(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023156352
(43)【公開日】2023-10-24
(54)【発明の名称】電動作業車
(51)【国際特許分類】
B60K 1/04 20190101AFI20231017BHJP
B60K 17/30 20060101ALI20231017BHJP
B60K 17/356 20060101ALI20231017BHJP
B60K 17/34 20060101ALI20231017BHJP
【FI】
B60K1/04 Z
B60K17/30 A
B60K17/356 B
B60K17/34 A
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023121764
(22)【出願日】2023-07-26
(62)【分割の表示】P 2019116724の分割
【原出願日】2019-06-24
(71)【出願人】
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】鳥取 紀太
(72)【発明者】
【氏名】中山 大輔
(72)【発明者】
【氏名】野上 広宣
(57)【要約】
【課題】前後方向における機体の重量バランスが良好であると共に、機体の横幅がコンパクトであり、モータと伝動装置との間の動力伝達構造が簡素になりやすい電動作業車を提供する。
【解決手段】バッテリ4と、バッテリ4から供給される電力により駆動するモータMと、モータMにより駆動される前車輪10及び後車輪11と、バッテリ4よりも後側且つモータMの後方に配置される伝動装置Tと、伝動装置Tから前側へ延びる前伝動機構FTと、を備え、モータMの駆動力が、伝動装置T及び前伝動機構FTを介して前車輪10へ伝達されるように構成されており、前車輪10の車軸である前車軸は、バッテリ4の下方において、バッテリ4の前後幅内に配置されており、モータMは、前車軸よりも後側に配置されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリと、
前記バッテリから供給される電力により駆動するモータと、
前記モータにより駆動される前車輪及び後車輪と、
前記バッテリよりも後側且つ前記モータの後方に配置される伝動装置と、
前記伝動装置から前側へ延びる前伝動機構と、を備え、
前記モータの駆動力が、前記伝動装置及び前記前伝動機構を介して前記前車輪へ伝達されるように構成されており、
前記前車輪の車軸である前車軸は、前記バッテリの下方において、前記バッテリの前後幅内に配置されており、
前記モータは、前記前車軸よりも後側に配置されている電動作業車。
【請求項2】
前記モータの後端は、前記バッテリの後端よりも後側に位置している請求項1に記載の電動作業車。
【請求項3】
前記バッテリからの直流電力を交流電力に変換して前記モータへ供給するインバータを備え、
前記インバータは、前記モータの前方且つ前記バッテリの下方に配置されている請求項1または2に記載の電動作業車。
【請求項4】
機体前後方向に延びる左右の主フレームと、
第1板状部材と、
前記第1板状部材よりも後側に位置する第2板状部材と、を備え、
前記第1板状部材及び前記第2板状部材は何れも、前記左右の主フレームに亘る状態で設けられると共に、前記左右の主フレームに支持されており、
前記第1板状部材の前端は、前記インバータの前端よりも前側に位置しており、
前記第2板状部材の後端は、前記インバータの後端よりも後側に位置している請求項3に記載の電動作業車。
【請求項5】
油圧ポンプと、
前記油圧ポンプを駆動させるための駆動力を発生させる駆動源と、を備え、
前記油圧ポンプと前記駆動源との少なくとも一方は、機体前後方向に延びる左右の主フレームの間に配置されている請求項1または2に記載の電動作業車。
【請求項6】
前記油圧ポンプと前記駆動源とのうち一方は、前記左右の主フレームの間に配置されており、
前記油圧ポンプと前記駆動源とのうち他方は、前記左右の主フレームに対して機体左右方向外側に配置されている請求項5に記載の電動作業車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリと、バッテリから供給される電力により駆動するモータと、モータにより駆動される走行装置と、を備える電動作業車に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の作業車(特許文献1では「トラクター」)は、エンジンと、エンジンにより駆動される走行装置(特許文献1では「前車輪」及び「後車輪」)と、を備えている。
【0003】
また、特許文献1に記載の作業車は、エンジンの駆動力を走行装置に伝達する伝動装置(特許文献1では「ミッションケース」)を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の作業車において、エンジンに代えてバッテリ及びモータを設けることが考えられる。これにより、排気ガスを排出することなく走行することができる。
【0006】
さらに、特許文献1に記載の作業車において、バッテリからの直流電力を交流電力に変換してモータへ供給するインバータを備えることが考えられる。これにより、モータへ交流電力を供給することができる。
【0007】
ここで、一般に、伝動装置のサイズは比較的大きくなりがちである。そのため、伝動装置の重量は、比較的大きくなりがちである。
【0008】
また、作業車がバッテリからの電力によって走行する場合、バッテリの蓄電容量が大きいほど、走行可能距離が長くなる。そのため、蓄電容量が比較的大きいバッテリを採用することにより、走行可能距離を比較的長くすることができる。
【0009】
しかしながら、バッテリの蓄電容量が大きいほど、バッテリのサイズが大きくなりがちである。そして、バッテリのサイズが大きいほど、バッテリの重量は大きくなる。
【0010】
そのため、バッテリの重量は、比較的大きくなりがちである。
【0011】
そして、バッテリ、モータ、インバータ、伝動装置の配置によっては、前後方向における機体の重量バランスが不良となる事態が想定される。また、機体の横幅が比較的大きくなってしまう事態が想定される。また、モータと伝動装置との間の動力伝達構造が複雑になってしまう事態が想定される。
【0012】
例えば、伝動装置がバッテリの下方に配置される構成では、機体前後方向において、バッテリと伝動装置とが位置する部分の重量が極端に大きくなりがちである。これにより、前後方向における機体の重量バランスが不良となりがちである。
【0013】
また、例えば、モータがバッテリよりも左側に配置され、インバータがバッテリよりも右側に配置される構成では、バッテリとモータとインバータとを配置するために必要なスペースが機体左右方向において比較的大きくなりがちである。これにより、機体の横幅が比較的大きくなりがちである。
【0014】
また、例えば、モータがインバータよりも前側に配置される構成では、機体前後方向において、モータと伝動装置との間にインバータが位置することとなる。そのため、モータと伝動装置との間の動力伝達構造がインバータに干渉しないように配慮する必要が生じる。これにより、モータと伝動装置との間の動力伝達構造が複雑になりがちである。
【0015】
本発明の目的は、前後方向における機体の重量バランスが良好であると共に、機体の横幅がコンパクトであり、モータと伝動装置との間の動力伝達構造が簡素になりやすい電動作業車を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の特徴は、バッテリと、前記バッテリの下方に配置されると共に、前記バッテリから供給される電力により駆動するモータと、前記モータにより駆動される走行装置と、前記バッテリの下方且つ前記モータよりも前側に配置されると共に、前記バッテリからの直流電力を交流電力に変換して前記モータへ供給するインバータと、前記バッテリよりも後側に配置されると共に、前記モータの駆動力を前記走行装置に伝達する伝動装置と、を備え、前記モータと前記インバータとは、機体前後方向に並ぶ状態で配置されていることにある。
【0017】
