(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023155688
(43)【公開日】2023-10-23
(54)【発明の名称】酸化チタンの混合物、当該混合物を使用した光触媒酸化チタンボードの製法及び当該製法により製造された光触媒酸化チタンボード
(51)【国際特許分類】
B01J 35/02 20060101AFI20231016BHJP
B01J 37/02 20060101ALI20231016BHJP
B01J 31/38 20060101ALI20231016BHJP
A61L 9/00 20060101ALI20231016BHJP
A61L 9/01 20060101ALI20231016BHJP
【FI】
B01J35/02 J
B01J35/02 311A
B01J35/02 311Z
B01J37/02 301Z
B01J31/38 M
B01J31/38 A
A61L9/00 C
A61L9/01 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022065164
(22)【出願日】2022-04-11
(71)【出願人】
【識別番号】506020492
【氏名又は名称】有限会社ヤマカツラボ
(74)【代理人】
【識別番号】110003395
【氏名又は名称】弁理士法人蔦田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】増田 亜沙美
(72)【発明者】
【氏名】澤井 美智子
(72)【発明者】
【氏名】山本 勝年
【テーマコード(参考)】
4C180
4G169
【Fターム(参考)】
4C180AA02
4C180AA07
4C180BB06
4C180BB08
4C180CC03
4C180CC12
4C180CC15
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4C180EA34X
4C180EB33Y
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4G169BA04A
4G169BA04B
4G169BA04C
4G169BA17
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4G169BD04A
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4G169BD15A
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4G169BE34A
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4G169CA02
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4G169EA03X
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4G169EC02Y
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4G169EC22X
4G169EC22Y
4G169EC28
4G169EE06
4G169EE08
4G169FA01
4G169FA04
4G169FA06
4G169FB70
4G169FC02
4G169HA02
4G169HB02
4G169HC15
4G169HC17
4G169HD12
4G169HD19
4G169HE03
(57)【要約】 (修正有)
【課題】可視光でも触媒作用が起こり、また可視光でもUV光でも触媒作用が起こる光触媒酸化チタンボードを提供する。
【解決手段】可視光応答型触媒に改質された酸化チタンと、アナターゼ型酸化チタンと、繊維化されたポリテトラフルオロエチレンとを含む酸化チタンの混合物を、中間層となる金属多孔板の表裏に配して圧縮成形することにより、金属多孔板に酸化チタンの混合物からなる表面層と裏面層とを形成する光触媒酸化チタンボードの製法、ならびに該光触媒酸化チタンボードを提供する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可視光応答型触媒に改質された酸化チタンと、繊維化されたポリテトラフルオロエチレンとを含む
ことを特徴とする酸化チタンの混合物。
【請求項2】
可視光応答型触媒に改質された酸化チタンと、アナターゼ型酸化チタンと、繊維化されたポリテトラフルオロエチレンとを含む
ことを特徴とする酸化チタンの混合物。
【請求項3】
中間層となる金属多孔板の表裏に請求項1に記載の混合物を配して圧縮成形することにより、金属多孔板に請求項1に記載の混合物からなる表面層と裏面層とを形成する
ことを特徴とする光触媒酸化チタンボードの製法。
【請求項4】
前記中間層となる金属多孔板は、アナターゼ型酸化チタンと繊維化されたポリテトラフルオロエチレンとの混合物を配して圧縮成形したものである
