(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023156209
(43)【公開日】2023-10-24
(54)【発明の名称】赤外線情報処理システム、赤外線情報処理装置、赤外線情報処理方法、プログラムおよび赤外線診断システム
(51)【国際特許分類】
G06T 1/00 20060101AFI20231017BHJP
G06F 3/04845 20220101ALI20231017BHJP
G06T 11/80 20060101ALI20231017BHJP
G01J 5/48 20220101ALI20231017BHJP
G01V 8/10 20060101ALI20231017BHJP
【FI】
G06T1/00 510
G06F3/04845
G06T11/80 A
G01J5/48 A
G01V8/10 S
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022065954
(22)【出願日】2022-04-12
(71)【出願人】
【識別番号】522150687
【氏名又は名称】株式会社フラクタル
(74)【代理人】
【識別番号】100128886
【弁理士】
【氏名又は名称】横田 裕弘
(72)【発明者】
【氏名】西澤 宏通
(72)【発明者】
【氏名】菅谷 恭平
【テーマコード(参考)】
2G066
2G105
5B050
5B057
5E555
【Fターム(参考)】
2G066AC09
2G066BC22
2G066BC23
2G066CA02
2G066CA04
2G066CA16
2G105AA02
2G105BB16
2G105CC04
2G105EE06
5B050AA07
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5B050BA13
5B050BA20
5B050CA07
5B050CA08
5B050DA05
5B050EA12
5B050EA19
5B050FA02
5B050FA05
5B050FA13
5B050FA14
5B050FA17
5B050GA08
5B057BA08
5B057BA25
5B057CA02
5B057CA08
5B057CA12
5B057CB01
5B057CB08
5B057CB12
5B057CE17
5B057CH07
5E555AA28
5E555AA31
5E555BA02
5E555BA04
5E555BB02
5E555BB04
5E555BC04
5E555BD01
5E555CB06
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5E555CC03
5E555DB04
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5E555DB53
5E555DC09
5E555DC10
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5E555DC40
5E555DD07
5E555EA07
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】赤外線情報をユーザが扱い易くしたシステム等を提供する。
【解決手段】赤外線情報処理システムは、対象物から放射される赤外線を測定して得られた赤外線データを取得する取得手段と、温度と色との対応関係を定める温度色情報を用いて赤外線データを可視化した赤外線画像を画面に表示させる表示手段と、を備える。そして、温度色情報における温度と色との対応関係の指定をユーザから受け付けることを特徴とする。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物から放射される赤外線を測定して得られた赤外線データを取得する取得手段と、
温度と色との対応関係を定める温度色情報を用いて前記赤外線データを可視化した赤外線画像を画面に表示させる表示手段と、
を備え、
前記温度色情報における前記温度と前記色との対応関係の指定をユーザから受け付ける、ことを特徴とする赤外線情報処理システム。
【請求項2】
前記表示手段は、複数の前記赤外線データをそれぞれ可視化した複数の前記赤外線画像を前記画面に表示可能であって、
前記画面に表示される一の前記赤外線画像に含まれる特定の色と、他の前記赤外線画像に含まれる前記特定の色とが同一の温度を示す、ことを特徴とする請求項1に記載の赤外線情報処理システム。
【請求項3】
前記取得手段は、異なるファイル形式の前記赤外線データを取得し、
前記表示手段は、ファイル形式が異なる複数の前記赤外線データをそれぞれ可視化した複数の前記赤外線画像を前記画面に表示する、ことを特徴とする請求項1に記載の赤外線情報処理システム。
【請求項4】
前記画面に表示される前記赤外線画像においてユーザが指定した箇所の温度を特定する温度特定手段を備え、
前記表示手段は、前記温度特定手段が特定した前記温度に基づいて前記赤外線画像にて表示する温度を設定する、ことを特徴とする請求項1に記載の赤外線情報処理システム。
【請求項5】
前記表示手段は、前記対象物を示す対象物画像に前記対象物の前記赤外線画像を重畳させて前記画面に表示し、
前記赤外線画像および前記対象物画像の少なくとも一方の画像の透過度をユーザが調整する調整画像を前記画面に表示する、ことを特徴とする請求項1に記載の赤外線情報処理システム。
【請求項6】
前記対象物画像は、前記赤外線画像または前記赤外線画像に対応する前記赤外線データを用いて作成された画像である、ことを特徴とする請求項5に記載の赤外線情報処理システム。
【請求項7】
前記表示手段は、前記赤外線画像が表示する色を示す複数の色画像を有する温度色画像を前記画面に表示し、
前記温度色画像における個々の前記色画像ごとに、前記色画像に対応する温度が数値で表示される、ことを特徴とする請求項1に記載の赤外線情報処理システム。
【請求項8】
前記赤外線画像において表示または非表示にする色を、複数の前記色画像ごとにユーザが設定する設定画像を前記画面に表示する、ことを特徴とする請求項7に記載の赤外線情報処理システム。
【請求項9】
前記温度色画像に基づいて前記赤外線画像に表示される温度の上限および下限を指定する指定画像を前記画面に表示する、ことを特徴とする請求項7に記載の赤外線情報処理システム。
【請求項10】
予め定められたユーザの操作を受け付けることで前記上限および前記下限の温度を設定する特定画像を前記画面に表示する、ことを特徴とする請求項9に記載の赤外線情報処理システム。
【請求項11】
対象物から放射される赤外線を測定して得られた赤外線データを取得する取得手段と、
温度と色との対応関係を定める温度色情報を用いて前記赤外線データを可視化した赤外線画像を画面に表示させる表示手段と、
前記温度色情報における前記温度と前記色との対応関係の指定をユーザから受け付ける受付手段と、
を備えることを特徴とする赤外線情報処理装置。
【請求項12】
温度と色との対応関係を定める温度色情報における前記対応関係の指定をユーザから受け付けるステップと、
対象物から放射される赤外線を測定して得られた赤外線データを取得するステップと、
前記温度色情報を用いて前記赤外線データを可視化した赤外線画像を画面に表示させるステップと、
を備えることを特徴とする赤外線情報処理方法。
【請求項13】
コンピュータに、
対象物から放射される赤外線を測定して得られた赤外線データを取得する機能と、
温度と色との対応関係を定める温度色情報を用いて前記赤外線データを可視化した赤外線画像を画面に表示させる機能と、
前記温度色情報における前記温度と前記色との対応関係の指定をユーザから受け付ける機能と、
を実現するためのプログラム。
【請求項14】
対象物から放射される赤外線を測定して得られた赤外線データを取得する取得手段と、
