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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023155738
(43)【公開日】2023-10-23
(54)【発明の名称】コネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 12/73 20110101AFI20231016BHJP
【FI】
H01R12/73
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022065242
(22)【出願日】2022-04-11
(71)【出願人】
【識別番号】000231073
【氏名又は名称】日本航空電子工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117341
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 拓哉
(72)【発明者】
【氏名】中村 恵介
【テーマコード(参考)】
5E223
【Fターム(参考)】
5E223AB41
5E223BA01
5E223BA07
5E223BB01
5E223CB31
5E223CD01
5E223DA05
(57)【要約】
【課題】コネクタと相手側コネクタとの嵌合状態において相手側コネクタがコネクタに対して幅方向にガタついた際の端子と相手側端子との間の接触信頼性が確保されたコネクタを提供する。
【解決手段】コネクタ100は、ハウジング200と、複数の端子400と、複数の連結部700とを備えている。端子400は、2つの端子列を構成している。2つの端子列の一方の端子400は、2つの端子列の残りの一方の端子400と夫々対応している。端子400の夫々は、被圧入部420と、支持部430と、接点440と、被連結450とを有している。被連結部450は、接点440から延びている。連結部700の夫々は、絶縁体からなる。連結部700の夫々は、一方の端子列の端子400の被連結部450と、残りの一方の端子列の対応する端子400の被連結部450とを、ピッチ方向と直交する方向において連結している。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、複数の端子と、複数の連結部とを備えるコネクタであって、
前記ハウジングは、2つの側壁部と、結合部とを有しており、
前記結合部は、幅方向における前記2つの側壁部の間の距離を一定に維持するように前記2つの側壁部同士を結合しており、
前記端子は、2つの端子列を構成しており、
前記2つの端子列は、前記2つの側壁部に夫々保持されており、
前記2つの端子列の夫々において、前記端子は、前記幅方向と直交するピッチ方向に並んでおり、
前記2つの端子列の一方の前記端子は、前記2つの端子列の残りの一方の前記端子と夫々対応しており、
前記端子の夫々は、被圧入部と、支持部と、接点と、被連結部とを有しており、
前記被圧入部は、前記側壁部に圧入されており、
前記支持部は、前記被圧入部から延びており、
前記接点は、前記支持部に支持されており、
前記一方の端子列の前記端子の夫々の前記接点は、前記幅方向において、前記残りの一方の端子列の対応する前記端子の前記接点と対向しており、
前記被連結部は、前記接点から延びており、
前記連結部の夫々は、絶縁体からなり、
前記連結部の夫々は、前記一方の端子列の前記端子の前記被連結部と、前記残りの一方の端子列の前記対応する端子の前記被連結部とを、前記ピッチ方向と直交する方向において連結している
コネクタ。
【請求項2】
請求項1記載のコネクタであって、
前記連結部の夫々は、前記幅方向及び前記ピッチ方向の双方と直交する上下方向において、前記一方の端子列の前記端子の前記被連結部と、前記残りの一方の端子列の前記対応する端子の前記被連結部との間に挟まれており、
前記連結部の夫々は、前記上下方向において、前記一方の端子列の前記端子の前記被連結部と、前記残りの一方の端子列の前記対応する端子の前記被連結部とを連結している
コネクタ。
【請求項3】
請求項1記載のコネクタであって、
前記被連結部は、前記幅方向及び前記ピッチ方向の双方と直交する上下方向において、上面及び下面を有しており、
前記連結部の夫々は、前記一方の端子列の前記端子の前記被連結部の前記上面と前記残りの一方の端子列の前記対応する端子の前記被連結部の前記上面とを前記幅方向において連結しているか、又は、前記一方の端子列の前記端子の前記被連結部の前記下面と前記残りの一方の端子列の前記対応する端子の前記被連結部の前記下面とを前記幅方向において連結している
コネクタ。
【請求項4】
請求項1記載のコネクタであって、
前記連結部の夫々は、前記幅方向において、前記一方の端子列の前記端子の前記被連結部と、前記残りの一方の端子列の前記対応する端子の前記被連結部との間に挟まれており、
前記連結部の夫々は、前記幅方向において、前記一方の端子列の前記端子の前記被連結部と、前記残りの一方の端子列の前記対応する端子の前記被連結部とを連結している
コネクタ。
【請求項5】
請求項4記載のコネクタであって、
前記被連結部は、垂直部を有しており、
前記垂直部は、前記幅方向及び前記ピッチ方向の双方と直交する上下方向に延びており、
前記連結部の夫々は、前記幅方向において、前記一方の端子列の前記端子の前記垂直部と、前記残りの一方の端子列の前記対応する端子の前記垂直部との間に挟まれており、
前記連結部の夫々は、前記幅方向において、前記一方の端子列の前記端子の前記垂直部と、前記残りの一方の端子列の前記対応する端子の前記垂直部とを連結している
コネクタ。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのいずれかに記載のコネクタであって、
前記端子の夫々において、前記支持部の前記ピッチ方向におけるサイズは、前記被連結部の前記ピッチ方向におけるサイズよりも小さい
コネクタ。
【請求項7】
請求項6記載のコネクタであって、
前記側壁部の夫々は、受容部を有しており、
前記受容部は、前記支持部が弾性変形した際に前記支持部を部分的に受容している
コネクタ。
【請求項8】
請求項6記載のコネクタであって、
前記端子の夫々は、均一な板厚を有しており、
前記支持部は、前記ピッチ方向において相対的に小さい幅狭部と、前記ピッチ方向において相対的に大きい2つの幅広部とを有しており、
前記上下方向において、前記幅狭部は、前記幅広部のいずれよりも前記接点に近い
コネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2つの端子列を構成する端子を備えたコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
図35を参照して、特許文献1には、この種のコネクタ900と、相手側コネクタ950とを備えた組立体990が開示されている。コネクタ900は、Z方向において相手側端子952を有する相手側コネクタ950と嵌合可能となっている。コネクタ900は、ハウジング910と、複数の端子920とを備えている。ハウジング910は、2つの側壁部912と、結合部(図示せず)とを有している。結合部は、X方向(幅方向)における2つの側壁部912の間の距離を一定に維持するように2つの側壁部912同士を結合している。端子920は、2つの端子列930を構成している。2つの端子列930は、2つの側壁部912に夫々保持されている。2つの端子列930の夫々において、端子920は、Y方向(ピッチ方向)に並んでいる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10-134913号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
コネクタ900と相手側コネクタ950との嵌合状態において、例えば、相手側コネクタ950がコネクタ900に対して幅方向の一方側にずれた場合、上記一方側の端子列930の端子920に対して対応する相手側端子952が押し付けられる。しかしながら、この場合、幅方向の他方側の端子列930の端子920が対応する相手側端子952から離れてしまい、上記他方側の端子列930の端子920と対応する相手側端子952との接触が維持されない可能性がある。即ち、上記嵌合状態において相手側コネクタ950がコネクタ900に対して幅方向にガタついた場合、上記一方側の端子920と、上記他方側の端子920とで、相手側端子950に対する接触力に差が生じることとなる。これにより、特許文献1のコネクタ900においては、上記嵌合状態において相手側コネクタ950がコネクタ900に対して幅方向にガタついた際の端子920と相手側端子952との間の接触信頼性に欠けるという問題がある。
【0005】
よって本発明は、コネクタと相手側コネクタとの嵌合状態において相手側コネクタがコネクタに対して幅方向にガタついた際の端子と相手側端子との間の接触信頼性が確保されたコネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、第1のコネクタとして、
ハウジングと、複数の端子と、複数の連結部とを備えるコネクタであって、
前記ハウジングは、2つの側壁部と、結合部とを有しており、
前記結合部は、幅方向における前記2つの側壁部の間の距離を一定に維持するように前記2つの側壁部同士を結合しており、
