(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023156724
(43)【公開日】2023-10-25
(54)【発明の名称】食品整列装置
(51)【国際特許分類】
B65B 5/08 20060101AFI20231018BHJP
B65G 47/04 20060101ALI20231018BHJP
B65B 35/32 20060101ALI20231018BHJP
【FI】
B65B5/08
B65G47/04
B65B35/32
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022066248
(22)【出願日】2022-04-13
(71)【出願人】
【識別番号】592230645
【氏名又は名称】ヒラヤマプロダクツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100170900
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 渉
(74)【代理人】
【識別番号】100140338
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 直樹
(72)【発明者】
【氏名】平山 等
(72)【発明者】
【氏名】吉田 周平
【テーマコード(参考)】
3E003
3E054
3F080
【Fターム(参考)】
3E003AA02
3E003AB10
3E003BB01
3E003BB02
3E003BB05
3E003BC03
3E003BD02
3E003CA02
3E003CB03
3E003CB06
3E003DA02
3E054AA20
3E054DA04
3E054EA03
3E054FA02
3E054FA04
3E054FA07
3E054FE03
3E054GA01
3E054GA04
3E054GB01
3E054GC03
3E054HA02
3E054HA07
3E054JA02
3F080AA45
3F080BC05
3F080CF05
3F080FA01
3F080FB01
(57)【要約】
【課題】1つずつ送られて来る食品の玉を縦方向横方向に整然の並べる装置を提供する。
【解決手段】食品整列装置は、一玉ずつ丸められた食品をコンテナC上面の縦方向および横方向に間隔を空けて整列させて載せる装置であって、玉が順次投入される受口部21と、上端部32が受口部21と接続し、下端部33がコンテナC上面へ指向し、玉をコンテナ上面に順次落下させるシュート31と、シュート31の上端部32を基端とし、玉の順次落下に同期してシュート31の下端部33を横方向に所定距離ずつ揺動させるアクチュエータ機構41と、シュート31の揺動に同期してコンテナCを縦方向に所定距離ずつ間欠的に送り移動させる送り機構300とを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一玉ずつ丸められた紐状食品をコンテナ上面の縦方向および横方向に間隔を空けて整列させて載せる装置であって、
前記玉が順次投入される受口部と、
上端部が前記受口部と接続し、下端部が前記コンテナ上面へ指向し、前記玉を前記コンテナ上面に順次落下させるシュートと、
前記シュートの前記上端部を基端とし、前記下端部を遊端とし、前記玉の順次落下に同期して前記シュートの前記下端部を前記横方向に所定距離ずつ揺動させるアクチュエータ機構と、
前記シュートの揺動に同期して前記コンテナを縦方向に所定距離ずつ間欠的に送り移動させる送り機構と、を備える、食品整列装置。
【請求項2】
前記アクチュエータ機構は、前記横方向に直動する動作子を有し、
前記シュートは、上下方向中央よりも下側領域で、前記動作子と係合する、請求項1に記載の食品整列装置。
【請求項3】
前記シュートの前記上端部は、前記受口部に着脱可能に接続され、
前記シュートの前記下側領域は、当該下側領域および前記動作子のいずれか一方に設けられて上下方向に延びるガイド部材と、残る他方に設けられて前記ガイド部材に係合する係合部によって、前記動作子に着脱可能に係合する、請求項2に記載の食品整列装置。
【請求項4】
前記シュートよりも送り方向下流側に配置されて、前記コンテナ上面に載せられた前記玉を丸め直す整形機構をさらに備え、
前記整形機構は、下向きのフォークと、前記フォークを前記コンテナ上面に載せられた玉に突き刺したり引き抜いたりする昇降アクチュエータと、前記フォークを前記玉に突き刺したまま回転させて前記玉を丸め直す駆動源とを有する、請求項1~3のいずれかに記載の食品整列装置。
【請求項5】
前記コンテナ上面は、玉を載せられることを禁止される縦方向所定寸法の禁止区画を有し、
前記送り機構は、通常は前記所定距離ずつ、前記コンテナを間欠的に送り移動させ、前記禁止区画が前記シュートの下方を通過する際は、前記所定距離に前記禁止区画の縦方向所定寸法を加えた第2縦方向距離だけ前記コンテナを間欠的に送り移動させ、
前記禁止区画が前記シュートと前記整形機構の間にある場合に、前記整形機構を送り方向に変位させる変位機構をさらに備える、請求項4に記載の食品整列装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、麺などの紐状食品を取り扱う装置に関する。
