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特開2023-156823ユーザ支援プログラム、ユーザ支援装置、及びユーザ支援方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023156823
(43)【公開日】2023-10-25
(54)【発明の名称】ユーザ支援プログラム、ユーザ支援装置、及びユーザ支援方法
(51)【国際特許分類】
   G16H 20/00 20180101AFI20231018BHJP
【FI】
G16H20/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022066415
(22)【出願日】2022-04-13
(71)【出願人】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(72)【発明者】
【氏名】ピキャー セバスチャン
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA15
(57)【要約】
【課題】ユーザの目標達成を支援する効果的な介入方法を特定する。
【解決手段】コンピュータは、第1ユーザの目標達成可能性に関する指標が低下したことを示す、指標の第1変化パターンが検出された場合、複数のユーザのうち第2ユーザを特定する。第2ユーザは、第1変化パターンと類似する第2変化パターンに従って変化した後に上昇した指標を有する。コンピュータは、第2ユーザに対して行われた介入の方法を特定し、第2ユーザに対して行われた介入の方法を示す情報を出力する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ユーザの目標達成可能性に関する指標が低下したことを示す、前記指標の第1変化パターンが検出された場合、複数のユーザのうち、前記第1変化パターンと類似する第2変化パターンに従って変化した後に上昇した前記指標を有する第2ユーザを特定し、
前記第2ユーザに対して行われた介入の方法を特定し、
前記第2ユーザに対して行われた介入の方法を示す情報を出力する、
処理をコンピュータに実行させるためのユーザ支援プログラム。
【請求項2】
前記第2ユーザを特定する処理は、
前記複数のユーザのうち、記録されている介入が行われたユーザに対して、前記記録されている介入が行われた第1タイミングよりも前の第1判定期間を設定する処理と、
前記第1判定期間における前記指標の変化パターンを前記第1変化パターンと比較する処理と、
前記第1判定期間における前記指標の変化パターンと前記第1変化パターンとが類似しているユーザを、候補ユーザとして抽出する処理と、
前記候補ユーザの中から前記第2ユーザを選択する処理と、
を含むことを特徴とする請求項1記載のユーザ支援プログラム。
【請求項3】
前記候補ユーザを抽出する処理は、
前記記録されている介入が行われたユーザに対して、前記第1タイミング以降の第2判定期間を設定する処理と、
前記第1判定期間における前記指標の変化パターンと前記第1変化パターンとが類似しているユーザのうち、前記第2判定期間における前記指標の上昇パターンが所定の条件を満たしているユーザを、前記候補ユーザとして抽出する処理と、
を含むことを特徴とする請求項2記載のユーザ支援プログラム。
【請求項4】
前記指標は、自己効力感を表す指標、又は目標に応じて設定されたタスクの実績を表す指標であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のユーザ支援プログラム。
【請求項5】
第1ユーザの目標達成可能性に関する指標が低下したことを示す、前記指標の第1変化パターンが検出された場合、複数のユーザのうち、前記第1変化パターンと類似する第2変化パターンに従って変化した後に上昇した前記指標を有する第2ユーザを特定する第1特定部と、
前記第2ユーザに対して行われた介入の方法を特定する第2特定部と、
前記第2ユーザに対して行われた介入の方法を示す情報を出力する出力部と、
を備えることを特徴とするユーザ支援装置。
【請求項6】
第1ユーザの目標達成可能性に関する指標が低下したことを示す、前記指標の第1変化パターンが検出された場合、複数のユーザのうち、前記第1変化パターンと類似する第2変化パターンに従って変化した後に上昇した前記指標を有する第2ユーザを特定し、
前記第2ユーザに対して行われた介入の方法を特定し、
前記第2ユーザに対して行われた介入の方法を示す情報を出力する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とするユーザ支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザ支援技術に関する。
【背景技術】
【0002】
今日の社会において、各個人は、特定の目標を達成するために、一定期間に渡って継続的な努力を行うことがある。しかし、目標に対する自己効力感が低下した場合、努力を続けることが難しくなる。自己効力感は、ある結果を生み出すために適切な行動を遂行できるという確信の程度を表す。
【0003】
自己効力感に関連して、パーソナライズされた医療アドヒアランス管理システムが知られている(例えば、特許文献1を参照)。パーソナライズされた健康プログラムを実現するシステムも知られている(例えば、特許文献2を参照)。
【0004】
パーソナライズされた計画立案のための患者エンゲージメント手段を選択する方法も知られている(例えば、特許文献3を参照)。生活習慣改善に対する対象者の状態をより正確に把握し、より効果的な生活習慣改善支援を行う生活習慣管理支援装置も知られている(例えば、特許文献4及び特許文献5を参照)。
【0005】
個体群の統計プロファイルに基づいて行動の改善を最適化する方法も知られている(例えば、特許文献6を参照)。体に関する目標を達成することに対する改善をユーザに対して効果的に促す目標管理システムも知られている(例えば、特許文献7を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許出願公開第2008/0201174号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2016/0217266号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2016/0343265号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2018-0197434号明細書
【特許文献5】特開2017-45142号公報
【特許文献6】米国特許出願公開第2014/0011167号明細書
【特許文献7】特開2019-79389号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
個人の自己効力感が低下して、目標達成のための努力を続けることが難しくなった場合、自己効力感を改善する介入を行うことが望ましい。しかし、個人に対する介入は、前後関係を無視して行われることが多く、実際の環境で行われることは少ない。このため、個人が努力を放棄してしまうことを予測して、放棄を予防する最適な介入を行うことは困難である。
【0008】
なお、かかる問題は、自己効力感を改善する場合に限らず、目標達成可能性に関する様々な指標を改善する場合において生ずるものである。
【0009】
1つの側面において、本発明は、ユーザの目標達成を支援する効果的な介入方法を特定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
1つの案では、ユーザ支援プログラムは、以下の処理をコンピュータに実行させる。
【0011】
コンピュータは、第1ユーザの目標達成可能性に関する指標が低下したことを示す、指標の第1変化パターンが検出された場合、複数のユーザのうち第2ユーザを特定する。第2ユーザは、第1変化パターンと類似する第2変化パターンに従って変化した後に上昇した指標を有する。コンピュータは、第2ユーザに対して行われた介入の方法を特定し、第2ユーザに対して行われた介入の方法を示す情報を出力する。
【発明の効果】
【0012】
1つの側面によれば、ユーザの目標達成を支援する効果的な介入方法を特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施形態のユーザ支援装置の機能的構成図である。
図2】第1のユーザ支援処理のフローチャートである。
図3】ユーザ支援システムの構成図である。
図4】ユーザ支援システムにおけるユーザ支援装置の機能的構成図である。
図5】目標情報を示す図である。
図6】タスク情報を示す図である。
図7】自己効力感情報を示す図である。
図8】実績情報を示す図である。
図9】介入情報を示す図である。
図10】第1の探索ウィンドウを示す図である。
図11】第2の探索ウィンドウを示す図である。
図12】第3の探索ウィンドウを示す図である。
図13】第4の探索ウィンドウを示す図である。
図14】第5の探索ウィンドウを示す図である。
図15】第2のユーザ支援処理のフローチャートである。
図16】自己効力感評価処理のフローチャートである。
図17】実績評価処理のフローチャートである。
図18】ロールモデル特定処理のフローチャートである。
図19A】第1のW1設定処理のフローチャート(その1)である。
図19B】第1のW1設定処理のフローチャート(その2)である。
図20】第2のW1設定処理のフローチャートである。
図21】第6の探索ウィンドウを示す図である。
図22】第7の探索ウィンドウを示す図である。
図23A】第3のW1設定処理のフローチャート(その1)である。
図23B】第3のW1設定処理のフローチャート(その2)である。
図24】第4のW1設定処理のフローチャートである。
図25】第8の探索ウィンドウを示す図である。
図26】探索ウィンドウ設定処理のフローチャートである。
図27】第9の探索ウィンドウを示す図である。
図28】第10の探索ウィンドウを示す図である。
図29】特定処理のフローチャートである。
図30】類似度計算を示す図である。
図31】複数のユーザのSEを示す図である。
図32】情報処理装置のハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照しながら、実施形態を詳細に説明する。
【0015】
図1は、実施形態のユーザ支援装置の機能的構成例を示している。図1のユーザ支援装置101は、第1特定部111、第2特定部112、及び出力部113を含む。