前記端子は、2つの端子列を構成しており、
前記2つの端子列は、前記2つの側壁部に夫々保持されており、
前記2つの端子列の夫々において、前記端子は、前記幅方向と直交するピッチ方向に並んでおり、
前記2つの端子列の一方の前記端子は、前記2つの端子列の残りの一方の前記端子と夫々対応しており、
前記端子の夫々は、被圧入部と、支持部と、接点と、被連結部とを有しており、
前記被圧入部は、前記側壁部に圧入されており、
前記支持部は、前記被圧入部から延びており、
前記接点は、前記支持部に支持されており、
前記一方の端子列の前記端子の夫々の前記接点は、前記幅方向において、前記残りの一方の端子列の対応する前記端子の前記接点と対向しており、
前記被連結部は、前記接点から延びており、
前記連結部の夫々は、絶縁体からなり、
前記連結部の夫々は、前記一方の端子列の前記端子の前記被連結部と、前記残りの一方の端子列の前記対応する端子の前記被連結部とを、前記ピッチ方向と直交する方向において連結している
コネクタを提供する。
【0007】
また、本発明は、第2のコネクタとして、第1のコネクタであって、
前記連結部の夫々は、前記幅方向及び前記ピッチ方向の双方と直交する上下方向において、前記一方の端子列の前記端子の前記被連結部と、前記残りの一方の端子列の前記対応する端子の前記被連結部との間に挟まれており、
前記連結部の夫々は、前記上下方向において、前記一方の端子列の前記端子の前記被連結部と、前記残りの一方の端子列の前記対応する端子の前記被連結部とを連結している
コネクタを提供する。
【0008】
また、本発明は、第3のコネクタとして、第1のコネクタであって、
前記被連結部は、前記幅方向及び前記ピッチ方向の双方と直交する上下方向において、上面及び下面を有しており、
前記連結部の夫々は、前記一方の端子列の前記端子の前記被連結部の前記上面と前記残りの一方の端子列の前記対応する端子の前記被連結部の前記上面とを前記幅方向において連結しているか、又は、前記一方の端子列の前記端子の前記被連結部の前記下面と前記残りの一方の端子列の前記対応する端子の前記被連結部の前記下面とを前記幅方向において連結している
コネクタを提供する。
【0009】
また、本発明は、第4のコネクタとして、第1のコネクタであって、
前記連結部の夫々は、前記幅方向において、前記一方の端子列の前記端子の前記被連結部と、前記残りの一方の端子列の前記対応する端子の前記被連結部との間に挟まれており、
前記連結部の夫々は、前記幅方向において、前記一方の端子列の前記端子の前記被連結部と、前記残りの一方の端子列の前記対応する端子の前記被連結部とを連結している
コネクタを提供する。
【0010】
また、本発明は、第5のコネクタとして、第4のコネクタコネクタであって、
前記被連結部は、垂直部を有しており、
前記垂直部は、前記幅方向及び前記ピッチ方向の双方と直交する上下方向に延びており、
前記連結部の夫々は、前記幅方向において、前記一方の端子列の前記端子の前記垂直部と、前記残りの一方の端子列の前記対応する端子の前記垂直部との間に挟まれており、
前記連結部の夫々は、前記幅方向において、前記一方の端子列の前記端子の前記垂直部と、前記残りの一方の端子列の前記対応する端子の前記垂直部とを連結している
コネクタを提供する。
【0011】
また、本発明は、第6のコネクタとして、第1から第5までのいずれかのコネクタであって、
前記端子の夫々において、前記支持部の前記ピッチ方向におけるサイズは、前記被連結部の前記ピッチ方向におけるサイズよりも小さい
コネクタを提供する。
【0012】
また、本発明は、第7のコネクタとして、第6までのいずれかのコネクタであって、
前記側壁部の夫々は、受容部を有しており、
前記受容部は、前記支持部が弾性変形した際に前記支持部を部分的に受容している
コネクタを提供する。
【0013】
また、本発明は、第8のコネクタとして、第6又は第7のコネクタであって、
前記端子の夫々は、均一な板厚を有しており、
前記支持部は、前記ピッチ方向において相対的に小さい幅狭部と、前記ピッチ方向において相対的に大きい2つの幅広部とを有しており、
前記上下方向において、前記幅狭部は、前記幅広部のいずれよりも前記接点に近い
コネクタを提供する。
【発明の効果】
【0014】
本発明のコネクタは、以下のように構成されている:コネクタは、複数の端子と、絶縁体からなる複数の連結部とを備えている:端子は、2つの端子列を構成している;2つの端子列の一方の端子は、2つの端子列の残りの一方の端子と夫々対応している;端子の夫々は、被連結部を有している;連結部の夫々は、2つの端子列の一方の端子の被連結部と、2つの端子列の残りの一方の対応する端子の被連結部とを、ピッチ方向と直交する方向において連結している。即ち、本発明のコネクタにおいては、2つの端子列の一方の端子の被連結部と、2つの端子列の残りの一方の対応する端子の被連結部とが、絶縁体からなる連結部によってピッチ方向と直交する方向に連結されている。これにより、本発明のコネクタにおいては、コネクタと相手側コネクタとの嵌合状態において相手側コネクタがコネクタに対して幅方向の一方側にずれた場合、上記一方側の端子列の端子に対して対応する相手側端子が押し付けられると共に、幅方向の他方側の端子列の端子が上記一方側に引っ張られるため、上記他方側の端子列の端子と対応する相手側端子との接触も維持される。即ち、本発明のコネクタにおいては、コネクタと相手側コネクタとの嵌合状態において相手側コネクタがコネクタに対して幅方向にガタついた際の端子と相手側端子との間の接触信頼性が確保されている。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施の形態による組立体を示す斜視図である。
図2図1の組立体を示す上面図である。
図3図2の組立体をA-A線に沿って示す断面図である。
図4図1の組立体を示す正面図である。
図5図4の組立体をB-B線に沿って示す断面図である。
図6図1の組立体に含まれるコネクタを示す上側斜視図である。
図7図6のコネクタを示す下側斜視図である。
図8図6のコネクタを示す上面図である。
図9図8のコネクタをC-C線に沿って示す断面図である。
図10図6のコネクタを示す正面図である。
図11図10のコネクタをD-D線に沿って示す断面図である。
図12図6のコネクタに含まれる接触構造体を示す斜視図である。
図13図12の接触構造体を示す正面図である。
図14図12の接触構造体を示す背面図である。
図15図12の接触構造体を示す上面図である。
図16図12の接触構造体を示す側面図である。
図17図12の接触構造体を示す底面図である。
図18図6のコネクタの第1変形例に含まれる接触構造体を示す斜視図である。
図19図18の接触構造体を示す正面図である。
図20図18の接触構造体を示す背面図である。
図21図18の接触構造体を示す上面図である。
図22図18の接触構造体を示す側面図である。
図23図18の接触構造体を示す底面図である。
図24図6のコネクタの第2変形例に含まれる接触構造体を示す斜視図である。
図25図24の接触構造体を示す上面図である。
図26図24の接触構造体を示す側面図である。
図27図24の接触構造体を示す底面図である。
図28図6のコネクタの第3変形例に含まれる接触構造体を示す斜視図である。
図29図28の接触構造体を示す上面図である。
図30図28の接触構造体を示す側面図である。
図31図28の接触構造体を示す底面図である。
図32図1の組立体に含まれる相手側コネクタを示す斜視図である。
図33図32の相手側コネクタを示す正面図である。
図34図33の相手側コネクタをE-E線に沿って示す断面図である。
図35】特許文献1の組立体を示す断面図である。図において、コネクタと相手側コネクタとは嵌合状態にある。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図5に示されるように、本発明の実施の形態による組立体10は、コネクタ100と、相手側コネクタ800とを備えている。
【0017】
図5を参照して、本実施の形態の相手側コネクタ800は、上下方向においてコネクタ100と嵌合可能である。本実施の形態において、上下方向はZ方向である。ここで、上方を+Z方向とし、下方を-Z方向とする。
【0018】
図32に示されるように、本実施の形態の相手側コネクタ800は、相手側ハウジング810と、複数の相手側端子850とを備えている。
【0019】
図32を参照して、本実施の形態の相手側ハウジング810は、絶縁体からなる。相手側ハウジング810は、上下方向と直交するピッチ方向に延びている。本実施の形態において、ピッチ方向はY方向である。
【0020】
図32及び図33を参照して、本実施の形態の相手側端子850は、2つの相手側端子列840を構成している。2つの相手側端子列840は、上下方向及びピッ方向の双方と直交する幅方向に並んでいる。本実施の形態において、幅方向はX方向である。また、幅方向は前後方向でもある。ここで、前方を+X方向とし、後方を-X方向とする。2つの相手側端子列840は、相手側ハウジング810に保持されている。2つの相手側端子列840の夫々において、相手側端子850は、ピッチ方向に並んでいる。2つの相手側端子列840の一方の相手側端子850は、2つの相手側端子列840の残りの一方の相手側端子850と夫々対応している。ピッチ方向において、一方の相手側端子列840の相手側端子850は、残りの一方の相手側端子列840の対応する相手側端子850と同じ位置に位置している。
