(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023155889
(43)【公開日】2023-10-23
(54)【発明の名称】質量分析フロー式血液腫瘍の免疫表現型検査における側方散乱光信号を代替する抗体組み合わせ
(51)【国際特許分類】
G01N 33/531 20060101AFI20231016BHJP
G01N 33/532 20060101ALI20231016BHJP
G01N 33/574 20060101ALI20231016BHJP
【FI】
G01N33/531 A
G01N33/532 Z
G01N33/574 D
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023038920
(22)【出願日】2023-03-13
(31)【優先権主張番号】202210375754.X
(32)【優先日】2022-04-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】523092449
【氏名又は名称】ヂェァジィァン プルオッティング ヘルス テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Zhejiang Puluoting Health Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】Room 302, 3rd Floor, Building 5, No.2622, Yuhangtang Road, Cangqian Street, Yuhang District, Hangzhou City, Zhejiang Province, 310023 China
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】リン チォン
(72)【発明者】
【氏名】チョウ チェンシォン
(57)【要約】 (修正有)
【課題】質量分析フロー式血液腫瘍の免疫表現型検査における側方散乱光信号を代替する抗体組み合わせを提供する。
【解決手段】本発明は初めてLactoferrin抗体とLysozyme抗体を採用し、且つCD45抗体を結合して二段階ゲーティングを行い、質量分析フローサイトメーターと組み合わせて、従来のフロー式のCD45/SSCの骨髄における成熟顆粒球亜集団、単球亜集団、有核赤血球亜集団、リンパ球亜集団、原始及び幼若細胞亜集団、異常細胞亜集団等の各亜集団に対する区別を代替することができる。質量分析フロー式が血液腫瘍細胞分析においてSSCを検出できないという技術的難題を克服し、質量分析フロー式のマルチパラメータ・ハイスループットの特性を結合し、現在の血液腫瘍の免疫表現型検査の深さを向上させることができる。
【選択図】
図3A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
抗体の組み合わせはLactoferrin抗体とLysozyme抗体であり、Lactoferrin抗体とLysozyme抗体はそれぞれ金属タグを有し、Lactoferrin抗体とLysozyme抗体が有する金属タグは異なる、ことを特徴とする質量分析フロー式血液腫瘍の免疫表現型検査における側方散乱光信号を代替する抗体組み合わせ。
【請求項2】
前記金属タグは89Y、115In、139La、141Pr、142Nd、143Nd、144Nd、145Nd、146Nd、147Sm、148Nd、149Sm、150Nd、151Eu、152Sm、153Eu、154Sm、155Gd、156Gd、157Gd、158Gd、159Tb、160Gd、161Dy、162Dy、163Dy、164Dy、165Ho、166Er、167Er、168Er、169Tm、170Er、171Yb、172Yb、173Yb、174Yb、175Lu、176Yb、195Pt、197Au、198Pt、209Biから選択される、ことを特徴とする請求項1に記載の質量分析フロー式血液腫瘍の免疫表現型検査における側方散乱光信号を代替する抗体組み合わせ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は質量分析フローサイトメトリーの技術分野に関し、具体的には質量分析フロー式血液腫瘍の免疫表現型検査における側方散乱光信号を代替する抗体組み合わせに関する。
【背景技術】
【0002】
血液腫瘍の精密なタイピングは、治療レジメンの正確な選択の前提条件である。現在、国際的に共通しているのは、細胞形態学、免疫学、細胞遺伝学及び分子生物学のタイピング、すなわちMICMタイピングの方法である。免疫学的タイピングのマルチパラメトリックフローサイトメトリーは重要な役割を果たし、当該方法は患者腫瘍細胞の免疫標識に基づき、具体的な疾患タイプの鑑別精度を向上させた。
【0003】
マルチパラメトリックフローサイトメトリーは、骨髄細胞表面上のCD分子、例えば、幹細胞/前駆細胞抗原、骨髄細胞系関連抗原、赤血球、B細胞、T細胞、NK細胞、巨核球などの関連抗原を蛍光抗体によって検出する。一般的に使用される抗体の組合せは、三色または四色スキームであり、3種類又は4種類のフルオレセインを用いてそれぞれ抗体を標識する。血液腫瘍型のフロー式解析は、一般的にゲーティングの方式を用いて行い、すなわち段階的に細胞亜集団を深く区別し、例えばT細胞において、まずCD3でT細胞を区別し、さらにCD4とCD8でCD3+CD4+T細胞とCD3+CD8+T細胞を区別する。フローサイトメーターの側方散乱光(SSC)信号も大きな役割を果たしている。現在、フロー式検出結果の分析には、第一段階のゲーティング戦略はCD45とSSCをそれぞれ横・縦座標とし、CD45陰性の有核赤血球亜集団、CD45dimSSC低の原始及び幼若細胞亜集団、CD45dimSSC高の成熟顆粒球亜集団、CD45+SSC低のリンパ球亜集団、及びCD45+SSC中レベルの単球亜集団を区別し、さらに異なる抗体により、各亜集団に対して深い分析を行う。
【0004】
血液腫瘍のタイピングを達成するために、30個以上のCD分子抗体及びいくつかの他のタイピング用抗体を検出することがしばしば必要である。現在臨床で一般的に使用されるフローサイトメーターは4-6色であるため、すなわち一回で一つの細胞における4-6種類のタンパク質を検出することができ、30個以上の抗体検出を完了するために一本の骨髄を8-10本のサンプルに分けてそれぞれ染色及び分析する必要がある(一部の抗体は、細胞亜集団を特定するために複数回の反復検出を必要とする)。サンプルの使用量が多く、プロセスが煩雑で、しかも単一細胞に対して30個の蛋白以上のパラメーターの同時分析を行うことができない。マルチパラメトリックフローサイトメトリーもサンプルバックグラウンド蛍光の干渉、及び異なるフルオレセイン間の発光波長の重なりを受けやすく、フィルタを使用しても、補償調整を行う必要がある。
【0005】
