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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023156890
(43)【公開日】2023-10-25
(54)【発明の名称】紫外線除菌装置
(51)【国際特許分類】
   A61L 9/20 20060101AFI20231018BHJP
   A61L 2/10 20060101ALI20231018BHJP
【FI】
A61L9/20
A61L2/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022066528
(22)【出願日】2022-04-13
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100113170
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 和久
(72)【発明者】
【氏名】旭 雄大
(72)【発明者】
【氏名】西川 幸男
(72)【発明者】
【氏名】岡山 芳央
【テーマコード(参考)】
4C058
4C180
【Fターム(参考)】
4C058AA20
4C058BB06
4C058KK02
4C058KK12
4C058KK22
4C058KK46
4C180AA07
4C180DD03
4C180HH11
4C180HH20
(57)【要約】
【課題】流体を小さな空間内で短時間に除菌することを可能な紫外線除菌装置を提供する。
【解決手段】紫外線除菌装置は、紫外レーザ光の光源と、整形光学系10と、を有する紫外レーザユニットと、紫外レーザユニットと接続され、流体が通過する筐体であって、紫外レーザ光源及び前記整形光学系を介する紫外レーザ光が前記筐体内を通過する流体に照射される、筐体と、を備え、紫外レーザ光源から照射された紫外レーザ光は、整形光学系を通過して平行光にされ、平行光は筐体の内壁に到達する前に筐体内を通過する流体の流路方向と少なくとも1か所以上で交差する。
【選択図】図3A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
紫外レーザ光源と、整形光学系と、を有する紫外レーザユニットと、
前記紫外レーザユニットと接続され、流体が通過する筐体であって、前記紫外レーザ光源及び前記整形光学系を介する紫外レーザ光が前記筐体内を通過する流体に照射される、筐体と、
を備え、
前記紫外レーザ光源から照射された前記紫外レーザ光は、前記整形光学系を通過して平行光にされ、前記平行光は、前記筐体の内壁に到達する前に前記筐体内を通過する前記流体の流路の方向と少なくとも1か所以上で交差する、紫外線除菌装置。
【請求項2】
前記流路と前記平行光とは、前記流路と前記平行光とが交差する箇所を交差部とし、前記流体における除菌対象の除菌率と、照射する紫外光の波長との間で決まる測定値を除菌線量とすると、
除菌線量≦(筐体内紫外レーザ光パワー/光軸に垂直な平行光の断面積)×(交差部における流体の進行方向に平行な平行光の幅/(流体の単位時間あたりの流量/流体の進行方向に垂直な筐体内の交差部の断面積))、
の関係を満たす、請求項1に記載の紫外線除菌装置。
【請求項3】
前記平行光は、前記流体の流路方向に対して垂直な複数の光束からなる、請求項1に記載の紫外線除菌装置。
【請求項4】
前記整形光学系は、2枚のシリンドリカルレンズを含み、前記2枚のシリンドリカルレンズは、互いに集光方向が直交する、請求項1に記載の紫外線除菌装置。
【請求項5】
前記整形光学系は、強度分布を均一化する機能を有する非球面レンズを含む、請求項1に記載の紫外線除菌装置。
【請求項6】
前記整形光学系は、強度分布を均一化する機能を有するミラーを含む、請求項1に記載の紫外線除菌装置。
【請求項7】
前記紫外レーザ光が前記筐体に照射される前記筐体の受光面は、前記紫外レーザ光の光軸に対し傾いている、請求項1に記載の紫外線除菌装置。
【請求項8】
前記筐体は、前記紫外レーザ光に対し透過性の窓材が前記紫外レーザ光の光路と交差するように、少なくとも前記紫外レーザ光源の側に設けられている、請求項1に記載の紫外線除菌装置。
【請求項9】
前記紫外レーザ光源と前記整形光学系とを有する前記紫外レーザユニットを、第1の紫外レーザ光源と第1の整形光学系とを有する第1の紫外レーザユニットとして、
前記筐体を間に挟んで、前記第1の紫外レーザユニットと対向して配置された第2の整形光学系と第2の紫外レーザ光源とを有する第2の紫外レーザユニットをさらに備える、請求項1に記載の紫外線除菌装置。
