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特開2023-156733作業方法、作業車両及び作業システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023156733
(43)【公開日】2023-10-25
(54)【発明の名称】作業方法、作業車両及び作業システム
(51)【国際特許分類】
   A01B 33/08 20060101AFI20231018BHJP
   A01B 69/00 20060101ALI20231018BHJP
【FI】
A01B33/08 Z
A01B69/00 303Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022066271
(22)【出願日】2022-04-13
(71)【出願人】
【識別番号】720001060
【氏名又は名称】ヤンマーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111202
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 周彦
(74)【代理人】
【識別番号】100187562
【弁理士】
【氏名又は名称】沼田 義成
(72)【発明者】
【氏名】上野 草
(72)【発明者】
【氏名】三輪 敏之
【テーマコード(参考)】
2B033
2B043
【Fターム(参考)】
2B033AA07
2B033AB01
2B033AB11
2B033BA19
2B033DB35
2B043AB20
2B043BA09
2B043BB03
2B043DC03
2B043EA33
2B043EB12
2B043EB23
2B043EC02
2B043EC15
2B043ED12
(57)【要約】
【課題】圃場における作業の仕上がり度合いを取得して作業者に提示することができる作業方法、作業車両及び作業システムを提供する。
【解決手段】
作業車両であるトラクタ1は、制御装置13を備えていて、制御装置13は、圃場で作業走行を行う走行制御部45及び作業制御部46と、作業走行を行った圃場における各作業位置での作業の仕上がり度合いを検出する仕上がり検出部47(検出部)として動作する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業車両の作業方法であって、
前記作業車両によって圃場で作業走行を行う作業走行工程と、
前記作業走行を行った前記圃場における各作業位置での作業の仕上がり度合いを検出する検出工程と、
を有することを特徴とする作業方法。
【請求項2】
検出した前記仕上がり度合いを所定の表示画面に表示する表示工程を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の作業方法。
【請求項3】
前記表示工程は、前記作業走行を行った前記圃場における既作業領域を前記表示画面に表示すると共に、前記既作業領域における前記作業位置に、当該作業位置で検出した前記仕上がり度合いを合わせて表示することを特徴とする請求項2に記載の作業方法。
【請求項4】
前記作業走行の作業結果として予定する仕上げ度合いを設定する設定工程を更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の作業方法。
【請求項5】
前記作業走行工程は、前記作業走行を行っているときに、前記作業車両の車速を、検出した前記仕上がり度合いに基づいて制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の作業方法。
【請求項6】
前記作業走行工程は、前記作業走行を行うときに前記作業車両に備わる作業機で作業を行い、
前記作業走行を行っているときに、前記作業機の回転数を、検出した前記仕上がり度合いに基づいて制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の作業方法。
【請求項7】
前記圃場において、前回に前記作業走行を行った既作業領域に対して、今回に前記作業走行を行う経路を、前記仕上がり度合いに基づいて設定する経路設定工程と、
設定した前記経路に基づいて、自動走行で今回の前記作業走行を行う自動走行工程と、
を更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の作業方法。
【請求項8】
前記自動走行工程は、前記既作業領域で今回に前記自動走行を行うときの車速を、当該既作業領域で前回に検出した前記仕上がり度合いに基づいて制御することを特徴とする請求項7に記載の作業方法。
【請求項9】
前記自動走行工程は、前記自動走行を行うときに前記作業車両に備わる作業機で作業を行い、
前記既作業領域で今回に前記自動走行を行うときの前記作業機の回転数を、当該既作業領域で前回に検出した前記仕上がり度合いに基づいて制御することを特徴とする請求項7に記載の作業方法。
【請求項10】
前記表示工程は、前回作業時の前記仕上がり度合いを表示することを特徴とする請求項2に記載の作業方法。
【請求項11】
前記作業走行工程は、前記作業走行を行うときに前記作業車両に備わる代掻き用ハローで代掻き作業を行い、
前記検出工程は、前記代掻き用ハローの整地板の回転角に基づいて、前記仕上がり度合いを検出することを特徴とする請求項1又は2に記載の作業方法。
【請求項12】
作業車両であって、
圃場で作業走行を行う走行制御部及び作業制御部と、
前記作業走行を行った前記圃場における各作業位置での作業の仕上がり度合いを検出する検出部と、
を備えることを特徴とする作業車両。
【請求項13】
作業車両の作業システムであって、
圃場で作業走行を行う走行制御部及び作業制御部と、
前記作業走行を行った前記圃場における各作業位置での作業の仕上がり度合いを検出する検出部と、
を備えることを特徴とする作業システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業車両の作業走行を行う作業方法、作業車両及び作業システムに関する。
【背景技術】
【0002】
トラクタ等の作業車両は、圃場を走行しながら作業機によって作業する作業走行を行うように構成される。作業車両は、作業機を制御して作業を行うところ、その作業の仕上がり度合いを作業者の要望に合わせることが求められる。
【0003】
例えば、特許文献1に開示されるトラクタは、作業機が格納状態であることを受信し、かつ、作業機が上昇位置である場合に、圃場外での走行を許可する制御装置を備えるものである。このトラクタは、作業機として代掻き用のハローを備え、作業機には、耕耘カバーが設けられている。耕耘カバーには、複数の耕耘爪が接続された耕耘回転軸が回転可能に取り付けられ、また、耕耘カバーの後方には、下方に付勢されて田面を平らにする整地板が回転可能に配置されている。また、作業機は、整地板回転角センサを備え、整地板回転角センサは、整地板の回転角度を検出し、整地板回転角センサの回動の大きさ及びその頻度に基づいて、耕耘後の圃場に残っている土塊の大きさについての情報を取得できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-156389号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の作業車両では、耕耘後の圃場に残っている土塊の大きさの情報を取得するが、圃場の各作業位置での作業の仕上がり度合いを取得することができず、当該仕上がり度合いを作業者に提示することもできない。