【0021】
図34に示されるように、相手側端子850の夫々は、相手側接触部852を有している。相手側接触部852は、相手側ハウジング810から露出している。相手側接触部852は、幅方向外側に向いている。相手側接触部852は、幅方向と直交する平面である。前方の相手側端子列840の相手側端子850の相手側接触部852は、前後方向において前方を向いている。後方の相手側端子列840の相手側端子850の相手側接触部852は、前後方向において後方を向いている。
【0022】
図11を参照して、本実施の形態のコネクタ100は、基板(図示せず)上に搭載されるものである。コネクタ100は、ハウジング200と、複数の端子400,500と、複数の連結部700とを備えている。
【0023】
図8に示されるように、本実施の形態のハウジング200は、2つの側壁部210,211と、2つの結合部230と、相手側コネクタ受容部240とを有している。なお、本発明はこれに限定されず、結合部230の数は一つであってもよい。即ち、ハウジング200は、2つの側壁部210,211と、結合部230とを有していればよい。
【0024】
図8に示されるように、本実施の形態の側壁部210,211の夫々は、ピッチ方向に延びている。側壁部210,211は、ハウジング200の幅方向における両端を夫々規定している。2つの側壁部210,211は、幅方向、即ち前後方向に並んでいる。側壁部210は、前後方向において側壁部211の前方に位置している。
【0025】
図8に示されるように、側壁部210は、複数の受容部212と、複数の圧入部214とを有している。
【0026】
図6及び図11を参照して、本実施の形態の受容部212の夫々は、幅方向においてハウジング200の外部と連通している。受容部212は、圧入部214と夫々対応している。受容部212は、上下方向において対応する圧入部214の上方に位置している。受容部212は、前後方向において前方に開口している。
【0027】
図8及び図11を参照して、本実施の形態の圧入部214の夫々は、側壁部210を上下方向に貫通する溝である。
【0028】
図8及び図11に示されるように、側壁部211は、複数の受容部213と、複数の圧入部215とを有している。
【0029】
図11を参照して、本実施の形態の受容部213の夫々は、幅方向においてハウジング200の外部と連通している。受容部213は、圧入部215と夫々対応している。受容部213は、上下方向において対応する圧入部215の上方に位置している。受容部213は、前後方向において後方に開口している。
【0030】
図8及び図11を参照して、本実施の形態の圧入部215の夫々は、側壁部211を上下方向に貫通する溝である。
【0031】
図8に示されるように、本実施の形態の結合部230の夫々は、幅方向に延びている。結合部230は、ハウジング200のピッチ方向における両端を夫々規定している。2つの結合部230は、ピッチ方向に並んでいる。結合部230は、側壁部210のピッチ方向両端に夫々位置している。結合部230は、側壁部211のピッチ方向両端に夫々位置している。結合部230の夫々は、2つの側壁部210,211同士を結合している。より詳しくは、結合部230の夫々は、幅方向における2つの側壁部210,211の間の距離を一定に維持するように2つの側壁部210,211同士を結合している。
【0032】
図11に示されるように、本実施の形態の相手側コネクタ受容部240は、上下方向において上方に開口している。相手側コネクタ受容部240は、幅方向において側壁部210,211の間に位置している。図8に示されるように、相手側コネクタ受容部240は、ピッチ方向において2つの結合部230の間に位置している。図5に示されるように、相手側コネクタ受容部240は、コネクタ100と相手側コネクタ800とが嵌合した際に相手側コネクタ800の一部を受容する。
【0033】
図8に示されるように、本実施の形態の端子400,500は、2つの端子列300,310を構成している。2つの端子列300,310は、幅方向、即ち前後方向に並んでいる。2つの端子列300,310の夫々において、端子400,500は、幅方向と直交するピッチ方向に並んでいる。2つの端子列300,310は、2つの側壁部210,211に夫々保持されている。2つの端子列300,310の一方の端子400は、2つの端子列300,310の残りの一方の端子500と夫々対応している。図8及び図15を参照して、一方の端子列300の端子400と、残りの一方の端子列310の対応する端子500とは、端子対350を構成している。ピッチ方向において、一方の端子列300の端子400は、残りの一方の端子列310の対応する端子500と同じ位置に位置している。即ち、端子対350の夫々において、2つの端子400,500は、ピッチ方向において互いに同じ位置に位置している。図5を参照して、端子400,500は、コネクタ100と相手側コネクタ800とが嵌合した際に相手側端子850と夫々接続される。
【0034】
図8に示されるように、端子400は、端子列300を構成している。端子400は、ピッチ方向に並んでいる。端子400は、側壁部210に保持されている。端子400は、端子500と夫々対応している。端子400は、受容部212及び圧入部214と夫々対応している。
【0035】
図16に示されるように、端子400の夫々は、金属板を打ち抜き加工及び曲げ加工して製造される。即ち、端子400の夫々は、均一な板厚を有している。端子400の夫々は、被固定部410と、被圧入部420と、支持部430と、接点440と、被連結部450とを有している。
【0036】
図16に示されるように、本実施の形態の被固定部410は、端子400の幅方向における外端を規定している。即ち、被固定部410は、端子400の前後方向における前端を規定している。被固定部410は、端子400の上下方向における下端を規定している。被固定部410は、コネクタ100が基板に搭載された際に、基板のパッド(図示せず)に固定される。
【0037】
図16に示されるように、本実施の形態の被圧入部420は、被固定部410の幅方向における内端から上下方向における上方に延びている。即ち、被圧入部420は、被固定部410の前後方向における後端から上下方向における上方に延びている。図11に示されるように、被圧入部420は、側壁部210に圧入されている。より詳しくは、端子400の被圧入部420は、側壁部210の対応する圧入部214に圧入されている。
【0038】
図16に示されるように、本実施の形態の支持部430は、被圧入部420から延びている。より詳しくは、支持部430は、被圧入部420の上端から上方に延びた後、屈曲して幅方向における内側に延び、更に屈曲して下方に延びている。即ち、支持部430は、被圧入部420の上端から上方に延びた後、屈曲して前後方向における後方に延び、更に屈曲して下方に延びている。支持部430は、弾性変形可能となっている。図5及び図11から理解されるように、受容部212は、支持部430が弾性変形した際に支持部430を部分的に受容する。即ち、受容部212の夫々は、対応する端子400の支持部430が弾性変形した際に対応する端子400の支持部430を部分的に受容する。幅方向において、端子400の支持部430は、対応する受容部212と接点440との間に位置している。端子400の支持部430は、対応する受容部212の幅方向内側に位置している。即ち、端子400の支持部430は、対応する受容部212の前後方向における後方に位置している。
【0039】
図13に示されるように、支持部430は、ピッチ方向において相対的に小さい幅狭部432と、ピッチ方向において相対的に大きい2つの幅広部434とを有している。
【0040】
図13に示されるように、本実施の形態の幅狭部432は、上下方向において2つの幅広部434の間に位置している。幅狭部432のピッチ方向におけるサイズは、幅広部434のピッチ方向におけるサイズよりも小さい。図16に示されるように、上下方向において、幅狭部432は、幅広部434のいずれよりも接点440に近い。
【0041】
図13に示されるように、本実施の形態において、幅広部434の一つは、被圧入部420と連結されている。即ち、幅広部434の上記一つの下端は、被圧入部420の上端と連結されている。幅広部434の上記一つは、幅狭部432と被圧入部420とを連結している。幅広部434の残りの一つは、幅狭部432と連結されている。即ち、幅広部434の上記残りの一つの下端は、幅狭部432の上端と連結されている。幅広部434のピッチ方向におけるサイズは、幅狭部432のピッチ方向におけるサイズよりも大きい。図16に示されるように、上下方向において、幅広部434の夫々は、幅狭部432よりも接点440から遠い。
【0042】
図5を参照して、本実施の形態の接点440は、コネクタ100と相手側コネクタ800とが嵌合した際に相手側接触部852と接触する。図16に示されるように、接点440は、支持部430に支持されている。即ち、接点440は、支持部430に弾性支持されている。上述のように支持部430が弾性変形可能であることから、接点440は、幅方向に移動可能となっている。接点440は、幅方向内側に向いている。具体的には、接点440は、前後方向において後方を向いている。
【0043】
