(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023155802
(43)【公開日】2023-10-23
(54)【発明の名称】選別機
(51)【国際特許分類】
B07B 13/04 20060101AFI20231016BHJP
A23N 15/00 20060101ALI20231016BHJP
【FI】
B07B13/04 D
A23N15/00 F
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022065354
(22)【出願日】2022-04-11
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-08-01
(71)【出願人】
【識別番号】502386651
【氏名又は名称】株式会社服部製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000475
【氏名又は名称】弁理士法人みのり特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】服部 勝洋
【テーマコード(参考)】
4B061
4D021
【Fターム(参考)】
4B061AA02
4B061BA10
4B061BB09
4B061BB14
4B061BB17
4D021AA03
4D021AC01
4D021AC03
4D021AC08
4D021JA02
4D021JA13
4D021JB03
4D021KA13
4D021KB10
4D021LA01
4D021NA10
(57)【要約】
【課題】搬送時における枝豆の詰まりを軽減することができる食品用選別機を提供する。
【解決手段】選別機Dは、振動台3と、搬送方向に延びるとともに上流側のみ振動台に固定され所定の間隙をおいて左右方向に並べられた複数の棒状部材9と、振動台を介して複数の棒状部材9に振動を与えることにより複数の棒状部材9上において食品を搬送させる振動発生部6と、を備えている。複数の棒状部材9は、振動または搬送された食品の圧力によって複数の棒状部材9間の間隙が広げられるよう構成されており、厚みまたは太さが所定の厚みまたは太さより劣る食品は、複数の棒状部材9間の間隙から排出される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
厚みまたは太さに応じて食品を選別する食品用の選別機であって、
振動台と、
搬送方向に延びるとともに、上流側のみ前記振動台に固定され、所定の間隙をおいて左右方向に並べられた複数の棒状部材と、
前記振動台を介して前記複数の棒状部材に振動を与えることにより、前記複数の棒状部材上において前記食品を搬送させる振動発生部と、を備え、
前記複数の棒状部材は、振動または搬送された前記食品の圧力によって前記複数の棒状部材間の間隙が広げられるよう構成されており、
厚みまたは太さが所定の厚みまたは太さよりも劣る前記食品は、前記複数の棒状部材間の間隙から排出される
ことを特徴とする選別機。
【請求項2】
前記棒状部材は、弾性素材から構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の選別機。
【請求項3】
前記棒状部材は、ウレタンゴムから構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の選別機。
【請求項4】
前記棒状部材は、断面円状に構成されている
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の選別機。
【請求項5】
直立して左右方向に延びる上下のプレートを有し、前記振動台に固定された挟持部をさらに備え、
前記上下のプレートは、前記棒状部材の表面形状に沿って形成された複数の押圧部をそれぞれ有し、
前記棒状部材の上流端は、前記上下のプレートの前記押圧部によって挟持され、前記挟持部を介して前記振動台に固定されている
ことを特徴とする請求項4に記載の選別機。
【請求項6】
前記棒状部材は、樹脂素材で被覆された圧縮コイルバネによって構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の選別機。
【請求項7】