【背景技術】
【0002】
食品を番重等のコンテナに整列させて載せる装置として例えば、特開平06-024408号公報(特許文献1)が知られている。特許文献1記載の装置は、油揚げの原料を搬送方向と直交する横方向に10列に並べたままフライヤに通し、当該フライヤで揚げられた油揚げを10列のままシュートに通して10列のまま起立姿勢にして、番重に落とし込むものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平06-024408号公報
図6
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記従来の装置にあっては、さらに改善すべき点があることを本発明者は見いだした。つまり上流から搬送される食品を番重に落とし込む際、10列は10列のままであり、列数を変えることができなかった。一方で、生麺などの紐状食品が上流工程で生産され、一玉ずつ丸められた状態で間隔を空けて一列をなして搬送されて来ると、かかる紐状食品を下流工程で縦横方向に多数列かつ多数行に並んだ状態で整然と番重に積み込みたいというニーズがある。
【0005】
本発明は、上述の実情に鑑み、一列をなして搬送されて来る食品を、コンテナの縦方向および横方向に整列させて整然とコンテナに積み込む技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的のため本発明による食品整列装置は、一玉ずつ丸められた紐状食品をコンテナ上面の縦方向および横方向に間隔を空けて整列させて載せる装置であって、紐状食品の玉が順次投入される受口部と、上端部が受口部と接続し下端部がコンテナ上面へ指向し玉をコンテナ上面に順次落下させるシュートと、シュートの上端部を基端とし下端部を遊端とし玉の順次落下に同期してシュートの下端部を横方向に所定距離ずつ揺動させるアクチュエータ機構と、シュートの揺動に同期してコンテナを縦方向に所定距離ずつ間欠的に送り移動させる送り機構と、を備える。
【0007】
かかる本発明によれば、一玉ずつ順次供給される紐状食品の玉を、コンテナの縦方向および横方向に整列させて整然とコンテナに載せることができる。
【0008】
本発明の一局面として、シュートを揺動させるアクチュエータ機構は横方向に直動する動作子を有し、シュートは上下方向中央よりも下側領域で動作子と係合する。かかる局面によれば、シュートの下端領域をアクチュエータで移動させることから、シュートを角度制御する場合と比べて、シュート下端の横方向位置を正しく制御することができる。
【0009】
本発明の好ましい局面として、シュートの上端部は受口部に着脱可能に接続され、シュートの下側領域は当該下側領域および動作子のいずれか一方に設けられて上下方向に延びるガイド部材と残る他方に設けられてガイド部材に係合する係合部によって動作子に着脱可能に係合する。かかる局面によれば、シュートを持ち上げることによって当該シュートを食品整列装置から容易に取り外すことができる。したがってシュートの着脱および清掃が容易になって、メインテナンス性能が向上する。
【0010】
本発明のさらに好ましい局面として、シュートよりも送り方向下流側に配置されて、コンテナ上面に載せられた玉を丸め直す整形機構をさらに備え、整形機構は下向きのフォークと、フォークをコンテナ上面に載せられた玉に突き刺したり引き抜いたりする昇降アクチュエータと、フォークを玉に突き刺したまま回転させて玉を丸め直す駆動源とを有する。かかる局面によれば、玉がコンテナに着地した衝撃によってくずれてしまう場合であっても、玉をきれいに丸め直すことができる。
【0011】
本発明の一局面としてコンテナ上面は、玉を載せられることを禁止される縦方向所定寸法の禁止区画を有し、送り機構は、通常は所定距離ずつ、コンテナを間欠的に送り移動させ、禁止区画がシュートの下方を通過する際は、所定距離に禁止区画の縦方向所定寸法を加えた第2縦方向距離だけコンテナを間欠的に送り移動させ、禁止区画がシュートと整形機構の間にある場合に、整形機構を送り方向に変位させる変位機構をさらに備える。かかる局面によれば、コンテナが玉を載せられる格子と、玉を載せられない禁止区画を有するものであっても、コンテナの送り方向上流側の上面で玉を整列させつつ、コンテナの送り方向下流側の上面で玉を整形させることができ、玉の処理効率が向上する。
【発明の効果】
【0012】
このように本発明によれば、コンテナ上に食品の玉を整然と載せることができ、食品工場での製造効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施形態を示す全体側面図であり、段積み状態のコンテナが積下機構に装填された状態を表す。
【
図2】同実施形態の積下機構、玉製造装置および送り機構を示す正面図である。
【
図3】同実施形態の整列機構を取り出して示す正面図である。
【
図4】同実施形態の整列機構を取り出し一部断面で示す平面図である。
【
図5】同実施形態のシュートを示す縦断面図である。
【
図6】同実施形態のシュートを示す縦断面図である。
【
図7】同実施形態を示す全体側面図であり、コンテナが整列機構へ送られた状態を表す。
