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特開2023-156763エアジェット織機の緯糸張力付与装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023156763
(43)【公開日】2023-10-25
(54)【発明の名称】エアジェット織機の緯糸張力付与装置
(51)【国際特許分類】
   D03D 47/30 20060101AFI20231018BHJP
【FI】
D03D47/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022066306
(22)【出願日】2022-04-13
(71)【出願人】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】八木 大輔
(72)【発明者】
【氏名】前田 光
【テーマコード(参考)】
4L050
【Fターム(参考)】
4L050AA15
4L050AB03
4L050CB06
4L050CB07
4L050CB11
4L050CB13
4L050CB20
4L050CB83
4L050CB84
4L050CB96
4L050CC17
4L050ED11
(57)【要約】
【課題】緯糸が糸入口を囲う部分に当たることを抑制できるエアジェット織機の緯糸張力付与装置を提供すること。
【解決手段】エアジェット織機10の緯糸張力付与装置40は、緯糸案内通路17に沿って延びる緯糸飛走通路44を画定する通路形成部材41と、通路形成部材41の内部で緯糸51の先端部を捕捉するために、緯糸飛走通路44にエアを噴射するエア噴射部42と、を有する。緯糸張力付与装置40は、筬羽隙間Sを背面側から覆う遮蔽部材46を有する。遮蔽部材46は、エアジェット織機10を正面から見たとき、緯入れ方向Xにおける緯糸検知装置20より下流側かつ緯糸飛走通路44の糸入口44aより上流側から、当該糸入口44aに至るまでに存在する筬羽隙間Sであって、耳糸54の通されていない筬羽隙間Sの一部を筬羽15の背面側から覆っている。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筬に設けられた緯糸案内通路に沿って緯糸を緯入れするとともに、前記緯糸の緯入れ方向に複数の筬羽が並んでおり、前記緯糸案内通路を飛走する前記緯糸を検知する緯糸検知装置を備えるエアジェット織機に設けられ、
前記緯糸案内通路に緯入れされた前記緯糸の先端部側の位置であって、かつ前記緯入れ方向における前記緯糸検知装置よりも下流側に配置され、前記緯糸の先端部を捕捉して前記緯糸に張力を付与する緯糸張力付与装置であって、
前記緯糸案内通路に沿って延びる緯糸飛走通路を前記緯糸案内通路に画定する通路形成部材と、
前記通路形成部材の内部で前記緯糸の先端部を捕捉するために、前記緯糸飛走通路にエアを噴射するエア噴射部と、
前記緯入れ方向に隣り合う前記筬羽の隙間を前記筬羽の背面側から覆う遮蔽部材と、を有し、
前記遮蔽部材は、前記エアジェット織機を前面から見たとき、前記緯入れ方向における前記緯糸検知装置より下流側かつ前記緯糸飛走通路の糸入口より上流側から、当該糸入口に至るまでに存在する前記筬羽の隙間であって、かつ経糸の通されていない前記筬羽の隙間の少なくとも一部を前記筬羽の背面側から覆っていることを特徴とするエアジェット織機の緯糸張力付与装置。
【請求項2】
前記遮蔽部材は、前記緯入れ方向の上流端と下流端とを有し、前記遮蔽部材の下流端は、前記緯糸飛走通路の前記糸入口よりも前記緯入れ方向の下流に位置している請求項1に記載のエアジェット織機の緯糸張力付与装置。
【請求項3】
前記遮蔽部材は、前記隙間について、前記緯糸案内通路の上下方向の全体に沿う部位を前記筬羽の背面側から覆うとともに、前記緯糸案内通路の下端よりも下側に沿う部位を前記筬羽の背面側から覆う請求項1に記載のエアジェット織機の緯糸張力付与装置。
【請求項4】
前記遮蔽部材の前面は、前記筬羽の背面に接触している請求項1に記載のエアジェット織機の緯糸張力付与装置。
【請求項5】
