(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023155318
(43)【公開日】2023-10-20
(54)【発明の名称】ベビーベッド
(51)【国際特許分類】
A47D 7/02 20060101AFI20231013BHJP
【FI】
A47D7/02
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023134835
(22)【出願日】2023-08-22
(62)【分割の表示】P 2021529118の分割
【原出願日】2019-09-17
(31)【優先権主張番号】201821926295.5
(32)【優先日】2018-11-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】521221216
【氏名又は名称】明▲門▼(中国)幼童用品有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】郭 征文
(57)【要約】
【課題】上ロッド織物製品が下げられた後にそれの積み重ねに起因するベビーベッドの悪い外観および安全上の危険の問題に対処し得るベビーベッドを提供する。
【解決手段】ベッド本体を備えるベビーベッドであって、ベッド本体は、ベッドフレームと、ベッドフェンスと、ベッドフレームおよびベッドフェンスにより包囲されているベッド本体収容スペースと、を備え、ベッドフレームの一側面の上ロッドの全てまたはいくつかがベッドフレームの上端部と下端部との間の垂直距離を調節するために使用されることが可能であり、ベッドフレームは引締め機構に接続されており、引締め機構の一端部がベッドフレームに固定的に接続されており、引締め機構の他端部が、上ロッドに固定されている上ロッド織物製品に接続されており、上ロッドが高さ調節を受けかつ上ロッド織物製品を移動させるとき、引締め機構は相応に伸縮することができ、上ロッド織物製品に引締め力をかける。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベビーベッド本体を備えるベビーベッドであって、
前記ベビーベッド本体は、
上ロッドを備える複数のロッドにより形成されているベビーベッドフレームと、
軟質材料で作製されておりかつ前記ベビーベッドフレームに固定されている複数の織物製品であり、前記上ロッドに固定されている上ロッド織物製品を備える、複数の織物製品と、
前記ベビーベッドフレームおよび前記織物製品により包囲されているベビーベッド収容スペースと、
を備え、
前記ベビーベッドフレームの側面のうちの1つの前記上ロッド全体または前記上ロッドの一部分が、前記ベビーベッドフレームの上端部と下端部との間で垂直方向に高さを調節可能であり、
前記ベビーベッドフレームには引締め機構が設けられており、前記引締め機構の一端部が前記ベビーベッドフレームに固定されており、前記引締め機構の他端部が前記上ロッド織物製品に接続されており、
前記上ロッドが高さを調節されかつ前記上ロッド織物製品を移動させるとき、前記引締め機構は相応に伸縮させられることが可能であり、前記上ロッド織物製品に引締め力をもたらし、
前記上ロッド織物製品は前記上ロッドを包み、前記上ロッド織物製品は、前記上ロッドの下に設けられておりかつ前記上ロッドに固定されている押圧ロッドにより固定される、ベビーベッド。
【請求項2】
前記引締め機構は前記ベビーベッドフレームの底部に設けられており、前記上ロッド織物製品は前記ベビーベッドフレームの前記底部へ延在しており、前記引締め機構の前記他端部に接続されている、請求項1に記載のベビーベッド。
【請求項3】
前記引締め機構は弾性部材または巻上げ機構である、請求項1に記載のベビーベッド。
【請求項4】
前記弾性部材は弾性布または弾性バンドである、請求項3に記載のベビーベッド。
【請求項5】
前記弾性部材はばねであり、前記ばねの一端部が前記ベビーベッドフレームに固定されており、前記ばねの他端部が前記上ロッド織物製品の縁部に引っ掛けられている、請求項3に記載のベビーベッド。
【請求項6】
前記ばねの外側が布カバーまたはプラスチックで覆われている、請求項5に記載のベビーベッド。
【請求項7】
前記上ロッドにはその中央部分に溝部が設けられており、前記上ロッド織物製品は前記溝部内に固定されている、請求項1に記載のベビーベッド。
【請求項8】
