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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023156537
(43)【公開日】2023-10-25
(54)【発明の名称】無線通信システム
(51)【国際特許分類】
   H02J 50/20 20160101AFI20231018BHJP
   B64C 39/02 20060101ALI20231018BHJP
   B64D 27/24 20060101ALI20231018BHJP
   H02J 50/40 20160101ALI20231018BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20231018BHJP
   G08G 5/00 20060101ALI20231018BHJP
【FI】
H02J50/20
B64C39/02
B64D27/24
H02J50/40
H02J7/00 301D
G08G5/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020146514
(22)【出願日】2020-09-01
(71)【出願人】
【識別番号】000004008
【氏名又は名称】日本板硝子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】望月 聡
【テーマコード(参考)】
5G503
5H181
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA01
5G503BB01
5G503EA05
5G503GB09
5H181AA26
5H181BB04
5H181BB05
5H181BB08
5H181CC12
5H181FF04
5H181FF14
(57)【要約】
【課題】次世代通信が持つ特徴を劣化させることなく持続的に、かつ堅牢なネットワークを提供する。
【解決手段】この無線通信システムは、中継局又は基地局として機能するUAVと、前記UAVを介して搬送波を受信する端末と、電磁波に基づく電力を受電するアンテナを含み、前記アンテナにより受電、及び蓄電された電力を前記UAVを含む電気的に動作する他のデバイスに前記アンテナを介して無線給電する窓ガラスとを備える。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中継局又は基地局として機能するUAVと、
前記UAVを介して搬送波を受信する端末と、
電磁波に基づく電力を受電するアンテナを含み、前記アンテナにより受電、及び蓄電された電力を前記UAVを含む電気的に動作する他のデバイスに前記アンテナを介して無線給電する窓ガラスとを備えた無線通信システム。
【請求項2】
前記窓ガラスは、建築用窓ガラス、自動車用窓ガラス、スマートフォン等の移動体端末のガラスである、請求項1に記載の無線通信システム。
【請求項3】
前記窓ガラスは、前記UAVに向けて蓄電した電力を給電するよう構成されたデバイスを備える、請求項1に記載の無線通信システム。
【請求項4】
前記窓ガラスは、ビームトラッキングにより前記UAVの位置を確認し、ビームフォーミングにより前記UAVに向けて電磁波を放射するよう構成されたデバイスを備える、請求項1に記載の無線通信システム。
【請求項5】
前記アンテナは、ビルの複数の窓ガラスに配置される複数のアンテナユニットを含む、請求項1に記載の無線通信システム。
【請求項6】
前記UAVは、RSSI、PER、通信遅延情報(Communication Latency)を含む各種パラメータに基づき、自身の通信品質環境、及び通信の優先順位を自律的に判断し、飛行可能範囲に関する上記各種パラメータを満たし、通信品質を確保する機能を有する、請求項1に記載の無線通信システム。
【請求項7】
前記UAVとは別の第2のUAVを更に備え、前記UAVが充電のためベースステーションに帰還する場合に、前記第2のUAVが、前記UAVの情報を引き継ぐコピー機として機能する、請求項1に記載の無線通信システム。
【請求項8】
無線給電より充電のための帰還の頻度を著しく減少させる機能を持つUAVを用いた、請求項1に記載の無線通信システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在無線通信システムとして運用されている5Gは、数GHz~数十Gの高周波の搬送波を使用しており、次世代の6G、7Gの無線通信システムでは、更に高周波の搬送波が使用されると予想される。また、占有帯域幅も数百MHzから数GHzのように広帯域化が進むことが予想される。
【0003】
5G通信システムや次世代の通信システムでは、大容量通信、低遅延特性などを獲得できる一方で、電波伝搬の物理現象として、電波の伝搬距離が著しく減少してしまうという問題を有する。伝搬距離の減少に対処するため、電波の出力を上げることが検討され得るが、電波の人体への影響や、各国電波法やEMC規格などの制約から、電波の出力を際限なく大きくすることはできない。