ことを特徴とする請求項3に記載の光触媒酸化チタンボードの製法。
【請求項5】
中間層となる金属多孔板の表裏に、請求項2に記載の混合物を配して圧縮成形することにより、金属多孔板に請求項2に記載の混合物からなる表面層と裏面層とを形成する
ことを特徴とする光触媒酸化チタンボードの製法。
【請求項6】
中間層となる金属多孔板の表裏に、請求項2に記載の混合物を配した上に請求項1に記載の混合物を配して圧縮成形することにより、金属多孔板に請求項2に記載の混合物からなる第1層及びその外側に請求項1に記載の混合物からなる第2層の表面層と裏面層とを形成する
ことを特徴とする光触媒酸化チタンボードの製法。
【請求項7】
中間層となる金属多孔板に請求項1に記載の混合物からなる表面層と裏面層とが形成されてなる
ことを特徴とする光触媒酸化チタンボード。
【請求項8】
前記中間層となる金属多孔板は、アナターゼ型酸化チタンと繊維化されたポリテトラフルオロエチレンとの混合物を配して圧縮成形したものである
ことを特徴とする請求項7に記載の光触媒酸化チタンボード。
【請求項9】
中間層となる金属多孔板に請求項2に記載の混合物からなる表面層と裏面層とが形成されてなる
ことを特徴とする光触媒酸化チタンボード。
【請求項10】
中間層となる金属多孔板に請求項1に記載の混合物からなる第1層及び請求項2に記載の混合物からなる第2層の表面層と裏面層とが形成されてなる
ことを特徴とする光触媒酸化チタンボード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、環境の浄化に優れた光触媒酸化チタンボードに関し、特に金属多孔板を中核とし、光触媒酸化チタン粒子と繊維化されたポリテトラフルオロエチレンとを混合して繊維化されたPTFEに光触媒酸化チタン粒子を担持させた混合物からなる層を形成した光触媒酸化チタンボードに関する。本明細書においては、「繊維化」を単に「フィブリル化」という場合がある。また、「ポリテトラフルオロエチレン」を単に「PTFE」という。また、「太陽光やその反射光あるいは蛍光灯等の紫外線」を単に「UV光」という場合がある。また、「約810nmから380nmまでの波長範囲の光線」を単に「可視光」という場合がある。また、「LED」は「発光ダイオード」のことである。また、「可視光応答型触媒に改質された酸化チタン」は、単に「可視光応答型酸化チタン」という場合がある。
【背景技術】
【0002】
アナターゼ型酸化チタン粒子には、UV光の作用による酸化作用により、優れた有機ガスの分解効果、抗菌効果、抗ウイルス効果を有することが知られており、実証もされている。その一例として本願出願人か発明した特許文献1に記載の光触媒担持ボードがある。
【0003】
当該光触媒担持ボードは、微粒子酸化チタンを大量に含有させることにより微粒子酸化チタンの光触媒作用を最大限に発揮させ、かつ、造形物として十分な強度を備えた光触媒担持ボードを提供することを目的とし、光触媒粒子90重量%とPTFE粒子10重量%とを混合攪拌してPTFE粒子を繊維化させた混合粉末Aを、多数の孔部を有するエキスパンドメタルに、該孔部が閉塞するように充填加圧した後、PTFEの融点以上で熱処理して焼結し、ステンレス製の補強枠体に挟持されるように内溝に嵌め込んで構成し、その表裏両面を光触媒作用面としたものである。ここで使用される微粒子酸化チタンはアナターゼ型酸化チタン粒子である。
【0004】
特許文献1に記載の光触媒担持ボードにおいて使用したアナターゼ型酸化チタン粒子は、光の波長が人間の目では見えない375ナノメートル(nm)付近の電子軌道のバンド帯で応答するものであった。UV光は、人間の目では見えない波長領域に含まれている。このアナターゼ型酸化チタンは、光の波長375ナノメートルのUV光を照射することによって有効な光触媒作用を発揮する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、白色LED光の開発が進み、室内の光源が蛍光灯からLED照明灯に置き換わりつつあり、室内の照明の主流がLEDになりつつある。特許文献1に記載の光触媒担持ボードでは、粒径が小さく比表面積が大きいことによってガス吸着性能に優れるUV光対応型のアナターゼ型酸化チタンを使用しているため、LED光のような可視光では触媒作用が起こらなくなるという課題が発生している。
【0007】
一方では既に白色LED光のような可視光に作用する可視光応答型酸化チタンが市販されている。
【0008】
しかしながら、可視光応答型酸化チタンは、粒径が大きく比表面積が小さいために有機ガス等の吸収・吸着性能が劣る問題がある。
【0009】
そこで、本発明者は、可視光応答型酸化チタンだけの使用、またはアナターゼ型酸化チタンと可視光応答型酸化チタンとを併用することにより、可視光でも触媒作用が起こり、また可視光でもUV光でも触媒作用が起こる光触媒酸化チタンボードを考え出した。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る光触媒酸化チタンボードは、表裏両面に可視光応答型酸化チタン配置し、内部に小さな粒径で比表面積の大きいアナターゼ型酸化チタンを配置することにより、可視光応答型酸化チタンの触媒作用とアナターゼ型酸化チタンの触媒作用とによりアンモニアなどの有機ガスの吸着効果の両特性を生かすものである。
