(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023015555
(43)【公開日】2023-02-01
(54)【発明の名称】風力発電用風車のシャフト補修方法及びこれに用いられるシャフト回転装置
(51)【国際特許分類】
F03D 80/50 20160101AFI20230125BHJP
C23C 4/00 20160101ALI20230125BHJP
F03D 13/10 20160101ALI20230125BHJP
F03D 1/06 20060101ALI20230125BHJP
B23K 26/342 20140101ALI20230125BHJP
B23K 31/00 20060101ALI20230125BHJP
【FI】
F03D80/50
C23C4/00
F03D13/10
F03D1/06 A
B23K26/342
B23K31/00 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021119411
(22)【出願日】2021-07-20
(71)【出願人】
【識別番号】390001801
【氏名又は名称】大阪富士工業株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】521320977
【氏名又は名称】株式会社勝栄電業社
(74)【代理人】
【識別番号】100141852
【弁理士】
【氏名又は名称】吉本 力
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 幸太
(72)【発明者】
【氏名】森田 登志男
(72)【発明者】
【氏名】進藤 夕季菜
(72)【発明者】
【氏名】辰巳 佳宏
(72)【発明者】
【氏名】吉川 文人
(72)【発明者】
【氏名】土井 茂生
(72)【発明者】
【氏名】山田 和也
(72)【発明者】
【氏名】中嶋 康喜
(72)【発明者】
【氏名】小泉 保行
【テーマコード(参考)】
3H178
4E168
4K031
【Fターム(参考)】
3H178AA03
3H178AA40
3H178AA43
3H178BB77
3H178BB79
3H178DD02X
3H178DD08X
4E168BA32
4E168BA83
4K031AA06
4K031DA01
(57)【要約】
【課題】風力発電用風車のナセル内において、シャフトを簡単な設備で良好に補修することができるシャフトの補修方法及びこれに用いられるシャフト回転装置を提供する。
【解決手段】搬入工程では、ナセル14内に補修用機材を搬入する搬入する。シャフト分離工程では、第1軸部16aに対して第2軸部16bを切り離すことによりシャフト16を分離する。ジャーナル部露出工程は、第2軸部16bにおいて軸受18により保持されているジャーナル部22を露出させる。肉盛工程では、ナセル14に搬入された補修用機材を用いて、第1軸部16aは回転させずに、第2軸部16bのみを回転させながら当該第2軸部16bにおけるジャーナル部22の表面に肉盛層を形成する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブレードに連結されたシャフト、及び、前記シャフトを回転可能に保持する軸受が、中空状のナセル内に収容されている風力発電用風車のシャフト補修方法であって、
前記シャフトには、前記ブレードが連結された第1軸部と、前記軸受により保持され、前記第1軸部に対して着脱可能な第2軸部とが含まれており、
前記ナセル内に補修用機材を搬入する搬入工程と、
前記第1軸部に対して前記第2軸部を切り離すことにより前記シャフトを分離するシャフト分離工程と、
前記第2軸部において前記軸受により保持されているジャーナル部を露出させるジャーナル部露出工程と、
前記ナセル内に搬入された補修用機材を用いて、前記第1軸部は回転させずに、前記第2軸部のみを回転させながら当該第2軸部における前記ジャーナル部の表面に肉盛層を形成することにより、前記シャフトを補修する肉盛工程とを備えることを特徴とするシャフト補修方法。
【請求項2】
前記補修用機材には、前記第2軸部を回転させるための駆動装置が含まれており、
前記駆動装置を前記第2軸部に連結する駆動装置連結工程をさらに備え、
前記肉盛工程では、前記駆動装置により前記第2軸部を回転させながら当該第2軸部における前記ジャーナル部の表面に肉盛層を形成することを特徴とする請求項1に記載のシャフト補修方法。
【請求項3】
前記補修用機材には、前記軸受とは別の仮軸受が含まれており、
前記第2軸部における前記ジャーナル部以外の部分を直接的又は間接的に前記仮軸受により回転可能に保持させる仮軸受取付工程をさらに備え、
前記肉盛工程では、前記仮軸受で保持された前記第2軸部を回転させながら当該第2軸部における前記ジャーナル部の表面に肉盛層を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載のシャフト補修方法。