【0004】
5Gを含む次世代通信システムを従来の通信システムから持続的に堅牢とするためには次のような問題点、課題点が存在する。
(1)搬送波が高周波であるため、物理的な伝搬損失による影響のため伝搬距離が短い。
(2)搬送波が高周波であるため、障害物の影響を著しく受ける。
(3)4G LTEで構築されているような端末-基地局間の通信ネットワークを5G、6G等に適用するためには、現実的ではない数の基地局を市中に設置しなければならない。
【0005】
このような課題解決のため、無線通信システムにおける中継局又は基地局を、例えばドローン等のUAV(Unmanned Aerial Vehicle)により構成するシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。中継局、または基地局として機能するドローンが移動することにより、電波の伝搬距離の問題を解消することができる。
【0006】
UAVに多数の端末が多接続状態で低遅延通信を要求している際に、UAVの充電が尽きそうになった場合、通信確立状態を確保することが困難になるという問題があるが、対応可能な一例として本提案に以降記載する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2019-102872号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、このような課題に鑑み、次世代通信が持つ伝搬距離、通信時間的な制約等の特徴を劣化させることなく持続的に、かつ堅牢なネットワークを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明に係る無線通信システムは、中継局又は基地局として機能するUAVと、前記UAVを介して搬送波を受信する端末と、電磁波に基づく電力を受電するアンテナを含み、前記アンテナにより受電された電力を前記UAVを含む電気的に動作する他のデバイスに前記アンテナを介して無線給電する窓ガラスとを備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、次世代通信が持つ伝搬距離、通信時間的な制約等の特徴を劣化させることなく持続的に、かつ堅牢なネットワークを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】従来の4G、または5G等に基づく無線通信システムの問題点について説明する概略図である。
図2】従来の4G、または5G等に基づく無線通信システムの問題点について説明する概略図である。
図3】本発明の実施の形態に係る無線通信システムの基本構成を説明する概略図である。
図4】本発明の実施の形態に係る無線通信システムの基本構成を説明する概略図である。
図5】UAV21の飛行可能範囲を説明する概略図である。
図6】ビルの窓ガラスに配置される、アレーアンテナA又はBを構成するアンテナユニットANT1~12の例を説明する。
図7】アレーアンテナA又はB(アンテナユニット:ANT1~12)の回路図である。
図8】一の窓ガラスに配置されるアンテナユニットの構成例を説明する。
図9】アレーアンテナの蓄電回路の構成例について説明する。
図10】アレーアンテナA及びBの更なる詳細な構造の一例を示す。
図11】マルチバンドのアンテナパターンを模擬した図である。
図12図11のアンテナ回路の帯域特性の一例を示している。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照して本実施形態について説明する。添付図面では、機能的に同じ要素は同じ番号で表示される場合もある。なお、添付図面は本開示の原理に則った実施形態と実装例を示しているが、これらは本開示の理解のためのものであり、決して本開示を限定的に解釈するために用いられるものではない。本明細書の記述は典型的な例示に過ぎず、本開示の特許請求の範囲又は適用例を如何なる意味においても限定するものではない。
【0013】
本実施形態では、当業者が本開示を実施するのに十分詳細にその説明がなされているが、他の実装・形態も可能で、本開示の技術的思想の範囲と精神を逸脱することなく構成・構造の変更や多様な要素の置き換えが可能であることを理解する必要がある。従って、以降の記述をこれに限定して解釈してはならない。
【0014】
実施の形態の説明の前に、図1及び図2を参照して、従来の4G又は5G等に基づく無線通信システムの問題点について説明する。
【0015】
5Gの無線通信システムにおいて、屋内(例えば住宅6)に位置する端末から無線通信を利用する場合、電波の伝搬距離が短いことから、住宅6から基地局1に対し直接電波を伝達できないことがあり得る。この場合、例えば近隣のビル3の屋上に設置された中継局を介する伝搬経路10及び11を確保し、これにより住宅6と基地局1との間の通信を確立することができる。このとき、住宅6、及びビル3の屋上の中継局のアンテナは一定の位置にあり動かないものとして考えることができ、住宅6から基地局1までの伝搬経路は確保できているものとして扱うことができる。