【0006】
本発明は、圃場における作業の仕上がり度合いを取得して作業者に提示することができる作業方法、作業車両及び作業システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の作業方法は、作業車両の作業方法であって、前記作業車両によって圃場で作業走行を行う作業走行工程と、前記作業走行を行った前記圃場における各作業位置での作業の仕上がり度合いを検出する検出工程と、を有することを特徴とする。
【0008】
また、上記課題を解決するために、本発明の作業車両は、圃場で作業走行を行う走行制御部及び作業制御部と、前記作業走行を行った前記圃場における各作業位置での作業の仕上がり度合いを検出する検出部と、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、上記課題を解決するために、本発明の作業システムは、圃場で作業走行を行う走行制御部及び作業制御部と、前記作業走行を行った前記圃場における各作業位置での作業の仕上がり度合いを検出する検出部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、圃場における作業の仕上がり度合いを取得して作業者に提示することができる作業方法、作業車両及び作業システムを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態に係るトラクタの側面図である。
図2】本発明の実施形態に係るトラクタの背面図である。
図3】本発明の実施形態に係るトラクタのブロック図である。
図4】本発明の実施形態に係るトラクタにおいて、中央領域で作業した場合に、表示装置に表示される仕上がり確認画面の例を示す平面図である。
図5】本発明の実施形態に係るトラクタにおいて、仕上がり度合いを検出した場合に、表示装置に表示される仕上がり確認画面の例を示す平面図である。
図6】本発明の実施形態に係るトラクタにおいて、2回目の作業を行う場合に、表示装置に表示される仕上がり確認画面の例を示す平面図である。
図7】本発明の実施形態に係るトラクタにおいて、2回目の自動走行経路を設定した場合に、表示装置に表示される仕上がり確認画面の例を示す平面図である。
図8】本発明の実施形態に係るトラクタの携帯端末に表示される作業画面の例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の作業車両は、圃場を走行しながら作業機によって作業する作業走行を行うものである。本発明の作業車両の一実施形態であるトラクタ1について図面を参照して説明する。図1及び図2に示すように、トラクタ1は、車体2と、作業機3とを備え、車体2によって走行しながら作業機3によって耕耘等の作業を行うように構成される。トラクタ1では、各種の作業を行うロータリ、ハロー、ローダ、プラウ、ボックススクレーパー等の作業機3が、必要に応じて車体2に装着され、本実施形態では、図1及び図2に示すように、作業機3として代掻き用ハローが車体2に装着される例を説明する。
【0013】
トラクタ1は、手動走行モード及び自動走行モードの何れかの走行モードが設定される。手動走行モードが設定されている場合、トラクタ1は、作業者による各種操作具(ハンドル、アクセルペダル、シフトレバー)の操作に応じて手動走行を行う。自動走行モードが設定されている場合、トラクタ1は、設定された自動走行経路66(図4図5参照)に沿って自動走行するように制御装置13によって車速及び操舵などを制御する。例えば、トラクタ1を自動走行させて圃場の作業を行う場合、先ず、トラクタ1を圃場の外周に沿って手動走行等で1周走行させて、圃場の外形形状の情報を取得する。また、取得した情報に基づいて、トラクタ1を圃場の中央領域において自動走行させながら作業を行い、その後、中央領域の外側から圃場の外周に向けて周回するように自動走行させながら作業を行う。そして、圃場の全領域の作業を完了すると、トラクタ1を圃場から退場させる。
【0014】
車体2の前部下側には、左右一対の前輪10が設けられ、車体2の後部下側には、左右一対の後輪11が設けられる。車体2の上部には、オペレータが搭乗するためのキャビン12が設けられ、キャビン12の内部には、運転座席や各種の操作具が設けられる。また、車体2には、制御装置13と、表示装置14と、測位ユニット15(図3参照)とが設けられる。表示装置14は、タッチパネルやモニタ等で構成され、キャビン12の内部に配置される。車体2の前部には、エンジン16が内蔵されていて、左右一対の後輪11の間には、変速装置17が設けられている。エンジン16の動力は、この変速装置17によって変速されて、各前輪10及び各後輪11へと伝達される。
【0015】
変速装置17の後部には、左右一対のロワーリンク18と、トップリンク19と、PTO軸20とが接続されていて、各ロワーリンク18、トップリンク19及びPTO軸20は、後方に延びて配置されている。作業機3は、各ロワーリンク18、トップリンク19及びPTO軸20の後端に連結され、PTO軸20によって駆動される。
【0016】
車体2の後部には、作業機昇降機構21と、作業機角度変更機構22と、連結部材23とが設けられている。
【0017】
作業機昇降機構21は、左右一対のリフトアーム24と、油圧シリンダで構成されるリフトシリンダ(作業機昇降部)25とを備える。一方のリフトアーム24の先端部は、リンク部材26を介して一方のロワーリンク18に連結され、他方のリフトアーム24の先端部は、ローリングシリンダ27を介して他方のロワーリンク18に連結されている。作業機昇降機構21は、リフトシリンダ25を駆動することにより、車体2に支持される作業機3の高さを変更できる。なお、車体2は、作業機3の高さを検出する作業機高さセンサ28(図3参照)を備え、作業機高さセンサ28は、例えば、リフトシリンダ25のシリンダロッドの位置(リフトシリンダ25の長さ)を検出するセンサで構成される。
【0018】
作業機角度変更機構22は、油圧シリンダで構成されるローリングシリンダ27を備える。ローリングシリンダ27は、上記したように、他方のリフトアーム24と、他方のロワーリンク18とを連結するように構成される。作業機角度変更機構22は、ローリングシリンダ27を駆動することにより、車体2に対して支持される作業機3の左右方向の傾斜姿勢を変更することができる。
【0019】
連結部材23は、ロワーリンク18及びトップリンク19と、作業機3とを連結するように構成される。
【0020】
作業機3は、水を入れた田(圃場)において土塊を砕くと共に田面を平らにする代掻き作業を行う代掻き用ハローで構成される。図1に示すように、作業機3は、車体2の連結部材23に対して作業機3を連結するための連結部30を備える。なお、連結部30は、連結部材23を介さずに、ロワーリンク18及びトップリンク19と作業機3とを連結するように構成されてもよい。