質量分析フローサイトメトリー技術は新型のマルチパラメトリックフローサイトメトリーであり、希土類金属元素などの生体内存在量が非常に低い金属を用いて抗体を標識する。飛行時間型質量分析により、各細胞の金属含有量を正確に検出する。質量分析計の検出特性に起因し、異なる金属信号間の干渉はほとんどなく、補償調整は不要である。単管検出のみで、43種類の抗体(CD分子を含む)を同時に単一細胞上で検出することができる。複雑なタイプの細胞タイピングに対して方法論的な利点を有し、現在の4-6色の従来のフロー式の不足を補い、血液腫瘍免疫検出プラットフォームとする潜在力を備えている。
【0006】
従来のフロー式は血液腫瘍を検出する時、CD45とSSCを用いてゲーティングを行うことにより、有核赤血球亜集団、原始及び幼若細胞亜集団、単球亜集団、リンパ球亜集団、成熟顆粒球亜集団などを迅速に区別することができる。質量分析フロー式は質量分析の方法論を使用するので、細胞は完全にイオン化されており、したがって、検出の過程で従来のフロー式のSSCを含まない。血液腫瘍に応用する場合、フロー式のような第1段階のゲーティング、すなわちCD45とSSCの結合ゲーティングを行うことができず、各大細胞亜集団を区別することができず、質量分析フロー式が血液腫瘍分野における臨床応用及び科学研究を制限する。抗体の組み合わせを開発する必要があり、従来のSSCを代替することができ、質量分析フロー式のこの不足をよく補うことができ、そのマルチパラメータ同期検出の優位性をよりよく発揮し、質量分析フロー式を血液腫瘍の免疫表現型検査によりよく応用させる。
【発明の概要】
【0007】
本発明の目的は質量分析フロー式血液腫瘍の免疫表現型検査における側方散乱光信号を代替する抗体組み合わせを提供し、従来技術の不足を解決することである。
【0008】
本発明は以下の技術的解決手段を採用する:
本発明の第一の態様は、質量分析フロー式血液腫瘍の免疫表現型検査における側方散乱光信号を代替する抗体組み合わせを提供する。上記抗体の組み合わせはLactoferrin(ラクトフェリン)抗体とLysozyme(リゾチーム)抗体であり、Lactoferrin抗体とLysozyme抗体はそれぞれ金属タグを有し、Lactoferrin抗体とLysozyme抗体が有する金属タグは異なる。
【0009】
さらに、上記金属タグは89Y、115In、139La、141Pr、142Nd、143Nd、144Nd、145Nd、146Nd、147Sm、148Nd、149Sm、150Nd、151Eu、152Sm、153Eu、154Sm、155Gd、156Gd、157Gd、158Gd、159Tb、160Gd、161Dy、162Dy、163Dy、164Dy、165Ho、166Er、167Er、168Er、169Tm、170Er、171Yb、172Yb、173Yb、174Yb、175Lu、176Yb、195Pt、197Au、198Pt、209Biから選択される。
【0010】
本発明の第二の態様は、質量分析フロー式血液腫瘍の免疫表現型検査における上記抗体の組み合わせの応用を提供する。
さらに、以下のステップを含む:
(1)成熟顆粒球亜集団、単球亜集団、及び他の細胞亜集団は、Lactoferrin抗体及びLysozyme抗体によって区別される。
(2)他の細胞亜集団は、原始及び幼若細胞亜集団および/または異常細胞亜集団、有核赤血球亜集団およびリンパ球亜集団を含み、さらにCD45抗体により区別される。
(3)血液腫瘍免疫表現型検査に一般的に使用される他の抗体による関連亜集団の抗原発現を分析し、関連亜集団の抗原に異常発現が存在するかどうかを判断する。
そのうち、Lactoferrin抗体、Lysozyme抗体、CD45抗体、血液腫瘍免疫表現型検査に一般的に使用される他の抗体はそれぞれ金属タグを付け、各抗体が付ける金属タグは異なる。
【0011】
さらに、上記金属タグは89Y、115In、139La、141Pr、142Nd、143Nd、144Nd、145Nd、146Nd、147Sm、148Nd、149Sm、150Nd、151Eu、152Sm、153Eu、154Sm、155Gd、156Gd、157Gd、158Gd、159Tb、160Gd、161Dy、162Dy、163Dy、164Dy、165Ho、166Er、167Er、168Er、169Tm、170Er、171Yb、172Yb、173Yb、174Yb、175Lu、176Yb、195Pt、197Au、198Pt、209Biから選択される。
【0012】
本発明の第三の態様は、質量分析フロー式血液腫瘍の免疫表現型検査のゲーティング方法を提供し、以下のステップを含む:
(1)成熟顆粒球亜集団、単球亜集団、及び他の細胞亜集団は、Lactoferrin抗体及びLysozyme抗体によって区別される。
(2)他の細胞亜集団は、原始及び幼若細胞亜集団および/または異常細胞亜集団、有核赤血球亜集団およびリンパ球亜集団を含み、さらにCD45抗体により区別される。
(3)血液腫瘍免疫表現型検査に一般的に使用される他の抗体による関連亜集団の抗原発現を分析し、関連亜集団の抗原に異常発現が存在するかどうかを判断する。
そのうち、Lactoferrin抗体、Lysozyme抗体、CD45抗体、血液腫瘍免疫表現型検査に一般的に使用される他の抗体はそれぞれ金属タグを付け、各抗体が付ける金属タグは異なる。
【0013】
さらに、上記金属タグは89Y、115In、139La、141Pr、142Nd、143Nd、144Nd、145Nd、146Nd、147Sm、148Nd、149Sm、150Nd、151Eu、152Sm、153Eu、154Sm、155Gd、156Gd、157Gd、158Gd、159Tb、160Gd、161Dy、162Dy、163Dy、164Dy、165Ho、166Er、167Er、168Er、169Tm、170Er、171Yb、172Yb、173Yb、174Yb、175Lu、176Yb、195Pt、197Au、198Pt、209Biから選択される。
【0014】
本発明の第四の態様は、質量分析フロー式血液腫瘍の免疫表現型検査のキットを提供し、43種類の金属タグ付きのモノクローナル抗体で構成され、具体的には以下の表に示す:
ここで、番号1、3、12、14、17、23、26、34、38は細胞内抗体であり、その他は細胞外抗体である。
【0015】
本発明の第五の態様は上記キットが質量分析フロー式血液腫瘍の免疫表現型検査における応用を提供する。
さらに、以下のステップを含む:
(1)骨髄試料に前処理を行い、骨髄試料中の成熟赤血球を除去する。
(2)質量分析フローサイトメーターにより骨髄試料中の43個の抗体に対応する抗原の発現存在量を検出する。
(3)骨髄試料における43個の抗体に対応する抗原の発現存在量に基づき、フローサイトメトリー解析用ソフトウェアを用いて分析し、上記フローサイトメトリー解析用ソフトウェアはFlowjo解析用ソフトウェアを含み、具体的には以下のとおりである:
(3.1)成熟顆粒球亜集団、単球亜集団、及び他の細胞亜集団は、Lactoferrin抗体及びLysozyme抗体によって区別される。
