(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023156544
(43)【公開日】2023-10-25
(54)【発明の名称】カテーテルおよびガイディングデバイス
(51)【国際特許分類】
A61M 25/00 20060101AFI20231018BHJP
【FI】
A61M25/00 650
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020153959
(22)【出願日】2020-09-14
(71)【出願人】
【識別番号】000109543
【氏名又は名称】テルモ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141829
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 牧人
(74)【代理人】
【識別番号】100123663
【弁理士】
【氏名又は名称】広川 浩司
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 隆史
(72)【発明者】
【氏名】山本 圭一郎
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267AA01
4C267BB03
4C267BB04
4C267BB11
4C267BB63
4C267CC29
4C267EE01
4C267HH08
4C267HH09
(57)【要約】
【課題】取り外しや移動が容易であり、適切な位置に配置しやすい深度マーカーを有するカテーテルを提供する。
【解決手段】カテーテル1は、長尺なシャフト2と、シャフト2の基端側に配置される操作部3と、シャフト2の外周面を当該シャフト2の軸心方向へ摺動可能な深度マーカー51と、深度マーカー51の基端側に配置されて操作部3と連結可能な連結部52と、を有し、連結部52は、シャフト2の軸心方向へ長さを変更可能であり、深度マーカー51または連結部52は、深度マーカー51のシャフト2に対する軸心方向の位置を固定可能な固定部53を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺なシャフトと、
前記シャフトの基端側に配置される操作部と、
前記シャフトの外周面を当該シャフトの軸心方向へ摺動可能な深度マーカーと、
前記深度マーカーの基端側に配置されて前記操作部と連結可能な連結部と、を有し、
前記連結部は、前記シャフトの軸心方向へ長さを変更可能であり、
前記深度マーカーまたは前記連結部は、前記深度マーカーの前記シャフトに対する軸心方向の位置を固定可能な固定部を有することを特徴とするカテーテル。
【請求項2】
前記深度マーカーは、前記シャフトの外周面と密着する内周面を有する管状体であり、
前記深度マーカーの前記内周面は、前記シャフトの外周面に対して摩擦力により軸心方向の位置を保持可能であるとともに、外部から力を受けて軸心方向へ摺動可能であり、
前記深度マーカーの内周面は、前記固定部として機能することを特徴とする請求項1に記載のカテーテル。
【請求項3】
前記深度マーカーは、前記シャフトの外周面と隙間を有して対向する内周面を有する管状体と、前記シャフトの外周面と前記管状体の外周面の間に入り込んで前記管状体を前記シャフトに対して固定可能な楔部を備えた固定部と、を有することを特徴とする請求項1に記載のカテーテル。
【請求項4】
前記連結部は、前記シャフトを巻回するように螺旋状に形成されることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のカテーテル。
【請求項5】
前記深度マーカーおよび前記連結部は、一体的な管状体で形成され、
前記管状体は、軸心方向の少なくとも一箇所に、切断を容易とする切断誘導部を有し、
前記操作部に当接可能な前記管状体の基端は、前記固定部として機能することを特徴とする請求項1に記載のカテーテル。
【請求項6】
長尺なシャフトと、前記シャフトの基端側に配置される操作部と、を有するカテーテルを挿入可能なガイディングデバイスであって、
長尺なガイディングシャフトと、
前記ガイディングシャフトの基端側に配置されるガイディング操作部と、
前記ガイディング操作部から基端側へ延在する深度マーカーと、
前記深度マーカーの基端側に配置される保持部と、を有し、
前記深度マーカーは、前記ガイディング操作部から基端方向への長さを変更可能であり、
前記保持部は、前記カテーテルのシャフトが挿入されて、前記操作部に当接可能であることを特徴とするガイディングデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、血管等の管腔内で使用されるカテーテルおよびガイディングデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、心臓、血管、肝臓、脳、消化器、泌尿器などの病変部の治療を、皮膚に開けた穴から血管に挿入した長尺なカテーテルにより行うインターベンションが行われている。
