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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023156095
(43)【公開日】2023-10-24
(54)【発明の名称】ゲームプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/85 20140101AFI20231017BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20231017BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20231017BHJP
   A63F 13/28 20140101ALI20231017BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20231017BHJP
【FI】
A63F13/85
A63F13/69
A63F13/53
A63F13/28
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022065754
(22)【出願日】2022-04-12
(71)【出願人】
【識別番号】521082178
【氏名又は名称】原田 鉄平
(74)【代理人】
【識別番号】100094525
【弁理士】
【氏名又は名称】土井 健二
(74)【代理人】
【識別番号】100094514
【弁理士】
【氏名又は名称】林 恒徳
(72)【発明者】
【氏名】原田 鉄平
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC18
(57)【要約】
【課題】デジタルゲームの実行において、ユーザの満足度の低下を抑制する。
【解決手段】第1条件を満たす時、デジタルゲーム内に登場する仮想物品を、前記デジタルゲーム内においてユーザに提供する仮想物品提供処理と、第2条件を満たす時、前記提供した前記仮想物品に対応する実物品を、前記ユーザが現実に取得できる実体化権利を、前記ユーザに提供する権利提供処理と、前記実体化権利の量に応じて、前記仮想物品に対応する実物品を前記ユーザに提供する実体提供処理と、をコンピュータに実行させるゲームプログラムであって、前記実体提供処理は、前記仮想物品に対応する実物品をユーザが取得できる手段を、デジタル画面上に表示させる処理を含む。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1条件を満たす時、デジタルゲーム内に登場する仮想物品を、前記デジタルゲーム内においてユーザに提供する仮想物品提供処理と、
第2条件を満たす時、前記提供した前記仮想物品に対応する実物品を、前記ユーザが現実に取得できる実体化権利を、前記ユーザに提供する権利提供処理と、
前記実体化権利の量に応じて、前記仮想物品に対応する実物品を前記ユーザに提供する実体提供処理と、をコンピュータに実行させるゲームプログラムであって、
前記実体提供処理は、前記仮想物品に対応する実物品を前記ユーザが取得できる手段を、デジタル画面上に表示させる処理を含む
ゲームプログラム。
【請求項2】
前記手段は、前記仮想物品に対応する実物品と交換可能な二次元コードを含む
請求項1記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記手段は、前記仮想物品に対応する実物品をダウンロードできるサイトを含む
請求項1記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記デジタル画面は、前記デジタルゲームが実行される筐体の画面を含む
請求項1記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記デジタル画面は、メール送信、WEBサイトのアクセスなどによって表示される画面であって、前記デジタルゲームが実行される筐体以外の通信機器に表示される画面を含む
請求項1記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記仮想物品に対応する実物品は、前記ユーザが前記デジタルゲームを行うことでは得られない未取得感覚に働きかける物品を含む
請求項1記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記未取得感覚は、味覚及び嗅覚の少なくとも一方を含む
請求項6記載のゲームプログラム。
【請求項8】
前記仮想物品に対応する実物品は、食事券又は食品との交換チケットを含む
請求項2記載のゲームプログラム。
【請求項9】
前記仮想物品に対応する実物品は、音声データを含む
請求項3記載のゲームプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、様々な運営会社から、インターネットなどの通信ネットワークを介して、デジタルな表示画面上で実行されるゲームが提供されている。このように、デジタルなデバイス(通信機器)を介して提供されるゲームは、例えば、コンピュータゲームやデジタルゲームと呼ばれる。
【0003】
ユーザは、例えば、デジタルゲームにおける仮想空間(仮想世界)において、ミニゲームを実行することで、特定のキャラクター、ゲーム内で使用できるアイテム、又はポイントなどを取得することができる場合がある。なお、以降ミニゲームとは、デジタルゲーム内で実行されるゲームを示す。
【0004】
ユーザは、デジタルゲームにおいて、ミニゲームを行うことにより、一定の満足を得ることができる。さらに、ユーザは、キャラクター、アイテム、及びポイントなど、デジタルゲーム内で様々なものを収集することで、一定の満足を得る場合もある。
