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特開2023-156632ソール構造、およびそれを備えたテニス用シューズ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023156632
(43)【公開日】2023-10-25
(54)【発明の名称】ソール構造、およびそれを備えたテニス用シューズ
(51)【国際特許分類】
   A43B 5/10 20060101AFI20231018BHJP
   A43B 13/22 20060101ALI20231018BHJP
【FI】
A43B5/10
A43B13/22 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022066114
(22)【出願日】2022-04-13
(71)【出願人】
【識別番号】000005935
【氏名又は名称】美津濃株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】八幡 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】高橋 祥剛
(72)【発明者】
【氏名】篠田 茉那
【テーマコード(参考)】
4F050
【Fターム(参考)】
4F050AA01
4F050BA07
4F050BA55
4F050HA53
4F050HA56
4F050HA58
4F050HA73
4F050JA04
(57)【要約】
【課題】アウトソールの屈曲性を発揮しつつ、着用者の足の拇指球に対応する位置を重視したアウトソールのトラクション性を高めるようにする。
【解決手段】アウトソール2は、アウトソール本体13および複数の突出部14を有する。各突出部14は、ジグザグ部15と、第1エッジ部17と、第2エッジ部18と、を含む。各突出部14は、底面視において、第1領域R1に位置するジグザグ部15の1周期の長さT1が、第2領域R2に位置するジグザグ部15の1周期の長さT2よりも短くなるように構成されている。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アウトソールを備えたソール構造であって、
前記アウトソールは、底面視において、前記アウトソールにおける着用者の足の拇指球に対応する位置を含む第1領域と、前記第1領域を除いた第2領域とに分かれており、
前記アウトソールは、
アウトソール本体と、
各々が前記アウトソール本体の下面から下方に向かって突出しかつ足長方向に互いに間隔をあけて配置される複数の突出部と、を有し、
前記各突出部は、
底面視において、足幅方向に沿って延びかつ足長方向に振幅するジグザグ状に形成されたジグザグ部と、
底面視において、各々が前記ソール構造の前側に向かって先細るように形成された複数の第1エッジ部と、
底面視において、各々が前記ソール構造の後側に向かって先細るように形成された複数の第2エッジ部と、を含み、
前記各突出部は、底面視において、前記第1領域に位置する前記ジグザグ部の1周期の長さが、前記第2領域に位置する前記ジグザグ部の1周期の長さよりも短くなるように構成されている、ソール構造。
【請求項2】
請求項1に記載のソール構造において、
前記第1領域と前記第2領域との足幅方向の境界は、底面視において、前記アウトソールの足幅方向略中央よりも外甲側寄りに位置している、ソール構造。
【請求項3】
請求項1に記載のソール構造において、
前記各第1エッジ部または前記各第2エッジ部に対応する位置では、断面視において、前記各突出部の後壁面が前記アウトソール本体の下面に対して略垂直に延びている、ソール構造。
【請求項4】
請求項1に記載のソール構造において、
前記各第1エッジ部または前記各第2エッジ部に対応する位置では、断面視において、前壁面が前記アウトソール本体の下面に対して略垂直に延びている、ソール構造。
【請求項5】
請求項1に記載のソール構造において、
前記第1領域では、底面視において、前記ジグザグ部の中途部が部分的に分断されている、ソール構造。
【請求項6】
請求項1に記載のソール構造において、
前記第1領域では、底面視において、前記ジグザグ部同士の足長方向の間隔が、前記第2領域に位置する前記ジグザグ部同士の足長方向の間隔よりも大きい、ソール構造。
【請求項7】
請求項1に記載のソール構造において、
前記各突出部は、少なくとも1つの枝部を含み、
前記枝部は、底面視において、前記第1領域に配置され、かつ、前記ジグザグ部の中途部から前記ジグザグ部の延伸方向と交差する方向に向かって延びており、
前記枝部の先端部は、前記第1エッジ部または前記第2エッジ部として構成されている、ソール構造。
【請求項8】
請求項1に記載のソール構造において、
