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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023155798
(43)【公開日】2023-10-23
(54)【発明の名称】複合容器とその製造方法
(51)【国際特許分類】
   B65D 1/00 20060101AFI20231016BHJP
   B65D 1/26 20060101ALI20231016BHJP
   B65D 65/40 20060101ALI20231016BHJP
   B29C 45/14 20060101ALI20231016BHJP
【FI】
B65D1/00 120
B65D1/26
B65D65/40 D
B29C45/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022065343
(22)【出願日】2022-04-11
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105854
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 一
(74)【代理人】
【識別番号】100116012
【弁理士】
【氏名又は名称】宮坂 徹
(72)【発明者】
【氏名】川▲崎▼ 実
【テーマコード(参考)】
3E033
3E086
4F206
【Fターム(参考)】
3E033AA08
3E033BA10
3E033BA13
3E033BA15
3E033BA16
3E033BA18
3E033BB07
3E033CA16
3E033DA08
3E033DD01
3E033EA20
3E033FA02
3E033GA03
3E086AD06
3E086BA04
3E086BA13
3E086BA14
3E086BA15
3E086BB02
3E086BB05
3E086BB52
3E086CA01
4F206AA07
4F206AD06
4F206AD08
4F206AD24
4F206AG07
4F206AH56
4F206JA07
4F206JB12
4F206JF05
4F206JL02
(57)【要約】
【課題】本発明は、複合容器とその製造方法に関し、容器本体を形成する紙を伸ばしてスタックリブを形成しているため、プラスチックによるスタックリブの形成を回避できる。
【解決手段】容器底部分11を形成する底部21及び容器胴部分12を形成する胴部22,23を有し且つ所定の伸び率を有するシート状の紙を備えるブランクス50を含む容器本体20と、底部21と、胴部22,23とを一体化させる樹脂部30と、を備える複合容器に10おいて、胴部22,23の一部が容器内側から容器外側に向かって凸状に伸びて膨らんだスタックリブ40が設けられている。また、シート状の紙の伸び率(√(縦伸び率×横伸び率))は、2.0%を超える値である。ブランクス50は、容器外側から外側樹脂コート層51と、シート状の紙層52と、内側樹脂コート層53とを順に積層して構成され、紙層52は、厚みが50μm~900μmである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器底部分を形成する底部及び容器胴部分を形成する胴部を有し且つ所定の伸び率を有するシート状の紙を備えるブランクスを含む容器本体と、
前記底部と、前記胴部とを一体化させる樹脂部と、
を備える複合容器において、
前記胴部の一部が容器内側から容器外側に向かって凸状に伸びて膨らんだスタックリブが設けられている複合容器。
【請求項2】
前記シート状の紙の伸び率(√(縦伸び率×横伸び率))は、2.0%を超える値である、請求項1に記載の複合容器。
【請求項3】
前記ブランクスは、容器外側から外側樹脂コート層と、前記シート状の紙からなる紙層と、内側樹脂コート層とを順に積層した積層シートによって構成され、
前記紙層は、厚みが50μm~900μmである、請求項1又は請求項2に記載の複合容器。
【請求項4】
前記外側樹脂コート層は、厚みが2μm~200μmである、請求項3に記載の複合容器。
【請求項5】
前記内側樹脂コート層は、厚みが10μm~200μmである、請求項4に記載の複合容器。
【請求項6】
前記スタックリブの容器内側を向く面上には、前記樹脂部が存在しない、請求項1又は請求項2に記載の複合容器。
【請求項7】
容器底部分を形成する底部及び容器胴部分を形成する胴部を有し且つ所定の伸び率を有するシート状の紙を備えるブランクスを含む容器本体と、前記底部と前記胴部とを一体化させる樹脂部と、を備えた複合容器の製造方法において、