【0021】
連結部30の後方には、左右方向に延びた耕耘カバー31が設けられる。耕耘カバー31には、左右方向に延びた回転軸を有する耕耘回転軸32が回転可能に取り付けられ、耕耘回転軸32は、PTO軸20から伝達された動力によって回転する。また、耕耘回転軸32には、複数の耕耘爪33が左右方向に間隔を空けて設けられている。耕耘回転軸32と共に耕耘爪33が、田(圃場)の土壌に対して回転して耕耘することで、田の土塊を砕くことができる。
【0022】
耕耘カバー31の後方下部には、左右方向に延びた整地板34が設けられ、整地板34は、左右方向に延びた回転軸を有して、耕耘カバー31に対して回転可能に取り付けられる。整地板34は、油圧シリンダや電動モータ等の付勢部材によって下方に付勢・加圧されて、田(圃場)の土壌表面に接触することで、田面を平らに整地することができる。なお、整地板34の左右方向の外側には、整地幅を広げる延長整地板35(図2参照)が設けられてよい。
【0023】
また、作業機3には、整地板回転角センサ36が設けられている。整地板回転角センサ36は、整地時の整地板34の上下方向の回転角度を検出するもので、例えば、整地板34の回転角、又はその回転軸に取り付けられたリンクの回転角を検出するポテンショメータで構成される。
【0024】
代掻き作業では、耕耘後に残っている土塊が大きい場合、整地板34は大きく上下に回動し、一方、耕耘後に残っている土塊が小さい場合、整地板34は小さく上下に回動する。従って、整地板回転角センサ36によって整地板34の回動の大きさ及びその頻度を検出することで、耕耘後の圃場に残っている土塊の大きさを取得でき、これにより、圃場における各作業位置での代掻き作業の仕上がり度合いを検出することができる。なお、仕上がり度合いは、既に作業走行を行った作業結果の土壌の状態を示す。また、後述する仕上げ度合いは、仕上がり度合いと異なり、これから行う作業走行の作業結果として予定する土壌の状態を示す。
【0025】
測位ユニット15は、GNSS等の衛星測位システムを利用してトラクタ1の位置情報(測位点)を取得するように構成され、測位アンテナを介して測位衛星から測位信号を受信し、測位信号に基づいて測位ユニット15の位置情報、すなわち、トラクタ1の位置情報を取得する。
【0026】
次に、制御装置13について説明する。制御装置13は、CPU等のコンピュータで構成され、図3に示すように、ROM、RAM、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ等の記憶部40と、外部機器と通信を行う通信部41とに接続されている。
【0027】
記憶部40は、トラクタ1の各種構成要素及び各種機能を制御するためのプログラムやデータを記憶し、制御装置13が、記憶部40に記憶されたプログラムやデータに基づいて演算処理を実行することにより、各種構成要素及び各種機能を制御する。制御装置13は、例えば、測位ユニット15からトラクタ1の自車位置を取得する。
【0028】
また、記憶部40は、トラクタ1の作業対象である圃場の圃場情報や自動走行経路66を記憶する。制御装置13は、携帯端末5から通信部41を介して圃場情報や自動走行経路66を受信して記憶部40に記憶する。圃場情報は、例えば、圃場外形の形状、大きさ及び位置情報(座標等)、圃場で未だ作業走行を行っていない未作業領域65(図4図7参照)及び圃場で既に作業走行を行った既作業領域64(図4図7参照)の形状、大きさ及び位置情報(座標等)等の情報を含む。
【0029】
また、記憶部40は、既作業領域64の各作業位置における作業(代掻き作業)の仕上がり度合いを記憶する。なお、トラクタ1は、圃場の作業走行を複数回に亘って行うことがあり、記憶部40は、各回の作業走行の仕上がり度合いを記憶してよく、少なくとも前回の作業走行の仕上がり度合いを記憶する。また、トラクタ1は、年毎や季毎に圃場の作業走行を行うことがあり、記憶部40は、各年や各季の作業走行の仕上がり度合いを記憶してよく、少なくとも前年や前季の作業走行の仕上がり度合いを記憶する。
【0030】
通信部41は、作業機3に設けられた作業機側通信部37(図3参照)と、有線通信又は無線通信によって通信処理を行う機能を有する。また、通信部41は、作業者の保有する携帯端末5等の外部機器と、無線通信によって通信処理を行う機能を有する。制御装置13は、通信部41を制御して作業機3や携帯端末5と通信を行い、作業機3や携帯端末5との間で各種情報を送受信する。
【0031】
制御装置13は、車体2に設けられる各種センサに接続されて各種センサの検出結果を入力し、また、作業機3に設けられる各種センサの検出結果を通信部41を介して入力する。例えば、制御装置13は、車体2に設けられる作業機高さセンサ28の検出結果として作業機3の高さ(即ち、作業機高さ)を入力し、また、作業機3に設けられる整地板回転角センサ36の検出結果として整地板34の回転角度(即ち、整地板回転角)を入力する。
【0032】
制御装置13は、記憶部40に記憶されたプログラムを実行することにより、走行制御部45、作業制御部46、仕上がり検出部47(検出部)及び表示制御部48として動作する。なお、走行制御部45及び作業制御部46は、本発明に係る作業方法において、トラクタ1(作業車両)によって作業走行を行う作業走行工程や自動走行工程を実現する。また、仕上がり検出部47は、本発明に係る作業方法の検出工程を実現し、表示制御部48は、本発明に係る作業方法の表示工程や設定工程を実現する。
【0033】
走行制御部45は、トラクタ1の走行を制御するものである。例えば、走行制御部45は、手動走行モードが設定されている場合、キャビン12に設けられた各種操作具の操作に応じてエンジン16及び変速装置17や操舵装置(図示せず)を制御することで、トラクタ1の車速及び操舵を制御する。
【0034】
また、走行制御部45は、自動走行モードが設定されている場合、圃場に対して設定されている自動走行経路66を携帯端末5等から取得し、測位ユニット15からトラクタ1の自車位置を取得し、自車位置と自動走行経路66とに基づいて、トラクタ1が自動走行経路66に沿って自動走行を行うようにトラクタ1の操舵を制御する。更に、走行制御部45は、予め設定された自動走行速度となるようにエンジン16や変速装置17を制御する。
【0035】
作業制御部46は、手動走行モードが設定されている場合、キャビン12に設けられた各種操作具の操作に応じて作業機3を制御することで、圃場に対して作業機3による代掻き作業を行う。また、作業制御部46は、自動走行モードが設定されている場合、予め設定された作業設定に応じて作業機3を制御することで、圃場に対して作業機3による代掻き作業を行う。
【0036】