温度と色との対応関係を定める温度色情報を用いて前記赤外線データを可視化した赤外線画像を画面に表示させる表示手段と、
前記温度色情報における前記温度と前記色との対応関係の指定をユーザから受け付ける受付手段と、
前記赤外線画像に基づいて前記対象物を診断する診断手段と、
を備えることを特徴とする赤外線診断システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、赤外線情報を含む情報を処理する情報処理システム、赤外線情報処理方法、プログラムおよび赤外線診断システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1には、赤外線サーモグラフィカメラで外壁劣化や雨漏り等の可能性がある箇所を撮影する画像撮影工程と、前記画像撮影工程で撮影した赤外線画像データとして保存された温度データを抜き出して、温度データをグラフ化する温度データグラフ化工程とを備える赤外線サーモグラフィカメラで取得した温度データを3Dグラフで解析し建物の不具合箇所を判別する手法であって、前記温度データグラフ化工程においては、温度データを縦軸と横軸の組み合わせグラフにすることで3Dグラフ化にする装置を用いて3Dグラフ化し3次元で動かすことが出来、作成したグラフの勾配や凹凸角度を基準化し不具合箇所であると判断する事を特徴とする、赤外線サーモグラフィカメラで取得した温度データを3Dグラフで解析し建物の不具合箇所を判別する手法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば赤外線カメラを用いて建物などの対象物を撮影して得られる赤外線情報に基づいて建物などの診断などを行う技術が知られている。この種の技術において、赤外線情報を用いてユーザが建物を診断などする際に、ユーザが赤外線情報を扱い易いことが要求される。
本発明は、赤外線情報をユーザが扱い易くしたシステム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
かかる目的のもと、本明細書に開示される技術は、対象物から放射される赤外線を測定して得られた赤外線データを取得する取得手段と、温度と色との対応関係を定める温度色情報を用いて前記赤外線データを可視化した赤外線画像を画面に表示させる表示手段と、を備え、前記温度色情報における前記温度と前記色との対応関係の指定をユーザから受け付ける、ことを特徴とする赤外線情報処理システムである。
【0006】
ここで、前記表示手段は、複数の前記赤外線データをそれぞれ可視化した複数の前記赤外線画像を前記画面に表示可能であって、前記画面に表示される一の前記赤外線画像に含まれる特定の色と、他の前記赤外線画像に含まれる前記特定の色とが同一の温度を示すとよい。
また、前記取得手段は、異なるファイル形式の前記赤外線データを取得し、前記表示手段は、ファイル形式が異なる複数の前記赤外線データをそれぞれ可視化した複数の前記赤外線画像を前記画面に表示するとよい。
また、前記画面に表示される前記赤外線画像においてユーザが指定した箇所の温度を特定する温度特定手段を備え、前記表示手段は、前記温度特定手段が特定した前記温度に基づいて前記赤外線画像にて表示する温度を設定するとよい。
また、前記表示手段は、前記対象物を示す対象物画像に前記対象物の前記赤外線画像を重畳させて前記画面に表示し、前記赤外線画像および前記対象物画像の少なくとも一方の画像の透過度をユーザが調整する調整画像を前記画面に表示するとよい。
また、前記対象物画像は、前記赤外線画像または前記赤外線画像に対応する前記赤外線データを用いて作成された画像であるとよい。
また、前記表示手段は、前記赤外線画像が表示する色を示す複数の色画像を有する温度色画像を前記画面に表示し、前記温度色画像における個々の前記色画像ごとに、前記色画像に対応する温度が数値で表示されるとよい。
また、前記赤外線画像において表示または非表示にする色を、複数の前記色画像ごとにユーザが設定する設定画像を前記画面に表示するとよい。
また、前記温度色画像に基づいて前記赤外線画像に表示される温度の上限および下限を指定する指定画像を前記画面に表示するとよい。
また、予め定められたユーザの操作を受け付けることで前記上限および前記下限の温度を設定する特定画像を前記画面に表示するとよい。
【0007】
また、かかる目的のもと、本明細書に開示される技術は、対象物から放射される赤外線を測定して得られた赤外線データを取得する取得手段と、温度と色との対応関係を定める温度色情報を用いて前記赤外線データを可視化した赤外線画像を画面に表示させる表示手段と、前記温度色情報における前記温度と前記色との対応関係の指定をユーザから受け付ける受付手段と、を備えることを特徴とする赤外線情報処理装置である。
【0008】
また、かかる目的のもと、本明細書に開示される技術は、温度と色との対応関係を定める温度色情報における前記対応関係の指定をユーザから受け付けるステップと、対象物から放射される赤外線を測定して得られた赤外線データを取得するステップと、前記温度色情報を用いて前記赤外線データを可視化した赤外線画像を画面に表示させるステップと、を備えることを特徴とする赤外線情報処理方法である。
【0009】
また、かかる目的のもと、本明細書に開示される技術は、コンピュータに、対象物から放射される赤外線を測定して得られた赤外線データを取得する機能と、温度と色との対応関係を定める温度色情報を用いて前記赤外線データを可視化した赤外線画像を画面に表示させる機能と、前記温度色情報における前記温度と前記色との対応関係の指定をユーザから受け付ける機能と、を実現するためのプログラムである。
【0010】
また、かかる目的のもと、本明細書に開示される技術は、対象物から放射される赤外線を測定して得られた赤外線データを取得する取得手段と、温度と色との対応関係を定める温度色情報を用いて前記赤外線データを可視化した赤外線画像を画面に表示させる表示手段と、前記温度色情報における前記温度と前記色との対応関係の指定をユーザから受け付ける受付手段と、前記赤外線画像に基づいて前記対象物を診断する診断手段と、を備えることを特徴とする赤外線診断システムである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、赤外線情報をユーザが扱い易くしたシステム等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本実施形態の赤外線情報処理システムの概略図である。
【
図2】本実施形態のサーバ装置の機能ブロック図である。
【
図3】本実施形態の2次元画像表示部の機能ブロック図である。
【
図4】本実施形態の管理画面の一例を示す図である。
【
図5】本実施形態のメイン画面の一例を示す図である。
【
図6】本実施形態のパレット選択部の一例を示す図である。
【
図9】本実施形態の領域画面の一例を示す図である。
【
図10】本実施形態の領域画面の他の例を示す図である。
【
図11】本実施形態のカラーパレット作成画面の一例を示す図である。
【
図12】本実施形態の3次元表示画面の一例を示す図である。
【
図13】本実施形態の温度抽出機能の説明図である。
【
図14】本実施形態の温度抽出機能の説明図である。
【
図15】本実施形態の温度抽出機能の説明図である。
【
図16】本実施形態のサーバ装置のハードウェア構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0014】
図1は、本実施形態の赤外線情報処理システム1の概略図である。
【0015】
〔赤外線情報処理システム1〕
図1に示すように、本実施形態の赤外線情報処理システム1は、ユーザが利用する端末装置10と、赤外線情報を含む情報を処理するサーバ装置30とを含む。端末装置10とサーバ装置30とは、ネットワークを介して相互に情報通信が可能になっている。そして、ユーザは、端末装置10を介してサーバ装置30に接続し、赤外線画像200(例えば後述の