本発明であれば、伝動装置がバッテリよりも後側に配置される。これにより、バッテリと伝動装置とが、機体前後方向において分散配置される。
【0018】
これにより、伝動装置がバッテリの下方に配置される場合に比べて、前後方向における機体の重量バランスが良好となる。
【0019】
また、本発明であれば、モータとインバータとは、バッテリの下方において、機体前後方向に並ぶ状態で配置されている。
【0020】
これにより、バッテリとモータとインバータとを配置するために必要なスペースが機体左右方向において比較的小さくなる。従って、機体の横幅がコンパクトになる。
【0021】
しかも、本発明であれば、モータはインバータよりも後側に配置される。そのため、モータと伝動装置との間の動力伝達構造がインバータに干渉しないように配慮する必要が生じない。これにより、モータと伝動装置との間の動力伝達構造が簡素になりやすい。
【0022】
即ち、本発明であれば、前後方向における機体の重量バランスが良好であると共に、機体の横幅がコンパクトであり、モータと伝動装置との間の動力伝達構造が簡素になりやすい電動作業車を実現できる。
【0023】
さらに、本発明において、機体前後方向に延びる左右の主フレームを備え、前記インバータは、前記左右の主フレームに支持されており、前記モータは、前記左右の主フレームの間に挟まれる位置に配置されていると好適である。
【0024】
この構成によれば、インバータは、左右の主フレームによって安定的に支持される。
【0025】
しかも、この構成によれば、モータが左右の主フレームよりも上側に配置されている場合に比べて、モータの配置位置が低くなる。これにより、機体の重心が低くなる。その結果、機体の姿勢安定性が向上する。
【0026】
しかも、この構成によれば、左右の主フレームによってモータが保護されることとなる。これにより、モータを保護するために専用の部材を設ける必要がない。従って、モータを保護するために専用の部材を設ける場合に比べて、製造コストが低くなりやすい。
【0027】
さらに、本発明において、ラジエータと、前記ラジエータを通過する冷却水を圧送するウォータポンプと、を備え、前記ウォータポンプは、前記モータの前方且つ前記インバータよりも下側に配置されていると好適である。
【0028】
この構成によれば、モータが左右の主フレームの間に挟まれる位置に配置されている場合、ウォータポンプも、左右の主フレームの間に挟まれる位置に配置されることとなる。そのため、左右の主フレームによってウォータポンプが保護されることとなる。これにより、ウォータポンプを保護するために専用の部材を設ける必要がない。従って、ウォータポンプを保護するために専用の部材を設ける場合に比べて、製造コストが低くなりやすい。
【0029】
しかも、この構成によれば、ウォータポンプは、インバータよりも下側に配置されている。そのため、インバータとウォータポンプとを、平面視で互いに重複するように配置しやすい。
【0030】
そして、インバータとウォータポンプとを、平面視で互いに重複するように配置すれば、ウォータポンプがインバータよりも前側または後側に配置される場合に比べて、インバータとウォータポンプとを配置するために必要なスペースが機体前後方向において小さくなりやすい。
【0031】
従って、この構成によれば、機体が前後方向においてコンパクトになりやすい。
【0032】
さらに、本発明において、機体前後方向に延びる左の主フレーム及び右の主フレームを備え、前記インバータは、前記左の主フレーム及び前記右の主フレームに支持されており、前記インバータは、前記左の主フレームの左端位置よりも左側へ突出しており、且つ、前記右の主フレームの右端位置よりも右側へ突出していると好適である。
【0033】
この構成によれば、インバータが左の主フレームの左端位置と右の主フレームの右端位置との間に収まるように構成されている場合に比べて、インバータの上下方向の長さが短くなりやすい。これにより、インバータを配置するために必要なスペースが機体上下方向において小さくなりやすい。
【0034】
従って、この構成によれば、機体が上下方向においてコンパクトになりやすい。
【0035】
さらに、本発明において、前記インバータは、インバータ支持部を介して前記左の主フレーム及び前記右の主フレームに支持されており、前記インバータ支持部は、前記左の主フレームの左端位置よりも左側へ突出しており、且つ、前記右の主フレームの右端位置よりも右側へ突出しており、前記バッテリは、前記インバータ支持部に立設された左右のバッテリ支持フレームを介して前記インバータ支持部に支持されていると好適である。
【0036】
この構成によれば、左右のバッテリ支持フレームの間隔が左右の主フレームの間隔よりも広くなるように、左右のバッテリ支持フレームを配置することができる。これにより、左右のバッテリ支持フレームの間隔が左右の主フレームの間隔よりも狭い場合に比べて、バッテリが安定的に支持される。
【0037】
しかも、左右のバッテリ支持フレームによって、インバータが保護されることとなる。これにより、インバータを保護するために専用の部材を設ける必要がない。従って、インバータを保護するために専用の部材を設ける場合に比べて、製造コストが低くなりやすい。
【0038】
さらに、本発明において、前記バッテリと前記インバータとの間を仕切る仕切板を備えると好適である。
【0039】
この構成によれば、バッテリから生じた熱がインバータに伝わりにくい。これにより、バッテリから生じた熱によってインバータが高温となることを回避しやすくなる。
【0040】
さらに、本発明において、前記バッテリよりも前側に位置するラジエータと、前記ラジエータを冷却すると共に前記バッテリよりも前側に位置する冷却ファンと、を備え、前記冷却ファンは、後側へ冷却風を送ると共に、機体上下方向において、前記バッテリと前記インバータとにまたがる状態で配置されていると好適である。
【0041】
この構成によれば、冷却ファンからの冷却風は、機体上下方向においてバッテリとインバータとにまたがる状態で流れる。即ち、冷却ファンからの冷却風のうちの一部はバッテリへ向かい、別の一部はインバータへ向かう。
【0042】
そして、バッテリへ向かう冷却風によって、バッテリが冷却される。また、インバータへ向かう冷却風によって、インバータが冷却される。
【0043】
従って、この構成によれば、冷却ファンからの冷却風によって、バッテリとインバータとを冷却することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【
図2】走行用バッテリの周辺の構成を示す右側面図である。
【
図5】ラジエータの周辺の構成を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
本発明を実施するための形態について、図面に基づき説明する。尚、以下の説明においては、
図1から
図3、
図6、
図7に示す矢印Fの方向を「前」、矢印Bの方向を「後」として、
図3、
図4、
図6に示す矢印Lの方向を「左」、矢印Rの方向を「右」とする。また、
図1、
図2、
図4に示す矢印Uの方向を「上」、矢印Dの方向を「下」とする。
【0046】
〔トラクタの全体構成〕
図1に示すように、トラクタA(本発明に係る「電動作業車」に相当)は、左右の前車輪10(本発明に係る「走行装置」に相当)、左右の後車輪11(本発明に係る「走行装置」に相当)、カバー部材12、耕耘装置13を備えている。
【0047】
また、トラクタAは、機体フレーム2及び運転部3を備えている。
【0048】
機体フレーム2は、左右の前車輪10及び左右の後車輪11に支持されている。また、耕耘装置13は、機体フレーム2の後部に支持されている。
【0049】
カバー部材12は、機体前部に配置されている。そして、運転部3は、カバー部材12の後方に設けられている。
【0050】
運転部3は、保護フレーム30、運転座席31、ステアリングホイール32、フロア33を有している。作業者は、運転座席31に着座可能である。そして、作業者は、運転部3において、各種の運転操作を行うことができる。
【0051】
ステアリングホイール32の操作によって、左右の前車輪10は操向操作される。また、作業者は、運転座席31に着座した状態で、フロア33に足を置くことができる。
【0052】