前記ベビーベッドフレームには、前記上ロッドが設けられているその側面に垂直方向に摺動溝部が設けられており、前記上ロッドの両端部には、前記摺動溝部内で摺動することができる摺動ブロックが、固定して設けられており、前記摺動ブロックは前記摺動溝部に沿って摺動し、前記上ロッドおよび前記上ロッド織物製品を移動させる、請求項1に記載のベビーベッド。
【請求項9】
前記摺動ブロックには、係止部材と、駆動部材と、作動部材と、が設けられており、前記係止部材は前記ベビーベッドフレームの位置決め溝部内に係合されておりかつ前記駆動部材に固定的に接続されており、前記作動部材は、前記駆動部材を移動させるようにかつ前記係止部材を前記位置決め溝部から分離されるようにするように作動される、請求項8に記載のベビーベッド。
【請求項10】
前記作動部材には傾斜面が設けられており、前記作動部材が作動された後、前記傾斜面は、前記係止部材を前記位置決め溝部から分離するために、前記駆動部材を押し、前記駆動部材を移動させる、請求項9に記載のベビーベッド。
【請求項11】
前記摺動ブロックはリセット部材をさらに備え、前記リセット部材の一端部が前記駆動部材に固定されており、前記リセット部材の他端部が前記摺動ブロックに固定されており、前記リセット部材は前記駆動部材をリセットさせることおよび前記係止部材が前記位置決め溝部内に係合されるようにすることができる、請求項10に記載のベビーベッド。
【請求項12】
前記ベビーベッド本体を支持する支持部材をさらに備え、前記支持部材はクロスビームと垂直ビームとを備え、前記垂直ビームの一端部が前記ベビーベッドフレームに接続されており、前記垂直ビームの他端部が前記クロスビームに接続されており、前記クロスビームにはキャスタが設けられている、請求項1に記載のベビーベッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はベビーベッドの技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
ベビーベッドは乳児または幼児が休み、遊ぶためのベッドである。ベビーベッドは長期間使用された後に清掃される必要があり、乳児または幼児は、長期間ベビーベッド内にいた後、外部で遊ぶ必要がある。この場合、乳児または幼児はベビーベッドから外へ連れ出される必要がある。従来のベビーベッドの殆どが、地面の上方に高いベビーベッド本体を有し、ベビーベッド本体の4つの壁も比較的高く、また、ベビーベッド本体は非常に狭く、それは、乳児または幼児を連れ出すのに不便である。乳児または幼児が連れ出されることを容易にするために、下げ調節可能な上ロッド織物製品(upper rod soft goods)がベビーベッドのベビーベッド本体の一側面に設けられ得る。乳児または幼児をベビーベッドのベビーベッド本体から外へ連れ出す必要がある場合、乳児または幼児を安全に便利に連れ出すために、上ロッド織物製品が一定の距離だけ手動で下げられることが可能である。さらに、上ロッド織物製品が適切な距離だけ下げられた後、たとえベビーベッドから遠く離れていても、ベビーベッド本体内の乳児の状態をはっきりと観察することができ、視界を遮るベビーベッド本体の高過ぎる周囲壁に因りベビーベッド本体内の乳児の面倒を見るために近くまで歩く必要がない。しかし、上ロッド織物製品が下げられた後、それは積み重ねられ(be piled up)、一方では外観が悪い。他方では、乳児を連れ出す時に積み重ねられた上ロッド織物製品を回避する必要がある。換言すれば、積み重ねられた上ロッド織物製品は一定の安全上の危険を引き起こす可能性がある。したがって、従来のベビーベッドを改良して、前述の問題を克服する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示の目的は、上ロッド織物製品が下げられた後にそれの積み重ねに起因する、ベビーベッドの悪い外観および安全上の危険の問題に対処し得るベビーベッドを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本目的を達成するために、本開示は、ベビーベッド本体を含むベビーベッドを提供する。ベビーベッド本体は、複数のロッドにより形成されているベビーベッドフレームと、軟質材料で作製されておりかつベビーベッドフレームに固定されている織物製品と、ベビーベッドフレームおよび織物製品により包囲されているベビーベッド本体収容スペースと、を含む。ベビーベッドフレームの側面のうちの1つの上ロッド全体または上ロッドの一部分が、ベビーベッドフレームの上端部と下端部との間で垂直方向の高さを調節可能である。ベビーベッドフレームには引締め機構が設けられている。引締め機構の一端部がベビーベッドフレームに接続され固定されており、その他端部が、上ロッドに固定されている上ロッド織物製品に接続されている。上ロッドが高さを調節されかつ上ロッド織物製品を移動させるとき、引締め機構は相応に伸縮させられることが可能であり、上ロッド織物製品に引締め力をもたらす。