【0003】
近年、TRI(Trans Radial Intervention)を用いて、手首の橈骨動脈からカテーテルを挿入して治療を行う手技が広く行われている(例えば、特許文献1を参照)。腕の動脈からカテーテルを導入することは、患者の身体的負担を小さくし、退院を早める等の効果がある。
【0004】
例えば、カテーテルを手首の動脈から下肢動脈の治療を行う場合、カテーテルの有効長が長いため、X線透視によるカテーテルの先端位置把握が煩雑となる。したがって、作業の簡略化、被ばく量低減のために、体外に位置するカテーテルの表面に配置されて目視可能な深度マーカーが必要とされている。深度マーカーを形成する方法として、印刷、レーザー照射、電解による方法が挙げられる。
【0005】
例えば印刷により深度マーカーを形成する場合、形成される深度マーカーのインクが体内で剥がれる可能性があるとともに、工程が煩雑である。また、レーザーにより深度マーカーを形成する場合、深度マーカーは黒色に近い色となるため、カテーテルの表面の色が黒色以外に限定される。また、電解により深度マーカーを形成する場合、カテーテルの深度マーカーを形成する部位の材料がステンレス等の金属に限定されるとともに、工程が煩雑である。
【0006】
そのため、例えば特許文献1には、カテーテルに取付可能な深度マーカーが記載されている。この深度マーカーは、血管内に入らないため安全であり、カテーテルの色や材料が限定されず、かつ配置が容易である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
カテーテルにおける深度マーカーの位置がずれていると、カテーテルを、適切な位置へ挿入できない可能性がある。このため、特許文献1に記載の深度マーカーは、カテーテルにおける位置を正確に確認しつつ取り付ける必要がある。
【0009】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、移動が容易であり、適切な位置に配置しやすい深度マーカーを有するカテーテルおよびガイディングデバイスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するカテーテルは、長尺なシャフトと、前記シャフトの基端側に配置される操作部と、前記シャフトの外周面を当該シャフトの軸心方向へ摺動可能な深度マーカーと、前記深度マーカーの基端側に配置されて前記操作部と連結可能な連結部と、を有し、前記連結部は、前記シャフトの軸心方向へ長さを変更可能であり、前記深度マーカーまたは前記連結部は、前記深度マーカーの前記シャフトに対する軸心方向の位置を固定可能な固定部を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
上記のように構成したカテーテルは、固定部が設けられることによって深度マーカーの移動が容易であり、かつ長さを変更可能な連結部によって深度マーカーを適切な位置に配置しやすい。
【0012】
前記深度マーカーは、前記シャフトの外周面と密着する内周面を有する管状体であり、前記深度マーカーの前記内周面は、前記シャフトの外周面に対して摩擦力により軸心方向の位置を保持可能であるとともに、外部から力を受けて軸心方向へ摺動可能であり、前記深度マーカーの内周面は、前記固定部として機能してもよい。これにより、深度マーカーのシャフトに対する軸心方向の位置の固定や移動を、容易に行うことができる。
【0013】
前記深度マーカーは、前記シャフトの外周面と隙間を有して対向する内周面を有する管状体と、前記シャフトの外周面と前記管状体の外周面の間に入り込んで前記管状体を前記シャフトに対して固定可能な楔部を備えた固定部と、を有してもよい。これにより、固定部をシャフトと管状体の間への固定部の配置や除去によって、深度マーカーのシャフトに対する軸心方向の位置の固定や移動を、容易に行うことができる。
【0014】
前記連結部は、前記シャフトを巻回するように螺旋状に形成されてもよい。これにより、深度マーカーがシャフトに沿って軸心方向へ移動しても、連結部は、巻回の径を変えつつシャフトに沿って伸縮できる。このため、深度マーカーを移動させても連結部が術者の操作の妨げとなりにくい。
【0015】
前記深度マーカーおよび前記連結部は、一体的な管状体で形成され、前記管状体は、軸心方向の少なくとも一箇所に、切断を容易とする切断誘導部を有し、前記操作部に当接可能な前記管状体の基端は、前記固定部として機能してもよい。これにより、管状体の基端を操作部に突き当てることで、深度マーカーを適切な位置に配置しやすい。また、切断誘導部を切断することで、管状体の操作部に当接する位置を容易に変更できる。
【0016】
