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特開2023-1567改札機、改札システム、改札方法、及び改札プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023001567
(43)【公開日】2023-01-06
(54)【発明の名称】改札機、改札システム、改札方法、及び改札プログラム
(51)【国際特許分類】
   G07B 15/00 20110101AFI20221226BHJP
【FI】
G07B15/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021102373
(22)【出願日】2021-06-21
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】柳沢 竜三
【テーマコード(参考)】
3E127
【Fターム(参考)】
3E127AA03
3E127BA21
3E127CA02
3E127CA37
3E127DA17
3E127DA22
3E127DA23
3E127DA33
3E127FA16
3E127FA24
3E127FA49
3E127FA53
(57)【要約】
【課題】複数の媒体又は顔データのいずれを用いるかを誤りなく判定すること。
【解決手段】実施形態に係る改札機であって、翳された媒体から媒体情報を読取る媒体読取り制御部と、撮影された利用者の顔データに基づいて顔認証を行う顔認証制御部と、前記改札機に設けられた第1のセンサからセンサ情報を受信する前に前記媒体情報を受信した場合、前記顔認証制御部は、前記顔認証を停止し、前記媒体情報から識別子(ID)を特定するID特定部と、前記特定されたIDを送信し、前記特定されたIDに基づいた判定情報を受信する通信制御部と、前記判定情報を出力する出力部と、を備える。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
改札機であって、
翳された媒体から媒体情報を読取る媒体読取り制御部と、
撮影された利用者の顔データに基づいて顔認証を行う顔認証制御部と、
前記改札機に設けられた第1のセンサからセンサ情報を受信する前に前記媒体情報を受信した場合、前記顔認証制御部は、前記顔認証を停止し、
前記媒体情報から識別子(ID)を特定するID特定部と、
前記特定されたIDを送信し、前記特定されたIDに基づいた判定情報を受信する通信制御部と、
前記判定情報を出力する出力部と、
を備える、改札機。
【請求項2】
前記顔認証制御部は、モードに応じて顔認証を停止する、請求項1に記載の改札機。
【請求項3】
前記翳された媒体がICカードである場合、媒体読取り制御部は、前記ICカードから媒体情報を読取る、請求項1または2に記載の改札機。
【請求項4】
前記翳された媒体がICカード及びQRコードである場合、媒体読取り制御部は、前記ICカード及びQRコードそれぞれの媒体情報を読取り、前記ID特定部は、前記媒体情報それぞれからIDを特定し、前記特定されたIDのいずれを使用するかを特定する、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の改札機。
【請求項5】
前記ID特定部は、優先順位に従って前記読取られた媒体のいずれのIDを使用するかを特定する、請求項4に記載の改札機。
【請求項6】
前記ID特定部は、前記QRコードの前記IDを使用すると特定する、請求項4に記載の改札機。
【請求項7】
第2のセンサから通過情報を受信した場合、前記顔認証制御部は、顔認証を再開する、請求項1乃至6いずれか1項に記載の改札機。
【請求項8】
媒体情報を読取る前に前記第1のセンサからセンサ情報を受信した場合、前記媒体読取り制御部は、前記媒体情報の読取りを停止し、前記ID特定部は、前記顔データに関連付けられたIDを特定する、請求項1に記載の改札機。
【請求項9】
第2のセンサから通過情報を受信した場合、前記媒体読取り制御部は、前記媒体から前記媒体情報の読取りを再開する、請求項8に記載の改札機。
【請求項10】
改札機と、
前記改札機に接続された管理サーバと、
を備え、前記改札機は、
翳された媒体から媒体情報を読取る媒体読取り制御部と、
撮影された利用者の顔データに基づいて顔認証を行う顔認証制御部と、
前記改札機に設けられた第1のセンサからセンサ情報を受信する前に前記媒体情報を受信した場合、前記顔認証制御部は、前記顔認証を停止し、
前記媒体情報から識別子(ID)を特定するID特定部と、
前記特定されたIDを送信し、前記IDに基づいた判定情報を受信する第1の通信制御部と、
前記判定情報を出力する出力部と、
を備え、前記管理サーバは、
前記IDを受信する第2の通信制御部と、
前記受信したIDに基づいて前記利用者を通行させて良いか否かを示す判定結果を出力する判定部と、
を備え、前記第2の通信制御部は、前記出力された判定結果を含む判定情報を送信する、
改札システム。
【請求項11】
改札機のプロセッサによって実行される改札方法であって、
翳された媒体から媒体情報を読取ることと、
撮影された利用者の顔データに基づいて顔認証を行うことと、
前記改札機に設けられた第1のセンサからセンサ情報を受信する前に前記媒体情報を受信した場合、前記顔認証を停止することと、
前記媒体情報から識別子(ID)を特定することと、
前記特定されたIDを送信することと、