前記第1領域に位置する前記各突出部は、断面視において、前記アウトソール本体の下面から前記各突出部の下端部までの高さが、前記第2領域に位置する前記各突出部の該高さよりも高くなるように構成されている、ソール構造。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載のソール構造を備えた、テニス用シューズ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ソール構造、およびそれを備えたテニス用シューズに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、テニス用シューズに適用されるソール構造に関し、例えば特許文献1に示されるものが知られている。
【0003】
特許文献1は、アウトソールを備えたソール構造に係るものである。アウトソールは、各々がアウトソールの下面から下方に向かって突出しかつ足長方向に互いに間隔をあけて配置される複数のトレッド要素を有する。各トレッド要素は、底面視において、足幅方向に沿って延びかつ足長方向に振幅するジグザグ状に形成されている。各トレッド要素は、底面視において、各々がソール構造の前側に向かって先細るように形成された複数の山部と、各々がソール構造の後側に向かって先細るように形成された複数の谷部と、を含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2015/0181976号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のソール構造では、複数のトレッド要素により、アウトソールが足長方向に屈曲しやすくなる。また、各トレッド要素に形成されたエッジ状の山部および谷部により、各トレッド要素が地面または砂入り人工芝コートを含む不整地の路面(以下「地面等」という)に突き刺さりやすくなっている。すなわち、アウトソールのトラクション性が発揮される。
【0006】
上記各トレッド要素では、底面視において、山部と山部との足幅方向の間隔が、内甲側から外甲側に亘って略一定となっている。すなわち、1つのトレッド要素では、足幅方向略中央よりも内甲側寄りに位置する山部および谷部の数量と、足幅方向略中央よりも外甲側寄りに位置する山部および谷部の数量とが略同じとなっている。これにより、アウトソールにおける足幅方向のトラクション性が一様に得られる。
【0007】
しかしながら、上記ソール構造において、アウトソールの、着用者の足の拇指球に対応する位置(すなわち、着用者の足の前足部における足幅方向略中央よりも内甲側寄りの位置)では、上記トラクション性が相対的に低くなっていた。その結果、上記ソール構造では、例えばテニスのような瞬発性が要求される競技において、例えば着用者の足の拇指球を基軸として任意の方向に蹴り出す動作を行うときに、着用者の足の姿勢を地面等に対して安定させることができず、蹴り出し力を十分に発揮することができないという問題があった。
【0008】
本開示は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、アウトソールの屈曲性を発揮しつつ、着用者の足の拇指球に対応する位置を重視したアウトソールのトラクション性を高めることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、第1の開示はアウトソールを備えたソール構造に係るものであり、アウトソールは、底面視において、アウトソールにおける着用者の足の拇指球に対応する位置を含む第1領域と、第1領域を除いた第2領域とに分かれている。アウトソールは、アウトソール本体と、各々がアウトソール本体の下面から下方に向かって突出しかつ足長方向に互いに間隔をあけて配置される複数の突出部と、を有する。各突出部は、底面視において、足幅方向に沿って延びかつ足長方向に振幅するジグザグ状に形成されたジグザグ部と、底面視において、各々がソール構造の前側に向かって先細るように形成された複数の第1エッジ部と、底面視において、各々がソール構造の後側に向かって先細るように形成された複数の第2エッジ部と、を含む。そして、各突出部は、底面視において、第1領域に位置するジグザグ部の1周期の長さが、第2領域に位置するジグザグ部の1周期の長さよりも短くなるように構成されている。
【0010】
第1の開示では、各々が足長方向に互いに間隔をあけて配置される複数の突出部により、アウトソール本体が足長方向に屈曲しやすくなる。すなわち、アウトソールの屈曲性が発揮される。この屈曲性により、アウトソールの形状を、テニスなどの競技中における着用者の足の様々な動作に追従させることが可能となる。
【0011】
また、第1の開示では、複数の第1エッジ部および複数の第2エッジ部により、各突出部が地面等に突き刺さりやすくなる。すなわち、アウトソールのトラクション性が向上する。このトラクション性により、テニスなどの競技中における着用者の足の姿勢を地面等に対して安定させることが可能となる。
【0012】
そして、各突出部は、底面視において、第1領域に位置するジグザグ部の1周期の長さが、第2領域に位置するジグザグ部の1周期の長さよりも短くなるように構成されている。かかる構成によれば、1つのジグザグ部において、第1領域に位置する第1エッジ部および第2エッジ部の数量が、第2領域に位置する第1エッジ部および第2エッジ部の数量よりも多くなる。これにより、第1領域では、第2領域と比較して、アウトソールのトラクション性がより一層向上する。その結果、例えばテニスのような瞬発性が要求される競技では、例えば着用者の足の拇指球を基軸として任意の方向に蹴り出す動作を行うときに、着用者の足の姿勢を地面等に対して安定させつつ、蹴り出し力を高めることが可能となる。