上記目的を達成するガイディングデバイスは、長尺なシャフトと、前記シャフトの基端側に配置される操作部と、を有するカテーテルを挿入可能なガイディングデバイスであって、長尺なガイディングシャフトと、前記ガイディングシャフトの基端側に配置されるガイディング操作部と、前記ガイディング操作部から基端側へ延在する深度マーカーと、前記深度マーカーの基端側に配置される保持部と、を有し、前記深度マーカーは、前記ガイディング操作部から基端方向への長さを変更可能であり、前記保持部は、前記カテーテルのシャフトが挿入されて、前記操作部に当接可能であることを特徴とする。
【0017】
上記のように構成したガイディングデバイスは、挿入されるカテーテルの操作部が保持部に当接することで、カテーテルのガイディングデバイスへの挿入が制限される。すなわち、操作部が保持部に当接する際に、ガイディングデバイスのすぐ基端側に配置される深度マーカーが、シャフトの到達位置を示す深度マーカーとして機能する。そして、移動が容易であり、かつ長さを変更可能な深度マーカーによって、保持部を適切な位置に配置しやすい。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】第1実施形態に係るカテーテルを示す平面図であり、(A)は深度マーカーをシャフトの基端側に配置した状態、(B)は深度マーカーを先端側へ移動させた状態を示す。
【
図2】第1実施形態に係るカテーテルの先端部をガイディングデバイスへ挿入した状態を示す平面図であり、(A)は深度マーカーがガイディングデバイスに突き当たる前の状態、(B)は深度マーカーがガイディングデバイスに突き当たった状態を示す。
【
図3】第1実施形態に係るカテーテルの第1変形例を示す平面図であり、(A)は深度マーカーをシャフトの基端側に配置した状態、(B)は深度マーカーを先端側へ移動させた状態を示す。
【
図4】第1実施形態に係るカテーテルの第2変形例を示す図であり、(A)は縦断面図、(B)は(A)のA-A線に沿う断面図である。
【
図5】第1実施形態に係るカテーテルの第3変形例を示す縦断面図であり、(A)は深度マーカーをシャフトに固定した状態、(B)は深度マーカーをシャフトから移動可能とした状態を示す。
【
図6】第2実施形態に係るカテーテルの変形例を示す平面図であり、(A)は連結部の基端の固定部を操作部に当接させた状態、(B)は連結部の切断誘導部を切断した状態を示す。
【
図7】第3実施形態に係るガイディングデバイスを示す平面図である。
【
図8】第3実施形態に係るガイディングデバイスを示す平面図であり、(A)は深度マーカーを伸長させた状態、(B)は保持部にカテーテルの操作部を当接させた状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、図面の寸法は、説明の都合上、誇張されて実際の寸法とは異なる場合がある。また、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。本明細書において、カテーテルの生体管腔に挿入する側を「先端側」、操作する側を「基端側」と称することとする。
【0020】
ここで、ガイディングデバイス10または81とは、カテーテル1を血管内または病変部近傍まで配置可能なデバイスをいい、例えばガイディングカテーテル、ガイディングシース、ロングシース、イントロデューサーシース、血管造影カテーテル、マイクロカテーテルあるいはガイドワイヤーサポートカテーテルでもよく、ガイディング操作部11または83として、ハブ、止血弁、またはコネクターなどを有してもよい。
【0021】
また、深度マーカーとは、ガイディングデバイス10のすぐ基端側に配置され、カテーテル1のシャフト2の体内での到達位置を示す機能を有するものをいう。
【0022】
<第1実施形態>
第1実施形態に係るカテーテル1は、
図2に示すように、ガイディングカテーテルまたはガイディングシースであるガイディングデバイス10に挿入して使用される。カテーテル1は、例えば腕の橈骨動脈から血管内に導入されて下肢の動脈内まで挿入され、治療や診断等を行うために用いられる。下肢の動脈とは、大動脈腸骨動脈分岐部近傍、及びより末梢側の動脈である。なお、カテーテル1は、サポートカテーテル、マイクロカテーテル、ガイディングカテーテル等であるが、バルーンカテーテルであってもよい。
【0023】
カテーテル1は、
図1に示すように、長尺なシャフト2と、シャフト2の基端に連結される操作部3と、マーカー部5とを有している。操作部3は、ハブ31と、シャフト2およびハブ31の連結部位に設けられる耐キンクプロテクタ32とを有している。
【0024】
シャフト2は、可撓性を有する管状の部材であり、基端から先端にかけて内部にルーメン21が形成されている。ルーメン21は、カテーテル1の血管への挿入時に、ガイドワイヤが挿通される。また、ルーメン21は、薬液や塞栓物質、造影剤、医療器具等の通路として用いることもできる。
【0025】