図16に示されるように、本実施の形態の被連結部450は、接点440から延びている。被連結部450は、接点440から下方且つ幅方向外側に延びた後、屈曲して幅方向内側に延びている。即ち、被連結部450は、接点440から下方且つ前後方向における前方に延びた後、屈曲して前後方向における後方に延びている。被連結部450は、端子400の幅方向における内端を規定している。具体的には、被連結部450は、端子400の前後方向における後端を規定している。図13及び図15を参照して、端子400の夫々において、支持部430のピッチ方向におけるサイズSSは、被連結部450のピッチ方向におけるサイズCSよりも小さい。図8に示されるように、コネクタ100を上方から見た場合、被連結部450の一部は、視認可能となっている。
【0044】
図16に示されるように、被連結部450は、幅方向及びピッチ方向の双方と直交する上下方向において、上面451及び下面452を有している。また、被連結部450は、幅方向において端面456を有している。
【0045】
図16に示されるように、本実施の形態の上面451は、上下方向において上方を向いている。上面451は、上下方向と交差する面である。図8に示されるように、コネクタ100を上方から見た場合、上面451は、視認可能となっている。
【0046】
図16に示されるように、本実施の形態の下面452は、上下方向において下方を向いている。下面452は、上下方向と交差する面である。
【0047】
図16に示されるように、本実施の形態の端面456は、幅方向内側を向いている。即ち、端面456は、前後方向において後方を向いている。端面456は、幅方向と交差する面である。端面456は、端子400の幅方向における内端を規定している。即ち、端面456は、端子400の前後方向における後端を規定している。
【0048】
図8に示されるように、端子500は、端子列310を構成している。端子500は、ピッチ方向に並んでいる。端子500は、側壁部211に保持されている。端子500は、受容部213及び圧入部215と夫々対応している。
【0049】
図16に示されるように、端子500の夫々は、金属板を打ち抜き加工及び曲げ加工して製造される。即ち、端子500の夫々は、均一な板厚を有している。端子500は、端子400とは異なる形状を有している。端子500の夫々は、被固定部510と、被圧入部520と、支持部530と、接点540と、被連結部550とを有している。
【0050】
図16に示されるように、本実施の形態の被固定部510は、端子500の幅方向における外端を規定している。即ち、被固定部510は、端子500の前後方向における後端を規定している。被固定部510は、端子500の上下方向における下端を規定している。被固定部510は、コネクタ100が基板に搭載された際に、基板のパッド(図示せず)に固定される。
【0051】
図16に示されるように、本実施の形態の被圧入部520は、被固定部510の幅方向内端から上下方向における上方に延びている。即ち、被圧入部520は、被固定部510の前後方向における前端から上下方向における上方に延びている。図11に示されるように、被圧入部520は、側壁部211に圧入されている。より詳しくは、端子500の被圧入部520は、側壁部211の対応する圧入部215に圧入されている。
【0052】
図16に示されるように、本実施の形態の支持部530は、被圧入部520から延びている。より詳しくは、支持部530は、被圧入部520の上端から上方に延びた後、屈曲して幅方向内側に延び、更に屈曲して下方に延びている。即ち、支持部530は、被圧入部520の上端から上方に延びた後、屈曲して前後方向における前方に延び、更に屈曲して下方に延びている。支持部530は、弾性変形可能となっている。図5及び図11から理解されるように、受容部213は、支持部530が弾性変形した際に支持部530を部分的に受容する。即ち、受容部213の夫々は、対応する端子500の支持部530が弾性変形した際に対応する端子500の支持部530を部分的に受容する。幅方向において、端子500の支持部530は、対応する受容部213と接点540との間に位置している。端子500の支持部530は、対応する受容部213の幅方向内側に位置している。即ち、端子500の支持部530は、対応する受容部213の前後方向における前方に位置している。
【0053】
図14に示されるように、支持部530は、ピッチ方向において相対的に小さい幅狭部532と、ピッチ方向において相対的に大きい2つの幅広部534とを有している。
【0054】
図14に示されるように、本実施の形態の幅狭部532は、上下方向において2つの幅広部534の間に位置している。幅狭部532のピッチ方向におけるサイズは、幅広部534のピッチ方向におけるサイズよりも小さい。図16に示されるように、上下方向において、幅狭部532は、幅広部534のいずれよりも接点540に近い。
【0055】
図14に示されるように、本実施の形態において、幅広部534の一つは、被圧入部520と連結されている。即ち、幅広部534の上記一つの下端は、被圧入部520の上端と連結されている。幅広部534の上記一つは、幅狭部532と被圧入部520とを連結している。幅広部534の残りの一つは、幅狭部532と連結されている。即ち、幅広部534の上記残りの一つの下端は、幅狭部532の上端と連結されている。幅広部534のピッチ方向におけるサイズは、幅狭部532のピッチ方向におけるサイズよりも大きい。図16に示されるように、上下方向において、幅広部534の夫々は、幅狭部532よりも接点540から遠い。
【0056】
図5を参照して、本実施の形態の接点540は、コネクタ100と相手側コネクタ800とが嵌合した際に相手側接触部852と接触する。図16に示されるように、接点540は、支持部530に支持されている。即ち、接点540は、支持部530に弾性支持されている。上述のように支持部530が弾性変形可能であることから、接点540は、幅方向に移動可能となっている。接点540は、幅方向内側に向いている。具体的には、接点540は、前後方向において前方を向いている。
【0057】
図8及び図15を参照して、一方の端子列300の端子400の夫々の接点440は、幅方向において、残りの一方の端子列310の対応する端子500の接点540と対向している。即ち、端子対350の夫々において、2つの端子400,500の接点440,540は、幅方向において互いに対向している。端子対350の夫々において、2つの端子400,500の接点440,540は、ピッチ方向において互いに同じ位置に位置している。即ち、ピッチ方向において、一方の端子列300の端子400の夫々の接点440は、残りの一方の端子列310の対応する端子500の接点540と同じ位置に位置している。これにより、本実施の形態のコネクタ100においては、コネクタ100と相手側コネクタ800とが嵌合して端子400,500が相手側端子850に接続された際に、端子列300の端子400の接点440の接触力と、端子列310の対応する端子500の接点540の接触力とが、偶力とならないように構成されている。
【0058】
図16に示されるように、本実施の形態の被連結部550は、接点540から延びている。具体的には、被連結部550は、接点540から下方且つ幅方向外側に延びた後、屈曲して幅方向内側に延びている。即ち、被連結部550は、接点540から下方且つ前後方向における後方に延びた後、屈曲して前後方向における前方に延びている。被連結部550は、端子500の幅方向における内端を規定している。具体的には、被連結部550は、端子500の幅方向における前端を規定している。図14及び図17を参照して、端子500の夫々において、支持部530のピッチ方向におけるサイズSSは、被連結部550のピッチ方向におけるサイズCSよりも小さい。図7に示されるように、コネクタ100を下方から見た場合、被連結部550の一部は、視認可能となっている。
【0059】
図8及び図16を参照して、一方の端子列300の端子400の夫々の被連結部450は、残りの一方の端子列310の対応する端子500の被連結部550と、上下方向において異なる位置に位置している。具体的には、端子列300の端子400の夫々の被連結部450は、上下方向において、端子列310の対応する端子500の被連結部550の上方に位置している。一方の端子列300の端子400の夫々の被連結部450の位置と、残りの一方の端子列310の対応する端子500の被連結部550の位置とは、幅方向において部分的に重なっている。図15及び図17を参照して、一方の端子列300の端子400の夫々の被連結部450は、残りの一方の端子列310の対応する端子500の被連結部550と、ピッチ方向において同じ位置に位置している。
【0060】
図16に示されるように、被連結部550は、幅方向及びピッチ方向の双方と直交する上下方向において、上面551及び下面552を有している。また、被連結部550は、幅方向において端面556を有している。
【0061】
図16に示されるように、本実施の形態の上面551は、上下方向において上方を向いている。上面551は、上下方向と交差する面である。
【0062】
図16に示されるように、本実施の形態の下面552は、上下方向において下方を向いている。下面552は、上下方向と交差する面である。図7に示されるように、コネクタ100を下方から見た場合、下面552は、視認可能となっている。
【0063】
