IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ポケモンの特許一覧

特開2023-156406ゲームプログラム、方法、情報処理装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023156406
(43)【公開日】2023-10-24
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、方法、情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/58 20140101AFI20231017BHJP
   A63F 13/65 20140101ALI20231017BHJP
   A63F 13/533 20140101ALI20231017BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20231017BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20231017BHJP
   A63F 13/55 20140101ALI20231017BHJP
   A61B 5/16 20060101ALI20231017BHJP
【FI】
A63F13/58
A63F13/65
A63F13/533
A63F13/69
A63F13/79
A63F13/55
A61B5/16 130
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023128443
(22)【出願日】2023-08-07
(62)【分割の表示】P 2023007260の分割
【原出願日】2019-09-20
(71)【出願人】
【識別番号】504440133
【氏名又は名称】株式会社ポケモン
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】小川 慧
(57)【要約】
【課題】ユーザの睡眠の習慣を適切にするよう促すゲームシステムを提供する。
【解決手段】プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのゲームプログラムが提供される。ゲームプログラムは、プロセッサに、ユーザから、睡眠をとる目標とする第1の時間帯の指定を受け付ける第1のステップと、指定された第1の時間帯に関連して、第1の時間帯と一致しない第2の時間帯を設定する第2のステップと、ユーザが行う睡眠に関する第1の情報を取得する第3のステップと、第1の情報に基づいて、ゲーム制御を行う第4のステップと、を実行させ、第4のステップにおいて、第1の情報に基づいて、ユーザの睡眠の実績が、第1の時間帯に適合するか否かにかかわらず、第2の時間帯において睡眠をとっているか否かに応じてゲーム制御を行う。
【選択図】図22
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのゲームプログラムであって、前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
ユーザから、第1の時間帯の指定を受け付ける第1のステップと、
前記指定された前記第1の時間帯に関連して、前記第1の時間帯と一致しない第2の時間帯を設定する第2のステップと、
前記ユーザが行う睡眠に関する第1の情報を取得する第3のステップと、
前記第1の情報に基づいて、ゲーム制御を行う第4のステップと、を実行させ、
前記第4のステップにおいて、前記第1の情報に基づいて、前記ユーザの睡眠の実績が、前記第1の時間帯に適合するか否かにかかわらず、前記第2の時間帯において睡眠をとっているか否かに応じて前記ゲーム制御を行う、ゲームプログラム。
【請求項2】
前記第2のステップにおいて、前記ユーザが前記第2の時間帯を指定する操作によらず、前記第2の時間帯を設定する、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記第2のステップにおいて、前記ユーザが前記第2の時間帯を指定する操作に応じて、前記第1の時間帯の一部分について前記第2の時間帯を設定する、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記第2のステップにおいて、前記ユーザの指定に応じて、または、前記ユーザの生活習慣の情報に基づいて、前記第2の時間帯を再設定する、請求項2または3に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記第2のステップの実行後、且つ、前記第3のステップの実行前に、前記第2の時間帯を示す情報、または、前記第2の時間帯を前記ユーザに示唆する情報を前記ユーザに提示する、請求項1から4のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記示唆する情報を前記ユーザに提示することには、キャラクターオブジェクトを画面に表示させ、前記第2の時間帯において前記ユーザに睡眠を促すよう前記キャラクターオブジェクトを動作させることが含まれる、請求項5に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、さらに、
前記ユーザが睡眠を開始することを指示する入力操作を受け付ける第5のステップを実行させ、
前記第2の時間帯を示す情報、または、前記示唆する情報を前記ユーザに提示することには、前記第5のステップにおいて、前記入力操作を受け付けるための画面を表示部に表示させ、前記画面において、前記第2の時間帯を示す情報、または、前記示唆する情報を表示することが含まれる、請求項5に記載のゲームプログラム。
【請求項8】
前記第1乃至、第4のいずれのステップにおいても、前記第2の時間帯または、前記第2の時間帯を示唆する情報を前記ユーザに提示することなく、前記ゲーム制御を行う、請求項1から4のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項9】
前記第4のステップにおいて、前記ユーザの睡眠の実績が、前記第2の時間帯に適合していない場合に、前記第2の時間帯に適合している場合よりも当該ユーザにとってゲームの進行を不利にさせる、請求項8に記載のゲームプログラム。
【請求項10】
前記第4のステップにおいて、前記ゲームプレイにおいて所定条件を満たした場合に、前記ユーザに報酬を付与し、
前記ユーザが前記第2の時間帯において睡眠をとっている場合に、前記第2の時間帯において睡眠をとっていない場合よりも、前記ユーザに付与する報酬を前記ユーザに有利にする、請求項1から9のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項11】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータにより実行される方法であって、前記方法は、前記プロセッサが、前記メモリに記憶されるゲームプログラムを読み込んで実行することにより、
ユーザから、睡眠をとる目標とする第1の時間帯の指定を受け付ける第1のステップと、
前記指定された前記第1の時間帯に関連して、前記第1の時間帯と一致しない第2の時間帯を設定する第2のステップと、
前記ユーザが行う睡眠に関する第1の情報を取得する第3のステップと、
前記第1の情報に基づいて、ゲーム制御を行う第4のステップと、を実行させ、
前記第4のステップにおいて、前記第1の情報に基づいて、前記ユーザの睡眠の実績が、前記第1の時間帯に適合するか否かにかかわらず、前記第2の時間帯において睡眠をとっているか否かに応じて前記ゲーム制御を行う、方法。
【請求項12】
制御部と、記憶部とを備える情報処理装置であって、
前記制御部が、前記記憶部に記憶されるゲームプログラムに基づいて動作することにより、
ユーザから、睡眠をとる目標とする第1の時間帯の指定を受け付ける第1のステップと、
前記指定された前記第1の時間帯に関連して、前記第1の時間帯と一致しない第2の時間帯として設定する第2のステップと、
前記ユーザが行う睡眠に関する第1の情報を取得する第3のステップと、
前記第1の情報に基づいて、ゲーム制御を行う第4のステップと、を実行し、
前記第4のステップにおいて、前記第1の情報に基づいて、前記ユーザの睡眠の実績が、前記第1の時間帯に適合するか否かにかかわらず、前記第2の時間帯において睡眠をとっているか否かに応じて前記ゲーム制御を行う、情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ゲームプログラム、方法、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
睡眠を測定するための技術が知られている。例えば、ユーザに腕時計型のデバイスを装着させることにより、当該デバイスに搭載されるモーションセンサの出力結果に応じて、ユーザが浅い睡眠であるか、深い睡眠であるか、レム睡眠であるかの睡眠のステージを判別する。これにより、各睡眠のステージの時間変化を記録することができる。
【0003】
このような睡眠を測定するためのデバイスでは、就寝時間が近づいたことをユーザに通知するためのリマインダーを設定することもできる。これは、就寝時間と、起床時間とを一定に保つことで、睡眠の質が向上する、との研究結果に基づくものである。
【0004】
ユーザの睡眠中に計測されるデータをゲームプログラムに反映させることも行われている。特開2012-81063号公報(特許文献1)には、睡眠中の脈波情報に基づいて、プレイヤの睡眠の質をゲームに反映させることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2012-81063号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、規則正しい睡眠習慣をユーザが形成しようとしても、ユーザの生活習慣は、日々、変動し得る。例えば、ユーザが抱えている仕事、ユーザの余暇の楽しみ具合によっても、ユーザが睡眠をとることができる時間帯は変動し得る。
【0007】
ユーザの睡眠状態に応じたゲームを提供する場合、ユーザは、日々、継続してゲームを実行することとなる。そのため、ユーザの生活習慣が変動してしまった場合に、ユーザが規則正しい睡眠習慣を維持し続けることが困難となり、心理的にも負担になり得る。その結果、睡眠状態に応じたゲームの興趣性が十分に発揮できなくなるおそれがある。
【0008】
そのため、ユーザの生活習慣の変動があったとしても、睡眠状態に応じたゲームの興趣性をよりいっそう向上させる技術が必要とされている。そこで、本開示は、ユーザの睡眠の習慣を適切なものとするようユーザを促すゲームシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一実施形態によると、プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのゲームプログラムが提供される。ゲームプログラムは、プロセッサに、ユーザから、第1の時間帯の指定を受け付ける第1のステップと、指定された第1の時間帯に関連して、第1の時間帯と一致しない第2の時間帯を設定する第2のステップと、ユーザが行う睡眠に関する第1の情報を取得する第3のステップと、第1の情報に基づいて、ゲーム制御を行う第4のステップと、を実行させ、第4のステップにおいて、第1の情報に基づいて、ユーザの睡眠の実績が、第1の時間帯に適合するか否かにかかわらず、第2の時間帯において睡眠をとっているか否かに応じてゲーム制御を行う。
【0010】
一実施形態によると、プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータにより実行される方法が提供される。方法は、プロセッサが、メモリに記憶されるゲームプログラムを読み込んで実行することにより、ユーザから、睡眠をとる目標とする第1の時間帯の指定を受け付ける第1のステップと、指定された第1の時間帯に関連して、第1の時間帯と一致しない第2の時間帯を設定する第2のステップと、ユーザが行う睡眠に関する第1の情報を取得する第3のステップと、第1の情報に基づいて、ゲーム制御を行う第4のステップと、を実行させ、第4のステップにおいて、第1の情報に基づいて、ユーザの睡眠の実績が、第1の時間帯に適合するか否かにかかわらず、第2の時間帯において睡眠をとっているか否かに応じてゲーム制御を行う。
【0011】
一実施形態によると、制御部と、記憶部とを備える情報処理装置が提供される。制御部が、記憶部に記憶されるゲームプログラムに基づいて動作することにより、ユーザから、睡眠をとる目標とする第1の時間帯の指定を受け付ける第1のステップと、指定された第1の時間帯に関連して、第1の時間帯と一致しない第2の時間帯として設定する第2のステップと、ユーザが行う睡眠に関する第1の情報を取得する第3のステップと、第1の情報に基づいて、ゲーム制御を行う第4のステップと、を実行し、第4のステップにおいて、第1の情報に基づいて、ユーザの睡眠の実績が、第1の時間帯に適合するか否かにかかわらず、第2の時間帯において睡眠をとっているか否かに応じてゲーム制御を行う。
【発明の効果】
【0012】
本開示によれば、ユーザの生活習慣に応じて、ユーザの睡眠の習慣を適切なものとするようユーザを促しつつ、睡眠状態に応じたゲームの興趣性をよりいっそう向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】ゲームシステム1の全体の構成を示す図である。
図2】実施の形態1のゲームシステム1を構成する端末装置10のブロック図である。
図3】サーバ20の機能的な構成を示す図である。
図4】サーバ20が記憶するユーザ情報データベース281、フレンドリスト282、睡眠実績情報283のデータ構造を示す図である。
図5】ユーザがゲーム単位を指定して当該ゲーム単位に設定される消費量をスタミナ値の現在値から消費してゲームプレイを行う処理であって、ゲーム単位のクリア時の報酬を、ユーザの睡眠の実績に応じた内容とする処理を示すフローチャートである。
図6】ユーザが睡眠中である場合に、ユーザのスタミナ値を回復させる処理を示すフローチャートである。
図7】ユーザの睡眠に関する情報に基づいて、端末装置10がユーザのゲームプレイを進行させる処理を示すフローチャートである。
図8】複数のユーザで睡眠の目標を達成することにより、各ユーザのゲーム進行を有利にする、各ユーザに報酬を付与する等の処理を示すフローチャートである。
図9】端末装置10の画面例を示す図である。
図10】ユーザが入眠する前に端末装置10を操作しなかったことにより、ゲームにおける報酬をユーザに付与する処理を示すフローチャートである。
図11】端末装置10が、睡眠に関する情報の通知を、ユーザに対して適切なタイミングで行う処理を示すフローチャートである。
図12】実施の形態2における端末装置10の画面例の図である。
図13】ユーザの睡眠に関する情報をランキングに利用する処理を示すフローチャートである。
図14】ユーザが宿泊施設など特定の位置で睡眠をとることによりユーザに特典を付与する処理を示すフローチャートである。
図15】睡眠測定デバイス11B等の構成を示すブロック図である。
図16】サーバ20が記憶する睡眠測定デバイス設定284のデータ構造を示す図である。
図17】端末装置10が、1または複数の睡眠測定デバイス(睡眠測定デバイス11B等)からセンシング結果を取得してサーバ20にログとして蓄積させる処理を示すフローチャートである。
図18】ユーザの睡眠情報を利用するアプリケーションがサービスを開始するにあたり、端末装置10のユーザへ通知を行う処理を示すフローチャートである。
図19】端末装置10の画面例を示す図である。
図20】ユーザが複数の睡眠測定デバイスを使用して睡眠情報を測定する場合に、ゲームに使用する睡眠測定デバイスを決定する局面の画面例を示す。
図21】実施の形態6における睡眠実績情報6283のデータ構造を示す図である。
図22】ユーザがコアタイムに睡眠をとっているか否かに応じてゲーム制御を行う処理を示すフローチャートである。
図23】実施の形態6における端末装置10の画面例の図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0015】
<第1の実施の形態>
<1 ゲームシステム全体の構成図>
図1は、ゲームシステム1の全体の構成を示す図である。
【0016】
図1に示すように、ゲームシステム1は、複数の端末装置(図1では端末装置10Aおよび端末装置10Bを示している。以下、総称して「端末装置10」ということもある)と、サーバ20とを含む。端末装置10とサーバ20とは、ネットワーク80を介して通信接続する。
【0017】
端末装置10は、各ユーザが操作する装置である。端末装置10は、移動体通信システムに対応したスマートフォン、タブレット等の携帯端末などにより実現される。この他に、端末装置10は、例えば据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPC、ゲーム専用機であるとしてもよい。また、端末装置10は、ヘッドマウントディスプレイとして機能してもよく、例えば、透過型、非透過型、またはシースルー型ヘッドマウントディスプレイとして機能してもよい。例えば、端末装置10は、ヘッドマウントディスプレイとして機能しない場合は携帯端末として機能し、ゴーグル型のデバイスに装着されることでヘッドマウントディスプレイとして機能することとしてもよい。この場合、端末装置10は、携帯端末として機能するモードと、ヘッドマウントディスプレイとして機能するモードとを切り替えることができる。ヘッドマウントディスプレイとして機能するモードの場合、端末装置10は、端末装置10に内蔵されるモーションセンサによりユーザの頭部の動きを検出し、ユーザの頭部の動きに連動して、ディスプレイの表示画像を更新する。
【0018】
図1に端末装置10Bとして示すように、端末装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、記憶部16と、プロセッサ19とを備える。サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。
【0019】
端末装置10は、ネットワーク80を介してサーバ20と通信可能に接続される。端末装置10は、5G、LTE(Long Term Evolution)などの通信規格に対応した無線基地局81、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11などの無線LAN(Local Area Network)規格に対応した無線LANルータ82等の通信機器と通信することによりネットワーク80に接続される。
【0020】
通信IF12は、端末装置10が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入力装置13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置(例えば、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス、キーボード等)である。出力装置14は、ユーザに対し情報を提示するための出力装置(ディスプレイ、スピーカ等)である。メモリ15は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。記憶部16は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ19は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路などにより構成される。
【0021】
図示するように、端末装置10は、ゲームコントローラ11Aと有線又は無線により接続する。ユーザは、ゲームコントローラ11Aを操作してゲームプレイをすることができる。端末装置10は、複数のゲームコントローラ11Aと通信可能であるとしてもよい。例えば、複数のユーザが、1台の端末装置10を使用してゲームを行うことができる。また、ゲームコントローラ11は、端末装置10に対して着脱可能な構造を有していることとしてもよい。ゲームコントローラ11は、ユーザの両手で把持できる1つの装置であってもよく、ユーザの両手にそれぞれ把持される2つの装置により構成されていてもよい。例えば、ゲームコントローラ11は、ジャイロセンサ、または赤外線センサ等を有しており、ユーザがゲームコントローラ11を把持した場合のユーザの身体の動き(例えば、手の動き)を検出することとしてもよい。
【0022】
また、図示するように、端末装置10は、1または複数の睡眠測定デバイスと有線又は無線により接続する。睡眠測定デバイス11B、11Cは、端末装置10のユーザの睡眠に関する情報を取得するためのデバイスである。図1では、睡眠測定デバイス11Bと睡眠測定デバイス11Cの2つの睡眠測定デバイスを示している。以下、複数の睡眠測定デバイスを総称して、「睡眠測定デバイス11B等」と記載することもある。睡眠測定デバイス11B、11Cは、例えば、腕時計側、指輪型、アイマスク型等の、ユーザの身体に装着されるウェアラブルデバイスであり、ジャイロセンサ等のモーションセンサを備える。また、睡眠測定デバイス11B、11Cは、ユーザが就寝しているマットレス、枕元等に載置するデバイスであってもよい。また、端末装置10と睡眠測定デバイス11B、または睡眠測定デバイス11Cとが同一の装置であるとしてもよい。すなわち、端末装置10が、睡眠測定デバイスとしても機能することとしてもよい。
【0023】
なお、ユーザが2以上の睡眠測定デバイスを同時に使用することもある。例えば、ユーザが腕時計型の睡眠測定デバイスを2つ装着することや、ユーザが腕時計型の睡眠測定デバイスを装着しつつ、スマートフォンを睡眠測定デバイスとして使用することがあり得る。これにより、睡眠中のユーザの身体の動きをジャイロセンサ等により検出することができる。ユーザが睡眠中である間に各種センサによってセンシングされたセンシング結果(センシングデータ182B)を蓄積することで、ユーザが睡眠中であるか、浅い睡眠状態であるか、深い睡眠状態であるか、レム睡眠であるか、ノンレム睡眠であるか等を判別することができる。このようにレム睡眠、ノンレム睡眠の波形を判別する等により、ユーザの睡眠の質を評価することができる。例えば、良質な睡眠である場合のレム睡眠、ノンレム睡眠のサイクルが予め設定されており、ユーザの睡眠時のレム睡眠、ノンレム睡眠の波形と比較することで、ユーザの睡眠の質を評価することができる。
【0024】
また、端末装置10は、睡眠測定デバイス11B等のモーションセンサの出力等に基づいて、ユーザが入床したこと(例えば、ベッドに横たわったこと)、入床した後に入眠したことを検出する。また、端末装置10は、ユーザが入床した後、入眠するまでの間に、ユーザが端末装置10に対して入力操作をしていたか、ユーザが端末装置10のディスプレイ132に表示される情報を閲覧していたか等を判定することができる。すなわち、寝ようとしているユーザが、寝る前に端末装置10を操作してしまっているか否かを判定することができる。
【0025】
また、ゲームシステム1での利用が予め想定される睡眠測定デバイスはいわゆるホワイトリスト形式で管理されている。なお、ゲームシステム1で管理していない睡眠測定デバイス11Bからデータの受信を検知した場合には、サーバ20が特定できない睡眠測定デバイス11Bからは睡眠情報を受け取らないこととしてもよいし、特定不可能な睡眠測定デバイス11B等用のパラメータを用いてその後の処理を実行してもよい。
【0026】
また、睡眠測定デバイスの種類の相違は必ずしも装置の相違である必要はない。すなわち、同一の装置構成の睡眠測定デバイスであっても、睡眠情報をサーバ20に送信するまでに利用したソフトウェアやアプリケーションの種類によって、ゲームシステム1では異なる睡眠測定デバイスとして管理してもよい。例えば、同一の睡眠測定デバイス11Bを利用して睡眠情報を検出した場合であっても、睡眠情報の加工のために睡眠測定アプリケーションAを利用した場合と、睡眠情報の加工のために睡眠測定アプリケーションAとは異なる睡眠測定アプリケーションBを利用した場合とでは、それぞれ異なる「睡眠測定デバイスID」として管理することができる。このように、装置構成としてのデバイスの種類と、使用したアプリケーションの組み合わせに応じて、それぞれ異なる「睡眠測定デバイスID」として管理することで、より柔軟な睡眠情報の生成が可能になり、その結果、睡眠状態に応じたゲームの興趣性を十分に発揮することができる。
【0027】
サーバ20は、各ユーザの情報を管理する。サーバ20は、ユーザの情報として、各ユーザが保有するゲームキャラクタ、ゲームアイテム、仮想通貨の保有量(無償でユーザに付与したもの、有償でユーザに付与したものを含む)、各ユーザがゲーム単位(クエストとも称される)をプレイするのに消費する行動量のパラメータ(「スタミナ値」とも称される)の現在値および最大値(上限値)、各ユーザがフレンド登録している他のユーザの情報、等を管理する。
【0028】
また、サーバ20は、睡眠測定デバイス11Bによりセンシングされるセンシング結果や、センシング結果から生成される各ユーザの睡眠情報を収集し、データベースに蓄積する。例えば、端末装置10が、睡眠測定デバイス11Bのセンシング結果を取得してサーバ20へ送信する。
【0029】