前記特定されたIDに基づいた判定情報を受信することと、
前記判定情報を出力することと、
を備える、改札方法。
【請求項12】
請求項11に記載の改札方法を改札機のプロセッサによって実行させる改札プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、改札機、改札システム、改札方法、及び改札プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
改札機における認証方法として、IC(Integrated Circuit)カード、QR(Quick Response)コード等の媒体を利用する方法が有る。ICカード及びQRコード(登録商標)の読取り装置が同一の場合、利用者がQR媒体を利用したいにも関わらず、先にICカードでの判定を行ってしまう可能性が有る。そこで、現在の改札機では、ICカード及びQRコードの読取り装置を別に用意し、離れた位置に配置している。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】“「タッチしやすい改札機」の実証実験について」”、[令和3年5月25日検索]、インターネット<https://www.jreast.co.jp/press/2019/20200129_ho01.pdf>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ICカードの読取り装置及びQRコードの読取り装置を離して配置するとゲート装置の物理的な制約が大きくなる。そこで、ICカード及びQRコードの読取り装置を1カ所に配置し、且つICカード及びQRコードを誤って読取らないよう判定することが求められている。さらに、媒体による認証と顔データによる顔認証のいずれを使用するのか誤りなく判定することも求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態に係る改札機は、翳された媒体から媒体情報を読取る媒体読取り制御部と、撮影された利用者の顔データに基づいて顔認証を行う顔認証制御部と、前記改札機に設けられた第1のセンサからセンサ情報を受信する前に前記媒体情報を受信した場合、前記顔認証制御部は、前記顔認証を停止し、前記媒体情報から識別子(ID)を特定するID特定部と、前記特定されたIDを送信し、前記特定されたIDに基づいた判定情報を受信する通信制御部と、前記判定情報を出力する出力部と、を備えるものである。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、実施形態に係る改札システムの概略構成の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る改札機の構成例を示すブロック図である。
図3図3は、実施形態に係る管理サーバの構成例を示すブロック図である。
図4図4は、図1に示される改札システムでの改札処理手順の一例を示すシーケンス図である。
図5図5は、図1に示される改札システムでの改札処理手順の一例を示すシーケンス図である。
図6図6は、図1に示される改札システムでの改札処理手順の一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照しながら改札機、改札システム、改札方法、及び改札プログラムについて詳細に説明する。なお、以下の実施形態では、同一の番号を付した部分については同様の動作を行うものとして、重ねての説明を省略する。
【0008】
[第1の実施形態]
(構成)
図1は、実施形態に係る改札システム10の概略構成の一例を示す図である。
改札システム10は、例えば、鉄道又はバス等の交通機関における改札機20を通行(入場又は退場)するためのシステムである。
【0009】
図1に示すように、改札システム10は、改札機20及び管理サーバ30等を有する。
【0010】
改札機20は、例えば鉄道における駅構内等に設置されて、利用者の通行(入場又は退場)を制御する装置である。例えば、改札機は、駅の改札口に1台又は複数台設置される。そして、これらの改札機20はそれぞれ、利用者を通行させる通路を形成する。改札機20は、例えば、ICカード又はQRコードのような媒体から情報を読取り読取った情報に基づいて利用者の通行の可否を制御する。また、改札機20は、管理サーバ30と接続可能であり、管理サーバ30との間で各種情報を送受信する。
【0011】
改札機20は、例えば、媒体読取り部21、カメラ22、ドア23、顔認証開始センサ24、及び通過センサ25棟を備える。
【0012】
媒体読取り部21は、改札機20の所定の場所に設置される。媒体読取り部21は、利用者の媒体を検知し、媒体に記憶された情報を読取る。例えば、利用者がICカード乗車券を媒体読取り部21に翳した場合、媒体読取り部21は、ICカード乗車券を検知し、ICカード乗車券との間で各種情報を送受信することができる。或いは、例えば、利用者がQRコードを翳した場合、QRコードを検知し、QRコードに記憶された情報を読取る。
【0013】
カメラ22は、改札機20それぞれに対応して設置される。そしてカメラ22は、通路内を通行する利用者の顔が撮影可能になるような撮影範囲を確保できるように設置される。図1では、カメラ22が改札機20上に設置される例を示しているが、これに限られず、改札機20から離れた場所に設置されても良いのは勿論である。
【0014】
