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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023156141
(43)【公開日】2023-10-24
(54)【発明の名称】人力駆動車用の操作装置
(51)【国際特許分類】
   B62K 23/02 20060101AFI20231017BHJP
   B62M 25/08 20060101ALI20231017BHJP
   B62M 25/04 20060101ALI20231017BHJP
   H01H 21/00 20060101ALI20231017BHJP
【FI】
B62K23/02
B62M25/08
B62M25/04 Z
H01H21/00 360Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】27
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022065828
(22)【出願日】2022-04-12
(71)【出願人】
【識別番号】000002439
【氏名又は名称】株式会社シマノ
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】三島 栄治
(72)【発明者】
【氏名】三木 良晃
(72)【発明者】
【氏名】山崎 陵
【テーマコード(参考)】
5G219
【Fターム(参考)】
5G219GS21
5G219KY04
5G219KY23
(57)【要約】
【課題】ユーザビリティに貢献できる人力駆動車用の操作装置を提供する。
【解決手段】人力駆動車用の操作装置は、ベース部材と、前記ベース部材に設けられ、少なくとも1つの操作面を有する少なくとも1つの操作部材と、前記少なくとも1つの操作面の外縁によって定義される操作領域に少なくとも一部が設けられる少なくとも1つの追加操作部材と、を備え、前記少なくとも1つの操作面は、第1方向に延び、前記少なくとも1つの追加操作部材は、第1方向において、前記少なくとも1つの操作面のうちの、中央よりも端部寄りに設けられる。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人力駆動車用の操作装置であって、
ベース部材と、
前記ベース部材に設けられ、少なくとも1つの操作面を有する少なくとも1つの操作部材と、
前記少なくとも1つの操作面の外縁によって定義される操作領域に少なくとも一部が設けられる少なくとも1つの追加操作部材と、を備え、
前記少なくとも1つの操作面は、第1方向に延び、
前記少なくとも1つの追加操作部材は、前記第1方向において、前記少なくとも1つの操作面のうちの、中央よりも端部寄りに設けられる、操作装置。
【請求項2】
前記少なくとも1つの追加操作部材は、前記少なくとも1つの操作面のうちの前記外縁よりも内側、かつ、前記外縁から離れた位置に配置される、請求項1に記載の操作装置。
【請求項3】
前記少なくとも1つの操作面は、少なくとも1つの開口部を備え、
前記少なくとも1つの追加操作部材は、前記少なくとも1つの開口部に設けられる、請求項1に記載の操作装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つの操作部材が動く場合に、前記少なくとも1つの追加操作部材の動きを規制する規制構造をさらに備える、請求項1に記載の操作装置。
【請求項5】
人力駆動車用の操作装置であって、
ベース部材と、
前記ベース部材に設けられ、少なくとも1つの操作面を有する少なくとも1つの操作部材と、
前記少なくとも1つの操作面に設けられる少なくとも1つの追加操作部材と、
前記少なくとも1つの操作部材が動く場合に、前記少なくとも1つの追加操作部材の動きを規制する規制構造と、を備える、操作装置。
【請求項6】
前記規制構造は、前記少なくとも1つの操作部材に設けられる第1係合部と、前記少なくとも1つの追加操作部材に設けられ、前記第1係合部に係合可能な第2係合部と、を含む、請求項4または5に記載の操作装置。
【請求項7】
前記少なくとも1つの追加操作部材は、
少なくとも1つの追加操作面を有し、
前記少なくとも1つの追加操作面が前記少なくとも1つの操作面から突出可能に構成される、請求項4または5に記載の操作装置。
【請求項8】
前記ベース部材と前記少なくとも1つの追加操作部材との間に設けられる少なくとも1つの追加電気スイッチをさらに備える、請求項4または5に記載の操作装置。
【請求項9】
前記ベース部材と前記少なくとも1つの操作部材との間に設けられる少なくとも1つの電気スイッチをさらに備え、
前記少なくとも1つの追加電気スイッチと、前記少なくとも1つの電気スイッチとは、1つの基板上に設けられる、請求項8に記載の操作装置。
【請求項10】
前記少なくとも1つの操作部材は、第1操作部材、および、第2操作部材を含み、
前記少なくとも1つの操作面は、前記第1操作部材が有する第1操作面、および、前記第2操作部材が有する第2操作面を含む、請求項4または5に記載の操作装置。
【請求項11】
前記少なくとも1つの追加操作部材は、前記第1操作面および前記第2操作面の一方にのみ設けられる、請求項10に記載の操作装置。
【請求項12】
前記少なくとも1つの操作面に設けられ、前記人力駆動車に関する情報を発光によって報知する少なくとも1つの報知部を備える、請求項4または5に記載の操作装置。
【請求項13】
人力駆動車用の操作装置であって、
ベース部材と、
前記ベース部材に設けられ、少なくとも1つの操作面を有する少なくとも1つの操作部材と、
前記少なくとも1つの操作面に設けられ、前記人力駆動車に関する情報を発光によって報知する少なくとも1つの報知部を備える、操作装置。
【請求項14】
前記ベース部材と前記少なくとも1つの操作部材との間に設けられる少なくとも1つの電気スイッチをさらに備え、
前記少なくとも1つの電気スイッチと、前記少なくとも1つの報知部とは、1つの基板上に設けられる、請求項13に記載の操作装置。
【請求項15】
前記少なくとも1つの操作部材は、前記ベース部材に対して移動可能に前記ベース部材に設けられる、請求項13に記載の操作装置。
【請求項16】
前記少なくとも1つの報知部は、前記少なくとも1つの操作部材の操作対象に関する情報を表示するように構成される、請求項13に記載の操作装置。
【請求項17】
前記少なくとも1つの操作部材は、第1操作部材、および、第2操作部材を含み、
前記少なくとも1つの操作面は、前記第1操作部材が有する第1操作面、および、前記第2操作部材が有する第2操作面を含む、請求項11に記載の操作装置。
【請求項18】
前記少なくとも1つの報知部は、前記第1操作面および前記第2操作面の一方にのみ設けられる、請求項17に記載の操作装置。
【請求項19】
前記少なくとも1つの操作面に設けられ、人力駆動車に関する情報を発光によって報知する少なくとも1つの報知部を備え、
