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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023155821
(43)【公開日】2023-10-23
(54)【発明の名称】目隠し構造体
(51)【国際特許分類】
   E06B 9/24 20060101AFI20231016BHJP
【FI】
E06B9/24 Z
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022065403
(22)【出願日】2022-04-11
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-08-14
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 1.プレスリリースによる公開1 公開日 :令和4(2022)年1月26日 公開場所 :https://www.itoki.jp/press/2022/2201_iwasemi.html 公開者 :株式会社イトーキ 2.プレスリリースによる公開2 公開日 :令和4(2022)年1月26日 公開場所 :https://pixiedusttech.com/20220126/ 公開者 :ピクシーダストテクノロジーズ株式会社 3.プレスリリースによる公開3 公開日 :令和4(2022)年1月26日 公開場所 :https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000265.000032317.html 公開者 :株式会社PR TIMES 4.プレスリリースによる公開4 公開日 :令和4(2022)年1月26日 公開場所 :https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000040.000044679.html 公開者 :株式会社PR TIMES 5.決算説明会における公開及び当該説明会における資料のウェブでの公開 公開日 :令和4(2022)年2月25日 公開場所 :https://ssl4.eir-parts.net/doc/7972/ir_material_for_fiscal_ym6/110733/00.pdf 公開者 :株式会社イトーキ 6.ウェブページにおける公開 公開日 :令和4(2022)年3月22日 公開場所 :https://www.itoki.jp/event/orgatec-tokyo/ 公開者 :株式会社イトーキ 7.パンフレットの頒布による公開 公開日 :令和4(2022)年4月6日 頒布先 :取引先各所 公開者 :株式会社イトーキ 8.プレスリリースによる公開5 公開日 :令和4(2022)年4月7日 公開場所 :https://www.itoki.jp/press/2022/2204_orgatec-tokyo.html 公開者 :株式会社イトーキ
(71)【出願人】
【識別番号】000139780
【氏名又は名称】株式会社イトーキ
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】河村 匡人
(72)【発明者】
【氏名】江連 晴洋
(57)【要約】
【課題】経年劣化等による意匠性の低下を抑え、かつ簡単に模様替えできるようにする。
【解決手段】目隠し構造体(1)は、光透過性を有する透光板(T)の板面(S)に取り付けられる目隠し構造体(1)であって、遮像性を有するパネル体(4)を含む複数の透光性パネルユニット(2)を備え、複数の透光性パネルユニット(2)の各々は板面(S)に対して着脱可能に貼付される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光透過性を有する透光板の板面に取り付けられる目隠し構造体であって、
遮像性を有するパネル体を含む、複数の透光性パネルユニットと、
前記板面に対して、前記透光性パネルユニットの各々を着脱可能に貼付する貼付部材と、
を備える、目隠し構造体。
【請求項2】
複数の前記透光性パネルユニットのうち、一部の前記透光性パネルユニットと他の前記透光性パネルユニットとは、前記パネル体の光透過率が異なっている、請求項1に記載の目隠し構造体。
【請求項3】
前記パネル体は、半透明である、請求項1または2に記載の目隠し構造体。
【請求項4】
前記貼付部材は、光透過性を有する、請求項1または2に記載の目隠し構造体。
【請求項5】
