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特開2023-156875液化天然ガス補給支援システム、液化天然ガス補給装置、液化天然ガス補給方法及び液化天然ガス補給支援プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023156875
(43)【公開日】2023-10-25
(54)【発明の名称】液化天然ガス補給支援システム、液化天然ガス補給装置、液化天然ガス補給方法及び液化天然ガス補給支援プログラム
(51)【国際特許分類】
   B63H 21/38 20060101AFI20231018BHJP
   B63B 27/24 20060101ALI20231018BHJP
   B63B 49/00 20060101ALI20231018BHJP
【FI】
B63H21/38 B
B63B27/24 A
B63B49/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022066505
(22)【出願日】2022-04-13
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-10-03
(71)【出願人】
【識別番号】509001630
【氏名又は名称】株式会社INPEX
(74)【代理人】
【識別番号】100120868
【弁理士】
【氏名又は名称】安彦 元
(72)【発明者】
【氏名】上月 厚典
(72)【発明者】
【氏名】山地 宏典
(57)【要約】
【課題】高精度に補給基地に直接LNG焚き船を着桟させ、液化天然ガスを補給することが可能な液化天然ガス補給支援システムを提供する。
【解決手段】液化天然ガス補給支援システムは、補給基地と船舶との間での液化天然ガスの補給を支援する液化天然ガス補給支援システムにおいて、船舶情報を取得する船舶情報取得手段と、基地情報と前記船舶情報取得手段により取得された船舶情報とに基づいて、整合性を取得する整合性取得手段と、前記液化天然ガスを前記補給基地と前記船舶との間で補給するための環境に関する補給環境情報を取得する補給環境情報取得手段と、前記整合性取得手段により取得された整合性と、前記補給環境情報取得手段により取得された補給環境情報とに基づいて、前記補給基地と前記船舶との間での前記液化天然ガスの補給の条件を決定する条件決定手段とを備えることを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
補給基地と船舶との間での液化天然ガスの補給を支援する液化天然ガス補給支援システムにおいて、
前記船舶に関する船舶情報を取得する船舶情報取得手段と、
予め取得された前記補給基地に関する基地情報と前記船舶情報取得手段により取得された船舶情報とに基づいて、前記補給基地と前記船舶との整合性を取得する整合性取得手段と、
前記液化天然ガスを前記補給基地と前記船舶との間で補給するための環境に関する補給環境情報を取得する補給環境情報取得手段と、
前記整合性取得手段により取得された整合性と、前記補給環境情報取得手段により取得された補給環境情報とに基づいて、前記補給基地と前記船舶との間での前記液化天然ガスの補給の条件を決定する条件決定手段とを備えること
を特徴とする液化天然ガス補給支援システム。
【請求項2】
前記条件決定手段により決定された条件に基づいて、前記補給基地と前記船舶との間で補給する液化天然ガスに関する液化天然ガス情報を提示する液化天然ガス情報提示手段をさらに備えること
を特徴とする請求項1に記載の液化天然ガス補給支援システム。
【請求項3】
前記液化天然ガス提示手段により提示された液化天然ガス情報に対する、前記補給基地を管理するユーザと前記船舶を管理するユーザとの承認を取得する承認取得手段と、
前記承認取得手段により取得された承認に基づいて契約情報を提示する契約情報提示手段とをさらに備えること
を特徴とする請求項2に記載の液化天然ガス補給支援システム。
【請求項4】
前記契約情報提示手段により提示された契約情報に基づいて、前記補給基地と前記船舶との間での前記液化天然ガスの補給をする補給手段をさらに備えること
を特徴とする請求項3に記載の液化天然ガス補給支援システム。
【請求項5】
請求項1~請求項4の何れかに記載の液化天然ガス補給支援システムを用いた液化天然ガス補給装置であって、
前記液化天然ガスを補給するためホースと、
前記ホースを支持するクレーンを備えること
を特徴とする液化天然ガス補給装置。
【請求項6】
前記補給基地の沿岸部に取り付け可能な前記クレーンを設置するための土台をさらに備えること
を特徴とする請求項5に記載の液化天然ガス補給装置。
【請求項7】
請求項5に記載の液化天然ガス補給装置を用いて、前記補給基地と前記船舶との間での前記液化天然ガスの補給をする液化天然ガス補給方法。
【請求項8】
補給基地と船舶との間での液化天然ガスの補給を支援する液化天然ガス補給支援プログラムにおいて、
前記船舶に関する船舶情報を取得する船舶情報取得ステップと、
予め取得された前記補給基地に関する基地情報と前記船舶情報取得ステップにより取得された船舶情報とに基づいて、前記補給基地と前記船舶との整合性を取得する整合性取得ステップと、
前記液化天然ガスを前記補給基地と前記船舶との間で補給するための環境に関する補給環境情報を取得する補給環境情報取得ステップと、
前記整合性取得ステップにより取得された整合性と、前記補給環境情報取得ステップにより取得された補給環境情報とに基づいて、前記補給基地と前記船舶との間での前記液化天然ガスの補給の条件を決定する条件決定ステップとをコンピュータに実行させること