(3.2)他の細胞亜集団は、原始及び幼若細胞亜集団および/または異常細胞亜集団、有核赤血球亜集団およびリンパ球亜集団を含み、さらにCD45抗体により区別される。
(3.3)他の抗体による関連亜集団の抗原発現を分析し、関連亜集団の抗原に異常発現が存在するかどうかを判断する。
【発明の効果】
【0016】
1、本発明は質量分析フロー式血液腫瘍の免疫表現型検査における側方散乱光信号を代替する抗体組み合わせを提供する。Lactoferrin抗体とLysozyme抗体で構成される抗体組み合わせを利用して従来のフロー式側方散乱光信号を代替し、質量分析フローサイトメーターにおいて従来のフローサイトメーターのSSC検出機能を実現した。当該抗体組み合わせはCD45抗体と結合し、質量分析フロー式を採用する血液腫瘍免疫表現型検査に応用され、従来のフロー式SSCとCD45の2次元作図の効果を実現することができる。さらに他の血液腫瘍免疫表現型検査によく用いられる抗体と結合し、血液腫瘍免疫表現型検査をさらに行うことができ、骨髄細胞を大きな集団に分け、且つ異常な亜集団を発見する。
2、本発明は、質量分析フロー式血液腫瘍の免疫表現型検査のゲーティング方法を提供する。まず成熟顆粒球亜集団、単球亜集団、及び他の細胞亜集団は、Lactoferrin抗体及びLysozyme抗体によって区別されており、そして、他の細胞亜集団は、原始及び幼若細胞亜集団および/または異常細胞亜集団、有核赤血球亜集団およびリンパ球亜集団を含み、さらにCD45抗体により区別されており、続いて血液腫瘍免疫表現型検査に一般的に使用される他の抗体による関連亜集団の抗原発現を分析し、関連亜集団の抗原に異常発現が存在するかどうかを判断し、質量分析フロー式の血液腫瘍に対する免疫表現型検査を実現する。本発明は初めてLactoferrin抗体とLysozyme抗体を採用し、且つCD45抗体を結合して二段階ゲーティングを行い、質量分析フローサイトメーターと組み合わせて、従来のフロー式のCD45/SSCの骨髄における成熟顆粒球亜集団、単球亜集団、有核赤血球亜集団、リンパ球亜集団、原始及び幼若細胞亜集団、異常細胞亜集団等の各亜集団に対する区別を代替することができる。質量分析フロー式が血液腫瘍細胞分析においてSSCを検出できないという技術的難題を克服し、質量分析フロー式のマルチパラメータ・ハイスループットの特性を結合し、現在の血液腫瘍の免疫表現型検査の深さを向上させることができ、臨床医が従来のフロー式モードで血液腫瘍を分析しやすい。
3、本発明は、質量分析フロー式血液腫瘍の免疫表現型検査のキットを提供し、43種類の金属タグ付きのモノクローナル抗体で構成される。本発明のキットは質量分析フロー式が血液腫瘍細胞分析においてSSCを検出できないという技術的難題を克服し、質量分析フロー式が血液腫瘍細胞に対する正確なタイピングを実現する。単一の血液腫瘍細胞に同時に43個のタンパク質マーカーを検出することができ、検出の感度、正確性及び経済性を向上させる。本発明のキットは単管検出をテストすることによって従来のフローサイトメーターが8-10本を用いて検出することによって実現できる効果を実現できる。血液腫瘍関連免疫表現型分析の範囲及び能力を拡大する。各チャネル単一染色対照を必要とせず、蛍光補償を調整する必要がなく、実験操作ステップ及びサンプル量需要を減少させ、血液腫瘍免疫表現型検査のインテリジェント化及び自動化をさらに実現するために基礎を定める。本発明の試薬キットを利用し、且つ質量分析フローサイトメーターの補助を借り、血液腫瘍細胞の種類・性質を迅速且つ正確に分析し、陽性細胞のレベルを判断することができ、予後予測及び臨床治療手段の作成に重要な指導意義を有する。同時に検査サンプルを節約し、単一細胞に対してより多くのマーカーを同時に検出することができ、血液腫瘍の研究により多くの豊富な資料を提供した。
4、本発明の抗体組み合わせ、ゲーティング方法及びキットを利用し、質量分析フロー式を血液腫瘍免疫表現型検査の標準化、正規化、自動化及びインテリジェント化に応用することに有利である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1A-1Iは、実施例1における健康なヒトの骨髄細胞の免疫表現型検査である。
【
図1A】
図1Aは、lysozymeとLactoferrinを用いて作図し、当該骨髄サンプルは三群に分けられ、そのうちlactoferrin+とLysozyme+の細胞集団は成熟顆粒球亜集団であり、成熟顆粒球マーカーのCD33と、CD11bと、CD15とを発現する。Lactoferrinは中程度の強度であり、Lysozyme+の細胞集団は単球亜集団であり、単球マーカーのCD14と、CD64とを発現する。LactoferrinおよびLysozymeの低発現細胞集団は、有核赤血球亜集団およびリンパ球亜集団である。
【
図1B】
図1Bにおいて、Lactoferrin+およびLysozyme+の細胞集団は成熟顆粒球亜集団であり、成熟顆粒球マーカーのCD13、CD11bを発現する。
【
図1C】
図1Cにおいて、Lactoferrin+およびLysozyme+の細胞集団は成熟顆粒球亜集団であり、成熟顆粒球マーカーのCD15、CD33を発現する。
【
図1D】
図1Dにおいて、Lactoferrinは中程度の強度であり、Lysozyme+の細胞集団は単球亜集団であり、単球マーカーのCD14と、CD64とを発現する。
【
図1E】
図1Eにおいて、LactoferrinおよびLysozymeが低発現する細胞集団にCD45を用いて次の段階のゲーティングを行い、CD45+のリンパ球亜集団およびCD45-の有核赤血球亜集団を得る。
【
図1F】
図1Fにおいて、CD19およびCD3を用いてCD45+リンパ球を群分け、CD3+CD19-のT細胞、CD3-CD19+のB細胞、およびCD3-CD19-のNK細胞を得る。
【
図1G】
図1Gにおいて、KappaおよびLambdaを用いてCD3-CD19+のB細胞を群分け、Kappa+B細胞およびLambda+B細胞を得る。
【
図1H】
図1Hにおいて、CD4およびCD8を用いてCD3+CD19-のT細胞を群分け、CD3+CD4+T細胞およびCD3+CD8+T細胞を得る。
【
図1I】
図1Iにおいて、CD19およびCD56を用いてCD3-CD19-のNK細胞を群分け、CD3-CD19-CD56+のNK細胞を得る。
図2A-2Iは、実施例2における急性リンパ芽球性白血病患者の骨髄細胞の免疫表現型検査である。
【
図2A】
図2Aは、lysozymeとLactoferrinを用いて作図し、当該骨髄サンプルは三群に分けられ、そのうちlactoferrin+とLysozyme+の細胞集団は成熟顆粒球亜集団である。Lactoferrinは中程度の強度であり、Lysozyme+の細胞集団は単球亜集団である。LactoferrinおよびLysozymeの低発現細胞集団は、異常細胞亜集団およびリンパ球亜集団である。
【