例えば、作業制御部46は、リフトシリンダ25と変速装置17の油圧ポンプとの間に設けられた電磁弁を制御してリフトシリンダ25を制御することで、車体2に支持される作業機3の高さ(作業機高さ)を変更する制御を行う。作業制御部46は、例えば、圃場に対して作業を行う際の高さである下降位置と、下降位置よりも高く、走行時の高さである上昇位置との間で作業機高さを変更可能である。また、作業制御部46は、ローリングシリンダ27と変速装置17の油圧ポンプとの間に設けられた電磁弁を制御してローリングシリンダ27を制御することで、車体2に対して支持される作業機3の左右方向の傾斜姿勢を変更することができる。更に、作業制御部46は、PTO軸20の回転数(回転速度)を制御することで、耕耘回転軸32及び複数の耕耘爪33の回転数(回転速度)を変更することができる。
【0037】
本実施形態では特に、走行制御部45及び作業制御部46は、後述する仕上がり確認画面60(図4参照)等で設定される仕上げ度合いに応じて、トラクタ1の車速や作業機3の回転数を設定するように制御してよい。ここで、作業機3の回転数とは、PTO軸20の回転数(回転速度)でよく、即ち、土壌に対して作業する耕耘回転軸32及び複数の耕耘爪33の回転数(回転速度)である。走行制御部45は、仕上げ度合いに応じて設定されたトラクタ1の設定車速に従って走行を制御し、作業制御部46は、仕上げ度合いに応じて設定された作業機3の設定回転数に従って作業を制御する。
【0038】
例えば、代掻き作業の仕上げ度合いとして、土塊が粗くなるように設定される程、トラクタ1の設定車速を上げると共に作業機3の設定回転数を下げる。一方、代掻き作業の仕上げ度合いとして、土塊が細かくなるように設定される程、トラクタ1の設定車速を下げると共に作業機3の設定回転数を上げる。なお、複数段階の仕上げ度合いに基づいて、複数段階の設定車速及び複数段階の設定回転数が予め定められていて、設定された仕上げ度合いに対応する設定車速及び設定回転数を適用するとよい。また、上記したように設定車速及び設定回転数の両方を調整することで仕上げ度合いを調整してもよいが、設定車速及び設定回転数の何れか一方のみを調整することで仕上げ度合いを調整してもよい。
【0039】
また、走行制御部45及び作業制御部46は、トラクタ1が手動走行モード又は自動走行モードで作業走行を行っているときに、後述する仕上がり検出部47によって検出した仕上がり度合いに基づいて、トラクタ1の車速や作業機3の回転数を変更するように制御してもよい。例えば、代掻き作業の仕上がり度合いとして、土塊が粗い場合(目標の土塊の大きさよりも大きい場合)には、土塊を細かくするために、走行制御部45がトラクタ1の車速を下げると共に作業制御部46が作業機3の回転数を上げるように制御する。一方、代掻き作業の仕上がり度合いとして、土塊が細かい場合(目標の土塊の大きさよりも小さい場合)には、土塊が過度に細かくならないように、走行制御部45がトラクタ1の車速を上げると共に作業制御部46が作業機3の回転数を下げたり、作業機3を停止したりするように制御する。なお、上記したように車速及び回転数の両方を調整することで仕上げ度合いを調整してもよいが、車速及び回転数の何れか一方のみを調整することで仕上げ度合いを調整してもよい。
【0040】
あるいは、走行制御部45及び作業制御部46は、トラクタ1が自動走行モードで作業走行を行うときには、前回作業の際に仕上がり検出部47によって圃場の各作業位置で検出した仕上がり度合いに基づいて、今回作業における当該作業位置でのトラクタ1の車速や作業機3の回転数を設定するように制御してもよい。走行制御部45は、仕上がり度合いに応じて設定されたトラクタ1の設定車速に従って当該作業位置の走行を制御し、作業制御部46は、仕上がり度合いに応じて設定された作業機3の設定回転数に従って作業を制御する。
【0041】
例えば、代掻き作業の仕上がり度合いとして、土塊が粗い作業位置(目標の土塊の大きさよりも大きい作業位置)では、トラクタ1の設定車速を下げると共に作業機3の設定回転数を上げる。一方、代掻き作業の仕上がり度合いとして、土塊が細かい作業位置(目標の土塊の大きさよりも小さい作業位置)では、トラクタ1の設定車速を上げると共に作業機3の設定回転数を下げる。なお、複数段階の仕上がり度合いに基づいて、複数段階の設定車速及び複数段階の設定回転数が予め定められていて、検出された仕上がり度合いに対応する設定車速及び設定回転数を適用するとよい。この場合も、上記したように設定車速及び設定回転数の両方を調整することで仕上げ度合いを調整してもよいが、設定車速及び設定回転数の何れか一方のみを調整することで仕上げ度合いを調整してもよい。
【0042】
仕上がり検出部47は、トラクタ1が作業走行を行った所定の作業位置での作業の仕上がり度合いを検出する。仕上がり検出部47は、検出した仕上がり度合いを圃場の各作業位置に関連付けて記憶部40に記憶し、通信部41を介して携帯端末5へと送信する。具体的には、仕上がり検出部47は、トラクタ1が手動走行モード又は自動走行モードで作業走行を行う間に、測位ユニット15からトラクタ1の自車位置を取得すると共に、当該自車位置での整地板回転角センサ36の検出結果として整地板34の回転角度(即ち、整地板回転角)を取得する。仕上がり検出部47は、整地板34の回転角度に基づいて整地板34の回動の大きさ及びその頻度を判定し、その判定結果に基づいて、トラクタ1の自車位置での土塊の大きさの情報を判定し、即ち、当該自車位置での代掻き作業の仕上がり度合いを判定する。
【0043】
例えば、仕上がり検出部47は、整地板34の回動が大きくなる頻度が高い場合、大きい土塊が多いと判定できるので、代掻き作業の仕上がり度合いが粗いと判定することができる。一方、仕上がり検出部47は、整地板34の回動が小さくなる頻度が高い場合や大きくなる頻度が低い場合、小さい土塊が多いと判定できるので、代掻き作業の仕上がり度合いが細かいと判定することができる。なお、仕上がり検出部47は、複数段階の角度閾値を予め設定し、整地板回転角センサ36の検出結果である整地板34の回転角度を各角度閾値と比較することで、整地板34の回動の大小を判定するとよい。また、仕上がり検出部47は、トラクタ1の自車位置が所定距離、移動する間に、整地板34の回転角度の頻度分布を判定することで、整地板34の回動が大きくなる頻度や、整地板34の回動が小さくなる頻度を判定してもよい。
【0044】
表示制御部48は、表示装置14に各種表示画面を表示するように制御する。例えば、表示制御部48は、図4に示すように、作業走行を行った圃場の仕上がり度合いを表示するための仕上がり確認画面60を表示装置14に表示する。表示制御部48は、仕上がり確認画面60を、作業走行の実行中に表示してもよく、あるいは、作業走行の完了後に表示してもよい。図4では、トラクタ1を圃場の中央領域において自動走行させながら作業を行っていて、中央領域の外側の作業を未だ行っていない状態を示す。
【0045】
表示制御部48は、仕上がり確認画面60において地図欄61を表示し、地図欄61において、トラクタ1が作業走行を行う圃場の圃場情報に基づいて、圃場外形62を表示し、更に、測位ユニット15が測位したトラクタ1の自車位置にトラクタ1の自車標示を表示してよい。表示制御部48は、圃場外形62の範囲内において既作業領域64と未作業領域65とを識別可能に表示し、図4では、既作業領域64を左肩下がりのハッチングで示している。表示制御部48は、自動走行モードにおいて仕上がり確認画面60を表示する場合には、設定された自動走行経路66を圃場外形62の範囲内に重ねて表示するとよい。なお、表示制御部48は、既作業領域64において作業走行を行った走行軌跡を表示してもよい。表示制御部48は、作業走行中のトラクタ1に関して、実際の車速や作業機3の実際の回転数を表示してよく、また、設定されている設定車速や設定回転数を表示してもよい。