【請求項4】
前記補修用機材には、前記第2軸部の表面に対して切削処理を施すための切削装置が含まれており、
前記第2軸部を回転させながら、前記切削装置を用いて前記第2軸部における前記ジャーナル部の表面に切削処理を施すことにより、前記ジャーナル部の表面における摩耗部分を除去する切削工程をさらに備え、
前記肉盛工程では、前記切削工程後の前記ジャーナル部の表面に肉盛層を形成することを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のシャフト補修方法。
【請求項5】
前記肉盛工程では、溶材を溶射することにより、前記第2軸部における前記ジャーナル部の表面に肉盛層を形成することを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載のシャフト補修方法。
【請求項6】
前記肉盛工程では、レーザクラッディングにより、前記第2軸部における前記ジャーナル部の表面に肉盛層を形成することを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載のシャフト補修方法。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載のシャフト補修方法に用いられるシャフト回転装置であって、
前記軸受とは別に設けられ、前記第2軸部を直接的又は間接的に回転可能に保持する仮軸受と、
前記仮軸受を支持する支持台と、
前記第2軸部を回転させるための駆動装置とを備えることを特徴とするシャフト回転装置。
【請求項8】
前記第2軸部は、前記風力発電用風車に設けられた発電装置の回転子を構成しており、
前記支持台は、前記発電装置と連結されることを特徴とする請求項7に記載のシャフト回転装置。
【請求項9】
前記発電装置を上方に向かって押し上げるためのジャッキ装置と、
前記ジャッキ装置により押し上げられる前記発電装置を下方に向かって押圧した状態で固定する固定具とをさらに備えることを特徴とする請求項7又は8に記載のシャフト回転装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブレードに連結されたシャフト、及び、シャフトを回転可能に保持する軸受が、中空状のナセル内に収容されている風力発電用風車のシャフト補修方法及びこれに用いられるシャフト回転装置に関するものである。
【0002】
風力発電用風車では、風力を受けるブレードがシャフトに連結されており、当該シャフトの一部であるジャーナル部が軸受により回転可能に保持されている。この種の風力発電用風車では、シャフトの回転とともにジャーナル部の表面が摩耗するため、必要に応じて補修が行われる。
【0003】
一方で、溶材を溶融させることにより、溶材に対応する金属を肉盛する加工方法が従来から知られている。例えば、下記特許文献1では、レーザビームを照射して溶材を溶融させ、肉盛層を形成するレーザクラッディングが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
シャフトの補修は、納期短縮及びコスト削減等の観点から、現場で行うことが好ましい。風力発電用風車では、地上又は洋上における数十メートル以上の高さに設置された中空状のナセル内に、軸受を有する発電機等の各種部品又は装置が収容されている。そのため、シャフトの補修を現場であるナセル内で行うためには、可搬サイズの簡単な設備で補修できることが重要となる。しかしながら、そのようなシャフトを簡単な設備で良好に補修することができるような技術は、従来提案されていない。すなわち、従来、風力発電用風車のナセル内でシャフトを補修することが困難である。
【0006】
そのため、従来は、補修が必要な部品又は装置をナセル内から搬出して輸送し、補修のための設備が整った整備工場において補修作業を行う必要があった。その結果、補修に長期間を要し、その間は風力発電用風車を運転できないという問題があった。また、発電機等の大型の装置を高所にあるナセル内から搬出する場合には、専用クレーン等を用いた大掛かりな作業が必要となり、補修の費用が高額になるといった問題もあった。
【0007】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、風力発電用風車のナセル内において、シャフトを簡単な設備で良好に補修することができるシャフトの補修方法及びこれに用いられるシャフト回転装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本発明に係るシャフト補修方法は、ブレードに連結されたシャフト、及び、前記シャフトを回転可能に保持する軸受が、中空状のナセル内に収容されている風力発電用風車のシャフト補修方法であって、搬入工程と、シャフト分離工程と、ジャーナル部露出工程と、肉盛工程とを備える。前記シャフトには、前記ブレードが連結された第1軸部と、前記軸受により保持され、前記第1軸部に対して着脱可能な第2軸部とが含まれる。前記搬入工程では、前記ナセル内に補修用機材を搬入する。前記シャフト分離工程では、前記第1軸部に対して前記第2軸部を切り離すことにより前記シャフトを分離する。前記ジャーナル部露出工程では、前記第2軸部において前記軸受により保持されているジャーナル部を露出させる。前記肉盛工程では、前記ナセル内に搬入された補修用機材を用いて、前記第1軸部は回転させずに、前記第2軸部のみを回転させながら当該第2軸部における前記ジャーナル部の表面に肉盛層を形成することにより、前記シャフトを補修する。