を特徴とする液化天然ガス補給支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液化天然ガス補給支援システム、液化天然ガス補給装置、液化天然ガス補給方法及び液化天然ガス補給支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、船舶の輸出及び輸入の需要の増加に伴い、例えば特許文献1に示すような、船舶の運航を支援する船舶運航支援システムが注目されている。
【0003】
特許文献1では、原油価格、バンカー等を入力し、対象船舶の経年変化等を考慮した燃料消費量の長期的な変化を計算して、燃料コストやCO排出量を推定し、対象船舶の運用マネージメントのサポートを実現し、対象船舶の就航実績やコスト実績をベースに推定することにより、コスト計算の精度と実績と推定との比較を行いコストトレンドの予測に対する支援を実施する船舶運航支援システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009-286230号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一方、船舶用燃料として、SOx/NOx及びCOの排出の軽減が可能な環境特性の高い液化天然ガス(LNG)を導入するLNGバンカリングが近年開始された。この液化天然ガスを用いるLNG焚き船に、液化天然ガスを供給する際に、従来のバンカー油の供給のように小型船又はバージを使用するLNGバンカリング船(LBV)が用いられる。しかしながら、LBVは、傭船及び建造のコストが高く、また需要規模が小さいため、LBVの稼働率が低くなり、液化天然ガスの補給のコストが高くなる。このため、LBVを介することなく、液化天然ガスを船舶に補給するための補給基地に直接LNG焚き船を着桟させ、液化天然ガスを補給基地から供給するビジネスモデルが必要とされている。
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示されている船舶運航支援システムでは、液化天然ガスを船舶に補給するための補給基地に直接LNG焚き船を着桟させ、液化天然ガスを補給基地から供給すること想定していない。このため、補給基地に直接LNG焚き船を着桟させることを支援することができないという問題点があった。
【0007】
そこで本発明は、上述した問題点を解決するために導出されたものであり、その目的とするところは、安全に補給基地に直接LNG焚き船を着桟させ、液化天然ガスを補給することが可能な液化天然ガス補給支援システム、液化天然ガス補給装置、液化天然ガス補給方法及び液化天然ガス補給支援プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1発明に係る液化天然ガス補給支援システムは、補給基地と船舶との間での液化天然ガスの補給を支援する液化天然ガス補給支援システムにおいて、前記船舶に関する船舶情報を取得する船舶情報取得手段と、予め取得された前記補給基地に関する基地情報と前記船舶情報取得手段により取得された船舶情報とに基づいて、前記補給基地と前記船舶との整合性を取得する整合性取得手段と、前記液化天然ガスを前記補給基地と前記船舶との間で補給するための環境に関する補給環境情報を取得する補給環境情報取得手段と、前記整合性取得手段により取得された整合性と、前記補給環境情報取得手段により取得された補給環境情報とに基づいて、前記補給基地と前記船舶との間での前記液化天然ガスの補給の条件を決定する条件決定手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
第2発明に係る液化天然ガス補給支援システムは、第1発明において、前記条件決定手段により決定された条件に基づいて、前記補給基地と前記船舶との間で補給する液化天然ガスに関する液化天然ガス情報を提示する液化天然ガス情報提示手段をさらに備えることを特徴とする。
【0010】
第3発明に係る液化天然ガス補給支援システムは、第2発明において、前記液化天然ガス提示手段により提示された液化天然ガス情報に対する、前記補給基地を管理するユーザと前記船舶を管理するユーザとの承認を取得する承認取得手段と、前記承認取得手段により取得された承認に基づいて契約情報を提示する契約情報提示手段とをさらに備えることを特徴とする。
【0011】
第4発明に係る液化天然ガス補給支援システムは、第3発明において、前記契約情報提示手段により提示された契約情報に基づいて、前記補給基地と前記船舶との間での前記液化天然ガスの補給をする補給手段をさらに備えることを特徴とする。
【0012】
第5発明に係る液化天然ガス補給装置は、第1発明~第4発明の何れかに記載の液化天然ガス補給支援システムを用いた液化天然ガス補給装置であって、前記液化天然ガスを補給するためホースと、前記ホースを支持するクレーンを備えることを特徴とする。
【0013】
第6発明に係る液化天然ガス補給装置は、第5発明において、前記補給基地の沿岸部に取り付け可能な前記クレーンを設置するための土台をさらに備えることを特徴とする。
【0014】
第7発明に係る液化天然ガス補給方法は、第5発明の液化天然ガス補給装置を用いて、前記補給基地と前記船舶との間での前記液化天然ガスの補給をする。
【0015】
第8発明に係る液化天然ガス補給支援プログラムは、補給基地と船舶との間での液化天然ガスの補給を支援する液化天然ガス補給支援プログラムにおいて、前記船舶に関する船舶情報を取得する船舶情報取得ステップと、予め取得された前記補給基地の設計に関する基地情報と前記船舶情報取得ステップにより取得された船舶情報とに基づいて、前記補給基地と前記船舶との整合性を取得する整合性取得ステップと、前記液化天然ガスを前記補給基地と前記船舶との間で補給するための環境に関する補給環境情報を取得する補給環境情報取得ステップと、前記整合性取得ステップにより取得された整合性と、前記補給環境情報取得ステップにより取得された補給環境情報とに基づいて、前記補給基地と前記船舶との間での前記液化天然ガスの補給の条件を決定する条件決定ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