【0005】
先行技術と比較して、本願のベビーベッドの引締め機構は、ベビーベッドフレームに接続され固定されている一端部を有し、その他端部が、上ロッドに固定されている上ロッド織物製品に接続されている。上ロッドが高さを調節されかつ上ロッド織物製品を移動させるとき、積み重ねられる上ロッド織物製品が引締め機構により引っ張られて、折り畳まれていない状態に維持されるように、引締め機構は相応に伸縮させられて、上ロッド織物製品に引締め力をもたらすことが可能であり、それにより、上ロッド織物製品が下げられた後にそれの積み重ねに起因する、ベビーベッドの悪い外観および安全上の危険の問題を解決する。
【0006】
引締め機構はベビーベッドフレームの底面に設けられることが好ましい。上ロッド織物製品はベビーベッドフレームの底面へ延在しており、弾性部材の他端部に接続されている。引締め機構の伸縮の間、積み重ねられた上ロッド織物製品はベビーベッド本体の底面に向かって移動することができ、ベビーベッド本体の底面に保存され、したがってベビーベッドの外観および安全性を向上させる。
【0007】
引締め機構は弾性部材または巻上げ機構であることが好ましい。
【0008】
弾性部材は弾性布または弾性バンドであることが好ましい。
【0009】
弾性部材はばねであることが好ましい。ばねの他端部は上ロッド織物製品の縁部に引っ掛けられている。ばねの外側が布カバーまたはプラスチックでスリーブを付けられている。布カバーまたはプラスチックはばねが外に露出されないようにし、乳児または幼児の安全を確実にする。
【0010】
上ロッド織物製品は上ロッドを包んでいることが好ましい。上ロッド織物製品は、上ロッドの下に設けられておりかつ上ロッドに固定されている押圧ロッドにより固定される。押圧ロッドは、上ロッドを包んでいる上ロッド織物製品が皺を作らないようにする。
【0011】
上ロッドにはその中央部分に溝部が設けられていることが好ましい。上ロッド織物製品は溝部内に固定されている。
【0012】
ベビーベッドフレームには、高さ調節を実施するために、上ロッドが設けられているその側面に垂直方向に摺動溝部が設けられていることが好ましい。上ロッドの両端部には、摺動溝部内で摺動することができる摺動ブロックが固定して設けられている。摺動ブロックは摺動溝部に沿って摺動し、上ロッドおよび上ロッド織物製品を移動させる。弾性部材は、上ロッド織物製品に引締め力をもたらすために、相応に伸縮させられることが可能である。
【0013】
摺動ブロックには、係止部材と、駆動部材と、作動部材と、が設けられていることが好ましい。係止部材はベビーベッドフレーム上の位置決め溝部内に掛止めされておりかつ駆動部材に固定して接続されている。作動部材は、駆動部材を移動させるようにかつ係止部材が位置決め溝部から分離されるようにするように作動される。
【0014】
作動部材には傾斜面が設けられていることが好ましい。作動部材が作動された後、傾斜面は、係止部材を位置決め溝部から分離するために、駆動部材を押し、駆動部材を移動させる。
【0015】
摺動ブロックはリセット部材をさらに含むことが好ましい。リセット部材の一端部が駆動部材に固定されており、リセット部材の他端部が摺動部材に固定されている。リセット部材は駆動部材をリセットさせることおよび係止部材が位置決め溝部内に掛止めされるようにすることができる。
【0016】
本願のベビーベッドは、ベビーベッドフレームを支持する支持部材をさらに含む。支持部材はクロスビームと垂直ビームとを含む。垂直ビームの一端部がベビーベッドフレームに接続されており、垂直ビームの他端部がクロスビームに接続されている。クロスビームにはキャスタが設けられている。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本願の好適な実施形態のうちの1つによる、固定状態にある、ベビーベッドの上ロッド織物製品の構造概略図である。
【
図2】本願の好適な実施形態のうちの1つによる、下げられた状態にある、ベビーベッドの上ロッド織物製品の構造概略図である。
【
図3】本願の別の好適な実施形態による、上ロッドの一部分が高さを調節され得る、ベビーベッドの正面図である。
【
図7】
図1に示されている摺動部材の部分断面図である。
【
