IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ローランドディー.ジー.株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-インクジェットプリンタ 図1
  • 特開-インクジェットプリンタ 図2
  • 特開-インクジェットプリンタ 図3A
  • 特開-インクジェットプリンタ 図3B
  • 特開-インクジェットプリンタ 図4
  • 特開-インクジェットプリンタ 図5
  • 特開-インクジェットプリンタ 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023015578
(43)【公開日】2023-02-01
(54)【発明の名称】インクジェットプリンタ
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/165 20060101AFI20230125BHJP
   B41J 2/01 20060101ALI20230125BHJP
【FI】
B41J2/165 101
B41J2/01 303
B41J2/01 451
B41J2/01 305
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021119449
(22)【出願日】2021-07-20
(71)【出願人】
【識別番号】000116057
【氏名又は名称】ローランドディー.ジー.株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121500
【弁理士】
【氏名又は名称】後藤 高志
(74)【代理人】
【識別番号】100121186
【弁理士】
【氏名又は名称】山根 広昭
(74)【代理人】
【識別番号】100189887
【弁理士】
【氏名又は名称】古市 昭博
(72)【発明者】
【氏名】野中 亮佑
(72)【発明者】
【氏名】馬場 亮
(72)【発明者】
【氏名】森上 敬之
(72)【発明者】
【氏名】松本 將
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 伸好
(72)【発明者】
【氏名】伊田 和弘
(72)【発明者】
【氏名】萩森 普
(72)【発明者】
【氏名】木村 貴俊
(72)【発明者】
【氏名】木村 昌義
(72)【発明者】
【氏名】山本 真也
【テーマコード(参考)】
2C056
【Fターム(参考)】
2C056EA14
2C056EB13
2C056EC11
2C056EC22
2C056EC35
2C056FA10
2C056HA29
2C056HA37
2C056HA38
2C056HA44
2C056JA04
2C056JA09
(57)【要約】
【課題】インクヘッドのノズルの乾燥を抑制しつつ、記録媒体の端部を検出する。
【解決手段】プリンタ10は、プラテン16に載置された記録媒体5にインクを吐出するノズルが形成されたノズル面25を有するインクヘッド24と、インクヘッド24が搭載されかつ主走査方向Yに移動可能な第1キャリッジ28と、記録媒体5の主走査方向Yの端部を検出する第1センサ31と、第1キャリッジ28に着脱可能に設けられかつ第1センサ31が搭載されかつ主走査方向Yに移動可能な第2キャリッジ38と、第2キャリッジ38を移動させるキャリッジ移動機構40と、インクヘッド24に取り付けられたときにノズル面25との間に密閉空間26を形成するキャップ71と、を備え、キャップ71は、第2キャリッジ38が単独で移動するとき、インクヘッド24に取り付けられてノズル面25との間に密閉空間26を形成する。
【選択図】図3B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体が載置される載置台と、
前記載置台に載置された前記記録媒体にインクを吐出するノズルと、前記ノズルが形成されたノズル面と、を有するインクヘッドと、
前記インクヘッドが搭載され、主走査方向に移動可能な第1キャリッジと、
前記載置台に載置された前記記録媒体の前記主走査方向の端部を検出する第1センサと、
前記第1キャリッジに着脱可能に設けられ、かつ、前記第1センサが搭載され、前記主走査方向に移動可能な第2キャリッジと、
前記第2キャリッジを前記主走査方向に移動させるキャリッジ移動機構と、
前記インクヘッドに着脱可能に形成され、前記インクヘッドに取り付けられたときに前記ノズル面を覆いかつ前記ノズル面との間に密閉空間を形成するキャップと、
前記第1センサに接続された制御装置と、を備え、
前記キャップは、前記第2キャリッジが単独で移動するとき、前記インクヘッドに取り付けられて前記ノズル面との間に前記密閉空間を形成するように構成されている、インクジェットプリンタ。
【請求項2】
前記制御装置は、前記第1センサによって検出された前記記録媒体の前記端部の情報に基づいて、前記記録媒体の前記端部の位置および前記記録媒体の前記主走査方向の長さを特定する、請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項3】
