(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023155333
(43)【公開日】2023-10-20
(54)【発明の名称】物品供給装置及び物品供給システム
(51)【国際特許分類】
G07F 9/02 20060101AFI20231013BHJP
【FI】
G07F9/02 103
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023138476
(22)【出願日】2023-08-28
(62)【分割の表示】P 2021203148の分割
【原出願日】2021-12-15
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り (1)ウェブサイトの掲載日及びウェブサイトの掲載アドレス (ア)・掲載日:令和3年7月19日 ・掲載アドレス:https://twitter.com/SAIKYO_JUMP/status/1416792405466963969 最強ジャンプの公式twitterアカウント (イ)・掲載日:令和3年7月19日 ・掲載アドレス:https://www.shonenjump.com/j/saikyo/news02.html 最強ジャンプ公式サイト (2)ウェブサイトの掲載日及びウェブサイトの掲載アドレス ・ウェブサイトの掲載日 令和3年7月19日 ・掲載アドレス:https://gashapon.jp/saikyojump/ 最強ガシャステーション公式サイト (3)公開日及び設置場所 ・公開日:令和3年8月2日 ・設置場所:添付したリストに記載された店舗
(71)【出願人】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(71)【出願人】
【識別番号】508207790
【氏名又は名称】有限会社 和晃
(74)【代理人】
【識別番号】100201341
【弁理士】
【氏名又は名称】畠山 順一
(72)【発明者】
【氏名】近藤 創
(72)【発明者】
【氏名】小林 祐樹
(72)【発明者】
【氏名】水科 晃
(57)【要約】
【課題】物品供給装置に設定した供給価格と、物品供給装置に表示する供給価格とが整合しないことを防止する。
【解決手段】物品を供給可能な物品供給装置である。物品供給装置は、物品の供給価格に関する供給価格情報を設定して表示可能な表示部と、物品供給装置が検知する決済用の供給価格情報を設定可能な設定部と、設定部に設定された供給価格情報として、概供給価格情報を満たす金銭の種類及びその枚数を、発光部の発光回数によって報知する報知部と、を備える。表示部の供給価格情報の設定と設定部の供給価格情報の設定とは、別個に行われる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を供給可能な物品供給装置であって、
前記物品の供給価格に関する供給価格情報を設定して表示可能な表示部と、
前記物品供給装置が検知する決済用の供給価格情報を設定可能な設定部と、
前記設定部に設定された供給価格情報として、概供給価格情報を満たす金銭の種類及びその枚数を、発光部の発光回数によって報知する報知部と、
を備え、
前記表示部の供給価格情報の設定と前記設定部の供給価格情報の設定とは、別個に行われる、
物品供給装置。
【請求項2】
前記報知部は、前記設定された供給価格情報を、前記物品供給装置の外部から認知可能
に報知する、
請求項1に記載の物品供給装置。
【請求項3】
前記報知部は、前記物品供給装置の前面に設けられた操作部において、所定時間継続して行われる押圧が検出されたことを条件として前記供給価格情報を報知する、
請求項1又は請求項2に記載の物品供給装置。
【請求項4】
前記報知部は、予め決められた金銭の種類の順番で、該金銭の種類毎の金銭の数を報知する、
請求項1から請求項3に記載の物品供給装置。
【請求項5】
前記報知部は、複数色の発光部を有し、前記金銭の種類毎に異なる色の発光部を発光させて報知する、
請求項1から請求項4のいずれかに記載の物品供給装置。
【請求項6】
前記報知部は、前記供給価格情報の報知開始を予告する予告報知を実行し、前記予告報知後に前記供給価格情報を報知する、
請求項1から請求項5のいずれかに記載の物品供給装置。
【請求項7】
前記報知部は、前記金銭の数の報知に先立って予告報知を実行する、
請求項6に記載の物品供給装置。
【請求項8】
前記報知部は、複数色の発光部を有し、前記供給価格情報の報知と予告報知とで異なる色の発光部を発光させる、