図16に示されるように、本実施の形態の端面556は、幅方向内側を向いている。即ち、端面556は、前後方向において前方を向いている。端面556は、幅方向と交差する面である。端面556は、端子500の幅方向における内端を規定している。即ち、端面556は、端子500の前後方向における前端を規定している。
【0064】
図9を参照して、本実施の形態の連結部700の夫々は、絶縁体からなる。具体的には、連結部700は、シート状の絶縁基材の上下両面に接着剤を塗布したものである。図16を参照して、連結部700は、端子対350と夫々対応している。端子対350と、対応する連結部700とは、接触構造体360を構成している。接触構造体360において、2つの端子400,500の被連結部450,550は、上下方向において互いに異なる位置に位置している。接触構造体360は、幅方向と直交する平面であって接触構造体360の幅方向における中心を通る平面に対して非対称な形状を有している。図15及び図17を参照して、接触構造体360において、2つの端子400,500の被連結部450,550は、ピッチ方向において同じ位置に位置している。
【0065】
上述のように、本実施の形態のコネクタ100においては、コネクタ100と相手側コネクタ800とが嵌合して端子400,500が相手側端子850に接続された際に、端子列300の端子400の接点440の接触力と、端子列310の対応する端子500の接点540の接触力とが、偶力とならないように構成されている。これにより、コネクタ100と相手側コネクタ800とが嵌合して端子400,500が相手側端子850に接続された際に、接触構造体360には上下方向を回転軸とするモーメントは生じない。
【0066】
図8及び図11を参照して、連結部700の夫々は、一方の端子列300の端子400の被連結部450と、残りの一方の端子列310の対応する端子500の被連結部550とを、ピッチ方向と直交する方向において連結している。即ち、本実施の形態のコネクタ100においては、端子列300の端子400の被連結部450と、端子列310の対応する端子500の被連結部550とが、絶縁体からなる連結部700によってピッチ方向と直交する方向に連結されている。これにより、本実施の形態のコネクタ100においては、コネクタ100と相手側コネクタ800との嵌合状態において相手側コネクタ800がコネクタ100に対して幅方向の一方側にずれた場合、上記一方側の端子列300,310の端子400,500に対して対応する相手側端子850が押し付けられると共に、幅方向の他方側の端子列300,310の端子400,500が上記一方側に引っ張られるため、上記他方側の端子列300,310の端子400,500と対応する相手側端子850との接触も維持される。即ち、本実施の形態のコネクタ100においては、コネクタ100と相手側コネクタ800との嵌合状態において相手側コネクタ800がコネクタ100に対して幅方向にガタついた際の端子400,500と相手側端子850との間の接触信頼性が確保されている。
【0067】
上述のように、端子400の夫々において、支持部430のピッチ方向におけるサイズSSは、被連結部450のピッチ方向におけるサイズCSよりも小さく、端子500の夫々において、支持部530のピッチ方向におけるサイズSSは、被連結部450のピッチ方向におけるサイズCSよりも小さくなっている。これにより、コネクタ100と相手側コネクタ800との嵌合状態において相手側コネクタ800がコネクタ100に対して幅方向にガタついた場合、支持部430,530が撓みやすくなっており、相手側コネクタ800の幅方向の動きへの接点440,540の追従が容易となっている。また、コネクタ100と相手側コネクタ800との嵌合状態において相手側コネクタ800がコネクタ100に対して幅方向にガタついた際の端子400,500の相手側端子850に対する接触力については、被連結部450,550及び連結部700に基づくばね力により、端子400,500を幅方向外側から相手側接触部852に夫々押し付けるようになっている。即ち、本実施の形態のコネクタ100においては、コネクタ100と相手側コネクタ800との嵌合状態において相手側コネクタ800がコネクタ100に対して幅方向にガタついた場合においても、端子400と、端子500とで、相手側端子850に対する接触力に差が生じないようになっている。
【0068】
上述のように、本実施の形態の接触構造体360において、端子400,500の夫々は均一な板厚を有しており、支持部430,530は、ピッチ方向において相対的に小さい幅狭部432,532と、ピッチ方向において相対的に大きい2つの幅広部434,534とを有しており、上下方向において、幅狭部432,532は幅広部434,534のいずれよりも接点440,540に近くなっている。即ち、図5及び図11を参照して、接点440,540に近いためコネクタ100と相手側コネクタ800との嵌合の際の曲げモーメントが小さい箇所には、ピッチ方向において相対的に小さい幅狭部432,532が位置しており、接点440,540から遠いためコネクタ100と相手側コネクタ800との嵌合の際の曲げモーメントが大きくなる箇所には、ピッチ方向において相対的に大きい幅広部434.534が位置している。これにより、コネクタ100と相手側コネクタ800との嵌合の際に支持部430,530の各箇所に生じる曲げ応力の均一化が図られている。従って、本実施の形態の接触構造体360においては、コネクタ100と相手側コネクタ800とが嵌合した際に支持部430,530の一部に応力が集中して塑性変形しないようになっている。なお、幅狭部432,532及び幅広部434,534の配置やピッチ方向におけるサイズについては、接触構造体360の形状を考慮して適切に設定可能である。
【0069】
図8及び図16を参照して、連結部700の夫々は、幅方向及びピッチ方向の双方と直交する上下方向において、一方の端子列300の端子400の被連結部450と、残りの一方の端子列310の対応する端子500の被連結部550との間に挟まれている。連結部700の夫々は、上下方向において、一方の端子列300の端子400の被連結部450と、残りの一方の端子列310の対応する端子500の被連結部550とを連結している。具体的には、連結部700の夫々は、上下方向において、端子列300の端子400の被連結部450の下面452と、端子列310の対応する端子500の被連結部550の上面551とを連結している。なお、連結部700は、端子400の端面456には連結されていない。また、連結部700は、端子500の端面556には連結されていない。
【0070】
図9及び図16を参照して、接触構造体360の夫々において、対応する連結部700は、幅方向及びピッチ方向の双方と直交する上下方向において、2つの端子400,500の被連結部450,550の間に挟まれている。接触構造体360の夫々において、連結部700は、2つの端子400,500の被連結部450,550同士を、ピッチ方向と直交する方向において連結している。即ち、接触構造体360の夫々において、連結部700は、2つの端子400,500の被連結部450,550同士を、ピッチ方向と直交する上下方向において連結している。より詳しくは、接触構造体360の夫々において、連結部700は、端子400の被連結部450の下面452と、端子500の被連結部550の上面551とを、上下方向において連結している。
【0071】
図16を参照して、連結部700と、端子400,500の被連結部450,550との連結は、例えば、以下のように行われる。連結部700の夫々を、2つの端子400,550の被連結部450,550で挟み込み、この状態で被連結部450,550に対して熱及び圧力を加えて、連結部700と被連結部450,550とを連結する。
【0072】
ここまで、本発明の実施の形態について説明したが、本実施の形態は以下のように変形されてもよい。
【0073】
(第1変形例)
図6及び図18を参照して、第1の変形例のコネクタ(図示せず)は、ハウジング(図示せず)と、複数の端子400A,500Aと、複数の連結部700Aとを備えている。本変形例のハウジングは、上述の実施の形態のハウジング200と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0074】
図22を参照して、本変形例の端子400A,500Aは、2つの端子列(図示せず)を構成している。2つの端子列は、幅方向、即ち前後方向に並んでいる。2つの端子列は、ハウジングの2つの側壁部(図示せず)に夫々保持されている。2つの端子列の夫々において、端子400A,500Aは、幅方向と直交するピッチ方向に並んでいる。2つの端子列の一方の端子400Aは、2つの端子列の残りの一方の端子500Aと夫々対応している。一方の端子列の端子400Aと、残りの一方の端子列の対応する端子500Aとは、端子対350Aを構成している。図21を参照して、ピッチ方向において、一方の端子列の端子400Aは、残りの一方の端子列の対応する端子500Aと同じ位置に位置している。即ち、端子対350Aの夫々において、2つの端子400A,500Aは、ピッチ方向において互いに同じ位置に位置している。端子400A,500Aは、コネクタと相手側コネクタ(図示せず)とが嵌合した際に相手側コネクタの相手側端子(図示せず)と夫々接続される。
【0075】