ドア23は、改札機20に設置される。ドア23は、例えば、利用者の通行を許可しない場合、ドア23を閉じて利用者の通行を物理的に阻止する。一方、利用者の通行を許可する場合、ドア23を開くことで利用者の通行を許可する。
【0015】
顔認証開始センサ24は、利用者が改札機20に進入する側近くに設置される。例えば、顔認証開始センサ24は、改札機20に進入しようとする利用者又は進入した利用者を検知するセンサである。そして、顔認証開始センサ24は、利用者を検知すると、利用者を検知したことを示すセンサ情報である顔認証開始センサ通過情報を出力する。改札機20又は管理サーバ30は、当該情報に従って、カメラ22によって撮影された撮影画像を用いて顔検知を開始する。
【0016】
通過センサ25は、利用者が改札機20から退場する側近くに設置される。例えば、通過センサ25は、改札機20から退場しようとする利用者又は退場した利用者を検知するセンサである。そして、通過センサ25は、利用者を検知すると、利用者を検知したことを示す通過情報を出力する。改札機20又は管理サーバ30は、当該情報に従って、各種処理を行う。
【0017】
管理サーバ30は、改札機20と有線又は無線により接続される。そして、管理サーバ30は、駅の構内、所定の管理室等に設置される。管理サーバ30は、例えば、運賃収受、及び入退場判定等を行うことが可能である。また、管理サーバ30は、改札機20と各種情報を送受信する。
【0018】
図2は、実施形態に係る改札機20の構成例を示すブロック図である。
図2に示すように改札機20は、媒体読取り部21、カメラ22、ドア23、顔認証開始センサ24、及び通過センサ25に加えて、プロセッサ201、記憶部202、通信部203、及び表示部204を備える。
【0019】
改札機20は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサ201を有する。そして、このプロセッサ201に対し、媒体読取り部21、カメラ22、ドア23、記憶部202、通信部203、表示部204が、バス205を介して接続されている。
【0020】
記憶部202は、記憶媒体として、例えば、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid Sate Drive)等の随時書込み及び読出しが可能な不揮発性メモリと、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリとを組み合わせて使用することができる。記憶部202は、プロセッサ201が各種処理を実行するために必要なプログラムを格納している。
【0021】
さらに記憶部202は、記憶媒体として、例えば、HDD、メモリカード等の随時書込み及び読出しが可能な不揮発性メモリと、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリと、を組み合わせて使用したストレージを含む。記憶部202は、顔認証に必要な顔データベース、媒体から読取られた各種情報、設置された駅の情報等を記憶している。
【0022】
通信部203は、1つ以上の有線又は無線の通信モジュールを含む通信インタフェースである。例えば、通信部203は、管理サーバ30と有線又は無線接続する通信モジュールを含む。通信部203は、通信制御部2014の制御の下、管理サーバ30等との間で通信を行い、各種情報を送受信することができるものであれば一般的な通信インタフェースで良い。
【0023】
表示部204は、例えば液晶、有機EL(Electro Luminescence)、等を使用した表示デバイスであり、プロセッサ201から出力された信号に応じた画像及びメッセージを表示する。
【0024】
また、プロセッサ201は、媒体読取り制御部2011、顔認証制御部2012、識別子(ID:Identification)特定部2013、通信制御部2014、センサ制御部2015、ゲート制御部2016を備える。
【0025】
媒体読取り制御部2011は、媒体読取り部21を制御し、媒体読取り部21に翳されたICカード及び/又はQRコードを検知し、ICカード及び/又はQRコードから媒体情報を読取る。ここで、検知された媒体がICカードである場合、媒体情報は、チャージされた額、入退場記録等を含み、検知された媒体がQRコードである場合、媒体情報は、運賃情報等を含む。
【0026】
顔認証制御部2012は、顔認証を行う。顔認証制御部2012は、カメラ22で撮影された利用者の顔画像から顔データを抽出し、抽出した顔データを記憶部202に記憶された顔データベースと照合する。照合の結果、対応する顔データが有る場合、顔認証制御部2012は、顔認証情報を出力する。
【0027】
ID特定部2013は、媒体情報からIDを特定する。ここで、特定されたIDは、ICカードの場合、ICカードのIDでも良いし、ICカードのカード番号等に関連付けられたID等でも良い。また、QRコードのIDの場合、QRコードのIDで良い。さらに、ID特定部2013は、ICカード又はQRコードのいずれのIDを使用するか判定する。当該判定方法は、後述する。
【0028】
通信制御部2014は、通信部203を通じて、管理サーバ30と各種情報を送受信する。なお、管理サーバ30と送受信する各種情報は、後述する。
【0029】
センサ制御部2015は、顔認証開始センサ24から顔認証開始センサ通過情報を受信する。センサ制御部2015は、センサ通過情報を受信すると、媒体読取り制御部2011及び顔認証制御部2012に顔認証開始センサ通過情報を送信する。さらに、センサ制御部2015は、センサ通過情報を受信する。センサ制御部2015は、センサ通過情報を受信すると、顔認証制御部2012にセンサ通過情報を送信する。