シャフト2の有効長は、特に限定されないが、好ましくは1500mm~2600mmであり、より好ましくは1800mm~2300mm、さらに好ましくは2100mm~2300mmである。これにより、カテーテル1は、腕の動脈から下肢の動脈へ到達できる。なお、シャフト2の有効長は、血管やガイディングデバイス10等内へ挿入可能な部位の長さである。本実施形態において、有効長は、耐キンクプロテクタ32の最先端からシャフト2の最先端までの長さである。なお、シャフト2の有効長は、大腿動脈から導入する場合は、650mm以上、足背動脈や後脛骨動脈の遠位部からアプローチする場合は、300mm以上であることが好ましい。
【0026】
ハブ31は、シャフト2の基端部が接着剤、熱融着または止具(図示せず)等により液密に固着されている。ハブ31は、ルーメン21内へのガイドワイヤや医療器具の挿入口、ルーメン21内への薬液や塞栓物質、造影剤等の注入口等として機能し、また、カテーテル1を操作する際の把持部としても機能する。
【0027】
耐キンクプロテクタ32は、シャフト2の周囲を囲むように設けられる弾性材料からなり、シャフト2とハブ31の連結部位におけるシャフト2のキンクを抑制する。
【0028】
マーカー部5は、血管やガイディングデバイス10等に対してカテーテル1を挿入した長さを目視で確認できるようにする指標(マーカー)として使用される。マーカー部5は、マーカーとして機能する深度マーカー51と、深度マーカー51の基端側に配置される連結部52とを有している。
【0029】
深度マーカー51は、シャフト2の外周面を摺動可能な内周面を有し、シャフト2の軸心に沿って移動可能な管状体である。深度マーカー51は、例えば円管であるが、円管でなくてもよい。深度マーカー51の内周面は、シャフト2に対して固定可能な固定部53として機能する。深度マーカー51の内周面は、シャフト2の外周面に対して密着し、ある程度の力を作用させなければシャフト2の外周面から動かない程度の摩擦力により固定される。このために、深度マーカー51の内径は、シャフト2の外径よりも少しだけ大きい。一例として、シャフト2の外径が1.4mmである場合に、深度マーカー51の内径は1.42mmである。
【0030】
深度マーカー51は、例えば変形可能な金属チューブ、樹脂チューブ、またはこれらの複合体により形成されることが好ましい。深度マーカー51は、例えばゴム等の弾性体により形成されてもよい。この場合、深度マーカー51の内径は、シャフト2の外径よりも小さくてもよい。これにより、深度マーカー51は、弾性的に拡径した状態でシャフト2の外周面に密着し、弾性的な収縮力によってシャフト2に固定可能である。
【0031】
また、深度マーカー51は、深度マーカー51とシャフト2の間に滅菌ガスが入りやすくするための構造を有してもよい。例えば、深度マーカー51は、内周面に内歯車様の形状やねじ様の形状が形成されてもよい。また、深度マーカー51は、内周面から外周面へ貫通する少なくとも1つの孔が形成されてもよい。
【0032】
連結部52は、シャフト2の軸心方向へ伸縮可能であり、深度マーカー51を耐キンクプロテクタ32に連結する。連結部52の先端部は、深度マーカー51の基端部に連結され、連結部52の基端部は、耐キンクプロテクタ32に連結されている。連結部52は、シャフト2の周囲を巻回するように螺旋状に形成されている。連結部52が軸心方向へ収縮した状態において、連結部52の螺旋の内径は、シャフト2の外径よりも大きい。このため、連結部52は、螺旋の内径を縮径させるように変形することで、軸心方向へ伸長できる。なお、連結部52の基端部は、耐キンクプロテクタ32ではなく、ハブ31や、シャフト2の基端部に連結されてもよい。
【0033】
深度マーカー51の構成材料は、特に限定されないが、例えば、シリコンゴム等が挙げられる。
【0034】
深度マーカー51の外径は、ガイディングデバイス10の基端側に配置されるガイディング操作部の開口部12に入らないように、開口部12の内径よりも大きいことが好ましく、例えば2.3~10mmである。深度マーカー51の内径は、特に限定されないが、例えば0.7~2mmである。深度マーカー51の軸心方向の長さは、特に限定されないが、例えば1~30mmである。
【0035】
連結部52の構成材料は、特に限定されないが、例えば、ステンレス等が挙げられる。
【0036】
軸心方向へ最も伸長した状態の連結部52の軸心方向の長さは、特に限定されないが、例えば500~1100mmである。軸心方向へ最も収縮した状態の連結部52の軸心方向の長さは、特に限定されないが、例えば2~100mmである。
【0037】
次に、第1実施形態に係るカテーテル1の作用について説明する。
【0038】
始めに、術者は、深度マーカー51を把持し、シャフト2の軸心方向へ力を作用させる。深度マーカー51は、所定の力以上の力を受けることで、