図2B】
図2Bにおいて、Lactoferrin+およびLysozyme+の細胞集団は成熟顆粒球亜集団であり、成熟顆粒球マーカーのCD33、CD11bを発現する。
【
図2C】
図2Cにおいて、Lactoferrin+およびLysozyme+の細胞集団は成熟顆粒球亜集団であり、成熟顆粒球マーカーのCD13、CD33を発現する。
【
図2D】
図2Dにおいて、Lactoferrinは中程度の強度であり、Lysozyme+の細胞集団は単球亜集団であり、単球マーカーのCD14と、CD64とを発現する。
【
図2E】
図2Eにおいて、LactoferrinおよびLysozymeが低発現する細胞集団にCD45を用いて次の段階のゲーティングを行い、CD45弱陽性の異常細胞亜集団、及びCD45+のリンパ球亜集団を得る。
【
図2F】
図2Fにおいて、CD19およびCD3を用いてCD45+リンパ球を群分け、CD3+CD19-のT細胞、CD3-CD19+のB細胞、およびCD3-CD19-のNK細胞を得る。
【
図2G】
図2Gにおいて、異常細胞はCD34およびCD117を発現し、原始B細胞の特徴を持つ。
【
図2H】
図2Hにおいて、異常細胞はCD34およびHLA-DRを発現する。
【
図2I】
図2Iにおいて、異常細胞はCD19を発現する。
図3A-3Mは、実施例3における急性骨髄性白血病患者の骨髄細胞の免疫表現型検査である。
【
図3A】
図3Aは、lysozymeとLactoferrinを用いて作図し、当該骨髄サンプルは三群に分けられ、そのうちlactoferrin+とLysozyme+の細胞集団は成熟顆粒球亜集団である。Lactoferrinは中程度の強度であり、Lysozyme+の細胞集団は単球亜集団である。LactoferrinおよびLysozymeの低発現細胞集団は、有核赤血球亜集団、異常細胞亜集団およびリンパ球亜集団である。
【
図3B】
図3Bにおいて、Lactoferrin+およびLysozyme+の細胞集団は成熟顆粒球亜集団であり、成熟顆粒球マーカーのCD15、CD33を発現する。
【
図3C】
図3Cにおいて、Lactoferrin+およびLysozyme+の細胞集団は成熟顆粒球亜集団であり、成熟顆粒球マーカーのCD13、CD33を発現する。
【
図3D】
図3Dにおいて、Lactoferrinは中程度の強度であり、Lysozyme+の細胞集団は単球亜集団であり、単球マーカーのCD14と、CD64とを発現する。
【
図3E】
図3Eにおいて、LactoferrinおよびLysozymeが低発現する細胞集団にCD45を用いて次の段階のゲーティングを行い、CD45+のリンパ球亜集団、CD45弱陽性の異常細胞亜集団、及びCD45陰性の有核赤血球亜集団を得る。
【
図3F】
図3Fにおいて、有核赤血球亜集団は、CD71およびCD235abを発現する。
【
図3G】
図3Gにおいて、CD19およびCD3を用いてCD45+リンパ球を群分け、CD3+CD19-のT細胞、CD3-CD19+のB細胞、およびCD3-CD19-のNK細胞を得る。
【
図3H】
図3Hにおいて、異常細胞はCD34、CD117を発現する。
【
図3I】
図3Iにおいて、異常細胞はCD34、HLA-DRを発現する。
【
図3J】
図3Jにおいて、異常細胞はCD33、CD13を発現する。
【
図3K】
図3Kにおいて、異常細胞はCD33を発現し、CD14を発現しない。
【
図3L】
図3Lにおいて、異常細胞はCD33を発現し、CD15を発現しない。
【
図3M】
図3Mにおいて、異常細胞はCD33、CD123を発現する。
図4A-4Lは、実施例4における骨髄異形成症候群患者の骨髄細胞の免疫表現型検査である。
【
図4A】
図4Aは、lysozymeとLactoferrinを用いて作図し、当該骨髄サンプルは三群に分けられ、そのうちlactoferrin+とLysozyme+の細胞集団は成熟顆粒球亜集団である。Lactoferrinは中程度の強度であり、Lysozyme+の細胞集団は単球亜集団である。LactoferrinおよびLysozymeの低発現細胞集団は、異常細胞亜集団およびリンパ球亜集団である。
【
図4B】
図4Bにおいて、Lactoferrin+およびLysozyme+の細胞集団は成熟顆粒球亜集団であり、成熟顆粒球マーカーのCD15、CD33を発現する。
【
図4C】
図4Cにおいて、Lactoferrin+およびLysozyme+の細胞集団は成熟顆粒球亜集団であり、成熟顆粒球マーカーのCD13、CD33を発現する。
【
図4D】
図4Dにおいて、Lactoferrinは中程度の強度であり、Lysozyme+の細胞集団は単球亜集団であり、単球マーカーのCD14と、CD64とを発現する。
【
図4E】
図4Eにおいて、LactoferrinおよびLysozymeが低発現する細胞集団にCD45を用いて次の段階のゲーティングを行い、CD45+のリンパ球亜集団、およびCD45弱陽性の異常細胞亜集団を得る。
【
図4F】
図4Fにおいて、CD19およびCD3を用いてCD45+リンパ球を群分け、CD3+CD19-のT細胞、CD3-CD19+のB細胞、およびCD3-CD19-のNK細胞を得る。
【
図4G】
図4Gにおいて、CD4およびCD8を用いてCD3+CD19-のT細胞を群分け、CD3+CD4+T細胞およびCD3+CD8+T細胞を得る。
【
図4H】
図4Hにおいて、異常細胞はCD34、CD117を発現しない。
【
図4I】
図4Iにおいて、異常細胞はCD19を発現し、CD79aを発現しない。
【
図4J】
図4Jにおいて、異常細胞はCD33、CD15を発現する。
【
図4K】
図4Kにおいて、異常細胞はCD64を発現し、CD14を発現しない。
【
図4L】
図4Lにおいて、異常細胞はCD13を発現し、少量のCD11bを発現する。
図5A-5Mは、実施例5における多発性骨髄腫患者の骨髄細胞の免疫表現型検査である。
【
図5A】
図5Aは、lysozymeとLactoferrinを用いて作図し、当該骨髄サンプルは三群に分けられ、そのうちlactoferrin+とLysozyme+の細胞集団は成熟顆粒球亜集団である。Lactoferrinは中程度の強度であり、Lysozyme+の細胞集団は単球亜集団である。LactoferrinおよびLysozymeの低発現細胞集団は、異常細胞亜集団およびリンパ球亜集団である。
【
図5B】
図5Bにおいて、Lactoferrin+およびLysozyme+の細胞集団は成熟顆粒球亜集団であり、成熟顆粒球マーカーのCD15、CD33を発現する。
【
図5C】
図5Cにおいて、Lactoferrin+およびLysozyme+の細胞集団は成熟顆粒球亜集団であり、成熟顆粒球マーカーのCD13、CD33を発現する。
【
図5D】
図5Dにおいて、Lactoferrinは中程度の強度であり、Lysozyme+の細胞集団は単球亜集団であり、単球マーカーのCD14と、CD64とを発現する。
【
図5E】