図5参照)を用いたマンションなどの建築物やトンネル、橋梁などの土木構造物(以下、対象物と呼ぶ)の画像解析を行う。
なお、端末装置10およびサーバ装置30の各々の台数は、本実施形態の例に限定されない。
【0016】
また、ネットワークは、各装置の間のデータ通信に用いられる通信ネットワークであれば特に限定されず、例えばLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等として良い。データ通信に用いられる通信回線は、例えば有線や無線を用いることができる。また、各装置は、ゲートウェイ装置やルータ等の中継装置を用い、複数のネットワークや通信回線を介して接続されても良い。
【0017】
〔端末装置10〕
端末装置10は、対象物の診断を行うユーザが利用する端末装置である。端末装置10には、例えば固定端末機器を例示できる。なお、端末装置10は、例えばタブレット型端末などの携帯端末機器であってもよい。
そして、本実施形態では、ユーザが端末装置10を介してサーバ装置30にアクセスすることで、端末装置10に赤外線画像が表示される。端末装置10は、赤外線画像の管理や赤外線画像の画像処理をサーバ装置30に対して送信する。そして、サーバ装置30は、端末装置10からの要求に応じて管理している赤外線画像や画像処理を行った赤外線画像の情報を端末装置10に送る。そして、端末装置10は、サーバ装置30から受け取った赤外線画像を画面(モニタ)に表示する。
【0018】
〔サーバ装置30〕
図2は、本実施形態のサーバ装置30の機能ブロック図である。
図3は、本実施形態の2次元画像表示部35の機能ブロック図である。
【0019】
図2に示すように、サーバ装置30は、解析対象となる画像を管理する画像管理部31と、カラーパレットを設定するカラーパレット設定部33と、2次元の赤外線画像の表示に関する制御を行う2次元画像表示部35と、3次元の赤外線画像の表示に関する制御を行う3次元画像表示部37と、を備える。
【0020】
画像管理部31は、例えば赤外線カメラで対象物を撮影することで得られる赤外線画像を含む赤外線データを管理する。赤外線データは、対象物から放射される赤外線を測定して得られたデータである。赤外線は、約800nm~約1000nmの光の波長を例示できる。そして、赤外線画像は、赤外線データを後述するカラーパレット情報に基づいて可視化した画像である。すなわち、赤外線画像は、対象物の温度を色(例えばカラーやグレースケール)で表した画像である。
【0021】
赤外線データおよび赤外線画像の形式は、CSV、拡張されたJPEG、拡張されたTIF、JPEG、TIFなどを例示できる。CSVは、位置情報が関連付けられた温度情報である温度分布情報を含む。例えば、CSVは、例えば512行×640列の温度が記述された温度情報の集合である。拡張されたJEPGや拡張されたTIFは、温度情報をカラーやグレースケールで表現した赤外線画像と、メタ情報(例えばExif)とを含む。このメタ情報は、CSVと同様に、対応する赤外線画像について、位置情報が関連付けられた温度情報である温度分布情報を含む。TIFやJPEGは、温度を色で表現した赤外線画像そのものである。
【0022】
また、画像管理部31は、赤外線画像を描画するための描画データそのもののみならず、赤外線画像に関する各種情報も管理する。各種情報は、複数の赤外線画像をグループで管理するためのグループ情報、赤外線画像(対象物)の撮影場所に関する位置情報、撮影日時などを例示できる。
また、画像管理部31は、2次元画像表示部35によって表示が行われ、ユーザによってキャプチャされた画像も管理する。
【0023】
カラーパレット設定部33は、赤外線画像をカラーで表示する際に温度と表示色との対応関係を定めるカラーパレット情報を管理する。本実施形態のカラーパレット設定部33は、複数のカラーパレット情報を管理する。カラーパレット設定部33は、2次元画像表示部35および3次元画像表示部37に対してカラーパレット情報を送る。カラーパレット情報には、温度と色との関係を定義するカラー定義情報と、表示する複数の色の一覧を示す画像であるカラーパレット画像150とが含まれる。
【0024】
本実施形態のカラーパレットは、相対パレットと固定パレットとの2種類が含まれる。相対パレットは、赤外線画像における最高温度と最低温度との温度範囲に対して予め定められた複数の表示色を相対的に割り当てる。一方、固定パレットは、予め定められた温度に対して予め定められた表示色を割り当てる。すなわち、固定パレットは、温度と表示色との関係が固定されている。
【0025】
カラーパレット設定部33は、ユーザからカラーパレット情報の作成を受け付ける。カラーパレット設定部33は、カラーパレット作成画面900(後述の
図11参照)を端末装置10の画面に表示する。そして、カラーパレット設定部33は、ユーザにより作成されるカラー定義情報と、カラー定義情報に対応するカラーパレット画像150を管理する。なお、ユーザによるカラーパレット情報の作成方法については後に詳しく説明する。
【0026】
2次元画像表示部35は、画像管理部31が管理する赤外線画像を端末装置10の画面に表示する。2次元画像表示部35は、画像管理部31にて管理される各種形式の赤外線データを赤外線画像に変換し、端末装置10の画面に一元で表示可能になっている。また、2次元画像表示部35は、各種形式の赤外線データを表示する際、カラーパレット情報の指定に基づく色で赤外線画像を描画する。
【0027】
2次元画像表示部35は、CVSデータなど位置情報(座標)が関連付けられた温度情報がまとめられたデータについては、カラーパレット情報に基づいて、位置情報に対応する位置に温度に対応する色を表示した赤外線画像を表示する。同様に、2次元画像表示部35は、拡張されたJPEGデータや拡張されたTIFデータについては、メタ情報に含まれる位置情報(座標)が関連付けられた温度情報と、カラーパレット情報とに基づいて、位置情報に対応する位置に温度に対応する色を表示した赤外線画像を表示する。
また、2次元画像表示部35は、例えばTIFなど単に色の画像情報のみを有する赤外線画像をそのまま表示する。
【0028】
さらに、2次元画像表示部35は、例えばTIFなど単に色の画像情報のみを有する赤外線画像と、所定の参照情報とを用いて、元の赤外線画像とは表示色が異なる赤外線画像を表示することも可能である。2次元画像表示部35は、赤外線画像における色と、色に対応する温度情報との対応関係が定義された参照情報を取得する。2次元画像表示部35は、この参照情報とカラーパレット情報とを用いて、ユーザが指定する色表現による赤外線画像の表示を可能にしている。
【0029】
続いて、本実施形態の2次元画像表示部35が有する機能について詳細に説明する。
図3に示すように、2次元画像表示部35は、カラーパレット情報を赤外線画像に適用するカラーパレット適用部351と、表示する温度を調整する表示温度調整部352と、赤外線画像における温度を抽出する温度抽出部353と、を備える。さらに、2次元画像表示部35は、赤外線画像と対象物の画像とを重ねて表示する重畳画像表示部354と、画像の補正を行う画像補正部355と、輪郭線を表示する輪郭線表示部356と、を備える。
【0030】
カラーパレット適用部351は、例えば対象物や診断目的に応じたカラーパレットを赤外線データに適用する。カラーパレット適用部351は、カラーパレット設定部33によって設定される温度定義情報に基づく色表現により赤外線画像を表示する。
カラーパレット適用部351は、メイン画面500(後述)や分布画面600(後述)等にカラーパレットの選択肢を表示する。さらに、カラーパレット適用部351は、複数のカラーパレットなかからユーザが指定するカラーパレットを受け付ける。そして、カラーパレット適用部351は、ユーザにより指定されたカラーパレットを赤外線画像に適用する。