【
図9】同実施形態の整列機構による整列動作を示す説明図である。
【
図10】同実施形態を示す全体側面図であり、コンテナが
図7に示す状態から所定距離だけ送られた状態を表す。
【
図11】同実施形態の整形機構を示す正面図であり、整形機構の上昇位置を表す。
【
図12】同実施形態の整形機構を示す横断面図である。
【
図13】同実施形態の整形機構を示す縦断面図である。
【
図14】同実施形態を示す全体側面図であり、コンテナが
図10に示す状態から行区画2行および禁止区画の縦方向距離だけ送られた状態を表す。
【
図15】同実施形態の整形機構を示す正面図であり、整形機構の下降位置を表す。
【
図16】同実施形態を示す全体側面図であり、コンテナが
図14に示す状態から行区画2行および禁止区画の縦方向距離だけ送られた状態を表す。
【
図17】同実施形態を示す全体側面図であり、積上機構がコンテナを積み上げる動作を表す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき詳細に説明する。
図1、
図7、
図10、
図14、
図16、および
図17は、本発明の一実施形態になる食品整列のための製造ラインを示す全体側面図であり、この順序が時系列をなす。製造ラインは、整列機構10と、麺玉製造装置100と、積下機構200と、送り機構300,400と、整形機構500と、積上機構600と、制御部700とを具備し、これらの機構および装置が制御部700によって協調運転される。
【0015】
まず製造ラインを概略説明する。
【0016】
積下機構200と、整列機構10と、整形機構500と、積上機構600は、この順序でレール11に沿って配列される。積下機構200は空のコンテナC1,C2・・・(以下、単にコンテナCともいう)を段積み状態で保有し、最下段のコンテナCを段積み状態のコンテナ群から分離する。送り機構300は、分離された最下段のコンテナCをレール11に沿って送り移動させて、整列機構10および整形機構500へ送り出す。つまり積下機構200と送り機構300は連係してコンテナCの積み下ろし動作を実行する。整列機構10は、レール11上を送られて来るコンテナCの上面に、多数の玉状の食品を整然と載せる。整形機構500は、載せられた玉を丸め直す。送り機構400は、送り機構300よりも送り方向下流側に配置され、送り機構300から受け渡されるコンテナCをレール11に沿って送り移動させて、整形機構500から積上機構600へ送り出す。積上機構600は、レール11に沿って整列機構10から送られて来るコンテナCを、1個ずつ受け取り、段積み状態に積み上げて保有する。
【0017】
次に各機構および装置について説明する。
【0018】
図2は、積下機構200および送り機構300をコンテナ送り方向上流側からみた正面図であり、
図1中II-IIの矢印方向に見た状態を表す。以下の説明において、コンテナCの送り方向、つまりレール11の長手方向、を縦方向ともいい、送り方向と直交するレール幅方向を横方向ともいう。また縦方向および横方向と直交する高さを上下方向という。
【0019】
コンテナCの積下機構200は、保有部210と、昇降部220とを有する。保有部210は、整列機構10から離れた箇所に配置され、レール11の上に段積された空のコンテナC1,C2・・・を保有する。コンテナCは、番重ともいい、縦・横・高さにおいて所定の規格寸法を有し、高さ寸法を略保持しながら段積みされ、積み上げられた状態でコンテナ内部空間を確保する。下側のコンテナC1と上側のコンテナC2は凹凸の係合ではめ込まれ、縦横方向に容易にずれることはないが、上下方向に容易に分離される。
【0020】
昇降部220は、保有部210の下部に設けられ、段積み状態のコンテナC群のうち上側のコンテナを持ち上げて、下側のコンテナC1を分離する。昇降部220は、コンテナ係合部221と、ロッド222,224と、外筒223,225と、フォロワ226と、板カム227とを有し、横方向両側にそれぞれ配置されて対をなす。ロッド222,224は縦方向に間隔を空けて配置され、上下方向に平行に延びる。ロッド222,224の上端はコンテナ係合部221の一端領域および他端領域とそれぞれ結合し、コンテナ係合部221を支持する。コンテナ係合部221については後述する。外筒223,225はそれぞれ、ロッド222,224の下端側を通される。外筒223,225は、支持部材229に固定支持される。
【0021】
本実施形態では、コンテナCの長辺が縦方向にされ、コンテナCの短辺が横方向にされ、コンテナCは係る姿勢を保持しながらコンテナCの積下機構200から積上機構600まで1個ずつ順次送られる。図示しない変形例として、コンテナCの短辺・長辺を逆にしてもよい。
【0022】
フォロワ226は上下方向に延びるロッドである。フォロワ226の上端は、横方向に延びる枢軸を介して、コンテナ係合部221の中央部に連結される。フォロワ226の下端は、横方向に延びる枢軸を介して、板カム227の突起部分227bに連結される。1対の板カム227間には、駆動源228が配置される。駆動源228は、各板カム227を回転駆動する。そうすると板カム227は横方向に延びる軸回りに回転し、突起部分227bが下死点(
図1)と上死点(