前記エアジェット織機は、前記筬羽の背面に接触する弾性部材製の制振材と、前記制振材を前記筬に取り付けるための取付部と、を有する振動抑制部材を有し、前記遮蔽部材は、前記振動抑制部材として機能している請求項1に記載のエアジェット織機の緯糸張力付与装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアジェット織機の緯糸張力付与装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エアジェット織機は、筬の前面に設けられた緯糸案内通路に沿って緯糸が緯入れされる。緯糸は、エアノズルのエア噴射作用により、エアの流れに沿って上流から下流へ緯糸案内通路を飛走する。エアジェット織機においては、品質の良い織布を製織するために、飛走する緯糸に適度な張力を付与して、緯糸の緩みを抑制することが必要である。緯糸に張力を付与するための緯糸張力付与装置として、特許文献1に記載の緯糸張力付与装置が知られている。
【0003】
特許文献1に記載の緯糸張力付与装置は、緯糸案内通路に沿って延びる緯糸飛走通路と、緯糸飛走通路に沿う方向にエアを噴射するエアブローノズルと、緯糸飛走通路に沿う方向とは異なる方向にエアを噴射するストレッチエア噴射口とを備える。
【0004】
エアブローノズルは、エアを噴射して緯糸飛走通路に緯糸を導入する。ストレッチエア噴射口は、緯糸飛走通路に導入された緯糸にエアを噴射する。ストレッチエア噴射口によるエアの噴射により、緯糸飛走通路に導入された緯糸には、十分な強さの張力が付与される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2022-14545号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
緯糸案内通路を飛走してきた緯糸が、エア噴射作用によって、緯糸案内通路における筬の背面寄りを飛走していると、緯糸が緯糸飛走通路の糸入口を囲う部分に当たってしまい、緯糸が緯糸飛走通路に対して円滑に導入されない虞がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記問題点を解決するためのエアジェット織機の緯糸張力付与装置は、筬に設けられた緯糸案内通路に沿って緯糸を緯入れするとともに、前記緯糸の緯入れ方向に複数の筬羽が並んでおり、前記緯糸案内通路を飛走する前記緯糸を検知する緯糸検知装置を備えるエアジェット織機に設けられ、前記緯糸案内通路に緯入れされた前記緯糸の先端部側の位置であって、かつ前記緯入れ方向における前記緯糸検知装置よりも下流側に配置され、前記緯糸の先端部を捕捉して前記緯糸に張力を付与する緯糸張力付与装置であって、前記緯糸案内通路に沿って延びる緯糸飛走通路を前記緯糸案内通路に画定する通路形成部材と、前記通路形成部材の内部で前記緯糸の先端部を捕捉するために、前記緯糸飛走通路にエアを噴射するエア噴射部と、前記緯入れ方向に隣り合う前記筬羽の隙間を前記筬羽の背面側から覆う遮蔽部材と、を有し、前記遮蔽部材は、前記エアジェット織機を前面から見たとき、前記緯入れ方向における前記緯糸検知装置より下流側かつ前記緯糸飛走通路の糸入口より上流側から、当該糸入口に至るまでに存在する前記筬羽の隙間であって、かつ経糸の通されていない前記筬羽の隙間の少なくとも一部を前記筬羽の背面側から覆っていることを要旨とする。
【0008】
これによれば、緯糸の緯入れ時には、エアジェット織機のエア噴射作用により、緯糸は緯糸案内通路を緯入れ方向に飛走する。緯糸検知装置まで緯糸が飛走した後、緯糸は、緯糸検知装置より下流側で、緯糸張力付与装置の緯糸飛走通路に向けて飛走する。緯糸検知装置より下流側における緯糸飛走通路の糸入口付近では、遮蔽部材によって筬羽の隙間の少なくとも一部が覆われているため、隙間を通じた筬羽の背面側へのエアの漏れがより好適に抑制されている。その結果、緯糸飛走通路の糸入口付近を緯糸が飛走するとき、筬羽の背面側へのエアの漏れを原因として、緯糸が筬羽の背面に近づくように飛走することを抑制できる。このため、緯糸は、緯糸飛走通路の糸入口を囲う部分に当たることが抑制されて、緯糸飛走通路の糸入口に円滑に導入される。その後、緯糸張力付与装置によって、緯糸に張力が適切に付与される。
【0009】
エアジェット織機の緯糸張力付与装置について、前記遮蔽部材は、前記緯入れ方向の上流端と下流端とを有し、前記遮蔽部材の下流端は、前記緯糸飛走通路の前記糸入口よりも前記緯入れ方向の下流に位置していてもよい。
【0010】