【0005】
以下、デジタルゲームの満足度に関する発明は、以下の特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2021-020074号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、ユーザは、例えば、デジタルゲームを開始してから相当の期間が経過したり、収集可能な仮想空間上のアイテムを上限近くまで収集してしまったりした場合、単にミニゲームを行ったり、アイテムを収集するだけでは、満足を得られなくなってくる場合がある。
【0008】
そこで、一開示は、デジタルゲームの実行において、ユーザの満足度の低下を抑制するゲームプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1条件を満たす時、デジタルゲーム内に登場する仮想物品を、前記デジタルゲーム内においてユーザに提供する仮想物品提供処理と、 第2条件を満たす時、前記提供した前記仮想物品に対応する実物品を、前記ユーザが現実に取得できる実体化権利を、前記ユーザに提供する権利提供処理と、 前記実体化権利の量に応じて、前記仮想物品に対応する実物品を前記ユーザに提供する実体提供処理と、をコンピュータに実行させるゲームプログラムであって、前記実体提供処理は、前記仮想物品に対応する実物品をユーザが取得できる手段を、デジタル画面上に表示させる処理を含む。
【発明の効果】
【0010】
デジタルゲームの実行において、ユーザの満足度の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、デジタルゲームシステム10の構成の例を示す図である。
図2図2は、リアライズの例を示す図である。
図3図3は、ゲームサーバ200の構成例を表す図である。
図4図4は、デジタルゲームのユーザデバイス100上の画面遷移の例を示す図である。
図5図5は、ゲーム内通貨の例を示す図である。
図6図6は、キャラクターを取得した画面D11の例を示す図である。
図7図7は、リアライズの対象となるキャラクターを表示する画面D12の例を示す図である。
図8図8は、リアライズ券を取得する画面D13及び画面D14の例を示す図である。
図9図9は、リアライズ処理に関する画面D15及び画面D16の例を示す図である。
図10図10は、リアライズの例を示す図である。
図11図11は、実物品の例を示す図である。
図12図12は、提供方法、手段の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態について説明する。
【0013】
<デジタルゲームシステム10の構成例>
図1は、デジタルゲームシステム10の構成の例を示す図である。デジタルゲームシステム10は、ユーザデバイス100-1,2(以降、ユーザデバイス100と呼ぶ場合がある)、ゲームサーバ200、EC(Electronic Commerce)サーバ300、課金サーバ400、及びネットワーク500を有する。ユーザデバイス100、ゲームサーバ200、ECサーバ300、及び課金サーバ400は、互いにネットワーク500(例えばインターネット)を介して接続し、通信を行うことが可能である。
【0014】
ユーザデバイス100は、ゲームサーバ200によって提供されるデジタルゲームを実行し、デジタルゲームを画面表示するデバイスであって、例えば、コンピュータやタブレット端末である。ユーザは、ユーザデバイス100を操作し、例えば、デジタルゲームを提供するURL(Uniform Resource Locator)にアクセスしたり、あるいはデジタルゲームを提供するアプリケーションを実行したりすることで、デジタルゲームを実行する。
【0015】
ゲームサーバ200は、デジタルゲームを提供する通信装置であって、例えば、コンピュータやサーバマシンである。ゲームサーバ200は、例えば、複数のデジタルゲーム(又はデジタルゲームのアプリケーション)を提供するゲーム提供サイト(例えば、Google Play、App storeなど)を運営する企業(例えば、Google、Apple など)によって設置される。また、ゲームサーバ200は、例えば、ゲーム制作会社やデジタルゲームを提供する権利を所有する企業などによって設置されてもよい。
【0016】
ECサーバ300は、提供するデジタルゲームに関する処理を行う通信装置であって、例えば、コンピュータやサーバマシンである。ECサーバ300は、例えば、ユーザがデジタルゲームを実行した記録(セーブデータ)を記憶(管理)したり、デジタルゲームのメンテナンス(バージョンアップ、不具合の修正など)を行ったりする。また、ECサーバ300は、デジタルゲームの実行そのものを行ってもよい。ECサーバ300は、例えば、デジタルゲームの運営会社によって設置される。
【0017】
課金サーバ400は、ユーザに対して課金を行う通信装置であって、例えば、コンピュータやサーバマシンである。課金サーバ400は、例えば、ユーザがデジタルゲームを購入するとき、あるいは、ユーザがデジタルゲーム内で課金処理を行うときに、ユーザの課金を管理する。課金サーバ400は、例えば、ユーザの課金がクレジットカードによるものである場合、当該クレジットカード会社と通信を行い、当該クレジットカードが使用可能である否かなどを確認する。また、課金サーバ400は、例えば、ユーザによる課金が、ゲームサーバ200内での上限、あるいはECサーバ300内での上限に達していないかなどを確認する。すなわち、課金サーバ400は、ユーザのデジタルゲームに関する課金を監視し、課金の許可、不許可を決定する。
【0018】