前記少なくとも1つの追加操作部材は、前記第1操作面および前記第2操作面の一方に設けられ、
前記少なくとも1つの報知部は、前記第1操作面および前記第2操作面の他方に設けられる、請求項10に記載の操作装置。
【請求項20】
前記第1操作部材と前記第2操作部材とは、配置方向に並ぶように配置される、請求項10に記載の操作装置。
【請求項21】
前記第1操作部材は、第1軸心まわりに揺動可能に前記ベース部材に設けられ、
前記第2操作部材は、第2軸心まわりに揺動可能に前記ベース部材に設けられ、
前記第1操作部材と前記第2操作部材とは、互いに独立して揺動可能に前記ベース部材に設けられる、請求項20に記載の操作装置。
【請求項22】
前記第1軸心および前記第2軸心は、所定方向に沿って延びる、請求項21に記載の操作装置。
【請求項23】
前記配置方向と前記所定方向とは直交する、請求項22に記載の操作装置。
【請求項24】
少なくとも1つの所定操作部材と、
前記ベース部材に設けられ、前記少なくとも1つの操作部材が配置される第1配置部と、
前記ベース部材に設けられ、前記少なくとも1つの所定操作部材が配置される第2配置部と、をさらに備え、
前記第1配置部は、第1方向に延びるように構成され、
前記第2配置部は、前記第1方向と実質的に直交する第2方向に延びるように構成され、
前記少なくとも1つの操作部材および前記少なくとも1つの所定操作部材は、前記第1方向および前記第2方向に実質的に平行する所定平面上に配置されるように構成される、請求項1、5、および13のいずれか一項に記載の操作装置。
【請求項25】
人力駆動車用の操作装置であって、
ベース部材と、
少なくとも1つの操作部材と、
少なくとも1つの所定操作部材と、
前記ベース部材に設けられ、前記少なくとも1つの操作部材が配置される第1配置部と、
前記ベース部材に設けられ、前記少なくとも1つの所定操作部材が配置される第2配置部と、を備え、
前記第1配置部は、第1方向に延びるように構成され、
前記第2配置部は、前記第1方向と実質的に直交する第2方向に延びるように構成され、
前記少なくとも1つの操作部材および前記少なくとも1つの所定操作部材は、前記第1方向および前記第2方向に実質的に平行する所定平面上に配置されるように構成される、操作装置。
【請求項26】
第1基板および第2基板をさらに備え、
前記第1配置部は、前記第1基板に設けられ、
前記第2配置部は、前記第2基板に設けられる、請求項24に記載の操作装置。
【請求項27】
前記少なくとも1つの所定操作部材は、第1所定操作部材、および、第2所定操作部材を含み、
前記第1所定操作部材と前記第2所定操作部材とは、前記第2方向に並ぶように配置される、請求項24に記載の操作装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、人力駆動車用の操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1に開示される人力駆動車用は、操作装置を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-123493号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の目的の1つは、ユーザビリティに貢献できる人力駆動車用の操作装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第1側面に従う操作装置は、人力駆動車用の操作装置であって、ベース部材と、前記ベース部材に設けられ、少なくとも1つの操作面を有する少なくとも1つの操作部材と、前記少なくとも1つの操作面の外縁によって定義される操作領域に少なくとも一部が設けられる少なくとも1つの追加操作部材と、を備え、前記少なくとも1つの操作面は、第1方向に延び、前記少なくとも1つの追加操作部材は、前記第1方向において、前記少なくとも1つの操作面のうちの、中央よりも端部寄りに設けられる。
第1側面の操作装置によれば、少なくとも1つの操作面の外縁によって定義される操作領域に少なくとも1つの追加操作部材の少なくとも一部が設けられるため、ユーザは少なくとも1つの操作部材と、少なくとも1つの追加操作部材との両方を少ない動きによって操作できる。したがって、人力駆動車用の操作装置は、ユーザビリティに貢献できる。
【0006】
本開示の第1側面に従う第2側面の操作装置において、前記少なくとも1つの追加操作部材は、前記少なくとも1つの操作面のうちの前記外縁よりも内側、かつ、前記外縁から離れた位置に配置される。
第2側面の操作装置によれば、少なくとも1つの追加操作部材は、少なくとも1つの操作面のうちの外縁よりも内側、かつ、外縁から離れた位置に配置されるため、ユーザが少なくとも1つの追加操作部材を操作しやすい。
【0007】
本開示の第1または第2側面に従う第3側面の操作装置において、前記少なくとも1つの操作面は、少なくとも1つの開口部を備え、前記少なくとも1つの追加操作部材は、前記少なくとも1つの開口部に設けられる。
第3側面の操作装置によれば、少なくとも1つの追加操作部材を少なくとも1つの開口部に配置できる。
【0008】
本開示の第1から第3側面のいずれか1つに従う第4側面の操作装置において、前記少なくとも1つの操作部材が動く場合に、前記少なくとも1つの追加操作部材の動きを規制する規制構造をさらに備える。
第4側面の操作装置によれば、規制構造によって少なくとも1つの操作部材を、少なくとも1つの追加操作部材から独立して動かせる。
【0009】
本開示の第5側面に従う操作装置は、人力駆動車用の操作装置であって、ベース部材と、前記ベース部材に設けられ、少なくとも1つの操作面を有する少なくとも1つの操作部材と、前記少なくとも1つの操作面に設けられる少なくとも1つの追加操作部材と、前記少なくとも1つの操作部材が動く場合に、前記少なくとも1つの追加操作部材の動きを規制する規制構造と、を備える。
第5側面の操作装置によれば、規制構造によって少なくとも1つの操作部材を、少なくとも1つの追加操作部材から独立して動かせる。したがって、人力駆動車用の操作装置は、ユーザビリティに貢献できる。
【0010】
本開示の第4または第5側面に従う第6側面の操作装置において、前記規制構造は、前記少なくとも1つの操作部材に設けられる第1係合部と、前記少なくとも1つの追加操作部材に設けられ、前記第1係合部に係合可能な第2係合部と、を含む。
第6側面の操作装置によれば、第1係合部と、第2係合部とが係合することによって少なくとも1つの追加操作部材が動く場合に、少なくとも1つの操作部材の動きを好適に規制できる。
【0011】
本開示の第1から第6側面のいずれか1つに従う第7側面の操作装置において、前記少なくとも1つの追加操作部材は、少なくとも1つの追加操作面を有し、前記少なくとも1つの追加操作面が前記少なくとも1つの操作面から突出可能に構成される。
第7側面の操作装置によれば、少なくとも1つの追加操作面が少なくとも1つの操作面から突出可能に構成されるため、少なくとも1つの追加操作部材を操作しやすい。