【0031】
表示温度調整部352は、カラーパレットが指定する温度範囲のうち特定の温度範囲を設定する。本実施形態のカラーパレットは、赤外線画像において表示する温度に関して上限温度と下限温度とを有している。そして、表示温度調整部352は、赤外線画像に対して一のカラーパレットが適用された場合、そのカラーパレットの上限温度と下限温度との範囲内において更に表示する温度を調整する。
表示温度調整部352は、ユーザから温度領域の指定を受け付ける。そして、表示温度調整部352は、ユーザから受け付けた温度領域の指定に基づいて赤外線画像において表示する温度を定める。
【0032】
本実施形態の表示温度調整部352は、後述する温度調整部610に対するユーザの操作に応じて赤外線画像の表示温度を調整する。また、本実施形態の表示温度調整部352は、ユーザによって直接的に赤外線画像の表示温度が操作されて表示温度を調整する場合と、後述する温度抽出部353による温度抽出に基づいて表示温度を調整する場合とがある。
【0033】
さらに、表示温度調整部352は、指定された温度に対応する温度を赤外線画像において表示する場合と、指定された温度以外の温度を赤外線画像において表示する場合とがある。この場合、表示温度調整部352は、いずれの態様で表示を行うかについてユーザから指定を受け付ける。
【0034】
温度抽出部353は、赤外線画像においてユーザが指定した領域の温度を抽出する。本実施形態の温度抽出部353は、赤外線画像における任意の点の指定、または任意の領域の指定をユーザから受け付ける。そして、温度抽出部353は、任意の点の指定を受け付けた場合、その点に対応する温度を抽出する。また、温度抽出部353は、任意の領域の指定を受け付けた場合、その領域における複数の温度の中央値の温度を特定する。
【0035】
そして、温度抽出部353は、抽出した温度情報を表示温度調整部352に送る。表示温度調整部352では、上述のとおり温度抽出部353から取得した温度情報に基づいて赤外線画像の表示が行われる。
【0036】
重畳画像表示部354は、対象物を撮影することで得られた赤外線画像200に対して、対象物の可視画像100(例えば後述する
図13参照)を重畳して端末装置10の画面に表示する。ここで、可視画像とは、例えば約700nm~約400nmの波長を撮影した画像を例示できる。重畳画像表示部354は、対象物を可視カメラで撮影した可視画像100と、対象物を赤外線カメラで撮影した赤外線画像200とを、対象物における対応位置が合うように重畳表示する。
【0037】
また、本実施形態の重畳画像表示部354は、例えば対象物を可視カメラで撮影した可視画像が無い場合、可視画像を模した疑似可視画像を赤外線画像に重畳させる。疑似可視画像は、対象物を赤外線カメラで撮影して得られた赤外線データや、その赤外線データに対応する赤外線画像を用いて作成した画像である。例えば、疑似可視画像は、赤外線画像を白黒のカラーパレット(グレースケール)で表示した画像を例示できる。また、疑似可視画像は、赤外線画像を二値化した画像を例示できる。
【0038】
重畳画像表示部354は、対象物の赤外線画像と対象物の可視画像との重畳の程度を変化させることができる。具体的には、重畳画像表示部354は、例えば可視画像の透過度を変更可能になっている。そして、重畳画像表示部354は、赤外線画像と可視画像との重なりの程度をユーザが調整できるようにする。
【0039】
画像補正部355は、対象物を撮影した赤外線画像を画面に表示する際に、赤外線画像を予め定められた形状にするように変形する。例えば、建物などの対象物を見上げる形で撮影した際に、対象物の撮影画像が例えば台形になる場合がある。そこで、画像補正部355は、例えば台形で撮影された対象物の赤外線画像を長方形に補正する。なお、画像補正部355は、対象物を可視カメラで撮影した可視画像についても同様に補正を行う。
【0040】
また、画像補正部355は、対象物の赤外線画像と、同じ対象物の可視画像との位置合わせを行う。画像補正部355は、例えば赤外線画像における複数の位置と、可視画像における複数の位置との指定をそれぞれユーザから受け付ける。各画像における複数の位置は、実際の対象物において対応している。画像補正部355は、赤外線画像および可視画像の一方または両方を変形させることで、ユーザによって指定された赤外線画像と可視画像との位置を合致させる。これによって、画像補正部355は、赤外線画像と可視画像との位置合わせを行う。
【0041】
輪郭線表示部356は、赤外線画像内の温度勾配による輪郭線を描画する。輪郭線表示部356は、赤外線画像を表示するための温度範囲を複数の範囲に分割する。そして、輪郭線表示部356は、複数の範囲の分割した際の温度の区切りを特定する。輪郭線表示部356は、例えば21℃~22℃の温度範囲を5つの範囲に分割した場合、0.2℃ずつ温度範囲が分割される。この場合、輪郭線表示部356は、0.2℃を区切りとして赤外線画像に直線や曲線で表現される輪郭線を表示する。赤外線画像における温度分布は断続的ではないことが一般的である。そのため、輪郭線表示部356によって表示される輪郭線は、等温線として表示される。
【0042】
また、輪郭線表示部356は、カラーパレットが適用された赤外線画像に重畳させて表示することが可能である。この場合、輪郭線表示部356が輪郭線を表示するための区切りの温度範囲と、カラーパレットにより表示される温度範囲の区切りとを対応付ける。これによって、カラーパレットにより表示される赤外線画像と、輪郭線表示部356により表示される輪郭線とが対応することで、赤外線画像がより見やすくなる。
【0043】
図2に示すように、3次元画像表示部37は、画像管理部31が管理する赤外線データを3次元的に端末装置10の画面に表示する。3次元画像表示部37は、赤外線画像の温度を三次元のメッシュで表現する。すなわち、3次元画像表示部37は、赤外線画像における温度を高さ方向に対応させて表現する。例えば、3次元画像表示部37は、赤外線画像において比較的温度が高い箇所については予め定められた基準面からの高さが高くなるように表示する。一方で、3次元画像表示部37は、線外線画像において比較的温度が低い箇所については予め定められた基準からの高さが低くなるように表示する。
【0044】
また、3次元画像表示部37は、三次元のメッシュにおいて、2次元の画像と同様に、カラーパレット設定部33により設定されるカラーパレットを適用する。これによって、3次元メッシュは、温度を高低差で表すとともに、温度に応じたカラーによっても温度を表現可能になっている。この場合に、カラーパレット情報は、ユーザが予め設定したものをユーザが任意に3次元画像に対して適用することができる。
【0045】
続いて、図面を参照しながら本実施形態の赤外線情報処理システム1において表示される画面について具体的に説明する。
【0046】
図4は、本実施形態の管理画面400の一例を示す図である。
【0047】
図4に示す管理画面400は、本システムによって管理される複数の赤外線画像200を確認したり、後述するメイン画面500や分布画面600などを用いて解析対象にする赤外線画像を選択したりする際に用いる画面である。
【0048】
図4に示すように、管理画面400は、ファイルツリー表示部410と、グループ情報表示部420と、画像一覧表示部430と、可視/赤外表示部440と、プロパティ表示部450と、キャプチャ画像表示部460と、を有する。
本実施形態の赤外線情報処理システム1では、管理画面400を用いて各種の赤外線データを受け付けて管理することができる。
【0049】
本実施形態では、複数の赤外線画像200をグループ単位で管理する。
そして、ファイルツリー表示部410は、グループを構成する赤外線画像のファイルの構造をツリー形式で表示する。
【0050】