【0016】
一方、スマートフォンやウェアラブル機器などの携帯端末、又は車に搭載された無線通信機器等は、人(符号4、5)、又は車によって持ち運ばれ、このため、それらの機器と基地局1との間の伝搬経路は時間と共に変化する。その際は、ビル2やビル3の屋上等に設置された中継局により伝搬経路7、8、9、10が確保され、これにより、それらの機器と基地局1との間の通信が確立される。なお、上記のような通信は、基本的にはアップリンク、ダウンリンクともに同経路を介して実行される。
【0017】
携帯端末等が人又は車により移動する結果、基地局1でカバーできないエリアに移動する場合には、ハード/ソフトハンドオーバーが実施され、新たな基地局に対して適切な中継局を上記同様に選択し、通信が確立される。なお、5Gのシステム構築の方法は2つある。1つは、閉領域において5Gシステムを構成するローカル5G(Private 5G)であり、もう1つは、企業活動以外で利用する機会が多いWAN5Gである。日常的に利用されるWAN5Gは、端末数、ネットワーク回線数、利用者数、アプリケーション数、市場規模のいずれもローカル5Gに比べて圧倒的に多い。本発明は、WAN5Gだけでなく、ローカル5Gにも適用可能であり、アプリケーションによる制限もない。
【0018】
図2は、ローカル5GかWAN5Gかに関係なく、一般的な5G通信ネットワークについて、UE(User Equipment)からgNB(基地局)手前の無線区間について模擬している図である。例えば、ローカル5Gで構成された、又はWAN5Gで構成された通信端末、又はネットワークを持つ領域13の信号を基地局1まで送信、又は基地局1からのデータを領域13で受信する場合、建築物12が、基地局1と領域13とを結ぶ経路中に存在する場合がある。領域13から送信された信号は経路14を通って伝搬するが、建築物12により阻止されてしまう。具体的には、電波の物理現象である反射、散乱、吸収等(符号15、16)により、受信点である基地局1まで電力を伝搬することができない。
【0019】
ただし、現行5Gでは、ビームフォーミング、ビームトラッキング等の技術によって通信の品質向上を図ることができる。例えば図2に示すように、送信経路14で通信ができない場合は、ビル12の屋上に設置されたアレーアンテナ17と領域13との間で伝搬経路19を確立するため、アレーアンテナ17がビームトラッキング及びビームフォーミングを実行する。同様に、ビル12の屋上に設置されたアレーアンテナ18は、ビームトラッキング及びビームフォーミングを実行することにより、アレーアンテナ18と基地局1との間で伝搬経路20を確立する。この伝搬経路19と20が確立されることで、基地局1と領域13との間の通信が確立される。つまり、領域13にあるデバイスのデータを、距離dだけ離れた位置にある基地局1まで、建築物12の屋上に設置されたアレーアンテナ17、18を中継して伝達することができる。
【0020】
従来の無線通信システムでの通信経路設計は、利用周波数がある帯域で固定されており、搬送波周波数、デバイスの出力レベル、空間伝送損失、送受信アンテナ利得等を考慮して、マージンを持たせたセル設計即ち基地局の配置設計を行ってきた。しかし、5Gや次世代の無線通信については、4G帯域、5G(Sub6帯域(FR1))、28GHz帯(FR2)、LPWA(920MHz帯)など、その他様々な無線プロトコルを一手に束ね、大容量回線を持つ基幹無線プロトコルへと伝送することになる。基地局の固定化、一局集中型ではなく、機能/物理分散的なソフトウエア基地局が動的にハードデバイスを移動することが重要となってくる。今後、6G、またその先へ通信世代が移っていく際、搬送波の中心周波数は確実に増加し、通信距離は物理的に短縮されてしまう。この伝搬距離の短縮は、通信速度の向上とトレードオフの関係となる。
【0021】
既存の5Gで利用される無線通信システムにおいて、一般的な既存5G無線通信の概念を説明したが、今後の無線通信に利用される搬送波の周波数はより高周波となり、帯域幅は広帯域となる。そのため、周波数、帯域、アンテナゲイン、アンテナ高、送信電力、受信感度、指向性、伝搬環境等を同条件とした場合の電波の自由空間の通信距離と伝搬損失Lは以下の式[数1]により一般的に表現することができる。
【0022】
[数1]
L=(4πd/λ)
ただし、
L : 自由空間伝搬損失
d : 通信距離
λ : 波長
【0023】
通信距離が2倍になれば、損失は4倍、つまり送信電力は1/4になる。電力比で考えると6dBダウンとなる。通信に用いる搬送波周波数が倍になれば、損失は4倍となるため、4G LTEに比べ、5GのようなFR2帯域(28GHz帯)を利用した通信、またその後の次世代通信に用いられる周波数において、より通信距離が一層短縮されると共に、反射、散乱、吸収、干渉などの物理現象が悪影響を引き起こし、ネットワークの安定性が著しく損なわれることとなる。マルチパスフェージングにより常に最適な送受信ポイントが時間で変動する為、扱う周波数がより高周波になればなるほど通信距離も短くなる。