【0012】
本開示の第1から第7側面のいずれか1つに従う第8側面の操作装置において、前記ベース部材と前記少なくとも1つの追加操作部材との間に設けられる少なくとも1つの追加電気スイッチをさらに備える。
第8側面の操作装置によれば、少なくとも1つの追加電気スイッチによって、少なくとも1つの追加操作部材の操作に応じて電気信号を好適に生成できる。
【0013】
本開示の第8側面に従う第9側面の操作装置において、前記ベース部材と前記少なくとも1つの操作部材との間に設けられる少なくとも1つの電気スイッチをさらに備え、前記少なくとも1つの追加電気スイッチと、前記少なくとも1つの電気スイッチとは、1つの基板上に設けられる。
第9側面の操作装置によれば、少なくとも1つの追加電気スイッチと、少なくとも1つの電気スイッチとが、1つの基板上に設けられるため、部品点数を削減できる。
【0014】
本開示の第1から第9側面のいずれか1つに従う第10側面の操作装置において、前記少なくとも1つの操作部材は、第1操作部材、および、第2操作部材を含み、前記少なくとも1つの操作面は、前記第1操作部材が有する第1操作面、および、前記第2操作部材が有する第2操作面を含む。
第10側面の操作装置によれば、第1操作部材および第2操作部材のそれぞれに異なる操作対象または操作結果を対応付けできる。
【0015】
本開示の第10側面に従う第11側面の操作装置において、前記少なくとも1つの追加操作部材は、前記第1操作面および前記第2操作面の一方にのみ設けられる。
第11側面の操作装置によれば、少なくとも1つの操作部材が第1操作面および第2操作面の一方にのみ設けられるため、操作部材の数を抑制できる。
【0016】
本開示の第1から第11側面のいずれか1つに従う第12側面の操作装置において、前記少なくとも1つの操作面に設けられ、前記人力駆動車に関する情報を発光によって報知する少なくとも1つの報知部を備える。
第12側面の操作装置によれば、ユーザが視覚によって人力駆動車に関する情報を把握できる。
【0017】
本開示の第13側面に従う操作装置は、人力駆動車用の操作装置であって、ベース部材と、前記ベース部材に設けられ、少なくとも1つの操作面を有する少なくとも1つの操作部材と、前記少なくとも1つの操作面に設けられ、前記人力駆動車に関する情報を発光によって報知する少なくとも1つの報知部を備える。
第13側面の操作装置によれば、ユーザが視覚によって人力駆動車に関する情報を把握できる。したがって、人力駆動車用の操作装置は、ユーザビリティに貢献できる。
【0018】
本開示の第13側面に従う第14側面の操作装置において、前記ベース部材と前記少なくとも1つの操作部材との間に設けられる少なくとも1つの電気スイッチをさらに備え、前記少なくとも1つの電気スイッチと、前記少なくとも1つの報知部とは、1つの基板上に設けられる。
第14側面の操作装置によれば、少なくとも1つの電気スイッチと、少なくとも1つの報知部とが、1つの基板上に設けられるため、部品点数を削減できる。
【0019】
本開示の第12から第14側面のいずれか1つに従う第15側面の操作装置において、前記少なくとも1つの操作部材は、前記ベース部材に対して移動可能に前記ベース部材に設けられる。
第15側面の操作装置によれば、少なくとも1つの操作部材が、ベース部材に対して移動可能にベース部材に設けられるため、少なくとも1つの操作部材をユーザが好適に操作できる。
【0020】
本開示の第12から第15側面のいずれか1つに従う第16側面の操作装置において、前記少なくとも1つの報知部は、前記少なくとも1つの操作部材の操作対象に関する情報を表示するように構成される。
第16側面の操作装置によれば、ユーザが少なくとも1つの操作部材の操作対象に関する情報を把握できる。
【0021】
本開示の第11から第16側面のいずれか1つに従う第17側面の操作装置において、前記少なくとも1つの操作部材は、第1操作部材、および、第2操作部材を含み、前記少なくとも1つの操作面は、前記第1操作部材が有する第1操作面、および、前記第2操作部材が有する第2操作面を含む。
第17側面の操作装置によれば、第1操作部材および第2操作部材のそれぞれに異なる操作対象または操作結果を対応付けできる。
【0022】
本開示の第17側面に従う第18側面の操作装置において、前記少なくとも1つの報知部は、前記第1操作面および前記第2操作面の一方にのみ設けられる、請求項17に記載の操作装置。
第18側面の操作装置によれば、少なくとも1つの報知部が第1操作面および第2操作面の一方にのみ設けられるため、操作部材の数を抑制できる。
【0023】
本開示の第10側面に従う第19側面の操作装置において、前記少なくとも1つの操作面に設けられ、人力駆動車に関する情報を発光によって報知する少なくとも1つの報知部を備え、前記少なくとも1つの追加操作部材は、前記第1操作面および前記第2操作面の一方に設けられ、前記少なくとも1つの報知部は、前記第1操作面および前記第2操作面の他方に設けられる。
第19側面の操作装置によれば、少なくとも1つの追加操作部材と、少なくとも1つの報知部とが、各別の操作面に設けられるため、1つの操作部材の構造の複雑化を抑制できる。
【0024】
本開示の第10、第11、および、第17から第19側面のいずれか1つに従う第20側面の操作装置において、前記第1操作部材と前記第2操作部材とは、配置方向に並ぶように配置される。
第20側面の操作装置によれば、第1操作部材と第2操作部材とを、配置方向に並べて配置できる。
【0025】
本開示の第20側面に従う第21側面の操作装置において、前記第1操作部材は、第1軸心まわりに揺動可能に前記ベース部材に設けられ、前記第2操作部材は、第2軸心まわりに揺動可能に前記ベース部材に設けられ、前記第1操作部材と前記第2操作部材とは、互いに独立して揺動可能に前記ベース部材に設けられる。
第21側面の操作装置によれば、第1操作部材と第2操作部材とが、互いに独立して揺動可能にベース部材に設けられるため、ユーザが第1操作部材と第2操作部材とをそれぞれ好適に操作できる。
【0026】
本開示の第21側面に従う第22側面の操作装置において、前記第1軸心および前記第2軸心は、所定方向に沿って延びる。
第22側面の操作装置によれば、第1軸心および第2軸心が、所定方向に沿って延びるように第1操作部材および第2操作部材を構成できる。
【0027】
本開示の第22側面に従う第23側面の操作装置において、前記配置方向と前記所定方向とは直交する。
第23側面の操作装置によれば、配置方向と所定方向とが直交するように、第1操作部材および第2操作部材を構成できる。
【0028】
本開示の第1から第23側面のいずれか1つに従う第24側面の操作装置において、少なくとも1つの所定操作部材と、前記ベース部材に設けられ、前記少なくとも1つの操作部材が配置される第1配置部と、前記ベース部材に設けられ、前記少なくとも1つの所定操作部材が配置される第2配置部と、をさらに備え、前記第1配置部は、第1方向に延びるように構成され、前記第2配置部は、前記第1方向と実質的に直交する第2方向に延びるように構成され、前記少なくとも1つの操作部材および前記少なくとも1つの所定操作部材は、前記第1方向および前記第2方向に実質的に平行する所定平面上に配置されるように構成される。