なお、ゲームサーバ200、ECサーバ300、及び課金サーバ400は、それぞれ異なる装置であってもよいし、同じ装置であってもよい。また、ゲームサーバ200、ECサーバ300、及び課金サーバ400は、互いに通信が可能であれば、無線ネットワークやローカルネットワークと接続されてもよい。
【0019】
デジタルゲームシステム10において、ユーザは、デジタルゲーム上の仮想空間(仮想世界)で、例えば特定のキャラクターのカードなど、仮想物品を取得する。さらに、ユーザは、取得した仮想物品に対応する現実世界での物品(実体)を取得する権利を、デジタルゲーム上で取得する。ユーザは、この権利を使用し、現実世界において、実体を入手することができる。これにより、ユーザはデジタルゲームの実行を喚起され、デジタルゲーム実行における満足度が向上する。
【0020】
なお、仮想物品に対応する実体とは、仮想物品に関連した物品であり、例えば、カード、メダル、ステッカー、アクリル製品、金属製品 (缶バッジ、ピンバッジ、メダル等)、関連した人物(声優、主題歌を歌っている歌手など)のライブなどの招待チケット、キーホルダー、クリアファイル、ポスター、衣類関連品(タオル、ハンカチ、シャツなど)、バッグなどの物品を含む。仮想物品に関連した物品とは、例えば、あるキャラクターが印刷された、あるキャラクターに形を模した(模型、ぬいぐるみ、人形など)、あるいはあるキャラクターの名前や属性が印刷された物品などを含む。
【0021】
また、仮想物品に対応する実体とは、仮想物品に直接関連しない物品でもよく、例えば、あるキャラクターが仮想物品の場合、デジタルゲームの関連物品、他のデジタルゲームの関連物品など、あるキャラクターに直接関連しないものも含む。
【0022】
また、仮想物品と実体は、それぞれ一対一で対応してもよいし、一対多や、多対一で対応してもよい。いずれにせよ、ユーザは、デジタルゲーム内で取得したある仮想物品に対応するある実体を現実世界で入手することはできるが、デジタルゲーム内で取得していない別の仮想物品に対応する別の実体を、現実世界で入手することはできない。言い換えると、ユーザは、ある実体を入手するためには、デジタルゲーム内で、実体に対応する仮想物品を取得することが必要となる。
【0023】
以降、ユーザがデジタルゲーム上で取得した仮想物品に対応する実体(実物品)を、ユーザが現実世界において入手することを、リアライズと呼ぶ場合がある。
【0024】
<デジタルゲームシステムにおけるリアライズについて>
以下、リアライズについて説明する。図2は、リアライズの例を示す図である。
【0025】
ユーザU1は、現実世界のユーザである。ユーザU1は、例えば、デジタルゲームの仮想空間G1にログインすることで、仮想空間上のユーザU2を、デジタルゲーム内に登場させる。仮想空間G1は、デジタルゲーム内の仮想世界である。ユーザU1がデジタルゲームを実行することで、構築される空間である。運営会社C1は、デジタルゲームを提供する、あるいはデジタルゲームを製作した企業である。
【0026】
ユーザU2は、第1条件をクリアすることで、キャラクターAを取得する(S10)。キャラクターAは、例えば、キャラクターAが描かれたカードなどを含む、仮想物品の一例である。
【0027】
第1条件は、例えば、デジタルゲーム内で行うミニゲームでの勝利や所定以上の得点、ガチャの実行が含まれる。ガチャとは、デジタルゲームにおいて実行される抽選であって、抽選結果として、様々な仮想物品をユーザに提供する。
【0028】
また、ユーザU2は、第2条件をクリアすることで、リアライズ権利を取得する(S11)。リアライズ権利は、リアライズを実行するための権利である。リアライズ権利は、個数や量で表現され、ユーザは、例えば、所定個数や所定量のリアライズ権利を有すると、取得した仮想物品のリアライズを行うことができる。
【0029】
第2条件は、例えば、所定量の課金を行うことや、運営会社C1からの提供などが含まれる。例えば、ユーザU2は、課金することに付随して、課金量に応じた量(個数)のリアライズ権利を取得することができる。
【0030】
ユーザU2は、仮想空間G1において、リアライズ手続を行う(S12)。リアライズ手続S12は、ユーザU2が実物を入手したい仮想物品を選択する処理である。ユーザU2は、例えば、所有するリアライズ権利を所定量消費し、入手したいキャラクターAを選択する。
【0031】
ユーザU2がリアライズ手続S12を行うと、運営会社C1にリアライズ通知が送信される(S13)。リアライズ通知は、ユーザがリアライズ手続を行ったことを通知するメッセージであって、例えば、ユーザが選択した仮想物品を識別する情報が含まれる。この場合、リアライズ通知には、キャラクターAに関する情報が含まれる。また、リアライズ通知には、ユーザU1に関する情報も含まれる。ユーザU1に関する情報は、例えば、ユーザU1の識別子、住所などの個人情報、デジタルゲーム内での位置づけ(地位、ランクなど)などを含む。
【0032】
運営会社C1は、リアライズ通知を受信すると(S13)、リアライズ通知に含まれる仮想物品(この場合はキャラクターA)に対応する実体(例えば、キャラクターAのカード)を用意し(S14)、用意した実態をユーザU1に郵送する(S15)。なお、郵送S15は、ユーザU1に実体が届けばよく、特に郵送に限定されない。ユーザU1は、郵送S15により、実体を入手する。
【0033】
これにより、ユーザの新たな実体を入手したいという欲求を喚起し、ユーザのデジタルゲーム実行への欲求につながる。
【0034】
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態におけるデジタルゲームシステム10の構成は、例えば、図1と同様である。
【0035】
<ゲームサーバ200のハードウェア構成例>