【0013】
したがって、第1の開示では、アウトソールの屈曲性を発揮しつつ、着用者の足の拇指球に対応する位置を重視したアウトソールのトラクション性を高めることができる。
【0014】
第2の開示は、第1の開示において、第1領域と第2領域との足幅方向の境界は、底面視において、アウトソールの足幅方向略中央よりも外甲側寄りに位置している。
【0015】
この第2の開示では、第1領域が足幅方向において第2領域よりも広くなる。その結果、1つのジグザグ部において、第1領域に位置する第1エッジ部および第2エッジ部の数量が、第2領域に位置する第1エッジ部および第2エッジ部の数量よりも多くなる。これにより、アウトソールにおける第1領域のトラクション性を向上させることができる。
【0016】
第3の開示は、第1の開示において、各第1エッジ部または各第2エッジ部に対応する位置では、断面視において、各突出部の後壁面がアウトソール本体の下面に対して略垂直に延びている。
【0017】
この第3の開示では、略垂直状態の後壁面により、アウトソールのトラクション性を高めることが可能となる。その結果、テニスのような競技では、例えば着用者が蹴り出す動作を行うときの、着用者の足の姿勢を地面等に対して安定させることができる。
【0018】
第4の開示は、第1の開示において、各第1エッジ部または各第2エッジ部に対応する位置では、断面視において、前壁面がアウトソール本体の下面に対して略垂直に延びている。
【0019】
第4の開示では、略垂直状態の前壁面により、アウトソールのトラクション性を高めることが可能となる。その結果、テニスのような競技では、例えば着用者が前方に向かって走行した後に急停止を行うときの、着用者の足の姿勢を地面等に対して安定させることができる。
【0020】
第5の開示は、第1の開示において、第1領域では、底面視において、ジグザグ部の中途部が部分的に分断されている。
【0021】
第5の開示では、第1領域に位置するジグザグ部の、地面等に対する接地面積が相対的に減少する。その結果、第1領域では、各突出部4が地面等に突き刺さりやすくなる。したがって、アウトソールの、第1領域のトラクション性をより一層向上させることができる。
【0022】
第6の開示は、第1の開示において、第1領域では、底面視において、ジグザグ部同士の足長方向の間隔が、第2領域に位置するジグザグ部同士の足長方向の間隔よりも大きい。
【0023】
第6の開示では、第1領域の、アウトソール本体の下面に対する複数の突出部の配置密度が、第2領域の該配置密度よりも小さくなる。その結果、第1領域に位置する各突出部が地面等に対して突き刺さりやすくなる。したがって、アウトソールの、第1領域のトラクション性をより一層向上させることができる。
【0024】
第7の開示は、第1の開示において各突出部は、少なくとも1つの枝部を含み、枝部は、底面視において、第1領域に配置され、かつ、ジグザグ部の中途部からジグザグ部の延伸方向と交差する方向に向かって延びている。そして、枝部の先端部は、第1エッジ部または第2エッジ部として構成されている。
【0025】
第7の開示では、アウトソールの、ジグザグ部の延伸方向と交差する方向におけるトラクション性を高めることができる。
【0026】
第8の開示は、第1の開示において、第1領域に位置する各突出部は、断面視において、アウトソール本体の下面から各突出部の下端部までの高さが、第2領域に位置する各突出部の該高さよりも高くなるように構成されている。
【0027】
第8の開示では、第1領域に位置する各突出部が地面等に対して突き刺さりやすくなる。その結果、アウトソールの、第1領域のトラクション性をより一層向上させることができる。
【0028】
第9の開示は、第1~第8のいずれか1つのソール構造を備えた、テニス用シューズである。
【0029】
第9の開示では、上記第1~第8の開示と同様の作用効果を奏するテニス用シューズを得ることができる。
【発明の効果】
【0030】
以上説明したように、本開示によると、アウトソールの屈曲性を発揮しつつ、着用者の足の拇指球に対応する位置を重視したアウトソールのトラクション性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1図1は、本開示の実施形態に係るソール構造を上方から見て示す斜視図である。
図2図2は、図1に示したソール構造を下方から見て示す斜視図である。
図3図3は、図1に示したソール構造の平面図である。
図4図4は、図1に示したソール構造の底面図である。
図5図5は、図3のV-V線断面図である。
図6図6は、図3のVI-VI線断面図である。
図7図7は、図4に示したVII部の部分拡大図である。
図8図8は、4つの突出部からなる群を概略的に示した図である。
図9図9は、図7のIX-IX線断面図である。
図10図10は、図7のX-X線断面図である。
図11図11は、図7のXI-XI線断面図である。