スタックリブの形状に対応した凸部を有する雄の金型と、前記凸部に対向させて前記スタックリブの形状に対応した凹部を有する雌の金型からなり前記樹脂部を形成するキャビティを有する金型を用意し、
雄雌の金型の間に前記ブランクスを置き、両金型を互いに型締めすることで、前記凸部及び前記凹部により前記ブランクスを容器外側方向に押圧して前記ブランクスの一部を伸ばし、容器外側に凸状に膨らんだ前記スタックリブを形成しつつ、前記金型に樹脂を射出して前記樹脂部を形成する、複合容器の製造方法。
【請求項8】
前記シート状の紙の伸び率(√(縦伸び率×横伸び率))は、2.0%を超える値である、請求項7に記載の複合容器の製造方法。
【請求項9】
前記ブランクスは、容器外側となる側から外側樹脂コート層と、前記シート状の紙からなる紙層と、内側樹脂コート層とを順に積層して構成され、
前記紙層は、厚みが50μm~900μmである、請求項8に記載の複合容器の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複合容器とその製造方法に関し、容器本体を形成する紙を伸ばしてスタックリブを形成することで、プラスチックによるスタックリブの形成を回避できるようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
従来、紙/プラスチックの複合容器に関して、射出成型の金型に紙のブランクスを入れて、一体成型するインサートインジェクションの技術がある。
上記容器では、空容器状態での輸送効率を踏まえて、容器に角度(テーパー)をつけて、積み重ねて保管・輸送するのが一般的であった。
しかし、テーパーを付けるだけでは、保管中・輸送中に容器同士が食い込んでしまい、搬送先で容器を使用する際に、充填機上での容器供給部分で供給不良が発生してしまうおそれがあった。
【0003】
そのため、射出成型容器やシート成型容器の場合、その防止策として容器側面に凸形状に張り出したスタックリブを形成することで、食い込みを防止している。
しかし、紙/プラスチック成型品でスタックリブを形成する場合、プラスチックを利用してスタックリブを形成することが一般的であった。例えば、プラスチックでリブを形成するとともに、リブ形成位置に合わせて側面の紙の一部を除去することで、プラスチック製のリブを容器の外側面に突出させた複合容器や、容器の内側に射出樹脂製のスタックリブを設けた複合容器が知られている(例えば、特許文献1の段落「0016」並びに図7参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平08-156937号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、スタックリブを射出樹脂で形成すると、プラスチックの使用量が多くなるという課題があった。
そこで、本発明は従来の課題を解決するためになされたものであり、容器本体を形成する紙を伸ばしてスタックリブを形成することで、プラスチックによるスタックリブの形成を回避できるようにしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る複合容器は、容器底部分を形成する底部及び容器胴部分を形成する胴部を有し且つ所定の伸び率を有するシート状の紙を備えるブランクスを含む紙製の容器本体と、前記底部と、前記胴部とを一体化させる樹脂部と、を備える複合容器において、前記胴部の一部が容器内側から容器外側に向かって凸状に伸びて膨らんだスタックリブが設けられていることを特徴する。
【0007】
また、本発明の一態様に係る複合容器は、前記シート状の紙の伸び率(√(縦伸び率×横伸び率))は、2.0%を超える値であることを特徴とする。
本発明の一態様に係る複合容器は、ブランクスは、容器外側から外側樹脂コート層と、前記シート状の紙からなる紙層と、内側樹脂コート層とを順に積層した積層シートによって構成され、前記紙層は、厚みが50μm~900μmであることを特徴とする。
本発明の一態様に係る複合容器は、外側樹脂コート層は、厚みが2μm~200μmであることを特徴とする。
本発明の一態様に係る複合容器は、内側樹脂コート層は、厚みが10μm~200μmであることを特徴とする。
本発明の一態様に係る複合容器は、前記スタックリブの容器内側を向く面上には、前記樹脂部が存在しないことを特徴とする。
【0008】
