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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023156926
(43)【公開日】2023-10-25
(54)【発明の名称】部品実装装置および部品認識方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 13/08 20060101AFI20231018BHJP
【FI】
H05K13/08 Q
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022066586
(22)【出願日】2022-04-13
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】溝上 大輔
(72)【発明者】
【氏名】加藤 秀明
【テーマコード(参考)】
5E353
【Fターム(参考)】
5E353CC05
5E353EE24
5E353EE29
5E353JJ02
5E353KK01
5E353KK11
5E353QQ16
(57)【要約】
【課題】部品認識カメラの画角よりも大きい部品の撮像効率を向上させる。
【解決手段】部品実装装置は、部品を保持するヘッドと、ヘッドにより保持され、画角内を通過する部品を下方から撮像する撮像部と、撮像部により撮像された撮像画像を用いて、部品を認識する認識部と、ヘッドが撮像部の上方を通過する回数を決定する決定部と、認識部による認識結果に基づいて、部品を基板上に装着する駆動部と、を備え、決定部は、部品の水平面の隣り合う2辺のうちヘッドが撮像部の上方を通過する第1方向に略直交する一方の辺の長さと、第1方向に略直交する画角の画角幅とに基づいて、第1のスキャン回数を決定し、駆動部は、決定された第1のスキャン回数に基づいて、撮像部の上方でヘッドを移動する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品を保持するヘッドと、
前記ヘッドにより保持され、画角内を通過する前記部品を下方から撮像する撮像部と、
前記撮像部により撮像された撮像画像を用いて、前記部品を認識する認識部と、
前記ヘッドが前記撮像部の上方を通過する回数を決定する決定部と、
前記認識部による認識結果に基づいて、前記部品を基板上に装着する駆動部と、を備え、
前記決定部は、前記部品の水平面の隣り合う2辺のうち前記ヘッドが前記撮像部の上方を通過する第1方向に略直交する一方の辺の長さと、前記第1方向に略直交する前記画角の画角幅とに基づいて、第1のスキャン回数を決定し、
前記駆動部は、決定された前記第1のスキャン回数に基づいて、前記撮像部の上方で前記ヘッドを移動する、
部品実装装置。
【請求項2】
前記決定部は、
前記部品の前記2辺のうち他方の辺の長さと、前記画角幅とに基づいて、第2のスキャン回数をさらに算出し、
算出された前記第1のスキャン回数と前記第2のスキャン回数とに基づいて、前記部品のスキャン回数と、前記撮像部により先にスキャンされる先頭の辺とを決定し、
前記駆動部は、
決定された前記先頭の辺が前記第1方向に略直交する角度に前記ヘッドを回転し、
前記スキャン回数に基づいて、前記撮像部の上方で前記ヘッドを移動する、
請求項1に記載の部品実装装置。
【請求項3】
前記決定部は、
算出された前記第1のスキャン回数が前記第2のスキャン回数よりも多い場合、前記スキャン回数を前記第2のスキャン回数に決定して、前記先頭の辺を前記他方の辺に決定し、
前記駆動部は、
前記他方の辺が前記第1方向に略直交する角度に前記ヘッドを回転し、
前記第2のスキャン回数に基づいて、前記撮像部の上方で前記ヘッドを移動する、
請求項2に記載の部品実装装置。
【請求項4】
前記決定部は、
算出された前記第1のスキャン回数が前記第2のスキャン回数よりも少ない場合、前記スキャン回数を前記第1のスキャン回数に決定して、前記先頭の辺を前記一方の辺に決定し、
前記駆動部は、
前記第1のスキャン回数に基づいて、前記撮像部の上方で前記ヘッドを移動する、
請求項2に記載の部品実装装置。
【請求項5】
前記決定部は、
算出された前記第1のスキャン回数と前記第2のスキャン回数とが同じである場合、前記スキャン回数を前記第1のスキャン回数に決定して、前記先頭の辺を、前記基板上に実装される前記部品の実装角度に対応するいずれか一方の辺に決定し、
前記駆動部は、
決定された前記いずれか一方の辺が前記第1方向に略直交する角度に前記ヘッドを回転する、
請求項2に記載の部品実装装置。
【請求項6】
基板上に部品を装着する部品実装装置が行う部品認識方法であって、