【0030】
ゲート制御部2016は、判定情報に基づいてドア23の開閉を制御する。例えば、受信した判定情報が通行を許可する指示を含む場合、ゲート制御部2016は、ドア23を開くことで利用者の通行を許可する。また、ゲート制御部2016は、判定情報を出力する出力部としても動作する。
【0031】
図3は、実施形態に係る管理サーバ30の構成例を示すブロック図である。
図3に示すように管理サーバ30は、プロセッサ301、記憶部302、通信部303、及び入出力インタフェース304を備える。
【0032】
管理サーバ30は、CPUやMPU等のプロセッサ301を有する。そして、このプロセッサ301に対し、記憶部302、通信部303、入出力インタフェース304が、バス305を介して接続されている。
【0033】
記憶部302は、記憶媒体として、例えば、EPROM、HDD、SSD等の随時書込み及び読出しが可能な不揮発性メモリと、ROM等の不揮発性メモリとを組み合わせて使用することができる。記憶部302は、プロセッサ301が各種処理を実行するために必要なプログラムを格納している。
【0034】
さらに記憶部302は、記憶媒体として、例えば、HDD、メモリカード等の随時書込み及び読出しが可能な不揮発性メモリと、RAM等の揮発性メモリと、を組み合わせて使用したストレージを含む。記憶部302は、顔データベース、運賃情報、媒体から読取られた各種情報、及び設置された駅の情報等を記憶している。
【0035】
通信部303は、1つ以上の有線又は無線の通信モジュールを含む通信インタフェースである。例えば、通信部303は、改札機20及び他の装置と有線又は無線接続する通信モジュールを含む。通信部303は、通信制御部3014の制御の下、改札機20等との間で通信を行い、各種情報を送受信することができるものであれば一般的な通信インタフェースで良い。
【0036】
入出力インタフェース304には、入力部3041及び表示部3042が接続されている。
【0037】
入力部3041は、例えば、マイク等の音声データを受信するデバイス、又は静電方式又は圧力方式を採用した入力検知シートにより、管理サーバ30を管理する管理者によって入力された文字データを認識するデバイスである。
【0038】
表示部204は、例えば液晶、有機EL、等を使用した表示デバイスであり、入出力インタフェース304から入力された信号に応じた音声、文字、及び画像等を表示する。
【0039】
プロセッサ301は、運賃収受制御部3011、判定部3012、ID特定部3013、通信制御部3014、センサ制御部3015、ゲート制御部3016を備える。
【0040】
運賃収受制御部3011は、所定の運賃を徴収する指示を含む徴収情報を通信制御部3014に送信する。また、運賃収受制御部3011は、入場時又は退場時に徴収情報を通信制御部3014に送信するようにして良い。
【0041】
判定部3012は、ID情報に含まれるIDが記憶部302に記憶されたIDと一致するか判定する。判定部3012は、判定結果を含むID判定情報を運賃収受制御部3011及び通信制御部3014に出力する。例えば、IDが一致すると判定された場合、ID判定情報は、IDが一致することと、通行を許可することとを示す指示等を含む。
【0042】
ID特定部3013は、媒体情報からIDを特定する。ここで、特定されたIDは、ICカードの場合、ICカードのIDでも良いし、ICカードのカード番号等に関連付けられたID等でも良い。また、QRコードのIDの場合、QRコードのIDで良い。さらに、ID特定部3013は、ICカード又はQRコードのいずれのIDを使用するか判定する。当該判定方法は、後述する。
【0043】
通信制御部3014は、通信部203を通じて、改札機20と各種情報を送受信する。なお、改札機20と送受信する各種情報は、後述する。
【0044】
センサ制御部3015は、顔認証開始センサ24が出力した顔認証開始センサ通過情報を受信する。センサ制御部3015は、センサ通過情報を受信すると、改札機20に顔認証開始センサ通過情報を送信する。さらに、センサ制御部3015は、通過センサ25が出力したセンサ通過情報を受信する。センサ制御部3015は、センサ通過情報を受信すると、改札機20にセンサ通過情報を送信する。
【0045】
ゲート制御部3016は、判定情報に基づいてドア23の開閉を制御するための指示を出力する。例えば、受信した判定情報が通行を許可する指示を含む場合、ゲート制御部2016は、ドア23を開くことで利用者の通行を許可するための指示を出力する。
【0046】
(動作)
(ICカードのみが翳された場合の処理)
図4は、図1に示される改札システム10での改札処理手順の一例を示すシーケンス図である。改札機20のプロセッサ201及び管理サーバ30のプロセッサ301がそれぞれ記憶部202及び記憶部302に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、このシーケンスの動作が実現される。
【0047】
最初に、利用者は、列車等に乗車するため又は駅構内から退場するため、改札機20を通行しようとする。利用者が媒体であるICカードを翳すことにより、このシーケンスは開始する。ここで、ICカードは、登録済みであり、ICカードを特定するためのIDは、管理サーバ30の記憶部302に記憶されているものとする。