一方、本発明の一態様に係る複合容器の製造方法は、容器底部分を形成する底部及び容器胴部分を形成する胴部を有し且つ所定の伸び率を有するシート状の紙を備えるブランクスを含む紙製の容器本体と、前記底部と前記胴部とを一体化させる樹脂部と、を備えた複合容器の製造方法において、スタックリブの形状に対応した凸部を有する雄の金型と、凸部に対向させて前記スタックリブの形状に対応した凹部を雌の金型からなり前記樹脂部を形成するキャビティを有する金型を用意し、雄雌の金型の間に前記ブランクスを置き、両金型を互いに型締めすることで、前記凸部及び前記凹部により前記ブランクスを容器外側方向に押圧して前記ブランクスの一部を伸ばし、容器外側に凸状に膨らんだ前記スタックリブを形成しつつ、前記金型に樹脂を射出して前記樹脂部を形成する前記金型に樹脂を射出して前記樹脂部を形成する、ことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の一態様に係る複合容器の製造方法は、シート状の紙の伸び率(√(縦伸び率×横伸び率))は、2.0%を超える値であることを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る複合容器の製造方法は、前記ブランクスは、容器外側となる側から外側樹脂コート層と、前記シート状の紙からなる紙層と、内側樹脂コート層とを順に積層して構成され、前記紙層は、厚みが50μm~900μmであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一態様に係る複合容器によれば、容器本体を形成する紙を伸ばしてスタックリブを形成しているため、プラスチックによるスタックリブの形成を回避できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の第1の実施形態に係わり、複合容器の斜視図である。
図2図1の複合容器の一部を構成する射出樹脂部の斜視図である。
図3図1の複合容器の一部を構成する容器本体の展開斜視図である。
図4図1の容器本体を構成するブランクスの断面図である。
図5】金型の模式図を示す分解斜視図である。
図6】スタックリブを形成する雄雌の金型の一部断面図である。
図7図6に対応し、雄雌の金型を型締した状態の一部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(実施形態)
本発明の実施形態について、以下に図面を参照して説明する。
ここで、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各部の厚みの比率等は、現実のものとは異なる。また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための構成を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内であって、種々の変更を加えることができる。
【0013】
(複合容器10)
複合容器10は、図1に示すように、紙製の容器本体20と、容器本体20と一体になった樹脂部30と、を備える。複合容器10は、容器底部分11と、容器底部分11から上に伸びた筒状の容器胴部分12と、容器胴部分12の開口部から張り出す容器フランジ部分13とを備える。
【0014】
(容器本体20)
容器本体20は、図2に示すように、パッケージの加工工程で、印刷された厚紙を箱の形状に打ち抜いた材料であるブランクス50を用いて形成される。
容器本体20は、容器底部分11を形成するための略方形の底部21と、容器胴部分12を形成するための一対の胴部22,23とを備え、胴部22、23のそれぞれは、扇型に湾曲していて、その扇型の湾曲内側の中央部分が底部21の長辺部分中央に連接している。
なお、胴部22,23を、一対設けたが、これに限らず、一つの胴部で容器胴部分12を形成しても良いし、三個以上の胴部に分割しても良い。
【0015】
(樹脂部30)
樹脂部30は、ブランクス50の各部を接合することで容器本体20の立体形状を構成したり、容器本体20となった後でその強度を補強したりするためのものである。より具体的には、樹脂部30は、図1図3に示すように、ブランクス50の底部21に位置して底部21と胴部22、23とを接合する樹脂底部31と、樹脂底部31から立ち上がり、胴部22、23同士を接合する接合部32と、接合部32の上端側に連接され容器本体20の開口部周囲を方形に取り囲み、さらに当該開口部から水平方向に張り出したフランジ部33とを備える。
そして、樹脂部30は、図6及び図7を用いて後述する雄雌の金型60,70の間にブランクス50を置き、雄の金型60から樹脂を射出しながら両金型60,70を互いに型締めして成形する。
樹脂部30に使用する樹脂は、PE、PP、PET、EMAA、EAA、PMMA、POM、PBT、PA等の熱可塑性樹脂が少なくとも1種以上含まれることが必要である。
【0016】
(ブランクス50の構成)
ブランクス50は、図4に示すように、容器本体20の外側となる部分から順に、(1)外側樹脂コート層51と、(2)紙層52と、(3)内側樹脂コート層53、(4)ガスバリア層54とを順に積層した4層から構成している。各層の詳細については後述する。なお、各層を、(1)~(4)の4層から構成したが、これに限定されず、(4)ガスバリア層54を省いたり、或いは(1)~(4)以外に、強靭化付与層、印刷インキ層等の他の層を設けても良い。