ヘッドにより保持された前記部品の水平面の隣り合う2辺のうち前記ヘッドがカメラの上方を通過する第1方向に略直交する一方の辺の長さと、前記第1方向に略直交する前記カメラの画角の画角幅とに基づいて、第1のスキャン回数を決定し、
決定された前記第1のスキャン回数に基づいて、前記カメラの上方で前記ヘッドを移動し、
前記画角内を通過する前記部品を下方から撮像し、
撮像された撮像画像を用いて、前記部品を認識する、
部品認識方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、部品実装装置および部品認識方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ノズルに保持された電子部品を照明手段によって照明し、撮像手段によって撮像して電子部品の画像認識を行う電子部品認識装置がある。照明手段は、異なる位置に配置された複数の光源を有し、これらの光源から照射される照明光が所定照射部位以外の部位に照射されることを制限する遮光手段を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-94299号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、近年、電子部品の大型化,多品種化により、撮像手段(つまり、部品認識カメラ)の画角よりに収まらない大きさの電子部品が使用されることがある。このような場合、電子部品認識装置は、同一の電子部品を複数回撮像する必要があるが、電子部品の大きさに基づく撮像回数を決定することは想定されていない。
【0005】
本開示は、上述した従来の事情に鑑みて案出され、部品認識カメラの画角よりも大きい部品の撮像効率を向上させる部品実装装置および部品認識方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、部品を保持するヘッドと、前記ヘッドにより保持され、画角内を通過する前記部品を下方から撮像する撮像部と、前記撮像部により撮像された撮像画像を用いて、前記部品を認識する認識部と、前記ヘッドが前記撮像部の上方を通過する回数を決定する決定部と、前記認識部による認識結果に基づいて、前記部品を基板上に装着する駆動部と、を備え、前記決定部は、前記部品の水平面の隣り合う2辺のうち前記ヘッドが前記撮像部の上方を通過する第1方向に略直交する一方の辺の長さと、前記第1方向に略直交する前記画角の画角幅とに基づいて、第1のスキャン回数を決定し、前記駆動部は、決定された前記第1のスキャン回数に基づいて、前記撮像部の上方で前記ヘッドを移動する、部品実装装置を提供する。
【0007】
また、本開示は、基板上に部品を装着する部品実装装置が行う部品認識方法であって、ヘッドにより保持された前記部品の水平面の隣り合う2辺のうち前記ヘッドがカメラの上方を通過する第1方向に略直交する一方の辺の長さと、前記第1方向に略直交する前記カメラの画角の画角幅とに基づいて、第1のスキャン回数を決定し、決定された前記第1のスキャン回数に基づいて、前記カメラの上方で前記ヘッドを移動し、前記画角内を通過する前記部品を下方から撮像し、撮像された撮像画像を用いて、前記部品を認識する、部品認識方法を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、部品認識カメラの画角よりも大きい部品の撮像効率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態1に係る部品実装装置の構成例を説明する上面図
図2】実施の形態1に係る部品実装装置の構成例を説明する側面図
図3】実施の形態1に係る部品実装装置の内部構成例を説明する図
図4】部品認識カメラの画角およびスキャン範囲の一例を説明する図
図5】部品装着手順の一例を説明する図
図6】スキャン回数=3回の場合のスキャン範囲および実装ヘッドの移動軌跡の一例を説明する図
図7】実施の形態1に係る部品実装装置の動作手順例を説明する図
図8】スキャン動作決定テーブルの一例を示す図
図9】スキャン回数=1回の場合における部品のスキャン例を説明する図
図10】スキャン回数=2回の場合における部品のスキャン例を説明する図
図11】スキャン回数=3回の場合における部品のスキャン例を説明する図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、適宜図面を参照しながら、本開示に係る部品実装装置および部品認識方法を具体的に開示した実施の形態を詳細に説明する。ただし、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、すでによく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。また、添付図面のそれぞれは符号の向きに従って参照するものとする。なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