これによれば、下流端が糸入口と緯入れ方向の同じ位置にある、又は糸入口よりも緯入れ方向の上流側に位置する場合に比べて、遮蔽部材は、糸入口付近における筬羽の背面側へのエアの漏れをより好適に抑制できる。このため、緯糸飛走通路の糸入口の直前で緯糸が筬羽の背面寄りを飛走することをより好適に抑制できる。
【0011】
エアジェット織機の緯糸張力付与装置について、前記遮蔽部材は、前記隙間について、前記緯糸案内通路の上下方向の全体に沿う部位を前記筬羽の背面側から覆うとともに、前記緯糸案内通路の下端よりも下側に沿う部位を前記筬羽の背面側から覆っていてもよい。
【0012】
発明者は、筬羽の隙間について、上下方向については、緯糸案内通路に沿う部位から当該緯糸案内通路の下端よりも下側に沿う部位での領域において、エアが筬羽の背面側に漏れやすいことを見出した。そして、遮蔽部材は、筬羽の隙間のうち、筬羽の背面側へエアの漏れやすい箇所である、緯糸案内通路に沿う部位から当該緯糸案内通路の下端よりも下側に沿う部位を遮蔽している。よって、遮蔽部材によって、緯糸が筬羽の背面寄りを飛走することをより好適に抑制できる。
【0013】
エアジェット織機の緯糸張力付与装置について、前記遮蔽部材の前面は、前記筬羽の背面に接触していてもよい。
これによれば、遮蔽部材の前面と筬羽の背面との間からのエアの漏れを抑制できる。
【0014】
エアジェット織機の緯糸張力付与装置について、前記エアジェット織機は、前記筬羽の背面に接触する弾性部材製の制振材と、前記制振材を前記筬に取り付けるための取付部と、を有する振動抑制部材を有し、前記遮蔽部材は、前記振動抑制部材として機能してもよい。
【0015】
これによれば、遮蔽部材に、エアジェット織機で既に存在する振動抑制部材を転用することができる。このため、例えば、緯糸張力付与装置の遮蔽部材を新たに製作する必要がないため、緯糸張力付与装置の製造コストを増加させずに、緯糸が筬羽の背面寄りを飛走することを抑制できる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、緯糸が糸入口を囲う部分に当たることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】エアジェット織機の緯糸張力付与装置を模式的に示す斜視図である。
図2】緯糸張力付与装置を示す部分正面図である。
図3】筬羽及び遮蔽部材としての振動抑制部材を示す側面図である。
図4】振動抑制部材を示す斜視図である。
図5】緯糸飛走通路の糸入口を示す部分側面図である。
図6】遮蔽領域及び緯糸張力付与装置を示す部分正面図である。
図7】緯糸張力付与装置を示す平断面図である。
図8】別例の遮蔽部材を示す側面図である。
図9】エアジェット織機の別例を示す平断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、エアジェット織機の緯糸張力付与装置を具体化した一実施形態を図1図7にしたがって説明する。
<エアジェット織機>
図1及び図2に示すように、エアジェット織機10は、メインノズル11及びサブノズル12と、筬13と、スレイ14と、緯糸検知装置20と、振動抑制部材30と、緯糸張力付与装置40と、遮蔽部材46と、を有する。緯糸51は、スレイ14の長手方向に飛走する。緯糸51の飛走する方向を緯入れ方向Xと記載する。
【0019】
<メインノズル、サブノズル>
筬13は、緯入れ方向Xに延びる緯糸案内通路17を有する。メインノズル11は、スレイ14における緯入れ方向Xの上流側に固定されている。メインノズル11は、緯糸案内通路17に沿って緯糸51を緯入れする。メインノズル11は、位置調整可能にスレイ14に固定されている。
【0020】
サブノズル12は、スレイ14に固定されている。サブノズル12は、緯糸案内通路17に向けてエアを噴射する。サブノズル12からのエアの噴射方向は、緯入れ方向Xに沿う。そして、緯糸51は、メインノズル11及びサブノズル12によるエア噴射作用により、緯糸案内通路17を緯入れ方向Xに飛走する。
【0021】
<筬>
筬13は、複数の筬羽15と、複数の筬羽15を保持する保持部材16と、を有する。複数の筬羽15は、緯糸51の緯入れ方向Xに列設されている。したがって、エアジェット織機10では、緯糸51の緯入れ方向Xに複数の筬羽15が並んでいると言える。緯入れ方向Xに隣り合う筬羽15同士の間には、筬羽15の隙間としての筬羽隙間Sが画定されている。筬羽隙間Sは、経糸52を通すための隙間である。ただし、後述する緯糸検知装置20及び緯糸張力付与装置40の設置された箇所にある筬羽隙間Sには経糸52は通らない。