【0046】
また、表示制御部48は、仕上がり検出部47によってトラクタ1の各自車位置で検出した仕上がり度合いを仕上がり確認画面60に表示し、例えば、図5に示すように、仕上がり度合いを示す仕上がりマップ(仕上がり分布)67を、既作業領域64において対応する作業位置に合わせて表示する。なお、図5では、作業走行を行った既作業領域64における仕上がり度合いを示す仕上がりマップ67が、既作業領域64に重ねて表示されている。表示制御部48は、仕上がりマップ67を、その仕上がり度合いに応じて背景色や濃淡等の表示方法を変えることによって、識別可能に表示し、図5では、ハッチングのピッチを変えて識別していて、ピッチが小さい程、仕上がり度合いのレベルが低いものとする。なお、表示制御部48は、自車標示の位置や、既作業領域64及び未作業領域65の範囲、仕上がりマップ67の範囲を、トラクタ1の作業走行の進捗に応じて更新する。
【0047】
また、表示制御部48は、仕上がり検出部47によって検出した仕上がり度合いに応じて、トラクタ1の車速の変更指示や作業機3の回転数の変更指示を表示装置14に表示して、作業者に変更操作を促してもよい。例えば、トラクタ1が手動走行モードで作業走行を行うときに、仕上がり度合いに対応するトラクタ1の設定車速や作業機3の設定回転数と、トラクタ1の実際の車速や作業機3の実際の回転数とが異なる場合には、設定車速や設定回転数を推奨する変更指示を表示するとよい。若しくは、制御装置13は、車速や回転数の変更指示を、表示に加えて又は表示の代わりに、音声ガイダンスで出力することによって作業者に変更操作を促してもよい。なお、車速及び回転数の両方の変更指示を促してもよいが、車速及び回転数の何れか一方のみの変更指示を促してもよい。
【0048】
あるいは、代掻き作業の仕上がり度合いとして、土塊が粗い場合(目標の土塊の大きさよりも大きい場合)には、トラクタ1の車速を下げる変更指示や作業機3の回転数を上げる変更指示を表示してもよい。一方、代掻き作業の仕上がり度合いとして、土塊が細かい場合(目標の土塊の大きさよりも小さい場合)には、トラクタ1の車速を上げる変更指示や作業機3の回転数を下げたり、作業機3を停止したりする変更指示を表示してもよい。この場合も、制御装置13は、車速や回転数の変更指示を、表示に加えて又は表示の代わりに、音声ガイダンスで出力することによって作業者に変更操作を促してもよい。なお、車速及び回転数の両方の変更指示を促してもよいが、車速及び回転数の何れか一方のみの変更指示を促してもよい。
【0049】
また、トラクタ1が自動走行モードで作業走行を行うときに、走行制御部45及び作業制御部46が、仕上がり度合いに応じて、トラクタ1の車速や作業機3の回転数を、自動的に変更する場合には、表示制御部48は、トラクタ1の車速や作業機3の回転数を変更する変更通知を表示装置14に表示して、作業者に報知するとよい。この場合も、制御装置13は、車速や回転数の変更通知を、表示に加えて又は表示の代わりに、音声ガイダンスで出力することによって作業者に報知してもよい。なお、車速及び回転数の両方の変更通知を報知してもよいが、車速及び回転数の何れか一方のみの変更通知を報知してもよい。
【0050】
ところで、トラクタ1は、圃場の作業走行を複数回に亘って行うことがあり、作業走行を1回も行っていない場合には、圃場全体が未作業領域65となり、1回目の作業走行を行った後、圃場全体が既作業領域64となる。更に、トラクタ1が2回目(今回)の作業走行を行うとき、表示制御部48は、仕上がり確認画面60において、1回目(前回)の作業走行時の既作業領域64を未作業領域65に変更して表示する。
【0051】
このとき、表示制御部48は、2回目の作業走行の開始時には、圃場全体が未作業領域65になるところ、図6に示すように、1回目の作業走行時の仕上がりマップ67を、2回目の作業走行の未作業領域65に重ねて表示するとよい。図6では、1回目に自動走行を行った前回中央領域69を一点鎖線で示している。なお、表示制御部48は、2回目の作業走行時の未作業領域65を、2回目の作業走行の進捗に応じて既作業領域64に更新してよく、1回目の作業走行時の仕上がりマップ67を、2回目の作業走行の進捗に応じて2回目の作業走行時の仕上がりマップ67に更新してよい。また、トラクタ1が3回目以降の作業走行を行うとき、表示制御部48は、上記と同様に仕上がり確認画面60を表示してよい。
【0052】
また、表示制御部48は、仕上がり確認画面60において、作業機3の作業設定を設定操作可能にし、例えば、作業機3がこれから行う作業(代掻き作業)の作業結果として予定する土壌の状態、即ち、仕上げ度合いを設定するための仕上げ度合い設定部68を操作可能に表示する。仕上げ度合い設定部68は、仕上げ度合いを複数段階のレベルの何れかに設定可能にしていて、例えば、作業後の土塊をより細かくするように仕上げ度合いのレベルを上げる上方調整ボタン68aと、粗くするように仕上げ度合いのレベルを下げる下方調整ボタン68bとを有する。なお、表示制御部48は、作業走行の開始前のみに、仕上げ度合い設定部68を操作可能にしてよく、あるいは、作業走行の実行中でも、仕上げ度合い設定部68を操作可能にしてもよい。
【0053】
仕上げ度合い設定部68は、今回の作業走行で適用する仕上げ度合いを設定するところ、表示制御部48は、仕上げ度合い設定部68で設定された今回の仕上げ度合いを表示し、更に、前回の作業走行で適用されていた前回の仕上げ度合いを同時に表示してもよい。例えば、トラクタ1が、圃場の作業走行を複数回に亘って行う場合には、直前の回の作業走行を前回の作業走行として前回の仕上げ度合いを表示してよい。なお、今回の作業走行より前に、複数回の作業走行を行っていた場合には、前回の仕上げ度合いとして、直前の作業走行の仕上げ度合いのみを表示してよいが、あるいは、各回の作業走行の仕上げ度合いを表示してもよい。また、トラクタ1が、年毎や季毎に圃場の作業走行を行う場合には、前年や前季の作業走行を前回の作業走行として前回の仕上げ度合いを表示してもよい。なお、表示制御部48は、作業走行の開始前に前回の仕上げ度合いを表示する一方、作業走行の開始後に前回の仕上げ度合いを非表示にしてよく、あるいは、作業走行中に、前回の仕上げ度合いの表示・非表示を、作業者の操作に応じて切り換え可能にしてよい。
【0054】
また、表示制御部48は、地図欄61の既作業領域64において作業走行を行った走行軌跡を表示するところ、今回の作業走行での走行軌跡だけでなく、前回の作業走行での走行軌跡も識別可能に表示するとよい。なお、今回の作業走行より前に、複数回の作業走行を行っていた場合には、前回の走行軌跡として、直前の作業走行の走行軌跡のみを表示してよいが、あるいは、各回の作業走行の走行軌跡を識別可能に表示してもよい。
【0055】