図9】本願の好適な実施形態のうちの1つによる、溝部が設けられている上ロッドの部分断面図である。
【
図10】本願の好適な実施形態のうちの1つによる、巻上げ機構の分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本願は、織物製品が下げられた後に起こる織物製品の積み重ねに対処し得るベビーベッドを提供する。ベビーベッドは、複数のロッドにより形成されているベビーベッドフレームと、軟質材料で作製されておりかつベビーベッドフレームに固定されている織物製品と、ベビーベッドフレームおよび織物製品により包囲されているベビーベッド本体収容スペースと、を含む。ベビーベッドフレームの一側面の上ロッドが、ベビーベッドフレームの上端部と下端部との間で、垂直方向に高さを調節されることが可能であり、したがって、世話人がベビーベッド内の乳児を観察するのにまたは乳児を連れ出すのにより便利であるように、上ロッドに固定されている織物製品が調節されるようにする。さらに、ベビーベッドフレームには引締め機構が設けられており、それは、上ロッドが高さを調節されるとき、上ロッドに固定されている上ロッド織物製品を引き締める引締め力をもたらす。この目的のために、引締め機構の一端部がベビーベッドフレームに接続され固定されており、その他端部が、上ロッドに固定されている織物製品に接続されている。引締め機構は、弾性機構または締結機構を含む、引締め能力をもたらし得る任意の機構であり得る。
【0019】
本願の理解を容易にするために、本願は、関連する図面を参照して、より包括的に説明される。本願の好適な実施形態が添付図面に示されている。しかし、本願は多くの異なる形で実施されることが可能であり、本明細書において説明されている実施形態に限定されない。それどころか、これらの実施形態を与えることが、本願の開示の理解をより完全にかつ包括的にする。
【0020】
図1~
図3および
図7を参照すると、それらは本願の好適な実施形態のうちの1つによるベビーベッド100の構造概略図である。図に示されている通り、ベビーベッド100は(図に示されていない)ベビーベッド本体を含む。ベビーベッドは、複数のロッドにより形成されているベビーベッドフレーム1と、軟質材料で作製されておりかつベビーベッドフレーム1上に固定されている(図に示されていない)織物製品と、ベビーベッドフレーム1および織物製品により包囲されているベビーベッド本体収容スペースと、を含む。ベビーベッドフレーム1の側面の1つの上ロッド21全体または上ロッド21の一部分が、ベビーベッドフレーム1の上端部と下端部との間で、垂直方向に高さを調節され得る。ベビーベッドフレーム1には引締め機構4が設けられている。引締め機構4の一端部がベビーベッドフレーム1に接続され固定されており、その他端部が、上ロッド21上に固定されている上ロッド織物製品3に接続されている。上ロッド21が高さを調節されかつ上ロッド織物製品3を移動させるとき、引締め機構4は相応に伸縮させられることが可能であり、上ロッド織物製品3に引締め力をもたらす。ベビーベッドフレーム1上に設けられている引締め機構4の一端部がベビーベッドフレーム1に接続され固定されており、かつその他端部が、上ロッド21に固定されている上ロッド織物製品3に接続されるので、上ロッド21が高さを調節されかつ上ロッド織物製品3を移動させるとき、積み重ねられる上ロッド織物製品3が引締め機構4により引っ張られて、伸張状態に維持されるように、引締め機構4は相応に伸縮させられて、上ロッド織物製品3に引締め力をもたらすことができ、それにより、上ロッド織物製品3が下げられた後にそれの積み重ねに起因する、ベビーベッド100の悪い外観および安全上の危険の問題を解決する。具体的には、ベビーベッドフレーム1は、前面と、後面と、左面と、右面と、底面と、を含む。上ロッド21は、前面、後面、左面、右面、またはそれらの任意の組合せの上端部に設けられ得る。本願の構造を明確に説明するために、本好適な実施形態の図面では、上ロッド21はベビーベッドフレーム1の前面に設けられている。ベビーベッドフレーム1には、ベビーベッドフレーム1のフレームを支持するためのロッドが設けられていてもよい。ロッドは、直立ロッド11と、水平ロッド12と、垂直ロッド13と、に分割され得る。直立ロッド11および水平ロッド12は、ベビーベッドフレーム1を支持するフレームを構成し得る。上ロッド21は、その同一面上の2つの直立ロッド11に接続されている。
図1から
図2までに示されているように、2つの直立ロッド11間に配置されている上ロッド21全体は垂直方向に高さを調節され得る。別の好適な実施形態では、