第1発明~第8発明によれば、整合性と、補給環境情報とに基づいて、補給基地と船舶との間での液化天然ガスの補給の条件を決定する。これにより、補給基地と船舶との相互の状況に応じて、適切な液化天然ガスの補給の支援を行えるため、安全に補給基地に直接LNG焚き船を着桟させ、液化天然ガスを補給することが可能となる。
【0017】
特に、第2発明によれば、条件に基づいて、補給基地と船舶との間で補給する液化天然ガスに関する液化天然ガス情報を提示する。これにより、条件に応じて、適切な液化天然ガスの量及び料金を提示することが可能となる。
【0018】
特に、第3発明によれば、液化天然ガス情報に対する、補給基地を管理するユーザと船舶を管理するユーザとの承認を取得し、取得された承認に基づいて契約情報を提示する。これにより、自動的に契約情報を提示することが可能となる。
【0019】
特に、第5発明によれば、液化天然ガスを補給するためホースと、ホースを支持するクレーンを備える。これにより、安定した液化天然ガスの補給が可能となる。
【0020】
特に、第6発明によれば、補給基地の沿岸部に取り付け可能なクレーンを設置するための土台をさらに備える。これにより、既存の補給基地に土台を取り付けることで、既存の補給基地を液化天然ガスの補給に適した補給基地にすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1は、本実施形態における液化天然ガス補給支援システムの構成の一例を示す模式図である。
図2図2(a)は、本実施形態における液化天然ガス補給支援装置の構成の一例を示す模式図であり、図2(b)は、本実施形態における液化天然ガス補給支援装置の機能の一例を示す模式図である。
図3図3は、補給基地及び船舶を俯瞰した模式図である。
図4図4は、補給基地及び船舶の断面図である。
図5図5は、土台を設けない場合の補給基地及び船舶を俯瞰した模式図である。
図6図6は、土台を設けない場合の補給基地及び船舶の断面図である。
図7図7は、土台の模式図である。
図8図8は、本実施形態における液化天然ガス補給支援システムの動作のフローチャートの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明を適用した実施形態における液化天然ガス補給支援システムの一例について、図面を用いて説明する。
【0023】
図1は、液化天然ガス補給支援システム100の構成の一例を示す模式図である。液化天然ガス補給支援システム100は、例えば図1に示すように、液化天然ガス補給支援装置1と、サーバ3と、補給基地2と、船舶5とが公共通信網4を介して接続される。
【0024】
液化天然ガス補給支援装置1は、補給基地2と船舶5との間での液化天然ガスの補給を支援する装置である。液化天然ガス補給支援装置1は、補給基地2、船舶5及びサーバ3から出力された各種情報に基づいて、それぞれ処理を行う。液化天然ガス補給支援装置1は、例えばパーソナルコンピュータ(PC)等の電子機器が用いられるほか、例えばスマートフォン、タブレット型端末、ウェアラブル端末、IoT(Internet of Things)デバイス等の電子機器、Raspberry Pi(登録商標)等のシングルボードコンピュータが用いられてもよい。また、液化天然ガス補給支援装置1は、補給基地2又は船舶5の何れかに内蔵されてもよい。
【0025】
次に図2を参照して、本実施形態における液化天然ガス補給支援装置1の一例を説明する。図2(a)は、本実施形態における液化天然ガス補給支援装置1の構成の一例を示す模式図であり、図2(b)は、本実施形態における液化天然ガス補給支援装置1の機能の一例を示す模式図である。
【0026】
液化天然ガス補給支援装置1は、例えば図2(a)に示すように、筐体10と、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、保存部104と、I/F105~107とを備える。CPU101と、ROM102と、RAM103と、保存部104と、I/F105~107とは、内部バス110により接続される。
【0027】
CPU101は、液化天然ガス補給支援装置1全体を制御する。ROM102は、CPU101の動作コードを格納する。RAM103は、CPU101の動作時に使用される作業領域である。保存部104は、各種情報が保存される。保存部104は、例えばHDD(Hard Disk Drive)の他、SSD(Solid State Drive)やSDカード、miniSDカード等のデータ保存装置が用いられる。なお、例えば液化天然ガス補給支援装置1は、図示しないGPU(Graphics Processing Unit)を有してもよい。
【0028】
I/F105は、公共通信網4を介して各種情報の送受信を行うためのインターフェースである。I/F106は、入力部108との情報の送受信を行うためのインターフェースである。入力部108として、例えばキーボードが用いられ、液化天然ガス補給支援装置1を利用するユーザ等は、入力部108を介して、各種情報又は液化天然ガス補給支援装置1の制御コマンド等を入力する。I/F107は、表示部109との各種情報の送受信を行うためのインターフェースである。表示部109は、保存部104に保存された評価結果等の各種情報、または液化天然ガス補給支援装置1の処理状況等を出力する。表示部109として、ディスプレイが用いられ、例えばタッチパネル式でもよい。
【0029】
保存部104は、各種情報が記憶されるほか、各種処理に用いるアルゴリズム及びモデル等が記憶される。表示部109は、各種情報を表示する。
【0030】
図2(b)は、液化天然ガス補給支援装置1の機能の一例を示す模式図である。液化天然ガス補給支援装置1は、取得部11と、処理部12と、管理部13と、記憶部14と、出力部15と、提示部16とを備える。なお、図2(b)に示した取得部11と、処理部12と、管理部13と、記憶部14と、出力部15と、提示部16とは、CPU101が、RAM103を作業領域として、保存部104等に保存されたプログラムを実行することにより実現され、例えば人工知能により制御されてもよい。