請求項6又は請求項7に記載の物品供給装置。
【請求項9】
前記報知部は、前記表示部又は前記表示部近傍で、前記供給価格情報を報知する、
請求項1から請求項8のいずれかに記載の物品供給装置。
【請求項10】
前記表示部は、前記供給価格情報を手動によって設定が可能である、
請求項1から請求項9のいずれかに記載の物品供給装置。
【請求項11】
前記物品供給装置は、収容されている複数の種類の物品から無作為に物品を供給可能である、
請求項1から請求項10のいずれかに記載の物品供給装置。
【請求項12】
物品を供給可能な物品供給システムであって、
前記物品の供給価格に関する供給価格情報を設定して表示可能な表示部と、
物品供給装置が検知する決済用の供給価格情報を設定可能な設定部と、
前記設定部に設定された供給価格情報として、概供給価格情報を満たす金銭の種類及びその枚数を、発光部の発光回数によって報知する報知部と、
を備え、
前記表示部の供給価格情報の設定と前記設定部の供給価格情報の設定とは、別個に行われる、
物品供給システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品供給装置及び物品供給システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、所定の金銭を代価として支払い、カプセルトイの物品をユーザに対して供給する物品供給装置がある(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の物品供給装置のような場合において、カプセルトイの物品を供給する際に支払う供給価格(代価)を、物品供給装置の管理者は予め物品供給装置に設定する必要がある。その際に、物品供給装置に設定した供給価格と物品供給装置に表示する物品供給価格とが整合しないことを防止する必要がある。そこで、本発明は、物品供給装置に設定した供給価格と、物品供給装置に表示する供給価格とが整合しないことを防止する物品供給装置、物品供給システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様は、物品を供給可能な物品供給装置であって、前記物品の供給価格に関する供給価格情報が表示される表示部と、前記供給価格情報を設定する設定部と、前記設定された供給価格情報を、前記表示部に表示されている供給価格情報の表示形式とは異なる報知形式によって報知する報知部と、を備える。
【0006】
本発明の一態様は、物品を供給可能な物品供給システムであって、前記物品の供給価格に関する供給価格情報が表示される表示部と、前記供給価格情報を設定する設定部と、前記設定された供給価格情報を、前記表示部に表示されている供給価格情報の表示形式とは異なる報知形式によって報知する報知部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、物品供給装置に設定した供給価格と、物品供給装置に表示する供給価格とが整合しないことを防止する物品供給装置、及び物品供給システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、物品供給装置システムの概略図である。
【
図4】
図4は、第1の実施の形態の動作を説明するためのフロー図である。
【
図5】
図5は、第1の実施の形態の報知を説明するためのタイムラインである。
【
図6】
図6は、変形例1の物品供給装置の正面図である。
【
図7】
図7は、変形例1の報知を説明するためのタイムラインである。
【
図8】
図8は、変形例2の報知を説明するためのタイムラインである。
【
図9】
図9は、変形例3の報知を説明するためのタイムラインである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<本発明の実施の形態の概略>
本発明の実施の形態の概略を説明する。
物品供給装置が供給する物品は、定期的に入れ替えが行われ、入れ替えられた物品に応じて供給価格を変更する。これに伴い、物品供給装置を管理する管理者は、物品供給装置に表示する物品の供給価格を変更する。更に、管理者は、物品供給装置が検知する決済額である供給価格を物品供給装置に設定する。物品供給装置に表示される表示供給価格と物品供給装置に設定される設定供給価格とは、一致していなければならない。
【0010】