【0017】
(外側樹脂コート層51)
外側樹脂コート層51は、射出成型樹脂と熱溶着可能な樹脂膜とから構成されている。
外側樹脂コート層51は、厚みが例えば2μm~200μmの範囲で、望ましくは5μm~100μmが良い。
外側樹脂コート層51の厚みが、2μm未満の場合、射出樹脂材料との接着強度が十分に得られず、複合容器としての落下強度や取扱い時に割れてしまう可能性がある。
また、外側樹脂コート層51の厚みが、逆に200μmを越えると、樹脂使用量が多くなってしまい、ブランクス50を紙製とした本来の目的を果たさない。
外側樹脂コート層51は、素材として、PE、PP、PET、EMAA、EAA、PMMA、POM、PBT、PA等の熱可塑性樹脂が少なくとも1種以上含まれることが必要である。
樹脂膜の形成方法はフィルム貼り、ウェット・押出等の各種コーティングが使用可能である。
【0018】
(紙層52)
紙層52は、シート状の紙からなる紙製のブランクス50のベース層である。
紙層52は、厚みが例えば50μm~900μmの範囲で、望ましくは100μm~600μmが良い。
紙層52の厚みが50μm未満だと、紙製のブランクス50の剛性が低く、図4を用いて後述する金型60,70の規定位置にインサートできないおそれがある。また、紙層52の厚みが、逆に900μmを超えると、剛性が強くなりすぎ、紙の反発で金型60,70の中に入らないおそれがある。
雄雌の金型60,70の加圧で、スタックリブ40を形成するには、紙の伸びに対するパラメータは下記の式(1)に適合している必要がある。
√(縦伸び率×横伸び率) > 2.0% (1)
式(1)の数値が2.0%未満の場合、金型60,70内での加圧で、紙が破れてしまいスタックリブ40を形成することができないおそれがある。
上記パラメータの測定方法については後述する。
【0019】
(内側樹脂コート層53)
内側樹脂コート層53は、外側樹脂コート層51と同様に、射出成型樹脂と熱溶着可能な樹脂膜とから構成されている。
内側樹脂コート層53は、その厚みが例えば10μm~200μmの範囲で、望ましくは30μm~100μmが良い。
内側樹脂コート層53の厚みが10μm未満の場合には、射出樹脂材料の収縮に樹脂膜が負けてしまい、外側樹脂コート層51や内側樹脂コート層53、或いは溶着部にクラックが発生し、気密性を損なわれたり、複合容器10の強度が低下したりするおそれがある。
【0020】
また、内側樹脂コート層53の厚みが、逆に200μmを越えると、樹脂使用量が多くなってしまい、ブランクス50を紙製とした本来の目的を果たさないおそれがある。
内側樹脂コート層53は、素材として、PE、PP、PET、EMAA、EAA、PMMA、POM、PBT、PA等の熱可塑性樹脂が少なくとも1種以上含まれることが必要である。
内側樹脂コート層53の樹脂膜の形成方法は、フィルム貼り、ウェット・押出等の各種コーティングが使用可能である。
また、内側樹脂コート層53は、外側樹脂コート層51の樹脂組成と必ずしも、同一である必要はなく、異ならせても良い。
【0021】
(ガスバリア層54)
ガスバリア層54は、食品や医薬品の包装に必要とされる品質を保全するための要求物性の一つであり、ガス透過度ともいわれ、ガスの透過しにくさのことをいう。
例えば、ポリエチレンや無延伸ポリプロピレン(CPP)のガスバリア性は低く、二軸延伸ポリプロピレン (OPP)やポリスチレンではガスバリア性が高い。
これら合成樹脂のガスバリア性を向上させるためには、アルミ箔、アルミ蒸着フィルム、透明蒸着フィルム、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、エチレンビニルアルコール共重合樹脂(EVOH、エバール)などをあわせて組み込んだ多層構成のフィルムにする必要がある。
【0022】
(金型60,70)
金型60,70は、図5に示すように、雄雌の金型60,70から構成される。雄の金型60は、容器本体20を挟んで容器内側に位置し、又、雌の金型70は、容器外側に位置する。そして、雌の金型70は、同図の上下に二分割され、同図の上側に位置する金型70aと、下側に位置する金型70bから構成されている。また、組み合わされた雄雌の金型60,70の間には、樹脂部30及びフランジ部33を形成するためのキャビティが設けられている。
そして、雄の金型60と対向する雌の金型70の対向面には、図6又は図7に示すように、樹脂部30の形状に対応した凹部61と、スタックリブ40の形状に対応した凸部62とをそれぞれ形成する。
【0023】
