(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023155705
(43)【公開日】2023-10-23
(54)【発明の名称】ロータリアクチュエータ
(51)【国際特許分類】
F15B 15/12 20060101AFI20231016BHJP
F15B 15/24 20060101ALI20231016BHJP
【FI】
F15B15/12 J
F15B15/24
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022065189
(22)【出願日】2022-04-11
(71)【出願人】
【識別番号】391008515
【氏名又は名称】株式会社アイエイアイ
(74)【代理人】
【識別番号】100092842
【弁理士】
【氏名又は名称】島野 美伊智
(74)【代理人】
【識別番号】100166578
【弁理士】
【氏名又は名称】鳥居 芳光
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 悠太郎
(72)【発明者】
【氏名】大塚 拓実
【テーマコード(参考)】
3H081
【Fターム(参考)】
3H081AA28
3H081CC22
3H081FF03
3H081FF08
(57)【要約】
【課題】 簡易な構成によりガタつきや停止位置のバラつきを防止できるとともに停止位置を容易に設定できるロータリアクチュエータを提供すること。
【解決手段】 基台と、上記基台に回転可能に設置された回転テーブルと、上記回転テーブルに設けられた当接部と、上記基台の任意の位置に設置され、上記当接部が当接されることで上記回転テーブルの回転範囲を規定するストッパ部材と、を具備し、上記ストッパ部材は固定部材によって固定されており、上記固定部材は上記回転テーブルの側面側から操作可能であるもの。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基台と、
上記基台に回転可能に設置された回転テーブルと、
上記回転テーブルに設けられた当接部と、
上記基台の任意の位置に設置され、上記当接部が当接されることで上記回転テーブルの回転範囲を規定するストッパ部材と、
を具備し、
上記ストッパ部材は固定部材によって固定されており、
上記固定部材は上記回転テーブルの側面側から操作可能であることを特徴とするロータリアクチュエータ。
【請求項2】
請求項1記載のロータリアクチュエータにおいて、
上記ストッパ部材は上記基台の回転テーブル外周側に設置されたリング部材に設置されていることを特徴とするロータリアクチュエータ。
【請求項3】
請求項2記載のロータリアクチュエータにおいて、
上記固定部材による固定を解除した場合、上記ストッパ部材は上記リング部材に沿って摺動可能であることを特徴とするロータリアクチュエータ。
【請求項4】
請求項1記載のロータリアクチュエータにおいて、
上記ストッパ部材は着脱可能であることを特徴とするロータリアクチュエータ。
【請求項5】
請求項1記載のロータリアクチュエータにおいて、
上記ストッパ部材が複数設置されていることを特徴とするロータリアクチュエータ。
【請求項6】
請求項2記載のロータリアクチュエータにおいて、
上記リング部材は着脱可能であることを特徴とするロータリアクチュエータ。
【請求項7】
請求項1から請求項6の何れかに記載のロータリアクチュエータにおいて、
上記回転テーブルはギヤを介してモータによって駆動されることを特徴とするロータリアクチュエータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロータリアクチュエータに係り、特に、簡易な構成によりガタつきや停止位置のバラつきを防止できるとともに停止位置を容易に設定できるように工夫したものに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のロータリアクチュエータとして、特許文献1に記載されたようなものが存在している。
特許文献1に記載されたロータリアクチュエータには、出力軸に固着され上記出力軸の放射方向に突出されたアームがある。また、上記ロータリアクチュエータのベースには上記アームが当接することで、上記アームの揺動範囲を規定するストッパ部材がある。上記ストッパ部材はボルトにより締結されて固定される。
【0003】