例えば、物品供給装置に液晶ディスプレイのような表示画面を設け、表示供給価格と設定供給価格とを連動させて、設定供給価格を表示画面に表示する構成にすると、設定供給価格と表示供給価格との不一致を防止することができる。しかしながら、物品供給装置は、屋外を含む様々な場所に多数設置することを目的としているため、物品供給装置の設置費用、設置場所及び維持管理等を考慮して簡易的な構造にし、コストも抑えるように作られている。そのため、供給価格や設定供給価格等を表示できる電子部品等で構成される液晶等のディプレイ等を、物品供給装置に設けない構造であることが望まれる。すると、供給価格の表示部は機械的なものとなり、決済のために設定した設定供給価格を、表示供給価格として、(電気的に)連動させて物品供給装置に表示することは難しい。そこで、物品供給装置に表示されている表示供給価格と、設定した設定供給価格とが一致しているかの確認のために、設定供給価格を、物品供給装置の外側から、管理者などが認知できる形式で報知する方法が望まれる。
以下の説明では、物品供給装置に表示される表示供給価格の表示形式、例えば、物品の代価となる金銭(硬貨)の種類や枚数を数値で表示する表示形式とは異なる形式によって設定供給価格を報知する物品供給装置について説明する。
【0011】
<第1の実施の形態>
本発明の第1の実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態の物品供給装置システムの概略図である。物品供給システムは、物品供給装置1とサーバ2とから構成され、物品供給装置1とサーバ2との間は通信網によって接続されている。
【0012】
本実施の形態の物品供給装置1は、複数個の物品3を収容しており、その収容している複数個の物品から1つの物品を無作為に供給する装置である。ユーザは、物品供給装置1に表示されている供給価格分の金銭を物品供給装置1に投入することにより、物品供給装置1から物品3の供給を受ける。
【0013】
上述したとおり、物品供給装置1は、屋外を含む様々な場所に多数設置することを目的としているため、物品供給装置1の設置費用、設置場所及び維持管理等を考慮して簡易的な構造にし、コストも抑えるように作られている。そのため、物品供給装置1は、一般の自動販売機とは異なり、物品の供給価格を超えた金額を投入してもお釣りが出ない構造となっている。即ち、物品供給装置1では使用可能な金銭の種類が予め決められており、物品供給装置1は投入された金銭の種類を選別し、選別した金銭の数をカウントすることによって、供給価格分の金銭(決済額)が投入されたことを検知して物品を供給する構造となっている。本実施の形態では、説明を簡略化するために、物品供給装置1において使用可能な金銭の種類を100円硬貨とする例を挙げて説明するがこれに限られないことは言うまでもない。例えば、500円硬貨と100円硬貨とを組み合わせて使用できるように構成しても良い。
サーバ2は、通信網を介して、物品供給装置1の各種設定を行う管理装置である。
【0014】
物品3は、例えば分割可能な球状カプセル内に玩具等が納められたものや、玩具とカプセルとが一体となったものを含む。物品3はひとつの種類の物品だけとは限らず、複数の種類の物品が存在しても良い。この場合、複数の種類の物品は、ひとつのシリーズ(種別)に属する物品として、後述する物品収容部11に混在して収容される。本実施の形態では、物品3の供給価格が300円である例を挙げて説明するがこれに限られないことは言うまでもない。
【0015】
図2は、本発明の第1の実施の形態における物品供給装置1の正面図である。物品供給装置1には、物品収容部11、物品説明表示部12、供給価格表示部13、報知部14、硬貨投入口15、硬貨返却操作部16、及び硬貨返却口17が設けられている。
【0016】
物品収容部11には、物品3が収容される。物品収容部11の前面には、物品説明表示部12が設けられており、物品収容部11に収容されている物品3の物品情報が示される。物品収容部11に収容される物品3が変更されると、この物品説明表示部12に示される物品情報も変更される。物品情報には、物品の商品名と、物品の説明情報と、物品の説明画像とが含まれている。
【0017】
供給価格表示部13は、物品3の供給価格に関する供給価格情報を表示する。供給価格表示部13は、種類表示部131と枚数表示部132とから構成されている。以下の説明では、供給価格表示部13に表示される供給価格情報を表示供給価格情報と記載する。
【0018】
種類表示部131は、物品供給装置1にて使用可能な硬貨の種類が印字された表示体である。上記の通り、本実施の形態の物品供給装置1で使用可能な硬貨は100円硬貨の1種類であるため、“100円玉”と表記された表示体が種類表示部131として、物品供給装置1に配置される。
【0019】
