射光の50%を、第4の光束BL4として第4のプリズムP21の光射出面P21cから射出させる。また、第3の光学フィルタPSF1は、第4のプリズムP21の入射プリズム面P21aから入射された入射光の50%を透過させる。
【0069】
ここで、第3の光学フィルタPSF1は、第4の光束BL4を第1のプリズムP21の入射プリズム面P21aに入射し、当該第4のプリズムP21の入射プリズム面P21aが、当該入射された第4の光束BL4を全反射して(図6の領域R参照)、当該第4のプリズムP21が有する光射出面P21cから射出させる。
【0070】
第4のプリズムの入射プリズム面P21aは、例えば、金属膜がコーティングされることにより、入射された第4の光束BL4を全反射する。
【0071】
なお、第2の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)101は、第3の光学フィルタPSF1とビームスプリッタ70との間に、エアギャップが形成されていてもよい。エアギャップが形成されている場合でも、第3の光学フィルタPSF1は、第4のプリズムP21の入射プリズム面P21aから入射された所定の入射光を透過させることができる。
【0072】
ビームスプリッタ70は、プレートPT1を備え、プレートPT1を用いて、他方の透過光をP波の光(透過光)とS波の光(反射光)とに分割する。なお、P波は、光の偏光方向が、第4のプリズムP21の入射プリズム面P21aの光軸に対して0°であり、S波は、光の偏光方向が、第4のプリズムP21の入射プリズム面P21aの光軸に対して90°である。ビームスプリッタ70は、プレートPT1を介して、他方の透過光をP波の光として透過させるとともに、プレートPT1を介して、他方の透過をS波の光として、反射させる。
【0073】
偏光子31は、第4のプリズムP21の光射出面P21cと、固体撮像素子(イメージセンサ)41との間に設けられ、当該第4のプリズムP21の光射出面P21cから射出される第4の光束BL4を所定の偏光方向(例えば、45°)に透過させる。
【0074】
複数の固体撮像素子(固体撮像素子(イメージセンサ)41、固体撮像素子(イメージセンサ)44、固体撮像素子(イメージセンサ)45)のそれぞれは、P波(光の偏光方向が、0°)の光、S波(光の偏光方向が、90°)の光及び所定の偏光方向(例えば、45°)に透過させた透過光のいずれかを電気信号に変換する。
【0075】
信号処理部50は、複数の固体撮像素子(固体撮像素子(イメージセンサ)41、固体撮像素子(イメージセンサ)44、固体撮像素子(イメージセンサ)45)のそれぞれによって変換された電気信号を取得して、偏光画像を生成する。
【0076】
図5を用いて、第2の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)101で撮像した偏光画像の例を説明する。図5は、第2の実施形態の撮像装置(プリズムカメラ)101で撮像した偏光画像の例を示した説明図である。第2の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)101は、第1の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)100と同様の効果を有している。
【0077】
まず、図5に示す偏光前の表示画像の欄には、所定の画像が表示されている。この偏光前の画像は、撮像装置(プリズムカメラ)101で撮像した通常の撮像画像の例を示している。
【0078】
これに対し、偏光方向が0°の偏光表示では、偏光前の通常の撮像画像の撮像光を0°の偏光方向で透過させた偏光画像の例を示している。また、偏光方向が90°の偏光表示では、偏光前の通常の撮像画像の撮像光を90°の偏光方向で透過させた偏光画像の例を示している。同様に、偏光方向が45°の偏光表示では、偏光前の通常の撮像画像の撮像光を45°の偏光方向で透過させた偏光画像の例を示している。
【0079】
各偏光方向の偏光表示の欄に示すように、所定の偏光方向を透過させた偏光画像は、被検査物と同一の検査物の画像であるが、異なる画像を表示することができる。
【0080】
例えば、偏光方向が0°の場合には、偏光方向が0°の成分だけを抽出することができることを示しており、この例では、偏光画像としては何も表示されていない。また、偏光方向が90°の場合には、偏光方向が90°の成分だけを抽出することができることを示しており、偏光方向が90°の成分の偏光画像を表示することができる。また、偏光方向が45°の場合には、偏光方向が45°の成分だけを抽出することができることを示しており、この例では、偏光画像としては何も表示されていない。