図3は、ゲームサーバ200の構成例を表す図である。ゲームサーバ200は、デジタルゲームを提供する装置であり、例えば、コンピュータやサーバマシンである。
【0036】
ゲームサーバ200は、CPU(Central Processing Unit)210、ストレージ220、メモリ230、及び通信回路250を有する。
【0037】
ストレージ220は、プログラムやデータを記憶する、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、又はSSD(Solid State Drive)などの補助記憶装置である。ストレージ220は、デジタルゲームプログラム221を記憶する。
【0038】
メモリ230は、ストレージ220に記憶されているプログラムをロードする領域である。また、メモリ230、プログラムがデータを記憶する領域としても使用される。
【0039】
通信回路250は、他の装置と通信を行う回路であって、例えば、ネットワークインタエースカードや無線通信回路である。ゲームサーバ200は、通信回路250を介して、課金サーバ400、ユーザデバイス100、ECサーバ300などと通信を行う。
【0040】
CPU210は、ストレージ220に記憶されているプログラムを、メモリ230にロードし、ロードしたプログラムを実行し、各処理を実現するプロセッサである。
【0041】
CPU210は、デジタルゲームプログラム221を実行することで、デジタルゲームをユーザに提供する。デジタルゲームは、例えば、デバイス上でユーザが実行するゲームである。ユーザは、デジタルゲームにおいて、キャラクターを獲得したり、ミニゲームを行ったり、課金したり、リアライズを行ったりする。
【0042】
CPU210は、デジタルゲームプログラム221が有するミニゲームモジュール2211を実行することで、ミニゲームをユーザに提供する。ミニゲームは、デジタルゲーム内でユーザが実行するゲームであり、例えば、勝敗が付く対戦型ゲーム、与えられた課題を解決するシミュレーション型あるいはロールプレイング型ゲーム、及びパズル型ゲームなどを含む。
【0043】
CPU210は、デジタルゲームプログラム221が有する課金モジュール2212を実行することで、課金処理を行う。課金処理は、ユーザが課金を行い、デジタルゲーム内で使用できるアイテムなどを購入する処理である。課金処理は、例えば、ユーザがクレジットカード情報などを入力し、カード決済を使用して行われる。
【0044】
CPU210は、デジタルゲームプログラム221が有するキャラクター管理モジュール2213を実行することで、キャラクター管理処理を行う。キャラクター管理処理は、デジタルゲーム上でキャラクターを取得する処理や、キャラクターの管理(例えば、一覧の表示、キャラクターの属性を表示するなど)を行う処理である。
【0045】
CPU210は、デジタルゲームプログラム221が有するリアライズモジュール2214を実行することで、リアライズ処理を行う。リアライズ処理は、ユーザがリアライズを行う処理である。リアライズ処理は、例えば、ユーザがリアライズする対象となるキャラクターを選択する処理、実物品の送付先に関する情報を入力する処理、ユーザがリアライズ手続を行ったことを運営会社に通知する処理を含む。
【0046】
<デジタルゲームの画面遷移>
デジタルゲームの画面について説明する。まず、デジタルゲームの画面遷移の概要について説明する。図4は、デジタルゲームのユーザデバイス100上の画面遷移の例を示す図である。
【0047】
ログイン画面D1は、ユーザがデジタルゲームを起動したときに表示され、デジタルゲームにログインする手続きを行う画面である。ログイン画面は、例えば、ログイン名(ID)、パスワードなどの必要な内容の入力領域がある。ユーザは、ログイン画面D1にて、必要な情報を入力し、ログインボタンを押下すると、ゲームサーバ200(又は他の認証用サーバ)で、ログインが適正であるか否かを認証する。ログインが成功すると、メイン画面D2に遷移する(S100)。
【0048】
メイン画面D2は、デジタルゲームの様々な画面に遷移することができる画面である。メイン画面D2は、例えば、ユーザの操作に応じて、ガチャ画面D3、キャラクター一覧画面D4、ミニゲーム画面D5、課金画面D6へ遷移する(S101~S104)。また、メイン画面D2は、ガチャ画面D3、キャラクター一覧画面D4、ミニゲーム画面D5、課金画面D6から遷移する(S101~S104)。
【0049】
ユーザは、メイン画面D2で、ガチャ画面D3に遷移する操作を行うと、ガチャ画面D3に遷移する(S101)。ガチャ画面D3は、ガチャを実行する画面である。ユーザは、ガチャを実行することで、抽選結果として、様々なキャラクター(仮想物品)を取得することができる。ガチャが終了、あるいはユーザがメイン画面に戻る操作を実行すると、再度メイン画面D2に遷移する(S101)。
【0050】
ユーザは、メイン画面D2で、ミニゲーム画面D5に遷移する操作を行うと、ミニゲーム画面D5に遷移する(S103)。ミニゲーム画面D5は、ミニゲームを実行する画面である。ミニゲームは、コンピュータ又は他のユーザと一対一で対戦する、例えば、将棋やオセロなどの対戦形式のゲームである。また、ミニゲームは、コンピュータや他のユーザと一対多で対戦する、例えば、麻雀などの対戦形式のゲームであってもよい。さらに、ミニゲームは、ユーザが提供される条件をクリアすることに挑戦する、例えば、ハイアンドロー、パズルゲームなどの、ユーザ一人で実行するゲームであってもよい。ユーザは、ミニゲームを実施し、勝利条件を満たすことで、例えば、キャラクターを取得することができる。勝利条件は、例えば、対戦ゲームにおいて、勝利する(連続数回処理する)ことである。また、勝利条件は、例えば、得点を争うゲームにおいて、得点がある点数を超えることである。ミニゲームが終了、あるいはユーザがメイン画面に戻る操作を実行すると、再度メイン画面D2に遷移する(S103)。