サーバ20は、ユーザ間の交流を促すための処理として、具体的には、複数のユーザでゲームプレイをするマルチプレイを支援するため、ユーザのマッチング等を行う。また、サーバ20は、ユーザ間のメッセージの送受信等を行う。
【0030】
サーバ20は、各ユーザのスタミナ値の現在値および最大値を管理しており、時間の経過とともに、現在値を最大値まで回復させる。例えば、サーバ20は、3分毎など所定時間ごとに、スタミナ値の現在値を増加させる。サーバ20は、ユーザがゲーム単位のゲームプレイを開始すること等により、スタミナ値の最大値からスタミナ値を減少させたことに応答して、所定時間のタイマーを設定する。当該タイマーにより所定時間が経過したことを検出して、スタミナ値を所定量だけ増加させる。サーバ20は、スタミナ値を回復させた結果、スタミナ値の上限に達していない場合に、再びタイマーを設定する。
【0031】
なお、ゲーム単位のゲームプレイに消費する行動力パラメータの量が、いずれのゲーム単位についても同値である(スタミナ消費量が固定である)場合もあれば、ゲーム単位ごとに、ゲームプレイの際に消費する行動力パラメータの量が設定されていることとしてもよい。
【0032】
通信IF22は、サーバ20が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、および、ユーザに対し情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。メモリ25は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。ストレージ26は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ29は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路などにより構成される。
【0033】
なお、図示する例では、端末装置10は、サーバ20を介して互いに通信することとしているが、サーバ20を介さず、近距離無線通信により複数の端末装置10が互いに直接通信することとしてもよい。例えば、2台の端末装置10を使用して、インターネットを介さずローカル通信で対戦プレイ等が可能であるとしてもよい。また、本実施形態において、各装置(端末装置、サーバ、睡眠測定デバイス等)を情報処理装置として把握することもできる。すなわち、各装置の集合体を1つの「情報処理装置」として把握することができ、ゲームシステム1を複数の装置の集合体として形成してもよい。1つ又は複数のハードウェアに対して本実施形態に係るゲームシステム1を実現することに要する複数の機能の配分の仕方は、各ハードウェアの処理能力及び/又はゲームシステム1に求められる仕様等に鑑みて適宜決定することができる。
【0034】
例えば、サーバを介さず端末装置と睡眠測定デバイスとでゲームシステムを構成することとしてもよい。また、睡眠測定デバイスと端末装置とが通信し、端末装置とサーバとが通信することにより、各装置がそれぞれの処理を行ってゲームシステムを構成することとしてもよい。また、端末装置、サーバによらず睡眠測定デバイスによってゲームシステムを構成することとしてもよい。また、睡眠測定デバイスがサーバと通信することによりゲームシステムを構成することとしてもよい。
【0035】
<1.1 端末装置10の構成>
図2は、実施の形態1のゲームシステム1を構成する端末装置10のブロック図である。図2に示すように、端末装置10は、複数のアンテナ(アンテナ111、アンテナ112)と、各アンテナに対応する無線通信部(第1無線通信部121、第2無線通信部122)と、操作受付部130(タッチ・センシティブ・デバイス131およびディスプレイ132を含む)と、音声処理部140と、マイク141と、スピーカ142と、位置情報センサ150と、カメラ160と、モーションセンサ170と、記憶部180と、制御部190と、を含む。端末装置10は、図2では特に図示していない機能及び構成(例えば、電力を保持するためのバッテリ、バッテリから各回路への電力の供給を制御する電力供給回路など)も有している。図2に示すように、端末装置10に含まれる各ブロックは、バス等により電気的に接続される。
【0036】
アンテナ111は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ111は、空間から電波を受信して受信信号を第1無線通信部121へ与える。
【0037】
アンテナ112は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ112は、空間から電波を受信して受信信号を第2無線通信部122へ与える。
【0038】
第1無線通信部121は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ111を介して信号を送受信するための変復調処理などを行う。第2無線通信部122は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ112を介して信号を送受信するための変復調処理などを行う。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、チューナー、RSSI(Received Signal Strength Indicator)算出回路、CRC(Cyclic Redundancy Check)算出回路、高周波回路などを含む通信モジュールである。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、端末装置10が送受信する無線信号の変復調や周波数変換を行い、受信信号を制御部190へ与える。
【0039】
操作受付部130は、ユーザの入力操作を受け付けるための機構を有する。具体的には、操作受付部130は、タッチスクリーンとして構成され、タッチ・センシティブ・デバイス131と、ディスプレイ132とを含む。タッチ・センシティブ・デバイス131は、端末装置10のユーザの入力操作を受け付ける。タッチ・センシティブ・デバイス131は、例えば静電容量方式のタッチパネルを用いることによって、タッチパネルに対するユーザの接触位置を検出する。タッチ・センシティブ・デバイス131は、タッチパネルにより検出したユーザの接触位置を示す信号を入力操作として制御部190へ出力する。
【0040】
ディスプレイ132は、制御部190の制御に応じて、画像、動画、テキストなどのデータを表示する。ディスプレイ132は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイによって実現される。
【0041】
音声処理部140は、音声信号の変復調を行う。音声処理部140は、マイク141から与えられる信号を変調して、変調後の信号を制御部190へ与える。また、音声処理部140は、音声信号をスピーカ142へ与える。音声処理部140は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。マイク141は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部140へ与える。スピーカ142は、音声処理部140から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を端末装置10の外部へ出力する。
【0042】
位置情報センサ150は、端末装置10の位置を検出するセンサであり、例えばGPS(Global Positioning System)モジュールである。GPSモジュールは、衛星測位システムで用いられる受信装置である。衛星測位システムでは、少なくとも3個または4個の衛星からの信号を受信し、受信した信号に基づいて、GPSモジュールが搭載される端末装置10の現在位置を検出する。例えば、ゲームシステム1において、フレンド登録しているユーザの位置を参照可能にしている場合、端末装置10は、ユーザの近くにいるフレンドの一覧をディスプレイ132に表示することができる。
【0043】
カメラ160は、受光素子により光を受光して、撮影画像として出力するためのデバイスである。カメラ160は、例えば、カメラ160から撮影対象までの距離を検出できる深度カメラである。
【0044】
モーションセンサ170は、加速度センサ、角速度センサ等を含み、端末装置10の動きを検出しセンシング結果を出力する。例えば、端末装置10を、ユーザが就寝するベッドのマットレス等に載置することにより、就寝中のユーザがマットレス上で動いている場合に、当該動きを検出することができる。センシング結果を用いることにより、ユーザが就寝中であるか覚醒中であるか、また、就寝中のユーザが、浅い睡眠であるか、深い睡眠であるか、レム睡眠であるか、ノンレム睡眠であるか等を判別することができる。
【0045】
記憶部180は、例えばフラッシュメモリ等により構成され、端末装置10が使用するデータおよびプログラムを記憶する。ある局面において、記憶部180は、ユーザ情報181と、睡眠情報182と、を記憶する。
【0046】
ユーザ情報181は、ゲームプログラムに基づくゲームにおけるユーザの情報である。ユーザの情報としては、ユーザを識別する情報、ユーザの名称、ゲームプログラムに基づくゲームにおけるユーザのレベル、スタミナ値の現在値および最大値(上限値)、ユーザが保有しているゲームオブジェクト(ゲームキャラクタ、ゲームアイテムを含む)、ユーザが保有している仮想通貨の量、ユーザとフレンド登録している他のユーザの識別情報、ユーザの属性の設定、ユーザの睡眠状態に応じて課されるゲーム進行上の制約、等が含まれる。
【0047】
睡眠情報182は、睡眠測定デバイス11B等により測定される、ユーザの睡眠状態に関する情報である。端末装置10は、睡眠測定デバイス11B等と、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi等の近距離無線通信により通信し、睡眠測定デバイス11B等のセンシング結果を受信する。なお、睡眠測定デバイス11B等が、5G等の移動体通信システムの通信規格に対応し、近距離無線通信によらずともサーバ20にセンシング結果を送信することとしてもよい。端末装置10は、睡眠測定デバイス11B等からセンシング結果を受信したサーバ20から、睡眠測定デバイス11B等のセンシング結果を受信し、受信したセンシング結果を用いて睡眠情報182を生成して記憶することとしてもよい。
【0048】
制御部190は、記憶部180に記憶されるプログラムを読み込んで、プログラムに含まれる命令を実行することにより、端末装置10の動作を制御する。制御部190は、例えばアプリケーションプロセッサである。制御部190は、プログラムに従って動作することにより、入力操作受付部191と、送受信部192と、データ処理部193と、通知制御部194としての機能を発揮する。
【0049】
入力操作受付部191は、タッチ・センシティブ・デバイス131等の入力装置に対するユーザの入力操作を受け付ける処理を行う。入力操作受付部191は、タッチ・センシティブ・デバイス131に対してユーザが指などを接触させた座標の情報に基づき、ユーザの操作がフリック操作であるか、タップ操作であるか、ドラッグ(スワイプ)操作であるか等の操作の種別を判定する。
【0050】
送受信部192は、端末装置10が、サーバ20、ゲームコントローラ11A、睡眠測定デバイス11B、等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。
【0051】
データ処理部193は、端末装置10が入力を受け付けたデータに対し、プログラムに従って演算を行い、演算結果をメモリ等に出力する処理を行う。
【0052】
(i)クエストのゲームプレイに伴うスタミナ値の減少: 例えば、データ処理部193は、ユーザがクエストを選択してゲームプレイをする際に、スタミナ値を減算等する一連の処理を行う。具体的には、複数のゲーム単位(クエスト)をディスプレイ132に表示して、ユーザから、ゲームプレイの対象となるゲーム単位の指定を受け付ける。データ処理部193は、ゲーム単位のゲームプレイに必要な消費量を、ユーザのスタミナ値の現在値が上回っている場合に、当該ゲーム単位のゲームプレイを開始する。データ処理部193は、ユーザがゲーム単位のゲームプレイをすることにより、スタミナ値の現在値から所定の消費量を減算する。また、ユーザがゲームプレイの対象とするゲーム単位に設定されている消費量が、ユーザのスタミナ値の現在値よりも大きい場合に(すなわち、スタミナ値が不足しておりクエストを開始させられない場合に)、ユーザに対し、スタミナ値を回復させられるアイテム等の消費を促す画面等を表示する。なお、端末装置10が実行するゲームプログラムに基づくゲームにおいて、スタミナ値のパラメータを使用せず、ユーザがゲーム単位のゲームプレイにあたりスタミナ値を消費しないこととしてもよい。
【0053】
(ii)スタミナ値の時間経過による回復: データ処理部193は、スタミナ値の現在値を、時間の経過に応じてスタミナ値の最大値まで順次回復させる処理を行う。
【0054】
(iii)購入処理: データ処理部193は、ユーザからの購入処理を受け付ける。例えば、データ処理部193は、購入処理を受け付けることにより、ユーザに対し有償仮想通貨を付与する。また、購入処理により、スタミナ値の現在値を回復できることとしてもよく、特定のゲームオブジェクト(ゲームキャラクタ、ゲームアイテム等)をユーザに付与することとしてもよく、継続してユーザに特典を付与する(特別なログインボーナスを受け取れるようにする等)こととしてもよい。有償仮想通貨は、様々な用途に使用することができ、スタミナ値の現在値を回復させること、抽選によりゲームオブジェクトを得ること、使用することで睡眠情報182に対して影響し得るゲームアイテムを獲得すること等に用いることができる。
【0055】
通知制御部194は、ユーザに対し情報を提示する処理を行う。通知制御部194は、表示画像をディスプレイ132に表示させる処理、音声をスピーカ142に出力させる処理、振動をカメラ160に発生させる処理等を行う。
【0056】
<1.2 サーバ20の機能的な構成>
図3は、サーバ20の機能的な構成を示す図である。図3に示すように、サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する。
【0057】
通信部201は、サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0058】
記憶部202は、サーバ20が使用するデータ及びプログラムを記憶する。記憶部202は、ユーザ情報データベース281と、フレンドリスト282と、睡眠実績情報283と、睡眠測定デバイス設定284等を記憶する。
【0059】
ユーザ情報データベース281は、ゲームプログラムに基づくゲームにおける各ユーザの情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0060】
フレンドリスト282は、各ユーザがフレンド登録しているユーザの情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0061】
睡眠実績情報283は、各ユーザの睡眠に関する情報である。サーバ20は、各ユーザの端末装置10から、睡眠に関する情報を受信することにより、各ユーザの睡眠に関する情報を蓄積する。詳細は後述する。
【0062】
睡眠測定デバイス設定284は、複数の睡眠測定デバイスのそれぞれについて、睡眠測定デバイスを特定する情報、睡眠測定デバイスのセンシングの仕様、睡眠測定デバイスを特定する情報に応じてゲームプレイ時に発揮される効果等の情報を保持する。詳細は別の実施の形態(実施の形態5)で説明する。
【0063】
制御部203は、サーバ20のプロセッサがプログラムに従って処理を行うことにより、各種モジュールとして示す機能を発揮する。
【0064】
操作内容取得モジュール2041は、ユーザの操作内容を取得する。操作内容取得モジュール2041は、例えば、ユーザがゲームプレイの対象としていずれのゲーム単位を指定したか等を、ユーザの操作内容として取得する。
【0065】
受信制御モジュール2042は、サーバ20が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
【0066】
送信制御モジュール2043は、サーバ20が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
【0067】
マッチングモジュール2044は、マルチプレイ等を行うユーザをマッチングさせる。マッチングモジュール2044は、例えば、フレンドリストに登録されているユーザのフレンドをマッチングの対象としてもよい。
【0068】
ゲーム進行モジュール2045は、ユーザがゲーム単位を指定する操作に基づいて、当該ユーザがゲーム単位をゲームプレイするのに十分なスタミナ値を保有しているか判定し、スタミナ値の現在値から、当該ゲーム単位に設定される消費量を減算してユーザ情報DB281を更新する。ゲーム進行モジュール2045は、ゲーム単位のゲームプレイに必要なデータ(キャラクタの音声データ、キャラクタを移動させるマップのデータ、敵キャラクタのデータ等)を、ユーザの端末装置10へ応答する。
【0069】
<2 データ構造>
図4は、サーバ20が記憶するユーザ情報データベース281、フレンドリスト282、睡眠実績情報283のデータ構造を示す図である。
【0070】
図4に示すように、ユーザ情報データベース281のレコードのそれぞれは、ユーザを識別する情報それぞれについて、項目「ユーザ識別情報(ユーザID)」と、項目「ユーザ名」と、項目「ユーザレベル」と、項目「スタミナ現在値」と、項目「スタミナ最大値」と、項目「保有ゲームオブジェクト」と、項目「ユーザ属性設定」と、項目「睡眠評価による制約」等を含む。
【0071】
図示していないが、ユーザ情報DB281は、各ユーザが保有する有償仮想通貨、無償仮想通貨の保有量の情報を含む。無償仮想通貨は、ユーザに無償で付与された仮想通貨についてユーザが保有している量を示す。例えば、端末装置10は、ログインボーナス、イベントの報酬等により、無償仮想通貨をユーザに付与する。有償仮想通貨は、ユーザに有償で付与された仮想通貨についてユーザが保有している量を示す。例えば、端末装置10は、購入処理により、有償仮想通貨を購入する処理を受け付けることで、有償仮想通貨をユーザに付与する。これら無償仮想通貨と有償仮想通貨とは、ゲームにおいて同じ名称であるとしてもよいし(例えば、「仮想通貨(無償付与分)」、「仮想通貨(有償付与分)」等のように表記する)、異なる名称であるとしてもよい。
【0072】
項目「ユーザ識別情報(ユーザID)」は、ユーザそれぞれを識別する情報である。
項目「ユーザ名」は、ユーザが設定した名称である。
項目「ユーザレベル」は、ユーザがゲームプレイを繰り返すことにより、ゲームキャラクタ等のレベルとは別に上昇するパラメータである。例えば、ユーザレベルが上昇するにつれて、項目「スタミナ最大値」に設定される値が増加する。これにより、ユーザレベルが上昇するほど、よりスタミナ値の消費量が大きいゲーム単位をユーザがプレイしやすくなる。
項目「スタミナ現在値」は、ユーザの行動力のパラメータの現在値(スタミナ値の現在値)である。スタミナ値の現在値が、ゲーム単位に設定される消費量に満たない場合、ユーザは、当該ゲーム単位のゲームプレイを開始することができない。ユーザは、スタミナ値の現在値を、スタミナ値を回復させられるゲームアイテムを消費することにより、または、有償又は無償仮想通貨を消費することにより、増加させることができる。このとき、スタミナ値の現在値を、スタミナ値の最大値を超えて回復させられることとしてもよい。
項目「スタミナ最大値」は、ユーザの行動力のパラメータの最大値(スタミナ値の最大値、上限値)である。スタミナ値の現在値は時間経過により当該最大値まで回復する。
項目「保有ゲームオブジェクト」は、ユーザが保有しているゲームキャラクタ、ゲームアイテム等の情報である。当該項目において、各ゲームキャラクタ、ゲームアイテムのレベル等の情報も含まれる。
項目「ユーザ属性設定」は、ユーザに設定される属性を示す。属性は、ユーザの操作により設定される場合もある。例えば、ゲームにおいて、複数のユーザが所属するグループ(チーム、ギルド等とも称される)を立ち上げることができるものとする。サーバ20は、立ち上げられたグループに、固有の識別情報(グループID)を付与するとともに、グループの名称の設定を、グループに所属するユーザから受け付ける。ユーザは、グループに参加することで、グループ内のメンバーとメッセージを送受信する機能(グループの掲示板等)、グループ内のメンバーとマルチプレイをする機能(グループ内での対戦、共闘等)、グループ間でマルチプレイをする機能(グループ同士での対戦、共闘等)等の各機能を利用することができる。
【0073】
また、例えば、ユーザと、他のユーザとが家族などの関係にある場合に、ユーザが、当該他のユーザを家族として指定することができる。例えば、ユーザ「C」がユーザ「D」を家族として指定した場合に、ユーザ「D」にとってもユーザ「C」が家族として設定される。
【0074】
また、ユーザは、家族としてグループを設定することができる。当該グループは、例えば、グループを立ち上げたユーザの承認を得ること、または、グループに含まれるメンバーの家族として設定されているユーザに限り、メンバーを加入させることができる。
【0075】
項目「睡眠評価による制約」は、ユーザの睡眠に関する情報に応じて、各ユーザのゲームプレイに設定される各種条件、制約の内容を示す。
【0076】
(i)睡眠の実績に応じた、ゲームプレイ中のゲームパラメータの調整
ゲームプレイに設定される条件として、例えば、ユーザが、ユーザに設定される睡眠の目標を達するほど、ゲームの進行がユーザに有利になるようゲームパラメータが調整される。このようなゲームパラメータは、単にユーザにアイテム等として付与されるもの(例えば、ユーザが睡眠の目標を達成すると、ゲーム内の通貨を付与する等)に限られない。このゲームパラメータは、例えば、ユーザがゲームプレイ中にゲームプログラムによって参照されるパラメータであり、ゲームのバランスを調整するものであり得る。当該パラメータにより、敵キャラクタの強さ等の難易度の高さ、アイテムの入手しやすさ等のユーザの支援の程度等が調整される。
【0077】
具体的には、例えば、ユーザが覚醒した時間(ユーザの目がさめたタイミング)、ユーザが起床した時間(ユーザが寝床から起き出たタイミング)、ユーザが入床した時間(ユーザが寝床に入ったタイミング)、ユーザが就寝した時間(ユーザが入眠したタイミング)、ユーザの睡眠の質などに応じて、ゲーム内の演出を変更する。なお、ユーザが起床したタイミングでは、ユーザの目がさめていることになるため、「ユーザが起床した」は、「ユーザが覚醒した」ことを含んでもよい。同様に、「ユーザが入眠した」は、「ユーザが入床した」ことを含んでもよい。例えば、ユーザが、起床する目標時間に沿って起床した場合に、ゲーム内のアイテムを獲得しやすくする。例えば、ユーザがゲームプレイ中にアイテムを購入する場合にアイテムの購入の単価が下がる、ゲームプレイ中にユーザがアイテムを販売する場合に購入される機会が多くなる、等である。なお、ユーザの睡眠に関する時間の情報(起床した時間、就寝した時間)とは関係なく、ゲームプレイがユーザにとって有利になる時間帯を設定してもよい。例えば、ユーザが起床した時間が朝の7時で、予め定めた起床の予定時間を満たしている場合に、午前10時から午前12時までの間のように、ユーザが起床したタイミングとは異なる時間帯に、ユーザのゲームプレイを有利にしてもよい。
【0078】
(ii)睡眠の実績に応じた、ユーザのゲームプレイ機会の調整
(ア)ゲームプレイの可否: ゲームプレイに設定される制約として、例えば、ユーザが、ユーザに設定される睡眠の目標を達するほど、特定のゲーム単位(「クエスト」等とも称される)をプレイできるようにしてもよい。例えば、クリア時の報酬が比較的大きいゲーム単位、難易度が高いゲーム単位、ゲームの運営事業者が一定期間にわたってイベントとして提供しているゲーム単位等を対象として、ユーザが睡眠の目標を達することにより、ユーザによるゲームプレイを可能としたり、ゲームプレイ可能な回数を増やしたりしてもよい。
【0079】
(イ)ゲームプレイ可能な期間の変動: ユーザに設定される睡眠の目標を達成したか否かに応じて、特定のゲーム単位のゲームプレイが可能な期間を調整してもよい。例えば、睡眠の目標をユーザが達成したか否かにかかわらず、ユーザが特定のゲーム単位をゲームプレイすることはできるが、ユーザが睡眠の目標を達成することにより、当該特定のゲーム単位をユーザがプレイできる期間が長く設定されることとしてもよく、ユーザが指定した時間帯等の、特定の時間帯でゲームプレイできることとしてもよい。
【0080】
(iii)睡眠の実績に応じた、ユーザの操作機会・ゲーム中の行動の調整
ユーザに対する制約として、ユーザの睡眠の実績に応じて、ユーザに特定の操作を行う機会を設定してもよい。例えば、ユーザが睡眠の目標を達することにより、プレゼントアイテム等の報酬を受け取るための操作を行えること(当該操作を行える期間を設定すること)としてもよい。
【0081】
また、ユーザに対する制約として、ユーザの睡眠の実績に応じて、ゲーム中の特定の行動を行えることとしてもよい。ゲーム中の特定の行動とは、アイテムの譲渡、アイテムの入手、プレイヤキャラクタと他のキャラクタとの戦闘、等である。例えば、ユーザが睡眠中である場合にのみ、特定のアイテム等を他のユーザ、NPC(ノンプレイヤキャラクタ)等に譲渡することがユーザに許可される。詳細は後述する。