図1(B)に示すように、シャフト2の外周面を摺動して移動する。このとき、螺旋状の連結部52が伸長する。術者は、シャフト2の軸心方向の望ましい位置に、深度マーカー51を配置する。深度マーカー51は、所定の力以上の力を受けなければシャフト2の外周面に対して摺動しない。このため、深度マーカー51は、内周面である固定部53によってシャフト2に固定される。なお、連結部52は、伸長可能な最大長さが決まっている。このため、連結部52によって耐キンクプロテクタ32に連結された深度マーカー51が到達可能な最も先端方向の位置は、決まっている。したがって、深度マーカー51を、連結部52が最も伸長した際の位置に配置することが容易である。深度マーカー51は、最大長さを超えた位置に配置されないため、適切な範囲を超えた使用が制限され、操作性や安全性の低下を抑制できる。
【0039】
次に、
図2(A)に示すように、患者の皮膚から血管内へ挿入されたガイディングカテーテルまたはガイディングシースであるガイディングデバイス10の開口部12に、カテーテル1の先端部を挿入する。術者は、マーカー部5の深度マーカー51の位置を確認しつつ、ガイディングデバイス10へカテーテル1を挿入できる。このため、術者は、カテーテル1の血管やガイディングデバイス10に対する挿入長さを、深度マーカー51によって容易に把握できる。
【0040】
深度マーカー51がガイディングハブ31に突き当たると、
図2(B)に示すように、カテーテル1のこれ以上の挿入が制限される。このため、カテーテル1の安全性および操作性の低下を抑制できる。なお、術者は、深度マーカー51がガイディングハブ31に突き当たった場合には、所定の力以上の力を深度マーカー51に作用させることで、深度マーカー51をシャフト2に沿って基端側へ移動させることもできる。このため、術者は、ガイディングデバイス10に対してカテーテル1をさらに先端側へ挿入することも可能である。
【0041】
術者は、必要に応じて、連結部52を切断することも可能である。これにより、深度マーカー51は、連結部52による制限なしに、シャフト2に対して移動可能となる。または、深度マーカー51を、シャフト2から取り除くこともできる。
【0042】
以上のように、第1実施形態に係るカテーテル1は、長尺なシャフト2と、シャフト2の基端側に配置される操作部3と、シャフト2の外周面を当該シャフト2の軸心方向へ摺動可能な深度マーカー51と、深度マーカー51の基端側に配置されて操作部3と連結可能な連結部52と、を有し、連結部52は、シャフト2の軸心方向へ長さを変更可能であり、深度マーカー51または連結部52は、深度マーカー51のシャフト2に対する軸心方向の位置を固定可能な固定部53を有する。
【0043】
上記のように構成したカテーテル1は、固定部53が設けられることによって深度マーカー51の取り外しや移動が容易であり、かつ長さを変更可能な連結部52によって深度マーカー51を適切な位置に配置しやすい。
【0044】
また、深度マーカー51は、シャフト2の外周面と密着する内周面を有する管状体であり、深度マーカー51の内周面は、シャフト2の外周面に対して摩擦力により軸心方向の位置を保持可能であるとともに、外部から力を受けて軸心方向へ摺動可能であり、深度マーカー51の内周面は、固定部53として機能する。これにより、深度マーカー51のシャフト2に対する軸心方向の位置の固定や移動を、容易に行うことができる。
【0045】
また、連結部52は、シャフト2を巻回するように螺旋状に形成される。これにより、深度マーカー51がシャフト2に沿って軸心方向へ移動しても、連結部52は、巻回の径を変えつつシャフト2に沿って伸縮できる。このため、深度マーカー51を移動させても連結部52が術者の操作の妨げとなりにくい。
【0046】
なお、連結部52は、
図3(A)に示す第1変形例のように、螺旋状ではなく、柔軟に撓むことが可能な線材であってもよい。術者は、
図3(B)に示すように、深度マーカー51を把持し、シャフト2の軸心方向へ力を作用させることで、連結部52を直線に近い形状に変形させつつ、深度マーカー51を望ましい位置まで移動させて固定できる。
【0047】
また、深度マーカー51の固定部55の構造は、特に限定されない。例えば、
図4に示す第2変形例のように、深度マーカー51は、管状体54と、管状体54の内周面とシャフト2の外周面の間に先端側または基端側から挿入可能な固定部55とを有してもよい。管状体54の内径は、シャフト2の外径よりも大きく、管状体54の内周面と、シャフト2の外周面の間に隙間が形成される。固定部55は、管状体54の内周面とシャフト2の外周面の間に、先端側または基端側から入ることが可能な楔部56を有している。楔部56の外周面は、軸心方向の端部へ向かってテーパ状に縮径している。固定部55は、シャフト2の軸心と垂直な断面が略C字形状である。すなわち、固定部55は、先端から基端へスリット57が形成された周方向へ非連続の管体である。固定部55の径方向へ最も厚い部分の肉厚は、管状体54の内周面とシャフト2の外周面の間の隙間よりも大きい。固定部55の径方向へ最も薄い部分の肉厚は、管状体54の内周面とシャフト2の外周面の間の隙間よりも小さい。固定部55は、スリット57の隙間を変化させることで、内径および外径を容易に変更できる。そして、固定部55の楔部56が設けられる側を管状体54の内周面とシャフト2の外周面の隙間に差し込むことで、固定部55が管状体54の内周面とシャフト2の外周面の間に挟まる。これにより、深度マーカー51をシャフト2に固定することができる。