【0016】
図2は、図1のユーザ支援装置101が行う第1のユーザ支援処理の例を示すフローチャートである。まず、第1特定部111は、第1ユーザの目標達成可能性に関する指標が低下したことを示す、指標の第1変化パターンが検出された場合、複数のユーザのうち第2ユーザを特定する(ステップ201)。第2ユーザは、第1変化パターンと類似する第2変化パターンに従って変化した後に上昇した指標を有する。
【0017】
次に、第2特定部は、第2ユーザに対して行われた介入の方法を特定する(ステップ202)。そして、出力部113は、第2ユーザに対して行われた介入の方法を示す情報を出力する(ステップ203)。
【0018】
図1のユーザ支援装置101によれば、ユーザの目標達成を支援する効果的な介入方法を特定することができる。
【0019】
図3は、図1のユーザ支援装置101を含むユーザ支援システムの構成例を示している。図3のユーザ支援システムは、ユーザ支援装置301及び端末装置302-1~端末装置302-M(Mは2以上の整数)を含む。ユーザ支援装置301は、図1のユーザ支援装置101に対応する。端末装置302-m(m=1~M)は、ユーザの情報処理装置(コンピュータ)である。
【0020】
ユーザ支援装置301は、通信ネットワーク303を介して、端末装置302-1~端末装置302-Mと通信する。通信ネットワーク303は、例えば、WAN(Wide Area Network)又はLAN(Local Area Network)である。
【0021】
ユーザ支援装置301は、各ユーザの目標を管理し、目標に応じてユーザが実行するタスクを設定する。そして、ユーザ支援装置301は、端末装置302-mからユーザのデータを収集する。ユーザのデータは、目標に対するユーザの自己効力感に関するデータと、ユーザが実行するタスクの実績に関するデータとを含む。
【0022】
ユーザ支援装置301は、収集されたデータを用いて、各ユーザに対する介入方法を決定し、決定された介入方法を示す情報を、対応するユーザの端末装置302-mへ送信する。端末装置302-mは、ユーザ支援装置301から受信した情報が示す介入方法を用いて、ユーザに対する介入を行う。
【0023】
端末装置302-mは、例えば、ユーザ支援情報を出力することで、ユーザに対する介入を行う。ユーザ支援情報は、ユーザのやる気を保つために最適化された情報であり、例えば、テキスト、音声、画像、映像、又はそれらの組み合わせである。ユーザ支援情報は、あらかじめ用意された情報であってもよく、ユーザに合わせて生成された情報であってもよい。
【0024】
ユーザ支援情報によってユーザに伝えられるメッセージは、例えば、成功又は失敗を示すメッセージである。成功を示すメッセージは、努力すれば目標が達成されることを示す肯定的なメッセージであり、失敗を示すメッセージは、努力を怠ると目標が達成されないことを示す否定的なメッセージである。
【0025】
図4は、図3のユーザ支援装置301の機能的構成例を示している。図4のユーザ支援装置301は、通信部311、目標設定部312、収集部313、評価部314、ユーザ特定部315、介入特定部316、及び記憶部317を含む。通信部311、ユーザ特定部315、及び介入特定部316は、図1の出力部113、第1特定部111、及び第2特定部112にそれぞれ対応する。
【0026】
記憶部317は、目標情報321、タスク情報322、自己効力感情報323、実績情報324、及び介入情報325を記憶する。
【0027】
目標情報321は、ユーザの目標に関する情報であり、タスク情報322は、ユーザが実行するタスクに関する情報である。自己効力感情報323は、目標に対するユーザの自己効力感に関する情報であり、実績情報324は、タスクの実績に関する情報であり、介入情報325は、ユーザに対して行われた介入に関する情報である。自己効力感情報323、実績情報324、及び介入情報325は、ユーザ毎に生成され、各ユーザのユーザIDと対応付けられている。
【0028】
図5は、目標情報321の例を示している。図5の目標情報321は、ユーザID、開始日、終了、結果、カテゴリ、期日、目標1、目標2、及び目標3を含む。これらの項目は、互いに対応付けられている。
【0029】
ユーザIDは、ユーザの識別情報であり、開始日は、目標達成プログラムが開始された日を表す。終了は、目標達成プログラムが終了したか否かを表す。YESは、目標達成プログラムが終了したことを示し、NOは、目標達成プログラムが終了していないことを示す。
【0030】
結果は、終了した目標達成プログラムの結果を表す。成功は、目標が達成されたことを示し、失敗は、目標が達成されなかったことを示す。カテゴリは、目標達成プログラムの種類を表し、期日は、目標達成の予定日を表す。目標1~目標3は、目標を規定する条件を表す。条件の個数は、4個以上であってもよい。
【0031】
例えば、ユーザID「3245」のカテゴリは、「マラソン」であり、期日は、「2022/03/25」であり、目標1は、「42.185km走破」であり、目標2は、「3.5時間未満」である。これらの情報は、2022年3月25日に42.185kmを3.5時間未満で走破することを表す。
【0032】
ユーザID「3246」のカテゴリは、「漢検」であり、期日は、「2021/09/12」であり、目標1は、「漢検3級合格」である。これらの情報は、2021年9月12日に漢検3級の試験に合格することを表す。
【0033】
ユーザID「3247」のカテゴリは、「ダイエット」であり、期日は、「2021/06/20」であり、目標1は、「砂糖<10g/日」であり、目標2は、「野菜>100g/日」であり、目標3は、「外食<3回/月」である。これらの情報は、2021年6月20日に目標1~目標3を達成することを表す。目標1は、1日当たりの砂糖の摂取量を10g未満に抑えることを表し、目標2は、1日に100gを超える野菜を摂取することを表し、目標3は、1月当たりの外食の頻度を3回未満に抑えることを表す。
【0034】
図6は、タスク情報322の例を示している。図6のタスク情報322は、目標、難易度、要求1、及び要求2を含む。これらの項目は、互いに対応付けられている。目標は、目標情報321に含まれる目標を表し、難易度は、目標に応じたタスクの難易度を表す。要求1及び要求2は、目標に応じたタスクを規定する条件を表す。要求1は、距離に対する条件を表し、要求2は、時間に対する条件を表す。条件の個数は、3個以上であってもよい。
【0035】
例えば、目標「マラソン<3.5時間」の難易度は、「5」であり、要求1は、「10km走破」であり、要求2は、「1時間5分以内」である。目標「マラソン<4時間」の難易度は、「90」であり、要求1は、「20km走破」であり、要求2は、「1時間55分以内」である。
【0036】
図7は、自己効力感情報323の例を示している。図7の自己効力感情報323は、図5のユーザID「3245」が示すユーザの自己効力感を表し、idx1、タスク、日時、A1、A2、及びSEを含む。これらの項目は、互いに対応付けられている。
【0037】
idx1は、時系列のインデックスであり、タスクは、タスク情報322に含まれるタスクを表し、日時は、データが収集された日時を表す。
【0038】
A1は、ユーザへの質問Q1に対する回答を示すスコアを表す。Q1は、目標達成に関する質問であり、例えば、「あなたは目標を達成する自信がありますか。」という質問であってもよい。A2は、ユーザへの質問Q2に対する回答を示すスコアを表す。Q2は、タスク実行に関する質問であり、例えば、「あなたはタスクを実行する自信がありますか。」という質問であってもよい。
【0039】
A1及びA2は、例えば、1~100の範囲の数値であり、自信が大きいほど数値も大きくなる。A1及びA2は、例えば、タスクの予定日時の直前に、webフォームを用いてユーザに対するアンケートを実施することにより取得することができる。タスクの予定日時は、タスクの実行が予定されている日時を表す。A1及びA2は、目標に対するユーザの自己効力感に関するデータに対応する。
【0040】
SEは、目標に対する自己効力感を示すスコアを表す。SEは、A1及びA2を用いて、例えば、次式により計算される。
【0041】
SE=floor(sqrt(A1*A2)) (1)
【0042】
sqrt(x)は、xの平方根を表し、floor(x)は、x以下の最大の整数を表す。SEが大きいほど、自己効力感に対する評価が高くなる。SEは、ユーザの目標達成可能性に関する指標の一例である。
【0043】
例えば、idx1「15」のタスクは、「1時間以内に10km」であり、A1は「80」であり、A2は「80」であり、SEは「80」である。idx1「16」のタスクは、「none」であり、A1は「75」であり、A2は「75」であり、SEは「75」である。「none」は、その日のタスクが設定されていないか、又はその日にタスクが実行されていないことを表す。idx1「17」のタスクは、「1時間5分以内に11km」であり、A1は「80」であり、A2は「50」であり、SEは「63」である。
【0044】
図8は、実績情報324の例を示している。図8の実績情報324は、図5のユーザID「3245」が示すユーザが実行したタスクの実績を表し、idx2、要求1、要求2、日時、測定結果1、測定結果2、R1、R2、P、及びTSKを含む。これらの項目は、互いに対応付けられている。
【0045】
idx2は、時系列のインデックスであり、要求1及び要求2は、タスク情報322に含まれる要求1及び要求2を表し、日時は、データが収集された日時を表す。
【0046】
測定結果1は、要求1が示す測定対象の測定値を表し、測定結果2は、要求2が示す測定対象の測定値を表す。測定結果1及び測定結果2は、例えば、タスクの実行時に、webフォームを用いてユーザに対するアンケートを実施し、ユーザが測定した数値を入力させることにより取得することができる。測定結果1及び測定結果2は、タスクの実績に関するデータに対応する。
【0047】
R1は、要求1の数値に対する測定結果1の数値の比率を表し、R2は、要求2の数値に対する測定結果2の数値の比率を表す。Pは、タスクの実績に対するスコアを表す。Pは、R1及びR2を用いて、例えば、次式により計算される。
【0048】
P=ceil(100*(R1/R2)) (2)
【0049】
ceil(x)は、x以上の最小の整数を表す。Pが大きいほど、実績に対する評価が高くなる。タスクが実行されなかった場合、Pは0に設定される。Pは、ユーザの目標達成可能性に関する指標の一例である。