図5Eにおいて、LactoferrinおよびLysozymeが低発現する細胞集団にCD45を用いて次の段階のゲーティングを行い、CD45+のリンパ球亜集団、及びCD45陰性の異常細胞亜集団を得る。
【
図5F】
図5Fにおいて、CD19およびCD3を用いてCD45+リンパ球を群分け、CD3+CD19-のT細胞、CD3-CD19+のB細胞、およびCD3-CD19-のNK細胞を得る。
【
図5G】
図5Gにおいて、CD4およびCD8を用いてCD3+CD19-のT細胞を群分け、CD3+CD4+T細胞およびCD3+CD8+T細胞を得る。
【
図5H】
図5Hにおいて、異常細胞はCD38、CD138を発現する。
【
図5J】
図5Jにおいて、異常細胞はCD19及びCD45を発現しない。
【
図5K】
図5Kにおいて、異常細胞はCD33及びCD117を発現しない。
【
図5L】
図5Lにおいて、異常細胞はCD45及びCD56を発現しない。
【
図5M】
図5Mにおいて、異常細胞はCD13を発現せず、少量の異常細胞はCD20を発現する。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下では、実施例および添付図面に関連して、本発明をさらに説明する。以下の実施例は、本発明を説明するためにのみ使用されるが、本発明の実施の範囲を限定するために使用されるものではない。
【0019】
以下の実施例に係る抗体を表1に示す:
表1
ここで、番号1、3、12、14、17、23、26、34、38のcCD3、cIgM、MPO、Lambda、Lactoferrin、Kappa、Lysozyme、CD79a、TdT抗体は細胞内抗体であり、他は細胞外抗体である。
【0020】
実施例1
健康なヒトの骨髄細胞の免疫表現型検査である。
1)、健康なヒトの新鮮な骨髄を準備し、成熟赤血球を除去する。
2)、1-3×10^6個の細胞を取り、PBSで再懸濁し、体積を1mLに調節し、50μl-1mLの194Pt(0.1-1μM)を加え、室温で2分間染色し、細胞の死活を区別する。
3)、2mLのウシ血清アルブミン溶液(ウシ血清アルブミン375~625質量部、アジ化ナトリウム15~25質量部、リン酸緩衝液75~125容量部を含む)を加え、500g/5分間で遠心分離し、上清を吸引除去し、50μLのブロッキング液を加え、氷上で20分間ブロッキングする。そのうち、ブロッキング溶液は、0.5μLのヒト免疫グロブリン溶液(ヒト免疫グロブリン15~25質量部、アジ化ナトリウム0.15~0.25質量部、リン酸緩衝液0.75~1.25容量部を含む)、0.5μLのマウス免疫グロブリン溶液(マウス免疫グロブリン15~25質量部、アジ化ナトリウム0.15~0.25質量部、リン酸緩衝液0.75~1.25容量部を含む)、0.5μLのラット免疫グロブリン溶液(ラット免疫グロブリン15~25質量部、アジ化ナトリウム0.15~0.25質量部、リン酸緩衝液0.75~1.25容量部を含む)、0.5μLのハムスター免疫グロブリン溶液(ハムスター免疫グロブリン15~25質量部、アジ化ナトリウム0.15~0.25質量部、リン酸緩衝液0.75~1.25容量部を含む)、及び48μLのウシ血清アルブミン溶液(ウシ血清アルブミン375~625質量部、アジ化ナトリウム15~25質量部、リン酸緩衝液75~125容量部を含む)からなる。
4)、50μLの細胞外抗体混合液(表1において34種類の細胞外抗体はそれぞれ0.5μl、各抗体濃度は0.1-1μg/μL、及びウシ血清アルブミン溶液(ウシ血清アルブミン375~625質量部、アジ化ナトリウム15~25質量部、リン酸緩衝液75~125容量部を含む)33μl)を加え、細胞を再懸濁し、氷上で30分間染色する。
5)、2mLのウシ血清アルブミン溶液(ウシ血清アルブミン375~625質量部、アジ化ナトリウム15~25質量部、リン酸緩衝液75~125容量部を含む)を添加し、500g/5分間で遠心分離し、上清を吸引除去し、0.5v/v‰の単細胞指示薬191/193Irを含む固定-破膜溶液1mlを添加し、細胞を再懸濁し、4℃で一晩放置する。
6)、2mLのウシ血清アルブミン溶液(ウシ血清アルブミン375~625質量部、アジ化ナトリウム15~25質量部、リン酸緩衝液75~125容量部を含む)を加え、800g/5分間で遠心分離し、上清を吸引除去する。対照群に50μLの固定-破膜溶液を加えてブランク対照とし、実験群に50μLの細胞内抗体混合液(表1において9種類の細胞内抗体はそれぞれ0.5μl、各抗体濃度は0.1-1μg/μL、及びウシ血清アルブミン溶液(ウシ血清アルブミン375~625質量部、アジ化ナトリウム15~25質量部、リン酸緩衝液75~125容量部を含む)45.5μl)を加え、細胞を再懸濁し、氷上で30分間放置する。
7)、2mLのウシ血清アルブミン溶液(ウシ血清アルブミン375~625質量部、アジ化ナトリウム15~25質量部、リン酸緩衝液75~125容量部を含む)を加え、800g/5分間で遠心分離し、上清を吸引除去する。
8)、2mLのウシ血清アルブミン溶液(ウシ血清アルブミン375~625質量部、アジ化ナトリウム15~25質量部、リン酸緩衝液75~125容量部を含む)を加え、800g/5分間で遠心分離し、上清を吸引除去する。
9)、2mLの脱イオン水を加え、800g/5分間で遠心分離し、上清を吸引除去する。
10)、2mLの脱イオン水を加え、800g/5分間で遠心分離し、上清を吸引除去する。
11)、サンプルを濾過し、細胞を計数し、体積を調整し、オンマシンに準備し、質量分析フロー式検出を行う。
分析結果は
図1Aに示すように、lysozymeとLactoferrinを用いて作図し、当該骨髄サンプルは三群に分けられ、そのうちlactoferrin+とLysozyme+の細胞集団は成熟顆粒球亜集団であり、成熟顆粒球マーカーのCD33と、CD11bと、CD15とを発現する(
図1B、
図1C)。Lactoferrinは中程度の強度であり、Lysozyme+の細胞集団は単球亜集団であり、単球マーカーのCD14と、CD64とを発現する(
図1D)。LactoferrinおよびLysozymeの低発現細胞集団は、有核赤血球亜集団およびリンパ球亜集団である。
図1Eに示すように、LactoferrinおよびLysozymeが低発現する細胞集団にCD45を用いて次の段階のゲーティングを行い、CD45+のリンパ球亜集団およびCD45-の有核赤血球亜集団を得る。
図1Fに示すように、CD19およびCD3を用いてCD45+リンパ球を群分け、CD3+CD19-のT細胞(
図1H)、CD3-CD19+のB細胞(
図1G)、およびCD3-CD19-のNK細胞(
図1I)を得る。
【0021】
実施例2
急性リンパ芽球性白血病患者の骨髄細胞の免疫表現型検査である。
1)、急性リンパ芽球性白血病患者の新鮮な骨髄を準備し、成熟赤血球を除去する。
2)、1-3×10^6個の細胞を取り、PBSで再懸濁し、体積を1mLに調節し、50μl-1mLの194Pt(0.1-1μM)を加え、室温で2分間染色し、細胞の死活を区別する。