【0009】
このような構成によれば、シャフトの第1軸部と第2軸部を分離させ、ブレードが連結された第1軸部は回転させずに、第2軸部を回転させながらジャーナル部の表面に肉盛層を形成することができる。これにより、ナセル内に必要最低限の補修用機材を搬入して補修作業を行うことができるため、高所に設置された風力発電用風車のナセル内において、シャフトを簡単な設備で良好に補修することができる。
【0010】
(2)前記補修用機材には、前記第2軸部を回転させるための駆動装置が含まれていてもよい。この場合、前記シャフト補修方法は、前記駆動装置を前記第2軸部に連結する駆動装置連結工程をさらに備えてもよい。また、前記肉盛工程では、前記駆動装置により前記第2軸部を回転させながら当該第2軸部における前記ジャーナル部の表面に肉盛層を形成してもよい。
【0011】
このような構成によれば、駆動装置で第2軸部を回転させながら、ジャーナル部の表面に肉盛層を形成することができる。したがって、シャフトを容易に補修することができる。
【0012】
(3)前記補修用機材には、前記軸受とは別の仮軸受が含まれていてもよい。この場合、前記シャフト補修方法は、前記第2軸部における前記ジャーナル部以外の部分を直接的又は間接的に前記仮軸受により回転可能に保持させる仮軸受取付工程をさらに備えてもよい。また、前記肉盛工程では、前記仮軸受で保持された前記第2軸部を回転させながら当該第2軸部における前記ジャーナル部の表面に肉盛層を形成してもよい。
【0013】
このような構成によれば、第2軸部を仮軸受で回転可能に保持することができる。また、ジャーナル部への加工時に生じる第2軸部の振動を抑制することができる。したがって、シャフトを精度よく補修することができる。
【0014】
(4)前記補修用機材には、前記第2軸部の表面に対して切削処理を施すための切削装置が含まれていてもよい。この場合、前記シャフト補修方法は、前記第2軸部を回転させながら、前記切削装置を用いて前記第2軸部における前記ジャーナル部の表面に切削処理を施すことにより、前記ジャーナル部の表面における摩耗部分を除去する切削工程をさらに備えてもよい。また、前記肉盛工程では、前記切削工程後の前記ジャーナル部の表面に肉盛層を形成してもよい。また、前記肉盛工程後に、前記切削装置を用いて仕上加工が行われてもよい。
【0015】
このような構成によれば、シャフトの補修前後での第2軸部の径が同様となるように、シャフトを補修することができる。
【0016】
(5)前記肉盛工程では、溶材を溶射することにより、前記第2軸部における前記ジャーナル部の表面に肉盛層を形成してもよい。
【0017】
このような構成によれば、第2軸部におけるジャーナル部の表面に対して、溶材に対応した肉盛層を形成することができる。火花の飛散が少ない溶射を用いることにより、シャフトを安全に補修することができる。
【0018】
(6)前記肉盛工程では、レーザクラッディングにより、前記第2軸部における前記ジャーナル部の表面に肉盛層を形成してもよい。
【0019】
このような構成によれば、第2軸部におけるジャーナル部の表面に対して、レーザクラッディングにより肉盛層を形成することができる。熱の影響が少ないレーザクラッディングを用いることにより、シャフトを安全に補修することができる。
【0020】
(7)本発明に係るシャフト回転装置は、前記シャフト補修方法に用いられるシャフト回転装置であって、仮軸受と、支持台と、駆動装置とを備える。前記仮軸受は、前記軸受とは別に設けられ、前記第2軸部を直接的又は間接的に回転可能に保持する。前記支持台は、前記仮軸受を支持する。前記駆動装置は、前記第2軸部を回転させる。
【0021】
このような構成によれば、シャフトのうちの第2軸部だけを駆動装置で独立して回転させることができる。このような駆動装置としては、小型の装置で十分であるため、風力発電用風車のナセル内において、シャフトを簡単な設備で良好に補修することができる。
【0022】
(8)前記第2軸部は、前記風力発電用風車に設けられた発電装置の回転子を構成しており、前記支持台は、前記発電装置と連結されてもよい。
【0023】
このような構成によれば、仮軸受に対する支持台の位置の精度が向上させることができる。また、ジャーナル部への加工時に生じる第2軸部の振動をさらに抑制することができる。すなわち、ジャーナル部への加工の精度を向上させることができる。さらに、ジャーナル部への加工によって生じる加振力で、支持台が振動したり移動するのを防ぐことができる。したがって、シャフトを精度よく補修することができる。