【請求項10】
前記筐体は、前記第1の紫外レーザユニットの側に前記紫外レーザ光に対し透過性の第1の窓材が前記紫外レーザ光の光路と交差するように配置され、前記第2の紫外レーザユニットの側に前記紫外レーザ光に対し透過性の第2の窓材が前記紫外レーザ光の光路と交差するように配置されている、請求項9に記載の紫外線除菌装置。
【請求項11】
前記紫外レーザ光源は、可視光を波長変換する方式である、請求項1に記載の紫外線除菌装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気や水などの流体を除菌する紫外線除菌装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の紫外線除菌装置としては、通風する流路内に除菌室を配置し、前記除菌室内を通過する空気にLEDなどから出射された深紫外線を照射して除菌を行う空気清浄装置がある(例えば、特許文献1参照。)。図8は、特許文献1に記載された従来の紫外線除菌装置の構成図である。
【0003】
図8において、LED等の紫外線発光素子130から出射された深紫外線132が、除菌室110内において、吸入されてから排出される間に存在する空気を通過し、さらに前記深紫外線の反射材140で構成された内壁面または前記反射材140で反射されて、前記空気を更に1回以上通過し除菌するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014-100206号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記従来の構成では、筐体内の空間で紫外線を反射させ、空気を1回以上通過させるので、筐体内の空間が大きくなる。また、空気の回り込みなどにより、紫外線が空気を確実に通過する保証もない。また、紫外線発光素子LEDから出た紫外線は拡がりながら進むので、紫外線発光素子から離れた場所ほど単位面積当たりの紫外線強度は小さくなり、また反射のたびに減衰するので、除菌能力は低下し、紫外線が通過する位置により除菌能力が不均一になる。
【0006】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、流体を小さな空間内で短時間に除菌することが可能な紫外線除菌装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係る紫外線除菌装置は、紫外レーザ光の光源と、整形光学系と、を有する紫外レーザユニットと、紫外レーザユニットと接続され、流体が通過する筐体であって、紫外レーザ光源及び前記整形光学系を介する紫外レーザ光が前記筐体内を通過する流体に照射される、筐体と、を備え、紫外レーザ光源から照射された紫外レーザ光は、整形光学系を通過して平行光にされ、平行光は筐体の内壁に到達する前に流体の流路方向と少なくとも1か所以上で交差する。
【発明の効果】
【0008】
以上のように、本発明に係る紫外線除菌装置によれば、流体を小さな空間内で短時間に除菌することを可能にできる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1A】実施の形態1に係る紫外線除菌装置の上面から見た外観を示す上面図である。
図1B】実施の形態1に係る紫外線除菌装置の正面から見た外観を示す正面図である。
図2-1A】実施の形態1に係る紫外線除菌装置における紫外レーザユニットのレンズを用いた整形光学系の光軸を含む断面構成を示す断面正面図である。
図2-1B】実施の形態1に係る紫外線除菌装置の紫外レーザユニットの反射型整形光学系の構成例を示す概略図である。
図2-2A】実施の形態1の変形例1に係る紫外線除菌装置の紫外レーザユニットから除菌室筐体に向けて照射した紫外レーザ光の光軸を含む断面を示す概略断面図である。
図2-2B】図2-2Aの紫外レーザユニットと除菌室筐体との境界部分の拡大断面図である。
図2-3A】実施の形態1の変形例2に係る紫外線除菌装置の紫外レーザユニットと除菌室筐体との間にテーパ部を設けた紫外線除菌装置の断面を示す概略断面図である。
図2-3B】図2-3Aの紫外レーザユニットと除菌室筐体との境界部分の拡大断面図である。
図3A】実施の形態1に係る紫外線除菌装置の除菌室筐体の上面から見たX-Y平面の一断面を示す断面上面図である。
図3B図3Aの実施の形態1に係る紫外線除菌装置の除菌室筐体の正面からみたZ-X平面の一断面を示す断面正面図である。
図4A】実施の形態2に係る紫外線除菌装置の第1の例の除菌室筐体の受光面近傍の断面上面図である。