【0024】
図3は、このような観点に鑑みて提案される、本発明の実施の形態に係る無線通信システムの基本構成を説明する概略図である。図2と同一の構成要素に関しては、図3において同一の符号を付しているので、重複する説明は省略する。
【0025】
本実施の形態の無線通信システムは、中継局として機能するドローン又はUAV21を備えている。UAV21は、図2のアレーアンテナ(中継器)17及び18に相当する機能と基地局機能を有し、空中を飛行可能に構成される。UAV21は、必要に応じて1機に限らず、所定の範囲内に数十機配置しても良く、配置数は特定の数には限定されない。
【0026】
図3のUAV21は、ローカル5GやWAN5Gネットワーク条件下で動作する端末を持つ領域13への送信信号、及び領域13からの受信信号に関し、それぞれ5G、又は次世代無線通信に用いられる高周波の搬送波信号を用いた伝搬経路23、24、25、26を通じ、コントラクトを確立する。その際、領域13内の端末は、UAV21と通信を確立するため、通信前にビームトラッキング、及びビームフォーミング27、28を行い、端末及びUAV21の位置を確認し、RSSI、S/N、Carrier Sense Level、パケットエラー率(PER)等の通信品質、通信経路、遅延時間等に関わる情報を共有する。図3は構成する無線ネットワークの一例であり、実際の構成として用いるドローン等のUAVに関する機数に制約はない。
【0027】
同様に、UAV21と基地局1との通信を確立するために、通信前にビームトラッキング、及びビームフォーミング29、30を行い、互いに通信可能か否かを確認し、通信品質、通信経路、遅延時間等に関わる情報をUAV21と基地局1との間で共有する。
【0028】
このとき、UAV21の位置は、図2のアレーアンテナ(中継器)17、18のように固定的ではなく、UAV21は、自動、及び動的にその位置を選択し、飛行する。その際の有する機能の例として、UAV21は、領域13の端末、及び/又は基地局1と電波の受信感度に関する情報を共有し、最も伝搬経路の途絶の可能性やエラーレートが最小となるよう、かつ、受信強度RSSIが最大となり、S/N比が最大となるような飛行位置を選択する。
【0029】
なお、UAV21が複数機同時に同一のエリアを飛行している際は、複数のUAV21は、互いの位置をGNSS情報等に基づいて把握して衝突を回避しつつ、UAV21同士がそれぞれ抱える端末からの通信品質、通信経路、遅延時間等に関わる情報を考慮し、互いの相対位置の最適化を測り、自機位置についても最適化を自動、かつ動的に判断する。
【0030】
この図3のような、UAV21が通信の中継局又は基地局として機能する無線通信システムでは、電波伝搬距離の短い超高周波無線通信にも対応することができるという利点がある。その一方で、無線ネットワークに利用される無線プロトコルが持つ通信遅延仕様に悪影響を可能な限り最小限に留めつつ、UAV21の充電をいかに確保するかが問題となる。
【0031】
そこで、この実施の形態の無線通信システムは、図4に示すように、ビル2や3の窓ガラスに配置され、空中を往来する様々な電磁波の電力を受電して蓄電すると共に、その蓄電された電力を放射するアレーアンテナA、Bを提案する。
【0032】
図4において、UAV21は、ローカル5GやWAN5Gネットワーク条件下で動作する端末を持つ領域13との通信38を確立しているとする。
UAV21は、
・基地局1からの情報、
・アレーアンテナA又はBとの位置関係情報や送信出力情報
・UAV21からアレーアンテナA又はBへ送信する出力情報
・アレーアンテナA又はBから受信したRSSI(電界強度)情報
・通信経路36、37を利用したテストパイロット信号の送受信による通信データから算出されたPER(Packet Error Rate)の情報
などから、自機位置の最適化をリアルタイムで判断し飛行する。
【0033】
この時、UAV21の飛行可能範囲は、垂直方向に沿った断面図としては面積Sで表される。面積Sは、アレーアンテナA及びBがビームトラッキング及びビームフォーミングが可能な方向(30~32、33~35)により規定され得る。飛行可能範囲は、UAV21により認識され得る。
【0034】
現実には、UAV21の飛行可能範囲は、図5に示すように、アレーアンテナA、Bの放射指向性を考慮し、楕円錐の体積として把握することができ、その体積Vを次式で与えられる。
【0035】
[数2]
V=2/3・r1・r2・d
V:飛行可能空間の体積
r1:水平面フレネル半径
r2:垂直面フレネル半径
d:楕円錐としたときの高さ
【0036】
