(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023156809
(43)【公開日】2023-10-25
(54)【発明の名称】エンジン遮熱構造
(51)【国際特許分類】
B62D 33/02 20060101AFI20231018BHJP
B62D 25/20 20060101ALI20231018BHJP
【FI】
B62D33/02 B
B62D25/20 B
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022066392
(22)【出願日】2022-04-13
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-09-20
(71)【出願人】
【識別番号】000000170
【氏名又は名称】いすゞ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100124084
【弁理士】
【氏名又は名称】黒岩 久人
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【弁理士】
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【弁理士】
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】飯島 達也
【テーマコード(参考)】
3D203
【Fターム(参考)】
3D203AA14
3D203BA06
3D203BB07
3D203BC29
3D203CA73
3D203CB09
3D203CB25
3D203CB26
3D203DA02
(57)【要約】
【課題】エンジン遮熱構造において、エンジンからの熱によって荷台の温度が上昇しづらくする。
【解決手段】エンジン遮熱構造Sは、車両のキャブAの車両の高さ方向における下方に設けられたエンジン1と、キャブAの車両の前後方向における後方に設けられた荷台2と、を有し、荷台2は、床を形成する床板21と、床板21の下方に設けられ、エンジン1からの熱によって床板21が加熱されることを防止する遮熱板22と、を有する。また、床板21と遮熱板22との間には、空気層を形成する空間が設けられている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のキャブの前記車両の高さ方向における下方に設けられたエンジンと、
前記キャブの前記車両の前後方向における後方に設けられた荷台と、
を有し、
前記荷台は、
床を形成する床板と、
前記床板の下方に設けられ、前記エンジンからの熱によって前記床板が加熱されることを防止する遮熱板と、
を有するエンジン遮熱構造。
【請求項2】
前記床板と前記遮熱板との間には、空気層を形成する空間が設けられている、
請求項1に記載のエンジン遮熱構造。
【請求項3】
前記床板の下方に設けられており、前記車両の車幅方向において延在する第1支持部材と、
前記床板の下方において、前記第1支持部材よりも前記前後方向における後方に設けられており、前記車幅方向において延在する第2支持部材と、
をさらに有し、
前記遮熱板は、
前記空間の下方に位置する第1領域と、
前記第1領域の前記前後方向における前端から前記床板に向かって延在する第2領域と、
前記第2領域の前記高さ方向における上端から前方に向かって延在する第3領域と、
前記第1領域の前記前後方向における後端から前記床板に向かって延在する第4領域と、
前記第4領域の前記高さ方向における上端から後方に向かって延在する第5領域と、
を有し、
前記第3領域は、前記床板と前記第1支持部材との間に挟まれた状態で、前記床板に固定されており、
前記第5領域は、前記床板と前記第2支持部材との間に挟まれた状態で、前記床板に固定されている、
請求項2に記載のエンジン遮熱構造。
【請求項4】
前記第2領域と前記第1支持部材との間、及び、前記第4領域と前記第2支持部材との間には隙間が形成されており、前記第2領域が前記第1支持部材に接しておらず、前記第4領域が前記第2支持部材に接していない、
請求項3に記載のエンジン遮熱構造。
【請求項5】
前記遮熱板は、
前記第1領域の前記車幅方向における左端から前記床板に向かって延在し、前記空間の少なくとも一部を閉じる第6領域と、
前記第1領域の前記車幅方向における右端から前記床板に向かって延在し、前記空間の少なくとも一部を閉じる第7領域と、