図22に示されるように、端子400Aの夫々は、金属板を打ち抜き加工及び曲げ加工して製造される。即ち、端子400Aの夫々は、均一な板厚を有している。端子400Aの夫々は、被固定部410と、被圧入部420と、支持部430と、接点440と、被連結部450Aとを有している。本変形例の被固定部410、被圧入部420、支持部430、接点440は、上述の実施の形態の被固定部410、被圧入部420、支持部430及び接点440と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0076】
図22に示されるように、本実施の形態の被連結部450Aは、接点440から延びている。被連結部450Aは、接点440から下方且つ幅方向外側に延びた後、屈曲して幅方向内側に延びている。即ち、被連結部450Aは、接点440から下方且つ前後方向における前方に延びた後、屈曲して前後方向における後方に延びている。被連結部450Aは、端子400Aの幅方向における内端を規定している。具体的には、被連結部450Aは、端子400Aの幅方向における後端を規定している。図19及び図21を参照して、端子400Aの夫々において、支持部430のピッチ方向におけるサイズは、被連結部450Aのピッチ方向におけるサイズよりも小さい。
【0077】
図22に示されるように、被連結部450Aは、幅方向及びピッチ方向の双方と直交する上下方向において、上面451A及び下面452Aを有している。また、被連結部450Aは、幅方向において端面456Aを有している。本変形例の上面451A、下面452A及び端面456Aは、上述の実施の形態の上面451、下面452及び端面456と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0078】
図22に示されるように、端子500Aは、端子400Aと同じ形状を有している。端子500Aの夫々は、金属板を打ち抜き加工及び曲げ加工して製造される。即ち、端子500Aの夫々は、均一な板厚を有している。端子500Aの夫々は、被固定部510と、被圧入部520と、支持部530と、接点540と、被連結部550Aとを有している。本変形例の被固定部510、被圧入部520、支持部530、接点540は、上述の実施の形態の被固定部510、被圧入部520、支持部530及び接点540と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0079】
図22に示されるように、本実施の形態の被連結部550Aは、接点540から延びている。被連結部550Aは、接点540から下方且つ幅方向外側に延びた後、屈曲して幅方向内側に延びている。即ち、被連結部550Aは、接点540から下方且つ前後方向における後方に延びた後、屈曲して前後方向における前方に延びている。被連結部550Aは、端子500Aの幅方向における内端を規定している。具体的には、被連結部550Aは、端子500Aの幅方向における前端を規定している。図20及び図21を参照して、端子500Aの夫々において、支持部530のピッチ方向におけるサイズは、被連結部550Aのピッチ方向におけるサイズよりも小さい。
【0080】
図22を参照して、一方の端子列の端子400Aの夫々の被連結部450Aは、残りの一方の端子列の対応する端子500Aの被連結部550Aと、幅方向において離れて位置している。一方の端子列の端子400Aの夫々の被連結部450Aは、残りの一方の端子列の対応する端子500Aの被連結部550Aと、上下方向において同じ位置に位置している。図21を参照して、一方の端子列の端子400Aの夫々の被連結部450Aは、残りの一方の端子列の対応する端子500Aの被連結部550Aと、ピッチ方向において同じ位置に位置している。
【0081】
図22に示されるように、被連結部550Aは、幅方向及びピッチ方向の双方と直交する上下方向において、上面551A及び下面552Aを有している。また、被連結部550Aは、幅方向において端面556Aを有している。本変形例の上面551A、下面552A及び端面556Aは、上述の実施の形態の上面551、下面552及び端面556と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0082】
図22を参照して、本変形例の連結部700Aは、絶縁体からなる。連結部700Aは、端子対350Aと夫々対応している。端子対350Aと、対応する連結部700Aとは、接触構造体360Aを構成している。本変形例の接触構造体360Aにおいて、2つの端子400A,500Aの被連結部450A,550Aは、幅方向において互いに離れて位置している。接触構造体360Aにおいて、2つの端子400A,500Aの被連結部450A,550Aは、上下方向において同じ位置に位置している。接触構造体360Aは、幅方向と直交する平面であって接触構造体360Aの幅方向における中心を通る平面に対して対称な形状を有している。図21を参照して、接触構造体360Aにおいて、2つの端子400A,500Aの被連結部450A,550Aは、ピッチ方向において同じ位置に位置している。
【0083】
図22を参照して、連結部700Aの夫々は、一方の端子列の端子400Aの被連結部450Aと、残りの一方の端子列の対応する端子500Aの被連結部550Aとを、ピッチ方向と直交する方向において連結している。即ち、本変形例のコネクタにおいては、2つの端子列の一方の端子400Aの被連結部450Aと、2つの端子列の残りの一方の対応する端子500Aの被連結部550Aとが、絶縁体からなる連結部700Aによってピッチ方向と直交する方向に連結されている。これにより、本変形例のコネクタにおいては、コネクタと相手側コネクタとの嵌合状態において相手側コネクタがコネクタに対して幅方向の一方側にずれた場合、上記一方側の端子列の端子400A,500Aに対して対応する相手側端子が押し付けられると共に、幅方向の他方側の端子列の端子400A,500Aが上記一方側に引っ張られるため、上記他方側の端子列の端子400A,500Aと対応する相手側端子との接触も維持される。即ち、本変形例のコネクタにおいては、コネクタと相手側コネクタとの嵌合状態において相手側コネクタがコネクタに対して幅方向にガタついた際の端子400A,500Aと相手側端子との間の接触信頼性が確保されている。
【0084】
図22を参照して、連結部700Aの夫々は、ピッチ方向と直交する幅方向において、一方の端子列の端子400Aの被連結部450Aと、残りの一方の端子列の対応する端子500Aの被連結部550Aとを連結している。
【0085】
図22を参照して、連結部700Aの夫々は、一方の端子列の端子400Aの被連結部450Aの下面452Aと、残りの一方の端子列の対応する端子500Aの被連結部550Aの下面552Aとを、幅方向において連結している。なお、本発明はこれに限定されず、連結部700Aの夫々は、一方の端子列の端子400Aの被連結部450Aの上面451Aと、残りの一方の端子列の対応する端子500Aの被連結部550Aの上面551Aとを、幅方向において連結していてもよい。即ち、連結部700Aの夫々は、一方の端子列の端子400Aの被連結部450Aの上面451Aと残りの一方の端子列の対応する端子500Aの被連結部550Aの上面551Aとを幅方向において連結しているか、又は、一方の端子列の端子400Aの被連結部450Aの下面452Aと残りの一方の端子列の対応する端子500Aの被連結部550Aの下面552Aとを幅方向において連結していればよい。
【0086】
図22を参照して、接触構造体360Aの夫々において、連結部700Aは、2つの端子400A,500Aの被連結部450A,550A同士を、ピッチ方向と直交する方向において連結している。即ち、接触構造体360Aの夫々において、連結部700Aは、2つの端子400A,500Aの被連結部450A,550A同士を、ピッチ方向と直交する幅方向において連結している。
【0087】
(第2変形例)
図6及び図24を参照して、第2の変形例のコネクタ(図示せず)は、ハウジング(図示せず)と、複数の端子400B,500Bと、複数の連結部700Bとを備えている。本変形例のハウジングは、上述の実施の形態のハウジング200と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0088】
図26を参照して、本変形例の端子400B,500Bは、2つの端子列(図示せず)を構成している。2つの端子列は、幅方向、即ち前後方向に並んでいる。2つの端子列は、ハウジングの2つの側壁部(図示せず)に夫々保持されている。2つの端子列の夫々において、端子400B,500Bは、幅方向と直交するピッチ方向に並んでいる。2つの端子列の一方の端子400Bは、2つの端子列の残りの一方の端子500Bと夫々対応している。一方の端子列の端子400Bと、残りの一方の端子列の対応する端子500Bとは、端子対350Bを構成している。図25を参照して、ピッチ方向において、一方の端子列の端子400Bは、残りの一方の端子列の対応する端子500Bと同じ位置に位置している。即ち、端子対350Bの夫々において、2つの端子400B,500Bは、ピッチ方向において互いに同じ位置に位置している。端子400B,500Bは、コネクタと相手側コネクタ(図示せず)とが嵌合した際に相手側コネクタの相手側端子(図示せず)と夫々接続される。
【0089】