UAV21は、自身の通信品質環境、通信の優先順位、飛行可能な飛行可能範囲を、UAV21の持つRSSI、PER、通信遅延時間等のパラメータやUAV21に制御信号を与えるアレーアンテナA、Bからの(への)信号送信前のパイロット信号等の情報に基づき自律的に認識することが可能である。UAV21は、飛行可能範囲に関する各種パラメータを満たし、通信品質を確保するよう制御されることができる。飛行可能範囲(体積V)内に存在するUAV21の機体数に制限は無い。
【0037】
ただし、UAV21は中継局又は基地局の役割を持つため、上位の基地局1との通信品質は確保しなければならない。このため、UAV21は、自機の充電容量を把握すると共に、基地局1との通信品質を計算する。充電容量が閾値以上である場合には、UAV21は上記飛行可能範囲(体積V)の中を飛行して中継局等として機能し、無線通信システムにおける通信品質を確保する。一方で、充電容量が閾値を下回る場合、UAV21は、飛行可能範囲にUAV21と同一のUAV21’を飛来させ、そのUAV21’に、自身のデータを転送して、役割を引き継がせることができる。以下、引き継ぎを行う同一のUAV21’は、「コピー機」と称することがある。
【0038】
UAV21は、コピー機であるUAV21’と役割分担をしながら飛行可能範囲を飛行し、無線給電をアレーアンテナA又はBから受けることができる。UAV21は、ビル2、3等の窓ガラスに埋め込まれたアレーアンテナA又はBから無線給電を受けることができるため、UAV21の充電容量が閾値を下回ることは少なく、UAV21からUAV21’へのコピー動作が必要となる場面は少なくすることができる。
【0039】
ビル(建築用)の窓ガラス以外にも、例えば自動車のシールドガラス(窓ガラス)や、
スマートフォン等の移動体端末のタッチパネル等のガラスなどにも同様のアレーアンテナを配置することで、そのような窓ガラスからもUAV21は無線給電を受けることができる。UAV21に何らかのハードウエアに関する故障が検知された場合には、その故障の原因に関する情報が基地局1等を経由して送信され、UAV21はベースステーション(図示せず)への帰還を命じられる。その際、UAV21は、コピー機であるUAV21’に情報と役割を引き継がせることとなる。
【0040】
図6を参照して、ビルの窓ガラスに配置される、アレーアンテナA又はBを構成するアンテナユニットANT1~12の例を説明する。アンテナユニットANT1~12の各々は、それぞれ外部から電磁波を受電して、蓄電池等に蓄電すると共に、UAV21にマイクロ波による無線給電することが可能なように構成されている。窓ガラスに構成されるアンテナはアレイアンテナの構成を持つ構成でも構わない。そのため、1枚の窓ガラスによるビームフォーミング、ビームトラッキングの機能を有することもできる。蓄電された電力はUAV21で利用される電力のみならず、他の用途に利用される場合もある。
【0041】
ビルの窓ガラスは、多くの場合、格子状、その他規則的に配置されている。このような規則的に配置されたビル壁面の窓ガラスの構造上特徴を生かし、アレーアンテナや単体のアンテナを持つ窓ガラスが、図6に示すようにANT1~12のように並んでいる。これら窓ガラス1枚1枚に構成されたアレーアンテナが、さらに図6のようにANT1~12のように並んでいるため、ビル壁面に整然と並んだ窓ガラス群として、これをアレイアンテナとすることが可能となる。UAV21に対しUAV21で利用する電力を、マイクロ波による無線給電として供給すると共に、適切なタイミングにてUAV21に必要な制御信号も送信することが可能である。また、UAV21に対し、適切にビームフォーミング、ビームトラッキングを行いながら、無線給電を行うことができる。
【0042】
図7を参照して、アレーアンテナA又はB(アンテナユニットANT1~12)の回路図と動作原理を説明する。アレーアンテナA又はBは、アンテナユニットANT1~12の他、CPU40、ダウンコンバート復調用ミキサ41、RFスイッチ42、45、プリアンプ43、パワーアンプ44、電力分配器46、及び位相器47~52を備えて構成される。
【0043】
CPU40は、アンテナユニットANT1~12の制御を司り、具体的には、ベースバンド信号の生成、受信信号の復調、位相計算に基づく電波の到来方向の推定、電波の送信方向の決定、受信強度/PER/遅延量の計算、送受信電力のための減衰器調整量の計算等を実行する。
【0044】
RFスイッチ42、45は、外部に電波を放出して電力を送信する際には、パワーアンプ44側に接続され、外部から電波を受信して電力を受信する際には、プリアンプ43側に接続されるよう動作する。CPU40で生成された搬送波は、ダウンコンバート復調用ミキサ41及びRFスイッチ42を介してパワーアンプ44に送られて増幅された後、電力分配器46及び位相器47~52を介して各アンテナユニットANT1~12に供給される。なお、図7の回路ブロック内に、マッチング調整のため、あるいは出力調整のために、減衰器を配置しても良い。
【0045】