図7)と交互に移動する。これによりロッド222,224は外筒223,225に沿って上下方向に往復動する。そして1対のコンテナ係合部221は同期して、上方位置にされ、あるいは下方位置にされる。
【0023】
図2に示すように1対のコンテナ係合部221は、係合爪221bと、本体ケース221cと、アクチュエータ221dを有する。1対のコンテナ係合部221の間には、最下段のコンテナC1および上側で隣接するコンテナC2が置かれている。係合爪221bは、
図2に示すようにアクチュエータ221dによって本体ケース221c内に引き込まれてコンテナC2と係合しない非係合状態と、アクチュエータ221dによって本体ケース221cから進出してコンテナC2と係合する係合状態のいずれかにされる。係合爪221bは、縦方向位置に間隔を空けて2個、横方向両側にそれぞれ設けられる。
【0024】
送り機構300は、直動アクチュエータ301と、アームアクチュエータ303と、把持アーム304を有する。直動アクチュエータ301は、レール11よりも下方に設置され、
図1に示すようにレール11と平行に延びる。直動アクチュエータ301の動作子302は、直動アクチュエータ301に沿って縦方向に変位する。アームアクチュエータ303は動作子302に設けられ、
図2に示すように横方向に延びる。把持アーム304はアームアクチュエータ303の両端に設けられて対をなす。1対の把持アーム304間には、最下段のコンテナC1が置かれる。アームアクチュエータ303は把持アーム304を横方向に変位させて、1対の把持アーム304の間隔を広くしたり狭くしたりする。これにより把持アーム304は、最下段のコンテナC1を把持したり、離したりする。送り機構400も送り機構300と同じ部品で構成される。
【0025】
図1、
図2、
図7を参照して、コンテナCの積下機構200と送り機構300の連係動作に因るコンテナ送り出し動作につき説明する。
【0026】
まず
図1に示すように、送り機構300の動作子302が最下段のコンテナC1の直下で待機する。そして1対の把持アーム304(
図2)が互いに近づく方向に変位して、コンテナC1の側部に形成された切り欠きに係合して把持する。かかる切り欠きは、コンテナCの縦方向一方および他方の所定位置に配設されている。本実施形態では、動作子302がコンテナCの上流側の切り欠きと一致する。
【0027】
積下機構200の昇降部220は、横方向両側の係合爪221b同士を互いに近づくよう突出させて、両側の係合爪221bを最下段のコンテナC1よりも1段上側のコンテナC2に係合させる。このとき板カム227の突起部分227bは下死点にされ、コンテナ係合部221は下方位置にされる。
【0028】
続いて駆動源228が板カム227を回転させて、突起部分227bが上死点にされる(
図7)。そうするとコンテナC2および上側のコンテナC3・・・は持ち上げられて、コンテナC1が上側のコンテナ群C2,C3・・・から分離される。
【0029】
続いて
図7に矢印A1で示すように、動作子302が送り方向へ変位し、コンテナC1が積下機構300から整列機構10へ送り出される。本実施形態によれば、板カム227およびフォロワ226の簡易な構成によって、積下機構200が実現される。
【0030】
図1を参照して、レール11を跨ぐようにして架台110が立設される。架台110上縁の梁部材111は、下方から麺玉製造装置100を支持する。また架台110は、梁部材111よりも下方かつレール11の直上で、整列装置10を支持する。
【0031】
整列機構10は、上方に設置される麺玉製造装置100から麺玉(以下、玉ともいう)を供給されて、空のコンテナCの上面に玉を整然と落とし込んで整列させる。
【0032】
麺玉製造装置100は、コンベア101(
図2)の下流端と接続し、かかるコンベアに載せられて連続的に運ばれて来る紐状の生麺を、例えば100~200g(1人前)の分量ずつ丸めて玉とし、該玉を1個ずつ順次、下方の整列機構10(
図1)へ供給する。
【0033】
図1を参照して、整列機構10は、受口部21と、シュート31と、アクチュエータ機構41と、シュート支持部51を有する。受口部21は上下方向に貫通する四角筒であり、受口部21の上端22が麺玉製造装置100の出口シュート102と接続し、受口部21の下端23がシュート31の上端部32と接続する。受口部21は、支持枠112の中央に設置されて、当該支持枠112に支持される。支持枠112は、架台110の上部に取付固定される水平な枠であり、梁部材111よりも下方に配置される。
【0034】
シュート31は上下方向に延びる四角筒であって、下方に向かって徐々に先細形状にされる。アクチュエータ機構41は横方向に延びる直動アクチュエータであって、動作子42を有する。動作子42はシュート31の下端領域側面に設けられる係合部34と係合する。
【0035】
図3は、整列機構10のシュート31およびアクチュエータ機構41を取り出して示す正面図であり、
図1中IIIの矢印方向(送り方向)に見た状態を表す。
図3中、紙面左右方向は横方向を表し、紙面上下方向は上下方向を表す。
図4は、整列機構10のシュート31およびアクチュエータ機構41を示す平面図であり、
図3中IV-IVでシュート31を切断し、切断面を矢印方向に見下ろした状態を表す。