3)、2mLのウシ血清アルブミン溶液(ウシ血清アルブミン375~625質量部、アジ化ナトリウム15~25質量部、リン酸緩衝液75~125容量部を含む)を加え、500g/5分間で遠心分離し、上清を吸引除去し、50μLのブロッキング液を加え、氷上で20分間ブロッキングする。そのうち、ブロッキング溶液は、0.5μLのヒト免疫グロブリン溶液(ヒト免疫グロブリン15~25質量部、アジ化ナトリウム0.15~0.25質量部、リン酸緩衝液0.75~1.25容量部を含む)、0.5μLのマウス免疫グロブリン溶液(マウス免疫グロブリン15~25質量部、アジ化ナトリウム0.15~0.25質量部、リン酸緩衝液0.75~1.25容量部を含む)、0.5μLのラット免疫グロブリン溶液(ラット免疫グロブリン15~25質量部、アジ化ナトリウム0.15~0.25質量部、リン酸緩衝液0.75~1.25容量部を含む)、0.5μLのハムスター免疫グロブリン溶液(ハムスター免疫グロブリン15~25質量部、アジ化ナトリウム0.15~0.25質量部、リン酸緩衝液0.75~1.25容量部を含む)、及び48μLのウシ血清アルブミン溶液(ウシ血清アルブミン375~625質量部、アジ化ナトリウム15~25質量部、リン酸緩衝液75~125容量部を含む)からなる。
4)、50μLの細胞外抗体混合液(表1において34種類の細胞外抗体はそれぞれ0.5μl、各抗体濃度は0.1-1μg/μL、及びウシ血清アルブミン溶液(ウシ血清アルブミン375~625質量部、アジ化ナトリウム15~25質量部、リン酸緩衝液75~125容量部を含む)33μl)を加え、細胞を再懸濁し、氷上で30分間染色する。
5)、2mLのウシ血清アルブミン溶液(ウシ血清アルブミン375~625質量部、アジ化ナトリウム15~25質量部、リン酸緩衝液75~125容量部を含む)を添加し、500g/5分間で遠心分離し、上清を吸引除去し、0.5v/v‰の単細胞指示薬191/193Irを含む固定-破膜溶液1mlを添加し、細胞を再懸濁し、4℃で一晩放置する。
6)、2mLのウシ血清アルブミン溶液(ウシ血清アルブミン375~625質量部、アジ化ナトリウム15~25質量部、リン酸緩衝液75~125容量部を含む)を加え、800g/5分間で遠心分離し、上清を吸引除去する。対照群に50μLの固定-破膜溶液を加えてブランク対照とし、実験群に50μLの細胞内抗体混合液(表1において9種類の細胞内抗体はそれぞれ0.5μl、各抗体濃度は0.1-1μg/μL、及びウシ血清アルブミン溶液(ウシ血清アルブミン375~625質量部、アジ化ナトリウム15~25質量部、リン酸緩衝液75~125容量部を含む)45.5μl)を加え、細胞を再懸濁し、氷上で30分間放置する。
7)、2mLのウシ血清アルブミン溶液(ウシ血清アルブミン375~625質量部、アジ化ナトリウム15~25質量部、リン酸緩衝液75~125容量部を含む)を加え、800g/5分間で遠心分離し、上清を吸引除去する。
8)、2mLのウシ血清アルブミン溶液(ウシ血清アルブミン375~625質量部、アジ化ナトリウム15~25質量部、リン酸緩衝液75~125容量部を含む)を加え、800g/5分間で遠心分離し、上清を吸引除去する。
9)、2mLの脱イオン水を加え、800g/5分間で遠心分離し、上清を吸引除去する。
10)、2mLの脱イオン水を加え、800g/5分間で遠心分離し、上清を吸引除去する。
11)、サンプルを濾過し、細胞を計数し、体積を調整し、オンマシンに準備し、質量分析フロー式検出を行う。
分析結果は
図2Aに示すように、lysozymeとLactoferrinを用いて作図し、当該骨髄サンプルは三群に分けられ、そのうちlactoferrin+とLysozyme+の細胞集団は成熟顆粒球亜集団(
図2B、
図2C)である。Lactoferrinは中程度の強度であり、Lysozyme+の細胞集団は単球亜集団(
図2D)である。LactoferrinおよびLysozymeの低発現細胞集団は、異常細胞亜集団およびリンパ球亜集団である。
図2Eに示すように、LactoferrinおよびLysozymeが低発現する細胞集団にCD45を用いて次の段階のゲーティングを行い、CD45+のリンパ球亜集団(
図2F)およびCD45弱陽性の異常細胞亜集団を得る。当該異常細胞はCD34と、CD117と、HLA-DRと、CD19とを発現する(
図2G、
図2H、
図2I)。
【0022】
実施例3
急性骨髄性白血病患者の骨髄細胞の免疫表現型検査である。
1)、急性骨髄性白血病患者の新鮮な骨髄を準備し、成熟赤血球を除去する。
2)、1-3×10^6個の細胞を取り、PBSで再懸濁し、体積を1mLに調節し、50μl-1mLの194Pt(0.1-1μM)を加え、室温で2分間染色し、細胞の死活を区別する。
3)、2mLのウシ血清アルブミン溶液(ウシ血清アルブミン375~625質量部、アジ化ナトリウム15~25質量部、リン酸緩衝液75~125容量部を含む)を加え、500g/5分間で遠心分離し、上清を吸引除去し、50μLのブロッキング液を加え、氷上で20分間ブロッキングする。そのうち、ブロッキング溶液は、0.5μLのヒト免疫グロブリン溶液(ヒト免疫グロブリン15~25質量部、アジ化ナトリウム0.15~0.25質量部、リン酸緩衝液0.75~1.25容量部を含む)、0.5μLのマウス免疫グロブリン溶液(マウス免疫グロブリン15~25質量部、アジ化ナトリウム0.15~0.25質量部、リン酸緩衝液0.75~1.25容量部を含む)、0.5μLのラット免疫グロブリン溶液(ラット免疫グロブリン15~25質量部、アジ化ナトリウム0.15~0.25質量部、リン酸緩衝液0.75~1.25容量部を含む)、0.5μLのハムスター免疫グロブリン溶液(ハムスター免疫グロブリン15~25質量部、アジ化ナトリウム0.15~0.25質量部、リン酸緩衝液0.75~1.25容量部を含む)、及び48μLのウシ血清アルブミン溶液(ウシ血清アルブミン375~625質量部、アジ化ナトリウム15~25質量部、リン酸緩衝液75~125容量部を含む)からなる。
4)、50μLの細胞外抗体混合液(表1において34種類の細胞外抗体はそれぞれ0.5μl、各抗体濃度は0.1-1μg/μL、及びウシ血清アルブミン溶液(ウシ血清アルブミン375~625質量部、アジ化ナトリウム15~25質量部、リン酸緩衝液75~125容量部を含む)33μl)を加え、細胞を再懸濁し、氷上で30分間染色する。
5)、2mLのウシ血清アルブミン溶液(ウシ血清アルブミン375~625質量部、アジ化ナトリウム15~25質量部、リン酸緩衝液75~125容量部を含む)を添加し、500g/5分間で遠心分離し、上清を吸引除去し、0.5v/v‰の単細胞指示薬191/193Irを含む固定-破膜溶液1mlを添加し、細胞を再懸濁し、4℃で一晩放置する。