【0022】
図3に示すように、筬羽15は、凹部15aを有する。凹部15aは、筬羽15の前面から筬羽15の背面に向けて凹む。筬羽15は、凹部15aを画定する縁として、第1縁15bと、第2縁15cと、第3縁15dと、を有する。第1縁15bは、緯入れ方向Xから見て筬羽15の前面から最も後退した位置にある。第1縁15bは、筬羽15の上下方向に延びる。第2縁15cは、第1縁15bの上端から前面に向かって延びる。第2縁15cは、筬羽15の前後方向に延びる。第3縁15dは、第1縁15bの下端から前面に向かって延びる。第3縁15dは、筬羽15の前後方向に延びる。なお、「筬羽15の背面寄りの部分」とは、第1縁15bに沿う部分、及び第2縁15cと第3縁15dに沿う部分のうちの第1縁15b寄りの部分である。緯糸案内通路17は、全ての筬羽15の凹部15aを緯入れ方向Xに並べることで形成されている。
【0023】
図1に示すように、経糸52は、緯入れ方向Xに隣り合う筬羽15同士の間、つまり筬羽隙間Sを通る。エアジェット織機10は、緯糸51と経糸52とによって織布50を製織する。耳糸54は、後述する緯糸検知装置20よりも緯入れ方向Xの下流側かつ緯糸張力付与装置40よりも上流側において、筬羽隙間Sを通る。耳糸54は、緯糸51とともに捨耳53を形成する。
【0024】
<緯糸検知装置>
緯糸検知装置20は、緯糸案内通路17を飛走する緯糸51を検知する。緯糸検知装置20は、緯糸51の緯入れ方向Xにおける、捨耳53の耳糸54よりも上流側に配置されている。ここで、エアジェット織機10を前面から見ることを正面視という。なお、エアジェット織機10を前面から見ることは、筬羽15を前面から見ることと同じである。エアジェット織機10の正面視では、緯糸検知装置20は、緯入れ方向Xにおいて、捨耳53の耳糸54より上流側に配置されている。
【0025】
図2に示すように、緯糸検知装置20は、装置本体23と、投光部21と、受光部22と、装置本体23に内蔵された図示しない制御装置と、を有する。投光部21及び受光部22は、装置本体23の上端に配置されている。投光部21及び受光部22は、図示しない制御装置に信号接続されている。
【0026】
投光部21は、緯入れされた緯糸51に向けて光を投射する。緯糸51又は筬羽15に当たって反射した光は、受光部22によって受光される。例えば、投光部21の投射領域に緯糸51が到達した場合には、受光部22が緯糸51からの反射光を受光する。制御装置は、受光した旨を電気信号に変換する。制御装置は、電気信号を図示しない主制御部に出力する。緯糸検知装置20による緯糸51の検出範囲は、緯入れ方向Xへの装置本体23の寸法と同じである。
【0027】
<振動抑制部材>
図3及び図4に示すように、振動抑制部材30は、筬羽15の背面と接触して筬羽15の振動を抑制する。振動抑制部材30は、取付部31と、制振材33と、を有する。取付部31は、長板状である。取付部31は、板厚方向の一端面に第1面31aを有するとともに、板厚方向の他端面に第2面31bを有する。取付部31は、制振材33を筬13に取り付ける。
【0028】
取付部31は、上端部に掛止部32を有する。掛止部32は、取付部31の第1面31aに重なるように湾曲して形成されている。掛止部32は、筬13の保持部材16に対し、上側から掛止されている。掛止部32は、ボルト34によって保持部材16に固定されている。これにより、振動抑制部材30は、筬13に取り付けられている。
【0029】
制振材33は、取付部31の第1面31aに取り付けられている。制振材33は、取付部31の長辺方向の中央付近から下端にまで設けられている。制振材33は、ゴム等の弾性部材製である。
【0030】
制振材33は、板厚方向の一端面に第1面33aを有するとともに、板厚方向の他端面に第2面33bを有する。第1面33a及び第2面33bの短辺の延びる方向を、制振材33の短辺方向とする。第1面33a及び第2面33bの長辺の延びる方向を、制振材33の長辺方向とする。制振材33の短辺方向は、緯入れ方向Xと一致する。制振材33の長辺方向は、上下方向と一致する。制振材33は、短辺方向の一端面に第1側面33cを有するとともに、短辺方向の他端面に第2側面33dを有する。
【0031】
