(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023156172
(43)【公開日】2023-10-24
(54)【発明の名称】電気回路、磁気刺激発生装置及び磁気刺激発生装置の電力変換方法
(51)【国際特許分類】
H02M 3/28 20060101AFI20231017BHJP
A61N 1/00 20060101ALN20231017BHJP
【FI】
H02M3/28 H
A61N1/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022065874
(22)【出願日】2022-04-12
(71)【出願人】
【識別番号】000114628
【氏名又は名称】ヤーマン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】金子 将之
【テーマコード(参考)】
4C053
5H730
【Fターム(参考)】
4C053JJ01
5H730AA14
5H730AS04
5H730BB26
5H730CC01
5H730DD03
5H730EE03
5H730EE07
(57)【要約】 (修正有)
【課題】スイッチング手段への負荷を低減することのできる電気回路、磁気刺激発生装置及び磁気刺激発生装置の電力変換方法を提供すること。
【解決手段】電気回路1において、第1のスイッチング手段であるスイッチS1は、閉じた際に、第1のコンデンサC1と、変圧器T1の1次側巻線とを含む閉回路を構成し、電源から供給される電力を第1のコンデンサに蓄積する。第2のスイッチング手段であるスイッチS2は、閉じた際に、第1のコンデンサと、1次側巻線とを含む閉回路を構成する。2次側整流手段であるダイオードD1は、変圧器の2次側巻線から出力される電流を整流する。第2のコンデンサC2は、2次側整流手段で整流された電流により電力を蓄積する。第1のスイッチング手段を開いた際に第2のスイッチング手段を閉じ、第1のスイッチング手段を閉じた際に第2のスイッチング手段を開く。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気回路であって、
接続手段と、第1のスイッチング手段と、第2のスイッチング手段と、第1のコンデンサと、変圧器と、2次側整流手段と、第2のコンデンサとを備え、
前記接続手段は、電源に接続され、
前記第1のスイッチング手段は、閉じた際に、前記第1のコンデンサと、前記変圧器の1次側巻線とを含む閉回路を構成し、前記電源から供給される電力を前記第1のコンデンサに蓄積し、
前記第2のスイッチング手段は、閉じた際に、前記第1のコンデンサと、前記1次側巻線とを含む閉回路を構成し、
前記2次側整流手段は、前記変圧器の2次側巻線から出力される電流を整流し、
前記第2のコンデンサは、前記2次側整流手段で整流された電流により電力を蓄積し、
前記第1のスイッチング手段を開いた際に前記第2のスイッチング手段を閉じ、前記第1のスイッチング手段を閉じた際に前記第2のスイッチング手段を開く
電気回路。
【請求項2】
請求項1に記載の電気回路において、
前記2次側整流手段は、前記第1のスイッチング手段が閉じている際に前記2次側巻線に生じる電圧により電流が流れることを阻止し、前記第2のスイッチング手段が閉じている際に前記2次側巻線に生じる電圧により電流が流れることを許容する
電気回路。
【請求項3】
請求項2に記載の電気回路において、
1次側整流手段を備え、
前記電源は、商用電源であり、
前記1次側整流手段は、前記商用電源から供給される交流電流を整流する
電気回路。
【請求項4】
請求項3に記載の電気回路において、
倍電圧手段を備え、
前記倍電圧手段は、前記1次側整流手段の出力電圧を昇圧する
電気回路。
【請求項5】
請求項1に記載の電気回路において、
前記第1のスイッチング手段及び前記第2のスイッチング手段は、半導体素子である
電気回路。
【請求項6】
請求項5に記載の電気回路において、
制御手段を備え、
前記制御手段は、
前記第1のスイッチング手段を開くとともに前記第2のスイッチング手段を閉じる第1のモードと、前記第1のスイッチング手段を閉じるとともに前記第2のスイッチング手段を開く第2のモードとを、周期的に繰り返すように前記第1のスイッチング手段及び前記第2のスイッチング手段を制御する