【0011】
また、表裏両面を可視光応答型酸化チタンとUV光応答型のアナターゼ型酸化チタンとの混合物により形成して、可視光に対してもUV光に対しても触媒作用を発揮させるものである。
【0012】
本発明に係る第1の酸化チタンの混合物は、可視光応答型酸化チタンと、フィブリル化されたPTFEとを含むことを特徴とする。
【0013】
本発明に係る第2の酸化チタンの混合物は、可視光応答型酸化チタンと、アナターゼ型酸化チタンと、フィブリル化されたPTFEとを含むことを特徴とする。
【0014】
本発明に係る第1の光触媒酸化チタンボードの製法は、中間層となる金属多孔板の表裏に前記第1の酸化チタンの混合物を配して圧縮成形することにより、金属多孔板に前記第1の酸化チタンの混合物からなる表面層と裏面層とを形成することを特徴とする。当該第1の酸化チタンの混合物は、可視光応答型酸化チタンと、フィブリル化されたPTFEとを含む酸化チタンの混合物である。
【0015】
本発明に係る第2の光触媒酸化チタンボードの製法は、ゴムシート上に、前記第1の酸化チタンの混合物を配し、その上に中間層となる金属多孔板を載置し、その上に前記第1の酸化チタンの混合物を配し、その上にゴムシートを載置した後、上部に位置するゴムシートを上方から加圧して前記混合物を圧縮し、その後、上下のゴムシートを除去して金属多孔板に前記第1の酸化チタンの混合物からなる表面層と裏面層とを形成することを特徴とする。当該第1の酸化チタンの混合物は、可視光応答型酸化チタンと、フィブリル化されたPTFEとを含む酸化チタンの混合物である。
【0016】
本発明に係る第3の光触媒酸化チタンボードの製法は、前記第1又は第2の光触媒酸化チタンボードの製法において、前記中間層となる金属多孔板は、アナターゼ型酸化チタンとフィブリル化されたPTFEとの混合物を配して圧縮成形したものであることを特徴とする。
【0017】
本発明に係る第4の光触媒酸化チタンボードの製法は、中間層となる金属多孔板の表裏に、前記第2の酸化チタンの混合物を配して圧縮成形することにより、金属多孔板に前記第2の酸化チタンの混合物からなる表面層と裏面層とを形成することを特徴とする。当該第2の酸化チタンの混合物は、可視光応答型酸化チタンと、アナターゼ型酸化チタンと、フィブリル化されたPTFEとを含む酸化チタンの混合物である。
【0018】
本発明に係る第5の光触媒酸化チタンボードの製法は、ゴムシート上に、前記第2の酸化チタンの混合物を配し、その上に中間層となる金属多孔板を載置し、その上に前記第2の酸化チタンの混合物を配し、その上にゴムシートを載置した後、上部に位置するゴムシートを上方から加圧して前記混合物を圧縮し、その後、上下のゴムシートを除去して金属多孔板に前記第2の酸化チタンの混合物からなる表面層と裏面層とを形成することを特徴とする。当該第2の酸化チタンの混合物は、可視光応答型酸化チタンと、アナターゼ型酸化チタンと、フィブリル化されたPTFEとを含む酸化チタンの混合物である。
【0019】
本発明に係る第6の光触媒酸化チタンボードの製法は、中間層となる金属多孔板の表裏に、前記第2の酸化チタンの混合物を配した上に前記第1の酸化チタンの混合物を配して圧縮成形することにより、金属多孔板に前記第2の酸化チタンの混合物からなる第1層及びその外側に前記第1の酸化チタンの混合物からなる第2層の表面層と裏面層とを形成することを特徴とする。当該第1の酸化チタンの混合物は、可視光応答型酸化チタンと、フィブリル化されたPTFEとを含む酸化チタンの混合物である。当該第2の酸化チタンの混合物は、可視光応答型酸化チタンと、アナターゼ型酸化チタンと、フィブリル化されたPTFEとを含む酸化チタンの混合物である。
【0020】
本発明に係る第7の光触媒酸化チタンボードの製法は、ゴムシート上に、前記第2の酸化チタンの混合物を配し、その上に前記第1の酸化チタンの混合物を配し、その上に中間層となる金属多孔板を載置し、その上に前記第1の酸化チタンの混合物を配し、その上に前記第2の酸化チタンの混合物を配し、その上にゴムシートを載置した後、上部に位置するゴムシートを上方から加圧して前記2種類の混合物を圧縮し、その後、上下のゴムシートを除去して金属多孔板の表裏それぞれに前記第2の酸化チタンの混合物からなる第1層及びその外側に前記第1の酸化チタンの混合物からなる第2層を形成することを特徴とする。当該第1の酸化チタンの混合物は、可視光応答型酸化チタンと、フィブリル化されたPTFEとを含む酸化チタンの混合物である。当該第2の酸化チタンの混合物は、可視光応答型酸化チタンと、アナターゼ型酸化チタンと、フィブリル化されたPTFEとを含む酸化チタンの混合物である。
【0021】
本発明に係る第1の光触媒酸化チタンボードは、中間層となる金属多孔板に前記第1の酸化チタンの混合物からなる表面層と裏面層とが形成されてなることを特徴とする。当該第1の酸化チタンの混合物は、可視光応答型酸化チタンと、フィブリル化されたPTFEとを含む酸化チタンの混合物である。