図4B】実施の形態2に係る紫外線除菌装置の第2の例の除菌室筐体の受光面近傍の断面上面図である。
図4C】実施の形態2に係る紫外線除菌装置の第3の例の除菌室筐体の受光面近傍の断面上面図である。
図5A】実施の形態3に係る紫外線除菌装置の除菌室筐体の上面から見たX-Y平面の一断面を示す断面上面図である。
図5B】実施の形態3に係る紫外線除菌装置の除菌室筐体の正面からみたZ-X平面の一断面を示す断面正面図である。
図5C】実施の形態3に係る紫外線除菌装置の紫外レーザ光の光軸方向から見たY-Z平面の一断面を示す断面側面図である。
図6A】実施の形態4に係る紫外線除菌装置の除菌室筐体の上面から見たX-Y平面の一断面を示す断面上面図である。
図6B】実施の形態4に係る紫外線除菌装置の除菌室筐体の正面からみたZ-X平面の一断面を示す断面正面図である。
図6C】実施の形態4に係る紫外線除菌装置の紫外レーザ光の光軸方向から見たY-Z平面の一断面を示す断面側面図である。
図7A】実施の形態5に係る紫外線除菌装置の除菌室筐体の上面から見たX-Y平面の一断面を示す断面上面図である。
図7B】実施の形態5に係る紫外線除菌装置の除菌室筐体の正面からみたZ-X平面の一断面を示す断面正面図である。
図7C】実施の形態5に係る紫外線除菌装置の紫外レーザ光の光軸方向から見たY-Z平面の一断面を示す断面側面図である。
図7D図7Cの2つの窓の間のレーザ強度分布の一例を示す概略図である。
図8】特許文献1に記載された従来の紫外線除菌装置の構成を示す概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
第1の態様に係る紫外線除菌装置は、紫外レーザ光源と、整形光学系と、を有する紫外レーザユニットと、紫外レーザユニットと接続され、流体が通過する筐体であって、紫外レーザ光源及び前記整形光学系を介する紫外レーザ光が前記筐体内を通過する流体に照射される、筐体と、を備え、紫外レーザ光源から照射された紫外レーザ光は、整形光学系を通過して平行光にされ、平行光は、筐体の内壁に到達する前に筐体内を通過する流体の流路の方向と少なくとも1か所以上で交差する。
【0011】
本構成によって、筐体内を通過する流体は、必ずレーザ強度が所定の大きさの平行光を受光し、短時間に均一な除菌線量に達するので、小さな空間内で短時間に除菌することが可能となる。
【0012】
第2の態様に係る紫外線除菌装置は、上記第1の態様において、流路と前記平行光とは、前記流路と前記平行光とが交差する箇所を交差部とし、前記流体における除菌対象の除菌率と、照射する紫外光の波長との間で決まる測定値を除菌線量とすると、
除菌線量≦(筐体内紫外レーザ光パワー/光軸に垂直な平行光の断面積)×(交差部における流体の進行方向に平行な平行光の幅/(流体の単位時間あたりの流量/流体の進行方向に垂直な筐体内の交差部の断面積))、
の関係を満たしてもよい。
【0013】
第3の態様に係る紫外線除菌装置は、上記第1又は2の態様において、平行光は、前記流体の流路方向に対して垂直な複数の光束からなってもよい。
【0014】
第4の態様に係る紫外線除菌装置は、上記第1から第3のいずれかの態様において、整形光学系は、2枚のシリンドリカルレンズを含み、前記2枚のシリンドリカルレンズは、互いに集光方向が直交してもよい。
【0015】
第5の態様に係る紫外線除菌装置は、上記第1から第4のいずれかの態様において、整形光学系は、強度分布を均一化する機能を有する非球面レンズを含んでもよい。
【0016】
第6の態様に係る紫外線除菌装置は、上記第1から第3のいずれかの態様において、整形光学系は、強度分布を均一化する機能を有するミラーを含んでもよい。
【0017】
第7の態様に係る紫外線除菌装置は、上記第1から第6のいずれかの態様において、紫外レーザ光が前記筐体に照射される前記筐体の受光面は、前記紫外レーザ光の光軸に対し傾いていてもよい。
【0018】
第8の態様に係る紫外線除菌装置は、上記第1から第7のいずれかの態様において、筐体は、前記紫外レーザ光に対し透過性の窓材が前記紫外レーザ光の光路と交差するように、少なくとも前記紫外レーザ光源の側に設けられていてもよい。
【0019】
第9の態様に係る紫外線除菌装置は、上記第1から第8のいずれかの態様において、紫外レーザ光源と前記整形光学系とを有する前記紫外レーザユニットを、第1の紫外レーザ光源と第1の整形光学系とを有する第1の紫外レーザユニットとして、
前記筐体を間に挟んで、前記第1の紫外レーザユニットと対向して配置された第2の整形光学系と第2の紫外レーザ光源とを有する第2の紫外レーザユニットをさらに備えてもよい。
【0020】