電気回路。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の電気回路において、
第3のスイッチング手段を備え、
前記第3のスイッチング手段は、閉じた際に、前記第2のコンデンサに蓄積された電力を負荷に供給し、開いた際に、前記負荷に対する電力の供給を停止する
電気回路。
【請求項8】
磁気刺激発生装置であって、
請求項7に記載の電気回路と、コイルとを備え、
前記コイルは、前記電気回路の負荷として接続され、該電気回路が出力する電流に応じた磁気を発生する
磁気刺激発生装置。
【請求項9】
磁気刺激発生装置の電力変換方法であって、
電源から供給される電力を第1のコンデンサに蓄積するステップと、
前記第1のコンデンサと前記電源との回路を開いた状態で、該第1のコンデンサに蓄積された電力を昇圧して第2のコンデンサに蓄積するステップと
を交互に実行する磁気刺激発生装置の電力変換方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気回路、磁気刺激発生装置及び磁気刺激発生装置の電力変換方法に関する。
【背景技術】
【0002】
磁気により筋肉に刺激を与える技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載されているものは、変圧器の1次側に1つのスイッチ手段を設け、このスイッチング手段を制御することで、当該変圧器の2次側から昇圧された電力を得るように構成されている。この構成では、スイッチング手段は、比較的大きな電流が流れている状態で、回路を開くように動作するため、スイッチング手段にかかる負荷は大きなものとなる。
【0005】
本発明では上記事情を鑑み、スイッチング手段への負荷を低減することのできる電気回路、磁気刺激発生装置及び磁気刺激発生装置の電力変換方法を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、電気回路が提供される。この電気回路は、接続手段と、第1のスイッチング手段と、第2のスイッチング手段と、第1のコンデンサと、変圧器と、2次側整流手段と、第2のコンデンサとを備える。接続手段は、電源に接続される。第1のスイッチング手段は、閉じた際に、第1のコンデンサと、変圧器の1次側巻線とを含む閉回路を構成し、電源から供給される電力を第1のコンデンサに蓄積する。第2のスイッチング手段は、閉じた際に、第1のコンデンサと、1次側巻線とを含む閉回路を構成する。2次側整流手段は、変圧器の2次側巻線から出力される電流を整流する。第2のコンデンサは、2次側整流手段で整流された電流により電力を蓄積する。第1のスイッチング手段を開いた際に第2のスイッチング手段を閉じ、第1のスイッチング手段を閉じた際に第2のスイッチング手段を開く。
【0007】
本発明の一態様によれば、スイッチング手段にかかる負荷を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】電気回路1の動作を説明するための図である。
【
図3】電気回路1の動作を説明するための図である。
【
図4】磁気刺激発生装置11の構成例を示した図である。
【
図5】磁気刺激発生装置11の一部を示した図である。
【
図6】電気回路1の変形例である電気回路21の構成例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本開示の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0010】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0011】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0012】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0013】
1.回路の基本的な構成
図1は、電気回路1の構成を示した図である。また、
図2及び
図3は、電気回路1の動作を説明するための図である。