【0011】
例えば、実施の形態でいう「部」または「装置」とは単にハードウェアによって機械的に実現される物理的構成に限らず、その構成が有する機能をプログラムなどのソフトウェアにより実現されるものも含む。また、1つの構成が有する機能が2つ以上の物理的構成により実現されても、または2つ以上の構成の機能が例えば1つの物理的構成によって実現されていてもかまわない。
【0012】
次に、図1および図2のそれぞれを参照して、部品実装装置1の構成について説明する。図1は、実施の形態1に係る部品実装装置1の構成例を説明する上面図である。図2は、実施の形態1に係る部品実装装置1の構成例を説明する側面図である。
【0013】
なお、実施の形態1に係る部品実装装置1は、基板PWを搬送する一対の基板搬送機構13の両側方に一対の部品供給機構15のそれぞれを備えるが、片側のみに備えてもよい。さらに、実施の形態に係る部品実装装置1は、1つの基板を搬送可能なシングルレーンの構成を有する例を示すが、2つの基板のそれぞれを同時に搬送可能なデュアルレーンの構成を有してもよい。
【0014】
また、実施の形態に係る部品実装装置1は、基板PWに実装される基板実装用の部品Pを供給する方法として、部品Pが収納されたキャリヤテープを使用する例について説明する。しかし、部品Pを供給する方法は、キャリヤテープに限定されず、例えば部品が収納されたパレットを使用してもよいし、キャリヤテープとパレットとを併用してもよい。なお、部品実装装置1は、キャリヤテープを使用する場合には、部品供給機構15にテープフィーダを含む構成となり、パレットを使用する場合には、部品供給機構15にトレイフィーダを含む構成となる。
【0015】
部品実装装置1は、基板PWに各種の部品Pを実装した実装基板を製造する実装基板製造ラインに少なくとも1台が設置される。部品実装装置1は、実装基板製造ラインの上流から搬送された基板PW上の所定の位置に1以上の部品Pを実装して、実装基板製造ラインの下流に搬出する。
【0016】
部品実装装置1は、基板搬送機構13と、部品供給機構15と、テープ送り機構29と、部品実装機構23と、制御部40と、を含んで構成される。
【0017】
基板搬送機構13は、実装基板製造ラインの上流から搬送された基板PWを基台12上の所定の位置に搬送する。基板搬送機構13は、部品Pの実装が完了した基板PWを実装基板製造ラインの下流に搬出する。
【0018】
部品供給機構15は、基板PW上に実装される少なくとも1種の部品P(例えば、IC(Integrated Circuit)、トランジスタ、コンデンサ等の電子部品、またはBGA部品)等を供給する。部品供給機構15は、基台12等から構成される実装機本体11を有する。
【0019】
部品実装機構23は、部品供給機構15により供給された部品Pを基板PW上に実装する。部品実装機構23は、Y軸ビーム24と、X軸ビーム25と、実装ヘッド26とを含んで構成される。
【0020】
制御部40(図3参照)は、基板搬送機構13、部品供給機構15、テープ送り機構29、および部品実装機構23のそれぞれを制御する。なお、制御部40は、部品実装装置1の基台12の内部に収納される。
【0021】
実装機本体11の基台12の中央部には、図1に示すX方向(基板PWの搬送方向)に沿って基板搬送機構13が配設される。基板搬送機構13は、X方向に沿って延設される一対の搬送コンベア14を有する。基板搬送機構13は、一対の搬送コンベア14の上に載置される基板PWを搬送して所定の実装作業位置で位置決めして保持する。
【0022】
基板搬送機構13の前後両側(図1の紙面で上下両側、図2の紙面で左右両側)には、前後一対の部品供給機構15のそれぞれが対向して配設される。一対の部品供給機構15のそれぞれは、スロット17が設けられたフィーダベース16を有する。スロット17は、パーツフィーダとして複数のテープフィーダ18のそれぞれが並列に実装される。
【0023】
また、部品実装装置1は、部品供給機構15を有する。部品供給機構15は、複数のリールストック部(不図示)を備える台車20、を含んで構成される。
【0024】