前記載置台には、上下方向に貫通形成されかつ前記主走査方向に並ぶ複数の吸引孔が形成され、
前記第1センサの移動軌跡は、平面視で複数の前記吸引孔と重なる、請求項1または2に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項4】
前記第1センサは、カラーセンサであり、
前記載置台のうち前記記録媒体が載置される載置面は黒色であり、
前記記録媒体は白色である、請求項1から3のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項5】
前記第2キャリッジに搭載され、前記記録媒体を前記主走査方向にのみ切断可能なシートカッターを備えている、請求項1から4のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項6】
前記主走査方向に延びる直線状のスケールと、前記第2キャリッジに設けられかつ前記スケールの目盛りを測定する第2センサと、を有するリニアエンコーダを備えている、請求項1から5のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項7】
前記リニアエンコーダは、前記第1キャリッジに設けられかつ前記スケールの目盛りを測定する第3センサをさらに有する、請求項6に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項8】
前記インクヘッドおよび前記キャリッジ移動機構を制御する他の制御装置を備え、
前記第2センサは、前記制御装置に接続され、
前記制御装置は、前記第2キャリッジに設けられている、請求項6または7に記載のインクジェットプリンタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェットプリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、インクジェット方式によって記録媒体に印刷するインクジェットプリンタが知られている。この種のインクジェットプリンタは、例えば、記録媒体が載置されるプラテンと、プラテンに載置された記録媒体にインクを吐出するノズルおよびノズルが形成されたノズル面を有するインクヘッドと、インクヘッドが搭載されたキャリッジとを備えている。インクジェットプリンタでは、通常、印刷を開始する前に記録媒体の位置等を検出する必要がある。例えば、特許文献1には、記録媒体の端部を検出する光学センサがキャリッジに搭載されたインクジェットプリンタが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-101981号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、特許文献1に示す技術では、記録媒体の端部を検出するときには光学センサが搭載されたキャリッジを主走査方向に移動させる必要がある。ここで、キャリッジには光学センサに加えてインクヘッドが搭載されているため、記録媒体の端部を検出する際にはインクヘッドも主走査方向に移動することになる。キャリッジが印刷領域を主走査方向に移動するときには、インクヘッドのノズル面は外部に露出しているため、ノズルからインクが吐出されない場合にはノズルおよびノズル面が乾燥する虞がある。ノズル等が乾燥すると、ノズルに目詰まりが発生したりノズル面にインクが固着したりする虞がある。このため、光学センサによって記録媒体の端部を検出した後には、ノズルからインクを吐出させるクリーニング動作が必要となる。クリーニング動作は、比較的時間を要すると共に使用するインク量も比較的多いため、記録媒体の端部を検出したときのクリーニング動作を削減することが望まれている。
【0005】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、インクヘッドのノズルの乾燥を抑制しつつ、記録媒体の端部を検出することができるインクジェットプリンタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るインクジェットプリンタは、記録媒体が載置される載置台と、前記載置台に載置された前記記録媒体にインクを吐出するノズルと、前記ノズルが形成されたノズル面と、を有するインクヘッドと、前記インクヘッドが搭載され、主走査方向に移動可能な第1キャリッジと、前記載置台に載置された前記記録媒体の前記主走査方向の端部を検出する第1センサと、前記第1キャリッジに着脱可能に設けられ、かつ、前記第1センサが搭載され、前記主走査方向に移動可能な第2キャリッジと、前記第2キャリッジを前記主走査方向に移動させるキャリッジ移動機構と、前記インクヘッドに着脱可能に形成され、前記インクヘッドに取り付けられたときに前記ノズル面を覆いかつ前記ノズル面との間に密閉空間を形成するキャップと、前記第1センサに接続された制御装置と、を備えている。前記キャップは、前記第2キャリッジが単独で移動するとき、前記インクヘッドに取り付けられて前記ノズル面との間に前記密閉空間を形成するように構成されている。
【0007】