第10の態様に係る紫外線除菌装置は、上記第9の態様において、筐体は、前記第1の紫外レーザユニットの側に前記紫外レーザ光に対し透過性の第1の窓材が前記紫外レーザ光の光路と交差するように配置され、前記第2の紫外レーザユニットの側に前記紫外レーザ光に対し透過性の第2の窓材が前記紫外レーザ光の光路と交差するように配置されていてもよい。
【0021】
第11の態様に係る紫外線除菌装置は、上記第1から第10のいずれかの態様において、紫外レーザ光源は、可視光を波長変換する方式であってもよい。
【0022】
以下、実施の形態に係る紫外線除菌装置について、図面を参照しながら説明する。
【0023】
(実施の形態1)
図1Aは、実施の形態1に係る紫外線除菌装置1の上面から見た外観を示す上面図であり、図1Bは、正面から見た外観を示す正面図である。なお、便宜上、紫外レーザ光の光軸をX方向とし、鉛直上方をZ方向とし、水平面をX-Y面として記載している。
図1Aに示すように、紫外線除菌装置1は、紫外レーザユニット2と除菌室筐体3とが連結して構成されている。除菌対象の流体である空気4は、矢印方向に開口部5aから除菌室筐体3内を通過し、開口部5bから排出される。図1Bの正面図では、除菌室筐体3の開口部5bの全面に紫外レーザ光6が見え、この開口部5bより空気4は排出される。
なお、図1A及び図1Bに示すように、空気4の流路(-Y方向)は、入口である開口部5aから出口である開口部5bにわたって画成されるが、これに限られない。空気4の流路は、紫外レーザ光6と交差していればよい。例えば、後述する実施の形態3の図5Bに示すように、空気4の流路は、Z方向に沿って設けられてもよく、あるいはX方向に沿って設けられてもよい。なお、流路をX方向に沿って設ける場合には、流路が紫外レーザ光6と交差するように、流路をX方向からわずかに傾斜するように設ければよい。また、2つの開口部5a、5bは、互いに対向していなくてもよい。
【0024】
以下に、紫外線除菌装置1の中の構成を述べる。
【0025】
<紫外レーザユニット>
図2-1Aは、実施の形態1に係る紫外線除菌装置における紫外レーザユニット2のレンズを用いた整形光学系の光軸を含む断面構成を示す断面正面図である。図2-1Bは、実施の形態1に係る紫外線除菌装置の紫外レーザユニットの反射型整形光学系の構成例を示す概略図である。
紫外レーザユニット2は、紫外レーザ光源8と、整形光学系10とを含む。紫外レーザユニット2では、外装筐体7内において紫外レーザ光源8が基台9上に設置されている。紫外レーザ光源8から出射した紫外レーザ光6は、整形光学系10によって、平行光に整形される。レーザ光は指向性が高く、平行光に整形するのが容易である。
【0026】
<紫外レーザ光源>
紫外レーザ光源8は、紫外光を発光する半導体レーザでも、半導体レーザ光等を波長変換する方式のどちらでもよい。つまり、紫外光を直接に発振させる発振器であっても、あるいは、基本波を波長変換して紫外光とする波長変換器であってもよい。紫外線は、波長領域として100nmから400nmがあるが、波長によって作用効果は異なる。波長200nm以下の紫外線は、空気中での吸収が大きく、オゾンも生成する。除菌効果は、波長260nm近傍が最も大きいとされているが、波長400nm近傍の除菌効果は波長260nmでの最大値の約0.01%である。また、波長230nm近傍では、皮膚や目などの人体に対して比較的安全であることが知られている。したがって、紫外レーザ光6の波長としては、200nmから400nm以下を用いるのが実用的である。
【0027】
<整形光学系>
整形光学系10は、レンズを組み合わせたレンズ型(透過型:図2-1A)又は複数のミラーを組み合わせたミラー型(反射型:図2-1B)のいずれであってもよい。まず、図2-1Aに示すレンズ型(透過型)の整形光学系について説明する。図2-1Aに示す整形光学系10は、2枚のシリンドリカルレンズ11で構成され、前記2枚のシリンドリカルレンズ11は、集光方向が互いに直交するように配置されている。これは、紫外レーザ光源8を構成する半導体レーザの拡がり角が、紙面の上下方向(Z方向)と垂直な方向(Y方向)との2軸で異なるので、それぞれ独立して平行光になるように調整するためである。また平行光の断面形状によっては、整形光学系10は、丸凸レンズを用いて整形する構成であってもよい。なお、シリンドリカルレンズ及び丸凸レンズは、紫外レーザ光の透過性の高い材料、例えば、合成石英、又は、フッ素樹脂からなるものであってもよい。なお、材料は、紫外レーザ光の透過性の高い材料であればよく、上記のものに限られない。