前記パネル体は、前記板面とは反対側へ向かって突出する立体的形状を有する、請求項1または2に記載の目隠し構造体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、光透過性を有する目隠し構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1のように、プライバシー保護等の観点からガラス表面にフィルムを貼ることによって目隠しすることが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-36450号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のようなガラス表面にフィルムを貼る構成では、空間のリニューアル等を行う際にフィルムを貼り換える必要性があり、皴なく奇麗にフィルムを貼るためには手間を要する。また、経年劣化または外部からの接触等によりフィルムが剥がれることで、意匠性が低下し易いという課題があった。
【0005】
本開示は、経年劣化等による意匠性の低下を抑え、かつ簡単に模様替えを行うことができる目隠し構造体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本開示の一態様に係る目隠し構造体は、光透過性を有する透光板の板面に取り付けられる目隠し構造体であって、遮像性を有するパネル体を含む、複数の透光性パネルユニットと、前記板面に対して、前記透光性パネルユニットの各々を着脱可能に貼付する貼付部材と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示の一態様によれば、経年劣化等による意匠性の低下を抑え、かつ簡単に模様替えを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係る目隠し構造体の使用態様の一例を示す模式図である。
図2図1に示される目隠し構造体の構成単位である単位構造体の分解斜視図である。
図3図2に示される構造体が板面に貼付された状態を示す側面図である。
図4図3に示される単位構造体の正面図である。
図5図4に示される単位構造体の背面図である。
図6図4のA-A線矢視断面図である。
図7図5に示される貼付部材の一例を示す側面図である。
図8図1に示される目隠し構造体の別の使用態様の一例を示す模式図である。
図9図1に示される目隠し構造体の別の使用態様の一例を示す模式図である。
図10図4に示されるパネル体の変形例を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の一実施形態について、図1図10に基づいて説明する。ただし、以下の説明は本発明の目隠し構造体の一例であり、本発明の技術的範囲は図示例に限定されるものではない。
【0010】
〔パネル構造体の概要〕
まず、図1を参照して、本実施形態に係る目隠し構造体1の概要を説明する。図1は、本実施形態に係る目隠し構造体1の使用態様の一例を示す模式図である。図1に示すように、目隠し構造体1は、プライバシーの保護および装飾等を目的として、例えば会議室の透明なカラス壁等である透光板Tの板面Sに取り付けられる。
【0011】
目隠し構造体1は、複数の透光性パネルユニット2を備える。複数の透光性パネルユニット2の各々は、遮像性を有するパネル体4を含み、板面Sに対して個別に着脱可能になっている。このため、目隠し構造体1によれば、従来のフィルムを用いた目隠しに比べて、経年劣化等による意匠性の低下を抑え、かつ簡単に模様替えを行うことが可能となる。
【0012】
なお、目隠し構造体1が取り付けられる透光板Tは、光透過性を有し内部が透けて見えるものであればよく、例えば、透明な衝立またはパーティション、ガラス窓またはガラス扉等であってもよいが、これらに限定されない。また、透光板Tの素材としては、例えば、ガラス、アクリルまたはポリカーボネート等の各種樹脂素材を用いることができるが、これらに限定されない。
【0013】
〔目隠し構造体の構成〕
次に、図2図7を参照して、本実施形態に係る目隠し構造体1の構成を説明する。図2は、図1に示される目隠し構造体1の構成単位である単位構造体10の分解斜視図である。図3は、図2に示される単位構造体10が板面Sに貼付された状態を示す側面図である。図4は、図3に示される単位構造体10の正面図である。図5は、図4に示される単位構造体10の背面図である。図5は、図4のA-A線矢視断面図である。
【0014】
図2に示すように、目隠し構造体1は、複数の透光性パネルユニット2と、板面Sに対して、透光性パネルユニット2の各々を着脱可能に貼付する貼付部材3と、を備える。本実施形態では、透光性パネルユニット2の各々に、計6個の貼付部材3が設けられる。これらの透光性パネルユニット2と貼付部材3は、目隠し構造体1の構成単位である単位構造体10を構成している。
【0015】
(透光性パネルユニット)