【0081】
なお、第2の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)101は、例えば、図5に示す偏光方向が0°の成分と偏光方向が90°の成分とを有する偏光画像を表示させることもでき、また、偏光方向が90°の成分と偏光方向が45°の成分とを有する偏光画像を表示させることもできる。
【0082】
これにより、例えば、ある検査物に包装がなされている場合、その包装の表面の反射光の一部を偏光方向によって抽出することにより包装された中身を見ることができる。具体的には、第2の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)101は、反射光の一部の偏光方向の成分に抽出し、透明の容器に入れられた内容物を見やすく表示させることができる。また、車のフロントガラスに対して、反射光の一部を所定の偏光方向に透過させ、偏光画像を得ることにより、フロントガラスの反射光の一部の成分を抽出した偏光画像を得ることができる。これにより、フロントガラスが反射光で眩しい状況であっても、車内に人物の有無を認識することができる。
【0083】
また、撮像装置(プリズムカメラ)101は、反射光の一部を所定の偏光方向に透過させることにより、包装の形状を検査することもできる。撮像装置(プリズムカメラ)101は、反射光の一部を所定の偏光方向に透過させることにより、例えば、透明なペットボトルの形状の検査を行うことができる。また、撮像装置(プリズムカメラ)101は、綿の塊に異物の混入がないかを確認する検査において、その異物だけの画像を得ることができる。
【0084】
特に、第2の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)101は、1回の撮像で複数の偏光方向の偏光画像を得ることができるので、無偏光画像に対して特定領域を強調することができる。これにより、第2の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)101は、被検査物の形状や歪み等を検出することができる。
【0085】
このように、第2の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)101は、同一の被検査物を撮像しても、異なる偏光方向によって、異なる画像を得ることができる。
【0086】
以上説明したように、第2の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)101は、ビームスプリッタ70を備え、P波(光の偏光方向が、0°)の光、S波(光の偏光方向が、90°)の光及び所定の偏光方向(例えば、45°)に透過させた透過光を電気信号に変換することができる。
【0087】
これにより、第2の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)101は、同一の被検査物を撮像しても、異なる偏光方向によって、異なる画像を得ることができるので、被検査物の表面や被検査物の形状の特徴を、さらに精度良く、効率的に検査することができる。
【0088】
<3.第3の実施形態(撮像装置の例3)>
本発明に係る第3の実施形態の撮像装置は、色分解光学系と、ビームスプリッタと、複数の固体撮像素子と、信号処理部と、を備え、色分解光学系が、複数のプリズムと、複数の波長選択フィルタとを備え、複数のプリズムのうち、第5のプリズムと、第6のプリズムとが、この順で隣り合って配置され、第5のプリズムと第6のプリズムとの間に、複数の波長選択フィルタのうち、第1の波長選択フィルタが配置されるとともに、第6のプリズムとビームスプリッタとの間に、複数の波長選択フィルタのうち、第2の波長選択フィルタが配置され、 第1の波長選択フィルタが、第5のプリズムが有する入射プリズム面から入射された入射光を反射光と透過光の2つに分け、反射された一方の反射光の第1の波長域の光を第5のプリズムの入射プリズム面に反射させて第5のプリズムが有する光射出面から射出させるとともに、他方の透過光の波長域の光を透過させ、第2の波長選択フィルタが、他方の透過光を反射光と透過光の2つに分け、反射された一方の反射光の第2の波長域の光を第6のプリズムの入射プリズム面に反射させて第6のプリズムが有する光射出面から射出させるとともに、他方の第3の波長域の光を透過させ、ビームスプリッタが、透過された第3の波長域の光を、P波の光とS波の光とに分割し、複数の固体撮像素子のそれぞれが、ビームスプリッタによって分割されたP波の光及びS波の光を電気信号に変換するとともに、第1の波長域の光及び第2の波長域の光を電気信号に変換し、信号処理部が、複数の固体撮像素子のそれぞれによって変換された電気信号を取得して、偏光画像を生成する、撮像装置である。