さらに、紫外レーザ光源8から出射した紫外レーザ光の横モードは、ガウス分布等の強度分布を有するため、前記シリンドリカルレンズ11や丸凸レンズの形状を非球面にし、平行光内の強度分布を均一化することができる。この強度分布が均一な紫外レーザ光6を通過する空気4に照射することで、空気4を均一に除菌することができる。
また、図2-1Bに示すように、整形光学系は、複数のミラーを組み合わせたミラー型(反射型)の整形光学系であってもよい。例えば、樹脂整形ミラーの反射面として、レーザ強度分布が均一になる曲面形状であってもよい。反射面は、例えば、アルミニウム蒸着によって形成できる。これにより紫外レーザ光の反射率0.9以上を得ることが可能であり、レンズ型(透過型)の整形光学系と同等の機能を有する整形光学系を実現できる。また、高価な合成石英からなるレンズを用いないことで、低価格の整形光学系を構成することができる。
【0028】
(変形例1)
図2-2Aは、実施の形態1の変形例1に係る紫外線除菌装置の紫外レーザユニット2から除菌室筐体3に向けて照射した紫外レーザ光6の光軸を含む断面を示す概略断面図である。図2-2Bは、図2-2Aの紫外レーザユニット2と除菌室筐体3との境界部分の拡大断面図である。
図2-2A及び図2-2Bに示すように、紫外レーザユニット2で整形された平行光のうち、一部の平行光のみを除菌室筐体3に入れるようにしている。具体的には、紫外レーザユニット2で整形された平行光の口径に対して、紫外レーザユニット2の外装筐体7との境界における除菌室筐体の入口の大きさを相対的に小さくしている。例えば、図2-2Bに示すように、レーザ強度分布6bのピーク値に対して90%以上の紫外レーザ光6のみが除菌室筐体3の入口を通過できるようにしてもよい。なお、90%の数値は例示であってこれに限られない。適宜、最適な強度の紫外レーザ光6が除菌室筐体3を通過するように設定すればよい。これにより、紫外レーザ光6の強度分布が除菌室筐体3内で所定値以上確保されるので、確実に除菌できる。
【0029】
(変形例2)
図2-3Aは、実施の形態1の変形例2に係る紫外線除菌装置の紫外レーザユニット2と除菌室筐体3との間にテーパ部3bを設けた紫外線除菌装置の断面を示す概略断面図である。図2-3Bは、図2-3Aの紫外レーザユニット2と除菌室筐体3との境界部分の拡大断面図である。
図2-3A及び図2-3Bに示す変形例2では、変形例1と対比すると、紫外レーザユニット2と除菌室筐体3との間にテーパ部3bを設けて、このテーパ部3bで紫外レーザ光6の低いレーザ強度の紫外レーザ光をカットしている点で相違する。除菌室筐体3の入口を小さくするのではなく、テーパ部3bで紫外レーザ光6を適切な口径に絞ることができる。また、光軸(X方向)に対して傾斜を有するテーパ部3bとすることで、テーパ部3bで反射した低いレーザ強度の紫外レーザ光が光源側にダイレクトに戻るのを抑制できる。その一方で、テーパ部3bによって、低い強度分布の紫外レーザ光6の一部も除菌室筐体3内に導入して、除菌に活用できる。
【0030】
<除菌室筐体>
図3Aは、実施の形態1に係る紫外線除菌装置の除菌室筐体3の上面から見たX-Y平面の一断面を示す断面上面図であり、図3Bは、図3Aの実施の形態1に係る紫外線除菌装置の除菌室筐体の正面からみたZ-X平面の一断面を示す断面正面図である。
図3Aにおいて、紫外レーザユニット2から出射した平行光である紫外レーザ光6は、除菌室筐体3内を上下方向(Z方向)、水平方向(Y方向)又は光軸方向(X方向)等の任意の方向で、除菌室筐体3のいずれかの断面の長さいっぱいとなるように通過させる。つまり、図3Bでは、紫外レーザ光6は、除菌室筐体3の上下方向(Z方向)の断面いっぱいに広がってY方向からの流れを遮断するように進む。つまり、除菌室筐体3の中に照射される紫外レーザ光6は、除菌室筐体3を分割する断面のうち、いずれかの方向の長さいっぱいに紫外レーザ光6が照射される。空気4の流路は、紫外レーザ光6が上記断面のいずれかの長さにわたって照射される上記断面と交差するように構成すればよい。なお、図3Bでは、除菌室筐体3を分割するZ-X面にわたる断面いっぱいに紫外レーザ光6が照射されている。これによって、-Y方向に進む空気4の回り込みを防ぐことができ、空気4が必ず紫外レーザ光6の照射を受けるようにすることができる。
なお、除菌室筐体3が複数の流路に分割されている場合には、その一部の流路を分割する断面いっぱいに紫外レーザ光6が照射されていればよい。
【0031】