【0048】
また、
図5に示す第3変形例のように、深度マーカー51は、ワイヤーグリッパー構造の固定部を有してもよい。深度マーカー51は、
図5(A)に示すように、筒状のカバー部61と、カバー部61の内部に移動可能に配置された移動部62と、カバー部61の内部に配置されてカバー部61とともに移動可能な複数のボール63(固定部)と、カバー部61の内部に配置されて移動部62に力を付与するばね64とを備えている。移動部62の一部は、カバー部61を貫通する内腔の一端側から突出している。移動部62は、カバー部61の内腔と連通する内腔を有している。したがって、カバー部61および移動部62を、シャフト2が貫通できる。移動部62は、ボール63を収容する収容部65が形成されている。ばね64は、移動部62を、当該移動部62がカバー部61にから突出する方向へ付勢している。なお、移動部62がカバー部61から突出する方向は、先端方向または基端方向のいずれもあり得る。カバー部61は、移動部62を収容する内周面に、移動部62が突出する方向に向かって縮径するテーパ面66が形成されている。ボール63は、シャフト2の外周面およびテーパ面66に接触可能である。ボール63は、ばね64によって付勢される移動部62によって、移動部62とともに移動し、テーパ面66と当接可能である。これにより、複数のボール63は、テーパ面66によってシャフト2に向かって押し付けられ、深度マーカー51をシャフト2に固定する。すなわち、複数のボール63は、固定部として機能する。
図5(B)に示すように、カバー部61から突出している移動部62をカバー部61へ押し込むと、テーパ面66からボール63へ作用する力が除去され、ボール63によるシャフト2の固定を解除できる。
【0049】
<第2実施形態>
第2実施形態に係るカテーテル70は、
図6に示すように、深度マーカー72および連結部73を有するマーカー部71が、1つの管状体54で形成される点で、第1実施形態と異なる。
【0050】
マーカー部71は、シャフト2の外周面を摺動可能な内周面を有し、シャフト2の軸心に沿って移動可能である。マーカー部71は、例えば円管であるが、円管でなくてもよい。マーカー部71の内周面は、第1実施形態と同様に、シャフト2の外周面に対して、ある程度の力を作用させなければ動かない程度の摩擦力により固定される。すなわち、マーカー部71の内周面は、固定部として機能する。なお、マーカー部71の内周面は、シャフト2の外周面とある程度の隙間を有して接触して、固定部として機能しなくてもよい。
【0051】
深度マーカー72は、マーカー部71の先端側に配置される。深度マーカー72は、見分けやすいように、例えば、マーカーの先端部において先端側へ向かって広がる外周面を有する。なお、深度マーカー72は、連結部73から連続する一定の外径を有してもよい。
【0052】
連結部73は、マーカー部71の深度マーカー72の基端側に配置される。連結部73は、略一定の外径を有していることが好ましいが、これに限定されない。連結部73は、軸心方向の少なくとも一箇所に、第1切断誘導部74(切断誘導部)が形成され、周方向の少なくとも一箇所に、第2切断誘導部75(切断誘導部)が形成される。第1切断誘導部74および第2切断誘導部75は、術者が切断しやすくする部位であり、隣接する部位よりも低い剛性で形成されている。第1切断誘導部74および第2切断誘導部75は、例えば、溝、切れ込み、ミシン目状に並ぶ複数の小孔、隣接する部位よりも柔らかい材料等により形成される。第1切断誘導部74および第2切断誘導部75の各々は、複数設けられることが好ましい。これにより、どの位置で切断するかの選択肢が増加する。連結部73の基端は、操作部3の耐キンクプロテクタ32に当接可能である。したがって、連結部73の基端は、固定部としても機能し得る。また、切断誘導部はマーカー部71の長軸に沿って、当該長軸を中心にらせん状に設けられてもよい。
【0053】
次に、第2実施形態に係るカテーテル70の作用について説明する。
【0054】
始めに、術者は、マーカー部71を把持し、シャフト2の軸心方向へ力を作用させる。マーカー部71は、所定の力以上の力を受けることで、シャフト2の外周面を摺動して移動する。術者は、マーカー部71の基端側に配置される連結部73の基端を、操作部3に当接させることができる。これにより、深度マーカー72を含むマーカー部71は、これ以上基端側へ移動することが制限される。すなわち、連結部73の基端は、深度マーカー72の軸心方向の位置を固定する固定部として機能する。したがって、深度マーカー72を、連結部73を操作部3に当接させた際の位置に配置することが容易である。
【0055】
術者は、