【0024】
(9)前記シャフト回転装置は、前記発電装置を上方に向かって押し上げるためのジャッキ装置と、前記ジャッキ装置により押し上げられる前記発電装置を下方に向かって押圧した状態で固定する固定具とをさらに備えてもよい。
【0025】
このような構成によれば、ジャッキ装置及び固定具の互いに逆方向に作用する力によって、ジャーナル部へ加工を施す際の発電装置の揺れが抑制される。したがって、ジャーナル部への加工の精度を向上させることができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、風力発電用風車のナセル内において、シャフトを簡単な設備で良好に補修することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】第1実施形態の風力発電用風車の一例を示す概略図である。
【
図2】第1実施形態のシャフトの補修方法の一例を示すフローチャートである。
【
図3】第1実施形態の仮軸受取付工程を説明するための斜視図である。
【
図4】第1実施形態の仮軸受取付工程を説明するための断面図である。
【
図5】第1実施形態の駆動装置連結工程を説明するための概略図である。
【
図6】第1実施形態の固定工程を説明するための概略図である。
【
図7】第1実施形態の切削装置の一例を示す斜視図である。
【
図8】第1実施形態の取付具の後方側の面の一例を示す概略図である。
【
図9】第1実施形態の層形成装置の一例の一部を示す概略図である。
【
図10】第1実施形態の層形成装置の他の例の一部を示す概略図である。
【
図11】第1実施形態の層形成装置のさらに他の例の一部を示す概略図である。
【
図12】第1実施形態の溶射システムの一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
1.風力発電用風車の概要
図1は、第1実施形態の風力発電用風車10の一例を示す概略図である。
図1に示すように、風力発電用風車10は、ブレード12、ナセル14、シャフト16、発電装置20等を備える。発電装置20は、軸受18を有している。なお、
図1において番号を付するのは省略するが、風力発電用風車10は、軸受18と異なる軸受、ブレーキ、増速機及びカップリング等も備える。
【0029】
図1に示すように、シャフト16及び発電装置20等は、中空状のナセル14内に収容されている。ブレード12を取り付けたハブ13は、シャフト16に連結される。
【0030】
シャフト16は、第1軸部16a及び第2軸部16bを含み、これらは、互いに連結される。具体的には、第1軸部16aの後方の端部と、第2軸部16bの前方の端部とが互いに連結される。なお、本明細において、前方は、ブレード12が位置する方向であって、後方は、前方の逆方向を意味する。すなわち、前後方向は、シャフト16の軸方向と同一の方向である。
【0031】
また、第1軸部16a及び第2軸部16bについては、互いに分離させることが可能である。すなわち、第2軸部16bは、第1軸部16aに対して、連結及び分離(着脱)が可能である。
【0032】
第1軸部16a及び第2軸部16bが連結している場合、ブレード12、第1軸部16a、第2軸部16bが一体的に回転する。
【0033】
軸受18は発電装置20の構成部品で、第2軸部16bを回転可能に保持するために設けられる。軸受18としては、たとえば、汎用のベアリング(転がり軸受等)が用いられている。
【0034】
発電装置20は、第2軸部16bの回転を利用して発電するために設けられる。すなわち、シャフト16のうち、少なくとも第2軸部16bは、発電装置20の回転子を構成している。
【0035】
このような、風力発電用風車10では、ブレード12が風に晒されることで、シャフト16が回転し、発電装置20によって発電される。また、このような場合、シャフト16の第2軸部16bにおいて、軸受18に保持されている部分であるジャーナル部22の表面が摩耗する。ジャーナル部22の外径は、100~300mmであり、たとえば150mmである。また、シャフト16の材質は、炭素鋼(たとえばS45C)あるいは機械構造用合金鋼材(たとえばSCM)である。
【0036】
2.シャフトの補修方法
図2は、第1実施形態のシャフト16の補修方法の一例を示すフローチャートである。第1実施形態では、シャフト16を補修する際、準備工程及び加工工程が実施される。準備工程は、ジャーナル部22へ加工を施す際の準備に関する工程である。加工工程は、ジャーナル部22へ施す加工に関する工程である。初めに、準備工程について説明する。
【0037】
準備工程は、搬入工程(ステップS1)、シャフト分離工程(ステップS2)、ジャーナル部露出工程(ステップS3)、仮軸受取付工程(ステップS4)、駆動装置連結工程(ステップS5)及び固定工程(ステップS6)等を含む。
【0038】