【0089】
本発明に係る第3の実施形態の撮像装置よれば、第1の実施形態の撮像装置及び第2の実施形態の撮像装置と同様に、同一の被検査物を撮像しても、異なる偏光方向によって、異なる画像を得ることができるので、被検査物の表面や被検査物の形状の特徴を、さらに精度良く、効率的に検査することができる。
【0090】
なお、本発明に係る第3の実施形態の全体構成は、第1の実施形態の撮像装置と同様の構成を採用することができる。また、ビームスプリッタは、偏光子の一種である。また、以下の説明では、一例として、第1の波長域の光が、青色光を含む短波長域の光であり、第2の波長域の光が、赤色光を含む長波長域の光であり、第3の波長域の光が、赤色光の長波長光域外の緑色光であるとして説明するが、これに限定されるものではない。例えば、第1の波長域の光が、赤色光の長波長域外の緑色光であり、第2の波長域の光が、青色光を含む短波長域の光であり、第3の波長域の光が、赤色光を含む長波長域の光であってもよい。
【0091】
[プリズムユニットの詳細]
図7は、本発明の第3の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)102のブロック図である。
【0092】
第3の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)102は、レンズ10と、プリズムユニット62とを備えている。プリズムユニット62は、色分解光学系20bと、ビームスプリッタ71と、複数の固体撮像素子(固体撮像素子(イメージセンサ)46、固体撮像素子(イメージセンサ)47、固体撮像素子(イメージセンサ)48、固体撮像素子(イメージセンサ)49)と、信号処理部51と、を備えている。
【0093】
第3の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)102が、第1の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)100と異なる点は、プリズムユニット62において、第1の光学系20の代わりに、色分解光学系20bを備え、さらに、ビームスプリッタ71を備えている点である。第3の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)102は、第1の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)100と同一の構成について、同一の符号を付し、説明を適宜、省略する。
【0094】
色分解光学系20bは、複数のプリズム(第5のプリズム24、第6のプリズム25)と、複数の波長選択フィルタ(第1の波長選択フィルタCS1、第2の波長選択フィルタCS2)とを備えている。
【0095】
色分解光学系20bは、複数のプリズム(第5のプリズム24、第6のプリズム25)のうち、第5のプリズム24と、第6のプリズム25とが、この順で隣り合って配置され、第5のプリズム24と第6のプリズム25との間に、複数の波長選択フィルタ(第1の波長選択フィルタCS1、第2の波長選択フィルタCS2)のうち、第1の波長選択フィルタCS1が配置されるとともに、第6のプリズム25とビームスプリッタ71との間に、複数の波長選択フィルタ(第1の波長選択フィルタCS1、第2の波長選択フィルタCS2)のうち、第2の波長選択フィルタCS2が配置されている。
【0096】
なお、第1の波長選択フィルタCS1は、第5のプリズム24のプリズム面24bに蒸着されており、第2の波長選択フィルタCS2は、第6のプリズム25のプリズム面25bに蒸着されている。なお、第1の波長選択フィルタCS1及び第2の波長選択フィルタCS2は、例えば、ダイクロイック膜で構成される。
【0097】
[プリズムユニットでの処理]
第3の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)102は、図7に示すように、被検査物(図示せず)からの射出された光の光路L上に配置される。
【0098】