なお、図3Aでは、空気4と紫外レーザ光6とが交差する交差部において、平行光である紫外レーザ光6は、流体の進行方向に平行な平行光の幅a、流体の進行方向に垂直な平行光の幅bを有する。除菌対象の流体である空気4は、矢印方向に進んで、開口部5aから除菌室筐体3内に入り、紫外レーザ光6と必ず交差し、除菌室筐体3内から開口部5bを介して排出される。図3Bの断面正面図では、除菌室筐体3の正面全体を覆うように平行光である紫外レーザ光6が進む。このため、除菌対象の流体である空気4は、紫外レーザ光6と必ず交差する。すなわち、空気4は、除菌室筐体3内に入った後、紫外レーザ光6が除菌室筐体3の内壁に到達する前に必ず交差し、排出されることとなる。
また、紫外レーザ光6が平行光であるため、従来のように広がって強度が弱くなることもなく一定強度で流体に照射され、除菌できる。
【0032】
図1Aで述べたように、紫外線が除菌効果を有することは古くから知られている。紫外線の波長により、除菌効果は異なり、波長と除菌作用との関係は求められている。これらの関係は、例えば、寒天培地上に除菌対象物を配置し、除菌線強度(W/m)×照射時間(秒)、で表される除菌線量(J/m)を変えて照射したときの除菌状態より、実験で求められる。この除菌率と除菌線量との関係は、除菌対象の種類や環境条件によって異なり、例えば90%や99.9%除菌するのに必要な除菌線量として、それぞれの除菌対象について得られている。
【0033】
以下で、実施の形態1に係る紫外線除菌装置1を用いて、一事例として、空気中の大腸菌を除菌するのに必要な時間を求める。空気中の大腸菌を除菌するのに必要な除菌線量(J/m)は、90%除菌率時が10(J/m)、99.9%除菌率時が30(J/m)という報告がある。以下の計算では、これらの数値を用いて計算する。除菌室筐体3内に平行光で出射される紫外レーザ光6のパワーを0.1(W)、光路に垂直な断面形状として、紫外レーザ光6と流体である空気4との交差部において流体の進行方向に平行な平行光の幅a=0.005m、流体の進行方向に垂直な平行光の幅b=0.02m、すなわち断面積をa×b=0.0001(m)とする。除菌に最低必要な照射時間(秒)は、上述した次式より求められる。すなわち、
除菌線量(J/m)=除菌線強度(W/m)×照射時間(秒)
である。
90%除菌率時は、必要な除菌線量が10(J/m)であるので、
照射時間(秒)=10(J/m)/(0.1(W)/0.0001(m))=0.01(秒)
99.9%除菌率時は、必要な除菌線量が30(J/m)であるので、
照射時間(秒)=30(J/m)/(0.1(W)/0.0001(m))=0.03(秒)
である。同様に他の除菌対象についても、必要な除菌線量と、紫外レーザ光6のパワーと、平行光の断面形状とを用いて照射時間を求めることができる。
【0034】
除菌できる風量は、除菌室筐体3内で流体が紫外レーザ光6と交差する体積により決まる。これを関係式で示すと、
除菌線量(J/m)≦所定波長のレーザパワー(W/m)×照射時間(秒)
=(除菌室内レーザパワー/光軸に垂直な平行光の断面積)×(交差部における流体の進行方向に平行な平行光の幅/交差部の流体の速度)
=(除菌室内レーザパワー/光軸に垂直な平行光の断面積)×(交差部における流体の進行方向に平行な平行光の幅/(流体の単位時間あたりの流量/流体の進行方向に垂直な筐体内の交差部の断面積)) 式(1)
となる。
【0035】
図3A及び図3Bにおいて、除菌室筐体3内の長さを0.1(m)とすると、流体の進行方向に垂直な筐体内の交差部の断面積は、0.1(m)×0.02(m)=0.002(m
である。上記式(1)に上述した各数値を入れると、除菌できる流体の単位時間の流量が求まる。
例えば、90%除菌率時の除菌可能な流体の単位時間の流量は、0.001(m/秒)以下である。
また、99.9%除菌率時の除菌可能な流体の単位時間の流量は、0.0003(m/秒)以下である。したがって、小さな空間内で短時間に除菌できることになる。また、除菌対象が平行光の進行方向で重ならなければ、平行光の断面形状は同じでも、除菌室筐体3内の長さを大きくすれば、除菌できる流体の単位時間の流量も大きくなる。
【0036】
(実施の形態2)
図4A図4B、及び、図4Cは、実施の形態2に係る紫外線除菌装置のそれぞれ第1の例、第2の例、及び第3の例の除菌室筐体3の受光面近傍の断面上面図である。
図4A図4B、及び、図4Cに示す除菌室筐体3が、実施の形態1の図3Aに示す除菌室筐体と異なるのは、図4A図4B、及び、図4Cに示す除菌室筐体3の受光面21、22、23を紫外レーザ光6の光軸に対して垂直ではなく、傾けたことである。