透光性パネルユニット2は、遮像性を有するパネル体4と、パネル体4と組み合わされるベース5とを有する。透光性パネルユニット2は、パネル体4とベース5とが接合されることで構成される。パネル体4とベース5とは、各々が光透過性を有する素材により構成される。光透過性を有する素材としては、例えば、ガラス、ポリカーボネートまたはアクリル等の樹脂素材を用いることができるが、これらに限定されない。
【0016】
本実施形態では、透光性パネルユニット2は、平面視において多角形(図示例では六角形)の外形を有する。ただし、透光性パネルユニット2の外形は、多角形の形状に限られず、円形、楕円形、その他の異形形状であってよい。
【0017】
(パネル体)
パネル体4は、ベース5を閉塞する板状部材である。図3および図4に示すように、パネル体4は、平面視において六角形の外形を有し、6つの三角形形状のパネル片41を含む。これらのパネル片41が板面Sとは反対側へ向かって突出するように組み合わされることで、パネル体4は概ね開いた傘(略六角錐)のような立体的形状を有している。なお、板面Sとは反対側へ向かって突出するパネル体4の頂点Vの位置は、六角形の外形を成す中心からずれているが、当該外形の中心であってもよい。
【0018】
パネル片41は、一体として構成されていてもよいし、互いに接合されることで構成されていてもよい。パネル体4全体を一体として構成することで、パネル体4の製造工程を簡易にすることができ、製造コストを低減できる。一方、複数のパネル片41を接合してパネル体4を構成することで、各パネル片41のサイズを小さくできるため、パネル片41の製造可能なサイズに制限がある場合でも大きいパネル体4を作製することができる。なお、パネル体4の立体的形状に限定されず、平面的形状であってもよい。
【0019】
パネル体4は、遮像性を有する。本開示において遮像性とは、パネル体4を通して内部または外部が視認し難くなることを意味する。つまり、本開示において遮像性とは、パネル体4を通して物体の像がはっきり視認できず、曇った状態(ぼやけた状態)、歪んだ状態または一部が遮光された状態で、物体の像が視認されることを意味する。
【0020】
パネル体4は、半透明であってもよい。これによりは、パネル体4を通して物体の像が曇った状態(ぼやけた状態)で視認されるように目隠しされる。半透明であるパネル体4の光透過率を調整することで、パネル体4に所望の遮像性を付与することができる。なお、パネル体4の一部が半透明であってもよい。つまり、パネル体4は、透明部分と半透明部分とを含んでいてもよい。これにより、パネル体4の透明部分では物体の像をはっきりと視認することができる一方、パネル体4の半透明部分では物体の像をはっきりと視認できず、曇った状態(ぼやけた状態)で像が視認されるように目隠しされる。
【0021】
また、本実施形態のように、パネル体4は、板面Sとは反対側へ向かって突出する立体的形状を有していてもよい。これにより、パネル体4によって光が屈折され、パネル体4を通して物体の像が歪んだ状態で視認されるように目隠しされる。この場合、パネル体4全体が透明であっても、パネル体4に遮像性を付与することができる。さらに、立体的形状のパネル体4の全部または一部を半透明にすることで、遮像性を向上させることができる。さらに、パネル体4が立体的形状を有するため、複数の透光性パネルユニット2を組み合わせて様々な立体的な模様を表現することができる。従って、目隠し、立体的形状を有するため構造体1の意匠性を高めることができる。
【0022】
また、パネル体4の一部が不透明であってもよい。つまり、パネル体4は、透明部分と不透明部分とを含んでいてもよい。これにより、パネル体4の透明部分では物体の像をはっきりと視認することができる一方、パネル体4の不透明部分では物体の像が視認できず、一部が遮光された状態で像が視認されるように目隠しされる。
【0023】
パネル体4が透明部分と半透明部分とを含んでいる場合、またはパネル体4が透明部分と不透明部分とを含んでいる場合、パネル体4は、例えば、透明部分と半透明部分または不透明部分とが交互に組み合わされた格子模様(市松模様)または縞模様等が施されていてもよい。これにより、目隠し構造体1の意匠性を高めることができる。さらに、パネル体4は、透明部分と半透明部分と不透明部分とを含んでいてもよい。
【0024】
(ベース)
ベース5は、内部が複数の領域に区画されている透明部材である。図5および図6に示すように、ベース5は、底壁51と、側壁52と、複数の隔壁53とを有している。底壁51、側壁52および隔壁53は、一体に形成されている。
【0025】
底壁51は、平面視において六角形の外形を有している。底壁51の外形形状は、六角形に限らず、パネル体4の外形に応じて適宜変更可能である。底壁51は、内面51aと、外面51bとを有している。外面51bは、貼付部材3によって板面Sに着脱可能に貼付される貼付面を構成している。
【0026】