制振材33の第1面33aは、取付部31の第1面31aに接合されている。制振材33の第2面33bは、複数の筬羽15の背面に押し付けられている。つまり、制振材33の前面は、筬羽15の背面に接触している。筬打ち動作の際、筬羽15の振動は、制振材33によって吸収される。つまり、制振材33は、筬羽15の振動を抑制する。振動抑制部材30によって筬羽15の振動が抑制されることにより、振動を原因とした、緯糸検知装置20による緯糸51の検出精度の低下が抑制されている。振動抑制部材30は、前後方向において、緯糸検知装置20の投光部21及び受光部22に対向するように筬羽15に取り付けられている。
【0032】
<緯糸張力付与装置>
図1に示すように、緯糸張力付与装置40は、緯糸51の先端部を捕捉して緯糸51に張力を付与する。また、緯糸張力付与装置40は、緯糸51に適度な張力を付与して、緯糸51の緩みを抑制する。
【0033】
緯糸張力付与装置40は、筬13の前側に配置されている。緯糸張力付与装置40は、緯糸案内通路17に緯入れされた緯糸51の先端部側の位置であって、かつ緯糸51の緯入れ方向Xにおける緯糸検知装置20よりも下流側に配置されている。より詳細には、緯糸張力付与装置40は、緯糸案内通路17に緯入れされた緯糸51の先端部側の位置であって、かつ緯糸51の緯入れ方向Xにおける捨耳53の耳糸54よりも下流側に配置されている。
【0034】
図2図5図6及び図7に示すように、緯糸張力付与装置40は、通路形成部材41と、エア噴射部42と、遮蔽部材46と、を有する。通路形成部材41は、長筒状である。通路形成部材41は、エア噴射部42の上端部に一体化されている。通路形成部材41は、緯糸案内通路17に配置されている。通路形成部材41の中心軸線は緯入れ方向Xに延びる。通路形成部材41は、複数の筬羽15に亘って配置されている。
【0035】
通路形成部材41の背面は、筬羽15の第1縁15bに沿うとともに、通路形成部材41の上面は、筬羽15の第2縁15cに沿う。通路形成部材41の下面は、第3縁15dに沿う。
【0036】
通路形成部材41には、緯糸飛走通路44が画定されている。したがって、通路形成部材41は、緯糸案内通路17に沿って延びる緯糸飛走通路44を緯糸案内通路17に画定する。緯糸飛走通路44の糸入口44aは、通路形成部材41における緯入れ方向Xの上流側に開口する。緯糸51は、糸入口44aから緯糸飛走通路44に導入される。緯糸飛走通路44の糸出口44bは、通路形成部材41における緯入れ方向Xの下流側に開口する。緯糸飛走通路44は、緯入れ方向Xに沿って延びる。このため、メインノズル11及びサブノズル12は、緯糸飛走通路44に沿う方向にエアを噴射する。
【0037】
図5に示すように、糸入口44aは、第1~第4開口縁45a~45dを有する。第1開口縁45aは、凹部15aの第1縁15bに沿うように上下方向に延びる。第2開口縁45bは、凹部15aの第2縁15cに沿うように第1開口縁45aの上端から前後方向に延びる。第3開口縁45cは、凹部15aの第3縁15dに沿うように第1開口縁45aの下端から前後方向に延びる。第4開口縁45dは、第2開口縁45bと第3開口縁45cを繋ぐように円弧状に延びる。そして、通路形成部材41において、第1~第4開口縁45a~45dに沿う部分は、緯糸飛走通路44の糸入口44aを囲う部分である。さらに、筬羽15において、第1縁15bに沿う部分、第2縁15cに沿う部分、及び第3縁15dに沿う部分も、緯糸飛走通路44の糸入口44aを囲う部分である。
【0038】
図6及び図7に示すように、緯糸案内通路17を飛走する緯糸51は、緯糸飛走通路44を飛走する。エア噴射部42は、通路形成部材41の内部で緯糸51の先端部を捕捉するために、緯糸飛走通路44にエアを噴射する。通路形成部材41の内部へのエアの噴射によって緯糸51に張力が付与される。
【0039】
<遮蔽部材>
遮蔽部材46は、緯入れ方向Xに隣り合う筬羽15間を通じたエアの漏れを抑制する。遮蔽部材46は、振動抑制部材30としても機能する。緯糸検知装置20に対向して配置された振動抑制部材30を第1振動抑制部材301と記載する。また、緯糸飛走通路44の糸入口44a付近に配置された振動抑制部材30を第2振動抑制部材302と記載する。つまり、遮蔽部材46は、第2振動抑制部材302としても機能する。したがって、遮蔽部材46は、取付部31と、制振材33と、を有する。