【0031】
取得部11は、船舶5に関する船舶情報、補給基地2に関する基地情報、液化天然ガスを補給基地2と船舶5との間で補給するための環境に関する補給環境情報等の各種情報を取得する。取得部11は、例えば公共通信網4を介して船舶5から船舶情報を取得する他、例えば補給基地2からを取得するようにしてもよい。また、サーバ3等から公共通信網4を介して各種情報を取得してもよい。なお、取得部11が各種情報を取得する頻度、及び周期は、任意である。また、取得部11は、補給基地2、補給基地2の係留装置及び補給基地2のタグボードの稼働状況に関する稼働情報を取得してもよい。
【0032】
処理部12は、取得部11により取得された各種情報に基づいて処理を行う。処理部12は、例えば取得部11により取得された基地情報と船舶情報とに基づいて、補給基地2と船舶5との整合性を算出してもよい。また、処理部12は、取得部11により取得された補給環境情報と、算出した整合性とに基づいて補給基地2と船舶5との間での液化天然ガスの補給の条件を決定してもよい。また、処理部12は、決定した条件に基づいて、補給基地2と船舶5との間で補給する液化天然ガスに関する液化天然ガス情報を算出してもよい。
【0033】
管理部13は、補給基地2等の各種装置の管理及び操作を行う。
【0034】
記憶部14は、保存部104に保存された各種情報を必要に応じて取り出す。記憶部14は、取得部11と、処理部12と、管理部13とにより取得又は出力された各種情報を、保存部104に保存する。
【0035】
出力部15は、各種情報を出力する。出力部15は、I/F107を介して表示部109に評価結果を送信する。
【0036】
提示部16は、処理部12で処理した各種情報を提示してもよい。提示部16は、例えば処理部12で算出した液化天然ガス情報を提示する。
【0037】
サーバ3は、液化天然ガス補給支援装置1、補給基地2、及び船舶5から送信された各種データを記憶する記憶媒体である。また、サーバ3は、必要に応じて記憶した各種データを液化天然ガス補給支援装置1、補給基地2、及び船舶5に送信する。サーバ3は、例えば液化天然ガス補給支援装置1の備える機能のうち、少なくとも一部の機能を備えてもよく、例えば液化天然ガス補給支援装置1の代わりに少なくとも一部の処理を行ってもよい。
【0038】
公共通信網4は、例えば液化天然ガス補給支援装置1が通信回路を介して接続されるインターネット網等である。公共通信網4は、一部がいわゆる光ファイバ通信網で構成されてもよい。また、公共通信網4は、有線通信網のほか、無線通信網等の公知の通信技術で実現してもよい。
【0039】
船舶5は、液化天然ガスを燃料とするLNG焚き船である。また、船舶5は、油と液化天然ガスとの2元燃料、又は油と液化天然ガスとマリンガスオイル(MGO)とを利用する3元燃料を利用する船舶であってもよい。船舶5は、図3及び図4に示すように、液化天然ガスを補給するためのマニュホールド51を備える。船舶5は、2以上のマニュホールド51を備えていてもよい。また、船舶5は、例えば液化天然ガス補給支援装置1の備える機能のうち、少なくとも一部の機能を備えてもよく、例えば液化天然ガス補給支援装置1の代わりに少なくとも一部の処理を行ってもよい。
【0040】
補給基地2は、船舶5に液化天然ガスを補給するための港湾であるが、この限りではなく、任意の船舶に任意の燃料を補給するための港湾であってもよい。補給基地2は、図3及び図4に示すように、海に隣接する沿岸部21と、沿岸部から延設される桟橋22と、桟橋22に接続される係留施設であるドルフィン23と、ドルフィン23に設置される土台24、土台24に設置される共にクレーン25、及びクレーン25に支持される液化天然ガスを補給するためのホース26を備える補給装置20とを備える。また、補給基地2は、図5及び図6に示すように、桟橋22、土台24を備えていなくてもよい。かかる場合、補給基地2は、沿岸部21と、沿岸部21に設置されると共にクレーン25とクレーン25に支持されるホース26とを備える補給装置20とを備える。また、補給基地2は、例えば液化天然ガス補給支援装置1の備える機能のうち、少なくとも一部の機能を備えてもよく、例えば液化天然ガス補給支援装置1の代わりに少なくとも一部の処理を行ってもよい。
【0041】
補給装置20は、液化天然ガスを補給基地2と船舶5との間で補給するための装置である。補給装置20は、図3に示すように、ドルフィン23に設置される土台24と、土台24に設置される共にクレーン25と、及びクレーン25に支持される液化天然ガスを補給するためのホース26とを備える。また、補給装置20は、クレーン25に支持され、ホース26を支持するバー27をさらに備えてもよい。クレーン25と、バー27と、ホース26は、例えばワイヤーを介して接続されてもよい。また、補給装置20は、土台24を備えることなく、沿岸部21に設置されるクレーン25とクレーン25に支持されるホース26とを備えてもよい。また、補給装置20は、ドルフィン23の係留装置及びドルフィン23の係留装置の稼働領域と干渉しないように設置されてもよい。
【0042】
土台24は、ドルフィン23の上に設置される取り外しが可能な台である。土台24は、ドルフィン23の係留施設とクレーン25及びホース26とが干渉しないように設計されてもよい。具体的には、土台24は、係留施設と干渉しないように5m以上の高さを有してもよい。また、土台24は、図7に示すような複数のフレーム241により構成されるフレーム構造であってもよい。このフレーム構造は、ドルフィン23の係留施設の稼働範囲にフレーム241が干渉しないように設置されてもよい。ドルフィン23の係留施設の稼働範囲は、具体的にはドルフィン23の係留施設を頂点とし、水平方向の角度a内の面を底面とし、ドルフィン23の係留施設から垂線方向の角度bを稜線とする三角錐状の範囲である。また、かかる場合、角度aを10度~50度、角度bを0度から53度としてもよい。また、クレーン25の質量を安全に支持することが可能であると共に、既存の桟橋や岸壁に設置できるよう軽量なフレーム構造としても良い。これにより、他の燃料を補給するための既存の補給基地2である場合においても、容易に液化天然ガスを船舶5に直接補給することができる。