左右方向に延びるとともに上流下方に向かって傾斜した傾斜面と、前記傾斜面の下流側において前記傾斜面から連続するとともに左右方向に延びる平坦面とを有し、前記棒状部材の下流端から搬送方向に間隔をおいて配置された選別部をさらに備える
ことを特徴とする請求項1に記載の選別機。
【請求項8】
前記選別部の前記平坦面は、前記棒状部材の下流端上面よりも下方に配置されている
ことを特徴とする請求項7に記載の選別機。
【請求項9】
前記棒状部材は、搬送方向斜め上に向かって傾斜している
ことを特徴とする請求項8に記載の選別機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品の厚みまたは太さに応じて食品を選別する食品用の選別機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、食品の厚みまたは太さに応じて食品を選別する食品用の選別機が知られている。その中で、枝豆を選別する枝豆選別機があり、例えば、特許文献1の枝豆選別機(枝豆選別装置)が知られている。この選別機は、複数のV字状ガイド溝と、振動発生装置とを備え、振動によって枝豆をこのガイド溝を搬送させ、ガイド溝終端に設けられた間隙から1粒莢などの不良品を排出する。
【0003】
また、例えば、特許文献2に記載の選別機は、フレームと、振動台(トラフ)と、振動用モータと、選別部とを備えている。選別部は、振動台の上部に設けられており、振動台は、フレームに設けられ振動用モータによって振動させられる。選別部は、搬送方向に直交する方向に間隙をおいて並列配置された複数の丸棒を有する。間隙は、良品の枝豆が落下しない幅で構成されている。複数の丸棒は、上流側の高さを均一に構成され、下流側の高さを互い違いに構成されることにより、下流側の間隙幅を上流側よりも広く構成されている。このような構成によって、枝豆選別機に投入された枝豆は、振動によって丸棒上面を搬送方向に弾まされ、未熟莢の枝豆だけがその薄さのために丸棒の下流端における間隙から丸棒の下方へと排出される。
【0004】
ところで、上記特許文献1および特許文献2に記載の選別機では、ガイド溝や丸棒の間に枝豆が挟まることがあり流れを妨げる可能性があるので問題であった。特許文献1に記載の選別機では、この挟まりを防止するために、枝豆が起立状態となることを阻止する起立状態阻止部(板部材)がガイド溝の下方に設けられてある。しかしながら、起立状態阻止部は、枝豆のカスや不純物が溜まり清掃を必要とする。また、従来の選別機は、枝豆の起立状態を阻止しても、搬送時における枝豆の詰まりを防止することは困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2016-195971号公報
【特許文献2】特開2019-188306号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、搬送時における枝豆の詰まりを軽減することができる食品用選別機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明に係る食品用の選別機は、
厚みまたは太さに応じて食品を選別する食品用の選別機であって、
振動台と、
搬送方向に延びるとともに、上流側のみ振動台に固定され、所定の間隙をおいて左右方向に並べられた複数の棒状部材と、
振動台を介して複数の棒状部材に振動を与えることにより、複数の棒状部材上において食品を搬送させる振動発生部と、を備え、
複数の棒状部材は、振動または搬送された食品の圧力によって複数の棒状部材間の間隙が広げられるよう構成されており、
厚みまたは太さが所定の厚みまたは太さより劣る食品は、複数の棒状部材間の間隙から排出される、ことを特徴とする。
【0008】
上記選別機は、好ましくは、
棒状部材が、弾性素材から構成されている。
【0009】
上記選別機は、好ましくは、
棒状部材が、ウレタンゴムから構成されている。
【0010】
上記選別機は、好ましくは、
棒状部材が、断面円状に構成されている。
【0011】
上記選別機は、好ましくは、
直立して左右方向に延びる上下のプレートを有し、振動台に固定された挟持部をさらに備え、
上下のプレートは、棒状部材の表面形状に沿って形成された複数の押圧部をそれぞれ有し、
棒状部材の上流端は、上下のプレートの押圧部によって挟持され、挟持部を介して振動台に固定されている。
【0012】
上記選別機は、例えば、