図26に示されるように、端子400Bの夫々は、金属板を打ち抜き加工及び曲げ加工して製造される。即ち、端子400Bの夫々は、均一な板厚を有している。端子400Bの夫々は、被固定部410と、被圧入部420と、支持部430と、接点440と、被連結部450Bとを有している。本変形例の被固定部410、被圧入部420、支持部430、接点440は、上述の実施の形態の被固定部410、被圧入部420、支持部430及び接点440と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0090】
図26に示されるように、本実施の形態の被連結部450Bは、接点440から延びている。具体的には、被連結部450Bは、接点440から下方且つ幅方向外側に延びた後、屈曲して幅方向内側に延びている。即ち、被連結部450Bは、接点440から下方且つ前後方向における前方に延びた後、屈曲して前後方向における後方に延びている。被連結部450Bは、端子400Bの幅方向における内端を規定している。具体的には、被連結部450Bは、端子400Bの幅方向における後端を規定している。図24及び図25を参照して、端子400Bの夫々において、支持部430のピッチ方向におけるサイズは、被連結部450Bのピッチ方向におけるサイズよりも小さい。
【0091】
図26に示されるように、被連結部450Bは、幅方向及びピッチ方向の双方と直交する上下方向において、上面451B及び下面452Bを有している。また、被連結部450Bは、幅方向において端面456Bを有している。本変形例の上面451B、下面452B及び端面456Bは、上述の実施の形態の上面451、下面452及び端面456と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0092】
図26に示されるように、端子500Bは、端子400Bと同じ形状を有している。端子500Bの夫々は、金属板を打ち抜き加工及び曲げ加工して製造される。即ち、端子500Bの夫々は、均一な板厚を有している。端子500Bの夫々は、被固定部510と、被圧入部520と、支持部530と、接点540と、被連結部550Bとを有している。本変形例の被固定部510、被圧入部520、支持部530、接点540は、上述の実施の形態の被固定部510、被圧入部520、支持部530及び接点540と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0093】
図26に示されるように、本実施の形態の被連結部550Bは、接点540から延びている。被連結部550Bは、接点540から下方且つ幅方向外側に延びた後、屈曲して幅方向内側に延びている。即ち、被連結部550Bは、接点540から下方且つ前後方向における後方に延びた後、屈曲して前後方向における前方に延びている。被連結部550Bは、端子500Bの幅方向における内端を規定している。具体的には、被連結部550Bは、端子500Bの幅方向における前端を規定している。図24及び図25を参照して、端子500Bの夫々において、支持部530のピッチ方向におけるサイズは、被連結部550Bのピッチ方向におけるサイズよりも小さい。
【0094】
図26を参照して、一方の端子列の端子400Bの夫々の被連結部450Bは、残りの一方の端子列の対応する端子500Bの被連結部550Bと、幅方向において離れて位置している。一方の端子列の端子400Bの夫々の被連結部450Bは、残りの一方の端子列の対応する端子500Bの被連結部550Bと、上下方向において同じ位置に位置している。図25を参照して、一方の端子列の端子400Bの夫々の被連結部450Bは、残りの一方の端子列の対応する端子500Bの被連結部550Bと、ピッチ方向において同じ位置に位置している。
【0095】
図26を参照して、本変形例の連結部700Bは、絶縁体からなる。連結部700Bは、端子対350Bと夫々対応している。端子対350Bと、対応する連結部700Bとは、接触構造体360Bを構成している。本変形例の接触構造体360Bにおいて、2つの端子400B,500Bの被連結部450B,550Bは、幅方向において互いに離れて位置している。接触構造体360Bにおいて、2つの端子400B,500Bの被連結部450B,550Bは、上下方向において同じ位置に位置している。接触構造体360Bは、幅方向と直交する平面であって接触構造体360Bの幅方向における中心を通る平面に対して対称な形状を有している。図25に示されるように、接触構造体360Bにおいて、2つの端子400B,500Bの被連結部450B,550Bは、ピッチ方向において同じ位置に位置している。
【0096】
図26を参照して、連結部700Bの夫々は、一方の端子列の端子400Bの被連結部450Bと、残りの一方の端子列の対応する端子500Bの被連結部550Bとを、ピッチ方向と直交する方向において連結している。即ち、本変形例のコネクタにおいては、2つの端子列の一方の端子400Bの被連結部450Bと、2つの端子列の残りの一方の対応する端子500Bの被連結部550Bとが、絶縁体からなる連結部700Bによってピッチ方向と直交する方向に連結されている。これにより、本変形例のコネクタにおいては、コネクタと相手側コネクタとの嵌合状態において相手側コネクタがコネクタに対して幅方向の一方側にずれた場合、上記一方側の端子列の端子400B,500Bに対して対応する相手側端子が押し付けられると共に、幅方向の他方側の端子列の端子400B,500Bが上記一方側に引っ張られるため、上記他方側の端子列の端子400B,500Bと対応する相手側端子との接触も維持される。即ち、本変形例のコネクタにおいては、コネクタと相手側コネクタとの嵌合状態において相手側コネクタがコネクタに対して幅方向にガタついた際の端子400B,500Bと相手側端子との間の接触信頼性が確保されている。
【0097】
図26を参照して、連結部700Bの夫々は、幅方向において、一方の端子列の端子400Bの被連結部450Bと、残りの一方の端子列の対応する端子500Bの被連結部550Bとを連結している。連結部700Bの夫々は、幅方向において、一方の端子列の端子400Bの被連結部450Bと、残りの一方の端子列の対応する端子500Bの被連結部550Bとの間に挟まれている。
【0098】
図26を参照して、連結部700Bは、一方の端子列の端子400Bの被連結部450Bの端面456Bに連結されており、且つ、残りの一方の端子列の対応する端子500Bの被連結部550Bの端面556Bに連結されている。
【0099】
図26を参照して、接触構造体360Bの夫々において、連結部700Bは、2つの端子400B,500Bの被連結部450B,550B同士を、ピッチ方向と直交する方向において連結している。即ち、接触構造体360Bの夫々において、連結部700Bは、2つの端子400B,500Bの被連結部450B,550B同士を、ピッチ方向と直交する幅方向において連結している。
【0100】
(第3変形例)
図6及び図28を参照して、第3の変形例のコネクタ(図示せず)は、ハウジング(図示せず)と、複数の端子400C,500Cと、複数の連結部700Cとを備えている。本変形例のハウジングは、上述の実施の形態のハウジング200と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0101】
図30を参照して、本変形例の端子400C,500Cは、2つの端子列(図示せず)を構成している。2つの端子列は、幅方向、即ち前後方向に並んでいる。2つの端子列は、ハウジングの2つの側壁部(図示せず)に夫々保持されている。2つの端子列の夫々において、端子400C,500Cは、幅方向と直交するピッチ方向に並んでいる。2つの端子列の一方の端子400Cは、2つの端子列の残りの一方の端子500Cと夫々対応している。一方の端子列の端子400Cと、残りの一方の端子列の対応する端子500Cとは、端子対350Cを構成している。図29に示されるように、一方の端子列の端子400Cは、残りの一方の端子列の対応する端子500Cと、ピッチ方向において同じ位置に位置している。即ち、端子対350Cの夫々において、2つの端子400C,500Cは、ピッチ方向において互いに同じ位置に位置している。端子400C,500Cは、コネクタと相手側コネクタ(図示せず)とが嵌合した際に相手側コネクタの相手側端子(図示せず)と夫々接続される。
【0102】
図30に示されるように、端子400Cの夫々は、金属板を打ち抜き加工及び曲げ加工して製造される。即ち、端子400Cの夫々は、均一な板厚を有している。端子400Cの夫々は、被固定部410と、被圧入部420と、支持部430と、接点440と、被連結部450Cとを有している。本変形例の被圧入部420、支持部430及び接点440は、上述の実施の形態の被圧入部420、支持部430及び接点440と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0103】
図30に示されるように、本変形例の被連結部450Cは、接点440から延びている。具体的には、被連結部450Cは、接点440から下方且つ幅方向外側に延びた後、屈曲して幅方向内側に延び、更に屈曲して上方に延びている。即ち、被連結部450Cは、接点440から下方且つ前後方向における前方に延びた後、屈曲して前後方向における後方に延び、更に屈曲して上方に延びている。被連結部450Cは、端子400Cの幅方向における内端を規定している。具体的には、被連結部450Cは、端子400Cの幅方向における後端を規定している。図28及び図29を参照して、端子400Cの夫々において、支持部430のピッチ方向におけるサイズは、被連結部450Cのピッチ方向におけるサイズよりも小さい。