【0043】
クレーン25は、例えばホース26を支持するホースハンドリングアーム、ローディングアーム、リジッドアーム等の任意のクレーンを用いてもよい。クレーン25は、桟橋や岸壁、あるいは船上から操作可能となるよう携帯式リモートコントローラーを備えても良い。クレーン25は、例えば管理部13により操作されてもよい。
【0044】
ホース26は、液化天然ガスを補給するためのホースであり、例えばフレキシブルホース、リジッドホース、クライオジェニックホース等の任意のホースを用いてもよい。ホース26は、-162℃以下で液化天然ガスを保存するための図示しないタンクに接続され、ホース26内を冷却するためのランプアップ、ランプダウンオペレーションにより管理される。また、これらの管理は例えば管理部13により管理されてもよい。
【0045】
次に、本実施形態における液化天然ガス補給支援システム100の動作の一例について説明する。図8は、本実施形態における液化天然ガス補給支援システム100の動作の一例を示すフローチャートである。
【0046】
まず、ステップS110において、取得部11は、船舶情報を取得する。船舶情報は、液化天然ガスを補給する船舶5に関する情報であり、例えば船舶5の全長、幅、重さ、深さ、配管レイアウト仕様、ドラフト、LNGタンク容量、LNGタンク受入流量能力・LNG配管流量能力・払出し流量能力、マニュホールドの仕様と位置、ハルの形状・面積、モアリングの位置・長さ、デッキの高さ、船陸通信、ESDリンク等の情報である。また、船舶情報は、液化天然ガスを補給する日時に関する情報が含まれてもよい。また、船舶情報は、液化天然ガスを補給するために使用するタグボートに関する情報が含まれてもよい。
【0047】
次に、ステップS120において、予め取得された補給基地2の設計に関する基地情報とステップS110において取得した船舶情報とに基づいて、補給基地2と船舶5との整合性を取得する。基地情報は、補給基地2の設計に関する情報であり、例えばフェンダーの位置・数・面積と形状、モアリング係留位置とテンション・LNGトランスファーシステム、クレーンとフレキスブルホースの可動範囲、フレキスブルホースの口径、コミュニケーションシステム、ギャングウェイ可動範囲、陸側からのLNG流量レンジ、港湾の大きさ・航路の幅・推進・満潮と干潮の時刻と水深、又は入港可能な船舶5の長さ、幅、重さ、深さの限度等の情報である。また、基地情報は、補給基地2の利用状況に関する情報が含まれてもよい。また、基地情報は、液化天然ガスを補給するために使用するタグボートの利用状況に関する情報が含まれてもよい。補給基地2と船舶5の整合性は、船舶5が安全に補給基地に2に入港できるかの指標である船陸整合である。ステップS120において、例えば、ステップS110において取得した船舶情報に含まれる船舶5の長さが、基地情報に含まれる補給基地2に入港可能な船舶5の長さ以下である場合、入港可能という整合性を取得してもよい。また、ステップS120において、例えば、ステップS110において取得した船舶情報に含まれる船舶5が液化天然ガスを補給する日時と、基地情報に含まれる補給基地2の利用状況とに基づいて、整合性を取得してもよい。また、ステップS120において、例えば、ステップS110において取得した船舶情報に含まれる液化天然ガスを補給するために必要なタグボートの数と、基地情報に含まれるタグボードの利用状況とに基づいて、整合性を取得してもよい。
【0048】
また、ステップS120において、ステップS110において取得した船舶情報に含まれる船舶5が液化天然ガスを補給する日時と、基地情報に含まれる補給基地2の利用状況とに基づいて、船舶5が液化天然ガスを補給する最適なスケジュールを算出してもよい。
補給基地2のLNG在庫計画・バース繰り・操業オペレーターシフト繰りなどが勘案される。
【0049】
次に、ステップS130において、液化天然ガスを補給基地2と船舶5との間で補給するための環境に関する補給環境情報を取得する。補給環境情報は、例えばSSCS(Ship to Shore Compatibility study)等の液化天然ガスを補給基地2と船舶5との間で安全に補給する環境を整えるために決められた規則に関する情報である。補給環境情報は、例えば、船舶5の状態、マニュホールド51の位置及び数、係留シミュレーションの結果、LFVローディングシステムレビューの結果、ショアローディングシステムレビュー結果及びその他液化天然ガスの取り扱いの安全の規則に関する情報である。オプティモア(登録商標)等の係留シミュレーションは、ドルフィン23の係留策の数、及び配置、係留装置の稼働状況、及び稼働範囲、フェンダーへの当たりや荷重、風・波・潮流がLFVに与える荷重等を考慮したシミュレーションである。LFVローディングシステムレビューは、マニュホールド51のレイアウト、マニュホールド51、LNGタンク、LNGパイピングの仕様、ホース26の作業エリアに関する情報である。ショアローディングシステムレビューは、マニュホールド51、クレーン25、及びホース26とのESD接続又は流量計に関する情報である。その他液化天然ガスの取り扱いの安全の規則は、例えば他の船舶5との保安距離、補給装置20の緊急停止機能及び、緊急離脱機能等に関する情報である。ステップS130において、例えば入力部108を介して、ユーザから入力された補給環境情報を取得してもよい。SSCSには、有線・無線・ラジオなどによる船陸間のオペレーション中のコミュニケーションシステムに関する情報と整合性も含まれる。