【0048】
媒体読取り制御部2011は、媒体読取り部21に翳されたICカードを検知し、ICカードから媒体情報を読取る(ステップST101)。媒体読取り制御部2011は、利用者が翳した媒体がICカードであることを検知する。ICカードであることを検知するための方法は、一般的な方法で良いため、ここでは詳細な説明を省略する。媒体読取り制御部2011は、検知したICカードから、チャージされた額、入退場記録等の媒体情報を取得する。媒体読取り制御部2011は、媒体情報をID特定部2013及び顔認証制御部2012に出力する。
【0049】
ID特定部2013は、媒体情報からIDを特定し、特定したIDを含むID情報を通信制御部2014に出力する。ここで、特定されたIDは、ICカードのIDでも良いし、ICカードのカード番号等に関連付けられたID等でも良い。特定されたIDは、利用者が一意に特定可能なIDであれば任意のIDで良い。
【0050】
顔認証制御部2012は、顔認証を停止する(ステップST102)。顔認証開始センサ24からセンサ情報である顔認証開始センサ通過情報を受信する前に媒体情報を受信した場合、顔認証制御部2012は、顔認証を停止する。すなわち、利用者が顔認証開始センサ24を通過するよりも前に媒体読取り制御部2011が媒体情報を取得した場合、顔認証制御部2012は、顔認証による改札機20の通行の許可を行わない。そこで、顔認証制御部2012は、カメラ22で撮影された画像から顔認証を行った結果の出力を停止する、顔データを抽出するのを停止する、又は顔認証制御部2012は、カメラ22での撮影を停止するように指示する。指示を受けたカメラ22は、撮影を停止する。
【0051】
通信制御部2014は、通信部203を通じて、ID情報を管理サーバ30に通知する(ステップST103)。
【0052】
管理サーバ30の判定部3012は、受信したID情報に含まれるIDに応じて利用者を通過させて良いか判定する(ステップST104)。判定部3012は、ID情報に含まれるICカードのIDが記憶部302に記憶されたIDと一致するか判定する。判定部3012は、判定結果を含むID判定情報を運賃収受制御部3011及び通信制御部3014に出力する。ここで、IDが一致すると判定された場合、ID判定情報は、IDが一致することと、通行を許可することとを示す指示等を含む。IDが一致しないと判定した場合、ID判定情報は、IDが一致しないことと、通行を許可しないこととを示す指示等を含む。なお、判定は、IDが一致したとしても、媒体情報に含まれるICカードの通行履歴が入場したままになっており、退場記録がない場合等も、IDが一致しない場合と同様に処理する。また、ID判定情報を受信した運賃収受制御部3011は、所定の運賃を徴収する指示を含む徴収情報を通信制御部3014に送信する。なお、徴収情報は、所定の運賃を徴収したことを示す情報及び運賃を徴収後のチャージ額等であっても良い。すなわち、運賃収受制御部3011が運賃を徴収しても良い。また、所定の運賃は、入場時又は退場時に徴収すれば良いため、運賃収受制御部3011は、入場時又は退場時に徴収情報を通信制御部3014に送信するようにして良い。
【0053】
通信制御部3014は、通信部303を通じて、改札機20に判定情報を送信する(ステップST105)。通信制御部3014は、ID判定情報及び徴収情報を含む判定情報を改札機20に送信する。
【0054】
ゲート制御部2016は、判定情報に基づいてドア23の開閉を制御する(ST106)。受信した判定情報に通行を許可する指示が含まれる場合、すなわち、通行を許可すると管理サーバ30が判定した場合、出力部であるゲート制御部2016は、当該判定情報を出力する。例えば、ゲート制御部2016は、ドア23を開くことで利用者の通行を許可する。また、出力部である媒体読取り制御部2011は、媒体読取り部21に出力情報を出力する。すなわち、媒体読取り制御部2011は、媒体読取り部21を用いて、判定情報に含まれる所定の運賃を徴収する指示に基づいて、ICカードに各種情報を送信しても良い。管理サーバ30から受信した指示に応じて所定の運賃を徴収する場合、媒体読取り制御部2011は、媒体読取り部21を用いて読取ったチャージ額から所定の額を徴収し、徴収した後のチャージ額をICカードに送信しても良い。
【0055】
また、プロセッサ201は、ICカードによる認証を行ったこと及び所定の運賃を徴収したことを表示部204に表示しても良い。
【0056】
センサ制御部2015は、センサ通過情報を受信する(ステップST107)。利用者は、改札機20を通行する。この際、利用者は、通過センサ25を横切る。通過センサ25は、利用者が通過センサ25を横切ると、センサ通過情報をセンサ制御部2015に出力する。センサ制御部2015は、センサ通過情報を受信すると、顔認証制御部2012にセンサ通過情報を送信する。
【0057】
顔認証制御部2012は、センサ通過情報を受信すると、利用者が改札機20を通過し終えたとして、次の利用者に対して顔認証を再開する(ステップST108)。
【0058】