【0082】
フレンドリスト282のレコードのそれぞれは、項目「ユーザ1」と、項目「ユーザ2」と、項目「フレンド登録日」と、項目「睡眠情報の公開有無」と、項目「共通の属性」と、項目「共通睡眠時間」等を含む。
【0083】
項目「ユーザ1」は、互いにフレンドとして登録しているユーザのうちの一方のユーザを示す。
項目「ユーザ2」は、互いにフレンドとして登録しているユーザのうちの他方のユーザを示す。
項目「フレンド登録日」は、ユーザ同士がフレンドとして登録された日時を示す。
項目「睡眠情報の公開有無」は、フレンドとして登録しているユーザ間で、各ユーザの睡眠に関する情報を公開するか否かの設定を示す。例えば、フレンドとして登録しているユーザ間での公開を禁止する「非公開」、フレンド間で相互に公開する「相互に公開」、一方のユーザが他方のユーザに公開する「片方に公開」等の設定がある。
項目「共通の属性」は、フレンドとして登録している各ユーザに設定される属性のうち、各ユーザで共通するものを示す。例えば、フレンド登録しているユーザ同士が「家族」である場合、また、同じ「グループ」に所属している場合等があり得る。
項目「共通睡眠時間」は、フレンドとして登録している各ユーザが、ともに睡眠する時間としている時間帯を示す。すなわち、各ユーザが、ともに睡眠中である時間帯である。
【0084】
なお、フレンド登録の方法としては、一方のユーザが他のユーザに対しフレンド登録の申請をし、他のユーザが承認した場合に、フレンドリストに登録されることとしてもよい。また、一方のユーザが他のユーザの承認がなくともリストに追加できる(フォローする)こととしてもよい。この場合、双方のユーザが互いにフォローしあうことで、相互フォローの状態となる。
【0085】
睡眠実績情報283のレコードのそれぞれは、項目「ユーザ識別情報」、項目「日時」、項目「睡眠目標」、項目「睡眠実績」、項目「睡眠の評価パラメータ」、項目「睡眠測定デバイス」、項目「測定の品質」、項目「睡眠位置」等を含む。
【0086】
項目「ユーザ識別情報(ユーザID)」は、ユーザそれぞれを識別する情報である。
項目「日時」は、ユーザが睡眠をすることで睡眠測定デバイス11B等がセンシングを行ったタイミングを示す。
項目「睡眠目標」は、ユーザが睡眠を行う目標値を示す。例えば、睡眠を行う目標値として、ユーザが就寝する時刻、および、ユーザが起床する時刻の情報を含む。
項目「睡眠実績」は、ユーザが睡眠を行い、睡眠測定デバイス11B等によってセンシングが行われることで記録される、各ユーザの睡眠の実績値を示す。睡眠の実績値としては、例えば、ユーザが就寝した時刻と、ユーザが起床した時刻とが含まれる。
【0087】
サーバ20は、各ユーザの端末装置10から、睡眠の実績に関する情報を受信して睡眠実績情報283を更新する。ユーザが就寝した時刻は、睡眠測定デバイス11B等のセンシング結果に基づいて判別することとしてもよいし、ユーザから、就寝を開始するための操作を受け付けたタイミングである等としてもよい。ユーザが起床した時刻は、睡眠測定デバイス11B等のセンシング結果に基づいて判別することとしてもよいし、ユーザから、起床したことを示す操作を受け付けたタイミングである等としてもよい。
【0088】
項目「睡眠の評価パラメータ」は、ユーザの睡眠の実績を評価した評価パラメータである。例えば、睡眠時間が目標時間に達している、睡眠の質が良好である等に応じて、評価パラメータの値を良好にすることとしてもよい。当該評価パラメータは、ユーザの睡眠の実績に応じて、いわば睡眠負債を値として可視化したものであるとしてもよい。
【0089】
サーバ20は、各ユーザの端末装置10から、睡眠の実績に関する情報を受信して、各ユーザについて、当該評価パラメータを演算する。サーバ20は、当該評価パラメータを用いたゲームプレイをユーザに提供する。例えば、ユーザに設定される睡眠の目標を達成することを促すよう、当該評価パラメータが良好でない場合(ユーザの睡眠が適切ではなく、寝不足気味である等)、サーバ20または端末装置10は、ユーザのゲームプレイの効率を下げるよう各種パラメータを調整し、ユーザに対し、適切に睡眠を取るよう促す通知をする。
【0090】
例えば、ユーザの睡眠が良好でない場合には、端末装置10は、「身体がつかれているから寝よう」と、ユーザに対して就寝を促す通知をする。また、端末装置10は、ユーザがゲームプレイをしたとしても、経験値、ゲームアイテム等の獲得のしやすさを下げることで、ユーザによるゲームプレイの効率が低下するようにゲームプレイの環境を変化させる。これにより、ユーザが疲れているときにゲームプレイをしても、ゲームを効率的に進行させることができないことをユーザに認識させることができ、ユーザの睡眠が良好な状態になるよう、睡眠を促すことができる。
【0091】
また、当該評価パラメータは、ユーザの体調のよさを表すものともいえる。端末装置10またはサーバ20は、当該評価パラメータに基づいて、ユーザの体調のよさに応じたゲームプレイをユーザに提案することができる。例えば、ユーザが十分に睡眠をとっている場合、ユーザの身体が程よく疲れることが健康面でよいとも解される。そのため、端末装置10またはサーバ20は、ユーザが十分に睡眠をとっていることに応答して、複数のゲーム候補の内、ユーザの身体を動かすことを要するゲームを選択し、当該ゲームのゲームプレイを促す通知をすることができる。例えば、あるゲームのゲームプレイ中において、ユーザの睡眠の実績に基づきユーザの体調が良好であると判別されることにより、他のゲーム(例えば、ユーザが歩くことで進行させられるゲーム)のゲームプレイをするようユーザに提案することができる。また、ユーザの睡眠の実績に基づきユーザの体調が良好でないと判別されることにより、他のゲーム(例えば、ユーザが移動しないでも進行させられるゲーム)のゲームプレイをするようユーザに提案することができる。
【0092】
項目「睡眠測定デバイス」は、ユーザが睡眠を計測するために使用した睡眠測定デバイスを特定する情報を示す。図4では、同一のユーザが複数の睡眠測定デバイスを使用して睡眠に関する情報を記録する例を示している。当該項目「睡眠測定デバイス」において、睡眠測定デバイスを特定する情報は、睡眠測定デバイスの機種(製造販売元の情報、製品を特定する情報)を示す情報であるとしてもよく、これら睡眠測定デバイスの個々の機器を一意に特定する情報(例えば、MAC(Media Access Control)アドレス、睡眠測定デバイスの製造販売業者等によって付与される一意なコード等)であるとしてもよい。
【0093】
項目「測定の品質」は、睡眠測定デバイスが測定したセンシング結果の品質を示す。ここで、(1)センシング結果の品質とは、睡眠測定デバイスに搭載されるセンサ装置のセンシングの精度を表すこととしてもよい。睡眠測定デバイスに搭載されるセンサ装置の種類に応じてセンシング結果は変動し得る。また、異なる睡眠測定デバイスが同じセンサ装置を利用していてもセンサ装置が故障することにより、センシングの精度が低下し得る。また、(2)睡眠測定デバイスから送出される通信信号の品質が悪化した場合も、出力されるセンシング結果の品質が低下し得る。また、センシング結果の品質とは、センサ装置のセンシングの精度、または、通信信号の品質とは別に、(3)ユーザの睡眠状態を良好に測定できたか否かを示すこととしてもよい。例えば、ユーザの寝床が、ユーザ以外の要因で振動し得る場合、ユーザの睡眠状態を良好に測定できず、エラーが含まれ得る。例えば、ユーザの寝床に、別のユーザや、ペットなどが存在する場合に、当該ユーザ以外の要因でセンシング結果が変動し得る。さらに、(4)センシング結果の品質とは、センシング結果を用いて睡眠情報182を算出するため、睡眠測定デバイスで利用されるアプリケーションの品質を表すこととしてもよい。例えば、同一のセンシング結果を得ても、睡眠情報182を導き出すための算出アルゴリズムが異なると、算出結果である睡眠情報182が変動し得る。
【0094】
項目「睡眠位置」は、ユーザが睡眠を行った位置を示す。例えば、睡眠測定デバイス11B等が位置情報センサ(GPS等)を有する場合は、当該位置情報センサの出力結果により、ユーザが睡眠を行った位置が得られる。また、睡眠測定デバイス11B等が、近距離無線通信等により端末装置10と通信する場合、端末装置10の位置情報センサ150の出力により、ユーザが睡眠を行った位置を取得し得る。また、睡眠測定デバイス11B等、または、端末装置10が、無線LANアクセスポイント、無線基地局と通信することにより、睡眠測定デバイス11B等または端末装置10の位置を特定し、特定した位置を、ユーザが睡眠を行った位置としてもよい。
【0095】
<3 動作>
以下、端末装置10によるゲーム処理を説明する。
【0096】
<3.1 動作例1>
図5は、ユーザがゲーム単位を指定して当該ゲーム単位に設定される消費量をスタミナ値の現在値から消費してゲームプレイを行う処理であって、ゲーム単位のクリア時の報酬を、ユーザの睡眠の実績に応じた内容とする処理を示すフローチャートである。
【0097】
ステップS501において、端末装置10は、プレイ単位となるクエストをディスプレイ132に表示して、ユーザから、クエストの選択を受け付ける。
【0098】
ステップS503において、端末装置10は、ユーザのスタミナ値の現在値が、ユーザが指定したクエストに設定されるスタミナ消費量を上回っているか否かを判定する。ユーザのスタミナ値の現在値が、クエストのスタミナ消費量を上回っている場合、端末装置10は、サーバ20に対し、当該クエストのゲームプレイを開始することを示す信号を送信する。端末装置10は、ユーザのスタミナ値の現在値から、クエストに設定されたスタミナ消費量を減算する。
【0099】
ステップS553において、サーバ20は、ユーザが指定しているクエストに設定される消費量に基づいて、ユーザのスタミナ値から消費量を減算して、ユーザ情報DB281を更新する。
【0100】
ステップS505において、端末装置10は、ユーザが指定したクエストのゲームプレイを、ユーザの入力操作に応じて進行させる。
【0101】
ステップS507において、端末装置10は、クエストの終了条件を満たしたか否かを判定し(例えば、クエストに設定されるボスキャラクタをユーザが操作するゲームキャラクタが撃破する、ユーザが操作するゲームキャラクタが戦闘不能になる、等)、クエストを終了させる場合に、各種パラメータを更新する。例えば、端末装置10は、ユーザの経験値を増加させる、クエストに設定されたドロップアイテムをユーザに付与する等により、各種パラメータを更新する。ここで、端末装置10は、クエストの終了条件を満たしたと判定した場合に、睡眠実績情報283のユーザの睡眠の情報に基づいて、睡眠の実績が、予め定められた条件を満たすか否かを判定する。例えば、ユーザが予め定めた睡眠の目標(入床時間、就寝時間、覚醒時間、起床時間、睡眠の質の目標)に対し、実際のユーザの睡眠の実績が達している場合に、端末装置10は、睡眠の実績が、条件を満たすと判定する。すなわち、端末装置10は、ユーザの睡眠の質が良好であることを判定する。
【0102】
当該条件を満たさない場合、端末装置10は、クエストクリア時の報酬の内容を、第1の報酬とする。当該条件を満たす場合、端末装置10は、クエストクリア時の報酬の内容を、第1の報酬よりもユーザに有利な第2の報酬とする。例えば、第1の報酬よりも第2の報酬のほうが、クエストクリア時に得られる経験値が多い、ゲーム内通貨が多い、ゲームアイテムが良いまたは多い等により、ユーザにとって有利となる。
【0103】
ステップS555において、サーバ20は、ユーザの各種パラメータの更新結果に基づいて、ユーザ情報DB281を更新する。
【0104】
以上により、ユーザは、規則正しい睡眠をとることで、ゲームにおいて報酬を得ることができ、睡眠の習慣を適切なものとするよう促される。また、ゲームを起動したうえでクエストをクリアすることで、睡眠に応じた報酬を付与することとしているため、ユーザは、睡眠をとりつつも起床後のゲームプレイをよりいっそう楽しむこともできる。
【0105】
<3.2 動作例2>
図6は、ユーザが睡眠中である場合に、ユーザのスタミナ値を回復させる処理を示すフローチャートである。
【0106】
ステップS601において、端末装置10は、ユーザの睡眠に関する情報をサーバ20へ送信する。端末装置10は、ユーザの睡眠に関する情報として、ユーザが入床した時間、ユーザが就寝を開始した時間、ユーザが覚醒した時間、ユーザが起床した時間、睡眠の質の情報をサーバ20へ送信する。
【0107】
ステップS653において、サーバ20は、ユーザ情報DB281を参照し、ユーザのスタミナ値の現在値について、ユーザが睡眠中でない時間(例えば、ユーザが起床した時間から就寝するまでの時間)は回復させず、ユーザが睡眠中の時間の時間経過により、回復させる。
【0108】
なお、ステップS653では、ユーザが睡眠中でない時間においても時間経過によりスタミナ値の現在値を回復させつつ、ユーザが睡眠中の時間において、時間経過により、スタミナ値をより大きく回復させることとしてもよい。例えば、ユーザが一日中起床している(睡眠中でない)とした場合の時間経過によるスタミナ値の回復量を、所定のゲーム単位を所定回数プレイできる量にする。これにより、1日あたりのゲーム単位のゲームプレイの回数を制限しつつユーザに睡眠を促すことができる。
【0109】
ステップS655において、サーバ20は、ユーザの睡眠の実績を評価した評価パラメータを生成する。
【0110】
ステップS657において、サーバ20は、端末装置10から受信したユーザの睡眠に関する実績の情報、ステップS655で生成した評価パラメータに基づいて睡眠実績情報283を更新する。
【0111】
ステップS603において、端末装置10は、サーバ20から、睡眠の実績を評価した評価パラメータを受信する。
【0112】
ステップS605において、端末装置10は、評価パラメータに基づいて、ユーザのゲーム進行を制御する。
【0113】
以上のように、ゲーム単位をプレイするにあたりスタミナ値を消費するものにおいて、ユーザは、睡眠をとることで、スタミナ値の現在値を回復させることができる。よって、ゲームプレイによる興趣性を実現しつつ、ユーザに適切な睡眠を促すことができる。
【0114】
<3.3 動作例3>
図7は、ユーザの睡眠に関する情報に基づいて、端末装置10がユーザのゲームプレイを進行させる処理を示すフローチャートである。
【0115】
ステップS701において、端末装置10は、ユーザの操作に応じて、またはユーザの操作によらず所定の規則に応じて、ユーザが操作対象とするプレイヤキャラクタ(PC)に、ユーザが睡眠中に行わせる行動(例えば、アイテムの譲渡、他のキャラクタとの戦闘等)を設定する。
【0116】
ステップS703において、端末装置10は、睡眠測定デバイス11B等のセンシング結果に基づいて、ユーザが入眠したこと(または、入床したこと)を検出すると、サーバ20に、ユーザの睡眠に関する情報を送信する。
【0117】
ステップS753において、サーバ20は、端末装置10から、ユーザの睡眠に関する情報を受信する。端末装置10は、ユーザが睡眠中の時間帯において、ユーザのプレイヤキャラクタに、ステップS701で設定した行動を許可する。サーバ20は、ユーザのプレイヤキャラクタに対する他のユーザのキャラクタ、ノンプレイヤキャラクタ(NPC)のアクションを受け付ける。例えば、ユーザのプレイヤキャラクタがアイテム等の販売を行う場合に、ユーザが睡眠中の時間帯において、NPC等がアイテム等を購入する処理を行う。よって、ユーザが適切に睡眠を取ることにより、ゲームを進行させることができる。
【0118】
ステップS755において、サーバ20は、ユーザの睡眠の実績(入床時間、就寝時間、覚醒時間、起床時間、睡眠の質)に基づいて、ユーザから特定の操作を受け付ける期間、ユーザが特定のイベントに参加できる期間を設定する。サーバ20は、例えば、ユーザが適切に睡眠を取ることにより、報酬を受け取る操作が可能な期間を設ける、ユーザがイベントに参加できる期間を設ける、これらの期間を長くする等の処理を行う。
【0119】
ステップS757において、サーバ20は、ユーザの睡眠の実績に基づいて、ユーザがゲームプレイをする際に、特定のイベントを発生させる時刻、特定のゲームパラメータ等を調整する。サーバ20は、例えば、ユーザが起床した時間が特定の時間である場合に(例えば、ユーザが朝7時に起床することを目標として、実際に朝7時に起床した場合)、ゲーム進行がユーザに有利になるように、イベントを発生しやすくする、ゲーム内演出を特定の時間に行う等の処理を行う。
【0120】
ステップS705において、端末装置10は、ユーザの睡眠の実績に基づいて、ゲーム進行を調整する。
【0121】
以上のように、ユーザが適切に睡眠を取ることで、ゲームプレイを進行させること自体が可能になる、ゲームプレイが有利になる、ゲームプレイにおけるユーザの特定の操作を実行しやすくすることができる。よって、ユーザに対し、適切に睡眠を取るよう促しつつ、ゲームプレイによる興趣性もいっそう向上させることができる。
【0122】
<3.4 動作例4>
図8は、複数のユーザで睡眠の目標を達成することにより、各ユーザのゲーム進行を有利にする、各ユーザに報酬を付与する等の処理を示すフローチャートである。図8の例において、第1のユーザは、端末装置10Aを操作し、第2のユーザは、端末装置10Bを操作している。第1のユーザと第2のユーザとは共通の属性を有し、具体的には家族として登録されているフレンドユーザである。
【0123】
ステップS801Aにおいて、端末装置10Aは、第1のユーザと共通の属性を有する第2のユーザの、睡眠予定の情報(就寝予定時刻、起床予定時刻)を第1のユーザに通知する。端末装置10Aは、第2のユーザについて設定される睡眠の目標の時間帯に、第1のユーザが睡眠を取ることにより、ゲームプレイで利用できる報酬を付与されることを第1のユーザに通知する。
【0124】
ステップS811Bにおいて、端末装置10Bは、第2のユーザと共通の属性を有する第1のユーザの、睡眠予定の情報を第2のユーザに通知する。端末装置10Bは、第1のユーザについて設定される睡眠の目標の時間帯に、第2のユーザが睡眠を取ることにより、ゲームプレイで利用できる報酬を付与されることを第2のユーザに通知する。
【0125】
ステップS803Aにおいて、端末装置10Aは、第1のユーザが睡眠中であることを検出すると、第1のユーザの睡眠に関する情報をサーバ20へ送信する。
【0126】
ステップS813Bにおいて、端末装置10Bは、第2のユーザが睡眠中であることを検出すると、第2のユーザの睡眠に関する情報をサーバ20へ送信する。
【0127】
ステップS853において、サーバ20は、端末装置10A、端末装置10Bから、第1のユーザおよび第2のユーザの睡眠に関する情報をそれぞれ受信して睡眠実績情報283を更新する。
【0128】
ステップS855において、サーバ20は、第1のユーザおよび第2のユーザが睡眠を取った実績を参照し、第1のユーザと第2のユーザとの睡眠時間の関連性(具体的には、第1のユーザと第2のユーザとが一緒の時間帯に睡眠を取ったこと)に応じて、第1のユーザと第2のユーザとに付与する報酬を決定し、決定した報酬の内容を端末装置10Aおよび端末装置10Bに通知する。また、第1のユーザと第2のユーザとの睡眠時間の関連性として、第1のユーザと第2のユーザとの睡眠の時間帯が、所定時間以上重なっていることにより、各ユーザに付与する報酬を決定することとしてもよい。さらに、当該重なっている時間帯において第1のユーザと第2のユーザとがともに睡眠中であることにより、各ユーザに報酬を付与することとしてもよい。また、第1のユーザと第2のユーザとの睡眠の時間帯が重なっていないことにより、各ユーザに報酬を付与することとしてもよい。報酬が付与されるユーザは、第1のユーザと第2のユーザとのうちいずれかであってもよい。例えば、第1のユーザと第2のユーザとのうち、より適切な睡眠を取ったユーザに対し、報酬を付与することとしてもよい。
【0129】
ステップS805Aにおいて、端末装置10Aは、第1のユーザが、第2のユーザと一緒の時間帯に睡眠を取ったことに応じて付与された報酬を第1のユーザに通知する。
【0130】
ステップS815Bにおいて、端末装置10Bは、第2のユーザが、第1のユーザと一緒の時間帯に睡眠を取ったことに応じて付与された報酬を第2のユーザに通知する。
【0131】
以上の処理において、第1のユーザと第2のユーザとが、ともに共通の睡眠の目標(就寝時間、起床時間)を定めており、各ユーザが一緒に睡眠の目標を達成することで、各ユーザに報酬を付与することとしてもよい。また、第1のユーザと第2のユーザとが、互いに(または第1のユーザと第2のユーザのいずれかが)、睡眠の目標を通知できることとしてもよい。例えば、第1のユーザが、端末装置10Aを操作することにより、第2のユーザが操作する端末装置10Bに対し、「夜22時から朝7時まで寝よう」等のように、睡眠の目標を提示するメッセージを送信できることとしてもよい。ここで、第2のユーザが、当該メッセージを閲覧する操作を行うこと等により、第1のユーザと第2のユーザとに睡眠の目標が設定される。また、端末装置10Bは、第2のユーザが、当該メッセージを閲覧したことを、第1のユーザの端末装置10Aに通知することとしてもよい。これにより、第1のユーザと第2のユーザとがともに睡眠の目標を達成しようと睡眠をとることが促される。
【0132】
また、睡眠の目標を達成した場合にユーザに付与される報酬を、他のユーザが設定できることとしてもよい。例えば、第2のユーザが睡眠の目標を達成した場合に第2のユーザに付与される報酬を、第1のユーザが設定することができる。これにより、例えば第1のユーザが第2のユーザの親である場合に、親(第1のユーザ)が子(第2のユーザ)に対して睡眠の目標を提示しつつ、子(第2のユーザ)が目標のとおりに睡眠をとることにより、子(第2のユーザ)に報酬が付与される。ここで、第2のユーザが睡眠の目標を達することにより付与される報酬を第1のユーザが設定する場合に、端末装置10Aは、第1のユーザが第2のユーザに提示する報酬のおすすめを、第2のユーザのゲームプレイの実績等により抽出して表示することとしてもよい。例えば、第2のユーザがゲームプレイで使用するプレイヤキャラクタのうち、使用頻度が高いものに関連するゲームオブジェクトのリスト(例えば、使用頻度が高いプレイヤキャラクタの装備アイテム、上級職に移行できるアイテム、進化させられる素材等)を、第1のユーザに、第2のユーザに設定する報酬のおすすめとして提示することとしてもよい。
【0133】
これにより、複数のユーザが連帯して睡眠の目標を達成しようと促されることになり、さらに複数のユーザでともに睡眠を取ることで報酬を付与することでゲームの興趣性もいっそう向上させることができる。
【0134】
<4 画面例>
図9は、端末装置10の画面例を示す図である。
【0135】
図9の画面例(A)は、ユーザの睡眠の実績を評価して評価パラメータを生成し、評価パラメータを用いたゲームプレイを行う局面を示す図である。図6のステップS657、S603、S605に対応する。
【0136】
画面例(A)に示すように、端末装置10は、ディスプレイ132に、ユーザレベル132Aと、評価パラメータ132Bと、ゲーム起動ボタン132Cと、通知表示部132Gとを表示する。
【0137】
ユーザレベル132Aは、ゲームプレイを行っているユーザの、プレイヤとしてのレベルを表す。端末装置10は、ユーザがゲームプレイをすることにより、ゲームキャラクタではなくユーザ自身に対して経験値(プレイヤ経験値)を付与する。端末装置10は、プレイヤとしてのレベルがレベルアップすることにより、スタミナ値を回復させたり、スタミナ値の最大値を上昇させたりする。
【0138】
評価パラメータ132Bは、ユーザの睡眠の実績を評価した評価パラメータを表示する領域である。
【0139】
通知表示部132Gは、評価パラメータ(ユーザの睡眠の実績を評価したパラメータであるため、ユーザの体調の良好さを表しうるパラメータでもある)に基づき、ゲーム進行を制御する内容をユーザに通知する領域である。画面例(A)では、端末装置10は、評価パラメータ(睡眠パラメータ)に応じて、ユーザの体調が良好であることを示す通知を表示する(「体調は良好です。」等の表示)。評価パラメータの値が良好であることに応じて、ユーザの体調の良さがゲームプレイにも反映されるかのような体験をユーザに提供することができる。具体的には、端末装置10は、通知表示部132Gにおいて、ユーザがゲームプレイで獲得する経験値が増量されること、ユーザがプレイヤキャラクタにより敵キャラクタと戦闘をした場合にダメージを受けにくくなること等、ゲーム進行がユーザに有利になる旨をユーザに通知する。
【0140】
ゲーム起動ボタン132Cは、端末装置10が、実行中のゲームプログラムではなく、他のゲームを起動するための操作をユーザから受け付けるための領域である。
【0141】
例えば、ユーザの体調が良好である場合には、ユーザ自身の身体を動かすように促すことで、よりユーザの体調を良好にし得る。そこで、端末装置10は、評価パラメータの値が良好である場合に、ゲーム起動ボタン132Cへのユーザの操作を受け付けたことに応答して、ユーザの身体を動かすよう促されるような他のゲームプログラム(例えば、地図情報を用いたゲームであり、ユーザが現実世界で移動をすることによりゲームを進行させられるゲーム等)を起動するようユーザに促す表示をしてもよい。端末装置10は、ユーザの起動操作に応答して、他のゲームプログラムを起動する。
【0142】