棒状部材が、樹脂素材で被覆された圧縮コイルバネによって構成されている。
【0013】
上記選別機は、好ましくは、
左右方向に延びるとともに上流下方に向かって傾斜した傾斜面と、傾斜面の下流側において傾斜面から連続するとともに左右方向に延びる平坦面とを有し、棒状部材の下流端から搬送方向に間隔をおいて配置された選別部をさらに備える。
【0014】
上記選別機は、好ましくは、
選別部の平坦面が、棒状部材の下流端上面よりも下方に配置されている。
【0015】
上記選別機は、好ましくは、
棒状部材が、搬送方向斜め上に向かって傾斜している。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る食品用の選別機は、搬送時における枝豆の詰まりを軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の一実施形態に係る選別機を前から見た斜視図である。
【
図2】
図1に示された選別領域を後ろから見た斜視図である。
【
図5】Aは選別領域を示す側面透過図であり、BはAのB部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施形態に係る食品用の選別機Dについて説明する。図中において、両矢印Xは搬送方向を示し、両矢印Yは左右方向を示し、両矢印Zは上下方向を示している。また、両矢印X、YおよびZは、互いに直交している。本発明の左右方向は、添付図面の左右方向に基づいている。
【0019】
図1~
図4に示すように、選別機Dは、フレーム1と、トラフ3と、防振部4と、ブラケット5と、振動発生部6と、ターミナルボックス7と、投入台8と、複数の選別領域SEと、振動発生部6と、不良品排出口13と、良品排出口14と、を備えている。本実施形態の選別機Dは、枝豆S用に構成されており、枝豆Sのうち、未成熟の薄い枝豆、1粒莢の枝豆S1、および莢から飛び出した枝豆を不良品として排出するよう構成されている。選別機Dは、搬送方向に5つの選別領域SEを備えているが単なる一例であって、本発明の選別機は、選別領域SEの数を特に限定されない。
【0020】
トラフ3は、防振部4およびブラケット5を介してフレーム1に連結されている。トラフ3が、本発明の「振動台」に相当する。トラフ3は、水平に配置されているが、例えば、搬送方向下方に傾斜していてもよい。
【0021】
振動発生部6は、電動回転式の振動発生機であって、左右一対で構成されており、ブラケット5を介してトラフ3に連結されている。振動発生部6は、トラフ3に搬送方向上斜め方向への振動を発生させる。ターミナルボックス7は、フレーム1に固定されている。防振部4は、トラフ3に発生した振動をフレーム1に伝達しないよう構成されている。これにより、ターミナルボックス7は、振動による悪影響を受けず、さらに、フレーム1は、支持用のアンカーを必要としない。
【0022】
投入台8は、トラフ3の最上流側に配置されている。投入台8は、プレート状であって水平に配置されているが単なる一例であって、例えば、網目状で構成されていたり、搬送方向下方に向かって傾斜していたりしてもよい。投入台8は、振動発生部6による振動によって搬送方向上斜め方向へ振動させられる。振動発生部6は、枝豆Sを投入され、投入された枝豆Sは、振動によって投入台8上を弾まされながら選別領域SEへと搬送される。
【0023】
不良品排出口13は、トラフ3の底に形成された孔と連結されており、選別領域SEから排出された不良品の枝豆Sを下方へと排出するよう構成されている。良品排出口14は、選別領域SEの下方に配置されており、選別領域SEを通過した良品の枝豆Sを搬送方向に排出するよう構成されている。
【0024】
複数の選別領域SEは、投入台8の下流に配置されている。選別機Dは、各選別領域SEにおいて、複数の棒状部材9と、挟持部10と、選別部11と、複数の選別ガイド12と、をさらに備えている。
【0025】
複数の棒状部材9は、弾性素材で構成され、断面円状に形成されている。これにより、棒状部材9は、枝豆Sとの接触面を減少させ枝豆Sとの摩擦を減少させているが、必ずしも断面円状に形成されなくてもよい。本実施形態では、棒状部材9の直径は、20mmで構成されているが単なる一例であって、選別したい食品の形状や大きさに応じて構成される。棒状部材9の直径は、枝豆Sを選別する場合には、例えば、15mm~25mmで構成されていてもよく、選別領域SEごとに異なっていてもよい。棒状部材9は、硬度90度のウレタンゴムで構成されている。ウレタンゴムは、機械的強度、耐摩耗性およびコストの点で好ましいが、本発明における弾性素材は、これに限定されるものではない。