【0051】
ユーザは、メイン画面D2でキャラクター一覧画面D4に遷移する(S102)。キャラクター一覧画面D4は、ユーザが取得したキャラクターの一覧を表示する画面である。キャラクターは、例えば、キャラクターカードとして表示されてもよい。ユーザは、キャラクター一覧画面D4にて、例えば、ミニゲームで使用するキャラクターを選択することができる。ユーザがメイン画面に戻る操作を実行すると、再度メイン画面D2に遷移する(S102)。また、ユーザがリアライズを行う操作を行うと、リアライズ画面D7に遷移する(S105)。
【0052】
リアライズ画面D7は、ユーザがリアライズ手続を実行する画面である。ユーザは、例えば、リアライズしたいキャラクターを選択し、リアライズ券(リアライズ権利)を消費し、リアライズ手続を行う。なお、キャラクターの選択は、例えば、キャラクター一覧画面D4で実行されてもよい。ユーザがリアライズ手続を行うと、例えば、対応する運営会社に対して、リアライズ通知が送信される。リアライズ手続が完了、あるいはユーザがキャラクター一覧画面に戻る操作を実行すると、再度キャラクター一覧画面D4に遷移する(S105)。
【0053】
ユーザは、メイン画面D2で、課金画面D6に遷移する操作を行うと、課金画面D6に遷移する(S104)。課金画面D6は、ユーザが課金を行い(金銭を支払い)、デジタルゲーム内で使用できるアイテムやゲーム通貨を取得する画面である。課金は、例えば、クレジットカードを用いて行われる。課金処理が終了、あるいはユーザがメイン画面に戻る操作を実行すると、再度メイン画面D2に遷移する(S104)。
【0054】
<ゲーム内通貨について>
デジタルゲームでは、ゲーム内で使用することが可能な通貨(体力を含む)であるゲーム内通貨が、複数存在する。図5は、ゲーム内通貨の例を示す図である。図5において、それぞれの取得方法、及び使用用途の例を説明する。
【0055】
ゲーム内通貨には、例えば、コインがある。コインは、ゲーム内で使用するアイテムの取得に使用される。アイテムは、例えば、ミニゲームを有利に進行するためのものや、スタミナを回復(増加)するためのものがある。コインは、課金により(課金した量に応じて)取得(購入)できる。また、コインは、運営会社から任意のタイミングで付与されることもある。
【0056】
ゲーム内通貨には、例えば、ポイントがある。ポイントは、ミニゲームの実施や、ガチャの実施に使用される。ポイントは、ミニゲームで勝利することで取得できる。また、ポイントは、ミニゲームで所定条件(ミニゲームの実行回数、勝利数、得点など)を満たすことで、取得できてもよい。
【0057】
ゲーム内通貨には、例えば、スタミナがある。スタミナは、ミニゲームの実施に使用される。スタミナは、時間の経過に応じて付与されたり、スタミナを回復されるアイテムを使用により取得できたりする。
【0058】
ゲーム内通貨には、例えば、リアライズ券がある。リアライズ券は、リアライズ権利であって、リアライズの実施に使用される。リアライズ券は、課金した量に応じて(あるいはコインの購入量に応じて)、取得することができる。また、リアライズ券は、運営会社から任意のタイミングで付与されることもある。さらに、リアライズ券は、リアライズを行うと、取得する実体に応じて消費される。
【0059】
<リアライズについて>
以下、具体的な画面の例を用いて、リアライズについて説明する。
【0060】
図6は、キャラクターを取得した画面D11の例を示す図である。画面D11は、例えば、ガチャ画面D3又はガチャ画面D3に付随(関連)するサブ画面である。画面D11は、ガチャを実行したことで獲得したキャラクターの一覧を表示する画面である。画面D11は、ユーザが、「キャラクターA」(表示部分P11)を取得したことを示す。ユーザは、さらに、ガチャを1回実施する場合はボタンP12を、ガチャを10回連続実行する場合はボタンP13を押下する。また、ユーザは、ガチャを終了する場合、ボタンP14を押下する。ボタンP14が押下されると、メイン画面D2やガチャ画面D3の初期(先頭)画面に遷移する。
【0061】
図7は、リアライズの対象となるキャラクターを表示する画面D12の例を示す図である。画面D12は、例えば、キャラクター一覧画面D4又はキャラクター一覧画面D4に付随するサブ画面である。画面D12は、ユーザが取得済みであるキャラクターを一覧形式で表示する画面である。画面D12は、ユーザが少なくとも9種類のキャラクターを取得していることを示す。画面D12は、スクロールバーP22を動かすことで、さらにキャラクターを表示される。ユーザは、画面D12に表示されているキャラクターの全て又は一部について、対応する実物品(例えば、キャラクターが印刷されたキャラクターカード)をリアライズする(現実世界において取得する)ことができる。ユーザは、他画面に遷移するボタン(図示しない。例えば、終了ボタンやOKボタン)を押下することで、メイン画面D2やキャラクター一覧画面D4の初期画面に遷移する。
【0062】
図8は、リアライズ券を取得する画面D13及び画面D14の例を示す図である。図8(A)の画面D13は、例えば、コインを購入するための課金画面D6又は課金画面D6に付随するサブ画面である。画面D13は、購入したいコインの量と、購入にかかる費用が表示される(表示部分P31)。また、表示部分P31には、ユーザがコインを購入することでリアライズ券が付与されることを示し、「+リアライズ券1枚」として表示される。リアライズ券は、コインの購入量が増加すると、取得できる枚数(量)が増加する。ユーザは、購入するコインの枚数に対応する表示部分を選択すると、画面D14に遷移する。