【0050】
TSKは、要求1及び要求2が示すタスクが実行されたか否かを表す。Trueは、タスクが実行されなかったことを示し、Falseは、タスクが実行されたことを示す。
【0051】
例えば、idx2「1」の要求1は、「10km走破」であり、要求2は、「1時間以内」であり、測定結果1は、「10km」であり、測定結果2は、「1時間6分」である。R1は「1」であり、R2は「1.1」であり、Pは「91」であり、TSKは「False」である。
【0052】
idx2「2」の要求1は、「11km走破」であり、要求2は、「1時間5分以内」であり、測定結果1は、「10.5km」であり、測定結果2は、「1時間10分」である。R1は「0.956」であり、R2は「1.076」であり、Pは「89」であり、TSKは「False」である。
【0053】
idx2「3」の要求1は、「11km走破」であり、要求2は、「1時間10分以内」であり、Pは「0」であり、TSKは「True」である。測定結果1、測定結果2、R1、及びR2は、記録されていない。
【0054】
図9は、介入情報325の例を示している。図9の介入情報325は、マラソンの目標達成プログラムにおいて行われた介入を表し、idx3、idx1、日時、種別、カテゴリ、態様、説明、及びデータを含む。これらの項目は、互いに対応付けられている。
【0055】
idx3は、時系列のインデックスであり、idx1は、タスク情報322に含まれるインデックスを表し、日時は、介入が行われた日時を表す。種別は、介入によってユーザに伝えられるメッセージの種別を表し、カテゴリは、目標情報321に含まれるカテゴリを表す。態様は、介入に用いられるユーザ支援情報の形式を表し、説明は、ユーザ支援情報の内容を表す。データは、介入が行われた日時の前後におけるSE及びPの数値を表す。
【0056】
例えば、idx3「1」の種別は、「肯定的」であり、カテゴリは、「マラソン」であり、態様は、「ディープフェイク映像」であり、説明は、「完走シーン」であり、データは、「SE(19-δ:19+δ)」及び「P(19-δ:19+δ)」である。
【0057】
「肯定的」の種別を有する介入は、肯定的なロールモデルに基づいて行われた介入を表す。肯定的なロールモデルは、未来のユーザU1の積極的な行動を想起させる他のユーザに対応する。SE(19-δ:19+δ)は、idx1「19」の前後におけるSEの数値を表し、P(19-δ:19+δ)は、idx1「19」の前後におけるPの数値を表す。
【0058】
idx3「2」の種別は、「否定的」であり、カテゴリは、「マラソン」であり、態様は、「ディープフェイク映像」であり、説明は、「棄権シーン」であり、データは、「SE(39-δ:39+δ)」及び「P(39-δ:39+δ)」である。
【0059】
「否定的」の種別を有する介入は、否定的なロールモデルに基づいて行われた介入を表す。否定的なロールモデルは、未来のユーザU1の消極的な行動を想起させる他のユーザに対応する。SE(39-δ:39+δ)は、idx1「39」の前後におけるSEの数値を表し、P(39-δ:39+δ)は、idx1「39」の前後におけるPの数値を表す。
【0060】
まず、通信部311は、通信ネットワーク303を介して、各端末装置302-mからユーザの目標を示す情報を受信する。目標設定部312は、受信した情報を、ユーザIDに対応付けて目標情報321に記録する。そして、目標設定部312は、目標に応じたタスクを設定し、タスクを示す情報を、目標に対応付けてタスク情報322に記録する。
【0061】
次に、収集部313は、通信部311を介して、各端末装置302-mからユーザのデータを収集し、通信部311は、収集されたデータを受信する。
【0062】
評価部314は、受信したデータのうち、目標に対するユーザの自己効力感に関するデータを用いて、自己効力感を評価し、評価結果を自己効力感情報323に記録する。自己効力感の評価において、評価部314は、例えば、式(1)によりSEを計算し、計算されたSEを評価結果として、タスク、日時、A1、及びA2とともに記録する。
【0063】
また、評価部314は、受信したデータのうち、タスクの実績に関するデータを用いて、タスクの実績を評価し、評価結果を実績情報324に記録する。タスクの実績の評価において、評価部314は、例えば、要求1及び測定結果1からR1を計算し、要求2及び測定結果2からR2を計算し、式(2)によりPを計算する。そして、評価部314は、計算されたR1、R2、及びPを評価結果として、要求1、要求2、日時、測定結果1、測定結果2、及びTSKとともに記録する。
【0064】
次に、ユーザ特定部315は、支援対象のユーザU1の自己効力感情報323を参照して、SEの変化を解析し、ユーザU1の実績情報324を参照して、Pの変化を解析する。そして、ユーザ特定部315は、SE又はPが低下したことを示す変化パターンX1が検出された場合、X1を含む探索ウィンドウW1を設定する。支援対象のユーザU1は、第1ユーザに対応し、SE又はPが低下したことを示す変化パターンX1は、第1変化パターンに対応する。
【0065】
次に、ユーザ特定部315は、W1を用いて、ユーザU2及びユーザU3を特定する。ユーザU2は、ユーザU1に対する肯定的なロールモデルに対応し、ユーザU3は、ユーザU1に対する否定的なロールモデルに対応する。
【0066】
ユーザU2を特定する場合、ユーザ特定部315は、介入情報325に記録されている介入が行われたユーザを比較対象として、介入が行われた日時よりも前の探索ウィンドウW1と、介入が行われた日時以降の探索ウィンドウW2とを設定する。
【0067】
比較対象のユーザのW1の長さは、ユーザU1のW1の長さと同じである。W2の開始タイミングは、介入が行われた日時であってもよい。W2の終了タイミングは、介入が行われた日時以降に、比較対象のユーザのSE又はPが極大値に達した日時であってもよく、W2の開始タイミングから所定期間が経過した日時であってもよい。
【0068】
介入が行われた日時は、第1タイミングの一例である。介入が行われた日時よりも前の探索ウィンドウW1は、第1判定期間の一例であり、介入が行われた日時以降の探索ウィンドウW2は、第2判定期間の一例である。
【0069】
次に、ユーザ特定部315は、比較対象のユーザのW1におけるSE又はPの変化パターンX2を、ユーザU1のW1における変化パターンX1と比較し、X1と類似するX2を有するユーザを抽出する。これにより、ユーザU1と同様の体験をしたユーザを抽出することができる。X1と類似するX2は、第1変化パターンと類似する第2変化パターンに対応する。
【0070】
次に、ユーザ特定部315は、抽出されたユーザのうち、W2におけるSE又はPの上昇パターンが条件C1を満たしているユーザを、第1候補ユーザとして抽出する。条件C1は、例えば、W2の終了タイミングにおけるSE又はPから、W2の開始タイミングにおけるSE又はPを減算して得られる差分が、所定値よりも大きいことを示す。条件C1は、所定の条件の一例である。
【0071】
W2におけるSE又はPの上昇パターンが条件C1を満たしているユーザを抽出することで、ユーザU1と同様の体験をしたユーザのうち、介入による効果が表れたと推定されるユーザを、第1候補ユーザとして抽出することができる。このとき、SE又はPを指標として用いることで、目標を達成する可能性が一時的に低下した後に、介入によって上昇したと推定されるユーザを、第1候補ユーザとして抽出することができる。
【0072】
次に、ユーザ特定部315は、第1候補ユーザの中から、何れかのユーザをユーザU2として選択する。これにより、未来のユーザU1の積極的な行動を想起させるロールモデルを選択することができる。ユーザU2は、第2変化パターンに従って変化した後に上昇した指標を有する第2ユーザに対応する。
【0073】
ユーザU3を特定する場合、ユーザ特定部315は、タスクが実行されなかったことを示す実績情報324を有するユーザを比較対象として、タスクの予定日時よりも前の探索ウィンドウW1を設定する。さらに、ユーザ特定部315は、比較対象のユーザに対して、タスクの予定日時以降の探索ウィンドウW2を設定する。
【0074】
比較対象のユーザのW1の長さは、ユーザU1のW1の長さと同じである。W2の開始タイミングは、タスクの予定日時であってもよい。W2の終了タイミングは、タスクの予定日時以降に、比較対象のユーザのSE又はPが極小値に達した日時であってもよく、W2の開始タイミングから所定期間が経過した日時であってもよい。
【0075】
次に、ユーザ特定部315は、比較対象のユーザのW1におけるSE又はPの変化パターンX2を、ユーザU1のW1における変化パターンX1と比較し、X1と類似するX2を有するユーザを抽出する。これにより、ユーザU1と同様の体験をしたユーザを抽出することができる。
【0076】
次に、ユーザ特定部315は、抽出されたユーザのうち、W2におけるSE又はPの低下パターンが条件C2を満たしているユーザを、第2候補ユーザとして抽出する。条件C2は、例えば、W2の開始タイミングにおけるSE又はPから、W2の終了タイミングにおけるSE又はPを減算して得られる差分が、所定値よりも大きいことを示す。
【0077】
次に、ユーザ特定部315は、第2候補ユーザの中から、何れかのユーザをユーザU3として選択する。これにより、未来のユーザU1の消極的な行動を想起させるロールモデルを選択することができる。
【0078】
体験の類似性に基づいてユーザU2又はユーザU3を選択することで、年齢、職業等の固定的な特徴の類似性に基づいてユーザU2又はユーザU3を選択する場合よりも効果的に、ユーザU1のロールモデルを特定することができる。
【0079】
図10は、第1の探索ウィンドウの例を示している。横軸のidxは、ユーザU1、ユーザU2、及びユーザU3の自己効力感情報323のidx1を表し、縦軸は、SEを表す。折れ線1001は、ユーザU1のSEの変化を表し、折れ線1002は、ユーザU2のSEの変化を表し、折れ線1003は、ユーザU3のSEの変化を表す。
【0080】
期間1011は、SEに基づいて設定されたユーザU1、ユーザU2、及びユーザU3のW1を表す。ただし、期間1011の開始タイミング及び終了タイミングに対応するidx1は、ユーザによってそれぞれ異なる。期間1011において、ユーザU1、ユーザU2、及びユーザU3のSEは所定値よりも低く、折れ線1002及び折れ線1003の変化パターンは、折れ線1001の変化パターンと類似している。
【0081】