第24側面の操作装置によれば、少なくとも1つの操作部材および少なくとも1つの所定操作部材を、所定平面上に配置できるため、ユーザが少なくとも1つの操作部材および少なくとも1つの所定操作部材の位置を把握しやすい。
【0029】
本開示の第25側面に従う操作装置は、人力駆動車用の操作装置であって、ベース部材と、少なくとも1つの操作部材と、少なくとも1つの所定操作部材と、前記ベース部材に設けられ、前記少なくとも1つの操作部材が配置される第1配置部と、前記ベース部材に設けられ、前記少なくとも1つの所定操作部材が配置される第2配置部と、を備え、前記第1配置部は、第1方向に延びるように構成され、前記第2配置部は、前記第1方向と実質的に直交する第2方向に延びるように構成され、前記少なくとも1つの操作部材および前記少なくとも1つの所定操作部材は、前記第1方向および前記第2方向に実質的に平行する所定平面上に配置されるように構成される。
第25側面の操作装置によれば、少なくとも1つの操作部材および少なくとも1つの所定操作部材を、所定平面上に配置できるため、ユーザが少なくとも1つの操作部材および少なくとも1つの所定操作部材の位置を把握しやすい。したがって、人力駆動車用の操作装置は、ユーザビリティに貢献できる。
【0030】
本開示の第24または第25側面に従う第26側面の操作装置において、第1基板および第2基板をさらに備え、前記第1配置部は、前記第1基板に設けられ、前記第2配置部は、前記第2基板に設けられる。
第26側面の操作装置によれば、第1配置部および第2配置部を、それぞれ異なる基板に設けることができる。
【0031】
本開示の第24から第26側面のいずれか1つに従う第27側面の操作装置において、前記少なくとも1つの所定操作部材は、第1所定操作部材、および、第2所定操作部材を含み、前記第1所定操作部材と前記第2所定操作部材とは、前記第2方向に並ぶように配置される。
第27側面の操作装置によれば、第1所定操作部材と第2所定操作部材とを、第2方向に並ぶように配置できる。
【発明の効果】
【0032】
本開示の人力駆動車用の操作装置は、ユーザビリティに貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】第1実施形態の人力駆動車用の操作装置の斜視図である。
図2図1の人力駆動車用の操作装置の分解斜視図である。
図3図1の人力駆動車用の操作装置の側面図である。
図4図1の人力駆動車用の操作装置の正面図である。
図5図1の人力駆動車用の操作装置の平面図である。
図6図1の人力駆動車用の操作装置の断面図である。
図7】第2実施形態の人力駆動車用の操作装置の部分断面図である。
図8】第1変更例の人力駆動車用の操作装置の模式図である。
図9】第2変更例の人力駆動車用の操作装置の模式図である。
図10図9の第1操作部材が操作される場合の人力駆動車用の操作装置の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
<第1実施形態>
図1から図6を参照して、第1実施形態の人力駆動車用の操作装置20が説明される。人力駆動車は、少なくとも1つの車輪を有し、少なくとも人力駆動力によって駆動できる乗り物である。人力駆動車は、例えばマウンテンバイク、ロードバイク、シティバイク、カーゴバイク、および、ハンドバイク、リカンベントなど種々の種類の自転車を含む。人力駆動車が有する車輪の数は限定されない。人力駆動車は、例えば1輪車および3輪以上の車輪を有する乗り物も含む。人力駆動車は、人力駆動力のみによって駆動できる乗り物に限定されない。人力駆動車は、人力駆動力だけではなく、電気モータの駆動力を推進に利用するイーバイク(E-bike)を含む。イーバイクは、電気モータによって推進が補助される電動アシスト自転車を含む。以下、実施形態において、人力駆動車を、自転車として説明する。
【0035】
本明細書において、以下の方向を示す用語「前(フロント)」、「後ろ(リア)」、「前方」、「後方」、「左」、「右」、「横」、「上方」、および、「下方」、ならびに任意の他の類似の方向を示す用語は、人力駆動車の基準位置(例えば、サドルまたはシート上)においてハンドルバーを向いたライダを基準に決定されるそれらの方向を指す。
【0036】
図1に示されるように、人力駆動車10は、人力駆動車用の操作装置20を備える。操作装置20は、人力駆動車10に設けられる対象部材12に取り付けられる。対象部材12の一例は、パイプ部材14である。パイプ部材14の一例は、ハンドルバー、または、人力駆動車10の本体を構成するフレームである。対象部材12は、操作装置20とは異なるコンポーネントであってもよい。例えば、操作装置20とは異なるコンポーネントは、アシスト操作装置、変速操作装置、シートポスト操作装置、制動操作装置、および、サスペンション操作装置の少なくとも1つを含む。例えば、変速操作装置は、ロードバイクのシフタを含む。
【0037】
例えば、操作装置20は、ベース部材22と、少なくとも1つの操作部材24と、少なくとも1つの追加操作部材26と、を備える。
【0038】
例えば、ベース部材22は、パイプ部材14に取り付け可能に構成される。例えば、操作装置20は、電気ケーブルを介して、人力駆動車10のコンポーネントと接続される。操作装置20は、無線通信によって、人力駆動車10のコンポーネントと接続されてもよい。例えば、コンポーネントは、アシスト操作装置、変速操作装置、シートポスト操作装置、制動操作装置、および、サスペンション操作装置の少なくとも1つを含む。
【0039】
例えば、ベース部材22は、クランプ28を含む。クランプ28は、パイプ部材14に取り付け可能に構成される。クランプ28の内側には、パイプ部材14が挿入される。例えば、クランプ28に設けられる雌ねじ部にボルトがねじ込まれることによって、クランプ28がパイプ部材14に取り付けられる。例えば、クランプ28は、金属材料を含む。
【0040】
例えば、ベース部材22は、支持部30を含む。支持部30は、クランプ28の少なくとも一部を覆うように構成される。例えば、パイプ部材14の軸方向におけるベース部材22の寸法は、5mm以上、かつ、30mm以下に設定される。
【0041】
少なくとも1つの操作部材24は、ベース部材22に設けられ、少なくとも1つの操作面32を有する。本明細書において、「操作面」という用語は、例えば、ユーザが操作面を有する操作部を操作する場合にユーザが触れる面を意味する。例えば、「操作面」は、ユーザが操作面に触れて操作面を押すことによって、操作面を有する操作部材が動作するように構成される。
【0042】