プリアンプ43、パワーアンプ44は、図7の位置に限定するものではなく、電力分配器46よりアンテナユニットANT1~12側に、個々のアンテナユニットANT1~12と一対一対応で配置されても良い。また、AD変換器(ADC)をCPU40内に搭載しても良いし、CPU40とミキサ41との間に設けても良いし、又は各アンテナユニットANT1~12に一対一でAD変換器を設けてもよい。
【0046】
また、アンテナユニットANT1~12は、ディジタルビームフォーミング、アナログビームフォーミング、アナログ/ディジタル混在のハイブリッドビームフォーミングに対応するように配置しても良い。一般的にはDA変換器(Digital-Analog Converter)がパワーアンプ44の手前に配置され、AD変換器(Analog-Digital Converter)がプリアンプ43の前段に配置される。
【0047】
図7の回路ブロックは、ビームフォーミング、ビームトラッキングに関するハードウエア回路の構成例であり、ビームトラッキング、ビームフォーミングを実現する回路の構成例は、図7に限定されるものではない。また、以下に窓ガラス単体に構成されたアレーアンテナで行うもの、かつ図7に示すアレイアンテナを有する窓ガラス群で構成される両者におけるビームフォーミング、及びビームトラッキングに関する基本原理を説明する。
アンテナユニットANT1~12の配置間隔をW(図6参照)、アンテナユニットANT1~12の間の位相差をφ1~φ12としたとき、各アンテナユニットANT1~12で電力を受信した際の位相差Δφは、以下の式で与えることができる。
【0048】
[数3]
Δφ=(2π/λ)・W・sinθ
【0049】
図7に例示する回路において、各アンテナユニットANT1~12で受信した信号の時間遅延量を信号の位相差φ1~φ12で表した場合、電波の到来方向を位相差φ1~12に基づいて判定することができる。また、電波を受信したことを送信先のUAV21に伝える確認応答信号がアレーアンテナA又はBから送信され得る。送信先がANT1~12の際、同様に確認応答信号はUAV21より送信される。
【0050】
更に、次のタイミングで送信する電波の放射方向は、電波の受信時に計算された位相差φ1~12に基づき、受信時に同時に受信したRSSI(電界強度)、PER等を考慮して決定される。このとき、パワーアンプ44のゲイン量、又はプログラマブルアッテネータ(減衰器)の減衰量も併せて調整され、上記位相シフト量より決定された放射角度θと共に、図7中で矢印53で示される電波の放射方向が制御される。
【0051】
各アンテナユニットANT1~12の位相差φ1~12をどのように設定した場合にどの放射方向にどれだけのアンテナゲインが与えられるかは、予めアレーアンテナ設計時に解析されている。CPU40は、この事前の解析結果に従い、電波の送信時においては、各アンテナユニットANT1~12に位相差φ1~φ12を与えてビームフォーミングを実行すると共に、電波の受信時においては、アンテナユニットANT1~12における受信信号の位相差φ1~12を検知して、ビームトラッキングを実行する。なお、電波の送信時におけるパワーアンプ44の調整、及び電波の受信時におけるプリアンプ43の調整により発生する振幅又は位相に関するミスマッチを補正するための補正量についても、図示しない電力検知器を設けることにより、最大電力伝送を位相整合が得られた形で実現することが可能である。
【0052】
アンテナユニットANT1~12は、空間を伝搬する無数の電波からの電力を受電して、この受電電力を蓄電池に蓄電する機能を有する。蓄電された電力は、適宜UAV21にアンテナユニットANT1~12を介して送出される電磁波により無線給電され、これによりUAV21が充電される。現在、空間には様々な無線プロトコルで利用されている電波がひしめき合い、飛び交っている。電波は目視ができず、リアルタイムで無数の電波の状況を把握することは困難である。そのような電波は混信による干渉現象を引き起こし、通信品質劣化の原因となっている。このような無数の電波から電力を回収することにより、上述のようにUAV21への充電の電源とすることが出来ると共に、通信品質向上にも寄与し得る。
【0053】
ビームフォーミングが基礎技術となる5Gを含む次世代無線通信ネットワークにおいても、アンテナ放射時に発生する電波は、アンテナシステム設計に依存するサイドローブ、バックローブ等のメインローブ以外の放射を含んでいる。また、アンテナが放射する電波は、水平面内無指向性のような特徴を持つ、アンテナが必要としない/されない方向への放射電力を含んでいる。本発明では、このような不要な電波を、送信アンテナ近傍にて回収し、UAV21の充電のための電力として利用することができる。
【0054】
現在使用されているアンテナの多くは、電波を放射すべき方向とは異なる無駄な方向に多くの電力を放射している。本実施の形態によれば、窓ガラス等に配置されたアレーアンテナにより、これらの無駄な電力を送信アンテナの近傍、又は遠方界領域にて回収し、その電力を蓄電して別の仕事量へと変換し再利用することが可能になる。