図4Aにおいて、受光面21を傾斜させることで、紫外レーザ光6は反射して矢印方向に進むので、紫外レーザ光源8に戻り光として入射するのを防ぐことができる。紫外レーザ光源8に戻り光が入ると、レーザ発振が不安定になったり、発振部が破損することもある。一方、紫外レーザ光6は、除菌室筐体3の内壁で反射すると、内壁で一部が吸収されて、レーザ強度は小さくなる。例えば、鏡面のアルミニウムは、紫外光を約80%程度反射する。反射光が空気4と交差すると空気4を除菌するので、除菌効果が高まるという利点もある。
図4B図4Aと異なるのは、山形の受光面22にし、紫外レーザ光6を二つの光に分割したことである。これにより反射光1本あたりの光量を小さくでき、戻り光が起こっても、さらに戻り光の影響を小さくすることができる。
図4C図4Bと異なるのは、複数の山形の受光面23にしたことである。これにより、紫外レーザ光6を散乱光的に反射できるので、戻り光が起こっても、戻り光の影響を一層小さくすることができる。
なお、受光面の傾斜は、図4A図4B図4Cと垂直な方向に設けても、両方向に同時に設けてもよい。また、受光面の材料にアルミニウムなど金属以外の反射率の低い材料を用いてもよい。
【0037】
(実施の形態3)
図5Aは、実施の形態3に係る紫外線除菌装置の除菌室筐体の上面から見たX-Y平面の一断面を示す断面上面図である。図5Bは、実施の形態3に係る紫外線除菌装置の除菌室筐体の正面からみたZ-X平面の一断面を示す断面正面図である。図5Cは、実施の形態3に係る紫外線除菌装置の紫外レーザ光の光軸方向から見たY-Z平面の一断面を示す断面側面図である。
実施の形態3に係る紫外線除菌装置が実施の形態1の図3Aに示す紫外線除菌装置と異なるのは、図5Bに示すように、紫外レーザユニット32がZ方向に2段になっていることである。図5Aにおいて、紫外レーザユニット32から出射した紫外レーザ光36によって、除菌室筐体33の内部は覆われている。除菌対象の空気34は、矢印方向に除菌室筐体33内を入口37から入って出口38から排出される。図5Bの断面正面図では、入口37から入った空気34が上方(Z方向)へ向かい、除菌室筐体33内を覆う紫外レーザ光36と交差し通過して、出口38から排出される。図5Cの断面側面図では、入口37から入った空気34が上方(Z方向)へ向かい、除菌室筐体33内を覆う紫外レーザ光36と交差し通過して、出口38から排出される。この場合、入口37と出口38とは対向して設けられておらず、斜交いに設けられている。
また、紫外レーザユニット32が2つ設けられているので、除菌能力は2倍になる。2本の紫外レーザ光36は離れていても、重なってもよい。つまり、2本の紫外レーザ光36の間には空間があってもよい。紫外レーザ光36の2本の平行光は、流路方向(Z方向)と交差すればよく、2本の平行光の配置方向は、縦方向(Z方向)でも、横方向(X方向)であってもよい。紫外レーザユニット32の数を2つ以上にすると、除菌能力は一層大きくなる。
【0038】
(実施の形態4)
図6Aは、実施の形態4に係る紫外線除菌装置の除菌室筐体の上面から見たX-Y平面の一断面を示す断面上面図である。図6Bは、実施の形態4に係る紫外線除菌装置の除菌室筐体の正面からみたZ-X平面の一断面を示す断面正面図である。図6Cは、実施の形態4に係る紫外線除菌装置の紫外レーザ光の光軸方向から見たY-Z平面の一断面を示す断面側面図である。
図6A図6B及び図6Cに示す実施の形態4に係る紫外線除菌装置が、実施の形態1の図3A等に示す紫外線除菌装置や実施の形態3の図5A等に示す紫外線除菌装置と異なるのは、紫外レーザ光46の光軸と交差するように一対の窓49を設けたことである。なお、窓49は、光軸と交差していればよく、垂直に設ける必要はない。また、2つの窓49は、互いに平行である必要はない。紫外レーザユニット42側の窓49によって入口47から入る流体44を紫外レーザユニット42に浸入させないようにすることができる。水などの液体の流体44の場合、流体44が紫外レーザユニット42の中に入ると、光源が破損するなど問題が生じる。合成石英など紫外線を透過しやすい材料で窓49を設け、その間に流体44を通過させながら、紫外レーザ光46を照射することで、流体44を除菌することができる。
また、除菌室筐体43中に窓49によって形成された流路に沿って流体を通過させることで、除菌室筐体43内を通過する流体の乱れを抑制できる。つまり、紫外レーザ光46と流路とを交差させるため、紫外レーザ光6と流体との交差部では紫外レーザ光46を照射するための開口部が流路と交差する箇所に設けられる。流体は、流路と交差する開口部があると、その開口部付近で乱れを生じる。上記のように紫外レーザ光46を照射するための開口部に窓49を設けることで、開口部付近で流体が乱れないようにすることができる。