複数のリールストック部のそれぞれは、複数のリール21のそれぞれを収容する。複数のリールストック部のそれぞれは、制御部40の制御により駆動されるテープ送り機構29(不図示)によって、収容されたリール21のそれぞれから部品Pが収容されたキャリヤテープ22を引き出して、部品供給機構15のテープフィーダ18にテープ送りすることで、部品Pの供給を実行する。これにより、部品供給機構15のテープフィーダ18は、キャリヤテープ22をテープ送り方向にピッチ送りすることにより、部品実装機構23の実装ヘッド26の部品Pの取り出し(ピックアップ)位置に部品Pを供給する。
【0025】
部品実装機構23は、基台12の上方(Z方向)に配設されており、部品供給機構15の部品供給位置と、基板PW上の所定の部品実装位置との間で移動可能に構成される。具体的には、部品実装機構23は、互いに直交配置されるX軸ビーム25およびY軸ビーム24のそれぞれによって、X方向およびY方向に沿う方向に移動自在となる。
【0026】
基台12の上面には、Y軸ビーム24がY方向に沿って配設される。また、前後一対のX軸ビーム25のそれぞれがX方向に沿って配設されており、Y方向に沿ってスライド移動可能にY軸ビーム24のそれぞれに取り付けられる。
【0027】
また、前後一対のX軸ビーム25のそれぞれの先端部には、実装ヘッド26がX方向に沿ってスライド移動可能に取り付けられる。すなわち、実施の形態1における部品実装装置1は、部品実装機構23に搭載された実装ヘッド26が、X軸ビーム25およびY軸ビーム24によって互いに独立に移動可能に設けられる。これにより、実装ヘッド26は基板PWの表面と略平行する平面上、つまり水平面(XY平面)において任意に位置決めされる。なお、X軸ビーム25およびY軸ビーム24のそれぞれは、いずれもリニアガイド駆動機構により構成される。
【0028】
前後一対の部品供給機構15と基板搬送機構13との間には、部品認識カメラ28が配設される。実装ヘッド26は、部品供給機構15から部品Pを取り出して保持した状態の吸着ノズル27(下述参照)が部品認識カメラ28の上方をX軸に沿う方向(以降、「部品通過方向」と表記)に通過し、基板PW上へ移動する。なお、部品通過方向は、X軸に沿う方向に限定されないことは言うまでもない。
【0029】
部品認識カメラ28は、吸着ノズル27に吸着保持された部品Pを所定のタイミングで所定回数撮像する。部品認識カメラ28は、撮像された撮像画像を制御部40に出力する。制御部40は、部品認識カメラ28から出力された撮像画像に映る部品Pを画像処理して部品認識処理を実行することにより、吸着ノズル27により吸着保持された部品Pの識別、不良の有無、あるいは保持姿勢等を判定する。
【0030】
また、前後一対の部品供給機構15と基板搬送機構13との間には、ノズルホルダ38および廃棄ボックス37がさらに配設される。ノズルホルダ38は、実装ヘッド26の吸着ノズル27を保持対象の部品Pに対応して複数種類収納する。実装ヘッド26をノズルホルダ38にアクセスさせて所定のノズル交換動作を実行させることにより、実装ヘッド26には保持対象に適した吸着ノズル27が装着される。廃棄ボックス37は、箱状に形成されて内部空間を有し、部品認識処理に基づいて、内部空間に不良であると判定された部品P等が廃棄される。
【0031】
次に、図3を参照して、部品実装装置1の制御部40の機能について説明する。図3は、実施の形態1に係る部品実装装置1の内部構成例を説明する図である。
【0032】
制御部40は、例えばCPU(Central Processing unit)またはFPGA(Field Programmable Gate Array)を用いて構成され、記憶部41と協働して、各種の処理および制御を行う。具体的には、制御部40は、記憶部41に保持されたプログラムおよびデータを参照し、そのプログラムを実行することにより、各部の機能を実現する。ここでいう各部は、例えばスキャン回数・方向決定部45、機構駆動部46、および撮像処理部47等である。
【0033】
制御部40は、これら各部により、部品Pをスキャン(撮像)するための部品実装機構23および部品認識カメラ28のそれぞれの制御動作を決定する。制御部40は、決定された部品実装機構23および部品認識カメラ28のそれぞれの制御動作に基づいて、部品実装機構23、部品供給機構15、および部品認識カメラ28のそれぞれを制御して、基板PW上への部品Pの実装を実行する。
【0034】
記憶部41は、例えば制御部40の各処理を実行する際に用いられるワークメモリとしてのRAM(Random Access Memory)と、制御部40の動作を規定したプログラムおよびデータを格納するROM(Read Only Memory)とを有する。RAMには、制御部40により生成あるいは取得されたデータもしくは情報が一時的に保存される。ROMには、制御部40の動作を規定するプログラムが書き込まれている。記憶部41は、実装データ42、部品データ43、画角情報44、スキャン動作決定テーブルTB1等を記憶する。