図1に示すように、電気回路1は、接続手段である入力端子I1及び入力端子I2と、第1のスイッチング手段であるスイッチS1と、第2のスイッチング手段であるスイッチS2と、第1のコンデンサであるコンデンサC1と、変圧器T1と、2次側整流手段であるダイオードD1と、第2のコンデンサであるコンデンサC2と、第3のスイッチング手段であるスイッチS3と、出力端子O1及び出力端子O2とを備える。
【0014】
入力端子I1及び入力端子I2は、電源に接続される。この電源は、直流電源であるが、図示しない電力変換装置を介して交流電源に接続するようにしてもよい。なお、電気回路1においては、入力端子I1を直流電源の正極に接続し、入力端子I2を直流電源の負極に接続するものとする。
【0015】
スイッチS1は、閉じた際に、コンデンサC1と、変圧器T1の1次側巻線とを含む閉回路を構成し、電源から供給される電力をコンデンサC1に蓄積する。具体的には、
図2に示すように、スイッチS1を閉じると、入力端子I1、スイッチS1、変圧器T1、コンデンサC1、入力端子I2に、電流IAが流れる。この電流IAは、変圧器T1の1次側巻線のインダクタンスとコンデンサC1のキャパシタンスにより、時間的に変化するものとなるため、変圧器T1の2次側巻線には、所定の電圧が発生するが、ダイオードD1が存在するために、変圧器T1の2次側巻線に電流が流れることはない。ところで、スイッチS1を閉じた状態を継続すると、変圧器T1の1次側巻線のインダクタンスの作用により、コンデンサC1の電圧が電源の電圧よりも高くなり、電流IAの向きが逆になる。このため、電流IAの向きが逆になる前にスイッチS1を開くことが望ましく、電流IAが0となる近傍でスイッチS1を開くことにより、スイッチS1への負担も軽減することができる。なお、電流IAが0となることを検出するように構成することもできるが、電流IAが0となるまでの時間は、変圧器T1の1次側巻線のインダクタンスとコンデンサC1のキャパシタンス等の値から算出するようにしてもよい。
【0016】
スイッチS2は、閉じた際に、コンデンサC1と、変圧器T1の1次側巻線とを含む閉回路を構成する。これにより、コンデンサC1に蓄積された電力による電流が変圧器T1の1次側巻線に流れることになる。具体的には、
図3に示すように、スイッチS2を閉じると、コンデンサC1と変圧器T1に、電流IBが流れる。この電流IBは、変圧器T1のインダクタンスとコンデンサC1のキャパシタンスにより、時間的に変化するものとなるため、変圧器T1の2次側巻線には、所定の電圧が発生し、この電圧により、変圧器T1、ダイオードD1、コンデンサC2に電流が流れることになる。ところで、スイッチS2を閉じた状態を継続すると、電流IBの向きが逆になるが、この場合であっても、電源へ電流IBが流れることは無いため、スイッチS2を閉じる時間は任意に設定することができる。ただし、コンデンサC2への充電を高速に行うことを考慮すると、電流IBの向きが逆になる前にスイッチS2を開くことが望ましく、電流IBが0となる近傍でスイッチS2を開くことにより、スイッチS2への負担も軽減することができる。なお、スイッチS1とスイッチS2を同時に閉じた場合には、入力端子I1及び入力端子I2に接続された電源を短絡することになるため、両者を同時に閉じることはなく、スイッチS1を開いた際にスイッチS2を閉じ、スイッチS1を閉じた際にスイッチS2を開く。
【0017】
変圧器T1は、1次側巻線に流れる電流の変化に応じた電圧を2次側巻線に生じさせる。2次側巻線に生じる電圧は、1次側巻線と2次側巻線との巻回し回数の比によって決定される。つまり、変圧器T1の巻線比を適宜選択することにより、昇圧又は降圧を行うことができる。なお、電気回路1では、変圧器T1は、昇圧を行うものとする。
【0018】
ダイオードD1は、変圧器T1の2次側巻線から出力される電流を整流する。具体的には、ダイオードD1は、スイッチS1が閉じている際に2次側巻線に生じる電圧により電流が流れることを阻止し、スイッチS2が閉じている際に2次側巻線に生じる電圧により電流が流れることを許容する。
【0019】
コンデンサC2は、2次側整流手段で整流された電流により電力を蓄積する。
【0020】
スイッチS3は、閉じた際に、コンデンサC2に蓄積された電力を出力端子O1及び出力端子O2に接続された負荷に供給し、開いた際に、その負荷に対する電力の供給を停止する。
【0021】