なお、ステップST101において、媒体情報を取得した後、通信制御部2014は、当該媒体情報を管理サーバ30に送信しても良い。そして、管理サーバ30のID特定部3013が媒体情報に含まれるIDを特定しても良い。この場合、ステップST103は、省略可能である。さらに、ステップST106のドア23の開閉制御は、管理サーバ30のゲート制御部3016が制御しても良い。例えば、ステップST105で判定部3012は、判定情報をゲート制御部3016に送信しても良い。ゲート制御部3016は、通信部303を通じて、判定情報に基づいてドア23の開閉を制御するドア制御情報を改札機20に送信しても良い。そして、ドア23は、当該制御情報に基づいてドア23の開閉が制御されることになる。
【0059】
(ICカード及びQRコードの両方が翳された場合の処理)
図5は、図1に示される改札システム10での改札処理手順の一例を示すシーケンス図である。改札機20のプロセッサ201及び管理サーバ30のプロセッサ301がそれぞれ記憶部202及び記憶部302に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、このシーケンスの動作が実現される。
【0060】
最初に、利用者は、列車等に乗車するため、改札機20を通行しようとする。利用者が媒体であるICカード及びQRコードを翳すことにより、このシーケンスは開始する。ここでICカード及びQRコードは、登録済みであり、ICカード又はQRコードを特定するためのIDは、管理サーバ30の記憶部302に記憶されているものとする。
【0061】
媒体読取り制御部2011は、ICカード及びQRコードを検知し、媒体情報を読取る(ステップST201)。媒体読取り制御部2011は、利用者が翳した媒体がICカード及びQRコードであることを検知する。なお、これらの検知方法は、一般的な方法で良いため、ここでの説明は省略する。媒体読取り制御部2011は、検知したICカードからチャージされた額、入退場記録等のICカードについての媒体情報を取得する。さらに、媒体読取り制御部2011は、QRコードから運賃情報等を含むQRコードのための媒体情報を取得する。媒体読取り制御部2011は、取得した媒体情報をID特定部2013及び顔認証制御部2012に出力する。
【0062】
顔認証制御部2012は、顔認証を停止する(ステップST202)。顔認証開始センサ24からセンサ情報である顔認証開始センサ通過情報を受信する前に媒体情報を受信した場合、顔認証制御部2012は、顔認証を停止する。すなわち、顔認証が行われるよりも前に媒体読取り制御部2011が媒体情報を取得した場合、顔認証制御部2012は、顔認証による改札機20の通行の許可を行わない。そこで、顔認証制御部2012は、カメラ22で撮影された画像から顔認証を行った結果の出力を停止する、顔データを抽出するのを停止する、又は顔認証制御部2012は、カメラ22での撮影を停止するように指示する。指示を受けたカメラ22は、撮影を停止する。
【0063】
ID特定部2013は、受信したICカードのための媒体情報及びQRコードのための媒体情報のいずれのIDを使用するか選択する(ステップST203)。ID特定部2013は、ICカードの媒体情報及びQRコードの媒体情報を受信する。そして、ID特定部2013は、媒体情報からIDを特定する。ここで、特定されたIDは、ICカードの場合、ICカードのIDでも良いし、ICカードのカード番号等に関連付けられたID等でも良い。また、QRコードのIDの場合、QRコードのIDで良い。すなわち、特定されたIDは、利用者が一意に特定可能なIDであれば任意のIDで良い。
【0064】
さらに、ID特定部2013は、例えば、記憶部202に記憶された優先順位に従って、ICカード又はQRコードのいずれのIDを使用するか判定する。優先順位は、任意の順位で良い。例えば、ID特定部2013がQRコードの媒体情報に含まれるIDを使用するように判定しても良い。また、QRコードの媒体情報を含む場合、ID特定部2013は、QRコードの媒体情報に含まれるIDを使用するように判定しても良い。これは、利用者が携帯端末等でQRコードを表示させて媒体読取り部21に翳しており、利用者がQRコードを使用する意思が有ると考えられるからである。ID特定部2013は、使用すると判定したIDを含むID情報を通信制御部2014に送信する。
【0065】
通信制御部2014は、通信部203を通じて、ID情報を管理サーバ30に通知する(ステップST204)。
【0066】
管理サーバ30の判定部3012は、受信したID情報に含まれるIDに応じて利用者を通過させて良いか判定する(ステップST205)。判定部3012は、ID情報に含まれるICカード又はQRコードのIDが記憶部302に記憶されたIDと一致するか判定する。判定部3012は、判定結果を含むID判定情報を運賃収受制御部3011及び通信制御部3014に出力する。ここで、IDが一致すると判定された場合、ID判定情報は、IDが一致することと、通行を許可することとを示す指示等を含む。IDが一致しないと判定した場合、ID判定情報は、IDが一致しないことと、通行を許可しないこととを示す指示等を含む。なお、ICカードのIDを用いて判定する場合、当該判定は、IDが一致したとしても、媒体情報に含まれるICカードの通行履歴が入場したままになっており、退場記録がない場合等も、IDが一致しない場合と同様に処理する。また、ID判定情報を受信した運賃収受制御部3011は、所定の運賃を徴収する指示を含む徴収情報を通信制御部3014に送信する。なお、徴収情報は、所定の運賃を徴収したことを示す情報及び運賃を徴収後のチャージ額等であっても良い。すなわち、運賃収受制御部3011が運賃を徴収しても良い。また、所定の運賃は、入場時又は退場時に徴収すれば良いため、運賃収受制御部3011は、入場時又は退場時に徴収情報を通信制御部3014に送信するようにして良い。