また、仕上げ度合い設定部68は、今回の作業走行における仕上げ度合いの初期値として、前回の仕上げ度合いを予め設定しておき、作業者の操作に応じて今回の仕上げ度合いを変更可能にしてもよい。あるいは、仕上げ度合い設定部68は、作業者の作業履歴に基づいて、今回の作業走行における仕上げ度合いの初期値を設定してもよい。例えば、作業履歴に基づいて、作業時間の時短を優先している作業者であると判定できる場合には、粗くなるように仕上げ度合いの初期値を設定してもよい。
【0056】
また、表示制御部48は、仕上げ度合い設定部68で設定された仕上げ度合いによって、作業走行に掛かる作業時間を、仕上がり確認画面60に表示してもよい。例えば、表示制御部48は、未作業領域65の面積や未作業領域65に設定された自動走行経路66に基づいて、未作業領域65で作業走行を完了するまでの総距離を算出し、また、設定された仕上げ度合いに対応する設定車速を取得して、これらの総距離及び設定車速に基づいて、作業時間を算出する。
【0057】
次に、携帯端末5について説明する。携帯端末5は、トラクタ1の構成要素の一つであって、トラクタ1を遠隔操作可能な端末であり、例えば、タッチパネルを備えるタブレット端末やノート型のパーソナルコンピュータ等で構成される。なお、携帯端末5と同様の操作装置がキャビン12に備えられてもよい。本発明では、トラクタ1や携帯端末5によって作業システムが構成される。
【0058】
携帯端末5は、図3に示すように、CPU等のコンピュータで構成される端末側制御装置50を備えていて、端末側制御装置50は、ROM、RAM、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ等の端末側記憶部51や、外部機器と通信を行う端末側通信部52に接続されている。また、携帯端末5は、様々な情報を表示して作業者に出力するためのタッチパネルやモニタ等の表示部53を備え、また、作業者からの様々な情報の入力操作を受け付けるためのタッチパネルや操作キー等の入力部54を備える。
【0059】
端末側記憶部51は、携帯端末5の各種構成要素及び各種機能を制御するためのプログラムやデータを記憶し、端末側制御装置50が、端末側記憶部51に記憶されたプログラムやデータに基づいて演算処理を実行することにより、携帯端末5の各種構成要素及び各種機能を制御する。端末側記憶部51は、トラクタ1の作業対象である圃場の圃場情報や自動走行経路78(図8参照)を記憶する。
【0060】
端末側通信部52は、無線通信アンテナを介して、トラクタ1の通信部41と通信可能に接続される。端末側制御装置50は、端末側通信部52を制御してトラクタ1と無線通信を行い、トラクタ1との間で各種情報を送受信する。例えば、端末側通信部52は、トラクタ1が作業走行において検出した各作業位置の仕上がり度合いを受信して、端末側記憶部51に記憶する。
【0061】
端末側制御装置50は、端末側記憶部51に記憶されたプログラムを実行することにより、圃場選択部55、経路作成部56、端末側表示制御部57として動作する。なお、経路作成部56、端末側表示制御部57は、本発明に係る作業方法の経路設定工程、表示工程をそれぞれ実現するものである。
【0062】
圃場選択部55は、作業対象となる圃場を手動又は自動で選択し、圃場の外周形状、即ち、圃場外形を設定して端末側記憶部51に記憶する。例えば、圃場選択部55は、作業対象となる圃場を選択するための圃場選択画面(図示せず)を表示部53に表示する。圃場選択画面では、圃場外形を含む圃場情報が端末側記憶部51に既に記憶されている場合に、その圃場情報に対応する圃場を選択可能にしている。圃場選択画面で何れかの圃場が手動操作に応じて選択されると、圃場選択部55は、選択操作された圃場を作業対象として選択し、選択した圃場に対応する圃場情報を端末側記憶部51から読み出し、端末側通信部52を介してトラクタ1へ送信する。
【0063】
また、圃場選択画面では、新規圃場の作成を操作可能にしている。圃場選択画面で新規圃場の作成が操作されると、圃場選択部55は、トラクタ1の自車位置の新規圃場を作業対象として選択する。そして、圃場選択部55は、トラクタ1が新規圃場の外周形状に沿って周回して外周走行を行うときに、トラクタ1の測位ユニット15が測位したトラクタ1の自車位置をトラクタ1から受信し、新規圃場の外周形状の位置情報や外周走行の経路の位置情報を記録する。圃場選択部55は、外周走行で取得した位置情報に基づいて、新規圃場の圃場外形を作成し、その圃場外形を含む圃場情報を作成して端末側記憶部51に記憶し、端末側通信部52を介してトラクタ1へ送信する。
【0064】
経路作成部56は、圃場選択部55で選択された圃場を自動走行する自動走行経路78を作成して端末側記憶部51に記憶し、端末側通信部52を介してトラクタ1へ送信する。自動走行経路78は、自動走行に関する走行情報及び代掻き作業に関する作業情報を含む。走行情報は、圃場における走行位置に加えて、各走行位置での進行方向や設定車速を含んでよい。作業情報は、各走行位置での代掻きの稼働又は停止、回転数(回転速度)及び代掻き高さ(深さ)等の作業に関する情報を含んでよい。経路作成部56は、圃場に対して、携帯端末5の操作により選択された走行パターン(往復走行又は周回走行)に応じて、前進方向に走行しながら代掻き作業を行う複数の直進経路を作成し、複数の直進経路と各直進経路を接続する複数の旋回経路とを組み合わせて自動走行経路78を作成する。
【0065】
また、経路作成部56は、圃場において、前回に作業走行を行った既作業領域76に対して、今回に作業走行を行う自動走行経路78を作成する場合には、前回の作業走行で既作業領域76から検出した仕上がり度合いに基づいて、今回の自動走行経路78を作成する。なお、前回の仕上がり度合いのレベルが比較的低い作業位置がある場合には、携帯端末5は、今回の自動走行経路78を表示部53に表示する際に、仕上がり度合いのレベルが低い旨の注意を表示や音声で報知するとよい。
【0066】
例えば、経路作成部56は、前回の作業走行の走行経路に沿って今回の自動走行経路78を作成し、このとき、前回の仕上がり度合いのレベルが十分である作業位置では作業機3による代掻き作業を停止する一方、前回の仕上がり度合いのレベルが比較的低い作業位置で作業機3による代掻き作業を行うように作業情報を設定して、今回の自動走行経路78を作成する。このとき、前回の作業走行において未作業領域77が残っている場合には、経路作成部56は、前回の未作業領域77を含むように補正して今回の自動走行経路78を作成するとよい。
【0067】
あるいは、経路作成部56は、前回の作業走行の走行経路が複数の直進経路を往復するように作成されている場合に、図7に示すように、前回の仕上がり度合いのレベルが十分である直進経路を省いて、前回の仕上がり度合いのレベルが比較的低い直進経路を旋回経路と組み合わせて、今回の自動走行経路78を作成する。このとき、前回の直進経路の進行方向と今回の直進経路の進行方向とは、同じでもよく、若しくは、図7に示すように、異なっていてもよいが、異なる場合には、携帯端末5は、今回の自動走行経路78を表示部53に表示する際に、進行方向が前回と異なる旨の注意を表示や音声で報知するとよい。なお、経路作成部56は、前回の仕上がり度合いのレベルが十分である直進経路に関して、仕上がり度合いに応じた作業情報を自動走行経路78に設定するか否かを問い合わせる問い合わせ画面や、自動走行経路78から当該直進経路を省くか否かを作業者に問い合わせる問い合わせ画面を表示部53に表示してもよいし、音声ガイダンスで報知してもよい。