また、評価パラメータが良好でなく、ユーザの体調が不調である場合もある。
【0143】
画面例(B)は、ユーザの体調が良好でない場合の画面の表示例を示す。端末装置10は、通知表示部132Gにおいて、ユーザがゲームプレイで獲得する経験値が減量されること、ユーザがプレイヤキャラクタにより敵キャラクタと戦闘をした場合にダメージを受けやすくなること等、ゲーム進行がユーザに不利になる旨をユーザに通知する。また、端末装置10は、通知表示部132Gに示すように、ユーザの身体に蓄積された疲労が増えないよう、他のゲームをプレイするよう促す通知をしてもよい。
【0144】
以上のように、ゲーム起動ボタン132Cへのユーザの操作に応答して、他のゲームを起動する例を説明した。ここで、評価パラメータの値は、複数のゲームプログラムで共通にユーザが利用できるパラメータであるとしてもよい。端末装置10は、評価パラメータの値をユーザが利用することができるゲームプログラムのリストを表示して、ユーザから、実行するゲームプログラムの指定を受け付けることとしてもよい。
【0145】
また、端末装置10またはサーバ20の少なくともいずれかにおいて、ユーザが日々の睡眠をとることで生成される評価パラメータを累積して管理することとしてもよい。端末装置10とサーバ20は、これら累積される評価パラメータの値を用いて、評価パラメータを利用できる複数のゲームをユーザに提供することとしてもよい。例えば、ポータルサイト等においてユーザのIDを発行し、ユーザのIDと対応付けて、ユーザが蓄積している評価パラメータの累積値を管理することができる。評価パラメータは、複数のゲームそれぞれで、様々な態様で利用され得る。例えば、評価パラメータを消費することでのみ入手できるゲームアイテムを提供することができる。また、例えば、仮想通貨に代えて、評価パラメータを用いて特定のゲーム処理を行うことができることとしてもよい。
【0146】
これにより、ユーザは、睡眠の目標を達成するよう、日々の睡眠をとるよう促される。
【0147】
画面例(C)は、複数のユーザで睡眠の目標を達成させるよう促す局面を示す図である。図8の各処理に対応する。
【0148】
画面例(C)に示すように、端末装置10は、通知表示部132Gにおいて、睡眠予定情報132Hと、フレンド睡眠予定132Jとを表示する。端末装置10は、通知ボタン132Kを表示する。
【0149】
端末装置10は、通知表示部132Gに、他のユーザと一緒の時間帯に就寝するよう促す表示をする。このとき、睡眠予定情報132Hに、端末装置10のユーザの睡眠予定の情報(就寝時間、起床時間の予定)を表示する。あわせて、フレンド睡眠予定132Jに、ユーザと共通の属性を有する他のユーザ(画面例(C)では、家族)の睡眠予定の情報を表示する。
【0150】
通知ボタン132Kは、ユーザが睡眠を開始する際の操作を受け付けるための領域である。ユーザは、通知ボタン132Kへの入力操作を行った後、睡眠を取り始める。ユーザが就寝しようとしているにもかかわらず端末装置10に対して操作をしてしまうことを抑止するため、端末装置10は、通知ボタン132Kへのユーザの入力操作に応答して、ユーザの起床予定の時間までの間、端末装置10への入力操作を受け付けないこととしてもよい。
【0151】
端末装置10は、通知ボタン132Kへのユーザの入力操作に応答して、ユーザと共通の属性を有する他のユーザに対し、ユーザが就寝しようとしている旨を通知する。
【0152】
画面例(D)は、ユーザが睡眠の目標に沿って睡眠を取ることにより、端末装置10が、睡眠中の間にプレイヤキャラクタに特定のゲーム行動を行わせ、ユーザが起床した後に、そのゲーム行動の結果を表示する局面を示す。図7の各処理に対応する。
【0153】
端末装置10は、通知表示部132Pと、メッセージ132Qと、受取操作受付部132R等を表示する。
【0154】
通知表示部132Pは、ユーザが、睡眠の目標に沿って睡眠を取ったか否かを表示する。図示する例では、端末装置10は、ユーザが、睡眠の目標としている起床予定時間に起床できたことを通知表示部132Pに表示している。
【0155】
メッセージ132Qは、ユーザが睡眠の目標に沿って睡眠を取った結果、睡眠中にプレイヤキャラクタが行ったゲーム行動の内容を表示する領域である。図示する例では、端末装置10は、ユーザが睡眠中にプレイヤキャラクタに特定のゲーム行動(アイテムの販売等)を行わせ、他のユーザ(ユーザ「C」)から、アイテムの購入を受け付けたこと、その代価をゲーム内通貨で受領したことを表示している。
【0156】
受取操作受付部132Rは、ユーザに付与された報酬をユーザが受け取るための操作を受け付けるための領域である。ユーザの睡眠が目標に達している場合に、受取操作受付部132Rにより報酬を受け取れることとしてもよい。
【0157】
<小括>
以上のように、本実施形態によると、ユーザが適切に睡眠を取ることにより、ユーザのゲーム進行が有利になり得る。ゲーム進行が有利になる具体的な態様として、ユーザが起床時にゲームプレイを行い、ゲーム単位のクリア条件を満たした際に、クリア時の報酬が、ユーザの睡眠が適切であるほどユーザによって有利なものとすることがある。
【0158】
これにより、ユーザに適切な睡眠を取るよう促しつつ、ゲーム単位のクリア時の報酬付与とすることで、ゲームをプレイすること自体のインセンティブもユーザに提供する。
【0159】
<変形例>
(1)図8等の説明において、第1のユーザと第2のユーザとが互いに睡眠の目標を提示し、共に睡眠を取り、睡眠の目標を達成することで報酬を付与する例を説明した。この他にも、第1のユーザと、第2のユーザとが睡眠を取る期間が異なる場合もあり得る。第1のユーザが就寝中である期間に、第2のユーザがゲームプレイを行うことにより、第1のユーザ、第2のユーザの少なくともいずれかに報酬を付与することとしてもよい。これにより、睡眠の目標に達するよう第1のユーザに睡眠を促しつつ、第2のユーザがゲームプレイをすることの興趣性もいっそう向上させることができる。
【0160】
(2)図4図8図9等において、ユーザにはグループ等の様々な属性が設定されることを説明した。グループとしては、「家族」などがあることを説明した。この他にも、ユーザが睡眠の目標を達成した場合に付与する報酬を、ユーザの属性に応じた内容にしてもよい。例えば、図8等において、家族である複数のユーザが睡眠の目標を達成した場合の報酬と、家族ではなくギルド等のグループのユーザ同士が睡眠の目標を達成した場合の報酬とを異なるものとしてもよい。
【0161】
(3)上記の実施形態において、端末装置10は、ユーザが入床したこと、ユーザが入床してから入眠に至ったことを検出することについて説明した。この場合、端末装置10は、ユーザが入床してから、端末装置10に対する入力操作を受け付けることなくユーザが入眠に至ったことにより、ユーザに報酬を付与することとしてもよい。寝ようとしているユーザが端末装置10を操作してしまうことなく睡眠目標を達成することを支援することができる。
【0162】
<第2の実施の形態>
以上のように第1の実施の形態では、ユーザが睡眠の目標を達成することにより、ユーザに、ゲームにおける様々な報酬を付与する例について説明した。第2の実施の形態では、以下について説明する。
【0163】
(1)ユーザが入眠する前に端末装置10を操作してしまうことに対処する技術
ユーザがベッドに入って入眠しようとしているにもかかわらず、手持ち無沙汰となったり、端末装置10への通知が気になったり等により、端末装置10等を操作してしまい、なかなか寝付けないことがある。端末装置10のディスプレイ132のバックライト等の発光をユーザが見てしまうことにより、ユーザの入眠が妨げられ、睡眠の習慣が適切なものとならないおそれがある。
【0164】
そこで、ユーザが入眠前に端末装置10を操作してしまうことを抑止する技術が必要とされている。
【0165】
実施の形態2では、ユーザが入床している状態(入眠していないがベッドで横になっている状態)から入眠に至るまでの間に、ユーザが端末装置10を操作しないよう促す技術を説明する。
【0166】
(2)ユーザに対して睡眠をするよう促す通知を、適切なタイミングで行う技術
ユーザに対し、プッシュ通知等により、予め定めた睡眠予定時刻をユーザに通知する技術の場合、仮にユーザが睡眠中の時間帯にプッシュ通知を行ってしまうと、かえってユーザの睡眠を妨げるおそれがある。
【0167】
そこで、実施の形態2では、適切な時間帯に、ユーザに対して睡眠をするよう促す通知を行う技術を説明する。
【0168】
(3)ユーザの現在位置の情報に基づき、ユーザが適切に睡眠をするよう移動を促す技術
ユーザが外出中である場合など、ユーザが睡眠をとる場所から離れていると、就寝予定時刻が到来していてもユーザが睡眠をとることは困難となるおそれがある。
【0169】
そこで、実施の形態2では、ユーザの睡眠を支援するため、ユーザの現在位置を考慮して、ユーザに通知を行う技術を説明する。
【0170】
図10は、ユーザが入眠する前に端末装置10を操作しなかったことにより、ゲームにおける報酬をユーザに付与する処理を示すフローチャートである。
【0171】
ステップS1001において、端末装置10は、睡眠測定デバイス11B等、端末装置10のモーションセンサの出力等に基づいて、ユーザが睡眠をする態勢であること(例えば、ベッドで横たわったこと等の、ユーザが入床したこと)を検出する。
【0172】
ステップS1003において、端末装置10は、ステップS1001でユーザが睡眠をする態勢であることを検出したことに応答して、ゲームポイントを初期化し、時間経過とともにゲームポイントを変動させる処理を開始する。例えば、端末装置10は、一定時間が経過するごとに、ゲームポイントに所定値を加算する。
【0173】
ステップS1005において、端末装置10は、ユーザが入床した後、睡眠測定デバイス11B等、端末装置10のモーションセンサの出力等に基づいて、ユーザが入眠したか否かを判定する。端末装置10は、ユーザが入眠するまでの間に、端末装置10へのユーザの入力操作を検出した場合に、上記のゲームポイントを初期化する。すなわち、端末装置10は、ユーザが入眠するまでの間に端末装置10を操作すると、時間経過によるゲームポイントの変動分を破棄し、ユーザへの報酬となるゲームポイントをリセットする。端末装置10は、ユーザが入眠したことを検出すると、ユーザが睡眠をする態勢になってからユーザが入眠するまでの期間においてユーザが端末装置10への操作を行わなかったことに対する報酬をユーザに付与する。また、端末装置10は、当該期間の長さ(すなわち、ユーザが寝ようとしてから実際に入眠するまでに経過した時間)に応じて、当該期間が長いほどユーザにとってゲームプレイで有利になる報酬を当該ユーザに付与する。また、端末装置10は、ユーザが入眠したタイミングに基づいて、ゲームポイントを時間経過で変動させる処理を中断し、ユーザが入眠するまでの期間において時間経過により変動したゲームポイントをユーザに付与する。
【0174】
なお、ユーザに付与する報酬をリセットする条件として、ユーザが入眠するまでの間にユーザが端末装置10を操作した場合の他に、端末装置10に限らずその他の装置をユーザが操作した場合も含めることとしてもよい。例えば、ユーザが入床した後、端末装置10を操作していないものの、ウェアラブルデバイスなど他の装置を操作した場合に、ユーザに付与する報酬をリセットしてもよい。すなわち、ユーザは、入床した後、端末装置10の他に何らの装置も操作しないことにより、入眠するまでの期間における報酬を獲得することができることとしてもよい。
【0175】
これにより、ユーザは、ベッドで横になるなど入床してからなかなか寝付けなかったとしても、端末装置10を操作しないことによりゲームで利用できる報酬が得られ、さらに、なかなか寝付けなかった期間が長くなるほどに報酬の内容が有利になり得る。したがって、ユーザは、入床してから入眠するまで長引いたとしても、端末装置10を操作することなく、入眠に集中するよう促される。
【0176】
ステップS1007において、端末装置10は、ユーザが睡眠をする態勢を検出したタイミング、ユーザが入眠したタイミング、ユーザが端末装置10への操作を行った履歴(入床した後、入眠しようとして、結局、ユーザが端末装置10を操作してしまった場合の端末装置10への操作の履歴も含む)、ユーザが獲得した報酬の内容、ユーザが獲得したゲームポイントの情報をサーバ20へ送信する。
【0177】
ステップS1055において、サーバ20は、ユーザの各種パラメータの情報を端末装置10から受信して、ユーザ情報データベース281、睡眠実績情報283等の各種データを更新する。
【0178】
以上のように、(1)ユーザが入眠する前に端末装置10を操作してしまうことに対処する技術について説明した。
【0179】
図11は、端末装置10が、睡眠に関する情報の通知を、ユーザに対して適切なタイミングで行う処理を示すフローチャートである。
【0180】
ステップS1101において、端末装置10は、ユーザが就寝を予定する時刻(就寝予定時刻)を、ユーザの操作により設定する。端末装置10は、ユーザが睡眠をとる場所を、ユーザの操作により、またはユーザの操作によらずユーザの現在位置の履歴に基づき設定する。端末装置10は、就寝予定時刻、ユーザが睡眠をとる場所の情報をサーバ20へ送信する。
【0181】
ステップS1155において、サーバ20は、端末装置10から、ユーザの就寝予定時刻、ユーザが睡眠をとる場所の情報を受信して、これら情報を、ユーザ情報データベース281等を更新することで保持する。
【0182】
ステップS1103において、端末装置10は、ユーザに、睡眠をとるよう促す通知を行うタイミングを決定する。端末装置10は、ステップS1101でユーザが指定した就寝予定時刻に基づいて、例えば当該就寝予定時刻から一定時間前に通知をするよう、通知を行う時間帯(通知を行うタイミング)を決定する。また、端末装置10は、サーバ20の睡眠実績情報283に蓄積されるように、ユーザの過去の睡眠の実績に基づいて、通知を行う時間帯を決定する。
【0183】
例えば、ユーザが前日に入床した時刻から起床した時刻までの間は、ユーザが寝ようとしていた、またはユーザが実際に寝ていた時間帯になる。そのため、端末装置10は、過去のユーザの睡眠の実績に基づいて、ユーザが実際に就寝していた時間帯を、上記の通知を行わないタイミングであるものと決定してもよい(すなわち、上記の時間帯を除いた時間帯において、通知を行うこととしてもよい)。
【0184】
ステップS1105において、端末装置10は、ユーザの現在位置の情報を、位置情報センサ150等により取得する。なお、端末装置10は、ユーザのスケジュールの情報において、各スケジュールに場所の情報が入力されている場合に、当該スケジュールの時間におけるユーザの現在位置を、スケジュールに対応付けられる場所の情報に基づき特定してもよい。
【0185】
端末装置10は、ユーザの現在位置の情報と、ユーザが睡眠をとる場所の情報とに基づいて、ユーザの現在位置から睡眠をとる場所まで移動するのに要する移動所要時間を特定する。例えば、端末装置10は、公共交通機関等の路線情報、道路の混雑状況の情報等に基づいて、ユーザの現在位置から、睡眠をとる場所までの移動の所要時間を特定してもよい。
【0186】
端末装置10は、ユーザに設定される就寝予定時刻までに、ユーザが睡眠をとるための行動(入床する等)を行えるよう、移動の所要時間に基づいて、ユーザに通知を行うタイミングを決定する。端末装置10は、就寝予定時刻から、移動の所要時間の分、時刻を遡り、かつ、一定のマージンを設けて、ユーザに通知を行うタイミングを決定する。例えば、就寝予定時刻が「23時」であり、移動の所要時間が「55分」である場合に、端末装置10は、マージンとして「35分間」を設けて、例えば、ユーザに通知を行うタイミングを「21時30分」と決定する。また、端末装置10は、ユーザが睡眠の目標を達するように(就寝予定時刻に睡眠を行えるように)、ユーザが睡眠をとる場所(自宅など)への移動を開始すべき時刻を通知(例えば、「就寝予定時刻23時に就寝できるよう、現在の位置を21時30分には出立しましょう」等の通知)する。
【0187】
端末装置10は、上記のマージンを、ユーザの過去の睡眠の実績に基づいて決定することとしてもよい。例えば、マージンとして第1の時間を設定してユーザに通知を行うタイミングを決定したにもかかわらずユーザが睡眠の目標を達することができなかった場合、端末装置10は、マージンとして第1の時間よりも長い時間を設定することとしてもよい。
【0188】
ステップS1107において、端末装置10は、ユーザに就寝することを通知するタイミングにおいて、ユーザが入眠中であるか否かを判定し、入眠中である場合は、ユーザの睡眠を通知で妨げないよう、当該通知を行わない。また、端末装置10は、ユーザに就寝することを通知するタイミングにおいて、ユーザが入眠中ではない場合に、ユーザに当該通知を行う。
【0189】
また、端末装置10は、ユーザに対し通知を行うタイミングにおいて、ユーザの現在位置が、ユーザが睡眠を行う場所と異なる場合に、ユーザに対し当該通知を行う。すなわち、ユーザが睡眠を行う場所にいないため、ユーザに対し就寝を促す通知を行う。
【0190】
なお、ユーザが睡眠を行う場所と異なる場所にいる場合、過去のユーザの睡眠の実績にかかわらず、睡眠をとる場所にユーザがいないため、所定のタイミングで、ユーザに睡眠を促す通知をすることとしてもよい。
【0191】
以上のように、(2)ユーザに対して睡眠をするよう促す通知を、適切なタイミングで行う技術、また、(3)ユーザの現在位置の情報に基づき、ユーザが適切に睡眠をするよう移動を促す技術について説明した。
【0192】
図12は、実施の形態2における端末装置10の画面例の図である。
【0193】
画面例(A)は、(1)ユーザが入眠する前に端末装置10を操作してしまうことに対処する技術における表示例を示す。画面例(A)に示すように、端末装置10は、ディスプレイ132において、通知132T1と、通知132T2と、ボタン132T3とを表示する。
【0194】
通知132T1は、端末装置10が、ユーザに対し、ユーザが入床した後、入眠するまでの間に、端末装置10への操作を行わないことでゲームポイントの報酬が得られることを通知する領域である。通知132T1において、端末装置10は、ユーザが複数日にわたってゲームポイントを獲得することにより累積しているゲームポイントの累積値を、「入眠集中ゲームポイント」として表示している。通知132T1には、ゲームポイントの初期値と、ユーザが入眠するまでの間に、時間経過に応じてゲームポイントが上昇していくことと、ユーザが入眠するまでの間にユーザが端末装置10を操作することでゲームポイントがリセットしてしまうことを表示している。ゲームポイントは、ゲームにおいて様々な用途に利用できることとしてもよい。例えば、ゲームポイントを、ゲームで利用できる仮想通貨として、または仮想通貨に交換して使用することができることとしてもよい。
【0195】
通知132T2は、ユーザが、入床した後に入眠するまでの間、端末装置10を操作しないことに対して、ゲームで利用できる報酬が付与されることを表示している。
【0196】
ボタン132T3は、ユーザの入力操作を受け付けるためのボタンである。端末装置10は、ボタン132T3に対する入力操作を受け付けることにより、ユーザが入床をするタイミング、または、入眠をするタイミングを特定することとしてもよい。端末装置10は、ボタン132T3に対する入力操作に応答して、ゲームからユーザをログオフさせ、端末装置10に対する操作を無効化(ロック)する。端末装置10は、このように端末装置10への操作を無効化した場合に、ユーザの睡眠の目標(起床予定時刻等)に基づいて、無効化を解除するタイミングを決定することとしてもよい。
【0197】
画面例(B)と画面例(C)は、(2)ユーザに対して睡眠をするよう促す通知を、適切なタイミングで行う技術、また、(3)ユーザの現在位置の情報に基づき、ユーザが適切に睡眠をするよう移動を促す技術における表示例を示す。
【0198】
画面例(B)に示すように、端末装置10は、通知132T5を表示する。通知132T5は、ユーザが睡眠の目標を達成するために、外出先から帰宅するよう促す内容を含む。また、通知132T5は、睡眠の目標を達すること、また、入床してから入眠に至るまでに端末装置10を操作しないことに対する報酬を得るようユーザに促す内容を含む。また、端末装置10は、通知132T5に示すように、通知の内容に、ユーザが帰宅を開始する時刻を示す情報を含めている。
【0199】
画面例(B)では、現在時刻と、テキスト「そろそろ家に帰り始めないと・・・」のように、睡眠をとる場所までの移動を開始するタイミングをユーザに示唆する文言(文言「そろそろ」)が含まれている。これにより、ユーザは、現在時刻として示されている時間に、帰宅を開始すべきことを認識することができる。
【0200】
画面例(C)は、画面例(B)において、ユーザが、端末装置10のロックを解除した状態の画面例を示す。画面例(C)に示すように、端末装置10は、目標132T4と、通知132T5と、報酬内容132T6と、報酬内容132T7とを表示する。
【0201】
目標132T4は、ユーザの現在位置の情報と、ユーザが睡眠をとる場所までの移動に要する時間の情報と、就寝予定時刻の情報とを含む。
【0202】
報酬内容132T6は、睡眠の目標をユーザが達することで、ゲームにおける報酬を受け取れることをユーザに通知する。具体的には、報酬を獲得する条件として、就寝予定時刻までに入床すべきであること、入眠すべきであることをユーザに提示する。図示するように、報酬の内容もユーザに提示される。
【0203】
報酬内容132T7は、ユーザが入床してから入眠するまでの間に端末装置10を操作しないことに対して、ゲームにおける報酬が付与されることをユーザに通知する。図示するように、報酬の内容もユーザに提示される。
【0204】
<第3の実施の形態>
以上のように、第2の実施の形態では、ユーザが入眠する前に端末装置10を操作してしまうことに対処する技術、および、ユーザに対して睡眠をとるよう促す通知を適切なタイミングで行う技術等について説明した。第3の実施の形態では、以下について説明する。
【0205】
(1)ユーザの睡眠に関するデータを、ランキング情報と対応付けることで、ユーザを規則正しい睡眠習慣にするよう促す技術を提供する。
【0206】
(i)例えば、適切な睡眠習慣を行っているユーザが参加できる一方で、睡眠習慣が適切でないユーザが参加できないゲームモードを用意する。このようなゲームモードとしては、複数のユーザが参加するマルチプレイのモードがある。例えば、睡眠習慣が適切なユーザグループ同士でマッチングを行い、共闘や対戦ゲームを行うことができることとしてもよい。
【0207】
(ii)適切な睡眠習慣を行っているユーザ同士の交流、および、睡眠習慣が適切でないユーザグループ同士の交流を促すこととしてもよい。例えば、交流として、メッセージの送受信、マルチプレイの可否、ランキングへの参加等がある。すなわち、睡眠習慣が適切であるユーザ同士でのランキング戦を提供する一方、睡眠習慣が適切でないユーザのみ、または、睡眠習慣にかかわらず複数のユーザが参加できるランキング戦を提供することとしてもよい。
【0208】
(iii)ユーザの睡眠の時間帯に応じてユーザのグループ分けを行い、各グループでユーザ同士の交流を促すこととしてもよい。例えば、ユーザの睡眠の時間帯に応じて、ユーザを朝型、夜型とグループ分けを行い、朝型のユーザ同士がメッセージの送受信、マルチプレイ、ランキング等に参加できることとしてもよい。
【0209】
(iv)ユーザの睡眠時間の長さに応じてユーザのグループ分けを行うこととしてもよい。例えば、一定時間以上の睡眠時間をとっているユーザのみが割り当てられるグループを提供し、当該グループのユーザ同士でマルチプレイ、ランキング等を行うことができることとしてもよい。以上により、ユーザが別のユーザと交流を望むとき、それぞれが別々のユーザグループに割り当てられている場合には、いずれか一方のユーザが睡眠習慣を変化する必要が生じることになる。
【0210】
(2)ユーザの睡眠に関する情報をゲームに利用して、ユーザ同士の交流に影響するパラメータとすることにより、ユーザを規則正しい睡眠習慣にするよう促す技術を提供する。
【0211】
例えば、ユーザの睡眠の質が良好であるほどユーザが有利になるようにゲームを進行させてもよい。ユーザの睡眠の質が良好であることとして、入眠に至るまでの時間の短さ、睡眠時間の長さ、入床する時間、睡眠をする習慣がユーザに定着していること(日々の睡眠の実績が、睡眠の時間帯、睡眠の質等において一定程度に安定している等)、等がある。
【0212】
例えば、ユーザの睡眠の質を評価してユーザのゲームパラメータを決定し、決定したゲームパラメータによりゲームプレイを進行させることとしてもよい。ユーザの睡眠の質がよいほど、ユーザの体調がよいと想定される。そこで、ユーザの睡眠の質がよいほど、当該ゲームパラメータの値を、ゲームにおいて良好なものとする。これにより、当該ゲームパラメータに基づきユーザ間のマッチングを行う(睡眠の質がよく体調がよいユーザ同士のマッチング)、当該ゲームパラメータに基づき、ゲームキャラクタの能力値等のパラメータを調整すること(例えば、ゲームキャラクタの調子のよさを表すパラメータ等)等ができる。
【0213】
また、ゲームパラメータの値に応じて、ゲームの難易度を調整することとしてもよい。例えば、当該ゲームパラメータに基づき、ユーザの睡眠の質がよいほど、ゲームプレイの難易度を高めることとしてもよい。また、当該ゲームパラメータに基づき、ユーザの睡眠の質が同程度のユーザ同士をマッチングさせることとしてもよい。当該ゲームパラメータは、例えば、実施の形態1で説明した評価パラメータ(ステップS655等)であるとしてもよい。