枚数表示部132は、複数の数字が印字された回転部材(回動部材)と、この回転部材を覆う透明部材によって構成されている。複数の数字は、硬貨の必要枚数である。回転部材は、種類表示部131の近傍に配置される。
図1に示した例では、種類表示部131の真下の位置に枚数表示部132が配置されている。管理者は、物品3が入れ替えられると、入れ替えられた物品3の供給価格に合致するように、回転部材を動かして硬貨の枚数を設定する。本実施の形態では、物品3の供給価格が300円であり、物品供給装置1で使用可能な硬貨は100円硬貨であるため、
図1に示す通り、枚数表示部132の回転部材を回転させて“3まい”が表示されるように設定する。
【0020】
報知部14は、供給装置1に設定されている設定供給価格情報を報知する。報知部14は、LED等の発光素子によって構成され、発光素子は枚数表示部132の回転部材(供給価格表示部13)の近傍に設けられる。報知部14を供給価格表示部13の近傍に設けることにより、供給価格表示部13に表示されている供給価格と、決済のために設定されている供給価格と、の一致を視覚的に容易に確認することができる。発光素子の光は、枚数表示部132の透明部材を通して視認可能となる。発光素子の色の種類及び数は問わないが、本実施の形態では赤の発光素子と緑の発光素子とが配置される例を用いて説明する。
硬貨投入口15は、ユーザが物品の供給を受けるために代価として支払う硬貨を投入する部位である。
【0021】
硬貨返却操作部16は、硬貨投入口15から投入され、硬貨一時保管部に保管されている硬貨をユーザに返却するための押しボタンである。また、硬貨返却操作部16は、押下(押圧)が所定時間継続して行われると、報知部14が設定供給価格情報の報知を開始する。
【0022】
続いて、物品供給装置1の構成について説明する。
図3は、物品供給装置1のブロック図である。物品供給装置1は、設定部21、操作検知部22、硬貨判別部23、及び報知部24を有する。
【0023】
設定部21は、供給価格情報を設定する機能を有する。以下の説明では、設定部21に設定される供給価格情報を設定供給価格情報と記載する。設定供給価格情報は、供給価格を満たす硬貨の種類と硬貨の枚数を含む。設定供給価格情報の硬貨の種類は、使用可能硬貨でもある。設定部21における設定は、物品供給装置1の管理者が手動で設定する構成と、物品供給装置1と通信できるサーバ2から設定する構成とが考えられるが、どちらであってもよい。
【0024】
操作検知部22は、硬貨返却操作部16の押下を検知する。操作検知部23は、硬貨返却操作部16の押下が所定時間継続して行われた場合(以下、「所定時間の長押し」と記載する)、長押しを検知したことを報知部24に通知する。
【0025】
硬貨判別部23は、硬貨投入口15から投入された硬貨の種類を分別し、その枚数をカウントすることにより、設定供給価格を満たす金銭が投入されたかを判別する。硬貨判別部21は、使用可能な硬貨以外が投入されると、返却シュート(図示せず)を通じて硬貨返却口17に返却する。また、硬貨判別部21は、使用可能な硬貨が投入されると、硬貨の種類毎の硬貨一時保管部(図示せず)に保管し、その枚数をカウントする。本実施の形態では、使用可能な硬貨が100円硬貨であり、供給価格が300円であるため、硬貨判別部21は、100円硬貨が3枚投入されるのを判別する。硬貨一時保管部に保管されている硬貨が供給価格を満たす金銭に達すると、物品供給の操作が可能となる。ユーザによって物品供給の操作がなされると、硬貨一時保管部に保管されている硬貨は硬貨保管部(図示せず)に移動し、硬貨返却操作部16を操作しても返却されない仕組みとなっている。
【0026】
報知部24は、上述の報知部14である。硬貨返却操作部16において所定時間の長押しが検知されたことを操作検知部23から通知されると、供給価格を満たす硬貨の種類と硬貨の枚数である設定供給価格情報を報知するために発光部を発光させる制御を実行する。報知部24における設定供給価格情報の報知は、硬貨の種類毎にその枚数分の回数を緑の発光素子が点滅するように制御する。報知部24は、予告報知を行った後に設定供給価格情報を報知する。予告報知は、硬貨の種類毎の硬貨の枚数を報知する際に先行して行われ、複数種類の硬貨の枚数を報知する場合はその区切りを示す。例えば、複数種類の使用可能硬貨が設定されている場合は、予告報知を行った後に1種類目の硬貨の枚数を報知し、更に予告報知を行った後に2種類目の硬貨の枚数を報知するというように、使用可能硬貨の種類分行う。予告報知の方法は、例えば発光素子が1種類の場合は発光素子を所定時間点灯する、発光素子が複数種類の場合は硬貨の枚数の報知で用いられる発光素子とは異なる色の発光素子を点滅する、というように、発光素子の点灯方法を変更したり、発光素子の色を変更したり、これらを組み合わせることによって、予告報知と硬貨の枚数の報知とが区別できるようにする。以下の説明では、報知部24は、予告報知として、赤の発光素子を2回点滅する制御を行う例を用いて説明する。