本発明のインクジェットプリンタによると、記録媒体の主走査方向の端部を検出する第1センサが搭載された第2キャリッジは、インクヘッドが搭載された第1キャリッジに着脱可能に設けられている。このため、第1センサによって記録媒体の主走査方向の端部を検出する際には、第2キャリッジは第1キャリッジから独立して主走査方向に移動することができる。ここで、第2キャリッジが単独で移動するときには、インクヘッドにはキャップが取り付けられてキャップとノズル面との間に密閉空間が形成される。このため、ノズルおよびノズル面が外部に露出せず、ノズルおよびノズル面の乾燥が抑制される。このように、記録媒体の主走査方向の端部を検出する際には、インクヘッドにはキャップが取り付けられるため、ノズルからインクを吐出させるクリーニング動作が不要となる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、インクヘッドのノズルの乾燥を抑制しつつ、記録媒体の端部を検出することができるインクジェットプリンタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態に係るプリンタの正面図である。
図2】一実施形態に係るプリンタの断面図である。
図3A】インクヘッドユニットおよびセンサユニットの正面図である。
図3B】インクヘッドユニットおよびセンサユニットの正面図である。
図4】一実施形態に係るプラテンの周辺の構造の一部を拡大した平面図である。
図5】一実施形態に係るキャッピング装置の周辺の構成を示す図であり、インクヘッドにキャップが取り付けられた状態を示す正面図である。
図6】一実施形態に係るプリンタの制御系のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るインクジェットプリンタ(以下単に「プリンタ」と称する)について説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら特に本発明を限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。
【0011】
図1は、本実施形態に係るプリンタ10を示す正面図である。プリンタ10は、記録媒体5に印刷を行う。記録媒体5は、例えば、長尺に形成され、ロール状に巻かれて用いられる。なお、記録媒体5は、ロール状に巻かれたものが所定の長さに切断されたシート状のものであってもよい。記録媒体5は、例えば、記録紙である。ただし、記録媒体5は、記録紙に限定されない。記録媒体5には、普通紙やインクジェット用印刷紙等の紙類以外に、ポリ塩化ビニル(PVC)やポリエステル等の樹脂材料から形成されたものや、アルミや鉄等から形成された金属板、ガラス板、木材板および段ボール等から形成されたものが含まれる。なお、記録媒体5が紙類や樹脂材料から形成されている場合には、記録媒体5の色は典型的には白色である。
【0012】
以下の説明では、左、右、上、下とは、プリンタ10の正面にいる作業者から見た左、右、上、下をそれぞれ意味することとする。また、作業者がプリンタ10の正面を向いているときにプリンタ10の後部から作業者に向かう方向を前方、作業者からプリンタ10の後部に向かう方向を後方とする。図面中の符号F、Rr、L、R、U、Dは、それぞれ前、後、左、右、上、下を表す。後述する第1キャリッジ28および第2キャリッジ38は、左方および右方に移動可能に設けられている。プリンタ10の後側を上流側と称し、プリンタ10の前側を下流側としたとき、記録媒体5は、上流側から下流側に向けて搬送される。本実施形態では、第1キャリッジ28および第2キャリッジ38の移動方向を主走査方向Yといい、記録媒体5の搬送方向を副走査方向Xという。ここでは、主走査方向Yは左右方向に対応し、副走査方向Xは前後方向に対応する。主走査方向Yと副走査方向Xとは直交している。ただし、主走査方向Yおよび副走査方向Xは特に限定される訳ではなく、プリンタ10の形態等に応じて適宜に設定可能である。
【0013】
図1に示すように、プリンタ10は、プリンタ本体10aと、脚11と、操作パネル12と、記録媒体5が載置されるプラテン16と、インクヘッドユニット20と、センサユニット30と、キャリッジ移動機構40と、媒体移動機構55と、第1制御装置80と、第2制御装置90(図3A参照)と、を備えている。プリンタ本体10aは、主走査方向Yに延びたケーシングを有する。脚11は、プリンタ本体10aを支持するものであり、プリンタ本体10aの下面に設けられている。操作パネル12は、例えばプリンタ本体10aの右側の前面に設けられている。ただし、操作パネル12の位置は特に限定されない。操作パネル12は、例えば、作業者が印刷に関する操作を行うものである。図示は省略するが、操作パネル12には、例えば、解像度、インクの濃さなどの印刷に関する情報や、印刷中のプリンタ10のステータスなどが表示される表示部、および、印刷に関する情報を入力するための入力部などが備えられている。
【0014】