【0068】
端末側表示制御部57は、自動走行モードが設定されているときに、図8に示すように、圃場の自動走行を行うための作業画面70を表示部53に表示するように制御する。端末側表示制御部57は、作業画面70において、少なくとも、地図欄71を表示すると共に、作業開始ボタン72を操作可能に表示する。また、端末側表示制御部57は、作業画面70において、圃場情報に基づく圃場登録名73を表示する。
【0069】
端末側表示制御部57は、地図欄71において、圃場選択部55で選択された圃場の圃場情報に基づいて、圃場外形74を地図上に表示し、更に、トラクタ1の測位ユニット15が測位したトラクタ1の自車位置にトラクタ1の自車標示75を表示する。端末側表示制御部57は、圃場外形74の範囲内において既作業領域76と未作業領域77とを識別可能に表示する。端末側表示制御部57は、経路作成部56によって作成された自動走行経路78を圃場外形74の範囲内に重ねて表示し、また、トラクタ1が走行済みの走行軌跡も識別可能に表示する。端末側表示制御部57は、作業走行中のトラクタ1から、実際の車速や作業機3の実際の回転数、また、設定されている設定車速や設定回転数を受信して、作業画面70に表示してもよい。なお、端末側表示制御部57は、自車標示75の位置や、既作業領域76及び未作業領域77の範囲、走行軌跡を、トラクタ1の作業走行の進捗に応じて更新する。
【0070】
端末側表示制御部57は、自動走行の開始条件が満たされている場合に、作業開始ボタン72を選択操作可能にする一方、開始条件が満たされていない場合に、作業開始ボタン72を選択操作不能にする。作業開始ボタン72が選択操作されると、端末側表示制御部57は、開始指示と共に、圃場情報や自動走行経路78に関する情報をトラクタ1へ送信する。トラクタ1は、開始指示に応じて、自動走行経路78に沿った自動走行を開始する。
【0071】
トラクタ1が自動走行を行っている間、端末側表示制御部57は、作業開始ボタン72に代えて作業停止ボタン(図示せず)を選択操作可能に表示する。作業停止ボタンが選択操作されると、端末側表示制御部57は、停止指示をトラクタ1へ送信する。トラクタ1は、停止指示に応じて、自動走行を終了する。また、トラクタ1が自動走行を終了すると、端末側表示制御部57は、作業停止ボタンに代えて作業開始ボタン72を表示する。
【0072】
上記のように、本実施形態によれば、作業車両であるトラクタ1は、制御装置13を備えていて、制御装置13は、圃場で作業走行を行う走行制御部45及び作業制御部46と、作業走行を行った圃場における各作業位置での作業の仕上がり度合いを検出する仕上がり検出部47(検出部)として動作する。
【0073】
換言すれば、作業車両であるトラクタ1の本発明の作業方法は、トラクタ1によって圃場で作業走行を行う作業走行工程と、作業走行を行った圃場における各作業位置での作業の仕上がり度合いを検出する検出工程と、を有する。
【0074】
これにより、トラクタ1は、圃場の各作業位置での作業の仕上がり度合いを取得することができ、圃場の作業走行において、仕上がり度合いを利用することが可能となる。
【0075】
また、本実施形態によれば、トラクタ1の制御装置13は、検出した仕上がり度合いを仕上がり確認画面60(表示画面)に表示する表示制御部48として動作する。
【0076】
これにより、圃場における作業の仕上がり度合いを作業者に提示することができ、作業者は、仕上がり度合いを確認しながら作業を行うことができ、また、作業後に仕上がり度合いを確認することもできる。
【0077】
また、本実施形態によれば、表示制御部48は、作業走行を行った圃場における既作業領域64を仕上がり確認画面60に表示すると共に、既作業領域64における作業位置に、当該作業位置で検出した仕上がり度合いを合わせて表示する。
【0078】
これにより、作業者は、既作業領域64での仕上がり度合いを確認しながら作業を行うことができ、また、作業後に既作業領域64での仕上がり度合いを確認することもできる。
【0079】
また、本実施形態によれば、表示制御部48は、作業走行の作業結果として予定する仕上げ度合いを設定する仕上げ度合い設定部68を仕上がり確認画面60に表示する。
【0080】
これにより、作業者の希望する仕上げ度合いを設定することができるので、トラクタ1の作業走行によって、希望する仕上がり度合いを圃場で実現することが可能となる。
【0081】
また、本実施形態によれば、走行制御部45は、作業走行を行っているときに、トラクタ1の車速を、検出した仕上がり度合いに基づいて制御する。
【0082】
これにより、検出した仕上がり度合いに合わせてトラクタ1の車速を制御することで、その後、仕上がり度合いを修正するように作業を行うことができ、仕上がり度合いを向上させることができる。
【0083】
また、本実施形態によれば、作業制御部46は、作業走行を行うときにトラクタ1に備わる作業機3で作業を行い、作業走行を行っているときに、作業機3の回転数を、検出した仕上がり度合いに基づいて制御する。
【0084】
これにより、検出した仕上がり度合いに合わせて作業機3の回転数を制御することで、その後、仕上がり度合いを修正するように作業を行うことができ、仕上がり度合いを向上させることができる。
【0085】
また、本実施形態によれば、トラクタ1は、携帯端末5を備え、携帯端末5は、端末側制御装置50を備えている。端末側制御装置50は、圃場において、前回に作業走行を行った既作業領域64に対して、今回に作業走行を行う自動走行経路66を、仕上がり度合いに基づいて設定する経路作成部56として動作する。また、走行制御部45及び作業制御部46は、設定した自動走行経路66に基づいて、自動走行で今回の作業走行を行う。
【0086】
これにより、前回の仕上がり度合いを、今回の作業走行で修正することができ、仕上がり度合いを向上させることができる。
【0087】
また、本実施形態によれば、走行制御部45は、既作業領域64で今回に自動走行を行うときの車速を、当該既作業領域64で前回に検出した仕上がり度合いに基づいて制御する。
【0088】
これにより、前回の仕上がり度合いを、今回の作業走行でトラクタ1の車速を制御することで修正することができ、仕上がり度合いを向上させることができる。
【0089】
また、本実施形態によれば、作業制御部46は、自動走行を行うときにトラクタ1に備わる作業機3で作業を行い、既作業領域64で今回に自動走行を行うときの作業機3の回転数を、当該既作業領域64で前回に検出した仕上がり度合いに基づいて制御する。
【0090】
これにより、前回の仕上がり度合いを、今回の作業走行で作業機3の回転数を制御することで修正することができ、仕上がり度合いを向上させることができる。
【0091】
また、本実施形態によれば、表示制御部48は、前回作業時の仕上がり度合いを仕上がり確認画面60に表示する。
【0092】
これにより、作業者は、前回作業時の仕上がり度合いを確認して考慮しながら、今回の作業走行を行うことができる。