期間1012は、SEに基づいて設定されたユーザU2のW2を表し、期間1013は、SEに基づいて設定されたユーザU3のW2を表す。期間1012において、ユーザU2のSEは上昇しており、期間1013において、ユーザU3のSEは低下している。
【0082】
図11は、第2の探索ウィンドウの例を示している。横軸のidxは、ユーザU1の自己効力感情報323のidx1と、ユーザU1の実績情報324のidx2とを表し、縦軸は、SE及びPを表す。折れ線1101は、ユーザU1のSEの変化を表し、折れ線1102は、ユーザU1のPの変化を表す。
【0083】
期間1111は、SEに基づいて設定されたユーザU1のW1を表す。期間1111は、SEが減少し始めたタイミングから現在までの期間である。期間1112は、SE及びPに基づいて設定されたユーザU1のW1を表す。期間1112は、SE及びPの両方が減少し始めたタイミングから現在までの期間である。
【0084】
図12は、第3の探索ウィンドウの例を示している。横軸のidxは、比較対象のユーザの自己効力感情報323のidx1を表し、縦軸は、SEを表す。折れ線1201は、比較対象のユーザのSEの変化を表し、折れ線1202は、比較対象のユーザに対する介入の有無を表す。
【0085】
期間1211及び期間1212は、比較対象のユーザのW1を表す。期間1211の長さは、図11の期間1111と同じであり、期間1212の長さは、図11の期間1112と同じである。期間1211及び期間1212は、比較対象のユーザに対して介入が行われたタイミングの直前で終了している。
【0086】
期間1213は、SEに基づいて設定された比較対象のユーザのW2を表す。期間1213は、比較対象のユーザに対して介入が行われたタイミングから開始し、SEが極大値に達したタイミングで終了している。期間1213において、比較対象のユーザのSEは上昇している。
【0087】
図13は、第4の探索ウィンドウの例を示している。横軸のidxは、比較対象のユーザの実績情報324のidx2を表し、縦軸は、Pを表す。折れ線1301は、比較対象のユーザのPの変化を表し、折れ線1302は、比較対象のユーザの実績情報324に含まれるTSKの変化を表す。
【0088】
期間1311は、比較対象のユーザのW2を表す。期間1311は、比較対象のユーザがタスクの実行を怠ったタイミングから開始し、Pが極大値に達したタイミングで終了している。期間1311において、比較対象のユーザのPは上昇している。
【0089】
図14は、第5の探索ウィンドウの例を示している。横軸のidxは、ユーザU1の自己効力感情報323のidx1と、ユーザU1の実績情報324のidx2とを表し、縦軸は、SE及びPを表す。折れ線1401は、ユーザU1のSEの変化を表し、折れ線1402は、ユーザU1のPの変化を表す。
【0090】
ユーザU1は、図5のユーザID「3245」が示すユーザであり、2019年3月28日のタイミングにおいて、20kmレースを1時間50分で走破している。現在は、2021年10月27日に対応する。昨日は休息日に対応するため、タスクの実行は予定されておらず、Pは記録されていない。期間1411は、SEに基づいて設定されたユーザU1のW1を表す。期間1412は、SE及びPに基づいて設定されたユーザU1のW1を表す。
【0091】
肯定的なロールモデルに基づく介入を行う場合、介入特定部316は、介入情報325を参照して、ユーザU2に対して行われた介入の方法を特定する。ユーザU2に対して行われた介入は、肯定的なロールモデルに基づいて行われた介入である場合もあり、否定的なロールモデルに基づいて行われた介入である場合もある。
【0092】
否定的なロールモデルに基づく介入を行う場合、介入特定部316は、あらかじめ用意された1つ又は複数の介入方法のうち、何れかの介入方法を特定する。
【0093】
次に、介入特定部316は、通信部311を介して、特定された介入方法を示す情報を、ユーザU1の端末装置302-mへ送信する。そして、介入特定部316は、特定された介入方法を示す情報を、日時とその前後におけるSE及びPのデータとともに、ユーザU1の介入情報325に記録する。介入方法を示す情報は、例えば、種別、カテゴリ、態様、及び説明を含む。
【0094】
肯定的なロールモデルと同じ介入方法をユーザU1に適用することで、ユーザU1は、代理体験を通して、目標の達成に成功した自分を容易に想像することができる。したがって、ユーザU1のやる気が増大し、自己効力感及びタスクの実績が向上して、目標が達成される可能性が高くなる。このため、肯定的なロールモデルと同じ介入方法を特定することで、ユーザU1の目標達成を支援する効果的な介入方法を特定することができる。
【0095】
一方、否定的なロールモデルに対する介入方法をユーザU1に適用することで、ユーザU1は、目標の達成に失敗した自分を容易に想像することができる。したがって、失敗したくないというユーザU1の願望が増大し、自己効力感及びタスクの実績が向上して、目標が達成される可能性が高くなる。
【0096】
一例として、マラソンの目標達成プログラムについて説明する。目標は、マラソン完走であり、期日は、レースが開催される日である。この場合、開始日から期日までの期間において課される毎日のタスクは、走行距離及び目標時間によって規定される。走行距離及び目標時間は、開始日におけるユーザの実力に合わせて設定されてもよく、フィードバックループを利用して、開始日以後のタスクの実績に応じて調整されてもよい。
【0097】
肯定的なロールモデルに基づく介入としては、例えば、完走シーンの映像、又は良好なレースタイムの表示が用いられる。完走シーンの映像では、喜ぶユーザの表情が表示され、気分を高揚させる音楽が流れ、「努力は裏切らない」というメッセージと期待以上のレースタイムが表示される。良好なレースタイムの表示では、第1候補ユーザのうち、支援対象のユーザと同様の目標、又は支援対象のユーザよりも少し高い目標を有するユーザのレースタイムが表示される。
【0098】
否定的なロールモデルに基づく介入としては、例えば、棄権シーンの映像、又は悪いレースタイムの表示が用いられる。棄権シーンの映像では、レースの途中で棄権して泣いているユーザの表情が表示され、「怠けるとこうなる」というメッセージが表示される。悪いレースタイムの表示では、第2候補ユーザのうち、支援対象のユーザと同様の実績、又は支援対象のユーザよりも少し高い実績を有し、かつ、目標の達成に失敗したユーザのレースタイムが表示される。
【0099】
次に、別の例として、外国語会話の目標達成プログラムについて説明する。目標は、会話テストに合格することであり、期日は、会話テストが行われる日である。この場合、開始日から期日までの期間において課される毎日のタスクは、外国語会話の会話量及び精度によって規定される。会話量及び精度は、開始日におけるユーザの実力に合わせて設定されてもよく、フィードバックループを利用して、開始日以後のタスクの実績に応じて調整されてもよい。精度は、例えば、音声認識によって数値化される。
【0100】
肯定的なロールモデルに基づく介入としては、例えば、流暢な会話シーンの映像が用いられる。流暢な会話シーンの映像では、外国語で自然に話すユーザが表示され、「努力を続ければこうなる」というメッセージが表示される。
【0101】
否定的なロールモデルに基づく介入としては、例えば、不器用な会話シーンの映像が用いられる。不器用な会話シーンの映像では、外国語の会話に苦労するユーザが表示され、「怠けるとこうなる」というメッセージが表示される。
【0102】
図15は、図4のユーザ支援装置301が行う第2のユーザ支援処理の例を示すフローチャートである。まず、目標設定部312は、各端末装置302-mから受信した情報に基づいて、各ユーザの目標を設定し、目標を示す情報を、ユーザIDに対応付けて目標情報321に記録する(ステップ1501)。そして、目標設定部312は、目標に応じたタスクを設定し、タスクを示す情報を、目標に対応付けてタスク情報322に記録する。
【0103】
次に、収集部313は、通信部311を介して、各端末装置302-mからユーザのデータを収集する(ステップ1502)。次に、評価部314は、目標に対するユーザの自己効力感に関するデータを用いて、自己効力感を評価し、評価結果を自己効力感情報323に記録する(ステップ1503)。次に、評価部314は、タスクの実績に関するデータを用いて、タスクの実績を評価し、評価結果を実績情報324に記録する(ステップ1504)。
【0104】
次に、ユーザ特定部315は、自己効力感情報323、実績情報324、及び介入情報325を用いて、支援対象のユーザU1に対するロールモデルを特定する(ステップ1505)。
【0105】
次に、介入特定部316は、特定されたロールモデルに応じた介入方法を特定する(ステップ1506)。そして、介入特定部316は、通信部311を介して、介入方法を示す情報をユーザU1の端末装置302-mへ送信し、その情報を介入情報325に記録する。ユーザU1の端末装置302-mは、受信した情報が示す介入方法を用いて、ユーザに対する介入を行う(ステップ1507)。
【0106】
次に、ユーザ支援装置301は、終了条件が満たされたか否かを判定し(ステップ1508)、終了条件が満たされない場合(ステップ1508,NO)、ステップ1502以降の処理を繰り返す。一方、終了条件が満たされた場合(ステップ1508,YES)、処理を終了する。終了条件は、例えば、ユーザ支援サービスの打ち切り等を表す。
【0107】
図16は、図15のステップ1503における自己効力感評価処理の例を示すフローチャートである。まず、評価部314は、各ユーザのユーザIDに対応する目標を目標情報321から取得し、目標達成に関する質問Q1を生成して、そのユーザの端末装置302-mへ送信する。そして、評価部314は、端末装置302-mからQ1に対するスコアA1を取得し(ステップ1601)、タスク情報322を参照して、目標に対応するタスクが設定されているか否かをチェックする(ステップ1602)。
【0108】
タスクが設定されている場合(ステップ1602,YES)、タスク実行に関する質問Q2を生成して、ユーザIDに対応するユーザの端末装置302-mへ送信する。そして、評価部314は、端末装置302-mからQ2に対するスコアA2を取得し(ステップ1603)、A1及びA2を用いて、式(1)によりSEを計算する(ステップ1604)。
【0109】
次に、評価部314は、現在の日時を示すタイムスタンプを取得する(ステップ1605)。そして、評価部314は、ユーザIDに対応する自己効力感情報323に、idx1、タスク、タイムスタンプ、A1、A2、及びSEを記録する(ステップ1606)。
【0110】