図3に示されている通り、直立ロッド11に平行な垂直ロッド13は、隣接する直立ロッド11間にさらに設けられていてもよい。一般に、直立ロッド11の内径が垂直ロッド13の内径より小さい。ベビーベッドフレーム1に垂直ロッド13が設けられている場合、各面の上ロッド21は2つの直立ロッド11間で対応する垂直ロッド13に接続されている。直立ロッド11および垂直ロッド13は、水平ロッド12に固定的に接続されている。「ベビーベッドフレーム1の側面の1つの上ロッド21全体または上ロッド21の一部分が、ベビーベッドフレーム1の上端部と下端部との間で、垂直方向に高さを調節され得る」の文脈は、上ロッド21が高さを全体的にまたは部分的に選択的に調節され得るように、同一面上の2つの直立ロッド11、および2つの直立ロッド11間に配置されている垂直ロッド13の上ロッド21全体は垂直方向に高さを調節されることを、あるいは、2つの直立ロッド11間に配置されている垂直ロッド13の上ロッド21の一部分のみが垂直方向に高さを調節されることを言うる。
【0021】
本願によるベビーベッドにおいて、上ロッド21の調節範囲が上ロッド21全体または上ロッド21の一部分である可能性があり、差異は、高さ調節機構が直立ロッド上に直接設けられているか、または独立して設けられているかということだけにあり、上ロッドに固定されているベビーベッドフレームの構造様式は同一性能を有することが留意されるべきである。
【0022】
図1~
図5および
図10を参照すると、それらは本願の好適な実施形態による引締め機構4の概略構造図である。図に示されている通り、引締め機構4は弾性部材41または(
図10に示されている)巻上げ機構42であり得る。弾性部材41は、弾性布411、(図に示されていない)弾性バンド、またはばね412として具体的に例示され得る。引締め機構4の一端部がベビーベッドフレーム1の底面に接続されている。上ロッド織物製品3はベビーベッドフレーム1の底面へ延在しており、引締め機構4の他端部に接続されている。上ロッド21が下へ調節されるとき、積み重ねられる上ロッド織物製品3がベビーベッドフレーム1の底面に向かって移動することができかつベビーベッドフレーム1の底面に保存されることが可能であり、したがってベビーベッド100の外観および安全性を向上させるように、引締め機構4は相応に収縮させられる。相応に、上ロッド21が上へ調節されるとき、上ロッド織物製品3がピンと張り過ぎないように、引締め機構4は伸張させられ得る。本願の好適な実施形態のうちの1つにおいて、
図1および
図2に示されているように、弾性部材41は弾性布411であってもよい。弾性布411の幅が上ロッド織物製品3と同じであってもよい。弾性布411の一端部が上ロッド織物製品3に接続されており、その他端部がベビーベッドフレーム1に固定されている。具体的には、弾性布411の他端部はベビーベッドフレーム1の底面上のロッドに固定されている。別の好適な実施形態では、
図4および
図5に示されているように、弾性部材41はばね412であってもよい。ばね412の他端部が上ロッド織物製品3の縁部に引っ掛けられている。具体的には、上ロッド織物製品3とばね412との間の接続された部分が硬い織物縁部43である。ばね412の他端部はベビーベッドフレーム1の底面のロッドに固定されている。硬い織物縁部43はプラスチックまたは金属で作製され得る。硬い織物縁部43はばね412と上ロッド織物製品3との間の固定された接続を容易にし、それにより上ロッド織物製品3の引裂きを回避する。ばね412の外側が布カバーまたはプラスチックで覆われており、それにより乳児または幼児の安全を確実にするために、ばね412が外に露出されないようにされ得る。弾性部材41が弾性バンドであり、弾性部材41がばね412の構造に類似した構造を有する場合、それは本明細書において説明されない。前述は本願の好適な実施形態のうちの1つに過ぎないことに留意されたい。当然、他の実施形態において、上ロッドが高さを調節されるときに引締め力をもたらすためにベビーベッドフレームに引締め機構が設けられている任意の構造が本願の保護範囲内に入り、したがって本願は前述の実施形態に限定されない。
【0023】