図4中、紙面左右方向は横方向を表し、紙面上下方向は送り方向(縦方向)を表す。
図5は、
図3中のシュート31を示す縦断面図である。
図6はシュート31を示す縦断面図であり、
図5中、シュート31をVI-VIで切断し、切断面を矢の方向にみた状態を表す。上端部32の縦方向一方側外壁面および縦方向他方側外壁面には、縦方向に突出する凸部35がそれぞれ立設される。1対の凸部35,35は1列をなすよう配列され、シュート31の揺動軸を構成する。各凸部35は、縦方向に間隔を空けて配置される1対の支持ブロック52に支持される。各支持ブロック52は、上向きに開いたU字形状(
図5)とされ、シュート支持部51(
図6)の下端に設けられる。U字形状の各支持ブロック52は、上側から凸部35を受け入れて支持したり、反対に凸部35が上側へ抜け出たりすることを許容する。シュート支持部51の上端は支持枠112に連結される。
【0036】
ここで附言すると、食品衛生上、シュート31の大部分はステンレス等の金属板で形成される。ただし上端部32の一部の壁がゴム板で形成される。具体的には上端部32は、縦方向に対向する1対の壁32bを硬質の金属壁とし、横方向に対向する1対の壁32c,32dを軟質で弾性変形可能なゴム板等の弾性壁とする。壁32c,32dはそれぞれ、下縁をボルト32fでシュート31の金属部分に取り付け固定され、壁32dを弾性変形自在とされる。
【0037】
係合部34は、シュート31の側面から縦方向に突出する軸の先端に設けられる。
図3に示すように縦方向にみて、係合部34は円形である。係合部34は、動作子42に設けられる1対の案内壁43,43間に介在する。これにより係合部34は、動作子42に係合する。
【0038】
案内壁43は、動作子42の表面に設けられる突条であって、当該表面から縦方向に突出する。2本の案内壁43は、横方向に間隔を空けて対をなし、上下方向に延びるガイド部材である。係合部34は、1対の案内壁43,43間で上下方向相対移動を許容されつつ案内壁43,43によって横方向へ移動させられる。このため
図3および
図4に両矢印で示すように動作子42が横方向に真っ直ぐに移動すると、動作子42と係合する係合部34も横方向に移動する。これによりシュート31は、上端部32を基端とし、下端部33を遊端として揺動し、横方向位置を制御される。
【0039】
本実施形態では、シュート31の凸部35が支持ブロック52から上方へ容易に離間するとともに、シュート31の係合部34が1対の案内壁43,43間で上下方向に移動可能であることから、シュート31が整列機構10に容易に着脱される。このためシュート31の清掃等、整列機構10のメインテナンス性能が向上する。またシュート31を着脱する際、壁32c,32dが弾性変形可能であるから、着脱作業が容易になる。
【0040】
整列機構10は、送り機構300と連係して、コンテナC上面に玉を整列させる。この整列動作につき説明すると、
図7に示すようにコンテナCは、縦方向に順次配列される行区画Ca,Cb,Cc,Cd,Ce,Cfを有する。送り機構300は、コンテナC1を送り移動させて、コンテナC1の送り方向先端側の行区画Caを、シュート31の下端部33に対向させ、この送り位置でコンテナC1を一旦保持する。
【0041】
図8は、
図7中、VIII-VIIIで整列機構10およびコンテナC1を切断し、切断面を矢の方向にみた断面図であり、送り方向(縦方向)にみた状態を表す。
図8に示すようにコンテナCは、横方向に順次配列される列区画Cg,Ch,Ci,Cj,Ckを有する。このようにコンテナCの内部空間には、行区画および列区画を仕切る格子状の仕切り壁Dが設置される。仕切り壁Dは、例えば平坦な帯板を井桁状に組み合わせたものであって、コンテナCから取り外し可能である。
【0042】
図9は、
図8中のシュート31およびコンテナC1を取り出して示す整列動作の説明図である。シュート31は、玉Fの通過に同期して、右矢印で示すように横方向一方から他方へ揺動する。そうすると下矢印で示すように玉Fが1玉ずつ列区画Cg,Ch,Ci,Cj,Ckの順序で投下される。これにより行区画Caにおける全ての列区画Cg,Ch,Ci,Cj,Ckに玉Fが着地する。
【0043】
次に送り機構300は、
図10に左矢印で示すようにコンテナC1を所定距離だけ送り方向に前進させ、行区画Cbを、シュート31の下端部33に対向させ、この送り位置でコンテナC1を一旦保持する。かかる所定距離は、行区画1行分に等しい。また積下機構200は、板カム227を下死点まで回動させて、
図10に下矢印で示すように次のコンテナC2をレール11に着地させ、次のコンテナC2を送り出す準備をする。また送り機構400の動作子402は、コンテナC1の受け取りに備えて、送り機構400の上流側で待機する。
【0044】
そしてシュート31は、
図9の右矢印とは反対向き、つまり紙面左方向に揺動して、玉Fを1玉ずつ列区画Ck,Cj,Ci,Ch,Cgの順序で投下させる。これにより行区画Cbにおける全ての列区画Ck,Cj,Ci,Ch,Cgに玉Fが着地する。
【0045】