タスクが設定されていない場合(ステップ1602,NO)、評価部314は、A1の数値をA2に設定して(ステップ1607)、ステップ1604以降の処理を行う。
【0111】
ステップ1601及びステップ1603において、評価部314は、質問Q1及び質問Q2に対するスコアを取得する代わりに、別の方法で自動的に測定されたスコアを取得してもよい。
【0112】
図17は、図15のステップ1504における実績評価処理の例を示すフローチャートである。まず、評価部314は、各ユーザのユーザIDに対応する目標を目標情報321から取得し、目標に対応するタスクが設定されているか否かをチェックする(ステップ1701)。
【0113】
タスクが設定されている場合(ステップ1701,YES)、評価部314は、タスクを規定するV個(Vは1以上の整数)の要求を、タスク情報322から取得する。そして、評価部314は、要求毎に、要求の数値に対する測定結果の数値の比率Rv(v=1,2,...,V)を計算し(ステップ1702)、次式により、Pを計算する(ステップ1703)。
【0114】
P=f(R1,R2,...,RV) (3)
【0115】
f(R1,R2,...,RV)は、R1~RVの関数である。例えば、図8の例では、V=2であり、f(R1,R2,...,RV)は、式(2)の右辺に一致する。
【0116】
次に、評価部314は、現在の日時を示すタイムスタンプを取得する(ステップ1704)。そして、評価部314は、ユーザIDに対応する実績情報324に、idx2、要求1~要求V、タイムスタンプ、測定結果1~測定結果V、R1~RV、P、及びTSKを記録する(ステップ1705)。
【0117】
タスクが設定されていない場合(ステップ1701,NO)、評価部314は、Pに0を設定して(ステップ1706)、ステップ1704以降の処理を行う。
【0118】
図18は、図15のステップ1505におけるロールモデル特定処理の例を示すフローチャートである。まず、ユーザ特定部315は、支援対象のユーザU1に対する探索ウィンドウW1を設定し(ステップ1801)、他のユーザに対する探索ウィンドウW1及び探索ウィンドウW2を設定する(ステップ1802)。そして、ユーザ特定部315は、ユーザU1に対するロールモデルを特定する(ステップ1803)。
【0119】
図19A及び図19Bは、図18のステップ1801における第1のW1設定処理の例を示すフローチャートである。図19A及び図19BのW1設定処理では、SEの低下が検出された場合に、ユーザU1に対してW1が設定される。
【0120】
SE(idx1)は、ユーザU1の自己効力感情報323に含まれる、idx1に対応するSEを表す。TH1は、SEの低下を検出するための閾値を表す。T1は、SEがTH1未満である期間の長さの上限を表し、T2は、その期間の直前において、SEが継続して減少している期間の長さの上限を表す。W1_stは、ユーザU1に対して設定されたW1の開始タイミングのidx1を表し、W1_endは、W1の終了タイミングのidx1を表す。
【0121】
まず、ユーザ特定部315は、制御変数kに0を設定し(ステップ1901)、ユーザU1の自己効力感情報323に含まれる現在のidx1を、制御変数Nに設定する(ステップ1902)。
【0122】
次に、ユーザ特定部315は、SE(N-k)をTH1と比較する(ステップ1903)。SE(N-k)がTH1以上である場合(ステップ1903,NO)、ユーザ特定部315は、処理を終了する。
【0123】
一方、SE(N-k)がTH1よりも小さい場合(ステップ1903,YES)、ユーザ特定部315は、kを1だけインクリメントして(ステップ1904)、kをT1と比較する(ステップ1905)。
【0124】
kがT1以下である場合(ステップ1905,YES)、ユーザ特定部315は、ステップ1903以降の処理を繰り返す。一方、kがT1よりも大きい場合(ステップ1905,NO)、ユーザ特定部315は、W1_endにNを設定する(ステップ1906)。
【0125】
次に、ユーザ特定部315は、制御変数jに0を設定し(ステップ1907)、SE(N-T1-j-1)をSE(N-T1-j)と比較する(ステップ1908)。SE(N-T1-j-1)がSE(N-T1-j)よりも大きい場合(ステップ1908,YES)、ユーザ特定部315は、jを1だけインクリメントして(ステップ1909)、jをT2と比較する(ステップ1910)。
【0126】
jがT2以下である場合(ステップ1910,YES)、ユーザ特定部315は、ステップ1908以降の処理を繰り返す。SE(N-T1-j-1)がSE(N-T1-j)以下になった場合(ステップ1908,NO)、又はjがT2よりも大きい場合(ステップ1910,NO)、ユーザ特定部315は、W1_stにN-T1-jを設定する(ステップ1911)。そして、ユーザ特定部315は、W1の長さを表すW1_Lを、次式により計算する。
【0127】
W1_L=W1_end-W1_st+1 (4)
【0128】
図20は、図18のステップ1801における第2のW1設定処理の例を示すフローチャートである。図20のW1設定処理では、ユーザU1に対して常にW1が設定される。
【0129】
まず、ユーザ特定部315は、ユーザU1の自己効力感情報323に含まれる現在のidx1を、制御変数Nに設定し(ステップ2001)、W1_endにNを設定する(ステップ2002)。ステップ2003~ステップ2007の処理は、図19Bのステップ1907~ステップ1911の処理と同様である。
【0130】
図21は、第6の探索ウィンドウの例を示している。横軸はkを表し、縦軸は、SE(N-k)を表す。折れ線2101は、ユーザU1のSEの変化を表す。k=0~6に対応するSE(N-k)の数値は、以下の通りである。
【0131】
SE(N)=70
SE(N-1)=73
SE(N-2)=85
SE(N-3)=92
SE(N-4)=90
SE(N-5)=95
SE(N-6)=92
【0132】
この例では、TH1=75、かつ、T1=3である。図19A及び図19BのW1設定処理が採用された場合、k=0のとき、SE(N-k)=SE(N)=70<TH1となる。次に、k=1のとき、SE(N-k)=SE(N-1)=73<TH1となる。次に、k=2のとき、SE(N-k)=SE(N-2)=85>TH1となる。したがって、W1は設定されずに、処理が終了する。
【0133】
一方、図20のW1設定処理が採用された場合、最初にW1_end=Nとなる。そして、j=0のとき、SE(N-T1-j-1)=SE(N-4)=90、かつ、SE(N-T1-j)=SE(N-3)=92となる。したがって、SE(N-T1-j-1)<SE(N-T1-j)であるため、jはインクリメントされず、W1_st=N-T1-j=N-3となる。この場合、式(4)により、W1_L=4となる。
【0134】
図22は、第7の探索ウィンドウの例を示している。横軸はkを表し、縦軸は、SE(N-k)を表す。折れ線2201は、ユーザU1のSEの変化を表す。k=0~8に対応するSE(N-k)の数値は、以下の通りである。
【0135】
SE(N)=30
SE(N-1)=40
SE(N-2)=70
SE(N-3)=73
SE(N-4)=85
SE(N-5)=92
SE(N-6)=90
SE(N-7)=95
SE(N-8)=92
【0136】
この例では、TH1=75、かつ、T1=3である。図19A及び図19BのW1設定処理が採用された場合、k=0のとき、SE(N-k)=SE(N)=30<TH1となる。次に、k=1のとき、SE(N-k)=SE(N-1)=40<TH1となる。次に、k=2のとき、SE(N-k)=SE(N-2)=70<TH1となる。次に、k=3のとき、SE(N-k)=SE(N-3)=73<TH1となる。次に、k=4のとき、k>T1となるため、W1_end=Nとなる。
【0137】
次に、j=0のとき、SE(N-T1-j-1)=SE(N-4)=85、かつ、SE(N-T1-j)=SE(N-3)=73となる。したがって、SE(N-T1-j-1)>SE(N-T1-j)となる。次に、j=1のとき、SE(N-T1-j-1)=SE(N-5)=92、かつ、SE(N-T1-j)=SE(N-4)=85となる。したがって、SE(N-T1-j-1)>SE(N-T1-j)となる。
【0138】
次に、j=2のとき、SE(N-T1-j-1)=SE(N-6)=90、かつ、SE(N-T1-j)=SE(N-5)=92となる。したがって、SE(N-T1-j-1)<SE(N-T1-j)であるため、jはインクリメントされず、W1_st=N-T1-j=N-5となる。この場合、式(4)により、W1_L=6となる。
【0139】
図20のW1設定処理が採用された場合も、W1_end=N、W1_st=N-5、W1_L=6となる。
【0140】
図23A及び図23Bは、図18のステップ1801における第3のW1設定処理の例を示すフローチャートである。図23A及び図23BのW1設定処理では、SE及びPの両方の低下が検出された場合に、ユーザU1に対してW1が設定される。この例では、ユーザU1の実績情報324に含まれるidx2は、自己効力感情報323に含まれるidx1と一致している。
【0141】
P(idx2)は、ユーザU1の実績情報324に含まれる、idx2に対応するPを表す。TH2は、Pの低下を検出するための閾値を表す。T3は、PがTH2未満である期間の長さの上限を表し、T4は、その期間の直前において、Pが継続して減少している期間の長さの上限を表す。
【0142】
まず、ユーザ特定部315は、制御変数k及び制御変数iに0を設定する(ステップ2301)。ステップ2302~ステップ2305の処理は、図19Aのステップ1902~ステップ1905の処理と同様である。
【0143】
kがT1よりも大きい場合(ステップ2305,NO)、ユーザ特定部315は、P(N-i)をTH2と比較する(ステップ2306)。P(N-i)がTH2以上である場合(ステップ2306,NO)、ユーザ特定部315は、処理を終了する。
【0144】
一方、P(N-i)がTH2よりも小さい場合(ステップ2306,YES)、ユーザ特定部315は、iを1だけインクリメントして(ステップ2307)、iをT3と比較する(ステップ2308)。
【0145】
iがT3以下である場合(ステップ2308,YES)、ユーザ特定部315は、ステップ2306以降の処理を繰り返す。一方、iがT3よりも大きい場合(ステップ2308,NO)、ユーザ特定部315は、W1_endにNを設定する(ステップ2309)。
【0146】