【0027】
報知部24が硬貨の枚数を報知する硬貨の種類の順番は、硬貨が示す桁数が大きい順、または硬貨が示す桁数が小さい順というように予め設定しておく。本実施の形態では、使用可能硬貨が100円硬貨の1種類であるため、報知部24が報知する硬貨の種類も1種類となる。
続いて、本実施の形態の動作について説明する。
図4は、本実施の形態における動作を説明するためのフロー図である。
【0028】
操作検知部22は、硬貨返却操作部16の操作を検知する(Step201)。操作検知部22は、所定時間の長押しを検知すると(Step202:Yes)、報知部24に通知する(Step203)。
報知部24は、設定供給価格情報に基づいて発光素子を制御し、設定供給価格情報を報知する(Step204)。
操作検知部22は、所定時間以内の操作を検知すると(Step202No)、硬貨の返却を実行する(Step205)。
【0029】
ここで、報知部24の報知制御の一例を、
図5のタイムラインを用いて説明する。
図5のタイムラインは、発光する発光素子と時間の経過との関係を示している。尚、以下の説明では、枚数表示部132の表示を3枚とし、設定部21の設定供給価格情報として100円硬貨を3枚が、管理者によって既に設定済みであるものとして説明する。
【0030】
報知部24は、操作検知部23から通知を受けると(タイムラインの0秒時点)、予告報知を開始する。予告報知では、赤の発光素子が2回点滅する(タイムラインの予告報知区間)。
【0031】
続いて設定供給価格情報を報知する。設定供給価格情報の報知では、硬貨の種類毎にその枚数分の回数を緑の発光素子が点滅するように構成されているが、ここでは使用可能硬貨が100円硬貨の1種類であるため、100円硬貨の枚数を報知する。設定供給価格情報には、100円硬貨3枚が設定されているため、緑の発光素子が3回点滅する(タイムラインの100円硬貨枚数報知区間)。
【0032】
上述の通り、物品供給装置1に表示される表示物品供給価格は、物品供給装置1に設定されている設定物品供給価格を表示しているのではなく、管理者によって手動で設定される。本実施の形態の物品供給装置1によると、報知部14が硬貨の種類毎に必要枚数の数だけ発光素子を点滅させて設定供給価格を報知し、手動で設定された表示物品供給価格との整合性を確認することができる。即ち、表示供給価格情報の表示形式とは異なる報知形式で、設定されている供給価格情報を報知する構成であるため、物品供給装置に表示している供給価格と物品供給装置に設定した供給価格との不整合を防止することが可能となる。また、本実施の形態では、報知部14は供給価格表示部部13の近傍に位置しているため、表示されている供給価格と設定されている供給価格の整合性が確認しやすい。
【0033】
<変形例1>
上記実施の形態では、物品供給装置1において使用可能な硬貨の種類が100円硬貨の1種類の例を用いて説明したが、本変形例1では使用可能な硬貨の種類が複数種類である例を用いて説明する。本変形例では、説明を簡略化するために、物品供給装置1において使用可能な金銭の種類を500円硬貨と100円硬貨との2種類である例を挙げて説明するがこれに限られないことは言うまでもない。尚、上記実施の形態と同様の構成部については同一番号を付し、詳細な説明を省略する。
【0034】
図6は、本変形例1における物品供給装置1の正面図である。上記実施の形態とは、種類表示部131の表示体の数と、枚数表示部132の回転部材の数とが、使用可能な金銭の種類の個数分配置されている点で異なる。
【0035】
種類表示部131は、使用可能な硬貨は500円硬貨と100円硬貨との2種類であるため、
図4に示す通り、“500円玉”及び“100円玉”と表記された表示体が並んで配置される。
【0036】
枚数表示部132は、硬貨の種類と同数の回転部材が、種類表示部131の表示体と対になって配置される。管理者は硬貨の種類と対になっている回転部材を動かして、物品3の供給価格に合致するように、硬貨の種類ごとに枚数を設定する。本変形例1では、物品3の供給価格が300円であるため、
図4に示す通り、“500円玉”と表記された表示体と対になっている回転部材を“0まい”に、“100円玉”と表記された表示体と対になっている回転部材を“3まい”に設定する。