プラテン16は、記録媒体5へ印刷する際、記録媒体5を支持するものである。プラテン16には、記録媒体5が載置される。プラテン16は、記録媒体5が載置される載置面16A(図2参照)を有する。本実施形態では、載置面16Aは黒色であるが、載置面16Aの色は黒色に限定されない。記録媒体5は、記録媒体5に印刷をする前にプラテン16の載置面16Aに載置される。プラテン16は、載置台の一例である。記録媒体5への印刷は、プラテン16上で行われる。図1に示すように、プラテン16は主走査方向Yに延びている。プラテン16は、プリンタ本体10aに支持されている。
【0015】
図2に示すように、プラテン16には、上下方向に貫通する複数の吸引孔16Hが貫通形成されている。吸引孔16Hは、後述するインクヘッド24より前方(即ち副走査方向Xの下流側)に位置する下流側吸引孔16HFと、インクヘッド24より後方(即ち副走査方向Xの上流側)に位置する上流側吸引孔16HRとを含む。図4に示すように、下流側吸引孔16HFおよび上流側吸引孔16HRは、それぞれ主走査方向Yに並び、それぞれ副走査方向Xに2列に配置されている。図2の矢印FLに示すように図示しないファンによって空気が吸引孔16Hからプラテン16の内方に吸引される。これにより、プラテン16に載置された記録媒体5がプラテン16に引き付けられて記録媒体5の浮き上がりが抑制される。また、図4に示すように、プラテン16には、主走査方向Yに延びる溝16Dが形成されている。溝16Dは、プラテン16の主走査方向Yの全体に亘って形成されている。溝16Dは、副走査方向Xに関して2列に配置された上流側吸引孔16HRの間に形成されている。
【0016】
図1に示すように、プリンタ10は、主走査方向Yおよび上下方向に延びる中央壁14を備えている。中央壁14は、プリンタ本体10aに支持されている。中央壁14は、プラテン16の上方に配置されている。中央壁14とプラテン16との間には、記録媒体5が通過可能な間隙が形成されている。図2に示すように、プリンタ10は、ガイドレール15を備えている。ガイドレール15は、主走査方向Yに延びる。ガイドレール15は、中央壁14に設けられている。ガイドレール15は、プラテン16の上方に配置されている。
【0017】
図3Aに示すように、インクヘッドユニット20は、第1キャリッジ28と、複数のインクヘッド24と、を備えている。第1キャリッジ28は、ガイドレール15に係合している。第1キャリッジ28は、ガイドレール15に沿って主走査方向Yに移動可能に構成されている。後述するように、第1キャリッジ28は、センサユニット30の後述する第2キャリッジ38と共に主走査方向Yに移動する。第1キャリッジ28には、インクヘッド24が搭載されている。インクヘッド24は、第1キャリッジ28の移動に伴って、主走査方向Yに移動可能に構成されている。インクヘッド24は、プラテン16に載置された記録媒体5にインクを吐出しかつ副走査方向Xに並ぶ複数のノズル(図示せず)と、複数のノズルが形成されたノズル面25と、を有する。インクヘッド24は、記録媒体5に所定の画像を印刷する。図3Aに示すように、ここでは、5つのインクヘッド24が第1キャリッジ28に搭載されている。ただし、インクヘッド24の個数は5個に限定されない。
【0018】
図3Aに示すように、センサユニット30は、第2キャリッジ38と、第1センサ31と、シートカッター33と、第2制御装置90と、を備えている。第2キャリッジ38は、ガイドレール15に係合している。第2キャリッジ38は、ガイドレール15に沿って主走査方向Yに移動可能に構成されている。第2キャリッジ38は、第1キャリッジ28に着脱可能に設けられている。後述するように、第2キャリッジ38は、インクヘッドユニット20の第1キャリッジ28と共に、あるいは単独で(即ち第1キャリッジ28から独立して)主走査方向Yに移動する。第2キャリッジ38には、第1センサ31、シートカッター33および第2制御装置90が搭載されている。第1センサ31およびシートカッター33は、第2キャリッジ38の移動に伴って、主走査方向Yに移動可能に構成されている。
【0019】
第1センサ31は、プラテン16に載置された記録媒体5の主走査方向Yの端部(即ち記録媒体5とプラテン16との境界線)を検出する。より詳細には、第1センサ31は、記録媒体5の右端5R(図1参照)および左端5L(図1参照)を検出する。第1センサ31の種類は、特に限定されないが、例えば、反射型のフォトセンサが挙げられる。本実施形態では、第1センサ31は、カラーセンサ(典型的にはRGB値を検出するカラーセンサ)である。第1センサ31は、第2制御装置90に接続されている。図4に示すように、第2キャリッジ38に搭載された第1センサ31の移動軌跡MLは、平面視で上流側吸引孔16HR(本実施形態では溝16Dより前方に位置する上流側吸引孔16HR)と重なる。第1センサ31の取り付け位置は、副走査方向Xに関して上流側吸引孔16HRと揃っている。即ち、第1センサ31が主走査方向Yに移動するとき、第1センサ31は上流側吸引孔16HRの真上を通過する。
【0020】
図3Aに示すように、シートカッター33は、プラテン16に載置された記録媒体5を主走査方向Yにのみ切断可能に構成されている。シートカッター33は、第2キャリッジ38に搭載されている。シートカッター33は、上下方向に移動可能に構成されている。
シートカッター33は、第2制御装置90に制御される。シートカッター33は、記録媒体5を切断するときにはプラテン16に形成された溝16D(図4参照)に沿って移動する。