なお、窓49は、少なくとも紫外レーザユニット42側にあればよく、紫外レーザユニット42から遠い方は無くてもよい。
【0039】
(実施の形態5)
図7Aは、実施の形態5に係る紫外線除菌装置の除菌室筐体の上面から見たX-Y平面の一断面を示す断面上面図である。図7Bは、実施の形態5に係る紫外線除菌装置の除菌室筐体の正面からみたZ-X平面の一断面を示す断面正面図である。図7Cは、実施の形態5に係る紫外線除菌装置の紫外レーザ光の光軸方向から見たY-Z平面の一断面を示す断面側面図である。図7Dは、図7Cの2つの窓の間のレーザ強度分布の一例を示す概略図である。
図7A図7B及び図7Cに示す実施の形態5に係る紫外線除菌装置が、実施の形態4の図6A等に示す紫外線除菌装置と異なるのは、除菌室筐体53を挟んで2つの紫外レーザユニット52a、52bを向かい合わせて設けたことである。流体54が液体の場合、空気中と異なり、水中では紫外光の減衰が大きい。例えば、清澄な水では厚さ5cmで照度が1/3に、河川水では厚さ1cmで照度が1/3になる。したがって、紫外レーザ光56の進行方向でレーザ強度が大きく低下するので、レーザ強度の低下を補うため、紫外レーザユニット52a、52bを適切な間隔で向かい合わせて設置し、窓59間で流体54と交差する紫外レーザ光56のレーザ強度を一定にする。これにより、2枚の窓59間の除菌能力は一定になる。
【0040】
また、2つの紫外レーザユニット52a、52bの光軸は、例えば、互いに一致するように対向させる。流体が液体であって、入口から出口に平行な流束で構成される整流であれば、紫外レーザ光56に曝されずに回避して通過する流体はないので、その場合には2つの紫外レーザユニット52a、52bの光軸を合わせる必要はない。
除菌に使われる紫外レーザ光56の強度分布は、図7Dの例に示すように、対抗する2つのレーザ強度分布を足し合わせたものになる。足し合わせたレーザ強度の最も小さい場所の線量が、除菌に必要な値を超えるようにすればよい。なお、図7Dの例では、それぞれの紫外レーザユニット52a、52bのレーザ強度は、窓59から離れるにつれて線形的に減衰している。この場合には、2つの窓59の間で合計のレーザ強度が一定となるが、この例に限られない。
【0041】
なお、2つの紫外レーザユニット52a、52bを向かい合わせて設けた場合、一方の紫外レーザユニット52aから出射した紫外レーザ光56が反対側の紫外レーザユニット52bに入って、光源が破損するなどの問題を生じることが考えられる。そこで、例えば、2枚の窓59の間隔を適切にし、紫外レーザ光56が反対側の窓59に到達した時点で、窓59間でレーザ強度が十分小さくなるようにしておいてもよい。これによって、反対側の紫外レーザユニット52bに紫外レーザ光56が入って、光源が破損するなどの問題を起こすことは無い。また、2つの紫外レーザユニット52a、52bを流体54が除菌されずに回り込まないように流体54の進行方向に相対的に位置をずらし、紫外レーザユニット52bが対向しないようにしてもよい。また、2枚の窓59は、一方の窓からの紫外レーザ光56が他方の窓59に減衰して到達した場合のレーザ強度が、ピーク値の1/e以下になる間隔にすれば十分小さいので、他方のレーザ光源に入っても強いレーザ光で破損するのを防げる。
【0042】
なお、本開示においては、前述した様々な実施の形態及び/又は実施例のうちの任意の実施の形態及び/又は実施例を適宜組み合わせることを含むものであり、それぞれの実施の形態及び/又は実施例が有する効果を奏することができる。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明に係る紫外線除菌装置は、さまざまな流体を小さな空間内で短時間に除菌することを可能にし、除菌以外の紫外線を利用した化学反応などの加工用途にも適用できる。
【符号の説明】
【0044】
1 紫外線除菌装置
2、32、42、52a、52b 紫外レーザユニット
3、33、43、53 除菌室筐体
4、34 空気
5 開口部
6、36、46、56 紫外レーザ光
7 外装筐体
8 紫外レーザ光源
9 基台
10 整形光学系
11 シリンドリカルレンズ
21、22、23 受光面
37、47、57 入口
38、48、58 出口
44、54 流体(水)
49、59 窓
62a 紫外レーザユニット52aのレーザ強度分布
62b 紫外レーザユニット52bのレーザ強度分布
図1A
図1B
図2-1A】
図2-1B】
図2-2A】
図2-2B】
図2-3A】
図2-3B】
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図7C
図7D
図8