【0037】
図7は、本変形例1におけるタイムラインである。尚、以下の説明では、設定部21の設定供給価格情報を、“500円硬貨を0枚、100円硬貨を3枚”に、管理者によって既に設定済みであるものとして説明する。また、報知部24が硬貨の枚数を報知する硬貨の種類の順番は、硬貨が示す桁数が大きい順、即ち、500円硬貨の枚数、100円硬貨の枚数の順に報知するように予め決められているとする。
【0038】
報知部24は、操作検知部23から通知を受けると(タイムラインの0秒時点)、予告報知を開始する。予告報知では、赤の発光素子が2回点滅する(タイムラインの予告報知区間)。
【0039】
続いて設定供給価格情報を報知する。まず、500円硬貨の枚数を報知する。設定供給価格情報には、500円硬貨0枚が設定されているため、緑の発光素子は発光しない(タイムラインの500円硬貨枚数報知区間)。
【0040】
更に、報知部24は、赤色の発光体を発光させて予告報知を行う(2回目の予告報知)。続いて、設定供給価格情報には、100円硬貨3枚が設定されているため、緑の発光素子が3回点滅する(タイムラインの100円硬貨枚数報知区間)。
【0041】
上述の通り、物品供給装置1に表示される表示物品供給価格は、物品供給装置1に設定されている設定物品供給価格を表示しているのではなく、管理者によって手動で設定される。本実施の形態の物品供給装置1によると、報知部14が硬貨の種類毎に必要枚数の数だけ発光素子を点滅させて設定供給価格を報知し、手動で設定された表示物品供給価格との整合性を確認することができる。即ち、表示供給価格情報の表示形式とは異なる報知形式で、設定されている供給価格情報を報知する構成であるため、物品供給装置に表示している供給価格と物品供給装置に設定した供給価格との不整合を防止することが可能となる。また、本実施の形態では、報知部14は供給価格表示部部13の近傍に位置しているため、表示されている供給価格と設定されている供給価格の整合性が確認しやすい。
【0042】
<変形例2>
上記変形例1では、報知部24は、硬貨の種類毎の硬貨の枚数を報知する際に先行して予告報知を行っていた。本変形例では、報知部24は、終了報知を行う場合を用いて説明する。本変形例では、変形例1同様に、物品供給装置1において使用可能な金銭の種類を500円硬貨と100円硬貨との2種類である例を挙げて説明するがこれに限られないことは言うまでもない。尚、上記変形例と同様の構成部については同一番号を付し、詳細な説明を省略する。
【0043】
報知部24は、硬貨の種類毎の硬貨の枚数を報知した後に終了報知を行う。以下の説明では、終了報知として赤の発光素子を5回点滅する制御を行う例を用いて説明する
【0044】
図8は、本変形例2におけるタイムラインである。尚、以下の説明では、設定部21の設定供給価格情報を、“500円硬貨を0枚、100円硬貨を3枚”に、管理者によって既に設定済みであるものとして説明する。また、報知部24が硬貨の枚数を報知する硬貨の種類の順番は、硬貨が示す桁数が大きい順、即ち、500円硬貨の枚数、100円硬貨の枚数の順に報知するように予め決められているとする。
【0045】
報知部24は、操作検知部23から通知を受けると(タイムラインの0秒時点)、予告報知を開始する。予告報知では、赤の発光素子が2回点滅する(タイムラインの予告報知区間)。
【0046】
続いて報知部24は、設定供給価格情報を報知する。ここでは、500円硬貨の枚数を報知する。設定供給価格情報には、500円硬貨0枚が設定されているため、緑の発光素子は発光しない(タイムラインの500円硬貨枚数報知区間)。
次に、報知部24は、終了報知を行う。終了報知では、赤の発光素子が5回点滅する(タイムラインの終了報知区間)。
【0047】
更に、報知部24は、赤色の発光体を発光させて予告報知を行う(2回目の予告報知)。続いて、設定供給価格情報には、100円硬貨3枚が設定されているため、緑の発光素子が3回点滅する(タイムラインの100円硬貨枚数報知)。続いて報知部24は、終了報知として赤の発光素子を5回点滅する制御を行う(タイムラインの2回目の終了報知区間)。
【0048】