また、上記ボルトによる締結を解除して、上記ベースに形成された長孔に沿って上記ストッパ部材を移動させることで、上記ストッパ部材による上記アームの揺動範囲を上記長孔の範囲で任意の位置に設定できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の構成では次のような問題があった。
ストッパ部材を固定するボルトは、出力軸と同じ方向に配置されているため、例えば、上記出力軸の先端側に揺動させる対象物が取り付けられている場合、上記ボルトの締結や締結の解除といった作業を行うのに十分な空間を確保できず、作業が行いにくくなってしまう。
【0006】
本発明はこのような点に基づいてなされたものでその目的とするところは、簡易な構成によりガタつきや停止位置のバラつきを防止できるとともに停止位置を容易に設定できるロータリアクチュエータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するべく本願発明の請求項1によるロータリアクチュエータは、基台と、上記基台に回転可能に設置された回転テーブルと、上記回転テーブルに設けられた当接部と、上記基台の任意の位置に設置され、上記当接部が当接されることで上記回転テーブルの回転範囲を規定するストッパ部材と、を具備し、上記ストッパ部材は固定部材によって固定されており、上記固定部材は上記回転テーブルの側面側から操作可能であることを特徴とするものである。
又、請求項2によるロータリアクチュエータは、請求項1記載のロータリアクチュエータにおいて、上記ストッパ部材は上記基台の回転テーブル外周側に設置されたリング部材に設置されていることを特徴とするものである。
又、請求項3によるロータリアクチュエータは、請求項2記載のロータリアクチュエータにおいて、上記固定部材による固定を解除した場合、上記ストッパ部材は上記リング部材に沿って摺動可能であることを特徴とするものである。
又、請求項4によるロータリアクチュエータは、請求項1記載のロータリアクチュエータにおいて、上記ストッパ部材は着脱可能であることを特徴とするものである。
又、請求項5によるロータリアクチュエータは、請求項1記載のロータリアクチュエータにおいて、上記ストッパ部材が複数設置されていることを特徴とするものである。
又、請求項6によるロータリアクチュエータは、請求項2記載のロータリアクチュエータにおいて、上記リング部材は着脱可能であることを特徴とするものである。
又、請求項7によるロータリアクチュエータは、請求項1から請求項6の何れかに記載のロータリアクチュエータにおいて、上記回転テーブルはギヤを介してモータによって駆動されることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
以上述べたように、本願発明の請求項1記載のロータリアクチュエータによると、基台と、上記基台に回転可能に設置された回転テーブルと、上記回転テーブルに設けられた当接部と、上記基台の任意の位置に設置され、上記当接部が当接されることで上記回転テーブルの回転範囲を規定するストッパ部材と、を具備し、上記ストッパ部材は固定部材によって固定されており、上記固定部材は上記回転テーブルの側面側から操作可能であるので、簡易な構成によりガタつきや停止位置のバラつきを防止できるとともに停止位置を容易に設定できる。
又、請求項2記載のロータリアクチュエータによると、請求項1記載のロータリアクチュエータにおいて、上記ストッパ部材は上記基台の回転テーブル外周側に設置されたリング部材に設置されているので、上記回転テーブルの外周側の円周上に容易に停止位置を設定できる。
又、請求項3記載のロータリアクチュエータによると、請求項2記載のロータリアクチュエータにおいて、上記固定部材による固定を解除した場合、上記ストッパ部材は上記リング部材に沿って摺動可能であるので、停止位置を容易に変更できる。
又、請求項4記載のロータリアクチュエータによると、請求項1記載のロータリアクチュエータにおいて、上記ストッパ部材は着脱可能であるので、容易に交換できる。
又、請求項5記載のロータリアクチュエータによると、請求項1記載のロータリアクチュエータにおいて、上記ストッパ部材が複数設置されているので、複数の任意の停止位置を設定できる。
又、請求項6記載のロータリアクチュエータによると、請求項2記載のロータリアクチュエータにおいて、上記リング部材は着脱可能であるので、容易に交換できる。
又、請求項7記載のロータリアクチュエータによると、請求項1から請求項6の何れかに記載のロータリアクチュエータにおいて、上記回転テーブルはギヤを介してモータによって駆動されるので、ギヤのバックラッシュによるガタつきを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の第1の実施の形態を示す図で、