図12図12は、図7のXII-XII線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本開示の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本開示、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
【0033】
図1図5は、本開示の実施形態に係るソール構造1を示している。このソール構造1を備えたシューズは、例えばテニスなどの瞬発的な動作が要求されるスポーツに用いられる。
【0034】
本開示の実施形態において、ソール構造1は、左足用のみを例示している。右足用のソール構造は、左足用のソール構造と左右対称になるように構成されている。以下の説明では、左足用のソール構造のみについて説明し、右足用のソール構造の説明は省略する。
【0035】
以下の説明において、各図に示した「上」および「下」は、ソール構造1における厚さ方向(上下方向)の位置関係を表している。また、各図に示した「前」および「後」は、ソール構造1における足長方向(前後方向)の位置関係を表している。また、各図に示した「内甲側」および「外甲側」は、ソール構造1における足幅方向の位置関係を表している。
【0036】
さらに、図3および図4に示すように、ソール構造1において、着用者の足の前足部に対応する範囲を符号Fにより示し、着用者の足の中足部に対応する範囲を符号Mにより示し、着用者の足の後足部に対応する範囲を符号Hにより示すものとする。
【0037】
図1図6に示すように、ソール構造1は、アウトソール2およびミッドソール3を備えている。なお、以下では、説明の便宜上、ミッドソール3の構成をアウトソール2の構成よりも先に説明する。
【0038】
(ミッドソール)
ミッドソール3は、着用者の足裏面を支持するように構成されている。ミッドソール3は、厚さ方向においてアウトソール2の上側に積層配置されている。ソール構造1を備えたシューズでは、着用者の足を覆うためのアッパー4が例えばミッドソール3に設けられる。
【0039】
ミッドソール3は、アウトソール2よりも剛性が低い軟質の弾性材により形成されている。具体的に、ミッドソール3の材料としては、例えばエチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)等の熱可塑性合成樹脂やその発泡体、ポリウレタン(PU)等の熱硬化性樹脂やその発泡体、ブタジエンラバーやクロロプレンラバー等のラバーやその発泡体などが適している。ミッドソール3の硬度は、アスカーCスケールで、例えば15C~65Cの範囲に設定されるのが好ましい。
【0040】
図5および図6に示すように、ミッドソール3は、上下に分離されている。具体的に、ミッドソール3は、下側ミッドソール部5および上側ミッドソール部6を有する。
【0041】
下側ミッドソール部5は、ソール構造1における着用者の足の前足部Fから後足部Hに亘る範囲に対応して配置されている。下側ミッドソール部5は、アウトソール2の上側に積層配置されている。下側ミッドソール部5の下面は、アウトソール2の上面(後述するアウトソール本体13の上面)と対向している。
【0042】
上側ミッドソール部6は、下側ミッドソール部5の上側に積層配置されている。具体的に、上側ミッドソール部6は、下側ミッドソール部5の上面に積層配置されている。上側ミッドソール部6の下面は、下側ミッドソール部5の上面に対して接着剤などにより固着される。
【0043】
上側ミッドソール部6の上面は、足裏支持面7として構成されている。足裏支持面7は、着用者の足裏を直接的に支持するように構成されていてもよく、あるいは、インソール(図示せず)などを介して着用者の足裏を支持するように構成されていてもよい。
【0044】
図3図5、および図6に示すように、ミッドソール3には、第1収容部8および第2収容部10が設けられている。第1収容部8は、ソール構造1における着用者の足の前足部Fに対応する位置に配置されている。第1収容部8には、第1緩衝部9が埋設されている。第2収容部10は、ソール構造1における着用者の足の後足部Hに対応する位置に配置されている。第2収容部10には、第2緩衝部11が埋設されている。第1および第2緩衝部11,12は、例えば、ミッドソール3の材料と同じ材料により構成されている。
【0045】
図3および図5に示すように、ミッドソール3の厚さ方向略中間部には、補強プレート12が設けられている。補強プレート12は、ソール構造1において着用者の足の中足部Mから後足部Hに亘る範囲の剛性を高めるための部材である。補強プレート12は、ソール構造1において着用者の足の中足部Mおよび後足部Hに対応する位置に配置されている。補強プレート12は、下側ミッドソール部5と上側ミッドソール部6との間に積層配置されている。
【0046】