【0067】
通信制御部3014は、通信部303を通じて、改札機20に判定情報を送信する(ステップST206)。通信制御部3014は、ID判定情報及び徴収情報を含む判定情報を改札機20に送信する。
【0068】
ゲート制御部2016は、判定情報に基づいてドア23の開閉を制御する(ST207)。受信した判定情報に通行を許可する指示が含まれる場合、すなわち、通行を許可すると管理サーバ30が判定した場合、出力部であるゲート制御部2016は、当該判定情報を出力する。例えば、ゲート制御部2016は、ドア23を開いて利用者の通行を許可する。また、出力部である媒体読取り制御部2011は、媒体読取り部21に出力情報を出力する。すなわち、媒体読取り制御部2011は、媒体読取り部21を用いて、判定情報に所定の運賃を徴収する指示が含まれる場合、当該指示に基づいて、ICカードに各種情報を送信しても良い。管理サーバ30から受信した指示に応じて所定の運賃を徴収する場合、媒体読取り制御部2011は、読取ったチャージ額から所定の額を徴収し、徴収した後のチャージ額をICカードに送信しても良い。
【0069】
また、プロセッサ201は、ICカード又はQRコードによる認証を行ったことを表示しても良い。さらにプロセッサ201は、ICカードでの認証を行った場合、所定の運賃を徴収したことを表示部204に表示しても良い。
【0070】
センサ制御部2015は、センサ通過情報を受信する(ステップST208)。利用者は、改札機20を通行する。この際、利用者は、通過センサ25を横切る。通過センサ25は、利用者が通過センサ25を横切ると、センサ通過情報をセンサ制御部2015に出力する。センサ制御部2015は、センサ通過情報を受信すると、顔認証制御部2012にセンサ通過情報を送信する。
【0071】
顔認証制御部2012は、センサ通過情報を受信すると、利用者が改札機20を通過し終えたとして、次の利用者に対して顔認証を再開する(ステップST209)。
【0072】
ここで、顔認証を再開するかどうかは、モードによって切り替え可能である。例えば、ラッシュ時等では、媒体読取りのみを適用することも可能である。ラッシュ時などのように数多くの利用者が改札機20を通過する時間帯である場合、通過センサ25を通過するまで次の利用者が利用できないと、利用者の通行に遅延が生じる可能性が有る。このような場合、改札機20は、媒体読取りのみを行い、顔認証を省略することが可能である。そして、数多くの利用者が改札機20を通過しない時間帯である場合、改札機20は、媒体読取り又は顔認証のいずれを行うかを判定するようにして良い。なお、媒体読取りのみを行う場合、ステップST202及びステップST209を省略することが可能である。
【0073】
なお、ステップST201において、媒体情報を取得した後、通信制御部2014は、当該媒体情報を管理サーバ30に送信しても良い。そして、管理サーバ30のID特定部3013が媒体情報に含まれるIDを特定する。そして、ステップST203において管理部のID特定部3013がいずれの媒体のIDを使用するか特定して良い。この場合、ステップST204は、省略可能である。さらに、ステップST207のドア23の開閉制御は、管理サーバ30のゲート制御部3016が制御しても良い。例えば、ステップST206で判定部3012は、判定情報をゲート制御部3016に送信しても良い。ゲート制御部3016は、通信部303を通じて、判定情報に基づいてドア23の開閉を制御するドア制御情報を改札機20に送信しても良い。そして、ドア23は、当該制御情報に基づいて開閉が制御されることになる。
【0074】
(顔認証による処理)
図6は、図1に示される改札システム10での改札処理手順の一例を示すシーケンス図である。改札機20のプロセッサ201及び管理サーバ30のプロセッサ301がそれぞれ記憶部202及び記憶部302に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、このシーケンスの動作が実現される。
【0075】
最初に、利用者は、列車等に乗車するために、改札機20を通行しようとする。利用者が、顔認証によって改札機20を通行しようとした際に、このシーケンスは開始する。
【0076】
センサ制御部2015は、顔認証開始センサ通過情報を受信する(ステップST301)。利用者は、改札機20を通行する。この際、利用者は、顔認証開始センサ24を通過する。顔認証開始センサ24は、利用者が顔認証開始センサ24を通過すると、センサ情報である、顔認証開始センサ通過情報をセンサ制御部2015に出力する。センサ制御部2015は、顔認証開始センサ通過情報を受信すると、媒体読取り制御部2011及び顔認証制御部2012に顔認証開始センサ通過情報を送信する。ここで、顔認証開始センサ24を利用者が通過する際、媒体読取り部21に媒体を翳そうとしていても翳そうとしていなくても良い。
【0077】
媒体読取り制御部2011は、媒体読取りを停止する(ステップST302)。媒体から媒体情報を読取る前にセンサ情報である顔認証開始センサ通過情報を受信した場合、媒体読取り制御部2011は、媒体読取りを停止する。すなわち、媒体読取り制御部2011は、媒体読取り部21の機能を停止して媒体の読取りを停止する。或いは、媒体読取り制御部2011は、媒体読取り部21で検知した媒体から媒体情報を読取ることを停止する。