即ち、トラクタAは、作業者が着座可能な運転座席31を有する運転部3を備えている。
【0053】
また、トラクタAは、走行用バッテリ4(本発明に係る「バッテリ」に相当)、モータM、伝動装置T、前伝動機構FTを備えている。
【0054】
カバー部材12は、機体左右方向に沿う開閉軸芯Q(
図2参照)周りに揺動可能に構成されている。これにより、カバー部材12は、開閉可能に構成されている。そして、カバー部材12が閉状態であるとき、走行用バッテリ4は、カバー部材12に収容されている。そして、走行用バッテリ4は、モータMへ電力を供給する。
【0055】
モータMは、走行用バッテリ4の下方に配置されている。そして、モータMは、走行用バッテリ4から供給される電力により駆動する。モータMの駆動力は、伝動装置Tへ伝達される。
【0056】
伝動装置Tは、走行用バッテリ4よりも後側であり、且つ、モータMの後方に配置されている。また、前伝動機構FTは、伝動装置Tから前側に延びている。そして、伝動装置Tは、モータMから受け取った駆動力を変速し、左右の後車輪11に伝達する。また、駆動力は、伝動装置Tから、前伝動機構FTを介して、左右の前車輪10にも伝達される。これにより、左右の前車輪10及び左右の後車輪11は駆動される。
【0057】
即ち、トラクタAは、走行用バッテリ4の下方に配置されると共に、走行用バッテリ4から供給される電力により駆動するモータMを備えている。また、トラクタAは、モータMにより駆動される左右の前車輪10及び左右の後車輪11を備えている。
【0058】
また、このように、トラクタAは、走行用バッテリ4よりも後側に配置されると共に、モータMの駆動力を左右の前車輪10及び左右の後車輪11に伝達する伝動装置Tを備えている。
【0059】
また、伝動装置Tは、モータMから受け取った駆動力の一部を、耕耘装置13に伝達する。これにより、耕耘装置13が駆動される。
【0060】
以上の構成により、トラクタAは、左右の前車輪10及び左右の後車輪11によって走行しながら、耕耘装置13によって耕耘作業を行うことができる。
【0061】
〔走行用バッテリ、モータ、インバータの配置〕
図2から
図4に示すように、走行用バッテリ4は、機体フレーム2よりも上側に配置されている。そして、機体フレーム2と走行用バッテリ4との間に通風空間Sが形成されている。
【0062】
即ち、トラクタAは、機体フレーム2よりも上側に配置された走行用バッテリ4を備えている。
【0063】
尚、通風空間Sは、通風可能に構成された空間である。
【0064】
また、トラクタAは、インバータ14を備えている。インバータ14は、走行用バッテリ4の下方に配置されている。また、インバータ14は、モータMよりも前側に配置されている。
【0065】
そして、インバータ14は、走行用バッテリ4からの直流電力を交流電力に変換してモータMへ供給するように構成されている。
【0066】
即ち、トラクタAは、走行用バッテリ4の下方且つモータMよりも前側に配置されると共に、走行用バッテリ4からの直流電力を交流電力に変換してモータMへ供給するインバータ14を備えている。
【0067】
モータMとインバータ14とは、機体前後方向に並ぶ状態で配置されている。
【0068】
また、インバータ14と走行用バッテリ4との間に第1空間S1が形成されている。第1空間S1は、通風空間Sに含まれている。即ち、第1空間S1は、通風可能に構成された空間である。
【0069】
また、モータMと走行用バッテリ4との間に第2空間S2が形成されている。第2空間S2は、通風空間Sに含まれている。即ち、第2空間S2は、通風可能に構成された空間である。
【0070】
そして、モータMは、通風空間Sに接するように配置されている。
【0071】
即ち、モータMは、通風空間Sに接している。
【0072】
また、機体フレーム2は、左右の主フレーム20、及び、インバータ支持部21を有している。左右の主フレーム20は、機体前後方向に延びている。
【0073】
即ち、トラクタAは、機体前後方向に延びる左の主フレーム20及び右の主フレーム20を備えている。
【0074】
モータMは、左右の主フレーム20の間に挟まれる位置に配置されている。
【0075】
インバータ支持部21は、左右の主フレーム20に亘る状態で設けられている。また、インバータ支持部21は、左右の主フレーム20に支持されている。そして、インバータ14は、インバータ支持部21に支持されている。
【0076】
即ち、インバータ14は、インバータ支持部21を介して左の主フレーム20及び右の主フレーム20に支持されている。
【0077】
図3には、第1左端位置LE1、第2左端位置LE2、第3左端位置LE3が示されている。第1左端位置LE1は、左の主フレーム20の左端位置である。第2左端位置LE2は、インバータ14の左端位置である。第3左端位置LE3は、インバータ支持部21の左端位置である。
【0078】
図3に示すように、第2左端位置LE2は、第1左端位置LE1よりも左側に位置している。即ち、インバータ14は、左の主フレーム20の左端位置よりも左側へ突出している。
【0079】
また、第3左端位置LE3は、第1左端位置LE1及び第2左端位置LE2よりも左側に位置している。即ち、インバータ支持部21は、左の主フレーム20の左端位置よりも左側へ突出している。
【0080】
また、
図3には、第1右端位置RE1、第2右端位置RE2、第3右端位置RE3が示されている。第1右端位置RE1は、右の主フレーム20の右端位置である。第2右端位置RE2は、インバータ14の右端位置である。第3右端位置RE3は、インバータ支持部21の右端位置である。
【0081】
図3に示すように、第2右端位置RE2は、第1右端位置RE1よりも右側に位置している。即ち、インバータ14は、右の主フレーム20の右端位置よりも右側へ突出している。
【0082】
また、第3右端位置RE3は、第1右端位置RE1及び第2右端位置RE2よりも右側に位置している。即ち、インバータ支持部21は、右の主フレーム20の右端位置よりも右側へ突出している。
【0083】
即ち、インバータ14は、左の主フレーム20の左端位置よりも左側へ突出しており、且つ、右の主フレーム20の右端位置よりも右側へ突出している。
【0084】
また、インバータ支持部21は、左の主フレーム20の左端位置よりも左側へ突出しており、且つ、右の主フレーム20の右端位置よりも右側へ突出している。
【0085】
図2から
図4に示すように、トラクタAは、左右の第1支持フレーム51(本発明に係る「バッテリ支持フレーム」に相当)、左右の第2支持フレーム52(本発明に係る「バッテリ支持フレーム」に相当)、バッテリ支持部53を備えている。
【0086】
左右の第1支持フレーム51は、左右の第2支持フレーム52よりも前側に位置している。また、左右の第1支持フレーム51、及び、左右の第2支持フレーム52は、何れも、インバータ支持部21に立設されている。
【0087】
即ち、左右の第1支持フレーム51、及び、左右の第2支持フレーム52は、何れも、機体フレーム2に立設されている。
【0088】
また、モータMと走行用バッテリ4との間に、板状支持部38及び後述の板状仕切部材56が設けられている。板状支持部38及び板状仕切部材56は、何れも水平姿勢である。また、板状仕切部材56は、板状支持部38の上方に位置している。
【0089】
また、後部支持フレーム59は、機体フレーム2に支持されている。また、後部支持フレーム59は、板状支持部38及び板状仕切部材56を介して、バッテリ支持部53の後端部を支持している。
【0090】
バッテリ支持部53は、機体フレーム2よりも上側に配置されている。そして、バッテリ支持部53は、左右の第1支持フレーム51、第2支持フレーム52、後部支持フレーム59によって支持されている。そして、走行用バッテリ4は、バッテリ支持部53に支持されている。
【0091】
即ち、トラクタAは、機体フレーム2よりも上側に配置されると共に走行用バッテリ4を支持するバッテリ支持部53を備えている。
【0092】
以上の構成により、走行用バッテリ4は、バッテリ支持部53と、左右の第1支持フレーム51及び左右の第2支持フレーム52と、を介して、インバータ支持部21に支持されることとなる。