【0214】
以上のように構成することで、ユーザが適切な睡眠をすることによりゲームの興趣性がよりいっそう向上することになるため、ユーザが適切な睡眠をするよう習慣づけることができ得る。
【0215】
また、例えば、多数のユーザが参加するゲームプログラムにおいて、特定の時間帯のみ同時接続数が増加する場合(例えば、深夜の時間帯のみ、接続中のユーザが極端に大きい場合)がある。この場合も、ユーザが適切な睡眠の習慣になるよう促すことで、ユーザが参加する時間帯を分散させ得る。したがって、ゲーム運営事業者がゲームの運営に必要なリソース(サーバコストなど)を用意するにあたり、ユーザが同時に参加するピークを低減させることができ、運営コストを抑え得る。
【0216】
図13は、ユーザの睡眠に関する情報をランキングに利用する処理を示すフローチャートである。
【0217】
ステップS1301において、端末装置10は、ユーザの睡眠に関する情報を取得してサーバ20へ送信する。
【0218】
ステップS1353において、サーバ20は、ユーザから、睡眠に関する情報を受信して、睡眠実績情報283等を更新する。
【0219】
ステップS1355において、サーバ20は、各ユーザの睡眠の実績に基づいて、各ユーザを複数のグループのいずれかに割り当てる。サーバ20は、ユーザの睡眠の質が一定以上であるかを評価して、睡眠の質が一定以上であるユーザを、特定のグループに割り当てる。
【0220】
例えば、睡眠の質が一定以上であるとは、ユーザの睡眠の目標(就寝予定時刻、起床予定時刻)に沿って、ユーザが睡眠を取っている場合であるとしてもよく、睡眠時間が一定以上である場合としてもよく、ユーザが入眠するまでの時間が一定時間内である場合(すなわち、寝つきがよい)等としてもよい。
【0221】
また、サーバ20は、各ユーザの睡眠の時間帯に応じて、各ユーザのグループ分けを行ってもよい。例えば、朝型の生活スタイルのユーザ同士を同グループとし、夜型の生活スタイルのユーザ同士を同グループとしてもよい。
【0222】
ステップS1357において、サーバ20は、ユーザが属するグループごとにランキングを集計する。例えば、イベント期間中において、ユーザのゲームプレイに応じてランキングポイントをユーザに付与する。例えば、ユーザがゲームキャラクタを操作して敵キャラクタを撃破した回数、ゲームキャラクタにスキル発動等の特定の行動を行わせた履歴、ゲームクリアに要した時間の長短等に応じて、ランキングポイントが付与される。サーバ20は、グループごとにランキングを集計した結果をストレージ等にデータベースとして保持し、端末装置10へ送信する。
【0223】
ステップS1303において、端末装置10は、サーバ20から、ランキングに関する情報を受信する。端末装置10は、ユーザが属するグループのランキングの集計結果を、ディスプレイ132に表示する等によりユーザに提示する。これにより、ユーザは、ランキングの結果(ユーザの順位)に応じて、ゲームで利用できる報酬(ゲームアイテム等)を獲得することができる。例えば、ユーザが特定のランキングでしか獲得できない報酬の獲得を望む場合に、単にゲームを長時間プレイするだけでは当該ランキングに参加すらできないことが発生する。そして、その場合にはユーザは生活スタイルの改善や、より長時間の睡眠時間を確保する行動を促される。
【0224】
ステップS1305において、端末装置10は、ユーザの睡眠の実績に応じて割り当てられたグループに基づくゲームプレイをユーザから受け付ける。例えば、端末装置10は、ユーザに対し、同グループに割り当てられた他のユーザとマッチングさせることで、対戦、共闘等のマルチプレイによるゲームを提供する。
【0225】
端末装置10は、サーバ20が、端末装置10のユーザを、ステップS1355において睡眠の質が一定以上であるグループに割り当てた場合に、当該グループのユーザのみに提供されるゲームモードをユーザに解放する。
【0226】
なお、サーバ20は、ステップS1355でユーザのグループ割り当てを行っているが、当該グループの割り当ては、一日ごとに行ってもよいし、一定期間ごとに行ってもよい。例えば、サーバ20がユーザの睡眠に関する情報に基づくグループ分けを毎日行う場合、端末装置10のユーザは、前日に割り当てられたグループのランキングに基づいて報酬を獲得できることとしてもよい。
【0227】
<第4の実施の形態>
以上のように、第3の実施の形態の説明では、ユーザを規則正しい睡眠習慣にするよう促す技術について説明した。具体的には、睡眠習慣が適切であることによりユーザ間の交流が促される技術として、睡眠の習慣が適切であるユーザ同士で対戦、共闘などのマルチプレイが可能であること、睡眠の習慣が適切であるユーザ間で、ゲームのイベント等のランキングを表示すること等を説明した。
【0228】
実施の形態4では、ユーザが特定の位置で睡眠をとるよう促す技術について説明する。
【0229】
特定の位置とは、例えば、ホテル、旅館等の、ユーザに宿泊機能を提供する施設(宿泊施設)である。また、特定の位置とは、リラクゼーションサロン等の、ユーザの身体に施術を行って休息させる施設であってもよい。
【0230】
ここで、端末装置10またはサーバ20は、ユーザから、自宅などユーザが日常的に睡眠をする位置の登録を受け付けて、ユーザ情報データベース281等に記憶させるものとして説明する。以下、ユーザが登録した位置以外の場所であって、特定の位置で睡眠をとることにより、ユーザに特典を付与する処理について説明する。
【0231】
これにより、例えば、観光地等へユーザが移動して位置することに留まらず、当地で宿泊をするようユーザを促すことができる。
【0232】
図14は、ユーザが宿泊施設など特定の位置で睡眠をとることによりユーザに特典を付与する処理を示すフローチャートである。なお、予め、端末装置10のユーザから自宅の登録を受け付けているものとする。
【0233】
ステップS1401において、端末装置10は、ユーザから、宿泊施設への宿泊を予約する操作を受け付ける。宿泊施設への宿泊の予約は、宿泊日、宿泊人数、宿泊施設を識別する情報、料理のコース、クーポンの適用、その他の宿泊予約にかかる情報を含む。端末装置10は、ユーザの操作内容に基づき、宿泊の予約内容を示す情報をサーバ20へ送信する。
【0234】
ステップS1451において、サーバ20は、端末装置10のユーザの入力操作に応答して、宿泊施設への宿泊の予約を受け付ける。サーバ20は、宿泊施設の端末装置に対し、宿泊を予約するユーザの情報、宿泊日その他の宿泊予約にかかる情報を提示する。サーバ20は、端末装置10のユーザの宿泊予約の操作に応答して、宿泊費用を決済する処理を行う。サーバ20は、記憶部202において、ユーザの宿泊予約にかかる情報をデータベースとして記憶する。
【0235】
また、図示していないが、サーバ20は、睡眠実績情報283において、ユーザが睡眠をとったタイミングにおけるユーザの位置の情報を記録する。例えば、端末装置10において、ユーザが入床していること、ユーザが入眠中であること、ユーザが起床したタイミング等におけるユーザの位置を、位置情報センサ150により取得する。端末装置10は、ユーザの睡眠に関する情報に、ユーザが睡眠を行った位置の情報を含めて、サーバ20へ送信する。
【0236】
その後、端末装置10が、ユーザが入床したこと、ユーザが入眠したこと等を検出したとする。
【0237】
ステップS1403において、端末装置10は、ユーザが入床したこと、ユーザが入眠したこと等の、ユーザが睡眠を開始したことを検出すると、位置情報センサ150等の出力に基づいて、ユーザが睡眠をとっている位置の情報を取得する。
【0238】
ステップS1405において、端末装置10は、ユーザの睡眠のタイミングに関する情報と、睡眠をとっている位置の情報とをサーバ20へ送信する。
【0239】
ステップS1453において、サーバ20は、端末装置10から、ユーザの睡眠のタイミングに関する情報、睡眠をとっている位置の情報を受信すると、睡眠実績情報283等を更新する。
【0240】
ステップS1455において、サーバ20は、睡眠実績情報283等に基づいて、ユーザが特定の時間帯(例えば、23時から翌日午前2時まで等の深夜帯)に、宿泊施設など特定の位置で睡眠を行ったか否かを判定する。サーバ20は、ユーザが特定の時間帯に特定の位置で睡眠を行った場合に、ゲームにおける特典を付与する。
【0241】
ここで、特定の位置とは、ユーザが宿泊、一時利用等の滞在の予約を行った施設の位置であるとしてもよい。また、特定の位置とは、ユーザが予約したことを示す情報をサーバ20が保持しているか否かにかかわらず、サーバ20が予め保持しているリストに含まれる施設の位置であるとしてもよい。また、宿泊施設等を利用することをユーザが予約したうえで、当該宿泊施設等の予約内容に従ってユーザが睡眠を行った場合に、予約がなく睡眠を行った場合と比べて、ユーザに有利な特典を付与することとしてもよい。例えば、要約をして宿泊施設等を利用したことに対する特典をユーザに付与することとしてもよい。これにより、施設等を予約したうえで利用するようユーザを促すことができる。
【0242】
また、ユーザに特典を付与する条件として、複数の特定の位置においてユーザが睡眠を行うことを含めることとしてもよい。このとき、睡眠をとる当該複数の位置の順番、または、睡眠をとる日付等を端末装置10またはサーバ20において指定することとしてもよい。例えば、第1の日付においてユーザが睡眠をとり、第1の日付から一定期間内(例えば、翌日)に別の施設でユーザが睡眠をとることでユーザに特典を付与することとしてもよい。また、まずユーザが第1の地域にある宿泊施設(例えば、施設「A」)で睡眠をとり、続いて第2の地域にある宿泊施設(例えば、施設「B」)で睡眠をとることでユーザに特典を付与することとしてもよい。これにより、例えば、ある地域において、ユーザが連泊するとともに、複数の地域に滞在するよう促すことができる。また、一定の順番で各地を宿泊するようユーザに促すこともできる。
【0243】
なお、特定の時間帯とは、深夜帯に限らず他の時間帯であってもよい。例えば、ユーザがホテル、リラクゼーションサロン等に、時間帯として13時から15時等のように、宿泊ではない時間帯にユーザが睡眠をとったことにより、ユーザに特典を付与することとしてもよい。さらに、特典付与の条件として、特定の時間帯をどの時間帯とするかは、宿泊施設等の運営者やシステムの管理者等が、運営者用の端末や管理者用の端末を介して自由に設定変更できることとしてもよい。
【0244】
また、ユーザに特典を付与するとは、例えばログインボーナスが有利になる、ユーザの所定のパラメータが上昇する等の、ユーザのゲーム進行を有利にする効果をユーザに付与することとしてもよい。また、ユーザに特典を付与するとは、報酬として所定のゲームアイテム(無償仮想通貨、ゲームオブジェクトを抽選により得るためのアイテム、素材アイテム等)をユーザに付与することとしてもよい。
【0245】
また、サーバ20がユーザに特典を付与するにあたり、ユーザの睡眠に関する情報に基づいて、ユーザの睡眠の質を評価し、ユーザの睡眠の質に応じて特典の内容を変更することとしてもよい。例えば、ユーザの睡眠の質が一定以上である(例えば、ユーザが入眠するまでの時間が一定時間内である、レム睡眠・ノンレム睡眠の時間に基づきユーザが熟睡していると判定できる、所定の時間帯に入床している等)場合に、睡眠の質が一定以下の場合よりも有利な特典をユーザに付与することとしてもよい。また、睡眠の質が一定以下の場合に、ユーザに特典を付与しないこととしてもよい。これにより、ユーザが宿泊施設等で十分な睡眠をとるよう促すことができる。
【0246】
ステップS1457において、サーバ20は、ユーザの睡眠の質に基づいて、ユーザが睡眠を行った宿泊施設等を評価する評価値を決定する。サーバ20は、ユーザの情報と対応付けて、宿泊施設等の情報と、宿泊施設等の評価値とを記憶部202に記録する。これにより、複数の施設それぞれについて、ユーザが利用して睡眠を行った際の睡眠の質に基づいて、評価値が蓄積される。
【0247】
ステップS1459において、サーバ20は、宿泊施設等の評価値に基づいて、端末装置10のユーザに対し、宿泊等により睡眠を取るために利用することをお勧めする施設の情報を抽出する。サーバ20は、抽出した施設の情報を、端末装置10へ送信する。
【0248】
例えば、ステップS1457において各施設について複数のユーザの睡眠の質に基づく評価値を蓄積させることとしているため、評価値が一定以上の施設をユーザに提示することとしてもよい。また、端末装置10のユーザに関連するユーザとして、フレンドリスト282において、フレンドとして登録されているユーザ等の評価値が高い施設を、端末装置10のユーザにお勧めとして提示することとしてもよい。また、端末装置10のユーザに関連するユーザとして、端末装置10のユーザの睡眠の実績(睡眠実績情報283)と一定以上に類似する睡眠の実績を有する他のユーザ等の評価値が高い施設を、端末装置10のユーザにお勧めとして提示することとしてもよい。
【0249】
ステップS1409において、端末装置10は、サーバ20からお勧めとして提示された施設の情報を、ディスプレイ132等によりユーザに提示する。端末装置10は、これらお勧めとして提示される施設を、宿泊等により利用することにより、ユーザに対して付与される特典の内容をユーザに提示する。端末装置10は、これら特典の内容とともに、ユーザに対し施設の利用を予約するための入力操作を受け付けるためのユーザインタフェース(操作ボタン等)をディスプレイ132に表示することとしてもよい。これにより、ユーザは、特典の内容を確認しつつ、施設の予約をするための操作を開始することができる。
【0250】
なお、端末装置10は、ユーザのゲームの進行状況が特定の状況である場合に、ユーザに対し、ユーザが利用する対象となる施設の候補を提示し、あわせて、当該施設で特定の時間帯に睡眠を行うことで特典が付与されることを提示することとしてもよい。
【0251】
ここで、ゲームの進行状況が特定の状況であるとは、例えばユーザが所定のゲーム単位(クエスト)のクリア条件を満たす可能性が高くない場合に、ユーザが特典を得ることでゲーム進行が有利になる状況等がある。例えば、ユーザの操作キャラクタの強さに対してボスキャラクタのレベルが高く、ボスキャラクタを撃破することに失敗する可能性が一定以上である場合、また、操作キャラクタの強さの総合力(レベル、能力値)が、ゲーム単位で推奨される値よりも低い場合等において、ユーザが所定のゲーム単位のクリア条件を満たす可能性が高くないと判別される。この場合に、特典の内容を、ユーザの操作キャラクタを強化するゲームアイテムが付与されること、ゲーム進行を有利にする効果が得られること(例えば、ゲーム単位中、ユーザの操作キャラクタのパラメータが上昇する効果を得られる等)等としてもよい。
【0252】
以上のように、実施の形態4について説明した。上記の構成によると、宿泊施設等においてユーザが睡眠をとることでゲームにおける特典をユーザに付与することとしているため、ユーザが宿泊施設等を利用することを促すことができる。また、ユーザが宿泊施設等を事前に予約した場合にユーザに特典を付与する場合、宿泊施設等のキャンセル率をいっそう低減し得る。
【0253】
<第5の実施の形態>
第5の実施の形態では、アプリケーションプログラムが複数の睡眠測定デバイスに対応し、睡眠特定デバイスを特定する情報に応じて、当該アプリケーションプログラムの実行時に所定の効果を発揮させる例について説明する。以下の例では、ゲームプログラムが、複数の睡眠測定デバイスのそれぞれにより計測されるセンシングデータに基づいてゲーム処理を行う例を説明する。
【0254】
<構成>
図15は、睡眠測定デバイス11B等の構成を示すブロック図である。
【0255】
図15に示すように、睡眠測定デバイス11Bは、アンテナ112Bと、各アンテナに対応する無線通信部122Bと、操作受付部131Bと、ディスプレイ132Bと、音声処理部140Bと、マイク141Bと、スピーカ142Bと、位置情報センサ150Bと、生体情報センサ160Bと、モーションセンサ170Bと、記憶部180Bと、制御部190Bと、を含む。睡眠測定デバイス11Bは、図15では特に図示していない機能及び構成(例えば、電力を保持するためのバッテリ、バッテリから各回路への電力の供給を制御する電力供給回路など)も有している。図15に示すように、端末装置10に含まれる各ブロックは、バス等により電気的に接続される。
【0256】
アンテナ112Bは、睡眠測定デバイス11Bが発する信号を電波として放射する。また、アンテナ112Bは、空間から電波を受信して受信信号を無線通信部122Bへ与える。
【0257】
無線通信部122Bは、睡眠測定デバイス11Bが他の無線機器と通信するため、アンテナ112Bを介して信号を送受信するための変復調処理などを行う。無線通信部122Bは、チューナー、RSSI算出回路、CRC算出回路、高周波回路などを含む通信モジュールである。無線通信部122Bは、睡眠測定デバイス11Bが送受信する無線信号の変復調や周波数変換を行い、受信信号を制御部190Bへ与える。
【0258】
操作受付部131Bは、ユーザの入力操作を受け付けるための機構を有する。具体的には、操作受付部131Bは、物理的なボタン、または、タッチ・センシティブ・デバイス等の入力装置である。
【0259】
ディスプレイ132Bは、制御部190Bの制御に応じて、画像、動画、テキストなどのデータを表示する。ディスプレイ132Bは、例えばLCDディスプレイによって実現される。
【0260】
音声処理部140Bは、音声信号の変復調を行う。音声処理部140Bは、マイク141Bから与えられる信号を変調して、変調後の信号を制御部190Bへ与える。また、音声処理部140Bは、音声信号をスピーカ142Bへ与える。音声処理部140Bは、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。マイク141Bは、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部140Bへ与える。スピーカ142Bは、音声処理部140Bから与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を端末装置10の外部へ出力する。
【0261】
位置情報センサ150Bは、睡眠測定デバイス11Bの位置を検出するセンサであり、例えばGPSモジュールである。なお、睡眠測定デバイス11Bがスマートフォンなどのユーザ端末とは別の装置である場合、ユーザの自宅から頻繁に移動されないことが考えられる。そこで、そのような睡眠測定デバイス11Bの初期設定時にユーザ自身がユーザの自宅など、ユーザが睡眠する位置情報を予め登録することができてもよい。
【0262】
生体情報センサ160Bは、睡眠測定デバイス11Bを使用するユーザの生体情報(心拍数、体温、発汗量等)を測定するためのセンサである。例えば、睡眠測定デバイス11B等がウェアラブルデバイスである場合、ユーザが睡眠測定デバイス11Bを装着することにより、生体情報センサ160Bが、これらユーザの生体情報を測定する。
【0263】
モーションセンサ170Bは、加速度センサ、角速度センサ等を含み、睡眠測定デバイス11Bの動きを検出する。例えば、睡眠測定デバイス11Bが腕時計型等のウェアラブルデバイスである場合、ユーザが睡眠測定デバイス11Bを装着して就寝することで、就寝中のユーザの動きを検出することができる。また、睡眠測定デバイス11Bを、ユーザが就寝するベッドのマットレス等に載置することにより、就寝中のユーザがマットレス上で動いている場合に、当該動きを検出することができる。これにより、就寝中のユーザが、浅い睡眠であるか、深い睡眠であるか、レム睡眠であるか等を判別することができる。
【0264】
記憶部180Bは、例えばフラッシュメモリ等により構成され、睡眠測定デバイス11Bが使用するデータおよびプログラムを記憶する。ある局面において、記憶部180Bは、センシングデータ182Bと、デバイス識別情報183Bと、を記憶する。
【0265】
センシングデータ182Bは、睡眠測定デバイス11Bが、モーションセンサ170B、生体情報センサ160B等によりセンシングすることで得られるデータである。なお、センシングデータはこれらのデータに限られず、照度センサ、音声センサ(マイク)、超音波センサなど、ユーザの睡眠を測定するために利用される各種センサを睡眠測定デバイス11Bが有する場合には、これら各種センサから得られるデータが含まれ得る。また、位置情報センサ150B、生体情報センサ160B、モーションセンサ170B等の各種センサは、睡眠測定デバイス11B等によって、選択的に用いられてもよい。この場合、睡眠測定デバイス11B等の種類や測定形式によって、睡眠測定デバイス11B等からセンシングデータ182Bとして得られるデータの種類も変化する。そのため、睡眠測定デバイス11B等の種類によって、すなわち、睡眠測定デバイス11Bから得られるセンシングデータ182Bの種類や精度によって、同じユーザの同じタイミングでの睡眠を測定した場合でも睡眠情報182が異なることがある。
【0266】
デバイス識別情報183Bは、睡眠測定デバイス11Bを特定するための情報である。上記のように、睡眠測定デバイス11Bを特定するための情報は、睡眠測定デバイス11Bを提供する事業者の情報、睡眠測定デバイス11Bの製品を特定する情報(製品名、製品コード等)、睡眠測定デバイス11Bを一意に特定する情報(事業者によりデバイスごとに一意に割り振られる識別コード、または、通信を行う際に使用される情報(MACアドレス等)、睡眠測定デバイス11Bからセンシングデータや睡眠情報182を生成するまでに利用されたアプリケーションの情報等を含む。
【0267】
制御部190Bは、記憶部180Bに記憶されるプログラムを読み込んで、プログラムに含まれる命令を実行することにより、睡眠測定デバイス11Bの動作を制御する。制御部190Bは、例えばプロセッサ、マイクロコンピュータ等である。制御部190Bは、プログラムに従って動作することにより、入力操作受付部191Bと、送受信部192Bと、データ処理部193Bと、通知制御部194Bとしての機能を発揮する。
【0268】
入力操作受付部191Bは、操作受付部131B等の入力装置に対するユーザの入力操作を受け付ける処理を行う。例えば、操作受付部131Bが物理的なボタンにより構成される場合に、入力操作受付部191Bは、当該物理的なボタンに対してユーザが押圧した圧力等を検知し、当該物理的なボタンが押されたこと、当該物理的なボタンが強く押し込まれたこと等を判別する。
【0269】
送受信部192Bは、睡眠測定デバイス11Bが、端末装置10、サーバ20、ゲームコントローラ11A、睡眠測定デバイス11C、等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。
【0270】
データ処理部193Bは、睡眠測定デバイス11Bが入力を受け付けたデータに対し、プログラムに従って演算を行い、演算結果をメモリ等に出力する処理を行う。
【0271】
通知制御部194Bは、ユーザに対し情報を提示する処理を行う。通知制御部194Bは、表示画像をディスプレイ132Bに表示させる処理、音声をスピーカ142Bに出力させる処理、振動を発生させる処理等を行う。また、通知制御部194は、睡眠測定デバイス11Bと端末装置10とが通信している場合に、端末装置10でユーザへの通知を行うことと連動して、睡眠測定デバイス11Bに画像を表示する、音声を出力する、振動させる等によりユーザへの通知を行う。
【0272】
<データ構造>
図16は、サーバ20が記憶する睡眠測定デバイス設定284のデータ構造を示す図である。
【0273】
図16に示すように、睡眠測定デバイス設定284のレコードのそれぞれは、項目「睡眠測定デバイスID」と、項目「デバイス名称」と、項目「デバイス提供期間」と、項目「センシング仕様」と、項目「ゲームプレイ時の効果」等を含む。
【0274】
項目「睡眠測定デバイスID」は、睡眠測定デバイスを特定するための情報である。睡眠測定デバイスはいわゆるホワイトリスト形式で管理され、サーバ側で認識可能なデバイスに応じて後述する項目「ゲームプレイ時の効果」が設定されている。なお、サーバ20が特定できない睡眠測定デバイス11Bを検知した場合には、サーバ20が特定できない睡眠測定デバイス11Bからは睡眠情報182を受け取らないこととしてもよいし、特定不可能な睡眠測定デバイス11B等用のデータを使用してその後の処理を実行してもよい。また、「睡眠測定デバイスID」は必ずしも装置を特定するものである必要はなく、睡眠測定デバイス11Bで利用されたソフトウェアやアプリケーションの種類を含む。例えば、同一の睡眠測定デバイス11Bを利用した場合であっても、睡眠測定アプリケーションAを利用した場合と、睡眠測定アプリケーションAとは異なる睡眠測定アプリケーションBを利用した場合とでそれぞれ異なる「睡眠測定デバイスID」で管理してもよい。
項目「デバイス名称」は、睡眠測定デバイスの名称を示す。
項目「デバイス提供期間」は、睡眠測定デバイスが事業者によって提供される期間を示す。当該期間は、睡眠測定デバイスが発売されたタイミング、睡眠測定デバイスの販売が終了したタイミング、睡眠測定デバイスの事業者によるサポートが終了したタイミングの情報を含む。これにより、端末装置10等が、睡眠測定デバイスが未発売のものであるか、発売中のものであるかを判別し得る。