補強プレート12は、ミッドソール3およびアウトソール2よりも剛性が高い薄肉層として構成されている。補強プレート12は、好ましくは硬質弾性材により構成されている。硬質弾性材としては、例えば、熱可塑性ポリウレタン(TPU)やポリアミドエラストマー(PAE)、ABS樹脂等の熱可塑性樹脂、又はエポキシ樹脂等や不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)が挙げられる。なお、炭素繊維やアラミド繊維、ガラス繊維等を強化用繊維とし、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂をマトリックス樹脂とした繊維強化プラスチック(FRP)を用いてもよい。
【0047】
(アウトソール)
図4に示すように、アウトソール2は、ソール構造1における着用者の前足部Fから後足部Hに亘る範囲に対応して配置されている。図5および図6に示すように、アウトソール2は、厚さ方向において下側ミッドソール部5よりも下側に積層配置されている。図1および図2に示すように、アウトソール2の内甲側に対応する位置には、立ち上がり部13aが設けられている。立ち上がり部13aは、後述するアウトソール本体13の周縁部から上方に向かって立ち上がるように形成されている。
【0048】
アウトソール2は、ミッドソール3よりも高硬度の硬質弾性材により構成されている。具体的に、アウトソール2の材料としては、例えばエチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)等の熱可塑性合成樹脂、ポリウレタン(PU)等の熱硬化性樹脂、ブタジエンラバーやクロロプレンラバー等のラバー材、またはそれらを発泡させたフォーム材が適している。アウトソール2の硬度は、デュロメーターCまたはAにおいて、例えば50A~80A(より好ましくは60A~70A)に設定されるのが好ましい。
【0049】
図4に示すように、アウトソール2は、底面視において第1領域R1と第2領域R2とに分かれている。第1領域R1は、底面視において、アウトソール2における着用者の足の拇指球(図示せず)に対応する位置を含む領域である。第2領域R2は、底面視において第1領域R1を除いた領域である。
【0050】
第1領域R1と第2領域R2との足幅方向の境界B1は、底面視において、アウトソール2の足幅方向略中央よりも外甲側寄りに位置している。具体的に、境界B1は、例えば、アウトソール2における着用者の足の第3中足骨(図示せず)に対応する位置よりも外甲側寄りに位置している。すなわち、境界B1は、アウトソール2の、着用者の足の拇指球に対応する位置よりも外甲側寄りの位置に設定されている。
【0051】
第1領域R1と第2領域R2との足長方向の境界B2は、底面視において、アウトソール2の、着用者の足の前足部Fに対応する位置と中足部Mに対応する位置との境界に位置している。すなわち、境界B2は、アウトソール2の、着用者の足の拇指球に対応する位置よりも後側に位置している。
【0052】
(アウトソール本体)
図5図7に示すように、アウトソール2は、アウトソール本体13を備えている。アウトソール本体13は、略板状を有している。アウトソール本体13は、下側ミッドソール部5の下側に積層配置されている。
【0053】
(突出部)
図2および図4に示すように、アウトソール2は、複数の突出部14を有している。複数の突出部14は、足長方向において互いに間隔をあけて配置されている。
【0054】
図5および図6に示すように、各突出部14は、アウトソール本体13の下面から下方に向かって突出している。各突出部14の下面は、地面または砂入り人工芝コートを含む不整地の路面(以下「地面等」という)に接地する接地面として構成されている。第1領域R1に位置する各突出部14は、断面視において、アウトソール本体13の下面から各突出部14の下端部までの高さh1が、第2領域R2に位置する各突出部14の高さh2よりも高くなるように構成されている(図6参照)。
【0055】
図7および図8に示すように、第1領域R1に位置する各突出部14は、ジグザグ部15および複数の枝部16を有している。また、第2領域R2に位置する各突出部14は、ジグザグ部15のみにより構成されている。ジグザグ部15は、底面視において、足幅方向に沿って延びかつ足長方向に振幅するジグザグ状を有している(図4参照)。以下の説明では、第1領域R1に位置する各突出部14の構成について詳細に説明する。
【0056】
ここで、図7および図8では、各ジグザグ部15および各枝部16を明示するために、ドットハッチングを、各ジグザグ部15および各枝部16の各々の下面に付している。また、図7では、足長方向に延びる一点鎖線を、各ジグザグ部15の山部(図7および図8の紙面上側に位置する頂部)および谷部(図7および図8の紙面下側に位置する頂部)の各々に対応する位置に付している。図8では、足長方向に延びる一点鎖線を、各ジグザグ部15の山部に対応する位置のみに付している。さらに、図8では、アウトソール2の下面と各突出部14との稜線を破線で示している。
【0057】
第1領域R1では、所定数(図示例では4つ)の突出部14からなる群が複数設けられている。第1領域R1では、複数の群が足長方向に整列した状態で配置されている。
【0058】
上記1つの群は、第1~第4のジグザグ部15a~15dにより構成されている。第1~第4のジグザグ部15a~15dは、足長方向に沿って前側から第1~第4のジグザグ部15a~15dの順に配置されている。第1~第4のジグザグ部15a~15dは、足長方向において互いに間隔をあけて配置されている。第1~第4のジグザグ部15a~15dの各々は、足幅方向において互いに略平行に延びている。