をさらに有する、
請求項3又は4に記載のエンジン遮熱構造。
【請求項6】
前記第6領域は、前記第2領域と前記第4領域とのいずれにも接しておらず、前記第6領域と前記第2領域との間、及び、前記第6領域と前記第4領域との間に、前記遮熱板の外へ水を排出するための空隙が形成され、
前記第7領域は、前記第2領域と前記第4領域とのいずれにも接しておらず、前記第7領域と前記第2領域との間、及び、前記第7領域と前記第4領域との間に、前記遮熱板の外へ水を排出するための空隙が形成されている、
請求項5に記載のエンジン遮熱構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に設けられているエンジン遮熱構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、荷台を有するキャブオーバ型車両が知られている。特許文献1には、キャブの下にエンジンルームを有するキャブオーバ型車両が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
荷台を有するキャブオーバ型車両が走行すると、キャブ下に配置されたエンジンにより加熱された空気がキャブ後方荷台の下方に流れることで荷台の温度が上昇してしまうという問題が生じていた。
【0005】
そこで、本発明はこの点に鑑みてなされたものであり、エンジンからの熱によって荷台の温度が上昇しづらいエンジン遮熱構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様においては、車両のキャブの前記車両の高さ方向における下方に設けられたエンジンと、前記キャブの前記車両の前後方向における後方に設けられた荷台と、を有し、前記荷台は、床を形成する床板と、前記床板の下方に設けられ、前記エンジンからの熱によって前記床板が加熱されることを防止する遮熱板と、を有するエンジン遮熱構造を提供する。
【0007】
また、前記床板と前記遮熱板との間には、空気層を形成する空間が設けられていてもよい。
【0008】
また、前記床板の下方に設けられており、前記車両の車幅方向において延在する第1支持部材と、前記床板の下方において、前記第1支持部材よりも前記前後方向における後方に設けられており、前記車幅方向において延在する第2支持部材と、をさらに有し、前記遮熱板は、前記空間の下方に位置する第1領域と、前記第1領域の前記前後方向における前端から前記床板に向かって延在する第2領域と、前記第2領域の前記高さ方向における上端から前方に向かって延在する第3領域と、前記第1領域の前記前後方向における後端から前記床板に向かって延在する第4領域と、前記第4領域の前記高さ方向における上端から後方に向かって延在する第5領域と、を有し、前記第3領域は、前記床板と前記第1支持部材との間に挟まれた状態で、前記床板に固定されており、前記第5領域は、前記床板と前記第2支持部材との間に挟まれた状態で、前記床板に固定されていてもよい。
【0009】
また、前記第2領域と前記第1支持部材との間、及び、前記第4領域と前記第2支持部材との間には隙間が形成されており、前記第2領域が前記第1支持部材に接しておらず、前記第4領域が前記第2支持部材に接していなくてもよい。
【0010】
また、前記遮熱板は、前記第1領域の前記車幅方向における左端から前記床板に向かって延在し、前記空間の少なくとも一部を閉じる第6領域と、前記第1領域の前記車幅方向における右端から前記床板に向かって延在し、前記空間の少なくとも一部を閉じる第7領域と、をさらに有していてもよい。
【0011】
また、前記第6領域は、前記第2領域と前記第4領域とのいずれにも接しておらず、前記第6領域と前記第2領域との間、及び、前記第6領域と前記第4領域との間に、前記遮熱板の外へ水を排出するための空隙が形成され、前記第7領域は、前記第2領域と前記第4領域とのいずれにも接しておらず、前記第7領域と前記第2領域との間、及び、前記第7領域と前記第4領域との間に、前記遮熱板の外へ水を排出するための空隙が形成されていてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、エンジン遮熱構造において、エンジンからの熱によって荷台の温度が上昇しづらくなるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本実施形態に係るエンジン遮熱構造が車両に設けられている状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[エンジン遮熱構造Sが車両に設けられている状態]