図1(a)はロータリアクチュエータの平面図、
図1(b)は
図1(a)のIb-Ib矢視図である。
【
図2】本発明の第1の実施の形態を示す図で、
図1(b)のII-II断面図である。
【
図3】本発明の第1の実施の形態を示す図で、
図3(a)は
図1(a)のIIIa-IIIa断面図、
図3(b)は
図1(a)のIIIb-IIIb断面図である。
【
図4】本発明の第1の実施の形態を示す図で、
図1(a)のIV-IV断面図である。
【
図5】本発明の第1の実施の形態を示す図で、ロータリアクチュエータの分解斜視図である。
【
図6】本発明の第1の実施の形態を示す図で、ロータリアクチュエータのストッパ部材の取り付け部分の分解斜視図である。
【
図7】本発明の第1の実施の形態を示す図で、
図7(a)は回転テーブルが原点位置にある状態のロータリアクチュエータの平面図、
図7(b)は回転テーブルの当接部がストッパ部材に当接した状態のロータリアクチュエータの平面図である。
【
図8】本発明の第2の実施の形態を示す図で、
図8(a)は回転テーブルの当接部が第1ストッパ部材に当接した状態のロータリアクチュエータの平面図、
図8(b)は回転テーブルの当接部が第2ストッパ部材に当接した状態のロータリアクチュエータの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、
図1乃至
図7を参照しながら、本発明の第1の実施の形態について説明する。
この第1の実施の形態によるロータリアクチュエータ1には、例えば、
図1と
図2に示すように、基台3がある。上記基台3には、
図3(a)や
図3(b)に示すように、回転部材収容凹部5が設けられていて、上記回転部材収容凹部5内には軸受7が設置されている。上記軸受7の外輪9は上記回転部材収容凹部5内に形成された段部11と上記回転部材収容凹部5の
図3(a)中上側から挿入される軸受押さえ部材13の間に介挿されて固定されている。
【0011】
上記軸受7の内輪15には回転部材17が固着されている。上記回転部材17は上側要素19と下側要素21から成り、上記軸受7の内輪15は上記上側要素19と下側要素21の間に介挿されて固定されている。このような構成により、上記回転部材17は上記基台3に対して回転可能に設置されている。また、上記回転部材収容凹部5の内部には
図3(a)中上下方向に中空のスリーブ23が立設されており、上記基台3には上記スリーブ23と同軸方向(
図3(a)中上下方向)に貫通孔24が形成されている。上記回転部材17の下側要素21には貫通孔25が形成されていて、上記スリーブ23は、上記貫通孔25の内周面との間に微小な隙間が設けられた状態で上記貫通孔25内に挿入されている。また、上記上側要素19にも、上記貫通孔25と同軸の貫通孔26が形成されている。
また、上記下側要素21の
図3(a)中下側は傘歯車部27となっている。
【0012】
図3(b)や
図5に示すように、上記基台3には上記回転部材収容凹部5内に原点出し用ストッパ31が設置されている。また、上記回転部材17の上側要素19には原点用当接ピン33が設置されている。上記回転部材17の上記原点用当接ピン33が上記原点出し用ストッパ31に当接されることで上記回転部材17の原点位置が規定されるようになっている。
【0013】
また、
図2や
図3(a)に示すように、上記基台3には、軸受41、43を介して、傘歯車軸45が
図3中左右方向に指向されて回転可能に設置されている。上記傘歯車軸45の
図3(a)中右側の先端側は上記回転部材17の下側要素21の傘歯車部27に歯合されている。
なお、上記傘歯車軸45及び上記傘歯車部27の傘歯車は、例えば曲がり歯傘歯車である。
上記傘歯車軸45の
図3(a)中左側の先端にはプーリー47が固着されている。
【0014】
また、
図2に示すように、上記基台3内にはモータ51が設置されている。上記モータ51の出力軸53にはプーリー55が固着されている。
図2や
図4に示すように、上記プーリー47と上記プーリー55にはベルト57が巻回されていて、上記モータ51の出力軸53の回転により上記傘歯車軸45が回転され、上記傘歯車軸45の回転により上記回転部材17が回転されるようになっている。
【0015】
図1から
図3に示すように、上記基台3の
図3(a)中左側の端部には端部カバー61が設置されている。上記プーリー47、プーリー55、及び、上記ベルト57は上記端部カバー61内に収容されている。
【0016】
また、
図3に示すように、上記基台3の