【0093】
即ち、走行用バッテリ4は、インバータ支持部21に立設された左右の第1支持フレーム51を介してインバータ支持部21に支持されている。また、走行用バッテリ4は、インバータ支持部21に立設された左右の第2支持フレーム52を介してインバータ支持部21に支持されている。
【0094】
また、機体フレーム2と、バッテリ支持部53と、左の第1支持フレーム51と、左の第2支持フレーム52と、によって左の通風開口Kが形成されている。
【0095】
また、機体フレーム2と、バッテリ支持部53と、右の第1支持フレーム51と、右の第2支持フレーム52と、によって右の通風開口Kが形成されている。
【0096】
そして、左右の通風開口Kは、それぞれ、通風空間Sに連通している。
【0097】
即ち、通風空間Sは、左右の通風開口Kに連通している。
【0098】
また、
図2に示すように、バッテリ支持部53は、板状の底板部53a(本発明に係る「仕切板」に相当)を有している。底板部53aは、水平姿勢で設けられている。そして、底板部53aは、走行用バッテリ4とインバータ14との間を仕切っている。
【0099】
即ち、トラクタAは、走行用バッテリ4とインバータ14との間を仕切る底板部53aを備えている。
【0100】
〔第1板状部材及び第2板状部材の配置〕
図2及び
図4に示すように、トラクタAは、第1板状部材54、及び、第2板状部材55を備えている。
【0101】
第1板状部材54及び第2板状部材55は、それぞれ、左右の主フレーム20に亘る状態で設けられている。また、第1板状部材54は、第2板状部材55よりも前側に位置している。そして、第1板状部材54及び第2板状部材55は、何れも、左右の主フレーム20に支持されている。
【0102】
即ち、機体フレーム2は、第1板状部材54及び第2板状部材55を支持している。
【0103】
第1板状部材54及び第2板状部材55は、何れも、通風空間Sの下方に、水平姿勢で配置されている。
【0104】
〔カバー部材の構成〕
図1及び
図3に示すように、カバー部材12は、導入部12aを有している。導入部12aは、外気をカバー部材12の内側へ導入可能に構成されている。導入部12aは、カバー部材12の前端部に設けられている。
【0105】
本実施形態において、導入部12aは、複数の小さな孔により構成されている。しかしながら、本発明はこれに限定されず、導入部12aは、他のいかなる形態であっても良い。例えば、導入部12aは、1つの孔により構成されていても良い。また、導入部12aが、外気導入用の送風機を含んでいても良い。
【0106】
また、カバー部材12は、左右の排出部12bを有している。左右の排出部12bは、カバー部材12の内側の空気を外部へ排出可能に構成されている。
【0107】
即ち、カバー部材12は、カバー部材12の内側の空気を外部へ排出可能な左右の排出部12bを有している。
【0108】
左の排出部12bは、カバー部材12の左側部に設けられている。また、右の排出部12bは、カバー部材12の右側部に設けられている。
【0109】
そして、左の排出部12bは、走行用バッテリ4の左方に位置している。また、右の排出部12bは、走行用バッテリ4の右方に位置している。即ち、左右の排出部12bは、それぞれ、走行用バッテリ4の横側方に位置している。
【0110】
本実施形態において、左右の排出部12bは、それぞれ、複数の小さな孔により構成されている。しかしながら、本発明はこれに限定されず、左右の排出部12bは、他のいかなる形態であっても良い。例えば、左右の排出部12bは、それぞれ、1つの孔により構成されていても良い。また、左右の排出部12bが、空気排出用の送風機を含んでいても良い。
【0111】
〔ウォータポンプ、ラジエータ、ファンの配置〕
図2から
図4に示すように、トラクタAは、ラジエータ15及びウォータポンプ16を備えている。ラジエータ15は、走行用バッテリ4よりも前側に配置されている。
【0112】
即ち、トラクタAは、走行用バッテリ4よりも前側に位置するラジエータ15を備えている。
【0113】
ラジエータ15及びウォータポンプ16は、トラクタAにおける冷却水経路に含まれている。ウォータポンプ16が冷却水を圧送することにより、冷却水が、この冷却水経路を循環する。そして、冷却水は、ラジエータ15を通過することにより冷却される。
【0114】
即ち、トラクタAは、ラジエータ15を通過する冷却水を圧送するウォータポンプ16を備えている。
【0115】
そして、ウォータポンプ16は、モータMの前方且つインバータ14よりも下側に配置されている。また、ウォータポンプ16は、第1板状部材54に支持されている。
【0116】
また、トラクタAは、冷却ファン17を備えている。冷却ファン17は、走行用バッテリ4の前方に配置される。即ち、冷却ファン17は、走行用バッテリ4よりも前側に位置している。
【0117】
カバー部材12が閉状態であるとき、ラジエータ15及び冷却ファン17は、カバー部材12に収容されている。
【0118】
即ち、トラクタAは、冷却ファン17及び走行用バッテリ4を収容するカバー部材12を備えている。
【0119】
また、冷却ファン17は、機体上下方向において、走行用バッテリ4と通風空間Sとにまたがる状態で配置されている。また、冷却ファン17は、機体上下方向において、走行用バッテリ4とインバータ14とにまたがる状態で配置されている。
【0120】
そして、冷却ファン17は、後側へ冷却風を送る。これにより、外気が、導入部12aを介してカバー部材12の内側へ導入され、ラジエータ15を通過する。その結果、ラジエータ15が冷却される。
【0121】
即ち、冷却ファン17は、ラジエータ15を冷却すると共に走行用バッテリ4よりも前側に位置している。
【0122】
また、冷却ファン17により、冷却風が走行用バッテリ4の前部及び通風空間Sへ送られる。
【0123】
即ち、トラクタAは、走行用バッテリ4の前方に配置されると共に走行用バッテリ4へ冷却風を送る冷却ファン17を備えている。
【0124】
冷却ファン17から走行用バッテリ4の前部へ送られた冷却風のうちの少なくとも一部は、走行用バッテリ4の左方及び右方へ回り込み、左右の排出部12bから排出される。これにより、走行用バッテリ4の前部及び横側部が冷却される。
【0125】
冷却ファン17から通風空間Sへ送られた冷却風のうちの一部は、第1空間S1へ到達した後、左右の通風開口K、及び、左右の排出部12bを通過し、カバー部材12の外部へ排出される。
【0126】
これにより、走行用バッテリ4の下部、及び、インバータ14が冷却される。
【0127】
また、冷却ファン17から通風空間Sへ送られた冷却風のうちの別の一部は、第1空間S1へ到達した後、そのまま通風空間Sを流れ、第2空間S2を通過する。
【0128】
これにより、走行用バッテリ4の下部、インバータ14、モータMが冷却される。
【0129】
〔風向板に関する構成〕
図2に示すように、バッテリ支持部53とモータMとの間に、水平姿勢の板状仕切部材56が設けられている。
【0130】
板状仕切部材56は、風向板56aを有している。風向板56aは、板状仕切部材56の前端部が下方へ折り曲げられることにより形成されている。そのため、風向板56aは、垂直姿勢である。これにより、風向板56aは、冷却ファン17に対向している。
【0131】
即ち、トラクタAは、冷却ファン17に対向する姿勢の風向板56aを備えている。
【0132】
そして、風向板56aは、走行用バッテリ4の下方において、第2空間S2の前方に配置されている。
【0133】
これにより、通風空間Sを流れる冷却風のうち、第2空間S2へ向かって流れる冷却風は、風向板56aによって、風向板56aよりも下側へガイドされる。これにより、冷却風がモータMへ向かいやすい。その結果、モータMが冷却風によって良好に冷却される。
【0134】
〔補機用バッテリ、電圧コンバータ等の配置〕
図3から
図5に示すように、トラクタAは、ラジエータ15用のリザーブタンク5を備えている。リザーブタンク5は、冷却水を貯留することができる。また、リザーブタンク5は、走行用バッテリ4よりも前側において、ラジエータ15よりも右側に配置されている。
【0135】
また、
図2から