図4に示されるように、例えば、操作面32は、平面視において四角形状を有する。例えば、操作面32は、平面視において長方形状を有する。例えば、少なくとも1つの操作面32は、第1方向X1に延びる。例えば、第1方向X1は、長方形状の長軸方向に一致する。例えば、第1方向X1は、直線方向である。
【0043】
図1から図4に示されるように、例えば、少なくとも1つの操作部材24は、第1操作部材34、および、第2操作部材36を含む。少なくとも1つの操作面32は、第1操作部材34が有する第1操作面34A、および、第2操作部材36が有する第2操作面36Aを含む。例えば、第1操作面34Aは、平面視において四角形状を有する。例えば、第1操作面34Aは、平面視において長方形状を有する。例えば、第2操作面36Aは、平面視において四角形状を有する。例えば、第2操作面36Aは、平面視において長方形状を有する。例えば、第2操作面36Aは、平面視において、第1操作面34Aと同じ形状を有する。
【0044】
例えば、第1操作部材34と第2操作部材36とは、配置方向XAに並ぶように配置される。例えば、第1操作部材34および第2操作部材36は、第1操作面34Aと第2操作面36Aとが隣り合うように、配置方向XAに並ぶように配置される。例えば、第1操作部材34および第2操作部材36は、第1操作面34Aの長手方向と、第2操作面36Aの長手方向とが一致するように、配置方向XAに並ぶように配置される。
【0045】
例えば、第1操作面34Aは、湾曲するように構成される。例えば、第1操作面34Aは、配置方向XAにおける中間部分が凹むように湾曲する。第1操作面34Aの形状は、図1から図6に示すものに限定されない。例えば、第1操作面34Aは、平面であってもよく、配置方向XAにおける中間部分が膨らむように湾曲するように構成されてもよい。例えば、第2操作面36Aは、湾曲するように構成される。例えば、第2操作面36Aは、配置方向XAにおける中間部分が凹むように湾曲する。第2操作面36Aの形状は、図1から図6に示すものに限定されない。例えば、第2操作面36Aは、平面であってもよく、配置方向XAにおける中間部分が膨らむように湾曲するように構成されてもよい。第1操作面34Aおよび第2操作面36Aは、配置方向XAにおける中間部分が凹むように湾曲するため、ユーザが第1操作面34Aまたは第2操作面36Aに指をかけたときに、第1操作面34Aまたは第2操作面36Aを押しやすい。
【0046】
例えば、少なくとも1つの操作部材24は、ベース部材22に対して移動可能にベース部材22に設けられる。例えば、第1操作部材34は、第1軸心C1まわりに揺動可能にベース部材22に設けられる。例えば、第2操作部材36は、第2軸心C2まわりに揺動可能にベース部材22に設けられる。例えば、第1操作部材34と第2操作部材36とは、互いに独立して揺動可能にベース部材22に設けられる。
【0047】
例えば、第1軸心C1および第2軸心C2は、所定方向XBに沿って延びる。例えば、配置方向XAと所定方向XBとは直交する。例えば、第1軸心C1と第2軸心C2とは同軸である。第1軸心C1と第2軸心C2とは異なっていてもよい。例えば、所定方向XBは、パイプ部材14の軸方向と平行する。
【0048】
例えば、操作装置20は、軸部材38をさらに備える。例えば、軸部材38は、第1操作部材34を配置方向XAと直交する方向に貫通する。例えば、軸部材38は、第2操作部材36を配置方向XAと直交する方向に貫通する。配置方向XAにおいて、第1操作部材34のうちの第2操作部材36側の端部34Xには、軸部材38が取り付けられる。配置方向XAにおいて、第2操作部材36のうちの第1操作部材34側の端部36Xには、軸部材38が取り付けられる。例えば、第1操作部材34および第2操作部材36は、単一の軸部材38によって、ベース部材22に互いに独立して揺動可能に取り付けられる。
【0049】
例えば、少なくとも1つの追加操作部材26は、第1操作面34Aおよび第2操作面36Aの一方にのみ設けられる。少なくとも1つの追加操作部材26は、第2操作面36Aにのみ設けられてもよい。少なくとも1つの追加操作部材26は、第1操作面34Aおよび第2操作面36Aの両方に設けられてもよい。本実施形態では、少なくとも1つの追加操作部材26は、第1操作面34Aにのみ設けられる。
【0050】
例えば、少なくとも1つの追加操作部材26は、少なくとも1つの操作面32の外縁によって定義される操作領域RAに少なくとも一部が設けられる。操作領域RAは、操作面32ごとに定義される。本実施形態では、少なくとも1つの追加操作部材26は、第1操作面34Aの外縁によって定義される操作領域RA1に少なくとも一部が設けられる。例えば、少なくとも1つの追加操作部材26は、操作面32の外縁によって定義される操作領域RAに全体が設けられる。本実施形態では、少なくとも1つの追加操作部材26は、第1操作面34Aの外縁によって定義される操作領域RA1に全体が設けられる。例えば、所定方向XBにおける操作領域RAの寸法は、操作装置20の寸法と実質的に等しい。例えば、配置方向XAにおける操作領域RAの寸法は、操作装置20の寸法よりも小さい。
【0051】
例えば、少なくとも1つの追加操作部材26は、第1方向X1において、少なくとも1つの操作面32のうちの、中央よりも端部寄りに設けられる。例えば、第1方向X1は、配置方向XAと一致する。例えば、少なくとも1つの追加操作部材26は、少なくとも1つの操作面32のうちの外縁よりも内側、かつ、外縁から離れた位置に配置される。少なくとも1つの操作面32は、第1方向X1に延びる。本実施形態の少なくとも1つの追加操作部材26は、第1方向X1において、第1操作面34Aのうちの、中央よりも端部34X寄りに設けられる。例えば、少なくとも1つの追加操作部材26の全体は、第1方向X1において、第1操作面34Aのうちの、中央よりも端部34X側に設けられる。
【0052】
例えば、第1方向X1において、少なくとも1つの追加操作部材26は、第1操作面34Aよりも小さい。例えば、第1方向X1において、少なくとも1つの追加操作部材26は、第1操作面34Aの寸法LAの半分以下、かつ、8分の1以上である。例えば、第1方向X1と直交する方向において、少なくとも1つの追加操作部材26は、第1操作面34Aよりも小さい。例えば、第1方向X1と直交する方向において、少なくとも1つの追加操作部材26は、第1操作面34Aの寸法LBの4分の1以上、かつ、3分の2以下である。
【0053】
例えば、少なくとも1つの操作面32は、少なくとも1つの開口部32Pを備える。例えば、少なくとも1つの追加操作部材26は、少なくとも1つの開口部32Pに設けられる。例えば、少なくとも1つの追加操作部材26は、少なくとも1つの追加操作面26Aを有する。例えば、少なくとも1つの追加操作面26Aが少なくとも1つの操作面32から突出可能に構成される。例えば、少なくとも1つの追加操作面26Aは、少なくとも1つの開口部32Pから突出可能に構成される。例えば、少なくとも1つの追加操作部材26は、ベース部材22に対して移動可能にベース部材22に設けられる。
【0054】