図1は、本実施形態に係るエンジン遮熱構造Sが車両に設けられている状態を示す図である。
図2は、荷台2の遮熱板22付近の構造を示す図である。
図2は、荷台2を下面側から見た図である。
【0015】
エンジン遮熱構造Sは、エンジン1、荷台2、第1支持部材3、及び第2支持部材4を有する。エンジン1は、車両のキャブAの車両の高さ方向における下方に設けられている。車両は、キャブオーバ型の車両である。車両は、例えば平ボディのトラックである。キャブAは、例えば、運転席が設けられた箱形状のキャビン部分である。エンジン1は、例えばガソリンエンジン又はディーゼルエンジンである。
【0016】
荷台2は、キャブAの車両の前後方向における後方に設けられている。荷台2は、床板21、及び遮熱板22を有する。床板21は、荷台2の床を形成する。床板21は、例えば木製である。
【0017】
遮熱板22は、床板21の下方に設けられ、エンジン1からの熱によって床板21が加熱されることを防止する。遮熱板22は、例えば金属製である。遮熱板22の厚さは、例えば0.5mmから3.0mmの範囲内であり、具体的には0.8mm程度であってもよい。遮熱板22の詳細については後述する。
【0018】
第1支持部材3は、床板21の下方に設けられており、車両の車幅方向において延在する部材である。第1支持部材3は、例えば金属製である。第1支持部材3は、荷台2の車両の前後方向における前端付近に設けられている。
【0019】
第2支持部材4は、床板21の下方において、第1支持部材3よりも車両の前後方向における後方に設けられており、車両の車幅方向において延在する部材である。第2支持部材4は、例えば木製である。
【0020】
第1支持部材3及び第2支持部材4は、車両の前後方向において延在する複数のサイドフレーム(不図示)の上面に設けられている。
【0021】
[遮熱板22の構造]
図3は、
図2のX-X線断面図である。
遮熱板22は、第1領域221、第2領域222、第3領域223、第4領域224、及び第5領域225を有する。遮熱板22は、一例として、一枚の金属板をプレス加工することによって形成された部品である。遮熱板22は、床板21との間に空気層を形成するように、床板21の下面に取り付けられている。
【0022】
第1領域221は、空気層を形成する空間の下方に位置する領域である。第1領域221は、車両の前後方向、かつ車両の車幅方向において延在している。第1領域221は、車両の前後方向において第1支持部材3と第2支持部材4との間に位置する。第1領域221は、必ずしも床板21と平行である必要はないが、本実施形態では、一例として第1領域221は床板21と平行である。床板21と遮熱板22との間の長さは、例えば3mmから30mmの範囲内であり、具体的には9.2mm程度であってもよい。
【0023】
第2領域222は、第1領域221の車両の前後方向における前端から床板21に向かって延在する領域である。第2領域222は、車両の高さ方向、かつ車両の車幅方向において延在している。第2領域222は、車両の前後方向において第1支持部材3と第2支持部材4との間に位置する。
【0024】
第3領域223は、第2領域222の車両の高さ方向における上端から前方に向かって延在する領域である。第3領域223は、車両の前後方向、かつ車両の車幅方向において延在している。第3領域223は、床板21と第1支持部材3との間に挟まれた状態で、床板21に固定されている。
【0025】
第4領域224は、第1領域221の車両の前後方向における後端から床板21に向かって延在する領域である。第4領域224は、車両の高さ方向、かつ車両の車幅方向において延在している。第4領域224は、車両の前後方向において第1支持部材3と第2支持部材4との間に位置する。
【0026】
第5領域225は、第4領域224の車両の高さ方向における上端から後方に向かって延在する領域である。第5領域225は、車両の前後方向、かつ車両の車幅方向において延在している。第5領域225は、床板21と第2支持部材4との間に挟まれた状態で、床板21に固定されている。
【0027】
遮熱板22は、床板21に形成されている穴、第3領域223に形成されている穴、及び第1支持部材3に形成されている穴にボルトを挿入し、挿入したボルトにナットを締め付けることで床板21に固定されている。また、遮熱板22は、床板21、第5領域225に形成されている穴、及び第2支持部材4に釘を挿入することで床板21に固定されている。