【0063】
図8(B)の画面D14は、例えば、コインの購入を確認する課金画面D6又は課金画面D6に付随するサブ画面である。画面D14は、ユーザが選択したコインの購入内容が表示される(表示部分P41)。表示部分P41は、ユーザが選択したコインの購入量に加え、リアライズ券がおまけとして1枚付与されることを示す「リアライズ券(おまけ)」が表示される。ユーザは、購入を行う場合、ボタンP42を押下し、コインを購入し、リアライズ券を取得する。また、ユーザは、購入をキャンセルする場合、ボタンP43を押下し、課金処理を終了、又はコイン購入の再選択を行う。
【0064】
図9は、リアライズ処理に関する画面D15及び画面D16の例を示す図である。図9(A)の画面D15は、例えば、リアライズ手続を行うリアライズ画面D7又はリアライズ画面D7に付随するサブ画面である。画面D15は、リアライズ券の残数(表示部分P52)、及びリアライズ可能なキャラクターの一覧(表示部分P51)が表示される。ユーザは、リアライズ券の残数の範囲内で、リアライズ可能なキャラクターを選択する。ユーザは、例えば、「キャラクターA」を選択し、ボタンP53を押下することで、「キャラクターAのカード」のリアライズ手続を行う。ボタンP53を押下すると、画面D16に遷移する。
【0065】
図9(B)は、例えば、実物品の送付先の住所を入力するリアライズ画面D7又はリアライズ画面D7に付随するサブ画面である。ユーザは、例えば、自宅の住所を入力し、ボタンD61を押下すると、リアライズ手続が完了し、キャラクターAに対応する実物品(例えば、キャラクターAのキャラクターカード)に関する情報を含むリアライズ通知が、運営会社に送信される。これにより、運営会社からユーザの登録した住所にキャラクターAのキャラクターカードが送付(郵送)され、リアライズが完了する。
【0066】
このように、ユーザは、ガチャを実行し(第1条件)、様々なキャラクター(仮想物品)を、デジタルゲーム空間において取得する。そして、ユーザは、取得したキャラクターから、リアライズするキャラクターを選択する。そして、ユーザは、リアライズ処理を行い、運営会社から選択したキャラクターに対応するキャラクターカード(実物品)を、リアライズ券(リアライズ権利)を消費し、現実世界において取得する。なお、ユーザは、コインを購入する(第2条件)ことに付随し、デジタルゲーム空間においてリアライズ券を取得する。
【0067】
<変形例>
上述したリアライズ券の取得方法は、あくまで一例である。リアライズ券は、例えば、ミニゲームの実行結果に伴い、取得されてもよい。例えば、ミニゲームの実行回数や勝利回数などに応じて、リアライズ券をユーザに付与してもよい。さらに、リアライズ券は、ゲーム内で使用するアイテムなど、コイン以外のものの購入に付随して付与されてもよい。さらに、リアライズ券は、例えば、上述したポイント、コイン、スタミナなどと交換することで付与されてもよい。また、ユーザは、課金によってリアライズ券を取得できてもよい。さらに、リアライズ券は、運営会社が、不定期にユーザに配布してもよい。
【0068】
また、仮想物品及び実物品は、キャラクターに関するものに限られない。例えば、仮想物品がデジタルゲームのキャラクターが装備する装備品であってもよい。この場合、実物品は、例えば、実際の装備可能な装備品であってもよいし、装備品を縮小した置物であってもよい。
【0069】
上述した画面及び画面遷移は、あくまで一例である。例えば、キャラクター一覧画面から、選択したキャラクターに対応する実物品のリアライズ手続きを行うリアライズ画面に遷移してもよい。また、住所の入力は、例えば、事前に住所等を登録している場合、省略されてもよい。
【0070】
また、ユーザは、郵送に代えて、実物品を店頭などで交換してもよい。この場合、例えば、ユーザは、郵送された交換権と実物品を店頭で交換する。また、例えば、ユーザは、実物品との交換を認証された画面をスマートフォン上に表示し、当該画面を店員に提示し、実物品を受け取ってもよい。
【0071】
また、ミニゲームは、デジタルゲームそのものと置き換えて考えてもよい。例えば、ミニゲームにおける勝利条件は、例えば、デジタルゲームがロールプレイングゲームである場合、ユーザが仮想世界内を冒険して特定のアイテムを取得(探し出す、敵から奪い取るなど)したり、ユーザが経験値を積み上げることで所定のレベル(第1レベル)に到達したりすることを含む。
【0072】
なお、ミニゲーム(デジタルゲームそのものを含む)の勝利条件として、以下が例として挙げられる。勝利条件は、例えば、ロールプレイングゲームにおいて、キャラクター(主人公)を最大レベルまで育成することを含む。また、勝利条件は、例えば、ロールプレイングゲームにおいて、ボスキャラクターを倒すことを含む。勝利条件は、例えば、対戦ゲームにおいて、相手(コンピュータ、他のユーザ)を倒すこと、及びその回数が所定数以上であることを含む。勝利条件は、例えば、スポーツゲームにおいて、優勝することを含む。勝利条件は、例えば、パズルゲームや音ゲーム(音声に対応してユーザが所定操作を行うゲーム)で、ある所定以上のコンボ数(連続して成功する数)や所定以上の得点を達成することを含む。また、勝利条件は、例えば、シューティングゲーム(対戦相手は他のユーザやコンピュータ)で、対戦相手に勝利することを含む。
【0073】
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態におけるデジタルゲームシステム10の構成は、例えば、図1と同様である。
【0074】
第1の実施の形態では、図2に示すように、ユーザが仮想空間上でキャラクターAを取得し、キャラクターAに対応する実物品を取得する場合を例とし、リアライズについて説明を行った。この場合、ユーザに実物品を提供する方法として、郵送などの直接ユーザに手渡すことを例示した。また、この場合、実物品として、カードなどの形状を有する有形物を例示した。