【0059】
第1および第4のジグザグ部15a,15dは、第2および第3のジグザグ部15b,15cよりも足幅方向に長くなるように形成されている。第1および第4のジグザグ部15a,15dは、第1領域R1の全域および第2領域R2の全域に配置されている。第2および第3のジグザグ部15b,15cは、第2領域R2の全域に配置されている。すなわち、1つの群において、第1領域R1には2つのジグザグ部15が配置される一方、第2領域R2には4つのジグザグ部15が配置されている。
【0060】
この実施形態において、第1領域R1では、第1および第4のジグザグ部15a,15dの各々の中途部が部分的に分断されている。具体的には、第1のジグザグ部15aは、各山部に対応する位置で部分的に分断されている。第4のジグザグ部15dは、谷部に対応する位置で部分的に分断されている。これに対し、第2領域R2では、第1~第4のジグザグ部15a~15dの全てが、各ジグザグ部15の延伸方向に連続している。すなわち、第2領域R2では、第1領域R1と異なり、第1~第4のジグザグ部15a~15dの各々の中途部が分断されていない。
【0061】
第1領域R1では、第2および第3のジグザグ部15b,15cがほとんど位置していない。このため、第1領域R1では、足長方向に隣り合う第1のジグザグ部15aと第4のジグザグ部15dとの間隔が相対的に大きくなっている。すなわち、第1領域R1では、足長方向に隣り合う第1のジグザグ部15aと第4のジグザグ部15dとの間隔が、第2領域R2において足長方向に隣り合うジグザグ部15,15同士の間隔よりも大きくなっている。なお、第2領域R2では、足長方向に隣り合うジグザグ部15,15同士の間隔が等間隔となっている。
【0062】
図8に示すように、各突出部14は、複数の第1エッジ部17を有している。各第1エッジ部17は、底面視において、ソール構造1の前側(アウトソール2の爪先側に対応する位置)に向かって先細るように形成されている。各第1エッジ部17は、ジグザグ部15の各山部に対応する位置に設けられている。
【0063】
上記1つの群において、第1領域R1に位置する第1のジグザグ部15aでは、第1のジグザグ部15aが分断された位置の各端部が第1エッジ部17に相当する。第1領域R1に位置する第4のジグザグ部15dでは、各枝部16の先端部が第1エッジ部17に相当する。第2領域R2では、第1~第4のジグザグ部15a~15dの各々の山部が第1エッジ部17に相当する。
【0064】
図10および図12に示すように、各第1エッジ部17に対応する位置では、断面視において、各ジグザグ部15の後壁面20が、アウトソール本体13の下面に対して略垂直に延びている。すなわち、各第1エッジ部17に対応する位置では、断面視において、後壁面20が、アウトソール本体13の下面から下方に向かって傾斜しないようになっている。
【0065】
次に、図8に示すように、各突出部14は、複数の第2エッジ部18を有している。各第2エッジ部18は、底面視において、ソール構造1の後側(アウトソール2の踵側に対応する位置)に向かって先細るように形成されている。各第2エッジ部18は、ジグザグ部15の各谷部に対応する位置に設けられている。
【0066】
上記1つの群において、第1領域R1に位置する第1のジグザグ部15aでは、後述する各枝部16の先端部が第2エッジ部18に相当する。第1領域R1に位置する第4のジグザグ部15dでは、第4のジグザグ部15dが分断された位置の各端部が第2エッジ部18に相当する。第2領域R2では、第1~第4のジグザグ部15a~15dの各々の谷部が第2エッジ部18に相当する。
【0067】
図9および図11に示すように、各第2エッジ部18に対応する位置では、断面視において、ジグザグ部15の前壁面19が、アウトソール本体13の下面に対して略垂直に延びている。すなわち、各第2エッジ部18に対応する位置では、断面視において、前壁面19が、アウトソール本体13の下面から下方に向かって傾斜しないようになっている。
【0068】
ところで、アウトソール本体13の下面と前壁面19とのなす角度θ1(図9図12参照)は、第2エッジ部18に対応する位置から第1エッジ部17に対応する位置に向かうにつれて、徐々に大きくなる(鈍角になる)ように構成されている。一方、アウトソール本体13の下面と後壁面20とのなす角度は、第1エッジ部17に対応する位置から第2エッジ部18に対応する位置に向かうにつれて、徐々に大きくなる(鈍角になる)ように構成されている。そして、前壁面19の略垂直状態と後壁面20の略垂直状態とは、足幅方向に沿って交互に繰り返されている。
【0069】
図7および図8に示すように、複数の枝部16は、第1領域R1に配置されている。各枝部16は、底面視において、ジグザグ部15の中途部からジグザグ部15の延伸方向と交差する方向に向かって延びている。この実施形態において、各枝部16は、足長方向に沿って真っ直ぐに延びている。各枝部16の幅は、底面視において、ジグザグ部15の幅よりも大きくなるように形成されている。各枝部16は、底面視において、先端部に向かって先細るように形成されている。各枝部16の先端部は、第1エッジ部17または第2エッジ部18として構成されている。