次に、ユーザ特定部315は、制御変数j及び制御変数pに0を設定する(ステップ2310)。ステップ2311~ステップ2313の処理は、図19Bのステップ1908~ステップ1910の処理と同様である。
【0147】
jがT2よりも大きい場合(ステップ2313,NO)、ユーザ特定部315は、P(N-T3-p-1)をP(N-T3-p)と比較する(ステップ2314)。P(N-T3-p-1)がP(N-T3-p)よりも大きい場合(ステップ2314,YES)、ユーザ特定部315は、pを1だけインクリメントして(ステップ2315)、pをT4と比較する(ステップ2316)。
【0148】
pがT4以下である場合(ステップ2316,YES)、ユーザ特定部315は、ステップ2314以降の処理を繰り返す。
【0149】
P(N-T3-p-1)がP(N-T3-p)以下になった場合(ステップ2314,NO)、又はpがT4よりも大きい場合(ステップ2316,NO)、ユーザ特定部315は、max(N-T1-j,N-T3-p)をW1_stに設定する(ステップ2317)。max(N-T1-j,N-T3-p)は、N-T1-j及びN-T3-pの最大値を表す。そして、ユーザ特定部315は、式(4)により、W1_Lを計算する。
【0150】
図24は、図18のステップ1801における第4のW1設定処理の例を示すフローチャートである。図24のW1設定処理では、ユーザU1に対して常にW1が設定される。
【0151】
まず、ユーザ特定部315は、ユーザU1の自己効力感情報323に含まれる現在のidx1を、制御変数Nに設定し(ステップ2401)、W1_endにNを設定する(ステップ2402)。ステップ2403~ステップ2410の処理は、図23Bのステップ2310~ステップ2317の処理と同様である。
【0152】
図25は、第8の探索ウィンドウの例を示している。横軸はk及びiを表し、縦軸は、SE(N-k)及びP(N-i)を表す。折れ線2501は、ユーザU1のSEの変化を表し、折れ線2502は、ユーザU1のPの変化を表す。k=0~8に対応するSE(N-k)の数値は、図22の折れ線2201と同様である。i=0~8に対応するP(N-i)の数値は、以下の通りである。
【0153】
P(N)=12
P(N-1)=4
P(N-2)=19
P(N-3)=21
P(N-4)=49
P(N-5)=37
P(N-6)=42
P(N-7)=54
P(N-8)=45
【0154】
この例では、TH1=75、T1=3、TH2=28、T3=2である。図23A及び図23BのW1設定処理が採用された場合、まず、SE(N-k)とTH1が比較される。
【0155】
k=0のとき、SE(N-k)=SE(N)=30<TH1となる。次に、k=1のとき、SE(N-k)=SE(N-1)=40<TH1となる。次に、k=2のとき、SE(N-k)=SE(N-2)=70<TH1となる。次に、k=3のとき、SE(N-k)=SE(N-3)=73<TH1となる。次に、k=4のとき、k>T1となるため、P(N-i)とTH2が比較される。
【0156】
i=0のとき、P(N-i)=P(N)=12<TH2となる。次に、i=1のとき、P(N-i)=P(N-1)=4<TH2となる。次に、i=2のとき、P(N-i)=P(N-2)=19<TH2となる。次に、i=3のとき、i>T3となるため、W1_end=Nとなる。
【0157】
次に、SE(N-T1-j-1)とSE(N-T1-j)が比較される。j=0のとき、SE(N-T1-j-1)=SE(N-4)=85、かつ、SE(N-T1-j)=SE(N-3)=73となる。したがって、SE(N-T1-j-1)>SE(N-T1-j)となる。次に、j=1のとき、SE(N-T1-j-1)=SE(N-5)=92、かつ、SE(N-T1-j)=SE(N-4)=85となる。したがって、SE(N-T1-j-1)>SE(N-T1-j)となる。
【0158】
次に、j=2のとき、SE(N-T1-j-1)=SE(N-6)=90、かつ、SE(N-T1-j)=SE(N-5)=92となる。したがって、SE(N-T1-j-1)<SE(N-T1-j)であるため、jはインクリメントされず、P(N-T3-p-1)とP(N-T3-p)が比較される。
【0159】
p=0のとき、P(N-T3-p-1)=P(N-3)=21、かつ、P(N-T3-p)=P(N-2)=19となる。したがって、P(N-T3-p-1)>P(N-T3-p)となる。次に、p=1のとき、P(N-T3-p-1)=P(N-4)=49、かつ、P(N-T3-p)=P(N-3)=21となる。したがって、P(N-T3-p-1)>P(N-T3-p)となる。
【0160】
次に、p=2のとき、P(N-T3-p-1)=P(N-5)=37、かつ、P(N-T3-p)=P(N-4)=49となる。したがって、P(N-T3-p-1)<P(N-T3-p)であるため、pはインクリメントされず、W1_st=max(N-T1-j,N-T3-p)=max(N-5,N-4)=N-4となる。この場合、式(4)により、W1_L=5となる。
【0161】
図24のW1設定処理が採用された場合も、W1_end=N、W1_st=N-4、W1_L=5となる。
【0162】
図19A及び図19BのW1設定処理又は図20のW1設定処理において、ユーザ特定部315は、SE(N-k)の代わりにP(N-i)を用いてW1を設定してもよい。
【0163】
図26は、図18のステップ1802における探索ウィンドウ設定処理の例を示すフローチャートである。
【0164】
W1_stは、支援対象のユーザU1以外のユーザのうち、比較対象のユーザに対して設定されたW1の開始タイミングのidx1を表し、W1_endは、W1の終了タイミングのidx1を表す。W2_stは、比較対象のユーザに対して設定されたW2の開始タイミングのidx1を表し、W2_endは、W2の終了タイミングのidx1を表す。この例では、各ユーザの実績情報324に含まれるidx2は、自己効力感情報323に含まれるidx1と一致している。
【0165】
まず、ユーザ特定部315は、他のユーザの中から、何れかのユーザを比較対象として選択する(ステップ2601)。そして、ユーザ特定部315は、比較対象のユーザの実績情報324及び介入情報325を用いて、J個(Jは1以上の整数)のインデックスの集合{Ij}(j=1~J)を生成する(ステップ2602)。
【0166】
Ijは、介入インデックス又はタスク不実施インデックスを表す。介入インデックスは、ユーザに対する介入が行われたタイミングを示すidx1であり、タスク不実施インデックスは、TSK=Trueのタイミングを示すidx2である。介入インデックスは、介入情報325から取得され、タスク不実施インデックスは、実績情報324から取得される。介入又はTSK=Trueの何れのイベントも発生していない場合、{Ij}は空となる。
【0167】
次に、ユーザ特定部315は、{Ij}が空であるか否かをチェックする(ステップ2603)。{Ij}が空である場合(ステップ2603,YES)、ユーザ特定部315は、次のユーザについて、ステップ2601以降の処理を繰り返す。
【0168】
一方、{Ij}が空でない場合(ステップ2603,NO)、ユーザ特定部315は、制御変数jに1を設定し(ステップ2604)、W2_stにIjを設定する(ステップ2605)。そして、ユーザ特定部315は、Ijが介入インデックスであるか否かをチェックする(ステップ2606)。
【0169】
Ijが介入インデックスである場合(ステップ2606,YES)、ユーザ特定部315は、Ijが示すタイミングの後で、比較対象のユーザのSEが増加しているか否かをチェックする(ステップ2607)。SEが増加している場合(ステップ2607,YES)、ユーザ特定部315は、SEの増加が停止したタイミングを示すidx1を、W2_endに設定する(ステップ2608)。
【0170】
次に、ユーザ特定部315は、W1_endにIj-1を設定し(ステップ2609)、ユーザU1のW1_Lを用いて、W1_stにIj-W1_Lを設定する(ステップ2610)。
【0171】
次に、ユーザ特定部315は、jを1だけインクリメントして(ステップ2611)、jをJと比較する(ステップ2612)。jがJ以下である場合(ステップ2612,YES)、ユーザ特定部315は、ステップ2605以降の処理を繰り返す。SEが増加していない場合(ステップ2607,NO)、ユーザ特定部315は、ステップ2611以降の処理を行う。
【0172】
Ijがタスク不実施インデックスである場合(ステップ2606,NO)、ユーザ特定部315は、Ijが示すタイミングの後で、比較対象のユーザのSEが減少しているか否かをチェックする(ステップ2614)。
【0173】
SEが減少している場合(ステップ2614,YES)、ユーザ特定部315は、SEの減少が停止したタイミングを示すidx1を、W2_endに設定して(ステップ2608)、ステップ2609以降の処理を行う。SEが減少していない場合(ステップ2614,NO)、ユーザ特定部315は、ステップ2611以降の処理を行う。
【0174】
jがJよりも大きい場合(ステップ2612,NO)、ユーザ特定部315は、未選択の次のユーザが残っているか否かをチェックする(ステップ2613)。次のユーザが残っている場合(ステップ2613,YES)、ユーザ特定部315は、次のユーザについて、ステップ2601以降の処理を繰り返す。次のユーザが残っていない場合(ステップ2613,NO)、ユーザ特定部315は、処理を終了する。
【0175】
図27は、第9の探索ウィンドウの例を示している。横軸のidxは、比較対象のユーザの自己効力感情報323のidx1を表し、縦軸は、SEを表す。折れ線2701は、比較対象のユーザのSEの変化を表し、折れ線2702は、比較対象のユーザに対する介入の有無を表す。
【0176】
この例では、idx1=19のときに介入が行われ、その後SEが継続して増加し、idx1=25のときにSEの増加が停止している。したがって、Ij=19、かつ、W1_L=6である場合、W2_st=19、W2_end=25、W1_st=19-6=13、W1_end=19-1=18となる。
【0177】
図28は、第10の探索ウィンドウの例を示している。横軸のidxは、比較対象のユーザの自己効力感情報323のidx1と、実績情報324のidx2とを表し、縦軸は、SEを表す。折れ線2801は、比較対象のユーザのSEの変化を表し、折れ線2802は、実績情報324に含まれるTSKの変化を表す。
【0178】