【0050】
次に、ステップS140において、ステップS120において取得した整合性と、ステップS130において取得した補給環境情報とに基づいて、補給基地2と船舶5との間での液化天然ガスの補給の条件を決定する。液化天然ガスの補給の条件は、液化天然ガスの補給が可能か否かを示す情報である。また、液化天然ガスの補給に必要な事項等を示す情報であってもよい。かかる場合、ステップS120において取得した整合性が入港可能を示し、ステップS130において取得した補給環境情報が、液化天然ガスを補給基地2と船舶5との間で安全に補給する環境を整えるために決められた規則に当てはまっている場合、ステップS140において、補給が可能という条件を決定する。液化天然ガスを補給基地2と船舶5との間で安全に補給する環境を整えるために決められた規則は、補給環境情報に含まれる各項目に対して必要とされる基準を示す情報である。規則は、例えば液化天然ガスの補給に必要な船舶5の状態の基準、マニュホールド51の位置及び数の基準、係留シミュレーションの結果の基準、LFVローディングシステムレビューの結果も基準、ショアローディングシステムレビュー結果の基準及びその他液化天然ガスの取り扱いの安全の規則に関する情報の基準等である。また、規則は、LNG計量のガイドライン補給基地2の桟橋22、航路の設計、及びオペレーションに関するガイドライン、ガスタンカーやガスターミナルのガイドライン等の関連するガイドラインを含んでもよい。
【0051】
また、ステップS140において、ステップS130において取得した補給環境情報に含まれる船舶5の状態、マニュホールド51の位置及び数、オプティモア(登録商標)を含む係留シミュレーション、LFVローディングシステムレビュー、ショアローディングシステムレビュー及びその他液化天然ガスの取り扱いの安全の規則に関する何れかの情報が、液化天然ガスを補給基地2と船舶5との間で安全に補給する環境を整えるために決められた規則に当てはまっていない場合、補給不可という条件を決定してもよい。かかる場合、ステップS140において、ステップS130において取得した補給環境情報に含まれる他の船舶5との保安距離が300mであり、規則に含まれる保安距離の基準が500mの場合、補給不可という条件を決定してもよい。また、かかる場合、規則の基準をクリアしてない補給環境情報に含まれる項目を提示するようにしてもよい。
【0052】
次に、ステップS150において、ステップS140において決定した条件に基づいて、補給基地2と船舶5との間で補給する液化天然ガスに関する液化天然ガス情報を提示する。液化天然ガス情報は、補給する液化天然ガスに関する情報であり、例えば液化天然ガスの数量、LFVタンククールダウンの有無、LNG配管クールダウンの有無、性状、値段、ETA(Estimated Time of Arrival)、ETD(Estimated Time of Departure)等の情報である。例えばステップS150において、ステップS140において決定した条件が補給可能である場合、液化天然ガス情報を提示する。かかる場合、提示する液化天然ガス情報は、一義的に決められた液化天然ガスの数量、性状、値段であってもよいが、例えばステップS110において取得した船舶情報、又はステップS130において取得した補給環境情報に基づいて、液化天然ガス情報を提示してもよい。また、予め取得された液化天然ガス情報の相場等の情報に基づいて、液化天然ガス情報を提示してもよい。
【0053】
また、例えばステップS150において、ステップS140において決定した条件が補給不可である場合、再びステップS110を行ってもよい。
【0054】
次に、ステップS160において、ステップS150において提示した液化天然ガス情報に対する補給基地2を管理するユーザと、船舶5を管理するユーザとの承認を取得する。補給基地2を管理するユーザは、例えば補給基地2の管理人、又は液化天然ガスを売却する人物である。船舶5を管理するユーザは、船舶5の船員、又は液化天然ガスを購入する人物である。承認は、各ユーザが承認をしたことを示す情報であってもよい。また、ステップS160において、例えば補給基地2を管理するユーザ及び船舶5を管理するユーザが、ステップS150において提示した液化天然ガス情報に対する承認を、入力部108を介して入力することで、承認を取得してもよい。
【0055】
次に、ステップS170において、ステップS160において取得した承認に基づいて契約情報を提示する。契約情報は、補給基地2と船舶5との間での液化天然ガスの補給に関する契約を示す情報である。契約情報は、例えば液化天然ガスの取引の料金、日時、場所、支払い・規約等を示す情報である。
【0056】
これにより、本実施形態における液化天然ガス補給支援システム100の動作が終了する。これにより、補給基地2と船舶5との相互の状況に応じて、適切な液化天然ガスの補給の支援を行えるため、高精度に補給基地に直接LNG焚き船を着桟させることが可能となる。
【0057】
次に、液化天然ガス補給支援システム100と補給装置20とを用いて、液化天然ガスを補給する動作について説明する。
【0058】
まず、液化天然ガス補給支援システム100は、補給基地2の空き状況を確認する。かかる場合、例えば補給基地2の入港状況に関する入港情報を取得し、他の船舶が入港中は船舶5を入港させないようにしてもよい。
【0059】
次に、液化天然ガス補給支援システム100は、ドルフィン23の係留装置の稼働状況を示す情報を取得する。ドルフィン23の係留装置の稼働状況を示す情報は、例えば入力部108を介して、ユーザから入力され、取得してもよい。また、ドルフィン23の係留装置の稼働状況を示す情報は、各種装置が稼働中に伝達される信号から取得してもよい。
【0060】