【0040】
遮蔽部材46は、緯糸張力付与装置40の近傍に配置されている。遮蔽部材46において、制振材33の第2側面33d寄りの一部は、通路形成部材41に対して前後方向に重なっている。このため、制振材33の第2側面33dは、緯糸飛走通路44の糸入口44aよりも緯入れ方向Xの下流側に位置している。
【0041】
遮蔽部材46において、制振材33の第1側面33cは、捨耳53を形成する耳糸54よりも緯入れ方向Xの下流に位置している。捨耳53を形成する耳糸54のうち、緯入れ方向Xの最も下流に位置する耳糸54を、端耳糸54aとする。遮蔽部材46は、緯入れ方向Xにおいて、端耳糸54aよりも下流側から緯糸飛走通路44の糸入口44aを下流側に越えた位置までの領域に配置されている。つまり、遮蔽部材46は、エアジェット織機10を前面から見たとき、緯入れ方向Xにおいて、耳糸54より下流側かつ緯糸飛走通路44の糸入口44aより上流側から、当該糸入口44aに至るまでの領域に配置されている。
【0042】
遮蔽部材46は、緯入れ方向Xに並んだ複数の筬羽15を背面側から覆う。このため、遮蔽部材46は、緯入れ方向Xに隣り合う筬羽15の間の筬羽隙間Sを筬羽15の背面側から覆う。エアジェット織機10を前面から見たとき、遮蔽部材46は、緯入れ方向Xにおける緯糸検知装置20より下流側かつ緯糸飛走通路44の糸入口44aより上流側から、当該糸入口44aに至るまでに存在する複数の筬羽隙間Sを覆っている。遮蔽部材46は、上記筬羽隙間Sのうち、経糸52の通されていない筬羽隙間Sを、筬羽15の背面側から覆っている。
【0043】
なお、エアジェット織機10の正面視では、緯入れ方向Xへの緯糸検知装置20の下流端は、緯糸検知装置20による緯糸51の検出範囲の下流端である。エアジェット織機10の正面視では、遮蔽部材46は、緯入れ方向Xにおいて、緯糸検知装置20の検出範囲の下流端より下流側かつ緯糸飛走通路44の糸入口44aより上流側から、糸入口44aに至るまでに存在する複数の筬羽隙間Sを覆っている。遮蔽部材46は、上記筬羽隙間Sのうち、経糸52の通されていない筬羽隙間Sを、筬羽15の背面側から覆っていると言える。
【0044】
そして、遮蔽部材46が覆う筬羽隙間Sは、耳糸54、つまり経糸52の通されていない筬羽隙間Sである。エアジェット織機10の正面視では、遮蔽部材46は、緯入れ方向Xにおいて、耳糸54より下流側かつ緯糸飛走通路44の糸入口44aより上流側から、糸入口44aに至るまでに存在する複数の筬羽隙間Sを覆っている。遮蔽部材46は、筬羽隙間Sを筬羽15の背面側から覆っている。筬13において、筬羽15の背面側から制振材33によって覆われた領域を遮蔽領域Rとする。
【0045】
制振材33の第1側面33cは、遮蔽部材46における緯入れ方向Xの上流端である。制振材33の第2側面33dは、遮蔽部材46における緯入れ方向Xの下流端である。したがって、遮蔽部材46の下流端に位置する第2側面33dは、緯糸飛走通路44の糸入口44aよりも緯入れ方向Xの下流に位置している。
【0046】
遮蔽部材46において、制振材33の第2面33bは、遮蔽領域Rに配置された全ての筬羽15の背面に接触している。つまり、遮蔽部材46の前面は、筬羽15の背面に接触している。制振材33は、筬羽15の背面のうち、凹部15aよりも上側から、凹部15a及び凹部15aよりも下側に至るまでの領域で筬羽15の背面に接触している。したがって、遮蔽部材46は、筬羽隙間Sについて、緯糸案内通路17の上下方向に沿う部位を筬羽15の背面側から覆うとともに、緯糸案内通路17の下端である第3縁15dよりも下側に沿う部位を筬羽15の背面側から覆っている。このため、遮蔽部材46は、筬羽隙間Sの一部を筬羽15の背面側から覆っている。
【0047】
[実施形態の作用]
エアジェット織機10において、緯糸51の緯入れ時には、メインノズル11及びサブノズル12のエア噴射作用により、緯糸51は、緯糸案内通路17を緯入れ方向Xに飛走する。緯糸検知装置20まで緯糸51が飛走した後、緯糸検知装置20、詳細には耳糸54より下流側で、緯糸51は、緯糸張力付与装置40の緯糸飛走通路44に向けて飛走する。
【0048】