図5に示すように、トラクタAは、補機用バッテリ18及び電圧コンバータ19を備えている。補機用バッテリ18は、冷却ファン17等の各種補機に電力を供給する。
【0136】
また、走行用バッテリ4から、電圧コンバータ19へ電力が送られる。そして、電圧コンバータ19は、走行用バッテリ4からの電力を降圧して補機用バッテリ18へ供給する。
【0137】
即ち、トラクタAは、走行用バッテリ4よりも前側に配置されると共に、走行用バッテリ4からの電力を降圧して補機用バッテリ18へ供給する電圧コンバータ19を備えている。
【0138】
補機用バッテリ18及び電圧コンバータ19は、走行用バッテリ4よりも前側において、ラジエータ15よりも右側に配置されている。また、電圧コンバータ19は、電圧コンバータ19の長手方向が機体上下方向に沿う状態で配置されている。
【0139】
そして、
図3に示すように、電圧コンバータ19とラジエータ15とは、平面視において横並びの状態で配置されている。また、ラジエータ15と電圧コンバータ19と補機用バッテリ18とは、平面視において横並びの状態で配置されている。
【0140】
尚、電圧コンバータ19は、平面視において、ラジエータ15と補機用バッテリ18とに挟まれる位置に配置されている。
【0141】
また、ラジエータ15と電圧コンバータ19とリザーブタンク5とは、平面視において横並びの状態で配置されている。
【0142】
尚、電圧コンバータ19は、平面視において、ラジエータ15とリザーブタンク5とに挟まれる位置に配置されている。
【0143】
また、
図3及び
図4に示すように、リザーブタンク5は、補機用バッテリ18の上方に配置されている。そして、リザーブタンク5と補機用バッテリ18とは、機体上下方向に並ぶ状態で配置されている。
【0144】
また、
図2及び
図3に示すように、トラクタAは、オイルクーラCLを備えている。トラクタAにおける作動油は、オイルクーラCLを通過することにより冷却される。
【0145】
〔ラジエータフレームに関する構成〕
図2、
図3、
図5に示すように、ラジエータ15は、門型のラジエータフレーム57に支持されている。ラジエータフレーム57は、ラジエータ15を囲む状態で配置されている。
【0146】
即ち、トラクタAは、ラジエータ15を囲む状態で配置されると共に、ラジエータ15を支持する門型のラジエータフレーム57を備えている。
【0147】
ラジエータフレーム57は、左側板57a、天板57b、右側板57c、第1天板支持部57d、第2天板支持部57eを有している。
【0148】
左側板57aは、ラジエータフレーム57の左部に位置している。天板57bは、ラジエータフレーム57の上部に位置している。右側板57cは、ラジエータフレーム57の右部に位置している。
【0149】
左側板57a及び右側板57cは、それぞれ垂直姿勢で、左右に並ぶ状態で配置されている。また、左側板57a及び右側板57cは、互いに対向する姿勢で配置されている。
【0150】
第1天板支持部57dは、左側板57aの上端部から左方へ延びる状態で設けられている。また、第2天板支持部57eは、右側板57cの上端部から右方へ延びる状態で設けられている。そして、天板57bは、第1天板支持部57dの上面と、第2天板支持部57eの上面と、に載置支持されている。
【0151】
そして、電圧コンバータ19は、ラジエータフレーム57に取り付けられている。より具体的には、電圧コンバータ19は、右側板57cの右面に取り付けられている。
【0152】
また、トラクタAは、第1ホース6a、第2ホース6b、給水部6c、第3ホース6dを備えている。第1ホース6a、第2ホース6b、給水部6c、第3ホース6dは、トラクタAにおける冷却水経路に含まれている。
【0153】
第1ホース6aの一端部は、ラジエータ15に接続している。第1ホース6aの他端部は、給水部6cに接続している。
【0154】
即ち、トラクタAは、ラジエータ15に接続する第1ホース6aを備えている。
【0155】
第2ホース6bの一端部は、給水部6cに接続している。第2ホース6bの他端部は、電圧コンバータ19に接続している。
【0156】
第3ホース6dは、電圧コンバータ19に接続している。
【0157】
作業者は、給水部6cに冷却水を供給することができる。また、冷却水は、第3ホース6d、電圧コンバータ19、第2ホース6b、給水部6c、第1ホース6a、ラジエータ15の順に流れる。
【0158】
図2、
図3、
図5に示すように、トラクタAは、支持部7及びカバー支持部材58を備えている。支持部7は、ラジエータフレーム57に支持されている。そして、支持部7は、ラジエータフレーム57の上部から上側へ延びている。
【0159】
即ち、トラクタAは、ラジエータフレーム57の上部から上側へ延びる支持部7を備えている。
【0160】
カバー支持部材58は、棒状の部材である。そして、カバー支持部材58の一端部は、機体前後方向に沿う揺動軸芯P周りに上下揺動可能な状態で、支持部7の上端部に連結している。
【0161】
カバー支持部材58が上側へ揺動され、立ち上がった状態であり、且つ、カバー部材12が開状態であるとき、カバー支持部材58の他端部は、カバー部材12の内壁面に接当可能である。そして、カバー支持部材58の他端部がカバー部材12の内壁面に接当することにより、カバー部材12はカバー支持部材58に支持される。
【0162】
この構成により、カバー支持部材58は、カバー部材12を開状態で支持可能である。
【0163】
即ち、トラクタAは、支持部7の上端部に連結すると共に、カバー部材12を開状態で支持可能なカバー支持部材58を備えている。
【0164】
カバー部材12が閉状態であるとき、電圧コンバータ19と第1ホース6aとラジエータフレーム57とリザーブタンク5と補機用バッテリ18とは、カバー部材12に収容されている。
【0165】
即ち、トラクタAは、電圧コンバータ19とラジエータ15と第1ホース6aとラジエータフレーム57とを収容すると共に、開閉可能なカバー部材12を備えている。
【0166】
また、支持部7は、第1部位71、第2部位72、第3部位73を有している。
【0167】
第1部位71は、ラジエータフレーム57の上部から上方へ延びている。第1部位71の下端部は、ラジエータフレーム57の上部に接続している。
【0168】
また、第2部位72は、第1部位71における機体上下方向中間部から前側へ延びている。第2部位72は水平姿勢である。
【0169】
そして、第3部位73は、第2部位72の前端部から下側へ延びると共に、ラジエータフレーム57の上部に接続している。第3部位73は、前下がりの姿勢である。第3部位73の後端部が、第2部位72の前端部に接続している。また、第3部位73の前端部が、ラジエータフレーム57の上部に接続している。
【0170】
即ち、支持部7は、ラジエータフレーム57の上部から上方へ延びる第1部位71と、第1部位71における機体上下方向中間部から前側へ延びる第2部位72と、第2部位72の前端部から下側へ延びると共にラジエータフレーム57の上部に接続する第3部位73と、を有している。
【0171】
第1ホース6aは、第1部位71と、第2部位72と、第3部位73と、に囲まれた領域ARを通過する状態で配置されている。
【0172】
ここで、第1部位71について詳述すると、第1部位71は、支持ステー71aと、垂直固定部71bと、を有している。支持ステー71aは、長尺の板状であり、左側板57aに沿う姿勢で機体上下方向に延びている。また、支持ステー71aの下端部は、左側板57aの上端部における後端部にボルト固定されている。
【0173】
垂直固定部71bは、長尺の板状であり、機体上下方向に延びている。尚、機体上下方向において、垂直固定部71bの長さは、支持ステー71aの長さよりも短い。
【0174】
また、垂直固定部71bは、支持ステー71aに垂直な姿勢で、支持ステー71aの左面に固定されている。そして、垂直固定部71b、第2部位72、第3部位73は、一体形成されている。
【0175】
そして、上述の領域ARは、支持ステー71aと、第2部位72と、第3部位73と、に囲まれている。
【0176】
尚、
図2から