側壁52は、内面51aの外周に、内面51aにほぼ垂直に立ち上がるように設けられている。側壁52は、一定の幅(高さ)を有しており、途切れることなく連続的に形成されている。ベース5は、パネル体4の外周部42に側壁52が接着剤等により接合されている。なお、パネル体4とベース5とは、パネル体4およびベース5の一方に設けた弾性係合爪と他方に設けた係合穴とのような弾性係合手段等により係合する構成であってもよい。
【0027】
隔壁53は、底壁51および側壁52で囲まれる領域を区画する。具体的には、隔壁53は、当該領域を、三角形柱を成す6つの領域に区画する。隔壁53の長手方向の一端は側壁52の角部に接続され、隔壁53の他端は他の全ての隔壁53の他端と接続されている。隔壁53の他端の高さは、隔壁53の一端の高さよりも高くなっている。隔壁53の他端同士が接続される位置は、パネル体4の頂点Vと一致している。
【0028】
(貼付部材)
貼付部材3は、板面Sに対して、透光性パネルユニット2の各々を着脱可能に貼付する。貼付部材3の大きさは、貼付部材3の貼付力に応じて定まる。貼付部材3の貼付力が大きいほど、貼付部材3の大きさが小さくなる。
【0029】
貼付部材3は、ベース5の外面51bの角部に配置される。貼付部材3の形状は、外面51bの角部に配置し易い菱形等であってよいが。これに限定されない。
【0030】
貼付部材3としては、板面Sを加工することなく透光性パネルユニット2の着脱可能に貼付するものであればよく、例えば、粘着シート、吸盤、面ファスナー等を用いることができるが、これらに限定されない。
【0031】
図7は、図5に示される貼付部材3の一例を示す側面図である。図7に示すように、貼付部材3として粘着シートを用いる場合、貼付部材3は、外面51b側の第1粘着面31と、板面S側の第2粘着面32とを有していてもよい。第1粘着面31は外面51bに粘着し、第2粘着面32は板面Sに粘着する。第1粘着面31の粘着強度は、第2粘着面32の粘着強度よりも高い。特に、第1粘着面31の粘着強度は、外面51bの材質に対して高いことが好ましい。これにより、単位構造体10を板面Sから取り外すときに、貼付部材3が板面Sに貼り付いたまま外面51bから剥がれることを少なくすることができる。
【0032】
貼付部材3は、光透過性を有していてもよい。透光性パネルユニット2が光透過性を有するため、ベース5側から透光板Tを通して貼付部材3が見えやすくなる。貼付部材3が光透過性を有することにより、貼付部材3が視認され難くなり貼付部材3が目立たなくなるため、目隠し構造体1の意匠性を高めることができる。
【0033】
〔目隠し構造体の使用態様〕
次に、図1に加えて図8および図9を参照して、本実施形態に係る目隠し構造体1の使用態様を説明する。図8および図9は、図1に示される目隠し構造体1の別の使用態様の一例を示す模式図である。
【0034】
上述したように、目隠し構造体1は、光透過性を有する透光板Tの板面Sに取り付けられる目隠し構造体1であって、遮像性を有するパネル体4を含む、複数の透光性パネルユニット2と、前記板面Sに対して、透光性パネルユニット2の各々を着脱可能に貼付する貼付部材3と、を備える。
【0035】
図1に示すように、目隠し構造体1を透明な透光板Tの板面Sの一部に取り付けることにより、パネル体4を通して会議室の内部または外部が視認し難くなる。例えば、板面Sに目隠し構造体1が取り付けられていない部分では、透光板Tを通して物体の像を外部からはっきりと視認することができる。一方、板面Sに目隠し構造体1が取り付けられている部分では、遮像性を有するパネル体4を通して物体の像が外部からはっきりと視認できなくなる。その結果、物体の存在は視認可能でありつつ、物体のはっきりとした像までは視認できなくなるように目隠しされる。
【0036】
このように、目隠し構造体1は、複数の透光性パネルユニット2を組み合わせて板面Sに貼付することで目隠しする。このため、従来のフィルムを用いた目隠しのように皴および経年劣化等による剥がれが生じない。
【0037】
また、目隠し構造体1では、貼付部材3によって透光性パネルユニット2が個別に着脱可能になっている。このため、図8および図9に示すように、透光性パネルユニット2の貼付位置を簡単に変更することができ、これにより模様替えの自由度が高く空間の意匠変更が容易となる。
【0038】
従って、目隠し構造体1によれば、経年劣化等による意匠性の低下を抑え、かつ簡単に模様替えを行うことができる目隠し構造体1を実現することができる。
【0039】
なお、目隠し構造体1では、複数の透光性パネルユニット2のうち、一部の透光性パネルユニット2と他の透光性パネルユニット2とは、パネル体4の光透過率が異なっていてもよい。これにより、光透過率が異なるパネル体4を含む複数の透光性パネルユニット2を組み合わせて、様々な模様を表現することができる。従って、目隠し構造体の意匠性を高めることができる。