【0021】
キャリッジ移動機構40は、プラテン16に載置された記録媒体5に対してインクヘッドユニット20の第1キャリッジ28およびセンサユニット30の第2キャリッジ38を相対的に主走査方向Yに移動させる機構である。キャリッジ移動機構40は、第1キャリッジ28および第2キャリッジ38を主走査方向Yに移動させる。なお、キャリッジ移動機構40の構成は特に限定されない。図1に示すように、キャリッジ移動機構40は、第1プーリ41と、第2プーリ42と、無端状のベルト43と、キャリッジモータ44とを備えている。第1プーリ41は、ガイドレール15の左端側に設けられている。第2プーリ42は、ガイドレール15の右端側に設けられている。ベルト43は、第1プーリ41と第1プーリ41とに巻き掛けられている。ベルト43は、第2キャリッジ38(図3Aも参照)の背面上部に固定されている。第2プーリ42には、キャリッジモータ44が接続されている。ただし、キャリッジモータ44は、第1プーリ41に接続されていてもよい。ここでは、キャリッジモータ44が駆動して、第2プーリ42が回転することで、第1プーリ41と第2プーリ42との間においてベルト43が走行する。これにより、第2キャリッジ38は主走査方向Yに移動する。即ち、キャリッジモータ44は、第2キャリッジ38を主走査方向Yに移動させる。後述するように、第1キャリッジ28は、第2キャリッジ38の移動に伴って主走査方向Yに移動する。キャリッジモータ44は、第2キャリッジ38を介して第1キャリッジ28を間接的に主走査方向Yに移動させる。キャリッジモータ44は、第1制御装置80に制御される。
【0022】
図3Aに示すように、第1キャリッジ28の左側部分には、磁石によって構成される第1連結部材29が設けられている。第2キャリッジ38の右側部分には、磁石によって構成される第2連結部材39が固定されている。第1連結部材29は、第2連結部材39に対し、着脱自在に連結する。本実施形態では、第1連結部材29および第2連結部材39は、磁力を利用するものである。ただし、第1連結部材29よび第2連結部材39は磁力を利用するものに限られず、係合部材等の他の構成を備えたものであってもよい。第1キャリッジ28の右側には、L字状に形成された第1受け金具27が設けられている。
【0023】
図3Aに示すように、プラテン16の左方および右方には、それぞれ左サイドフレーム7Lおよび右サイドフレーム7Rが配置されている。右サイドフレーム7Rには、インクヘッドユニット20を待機位置にロックするためのロック装置45が設けられている。ロック装置45は、第1受け金具27に引っ掛けられる第2受け金具46と、第2受け金具46をロック位置(図3B参照)と非ロック位置(図3A参照)との間で移動させるロック用ソレノイド47(図6参照)とを備えている。ロック用ソレノイド47は、第1制御装置80によって制御される。
【0024】
図3Aに示すように、インクヘッド24によって記録媒体5に所定の画像を印刷する際には、第2受け金具46が非ロック位置に設定される。センサユニット30の第2キャリッジ38が右方に移動し、第2連結部材39と第1連結部材29とが接触すると、第2キャリッジ38と第1キャリッジ28とが連結される。その結果、インクヘッドユニット20は、センサユニット30と共に主走査方向Yに移動可能となる。即ち、キャリッジモータ44(図4参照)が駆動することで、第1キャリッジ28および第2キャリッジ38が主走査方向Yに移動する。一方、第1センサ31によって記録媒体5の端部を検出したりシートカッター33によって記録媒体5を切断したりする際には、図3Bに示すように、インクヘッドユニット20が待機位置に位置付けられ、ロック装置45の第2受け金具46がロック位置に設定される。これにより、インクヘッドユニット20の主走査方向Yの移動が阻止される。第2キャリッジ38が左方へ移動すると、第2連結部材39と第1連結部材29とが離反し、第2キャリッジ38と第1キャリッジ28との連結が解除される。その結果、インクヘッドユニット20が待機位置に待機した状態で、センサユニット30のみが主走査方向Yに移動可能となる。即ち、キャリッジモータ44が駆動することで、第2キャリッジ38のみが主走査方向Yに移動する。
【0025】
図2に示すように、プリンタ10は、リニアエンコーダ65を備えている。リニアエンコーダ65は、第1キャリッジ28および第2キャリッジ38の位置を検出する。リニアエンコーダ65の構成は特に限定されないが、例えば、光電式(透過型)のリニアエンコーダが挙げられる。リニアエンコーダ65は、主走査方向Yに延びる直線状のスケール66と、第2センサ67(図4参照)と、第3センサ68(図4参照)と、を有している。スケール66は、中央壁14に設けられている。スケール66は、ガイドレール15の上方に配置されている。スケール66には、所定の間隔で主走査方向Yに並ぶ複数の目盛りまたはスリットが形成されている。第2センサ67は、スケール66に形成された目盛りを測定する。第2センサ67は、第2キャリッジ38に設けられている。第2センサ67は、第2制御装置90(図3A参照)に接続されている。第2センサ67は、スケール66を挟み込むように配置されている。第2センサ67に検出されたスケール66の目盛りに基づいて、第2キャリッジ38の位置を検出することができる。第3センサ68は、スケール66に形成された目盛りを測定する。第3センサ68は、第1キャリッジ28に設けられている。第3センサ68は、第1制御装置80(図1参照)に接続されている。第3センサ68は、スケール66を挟み込むように配置されている。第3センサ68に検出されたスケール66の目盛りに基づいて、第1キャリッジ28の位置を検出することができる。