【0026】
図5および
図6に示すように、挟持部10は、上プレート10aと、下プレート10bと、2つの水平プレート10cとを有する。上プレート10aおよび下プレート10bは、直立して左右方向に延びるとともに、棒状部材9の上または下にそれぞれ配置されている。本実施形態では、上プレート10aおよび下プレート10bは、前後に2組設けられている。2つの水平プレート10cは、上下にそれぞれ配置され、前後の上プレート10aまたは下プレート10bの端部から連続して一体的に形成されており、それによって上プレート10aまたは下プレート10bと、水平プレート10cとは、側面視略逆U字状または略U字にそれぞれ形成されている。上プレート10aおよび下プレート10bは、本実施形態では2組で構成されているが、3組以上で構成されていてもよい。また、水平プレート10cは、上プレート10aまたは下プレート10bと別個に形成されていてもよい。
【0027】
上プレート10aおよび下プレート10bは、棒状部材9の表面形状に沿って形成された複数の押圧部10dをそれぞれ有する。複数の押圧部10dは、本実施形態において棒状部材9が断面円状で構成されているので、正面視半円状にそれぞれ形成されている。また、複数の押圧部10dは、互いに所定の間隔を設けられており、この所定の間隔は、選別したい不良品の幅に基づいて決定される。本実施形態では、当該間隔は、6.5mm~7mmで構成されている。
【0028】
複数の棒状部材9は、
図5に示すように、側面視搬送方向斜め上に向かって傾斜した状態で2組の上プレート10aおよび下プレート10bによって上下から挟持され、挟持部10を介してトラフ3に固定されている。本実施形態では、上下の水平プレート10cにはボルトの雌ねじが形成されており、上プレート10aおよび下プレート10bは、上下の水平プレート10cに螺合されたボルトの締め付けによって棒状部材9を上下から挟持させられる。これにより、複数の棒状部材9は、
図4に示すように、平面視搬送方向に延びるとともに、上流端部のみ固定され下流端部は揺動自在に構成されている。また、複数の棒状部材9は、左右方向に所定の間隔をおいて並列に整列されており、当該所定の間隔は、鞘の薄い未成熟の枝豆Sが通過するよう約6mmに構成されている。
【0029】
複数の棒状部材9は、振動発生部6によってトラフ3などを介して振動させられ、それによって、投入部から搬送された枝豆Sは、複数の棒状部材9の弧面と孤面との間を跳ねながら棒状部材9を上り搬送されていく。また、棒状部材9は、弾力性を有するので、振動させられることによりその下流端が揺動する。それによって、複数の棒状部材9間の間隙が広げられ、鞘の薄い枝豆Sが間隙から落下しやすくなる。加えて、棒状部材9は、その弾力性により、搬送された枝豆Sの圧力によっても複数の棒状部材9間の間隙が広げられるよう構成されている。棒状部材9の長さは、鞘の薄い不良品の枝豆Sだけが間隙から落下するように、振動の大きさと、間隙の幅と、棒状部材9の硬度に応じて設計されてもよい。また、振動発生部6による振動の大きさ、周波数および方向は、不良品の枝豆Sだけが間隙から落下するように調整されてもよい。さらに、棒状部材9の弾力性の程度も、振動によって不良品の枝豆Sだけが通過するように設計されてもよい。複数の棒状部材9は、複数の上プレート10aおよび下プレート10bによって挟持されていることにより、振動によって固定状態が解除されることなく適切にトラフ3に固定されている。
【0030】
また、棒状部材9をより大きく揺動させようとするとより大きな振動が必要となるが、振動が大きくなれば搬送速度が増し、不良品の枝豆Sが適切に間隙から落下しないおそれがある。そこで、棒状部材9を傾斜させることにより、棒状部材9の揺れを大きくしつつ、枝豆Sの搬送速度を緩めることができ、それによって不良品の枝豆Sを間隙から落下させやすくすることができる。棒状部材9の傾斜角度は、4°~6°で構成されているが単なる一例であって、棒状部材9の弾力性の程度および長さ、ならびに振動の大きさに基づいて設計されてもよい。
【0031】