グループ情報表示部420は、選択しているグループの詳細を表示する。グループ情報表示部420は、例えばグループ名、対象物の物件などが特定されている場合には物件名、物件の所在地に関する情報を示す。これらの情報は、ユーザが入力可能になっている。
【0051】
さらに、グループ情報表示部420は、グループを構成する赤外線画像に適用するカラーパレットを設定することが可能になっている。具体的には、グループ情報表示部420には、後述するパレット選択部580が設けられている。そして、例えば画像一覧表示部430では、グループを構成する複数の赤外線画像に対して同じカラーパレットを適用し、複数の赤外線画像を一覧で比較することが可能になっている。
なお、グループ情報表示部420におけるカラーパレットの設定を変えることで、画像一覧表示部430に表示される複数の赤外線画像の表示色がカラーパレットに応じて一括で変更される。
【0052】
画像一覧表示部430は、グループを構成する複数の赤外線画像200が表示される。赤外線画像200は、各種形式の赤外線データに基づく画像が含まれる。画像一覧表示部430は、赤外線データがJPEG形式およびTIF形式は、そのまま赤外線画像として表示したり、カラーパレットを適用して表示したりする。画像一覧表示部430は、CSVや、拡張JPEGおよび拡張TIFのメタ情報にカラーパレットを適用して赤外線画像化して表示する。
【0053】
また、画像一覧表示部430において、各々の赤外線画像200には、画像の名称とともに、元となった赤外線データのデータ形式(拡張子)の情報も併せて表示される。
【0054】
このように、本実施形態の赤外線情報処理システム1では、複数の異なるファイル形式の赤外線データを取得し、カラーパレット情報を用いて可視化した複数の赤外線画像200を画面に表示可能になっている。
【0055】
可視/赤外表示部440は、画像一覧表示部430に表示される複数の赤外線画像200のうちユーザによって選択操作がされた赤外線画像200と、その赤外線画像200の撮影対象となった対象物の可視画像100とを並べて表示する。これによって、ユーザは、解析の対象となる赤外線画像200と可視画像100とを併せて確認することができる。
【0056】
プロパティ表示部450は、赤外線画像に含まれる温度に関する詳細情報、赤外線画像200を撮影した際の位置に関する位置情報、赤外線画像200を撮影した撮影機材に関する情報を表示する。
キャプチャ画像表示部460は、後述する分布画面600においてユーザが保存したキャプチャ画像を表示する。キャプチャ画像表示部460は、画像一覧表示部430に表示される複数の赤外線画像200のうちユーザが選択した一の赤外線画像200に関連付けられた単数または複数のキャプチャ画像を表示する。
【0057】
図5は、本実施形態のメイン画面500の一例を示す図である。
図6は、本実施形態のパレット選択部580の一例を示す図である。
【0058】
図5に示すメイン画面500は、ユーザが赤外線画像200を表示する際にメインとなる画面である。
図5に示すように、メイン画面500は、サムネイル表示部510と、重畳調整部520と、解像度調整部530と、画像サイズ調整部540と、プロパティ情報表示部550とを有する。また、メイン画面500は、赤外線画像200を表示する赤外線画像表示部560と、X軸温度表示部570と、Y軸温度表示部575と、パレット選択部580と、キャプチャ画像表示部590とを有する。
【0059】
サムネイル表示部510は、グループを構成する複数の赤外線画像200を表示する。なお、サムネイル表示部510は、赤外線画像に対応する可視画像100がある場合には、赤外線画像200と可視画像100とが隣り合って並べて表示される。
【0060】
重畳調整部520は、赤外線画像200および可視画像100の透過率を変更する操作を受け付ける。重畳調整部520は、赤外線画像の赤外サムネイル画像521と、可視画像の可視サムネイル画像522と、スライダボタン523とを有する。スライダボタン523をスライド操作することで、赤外線画像表示部560に表示される赤外線画像200の透過度が変化する。例えば赤外線画像200の透過度が高くなる(薄くなる)と、赤外線画像200の後ろのレイヤに表示される可視画像100(後述)がより見やすくなる。一方、例えば赤外線画像200の透過度が低くなる(濃くなる)と、赤外線画像200の後ろのレイヤに表示される可視画像100が見えにくくなる。
【0061】
解像度調整部530は、赤外線画像200の解像度を変更する操作を受け付ける。解像度調整部530は、赤外線画像200の解像度や補間解像度を調整する。スライダボタン531をスライド操作することで、赤外線画像200の解像度や補間解像度が変化する。
画像サイズ調整部540は、赤外線画像表示部560に表示される赤外線画像200の表示サイズを変更する操作を受け付ける。スライダボタン541をスライド操作することで、赤外線画像200の表示サイズが変化する。
【0062】
プロパティ情報表示部550は、赤外線画像表示部560に表示される赤外線画像200の詳細情報を表示する。詳細情報は、赤外線画像200の温度に関する情報を例示できる。
【0063】
赤外線画像表示部560は、サムネイル表示部510に表示される複数の赤外線画像のうちユーザにより選択操作された赤外線画像200を表示する。そして、ユーザが行う操作や各種情報は、赤外線画像表示部560に表示される赤外線画像200を対象として行われる。ユーザは、赤外線画像表示部560に表示される赤外線画像200に対して操作を行うなどすることで、赤外線画像200の解析を行うことができる。
【0064】
X軸温度表示部570は、赤外線画像200の横方向(図面における左右方向)に対応して表示される。そして、X軸温度表示部570は、ユーザがマウスなどを用いてマウスポインタを赤外線画像200における任意の位置に置いた際、その指定位置を通る横方向の直線に沿った温度分布を表示する。
Y軸温度表示部575は、赤外線画像200の縦方向(図面における上下方向)に対応して表示される。そして、Y軸温度表示部575は、ユーザがマウスなどを用いてマウスポインタを赤外線画像200における任意の位置に置いた際、その指定位置を通る縦方向の直線に沿った温度分布を表示する。
【0065】
パレット選択部580は、ユーザからカラーパレットの選択を受け付ける。
図6に示すように、パレット選択部580は、カラーパレット設定部33にて管理される複数のカラーパレット画像150を選択肢として表示する。そして、パレット選択部580は、ユーザによって選択されたカラーパレット画像150に対応するカラーパレットを赤外線画像200に適用する。そして、赤外線画像200は、ユーザにより選択されたカラーパレットに応じて表示色が変更される。
【0066】
そして、一のカラーパレットを選択した状態で、異なる赤外線画像200を赤外線画像表示部560に表示させる。そうすると、各赤外線画像200は、一のカラーパレットにより定義される色と温度との条件に従って表示される。
すなわち、赤外線に関する赤外線データを複数取得すると、ユーザにより作成されたカラーパレット情報を用いて、複数の赤外線データを赤外線画像200にそれぞれ変換し、画面に表示する。このとき、カラーパレット情報は、ユーザが作成したものである。
【0067】
本実施形態では、一のカラーパレット情報を用いて、複数の異なる赤外線データをそれぞれ赤外線画像200に変換して確認できる。カラーパレット情報はユーザが作成したものであり、また赤外線データが異なっていても表示される赤外線画像200における温度と色との関係は同じになる。ユーザは、ユーザが見やすい温度と色との関係を自身で設定できたり、ユーザが見慣れた温度と色との関係を用いながら赤外線画像200の解析ができたりする。このように、本実施形態の赤外線情報処理システム1は、ユーザが赤外線情報を扱いやすいシステムとなっている。
【0068】