6)、2mLのウシ血清アルブミン溶液(ウシ血清アルブミン375~625質量部、アジ化ナトリウム15~25質量部、リン酸緩衝液75~125容量部を含む)を加え、800g/5分間で遠心分離し、上清を吸引除去する。対照群に50μLの固定-破膜溶液を加えてブランク対照とし、実験群に50μLの細胞内抗体混合液(表1において9種類の細胞内抗体はそれぞれ0.5μl、各抗体濃度は0.1-1μg/μL、及びウシ血清アルブミン溶液(ウシ血清アルブミン375~625質量部、アジ化ナトリウム15~25質量部、リン酸緩衝液75~125容量部を含む)45.5μl)を加え、細胞を再懸濁し、氷上で30分間放置する。
7)、2mLのウシ血清アルブミン溶液(ウシ血清アルブミン375~625質量部、アジ化ナトリウム15~25質量部、リン酸緩衝液75~125容量部を含む)を加え、800g/5分間で遠心分離し、上清を吸引除去する。
8)、2mLのウシ血清アルブミン溶液(ウシ血清アルブミン375~625質量部、アジ化ナトリウム15~25質量部、リン酸緩衝液75~125容量部を含む)を加え、800g/5分間で遠心分離し、上清を吸引除去する。
9)、2mLの脱イオン水を加え、800g/5分間で遠心分離し、上清を吸引除去する。
10)、2mLの脱イオン水を加え、800g/5分間で遠心分離し、上清を吸引除去する。
11)、サンプルを濾過し、細胞を計数し、体積を調整し、オンマシンに準備し、質量分析フロー式検出を行う。
分析結果は
図3Aに示すように、lysozymeとLactoferrinを用いて作図し、当該骨髄サンプルは三群に分けられ、そのうちlactoferrin+とLysozyme+の細胞集団は成熟顆粒球亜集団(
図3B、
図3C)である。Lactoferrinは中程度の強度であり、Lysozyme+の細胞集団は単球亜集団(
図3D)である。LactoferrinおよびLysozymeの低発現細胞集団は、有核赤血球亜集団、異常細胞亜集団およびリンパ球亜集団である。
図3Eに示すように、LactoferrinおよびLysozymeが低発現する細胞集団にCD45を用いて次の段階のゲーティングを行い、CD45+のリンパ球亜集団(
図3G)、CD45弱陽性の異常細胞亜集団、及びCD45陰性の有核赤血球亜集団(
図3F)を得る。当該異常細胞はCD34と、CD117と、HLA-DRと、CD33と、CD13と、CD123とを発現する。(
図3H、
図3I、
図3J、
図3K、
図3L、
図3M)
【0023】
実施例4
骨髄異形成症候群(MDS)患者の骨髄細胞の免疫表現型検査である。
1)、骨髄異形成症候群患者の新鮮な骨髄を準備し、成熟赤血球を除去する。
2)、1-3×10^6個の細胞を取り、PBSで再懸濁し、体積を1mLに調節し、50μl-1mLの194Pt(0.1-1μM)を加え、室温で2分間染色し、細胞の死活を区別する。
3)、2mLのウシ血清アルブミン溶液(ウシ血清アルブミン375~625質量部、アジ化ナトリウム15~25質量部、リン酸緩衝液75~125容量部を含む)を加え、500g/5分間で遠心分離し、上清を吸引除去し、50μLのブロッキング液を加え、氷上で20分間ブロッキングする。そのうち、ブロッキング溶液は、0.5μLのヒト免疫グロブリン溶液(ヒト免疫グロブリン15~25質量部、アジ化ナトリウム0.15~0.25質量部、リン酸緩衝液0.75~1.25容量部を含む)、0.5μLのマウス免疫グロブリン溶液(マウス免疫グロブリン15~25質量部、アジ化ナトリウム0.15~0.25質量部、リン酸緩衝液0.75~1.25容量部を含む)、0.5μLのラット免疫グロブリン溶液(ラット免疫グロブリン15~25質量部、アジ化ナトリウム0.15~0.25質量部、リン酸緩衝液0.75~1.25容量部を含む)、0.5μLのハムスター免疫グロブリン溶液(ハムスター免疫グロブリン15~25質量部、アジ化ナトリウム0.15~0.25質量部、リン酸緩衝液0.75~1.25容量部を含む)、及び48μLのウシ血清アルブミン溶液(ウシ血清アルブミン375~625質量部、アジ化ナトリウム15~25質量部、リン酸緩衝液75~125容量部を含む)からなる。
4)、50μLの細胞外抗体混合液(表1において34種類の細胞外抗体はそれぞれ0.5μl、各抗体濃度は0.1-1μg/μL、及びウシ血清アルブミン溶液(ウシ血清アルブミン375~625質量部、アジ化ナトリウム15~25質量部、リン酸緩衝液75~125容量部を含む)33μl)を加え、細胞を再懸濁し、氷上で30分間染色する。
5)、2mLのウシ血清アルブミン溶液(ウシ血清アルブミン375~625質量部、アジ化ナトリウム15~25質量部、リン酸緩衝液75~125容量部を含む)を添加し、500g/5分間で遠心分離し、上清を吸引除去し、0.5v/v‰の単細胞指示薬191/193Irを含む固定-破膜溶液1mlを添加し、細胞を再懸濁し、4℃で一晩放置する。
6)、2mLのウシ血清アルブミン溶液(ウシ血清アルブミン375~625質量部、アジ化ナトリウム15~25質量部、リン酸緩衝液75~125容量部を含む)を加え、800g/5分間で遠心分離し、上清を吸引除去する。対照群に50μLの固定-破膜溶液を加えてブランク対照とし、実験群に50μLの細胞内抗体混合液(表1において9種類の細胞内抗体はそれぞれ0.5μl、各抗体濃度は0.1-1μg/μL、及びウシ血清アルブミン溶液(ウシ血清アルブミン375~625質量部、アジ化ナトリウム15~25質量部、リン酸緩衝液75~125容量部を含む)45.5μl)を加え、細胞を再懸濁し、氷上で30分間放置する。
7)、2mLのウシ血清アルブミン溶液(ウシ血清アルブミン375~625質量部、アジ化ナトリウム15~25質量部、リン酸緩衝液75~125容量部を含む)を加え、800g/5分間で遠心分離し、上清を吸引除去する。
8)、2mLのウシ血清アルブミン溶液(ウシ血清アルブミン375~625質量部、アジ化ナトリウム15~25質量部、リン酸緩衝液75~125容量部を含む)を加え、800g/5分間で遠心分離し、上清を吸引除去する。
9)、2mLの脱イオン水を加え、800g/5分間で遠心分離し、上清を吸引除去する。
10)、2mLの脱イオン水を加え、800g/5分間で遠心分離し、上清を吸引除去する。
11)、サンプルを濾過し、細胞を計数し、体積を調整し、オンマシンに準備し、質量分析フロー式検出を行う。
分析結果は
図4Aに示すように、lysozymeとLactoferrinを用いて作図し、当該骨髄サンプルは三群に分けられ、そのうちlactoferrin+とLysozyme+の細胞集団は成熟顆粒球亜集団(
図4B、
図4C)である。Lactoferrinは中程度の強度であり、Lysozyme+の細胞集団は単球亜集団(
図4D)である。LactoferrinおよびLysozymeの低発現細胞集団は、異常細胞亜集団およびリンパ球亜集団である。
図4Eに示すように、LactoferrinおよびLysozymeが低発現する細胞集団にCD45を用いて次の段階のゲーティングを行い、CD45+のリンパ球亜集団(
図4F、
図4G)、及びCD45弱陽性の異常細胞亜集団を得る。当該異常細胞はCD33と、CD15と、CD13と、CD11bと、CD19と、CD64とを発現する(
図4H、