以下、同様に、上述した動作を繰り返す。そうするとコンテナC1は行区画に対応して間欠的に送り移動され、全ての行区画Ca,Cb,Cc,Cd,Ce,Cfにおける全ての列区画Cg,Ch,Ci,Cj,Ckに玉Fが投下され、コンテナC1は玉Fを満載される。コンテナC1の送り方向先端部が下流側の送り機構400に達すると、送り機構400の動作子402がコンテナC1を把持し、送り機構300の動作子302はコンテナC1を解放する。そしてコンテナC1は、送り機構300から送り機構400に持ち替えられる。本実施形態では、把持アーム304がコンテナCの上流側の切り欠きを把持しつつ動作子302がコンテナCを送り出すことによって、コンテナCの下流側の切り欠きが動作子402の待機位置に一致する。このとき、動作子402に設けられた把持アーム(図略)がコンテナCの下流側の切り欠きを把持する。
【0046】
次に整形機構500につき説明する。
【0047】
図11は、整形機構500を送り方向(縦方向)にみた状態を示す正面図である。
図12は、
図11中、XII―XIIで整形機構500を切断し、断面を矢印の方向に見下ろした状態を表す横断面図である。
図13は、
図12中、XIII―XIIIで整形機構500を切断し、断面を矢印の方向(横方向)にみた状態を表す縦断面図である。横方向にみた整形機構500の側面図については、
図14および
図16も参照されたい。整形機構500は、基部プレート501と、1対のガイドロッド502,502と、フォーク支持プレート503と、複数のフォーク根元部504と、フォーク505と、1対のギア支持プレート507,507と、複数のギア509と、駆動源510と、軸受506,511,512と、昇降アクチュエータ513,514を有する。
【0048】
整形機構500は、横方向に延びる回動軸515から吊り下げられる構造である。整形機構500上部の基部プレート501は、横方向に延びる回動軸515を介して、支持枠112に支持される。これにより整形機構500は、回動軸515を中心として、姿勢を調整可能とされる。1対のガイドロッド502は上下方向に平行に延び、上端を基部プレート501の横方向両端部にそれぞれ結合される。ガイドロッド502の中央領域は、筒状のガイド部503b,503bに通される。ガイドロッドの下端領域は、筒状のガイド部507b,507bに通される。これらのガイド部503b,503b,507b,507bはガイドロッド502に沿って摺動自在とされる。
【0049】
上側のガイド部503b,503bはそれぞれ、横方向に延びるフォーク支持プレート503の両端部に立設される。下側のガイド部507b,507bはそれぞれ、横方向に延びるギア支持プレート507の両端部に立設される。基部プレート501と、フォーク支持プレート503と、ギア支持プレート507は、この順序で上下方向に間隔を空けて平行に配列され、昇降アクチュエータ513,514によって互いの上下方向距離が調整可能とされる。
【0050】
昇降アクチュエータ513,514は上下方向に伸縮可能であり、制御部700によって上下方向寸法が制御される。昇降アクチュエータ513の上端は基部プレート501と結合する。昇降アクチュエータ513の下端領域は、フォーク支持プレート503に形成される貫通孔503cを通されて、ギア支持プレート507に連結される。昇降アクチュエータ514の上端領域はフォーク支持プレート503に固定される。昇降アクチュエータ514の下端領域は、フォーク支持プレート503に形成される貫通孔503dを通されて、ギア支持プレート507に連結される。
【0051】
図13に示すようにフォーク支持プレート503の下面には、軸受506を介してフォーク根元部504が取り付けられる。フォーク根元部504は円柱形状であり、円柱の中心軸線X回りに回転可能である。
図11に示すようにフォーク根元部504は横方向等間隔に配列され、かかる間隔は前述したコンテナCの列Cg,Ch,Ci,Cj,Ck(
図8)に対応する。各フォーク根元部504には、複数のフォーク505が立設される。
図13に示すようにフォーク505は、中心軸線Xと平行に延びる。フォーク505の上端はフォーク根元部504に結合し、フォーク505の下端は先端とされてコンテナCへ指向する。
【0052】
図11を参照して、ギア509は、フォーク根元部504の横方向間隔と等しい間隔で横方向一列に配列され、隣り合うギア509,509同士が噛合する。
図13に示すように各ギア509は、各フォーク根元部504と同軸に配置される。各ギア509の両端面にはギア径よりも小径の円柱部509b,509cが同軸結合される。円柱部509b,509cはそれぞれ、軸受511,512に支持される。これによりギア509は、1対の平行なギア支持プレート507,507間に両持ち支持される。円柱部509cは下側のギア支持プレート507を貫通して下方へ突出する。1のギア509は駆動ギア516と噛合する。駆動ギア516は駆動源510の出力軸510bと結合する。駆動源510は電動モータであり、一方のギア支持プレート507に支持固定される。
【0053】
一体物である円柱部509b、ギア509、円柱部509cには、軸線Xと平行に延びる貫通孔509dが形成される。貫通孔509dはフォーク505と同数設けられ、かつ、フォーク505と同じ配列パターン(
図12)とされ、フォーク505が通される。