この例では、idx1=idx2=35のときにTSK=Trueとなり、その後SEが継続して減少し、idx1=idx2=40のときにSEの減少が停止している。したがって、Ij=35、かつ、W1_L=6である場合、W2_st=35、W2_end=40、W1_st=35-6=29、W1_end=35-1=34となる。
【0179】
図26の探索ウィンドウ設定処理において、ユーザ特定部315は、SEの代わりにPを用いてW1及びW2を設定してもよい。
【0180】
図29は、図18のステップ1803における特定処理の例を示すフローチャートである。まず、ユーザ特定部315は、他のユーザの中から、何れかのユーザを比較対象として選択する(ステップ2901)。そして、比較対象のユーザに対してW1及びW2が設定されているか否かをチェックする(ステップ2902)。
【0181】
比較対象のユーザに対してW1及びW2が設定されている場合(ステップ2902,YES)、ユーザ特定部315は、ステップ2903の処理を行う。ステップ2903において、ユーザ特定部315は、ユーザU1のW1におけるSEの変化パターンX1と、比較対象のユーザのW1におけるSEの変化パターンX2との間の類似度を計算する。そして、ユーザ特定部315は、類似度を閾値TH3と比較する(ステップ2904)。
【0182】
類似度がTH3よりも大きい場合(ステップ2904,YES)、ユーザ特定部315は、比較対象のユーザのW2において介入が行われているか否かをチェックする(ステップ2905)。介入が行われている場合(ステップ2905,YES)、ユーザ特定部315は、W2におけるSEの上昇パターンが条件C1を満たしているか否かをチェックする(ステップ2906)。条件C1は、例えば、次式により表される。
【0183】
SE(W2_end)-SE(W2_st)>δ1 (5)
【0184】
δ1は、閾値を表す。式(5)は、W2の終了タイミングにおけるSEから、W2の開始タイミングにおけるSEを減算して得られる差分が、δ1よりも大きいことを示す。
【0185】
SEの上昇パターンが条件C1を満たしている場合(ステップ2906,YES)、ユーザ特定部315は、W2の終了タイミングにおけるV個の測定結果と、ユーザU1のV個の目標との間の差分を、閾値TH4と比較する(ステップ2907)。この差分は、例えば、V次元空間における2点間の距離により表される。2点間の距離は、ユークリッド距離であってもよく、マンハッタン距離であってもよい。
【0186】
差分がTH4未満である場合(ステップ2907,YES)、ユーザ特定部315は、比較対象のユーザを第1候補ユーザとして保存する(ステップ2908)。ステップ2907の判定を行うことで、ユーザU1の目標に近い測定結果を有するユーザを、第1候補ユーザとして抽出することができる。
【0187】
次に、ユーザ特定部315は、未選択の次のユーザが残っているか否かをチェックする(ステップ2912)。次のユーザが残っている場合(ステップ2912,YES)、ユーザ特定部315は、次のユーザについて、ステップ2901以降の処理を繰り返す。
【0188】
比較対象のユーザに対してW1及びW2が設定されていない場合(ステップ2902,NO)、又は類似度がTH3以下である場合(ステップ2904,NO)、ユーザ特定部315は、ステップ2912以降の処理を行う。SEの上昇パターンが条件C1を満たしていない場合(ステップ2906,NO)、又は差分がTH4以上である場合(ステップ2907,NO)、ユーザ特定部315は、ステップ2912以降の処理を行う。
【0189】
比較対象のユーザのW2において介入が行われていない場合(ステップ2905,NO)、ユーザ特定部315は、比較対象のユーザのW2においてタスク不実施が発生しているか否かをチェックする(ステップ2909)。タスク不実施が発生している場合(ステップ2909,YES)、ユーザ特定部315は、W2におけるSEの低下パターンが条件C2を満たしているか否かをチェックする(ステップ2910)。条件C2は、例えば、次式により表される。
【0190】
SE(W2_st)-SE(W2_end)>δ2 (6)
【0191】
δ2は、閾値を表す。式(6)は、W2の開始タイミングにおけるSEから、W2の終了タイミングにおけるSEを減算して得られる差分が、δ2よりも大きいことを示す。
【0192】
SEの低下パターンが条件C2を満たしている場合(ステップ2910,YES)、ユーザ特定部315は、比較対象のユーザを第2候補ユーザとして保存する(ステップ2911)。そして、ユーザ特定部315は、ステップ2912以降の処理を行う。
【0193】
比較対象のユーザのW2においてタスク不実施が発生していない場合(ステップ2909,NO)、又はSEの低下パターンが条件C2を満たしていない場合(ステップ2910,NO)、ユーザ特定部315は、ステップ2912以降の処理を行う。
【0194】
次のユーザが残っていない場合(ステップ2912,NO)、ユーザ特定部315は、第1候補ユーザ又は第2候補ユーザの中から、何れかのユーザをユーザU1に対するロールモデルとして選択する(ステップ2913)。
【0195】
ユーザ特定部315は、第1候補ユーザの中から、SE(W2_end)-SE(W2_st)の数値の降順に、K1人(K1は1以上の整数)のユーザを肯定的なロールモデルとして選択してもよい。また、ユーザ特定部315は、第2候補ユーザの中から、SE(W2_st)-SE(W2_end)の数値の降順に、K2人(K2は1以上の整数)のユーザを否定的なロールモデルとして選択してもよい。
【0196】
肯定的なロールモデルと否定的なロールモデルの両方が存在する場合、ユーザ特定部315は、所定の選択基準に基づいて、何れかのロールモデルを選択する。所定の選択基準は、例えば、肯定的なロールモデルを優先的に選択するという基準であってもよく、X1とX2の類似度が最大であるロールモデルを選択するという基準であってもよい。ユーザ特定部315は、さらに他の条件を用いて、第1候補ユーザ又は第2候補ユーザの中からロールモデルを選択することもできる。
【0197】
図30は、図29のステップ2903における類似度計算の例を示している。横軸のidxは、各ユーザの自己効力感情報323のidx1を表し、縦軸は、SEを表す。折れ線3001~折れ線3003は、ユーザU1又は比較対象のユーザのW1におけるSEの変化パターンを表す。ただし、idx1は、ユーザによってそれぞれ異なる。折れ線3001~折れ線3003上におけるSEの数値は、以下の通りである。
【0198】
折れ線3001 100 95 80 40
折れ線3002 100 85 75 70
折れ線3003 100 88 77 72
【0199】
2つの変化パターンの類似度としては、例えば、二乗和誤差の平方根の逆数又は相互相関を用いることができる。二乗和誤差の平方根の逆数を用いた場合、折れ線3001と折れ線3002の類似度Sは、次式により計算される。
【0200】
S=1/sqrt((100-100)+(95-85)
+(80-75)+(40-70)
=0.0312 (7)
【0201】
sqrt(x)は、xの平方根を表す。折れ線3001と折れ線3003の類似度Sは、次式により計算される。
【0202】
S=1/sqrt((100-100)+(95-88)
+(80-77)+(40-72)
=0.0304 (8)
【0203】
折れ線3002と折れ線3003の類似度Sは、次式により計算される。
【0204】
S=1/sqrt((100-100)+(85-88)
+(75-77)+(70-72)
=0.24 (9)
【0205】
図31は、複数のユーザのSEの例を示している。横軸のidxは、各ユーザの自己効力感情報323のidx1を表し、縦軸は、SEを表す。折れ線3101は、ユーザU1のSEの変化を表す。折れ線3102、折れ線3103、折れ線3104、及び折れ線3105は、それぞれ、比較対象のユーザUA、ユーザUB、ユーザUC、及びユーザUDのSEの変化を表す。ただし、idx1は、ユーザによってそれぞれ異なる。
【0206】
W2の開始タイミングにおいて、ユーザUA~ユーザUDに対して介入が行われている。W1における折れ線3101と折れ線3102~折れ線3105との間の類似度Sは、以下の通りである。
【0207】
折れ線3001と折れ線3102 S=0.056
折れ線3001と折れ線3103 S=0.067
折れ線3001と折れ線3104 S=0.017
折れ線3001と折れ線3105 S=0.034
【0208】
TH3=0.04である場合、0.04よりも大きなSを有するユーザUA及びユーザUBが、第1候補ユーザとして抽出される。ユーザUBのSE(W2_end)-SE(W2_st)は、ユーザUAのSE(W2_end)-SE(W2_st)よりも大きい。したがって、K1=1である場合、ユーザUBが肯定的なロールモデルとして選択される。また、K1=2である場合、ユーザUA及びユーザUBが肯定的なロールモデルとして選択される。
【0209】
図29の特定処理において、ユーザ特定部315は、SEの代わりにPを用いてロールモデルを選択してもよい。
【0210】
図1のユーザ支援装置101の構成は一例に過ぎず、ユーザ支援装置101の用途又は条件に応じて一部の構成要素を省略又は変更してもよい。図3のユーザ支援システムの構成は一例に過ぎず、ユーザ支援システムの用途又は条件に応じて一部の構成要素を省略又は変更してもよい。図4のユーザ支援装置301の構成は一例に過ぎず、ユーザ支援システムの用途又は条件に応じて一部の構成要素を省略又は変更してもよい。
【0211】
図2図15図20図23A図24図26、及び図29のフローチャートは一例に過ぎず、ユーザ支援装置101又はユーザ支援システムの構成又は条件に応じて、一部の処理を省略又は変更してもよい。
【0212】
図5図9に示した各種情報は一例に過ぎず、これらの情報は、目標達成プログラムの種類、ユーザ、及び目標に応じて変化する。図10図14図21図22図25図27図28図30、及び図31に示したSE又はPの変化は一例に過ぎず、SE又はPの変化は、目標達成プログラムの種類、ユーザ、及び目標に応じて変化する。
【0213】
式(1)~式(9)は一例に過ぎず、ユーザ支援装置301は、別の計算式を用いてユーザ支援処理を行ってもよい。
【0214】
図32は、図1のユーザ支援装置101及び図4のユーザ支援装置301として用いられる情報処理装置のハードウェア構成例を示している。図32の情報処理装置は、CPU(Central Processing Unit)3201、メモリ3202、入力装置3203、出力装置3204、補助記憶装置3205、媒体駆動装置3206、及びネットワーク接続装置3207を含む。これらの構成要素はハードウェアであり、バス3208により互いに接続されている。