上述の通り、物品供給装置1に表示される表示物品供給価格は、物品供給装置1に設定されている設定物品供給価格を表示しているのではなく、管理者によって手動で設定される。本実施の形態の物品供給装置1によると、報知部14が硬貨の種類毎に必要枚数の数だけ発光素子を点滅させて設定供給価格を報知し、手動で設定された表示物品供給価格との整合性を確認することができる。即ち、表示供給価格情報の表示形式とは異なる報知形式で、設定されている供給価格情報を報知する構成であるため、物品供給装置に表示している供給価格と物品供給装置に設定した供給価格との不整合を防止することが可能となる。また、本実施の形態では、報知部14は供給価格表示部部13の近傍に位置しているため、表示されている供給価格と設定されている供給価格の整合性が確認しやすい。
【0049】
また、本変形例の場合、予告報知と終了報知とが硬貨の種類毎にセットになって報知されるため、硬貨の枚数報知期間に点滅が無くても該硬貨の種類が0枚に設定されていることが分かりやすい。
【0050】
<変形例3>
上記の説明では、報知部24は、供給価格を満たす硬貨の種類と硬貨の枚数である設定供給価格情報を、発光部を発光させる制御を実行して報知する構成について説明した。本実施の形態では、報知部24は、供給価格を満たす硬貨の種類と硬貨の枚数である設定供給価格情報を、音声によって報知する構成を用いて説明する。本変形例では、説明を簡略化するために、物品供給装置1において使用可能な金銭の種類を500円硬貨と100円硬貨との2種類である例を挙げて説明するがこれに限られないことは言うまでもない。尚、上記実施の形態と同様の構成部については同一番号を付し、詳細な説明を省略する。
【0051】
本変形例3の報知部24は、音生成部241とスピーカ242とから構成される。音生成部241は、使用可能な硬貨の種類毎に、該種類を示す音声情報“ごひゃくえん”及び“ひゃくえん”が記憶されている。また、音声合成部241は、枚数を示す音声情報“ぜろまい”、“いちまい”等が記憶されている。報知部24は、操作検知部23から通知を受けると、設定供給価格情報とその枚数を音声情報にて報知する。尚、以下の説明では、硬貨の種類及びその枚数を報知する順番を、硬貨が示す桁が大きい順にて説明するが、硬貨の種類及びその枚数がセットになって報知されれば、順番は問わないものとする。
【0052】
図9は、本変形例3におけるタイムラインである。尚、以下の説明では、設定部21の設定供給価格情報を、“500円硬貨を0枚、100円硬貨を3枚”に、管理者によって既に設定済みであるものとして説明する。
【0053】
報知部24は、操作検知部23から通知を受けると(タイムラインの0秒時点)、設定供給価格情報を報知する。最初に、硬貨の種類をスピーカ242から出力する(タイムラインの1種類目硬貨報知区間)。ここでは、音声生成部241は、“ごひゃくえんだま”の音声情報を出力する。
続けて、報知部24は、枚数を報知する(タイムラインの1種類目硬貨枚数報知期間)。設定供給価格情報には、500円硬貨0枚が設定されているため、音声生成部241は、“ぜろまい”の音声情報を出力する。
【0054】
更に、報知部24は、次の硬貨の種類をスピーカ242から出力する(タイムラインの2種類目硬貨報知期間)。ここでは、音声生成部241は、“ひゃくえんだま”の音声情報を出力する。
続けて、報知部24は、枚数を報知する(タイムラインの2種類目硬貨枚数報知期間)。設定供給価格情報には100円硬貨3枚が設定されているため、音声生成部241は“さんまい”の音声を情報出力する。
【0055】
上記説明では、供給価格表示部13の表示供給価格情報は硬貨の種類及びその枚数である場合を用いて説明したが、表示供給価格情報は物品3の供給価格自体を数値で表示してもよい。その場合、管理者は報知供給価格情報から算出した供給価格の数値と、表示供給価格情報の数値との整合性を確認する。
【0056】
上記説明では、物品説明表示部12は、物品の商品名と物品の説明情報と物品の説明画像とが含まれた物品情報を表示する例を用いて説明したが、物品の供給価格情報を物品情報に含めて表示する構成であっても良い。このような構成の場合、管理者は、物品説明表示部12に表示されている物品情報と、物品収容部11に収容されている物品3とが整合しているかを確認し、更に、物品説明表示部12に表示されている物品情報の供給価格情報と、供給価格表示部13の供給価格情報と整合しているかを確認することができる。これにより、収容部11の物品3と、物品説明表示部12の物品情報と、供給価格表示部13の供給価格情報とが整合していないことを防止することが可能となる。
【0057】
また、上記説明では、硬貨の枚数の報知を1種類の発光素子によって報知する構成であったが、硬貨の種類毎に発光素子の色を変更させても良い。このような構成にすると、どの硬貨の枚数を報知しているかが把握しやすい。
【符号の説明】
【0058】
1 物品供給装置
2 サーバ
3 物品