【0070】
(特徴的構成)
本開示の実施形態に係る特徴的構成として、各突出部14は、底面視において、第1領域R1に位置するジグザグ部15の1周期の長さが、第2領域R2に位置するジグザグ部15の1周期の長さよりも短くなるように構成されている。図8に示すように、この実施形態では、ジグザグ部15の山部と山部との足幅方向の間隔を、ジグザグ部15の1周期の長さとして設定している。そして、第1領域R1に位置するジグザグ部15の1周期の長さを「T1」として定める一方、第2領域R2に位置するジグザグ部15の1周期の長さを「T2」として定めるものとする。
【0071】
図8に示すように、周期T1は、周期T2よりも短くなっている。これにより、第1および第4のジグザグ部15a,15dの各々において、第1領域R1に位置する山部および谷部の数量が、第2領域R2に位置する山部および谷部の数量よりも多くなる。すなわち、第1領域R1に位置する第1エッジ部17および第2エッジ部18の数量が、第2領域R2に位置する第1エッジ部17および第2エッジ部18の数量よりも多くなっている。
【0072】
[実施形態の作用効果]
上述のように、アウトソール2は、各々が足長方向に互いに間隔をあけて配置される複数の突出部14を有している。この複数の突出部14により、アウトソール本体13が足長方向に屈曲しやすくなる。すなわち、アウトソール2の屈曲性が発揮される。この屈曲性により、アウトソール2の形状を、テニスなどの競技中における着用者の足の様々な動作に追従させることが可能となる。
【0073】
また、各突出部14は、複数の第1エッジ部17および複数の第2エッジ部18を含む。複数の第1エッジ部17および複数の第2エッジ部18により、各突出部14が地面等に突き刺さりやすくなる。すなわち、アウトソール2のトラクション性が向上する。このトラクション性により、テニスなどの競技中における着用者の足の姿勢を地面等に対して安定させることが可能となる。
【0074】
そして、各突出部14は、底面視において、第1領域R1に位置するジグザグ部15(第1および第4のジグザグ部15a,15dの各々)の周期T1の長さが、第2領域R2に位置するジグザグ部15の周期T2の長さよりも短くなるように構成されている。かかる構成によれば、上述のように、1つのジグザグ部15(第1および第4のジグザグ部15a,15dの各々)において、第1領域R1に位置する第1エッジ部17および第2エッジ部18の数量が、第2領域R2に位置する第1エッジ部17および第2エッジ部18の数量よりも多くなる。これにより、第1領域R1では、第2領域R2と比較して、アウトソール2のトラクション性がより一層向上する。その結果、例えばテニスのような瞬発性が要求される競技では、例えば着用者の足の拇指球を基軸として任意の方向に蹴り出す動作を行うときに、着用者の足の姿勢を地面等に対して安定させつつ、蹴り出し力を高めることが可能となる。
【0075】
したがって、本開示の実施形態に係るソール構造1では、アウトソール2の屈曲性を発揮しつつ、着用者の足の拇指球に対応する位置を重視したアウトソール2のトラクション性を高めることができる。
【0076】
また、第1領域R1と第2領域R2との足幅方向の境界B1は、底面視において、アウトソール2の足幅方向略中央よりも外甲側寄りに位置している。すなわち、第1領域R1は、足幅方向において第2領域R2よりも広くなる。その結果、1つのジグザグ部15(第1および第4のジグザグ部15a,15dの各々)において、第1領域R1に位置する第1エッジ部17および第2エッジ部18の数量が、第2領域R2に位置する第1エッジ部17および第2エッジ部18の数量よりも多くなる。これにより、アウトソール2における第1領域R1のトラクション性を向上させることができる。
【0077】
また、各第1エッジ部17に対応する位置では、断面視において、後壁面20がアウトソール本体13の下面に対して略垂直に延びている。この略垂直状態の後壁面20により、アウトソール2のトラクション性を高めることが可能となる。その結果、テニスのような競技では、例えば着用者が蹴り出す動作を行うときの、着用者の足の姿勢を地面等に対して安定させることができる。
【0078】
また、各第2エッジ部18に対応する位置では、断面視において、前壁面19がアウトソール本体13の下面に対して略垂直に延びている。この略垂直状態の前壁面19により、アウトソール2のトラクション性を高めることが可能となる。その結果、テニスのような競技では、例えば着用者が前方に向かって走行した後に急停止を行うときの、着用者の足の姿勢を地面等に対して安定させることができる。
【0079】
また、第1領域R1では、底面視において、ジグザグ部15の中途部が部分的に分断されている。かかる構成によれば、第1領域R1に位置するジグザグ部15の、地面等に対する接地面積が相対的に減少する。その結果、第1領域R1では、各突出部14が地面等に突き刺さりやすくなる。したがって、アウトソール2の、第1領域R1のトラクション性をより一層向上させることができる。