レンズ10を介して被検査物(図示せず)から射出された光は、光路Lに沿って、色分解光学系20bの第5のプリズム24の入射プリズム面24aに入射される。
【0099】
第1の波長選択フィルタCS1は、第5のプリズム24が有する入射プリズム面24aから入射された入射光を反射光と透過光の2つに分け、反射された一方の反射光の第1の波長域の光(青色光を含む短波長域の光)Bを第5のプリズム24の入射プリズム面24aに反射させて第5のプリズム24が有する光射出面24cから射出させるとともに、他方の透過光の波長域の光(緑色光を含む中間波長域の光)を透過させる。
【0100】
例えば、第1の波長選択フィルタCS1は、青色光を含む短波長域の光Bを第5のプリズム24の入射プリズム面24aに入射し、当該第5のプリズム24の入射プリズム面24aが、当該青色光を含む短波長域の光Bを全反射して(図7の領域S参照)、当該第5のプリズム24が有する光射出面24cから射出させる。
【0101】
第5のプリズムの入射プリズム面24aは、例えば、金属膜がコーティングされることにより、入射された青色光を含む短波長域の光Bを全反射する。
【0102】
第2の波長選択フィルタCS2は、他方の透過光(緑色光を含む中間波長域の光)を反射光と透過光の2つに分け、反射された一方の反射光の第2の波長域の光(赤色光を含む長波長域の光)Rを第6のプリズム25の入射プリズム面25aに反射させて第6のプリズム25が有する光射出面25cから射出させるとともに、他方の第3の波長域の光(赤色光の長波長域外の緑色光)Gを透過させる。
【0103】
ここで、第1の波長選択フィルタCS1と第6のプリズム25との間に、エアギャップAG2が形成されている。
【0104】
この場合、第2の波長選択フィルタCS2は、第2の波長域の光(赤色光を含む長波長域の光)Rを第6のプリズム25の入射プリズム面25aに入射し、当該第6のプリズム25の入射プリズム面25aが、当該第2の波長域の光(赤色光を含む長波長域の光)Rを全反射して(図7の領域T参照)、当該第6のプリズム25が有する光射出面25cから射出させる。
【0105】
第6のプリズムの入射プリズム面25aは、例えば、金属膜がコーティングされることにより、入射された赤色光を含む長波長域の光Rを全反射する。
【0106】
ビームスプリッタ71は、プレートPT2を備え、プレートPT2を用いて、透過された第3の波長域の光(赤色光の長波長域外の緑色光)Gを、P波の光とS波の光とに分割する。
【0107】
複数の固体撮像素子(固体撮像素子(イメージセンサ)46、固体撮像素子(イメージセンサ)47、固体撮像素子(イメージセンサ)48、固体撮像素子(イメージセンサ)49)のそれぞれは、ビームスプリッタ71によって分割されたP波の光及びS波の光を電気信号に変換するとともに、第1の波長域の光(青色光を含む短波長域の光)B、及び第2の波長域の光(赤色光を含む長波長域の光)Rを電気信号に変換する。
【0108】
信号処理部51は、複数の固体撮像素子(固体撮像素子(イメージセンサ)46、固体撮像素子(イメージセンサ)47、固体撮像素子(イメージセンサ)48、固体撮像素子(イメージセンサ)49)のそれぞれによって変換された電気信号を取得して、偏光画像を生成する。
【0109】
図5を用いて、第3の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)102で撮像した偏光画像の例を説明する。第3の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)102は、第1の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)100と同様の効果を有している。
【0110】
図5に示す偏光前の表示画像の欄には、所定の画像が表示されている。この偏光前の画像は、撮像装置(プリズムカメラ)102で撮像した通常の撮像画像の例を示している。
【0111】
これに対し、偏光方向が0°の偏光表示では、偏光前の通常の撮像画像の撮像光を0°の偏光方向(P波)で透過させた偏光画像の例を示している。また、偏光方向が90°の偏光表示では、偏光前の通常の撮像画像の撮像光を90°の偏光方向(S波)で透過させた偏光画像の例を示している。
【0112】
各偏光方向の偏光表示の欄に示すように、所定の偏光方向を透過させた偏光画像は、被検査物と同一の検査物の画像であるが、異なる画像を表示することができる。
【0113】