図10を参照すると、それは本願の好適な実施形態のうちの1つによる巻上げ機構の構造概略図である。図に示されている通り、引締め機構4は巻上げ機構42であり得る。巻上げ機構42は巻上げディスク421と、シャフト420と、コイルばね426と、を含む。巻上げディスク421は該シャフト420を中心として回転し得る。具体的には、巻上げディスク421は、第1の歯車ディスク4211と、第2の歯車ディスク4214と、第1の歯車ディスク4211と第2の歯車ディスク4214との間に固定されている巻上げシャフト4213と、第1の歯車ディスク4211と第2の歯車プレートディスク4214との間の接続部分に設けられている張出し区分4212と、を含む。巻上げシャフト4213の長さが、上ロッド織物製品3の幅より若干長い。巻上げシャフト4213は上ロッド織物製品3の一端部に固定されている。固定方法は接着固定であってもよい。張出し区分4212の直径が、第1の歯車ディスク4211または第2の歯車ディスク4214からの距離の増大に伴って減少する。張出し区分4212は上ロッド織物製品3をきちんと巻き付けるために有益である。巻上げシャフト4213は上ロッド織物製品3を巻き上げることができる。保持リング422が第1の歯車ディスク4211および第2の歯車ディスク4214の外面に設けられている。保持リング422は環状ストリップとして成形される。保持リング422には開口部4221が設けられている。シールド423が開口部4221の外側に設けられている。シールド423は実質的にU形の構造を有する。U形構造の2つの脚部がそれぞれ、開口部4221の両側に配置されている保持リング422の外面に固定的に接続されている。シャフト420はより小さい半径を有する内シャフト425を含み、外シャフト424はより大きい半径を有しかつ内シャフト425の両端部に固定されている。内シャフト425には径方向スロット4251が設けられており、それは保持リング422の内側に配置されている。コイルばね426は、コイルばね本体428と、コイルばね本体428の一端部に設けられている第1のフック部分427と、コイルばね本体428の他端部に設けられている第2のフック部分429と、を含む。第1のフック部分427および第2のフック部分429は、コイルばね本体428の両端部を曲げることにより形成され得る。コイルばね426は保持リング422の内側に設けられている。第1のフック部分427は保持リング422の開口部4221に引っ掛けられている。第2のフック部分429は内シャフト425の径方向スロット4251に引っ掛けられている。さらに、コイルばね426の外側には(図に示されていない)カバープレートが設けられることが可能であり、それは保持リング422に固定され、コイルばね426を覆う。コイルばね426の弾性作用を受け、コイルばね426は巻上げディスク421に作用することができ、シャフト420を中心として回転する。具体的には、巻上げ機構42は、外シャフト424により、ベビーベッドフレーム1の底面でロッド21に固定され得る。巻上げシャフト4213は上ロッド織物製品3の一端部に接着固定される。上ロッド21が高さを調節されかつ上ロッド織物製品3を移動させるとき、巻上げ機構42のコイルばね426は相応に伸縮させられて、上ロッド織物製品3に引締め力をもたらす。
【0024】
図1および
図7を参照すると、この場合、上ロッド21は上ロッド織物製品3により包まれている。本願の好適な実施形態のうちの1つにおいて、上ロッド織物製品3は、上ロッド21の下に設けられておりかつ上ロッド21に固定されている押圧ロッド22により固定される。押圧ロッド22は、上ロッド21を包む上ロッド織物製品3が皺にならないようにすることができる。上ロッド織物製品3の別の固定方法として、
図9に示されているように、この場合、上ロッド21にはその中央部分に溝部211が設けられている。上ロッド織物製品3は溝部211内に固定されている。上ロッド21での上ロッド織物製品3の固定は、それが、上ロッド織物製品3が下げられたときに上ロッド織物製品3が容易に皺にならないようにするために有益であると主に判断される。上ロッド織物製品3の配置は特定の状況に従って選択され得る。
【0025】
ベビーベッドフレームの側面の1つにおいて、ベビーベッドフレーム1の上端部と下端部との間で垂直方向に、上ロッド21全体または上ロッド21の一部分の高さ調節を実施するために、
図2および
図6は好適な実施形態の実施例を示す。図に示されている通り、上ロッド21はベビーベッドフレーム1の側面の1つに設けられる。ベビーベッドフレーム1において、上ロッド21が設けられている直立ロッド11の外面が、垂直方向に摺動可能である摺動溝部5を設けられている。2つの摺動溝部5が互いに対向して設けられ得る。(
図7を参照して)上ロッド21の両端部には、摺動溝部5内で摺動可能な摺動ブロック6が固定して設けられている。換言すれば、上ロッド21全体は摺動溝部5内で摺動可能である。摺動ブロック6は摺動溝部5に沿って摺動し、(