【0080】
また、第1領域R1では、底面視において、ジグザグ部15,15同士の足長方向の間隔が、第2領域R2に位置するジグザグ部15,15同士の足長方向の間隔よりも大きい。かかる構成によれば、第1領域R1の、アウトソール本体13の下面に対する複数の突出部14の配置密度が、第2領域R2の該配置密度よりも小さくなる。その結果、第1領域R1に位置する各突出部14が地面等に対して突き刺さりやすくなる。したがって、アウトソール2の、第1領域R1のトラクション性をより一層向上させることができる。
【0081】
また、各突出部14は、底面視において、第1領域R1に配置され、かつ、ジグザグ部15の中途部からジグザグ部15の延伸方向と交差する方向(この実施形態では足長方向)に向かって延びる複数の枝部16を含む。そして、各枝部16の先端部は、第1エッジ部17または第2エッジ部18として構成されている。かかる構成により、アウトソール2の、ジグザグ部15の延伸方向と交差する方向(足長方向)におけるトラクション性を高めることができる。
【0082】
また、第1領域R1に位置する各突出部14は、断面視において、アウトソール本体13の下面から各突出部14の下端部までの高さh1が、第2領域R2に位置する各突出部14の高さh2よりも高くなるように構成されている。かかる構成によれば、第1領域R1に位置する各突出部14が地面等に対して突き刺さりやすくなる。その結果、アウトソール2の、第1領域R1のトラクション性をより一層向上させることができる。
【0083】
[その他の実施形態]
上記実施形態では、境界B1が、アウトソール2の足幅方向略中央よりも外甲側寄りに位置する形態を示したが、この形態に限られない。すなわち、境界B1を、アウトソール2の足幅方向略中央の近傍に配置してもよい。要は、第1領域R1が、底面視において、アウトソール2における着用者の足の拇指球に対応する位置を含むように構成されていればよい。
【0084】
上記実施形態において、各第1エッジ部17に対応する位置では後壁面20がアウトソール本体13の下面に対して略垂直に延びる一方、各第2エッジ部18に対応する位置では各突出部14の前壁面19がアウトソール本体13の下面に対して略垂直に延びる形態を示したが、この形態に限られない。すなわち、各第1エッジ部17に対応する位置では前壁面19がアウトソール本体13の下面に対して略垂直に延びる一方、各第2エッジ部18に対応する位置では後壁面20がアウトソール本体13の下面に対して略垂直に延びる形態であってもよい。
【0085】
上記実施形態において、第1領域R1ではジグザグ部15の中途部が部分的に分断された形態を示したが、この形態に限られない。すなわち、第1領域R1においても、ジグザグ部15の中途部が部分的に分断されずに、ジグザグ部15が足長方向に沿って連続的に形成されていてもよい。さらに、第1領域R1におけるジグザグ部15の分断の有無にかかわらず、例えば、第2領域R2においてジグザグ部15の中途部が部分的に分断されていてもよい。
【0086】
上記実施形態において、第1領域R1では、ジグザグ部15,15同士の足長方向の間隔が、第2領域R2に位置するジグザグ部15,15同士の足長方向の間隔よりも大きくなる形態を示したが、この形態に限られない。すなわち、第1領域R1に位置するジグザグ部15,15同士の足長方向の間隔が、第2領域R2に位置するジグザグ部15,15同士の足長方向の間隔と同じ大きさになっていてもよい。具体的には、第2および第3のジグザグ部15b,15cが、第1領域R1の全域に配置されていてもよい(図示せず)。
【0087】
上記実施形態において、各突出部14が複数の枝部16を含む形態を示したが、この形態に限られない。すなわち、各突出部14が少なくとも1つの枝部16を含む形態であってもよく、あるいは、各突出部14が枝部16を含まない形態であってもよい。
【0088】
上記実施形態において、各枝部16がジグザグ部15の中途部から足長方向に沿って延びる形態を示したが、各枝部16の延伸方向が足長方向の沿っていなくてもよい。すなわち、各枝部16は、各枝部16の延伸方向に交差する方向に沿って延びていればよく、足長方向と異なる方向に向かって延びていてもよい。
【0089】
以上、本開示についての実施形態を説明したが、本開示は上述の実施形態のみに限定されず、本開示の範囲内で種々の変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0090】
本開示は、アウトソールを備えたソール構造、およびそれを備えたテニス用シューズとして産業上の利用が可能である。
【符号の説明】
【0091】
1:ソール構造
2:アウトソール
3:ミッドソール
13:アウトソール本体
15:突出部
15:ジグザグ部
15a:第1のジグザグ部
15b:第2のジグザグ部
15c:第3のジグザグ部
15d:第4のジグザグ部
16:枝部
17:第1エッジ部
18:第2エッジ部
19:前壁面
20:後壁面
R1:第1領域
R2:第2領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12