例えば、偏光方向が0°の場合には、偏光方向が0°の成分だけを抽出することができることを示しており、この例では、偏光画像としては何も表示されていない。また、偏光方向が90°の場合には、偏光方向が90°の成分だけを抽出することができることを示しており、偏光方向が90°の成分の偏光画像を表示することができる。
【0114】
なお、第3の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)102は、例えば、図5に示す偏光方向が0°の成分と偏光方向が90°の成分とを有する偏光画像を同時に表示させることもできる。
【0115】
これにより、例えば、ある検査物に包装がなされている場合、その包装の表面の反射光の一部を偏光方向によって抽出することにより包装された中身を見ることができる。具体的には、第3の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)102は、反射光の一部の偏光方向の成分に抽出し、透明の容器に入れられた内容物を見やすく表示させることができる。また、車のフロントガラスに対して、反射光の一部を所定の偏光方向に透過させ、偏光画像を得ることにより、フロントガラスの反射光の一部の成分を抽出した偏光画像を得ることができる。これにより、フロントガラスが反射光で眩しい状況であっても、車内に人物の有無を認識することができる。
【0116】
また、撮像装置(プリズムカメラ)102は、反射光の一部を所定の偏光方向に透過させることにより、包装の形状を検査することもできる。撮像装置(プリズムカメラ)102は、反射光の一部を所定の偏光方向に透過させることにより、例えば、透明なペットボトルの形状の検査を行うことができる。また、撮像装置(プリズムカメラ)102は、綿の塊に異物の混入がないかを確認する検査において、その異物だけの画像を得ることができる。
【0117】
特に、第3の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)102は、1回の撮像で複数の偏光方向の偏光画像を得ることができるので、無偏光画像に対して特定領域を強調することができる。これにより、第3の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)102は、被検査物の形状や歪み等を検出することができる。
【0118】
このように、第3の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)102は、同一の被検査物を撮像しても、異なる偏光方向によって、異なる画像を得ることができる。
【0119】
以上説明したように、第3の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)102は、色分解光学系20bとビームスプリッタ71とを備え、被検査物の光を色分解するとともに、P波(偏光方向が、0°)の光及びS波(偏光方向が、90°)の光の偏光画像を得ることができる。
【0120】
これにより、第3の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)102は、被検査物のP波の光及びS波の光の偏光画像とカラー画像とを得ることができるので、より一層、異なる画像を表示でき、被検査物の表面や被検査物の形状の特徴を、さらに精度良く、効率的に検査することができる。
【0121】
なお、第3の実施形態では、撮像装置(プリズムカメラ)102は、第1の波長選択フィルタCS1と第6のプリズム25との間に、エアギャップAG2が形成されていたが、これに限定されるものではない。即ち、第3の実施形態に係る撮像装置(プリズムカメラ)102は、第1の波長選択フィルタCS1と第6のプリズム25との間に、エアギャップAG2が形成されていなくてもよい。この場合、第6のプリズムの入射プリズム面25aは、例えば、金属膜がコーティングされることにより、第2の波長域の光(赤色光を含む長波長域の光)Rを全反射する。
【0122】
なお、本発明に係る第1乃至第3の実施形態は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。例えば、第1乃至第3の実施形態は、それぞれ組み合わせて実施することができる。具体的には、第2の実施形態に第1の実施形態を適用することができ、また、第3の実施形態に第1の実施形態を適用することもできる。
【0123】
また、本明細書に記載された効果はあくまでも例示であって限定されるものではなく、また他の効果があってもよい。
【0124】
また、本発明は、以下のような構成を取ることができる。
(1)第1の光学系と、