例えば、少なくとも1つの追加操作部材26は、少なくとも1つの操作面32から突出した状態において、ユーザが追加操作部材26を操作可能に構成される。例えば、少なくとも1つの追加操作部材26は、追加操作面26Aが押されることによって、操作面32からの突出量が小さくなる。
【0055】
例えば、操作装置20は、少なくとも1つの所定操作部材42と、第1配置部44と、第2配置部46と、をさらに備える。例えば、第1配置部44は、ベース部材22に設けられ、少なくとも1つの操作部材24が配置される。例えば、第2配置部46は、ベース部材22に設けられ、少なくとも1つの所定操作部材42が配置される。例えば、第1配置部44は、第1方向X1に延びるように構成される。例えば、第2配置部46は、第1方向X1と実質的に直交する第2方向X2に延びるように構成される。例えば、少なくとも1つの操作部材24および少なくとも1つの所定操作部材42は、第1方向X1および第2方向X2に実質的に平行する所定平面DX上に配置されるように構成される。例えば、第1方向X1は、直線方向である。
【0056】
例えば、少なくとも1つの所定操作部材42は、第1所定操作部材42A、および、第2所定操作部材42Bを含む。例えば、第1所定操作部材42Aと第2所定操作部材42Bとは、第2方向X2に並ぶように配置される。
【0057】
図2および図6に示されるように、例えば、操作装置20は、ベース部材22と少なくとも1つの操作部材24との間に設けられる少なくとも1つの電気スイッチ40をさらに備える。例えば、1つの操作部材24に対して、1つの電気スイッチ40が設けられる。例えば、少なくとも1つの電気スイッチ40は、第1操作部材34に対応する第1電気スイッチ40Aを含む。例えば、少なくとも1つの電気スイッチ40は、第2操作部材36に対応する第2電気スイッチ40Bを含む。例えば、操作装置20は、操作部材24と、電気スイッチ40との間に配置される補助部材40Xをさらに備える。例えば、補助部材40Xは、可撓性を有する。例えば、補助部材40Xは、ゴムを含む。例えば、補助部材40Xは、エラストマー等の樹脂材料を含んでもよい。
【0058】
例えば、操作装置20は、ベース部材22と少なくとも1つの追加操作部材26との間に設けられる少なくとも1つの追加電気スイッチ48をさらに備える。例えば、操作装置20は、追加操作部材26と、追加電気スイッチ48との間に配置される追加補助部材48Xをさらに備える。例えば、追加補助部材48Xは、可撓性を有する。例えば、追加補助部材48Xは、ゴムを含む。例えば、追加補助部材48Xは、エラストマー等の樹脂材料を含んでもよい。
【0059】
例えば、操作装置20は、ベース部材22と少なくとも1つの所定操作部材42との間に設けられる少なくとも1つの所定電気スイッチ42Xをさらに備える。例えば、少なくとも1つの所定電気スイッチ42Xは、第1操作部材34に対応する所定電気スイッチ42Xを含む。例えば、少なくとも1つの所定電気スイッチ42Xは、第2操作部材36に対応する所定電気スイッチ42Xを含む。例えば、操作装置20は、所定操作部材42と、所定電気スイッチ42Xの間に配置される所定補助部材42Yをさらに備える。例えば、所定補助部材42Yは、可撓性を有する。例えば、所定補助部材42Yは、ゴムを含む。例えば、所定補助部材42Yは、エラストマー等の樹脂材料を含んでもよい。
【0060】
例えば、操作装置20は、基板50をさらに備える。例えば、基板50は、支持部30に取り付けられる。例えば、少なくとも1つの追加電気スイッチ48と、少なくとも1つの電気スイッチ40とは、1つの基板50上に設けられる。例えば、基板50は、配置方向XAに延びるように構成される。
【0061】
例えば、操作装置20は、第1基板52および第2基板54をさらに備える。例えば、第1配置部44は、第1基板52に設けられる。例えば、第2配置部46は、第2基板54に設けられる。例えば、第1基板52は、第2基板54とは別体である。例えば、第1基板52および第2基板54の一方は、基板50である。
【0062】
例えば、操作装置20は、少なくとも1つの報知部56を備える。例えば、少なくとも1つの報知部56は、少なくとも1つの操作面32に設けられ、人力駆動車10に関する情報を発光によって報知する。例えば、少なくとも1つの報知部56は、第1方向X1において、少なくとも1つの操作面32のうちの、中央よりも端部寄りに設けられる。例えば、少なくとも1つの報知部56は、少なくとも1つの操作面32のうちの外縁よりも内側、かつ、外縁から離れた位置に配置される。本実施形態の少なくとも1つの報知部56は、第1方向X1において、第2操作面36Aのうちの、中央よりも端部36X寄りに設けられる。例えば、少なくとも1つの報知部56の全体は、第1方向X1において、第2操作面36Aのうちの、中央よりも端部36X側に設けられる。
【0063】
例えば、人力駆動車10に関する情報は、操作装置20の操作対象に関する情報である。例えば、少なくとも1つの報知部56は、少なくとも1つの操作部材24の操作対象に関する情報を表示するように構成される。人力駆動車10に関する情報は、人力駆動車10の走行状態および走行環境の少なくとも1つに関する情報であってもよい。
【0064】
例えば、操作装置20は、複数の報知部56を備える。本実施形態の操作装置20は、2つの報知部56を備える。例えば、複数の報知部56は、第1方向X1と直交する方向に並んで配置される。操作装置20が複数の報知部56を備える場合、例えば、複数の報知部56のそれぞれは、互いに異なる情報を発光によって報知する。
【0065】
例えば、少なくとも1つの電気スイッチ40と、少なくとも1つの報知部56とは、1つの基板50上に設けられる。例えば、報知部56は、発光部56Aを含む。例えば、発光部56Aは、LED(Light-Emitting Diode)を含む。例えば、発光部56Aは、基板50に実装される。例えば、発光部56Aは、複数の異なる発光色を有する。例えば、発光部56Aは、報知する情報に応じて、発光色を変化させる。例えば、発光部56Aは、報知する情報に応じて、点灯状態を変化させる。例えば、点灯状態は、点灯、消灯、および、点滅の少なくとも1つを含む。
【0066】
報知部56は、導光部56Bを含む。導光部56Bは、透過性を有する材料によって形成される。導光部56Bは、操作面32を構成する材料よりも高い透過性を有する材料によって形成される。例えば、操作面32には、窓32Wが設けられる。例えば、導光部56Bは、発光部56Aと窓32Wとの間に設けられる。例えば、導光部56Bは、発光部56Aの発する光を窓32Wに導く。例えば、導光部56Bは、柱形状に形成される。
【0067】
例えば、窓32Wは、操作部材24に設けられる貫通孔である。例えば、導光部56Bのうちの操作面32側の端部は、貫通孔に挿入される。導光部56Bのうちの操作面32側の端部が報知部56の発光面として構成される。例えば、発光面の面積は、少なくとも1つの操作面の面積より小さい。例えば、発光面の面積は、少なくとも1つの操作面32の半分以下である。例えば、発光面の面積は、少なくとも1つの操作面32の3分の1以下である。例えば、発光面の面積は、追加操作面26Aの3分の1以下である。