搬入工程(ステップS1)は、ナセル14内に補修用機材を搬入する工程である。補修用機材とは、具体的に、シャフト16の補修に用いる装置、材料及び道具等を指す。
【0039】
シャフト分離工程(ステップS2)は、シャフト16の第1軸部16aと第2軸部16bとを分離させる工程である。第1軸部16aと第2軸部16bは、たとえばカップリングなどで連結されている。シャフト分離工程では、当該固定具による固定状態を解除し、第1軸部16aに対して第2軸部16bを切り離すことにより、シャフト16が分離される。
【0040】
ジャーナル部露出工程(ステップS3)は、ジャーナル部22を露出させる工程である。すなわち、ジャーナル部露出工程は、軸受18を取り外す工程でもある。
【0041】
仮軸受取付工程(ステップS4)は、第2軸部16bのジャーナル部22以外の部分を直接的又は間接的に仮軸受24で回転可能に保持させる工程である。
図3は、第1実施形態の仮軸受取付工程を説明するための斜視図である。
図4は、第1実施形態の仮軸受取付工程を説明するための断面図である。また、
図3は、発電装置20の前方側の一例を示し、
図4は、第2軸部16bの周辺の一例を示す。
【0042】
なお、
図3及び
図4では、軸受18及び軸受保持箱(図示せず)は、既に取り外されている状態である。また、
図4では、取り外されている状態の軸受18を破線で表している。
【0043】
仮軸受取付工程が実施されると、軸受18とは別の仮軸受24が、軸受18と同様に、第2軸部16bを直接的又は間接的に回転可能に保持する。仮軸受24としては、たとえば、汎用のベアリング(転がり軸受等)が用いられる。
【0044】
図3及び
図4に示す例では、仮軸受24は、継ぎ軸26を介して、第2軸部16bを保持する。継ぎ軸26は、第2軸部16bを前後方向に延ばすための部材であって、第2軸部16bと連結される。つまり、第2軸部16bと連結される継ぎ軸26は、その第2軸部16bと一体的に回転可能とされる。また、
図3及び
図4では、第2軸部16bと連結される継ぎ軸26は、仮軸受24に保持される。このように、本実施形態では、第2軸部16bにおけるジャーナル部22以外の部分が、継ぎ軸26を介して間接的に仮軸受24で保持される。ただし、継ぎ軸26が省略されることにより、第2軸部16bにおけるジャーナル部22以外の部分が直接的に仮軸受24で保持されてもよい。
【0045】
さらに、仮軸受24は、仮軸受台28によって支持される。なお、仮軸受台28は、仮軸受24を支持するための台であって、ナセル14の床に設置されている。
【0046】
これらのことから、仮軸受取付工程が実施されると、仮軸受24及び仮軸受台28によって、ジャーナル部22への加工時に生じる第2軸部16bの振動が抑制される。すなわち、ジャーナル部22を加工する際に、加工の精度を向上させることができる。
【0047】
また、仮軸受取付工程において、仮軸受台28は、発電装置20、具体的には、発電装置20の前方側のフレームと連結されてもよい。
図3に示す例では、仮軸受台28は、後述する取付具52及び複数の棒状の連結部材30を介して、発電装置20の前方側のフレームと連結される。
【0048】
このように、仮軸受台28を発電装置20と連結させる場合、仮軸受24に対する仮軸受台28の位置の精度を向上させることができる。
【0049】
また、この場合、仮軸受台28が発電装置20に対して固定されることから、ジャーナル部22への加工時に生じる第2軸部16bの振動をさらに抑制することができる。すなわち、ジャーナル部22を加工する際に、加工の精度をさらに向上させることができる。
【0050】
さらに、この場合、ジャーナル部22への加工によって生じる加振力で、仮軸受台28が振動したり移動するのを防ぐことができる。
【0051】
駆動装置連結工程(ステップS5)は、駆動装置32を第2軸部16bに連結する工程である。
図5は、第1実施形態の駆動装置連結工程を説明するための概略図である。また、
図5は、発電装置20の後方側の一例を示す。
【0052】
駆動装置連結工程が実施されると、駆動装置32は、駆動装置台31上に固定され、第2軸部16bと連結される。駆動装置32は、回転力を第2軸部16bに供給するために設けられる。駆動装置32としては、たとえば、汎用のモータが用いられる。また、駆動装置32は、図示しないインバータ装置で可変速駆動が可能とされる。なお、駆動装置台31は、駆動装置32を支持する台であって、発電装置20の後方側のフレームに固定されている。
【0053】
図5に示す例では、駆動装置32は、回転力を伝達させるための伝達機構34を介して、第2軸部16bと連結される。なお、伝達機構34は、一方で生じる回転力を他方に伝達させるための周知の機構である。
【0054】
伝達機構34については、たとえば、スプロケット及びプーリ等の軸と一体的に回転する回転部材が用いられる。また、伝達機構34には、ベルト及びチェーン等の一方の回転部材の回転を他方の回転部材に伝達させるための部材が用いられる。