このように電気回路1を用いた電力変換方法は、電源から供給される電力をコンデンサC1に蓄積するステップと、コンデンサC1と電源との回路を開いた状態で、このコンデンサC1に蓄積された電力を昇圧してコンデンサC2に蓄積するステップとを交互に実行する。コンデンサC2へ電力を蓄積する際には、電源との接続が切り離されている状態と同意であるため、電源へ悪影響を与えることはなく、結果として電源への負担が軽減されることとなる。この電力変換方法は、例えば、後述する磁気刺激発生装置の電力変換に用いることとなる。
【0022】
2.磁気刺激発生装置の構成
図4は、磁気刺激発生装置11の構成例を示した図である。この磁気刺激発生装置11は、
図1に示した電気回路1に1次側整流手段と、倍電圧手段とを追加するとともに、磁気を発生させるためのコイルを備えたものとなる。
【0023】
図4に示すように、磁気刺激発生装置11は、接続手段である入力端子I11及び入力端子I12と、1次側整流手段である整流回路12と、倍電圧手段である倍電圧回路13と、第1のスイッチング手段であるスイッチS11と、第2のスイッチング手段であるスイッチS12と、第1のコンデンサであるコンデンサC11と、変圧器T11と、2次側整流手段であるダイオードD11と、第2のコンデンサであるコンデンサC12と、第3のスイッチング手段であるスイッチS13と、ダイオードD12と、コイルL11とを備える。
【0024】
入力端子I11及び入力端子I12は、電源に接続される。この電源は、交流電源であり、具体的には、商用電源である。整流回路12は、商用電源から供給される交流電流を整流する。倍電圧回路13は、整流回路12の出力電圧を昇圧するもので、例えば、ダイオードチャージポンプ回路である。
【0025】
スイッチS11、スイッチS12、コンデンサC11、変圧器T11、ダイオードD11、コンデンサC12、スイッチS13は、それぞれ、
図1に示した電気回路1のスイッチS1、スイッチS2、コンデンサC1、変圧器T1、ダイオードD1、コンデンサC2、スイッチS3に相当する。また、第1のスイッチング手段であるスイッチS11、第2のスイッチング手段であるスイッチS12、第3のスイッチング手段であるスイッチS13は、いずれも、半導体素子であり、例えば、スイッチS11及びスイッチS12は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)であり、スイッチS13は、サイリスタである。また、磁気刺激発生装置11(電気回路1)は、不図示の制御手段を備える。この制御手段は、第1のスイッチング手段を開くとともに第2のスイッチング手段を閉じる第1のモードと、第1のスイッチング手段を閉じるとともに第2のスイッチング手段を開く第2のモードとを、周期的に繰り返すように第1のスイッチング手段及び第2のスイッチング手段を制御する。
【0026】
コイルL11は、磁気刺激発生装置11の電気回路1に相当する電気回路の負荷として接続され、この電気回路が出力する電流に応じた磁気を発生する。
【0027】
この磁気刺激発生装置11は、電気回路1と同様に動作し、コンデンサC12に電力を蓄積する。コンデンサC12に蓄積された電力は、コイルL11で磁気を発生する際に用いられる。
【0028】
ここで、コイルL11で磁気を発生する際の磁気刺激発生装置11の動作を説明する。
図5は、磁気刺激発生装置11の一部を示した図である。
【0029】
まず、コイルL11に電流が流れていない状態で、スイッチS13を閉じると、コンデンサC12、スイッチS13、コイルL11による閉回路が形成され、電流IDが流れる。なお、この状態が継続すると、コンデンサC12の電圧が逆転し、コイルL11、ダイオードD12、コンデンサC12を閉回路として電流IEが流れる。
【0030】
3.電気回路1の変形例
次に、電気回路1の変形例について説明する。
図6は、電気回路1の変形例である電気回路21の構成例を示した図である。なお、電気回路21も、磁気刺激発生装置の電力変換を行う回路として利用することができる。
【0031】
図6に示すように、電気回路21は、接続手段である入力端子I21及び入力端子I22と、第1のスイッチング手段であるスイッチS21と、第2のスイッチング手段であるスイッチS22と、第1のコンデンサであるコンデンサC21と、変圧器T21と、2次側整流手段であるダイオードD21及びダイオードD22と、第2のコンデンサであるコンデンサC22と、出力端子O21及び出力端子O22とを備える。なお、