【0035】
実装データ42は、基板PWに実装される部品Pごとの実装位置と、実装角度情報42Aとを含むデータである。ここでいう実装角度情報は、基板PWに対する部品Pの実装角度の情報である。
【0036】
部品データ43は、基板PWに実装される部品Pを識別可能な識別情報、部品Pごとの部品サイズ情報43A、を含むデータである。
【0037】
画角情報44は、部品認識カメラ28の画角情報44である。画角情報44は、実装ヘッド26による部品Pの搬送高さで、部品Pを下方から撮像する部品認識カメラ28の画角CM0(図4参照)の画角幅A0に関する情報を含む。
【0038】
スキャン回数・方向決定部45は、記憶部41の実装データ42に記憶された実装角度情報42Aと、部品データ34の部品サイズ情報43Aとに基づいて、実装ヘッド26により吸着され、基板PW上へ実装される部品Pのスキャン回数と、スキャン方向(スキャン時の部品Pの保持姿勢)とを決定する。スキャン回数・方向決定部45は、決定されたスキャン回数の情報と、スキャン方向の情報とを機構駆動部46および撮像処理部47のそれぞれに出力する。
【0039】
なお、ここでいうスキャン回数は、実装ヘッド26により部品Pを部品認識カメラ28の上方を通過させる回数である。
【0040】
機構駆動部46は、制御部40から出力された制御指令に基づいて、部品実装機構23、基板搬送機構13、およびテープ送り機構29等の各種機構を駆動させる。また、機構駆動部46は、スキャン回数・方向決定部45から出力されたスキャン回数の情報と、スキャン方向の情報とに基づいて、部品実装機構23を駆動させる。
【0041】
具体的に、機構駆動部46は、部品取り出し位置から基板PW上の所定の部品実装位置までの部品Pの搬送と、搬送途中での部品Pの部品認識処理とを実行可能なY軸ビーム24およびX軸ビーム25のそれぞれの駆動量を決定する。なお、ここでいう部品実装機構23は、基板PWに部品Pを実装するための機構であって、Y軸ビーム24と、X軸ビーム25と、実装ヘッド26とを含んで構成される。
【0042】
撮像処理部47は、部品認識カメラ28および基板認識カメラ36のそれぞれの制御と、部品認識カメラ28および基板認識カメラ36のそれぞれにより撮像された撮像画像の画像処理とを実行する。撮像処理部47は、カメラ制御部47A、および部品認識部47Bのそれぞれの機能を実現する。
【0043】
カメラ制御部47Aは、スキャン回数・方向決定部45から出力された制御指令に基づいて、部品認識カメラ28を制御し、部品認識カメラ28上を通過する部品Pを撮像させる。また、カメラ制御部47Aは、基板認識カメラ36を制御し、基板搬送機構13により所定の基板搬送位置に搬送された基板PWを撮像させる。
【0044】
部品認識部47Bは、部品認識カメラ28から出力された撮像画像を画像処理し、実装される部品Pの不良の有無、保持姿勢等を認識する部品認識処理を実行する。部品認識部47Bは、部品認識処理の結果、部品Pが不良であると判定した場合、部品Pの廃棄を要求する制御指令を生成して、機構駆動部46に出力する。
【0045】
以降の説明では、図1の紙面下側(Y方向と逆方向)に配置された部品実装機構23により実行される部品実装処理について説明し、図1の紙面上側(Y方向)に配置された部品実装機構23により実行される部品実装処理の説明を省略する。
【0046】
次に、図4を参照して、部品認識カメラ28の画角CM0、および部品認識カメラ28のスキャン範囲SC0について説明する。図4は、部品認識カメラ28の画角CM0およびスキャン範囲SC0の一例を説明する図である。なお、図4に示す画角CM0と、スキャン範囲SC0とは同じ大きさ(範囲)であってもよい。
【0047】
部品認識カメラ28は、略矩形状の画角CM0を有する。画角CM0は、部品通過方向と直交する方向に画角幅A0を有する範囲である。部品P0は、部品通過方向に長さX0、部品通過方向と略直交する方向に長さY0の大きさを有する。
【0048】
このような場合、部品認識カメラ28は、実装ヘッド26の吸着ノズル27により吸着保持された部品Pが画角CM0内を通過する間に、部品Pを撮像する。部品認識カメラ28は、撮像された少なくとも1枚の撮像画像を撮像処理部47に出力する。なお、部品認識カメラ28の撮像回数は、部品Pの部品通過方向に沿う長さX0に対応して決定されるスキャン区間L(図6参照)に基づいて決定され、スキャン回数と異なる回数であってよい。
【0049】
次に、図5を参照して、部品取り出し位置から所定の部品実装位置までの部品装着手順について説明する。図5は、部品装着手順の一例を説明する図である。なお、図5では、一例として部品Pを3回スキャンする場合の部品装着手順について説明する。