【0055】
これらのことから、駆動装置連結工程が実施されると、駆動装置32の駆動によって生じる回転力を伝達機構34を介して第2軸部16bに伝達させ、その第2軸部16bを回転させることが可能となる。
【0056】
固定工程(ステップS6)は、発電装置20を発電装置台36から離間させるように押し上げつつ、その押し上げられる発電装置20を発電装置台36に向けて押圧した状態で固定する工程である。なお、固定工程(ステップS6)は、仮軸受取付工程(ステップS4)の前に行われてもよい。
図6は、第1実施形態の固定工程を説明するための概略図である。また、
図6は、発電装置20を軸直角方向に見た一例を示す。
【0057】
図6に示すように、発電装置20は、防振部材38を介して、発電装置台36に固定されている。なお、発電装置台36は、発電装置20を支持する台である。防振部材38は、発電装置20の動作時に発生する振動を吸収する部材であって、弾性を有するゴム等により形成される。
【0058】
固定工程が実施されると、ジャッキ装置40によって、発電装置20が発電装置台36から離間させるように押上げられる。ジャッキ装置40としては、たとえば、ジャッキボルト及び汎用のジャッキ等が用いられる。
【0059】
このように、発電装置20が押し上げられると、防振部材38の撓みがなくなり、ジャーナル部22への加工時における防振部材38に起因する発電装置20の揺れを抑制することができる。
【0060】
また、固定工程が実施されると、固定具42によって、発電装置20が発電装置台36に向けて押圧され、固定される。固定具42としては、たとえば、チェーンブロック及び紐等の一方の部材を他方の部材に対して引っ張るための道具などが用いられる。
図6に示す例では、固定具42によって、発電装置20が発電装置台36に向かって引っ張られるようにして、すなわち、押圧されるようにして、固定される。
【0061】
これらのことから、ジャッキ装置40及び固定具42の互いに逆方向に作用する力によって、ジャーナル部22へ加工を施す際の発電装置20の揺れが抑制される。つまり、固定工程によれば、ジャーナル部22を加工する際に、加工の精度を向上させることができる。
【0062】
第1実施形態では、準備工程(ステップS1~S6)が実施されると、ブレード12が連結される第1軸部16aを回転させることなく、第2軸部16bを駆動装置32で回転させることができる。つまり、仮軸受24、仮軸受台28、駆動装置32、ジャッキ装置40及び固定具42等は、第2軸部16bを独立して回転させための装置であるシャフト回転装置に該当する。
【0063】
なお、準備工程のうち搬入工程(ステップS1)は、最初に実施されるが、シャフト分離工程(ステップS2)、ジャーナル部露出工程(ステップS3)、仮軸受取付工程(ステップS4)、駆動装置連結工程(ステップS5)及び固定工程(ステップS6)等の実施順は特に限定されない。次に加工工程について説明する。
【0064】
第1実施形態では、準備加工が実施された後に、加工工程が実施される。加工工程は、上述したように、ジャーナル部22へ施す加工に関する工程であって、切削工程(ステップS7)、肉盛工程(ステップS8)及び仕上げ加工工程(ステップS9)を含む。
【0065】
切削工程(ステップS7)は、第2軸部16bを回転させながら、ジャーナル部22の表面に切削処理を施すことにより、そのジャーナル部22の表面における摩耗部分を除去する工程である。
【0066】
切削工程では、切削装置44及び取付具52が用いられる。切削装置44は、第2軸部16bのジャーナル部22の表面に対して切削処理を施すための装置である。取付具52は、切削装置44を発電装置20のフレーム枠板23に取り付けるための部材である。
【0067】
図7は、第1実施形態の切削装置44の一例を示す斜視図である。
図8は、第1実施形態の取付具52の後方側の面の一例を示す概略図である。
【0068】
切削装置44は、平板46、送り機構48及び切削部50等を備える。平板46上には、送り機構48及び切削部50が設けられる。
【0069】
送り機構48は、切削部50を前後方向及び第2軸部16bの径方向に沿って変位させるための機構である。なお、送り機構48は、所定の部材の回転等の動作に応じて、他の部材の位置を変位させる周知の機構である。
【0070】
送り機構48は、切削部50を前後方向に変位させるための装置及び切削部50を第2軸部16bの径方向に沿って変位させるための装置で構成され、さらに、これらの装置は、たとえば、ラックピニオン、モータ及びハンドル等の部材によって構成される。切削部50は、金属を切削する刃及びその刃を固定する台を含む。
【0071】
取付具52は、固定板52a及び取付板52bを備える。固定板52aは、切削装置44を載置して固定するための板である。取付板52bは、固定板52aに固定される切削装置44を発電装置20のフレーム枠板23に取り付けるための板である。なお、固定板52aは、取付板52bの前方側の面に固定される。