複数の偏光子と、
複数の固体撮像素子と、
信号処理部と、を備え、
前記第1の光学系が、複数のプリズムと、複数の光学フィルタとを備え、
前記複数のプリズムのうち、第1のプリズムと、第2のプリズムと、第3のプリズムとが、この順で隣り合って配置され、
前記第1のプリズムと前記第2のプリズムとの間に、前記複数の光学フィルタのうち、第1の光学フィルタが配置されるとともに、
前記第2のプリズムと前記第3のプリズムとの間に、前記複数の光学フィルタのうち、第2の光学フィルタが配置され、
前記第1の光学フィルタが、前記第1のプリズムが有する入射プリズム面から入射された入射光を反射光と透過光の2つに分け、反射された一方の前記反射光の第1の光束を前記第1のプリズムの入射プリズム面に反射させて前記第1のプリズムが有する光射出面から射出させるとともに、他方の前記透過光の光束を透過させ、
前記第2の光学フィルタが、前記他方の透過光を反射光と透過光の2つに分け、反射された一方の前記反射光の第2の光束を前記第2のプリズムの入射プリズム面に反射させて前記第2のプリズムが有する光射出面から射出させるとともに、他方の第3の光束を透過させて、前記第3のプリズムが有する光射出面から射出させ、
前記複数の偏光子のそれぞれが、前記複数の固体撮像素子のそれぞれと、前記複数のプリズムのそれぞれの光射出面との間に設けられ、当該光射出面から射出された射出光を、互いに異なる偏光方向に透過させ、
前記複数の固体撮像素子のそれぞれが、前記複数の偏光子のそれぞれによって前記所定の偏光方向に透過させた透過光を電気信号に変換し、
前記信号処理部が、前記複数の固体撮像素子のそれぞれによって変換された前記電気信号を取得して、偏光画像を生成する、撮像装置。
(2)前記互いに異なる偏光方向が、0°と、45°と、90°とを含む、前記(1)に記載の撮像装置。
(3)前記偏光子の数が、3つである、前記(1)又は(2)に記載の撮像装置。
(4)前記第1の光学フィルタと前記第2のプリズムとの間に、エアギャップが形成される、前記(1)乃至(3)のいずれか1つに記載の撮像装置。
(5)前記第2の光学フィルタが、前記第2の光束を前記第2のプリズムの入射プリズム面に入射し、
当該第2のプリズムの入射プリズム面が、当該入射された第2の光束を全反射して、当該第2のプリズムが有する光射出面から射出させる、前記(4)に記載の撮像装置。
(6)前記第1の光学フィルタと前記第2のプリズムとの間に、エアギャップが形成されない、前記(1)乃至(3)のいずれか1つに記載の撮像装置。
(7)前記第1の光学フィルタが、前記第1の光束を前記第1のプリズムの入射プリズム面に入射し、
当該第1のプリズムの入射プリズム面が、当該入射された第1の光束を全反射して、当該第1のプリズムが有する光射出面から射出させる、前記(1)乃至(6)のいずれか1つに記載の撮像装置。
(8)前記第1の光学フィルタが、前記第1のプリズムのプリズム面に蒸着され、
前記第2の光学フィルタが、前記第2のプリズムのプリズム面に蒸着されている、前記(1)乃至(7)のいずれか1つに記載の撮像装置。
(9)第2の光学系と、
少なくとも1つの偏光子と、
ビームスプリッタと、
複数の固体撮像素子と、
信号処理部と、を備え、
前記第2の光学系が、第4のプリズムと、第3の光学フィルタとを備え、 前記第4のプリズムと前記ビームスプリッタとがこの順で隣り合って配置され、
前記第4のプリズムと前記ビームスプリッタとの間に、前記第3の光学フィルタが配置され、
前記第3の光学フィルタが、前記第4のプリズムが有する入射プリズム面から入射された入射光を反射光と透過光の2つに分け、反射された一方の前記反射光の第4の光束を前記第4のプリズムの入射プリズム面に反射させて前記第4のプリズムが有する光射出面から射出させ、
前記ビームスプリッタが、他方の前記透過光の光束をP波の光とS波の光とに分割し、
前記偏光子が、前記第4のプリズムの光射出面と、前記複数の固体撮像素子のうち、1つの固体撮像装置との間に設けられ、当該第4のプリズムの光射出面から射出される前記第4の光束を所定の偏光方向に透過させ、
前記複数の固体撮像素子のそれぞれが、前記P波の光、前記S波の光及び前記所定の偏光方向に透過させた透過光のいずれかを電気信号に変換し、
前記信号処理部が、前記複数の固体撮像素子のそれぞれによって変換された前記電気信号を取得して、偏光画像を生成する、撮像装置。
(10)前記第3の光学フィルタが、前記第4の光束を前記第4のプリズムの入射プリズム面に入射し、