【0026】
媒体移動機構55は、プラテン16に載置された記録媒体5を第1キャリッジ28および第2キャリッジ38に対して副走査方向Xに相対的に移動させるものである。媒体移動機構55は、プラテン16に載置された記録媒体5を副走査方向Xに移動させる。図1に示すように、媒体移動機構55は、グリットローラ57と、フィードモータ58(図6参照)と、ピンチローラ60と、保持シャフト64と、を備えている。
【0027】
図1に示すように、グリットローラ57は、プラテン16に設けられている。グリットローラ57は、グリットローラ57の上部が外部に露出するようにプラテン16に埋設されている。グリットローラ57は、主走査方向Yに並列している。図4に示すように、グリットローラ57は、吸引孔16Hより後方(即ち副走査方向Xの上流側)に配置されている。グリットローラ57は、ピンチローラ60の下方に配置されている。グリットローラ57は、ピンチローラ60との間に記録媒体5を挟み込む。フィードモータ58(図6参照)は、グリットローラ57に接続されている。フィードモータ58は、第1制御装置80に制御される。即ち、グリットローラ57は、第1制御装置80に制御される。グリットローラ57とピンチローラ60との間に記録媒体5が挟まれた状態で、フィードモータ58が駆動してグリットローラ57が回転すると、記録媒体5は副走査方向Xに搬送される。
【0028】
図1に示すように、ピンチローラ60は、プラテン16より上方に配置されている。ピンチローラ60は、ガイドレール15より下方に配置されている。ピンチローラ60は、グリットローラ57と対向する位置に配置されている。ピンチローラ60は、プラテン16に載置された記録媒体5を上から押さえる。
【0029】
図1に示すように、保持シャフト64は、主走査方向Yに延びる。保持シャフト64は、ピンチローラ60を保持する。保持シャフト64が軸周りに回転することによって、ピンチローラ60をグリットローラ57に接近させたり、グリットローラ57から離反させたりすることができる。保持シャフト64は、プリンタ本体10aに回転可能に支持されている。
【0030】
図1に示すように、プリンタ10は、キャッピング装置70を備えている。キャッピング装置70は、プリンタ本体10a内に設けられている。キャッピング装置70は、プラテン16より右方に配置されている。図5に示すように、キャッピング装置70は、5個のキャップ71と、キャップ移動機構72と、吸引ポンプ74とを備えている。キャップ71およびキャップ移動機構72は、ガイドレール15(図1参照)の右端部に位置するホームポジションHP(図4参照)に配置されている。ここで、ホームポジションHPとは、印刷待機時、すなわち、印刷が行われていないときに、少なくともインクヘッドユニット20が待機する位置である。ただし、ホームポジションHPの位置は特に限定されず、ガイドレール15の左端部であってもよい。
【0031】
キャップ71は、インクヘッド24のノズル(図示せず)やノズル面25に付着したインクが硬化してノズルが目詰まりすることを抑制する部材である。キャップ71は、主走査方向Yに並んでいる。図5に示すように、キャップ71は、インクヘッドユニット20の第1キャリッジ28がホームポジションHPに位置するとき(例えば印刷待機時や第2キャリッジ38が単独で移動するとき)にはインクヘッド24に装着され、ノズル面25を覆う。キャップ71がインクヘッド24に取り付けられたときに、キャップ71とノズル面25との間に密閉空間26が形成される。キャップ71は、センサユニット30の第2キャリッジ38が単独で移動するとき、インクヘッド24に取り付けられてノズル面25との間に密閉空間26を形成する。
【0032】
キャップ移動機構72は、キャップ71を支持している。キャップ移動機構72は、キャップ71をインクヘッド24に対してそれぞれ着脱可能なように移動させる機構である。本実施形態では、キャップ移動機構72は、キャップ71を上下方向に移動させるものである。キャップ移動機構72の構成は特に限定されないが、例えば、駆動モータ72Aを備えている。駆動モータ72Aを駆動させることによって、キャップ移動機構72は、キャップ71を上下方向に移動させる。キャップ移動機構72は、第1キャリッジ28がホームポジションHPに移動すると、キャップ71を上方に移動させることによって、インクヘッド24にキャップ71を取り付ける。また、キャップ移動機構72は、例えば印刷を開始するときに、キャップ71を下方に移動させることによって、インクヘッド24からキャップ71を取り外す。
【0033】