次に、液化天然ガス補給支援システム100は、取得した稼働状況を示す情報に応じて、補給装置20を操作する。かかる場合、稼働状況を示す情報が、ドルフィン23の係留装置が作動していることを示す場合、補給装置20を停止させる。また、稼働状況を示す情報が、ドルフィン23の係留装置が作動してないことを示す場合、補給装置20を稼働させる。また、液化天然ガス補給支援システム100は、取得した稼働状況を示す情報に基づいて、係留装置の稼働領域に補給装置20が干渉しないように補給装置20を操作してもよい。これにより、係留装置と、補給装置20とを干渉させることなく、安全に液化天然ガスを補給することが可能となる。
【0061】
次に、ホース26をマニュホールド51に接続する。かかる場合、ホース26の口径とマニュホールド51の口径とに差がある場合、図示しないリデューサーを用いてもよい。また、液化天然ガスの補給には、2本のホース26をそれぞれのマニュホールド51に接続する必要がある。このため、2本のホース26をマニュホールド51の間隔と同じ1.25mの距離を取って同一のクレーン25で吊ることにより、2本のホース26をQCDC(Quick connect disconnect coupling)を使用してそれぞれのマニュホールド51に安全かつ効率的に接続、離脱させることが可能となる。
【0062】
次に、ホース26を介して、液化天然ガスを船舶5に補給する。かかる場合、フローメーター等の測定器あるいはLFV燃料タンクの液面計を用いて、液化天然ガスの時間当たりの流量を測定してもよい。また、測定結果に基づいて、液化天然ガスの流量を制御してもよい。かかる場合、例えば予め設定された流量となるように制御してもよい。また、例えばステップS110において取得した船舶情報、又はステップS130において取得した補給環境情報に基づいて、液化天然ガスの流量を制御してもよい。また、ガスクロマトグラフィーにより液化天然ガスの性状を分析し、引き渡された液化天然ガスの熱量を計算しても良い。これにより、船舶5及び補給基地2の状況に合わせて、より適切な補給が可能となる。
【0063】
これにより、本実施形態における補給装置20の動作が終了する。これにより、補給基地2と船舶5との相互の状況に応じて、適切な液化天然ガスの補給を行えるため、安全に補給基地に直接LNG焚き船を着桟させて、高精度かつ効率的に液化天然ガスを補給することが可能となる。
【0064】
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0065】
1 :液化天然ガス補給支援装置
2 :補給基地
3 :サーバ
4 :公共通信網
5 :船舶
10 :筐体
11 :取得部
12 :処理部
13 :管理部
14 :記憶部
15 :出力部
16 :提示部
20 :補給装置
21 :沿岸部
22 :桟橋
23 :ドルフィン
24 :土台
25 :クレーン
26 :ホース
51 :マニュホールド
100 :液化天然ガス補給支援システム
101 :CPU
102 :ROM
103 :RAM
104 :保存部
105 :I/F
106 :I/F
107 :I/F
108 :入力部
109 :表示部
110 :内部バス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2022-08-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
補給基地と船舶との間での液化天然ガスの補給を支援する液化天然ガス補給支援システムにおいて、
前記船舶に関する船舶情報を取得する船舶情報取得手段と、
予め取得された前記補給基地に関する基地情報と前記船舶情報取得手段により取得された船舶情報とに基づいて、前記補給基地と前記船舶との整合性を取得する整合性取得手段と、
前記液化天然ガスを前記補給基地と前記船舶との間で補給するための環境に関する、前記船舶と他の船舶との間の保安距離の情報を含む補給環境情報を取得する補給環境情報取得手段と、
前記整合性取得手段により取得された整合性と、前記補給環境情報取得手段により取得された補給環境情報とに基づいて、前記補給基地と前記船舶との間での前記液化天然ガスの補給の条件を決定する条件決定手段とを備えること
を特徴とする液化天然ガス補給支援システム。
【請求項2】
前記条件決定手段により決定された条件に基づいて、前記補給基地と前記船舶との間で補給する液化天然ガスに関する液化天然ガス情報を提示する液化天然ガス情報提示手段をさらに備えること
を特徴とする請求項1に記載の液化天然ガス補給支援システム。
【請求項3】
前記液化天然ガス情報提示手段により提示された液化天然ガス情報に対する、前記補給基地を管理するユーザと前記船舶を管理するユーザとの承認を取得する承認取得手段と、
前記承認取得手段により取得された承認に基づいて契約情報を提示する契約情報提示手段とをさらに備えること
を特徴とする請求項2に記載の液化天然ガス補給支援システム。
【請求項4】
前記契約情報提示手段により提示された契約情報に基づいて、前記補給基地と前記船舶との間での前記液化天然ガスの補給をする補給手段をさらに備えること
を特徴とする請求項3に記載の液化天然ガス補給支援システム。
【請求項5】
請求項1~請求項4の何れかに記載の液化天然ガス補給支援システムを用いた液化天然ガス補給装置であって、
前記液化天然ガスを補給するためホースと、
前記ホースを支持するクレーンを備えること
を特徴とする液化天然ガス補給装置。
【請求項6】
前記補給基地の沿岸部に取り付け可能な前記クレーンを設置するための土台をさらに備えること
を特徴とする請求項5に記載の液化天然ガス補給装置。
【請求項7】
請求項5に記載の液化天然ガス補給装置を用いて、前記補給基地と前記船舶との間での前記液化天然ガスの補給をする液化天然ガス補給方法。
【請求項8】
補給基地と船舶との間での液化天然ガスの補給を支援する液化天然ガス補給支援プログラムにおいて、
前記船舶に関する船舶情報を取得する船舶情報取得ステップと、