凹部61と凸部62とは、上下に離れて位置する。これは、金型60,70の上部に、ブランクス50の上端部が位置することが原因である。凹部61と凸部62との間の上下の間隔を無くしたり、減少すると、凸部62によりブランクス50を容器外側方向に向かって均等に押圧することが困難になり、スタックリブ40の形状が変形しやすい。なお、凹部61と凸部62との上下の間隔は、図6図7に示した間隔に限定されない。
【0024】
雄の金型60の凹部61は、フランジ部33の形状に対応するものである。なお、樹脂底部31と、接合部32との形状に対応する凹部については図示しない。
雄の金型60の凸部62の外形形状は、例えば底面5mm×5mm角の四角錐形状に形成されている。また、凸部62の外面形状は、スタックリブ40の内側面の凹状に窪んだ窪み部41の内面形状に一致する。
凸部62は、断面が直角三角形に形成され、雄の金型60との間のパーティングラインPL(図示せず)に沿って徐々に厚みが増加して、傾斜上端部は雌の金型70の対向面に向かって略垂直に立ち下がっている。
【0025】
一方、雄の金型60と対向する雌の金型70の対向面には、樹脂部30の形状に対応した凹部71と、スタックリブ40の形状に対応した凹部72とをそれぞれ形成する。
雌の金型70の凹部71は、フランジ部33の形状に対応するものである。
凹部72は、雄の金型60の凸部62と対向し、ブランクス50を介して凸部62がはまり込むものである。凹部72は、図6においては、凸部62の下側に位置するが、雄の金型60を雌の金型70に向かって型締めしたとき、雄の金型60が斜め下側に下降することで、凸部62と対向する。
【0026】
このとき、凸部62は、ブランクス50を介して凹部71内にはまり込むので、凹部72の内面の大きさは、ブランクス50の厚み分だけ、凸部62の外形より大きく形成されている。ブランクス50の厚み分と記載したが、正確にはブランクス50は伸びて薄くなるため、凹部72の内面の大きさはブランクス50の伸び率を考慮して設定される。凹部72は、雄の金型60の対向面から、断面直角三角形に凹み、パーティングラインPL(図示せず)に沿って徐々に深さが増加して、傾斜下端部は雌の金型70の対向面に向かって略垂直に立ち上がっている。なお、凸部62及び凹部72の形状は特に限定されものではなく、スタックリブ40として機能する形状であれば良い。
【0027】
(複合容器10の製造方法)
上記構成を有する雄雌の金型60,70を用いて複合容器10を次の手順で製造する。
雄雌の金型60,70の間にブランクス50を置き、例えば雄の金型60にブランクス50を巻き付けように装着し、両金型60,70を型締めし、雄の金型60から樹脂を射出する。なお、雄の金型60にブランクス50を巻き付けたが、これに限定されず、例えば雌の金型70に単に載置しても良い。
これにより、雄雌の金型60,70の間に、ブランクス50と一体的に樹脂部30が形成される。このとき、樹脂部30の樹脂底部31は、底部21と接合し、複合容器10の容器底部分11が形成される。樹脂部30の接合部32は、胴部22,23同士を接合し、複合容器10の容器胴部分12が形成される。また、樹脂部30のフランジ部33には、胴部22,23の縁部が溶着され、複合容器10の容器フランジ部分13を形成される。これにより、樹脂部30を介して、容器本体20が互いに接合され、複合容器10が製造される。
【0028】
同時に、雄の金型60の凸部62と、雌の金型70の凹部72との間に、胴部22,23が位置することから、胴部22,23が容器内側から容器外側に向かって押圧され、凸状に膨らんだスタックリブ40が形成される。
射出成型の際、雄雌の金型60,70は加熱されることが好ましい。これにより、ブランクス50が伸びやすくなり、スタックリブ40が形成しやすくすることができる。さらに、ブランクス50における樹脂製の外側樹脂コート層51、内側樹脂コート層53が熱により変形したのち、冷却されることによりスタックリブ40の形状を安定化させることができる。
【0029】
スタックリブ40は、複合容器10を重ねて保管中・輸送中に複合容器10同士が食い込んでしまうことを防止するためのものである。このため、スタックリブ40の位置は、複合容器10の上方に位置させた方が、重ねた際のかさばりを減少できる。なお、スタックリブ40の高さ位置は、図7に図示した位置に限定されない。
【0030】
(実施形態の特徴点と効果)
実施形態の特徴点と効果とは、次の通りである。
(第1の特徴点)
第1の特徴点は、容器底部分11を形成する底部21及び容器胴部分12を形成する胴部22,23を有し且つ所定の伸び率を有するシート状の紙を備えるブランクス50を含む容器本体20と、底部21と、胴部22,23とを一体化させる樹脂部30と、を備える複合容器10において、胴部22,23の一部が容器内側から容器外側に向かって凸状に伸びて膨らんだスタックリブ40が設けられている。