図5に示すように、トラクタAの前部に、水平姿勢の支持板SPが設けられている。そして、ラジエータ15、冷却ファン17、補機用バッテリ18、電圧コンバータ19、ラジエータフレーム57、オイルクーラCLは、支持板SPに支持されている。
【0177】
〔油圧ポンプに関する構成〕
図1及び
図2に示すように、トラクタAは、油圧ポンプ60を備えている。油圧ポンプ60は、耕耘装置13を作動させる作動機構へ作動油を供給する。そして、作動油の供給を制御することにより、耕耘装置13を作動することができる。
【0178】
より具体的には、トラクタAは、作業装置の作動機構である昇降機構36を有している。油圧ポンプ60は、昇降機構36へ作動油を供給する。これにより、昇降機構36が作動する。そして、昇降機構36の作動により、耕耘装置13が昇降する。耕耘装置13の耕耘部13aの駆動部は、トラクタAのPTO軸37に接続され、その動力により耕耘作業を行うことができる。
【0179】
そして、
図2、
図4、
図6に示すように、油圧ポンプ60は、モータMと隣り合う位置に配置されている。
【0180】
図2に示すように、モータMは、前部支持フレーム50及び後部支持フレーム59によって支持されている。
【0181】
前部支持フレーム50は、左右の主フレーム20に亘る状態で設けられている。また、前部支持フレーム50は、左右の主フレーム20の下部に固定されている。また、前部支持フレーム50は、モータMの前部の下方に位置している。そして、前部支持フレーム50は、モータMの前部を支持している。
【0182】
後部支持フレーム59は、左右の主フレーム20に亘る状態で設けられている。また、後部支持フレーム59は、モータMの後端部に接している。そして、後部支持フレーム59は、モータMの後部を支持している。
【0183】
図2及び
図6に示すように、油圧ポンプ60は、後部支持フレーム59に前側から取り付けられている。これにより、油圧ポンプ60は、後部支持フレーム59に支持されている。
【0184】
即ち、モータMと油圧ポンプ60とが、共通の後部支持フレーム59によって支持されている。
【0185】
また、
図6に示すように、モータMの出力軸であるモータ出力軸61には、第1回転体64が取り付けられている。第1回転体64は、モータ出力軸61と一体回転する。
【0186】
即ち、トラクタAは、モータ出力軸61に取り付けられると共に、モータ出力軸61と一体回転する第1回転体64を備えている。
【0187】
また、油圧ポンプ60の入力軸であるポンプ入力軸62には、第2回転体65が取り付けられている。第2回転体65は、ポンプ入力軸62と一体回転する。
【0188】
即ち、トラクタAは、油圧ポンプ60の入力軸であるポンプ入力軸62に取り付けられると共に、ポンプ入力軸62と一体回転する第2回転体65を備えている。
【0189】
そして、無端回動体66が、第1回転体64と第2回転体65とに亘って巻回されている。
【0190】
即ち、トラクタAは、第1回転体64と第2回転体65とに亘って巻回された無端回動体66を備えている。
【0191】
尚、本実施形態において、無端回動体66はベルトである。しかしながら、本発明はこれに限定されず、無端回動体66はベルトでなくても良い。例えば、無端回動体66はチェーンであっても良い。
【0192】
以上の構成により、モータMの駆動力は、モータ出力軸61、第1回転体64、無端回動体66、第2回転体65、ポンプ入力軸62を介して、油圧ポンプ60へ伝達される。これにより、油圧ポンプ60が駆動される。
【0193】
即ち、トラクタAは、モータMにより駆動されると共に耕耘装置13へ作動油を供給する油圧ポンプ60を備えている。
【0194】
また、伝動装置Tの入力軸である伝動入力軸63と、モータ出力軸61と、の間が連結部8によって連結されている。これにより、伝動入力軸63は、モータ出力軸61と一体回転する。
【0195】
詳述すると、
図7に示すように、モータ出力軸61及び伝動入力軸63は、何れも筒状に形成されていると共に、機体前後方向に延びている。また、連結部8は、連結軸81及びピン82を有している。
【0196】
連結軸81は、機体前後方向に延びている。連結軸81の前端部は、モータ出力軸61に挿入されると共に、モータ出力軸61にスプライン嵌合されている。また、連結軸81の後端部は、伝動入力軸63に挿入されると共に、伝動入力軸63にスプライン嵌合されている。
【0197】
伝動入力軸63には、ピン孔63aが形成されている。そして、ピン82が、ピン孔63aに挿入されている。この状態において、ピン82は、連結軸81の後方に位置している。そして、ピン82は、連結軸81が後方へスライド移動することを阻止している。
【0198】
図7の紙面左側に示す状態において、伝動入力軸63とモータ出力軸61とは互いに相対回転不能である。
【0199】
即ち、トラクタAは、伝動入力軸63とモータ出力軸61との間を、伝動入力軸63とモータ出力軸61とが互いに相対回転不能な状態で連結する連結部8を備えている。
【0200】
そして、
図7に示すように、連結部8は、連結状態と非連結状態との間で状態変更可能に構成されている。連結状態とは、伝動入力軸63とモータ出力軸61との間を連結する状態である。また、非連結状態とは、伝動入力軸63とモータ出力軸61との間を連結しない状態である。
【0201】
図7の紙面左側に示す状態において、連結部8は連結状態である。このとき、上述の通り、伝動入力軸63とモータ出力軸61とは、互いに相対回転不能である。そのため、伝動入力軸63は、モータ出力軸61と一体回転する。
【0202】
即ち、連結部8が連結状態である場合、伝動入力軸63は、モータ出力軸61と一体回転する。
【0203】
そして、ピン82をピン孔63aから抜き取ると共に、連結軸81を後方へスライド移動させることにより、連結部8は
図7の紙面右側に示す状態となる。
図7の紙面右側に示す状態において、連結部8は非連結状態である。
【0204】
このとき、連結軸81は、モータ出力軸61から離間している。そして、連結軸81の前端と、モータ出力軸61の後端と、の間に、間隙Gが形成されている。
【0205】
間隙Gは、伝動入力軸63の前端と、モータ出力軸61の後端と、の間に位置している。そして、間隙Gの幅は、無端回動体66の幅よりも大きい。これにより、無端回動体66が第1回転体64または第2回転体65から取り外された場合、無端回動体66は間隙Gを通過することができる。
【0206】
即ち、連結部8が非連結状態である場合、伝動入力軸63の前端と、モータ出力軸61の後端と、の間において、取り外された無端回動体66が通過可能な間隙Gが形成される。
【0207】
〔第1回転体の構成〕
図7に示すように、第1回転体64は、第1分割体67及び第2分割体68を有している。第1分割体67は、第2分割体68の前方に位置している。そして、
図7の紙面左側に示すように、第2分割体68の前側面が、第1分割体67の後側面に接している。
【0208】
第1分割体67は、巻回部67a及びフランジ部67bを有している。巻回部67aは、無端回動体66を巻回可能に構成されている。また、フランジ部67bは、第1分割体67における前端部に位置している。そして、フランジ部67bは、径方向に突出している。
【0209】
第2分割体68は、円板状に構成されている。そして、第2分割体68は、複数の固定ボルト69によって、巻回部67aの後端に固定される。尚、第2分割体68の外径は、フランジ部67bの外径と同一である。
【0210】
この構成によれば、
図7の紙面右側に示すように、複数の固定ボルト69を取り外すことにより、第2分割体68を取り外すことができる。そして、第2分割体68が取り外された状態では、無端回動体66を後側へ移動させることにより、無端回動体66を第1回転体64から容易に取り外すことができる。
【0211】
さらに、連結部8が非連結状態であれば、作業者は、無端回動体66を第1回転体64から取り外し、間隙Gを通過させることにより、トラクタAから無端回動体66を容易に取り外すことができる。
【0212】
また、トラクタAに無端回動体66を取り付ける場合には、作業者は、無端回動体66を、間隙Gを通過させ、巻回部67aに巻回させた後、
図7の紙面左側に示す状態とする。これにより、トラクタAに無端回動体66を容易に取り付けることができる。