キャプチャ画像表示部590は、赤外線画像表示部560に表示される赤外線画像200をキャプチャした画像が表示される。本実施形態では、予め定めれたボタン画像(例えば「保存ボタン」)を押下することで、押下したタイミングで赤外線画像表示部560に表示されている赤外線画像200がキャプチャされる。なお、キャプチャされた画像は、元となる赤外線画像200に関連付けられて画像管理部31により管理される。
【0069】
図7は、本実施形態の分布画面600の一例である。
図8は、本実施形態の温度調整部610の説明図である。
【0070】
図7に示す分布画面600は、ユーザが赤外線画像200の解析を行う際に用いる画面である。
図7に示すように、分布画面600は、メイン画面500と同様に、サムネイル表示部510、赤外線画像表示部560、X軸温度表示部570、Y軸温度表示部575、パレット選択部580およびキャプチャ画像表示部590を有する。そして、分布画面600は、温度調整部610を備えている。
【0071】
図8に示すように、温度調整部610は、カラーパレット画像150と、詳細カラーパレット画像160と、温度範囲表示613と、表示設定部614と、表示設定スライダ615と、代表温度スライダ616と、下限温度スライダ617と、上限温度スライダ618とを有する。
【0072】
カラーパレット画像150は、カラーパレット設定部33から取得した画像を表示したものである。なお、カラーパレット画像150の端部には、カラーパレット(カラー定義情報)における上限温度および下限温度(図の例では「25」℃と「15」℃)が表示される。
カラーパレット画像150は、色が異なる複数(例えば160色)の色画像151が並べられて構成されている。そして、各々の色画像151は、それぞれ予め定められた温度に対応している。
【0073】
詳細カラーパレット画像160は、カラーパレット画像150として表示される複数の表示色の一部を拡大して表示した画像である。本実施形態では、代表温度スライダ616が指し示す表示色(温度)を基準として前後における予め定められた範囲の複数の色(この例では40色)の温度を拡大して詳細に表示する。
【0074】
温度範囲表示613は、詳細カラーパレット画像160における個々の表示色に対応する温度をそれぞれ表示する。すなわち、温度範囲表示613は、それぞれカラーパレット画像150の個々の色画像151ごとに対応して、色画像151の温度を数値の画像で示す。
図8の例において、詳細カラーパレット画像160における最上位の表示色(色画像151)は「19.46」℃~「19.48」℃であることが表示される。
【0075】
表示設定部614は、詳細カラーパレット画像160における個々の表示色を、赤外線画像表示部560に表示される赤外線画像200において表示するか非表示にするかを指定する。表示設定部614は、各々の表示色(温度範囲)に対応してチェックボックス欄が設けられている。そして、チェックボックス欄にチェックが入っている場合には、そのチェックボックスに対応する表示色(温度範囲)が赤外線画像200(
図7参照)において表示される。一方、チェックボックス欄のチェックが外れる場合には、そのチェックボックスに対応する表示色(温度範囲)が赤外線画像200において非表示になる。
表示設定部614において、チェックボックス欄のチェックのオン/オフは、マウスのクリックやタッチ操作や、後述する表示設定スライダ615により行うことができる。
なお、表示設定部614は、デフォルト(初期表示)ではチェックボックスにチェックが入った状態になっている。
【0076】
本実施形態の表示設定スライダ615は、三角形状のアイコン画像である。表示設定スライダ615は、詳細カラーパレット画像160上に表示されている。また、表示設定スライダ615は、先端側が表示設定部614側を向いている。さらに、表示設定スライダ615は、ユーザがマウスなどを用いて詳細カラーパレット画像160上を移動可能になっている。
【0077】
表示設定スライダ615は、ユーザの操作に応じて移動し、隣を通過した表示設定部614のチェックボックス欄のチェックを外す。このように表示設定スライダ615は、スライド移動操作によって、表示設定部614を構成する複数のチェックボックス欄のチェックを一つの動作で外すようになっている。
なお、チェックボックス欄のチェックが外れている場合、表示設定スライダ615を移動させることで逆にチェックが入るようになっている。
【0078】
代表温度スライダ616は、山形状のアイコン画像である。代表温度スライダ616は、カラーパレット画像150の隣に表示される。また、代表温度スライダ616は、先端側がカラーパレット画像150側を向いている。そして、代表温度スライダ616は、ユーザがマウスなどを用いてカラーパレット画像150に沿って移動可能になっている。
【0079】
代表温度スライダ616は、ユーザの操作に応じて移動し、詳細カラーパレット画像160の表示内容を変化させる。上述のとおり、詳細カラーパレット画像160は、代表温度スライダ616を基準として表示される。したがって、代表温度スライダ616の位置を変化させることで、詳細カラーパレット画像160の内容および温度範囲表示613の内容が変更される。
【0080】
下限温度スライダ617は、カラーパレットにおいて定義される温度のうち最も低い温度を設定する。下限温度スライダ617は、デフォルト(初期表示)ではカラーパレットが定義する最も低い温度に設定される。
下限温度スライダ617は、台形状のアイコン画像である。そして、下限温度スライダ617は、カラーパレット画像150の隣に表示される。また、下限温度スライダ617は、先端側がカラーパレット画像150側を向いている。そして、下限温度スライダ617は、ユーザがマウスなどを用いてカラーパレット画像150に沿って移動可能になっている。
【0081】
そして、下限温度スライダ617は、カラーパレット画像150における表示位置よりも上側(温度が低い側)の表示色が赤外線画像200として表示されないようにする。すなわち、下限温度スライダ617は、赤外線画像200として表示される温度の下限を定める。
【0082】
上限温度スライダ618は、カラーパレットにおいて定義される温度のうち最も高い温度を設定する。上限温度スライダ618は、デフォルト(初期表示)ではカラーパレットが定義する最も高い温度に設定される。
上限温度スライダ618は、台形状のアイコン画像である。そして、上限温度スライダ618は、カラーパレット画像150の隣に表示される。また、上限温度スライダ618は、先端側がカラーパレット画像150側を向いている。そして、上限温度スライダ618は、ユーザがマウスなどを用いてカラーパレット画像150に沿って移動可能になっている。
【0083】
そして、上限温度スライダ618は、カラーパレット画像150における表示位置よりも下側(温度が高い側)の表示色が赤外線画像200として表示されないようにする。すなわち、上限温度スライダ618は、赤外線画像200として表示される温度の上限を定める。
【0084】
図9は、本実施形態の領域画面700の一例を示す図である。
図10は、本実施形態の領域画面700の他の例を示す図である。
【0085】
図9に示す領域画面700は、ユーザが赤外線画像の解析を行う際に用いる画面である。
領域画面700の基本構成は、分布画面600と同様である。そして、領域画面700は、輪郭強調部710を備えている。
輪郭強調部710は、赤外線画像における温度勾配による輪郭線を描画する。輪郭強調部710は、描画する輪郭線の細かさを設定する設定ボタン711と、赤外線画像200における輪郭線の描画を指示する描画ボタン712とを有する。
【0086】
設定ボタン711は、輪郭線の細かさに応じて複数のレベル設定を有している。設定ボタン711は、例えば「詳細」、「普通」、「粗い」などのレベルを例示できる。例えば「詳細」の場合には、赤外線画像200として表現される温度をより多数の温度範囲により分割し、その温度の区切りを線で表現する。一方、例えば「粗い」の場合には、赤外線画像200として表現される温度をより少数の温度範囲により分割し、その温度の区切りを線で表現する。