【0022】
本発明に係る第2の光触媒酸化チタンボードは、前記第1の光触媒酸化チタンボードにおいて、前記中間層となる金属多孔板は、アナターゼ型酸化チタンとフィブリル化されたPTFEとの混合物を配して圧縮成形したものであることを特徴とする。
【0023】
本発明に係る第3の光触媒酸化チタンボードは、中間層となる金属多孔板に前記第2の酸化チタンの混合物からなる表面層と裏面層とが形成されてなることを特徴とする。当該第2の酸化チタンの混合物は、可視光応答型酸化チタンと、アナターゼ型酸化チタンと、フィブリル化されたPTFEとを含む酸化チタンの混合物である。
【0024】
本発明に係る第4の光触媒酸化チタンボードは、中間層となる金属多孔板に前記第1の酸化チタンの混合物からなる第1層及び前記第2の酸化チタンの混合物からなる第2層の表面層と裏面層とが形成されてなることを特徴とする。当該第1の酸化チタンの混合物は、可視光応答型酸化チタンと、フィブリル化されたPTFEとを含む酸化チタンの混合物である。当該第2の酸化チタンの混合物は、可視光応答型酸化チタンと、アナターゼ型酸化チタンと、フィブリル化されたPTFEとを含む酸化チタンの混合物である。
【0025】
なお、上記の各発明における可視光応答型酸化チタンは、白金修飾されたものを使用してもよい。
【0026】
また、上記の各発明における酸化チタンの粒子は70重量%以上であり、PTFEは30重量%以下とするのが好適である。
【0027】
さらに、上記の各発明におけるアナターゼ型酸化チタンは、比表面積が200m2/g~350m2/gであり、粒径は5nm~10nmのものを採用するのが好適である。
【0028】
さらにまた、上記の各発明における表面層と中間層と裏面層との重量比率が1:1:1から1:4:1とすることが好適である。
【0029】
また、上記の各発明におけるアナターゼ型酸化チタンと可視光応答型酸化チタンとの混合比率は、それぞれ50%±10%の範囲とするのが好適である。
【0030】
さらにまた、上記の各発明における金属多孔板としては、アルミニウム製のエキスパンドメタルが好適である。
【発明の効果】
【0031】
上記の光触媒酸化チタンボードは、少なくとも可視光応答型の酸化チタンを使用しているので、白色LED光により触媒機能が発揮し、空間浄化に使用できる。また、可視光応答型の酸化チタンとアナターゼ型の酸化チタンとを併用する構成においては、太陽光、蛍光灯光、白色LED光及びUV光の全波長領域で空間浄化に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】実施例1の試験片の可視光によるアセトアルデヒド除去性能を示すグラフである。
【
図2】実施例1の試験片のUV光によるアセトアルデヒド除去性能を示すグラフである。
【
図3】比較例1の試験片の可視光によるアセトアルデヒド除去性能を示すグラフである。
【
図4】比較例1の試験片のUV光によるアセトアルデヒド除去性能を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下に発明を実施するための最良の形態について説明する。
[光によるアセトアルデヒドの除去性能の評価試験]
試験方法:下記実施例1及び比較例1において作製した試験片について、JIS R1751に準じて可視光を光源とする除去性能を測定する試験と、JIS R1701に準じてUV光を光源とする除去性能を測定する試験とを行い、その試験結果の評価を行った。
【0034】
測定方法:可視光とUV光によるアセトアルデヒドの除去性能の測定は、試験片の通路上にアセトアルデヒド供給濃度5ppmを1リットル/分を流し、光源からの光を照射してアセトアルデヒドの除去量を測定した。可視光の場合、光源は白色蛍光灯(FL10W、東芝製)、紫外線(380nm)カットフィルター、照度6000ルクスで行った。また、UV光の場合、光源はブラックライトブルー(FL10BLB、東芝製)、照度10W/m2で行った。その結果を表1に示す。
【実施例0035】
1.酸化チタンとPTFEとの混合粉末の作製(本発明に係る第2の酸化チタンの混合物)
下記a及びbの2種類の酸化チタンと、cのフィブリル化PTFEとを、ヘンシェルミキサーFM3(3リットル)5000回転/分で10分間撹拌し混合粉末を得た。
【0036】
a:可視光応答型酸化チタン(石原産業株式会社製MPT-623(粒径18nm、比表面積60m2/g))粉末500g
b:アナターゼ型酸化チタン(テイカ株式会社製AMT-100(粒径6nm、比表面積280m2/g))粉末500g
c:フィブリル化PTFE(ダイキン工業株式会社製ポリフロンF-104)200g
2.試験片の作製
上記1において作製された可視光応答型酸化チタン及びアナターゼ型酸化チタンとPTFEとの混合粉末を、耐水性紙ヤスリ100番を使用して作製したサイズ50mm×100mmの基板の上に配置し、50kg/cm2で加圧して厚さ0.3mmの試験片を作製した。