【0028】
エンジン遮熱構造Sにおいては、このように遮熱板22が床板21と第1支持部材3及び第2支持部材4との間に挟まれた状態で床板21に固定されている。このような構成により、第1支持部材3と第2支持部材4との間の第1領域221の車両の前後方向における長さを大きくすることができる。その結果、エンジン遮熱構造Sにおいては、エンジン1からの熱が床板21にさらに伝わりづらくすることができる。
図3の構成では、床板21と第1支持部材3との結合部に遮熱板22の一部が支持され、床板21と第2支持部材4との結合部に遮熱板22の他の一部が支持されている。したがって、遮熱板22を床板21に固定するための専用の部品又は固定手段が不要である。
【0029】
第2領域222と第1支持部材3との間、及び、第4領域224と第2支持部材4との間には隙間が形成されており、第2領域222は第1支持部材3に接しておらず、第4領域224は第2支持部材4に接していない。エンジン遮熱構造Sにおいては、このような第2領域222及び第4領域224を有する遮熱板22を有することで、熱が遮熱板22から第1支持部材3及び第2支持部材4に伝わりづらくすることができる。
【0030】
具体的には、このような構成は、第2領域222及び第4領域224がそれぞれ第1支持部材3及び第2支持部材4に当接する構成と比較して、熱が第1支持部材3及び第2支持部材4に伝わりにくい。その結果、エンジン遮熱構造Sにおいては、エンジン1からの熱が遮熱板22、第1支持部材3、及び第2支持部材4を介して床板21に伝わりづらく、床板21の温度の上昇を抑えることができる。
【0031】
図4は、
図2のY-Y線断面図である。なお、
図4において、第2支持部材4は省略する。遮熱板22の左右は、開口していてもよいが、本実施形態では遮熱板22の部材によって閉じられている構成を例示する。
【0032】
遮熱板22は、第6領域226、及び第7領域227を有する。第6領域226は、第1領域221の車両の車幅方向における左端から床板21に向かって延在し、空気層を形成する空間の側面の少なくとも一部を閉じる領域である。第6領域226は、空気層を形成する空間の左側に位置する。第6領域226は、車両の前後方向、かつ車両の高さ方向において延在している。第6領域226は、車両の前後方向において第1支持部材3と第2支持部材4との間に位置する。
【0033】
第7領域227は、第1領域221の車両の車幅方向における右端から床板21に向かって延在し、空気層を形成する空間の側面の少なくとも一部を閉じる領域である。第7領域227は、空気層を形成する空間の右側に位置する。第7領域227は、車両の前後方向、かつ車両の高さ方向において延在している。第7領域227は、車両の前後方向において第1支持部材3と第2支持部材4との間に位置する。
【0034】
エンジン遮熱構造Sにおいては、このように第6領域226及び第7領域227を有する遮熱板22を有することで、エンジン1により加熱され、車両の前方から後方に向かって流れた空気が床板21と遮熱板22との間に車両の車幅方向における外側から流入するのを抑制することができる。その結果、エンジン遮熱構造Sにおいては、エンジン1からの熱によって荷台2の温度がさらに上昇しづらくなる。
【0035】
第6領域226は、第2領域222と第4領域224とのいずれにも接しておらず、第6領域226と第2領域222との間、及び、第6領域226と第4領域224との間に、遮熱板22の外へ水を排出するための空隙が形成されていてもよい。
【0036】
第7領域227は、第2領域222と第4領域224とのいずれにも接しておらず、第7領域227と第2領域222との間、及び、第7領域227と第4領域224との間に、遮熱板22の外へ水を排出するための空隙が形成されていてもよい。
【0037】
遮熱板22の左右が第6領域226と第7領域227とによって完全に閉じられ、遮熱板22と床板21との間に密閉空間が形成されていてもよい。しかし、第6領域226及び第7領域227が、空間を完全に閉じず、水を排出するための空隙を形成するような形状に設けられていることが、一形態において、好ましい。このような構成によれば、例えば遮熱板22と床板21との間に溜まった水を遮熱板22の外側に排出することができる。
【0038】