【0087】
描画ボタン712は、設定ボタン711において輪郭線の細かさのレベルが指定された後、赤外線画像200に温度勾配の区切りを表示する輪郭線を描画する指示を受け付ける。
【0088】
そして、
図9の赤外線画像表示部560に表示されるように輪郭線が描画された赤外線画像200が表示される。
【0089】
図10に示すように、カラーのカラーパレットが適用された赤外線画像200に輪郭線を重畳表示することで、輪郭線による線画にカラーが重なって温度勾配がより分かりやすくなる。
【0090】
続いて、本実施形態の赤外線情報処理システム1におけるカラーパレットの作成機能について説明する。
図11は、本実施形態のカラーパレット作成画面900の一例を示す図である。
【0091】
図11に示すように、カラーパレット作成画面900は、温度幅設定部910と、色選択部920と、色数選択部930と、各色温度幅設定部940と、カラーパレット画像表示部950と、試行ボタン961と、出力ボタン962とを有する。
本実施形態のカラーパレット作成画面900は、色と温度とが固定された固定パレットの作成をユーザから受け付ける。
【0092】
温度幅設定部910は、ユーザが作成しようとするカラーパレットにおける上限温度と下限温度との温度範囲である温度幅の設定を受け付ける。図の例では、下限温度が「10」℃~上限温度「40」℃が設定されている。
また、本実施形態のカラーパレットは、構成する色の総数が予め設定されている。図の例では、色の総数(パレット数)は、例えば160になっている。したがって、作成するカラーパレットは、10℃~40℃の温度幅を160で分割するとともに、それぞれ分割された温度について160色の色を割り当てたものになっている。
【0093】
色選択部920は、カラーパレットを構成する色の指定を受け付ける。色選択部920は、複数の色を受け付けることが可能になっている。図の例では、「Red(赤色)」、「Ogrange(橙色)」、「Yellow(黄色)」、「Green(緑色)」の4つの色相が指定されている。
【0094】
色数選択部930は、色選択部920にて指定された色を更に複数の色で表現するための分割数の設定を受け付ける。図の例では「Red(赤色)」をベースとして更に40色を作成することが指定されている。色を更に複数の色で表現する場合、所定の色相をベースに例えば明度や彩度を異ならせて作成することを例示できる。
【0095】
各色温度幅設定部940は、色選択部920および色数選択部930に対応した温度幅の設定を受け付ける。図の例では、「Red(赤色)」をベースとする40色に対して、「10」℃~「17.6」℃が設定される。同様に、「Ogrange(橙色)」をベースとする40色に対して、「17.6」℃~「25.2」℃が設定される。「Yellow(黄色)」をベースとする40色に対して、「25.2」℃~「32.8」℃が設定される。「Green(緑色)」をベースとする40色に対して、「32.8」℃~「40.4」℃が設定される。
【0096】
なお、本実施形態では、温度幅設定部910における温度幅と予め設定されるパレット数に基づいて、色選択部920にてユーザが入力した色の数に応じて、色数選択部930および各色温度幅設定部940の数値が自動的に計算されるとともに入力されるようになっている。
【0097】
カラーパレット画像表示部950は、ユーザが設定したカラーパレットに対応するカラーパレット画像150を表示する。ユーザは、カラーパレット画像表示部950に表示されるカラーパレット画像150を参照しながら、カラーパレットを作成することができる。
【0098】
試行ボタン961は、カラーパレット画像表示部950にカラーパレット画像150を表示させるためのボタン画像である。上述した色数選択部930等における入力欄に数値等が入力された段階で試行ボタン961を押下すると、入力された情報に基づくカラーパレット画像150がカラーパレット画像表示部950に表示される。
【0099】
出力ボタン962は、ユーザが作成したカラーパレットを記憶するためのボタン画像である。出力ボタン962を押下すると、そのカラーパレットに関する情報は、カラーパレット設定部33によって管理される。ユーザは、赤外線画像200の解析等を行う際に、ユーザが作成したカラーパレットを読み出して利用することが可能になる。
【0100】
図12は、本実施形態の3次元表示画面800の一例を示す図である。
【0101】
図12に示す3次元表示画面800は、ユーザが3次元の赤外線画像300を表示するための画面である。
図12に示すように、3次元表示画面800は、3次元の赤外線画像300を表示する赤外線画像表示部810と、色彩設定部820と、メッシュ設定部830と、温度情報表示部840と、描画設定部850と、画像保存部860と、を有する。
【0102】
赤外線画像表示部810は、ユーザにより選択操作された3次元の赤外線画像300を表示する。そして、ユーザが行う操作や各種情報は、赤外線画像表示部810に表示される赤外線画像300を対象として行われる。ユーザは、赤外線画像表示部810に表示される赤外線画像300に対して操作等を行うことで、赤外線画像300の解析できる。
【0103】
色彩設定部820は、背景色やカラーパレットの選択を受け付ける。色彩設定部820は、カラーパレット設定部33にて管理される複数のカラーパレットのカラーパレット画像150を選択肢として表示する(例えば
図6参照)。そして、色彩設定部820は、ユーザによって選択されたカラーパレットを赤外線画像300に適用する。赤外線画像300では、カラーパレットの定義に応じてメッシュにおける表示色の色が決定される。
同様に、色彩設定部820は、複数の背景色の選択肢を表示する。そして、色彩設定部820は、ユーザによって選択された背景色を赤外線画像表示部810の背景として設定する。
【0104】
メッシュ設定部830は、メッシュ画像として表示される3次元の赤外線画像300のメッシュの間隔の設定を受け付ける。メッシュ設定部830は、メッシュの細かさに関するレベルの選択肢を提示する。メッシュが小さいほど、対象物の温度分布がより詳細に表現される。一方、メッシュが大きいほど、対象物の温度分布がより粗く表現される。
【0105】
温度情報表示部840は、赤外線画像表示部810に表示される赤外線画像300の温度に関する詳細な情報が表示される。詳細な情報は、赤外線画像300における最高温度、最低温度および平均温度などを例示できる。
【0106】
描画設定部850は、赤外線画像300の表示サイズや赤外線画像300における温度幅の設定を受け付ける。描画設定部850は、ユーザの指定に応じて赤外線画像300を拡大したり縮小したりして表示する。
【0107】
画像保存部860は、赤外線画像表示部810に表示される赤外線画像300をキャプチャした画像が表示される。本実施形態では、予め定めれたボタン画像(例えば「画像保存ボタン」)を押下することで、押下したタイミングで赤外線画像表示部810に表示されている赤外線画像300がキャプチャされる。なお、キャプチャされた画像は、元となる赤外線画像300に関連付けられて画像管理部31により管理される。
【0108】
続いて、本実施形態の赤外線情報処理システム1における温度の抽出機能について説明する。
図13、
図14および
図15は、本実施形態の温度抽出機能の説明図である。
【0109】
図13に示すように、分布画面600において赤外線画像表示部560に表示される赤外線画像200に対する任意の箇所の選択をユーザから受け付ける。選択は、マウスポインタによる点の指定、または、マウスポインタによって描かれる矩形などの領域の指定を例示できる。
【0110】