【0213】
〔張力調節機構に関する構成〕
図8に示すように、トラクタAは、張力調節機構9を備えている。張力調節機構9は、テンション輪91、長尺の連係部材92、調節部93を有している。
【0214】
テンション輪91は、無端回動体66に接当すると共に、無端回動体66に張力を付与する。また、テンション輪91は、連係部材92を介して機体フレーム2に支持されている。
【0215】
調節部93は、人為的に操作可能に構成されている。調節部93が人為的に操作されることにより、連係部材92が、連係部材92の長手方向に移動する。そして、連係部材92の移動に伴って、テンション輪91が、連係部材92の長手方向に移動する。これにより、無端回動体66の張力が変化する。
【0216】
以上の構成により、張力調節機構9は、人為的操作によって無端回動体66の張力を調節可能に構成されている。
【0217】
即ち、トラクタAは、人為的操作によって無端回動体66の張力を調節可能な張力調節機構9を備えている。
【0218】
また、
図1、
図2、
図8に示すように、運転部3は、壁部34及び開口カバー部材35を有している。
【0219】
壁部34は、運転座席31と、無端回動体66及び張力調節機構9と、の間を仕切る状態で設けられている。また、壁部34において、張力調節機構9の近傍位置に開口34aが形成されている。尚、開口34aは、フロア33の前端部の近傍に位置している。
【0220】
開口カバー部材35は、開口34aを塞ぐ状態で設けられている。そして、開口カバー部材35は、着脱可能に構成されている。開口カバー部材35を取り外すことにより、開口34aは開状態となる。また、開口カバー部材35を装着することにより、開口34aは閉状態となる。
【0221】
詳述すると、開口カバー部材35は、ボルトb1により、壁部34に取り付けられている。そして、ボルトb1を取り外すことにより、開口カバー部材35を取り外すことができる。尚、
図8では、ボルトb1が1つしか示されていないが、ボルトb1の個数は1つ以上のいかなる個数であっても良い。
【0222】
即ち、運転部3は、運転座席31と、無端回動体66及び張力調節機構9と、の間を仕切る壁部34を有している。また、運転部3は、開口34aを開閉可能な開口カバー部材35を有している。
【0223】
尚、本発明はこれに限定されず、開口カバー部材35は、ボルトb1を用いることなく壁部34に取り付けられていても良い。例えば、開口カバー部材35に凸部が形成されると共に、壁部34に凹部が形成され、凸部を凹部に嵌合することによって、開口カバー部材35が壁部34に取り付けられていても良い。
【0224】
作業者は、開口カバー部材35を取り外すことにより、開口34aを通して、調節部93に容易にアクセスできる。
【0225】
以上で説明した構成によれば、伝動装置Tが走行用バッテリ4よりも後側に配置される。これにより、走行用バッテリ4と伝動装置Tとが、機体前後方向において分散配置される。
【0226】
これにより、伝動装置Tが走行用バッテリ4の下方に配置される場合に比べて、前後方向における機体の重量バランスが良好となる。
【0227】
また、以上で説明した構成であれば、モータMとインバータ14とは、走行用バッテリ4の下方において、機体前後方向に並ぶ状態で配置されている。
【0228】
これにより、走行用バッテリ4とモータMとインバータ14とを配置するために必要なスペースが機体左右方向において比較的小さくなる。従って、機体の横幅がコンパクトになる。
【0229】
しかも、以上で説明した構成であれば、モータMはインバータ14よりも後側に配置される。そのため、モータMと伝動装置Tとの間の動力伝達構造がインバータ14に干渉しないように配慮する必要が生じない。これにより、モータMと伝動装置Tとの間の動力伝達構造が簡素になりやすい。
【0230】
即ち、以上で説明した構成であれば、前後方向における機体の重量バランスが良好であると共に、機体の横幅がコンパクトであり、モータMと伝動装置Tとの間の動力伝達構造が簡素になりやすいトラクタAを実現できる。
【0231】
尚、以上に記載した実施形態は一例に過ぎないのであり、本発明はこれに限定されるものではなく、適宜変更が可能である。
【0232】
〔その他の実施形態〕
(1)第1支持フレーム51の設けられる個数は、1つでも良いし、3つ以上でも良い。
【0233】
(2)第2支持フレーム52の設けられる個数は、1つでも良いし、3つ以上でも良い。
【0234】
(3)通風開口Kの設けられる個数は、1つでも良いし、3つ以上でも良い。
【0235】
(4)排出部12bの設けられる個数は、1つでも良いし、3つ以上でも良い。
【0236】
(5)カバー部材12に1つの通気口が設けられると共に、この通気口が導入部12a及び排出部12bとして兼用されても良い。
【0237】
(6)第2部位72は水平姿勢でなくても良い。例えば、第2部位72は前上がりの姿勢であっても良いし、前下がりの姿勢であっても良い。
【0238】
(7)第3部位73は前下がりの姿勢でなくても良い。例えば、第3部位73は、垂直姿勢であっても良いし、第2部位72の前端部から後下方へ延びる姿勢であっても良い。
【0239】
(8)連結軸81は前方にスライド移動可能であっても良い。この場合、連結軸81の後端と、伝動入力軸63の前端と、の間に間隙Gが形成される構成であっても良い。
【0240】
(9)連結軸81が後方にスライド移動することによって、連結軸81の前端が伝動入力軸63の前端よりも後側へ移動するように構成されていても良い。この場合、モータ出力軸61の後端と、伝動入力軸63の前端と、の間に間隙Gが形成される構成であっても良い。
【0241】
(10)第2分割体68は、単一の固定ボルト69によって、巻回部67aの後端に固定されても良い。
【0242】
(11)第2分割体68は、固定ボルト69を用いることなく巻回部67aの後端に固定されても良い。例えば、第1分割体67に凸部が形成されると共に、第2分割体68に凹部が形成され、凸部を凹部に嵌合することによって、第2分割体68が巻回部67aの後端に固定されても良い。
【0243】
(12)第2分割体68の外径は、フランジ部67bの外径と異なっていても良い。
【0244】
(13)モータMは、通風空間Sに接していなくても良い。
【0245】
(14)トラクタAは、エンジンを備え、ハイブリッド式に構成されていても良い。
【0246】
(15)風向板56aは設けられていなくても良い。
【0247】
(16)板状仕切部材56は設けられていなくても良い。
【0248】
(17)モータMと走行用バッテリ4との間に第2空間S2が形成されていなくても良い。
【0249】
(18)第2空間S2は、通風空間Sに含まれていなくても良い。即ち、第2空間S2と通風空間Sとの間が仕切られていても良い。
【0250】
(19)インバータ14と走行用バッテリ4との間に第1空間S1が形成されていなくても良い。
【0251】
(20)第1空間S1は、通風空間Sに含まれていなくても良い。即ち、第1空間S1と通風空間Sとの間が仕切られていても良い。
【0252】
(21)カバー部材12は設けられていなくても良い。
【0253】
(22)走行用バッテリ4、リザーブタンク5、第1ホース6a、ラジエータ15、冷却ファン17、補機用バッテリ18、電圧コンバータ19、ラジエータフレーム57のうちの一部または全てが、カバー部材12に収容されていなくても良い。
【0254】
(23)排出部12bは設けられていなくても良い。
【0255】
(24)導入部12aは設けられていなくても良い。
【0256】
(25)排出部12bは、走行用バッテリ4の横側方以外の位置に設けられていても良い。例えば、排出部12bは、走行用バッテリ4よりも後側の位置に設けられていても良い。
【0257】
(26)第1板状部材54は設けられていなくても良い。
【0258】
(27)第2板状部材55は設けられていなくても良い。
【0259】
(28)第1板状部材54は、水平姿勢でなくても良い。例えば、第1板状部材54は、前下がりまたは後下がりに傾斜していても良い。
【0260】
(29)第2板状部材55は、水平姿勢でなくても良い。例えば、第2板状部材55は、前下がりまたは後下がりに傾斜していても良い。