棒状部材9は、ウレタンゴムで構成されていることにより、従来の金属製のガイドに比して枝豆Sとの摩擦力が少ない。しかも、棒状部材9は、振動によって、その弾力性から長さ方向にくねらせられることにより、さらに枝豆Sとの摩擦を減少させられている。加えて、棒状部材9は、その弾力性により、圧力を受けると曲がる特性がある。これらにより、複数の棒状部材9は、複数の棒状部材9間の間隙に枝豆Sが挟まっても、後から搬送された枝豆Sによって挟まった枝豆Sが押され搬送方向に移動することを妨げない。また、棒状部材9は、摩擦力の低さから搬送される食品を傷つけたり削ることを防止し、その結果、摩擦による食品からの削りカスの発生を抑制することができる。そのため、選別機Dは、清掃の頻度を減少させることができる。
【0032】
選別部11は、
図4および
図5に示すように、左右方向に延びるとともに上流下方に向かって傾斜した傾斜面11aと、傾斜面11aの下流側において傾斜面11aから連続するとともに左右方向に延びる平坦面11bとを有する。平坦面11bは、挟持部10の上面に配置され、傾斜面11aは、棒状部材9の下流端から間隔をおいて配置されている。なお、最下流の選別部11は、排出口の内側下面と面一に配置されている。傾斜面11a上流端と棒状部材9下流端との間隙Gの距離は、9mm~15mmでもよい。また、平坦面11bの上流端と棒状部材9の下流端との間隙の距離は、20mm~30mmでもよい。棒状部材9の下流端上面の高さは、平坦面11bよりも高い位置に配置されている。これにより、
図5Bに示すように、搬送される枝豆Sのうち、2粒鞘および3粒鞘の枝豆Sは、棒状部材9から平坦面11bに適切に着地することができる。一方、1粒鞘S1は、その短さから平坦面11bに移ることが難しく傾斜面11aに着地しそのまま棒状部材9の下方へと落下するか、または棒状部材9間の下流端の間隙が広げられるタイミングで落下する。落下した不良品の枝豆S1は、トラフ3の底から不良品排出口13を通り排出される。
【0033】
複数の選別ガイド12は、板状に形成され、各棒状部材9の下流において、搬送方向に沿って選別部11上面に立設されている。これにより、枝豆Sが搬送方向に直交する向きになることを防止し、2粒鞘などの良品の枝豆Sが棒状部材9と選別部11との間隙Gから排出されることを防止する。
【0034】
選別機Dは、以上の構成を備えていることにより、投入台8に投入された枝豆Sを振動によって選別領域SEに搬送し、選別領域SEにおいて、枝豆Sを複数の棒状部材9上面を振動によって弾ませながら搬送するとともに不良品の枝豆Sのみを不良品排出口13から排出し、選別領域SEを通過した良品の枝豆Sを良品排出口14から排出する。
【0035】
以上、本発明の一実施形態に係る食品用選別機Dについて説明してきたが、本発明の選別機は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、本発明に係る選別機は、以下の変形例によって実施されてもよい。
【0036】
・棒状部材9は、例えば、非円形で形成されていてもよい。
【0037】
・棒状部材9は、樹脂素材で被覆された圧縮コイルバネによって構成されていてもよい。これにより、この構成の棒状部材9は、樹脂素材で構成された弾力性の棒状部材9と同様に、上流端を基点に揺動することができ、複数の棒状部材9間の間隙から不良品の枝豆Sを適切に排出させる。
【0038】
・本発明の選別機Dは、枝豆Sの代わりに、例えば、マカロニといったショートパスタなどを選別するために利用されてもよい。この場合、選別機Dは、ショートパスタの太さに基づいて良品と不良品とを選別するよう、複数の棒状部材9間の間隙を調整されてもよい。
【0039】
・本発明の選別機Dは、例えば、複数の棒状部材9の上流端のみに弾力性を有させたり、押圧部10dを弾力性を有する素材で構成したりすることにより、振動によって複数の棒状部材9間の間隙が広げられるよう構成してもよい。この場合、選別機Dは、棒状部材9の全てまたは一部を金属製で構成することができる。
【符号の説明】
【0040】
D 選別機
1 フレーム
3 トラフ(振動台)
4 防振部
5 ブラケット
6 振動発生部
7 ターミナルボックス
8 投入台
9 棒状部材
10 挟持部
10a 上プレート
10b 下プレート
10c 水平プレート
10d 押圧部
11 選別部
11a 傾斜面
11b 平坦面
12 選別ガイド
13 不良品排出口
14 良品排出口
SE 選別領域
S 枝豆
G 間隙