図5に示すように、吸引ポンプ74は、インクヘッド24にキャップ71が装着されている状態において、密閉空間26内の流体(例えばインク)を吸引してノズル(図示せず)からインクを吐出させるクリーニング動作を行う。吸引ポンプ74の吸引口は、可撓性を有するチューブ75を介してキャップ71に接続されている。吸引ポンプ74の排出口は、廃液タンク79に接続されている。吸引ポンプ74に吸引された密閉空間26内の流体は、廃液タンク79に貯留される。上記クリーニング動作は、ノズルの吐出不良を解消させる作業であり、インクヘッド24のノズルの詰まりを予防するための作業である。吸引ポンプ74は、第1制御装置80(図1参照)に制御される。
【0034】
図6に示すように、プリンタ10の全体の動作は、第1制御装置80および第2制御装置90によって制御されている。第1制御装置80は、第2制御装置90に接続されている。第1制御装置80および第2制御装置90の構成は特に限定されない。第1制御装置80および第2制御装置90は、例えばマイクロコンピュータである。マイクロコンピュータのハードウェアの構成は特に限定されないが、例えば、ホストコンピュータなどの外部機器から印刷データなどを受信するインターフェイス(I/F)と、制御プログラムの命令を実行する中央演算処理装置(CPU:central processing unit)と、CPUが実行するプログラムを格納したROM(read only memory)と、プログラムを展開するワーキングエリアとして使用されるRAM(random access memory)と、プログラムや各種データを格納するメモリなどの記憶装置と、を備えている。図1に示すように、第1制御装置80は、プリンタ本体10aの内部に設けられている。ただし、第1制御装置80はプリンタ本体10aの内部に設けられていなくてもよい。例えば、第1制御装置80は、プリンタ本体10aの外部に設置されたコンピュータなどであってもよい。この場合、第1制御装置80は、有線または無線を介してプリンタ10と通信可能に接続されている。また、第2制御装置90は、第2キャリッジ38に搭載されているが、プリンタ本体10aの内部に設けられたり、プリンタ本体10aの外部に設置されたコンピュータであったりしてもよい。第1制御装置80は、他の制御装置の一例であり、第2制御装置90は、制御装置の一例である。
【0035】
図6に示すように、第1制御装置80は、インクヘッド24、ロック用ソレノイド47、フィードモータ58、キャリッジモータ44、吸引ポンプ74、駆動モータ72Aおよび第3センサ68と通信可能に接続している。第1制御装置80は、インクヘッド24、ロック用ソレノイド47、フィードモータ58、キャリッジモータ44、吸引ポンプ74および駆動モータ72Aを制御する。即ち、第1制御装置80は、キャリッジ移動機構40、媒体移動機構55およびキャップ移動機構72を制御する。第1制御装置80は、第3センサ68によって測定されたスケール66の目盛りに基づいて、第1キャリッジ28の位置を特定する。
【0036】
図6に示すように、第2制御装置90は、第1センサ31、第2センサ67およびシートカッター33と通信可能に接続している。第2制御装置90は、シートカッター33を制御する。第2制御装置90は、第1センサ31によって検出された記録媒体5の端部の情報(即ち第1センサ31の実測値)に基づいて、記録媒体5の端部の位置(即ち記録媒体5の右端5Rおよび左端5Lの位置)および記録媒体5の主走査方向Yの長さ(即ち記録媒体5の幅)を特定する。第2制御装置90は、第2センサ67によって測定されたスケール66の目盛りに基づいて、第2キャリッジ38の位置を特定する。ここで、記録媒体5の端部の位置および記録媒体5の主走査方向Yの長さをより正確に測定したいときには、第1センサ31の測定値と第2キャリッジ38の位置を同時に知る必要がある。従来のように、第2キャリッジ38に第2キャリッジ38の位置を特定する第2センサ67が搭載されていない場合には、キャリッジモータ44のモータエンコーダの情報から第2キャリッジ38の位置が特定され、その特定された情報が第1制御装置80に送信される。第1センサ31の測定値も第1制御装置80によって処理されるため、第1制御装置80に送信される。第1制御装置80は、第1制御装置80に送信された第1センサ31の測定値とモータエンコーダの情報とから記録媒体5の端部の位置および記録媒体5の主走査方向Yの長さを算出する。これに対し、本実施形態では、記録媒体5の端部の位置を取得する第1センサ31と、第2キャリッジ38の位置を取得する第2センサ67とは、第2制御装置90に通信可能に接続されている。このため、第2制御装置90は、第1センサ31の測定値と第2センサ67の情報(第2キャリッジ38の位置)とから記録媒体5の端部の位置および記録媒体5の主走査方向Yの長さを算出することができる。このように、記録媒体5の端部の位置および記録媒体5の主走査方向Yの長さは第2制御装置90によって算出されるため、第1制御装置80のCPUが行う処理量を低減することができる。
【0037】