緯糸飛走通路44の糸入口44a付近では、遮蔽部材46によって筬羽15の背面側から筬羽隙間Sが覆われているため、筬羽15の背面側へのエアの漏れが抑制されている。その結果、緯糸飛走通路44の糸入口44a付近を緯糸51が飛走するとき、筬羽15の背面側へのエアの漏れを原因として、緯糸51が筬羽15の背面に近づくように飛走することを抑制できる。このため、緯糸51は、緯糸飛走通路44の糸入口44aを囲う部分に当たることが抑制される。特に、緯糸51は、通路形成部材41における第1開口縁45aや、第2開口縁45b及び第3開口縁45cのうちの筬羽15の背面寄りの部分に当たることが抑制される。さらには、緯糸51は、筬羽15における第1縁15bといった、筬羽15の背面寄りの部分に当たることが抑制される。その結果、緯糸51は、緯糸飛走通路44の糸入口44aに円滑に導入される。その後、緯糸張力付与装置40によって、緯糸51に張力が付与される。
【0049】
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)遮蔽部材46は、遮蔽領域Rの全ての筬羽隙間Sを、筬羽15の背面側から遮蔽している。このため、緯糸飛走通路44の糸入口44a付近では、筬羽隙間Sを通じてエアが筬羽15の背面側に漏れることをより好適に抑制できる。その結果、緯糸飛走通路44の糸入口44a付近では、筬羽15の背面側へのエアの漏れを原因として、緯糸51が筬羽15の背面に近づくように飛走することを抑制できる。したがって、緯糸飛走通路44の糸入口44a付近では、緯糸51が、糸入口44aを囲う部分に当たることを抑制できる。その結果、緯糸51を緯糸飛走通路44の糸入口44aに円滑に導入して、緯糸51に張力を付与できる。
【0050】
(2)遮蔽部材46の下流端である第2側面33dは、前後方向において、緯糸飛走通路44の糸入口44aよりも緯入れ方向Xの下流側に位置している。つまり、遮蔽部材46の一部は、緯糸飛走通路44の糸入口44aを越えて、糸入口44aよりも緯入れ方向Xの下流に位置している。このため、遮蔽部材46は、第2側面33dが糸入口44aと緯入れ方向Xの同じ位置にあるか、又は糸入口44aよりも緯入れ方向Xの上流側に位置する場合に比べて、糸入口44a付近における筬羽15の背面側へのエアの漏れをより好適に抑制できる。このため、緯糸飛走通路44の糸入口44aの直前で緯糸51が筬羽15の背面寄りを飛走することをより好適に抑制できる。
【0051】
(3)遮蔽部材46は、筬羽隙間Sについて、緯糸案内通路17の上下方向の全体に沿う部位を覆うとともに、緯糸案内通路17の下端よりも下側に沿う部位を覆っている。具体的には、遮蔽部材46は、筬羽隙間Sについて、緯糸案内通路17を含め緯糸案内通路17の上下両側に沿う部位を覆っている。
【0052】
発明者は、筬羽隙間Sについて、上下方向については、緯糸案内通路17に沿う部位から当該緯糸案内通路17の下端よりも下側に沿う部位での領域において、エアが筬羽15の背面側に漏れやすいことを見出した。そして、遮蔽部材46は、筬羽隙間Sのうち、筬羽15の背面側へエアの漏れやすい箇所である、緯糸案内通路17に沿う部位から当該緯糸案内通路17の下端よりも下側に沿う部位を遮蔽している。よって、遮蔽部材46によって、緯糸51が筬羽15の背面寄りを飛走することをより好適に抑制できる。
【0053】
(4)遮蔽部材46は、筬羽15の振動を抑制する第2振動抑制部材302でもある。このため、遮蔽部材46に、既に存在する振動抑制部材30を転用することができる。例えば、遮蔽部材46を新たに製作する必要がないため、緯糸張力付与装置40の製造コストを増加させずに、緯糸51が筬羽15の背面寄りを飛走することを抑制できる。
【0054】
(5)エアジェット織機10は、第1振動抑制部材301も有する。したがって、緯糸飛走通路44よりも緯入れ方向Xの上流側には、第1振動抑制部材301と遮蔽部材46でもある第2振動抑制部材302が並んでいる。このため、第1振動抑制部材301と第2振動抑制部材302によって、筬羽15の背面側へのエアの漏れを抑制している。よって、第1振動抑制部材301と遮蔽部材46とによって、緯糸飛走通路44の糸入口44aで、緯糸51が筬羽15の背面寄りを飛走することをより好適に抑制できる。
【0055】
(6)遮蔽部材46の制振材33の前面は、筬羽15の背面に接触している。このため、制振材33は、制振材33の前面と筬羽15の背面との間からのエアの漏れを抑制する。その結果、制振材33によるエアの反射流によって、緯糸51は、筬羽15の背面から離れた位置を飛走しやすくなる。制振材33が筬羽15の背面に対して非接触の場合と比べると、緯糸51が筬羽15の背面寄りを飛走することをより好適に抑制できる。