図1~
図5を参照して)弾性部材41が伸縮させられるようにするために、上ロッド21および上ロッド織物製品3を移動させる。摺動ブロック6が摺動溝部5に沿って下に摺動するとき、摺動ブロック6は弾性部材が収縮させられるようにする。弾性部材41の収縮により生成される力は上ロッド織物製品3が移動するように引っ張り、それを折り畳まれていない状態に維持する。摺動ブロック6が摺動溝部5に沿って上に摺動するとき、摺動ブロック6は弾性部材41が伸張させられるようにし、弾性部材41は上ロッド織物製品3が前者の反対方向に移動するように押し、上ロッド織物製品3を依然として折り畳まれていない状態に維持する。摺動ブロック6には、摺動溝部5に合致する突出部が設けられていてもよい。摺動ブロック6は突出部により摺動溝部5に沿って摺動する。ベビーベッドフレーム1の側面の1つには、(
図3に示されているように)上ロッド21の一部分のための摺動構造体が設けられており、それは、摺動溝部5がベビーベッドフレーム1の隣接する直立ロッド11間の垂直ロッド13上に設けられていることを意味する。摺動構造体の摺動方法および詳細な構造は前述されているものに類似しており、ここでは反復されない。
【0026】
上ロッド21が垂直方向に上下に摺動することができかつベビーベッドフレーム1に固定され得ることを実施するために、固定された実施例である別の好適な実施形態が
図8に与えられている。摺動ブロック6には、係止部材61と、駆動部材63と、作動部材62と、が設けられている。係止部材61は、(
図2または
図5を参照して)ベビーベッドフレーム1上の位置決め溝部8内に係合されており、駆動部材63に固定的に接続されている。作動部材62は駆動部材63を移動させるように、かつ係止部材61が位置決め溝部8から分離されるようにするように作動される。作動部材62には傾斜面621が設けられている。作動部材62が作動された後、傾斜面621は駆動部材63を押し、駆動部材63を移動させて係止部材61を位置決め溝部8から分離させる。具体的には、位置決め溝部8はベビーベッドフレームの上部に配置されている。係止部材61は掛止めピンであってもよい。作動部材62が作動された後、傾斜面621は駆動部材63を押し、駆動部材63を移動させて掛止めピンを位置決め溝部8から分離させる。摺動ブロック6はリセット部材64をさらに含む。リセット部材64の一端部が駆動部材63に固定されており、その他端部が摺動ブロック6に固定されている。リセット部材64は、係止部材61が位置決め溝部8内に係合されるようにするために、駆動部材63がリセットされるようにすることができる。具体的には、リセット部材64はばねであってもよい。具体的には、駆動部材63は、作動部材62の後方傾斜面621の押し移動中にばねなどのリセット部材64を圧縮してもよい。掛止めピンなどの係止部材61が位置決め溝部8から分離された後、摺動ブロック6は、上ロッド織物製品3を下に移動させるために、摺動溝部5に対して下に摺動する。相応に、位置決め溝部8が配置されている位置まで摺動ブロック6が上に移動するとき、作動部材62は解除される。したがって、ばねなどのリセット部材64の弾性力を受けて、摺動ブロック6が摺動溝部5に固定されるように、係止部材61は位置決め溝部8内に係合され、それと再度固定される。
【0027】
図1を再度参照すると、本願の好適な実施形態の1つにおいて、ベビーベッド100は、ベビーベッドフレーム1を支持する支持部材7をさらに含む。支持部材7はクロスビーム72と垂直ビーム71とを含む。垂直ビーム71の一端部がベビーベッドフレームに接続されており、その他端部がクロスビーム72に接続されている。クロスビーム72には、ベビーベッド100が所望の位置へ移動させられることが可能であるように、キャスタ721が設けられている。
【0028】
前段での開示は本願の好適な例に過ぎず、本願の権利範囲を限定するために使用することはできない。したがって、本願の特許請求の範囲に基づいて成される等価の変更が本願の範囲内に入る。
[付記項1]
ベビーベッド本体を備えるベビーベッドであって、
前記ベビーベッド本体は、
複数のロッドにより形成されているベビーベッドフレームと、
軟質材料で作製されておりかつ前記ベビーベッドフレームに固定されている織物製品と、
前記ベビーベッドフレームおよび前記織物製品により包囲されているベビーベッド本体収容スペースと、
を備え、
前記ベビーベッドフレームの側面のうちの1つの上ロッド全体または前記上ロッドの一部分が、前記ベビーベッドフレームの上端部と下端部との間で垂直方向の高さを調節可能であり、