【0078】
顔認証制御部2012は、顔認証を行う(ステップST303)。顔認証制御部2012は、カメラ22で撮影された利用者の顔画像から顔データを抽出し、抽出した顔データを記憶部202に記憶された顔データベースと照合する。照合の結果、対応する顔データが有る場合、顔認証制御部2012は、顔認証情報をID特定部2013に出力する。
【0079】
ID特定部2013は、顔認証情報で使用した顔データに関連付けられたIDを特定し、特定したIDを含むID情報を通信制御部2014に出力する。
【0080】
一方、対応する顔データがない場合、顔認証制御部2012は、ゲート制御部2016に顔認証失敗通知を出力する。ゲート制御部2016は、顔認証失敗通知に従って、ドア23を閉じるように制御し、利用者の通行を阻止することになる。
【0081】
通信制御部2014は、通信部203を通じて、ID情報を管理サーバ30に通知する(ステップST304)。
【0082】
管理サーバ30の判定部3012は、受信したID情報に含まれるIDに応じて利用者を通過させて良いか判定する(ステップST305)。判定部3012は、ID情報に含まれる顔データに関連付けられたIDが記憶部302に記憶されたIDと一致するか判定する。判定部3012は、判定結果を含むID判定情報を運賃収受制御部3011及び通信制御部3014に出力する。ここで、IDが一致すると判定した場合、ID判定情報は、IDが一致することと、通行を許可することとを示す指示等を含む。IDが一致しないと判定した場合、ID判定情報は、IDが一致しないことと、通行を許可しないこととを示す指示等を含む。なお、判定は、IDが一致したとしても、媒体情報に含まれるICカードの通行履歴が入場したままになっており、退場記録がない場合等も、IDが一致しない場合と同様に処理する。また、ID判定情報を受信した運賃収受制御部3011は、記憶部302に記憶された口座情報から所定の運賃を徴収し、口座情報から所定の運賃を徴収した情報を含む徴収情報を通信制御部3014に送信する。
【0083】
通信制御部3014は、通信部303を通じて、改札機20に判定情報を送信する(ステップST306)。通信制御部3014は、ID判定情報及び徴収情報を含む判定情報を改札機20に送信する。
【0084】
ゲート制御部2016は、判定情報に基づいてドア23の開閉を制御する(ST307)。受信した判定情報に通行を許可する指示が含まれる場合、すなわち、通行を許可すると管理サーバ30が判定した場合、出力部であるゲート制御部2016は、当該判定情報を出力する。例えば、ゲート制御部2016は、ドア23を開くことで利用者の通行を許可する。
【0085】
また、プロセッサ201は、顔データによる顔認証を行ったこと及び顔データに関連付けられた所定の口座から所定の運賃を徴収したことを表示部204に表示しても良い。
【0086】
センサ制御部2015は、センサ通過情報を受信する(ステップST308)。利用者は、改札機20を通行する。この際、利用者は、通過センサ25を通過する。通過センサ25は、利用者が通過センサ25を通過すると、センサ通過情報をセンサ制御部2015に出力する。センサ制御部2015は、センサ通過情報を受信すると、顔認証制御部2012にセンサ通過情報を送信する。
【0087】
媒体読取り制御部2011は、センサ通過情報を受信すると、利用者が改札機20を通過し終えたとして、次の利用者に対して媒体読取りを再開する(ステップST309)。
【0088】
なお、ステップST307のドア23の開閉制御は、管理サーバ30のゲート制御部3016が制御しても良い。例えば、ステップST306で判定部3012は、判定情報をゲート制御部3016に送信しても良い。ゲート制御部3016は、通信部303を通じて、判定情報に基づいてドア23の開閉を制御するドア制御情報を改札機20に送信しても良い。そして、ドア23は、当該制御情報に基づいて開閉が制御されることになる。
【0089】
(作用効果)
以上説明した実施形態によれば、複数の媒体又は顔データのいずれを用いるかを誤りなく判定することができる。さらに、ICカード及びQRコードを検知可能な媒体読取り部21のみを配置したとしても、ICカード及びQRコードのいずれを読取るのかを誤りなく判定することができる。
【0090】
[他の実施形態]
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、顔認証を管理サーバ30が行っても良い。
【0091】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0092】
10…改札システム
20…改札機
21…媒体読取り部
22…カメラ
23…ドア
24…顔認証開始センサ
25…通過センサ
201…プロセッサ
202…記憶部
203…通信部
204…表示部
205…バス
2011…媒体読取り制御部
2012…顔認証制御部
2013…ID特定部
2014…通信制御部
2015…センサ制御部
2016…ゲート制御部
30…管理サーバ
301…プロセッサ
302…記憶部
303…通信部
304…入出力インタフェース
3041…入力部
3042…表示部
305…バス
3011…運賃収受制御部
3012…判定部
3013…ID特定部
3014…通信制御部
3015…センサ制御部
3016…ゲート制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6