【0040】
〔変形例〕
(変形例1)
次に、図10を参照して、本実施形態に係る目隠し構造体1の変形例を説明する。図10は、図4に示されるパネル体4の変形例であるパネル体40を示す正面図である。図10に示すように、パネル体40の一部が半透明であってもよい。つまり、パネル体40は、透明部分と半透明部分とを含んでいてもよい。また、パネル体40において、半透明部分の光透過率が異なっていてもよい。
【0041】
具体的には、パネル体40は、第1パネル片411~第6パネル片416の6つの三角形形状のパネル片41を含む。第1パネル片411~第6パネル片416のうち、第1パネル片411および第4パネル片414は、透明になっている。一方、第1パネル片411~第6パネル片416のうち、第2パネル片412、第3パネル片413、第5パネル片415および第6パネル片416は、半透明になっている。さらに、第3パネル片413および第6パネル片416は、第2パネル片412および第5パネル片415に比べて透過率光が低くなっている。つまり、第3パネル片413および第6パネル片416は、第2パネル片412および第5パネル片415に比べて光を透過し難くなっている。
【0042】
このように、パネル片41単位で、パネル体40の光透過率を変更してもよい。また、パネル体40は、パネル体40単位、またはパネル片41単位で、着色されていてもよい。これにより、目隠し構造体1の意匠性を高めることができる。
【0043】
(変形例2)
本実施形態に係る目隠し構造体1において、ベース5は必須ではなく、省略してもよい。つまり、透光性パネルユニット2が、遮像性を有するパネル体4のみで構成されていてもよい。この場合、パネル体4に貼付部材3を直接設けることで、板面Sに対してパネル体4が着脱可能に貼付される。ベース5を省略することで、透光性パネルユニット2の製造工程を簡易にすることができ、製造コストを低減できる。
【0044】
〔まとめ〕
本開示の態様1に係る目隠し構造体は、光透過性を有する透光板の板面に取り付けられる目隠し構造体であって、遮像性を有するパネル体を含む、複数の透光性パネルユニットと、前記板面に対して、前記透光性パネルユニットの各々を着脱可能に貼付する貼付部材と、を備える。
【0045】
前記の構成では、複数の透光性パネルユニットを板面に貼付することで目隠しするため、フィルムのように皴および経年劣化等による剥がれが生じない。また、前記の構成では、貼付部材によって透光性パネルユニットが個別に着脱可能になっているため、透光性パネルユニットの貼付位置を簡単に変更することができ、これにより模様替えの自由度が高く空間の意匠変更が容易となる。
【0046】
従って、前記の構成によれば、経年劣化等による意匠性の低下を抑え、かつ簡単に模様替えを行うことができる目隠し構造体を実現することができる。
【0047】
本開示の態様2に係る目隠し構造体では、上記態様1において、複数の前記透光性パネルユニットのうち、一部の前記透光性パネルユニットと他の前記透光性パネルユニットとは、前記パネル体の光透過率が異なっていてもよい。
【0048】
前記の構成では、光透過率が異なるパネル体を含む複数の透光性パネルユニットを組み合わせて様々な模様を表現することができる。従って、前記の構成によれば、目隠し構造体の意匠性を高めることができる。
【0049】
本開示の態様3に係る目隠し構造体では、上記態様1または2において、前記パネル体は、半透明であってもよい。
【0050】
前記の構成によれば、半透明であるパネル体の光透過率を調整することで、パネル体に所望の遮像性(目隠し機能)を付与することができる。
【0051】
本開示の態様4に係る目隠し構造体では、上記態様1~3のいずれかにおいて、前記貼付部材は、光透過性を有していてもよい。
【0052】
前記の構成によれば、貼付部材が視認され難くなり貼付部材が目立たなくなるため、目隠し構造体の意匠性を高めることができる。
【0053】
本開示の態様5に係る目隠し構造体では、上記態様1~4のいずれかにおいて、前記パネル体は、前記板面とは反対側へ向かって突出する立体的形状を有していてもよい。
【0054】
前記の構成では、パネル体が立体的形状を有するため、複数の透光性パネルユニットを組み合わせて様々な立体的な模様を表現することができる。従って、前記の構成によれば、目隠し構造体の意匠性を高めることができる。
【0055】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技的特徴を形成することができる。
【符号の説明】
【0056】
1 目隠し構造体
2 透光性パネルユニット
3 貼付部材
4,40 パネル体
S 板面
T 透光板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10