温度抽出部353は、ユーザによって指定された箇所の温度情報を用いて、ユーザが指定した箇所の基準温度を特定する。基準温度は、例えばユーザが指定した点から得られる温度にすることを例示できる。また、基準温度は、例えばユーザが指定した領域から得られる温度分布の中央値にすることを例示できる。
【0111】
そして、
図14に示すように、基準温度が定まることで分布画面600における代表温度スライダ616、下限温度スライダ617および上限温度スライダ618が基準温度に応じて移動する。
代表温度スライダ616は、基準温度に対応する位置に表示される。また、下限温度スライダ617は、基準温度よりも予め定められた温度だけ低い温度(例えばマイナス0.4℃)に対応する位置に設定される。上限温度スライダ618は、基準温度よりも予め定められた温度だけ高い温度(例えばプラス0.4℃)に対応する位置に設定される。
【0112】
さらに、分布画面600では、基準温度に基づく赤外線画像200の表示態様の指定をユーザから受け付ける。具体的には、基準温度に基づく温度範囲で赤外線画像200を表示する態様、または、基準温度に基づく温度範囲を除いた赤外線画像200を表示する態様の選択を受け付ける。
【0113】
そして、基準温度に基づく温度範囲で赤外線画像200を表示する態様がユーザによって選択され、描画を実行するためのボタンが押下されると、
図14に示すように、基準温度に基づく温度範囲の表示色のみで構成される赤外線画像200が表示される。
なお、この例において、赤外線画像200において表示されていない温度(表示色)の箇所については、後ろのレイヤに表示される対象物の可視画像100が表示される。
【0114】
例えば、対象物の赤外線画像200に対してユーザが解析を行う場合、対象物においてユーザが着目する温度の箇所を抽出する。そして、その温度と同じ箇所が色で示された赤外線画像300が画面に表示される。これによって、ユーザは、着目した温度と同じ箇所を見つけ易くなっている。
【0115】
一方、基準温度に基づく温度範囲を除いた赤外線画像200を表示する態様がユーザによって選択され、描画を実行するためのボタンが押下されると、
図15に示すように、基準温度に基づく温度範囲以外の表示色のみで構成される赤外線画像200が表示される。
【0116】
例えば、対象物の赤外線画像200に対してユーザが解析を行う場合、対象物においてユーザが表示したくない温度の箇所を抽出する。そして、表示したくない温度を除いたうえで、他の箇所における赤外線画像200の解析を行うことが容易になる。
【0117】
ここで、上述した例では赤外線画像200から抽出した温度に基づいて特定の温度範囲の赤外線画像200を表示しているが、この例に限定されない。
例えば
図7に表示される分布画面600における代表温度スライダ616をユーザが任意の色画像151(温度)に移動させる。さらに、ユーザは、代表温度スライダ616をダブルクリックするなど予め定められた操作を行う。そうすると、ユーザの操作に伴って、下限温度スライダ617および上限温度スライダ618を代表温度スライダ616の位置に基づいてそれぞれ移動させる。具体的には、下限温度スライダ617は、代表温度スライダ616が指し示す温度よりも予め定められた温度だけ低い温度(例えばマイナス0.4℃)に対応する位置に移動させる。一方、上限温度スライダ618は、代表温度スライダ616が指し示す温度よりも予め定められた温度だけ高い温度(例えばプラス0.4℃)に対応する位置に移動させる。
【0118】
このように、本実施形態の赤外線情報処理システム1では、代表温度スライダ616に対してユーザによる予め定められた操作が行われることで、赤外線画像200において表示する温度の上限および下限を指定することが可能になっている。
【0119】
そして、本実施形態の赤外線情報処理システム1では、分布画面600等に表示される赤外線画像200を用いてユーザが対象物の診断を行うことができる。
例えば、赤外線情報処理システム1では、赤外線画像200における温度の度数分布などに基づいて異質な温度が存在する場合、ユーザに対して異常に関する通知を行ってもよい。
また、赤外線情報処理システム1は、赤外線画像200においてユーザに異常な箇所を示す場合、例えばユーザが選択しているカラーパレット画像150において定義されていない色を用いてもよい。これによって、赤外線情報処理システム1では、システム側にて診断した対象物の異常箇所を赤外線画像200においてユーザが気づきやすく表示することができる。
【0120】
図16は、本実施形態のサーバ装置30のハードウェア構成例を示す図である。
図16に示すように、サーバ装置30は、CPU301と、主記憶装置302と、補助記憶装置303と、通信インターフェース(図では「通信I/F」と表記)304と、表示デバイス305と、入力デバイス306とを備える。
【0121】
CPU301は、例えば補助記憶装置303に記憶された各種プログラムを主記憶装置302にロードして実行することにより、サーバ装置30の機能を実現する。
主記憶装置302は、CPU301の作業用メモリ等として用いられるメモリである。
補助記憶装置303は、CPU301が実行する各種プログラム、サーバ装置30で作成または取得したデータ等を記憶するメモリである。補助記憶装置303には、SSD(Solid State Drive)やHDD(Hard Disk Drive)などを用いることができる。
【0122】
通信I/F304は、ネットワークを介して他の装置との間で各種情報の送受信を行う。
表示デバイス305は、サーバ装置30内部から出力された各種情報を表示するデバイスである。ここで、表示デバイスとしては、例えば液晶ディスプレイを用いることができる。
入力デバイス306は、ユーザが入力した情報を受け取り、これをサーバ装置30内部へ入力するデバイスである。
【0123】
なお、上記のハードウェア構成およびハードウェア構成により実現される機能は、端末装置10についても同様である。
また、本実施形態のサーバ装置30および端末装置10を実現するプログラムは、各種の記録媒体に格納して提供することができる。また、サーバ装置30および端末装置10を実現するプログラムは、通信回線を介して提供することもできる。
【0124】
そして、本実施形態の赤外線情報処理システム1において、サーバ装置30が実現する機能は、端末装置10によって実現しても良い。また、本実施形態の赤外線情報処理システム1によって実現される機能は、複数のサーバ装置30や複数の端末装置10によって実現しても良い。
【0125】
ここで、カラーパレット設定部33は、受付手段の一例である。カラーパレット情報は、温度色情報の一例である。カラーパレット画像150は、温度色画像の一例である。画像管理部31は、取得手段の一例である。2次元画像表示部35は、表示手段および診断手段の一例である。温度抽出部353は、温度特定手段の一例である。重畳調整部520のスライダボタン523は、調整画像の一例である。可視画像100および疑似可視画像は、対象物画像の一例である。表示設定部614は、設定画像の一例である。下限温度スライダ617および上限温度スライダ618は、指定画像の一例である。代表温度スライダ616は、特定画像の一例である。
【0126】
以上、本実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は前述した実施の形態に記載の範囲に限定されない。上述した実施形態に、種々の変更または改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0127】
1…赤外線情報処理システム、10…端末装置、30…サーバ装置、31…画像管理部、33…カラーパレット設定部、35…2次元画像表示部、37…3次元画像表示部、100…可視画像、150…カラーパレット画像、151…色画像、160…詳細カラーパレット画像、200…赤外線画像