以上のように、本実施形態のプリンタ10によると、記録媒体5の主走査方向Yの端部を検出する第1センサ31が搭載された第2キャリッジ38は、インクヘッド24が搭載された第1キャリッジ28に着脱可能に設けられている。このため、第1センサ31によって記録媒体5の主走査方向Yの端部を検出する際には、第2キャリッジ38は第1キャリッジ28から独立して主走査方向に移動することができる。ここで、第2キャリッジ38が単独で移動するときには、インクヘッド24にはキャップ71が取り付けられてキャップ71とノズル面25との間に密閉空間26が形成される。このため、ノズルおよびノズル面25が外部に露出せず、ノズルおよびノズル面25の乾燥が抑制される。このように、記録媒体5の主走査方向Yの端部を検出する際には、インクヘッド24にはキャップ71が取り付けられるため、上記端部を検出した後にノズルからインクを吐出させるクリーニング動作が不要となる。
【0038】
本実施形態のプリンタ10では、第2制御装置90は、第1センサ31によって検出された記録媒体5の端部の情報に基づいて、記録媒体5の端部の位置および記録媒体5の主走査方向Yの長さを特定する。このように、第1センサ31によって記録媒体5の主走査方向Yの端部を検出することで、記録媒体5の位置および記録媒体5の主走査方向Yの長さを特定することができる。
【0039】
本実施形態のプリンタ10では、プラテン16には、上下方向に貫通形成されかつ主走査方向Yに並ぶ複数の上流側吸引孔16HRが形成され、第1センサ31の移動軌跡MLは、平面視で複数の上流側吸引孔16HRと重なる。上流側吸引孔16HRによって記録媒体5はプラテン16に密着するため、プラテン16において記録媒体5の浮き上がりが抑制される。ここで、第1センサ31は上流側吸引孔16HRの上を移動するため、記録媒体5の浮きが最も低減された位置において記録媒体5の主走査方向Yの端部を検出することができ、より検出精度が高くなる。
【0040】
本実施形態のプリンタ10では、第1センサ31は、カラーセンサであり、プラテン16のうち記録媒体5が載置される載置面16Aは黒色であり、記録媒体5は白色である。このように、明度差を大きくすることによって設定された閾値に対する検出精度を上げることができるため、記録媒体5の右端5Rおよび左端5Lをより正確に検出することができる。
【0041】
本実施形態のプリンタ10では、第2キャリッジ38に搭載され、記録媒体5を主走査方向Yにのみ切断可能なシートカッター33を備えている。シートカッター33によって記録媒体5を主走査方向Yに切断する際には、インクヘッド24にはキャップ71が取り付けられるため、記録媒体5を切断した後にノズルからインクを吐出させるクリーニング動作が不要となる。
【0042】
本実施形態のプリンタ10では、主走査方向Yに延びる直線状のスケール66と、第2キャリッジ38に設けられかつスケール66の目盛りを測定する第2センサ67と、を有するリニアエンコーダ65を備えている。これにより、第1センサ31の測定値とリニアエンコーダ65の値(ここでは第2キャリッジ38の位置)に基づいて、記録媒体5の端部の位置および記録媒体5の主走査方向Yの長さが第2制御装置90によって算出することができるため、第1制御装置80のCPUが行う処理量を低減することができる。
【0043】
本実施形態のプリンタ10では、リニアエンコーダ65は、第1キャリッジ28に設けられかつスケール66の目盛りを測定する第3センサ68をさらに有する。これにより、インクヘッド24の位置をより正確に測定することができる。即ち、記録媒体5に吐出されるインクの着弾位置がより正確となり画質の向上が実現される。
【0044】
本実施形態のプリンタ10は、インクヘッド24およびキャリッジ移動機構40を制御する第1制御装置80を備え、第2センサ67は、第2制御装置90に接続され、第2制御装置90は、第2キャリッジ38に設けられている。これにより、第2制御装置90によって記録媒体5の端部の位置および記録媒体5の主走査方向Yの長さが算出されるため、第1制御装置80のCPUが行う処理量が低減される。
【0045】
以上、本発明の好適な実施形態について説明した。しかし、上述の実施形態は例示に過ぎず、本発明は他の種々の形態で実施することができる。
【0046】
センサユニット30には、記録媒体5を主走査方向Yおよび副走査方向Xに切断可能なカッターをシートカッター33とは別に設けてもよい。この場合、第1センサ31は、記録媒体に印刷されたクロップマークを検出可能に構成されていてもよい。ここで、クロップマークとは、記録媒体を所望の形状に切断するときのカッターの位置合わせ等に用いられるマークである。
【0047】
上述した実施形態では、プリンタ10には第1制御装置80および第2制御装置90が設けられているが、第1制御装置80および第2制御装置90は一体であってもよい。
【符号の説明】
【0048】
5 記録媒体
5L 左端
5R 右端
10 プリンタ(インクジェットプリンタ)
16 プラテン(載置台)
24 インクヘッド
25 ノズル面
26 密閉空間
28 第1キャリッジ
31 第1センサ
38 第2キャリッジ
40 キャリッジ移動機構
71 キャップ
90 第2制御装置(制御装置)
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6