【0215】
メモリ3202は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の半導体メモリであり、処理に用いられるプログラム及びデータを記憶する。メモリ3202は、図4の記憶部317として動作してもよい。
【0216】
CPU3201(プロセッサ)は、例えば、メモリ3202を利用してプログラムを実行することにより、図1の第1特定部111及び第2特定部112として動作する。CPU3201は、メモリ3202を利用してプログラムを実行することにより、図4の目標設定部312、収集部313、評価部314、ユーザ特定部315、及び介入特定部316としても動作する。
【0217】
入力装置3203は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス等であり、オペレータからの指示又は情報の入力に用いられる。出力装置3204は、例えば、表示装置、プリンタ等であり、オペレータへの問い合わせ又は指示、及び処理結果の出力に用いられる。処理結果は、介入特定部316によって特定された介入方法を示す情報であってもよい。出力装置3204は、図1の出力部113として動作してもよい。
【0218】
補助記憶装置3205は、例えば、磁気ディスク装置、光ディスク装置、光磁気ディスク装置、テープ装置等である。補助記憶装置3205は、ハードディスクドライブであってもよい。情報処理装置は、補助記憶装置3205にプログラム及びデータを格納しておき、それらをメモリ3202にロードして使用することができる。補助記憶装置3205は、図4の記憶部317として動作してもよい。
【0219】
媒体駆動装置3206は、可搬型記録媒体3209を駆動し、その記録内容にアクセスする。可搬型記録媒体3209は、メモリデバイス、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク等である。可搬型記録媒体3209は、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)、USB(Universal Serial Bus)メモリ等であってもよい。オペレータは、可搬型記録媒体3209にプログラム及びデータを格納しておき、それらをメモリ3202にロードして使用することができる。
【0220】
このように、処理に用いられるプログラム及びデータを格納するコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、メモリ3202、補助記憶装置3205、又は可搬型記録媒体3209のような、物理的な(非一時的な)記録媒体である。
【0221】
ネットワーク接続装置3207は、通信ネットワーク303に接続され、通信に伴うデータ変換を行う通信インタフェース回路である。情報処理装置は、プログラム及びデータを外部の装置からネットワーク接続装置3207を介して受信し、それらをメモリ3202にロードして使用することができる。ネットワーク接続装置3207は、図1の出力部113又は図4の通信部311として動作してもよい。
【0222】
なお、情報処理装置が図32のすべての構成要素を含む必要はなく、情報処理装置の用途又は条件に応じて一部の構成要素を省略することも可能である。例えば、オペレータとのインタフェースが不要である場合は、入力装置3203及び出力装置3204を省略してもよい。可搬型記録媒体3209を使用しない場合は、媒体駆動装置3206を省略してもよい。
【0223】
図3の端末装置302-mとしては、図32と同様の情報処理装置を用いることができる。
【0224】
開示の実施形態とその利点について詳しく説明したが、当業者は、特許請求の範囲に明確に記載した本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更、追加、省略をすることができるであろう。
【0225】
図1乃至図32を参照しながら説明した実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
第1ユーザの目標達成可能性に関する指標が低下したことを示す、前記指標の第1変化パターンが検出された場合、複数のユーザのうち、前記第1変化パターンと類似する第2変化パターンに従って変化した後に上昇した前記指標を有する第2ユーザを特定し、
前記第2ユーザに対して行われた介入の方法を特定し、
前記第2ユーザに対して行われた介入の方法を示す情報を出力する、
処理をコンピュータに実行させるためのユーザ支援プログラム。
(付記2)
前記第2ユーザを特定する処理は、
前記複数のユーザのうち、記録されている介入が行われたユーザに対して、前記記録されている介入が行われた第1タイミングよりも前の第1判定期間を設定する処理と、
前記第1判定期間における前記指標の変化パターンを前記第1変化パターンと比較する処理と、
前記第1判定期間における前記指標の変化パターンと前記第1変化パターンとが類似しているユーザを、候補ユーザとして抽出する処理と、
前記候補ユーザの中から前記第2ユーザを選択する処理と、
を含むことを特徴とする付記1記載のユーザ支援プログラム。
(付記3)
前記候補ユーザを抽出する処理は、
前記記録されている介入が行われたユーザに対して、前記第1タイミング以降の第2判定期間を設定する処理と、
前記第1判定期間における前記指標の変化パターンと前記第1変化パターンとが類似しているユーザのうち、前記第2判定期間における前記指標の上昇パターンが所定の条件を満たしているユーザを、前記候補ユーザとして抽出する処理と、
を含むことを特徴とする付記2記載のユーザ支援プログラム。
(付記4)
前記指標は、自己効力感を表す指標、又は目標に応じて設定されたタスクの実績を表す指標であることを特徴とする付記1乃至3の何れか1項に記載のユーザ支援プログラム。
(付記5)
第1ユーザの目標達成可能性に関する指標が低下したことを示す、前記指標の第1変化パターンが検出された場合、複数のユーザのうち、前記第1変化パターンと類似する第2変化パターンに従って変化した後に上昇した前記指標を有する第2ユーザを特定する第1特定部と、
前記第2ユーザに対して行われた介入の方法を特定する第2特定部と、
前記第2ユーザに対して行われた介入の方法を示す情報を出力する出力部と、
を備えることを特徴とするユーザ支援装置。
(付記6)
前記第1特定部は、前記複数のユーザのうち、記録されている介入が行われたユーザに対して、前記記録されている介入が行われた第1タイミングよりも前の第1判定期間を設定し、前記第1判定期間における前記指標の変化パターンを前記第1変化パターンと比較し、前記第1判定期間における前記指標の変化パターンと前記第1変化パターンとが類似しているユーザを、候補ユーザとして抽出し、前記候補ユーザの中から前記第2ユーザを選択することを特徴とする付記5記載のユーザ支援装置。
(付記7)
前記第1特定部は、前記記録されている介入が行われたユーザに対して、前記第1タイミング以降の第2判定期間を設定し、前記第1判定期間における前記指標の変化パターンと前記第1変化パターンとが類似しているユーザのうち、前記第2判定期間における前記指標の上昇パターンが所定の条件を満たしているユーザを、前記候補ユーザとして抽出することを特徴とする付記6記載のユーザ支援装置。
(付記8)
前記指標は、自己効力感を表す指標、又は目標に応じて設定されたタスクの実績を表す指標であることを特徴とする付記5乃至7の何れか1項に記載のユーザ支援装置。
(付記9)
第1ユーザの目標達成可能性に関する指標が低下したことを示す、前記指標の第1変化パターンが検出された場合、複数のユーザのうち、前記第1変化パターンと類似する第2変化パターンに従って変化した後に上昇した前記指標を有する第2ユーザを特定し、
前記第2ユーザに対して行われた介入の方法を特定し、
前記第2ユーザに対して行われた介入の方法を示す情報を出力する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とするユーザ支援方法。
(付記10)
前記第2ユーザを特定する処理は、
前記複数のユーザのうち、記録されている介入が行われたユーザに対して、前記記録されている介入が行われた第1タイミングよりも前の第1判定期間を設定する処理と、
前記第1判定期間における前記指標の変化パターンを前記第1変化パターンと比較する処理と、
前記第1判定期間における前記指標の変化パターンと前記第1変化パターンとが類似しているユーザを、候補ユーザとして抽出する処理と、
前記候補ユーザの中から前記第2ユーザを選択する処理と、
を含むことを特徴とする付記9記載のユーザ支援方法。
(付記11)
前記候補ユーザを抽出する処理は、
前記記録されている介入が行われたユーザに対して、前記第1タイミング以降の第2判定期間を設定する処理と、
前記第1判定期間における前記指標の変化パターンと前記第1変化パターンとが類似しているユーザのうち、前記第2判定期間における前記指標の上昇パターンが所定の条件を満たしているユーザを、前記候補ユーザとして抽出する処理と、
を含むことを特徴とする付記10記載のユーザ支援方法。
(付記12)
前記指標は、自己効力感を表す指標、又は目標に応じて設定されたタスクの実績を表す指標であることを特徴とする付記9乃至11の何れか1項に記載のユーザ支援方法。
【符号の説明】
【0226】
101、301 ユーザ支援装置
111 第1特定部
112 第2特定部
113 出力部
302-1~302-M 端末装置
303 通信ネットワーク
311 通信部
312 目標設定部
313 収集部
314 評価部
315 ユーザ特定部
316 介入特定部
317 記憶部
321 目標情報
322 タスク情報
323 自己効力感情報
324 実績情報
325 介入情報
1001~1003、1101、1102、1201、1202、1301、1302、1401、1402、2101、2201、2501、2502、2701、2702、2801、2802、3001~3003、3101~3105 折れ線
1011~1013、1111、1112、1211~1213、1311、1411、1412 期間
3201 CPU
3202 メモリ
3203 入力装置
3204 出力装置
3205 補助記憶装置
3206 媒体駆動装置
3207 ネットワーク接続装置
3208 ス
3209 可搬型記録媒体
図1
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