図3(a)中右側の端部にはコントローラー基板63と端部カバー65が設置されている。上記コントローラー基板63は上記端部カバー65内に収容されている。
【0017】
図1(a)や
図5、及び、
図6に示すように、上記回転部材17には回転テーブル71が固着されている。上記回転テーブル71は上記基台3の
図5中上側に突出した状態で配置されている。
図3に示すように、上記回転テーブル71の側面には当接部73が設置されている。
【0018】
例えば、
図5に示すように、上記回転テーブル71は、ボルト75を上記回転テーブル71に貫通させ、上記回転部材17の上側要素19に螺合させることによって固定される。また、
図3(a)や
図5に示すように、上記回転部材17の上側要素19には位置決めピン用凹部77が形成されていて、上記回転テーブル71には位置決めピン用凹部79が形成されている。上記位置決めピン用凹部77と上記位置決めピン用凹部79には位置決めピン81が係合されている。
【0019】
また、上記回転テーブル71には、上記基台3の貫通孔24と同軸の貫通孔83が形成されている。なお、上記上側要素19の貫通孔26、上記スリーブ23の内部、上記貫通孔24、及び、上記貫通孔83は、上記基台3の底面から上記回転テーブル71の上面まで連続した貫通部を形成しており、例えば、上記回転テーブル71に設置される対象物に動力が必要な場合、上記連続した貫通部に電源ケーブルや空圧配管を敷設することができるようになっている。
【0020】
例えば、
図3(a)に示すように、上記基台3の
図3(a)中上側にはリング部材91が着脱可能に設置されている。上記リング部材91は上記回転テーブル71と同軸上に上記回転テーブル71の外周側に配置されている。上記リング部材91はボルト93を上記リング部材91に貫通させて上記基台3に螺合させることで固定される。上記リング部材91の外周面には環状の溝95が形成されている。
【0021】
上記リング部材91にはストッパ部材101が着脱可能に設置されている。上記ストッパ部材101には、例えば、
図3(a)や
図6に示すように、係合凹部103が形成されていて、上記係合凹部103が上記リング部材91に係合されている。
【0022】
また、上記ストッパ部材101には雌ネジ部105が上記回転テーブル71の側面方向(
図3(a)中左右方向)に指向された状態で形成されている。
上記ストッパ部材101の雌ネジ部105には固定部材としてのセットスクリュー107が螺合されている。上記セットスクリュー107の先端(
図3(a)中左側)は上記リング部材91の溝95に係合されている。上記セットスクリュー107により上記ストッパ部材101が締結されて固定される。上記セットスクリュー107を緩めることで、上記ストッパ部材101を上記リング部材91の内周面に沿って移動させ上記リング部材91上での位置を変更できるようになっている。また、上記雌ネジ部105は上記回転テーブル71の側面方向(
図3(a)中左右方向)に指向されているので、上記セットスクリュー107による締結及び締結解除の作業を上記回転テーブル71の側面方向から行うことができるようになっている。
【0023】
上記回転テーブル71の当接部73は上記ストッパ部材101に当接される。よって、上記回転テーブル71は
図7(a)に示す原点位置から
図7(b)に示す上記当接部73と上記ストッパ部材101が当接される停止位置までの範囲で回転可能となっている。
【0024】
次に、この第1の実施の形態による作用について説明する。
モータ51によってプーリー47、ベルト57、及び、プーリー55を介して傘歯車軸45が回転され、上記傘歯車軸45の回転により上記回転部材17、ひいては、回転テーブル71が回転される。
【0025】
上記回転部材17の上記原点用当接ピン33が上記原点出し用ストッパ31に当接されることで、
図7(a)に示す上記回転テーブル71の原点位置が規定される。上記回転テーブル71は上記原点位置から、上記回転テーブル71の当接部73がリング部材91に設置されたストッパ部材101に当接されるまでの範囲で回転される。
また、上記回転テーブル71の当接部73が上記ストッパ部材101に当接されることで、傘歯車軸45と上記回転部材17の下側要素21の傘歯車部27によるバックラッシュや上記軸受7、41、43の隙間による上記回転テーブル71のガタつきを防止する。
なお、上記ロータリアクチュエータ1は、所謂電動ロータリアクチュエータであり、上記回転テーブル71は上記原点位置と上記ストッパ部材101に当接されるまでの間の任意の位置で停止させることもできる。