【0055】
図8を参照して、一の窓ガラスに配置されるアンテナユニットの構成例を説明する。アンテナユニットは、窓サッシ60内に設けられたモジュール64に配置され、窓ガラス61に、アンテナ素子62を配列して構成され得る。アンテナ素子62は、図8の例では格子状に4行4列に配置されているが、これに限定されるものではなく、一定の規則性を持って配置されていれば十分であり、枚数も図示の例に限定されない。図8のように窓全面ではなく、配置されるアンテナは窓に対して一部の領域に対して設けられても良い。
【0056】
また、1枚の窓に複数のアンテナ素子62が配置される必要はなく、1枚の窓に1つのアンテナ素子62が形成され、ビル全体に配置された複数のアンテナ素子62によりアレーアンテナA又はBが形成されてもよい。なお、複数のアンテナ素子62は、RF線路63及び導電性の窓サッシ60内に、図9に示すRFモジュール及び蓄電回路を有する。アンテナ素子62は、図8に図示の例では、矩形の導電層であるが、これに限定されるものではない。アンテナ素子のタイプも、パターンアンテナには限られず、一般的なスリーブアンテナ、Yagiアンテナ、導波管、ホーンアンテナ、漏洩同軸ケーブル、ダイポールアンテナ、平面開口等アンテナなどを採用することも可能である。また、アンテナは、指向性であってもよいし、無指向性であってもよい。
【0057】
図9を参照して、アレーアンテナの蓄電回路の構成例について説明する。この蓄電回路は、アンテナユニットANTに接続される整流回路65と、蓄電回路66とから構成される。整流回路65は、図9の例では全波整流回路であるが、これに限定されるものではない。アンテナユニットANTで受信した高周波電力(波形)は、インダクタンス、及びキャパシタンスで構成される整流回路65を介して整流され、蓄電回路66に蓄電される。蓄電回路66は、一例として、窓サッシ60等にモジュール64として実装されることが可能である。蓄電回路66の回路構成は特定のものには限定されない。
【0058】
また、アレーアンテナA又はBは、特定の周波数の電波を用いた無線プロトコルの電波を受電対象とするものには限られず、蓄電に利用可能であれば、受電する電波の周波数は不問である。無線プロトコルの種類も特定のものには限定されない。また、アレーアンテナA又はBの無線給電方法、ソフトウエアの構造、動作についても制約は無い。
【0059】
実現するパターンアンテナは、マルチバンド方式であってもよいし、シングルバンド方式であってもよく、シングルバンド、マルチバンドかは、アンテナの設計に応じて選択可能である。また、アンテナは、バリキャップダイオードや物理的なリアクタンス成分変化を与えることのできる構造を有し、動的に周波数特性を変更することが可能に構成されていてもよい。更に、周波数特性調整のための実装技術として、リアルタイム性実現のためにCRLH、あるいはメタマテリアルを用いた左手系回路を実装しても構わない。
【0060】
図10を参照して、アレーアンテナA及びBの更なる詳細な構造の一例を示す。このアレーアンテナA又はBは、窓70に形成された透明導体71を備える。この透明導体71は、窓70に整然と配列され、アンテナとして機能する。各アンテナ素子71は、一例として十字の導体部と、その十字部の先端と直交する導体とから構成されるが、これは一例であり、この形状に限定されるものではない。
【0061】
各アンテナ素子71は、十字の導体部の交差部72において貫通導体(VIA)73~78を備えている。図10の例では、3行×3列に格子状に配置されたMIMOアレイアンテナを例示しているが、格子の縦横方向におけるアンテナの数は特定の数には限定されない。各アンテナ素子71に設けられた給電点であるVIA73~78は、窓としての媒体70を基板とし、これら給電点において高周波の信号が受送信される。図11は、マルチバンドのアンテナパターンを模擬した図である。図12は、図11のアンテナ回路の周波数特性の一例を示している。
【0062】
本実施の形態のアンテナの周波数特性は、1つの通過帯域を有するものには制限されない。図12のように、周波数f1、f2を中心とする2つ又はそれ以上の通過帯域を有していても構わない。また、アンテナは、液晶を用いた構造や、メタマテリアル構造を実装し、動的に最適な周波数特性が調整できる機能を有していても構わない。
【0063】
[効果]
以上説明したように、本実施の形態のシステムによれば、以下のような効果が得られる。
(1)従来に比べ、End to Endの通信距離がより広域に確保できる。
(説明)空中を飛行可能なUAVを基地局又は中継局として無線通信ネットワークを形成するため、従来のシステムが略地面に水平な通信網であるのとは異なり、伝搬経路を三次元的に形成することができる。このため、障害物を回避して伝搬経路を形成することができ、伝搬距離を従来と比べてより広域に確保することが容易となる。
【0064】