【0068】
例えば、少なくとも1つの報知部56は、第1操作面34Aおよび第2操作面36Aの一方にのみ設けられる。例えば、少なくとも1つの追加操作部材26は、第1操作面34Aおよび第2操作面36Aの一方に設けられ、少なくとも1つの報知部56は、第1操作面34Aおよび第2操作面36Aの他方に設けられる。少なくとも1つの追加操作部材26は、第1操作面34Aおよび第2操作面36Aの一方に設けられ、少なくとも1つの報知部56は、第1操作面34Aおよび第2操作面36Aのうちの追加操作部材26が設けられる方に設けられてもよい。少なくとも1つの報知部56は、第1操作面34Aおよび第2操作面36Aの両方に設けられてもよい。
【0069】
図2に示されるように、例えば、操作装置20は、制御部58をさらに備える。制御部58は、予め定める制御プログラムを実行する演算処理装置を含む。制御部58に含まれる演算処理装置は、例えばCPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)を含む。制御部58に含まれる演算処理装置は、相互に離れた複数の場所に設けられてもよい。演算処理装置が、相互に離れた複数の場所に設けられる場合、演算処理装置の各部分は、相互に通信可能に接続される。制御部58は、1または複数のマイクロコンピュータを含んでいてもよい。
【0070】
好ましくは、制御部58は、記憶部を含む。記憶部には、制御プログラムおよび制御処理に用いられる情報が記憶される。記憶部は、例えば不揮発性メモリおよび揮発性メモリを含む。不揮発性メモリは、例えば、ROM(Read-Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、および、フラッシュメモリの少なくとも1つを含む。揮発性メモリは、例えば、RAM(Random Access Memory)を含む。
【0071】
例えば、制御部58は、外部装置と通信可能に構成される。例えば、外部装置は、生成された通信信号と対応する操作対象のコンポーネントを含む。例えば、操作装置20は、外部装置と接続するための電気端子をさらに備える。制御部58は、外部装置と無線通信可能に構成されてもよい。制御部58が外部装置と無線通信可能に構成される場合、例えば、操作装置20は、無線通信を行う無線通信ユニット、無線通信ユニットに電力を供給するバッテリを含む。例えば、無線通信ユニットが行う無線通信の規格は、ANT+(登録商標)、および、Bluetooth(登録商標)の少なくとも1つを含む。
【0072】
例えば、制御部58は、図2および図6に示される電気スイッチ40と電気的に接続される。例えば、制御部58は、電気スイッチ40からの電気信号に応じて通信信号を生成するように構成される。例えば、制御部58は、追加電気スイッチ48と電気的に接続される。例えば、制御部58は、追加電気スイッチ48からの電気信号に応じて通信信号を生成するように構成される。例えば、制御部58は、所定電気スイッチ42Xと電気的に接続される。例えば、制御部58は、所定電気スイッチ42Xからの電気信号に応じて通信信号を生成するように構成される。例えば、制御部58は、生成した通信信号を、外部装置に送信するように構成される。
【0073】
第1操作部材34の操作対象は、第2操作部材36の操作対象と同じであってもよく、異なってもよい。第1操作部材34の操作対象と第2操作部材36の操作対象とが、同じである場合、例えば、第1操作部材34および第2操作部材36のそれぞれにおける操作対象の動作が互いに異なるように設定される。例えば、第1操作部材34の操作対象と第2操作部材36の操作対象とが変速機である場合、第1操作部材34および第2操作部材36の一方が操作されると、シフトアップが実行され、第1操作部材34および第2操作部材36の他方が操作されると、シフトダウンが実行される。
【0074】
操作部材24の操作対象は、追加操作部材26の操作対象と、同じであってもよく、異なっていてもよい。操作部材24の操作対象と追加操作部材26の操作対象とが、同じである場合、例えば、操作部材24および追加操作部材26のそれぞれにおける操作対象の動作が互いに異なるように設定される。例えば、操作部材24の操作対象と追加操作部材26の操作対象とが変速機である場合、操作部材24および追加操作部材26の一方が操作されると、シフトアップが実行され、操作部材24および追加操作部材26の他方が操作されると、シフトダウンが実行される。
【0075】
所定操作部材42の操作対象は、操作部材24および追加操作部材26の少なくとも1つの操作対象と、同じであってもよく、異なってもよい。所定操作部材42の操作対象と、操作部材24および追加操作部材26の少なくとも1つの操作対象とが、同じである場合、例えば、所定操作部材42と、操作部材24および追加操作部材26の少なくとも1つと、のそれぞれにおける操作対象の動作が互いに異なるように設定される。
【0076】
操作部材24の操作対象および操作対象の動作の少なくとも1つは、変更可能に設定されてもよい。例えば、制御部58が、記憶部に記憶される電気スイッチ40と対応付けられる操作対象および操作対象の動作の少なくとも1つを更新可能に構成される。追加操作部材26の操作対象および操作対象の動作の少なくとも1つは、変更可能に設定されてもよい。例えば、制御部58が、記憶部に記憶される追加電気スイッチ48と対応付けられる操作対象および操作対象の動作の少なくとも1つを更新可能に構成される。所定操作部材42の操作対象および操作対象の動作の少なくとも1つは、変更可能に設定されてもよい。例えば、制御部58が、記憶部に記憶される所定電気スイッチ42Xと対応付けられる操作対象および操作対象の動作の少なくとも1つを更新可能に構成される。
【0077】
例えば、制御部58は、少なくとも1つの追加操作部材26が操作されると、少なくとも1つの追加操作部材26が設けられる少なくとも1つの操作面32と対応する少なくとも1つの操作部材24に関する電気スイッチ40と対応する通信信号の送信を制限する。例えば、制御部58は、少なくとも1つの追加操作部材26が操作されると、所定期間にわたり、少なくとも1つの追加操作部材26が設けられる第1操作部材34と対応する通信信号の生成および通信信号の外部装置への送信の少なくとも1つを行わない。
【0078】
例えば、制御部58は、報知部56を制御するように構成される。例えば、制御部58は、外部装置から入力される人力駆動車10に関する情報に応じて報知部56を制御するように構成される。例えば、制御部58は、操作部材24、追加操作部材26、および、所定操作部材42の少なくとも1つの操作に応じて、報知部56を制御するように構成される。
【0079】
<第2実施形態>