項目「センシング仕様」は、睡眠測定デバイスがユーザの睡眠をセンシングするための各種センサ装置の仕様を示す。センサ装置の仕様としては、センサ装置により計測できる対象(図示するように、睡眠の質、睡眠時間、生体情報等が計測の対象に含まれる)、センシングの精度等の情報が含まれる。図16に示すように、各睡眠測定デバイスがセンシング可能な対象が異なることがある。例えば、ある睡眠測定デバイスでは、睡眠時間が計測できる一方で睡眠の質が計測できないこと等もあり得る。
項目「ゲームプレイ時の効果」は、項目「睡眠測定デバイスID」に示される睡眠測定デバイスをユーザが使用した場合に、ゲームプログラムに基づくゲームにおいてユーザに設定される効果の内容(該当するゲーム効果を発生させるためのパラメータや計算式等)を示す。
【0275】
当該効果の内容としては、ゲームパラメータに影響を与えるものが含まれる。例えば、当該効果の内容としては、(1)ユーザがゲームプレイに伴い獲得できるゲームオブジェクト(ゲームキャラクタ、ゲームアイテム等)の獲得のしやすさに影響を与えるものがある。例えば、ユーザが特定の睡眠測定デバイスを使用して睡眠の計測を行っている場合に、ゲームオブジェクトをユーザが獲得するための確率の設定を、所定の設定にすること等が含まれる。
【0276】
また、例えば、ユーザが起床したことを睡眠情報182等により検出することにより、ユーザにゲームコンテンツ(ゲームオブジェクトを含む)を確率的に獲得させる場合に、当該確率を、睡眠情報182を取得するのに使用する睡眠測定デバイスに応じて決定することとしてもよい。
【0277】
なお、このような確率の変更は、ゲームコンテンツを獲得できる確率を規定したテーブルを変更することにより行うこととしてもよい。例えば、予め複数のテーブルがサーバ20等において用意されており、睡眠測定デバイスを特定する情報と、各テーブルとが対応付けられていることとしてもよい。また、確率の変更は、変数等を用いて計算により変更することとしてもよい。
【0278】
これにより、ユーザが特定の睡眠測定デバイスを使用している場合に、ゲームプレイ中において特定のゲームオブジェクト(ゲームキャラクタ等)をユーザが獲得しやすくなる等の効果をユーザが得ることができる。
【0279】
この他に、当該効果の内容としては、(2)ユーザがゲームプレイできるゲーム単位に影響を与えるものがある。例えば、ユーザが特定の睡眠測定デバイスを使用することにより、特定のゲーム単位(クエスト、エキストラステージなど)を利用できる、または、利用できる確率を変更することとしてもよい。例えば、ボスキャラクタを討伐するクエストをクリアした場合に、確率的に、別のクエストを発生させる場合に、当該確率を、睡眠測定デバイスを特定する情報に応じて変更する等してもよい。
【0280】
この他にも、当該効果の内容としては、(3)ユーザに付与されるゲームパラメータに影響を与えるものがある。例えば、睡眠測定デバイスを特定する情報と対応付けて、ユーザの睡眠時間の長さに応じて、ユーザに付与するゲームパラメータを設定しておき、睡眠測定デバイスごとに、これらユーザに付与されるゲームパラメータが異なることとしてもよい。一例として、ユーザの睡眠時間の長さを複数区分に分け(例えば、(i)睡眠時間が5時間以下、(ii)睡眠時間が5時間以上7時間以下、(iii)睡眠時間が7時間以上、等)、各区分に応じて、ユーザにゲームポイント等を付与する場合に、睡眠測定デバイスを特定する情報に応じて、これら各区分でユーザに付与されるゲームポイントの量が異なることとしてもよい。ここで、睡眠時間が比較的長い人に適した睡眠測定デバイスを提供するために、睡眠時間が長いほど付与されるゲームポイントの量が大きくなることとしてもよい。また、睡眠時間が比較的短い人に適した睡眠測定デバイスを提供するために、睡眠時間が短いほど、付与されるゲームポイントの量が大きくなることとしてもよい。
【0281】
また、例えば、ユーザがゲームプログラムを起動することで得られる特典に影響を与えることとしてもよい。例えば、ユーザが特定の睡眠測定デバイスを使用している場合に、ゲーム起動時のログインボーナスが変更されることとしてもよい。また、特定の睡眠測定デバイスを使い続けた場合にのみ付与されるログインボーナスとしてもよい。このとき、デバイスの種類の数に応じて異なるログインボーナスを設けることでユーザが複数のデバイスを使用し続ける動機付けを与えることができる。
【0282】
このような効果は、一定期間にわたってユーザに設定されることとしてもよい。例えば、特定の睡眠測定デバイスを使用してから一定期間または回数にわたって、ログインボーナスが変更される等としてもよい。
【0283】
睡眠測定デバイス11Bによってユーザが睡眠を計測したときにゲームにおいてユーザに設定される効果として、上記のようにログインボーナスに影響を与える場合、(i)睡眠測定デバイス11Bによって睡眠情報182を計測した次の日にユーザがゲームにログインする場合と、(ii)睡眠情報182を計測したがユーザがゲームにログインするのが当該次の日以降である場合がある。なお、(iii)ユーザがゲームにログインしたが、ログインする前の所定日数内においてユーザが睡眠測定デバイス11Bによって睡眠情報182を計測していない場合もある。
【0284】
上記の(iii)の場合、ユーザがゲームにログインしたが睡眠測定デバイス11Bによって取得される睡眠情報182がないため、ログインしたことによるログインボーナスがユーザに付与されるに留まることとしてもよい。一方、上記の(i)、(ii)の各場合において、ユーザがゲームにログインすることにより付与されるログインボーナスとは別に、ログインのタイミングより以前の所定期間において睡眠測定デバイス11Bによって取得された睡眠情報182があることにより、ユーザに特典を付与することとしてもよい。
【0285】
<動作>
図17は、端末装置10が、1または複数の睡眠測定デバイス(睡眠測定デバイス11B等)からセンシング結果を取得してサーバ20にログとして蓄積させる処理を示すフローチャートである。
【0286】
ステップS1701において、端末装置10は、睡眠測定デバイス11B等を特定する情報(デバイス識別情報183B等)と対応付けて、各睡眠測定デバイスのセンシング結果(センシングデータ182B)を取得する。
【0287】
ステップS1703において、端末装置10は、睡眠測定デバイス11B等のセンシング結果に基づいて、ユーザの睡眠情報182を、睡眠測定デバイス11B等を特定する情報と対応付けて記憶し、サーバ20へ送信する。
【0288】
ステップS1751において、サーバ20は、端末装置10の各ユーザの睡眠情報182を、睡眠測定デバイス11B等を特定する情報と対応付けて睡眠実績情報283に保持する。サーバ20は、ユーザの睡眠情報182を利用するアプリケーション(ゲームプログラム等)がリリースされているか否か、サービスを開始しているか否かにかかわらず、各ユーザの睡眠情報182をログとして保持する。
【0289】
図18は、ユーザの睡眠情報182を利用するアプリケーションがサービスを開始するにあたり、端末装置10のユーザへ通知を行う処理を示すフローチャートである。アプリケーションの例として、ゲームプログラムの場合について説明する。
【0290】
ステップS1851において、サーバ20は、睡眠情報182を利用するゲームプログラムのリリースに関するプロモーションを含む情報を端末装置10へ送信する。例えば、SNS等で当該ゲームプログラムのリリース開始の告知を行い、ユーザがリリース前に事前登録することがある。サーバ20は、例えば、このように事前登録を行ったユーザに対してプロモーションを含む情報を送信する。
【0291】
ステップS1801において、端末装置10は、睡眠情報182を利用するゲームプログラムのサービス開始前や利用開始前においても、睡眠情報182と、睡眠情報182を利用する当該ゲームプログラムとを連動させることを開始する操作をユーザから受け付ける。すなわち、本実施形態では、ユーザが当該連動させる操作を行うことで、ゲームプログラム側(ゲームプログラムに基づくサービス提供事業者側)が、ユーザの睡眠情報182を参照することができる例を説明するが、これに限られない。
【0292】
ステップS1853において、サーバ20は、ステップS1801におけるユーザの操作に応答して、睡眠情報182を利用する当該ゲームプログラムに対し、ユーザの睡眠情報182を連動させる設定を行う。これにより、当該ゲームプログラムは、ユーザに対し、ユーザの睡眠情報182に応じたゲーム進行等を提供することができる。
【0293】
以降、ステップS1803において、端末装置10は、ユーザの睡眠情報182を、睡眠測定デバイス11B等を特定する情報と対応付けて記憶し、サーバ20へ送信する。
【0294】
ステップS1855において、サーバ20は、ゲームプログラムのサービス開始前から、1または複数の日付にわたって蓄積されている睡眠情報182のログに基づいて、ユーザのゲームプログラムの実行において特定の効果を発揮するよう設定する。
【0295】
ステップS1805において、端末装置10は、睡眠情報182を利用するゲームプログラムのサービスの開始前、またはサービスの開始後にチュートリアル機能をユーザに対して提供する。当該チュートリアル機能は、睡眠測定デバイス11B等のセンシング結果の質を評価してユーザに通知する機能を有する。端末装置10は、サーバ20に保持される睡眠実績情報283を取得すること等により、睡眠測定デバイス11B等のそれぞれの測定の品質を取得する。端末装置10は、ユーザにレコメンドとして提示する睡眠測定デバイスを決定し、決定した睡眠測定デバイスをユーザに通知する。
【0296】
例えば、端末装置10は、ユーザが使用している睡眠測定デバイスの測定の品質が一定程度に満たない場合に、ユーザに対し、睡眠測定デバイスのレコメンドを行う。例えば、睡眠測定デバイスの品質が一定程度に満たない要因として、ユーザがマットレス等に載置する睡眠測定デバイスを使用しており、ユーザ以外の他のユーザまたはペット等の生命体の動きが含まれることで睡眠情報182にエラーが含まれるとする。この場合、端末装置10は、ユーザに対し、ユーザ自身に装着させるウェアラブルデバイス型の睡眠測定デバイスをレコメンドする。
【0297】
ゲームプログラムに基づくサービスの提供が開始されると、サーバ20は、ステップS1857の処理を行う。
【0298】
ステップS1857において、サーバ20は、ゲームプログラムのサービス開始後、睡眠情報182のログに基づいてゲームを進行させる。ユーザの睡眠情報182を測定した睡眠測定デバイスを特定する情報に応じて、当該ユーザのゲームプログラムの実行において特定の効果を設定する。
【0299】
<画面例>
図19は、端末装置10の画面例を示す図である。
【0300】
図19の画面例(A)は、ゲームプログラムが複数の睡眠測定デバイスに対応する場合であって、ゲームプログラムのサービスの開始前にチュートリアル機能をユーザに提供する局面を示す。
【0301】
画面例(A)に示すように、端末装置10は、通知部132W1において、ユーザの睡眠情報182を用いたゲームサービスの提供を開始すること(すなわち、画面例(A)は、ゲームサービスが開始される前の局面である)、ゲームサービスの開始前に事前にゲームプログラムをダウンロードできる期間があること、当該期間においてもユーザに対し睡眠測定デバイスを評価する機能を提供すること、等をユーザに通知する。
【0302】
端末装置10は、通知部132W2において、ユーザが使用している睡眠測定デバイスの情報を表示している。ユーザは、睡眠測定デバイスを端末装置10と通信可能に設定している。通知部132W2に示すように、睡眠測定デバイスの情報として、(1)睡眠測定デバイスの製品名、(2)提供者、(3)睡眠測定デバイスの種類(例えば、ウェアラブルデバイスであるか、携帯端末であるか等)、(4)睡眠測定デバイスのセンシングの精度、(5)ユーザが当該睡眠測定デバイスを使用し、この睡眠測定デバイスでのセンシング結果に基づいてゲームを進行させる場合の、ゲームプレイにおいて発揮される効果の内容等がユーザに通知される。端末装置10は、サーバ20の睡眠測定デバイス設定284を参照することにより、通知部132W2に示される通知を行う。
【0303】
操作ボタン132W3に示すように、端末装置10は、ユーザから、ゲームサービスの開始前においてもチュートリアル機能を提供しており、ユーザから、チュートリアル機能を開始するための操作を受け付ける。
【0304】
画面例(A)においてユーザがチュートリアル機能を開始する操作を行うことにより(操作ボタン132W3に対する入力操作を端末装置10が受け付けることにより)、画面例(B)に移行する。
【0305】
画面例(B)は、端末装置10がゲームサービスの開始前においてチュートリアル機能をユーザに提供する局面を示す。
【0306】
画面例(B)に示すように、端末装置10は、通知部132W4において、ユーザに対し、ゲームサービスの開始前からサーバ20に蓄積された、睡眠情報182のログが利用できることを通知する。図18のステップS1801等に対応する。
【0307】
通知部132W5に示すように、端末装置10は、ユーザがセンシング結果のログを蓄積している睡眠測定デバイスの情報をユーザに通知する。
【0308】
操作ボタン132W6に示すように、端末装置10は、ユーザから、ユーザの睡眠情報182のログと、ゲームサービスとを連動させるための入力操作を受け付ける。これにより、ゲームサービスが、ユーザの睡眠情報182のログを参照してゲームサービスをユーザに提供することができる。
【0309】
画面例(C)は、チュートリアル機能において、ユーザが使用している睡眠測定デバイスの評価を行い、他の睡眠測定デバイスのレコメンドがあればユーザに提示する局面を示す。図18のステップS1805等に対応する。
【0310】
通知部132W7に示すように、端末装置10は、ユーザが既に使用している睡眠測定デバイスのセンシング結果からは睡眠情報182が精度よく取得できないことをユーザに通知する。また、端末装置10は、ユーザに対してレコメンドする対象として決定した睡眠測定デバイスの情報をユーザに通知する。
【0311】
通知部132W8に示すように、端末装置10は、ユーザに対してレコメンドする睡眠測定デバイスの情報をユーザに通知する。当該通知において、レコメンドする睡眠測定デバイスの名称、提供者、種類、センシングの精度、ユーザが当該睡眠測定デバイスのセンシング結果に基づいてゲーム進行させる場合にユーザが得られるゲーム中での効果等の情報が含まれる。
【0312】
画面例(D)は、ゲームサービスが開始した後における端末装置10の画面例を示す。
【0313】
通知部132W10に示すように、端末装置10は、ユーザの睡眠測定デバイス11B等のセンシング結果に基づいてゲームを進行させた結果をユーザに通知する。
【0314】
通知部132W11に示すように、端末装置10は、ユーザがゲームプレイでセンシング結果を利用している睡眠測定デバイス11B等の情報をユーザに通知する。当該通知では、ユーザがゲーム進行によって受けられる効果も通知されている。
【0315】
通知部132W13に示すように、端末装置10は、ゲームサービスの開始前のみならず、ゲームサービスの開始後においても、睡眠測定デバイスのプロモーション情報をユーザに通知する。当該通知では、睡眠測定デバイスを特定する情報、当該睡眠測定デバイスのセンシング結果を用いてゲームプレイをする場合に発揮される効果の内容とが含まれている。
【0316】
以上のように、ユーザは、チュートリアル機能等を利用しつつ、睡眠測定デバイスの設定を行うことができる。このような設定は、ユーザが睡眠測定デバイスを使用してのゲームプレイを開始する前(例えば、昼間の時間帯などユーザが起床している間)に行うことができる。これにより、ユーザが睡眠を行ってゲームプレイをしようとしたにもかかわらず睡眠測定デバイスが適していなかった等の事態を抑止し得る。また、ユーザが起床している間に、睡眠測定デバイスごとに、どのような効果が得られるかをユーザが認識することができ、例えばどの睡眠測定デバイスを使用するかをユーザが判断することが容易になり得る。
【0317】
<変形例>
(1)複数の睡眠測定デバイスのセンシング結果のうち一部をアプリケーションで利用する例:
【0318】
ユーザが使用している複数の睡眠測定デバイスのいずれもゲームサービスにおいて利用できることとしてもよい。ユーザがアプリケーションと複数の睡眠測定デバイスを連動させることにより、各睡眠測定デバイスで得られる上記の効果を重複してユーザが得られることとしてもよい。
【0319】
また、ユーザの複数の睡眠測定デバイスのセンシング結果をゲームサービスにおいて利用する場合に、これら複数の睡眠測定デバイスからサーバ20がセンシング結果を受け付けつつ、ゲームサービスにおいてはこれら複数の睡眠測定デバイスのうち一部を用いてゲームを進行させ、睡眠測定デバイスを特定する情報に基づいて所定の効果を発揮させることとしてもよい。
【0320】
これにより、ユーザに対し、複数の睡眠測定デバイスを使用するよう促すことができる。
【0321】
また、サーバ20がゲームサービスを提供する際、これら複数の睡眠測定デバイスのセンシング結果のうち、センシングの品質がよい一部の睡眠測定デバイスのセンシング結果を用いてゲームを進行させることで、ゲーム提供者が意図した興趣性をユーザに提供することができる。
【0322】
このように、サーバ20が、複数の睡眠測定デバイスのセンシングの品質に基づいて、ゲームサービスで利用する一部の睡眠測定デバイスを決定する例の他に、睡眠測定デバイスの仕様(種類、精度等)に基づいて、当該一部の睡眠測定デバイスを決定してもよい。
【0323】
また、ユーザが複数の睡眠測定デバイスを使用する場合に、一部の睡眠測定デバイスの計測結果を優先してゲーム処理等に利用することとし、その他の睡眠測定デバイスの計測結果を補完的に使用することとしてもよい。計測結果をゲーム処理等に利用する当該一部の睡眠測定デバイスは、予めユーザの指定等により、または、ゲームプログラム等により定めることとしてもよい。また、複数の睡眠測定デバイスのうち、計測結果を端末装置10等が受信した順に基づいて、当該一部の睡眠測定デバイスを定めることとしてもよい。例えば、複数の睡眠測定デバイスの計測結果に基づいてユーザが起床したことを検出した場合に、起床したことを検出することができる計測結果を最も早く端末装置10等へ送信した睡眠測定デバイスを、ゲーム処理等において利用することとしてもよい。
【0324】
また、例えば、優先して利用する当該一部の睡眠測定デバイスの計測の品質が悪化した場合や、電池切れを起こしたことを端末装置10等が検出した場合に、当該その他の睡眠測定デバイスの計測結果をゲーム処理等に利用することとしてもよい。
【0325】
(2)睡眠測定デバイス11B等を複数のユーザで共用する例:
睡眠測定デバイス11B等が、不特定の複数のユーザにより使用されることとしてもよい。例えば、宿泊施設等において睡眠測定デバイス11B等が設置されており、宿泊施設を利用するユーザが睡眠測定デバイス11B等により睡眠を計測することがあり得る。
【0326】
端末装置10またはサーバ20は、睡眠測定デバイス11B等のセンシング結果に基づいてゲームを進行させること、睡眠測定デバイス11B等を特定する情報に基づいて所定の効果を発揮させることを行う場合に、睡眠測定デバイス11B等を共用したユーザの情報に基づいて、これらのゲーム処理を行うこととしてもよい。例えば、端末装置10またはサーバ20は、睡眠測定デバイス11B等を共用したユーザ同士を関連付けて、これら関連付けられたユーザにより所定のゲーム処理を行うこととしてもよい。端末装置10またはサーバ20は、当該所定のゲーム処理として、例えば、関連付けられたユーザを互いにフレンドとして登録すること、関連付けられたユーザに限ってプレイできるゲーム単位を提供すること、関連付けられたユーザ同士でマルチプレイを行うこと等のゲーム処理を行うこととしてもよい。
【0327】
睡眠測定デバイス11Bを複数のユーザで共用する場合、睡眠測定デバイス11Bにおいて、睡眠測定デバイス11Bのセンシング結果と、ユーザの情報とを対応づけて記憶することとしてもよい。
【0328】
例えば、ユーザが睡眠測定デバイス11Bを使用して睡眠をとる前に、ユーザによって、ユーザを特定する情報を睡眠測定デバイス11Bに入力することとしてもよい。睡眠測定デバイス11Bは、ユーザが特定されたり、ユーザが指定されたりした状態で睡眠測定デバイス11Bがセンシングをすることにより、センシング結果と、ユーザを特定する情報とを対応付けて記憶する。
【0329】
また、睡眠測定デバイス11Bが、ユーザの睡眠パターンに応じて、センシング結果がいずれのユーザのものであるかを特定してもよい。
【0330】
端末装置10は、睡眠測定デバイス11Bから、睡眠測定デバイス11Bの測定結果を受信することにより、当該測定結果と、睡眠を行ったユーザを特定する情報とを関連付けて記憶する。
【0331】
端末装置10は、睡眠測定デバイス11Bの測定結果をゲーム処理に使用する場合に、当該測定結果を、睡眠測定デバイス11Bを使用するユーザ以外のユーザがゲーム処理で利用できないようにしてもよい。例えば、家族など複数のユーザが同居して睡眠測定デバイス11Bを使用する場合、第1のユーザの測定結果は、第1のユーザとは異なる第2のユーザがゲーム処理で使用できないこととしてもよい。また、家族など関連性がある複数のユーザが睡眠測定デバイス11Bを共用する場合においても、あるユーザの睡眠測定デバイス11Bの測定結果を、他のユーザのゲーム処理で利用できないこととしてもよい。
【0332】
端末装置10でゲームプログラムを実行するか否かにかかわらず、複数のユーザが睡眠測定デバイス11Bを共用することで、それぞれのユーザを特定する情報と対応付けて、睡眠測定デバイス11Bの測定結果が蓄積していくこととなる。端末装置10は、ゲームプログラムを実行すること等により、睡眠測定デバイス11Bから、複数の日付にわたってそれぞれ別のユーザが睡眠測定デバイス11Bを使用した場合の測定結果を受信することがあり得る。端末装置10は、睡眠測定デバイス11Bの各日付の測定結果と、睡眠を行ったユーザの情報とを対応付けて、サーバ20へ送信する。サーバ20は、端末装置10から受信した情報に基づいて、それぞれのユーザの睡眠の測定結果を、睡眠実績情報283において保持する。
【0333】
このような構成によると、睡眠測定デバイス11Bを複数のユーザで共用する場合、各ユーザの睡眠の測定結果が睡眠測定デバイス11Bにより記録されていき、複数のユーザのうち、一部のユーザが端末装置10でゲームプログラムを実行しないこともあり得る。ただし、複数のユーザのうち、他のユーザが端末装置10でゲームプログラムを実行し、複数のユーザの睡眠の測定結果をサーバ20へ送信することで、サーバ20が、複数のユーザの睡眠の測定結果に応じてゲーム処理を行うことがあり得る。すなわち、一部のユーザは、ゲームプログラムを実行していないにもかかわらず、ゲームプログラムに基づくゲームのゲームパラメータを獲得し得る。例えば、家族間で睡眠測定デバイス11Bを貸し借りして使用する場合に、第1のユーザが睡眠測定デバイス11Bで測定した前日の睡眠情報182をゲーム処理に反映していない状況で、第2のユーザが睡眠測定デバイス11Bを使用して睡眠情報182を取得し、翌日の起床時にゲームプログラムを実行することにより、第1のユーザの睡眠情報182がサーバ20に送信されてゲーム処理に反映される。
【0334】
ここで、睡眠測定デバイス11Bは、上記のように、ウェアラブル型のデバイスに限られない。睡眠測定デバイス11Bとして、複数のユーザの睡眠状況を測定することができる場合、各ユーザの睡眠の測定結果を、それぞれのユーザを特定する情報と対応付けて睡眠測定デバイス11Bで蓄積することができる。例えば、ベッドに、撮影機能がある機器(例えば、スマートフォンなどの携帯端末)を設置し、センシング結果(撮影画像)を解析することにより、複数のユーザの行動をセンシングすることができる。このような場合も、複数のユーザのうちの、あるユーザがサーバ20に対して複数のユーザの睡眠の測定結果を送信することにより、複数のユーザの睡眠の測定結果をゲーム処理に反映させることができる。
【0335】
(3)各睡眠測定デバイスが取得できる情報のうち、同一種別のパラメータを取得してアプリケーションを実行する例:
【0336】
上記の実施形態で説明したように、各睡眠測定デバイスは、それぞれ仕様が異なり得る。また、各睡眠測定デバイスが計測できる項目も、計測の精度も異なり得る。ゲームプログラム等は、複数の睡眠測定デバイスに対応しつつ、睡眠測定デバイスにより取得されるパラメータのうち、同一種別のパラメータを用いることとしてもよい。例えば、各睡眠測定デバイスが測定可能なパラメータが様々である場合にも、同一種別のパラメータとして、睡眠測定デバイスにより測定される「睡眠時間」、「睡眠の質」等の情報に基づいてゲーム処理を行うこととしてもよい。
【0337】
ここで、ユーザが複数の睡眠測定デバイスを使用する場合に、各睡眠測定デバイスで取得される同一種別のパラメータを利用してゲームプログラムを実行しつつ、いずれの睡眠測定デバイスで計測された睡眠情報182に基づいてゲーム処理を行うかを、ユーザの操作によらず所定の規則に基づいて決定する(例えば抽選処理により決定する等)こととしてもよい。例えば、端末装置10またはサーバ20が、ユーザが起床した時に、いずれかの睡眠測定デバイスの計測結果に基づいてゲーム処理を行うことで、ユーザに意外性を与えつつゲームを進行させることができる。
【0338】
(4)各睡眠測定デバイスの組み合わせに応じた処理を行う例:
上記の各実施形態で説明したように、各睡眠測定デバイスは、ウェアラブル型デバイス、タブレット状のデバイスなど様々な種類が提供される。ゲームプログラム等は、ユーザが複数の睡眠測定デバイスを使用する場合に、その睡眠測定デバイスの組み合わせに応じてゲーム処理を行うこととしてもよい。例えば、ユーザが腕時計型の睡眠測定デバイスと、指輪型の睡眠測定デバイスとを併用して睡眠を計測する場合に、その組み合わせに応じて、ゲームキャラクタにゲームパラメータを付与する、ゲームアイテムを付与する等の処理を行うこととしてもよい。デバイスの組み合わせを判定するため、デバイス識別情報として各デバイスに対応付けて「腕時計型」「指輪型」といったグループ情報を設定し、同じグループ情報の組み合わせや、異なるグループ情報の組み合わせの場合に、それぞれの組み合わせに応じた特別な効果を発揮させてもよい。また、デバイスのグループとして、ユーザが装着するウェアラブル型のデバイスか、ユーザが装着しないで使用するデバイスであるかでグループを分けることとしてもよい。
【0339】
ここで、ユーザが複数の睡眠測定デバイスを使用する場合に、その組み合わせに応じた処理を行う例としては、各睡眠測定デバイスを使用することで得られるゲーム内の効果がある場合に、それぞれの睡眠測定デバイスの効果を累積することとしてもよいし、これら睡眠測定デバイスの効果の一部をゲームプレイに反映させることとしてもよい。例えば、第1の睡眠測定デバイスにより得られるゲーム内の第1の効果があり、第2の睡眠測定デバイスにより得られるゲーム内の第2の効果がある場合に、これら第1の効果と第2の効果をともにユーザのゲームプレイに反映させることとしてもよく、第1の効果と第2の効果のいずれかを反映させることとしてもよい。また、複数の睡眠測定デバイスを使用することによる特典として、第1の効果と第2の効果の少なくともいずれかの効果がユーザにとって有利になるように変更されることとしてもよい。
【0340】
また、複数の睡眠測定デバイスを使用することでユーザに付与されるゲーム内の効果があるとしてもよい。例えば、ウェアラブル型の睡眠測定デバイスと、ユーザが装着しない睡眠測定デバイスとをともに使用してユーザが睡眠情報182を取得した場合に、ユーザに特典を付与することとしてもよい。
【0341】
(5)ユーザが使用する睡眠測定デバイスを切り替えることに応じて処理を行う例:
上記の各実施形態で説明したように、ゲームプログラム等は、睡眠測定デバイスを特定する情報に応じて、所定の効果を発揮させるよう処理を行う。
【0342】
ここで、ユーザが使用する睡眠測定デバイスを変更した場合に、新たに睡眠測定デバイスを使用することについて、ゲームプログラム等における特典をユーザに付与することとしてもよい。このような特典は、睡眠測定デバイスを特定する情報に応じて発揮される上記の所定の効果とは別にユーザに付与されることとしてもよい。また、このような特典は、睡眠測定デバイスを特定する情報に応じて決定されてもよい。また、このような特典は、ユーザが睡眠測定デバイスを使用してから一定回数、または一定期間にわたって提供されることとしてもよい。これにより、例えば、新たに睡眠測定デバイスが提供された場合に、ユーザが当該睡眠測定デバイスを使用するよう促しうる。
【0343】
また、睡眠測定デバイスが複数のユーザによって使用される場合、上記の特典は、睡眠測定デバイスを使用するユーザの数にかかわらず、その総量が定められることとしてもよい。例えば、特典が、所定の日数として10日間にわたって提供され、1日ごとに所定量のゲームアイテムが付与される場合に、ユーザ「A」とユーザ「B」が交互に睡眠測定デバイスを使用したとすると、ユーザ「A」に5日間分の特典を付与し、ユーザ「B」に5日間分の特典を付与する。すなわち、特典の総量は10日間分のゲームアイテム等となる。
【0344】
また、上記の特典は、ユーザごとに受け取れる総量が定められることとしてもよい。例えば、特典が、所定の日数として10日間にわたって提供される場合に、各ユーザが、最大で10日間分の特典を付与されることとしてもよい。
【0345】
以上のように特典がユーザごとに付与されるものであるため、ユーザが別のユーザから睡眠測定デバイスを借り受けて試用するよう促すこともできる。
【0346】
なお、睡眠測定デバイスを複数のユーザが使用できないこととしてもよい。すなわち、ユーザ間で睡眠測定デバイスの貸し借りができないようにしてもよい。例えば、睡眠測定デバイスが、あるユーザの情報と対応付けられている場合に、別のユーザが睡眠測定デバイスを使用したとしても、睡眠情報を取得できないか、睡眠情報182を取得してもゲームにおいて反映できないか、睡眠情報182を取得してもゲームにおいて睡眠測定デバイスに応じた効果を発揮しないこととしてもよい。
【0347】
サーバ20では、睡眠実績情報283において、ユーザの情報と対応付けて、睡眠測定デバイスを特定する情報と、その睡眠測定デバイスで睡眠情報182が取得されたタイミングの情報を保持する例を説明した。ゲームプログラムを実行する端末装置10は、睡眠測定デバイスと通信して睡眠情報182を端末装置10で受信する場合に、いずれのユーザの情報とも関連付けられていない睡眠情報182について、ゲームプログラムを実行するユーザのゲームプレイに使用できることとしてもよい。例えば、第1のユーザと第2のユーザとが睡眠測定デバイスを貸し借りしながら使用する場合に、あるタイミングで睡眠測定デバイスで計測された睡眠情報182が、いずれのユーザとも関連付けられていないことがあり得る。この場合、いずれかのユーザが、端末装置10でゲームプログラムを実行させて睡眠測定デバイスの睡眠情報182を用いることにより、当該睡眠情報182についてユーザの情報と関連付けてサーバ20、端末装置10において保持される。
【0348】
ここで、睡眠測定デバイスにおいて、測定される睡眠情報182とユーザの情報とを対応付けて記憶することとしてもよい。例えば、睡眠測定デバイスが、ゲームプログラムを実行する端末装置10と通信することにより、ゲームにおけるユーザの情報と関連付けて、睡眠情報182とユーザの情報とを対応付けて記憶することとしてもよい。すなわち、睡眠測定デバイスにおいて保持される睡眠情報182は、端末装置10と通信することにより、サーバ20、端末装置10、睡眠測定デバイスにおいて、ユーザの情報と関連付けて保持される。
【0349】
端末装置10は、睡眠測定デバイスと通信し、いずれのユーザの情報とも関連付けられていない睡眠情報182がある場合に、特定の処理を行うこととしてもよい。例えば、端末装置10は、睡眠測定デバイスが計測した睡眠情報182がいずれのユーザとも関連付けられていない場合に、いずれのユーザと関連付けるかの指定を、端末装置10のユーザから受け付けることとしてもよい。また、端末装置10は、睡眠測定デバイスに、他のユーザが計測した睡眠情報182がある場合に、他のユーザの睡眠情報182があることに応じて、当該他のユーザにメッセージを送信できる、マルチプレイを行うことができる等の処理を行うこととしてもよい。
【0350】
(6)特定のゲームコンテンツに対して、睡眠測定デバイスの計測結果に応じて処理を行う例:
以上のように、複数の睡眠測定デバイスを使用できることとし、睡眠測定デバイスを特定する情報に応じた効果をゲームプログラム等で発揮させることとして説明した。
【0351】
この他に、ゲームコンテンツに対して、睡眠測定デバイスを特定する情報に応じた処理を行うこととしてもよい。例えば、ゲームプログラムにおいて特定のゲームキャラクタを育成する場合に、当該ゲームキャラクタのパラメータがサーバ20等において保持されているとする。このとき、ユーザが特定の睡眠測定デバイスを使用して睡眠情報182を取得していることにより、当該ゲームキャラクタに対して、育成を促すパラメータを付与する等の効果を設定することとしてもよい。
【0352】
(7)同一の睡眠測定デバイスを継続して使用することに対する特典
ユーザが、同一の睡眠測定デバイスを継続して使用している場合に、そのことに応じて特典を付与することとしてもよい。例えば、同一の睡眠測定デバイスによって睡眠情報182を取得している日数が所定期間に達した場合に、ユーザに特典を付与することとしてもよい。例えば、端末装置10は、睡眠測定デバイスに固有の情報(図4図16に示すような、睡眠測定デバイスの識別情報)を参照することにより、ユーザが同一の睡眠測定デバイスを継続して使用しているか否かを判定することができる。これにより、1つの睡眠測定デバイスをユーザに長く使ってもらうよう促しうる。
【0353】
また、端末装置10は、ユーザが使用している睡眠測定デバイスの製造者、販売者の情報を参照し、製造者、販売者が同一である場合に、ユーザが同一の睡眠測定デバイスを継続して使用していると判定してもよい。これにより、同一の製造者、販売者が睡眠測定デバイスを新たに販売する場合に、ユーザが当該同一の製造者、販売者により提供される睡眠測定デバイスを購入して使用したとしても、上記の「同一の睡眠測定デバイスを継続して使用することに対する特典」を受けることができ、最新のデバイスへの買い替え需要を喚起することができる。
【0354】
(8)なお、ユーザが複数の睡眠測定デバイスを使用することについて説明してきたが、その使用の態様としては様々ある。ウェアラブルデバイス型の睡眠測定デバイスと、設置型の睡眠測定デバイスを併用することがあり得る。また、例えば、ユーザが、ウェアラブルデバイス型の睡眠測定デバイスを複数装着することがあり得る。また、ユーザの特定の部位に、複数の睡眠測定デバイスを装着することもあり得る(例えば、腕時計型の睡眠測定デバイスをユーザが複数装着する等)。
【0355】
また、複数の睡眠測定デバイスから、それぞれ異なる種別の睡眠情報182を取得することもあり得る。例えば、「睡眠の質」については第1の睡眠測定デバイスにより計測し、「睡眠時間」については第2の睡眠測定デバイスにより計測すること等があり得る。端末装置10等は、ユーザに対し、各睡眠測定デバイスで計測することが望ましい項目を提示してもよい。これにより、例えば、「睡眠の質」を計測するのに適した睡眠測定デバイスに、当該項目を計測するよう設定することができる。
【0356】
また、ユーザが、複数の睡眠測定デバイスのいずれによって計測するかを指定することとしてもよく、例えば、ユーザが就寝する前に、ユーザから指定を受け付けることとしてもよい。また、ユーザが起床した時に、ユーザから睡眠測定デバイスの指定を受け付けることとしてもよい。
【0357】
また、睡眠測定デバイスを使用し始めた場合に一定期間にわたって特典を付与する例を説明したが、一定期間のうちに睡眠測定デバイスを使用した回数に応じて特典を付与することとしてもよい。例えば、1か月間のうちに所定回数にわたって睡眠測定デバイスを使用した場合に、ユーザに特典を付与することとしてもよい。
【0358】
また、上記の実施形態では、ユーザに対し睡眠測定デバイスをレコメンドする例を説明した。ユーザが複数の睡眠測定デバイスを使用している場合に、各睡眠測定デバイスの計測結果に基づいて、「睡眠の質」、「睡眠時間」など、ユーザの睡眠状態がよい睡眠測定デバイスを特定し、この睡眠測定デバイスを使用するようユーザに通知することとしてもよい。また、このようにユーザの睡眠状態がよい睡眠測定デバイスをユーザが使用することにより特典を付与することをユーザに通知してもよい。
【0359】
一方で、睡眠測定デバイスの種類や、睡眠測定デバイスに設けられた各種センサの種類によっては、本来のユーザの睡眠した時間とズレが生じ、睡眠情報182をゲームに正しく反映できない状況が発生しうる。これは、デバイスの故障などが要因の場合や、睡眠測定デバイスや各種センサの個体差が要因の場合もあれば、各種センサから得られたデータを処理するアプリケーションと各種センサとの相性による場合もある。特に、ある睡眠測定デバイス11Bを使用した場合には、常に、実際にユーザが眠っていた時間よりも短い睡眠時間が出力されるということが予め試験的に利用した運営者側が把握できることがある。このような場合には、当該睡眠測定デバイス11Bを利用した場合に、センシング結果や、センシング結果から得られる睡眠情報182をゲームで用いるときに、睡眠時間を増加するようにパラメータ調整を行なってもよい。なお、この場合、睡眠測定デバイス11Bが測定した睡眠時間と、ゲームで使用する睡眠時間の情報がずれたことをユーザが認識できる形で出力すると、外形的にはゲーム内の睡眠時間の方が多くなっているようにユーザが認識してしまう。すると、パラメータ調整が行われていることがゲームの攻略情報と認識されてしまいユーザに混乱を生じてしまう恐れがあるため、パラメータ調整の過程をユーザには通知しないことが望ましい。
【0360】
また、ユーザの同居人(家族など)、ペットの情報等のユーザの睡眠環境に関する情報に基づいて、ユーザに適した睡眠測定デバイスをレコメンドすることとしてもよい。ユーザの睡眠環境に関する情報として、例えば、睡眠測定デバイスが使用される環境におけるユーザの人数、それぞれのユーザを特定する情報、ユーザが睡眠をとる範囲(ベッドの大きさ等)、ベッドの性質(マットレスの硬さ等)、ユーザが睡眠をとる範囲に進入しうる対象(ペットなど)がある。例えば、ユーザが同居人と同じベッドで寝る場合などが想定される。ユーザが睡眠測定デバイスを使用している場合に、各ユーザが睡眠を行った位置等により、同居しているユーザであるかどうかを判別し得る。
【0361】
よって、例えばサーバ20または端末装置10は、ユーザの睡眠環境に関する情報に基づいて、いずれの睡眠測定デバイスから睡眠情報182を取得するか、または、いずれの睡眠測定デバイスの睡眠情報182を優先するかを判定することとしてもよい。例えば、ユーザが同居人と同じベッドで寝ていると判定された場合には、ユーザがベッドに設置する睡眠測定デバイスを併用していた場合であっても、腕時計型の睡眠測定デバイスから睡眠情報182を取得すると判定してもよい。また、ユーザが同居人と同じベッドで寝ていると判定された場合に、ユーザがベッドに設置する睡眠測定デバイスのみ利用しているときに、腕時計型の睡眠測定デバイスの利用をユーザにレコメンドすることで、より正確な睡眠情報182を計測しうる。
【0362】
また、一定範囲内に複数のユーザが睡眠を行っているとしても、別々のベッドを並べて、それぞれのユーザがそれぞれのベッドで睡眠を行っている場合もある。このような場合に、ベッドに設置する睡眠測定デバイスを使用するようユーザにレコメンドすることがあり得る。
【0363】
以上の構成について、図面を用いて説明する。
【0364】
図20は、ユーザが複数の睡眠測定デバイスを使用して睡眠情報182を測定する場合に、ゲームに使用する睡眠測定デバイスを決定する局面の画面例を示す。
【0365】
図20の画面例(A)は、ユーザが入床する前に、睡眠情報182の測定に使用する睡眠測定デバイスをユーザが指定する局面を示す。画面例(A)に示すように、端末装置10は、ディスプレイ132に、通知132X1と、選択受付部132X2と、睡眠開始受付部132X5とを表示する。
【0366】
通知132X1は、ゲームにログインしているユーザの情報と、ユーザが睡眠をとる前に、睡眠情報182を測定するために使用する睡眠測定デバイスをユーザが指定できることを通知するための領域である。
【0367】
選択受付部132X2は、ユーザに対し、睡眠情報182を測定するのに使用する睡眠測定デバイスの指定を受け付ける領域である。図示するように、端末装置10は、選択受付部132X2において、1または複数の睡眠測定デバイスの指定を受け付ける。図示する例では、第1の睡眠測定デバイス132X3と、第2の睡眠測定デバイス132X4とをユーザが使用可能である例を示している。また、ユーザが指定している睡眠測定デバイスについて強調表示してもよい。図示する例では、第1の睡眠測定デバイス132X3と、第2の睡眠測定デバイス132X4の両方をユーザが指定している。
【0368】
睡眠開始受付部132X5は、ユーザから、ユーザが睡眠を開始することを示す操作を受け付けるための領域である。端末装置10は、睡眠開始受付部132X5へのユーザの入力操作を受け付けると、ユーザが睡眠をとることに集中できるよう、ユーザが睡眠をとり起床するまでの間、端末装置10を操作しないよう、ユーザの入力操作の少なくとも一部を無効化してもよい。例えば、緊急連絡時以外の操作についてはユーザの操作を受け付けないこととしてもよい。
【0369】
画面例(B)は、ユーザが就寝し、複数の睡眠測定デバイスで睡眠情報182を測定した場合に、いずれの睡眠測定デバイスの測定結果をゲームで使用するかをユーザが指定する局面を示す。画面例(B)に示すように、端末装置10は、通知132X6と、測定結果指定部132X7と、操作受付部132X10とを表示する。
【0370】
通知132X6は、複数の睡眠測定デバイスで睡眠情報182を測定した場合に、ゲームに利用する睡眠情報182をユーザが指定できることを通知する領域である。
【0371】
測定結果指定部132X7は、ユーザが複数の睡眠測定デバイスで睡眠情報182を測定した場合に、いずれの睡眠測定デバイスの測定結果をゲームにおいて使用するかのユーザの操作を受け付けるための領域である。図示する例では、複数の睡眠測定デバイスとして、第1の睡眠測定デバイス132X8の情報と、第2の睡眠測定デバイス132X9の情報と、これら睡眠測定デバイスでのセンシングの結果が良好であるか否かの品質の情報とを表示する。また、端末装置10は、それぞれの睡眠測定デバイスの測定結果をゲームで使用した場合に、ゲーム中で発揮される効果についても測定結果指定受付部132X7で表示している。図示する例では、第1の睡眠測定デバイス132X8がユーザによって指定されており、強調表示されている。
【0372】
操作受付部132X10は、ユーザが選択した睡眠測定デバイスの測定結果をゲームに使用するための入力操作を受け付ける領域である。端末装置10は、操作受付部132X10への入力操作に応答して、睡眠測定デバイスが測定した睡眠情報182と、ユーザの情報とを関連付けて端末装置10、サーバ20、睡眠測定デバイスにおいて記憶させることとしてもよい。
【0373】
画面例(B)に示すように、ユーザは、複数の睡眠測定デバイスを使用して睡眠情報182を測定した場合に、いずれの睡眠情報182の測定結果をゲームで使用するか指定できることとしているが、この他に、ユーザの指定によらず、いずれの睡眠測定デバイスの測定結果をゲームで使用するかを端末装置10が決定してもよい。
【0374】
画面例(C)は、複数の日付にわたって睡眠情報182の測定結果が蓄積しており、いずれの睡眠測定デバイスの測定結果をゲームで使用するかをユーザが指定する局面を示す。
【0375】
画面例(C)に示すように、端末装置10は、ディスプレイ132に、通知132X11と、日付指定部132X12と、レコメンド提示部132X15とを表示する。
【0376】
通知132X1は、複数の日付にわたって睡眠情報182の測定結果が蓄積している場合に、各日付について、ゲームで使用する睡眠情報182を指定できることをユーザに通知する領域である。
【0377】
日付指定部132X12は、ユーザから、日付の指定を受け付けるための領域である。図示する例では、第1の日付132X13と、第2の日付132X14とを表示している。端末装置10は、第1の日付132X13に示すように、日付の情報とともに、当該日付でユーザがゲームに使用すると指定した睡眠測定デバイスの情報をディスプレイ132に表示している。また、端末装置10は、第2の日付132X14に示すように、日付についてユーザが睡眠測定デバイスの測定結果を指定していない場合に、未指定であることを表示する。図示する例では、ユーザが第2の日付132X14を指定することで、第2の日付132X14が強調表示されている。
【0378】
レコメンド提示部132X15は、ユーザに対し、各日付でゲームに使用する睡眠情報182(睡眠測定デバイス)のおすすめを表示するための入力操作を受け付ける領域である。
【0379】
画面例(D)は、特定の日付について、ゲームに使用する睡眠測定デバイスの指定をユーザから受け付ける局面を示す。例えば、端末装置10は、画面例(C)において第2の日付132X14が指定されたことに応答して、画面例(D)に示す画面を表示する。
【0380】
画面例(D)に示すように、端末装置10は、通知132X11と、睡眠測定デバイス指定部132X16と、レコメンド提示部132X15とをディスプレイ132に表示する。
【0381】
睡眠測定デバイス指定部132X16は、特定の日付について、ゲームに使用する睡眠測定デバイスの指定をユーザから受け付ける。画面例(D)では、端末装置10は、第1の睡眠測定デバイス132X17の睡眠情報182と、第2の睡眠測定デバイス132X18とを表示している。
【0382】
以上のように、ユーザが複数の睡眠測定デバイスを使用して睡眠情報182の測定を行い、測定結果が複数の日付にまたがって記録されている場合、1回の睡眠の単位(1日)ごとに、いずれの睡眠測定デバイスの測定結果を適用するかをユーザが選択できることとしている。端末装置10またはサーバ20は、各日付についていずれの睡眠測定デバイスの測定結果を対応付けたかを記憶しておき、睡眠測定デバイスの測定結果が対応付けられていないユーザについて、ユーザから、睡眠測定デバイスの対応付けを受け付ける。
【0383】
また、スマートフォンとしての端末装置10を使用してユーザの睡眠情報182を計測する場合と、その他の睡眠測定デバイスを使用して睡眠情報182を計測する場合とで、ユーザに付与する特典、ユーザに設定する所定の効果を異ならせることとしてもよい。例えば、スマートフォンではない睡眠測定デバイスを使用することにより、上記の特典および所定の効果がユーザにとって大きくなることとしてもよい。これにより、スマートフォンを用いることで、睡眠情報182を用いたゲームを進行させることができる一方、ユーザにとってスマートフォンよりも睡眠情報182を取得することに適した睡眠測定デバイスがある場合等に、当該睡眠測定デバイスを使用するようユーザを促しうる。
【0384】
また、スマートフォンが睡眠情報182を取得するのに適している場合(例えば、マイクによりユーザの寝息を計測できる、各種センサによる睡眠情報182を計測する精度が比較的高い等)に、当該スマートフォンを使用して睡眠情報182を計測するよう促すこととしてもよい。
【0385】
(9)ゲームプログラムが、ユーザの睡眠状態に応じて、ゲームキャラクタ等のゲームオブジェクトを育成させるゲームであるとする。ユーザが就寝する前に、ユーザが育成させる対象のゲームオブジェクトをユーザが選択できることとしてもよい。また、ゲームプログラムに基づくゲームにおいて、ユーザの睡眠の実績(睡眠時間等)に応じて、ユーザが選択した育成対象とは別のゲームオブジェクトが登場するとする。この場合、ユーザの睡眠の実績が一定値に達することにより、ユーザに対し、別のゲームオブジェクトが登場することを予告するための通知を行うこととしてもよい。このような通知は、ユーザがゲームプログラムの実行中に行うこととしてもよいし、ユーザがゲームプログラムを実行していない場合に、端末装置10等を光らせる、音声を出力する、プッシュ通知する等により通知することとしてもよい。
【0386】
また、ユーザが入床したのちに、端末装置10を操作した場合に、ゲームオブジェクトの育成に悪影響を及ぼす(例えば、育成が不調に終わるようゲームパラメータを調整する)こととしてもよい。これにより、ユーザの睡眠の質を高めることを促しうる。
【0387】
<小括>
以上の実施形態によると、ゲームプログラム等のアプリケーションが、複数の睡眠測定デバイスを使用可能とすることを前提として処理を行う。
【0388】
(1)これにより、ゲームプログラム等の提供者が、特定の睡眠測定デバイスをユーザに使用してもらうよう促しうる。例えば、ゲームの興趣性を向上させる等のために、新たにリリースされる睡眠測定デバイスを利用するようユーザに促しうる。
【0389】
(2)睡眠をするのに適した環境は、人によって異なる。ユーザによっては、特定の睡眠測定デバイスを利用したとしても、睡眠がしにくいことがあり得る。以上の実施形態によると、ユーザの睡眠に適した睡眠測定デバイスを利用してもらうよう促すことができる。すなわち、睡眠測定デバイスによって異なる価値をユーザに提供することで、ユーザがある睡眠測定デバイスの使用態様になじめない、適合しない場合であっても、他の睡眠測定デバイスを試用するよう促すことができる。これにより、睡眠情報182を利用したゲームからの離脱を防止して、継続してゲームプレイがしやすい環境を提供することができる。
【0390】
<第6の実施の形態>
第1の実施の形態では、ユーザが睡眠の目標を達成することにより、ユーザに、ゲームにおける様々な報酬を付与する例について説明した。第6の実施の形態では、ユーザが睡眠の目標として指定した時間帯の一部の特定の時間帯、ユーザが睡眠の目標として指定した時間帯に関連して設定される特定の時間帯、ゲームプログラムが推奨している睡眠の特定の時間帯の少なくともいずれかの時間帯(以降の説明で、「コアタイム」と称する)に睡眠をとっていることに応じてゲームを進行させる技術について説明する。
【0391】