【0075】
第3の実施の形態では、ユーザがアイテムBを取得し、アイテムBに対応する実物品を取得する場合を例として説明する。そして、実物品としては、有形物に限定されず、無形物も対象とする。さらに、実物品の提供方法(手段)として、郵送や直接ユーザに手渡す以外に、間接的に(例えば、URLの表示、ダウンロードなど)提供する方法も対象とする。
【0076】
<デジタルゲームシステムにおけるリアライズについて>
以下、リアライズについて説明する。図10は、第3の実施の形態における、リアライズの例を示す図である。なお、図10における構成及び処理内容は、特にことわりのない限り、図2と同様であるものとする。
【0077】
ユーザU2(仮想空間上のユーザ)は、第1条件をクリアすることで、アイテムBを取得する(S10)。アイテムBは、ユーザU2が仮想空間上における仮想物品である。
【0078】
アイテムBは、例えば、キャラクターやキャラクターカードなどである。また、アイテムBは、例えば、仮想空間上のキャラクターが食する食品、食事、薬などである。また、アイテムBは、例えば、キャラクターがゲーム内で行った体験などである。さらに、アイテムBは、例えば、ゲーム内で使用された音楽、キャラクターのセリフなどである。すなわち、アイテムBは、ゲーム内で行われること、取得できるもの、キャラクターが体験できるであろうことなど、有形、無形に関わらない全ての事象や物品である。
【0079】
ユーザU2は、第2条件をクリアすることで、リアライズ権利を取得する(S11)。そして、ユーザU2は、仮想空間G1において、リアライズ手続を行う(S12)。
【0080】
ユーザU2がリアライズ手続S12を行うと、運営会社C1にリアライズ通知が送信される(S13)。
【0081】
運営会社C1は、リアライズ通知を受信すると(S13)、リアライズ通知に含まれる仮想物品(この場合はアイテムB)に対応する実物品、あるいは、対応する実物品を取得するための手段を用意する(S25)。
【0082】
図11は、実物品の例を示す図である。第3の実施の形態において、実物品は、ゲーム内(仮想空間内)でユーザが得られない感覚に働きかける(刺激する)ものとする。また、第3の実施の形態において、実物品は、ゲーム内(仮想空間内)でユーザが得ることができるが、満足度、精度、品質などにおいて十分ではない感覚に働きかけるものであってもよい。
【0083】
図11においては、触覚、聴覚、味覚、嗅覚に対応する実物品の例を説明する。ここで、図11では、視覚については図示しない。視覚は、ゲーム内でユーザが得ることできる感覚であり、ユーザに所定度合いの満足感を与えることができていると想定されること、さらに、有形物には形状があり、視覚に働きかけることは当然であること、などから、特に図示しないこととする。ただし、以下に例示する実物品のうち、有形物については、視覚効果も得られるため、ゲーム内で与える以上の満足感をユーザに与えることができる。また、無形物についても、イベントやコンサートに参加することによる視覚効果は得られる場合があり、満足感をユーザに与えることができる。
【0084】
図11において、実物品は、感覚ごとに振り分けられる。これは、実物品が、主にどの感覚を刺激するものであるかを考慮し、代表的な感覚に振り分けたものである。実際の実物品は、複数の感覚に対して刺激を与える場合もあり、図11の表の感覚に限定されない。以下、感覚ごとに説明する。
【0085】
触覚は、ユーザがゲーム機や通信機器を触ること(持つこと、操作すること)で得られる感覚である。しかし、ユーザが実物品を手にすることで得られる触覚は、ゲーム内で得ることはできず、よりユーザに満足感を与えるものである。例えば、ユーザは、実物品を触ることにより、ゲーム機からは得られない、温度感覚(熱い、冷たいなど)、質感(やわらかい、かたい、ざらざらしている、つるつるしているなど)などを、得られる場合がある。
【0086】
触覚に働きかける実物品は、カード、メダル、バッジ、ピンバッジ、キーホルダー、クリアファイル、ポスター、衣料品、ぬいぐるみ、人形、ステッカー、アクリル製品、ファブリック製品、文具などの有形物である。また、触覚に働きかける実物品は、例えば、乾電池や家電製品などを含んでもよい。
【0087】
また、触覚に働きかける実物品として、握手会の参加チケットがある。握手会は、例えば、ユーザが現地に赴き、キャラクターの声優や台本の作者などと握手をするイベントである。ユーザは、当該イベントに参加し、対象者と握手をすることで、仮想空間では得られない触覚による満足を得ることができる。
【0088】
聴覚は、ユーザがゲーム機や通信機器から流れる音声を聞くことで得られる感覚である。しかし、ユーザは、より高音質な音声(音楽)を聞いたり、長時間(例えばフルコーラス)の音楽を聴いたりすることで、さらなる満足感を得られる。また、ユーザは、例えば、デジタル機器を介さない生の演奏や声を聞くことで、臨場感や親近感を得られ、より満足感を得られる。
【0089】
聴覚に働きかける実物品は、コンサートのチケットなどの有形物である。なお、コンサート自体は、無形物である。コンサートは、例えば、キャラクターの声優などのコンサートである。ユーザは、コンサートに参加(観覧)することで、聴覚を刺激される。
【0090】
また、聴覚に働きかける実物品は、音楽、声優の音声などの無形物である。音楽は、例えば、ゲーム音楽、テレビCM等で使用された音楽などである。また、声優の音声は、例えば、ユーザの名前をセリフの一部に盛り込むなどの演出を含んでもよい。
【0091】