【0093】
また、本実施形態によれば、作業制御部46は、作業走行を行うときにトラクタ1に備わる代掻き用ハローを作業機3として代掻き作業を行い、仕上がり検出部47は、代掻き用ハローの整地板34の回転角に基づいて、仕上がり度合いを検出する。
【0094】
これにより、トラクタ1は、代掻き作業の仕上がり度合いを検出することができ、作業者は、代掻き作業の仕上がり度合いを確認することができ、代掻き作業の仕上がり度合いを向上することができる。
【0095】
上記した実施形態では、トラクタ1の作業走行の仕上がり度合いを示す仕上がりマップ(仕上がり分布)67を、トラクタ1の表示装置14における仕上がり確認画面60に表示する例を説明したが、本発明は、この例に限定されない。例えば、他の例では、仕上がり度合いを示す仕上がりマップ(仕上がり分布)を、携帯端末5の表示部53における作業画面70に、仕上がり確認画面60と同様に、表示してもよい。更に、上記した実施形態では、作業機3がこれから行う作業(代掻き作業)の作業結果として予定する仕上げ度合いを設定するための仕上げ度合い設定部68を、トラクタ1の表示装置14における仕上がり確認画面60に操作可能に表示する例を説明したが、本発明は、この例に限定されない。例えば、他の例では、仕上げ度合い設定部68を、携帯端末5の表示部53における作業画面70に、仕上がり確認画面60と同様に、表示してもよい。
【0096】
上記した実施形態では、トラクタ1の作業走行の仕上がり度合いを、仕上がりマップ(仕上がり分布)67によって、仕上がり確認画面60や作業画面70に表示する例を説明したが、本発明は、この例に限定されない。例えば、他の例では、トラクタ1の作業走行の仕上がり度合いを、文字表記や数値によって、仕上がり確認画面60や作業画面70に表示してもよく、あるいは、仕上がり度合いのレベルの低い作業位置をアイコン等で示してもよい。
【0097】
上記した実施形態では、トラクタ1の仕上がり検出部47が、整地板回転角センサ36の検出結果である整地板34の回転角度に基づいて、仕上がり度合いを検出する例を説明したが、本発明は、この例に限定されない。例えば、他の例では、仕上がり検出部47は、トラクタ1に備えたカメラによって圃場を撮影した圃場画像を取得し、圃場画像の解析結果に基づいて、仕上がり度合いを検出してもよく、あるいは、圃場画像の解析結果と整地板回転角センサ36の検出結果とを組み合わせて、仕上がり度合いを検出してもよい。
【0098】
上記した実施形態では、トラクタ1が作業機3として代掻き用ハローを備えて代掻き作業を行う例を説明したが、本発明はこの例に限定されない。例えば、他の例では、トラクタ1は作業機3としてロータリを備えて耕耘作業を行ってもよく、若しくは、他の作業機を備えて他の作業を行うように構成されてもよい。
【0099】
また、上記した実施形態では、携帯端末5の端末側制御装置50が、経路作成部56として動作する例を説明したが、他の例では、経路作成部56がトラクタ1等の作業車両や携帯端末5とネットワークを介して接続可能なサーバで動作されてもよい。この場合においては、サーバで生成された経路情報がトラクタ1等の作業車両や携帯端末5へ送信されるように構成されてもよい。なお、携帯端末5は、操作具としてトラクタ1のキャビン12内で一体的に設けられてもよい。
【0100】
なお、本発明は、請求の範囲及び明細書全体から読み取ることのできる発明の要旨又は思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う作業方法、作業車両及び作業システムもまた本発明の技術思想に含まれる。
【0101】
〔発明の付記〕
以下、上述の実施形態から抽出される発明の概要について付記する。なお、以下の付記で説明する各構成及び各処理機能は取捨選択して任意に組み合わせることが可能である。
【0102】
<付記1>
作業車両の作業方法であって、
前記作業車両によって圃場で作業走行を行う作業走行工程と、
前記作業走行を行った前記圃場における各作業位置での作業の仕上がり度合いを検出する検出工程と、
を有することを特徴とする作業方法。
【0103】
<付記2>
検出した前記仕上がり度合いを所定の表示画面に表示する表示工程を更に備えることを特徴とする付記1に記載の作業方法。
【0104】
<付記3>
前記表示工程は、前記作業走行を行った前記圃場における既作業領域を前記表示画面に表示すると共に、前記既作業領域における前記作業位置に、当該作業位置で検出した前記仕上がり度合いを合わせて表示することを特徴とする付記2に記載の作業方法。
【0105】
<付記4>
前記作業走行の作業結果として予定する仕上げ度合いを設定する設定工程を更に備えることを特徴とする付記1~3のいずれかに記載の作業方法。
【0106】
<付記5>
前記作業走行工程は、前記作業走行を行っているときに、前記作業車両の車速を、検出した前記仕上がり度合いに基づいて制御することを特徴とする付記1~4のいずれかに記載の作業方法。
【0107】
<付記6>
前記作業走行工程は、前記作業走行を行うときに前記作業車両に備わる作業機で作業を行い、
前記作業走行を行っているときに、前記作業機の回転数を、検出した前記仕上がり度合いに基づいて制御することを特徴とする付記1~5のいずれかに記載の作業方法。
【0108】
<付記7>
前記圃場において、前回に前記作業走行を行った既作業領域に対して、今回に前記作業走行を行う経路を、前記仕上がり度合いに基づいて設定する経路設定工程と、
設定した前記経路に基づいて、自動走行で今回の前記作業走行を行う自動走行工程と、
を更に備えることを特徴とする付記1~6のいずれかに記載の作業方法。
【0109】
<付記8>
前記自動走行工程は、前記既作業領域で今回に前記自動走行を行うときの車速を、当該既作業領域で前回に検出した前記仕上がり度合いに基づいて制御することを特徴とする付記7に記載の作業方法。
【0110】
<付記9>
前記自動走行工程は、前記自動走行を行うときに前記作業車両に備わる作業機で作業を行い、
前記既作業領域で今回に前記自動走行を行うときの前記作業機の回転数を、当該既作業領域で前回に検出した前記仕上がり度合いに基づいて制御することを特徴とする付記7または8に記載の作業方法。
【0111】
<付記10>
前記表示工程は、前回作業時の前記仕上がり度合いを表示することを特徴とする付記2または3に記載の作業方法。
【0112】
<付記11>
前記作業走行工程は、前記作業走行を行うときに前記作業車両に備わる代掻き用ハローで代掻き作業を行い、
前記検出工程は、前記代掻き用ハローの整地板の回転角に基づいて、前記仕上がり度合いを検出することを特徴とする付記1~10のいずれかに記載の作業方法。
【符号の説明】
【0113】
1 トラクタ(作業車両)
3 作業機
5 携帯端末
13 制御装置
14 表示装置
34 整地板
36 整地板回転角センサ
45 走行制御部
46 作業制御部
47 仕上がり検出部(検出部)
48 表示制御部
50 端末側制御装置
56 経路作成部
60 仕上がり確認画面
67 仕上がりマップ
68 仕上げ度合い設定部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8