図6(B)に示すように、マーカー部71のいずれかの第1切断誘導部74を切断することで、マーカー部71の基端部の一部を取り除き、マーカー部71の軸心方向の長さを変更することができる。なお、マーカー部71の先端側の部位を取り除くこともできる。第1切断誘導部74を切断する際には、取り除く部分の第2切断誘導部75も切断することで、取り除く部分を、シャフト2から離脱させることが容易となる。術者は、マーカー部71の長さを変更した後に、マーカー部71を基端側へ移動させて、マーカー部71の新しい基端を操作部3に当接させることができる。これにより、マーカー部71の先端に配置される深度マーカー72の位置を、望ましい位置に設定できる。
【0056】
次に、患者の皮膚から血管内へ挿入されたガイディングカテーテル70またはガイディングシースであるガイディングデバイス10の開口部12に、カテーテル70の先端部を挿入する。術者は、マーカー部71の深度マーカー72の位置を確認しつつ、ガイディングデバイス10へカテーテル70を挿入できる。このため、術者は、カテーテル70の血管やガイディングデバイス10に対する挿入長さを、深度マーカー72によって容易に把握できる。
【0057】
深度マーカー72がガイディングハブ31に突き当たると、カテーテル70のこれ以上の挿入が制限される。このため、カテーテル70の安全性および操作性の低下を抑制できる。
【0058】
以上のように深度マーカー72および連結部73は、一体的な管状体54で形成され、管状体54は、軸心方向の少なくとも一箇所に、切断を容易とする切断誘導部を有し、操作部3に当接可能な管状体54の基端は、固定部として機能する。これにより、管状体54の基端を操作部3に突き当てることで、深度マーカー72を適切な位置に配置しやすい。また、切断誘導部を切断することで、管状体54の操作部3に当接する位置を容易に変更できる。なお、連結部73の基端が固定部として機能するとともに、管状体54の内周面も、固定部として機能してもよい。
【0059】
<第3実施形態>
第3実施形態において、深度マーカー84は、
図7に示すように、ガイディングカテーテル101またはガイディングシースであるガイディングデバイス81に設けられる点で、ガイディングデバイス81に挿入されるカテーテル1に深度マーカー51が設けられる第1、第2実施形態と異なる。ガイディングデバイス81は、
図8に示すように、カテーテル101を挿入されて、カテーテル101を目的の位置までガイドするために使用される。
【0060】
ガイディングデバイス81は、
図7に示すように、長尺な管体であるガイディングシャフト82と、ガイディングシャフト82の基端側に配置されるガイディング操作部83と、ガイディング操作部83から基端側へ延在する深度マーカー84と、深度マーカー84の基端側に配置される管状の保持部85とを有している。ガイディング操作部83は、耐キンクプロテクタ86と、ガイディングハブ87とを有している。
【0061】
深度マーカー84は、ガイディングハブ87から基端側へ延びる螺旋状の線材である。深度マーカー84は、例えば、ある程度の力を受けて塑性変形する材料により形成される。これにより、深度マーカー84は、自己の変形により長さを変更でき、かつ変更した長さを維持することができる。深度マーカー84の構成材料は、特に限定されないが、例えばステンレス等が挙げられる。なお、深度マーカー84は、予め設定された長さから変更されない構造であってもよい。この場合、深度マーカー84は、弾性変形しやすい材料により形成されてもよい。
【0062】
保持部85は、ガイディングデバイス81とは異なる他のカテーテル101のシャフト102が挿入されて、シャフト102の基端側に配置される操作部103に当接可能である。保持部85は、例えば変形可能な金属チューブ、樹脂チューブ、またはこれらの複合体により形成されることができる。保持部85は、操作部103に確実に当接可能であれば、管状でなくてもよく、例えばリング状であってもよい。保持部85の構成材料は、特に限定されないが、例えば、ナイロン等が挙げられる。保持部85の内径は、シャフト102の外径よりも大きく、保持部85の内周面と、シャフト102の外周面の間に隙間が形成される。したがって、シャフト102の外周面は、保持部85の内周面を滑らかに摺動できる。このため、シャフト102が保持部85の内部を移動する際に、保持部85は、シャフト102から大きな摩擦力を受けず、シャフト102とともに移動しない。
【0063】
ガイディングシャフト82は、可撓性を有する管状の部材であり、基端から先端にかけて内部にガイディングルーメン88が形成されている。ガイディングルーメン88は、カテーテル101を目的の位置まで通すことができる。
【0064】
ガイディングハブ87は、ガイディングシャフト82の基端部が接着剤、熱融着または止具(図示せず)等により液密に固着されている。ガイディングハブ87は、ガイディングルーメン88内へのカテーテル101やガイドワイヤの挿入口として機能し、また、ガイディングデバイス81を操作する際の把持部としても機能する。
【0065】
次に、第3実施形態におけるガイディングデバイス81の作用について説明する。
【0066】