図13では、フォーク支持プレート503がギア支持プレート507から後退し、先細に形成されたフォーク505先端が円柱部509cに収納される。
【0054】
駆動源510が駆動ギア516を駆動してギア509を回転させると、ギア509の貫通孔509dを貫通する複数のフォーク505がX軸回りに回転し、フォーク根元部504が供回りする。ここで附言すると、フォーク支持プレート503がギア支持プレート507に近づいたり遠ざかったりすることで、フォーク505は円柱部509cから進出したり後退したりすることができ、かかるフォーク505の進出長に関わらずフォーク505はギア509によって軸線X回りに回転し続けることができる。
図12に矢で示すように全てのギア509は1の駆動ギア516によって同時に回転する。
【0055】
図15は、整形機構500を送り方向(縦方向)にみた状態を示す正面図であって、
図11と同じ方向にみた状態を表す。
図11に示すように昇降アクチュエータ514が伸びる場合、フォーク支持プレート503とギア支持プレート507の距離が大きくなり、フォーク505は円柱部509c内へ後退する。これに対し
図15に示すように昇降アクチュエータ514が縮む場合、フォーク支持プレート503とギア支持プレート507の距離が小さく、フォーク505は円柱部509cよりも下方へ進出する。
【0056】
図11に示すように昇降アクチュエータ513が縮む場合、ギア支持プレート507が上昇し、整形機構500はコンテナCから遠ざかる。これに対し
図15に示すように昇降アクチュエータ513が伸びる場合、ギア支持プレート507が下降し、整形機構500はコンテナCに接近する。そしてフォーク505がコンテナCの列区画Cg,Ch,Ci,Cj,Ckに差し込まれて各区画内の玉(図略)に突き刺さり、玉はフォーク505の回転によって丸く整形される。
【0057】
制御部700は、コンテナCの送り動作に同期して、整形機構500を
図11に示す上昇位置にしたり、
図15に示す下降位置にしたりする。具体的には、コンテナCの送り動作が間欠的に実行されて、例えば
図14に示すように行区画Caの送り位置が整形機構500に一致する際は、整形機構500が下降位置にされ、行区画Caにフォーク505が差し込まれて玉を丸く整形する。かかる整形動作は、上流側の整列機構10による整列動作と同時に実行される。そして上流側の整列動作と下流側の整形動作が完了すると、整形機構500は上昇位置にされる。送り機構400はコンテナCを送り方向に移動し、次の行区画Cbの送り位置を整形機構500に一致させる。整形機構500は再び下降位置にされ、行区画Cbにフォーク505が差し込まれて玉を丸く整形する。以下、整形機構500は上昇位置と下降位置を繰り返しながら、全ての行区画Ca~Cfに載置された玉を丸めて整形する。
【0058】
ここで附言すると、
図14および
図16に示すように、コンテナCは、送り方向下流側の行区画Ccと、上流側の行区画Cdとの間に、禁止区画Csが設定されている。禁止区画Csには玉が投下されない。そうすると禁止区画Csが整列機構10と整形機構500の間に介在する場合(
図14)と、介在しない場合(
図16)で、整形機構500のフォーク505先端の送り位置を調整する必要がある。本実施形態では、図示しないアクチュエータによって、整形機構500が上方の回動軸515回りに傾斜して姿勢を調整される。これによりフォーク505先端の送り位置は、
図14に示す上流位置と、
図16に示す下流位置に、選択的に変位する。かかる変位は、制御部700によって実行され、送り機構400の送り動作に同期する。上流位置から下流位置までの変位量は、禁止区画Csの縦方向寸法に基づいて設定される。
【0059】
次に 積上機構600について説明する。
【0060】
コンテナCの積上機構600は、前述した積下機構200と同一部品で構成され、前述した積み下ろし動作と逆動作、つまり積み上げ動作を送り機構400と連係して実行する。
【0061】
図16に示すように上面に満載された玉を整形されたコンテナC1は、送り機構400によってレール11に沿うよう移動し、整形機構500から積上機構600へ送り出される。積上機構600は、受け取ったコンテナC1を持ち上げてレール11から上方へ離隔させる。かかる離隔距離は、
図17に示すように次のコンテナC2が直下に差し込まれることを考慮して、コンテナCの高さ寸法よりも大きくされる。そして次のコンテナC2が積上機構600に送り込まれて来てコンテナC1の直下で停止すると、積上機構600は上側のコンテナC1を下降させてコンテナC1をコンテナC2に段積みする。
【0062】
次に積上機構600は、上流から送られて来るコンテナC3を考慮して、コンテナC2を上方へ持ち上げて待機し、コンテナC2の下方にコンテナC3のための空間を確保する。以下、上述した動作を繰り返すことにより、積上機構600は、下から上にむかってコンテナC1,C2,C3,C4・・・・を積み上げる。
【0063】