図6では、第3のスイッチ手段に相当する構成を省略している。
【0032】
電気回路21は、スイッチS21を閉じた際に、電気回路1と同様に、電源からコンデンサC21へ電流が流れて、コンデンサC21に充電がなされる。このとき、変圧器T21の2次側では、ダイオードD22を介して、コンデンサC22に電流が流れ、コンデンサC22に充電がなされる。
【0033】
また、電気回路21は、スイッチS22を閉じた際に、電気回路1と同様に、コンデンサC21から
変圧器T21へ電流が流れる。このとき、変圧器T21の2次側では、ダイオードD21を介して、コンデンサC22に電流が流れ、コンデンサC22に充電がなされる。
【0034】
この電気回路21においても、スイッチS21に流れる電流が0になる時点と、スイッチS22に流れる電流が0になる時点とが存在し、この時間を利用してスイッチングを行うことで、スイッチS21及びスイッチS22への負担を軽減することができ、入力端子I21及び入力端子I22に接続された電源への負担も軽減することができる。
【0035】
4.その他
本発明は、次に記載の各態様で提供されてもよい。
前記電気回路において、前記2次側整流手段は、前記第1のスイッチング手段が閉じている際に前記2次側巻線に生じる電圧により電流が流れることを阻止し、前記第2のスイッチング手段が閉じている際に前記2次側巻線に生じる電圧により電流が流れることを許容する電気回路。
前記電気回路において、1次側整流手段を備え、前記電源は、商用電源であり、前記1次側整流手段は、前記商用電源から供給される交流電流を整流する電気回路。
前記電気回路において、倍電圧手段を備え、前記倍電圧手段は、前記1次側整流手段の出力電圧を昇圧する電気回路。
前記電気回路において、前記第1のスイッチング手段及び前記第2のスイッチング手段は、半導体素子である電気回路。
前記電気回路において、制御手段を備え、前記制御手段は、前記第1のスイッチング手段を開くとともに前記第2のスイッチング手段を閉じる第1のモードと、前記第1のスイッチング手段を閉じるとともに前記第2のスイッチング手段を開く第2のモードとを、周期的に繰り返すように前記第1のスイッチング手段及び前記第2のスイッチング手段を制御する電気回路。
前記電気回路において、第3のスイッチング手段を備え、前記第3のスイッチング手段は、閉じた際に、前記第2のコンデンサに蓄積された電力を負荷に供給し、開いた際に、前記負荷に対する電力の供給を停止する電気回路。
磁気刺激発生装置であって、前記電気回路と、コイルとを備え、前記コイルは、前記電気回路の負荷として接続され、該電気回路が出力する電流に応じた磁気を発生する磁気刺激発生装置。
磁気刺激発生装置の電力変換方法であって、電源から供給される電力を第1のコンデンサに蓄積するステップと、前記第1のコンデンサと前記電源との回路を開いた状態で、該第1のコンデンサに蓄積された電力を昇圧して第2のコンデンサに蓄積するステップとを交互に実行する磁気刺激発生装置の電力変換方法。
もちろん、この限りではない。
【0036】
最後に、本開示に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0037】
1 :電気回路
11 :磁気刺激発生装置
12 :整流回路
13 :倍電圧回路
21 :電気回路
C1 :コンデンサ
C11 :コンデンサ
C12 :コンデンサ
C2 :コンデンサ
C21 :コンデンサ
C22 :コンデンサ
D1 :ダイオード
D11 :ダイオード
D12 :ダイオード
D21 :ダイオード
D22 :ダイオード
I1 :入力端子
I11 :入力端子
I12 :入力端子
I2 :入力端子
I21 :入力端子
I22 :入力端子
IA :電流
IB :電流
IE :電流
L11 :コイル
O1 :出力端子
O2 :出力端子
O21 :出力端子
O22 :出力端子
S1 :スイッチ
S11 :スイッチ
S12 :スイッチ
S13 :スイッチ
S2 :スイッチ
S21 :スイッチ
S22 :スイッチ
S3 :スイッチ
T1 :変圧器
T11 :変圧器
T21 :変圧器