【0026】
上記ストッパ部材101は、固定部材としてのセットスクリュー107を上記リング部材91の溝95に係合させることで上記リング部材91上の所定の位置で固定される。
上記セットスクリュー107を緩めることで、上記ストッパ部材101を上記リング部材91の内面に沿って上記リング部材91上での位置を変更できる。これにより、上記回転テーブル71の回転範囲を設定する。
【0027】
また、上記セットスクリュー107を除去することで、上記ストッパ部材101は上記リング部材91から取り外される。
上記ストッパ部材101の雌ネジ部105は上記回転テーブル71の側面方向(
図3(a)中左右方向)に指向されているので、上記セットスクリュー107による締結及び締結解除の作業は上記回転テーブル71の側面方向から行う。
また、ボルト93を除去することで上記リング部材91が取り外される。
【0028】
次に、この第1の実施の形態による効果について説明する。
ストッパ部材101が設置されているので、簡易な構成により、傘歯車軸45と回転部材17の下側要素21の傘歯車部27によるバックラッシュや上記軸受7、41、43の隙間による回転テーブル71の停止位置でのガタつきや停止位置のバラつきを防止できる。
上記ストッパ部材101の雌ネジ部105は上記回転テーブル71の側面方向(
図3(a)中左右方向)に指向されているので、上記セットスクリュー107による締結及び締結解除の作業を上記回転テーブル71の側面方向から行うことができる。そのため、上記ストッパ部材101による停止位置を容易に設定できる。
また、上記ストッパ部材101はリング部材91に着脱可能に設置されているので、上記回転テーブル71の外周側の円周上に上記ストッパ部材101を設置できるとともに、上記ストッパ部材101を容易に交換できる。
【0029】
また、上記リング部材91には溝95が形成されていて、上記セットスクリュー107が上記溝95に係合されているので、上記セットスクリュー107を緩めることで、上記ストッパ部材101を上記リング部材91の内面に沿って移動させて上記リング部材91上での位置を変更できる。これにより、上記回転テーブル71の回転範囲を容易に設定できる。
また、上記リング部材91は着脱可能であり、容易に交換することができる。
【0030】
次に
図8を参照しながら、本発明の第2の実施の形態について説明する。
この第2の実施の形態によるロータリアクチュエータ201は、前記した第1の実施の形態によるロータリアクチュエータ1とほぼ同様の構成であるが、リング部材91に2つのストッパ部材203、205が着脱可能に設置されている。
【0031】
この第2の実施の形態の場合は、
図8(a)に示す回転テーブル71の当接部73が上記ストッパ部材203に当接する状態から、
図8(b)に示す上記回転テーブル71の当接部73が上記ストッパ部材205に当接する状態までの範囲で、上記回転テーブル71が回転可能となっている。また、上記ストッパ部材203、205の位置は変更可能で、上記回転テーブル71の回転範囲を任意の2点間に設定できる。
また、上記ロータリアクチュエータ201は、所謂電動ロータリアクチュエータであり、上記回転テーブル71は上記ストッパ部材203と上記ストッパ部材205に当接される間の任意の位置で停止させることもできる。
なお、この第2の実施の形態の場合と前記した第1の実施の形態の場合で共通する構成要素については、同じ符号を付し、説明を省略している。
【0032】
なお、本発明は前記第1の実施の形態及び第2の実施の形態に限定されない。
空圧式駆動のロータリアクチュエータにも適用可能である。
駆動を伝達する歯車として、回転軸が交差する傘歯車以外に、回転軸が平行な平歯車等にも適用可能である。
各構成要素の形状、材質、大きさ、個数については様々な場合が考えられる。
その他、図示した構成はあくまで一例である。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明は、ロータリアクチュエータに係り、特に、簡易な構成によりガタつきや停止位置のバラつきを防止できるとともに停止位置を容易に設定できるように工夫したものに関し、例えば、産業用ロボットに好適である。
【符号の説明】
【0034】
1 ロータリアクチュエータ
3 基台
27 傘歯車部(ギヤ)
51 モータ
45 傘歯車軸(ギヤ)
71 回転テーブル
91 リング部材
101 ストッパ部材
107 セットスクリュー(固定部材)
201 ロータリアクチュエータ
203 ストッパ部材
205 ストッパ部材