【0072】
また、
図8に示すように、取付板52bの後方側の面には、凸部56が形成されており、この凸部56は、発電装置20のフレーム枠板23の内周面を形成する内面に沿った形状をしている。
【0073】
切削工程では、切削装置44は、取付具52に固定されたうえで、凸部56が発電装置20のフレーム枠板23の内周面と当接するように、その発電装置20に取り付けられる。なお、切削装置44が取付具52を介して発電装置20のフレーム枠板23に取り付ける際、重力により、凸部56がフレーム枠板23の内周面に引っかかるように取り付けられ、固定されるのが好ましい。
【0074】
このような、切削装置44及び取付具52によれば、切削装置44を発電装置20のフレーム枠板23付近に配置させ、第2軸部16bを回転させながら、ジャーナル部22の表面に切削処理を施すことができる。なお、切削装置44が取付具52と一体的に構成されてもよい。すなわち、切削装置44が取付具52を含んでもよい。
【0075】
また、第1実施形態では、
図7に示すように、平板46及び固定板52a間の端部に加減板58を挟み込んだうえで、平板46が固定板52aに固定されてもよい。平板46及び固定板52a間に加減板58が挟まれる場合、その加減板58の厚みに応じて、平板46及び固定板52a間で角度が調整される。つまり、平板46及び固定板52aの間に加減板58を挟むことで、第2軸部16bと切削部50の平行度を調整することができる。なお、加減板58は、小さく薄い板である。
【0076】
肉盛工程(ステップS8)は、第2軸部16bを回転させながらその第2軸部16bのジャーナル部22の表面に肉盛層を形成する工程である。シャフト分離工程(ステップS2)によりシャフト16の第1軸部16aと第2軸部16bとが分離されているため、肉盛工程では、ブレード12が連結された第1軸部16aを回転させずに、第2軸部16bのみを回転させながら肉盛層を形成することができる。
【0077】
肉盛工程では、層形成装置80が用いられる。肉盛工程において、第2軸部16bは駆動装置32により一定の速度で回転される。また、層形成装置80は、第2軸部16bの軸方向(前後方向)に沿って一定の速度で移動される。これにより、ジャーナル部22の表面の広い範囲に均一な肉盛層を形成することができる。層形成装置80は、たとえば、肉盛溶射に対応する溶射装置である。肉盛溶射とは、ガス式及び電気式等の周知の溶射方式を利用して、金属製の母材に金属の溶材を溶融して噴射することにより肉盛する溶射方法であり、レーザにより溶材を溶融させるレーザクラッディングとは区別される。
【0078】
ガス式は、可燃性ガスが燃焼する際の熱を利用して溶材を溶射する方法である。電気式は、アーク放電の熱源を利用して溶材を溶射する方法である。
【0079】
層形成装置80としては、たとえば、フレーム溶射式に対応する溶射装置が用いられる。なお、層形成装置80として、フレーム溶射式の溶射装置を用いる場合、層形成装置80に供給される溶材の形状は、粉末状又は線形状とする。
【0080】
図9は、第1実施形態の層形成装置80の一例の一部を示す概略図である。また、
図9は、線形状の溶材(線形溶材)82を用いるフレーム溶射式の層形成装置80を示す。
図9において、層形成装置80には、線形溶材82が圧縮空気、燃焼ガス及び酸素とともに供給される。
【0081】
図9の層形成装置80では、ノズル84から噴射される燃焼ガス及び酸素によって燃焼フレーム86が形成され、その燃焼フレーム86によって、線形溶材82が溶融される。さらに、
図9の層形成装置80では、圧縮空気は、ノズル84からジャーナル部22の表面にむけて噴射される。
【0082】
したがって、
図9の層形成装置80において、燃焼フレーム86によって溶融される線形溶材82は、ノズル84からジャーナル部22の表面にむけて圧縮空気とともに噴射される。このように、線形溶材82がジャーナル部22の表面に溶射されると、その線形溶材82に対応する金属がジャーナル部22の表面上で肉盛される。
【0083】
図10は、第1実施形態の層形成装置80の他の例の一部を示す概略図である。また、
図10は、粉末状の溶材(粉末溶材)88を用いるフレーム溶射式の層形成装置80を示す。
図10において、層形成装置80には、粉末溶材88がその粉末溶材88をノズル90から噴射させるためのガス(キャリアガス)とともに供給される。また、
図10において、層形成装置80には、燃焼ガスが酸素とともに供給される。
【0084】
図10の層形成装置80では、ノズル90から噴射される燃焼ガス及び酸素によって燃焼フレーム92が形成される。また、
図10の層形成装置80では、粉末溶材88がキャリアガスとともに、ノズル90からジャーナル部22の表面にむけて、噴射される。
【0085】
したがって、
図10の層形成装置80では、ノズル90からジャーナル部22の表面にむけて噴射される粉末溶材88が、燃焼フレーム92内を通過する際に溶融される。このように、粉末溶材88がジャーナル部22の表面に溶射されると、その粉末溶材88に対応する金属がジャーナル部22の表面上で肉盛される。