(第1の特徴点の効果)
第1の特徴点によれば、紙の伸び率が高い容器本体20を使用し、紙を伸ばして容器本体20からスタックリブ40を形成し、スタックリブ40の容器内側を向く面上には、樹脂部30が存在しないことで、プラスチックによるスタックリブ40の形成を回避できる。
【0031】
(第2の特徴点)
第2の特徴点によれば、シート状の紙の伸び率(√(縦伸び率×横伸び率))は、2.0%を超える値である。
(第2の特徴点の効果)
第2の特徴点によれば、紙の伸び率が2.0%未満の場合、雄雌の金型70,80での加圧で、紙が破れてしまいスタックリブ40が形成できないおそれがある。
【0032】
(第3の特徴点)
第3の特徴点は、ブランクス50は、容器外側から外側樹脂コート層51と、シート状の紙層52と、内側樹脂コート層53とを順に積層して構成され、紙層52は、厚みが50μm~900μmである。
(第3の特徴点の効果)
第3の特徴点によれば、容器本体20に紙層52を含むことで、樹脂使用量を減少できる。
第3の特徴点によれば、紙層52の厚みが50μm未満だと、紙製のブランクス50の剛性が低く、雄雌の金型60,70の規定位置にインサートできないおそれがある。また、紙層52の厚みが、逆に900μmを超えると、剛性が強くなりすぎ、紙の反発で雄雌の金型60,70の中に入らないおそれがある。
【0033】
(第4の特徴点)
第4の特徴点は、外側樹脂コート層51は、厚みが2μm~200μmである。
(第4の特徴点の効果)
第4の特徴点によれば、外側樹脂コート層51の厚みが2μm未満の場合、樹脂部30との十分な接着強度が得られず、複合容器10落下時や取扱い時に割れてしまう可能性がある。また、外側樹脂コート層51の厚みが、逆に200μmを越えると、樹脂使用量が多くなってしまい、ブランクス50を紙製とした本来の目的を果たさない。
【0034】
(第5の特徴点)
第5の特徴点は、内側樹脂コート層53は、厚みが10μm~200μmである、
(第5の特徴点の効果)
第5の特徴点によれば、内側樹脂コート層53の厚みが10μm未満の場合、射出樹脂材料の収縮に樹脂膜が負けてしまい、内側樹脂コート層53や、溶着部分にクラックが発生し、気密性が損なわれたり、或いは複合容器10の強度が低下するおそれがある。また、外側樹脂コート層51の厚みが、逆に200μmを越えると、樹脂使用量が多くなってしまい、ブランクス50を紙製とした本来の目的を果たさない。
【0035】
(第6の特徴点)
第6の特徴点によれば、スタックリブ40の容器内側を向く面上には、樹脂部30が存在しない。
(第6の特徴点の効果)
第6の特徴点によれば、プラスチックによるスタックリブ40の形成を回避できる。
【0036】
(第7の特徴点)
第7の特徴点によれば、容器底部分11を形成する底部21及び容器胴部分12を形成する胴部22,23を有し且つ所定の伸び率を有するシート状の紙を備えるブランクス50を含む容器本体20と、底部21と胴部22,23とを一体化させる樹脂部30と、を備えた複合容器10の製造方法において、スタックリブ40の形状に対応した凸部62を有する雄の金型70と、凸部62に対向させてスタックリブ40の形状に対応した凹部72を有する雌の金型70からなり樹脂部30を形成するキャビティを有する金型60,70を用意し、雄雌の金型60,70の間にブランクス50を置き、両金型60,70を互いに型締めすることで、凸部62及び凹部72によりブランクス50を容器外側方向に押圧してブランクス50の一部を伸ばし、容器外側に凸状に膨らんだスタックリブ40を形成しつつ、金型60,70に樹脂を射出して樹脂部30を形成する。
【0037】
(第7の特徴点の効果)
第7の特徴点によれば、金型60,70による複合容器10の成型工程において、雄の金型60の凸部62によりブランクス50を複合容器外側方向に押圧してブランクス50の一部を伸ばし、容器外側に凸状に膨らんだスタックリブ40を形成することができる。第6の特徴点によれば、ブランクス50を形成する紙の伸び率が高いブランクス50を使用し、紙を伸ばしてブランクス50からスタックリブ40を形成でき、プラスチックによるスタックリブ40の形成を回避できる。
【0038】
(第8の特徴点)
第8の特徴点は、ブランクス50を形成するシート状の紙の伸び率(√(縦伸び率×横伸び率))は、2.0%を超える値である。
(第8の特徴点の効果)
第8の特徴点によれば、シート状の紙の伸び率が2.0%未満の場合、金型内70,80での加圧で、紙が破れてしまいスタックリブ40が形成できないおそれがある。
【0039】
(第9の特徴点)
第9の特徴点は、ブランクス50は、容器外側となる側から外側樹脂コート層51と、シート状の紙からなる紙層52と、内側樹脂コート層53とを順に積層して構成され、紙層52は、厚みが50μm~900μmである。