予め取得された前記補給基地に関する基地情報と前記船舶情報取得ステップにより取得された船舶情報とに基づいて、前記補給基地と前記船舶との整合性を取得する整合性取得ステップと、
前記液化天然ガスを前記補給基地と前記船舶との間で補給するための環境に関する、前記船舶と他の船舶との間の保安距離の情報を含む補給環境情報を取得する補給環境情報取得ステップと、
前記整合性取得ステップにより取得された整合性と、前記補給環境情報取得ステップにより取得された補給環境情報とに基づいて、前記補給基地と前記船舶との間での前記液化天然ガスの補給の条件を決定する条件決定ステップとをコンピュータに実行させること
を特徴とする液化天然ガス補給支援プログラム。
【請求項9】
補給基地と船舶との間での液化天然ガスの補給を支援する液化天然ガス補給支援システムにおいて、
前記船舶に関する船舶情報を取得する船舶情報取得手段と、
予め取得された前記補給基地に関する基地情報と前記船舶情報取得手段により取得された船舶情報とに基づいて、前記補給基地と前記船舶との整合性を取得する整合性取得手段と、
前記液化天然ガスを前記補給基地と前記船舶との間で補給するための環境に関する前記液化天然ガスを補給するためのマニュホールドに関する情報を含む補給環境情報を取得する補給環境情報取得手段と、
前記整合性取得手段により取得された整合性と、前記補給環境情報取得手段により取得された補給環境情報とに基づいて、前記補給基地と前記船舶との間での前記液化天然ガスの補給の条件を決定する条件決定手段と、
前記条件決定手段により決定された条件と前記補給環境情報取得手段により取得されたマニュホールドに関する情報とに基づいて、前記補給基地と前記船舶との間で補給する液化天然ガスに関する液化天然ガス情報を提示する液化天然ガス情報提示手段とを備えること
を特徴とする液化天然ガス補給支援システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
第1発明に係る液化天然ガス補給支援システムは、補給基地と船舶との間での液化天然ガスの補給を支援する液化天然ガス補給支援システムにおいて、前記船舶に関する船舶情報を取得する船舶情報取得手段と、予め取得された前記補給基地に関する基地情報と前記船舶情報取得手段により取得された船舶情報とに基づいて、前記補給基地と前記船舶との整合性を取得する整合性取得手段と、前記液化天然ガスを前記補給基地と前記船舶との間で補給するための環境に関する、前記船舶と他の船舶との間の保安距離の情報を含む補給環境情報を取得する補給環境情報取得手段と、前記整合性取得手段により取得された整合性と、前記補給環境情報取得手段により取得された補給環境情報とに基づいて、前記補給基地と前記船舶との間での前記液化天然ガスの補給の条件を決定する条件決定手段とを備えることを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
第3発明に係る液化天然ガス補給支援システムは、第2発明において、前記液化天然ガス提示情報手段により提示された液化天然ガス情報に対する、前記補給基地を管理するユーザと前記船舶を管理するユーザとの承認を取得する承認取得手段と、前記承認取得手段により取得された承認に基づいて契約情報を提示する契約情報提示手段とをさらに備えることを特徴とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
第8発明に係る液化天然ガス補給支援プログラムは、補給基地と船舶との間での液化天然ガスの補給を支援する液化天然ガス補給支援プログラムにおいて、前記船舶に関する船舶情報を取得する船舶情報取得ステップと、予め取得された前記補給基地の設計に関する基地情報と前記船舶情報取得ステップにより取得された船舶情報とに基づいて、前記補給基地と前記船舶との整合性を取得する整合性取得ステップと、前記液化天然ガスを前記補給基地と前記船舶との間で補給するための環境に関する、前記船舶と他の船舶との間の保安距離の情報を含む補給環境情報を取得する補給環境情報取得ステップと、前記整合性取得ステップにより取得された整合性と、前記補給環境情報取得ステップにより取得された補給環境情報とに基づいて、前記補給基地と前記船舶との間での前記液化天然ガスの補給の条件を決定する条件決定ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。また、第9発明に係る液化天然ガス補給支援システムは、補給基地と船舶との間での液化天然ガスの補給を支援する液化天然ガス補給支援システムにおいて、前記船舶に関する船舶情報を取得する船舶情報取得手段と、予め取得された前記補給基地に関する基地情報と前記船舶情報取得手段により取得された船舶情報とに基づいて、前記補給基地と前記船舶との整合性を取得する整合性取得手段と、前記液化天然ガスを前記補給基地と前記船舶との間で補給するための環境に関する前記液化天然ガスを補給するためのマニュホールドに関する情報を含む補給環境情報を取得する補給環境情報取得手段と、前記整合性取得手段により取得された整合性と、前記補給環境情報取得手段により取得された補給環境情報とに基づいて、前記補給基地と前記船舶との間での前記液化天然ガスの補給の条件を決定する条件決定手段と、前記条件決定手段により決定された条件と前記補給環境情報取得手段により取得されたマニュホールドに関する情報とに基づいて、前記補給基地と前記船舶との間で補給する液化天然ガスに関する液化天然ガス情報を提示する液化天然ガス情報提示手段とを備えることを特徴とする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
第1発明~第発明によれば、整合性と、補給環境情報とに基づいて、補給基地と船舶との間での液化天然ガスの補給の条件を決定する。これにより、補給基地と船舶との相互の状況に応じて、適切な液化天然ガスの補給の支援を行えるため、安全に補給基地に直接LNG焚き船を着桟させ、液化天然ガスを補給することが可能となる。