(2)無線信号を用いた通信ネットワーク全体の信頼性向上を図ることができる。
(説明)UAVを中継局又は基地局とすることができることから、障害物を回避して伝搬経路を形成することができることから、マルチパスの発生を抑制することができ、フェージングによる通信品質劣化を抑えることができる。また、UAVを中継局又は基地局として利用することにより、従来地上物に固定されている中継局又は基地局とは異なり、通信状態によりリアルタイムに中継局や基地局であるUAVの位置を時間的、空間的に最適化することが可能となる。そして、このような中継局又は基地局として機能するUAVに対して、ビルや自動車等の窓ガラスに設置されたアレーアンテナから電力の無線給電を行うことにより、UAVがベースステーションに帰還する頻度を著しく減少させることができ、連続した飛行時間が長くなる。飛行時間が長くなれば、基地局、中継局としての機能を1つのUAVに継続的に担わせることができ、通信効率が向上する。交代の際の代替機との引継ぎ機能を実行する際には少なからずより多くの遅延時間が発生するが、交代の頻度を限りなく少なくすることが出来るため、自機が抱える無線ネットワークで発生する遅延頻度を極力押さえることが出来る。
【0065】
(3)通信される情報の優先順位の選定が物理的に可能となる。
(説明)従来の無線通信システムでは、送受信される無線信号の優先順位の選定は、5Gでも利用されているように、無線信号の送受信前に送受信されるパイロット信号、又は情報に関する信号ヘッダに含まれるステータス情報に従い実行されている。非常/緊急事態の際には、指定された任意の情報を持つ無線信号品質が確保されるために最優先でUAVの飛行経路を自動的に判断し、従来の電気的な優先選定に加え、物理的に選定し、飛行することができる。
【0066】
(4)空間に存在するメインの通信には関係のない電波を回収(エナジーハーベスト)、及び蓄電することで、伝搬経路上の不要なマルチパス経路を断ち切ることにつながり、他システムとの共存がより効果的となる。
(説明)他のシステムとの干渉、同一の周波数を用いる隣接セル間のセル間干渉等の条件下において、不要電波の電力を回収することは、干渉波を他システムに与えず、また他システムから干渉波を受けないこととなり、受信点において不要なマルチパスの発生を抑制することに繋がる。
ただし、マルチパスからの通信経路を積極的に利用する通信方式においては、ソフト的に回収機能を停止(OFF)させることができる。
【0067】
(5)従来技術と比較して効率的な無線給電を行うことが可能となる。
(説明)MIMOアレーアンテナを用い、給電対象となるUAVの位置の情報をGNSS、又はMIMOアレーアンテナによるビームトラッキング等により取得し、ビームフォーミング技術によりUAVに対し無線給電を行うことができる。MIMOアレーアンテナは、ビルの窓に埋め込まれる場合、MIMOアレーアンテナとUAVとの間の障害物を少なくすることができることから、他システムからの干渉を抑えつつ給電を実行することができる。また、通信経路間損失を抑えることが出来るため、高効率な無線給電を実現することが可能となる。
【0068】
[変形例]
上述した実施の形態に示す各種構成は、周知技術や慣用手段から自明な範囲において様々な追加、置換、改変、削除等が可能である。また、通信システムは、5G、 6Gには限定されず、Wi-Fi、 LPWA、その他全ての無線プロトコル(変調信号、無変調信号、また変調信号の種類)に適用可能である。また、AM/FM波、ミリ波、光通信等を含めた無線通信周波数、信号周波数帯域にも本発明は制約を持たない。
【0069】
なお、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施の形態の構成の一部を他の実施の形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施の形態の構成に他の実施の形態の構成を加えることも可能である。また、各実施の形態の構成の一部について、他の公知の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【符号の説明】
【0070】
1…基地局、 2、3…ビル、 6…住宅、 7、8、9、10…伝搬経路、 12…建築物、 13…領域、 14…送信経路、 17、18…アレーアンテナ(中継器)
19~26…伝搬経路、 40…CPU、 41…ミキサ、 42…RFスイッチ、 43…プリアンプ、 44…パワーアンプ、 45…RFスイッチ、 46…電力分配器、 47~52…位相器、 61…窓ガラス、 62…アンテナ素子、 63…RF線路、 64…窓サッシ、 65…整流回路、 66…蓄電回路、 70…透明導体、 70…窓、 71…透明導体、 72…交差部、 73~78…貫通導体(VIA)、 A,B…アレーアンテナ、 ANT1~12…アンテナユニット。
図1
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図12