コアタイムに睡眠をとっていることに応じてゲームを進行させることには、(i)例えば、コアタイムに睡眠をとっていない場合と比較してゲーム進行をユーザに有利にすることが含まれる。端末装置10は、例えば、ゲーム制御として、ユーザが操作するゲームキャラクタまたはユーザの操作対象ではないNPC(ノンプレイヤキャラクタ)に所定のパラメータを設定する、ユーザのゲームプレイの対象となるゲーム単位(クエスト)において、回復アイテムなどゲーム進行に影響を及ぼすゲームオブジェクトを配置する、ゲームクリア・ログイン等の所定の条件を満たした場合にゲームアイテムを報酬として付与する等の処理を行うとする。端末装置10は、ユーザがコアタイムに睡眠をとっている場合に、コアタイムに睡眠をとっていない場合と比較して、これらパラメータの設定、ゲームオブジェクトの配置、報酬として付与されるゲームアイテム等が有利になるよう制御する。また、端末装置10は、ユーザがコアタイムに睡眠をとっていることにより、ユーザに対し、ゲームにおける報酬を付与することとしてもよい。
【0392】
(ii)また、端末装置10は、コアタイムにユーザが睡眠をとっている場合に、ゲーム進行がユーザに有利になるとは限らないが、コアタイムにユーザが睡眠をとっていない場合には実行しない制御を行う。例えば、ユーザがコアタイムに睡眠をとっていることにより、所定のゲームキャラクタについて、特別な動き、特別な音声、特別なストーリー等を解放することとしてもよい。
【0393】
これにより、ユーザが睡眠の目標を設定しているにもかかわらず目標に沿って睡眠をとることができていない場合においても、コアタイムに睡眠をとることにより、ゲーム進行に所定の効果を発揮させることができる。このように、平常時は予めユーザー自身が設定した目標を達成することを目指して睡眠習慣の改善を図りながら、急な予定などにより、予め定めた睡眠の目標を達することが難しい時が発生しても、コアタイム中に睡眠をとれていればゲームへの影響は少ないことになるため、睡眠の習慣を継続するよう促すことができる。
【0394】
コアタイムとは、ユーザが目標として設定した睡眠時間帯の一部の時間帯、または、ゲームプログラムが推奨している睡眠の時間帯の少なくともいずれかである。例えば、コアタイムは、ユーザが設定した目標の就寝時間より所定時間遅い時刻から起算する所定の時間帯としてもよいし、目標の起床時間より所定時間早い時刻から逆算する所定の時間帯としてもよいし、目標の睡眠時間帯の所定割合の時間帯としてもよいし、健康研究に基づく適切な時間帯としてもよい。また、コアタイムは、ユーザが少なくとも一定時間は睡眠をとるよう、一定時間以上の時間幅であることとしてもよい。つまり、コアタイムには最低限の時間的な長さがあることとしてもよい。
【0395】
第6の実施の形態では、一例として、ユーザが睡眠の目標を達成できなかったとしても、コアタイムに睡眠をとれば、ゲームにおける様々な報酬をユーザに付与する例を説明する。
【0396】
これにより、ユーザの生活習慣の変動による睡眠時間の変動を許容することで、少なくともコアタイムに睡眠をとるようにユーザを促しつつ、目標達成の心理的な負担を軽減し、ゲームの興趣性をよりいっそう向上させることができる。
【0397】
<構成>
第6の実施の形態に係るゲームシステムの構成は、図1、2、3に示すゲームシステムの構成と同様であるので、繰り返して説明しない。
【0398】
<データ構造>
図21は、サーバ20が記憶する睡眠実績情報6283のデータ構造を示す図である。ユーザ情報データベース281、フレンドリスト282のデータ構造は、図4に示すデータ構造と同様であるので、繰り返して説明しない。
【0399】
図21に示すように、睡眠実績情報6283は、図4に示す睡眠実績情報283の各項目のほか、項目「コアタイム」をさらに含む。
【0400】
項目「コアタイム」は、ユーザが睡眠の目標として指定した時間帯の一部の特定の時間帯、ユーザが睡眠の目標として指定した時間帯に関連して設定される特定の時間帯、ゲームプログラムが推奨している睡眠の特定の時間帯の少なくともいずれかの時間帯の少なくともいずれかである。
【0401】
例えば、ユーザが23時に就寝して6時に起床することを目標に設定した場合、そのうちの一部である1時から5時までの時間帯は、サーバ20によってコアタイムとして設定される。サーバ20は、コアタイムにユーザが睡眠をとることにより、ゲームにおける様々な報酬をユーザに付与する。
【0402】
項目「睡眠の評価パラメータ」は、ユーザの睡眠実績に基づいて、ユーザがコアタイムに睡眠をとっているか否かに応じて、ユーザの睡眠の実績を評価した評価パラメータである。例えば、コアタイムに睡眠をとっている、睡眠の質が良好である等に応じて、評価パラメータの値を良好にすることとしてもよい。当該評価パラメータは、ユーザの睡眠の実績に応じて、いわば睡眠負債を値として可視化したものであるとしてもよい。
【0403】
サーバ20は、各ユーザの端末装置10から、睡眠の実績に関する情報を受信して、各ユーザについて、当該評価パラメータを演算する。サーバ20は、当該評価パラメータを用いたゲームプレイをユーザに提供する。例えば、ユーザがコアタイムに睡眠をとることを促すよう、当該評価パラメータが良好でない場合(ユーザの睡眠が適切ではなく、寝不足気味である等)、サーバ20または端末装置10は、ユーザのゲームプレイの効率を下げるよう各種パラメータを調整し、ユーザに対し、適切に睡眠を取るよう促す通知をする。
【0404】
<動作>
図22は、ユーザがコアタイムに睡眠をとっているか否かに応じてゲーム制御を行う処理を示すフローチャートである。
【0405】
ステップS2201において、端末装置10は、ユーザが指定したクエストのゲームプレイを、ユーザの入力操作に応じて進行させる。
【0406】
ステップS2203において、端末装置10は、ユーザから、睡眠をとる目標とする第1の時間帯の指定を受け付ける。当該第1の時間帯は、ユーザにより指定される任意の時間帯であってよいし、所定時間以上の時間帯であってよい。なお、端末装置10は、ステップS2203の処理を、ユーザがクエストをゲームプレイすることとは無関係に、任意のタイミングで行うこととしてもよいし、クエストのゲームプレイに伴って行うこととしてもよい。例えば、ユーザが所定のクエストをゲームクリアすることにより、ステップS2203の処理により、第1の時間帯の指定をユーザから受け付けることとしてもよい。
【0407】
ステップS2205において、端末装置10は、指定された第1の時間帯の一部分について、コアタイムとして第2の時間帯を設定する。
【0408】
当該第2の時間帯(コアタイム)は、ユーザが設定した目標の就寝時間より所定時間遅い時刻から起算する所定の時間帯としてもよいし、目標の起床時間より所定時間早い時刻から逆算する所定の時間帯としてもよいし、目標の睡眠時間帯の所定割合の時間帯としてもよいし、健康研究に基づく適切な時間帯としてもよい。また、ユーザが設定した目標の就寝時間より所定時間遅い時刻から起算しつつ、目標の起床時間より所定時間遅い時刻を設定する所定の時間帯としてもよい。
【0409】
好ましくは、当該第2の時間帯(コアタイム)は、第1の時間帯の一部分について、端末装置10により自動的に設定される所定時間以上の時間帯である。つまり、端末装置10は、第1の時間帯についてはユーザから指定を受け付ける一方、第2の時間帯(コアタイム)については、ユーザが第2の時間帯を指定する操作によらず、第1の時間帯に基づいて設定することとしてもよい。
【0410】
好ましくは、当該第2の時間帯(コアタイム)は、第1の時間帯の一部分について、ユーザの指定により決められる時間帯であるとしてもよい。この場合、端末装置10は、第2の時間帯(コアタイム)の開始時刻や長さなどについて、制限を設定してもよい。なお、ユーザが第2の時間帯を指定することには、ユーザが第2の時間帯の開始時刻または終了時刻を指定する操作の他に、第1の時間帯のうち、第2の時間帯とする割合をユーザが指定することも含まれる。
【0411】
ステップS2207において、端末装置10は、ユーザの睡眠に関する情報をサーバ20へ送信する。端末装置10は、ユーザの睡眠に関する情報として、ユーザが入床した時間、ユーザが就寝を開始した時間、ユーザが覚醒した時間、ユーザが起床した時間、睡眠の質の情報をサーバ20へ送信する。
【0412】
ステップS2251において、サーバ20は、ユーザの睡眠に関する情報を端末装置10から受信する。
【0413】
ステップS2253において、サーバ20は、ユーザの睡眠に関する情報に基づき、ユーザの睡眠の実績が第1の時間帯に適合するか否かにかかわらず、ユーザが第2の時間帯(コアタイム)において睡眠をとっているか否かに応じて、睡眠の実績を評価したパラメータを生成してユーザ端末に送信する。
【0414】
ステップS2209において、端末装置10は、睡眠の実績を評価したパラメータに基づきゲーム進行を制御する。
【0415】
好ましくは、ゲームプレイにおいて所定条件を満たした場合に、ユーザに報酬を付与する。例えば、ユーザが第2の時間帯(コアタイム)において睡眠をとっている場合、所定のゲームアイテムを付与する一方、第2の時間帯(コアタイム)において睡眠をとっていない場合、当該ゲームアイテムを付与しない。
【0416】
ステップS2255において、サーバ20は、端末装置10から受信したユーザの睡眠に関する実績の情報、ゲームの進行情報、及びステップS2253で生成した評価パラメータに基づいて、ユーザ情報データベース281、睡眠実績情報283等を更新する。
【0417】
以上により、ユーザは、生活習慣の変動のため予め設定された睡眠の目標を達成できなかったとしても、コアタイムに睡眠をとれば、ゲームにおける様々な報酬をユーザに付与する。そのため、少なくともコアタイムに睡眠をとるようにユーザを促しつつ、目標達成の心理的な負担を軽減し、ゲームの興趣性をよりいっそう向上させることができる。
【0418】
<画面例>
図23は、端末装置10の画面例を示す図であり、ユーザがコアタイムにおいて睡眠をとっているか否かに応じて、ユーザの睡眠の実績を評価して評価パラメータを生成し、評価パラメータを用いたゲームプレイを行う局面を示す図である。
【0419】
図23の画面例(A)、(B)に示すように、端末装置10は、ディスプレイ132に、ユーザレベル132A1と、評価パラメータ132B1と、時刻提示部132C1と、通知表示部132D1と、就寝開始ボタン132SLと、を表示する。
【0420】
ユーザレベル132A1は、ゲームプレイを行っているユーザの、プレイヤとしてのレベルを表す。端末装置10は、ユーザがゲームプレイをすることにより、ゲームキャラクタではなくユーザ自身に対して経験値(プレイヤ経験値)を付与する。端末装置10は、プレイヤとしてのレベルがレベルアップすることにより、スタミナ値を回復させたり、スタミナ値の最大値を上昇させたりする。
【0421】
評価パラメータ132B1は、ユーザの睡眠に関する情報に基づき、ユーザがコアタイムにおいて睡眠をとっているか否かに応じて、ユーザの睡眠の実績を評価した評価パラメータを表示する領域である。
【0422】
時刻提示部132C1は、ユーザの睡眠目標、コアタイムの時間帯及び睡眠実績に関する情報を表示する領域である。
【0423】
通知表示部132D1は、ユーザの睡眠実績の評価と、ゲーム進行を制御する内容(報酬の付与など)をユーザに通知する領域である。
【0424】
就寝開始ボタン132SLは、ユーザから、就寝を開始することを指示する操作を受け付ける。例えば、ユーザは、就寝前に、就寝開始ボタン132SLへの入力操作を行ってから就寝をする。端末装置10は、就寝開始ボタン132SLへのユーザの入力操作に応答して、ユーザが就寝をするものとして、一定時間、端末装置10へのユーザの入力操作を制限する。例えば、ユーザが起床する時間の目標として設定した時間、または、コアタイムを経過した時間等、所定の時刻まで端末装置10へのユーザの入力操作にかかわらず、ゲームプレイのための入力操作を受け付けないこととしてもよい。
【0425】
画面例(A)は、ユーザがコアタイムに睡眠をとっている場合の画面の表示例を示す。コアタイムに睡眠をとっているため、報酬が付与される旨をユーザに通知する。
【0426】
画面例(B)は、ユーザがコアタイムに睡眠をとっていない場合の画面の表示例を示す。コアタイムに睡眠をとっていないため、報酬が付与されていない旨をユーザに通知する。
【0427】
以上のように、端末装置10は、就寝開始ボタン132SLを表示することにより、ユーザが就寝しようとするときに入力操作を受け付ける。画面例(A)(B)において、ユーザが就寝しようとするときに、コアタイムの時間帯を時刻提示部132C1に表示することとしている。これにより、ユーザに対し、コアタイムまでには就寝してもらうよう促すことができる。
【0428】
<変形例>
(1)図23(A)、(B)等の説明において、コアタイムの時間帯をユーザに提示し、就寝を促す例を説明した。この他にも、コアタイムの時間帯を明示しないこととしてもよい。また、コアタイムを明示することなく、コアタイムが近づいていることを示唆するキャラクタを、ユーザに提示することとしてもよい。例えば、端末装置10は、ユーザが指定した第1の時間帯における就寝時間、または、コアタイムにおける就寝時間よりも一定時間前の時間において、コアタイムが近づいていることを示唆するキャラクタを画面に登場させることとしてもよい。
【0429】
図23(C)は、当該変形例に係る端末装置10の画面例を示す図であり、ユーザが就寝する前の端末装置10の画面例を示す図である。端末装置10は、ディスプレイ132に、ユーザレベル132A1と、評価パラメータ132B1のほか、目標提示部132E1と、コアタイム示唆部132F1とを表示する。目標提示部132E1は、ユーザにより設定された睡眠目標と現在時刻を表示する領域である。コアタイム示唆部132F1は、コアタイムが近づいていることを示唆するキャラクタをユーザに提示する領域である。コアタイム示唆部132F1において、ユーザに対し、睡眠を促すメッセージを表示することとしてもよい。例えば、キャラクタに、コアタイムが開始するまでに睡眠を開始するよう促すメッセージ(例えば、睡眠をとることのみを促すメッセージ「そろそろ寝たほうがいいよ」、睡眠をとることでユーザに報酬が付与されることを示唆するメッセージ「そろそろ寝ると何かもらえるかも」、睡眠をとることでゲーム進行に所定の効果を及ぼすことを示唆するメッセージ「そろそろ寝ると、新しいキャラクタに出会えるかも」等)を表示することとしてもよい。
【0430】
これにより、ユーザが目標として設定した時刻に就寝しないことによって、コアタイムの開始時刻まで起きてしまうことを防止して、コアタイムまでには就寝するよう促すことができる。これにより、ユーザが自ら設定した睡眠の目標は満たせていないとしても、コアタイムに睡眠をとることでゲーム進行に所定の効果が得られることとなる。そのため、ユーザが予めユーザー自身が設定した睡眠の目標を達成できないことにより、睡眠の習慣を形成しようとするのを断念してしまわないようにするよう動機づけることができ、ユーザの睡眠の習慣を適切なものとするよう促すことができる。
【0431】
(2)図23(A)、(B)等の説明において、コアタイムの時間帯をユーザに提示し、就寝を促す例を説明した。この他にも、コアタイムの時間帯をユーザに提示せず、コアタイムにおいて睡眠が取られていない場合、コアタイムにおいて睡眠がとられている場合と比較して、ゲーム進行を不利にした結果をユーザに提示することとしてもよい。
【0432】
図23(D)は、当該変形例に係る端末装置10の画面例を示す図であり、ユーザがコアタイムにおいて睡眠をとっているか否かに応じて、ユーザの睡眠の実績を評価して評価パラメータを生成し、評価パラメータを用いたゲームプレイを行う局面を示す図である。図23(A)、(B)とは異なり、時刻提示部132cには、コアタイムの時間帯は表示されていない。ユーザhがコアタイムに睡眠をとっていない場合、通知表示部132dには、就寝時刻が予定より大幅に遅かったため、報酬が付与されていない旨をユーザに通知する。
【0433】
これにより、ユーザが目標通りに就寝しなく、コアタイムの開始時刻まで起きることを防止して、ユーザの睡眠の習慣を適切なものとするよう促すことができる。
【0434】
(3)ステップS2203において、ユーザから、睡眠をとる目標とする第1の時間帯の指定を受け付けることとしている。この例において、端末装置10のディスプレイ132には、例えば、時計型、または、バー状等の、時間表示をする画像を表示して、ユーザから、第1の時間帯の指定を当該画像において受け付けることとしてもよい。
【0435】
ここで、端末装置10は、ユーザが第1の時間帯を指定する操作によらずとも、予め、コアタイムの時間帯を設定してユーザに提示することとしてもよい。
【0436】
また、端末装置10は、ユーザが、当該画像において、第1の時間帯の幅を縮めようとしても、コアタイムについては一定時間以上が確保されるように画像表示をすることとしてもよい。
【0437】
(4)以上の各実施形態で説明した例において、コアタイムは、ユーザから指定を受け付ける第1の時間帯(睡眠をとる目標とする時間帯)に基づいて設定されるものとして説明した。この他に、端末装置10が、コアタイムとなる第2の時間帯を、ユーザの指定に応じて、または、ユーザの指示によらず、再設定することとしてもよい。
【0438】
例えば、ユーザの生活習慣は、ユーザが日々こなしている仕事、ユーザの余暇の楽しみ方などに応じて日々変動し得る。そのため、例えばサーバ20は、ユーザが仕事をしている時間帯の情報(出社時刻および退社時刻等)、ユーザが余暇を過ごすために予約した情報(レジャー施設等の予約情報)等の、ユーザの過去の生活習慣を示す情報を取得して、ユーザに設定する将来の第2の時間帯(コアタイム)を再設定することとしてもよい。
【0439】
(5)サーバ20は、ユーザに対し、1種類のコアタイムを設定することとし、2種類以上のコアタイムの設定を受け付けないこととしてもよい。なお、設定されるコアタイムについて変更可能にしてもよく、同時に2種類以上のコアタイムが設定されないようにしてもよい。
【0440】
(6)以上の各実施形態で説明した例において、コアタイムとして設定される第2の時間帯以外の時間帯における睡眠測定デバイス11B、11Cの出力結果が、ユーザが睡眠中であることを示していたとしても、当該第2の時間帯以外の時間帯においては、ユーザが眠っていないものと判定してゲーム制御をすることとしてもよい。すなわち、端末装置10は、睡眠測定デバイス11B、11Cの出力結果のうち、コアタイム外の出力結果についてはゲーム制御に反映させず、コアタイムにおいてユーザが睡眠中であると判定されるか否かに応じてゲーム制御を行うこととしてもよい。
【0441】
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
【0442】
(付記1) プロセッサ(19、29)と、メモリ(15、25)とを備えるコンピュータ(10、20)に実行させるためのゲームプログラムであって、ゲームプログラムは、プロセッサに、ユーザから、睡眠をとる目標とする第1の時間帯の指定を受け付ける第1のステップ(S2203)と、指定された第1の時間帯に関連して、第1の時間帯と一致しない第2の時間帯を設定する第2のステップ(S2205)と、ユーザが行う睡眠に関する第1の情報を取得する第3のステップ(S2207、S2251)と、第1の情報に基づいて、ゲーム制御を行う第4のステップ(S2209)と、を実行させ、第4のステップ(S2209)において、第1の情報に基づいて、ユーザの睡眠の実績が、第1の時間帯に適合するか否かにかかわらず、第2の時間帯において睡眠をとっているか否かに応じてゲーム制御を行う、ゲームプログラム。
【0443】
(付記2) 第2のステップ(S2205)において、ユーザが第2の時間帯を指定する操作によらず、第2の時間帯を設定する、(付記1)に記載のゲームプログラム
【0444】
(付記3) 第2のステップ(S2205)において、ユーザが第2の時間帯を指定する操作に応じて、第1の時間帯の一部分について第2の時間帯を設定する、(付記1)に記載のゲームプログラム。
【0445】
(付記4) 第2のステップ(S2205)において、ユーザの指定に応じて、または、ユーザの生活習慣の情報に基づいて、第2の時間帯を再設定する、(付記2)または(付記3)に記載のゲームプログラム。
【0446】
(付記5) 第2のステップの実行後、且つ、第3のステップの実行前に、第2の時間帯を示す情報(132C1)、または、第2の時間帯をユーザに示唆する情報(132F1)をユーザに提示する、(付記1)から(付記4)のいずれかに記載のゲームプログラム。
【0447】
(付記6) 示唆する情報(132F1)をユーザに提示することには、キャラクターオブジェクトを画面に表示させ、第2の時間帯においてユーザに睡眠を促すようキャラクターオブジェクトを動作させることが含まれる、(付記5)に記載のゲームプログラム。
【0448】
(付記7) ゲームプログラムは、プロセッサに、さらに、ユーザが睡眠を開始することを指示する入力操作を受け付ける(132SL)第5のステップを実行させ、第2の時間帯を示す情報、または、示唆する情報をユーザに提示することには、第5のステップにおいて、入力操作を受け付ける(132SL)ための画面を表示部(132)に表示させ、画面において、第2の時間帯を示す情報(132C1)、または、示唆する情報(132F1)を表示することが含まれる、(付記5)に記載のゲームプログラム。
【0449】
(付記8) 第1乃至、第4のいずれのステップにおいても、第2の時間帯または、第2の時間帯を示唆する情報をユーザに提示することなく、ゲーム制御を行う、(付記1)から(付記4)のいずれかに記載のゲームプログラム。
【0450】
(付記9) 第4のステップにおいて、ユーザの睡眠の実績が、第2の時間帯に適合していない場合に、第2の時間帯に適合している場合よりも当該ユーザにとってゲームの進行を不利にさせる、(付記8)に記載のゲームプログラム。
【0451】
(付記10) 第4のステップにおいて、ゲームプレイにおいて所定条件を満たした場合に、ユーザに報酬を付与し、ユーザが第2の時間帯において睡眠をとっている場合に、第2の時間帯において睡眠をとっていない場合よりも、ユーザに付与する報酬をユーザに有利にする、(付記1)から(付記9)のいずれかに記載のゲームプログラム。
【符号の説明】
【0452】
10A,10B 端末装置、11A ゲームコントローラ、11B 睡眠測定デバイス、12 通信IF、13 入力装置、14 出力装置、15 メモリ、16 記憶部、19 プロセッサ、20 サーバ、22 通信IF、23 入出力IF、25 メモリ、26 ストレージ、29 プロセッサ、80 ネットワーク、81 無線基地局、82 無線LAN基地局、130 操作受付部(タッチスクリーン)、132 ディスプレイ、181 ユーザ情報、182 睡眠情報、281 ユーザ情報データベース、282 フレンドリスト、283 睡眠実績情報。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
【手続補正書】
【提出日】2023-09-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのゲームプログラムであって、前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
ユーザから、目標とする第1の時刻の指定を受け付けるテップと、
前記ユーザが行う睡眠に関する第1の情報を取得するテップと、
前記第1の情報に基づいて、ゲーム制御を行うテップと
を実行させ、
前記ゲーム制御を行うステップにおいて、
前記第1の情報に基づいて、前記ユーザの睡眠の実績が前記目標を達成した場合に、前記ゲームにおける第1の報酬を付与し、
前記第1の情報に基づいて、前記実績が、前記ユーザからの指定なしで予め設定される第2の時刻を満たす場合に、前記ゲームにおける前記第1の報酬とは異なる第2の報酬を付与するゲームプログラム。
【請求項2】
前記第2の時刻は、前記第1の時刻に基づく時刻、又は健康研究に基づく時刻である請求項1記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記ユーザが就寝するときに前記第2の時刻を前記ユーザに提示するステップを、前記プロセッサに実行させる請求項1又は2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記第2の時刻に基づく時間において、前記第2の時刻が近づいていることを前記ユーザに提示するステップを、前記プロセッサに実行させる請求項1又は2に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記提示するステップにおいて、前記第2の時刻が近づいていることを示唆するキャラクターを前記ユーザに提示する請求項4記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記ゲーム制御をおこなうステップにおいて、前記第1の情報に基づいて、前記ユーザの睡眠の実績が、前記目標を達成せず、かつ、前記第2の時刻を満たさない場合に、ゲーム進行を不利にする請求項1乃至5のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項7】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行される方法であって、前記プロセッサが、請求項1から請求項6に係る発明において実行される全てのステップを実行する方法。
【請求項8】
制御部と、記憶部とを備える情報処理装置であって、前記制御部が、請求項1から請求項6に係る発明において実行される全てのステップを実行する情報処理装置。
【請求項9】
請求項1から請求項6に係る発明において実行される全てのステップを実行する手段を備えるシステム。