当該第4のプリズムの入射プリズム面が、当該入射された第4の光束を全反射して、当該第4のプリズムが有する光射出面から射出させる、前記(9)に記載の撮像装置。
(11)前記P波の光の偏光方向が、前記第4のプリズムの入射プリズム面に対して0°であり、
前記S波の光の偏光方向が、前記第4のプリズムの入射プリズム面に対して90°である、前記(9)又は(10)に記載の撮像装置。
(12)色分解光学系と、
ビームスプリッタと、
複数の固体撮像素子と、
信号処理部と、を備え、
前記色分解光学系が、複数のプリズムと、複数の波長選択フィルタとを備え、
前記複数のプリズムのうち、第5のプリズムと、第6のプリズムとが、この順で隣り合って配置され、
前記第5のプリズムと前記第6のプリズムとの間に、前記複数の波長選択フィルタのうち、第1の波長選択フィルタが配置されるとともに、
前記第6のプリズムと前記ビームスプリッタとの間に、前記複数の波長選択フィルタのうち、第2の波長選択フィルタが配置され、
前記第1の波長選択フィルタが、前記第5のプリズムが有する入射プリズム面から入射された入射光を反射光と透過光の2つに分け、反射された一方の前記反射光の第1の波長域の光を前記第5のプリズムの入射プリズム面に反射させて前記第5のプリズムが有する光射出面から射出させるとともに、他方の前記透過光の波長域の光を透過させ、
前記第2の波長選択フィルタが、前記他方の透過光を反射光と透過光の2つに分け、反射された一方の前記反射光の第2の波長域の光を前記第6のプリズムの入射プリズム面に反射させて前記第6のプリズムが有する光射出面から射出させるとともに、他方の第3の波長域の光を透過させ、
前記ビームスプリッタが、前記透過された第3の波長域の光を、P波の光とS波の光とに分割し、
前記複数の固体撮像素子のそれぞれが、前記ビームスプリッタによって分割された前記P波の光及び前記S波の光を電気信号に変換するとともに、前記第1の波長域の光及び前記第2の波長域の光を電気信号に変換し、
前記信号処理部が、前記複数の固体撮像素子のそれぞれによって変換された前記電気信号を取得して、偏光画像を生成する、撮像装置。
(13)前記第1の波長選択フィルタが、前記第1の波長域の光を前記第5のプリズムの入射プリズム面に入射し、
当該第5のプリズムの入射プリズム面が、当該第1の波長域の光を全反射して、当該第5のプリズムが有する光射出面から射出させる、前記(12)に記載の撮像装置。
(14)前記第2の波長選択フィルタが、前記第2の波長域の光を前記第6のプリズムの入射プリズム面に入射し、
当該第6のプリズムの入射プリズム面が、当該第2の波長域の光を全反射して、当該第6のプリズムが有する光射出面から射出させる、前記(12)又は(13)に記載の撮像装置。
(15)前記第1の波長選択フィルタと前記第6のプリズムとの間に、エアギャップが形成される、前記(12)乃至(14)のいずれか1つに記載の撮像装置。
(16)前記第1の波長選択フィルタが、前記第5のプリズムのプリズム面に蒸着され、前記第2の波長選択フィルタが、前記第6のプリズムのプリズム面に蒸着されている、前記(12)乃至(15)のいずれか1つに記載の撮像装置。
(17)前記第1の波長域の光が、青色光を含む短波長域の光であり、
前記第2の波長域の光が、赤色光を含む長波長域の光であり、
前記第3の波長域の光が、前記赤色光の長波長域外の緑色光である、前記(12)乃至(16)のいずれか1つに記載の撮像装置。
(18)前記固体撮像素子が、ラインセンサ又はエリアセンサで構成される、前記(1)乃至(17)のいずれか1つに記載の撮像装置。
【符号の説明】
【0125】
10 レンズ
20、20a 第1の光学系
21 第1のプリズム
22 第2のプリズム
23 第3のプリズム
P21 第4のプリズム
24 第5のプリズム
25 第6のプリズム
22、23、24、25 第1のプリズム
31、32、33 偏光子
41、42、43 固体撮像素子(イメージセンサ)
44、45、46 固体撮像素子(イメージセンサ)
50 信号処理部
60、60a、60b プリズムユニット
70、71 ビームスプリッタ
B 青色光を含む短波長域の光
R 赤色光を含む長波長域の光
G 赤色光の長波長域外の緑色光
BL1 第1の光束
BL2 第2の光束
BL3 第3の光束
BL4 第4の光束
SF1、SF1a 第1の光学フィルタ
SF2 第2の光学フィルタ
PSF1 第3の光学フィルタ
PT1、PT2 プレート
CS1 第1の波長選択フィルタ
CS2 第2の波長選択フィルタ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7