ところで本実施形態は、丸められた紐状食品の玉を、一玉ずつコンテナC上面に、縦方向および横方向に間隔を空けて整列させて載せる製造ラインであって、玉が順次投入される受口部21と、上端部32が受口部21と接続し、下端部33がコンテナC上面へ指向し、玉をコンテナC上面に順次落下させるシュート31と、シュート31の上端部32を基端とし、玉の順次落下に同期してシュート31の下端部33を横方向に所定距離ずつ揺動させるアクチュエータ機構41と、シュート31の揺動に同期してコンテナCを縦方向に所定距離ずつ間欠的に送り移動させる送り機構300と、を備える。これにより、麺玉製造装置100から一列で順次供給される玉を、コンテナCの縦方向および横方向に整列させて整然とコンテナに載せることができる。
【0064】
また本実施形態のアクチュエータ機構41は横方向に直動する動作子42を有し、シュート31は上下方向中央よりも下端部33に近い下側領域で動作子42と係合する。これによりシュート31の下端部33の横方向位置を、小さい力で正しく制御することができる。
【0065】
また本実施形態によれば
図5に示すように、シュート31の上端部32は、上端部32に設けられる凸部35と、凸部35と係合する凹状の支持ブロック52によって、受口部21に着脱可能に接続され、シュート31の下側領域は、当該下側領域および動作子42のいずれか一方に設けられて上下方向に延びる1対の案内壁43,43と、残る他方に設けられて縦方向に突出し案内壁43,43間に介在する係合部34によって、動作子42に着脱可能に係合する。これにより整形機構10からシュート31のみを簡単に取り外し、あるいは取り付けることができ、シュート31の洗浄等のメインテナンス性能が向上する。特に生麺は、ゆで麺と対比して、粉まみれであり、滑り難く柔軟性に劣る。このため
図9を参照して玉Fが生麺の場合、玉Fがシュート31内で引っ掛かったり、シュート31の内壁面が粉まみれになったりする虞がある。このため本実施形態は、生麺の製造装置として有益である。また円形の係合部34と1対の案内壁43,43の係合により、アクチュエータ機構41の直進運動がシュート31の揺動運動に変換される。
【0066】
また本実施形態の製造ラインは、シュート31よりも送り方向下流側に配置されてコンテナC上面に載せられた玉を丸め直す整形機構500をさらに備え、整形機構500は、下向きのフォーク505と、フォーク505をコンテナC上面に載せられた玉に突き刺したり引き抜いたりする昇降アクチュエータ513,514と、フォーク505を玉に突き刺したまま回転させて玉を丸め直す駆動源510とを有する。これにより、コンテナC上面に投下されたときの衝撃で玉がくずれても、コンテナC上に玉をきれいに丸め直すことができる。
【0067】
また本実施形態で使用されるコンテナC上面は、玉を載せられることを禁止される縦方向所定寸法の禁止区画Csを有する。送り機構400は、通常は行区画Ca,Cb,Ccの間で所定距離ずつ、コンテナCを間欠的に送り移動させ、禁止区画Csがシュート31の下方を通過する際は、所定距離に禁止区画Csの縦方向所定寸法を加えた第2縦方向距離だけコンテナCを間欠的に送り移動させる。そして本実施形態では、整形機構500を変位させる変位機構(図略)をさらに備える。変位機構は、禁止区画Csがシュート31と整形機構500の間にある場合(
図14、
図17)に、整形機構500を、送り方向下流側の原位置にセットし、そうでない場合(
図16)に、整形機構500を、上流側の第2位置に変位させる。かかる実施形態によれば、
図14に示すように縦方向に延びる1個のコンテナCにおいて、玉を丸め直して整形する動作と、玉を投下して整列させる動作を同時に実行することができ、製造ラインが効率化される。また
図16に示すように送り方向下流側のコンテナC1と送り方向上流側のコンテナC2がそれぞれ、整形機構500と整列機構10に対向する場合に、それぞれのコンテナCにおいて、玉を丸め直して整形する動作と、玉を投下して整列させる動作を同時に実行することができ、製造ラインが益々効率化される。
【0068】
以上、図面を参照して本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、図示した実施の形態のものに限定されない。図示した実施の形態に対して、本発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。例えば突部35とU字形状の支持ブロック52の組み合わせは、シュート31の上端部32およびシュート支持部51にそれぞれ設けられれば良い。図示しない変形例として、突部35をシュート支持部51に設け、下向きU字形状の支持ブロックを上端部32に設け、突部35で下向きU字形状の支持ブロックを支持してもよい。本実施形態の玉Fは生麺であるが、これに代えてゆで麺であったり、紐状以外の食品であったりしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明は、生産設備において有利に利用される。
【符号の説明】
【0070】
10 整列機構、 11 レール、 21 受口部、 31 シュート、
32 シュート上端部、 33 シュート下端部、 34 係合部、
35 凸部、 41 アクチュエータ機構、 42 動作子、
43 案内壁(ガイド)、 100 麺玉製造装置、 200 積下機構、
300,400 送り機構、 500 整形機構、 505 フォーク、
510 駆動源、 513,514 昇降アクチュエータ、
600 積上機構、 700 制御部。