図4I、
図4J、
図4K、
図4L)。
【0024】
実施例5
多発性骨髄腫患者の骨髄細胞の免疫表現型検査である。
1)、多発性骨髄腫患者の新鮮な骨髄を準備し、成熟赤血球を除去する。
2)、1-3×10^6個の細胞を取り、PBSで再懸濁し、体積を1mLに調節し、50μl-1mLの194Pt(0.1-1μM)を加え、室温で2分間染色し、細胞の死活を区別する。
3)、2mLのウシ血清アルブミン溶液(ウシ血清アルブミン375~625質量部、アジ化ナトリウム15~25質量部、リン酸緩衝液75~125容量部を含む)を加え、500g/5分間で遠心分離し、上清を吸引除去し、50μLのブロッキング液を加え、氷上で20分間ブロッキングする。そのうち、ブロッキング溶液は、0.5μLのヒト免疫グロブリン溶液(ヒト免疫グロブリン15~25質量部、アジ化ナトリウム0.15~0.25質量部、リン酸緩衝液0.75~1.25容量部を含む)、0.5μLのマウス免疫グロブリン溶液(マウス免疫グロブリン15~25質量部、アジ化ナトリウム0.15~0.25質量部、リン酸緩衝液0.75~1.25容量部を含む)、0.5μLのラット免疫グロブリン溶液(ラット免疫グロブリン15~25質量部、アジ化ナトリウム0.15~0.25質量部、リン酸緩衝液0.75~1.25容量部を含む)、0.5μLのハムスター免疫グロブリン溶液(ハムスター免疫グロブリン15~25質量部、アジ化ナトリウム0.15~0.25質量部、リン酸緩衝液0.75~1.25容量部を含む)、及び48μLのウシ血清アルブミン溶液(ウシ血清アルブミン375~625質量部、アジ化ナトリウム15~25質量部、リン酸緩衝液75~125容量部を含む)からなる。
4)、50μLの細胞外抗体混合液(表1において34種類の細胞外抗体はそれぞれ0.5μl、各抗体濃度は0.1-1μg/μL、及びウシ血清アルブミン溶液(ウシ血清アルブミン375~625質量部、アジ化ナトリウム15~25質量部、リン酸緩衝液75~125容量部を含む)33μl)を加え、細胞を再懸濁し、氷上で30分間染色する。
5)、2mLのウシ血清アルブミン溶液(ウシ血清アルブミン375~625質量部、アジ化ナトリウム15~25質量部、リン酸緩衝液75~125容量部を含む)を添加し、500g/5分間で遠心分離し、上清を吸引除去し、0.5v/v‰の単細胞指示薬191/193Irを含む固定-破膜溶液1mlを添加し、細胞を再懸濁し、4℃で一晩放置する。
6)、2mLのウシ血清アルブミン溶液(ウシ血清アルブミン375~625質量部、アジ化ナトリウム15~25質量部、リン酸緩衝液75~125容量部を含む)を加え、800g/5分間で遠心分離し、上清を吸引除去する。対照群に50μLの固定-破膜溶液を加えてブランク対照とし、実験群に50μLの細胞内抗体混合液(表1において9種類の細胞内抗体はそれぞれ0.5μl、各抗体濃度は0.1-1μg/μL、及びウシ血清アルブミン溶液(ウシ血清アルブミン375~625質量部、アジ化ナトリウム15~25質量部、リン酸緩衝液75~125容量部を含む)45.5μl)を加え、細胞を再懸濁し、氷上で30分間放置する。
7)、2mLのウシ血清アルブミン溶液(ウシ血清アルブミン375~625質量部、アジ化ナトリウム15~25質量部、リン酸緩衝液75~125容量部を含む)を加え、800g/5分間で遠心分離し、上清を吸引除去する。
8)、2mLのウシ血清アルブミン溶液(ウシ血清アルブミン375~625質量部、アジ化ナトリウム15~25質量部、リン酸緩衝液75~125容量部を含む)を加え、800g/5分間で遠心分離し、上清を吸引除去する。
9)、2mLの脱イオン水を加え、800g/5分間で遠心分離し、上清を吸引除去する。
10)、2mLの脱イオン水を加え、800g/5分間で遠心分離し、上清を吸引除去する。
11)、サンプルを濾過し、細胞を計数し、体積を調整し、オンマシンに準備し、質量分析フロー式検出を行う。
分析結果は
図5Aに示すように、lysozymeとLactoferrinを用いて作図し、当該骨髄サンプルは三群に分けられ、そのうちlactoferrin+とLysozyme+の細胞集団は成熟顆粒球亜集団(
図5B、
図5C)である。Lactoferrinは中程度の強度であり、Lysozyme+の細胞集団は単球亜集団(
図5D)である。LactoferrinおよびLysozymeの低発現細胞集団は、異常細胞亜集団およびリンパ球亜集団である。
図5Eに示すように、LactoferrinおよびLysozymeが低発現する細胞集団にCD45を用いて次の段階のゲーティングを行い、CD45+のリンパ球亜集団(
図5F、
図5G)、及びCD45陰性の異常細胞亜集団を得る。当該異常細胞は、CD38と、CD138と、Kappaと、CD20とを発現する。一方、CD56、CD45は陰性である(
図5H、
図5I、
図5J、
図5K、
図5L、
図5M)。
【手続補正書】
【提出日】2023-07-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
抗体の組み合わせはLactoferrin抗体とLysozyme抗体であり、Lactoferrin抗体とLysozyme抗体はそれぞれ金属タグを有し、Lactoferrin抗体とLysozyme抗体が有する金属タグは異なり、
質量分析フロー式血液腫瘍の免疫表現型検査における前記抗体の組み合わせの応用は、以下のステップを含み、
(1)成熟顆粒球亜集団、単球亜集団、及び他の細胞亜集団は、Lactoferrin抗体及びLysozyme抗体によって区別され、
(2)他の細胞亜集団は、原始及び幼若細胞亜集団および/または異常細胞亜集団、有核赤血球亜集団およびリンパ球亜集団を含み、さらにCD45抗体により区別され、
(3)血液腫瘍免疫表現型検査に一般的に使用される他の抗体による関連亜集団の抗原発現を分析し、関連亜集団の抗原に異常発現が存在するかどうかを判断し、
そのうち、Lactoferrin抗体、Lysozyme抗体、CD45抗体、血液腫瘍免疫表現型検査に一般的に使用される他の抗体はそれぞれ金属タグを付け、各抗体が付ける金属タグは異なる、ことを特徴とする質量分析フロー式血液腫瘍の免疫表現型検査における側方散乱光信号を代替する抗体組み合わせ。
【請求項2】
前記金属タグは89Y、115In、139La、141Pr、142Nd、143Nd、144Nd、145Nd、146Nd、147Sm、148Nd、149Sm、150Nd、151Eu、152Sm、153Eu、154Sm、155Gd、156Gd、157Gd、158Gd、159Tb、160Gd、161Dy、162Dy、163Dy、164Dy、165Ho、166Er、167Er、168Er、169Tm、170Er、171Yb、172Yb、173Yb、174Yb、175Lu、176Yb、195Pt、197Au、198Pt、209Biから選択される、ことを特徴とする請求項1に記載の質量分析フロー式血液腫瘍の免疫表現型検査における側方散乱光信号を代替する抗体組み合わせ。