図7を参照して、第2実施形態の操作装置20について説明する。第2実施形態の操作装置20は、少なくとも1つの操作部材24がベース部材22に取り付けられる構造以外は第1実施形態の操作装置20と同様の構成を含む。このため、第2実施形態の操作装置20のうちの第1実施形態と共通する構成については、第1実施形態と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0080】
本実施形態の少なくとも1つの操作部材24は、第1実施形態の軸部材38に代えて、軸部材38Xによってベース部材22に取り付けられる。例えば、軸部材38は、ベース部材22のうちの基板50よりもクランプ28に近い位置に配置される。
【0081】
例えば、第1方向X1における第1操作部材34の端部34Xは、第2操作部材36に向かうにつれて、クランプ28に向かって傾斜するように構成される。例えば、第1方向X1における第2操作部材36の端部36Xは、第1操作部材34に向かうにつれて、クランプ28に向かって傾斜するように構成される。
【0082】
本実施形態の軸部材38Xは、クランプ28をパイプ部材14に取り付けるためのボルトを含んでいてもよい。軸部材38Xがクランプ28をパイプ部材14に取り付けるためのボルトを含む場合、部品点数の削減に貢献できる。
【0083】
<変更例>
各実施形態に関する説明は、本開示に従う人力駆動車用の操作装置が取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本開示に従う人力駆動車用の操作装置は、例えば以下に示される各実施形態の変更例、および、相互に矛盾しない少なくとも2つの変更例が組み合わせられた形態を取り得る。以下の変更例において、各実施形態の形態と共通する部分については、実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
【0084】
・追加操作部材26は、追加軸心まわりに揺動可能にベース部材22に設けられてもよい。例えば、図8に示す追加操作部材26は、追加軸部材60を介してベース部材22に取り付けられる。例えば、追加軸部材60の軸心は、軸部材38の軸心に対して傾斜する。例えば、追加軸部材60の軸心は、軸部材38の軸心に対して直交する。追加軸部材60の軸心が、軸部材38の軸心に対して傾斜することによって、追加操作部材26を操作する場合に、操作部材24が連動しにくい。
【0085】
図9および図10に示すように、操作装置20は、少なくとも1つの操作部材24が動く場合に、少なくとも1つの追加操作部材26の動きを規制する規制構造62をさらに備えてもよい。例えば、規制構造62は、少なくとも1つの操作部材24に設けられる第1係合部64と、少なくとも1つの追加操作部材26に設けられ、第1係合部64に係合可能な第2係合部66と、を含む。例えば、第1係合部64は、操作部材24のうちの、操作部材24が軸部材38まわりに揺動することによって、追加操作部材26の移動を阻害する位置に移動可能な部分によって構成される。
【0086】
・操作装置20は、ベース部材22と、ベース部材22に設けられ、少なくとも1つの操作面32を有する少なくとも1つの操作部材24と、少なくとも1つの操作面32の外縁によって定義される操作領域RAに少なくとも一部が設けられる少なくとも1つの追加操作部材26と、を備え、少なくとも1つの操作面32は、第1方向X1に延び、少なくとも1つの追加操作部材26は、第1方向X1において、少なくとも1つの操作面32のうちの、中央よりも端部寄りに設けられていれば、他の構成は省略してもよい。本変更例においても、操作装置20は、人力駆動車10に設けられる対象部材12に取り付けられる。
【0087】
・操作装置20は、ベース部材22と、ベース部材22に設けられ、少なくとも1つの操作面32を有する少なくとも1つの操作部材24と、少なくとも1つの操作面32に設けられる少なくとも1つの追加操作部材26と、少なくとも1つの追加操作部材26が動く場合に、少なくとも1つの操作部材24の動きを規制する規制構造62と、を備えていれば、他の構成は省略してもよい。本変更例においても、操作装置20は、人力駆動車10に設けられる対象部材12に取り付けられる。
【0088】
・操作装置20は、ベース部材22と、ベース部材22に設けられ、少なくとも1つの操作面32を有する少なくとも1つの操作部材24と、少なくとも1つの操作面32に設けられ、人力駆動車10に関する情報を発光によって報知する少なくとも1つの報知部56を備えていれば、他の構成は省略してもよい。本変更例においても、操作装置20は、人力駆動車10に設けられる対象部材12に取り付けられる。
【0089】
・操作装置20は、ベース部材22と、少なくとも1つの操作部材24と、少なくとも1つの所定操作部材42と、ベース部材22に設けられ、少なくとも1つの操作部材24が配置される第1配置部44と、ベース部材22に設けられ、少なくとも1つの所定操作部材42が配置される第2配置部46と、を備え、第1配置部44は、第1方向に延びるように構成され、第2配置部46は、第1方向X1と実質的に直交する第2方向X2に延びるように構成され、少なくとも1つの操作部材24および少なくとも1つの所定操作部材42は、第1方向および第2方向X2に実質的に平行する所定平面DX上に配置されるように構成されていれば、他の構成は省略してもよい。本変更例においても、操作装置20は、人力駆動車10に設けられる対象部材12に取り付けられる。
【0090】
本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、所望の選択肢の「1つ以上」を意味する。一例として、本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、選択肢の数が2つであれば「1つの選択肢のみ」または「2つの選択肢の双方」を意味する。他の例として、本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、選択肢の数が3つ以上であれば「1つの選択肢のみ」または「2つ以上の任意の選択肢の組み合わせ」を意味する。
【符号の説明】
【0091】
10…人力駆動車、20…操作装置、22…ベース部材、30…支持部、24…操作部材、26…追加操作部材、26A…追加操作面、32…操作面、32P…開口部、34…第1操作部材、34A…第1操作面、36…第2操作部材、36A…第2操作面、38…軸部材、42…所定操作部材、42A…第1所定操作部材、42B…第2所定操作部材、44…第1配置部、46…第2配置部、40…電気スイッチ、48…追加電気スイッチ、50…基板、52…第1基板、54…第2基板、56…報知部、62…規制構造、64…第1係合部、66…第2係合部。
図1
図2
図3
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図5
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図7
図8
図9
図10