(第9の特徴点の効果)
第9の特徴点によれば、容器本体20に紙層52を含むことで、樹脂使用量を減少できる。
また、第9の特徴点によれば、紙層52の厚みが50μm未満だと、容器本体20の剛性が低く、金型60,70の規定位置にインサートできず、又、逆に900μmを超えると、剛性が強くなりすぎ、紙の反発で金型60,70の中に入らないおそれがある。
【実施例0040】
以下に、本発明に係る複合容器10の実施例1~4及び比較例1~4について説明する。なお、本発明は、下記の実施例1~4に限定されない。
(実施例1)
実施例1は、外側樹脂コート層51の組成・厚みは、HSニス5μm、紙層52の紙種類は、クラフト紙、厚みは50μm、坪量は45g/m、縦伸び率は2%、横伸び率4%、パラメータ2.83%、内側樹脂コート層53の組成・厚みはEX-PE30μm、樹脂部30の組成のLDPEを用いる。なお、表中の単位「um」を、明細書中では以下、「μm」と記載した。
【0041】
ここで、クラフト紙には、王子製紙製の「クジラ」を用いている。
また、EX-PEには、三菱ケミカル製の「ノバテックLD LC600A」を用いている。
さらに、LDPEには、住友化学製の「G801」を用い、加工にエキストルーダーを用いている。
そして、雄雌の金型60,70の間に、上記構成を有するブランクス50を位置させ、雄の金型60から樹脂を射出しながら両金型60,70を互いに型締めして成形することで、実施例1のスタックリブ40を有する複合容器10を製造する。スタックリブ40のリブ形状は、例えば底面5mm×5mm角の四角錐形状に設定している。
なお、雄の金型60から樹脂を射出しながら両金型60,70を互いに型締めしていると説明したが、両金型60,70の型締め後、樹脂を射出しても良く、成型時間を短縮するため、両工程はほぼ同時に実行される。
【0042】
(実施例2)
実施例2は、外側樹脂コート層51の組成・厚みは、EX-PE20μm、紙層52の紙種類はカップ原紙、厚みは170μm、坪量は140g/m、縦伸び率は2%、横伸び率6%、パラメータは3.46%、内側樹脂コート層53の組成・厚みはEX-PE50μm、樹脂部30の組成はHDPEを用いる。
ここで、カップ原紙には、王子エフテックス製の「コップ原紙」を用いている。
また、HDPEには、ノバテックHD製の「HJ491」を用いている。
そして、雄雌の金型60,70の間に、ブランクス50を位置させ、雄の金型60から樹脂を射出しながら上記構成の両金型60,70を型締めして成形することで、実施例2のスタックリブ40を有する複合容器10を製造する。
【0043】
(実施例3)
実施例3は、外側樹脂コート層51の組成・厚みはPP30μm、紙層52の紙種類はミルク原紙、厚みは380μm、坪量は320g/m、縦伸び率は3%、横伸び率は5%、パラメータは3.87%、内側樹脂コート層53の組成・厚みはPP100μm、樹脂部30の組成はランダムPPを用いる。
ここで、ミルク原紙には、王子エフテックス製の「ミルク原紙」を用いている。
また、PPには、三井化学東セロ製の「CP GLC」(CPPフィルム)を用い、加工にはフィルムをドライラミネートに用いている。
さらに、ランダムPPには、プライムポリマー「J226ED」を用いている。
そして、雄雌の金型60,70の間に、ブランクス50を位置させ、雄の金型60から樹脂を射出しながら上記構成の両金型60,70を互いに型締めして成形することで、実施例3のスタックリブ40を有する複合容器10を製造する。
【0044】
(実施例4)
実施例4は、外側樹脂コート層51の組成・厚みはPET25μm、紙層52の紙種類はミルク原紙、厚みは550μm、坪量は450g/m、縦伸び率は3%、横伸び率は7%、パラメータは、内側樹脂コート層53の組成・厚みは、樹脂部30の組成はPETを用いる。
ここで、PETには、ベルポリエステルのI-PETの「IS1218」を用いている。
そして、雄雌の金型60,70の間に、ブランクス50を位置させ、雄の金型60から樹脂を射出しながら上記構成の両金型60,70を互いに型締めして成形することで、実施例4のスタックリブ40を有する複合容器10を製造する。
【0045】
(比較例1)
比較例1は、外側樹脂コート層51の組成・厚みはHSニス1μm、紙層52の紙種類はクラフト紙、厚みは46μm、坪量は40g/m、縦伸び率は2.0%、横伸び率は4.0%、パラメータは2.83%、内側樹脂コート層53の組成・厚みはEX-PE30μm、樹脂部30の組成はLDPEを用いる。
そして、雄雌の金型60,70の間に、ブランクス50を位置させ、雄の金型60から樹脂を射出しながら上記構成の両金型60,70を互いに型締めして成形することで、比較例1のスタックリブ40を有する複合容器10を製造する。