味覚は、ゲーム機や通信機器からは得られない感覚である。ユーザは、味覚を刺激されることで、仮想空間からは得られない感覚を得ることができ、より満足感を得ることができる。
【0092】
味覚に働きかける実物品は、菓子、飲料、食品などの有形物である。これらの実物品は、例えば、キャラクターがパッケージに印刷されていたり、ゲーム中に食されたものであったりしてもよい。ユーザは、これらの実物品を食することで、味覚を刺激され、ゲーム内では得られない満足感を得ることができる。食品は、例えば、生鮮食品(肉、野菜、魚など)、インスタント食品(即席麺など)、レトルト食品(レトルトカレーなど)を含む。
【0093】
また、味覚に働きかける実物品は、食事券や料理体験の参加チケットである。ユーザは、例えば、店頭で食事券を使用し、食品や料理を得ることができる。料理の提供は、サービスであり、無形物である。また、ユーザは、現地に赴き、参加チケットを使用して料理体験をすることができる。料理体験自体は、無形物である。これにより、ユーザは、味覚を刺激され、ゲーム内では得られない満足感を得ることができる。また、ユーザは、例えば、ゲーム内でキャラクターが食した料理を現実に食することで、ゲーム内のキャラクターに対する親近感が向上する。
【0094】
嗅覚は、ゲーム機や通信機器からは得られない感覚である。ユーザは、嗅覚を刺激されることで、仮想空間からは得られない感覚を得ることができ、より満足感を得ることができる。
【0095】
嗅覚に働きかける実物品は、香水、香り付きカード、花などの有形物である。これらの香りは、例えば、キャラクターを連想させる(関連する)香りであってもよい。また、これらの香りは、例えば、ゲーム内に登場する花、食事、場所などに関連する香りであってもよい。ユーザは、これらの実物品の香りを嗅ぐことで、嗅覚を刺激され、ゲーム内では得られない満足感を得ることができる。
【0096】
次に、対応する実物品を取得するための手段(S25)の具体例について説明する。図12は、提供方法、手段の例を示す図である。以下、実物品の特性ごとに説明する。
【0097】
実物品が有形物である場合について説明する。運営会社C1は、例えば、ユーザに実物品を郵送する。郵送とは、郵便による配達を示し、郵便に代替し、配送サービスであってもよいし、ユーザに直接手渡してもよい。また、運営会社C1は、実物品に交換可能な交換チケットを郵送してもよい。
【0098】
また、運営会社C1は、実物品に交換可能なチケットを、デジタル画面上に表示してもよい。例えば、運営会社C1は、画面上に二次元コード(バーコード、QRコード(登録商標)など)を表示し、当該二次元コードを交換チケットして提供してもよい。ユーザは、例えば、画面上(例えば移動体通信機器)に当該二次元コードを表示し、店頭にて二次元コードを専用のリーダに読み込ませることで、実物品との交換の権利を有することを店員に認識させ、実物品を得ることができる。具体例としては、ユーザは、画面上にハンバーガー(実物品)の交換チケットに該当するQRコードを表示し、ハンバーガー店の店員に提示する。そして、店員は、専用のQRコードリーダを使用し、当該QRコードを読み取る。そして、ユーザは、店員からハンバーガーを受ける取り、実物品を得ることができる。
【0099】
提供方法が画面上に二次元コードを表示させることである場合、郵送と比較し、ユーザに届くまでの時間が短縮できたり、コストが削減できたりする。
【0100】
次に、実物品が無形物である場合について説明する。無形物は、形状を持たない物品であり、郵送できないものを示す。
【0101】
無形物の実物品は、例えば、ユーザが体験するものである。体験とは、例えば、コンサート、スポーツ観戦、イベントなど、ユーザが現地に赴き、参加したり観覧したりする催しである。また、体験とは、何を作成する体験などであってもよい。なお、体験は、一般的には「~体験キット」など、ユーザが自宅で体験できる部品や道具のセットも含まれるが、これらのものは郵送可能であるため、有形物として扱うものとする。本実施例における体験は、郵送できないものを示す。体験が実物品である場合、実物品は、例えば、当該体験に参加できるチケットの郵送や、当該チケットに対応する二次元コードの画面上への表示によって、ユーザに提供される。
【0102】
また、実物品は、例えば、データなどの無形物である。データは、例えば、音楽データ、画像データ、音声データなどを含む。データなどの無形物が実物品である場合、運営会社C1は、データをダウンロード可能にすることで、ユーザに提供する。例えば、運営会社C1は、データがダウンロードできるサイトをWEB上に用意する。当該サイトは、パスワードを入力することなど所定の手続きをユーザに実施させることで、データのダウンロードが可能なサイトである。運営会社C1は、ユーザにパスワード及びサイトのURLを通知することで、ユーザに対して当該サイトでのデータダウンロードを行わせることができる。
【0103】
提供方法がダウンロードサイトを準備することである場合、郵送と比較し、ユーザに届くまでの時間が短縮できたり、コストが削減できたりする。
【0104】
なお、運営会社C1は、データが実物品である場合、データを記憶したデータ媒体(CD、DVDなど)を、ユーザに郵送してもよい。
【符号の説明】
【0105】
10 :デジタルゲームシステム
100 :ユーザデバイス
200 :ゲームサーバ
210 :CPU
220 :ストレージ
221 :デジタルゲームプログラム
2211 :ミニゲームモジュール
2212 :課金モジュール
2213 :キャラクター管理モジュール
2214 :リアライズモジュール
230 :メモリ
250 :通信回路
300 :ECサーバ
400 :課金サーバ
500 :ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12