【0104】
図30に示されるように、本変形例の被連結部450Cは、垂直部454を有している。
【0105】
図30に示されるように、本変形例の垂直部454は、幅方向及びピッチ方向の双方と直交する上下方向に延びている。垂直部454は、端子400Cの幅方向内端を規定している。即ち、垂直部454は、端子400Cの前後方向における後端を規定している。
【0106】
図30に示されるように、端子500Cは、端子400Cと同じ形状を有している。端子500Cの夫々は、金属板を打ち抜き加工及び曲げ加工して製造される。即ち、端子500Cの夫々は、均一な板厚を有している。端子500Cの夫々は、被固定部510と、被圧入部520と、支持部530と、接点540と、被連結部550Cとを有している。本変形例の被固定部510、被圧入部520、支持部530、接点540は、上述の実施の形態の被固定部510、被圧入部520、支持部530及び接点540と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0107】
図30に示されるように、本実施の形態の被連結部550Cは、接点540から延びている。被連結部550Cは、接点540から下方且つ幅方向外側に延びた後、屈曲して幅方向内側に延び、更に屈曲して上方に延びている。即ち、被連結部550Cは、接点540から下方且つ前後方向における後方に延びた後、屈曲して前後方向における前方に延び、更に屈曲して上方に延びている。被連結部550Cは、端子500Cの幅方向における内端を規定している。具体的には、被連結部550Cは、端子500Cの幅方向における前端を規定している。図28及び図29を参照して、端子500Cの夫々において、支持部530のピッチ方向におけるサイズは、被連結部550Cのピッチ方向におけるサイズよりも小さい。
【0108】
図30を参照して、一方の端子列の端子400Cの夫々の被連結部450Cは、残りの一方の端子列の対応する端子500Cの被連結部550Cと、上下方向において同じ位置に位置している。図29を参照して、一方の端子列の端子400Cの夫々の被連結部450Cは、残りの一方の端子列の対応する端子500Cの被連結部550Cと、ピッチ方向において同じ位置に位置している。
【0109】
図30に示されるように、本変形例の被連結部550Cは、垂直部554を有している。
【0110】
図30に示されるように、本変形例の垂直部554は、幅方向及びピッチ方向の双方と直交する上下方向に延びている。垂直部554は、端子500Cの幅方向内端を規定している。即ち、垂直部554は、端子500Cの前後方向における前端を規定している。
【0111】
図30を参照して、本変形例の連結部700Cは、絶縁体からなる。連結部700Cは、端子対350Cと夫々対応している。端子対350Cと、対応する連結部700Cとは、接触構造体360Cを構成している。本変形例の接触構造体360Cにおいて、2つの端子400C,500Cの被連結部450C,550Cは、幅方向において互いに離れて位置している。即ち、接触構造体360Cにおいて、2つの端子400C,500Cの垂直部454,554は、幅方向において互いに離れて位置している。接触構造体360Cにおいて、2つの端子400C,500Cの被連結部450C,550Cは、上下方向において同じ位置に位置している。即ち、接触構造体360Cにおいて、2つの端子400C,500Cの垂直部454,554は、上下方向において同じ位置に位置している。接触構造体360Cは、幅方向と直交する平面であって接触構造体360Cの幅方向における中心を通る平面に対して対称な形状を有している。図29に示されるように、接触構造体360Cにおいて、2つの端子400C,500Cの被連結部450C,550Cは、ピッチ方向において同じ位置に位置している。即ち、接触構造体360Cにおいて、2つの端子400C,500Cの垂直部454,554は、ピッチ方向において同じ位置に位置している。
【0112】
図30を参照して、連結部700Cの夫々は、幅方向において、一方の端子列の端子400Cの被連結部450Cと、残りの一方の端子列の対応する端子500Cの被連結部550Cとの間に挟まれている。より詳しくは、連結部700Cの夫々は、幅方向において、一方の端子列の端子400Cの垂直部454と、残りの一方の端子列の対応する端子500Cの垂直部554との間に挟まれている。
【0113】
図30を参照して、連結部700Cの夫々は、一方の端子列の端子400Cの被連結部450Cと、残りの一方の端子列の対応する端子500Cの被連結部550Cとを、ピッチ方向と直交する方向において連結している。即ち、本変形例のコネクタにおいては、2つの端子列の一方の端子400Cの被連結部450Cと、2つの端子列の残りの一方の対応する端子500Cの被連結部550Cとが、絶縁体からなる連結部700Cによってピッチ方向と直交する方向に連結されている。これにより、本変形例のコネクタにおいては、コネクタと相手側コネクタとの嵌合状態において相手側コネクタがコネクタに対して幅方向の一方側にずれた場合、上記一方側の端子列の端子400C,500Cに対して対応する相手側端子が押し付けられると共に、幅方向の他方側の端子列の端子400C,500Cが上記一方側に引っ張られるため、上記他方側の端子列の端子400C,500Cと対応する相手側端子との接触も維持される。即ち、本変形例のコネクタにおいては、コネクタと相手側コネクタとの嵌合状態において相手側コネクタがコネクタに対して幅方向にガタついた際の端子400C,500Cと相手側端子との間の接触信頼性が確保されている。
【0114】
図30を参照して、連結部700Cの夫々は、幅方向において、一方の端子列の端子400Cの被連結部450Cと、残りの一方の端子列の対応する端子500Cの被連結部550Cとを連結している。より詳しくは、連結部700Cの夫々は、幅方向において、一方の端子列の端子400Cの垂直部454と、残りの一方の端子列の対応する端子500Cの垂直部554とを連結している。
【0115】
図30を参照して、接触構造体360Cの夫々において、対応する連結部700Cは、幅方向において、2つの端子400C,500Cの被連結部450C,550Cの間に挟まれている。より詳しくは、接触構造体360Cの夫々において、対応する連結部700Cは、幅方向において、2つの端子400C,500Cの被連結部450C,550Cの垂直部454,554の間に挟まれている。接触構造体360Cの夫々において、連結部700Cは、2つの端子400C,500Cの被連結部450C,550C同士を、ピッチ方向と直交する方向において連結している。即ち、接触構造体360Cの夫々において、連結部700Cは、2つの端子400C,500Cの被連結部450C,550C同士を、ピッチ方向と直交する幅方向において連結している。より詳しくは、接触構造体360Cの夫々において、連結部700Cは、2つの端子400C,500Cの被連結部450C,550Cの垂直部454,554同士を、幅方向において連結している。
【0116】
以上、本発明について、実施の形態を掲げて具体的に説明してきたが、本発明はこれに限定されるわけではなく、種々の変形が可能である。また、以上の実施の形態及び変形例を複数組み合わせてもよい。
【0117】
上述の実施の形態のコネクタ100において、2つの端子400,500の被連結部450,550の間はシート状の連結部700により連結されていたが、本発明はこれに限定されない。具体的には、2つの端子400,500の被連結部450,550の間を絶縁しつつ、被連結部450,550同士を纏めるように、2つの端子400,500の被連結部450,550をモールドして、被連結部450,550同士を連結してもよい。この場合、モールド成形物が連結部700となる。また、2つの端子400,500の被連結部450,550の夫々を、絶縁樹脂ブロックに圧入することにより、被連結部450,550同士を連結してもよい。この場合、上記絶縁樹脂ブロックが連結部700となる。
【符号の説明】
【0118】
10 組立体
100 コネクタ
200 ハウジング
210 側壁部
211 側壁部
212 受容部
213 受容部
214 圧入部
215 圧入部
230 結合部
240 相手側コネクタ受容部
300 端子列
310 端子列
350,350A,350B,350C 端子対
360,360A,360B,360C 接触構造体
400,400A,400B,400C 端子
410 被固定部
420 被圧入部
430 支持部
432 幅狭部
434 幅広部
440 接点
450,450A,450B,450C 被連結部
451,451A,451B 上面
452,452A,452B 下面
454 垂直部
456,456A,456B 端面
500,500A,500B,500C 端子
510 被固定部
520 被圧入部
530 支持部
532 幅狭部
534 幅広部
540 接点
550,550A,550B,550C 被連結部
551,551A,551B 上面
552,552A,552B 下面
554 垂直部
556,556A,556B 端面
700,700A,700B,700C 連結部
800 相手側コネクタ
810 相手側ハウジング
840 相手側端子列
850 相手側端子
852 相手側接触部
CS サイズ
SS サイズ
図1
図2
図3
図4
図5
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図35