以上のとおり、本実施形態の構成では、床板21の下面に遮熱板22が取り付けられており、床板21と遮熱板22との間には、空気層を形成する空間が設けられている。遮熱板22が設けられていることによって、床板21の温度の上昇が防止される。また、空気層は、例えば、金属等の固体に比べて、断熱性能が大きい。したがって、エンジン遮熱構造Sにおいては、このように床板21と遮熱板22との間に空気層を形成する空間が設けられていることで、エンジン1からの熱が床板21に伝わりづらくすることができる。
【0039】
[本実施形態に係るエンジン遮熱構造Sによる効果]
本実施形態に係るエンジン遮熱構造Sは、床板21の下方に設けられ、エンジン1からの熱によって床板21が加熱されることを防止する遮熱板22を有する荷台2を有する。
【0040】
その結果、エンジン遮熱構造Sにおいては、エンジン1により加熱された空気が荷台2の床板21に接しづらくなる。したがって、エンジン遮熱構造Sにおいては、エンジン1からの熱によって荷台2の温度が上昇しづらくなる。
【0041】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0042】
A・・・キャブ
S・・・エンジン遮熱構造
1・・・エンジン
2・・・荷台
21・・・床板
22・・・遮熱板
221・・・第1領域
222・・・第2領域
223・・・第3領域
224・・・第4領域
225・・・第5領域
226・・・第6領域
227・・・第7領域
3・・・第1支持部材
4・・・第2支持部材
【手続補正書】
【提出日】2023-07-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のキャブの前記車両の高さ方向における下方に設けられたエンジンと、
前記キャブの前記車両の前後方向における後方に設けられた荷台と、
を有し、
前記荷台は、
床を形成する床板と、
前記床板の下方に設けられ、前記エンジンからの熱によって前記床板が加熱されることを防止する遮熱板と、
を有し、
前記床板と前記遮熱板との間には、空気層を形成する空間が設けられており、
前記床板の下方に設けられており、前記車両の車幅方向において延在する第1支持部材と、
前記床板の下方において、前記第1支持部材よりも前記前後方向における後方に設けられており、前記車幅方向において延在する第2支持部材と、
をさらに有し、
前記遮熱板は、
前記空間の下方に位置する第1領域と、
前記第1領域の前記前後方向における前端から前記床板に向かって延在する第2領域と、
前記第2領域の前記高さ方向における上端から前方に向かって延在する第3領域と、
前記第1領域の前記前後方向における後端から前記床板に向かって延在する第4領域と、
前記第4領域の前記高さ方向における上端から後方に向かって延在する第5領域と、
を有し、
前記第3領域は、前記床板と前記第1支持部材との間に挟まれた状態で、前記床板に固定されており、又は、
前記第5領域は、前記床板と前記第2支持部材との間に挟まれた状態で、前記床板に固定されているエンジン遮熱構造。
【請求項2】
前記第3領域は、前記床板と前記第1支持部材との間に挟まれた状態で、前記床板に固定されており、
前記第5領域は、前記床板と前記第2支持部材との間に挟まれた状態で、前記床板に固定されている、
請求項1に記載のエンジン遮熱構造。
【請求項3】
前記第2領域と前記第1支持部材との間、及び、前記第4領域と前記第2支持部材との間には隙間が形成されており、前記第2領域が前記第1支持部材に接しておらず、前記第4領域が前記第2支持部材に接していない、
請求項2に記載のエンジン遮熱構造。
【請求項4】
前記遮熱板は、
前記第1領域の前記車幅方向における左端から前記床板に向かって延在し、前記空間の少なくとも一部を閉じる第6領域と、
前記第1領域の前記車幅方向における右端から前記床板に向かって延在し、前記空間の少なくとも一部を閉じる第7領域と、
をさらに有する、
請求項2又は3に記載のエンジン遮熱構造。
【請求項5】
前記第6領域は、前記第2領域と前記第4領域とのいずれにも接しておらず、前記第6領域と前記第2領域との間、及び、前記第6領域と前記第4領域との間に、前記遮熱板の外へ水を排出するための空隙が形成され、
前記第7領域は、前記第2領域と前記第4領域とのいずれにも接しておらず、前記第7領域と前記第2領域との間、及び、前記第7領域と前記第4領域との間に、前記遮熱板の外へ水を排出するための空隙が形成されている、
請求項4に記載のエンジン遮熱構造。