【0046】
(比較例2)
比較例2は、外側樹脂コート層51の組成・厚みはEX-PE20μm、紙層52の紙種類はコートボール紙、厚みは360μm、坪量は310g/m、縦伸び率は1.5%、横伸び率は2.5%、パラメータは1.94%、内側樹脂コート層53の組成・厚みはEX-PE50μm、樹脂部30の組成はHDPEを用いる。
ここで、コートボール紙には、レンゴー製の「CRC」を用いている。
そして、雄雌の金型60,70の間に、ブランクス50を位置させ、雄の金型60から樹脂を射出しながら上記構成の両金型60,70を互いに型締めして成形することで、比較例2のスタックリブ40を有する複合容器10を製造する。
【0047】
(比較例3)
比較例3は、外側樹脂コート層51の組成・厚みはEX-PE50μm、紙層52の紙種類はミルク原紙、厚みは380μm、坪量は320g/m、縦伸び率は3.0%、横伸び率は5.0%、パラメータは3.87%、内側樹脂コート層53の組成・厚み(重量)はHSニス(5g)、樹脂部30の組成はLDPEを用いる。
ここで、HSニスには、三井化学製の「ケミパールM200」(PE系水性ヒートシール剤)用い、加工にはグラビアコート用いている。
そして、雄雌の金型60,70の間に、ブランクス50を位置させ、雄の金型60から樹脂を射出しながら上記構成の両金型60,70を互いに型締めして成形することで、比較例3のスタックリブ40を有する複合容器10を製造する。
【0048】
(比較例4)
比較例4は、外側樹脂コート層51の組成・厚みはPP30μm、紙層52の紙種類はボート紙、厚みは1000μm、坪量は900g/m、縦伸び率は1.0%、横伸び率は2.0%、パラメータは1.41%、内側樹脂コート層53の組成・厚みはPP100μm、樹脂部30の組成はランダムPPを用いる。
そして、雄雌の金型60,70の間に、ブランクス50を位置させ、雄の金型60から樹脂を射出しながら上記構成の両金型60,70を互いに型締めして成形することで、比較例4のスタックリブ40を有する複合容器10を製造する。
【0049】
(評価項目と評価基準)
評価項目には、(1)紙の伸びに対するパラメータ、(2)金型インサート成功率、(3)リブ形成、(4)複合容器10の強度、(5)総合評価を用いている。
紙の伸びに対するパラメータは、下記の式(1)で算出している。
√(縦伸び率×横伸び率) > 2.0% (1)
パラメータの数値が2.0%未満の場合、金型内での加圧で、紙が破れてしまいリブを形成することができない。
【0050】
パラメータの測定方法は、次の通りである。
・測定雰囲気としては、射出成型時の金型温調温度に合せる。(一般的には常温~150℃:成型樹脂による)
・試料準備としては、1.5mm幅×100mm長さの短冊状試験片を作製(紙の縦方向・横方法)している。
・測定方法としては、万能引張試験機にて、チャック間距離50mm、引張速度300mm/分で破断時の伸び率を測定する。上記式(1)に代入し、パラメータを算出している。
【0051】
パラメータの数値が2.0%未満の場合を不合格とし、2.0%を越えている場合を合格とした。
金型インサート成功率は、紙製のブランクス50をインサータにより、金型へインサートし、成功率を数値化して求めた。金型インサート成功率が90%以下の場合を不合格とし、それ以外を合格とした。
リブ形成は、高さ4mm以上を「◎」とし、高さ3mm以上を「○」とし、高さ2mm以上を「△」とし、高さ2mm未満を「×」とした。「×」を不合格とし、それ以外を合格とした。なお、「△」を不合格としても良い。
総合評価は、(1)~(4)のうち、不合格が1個以上ある場合を不合格とし、それ以外を合格とした。
(評価基準の結果)
実施例1~実施例4の評価基準の結果は、次の「表1」の通りである。
【0052】
【表1】
【0053】
比較例1~比較例4の評価基準の結果は、次の「表1」の通りである。
【0054】
【表2】
【0055】
評価基準の結果、実施例1~実施例4はすべて合格である。これに対し、比較例1~比較例4はすべて不合格である。
【符号の説明】
【0056】
10 複合容器
11 容器底部分
12 容器胴部分
13 容器フランジ部分
20 容器本体
21 底部
22,23 胴部
30 樹脂部
31 樹脂底部
32 接合部
33 フランジ部
40 スタックリブ
41 窪み部
50 ブランクス
51 外側樹脂コート層
52 紙層
53 内側樹脂コート層
54 ガスバリア層
60 雄の金型
61 凹部
62 凸部
70 雌の金型
70a 上側の金型
70b 下側の金型
71 凹部
72 凹部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7