【0086】
図11は、第1実施形態の層形成装置80のさらに他の例の一部を示す概略図である。また、
図11は、レーザクラッディング式の層形成装置80を示す。
【0087】
図11の層形成装置80では、ノズル94から、ジャーナル部22の表面にむけて、粉末溶材96がキャリアガスとともに噴射される。なお、
図11の層形成装置80では、粉末溶材96は、ジャーナル部22の表面に対して略垂直に噴射される。
【0088】
また、
図11の層形成装置80では、複数の方向からジャーナル部22の表面に向けて、複数のレーザビーム98が連続的に照射される。各レーザビーム98は、粉末溶材96の噴射方向に対して外側から、その噴射方向に徐々に近づくように斜めに照射され、同一の照射位置100で集光する。なお、照射位置100は、ジャーナル部22の表面上、または、表面から離間した位置である。
【0089】
したがって、
図11の層形成装置80では、粉末溶材96が照射位置100を通過する際に溶融される。このように、粉末溶材96が溶融されると、その粉末溶材96に対応する金属がジャーナル部22の表面上で肉盛される。ただし、レーザがジャーナル部22の表面に対して略垂直に照射され、複数の方向からジャーナル部22の表面に向けて粉末溶材96が噴射されるような構成であってもよい。
【0090】
加工工程には、切削工程(ステップS7)及び肉盛工程(ステップS8)以外に、ブラスト工程が含まれていてもよい。ブラスト工程は、切削工程と肉盛工程の間に行われ、ジャーナル部22の表面に金属粒子又はセラミックス粒子を吹き付けることにより、当該表面の粗くするための工程である。ブラスト工程は、フレーム溶射式及びアーク溶射式の層形成装置80を用いる場合にのみ実施され、レーザクラッディング式の層形成装置80を用いる場合には省略されてもよい。
【0091】
仕上加工工程(ステップS9)は、肉盛工程の後に行われ、肉盛層の表面を平滑化するとともに所定の形状寸法に仕上げるための工程である。仕上加工工程では、切削装置44で肉盛層を切削して仕上げる。なお、切削加工に加え、研磨加工仕上げを行ってもよい。
【0092】
風力発電用風車10において、ナセル14は高所に位置し、そのナセル14内の空間は狭い。また、肉盛工程における肉盛層の形成は、作業員が層形成装置80を用いて行う。持ち運びが容易である点及び溶射に伴う火花の飛散が少ない点を考慮すると、第1実施形態では、層形成装置80として、線形溶材を用いるフレーム溶射式の溶射装置が用いるのが好ましい。
【0093】
図12は、第1実施形態の溶射システム120の一例を示すブロック図である。なお、
図12に溶射システム120は、線形溶材を用いるフレーム溶射式の層形成装置80に対応する。
【0094】
図12に示すように、溶射システム120は、空気供給部122、酸素貯蔵部124、燃焼ガス貯蔵部126、流量制御部128及び層形成装置80等を含む。空気供給部122、酸素貯蔵部124及び燃焼ガス貯蔵部126の各々は、流量制御部128を介して、層形成装置80と管で接続される。
【0095】
空気供給部122は、圧縮した空気を供給するために設けられる。空気供給部122としては、汎用のコンプレッサーが用いられる。酸素貯蔵部124は、酸素を貯蔵するボンベである。燃焼ガス貯蔵部126は、燃焼ガスを貯蔵するボンベである。
【0096】
流量制御部128は、圧縮空気、酸素、燃焼ガスの各々の流量を調整するためのコントロールユニットである。つまり、層形成装置80には、流量が調整された圧縮空気、酸素、燃焼ガスの各々が供給される。また、
図12に示すように、層形成装置80には、圧縮空気、酸素、燃焼ガスとは別に、溶材が供給される。
【0097】
このような溶射システム120であれば、少なくとも層形成装置80をナセル14内に搬入すれば、ジャーナル部22の表面に対して肉盛層を形成することができる。層形成装置80は、たとえば、ガン形状の溶射ガンにより構成され、作業員が手で持って容易にナセル14内に搬入して溶射作業を行うことができる。
【0098】
第1実施形態では、加工工程が実施されると、ジャーナル部22の表面が補修される。加工工程において、肉盛工程は、切削工程の後に実施され、肉盛工程の後に仕上加工工程が実施される。つまり、加工工程によれば、シャフト16の補修前後での第2軸部16bの径が同様となるように、シャフト16を補修することができる。
【0099】
また、第1実施形態によれば、風力発電用風車10のナセル14内において、シャフト16を簡単な設備で良好に補修することができる。
【符号の説明】
【0100】
10 風力発電用風車
12 ブレード
14 ナセル
16 シャフト
16a 第1軸部
16b 第2軸部
18 軸受
20 発電装置
22 ジャーナル部
24 仮軸受
28 仮軸受支持台
32 駆動装置
40 ジャッキ装置
42 固定具
44 切削装置