【0056】
(7)遮蔽部材46は筬羽隙間Sを塞ぐため、遮蔽部材46の配置された位置では耳糸54を通すことができない。遮蔽部材46が緯入れ方向Xの上流側へ大型化するほど、織布50として使えない部位が増えるため好ましくない。遮蔽部材46において、上流端となる第1側面33cは、捨耳53の端耳糸54aよりも下流側に位置している。つまり、遮蔽部材46は、捨耳53の設けられる位置を邪魔していない。このため、遮蔽部材46の配置を調節することで、織布50の製織に要するコストを抑制しつつ、緯糸51が筬羽15の背面寄りを飛走することをより好適に抑制できる。
【0057】
(8)遮蔽部材46は、緯糸検知装置20より下流側のうち、耳糸54の端耳糸54aの下流側から複数の筬羽隙間Sを覆っている。つまり、遮蔽部材46は、緯糸飛走通路44の糸入口44aの直前の筬羽隙間Sのみを覆っているのではない。このため、緯糸51は、耳糸54を越えたあたりから糸入口44aに導入されるまで、筬羽15の背面に近づくように飛走することを抑制される。
【0058】
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
○遮蔽部材46において、制振材33の第2面33bは、筬羽15の背面から離れていてもよい。
【0059】
○遮蔽部材46は、振動抑制部材30とは異なる構成であってもよい。図8に示すように、遮蔽部材46は、支持部材47と、支持部材47に支持された遮蔽板48と、を有する。支持部材47は、スレイ14に固定されている。遮蔽板48は、支持部材47の上端に固定されている。遮蔽板48は、遮蔽領域Rにおいて、筬羽隙間Sを筬羽15の背面側から覆う。遮蔽板48は、ゴム等の弾性部材製でもよいし、弾性を有しない金属板であってもよい。
【0060】
○遮蔽部材46は、筬羽隙間Sについて、緯糸案内通路17に沿う部位のみを筬羽15の背面側から覆っていてもよいし、緯糸案内通路17と、緯糸案内通路17の下端から下側までに沿う部位を、筬羽15の背面側から覆っていてもよい。
【0061】
○遮蔽部材46は、筬羽隙間Sについて上下方向の全体に亘って筬羽15の背面側から覆っていてもよい。
○遮蔽部材46の下流端である第2側面33dは、前後方向において、緯糸飛走通路44の糸入口44aと同じ位置に配置されていてもよい。この場合、遮蔽部材46の第2側面33dは、緯糸飛走通路44の糸入口44aを越えずに、糸入口44aの開口面と同じ面上に位置している。
【0062】
○遮蔽部材46が覆う筬羽隙間Sの数は適宜変更してもよい。例えば、遮蔽部材46は、緯糸飛走通路44の糸入口44aに対し、緯入れ方向Xの上流側に最も近い筬羽隙間Sのみを覆っていてもよい。
【0063】
図9に示すように、エアジェット織機10は、捨耳53を用いずに、緯糸張力付与装置40のみで緯糸51の先端部を保持する型式であってもよい。この場合、実施形態では耳糸54の通っていた筬羽隙間Sには、耳糸54は通らない。よって、遮蔽部材46は、エアジェット織機10を前面から見たとき、緯入れ方向Xにおける緯糸検知装置20より下流側かつ緯糸飛走通路44の糸入口44aより上流側から、当該糸入口44aに至るまでに存在する筬羽隙間Sを覆っている。遮蔽部材46は、上記筬羽隙間Sのうち、経糸52の通されていない筬羽隙間Sの少なくとも一部を覆う。
【0064】
この場合、遮蔽部材46は、緯糸検知装置20の下流端から糸入口44aにまで存在する筬羽隙間Sの全てを覆っていてもよいし、一部だけを覆っていてもよい。このように構成すると、制振材33の第1側面33cを、実施形態よりも緯糸検知装置20に近付けることができる。その結果、緯入れ方向Xへの遮蔽部材46の寸法を、実施形態より大きくできる。
【符号の説明】
【0065】
S…筬羽隙間、X…緯入れ方向、10…エアジェット織機、13…筬、15…筬羽、17…緯糸案内通路、30…振動抑制部材、32…掛止部、33…制振材、33c…上流端としての第1側面、33d…下流端としての第2側面、40…緯糸張力付与装置、41…通路形成部材、42…エア噴射部、44…緯糸飛走通路、44a…糸入口、46…遮蔽部材、51…緯糸。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9