始めに、術者は、保持部85または深度マーカー84を把持し、ガイディングハブ87から離すように、ガイディングシャフト82の軸心に沿って基端側へ移動させる。これにより、螺旋状の深度マーカー84は、所定の力以上の力を受けることで塑性変形して伸長する。術者は、ガイディングハブ87より基端側の望ましい位置に、保持部85を配置する。なお、深度マーカー84は、伸長可能な最大長さが決まっている。このため、深度マーカー84の基端部に連結された保持部85が到達可能な最も基端方向の位置は、決まっている。したがって、保持部85は、最大長さを超えた位置に配置されないため、適切な範囲を超えた使用が制限され、操作性や安全性の低下を抑制できる。
【0067】
次に、術者は、
図8(A)に示すように、カテーテル101を保持部85の内腔に挿入し、先端方向へ移動させる。カテーテル101は、螺旋状の深度マーカー84の内部を通り、ガイディングハブ87の開口部12からガイディングルーメン88を通って、ガイディングシャフト82よりも先端側へ到達することができる。シャフト102は、保持部85の内部を摺動して移動する際に、保持部85から大きな摩擦力を受けない。このため、シャフト102は、保持部85に阻害されずに、先端方向へ移動できる。したがって、ガイディングハブ87から保持部85までの距離が維持される。
【0068】
術者は、マーカー部71の深度マーカー84の位置を確認しつつ、ガイディングデバイス81へカテーテル101を挿入できる。このため、術者は、カテーテル101の血管やガイディングデバイス81に対する挿入長さを、深度マーカー84によって容易に把握できる。
【0069】
カテーテル101の操作部103が保持部85に突き当たると、
図8(B)に示すように、カテーテル101のこれ以上の挿入が制限される。このため、カテーテル101の安全性および操作性の低下を抑制できる。操作部103が保持部85に当接する際に、ガイディングデバイス81のすぐ基端側に配置される深度マーカー84が、シャフト102の到達位置を示す深度マーカー84として機能する。そして、移動が容易であり、かつ長さを変更可能な深度マーカー84によって、保持部85を適切な位置に配置しやすい。
【0070】
術者は、深度マーカー84がガイディングハブ87に突き当たった場合には、所定の力以上の力を深度マーカー84に作用させることで、深度マーカー84をシャフト102に沿って収縮させることもできる。このため、術者は、ガイディングデバイス81に対してカテーテル101をさらに先端側へ挿入することも可能である。
【0071】
以上のように、第3実施形態におけるガイディングデバイス81は、長尺なシャフト102と、シャフト102の基端側に配置される操作部103と、を有するカテーテル101を挿入可能なガイディングデバイス81であって、長尺なガイディングシャフト82と、ガイディングシャフト82の基端側に配置されるガイディング操作部83と、ガイディング操作部83から基端側へ延在する深度マーカー84と、深度マーカー84の基端側に配置される保持部85と、を有し、深度マーカー84は、ガイディング操作部83から基端方向への長さを変更可能であり、保持部85は、カテーテル101のシャフト102が挿入されて、操作部103に当接可能である。
【0072】
上記のように構成したガイディングデバイス81は、挿入されるカテーテル101の操作部103が保持部85に当接することで、カテーテル101のガイディングデバイス81への挿入が制限される。すなわち、操作部103が保持部85に当接する際に、ガイディングデバイス81のすぐ基端側に配置される深度マーカー84が、シャフト102の到達位置を示す深度マーカー84として機能する。そして、移動が容易であり、かつ長さを変更可能な深度マーカー84によって、保持部85を適切な位置に配置しやすい。
【0073】
なお、本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内において当業者により種々変更が可能である。例えば、カテーテルは、腕の動脈以外の血管から挿入されてもよい。また、カテーテルは、下肢の動脈以外の血管の治療や診断に用いられてもよい。また、カテーテルは、胆管、気管、食道、尿道、またはその他の生体管腔内や体腔内に挿入されて、治療や診断等を行うために用いられてもよい。
【符号の説明】
【0074】
1、70、101 カテーテル
10、81 ガイディングデバイス
11、83 ガイディング操作部
12 開口部
2、102 シャフト
21 ルーメン
3、103 操作部
31 ハブ
32、86 耐キンクプロテクタ
5、71 マーカー部
51、72、84 深度マーカー
52、73 連結部
53、55 固定部
54 管状体
56 楔部
57 スリット
61 カバー部
62 移動部
63 ボール(固定部)
64 ばね
65 収容部
66 テーパ面
74 第1切断誘導部(切断誘導部)
75 第2切断誘導部(切断誘導部)
82 ガイディングシャフト
85 保持部
87 ガイディングハブ
88 ガイディングルーメン