【0261】
(30)通風空間Sは、通風開口Kに連通していなくても良い。
【0262】
(31)通風開口Kは形成されていなくても良い。
【0263】
(32)第1支持フレーム51は、機体フレーム2に立設されていなくても良い。
【0264】
(33)第2支持フレーム52は、機体フレーム2に立設されていなくても良い。
【0265】
(34)第1支持フレーム51は設けられていなくても良い。
【0266】
(35)第2支持フレーム52は設けられていなくても良い。
【0267】
(36)第1ホース6aは、第1部位71と、第2部位72と、第3部位73と、に囲まれた領域ARを通過しない状態で配置されていても良い。例えば、第1ホース6aは、第3部位73よりも前側を通過する状態で配置されていても良い。
【0268】
(37)支持部7は、第2部位72及び第3部位73を有していなくても良い。
【0269】
(38)カバー支持部材58は設けられていなくても良い。
【0270】
(39)支持部7は設けられていなくても良い。
【0271】
(40)第1ホース6a、第2ホース6b、給水部6c、第3ホース6dのうちの一部または全てが設けられていなくても良い。
【0272】
(41)電圧コンバータ19は、電圧コンバータ19の長手方向が機体前後方向に沿う状態で配置されていても良いし、電圧コンバータ19の長手方向が機体左右方向に沿う状態で配置されていても良い。
【0273】
(42)電圧コンバータ19は、ラジエータフレーム57に取り付けられていなくても良い。
【0274】
(43)ラジエータフレーム57は設けられていなくても良い。
【0275】
(44)リザーブタンク5と補機用バッテリ18とは、機体上下方向に並ぶ状態で配置されていなくても良い。例えば、リザーブタンク5と補機用バッテリ18とは、機体左右方向に並ぶ状態で配置されていても良い。
【0276】
(45)ラジエータ15と電圧コンバータ19とリザーブタンク5とは、平面視において横並びの状態で配置されていなくても良い。例えば、リザーブタンク5が、電圧コンバータ19の上方に配置されていても良い。
【0277】
(46)ラジエータ15と電圧コンバータ19と補機用バッテリ18とは、平面視において横並びの状態で配置されていなくても良い。例えば、補機用バッテリ18が、電圧コンバータ19の上方に配置されていても良い。
【0278】
(47)冷却ファン17は、後側以外の方向へ冷却風を送るように構成されていても良い。例えば、冷却ファン17は、前側へ冷却風を送るように構成されていても良い。
【0279】
(48)冷却ファン17は、インバータ14よりも上側に配置されていても良いし、インバータ14よりも下側に配置されていても良い。
【0280】
(49)底板部53aは設けられていなくても良い。
【0281】
(50)インバータ支持部21は、左の主フレーム20の左端位置よりも右側に位置していても良い。
【0282】
(51)インバータ支持部21は、右の主フレーム20の右端位置よりも左側に位置していても良い。
【0283】
(52)インバータ支持部21は設けられていなくても良い。この場合、インバータ14は、左の主フレーム20及び右の主フレーム20に直接的に支持されていても良い。
【0284】
(53)インバータ14は、左の主フレーム20の左端位置よりも右側に位置していても良い。
【0285】
(54)インバータ14は、右の主フレーム20の右端位置よりも左側に位置していても良い。
【0286】
(55)機体フレーム2は、左右の主フレーム20を有していなくても良い。例えば、機体フレーム2は、単一のフレーム部材から構成されていても良い。
【0287】
(56)ウォータポンプ16は、モータMの前方以外の位置に配置されていても良い。例えば、ウォータポンプ16は、モータMの後方に配置されていても良い。
【0288】
(57)ウォータポンプ16は、インバータ14よりも上側に配置されていても良い。
【0289】
(58)モータMは、左右の主フレーム20の間に挟まれる位置以外の位置に配置されていても良い。例えば、モータMは、左右の主フレーム20よりも上側に配置されていても良い。
【0290】
(59)油圧ポンプ60は、後部支持フレーム59に支持されていなくても良い。即ち、モータMと油圧ポンプ60とが、共通の後部支持フレーム59によって支持されていなくても良い。
【0291】
(60)開口カバー部材35は、開口34aを開閉不能に構成されていても良い。例えば、開口カバー部材35は、取り外すことができないように構成されていても良い。
【0292】
(61)壁部34に開口34aが形成されていなくても良い。
【0293】
(62)壁部34は設けられていなくても良い。
【0294】
(63)開口カバー部材35は設けられていなくても良い。
【0295】
(64)張力調節機構9は設けられていなくても良い。
【0296】
(65)取り外された無端回動体66が、間隙Gを通過できなくても良い。
【0297】
(66)連結部8は、連結状態から非連結状態へ状態変更することができないように構成されていても良い。
【0298】
(67)連結部8は設けられていなくても良い。
【0299】
(68)第1回転体64と第2回転体65とが何れもギヤであり、互いに噛み合っていても良い。この場合、無端回動体66は設けられていなくても良い。
【0300】
(69)伝動入力軸63がモータ出力軸61と一体回転しない構成であっても良い。例えば、伝動入力軸63とモータ出力軸61とが、複数のギヤを介して連係されていても良い。
【0301】
(70)伝動装置Tは、モータMの後方以外の位置に配置されていても良い。例えば、伝動装置Tは、モータMの前方に配置されていても良い。
【0302】
(71)耕耘装置13に代えて、肥料散布装置、薬剤散布装置、播種装置、収穫装置等の種々の装置や、ローダ、ショベル等の作業装置が備えられていても良い。
【0303】
(72)風向板56aは、垂直姿勢でなくても良い。例えば、風向板56aは、前下がりまたは後下がりに傾斜していても良い。
【0304】
(73)冷却ファン17は、走行用バッテリ4よりも上側または下側に配置されていても良いし、通風空間Sよりも上側または下側に配置されていても良い。
【0305】
(74)通風空間Sは形成されていなくても良い。
【0306】
(75)冷却ファン17は、走行用バッテリ4の前方以外の位置に配置されていても良い。例えば、冷却ファン17は、走行用バッテリ4の後方に配置されていても良い。
【0307】
(76)冷却ファン17による冷却風によって走行用バッテリ4が冷却されないように構成されていても良い。
【0308】
(77)走行用バッテリ4は、側面視において機体フレーム2と重複する位置に配置されていても良いし、機体フレーム2よりも下側に配置されていても良い。
【0309】
(78)電圧コンバータ19とラジエータ15とは、平面視において横並びの状態で配置されていなくても良い。例えば、電圧コンバータ19が、ラジエータ15の上方に配置されていても良い。
【0310】
(79)ラジエータ15が、走行用バッテリ4よりも後側に配置されていても良い。
【0311】
(80)電圧コンバータ19が、走行用バッテリ4よりも後側に配置されていても良い。
【0312】
(81)電圧コンバータ19は設けられていなくても良い。
【0313】
(82)補機用バッテリ18は設けられていなくても良い。
【0314】
(83)油圧ポンプ60は、モータMから比較的遠く離れた位置に配置されていても良い。
【0315】
(84)油圧ポンプ60は、モータM以外の動力源により駆動されても良い。
【産業上の利用可能性】
【0316】
本発明は、トラクタだけではなく、コンバイン、田植機、建設作業機等の種々の電動作業車に利用可能である。
【符号の説明】
【0317】
4 走行用バッテリ(バッテリ)
10 前車輪(走行装置)
11 後車輪(走行装置)
14 インバータ
15 ラジエータ
16 ウォータポンプ
17 冷却ファン
20 主フレーム
21 インバータ支持部
51 第1支持フレーム(バッテリ支持フレーム)
52 第2支持フレーム(バッテリ支持フレーム)
53a 底板部(仕切板)
A トラクタ(電動作業車)
M モータ
T 伝動装置