前記ベビーベッドフレームには引締め機構が設けられており、前記引締め機構の一端部が前記ベビーベッドフレームに接続され固定されており、前記引締め機構の他端部が、前記上ロッドに固定されている上ロッド付織物製品に接続されており、
前記上ロッドが高さを調節されかつ前記上ロッド付織物製品を移動させるとき、前記引締め機構は相応に伸縮させられることが可能であり、前記上ロッド付織物製品に引締め力をもたらす、ベビーベッド。
[付記項2]
前記引締め機構は前記ベビーベッドフレームの底面に設けられており、前記上ロッド付織物製品は前記ベビーベッドフレームの前記底面へ延在しており、前記引締め機構の前記他端部に接続されている、付記項1に記載のベビーベッド。
[付記項3]
前記引締め機構は弾性部材または巻上げ機構である、付記項2に記載のベビーベッド。
[付記項4]
前記弾性部材は弾性布または弾性バンドである、付記項3に記載のベビーベッド。
[付記項5]
前記弾性部材はばねであり、前記ばねの他端部が前記上ロッド付織物製品の縁部に引っ掛けられている、付記項3に記載のベビーベッド。
[付記項6]
前記ばねの外側が布カバーまたはプラスチックで覆われている、付記項5に記載のベビーベッド。
[付記項7]
前記上ロッド付織物製品は前記上ロッドを包み、前記上ロッド付織物製品は、前記上ロッドの下に設けられておりかつ前記上ロッドに固定されている押圧ロッドにより固定される、付記項1に記載のベビーベッド。
[付記項8]
前記上ロッドにはその中央部分に溝部が設けられており、前記上ロッド付織物製品は前記溝部内に固定されている、付記項1に記載のベビーベッド。
[付記項9]
前記ベビーベッドフレームには、高さ調節を実施するために、前記上ロッドが設けられているその側面に垂直方向に摺動溝部が設けられており、前記上ロッドの両端部には、前記摺動溝部内で摺動することができる摺動ブロックが固定して設けられており、前記摺動ブロックは前記摺動溝部に沿って摺動し、前記上ロッドおよび前記上ロッド付織物製品を移動させる、付記項1に記載のベビーベッド。
[付記項10]
前記摺動ブロックには、係止部材と、駆動部材と、作動部材と、が設けられており、前記係止部材は前記ベビーベッドフレームの位置決め溝部内に係合されておりかつ前記駆動部材に固定的に接続されており、前記作動部材は、前記駆動部材を移動させるようにかつ前記係止部材を前記位置決め溝部から分離されるようにするように作動される、付記項9に記載のベビーベッド。
[付記項11]
前記作動部材には傾斜面が設けられており、前記作動部材が作動された後、前記傾斜面は、前記係止部材を前記位置決め溝部から分離するために、前記駆動部材を押し、前記駆動部材を移動させる、付記項10に記載のベビーベッド。
[付記項12]
前記摺動ブロックはリセット部材をさらに備え、前記リセット部材の一端部が前記駆動部材に固定されており、前記リセット部材の他端部が前記摺動部材に固定されており、前記リセット部材は前記駆動部材をリセットさせることおよび前記係止部材が前記位置決め溝部内に係合されるようにすることができる、付記項11に記載のベビーベッド。
[付記項13]
前記ベビーベッド本体を支持する支持部材をさらに備え、前記支持部材はクロスビームと垂直ビームとを備え、前記垂直ビームの一端部が前記ベビーベッドフレームに接続されており、前記垂直ビームの他端部が前記クロスビームに接続されており、前記クロスビームにはキャスタが設けられている、付記項1に記載のベビーベッド。
【符号の説明】
【0029】
1 ベビーベッドフレーム
3 上ロッド織物製品
4 引締め機構
5 摺動溝部
6 摺動ブロック
7 支持部材
8 位置決め溝部
11 直立ロッド
12 水平ロッド
13 垂直ロッド
21 上ロッド
41 弾性部材
42 巻上げ機構
43 硬い織物縁部
61 係止部材
62 作動部材
63 駆動部材
64 リセット部材
71 垂直ビーム
72 クロスビーム
100 ベビーベッド
22 押圧ロッド
211 溝部
411 弾性布
412 ばね
420 シャフト
421 巻上げディスク
422 保持リング
423 シールド
424 外シャフト
425 内シャフト
426 コイルばね
427 第1のフック部分
428 コイルばね本体
429 第2のフック部分
621 傾斜面、後方傾斜面
721 キャスタ
4211 第1の歯車ディスク
4212 張出し区分
4213 巻上げシャフト
4214 第2の歯車ディスク、第2の歯車プレートディスク
4221 開口部
4251 径方向スロット
【外国語明細書】