【0050】
機構駆動部46は、スキャン回数・方向決定部45から出力されたスキャン回数およびスキャン方向のそれぞれの情報に基づいて、テープ送り機構29と部品実装機構23とを駆動させる。機構駆動部46は、実装ヘッド26を部品取り出し位置まで移動させた後、吸着ノズル27で部品Pを吸着保持して取り出す(図5に示す部品取り出し処理)。
【0051】
機構駆動部46は、部品認識カメラ28上で実装ヘッド26を部品通過方向(X方向)に移動させる。撮像処理部47は、上方を通過する部品Pを下方から撮像して、1回目のスキャン処理を実行する。部品認識カメラ28は、1回目のスキャン処理で撮像された少なくとも1枚の撮像画像を撮像処理部47に出力する。
【0052】
機構駆動部46は、部品通過方向への1回目の移動が完了した後、所定の基板搬送位置に搬送された基板PWに向かって所定距離(図6に示す距離D0)だけ実装ヘッド26を移動させる。機構駆動部46は、部品認識カメラ28上で実装ヘッド26を部品通過方向(X方向と逆方向)に移動させる。撮像処理部47は、上方を通過する部品Pを下方から撮像して、2回目のスキャン処理を実行する。部品認識カメラ28は、2回目のスキャン処理で撮像された少なくとも1枚の撮像画像を撮像処理部47に出力する。
【0053】
機構駆動部46は、部品通過方向への2回目の移動が完了した後、所定の基板搬送位置に搬送された基板PWに向かって所定距離(図6に示す距離D)だけ実装ヘッド26を再度移動させる。機構駆動部46は、部品認識カメラ28上で実装ヘッド26を部品通過方向(X方向)に移動させる。撮像処理部47は、上方を通過する部品Pを下方から撮像して、3回目のスキャン処理を実行する。部品認識カメラ28は、3回目のスキャン処理で撮像された少なくとも1枚の撮像画像を撮像処理部47に出力する。
【0054】
なお、部品認識カメラ28は、すべてのスキャン処理(図5に示す例では3回)が完了した後に、すべてのスキャン処理で撮像されたすべての撮像画像をまとめて撮像処理部47に出力してもよい。
【0055】
機構駆動部46は、撮像処理部47が部品認識カメラ28から出力された撮像画像に基づいて、部品Pが不良でないと判定した場合、実装データ42に基づく所定の部品実装位置に実装ヘッド26を移動させて、部品Pを実装させる。
【0056】
次に、図6を参照して、部品認識カメラ28により撮像されてスキャンされるスキャン範囲SC10について説明する。図6は、スキャン回数=3回の場合のスキャン範囲SC10および実装ヘッド26の移動軌跡の一例を説明する図である。図6に示す矢印は、実装ヘッド26(つまり、部品P)の移動軌跡を示す。
【0057】
機構駆動部46は、部品認識カメラ28上で略矩形状を描くように実装ヘッド26を移動させることで、部品認識カメラ28により部品Pの全体をスキャン可能にする。具体的に、機構駆動部46は、部品通過方向にスキャン区間Lだけ実装ヘッド26を移動させ、X方向と略直交する方向に距離Dだけ実装ヘッド26を移動させ、さらに、部品通過方向と逆方向にスキャン区間Lだけ実装ヘッド26を移動させることで、部品Pの未スキャン範囲をスキャンさせる。なお、スキャン区間Lは、部品通過方向における画角CM0の長さと、部品通過方向における部品Pの長さX0(大きさ)に基づいて決定される距離(長さ)である。
【0058】
スキャン範囲SC10は、3回のスキャン処理のそれぞれでスキャンされたスキャン範囲の全範囲を示す。部品認識カメラ28は、1回のスキャン処理で画角幅A0、スキャン区間Lで示す1つのスキャン範囲を撮像する。
【0059】
図6に示す例において、部品認識カメラ28は、1回目のスキャン処理でスキャン範囲SC11を撮像し、2回目のスキャン処理でスキャン範囲SC12を撮像し、3回目のスキャン処理でスキャン範囲SC13を撮像する。
【0060】
3つのスキャン範囲SC11~SC13のそれぞれは、連続する2つのスキャン処理でスキャンされる2つのスキャン範囲のそれぞれのうち一部が重複するように撮像される。例えば、1回目のスキャン範囲SC11と、2回目のスキャン範囲SC12とは、スキャン範囲SC14だけ重複する。スキャン範囲SC14は、スキャン範囲SC11およびスキャン範囲SC12のそれぞれの画角幅A0が重複幅E0だけ重複する。同様に、2回目のスキャン範囲SC12と、3回目のスキャン範囲SC13とは、スキャン範囲SC15だけ重複する。スキャン範囲SC15は、スキャン範囲SC12およびスキャン範囲SC13のそれぞれの画角幅A0が重複幅E0だけ重複する。
【0061】
次に、図7および図8のそれぞれを参照して、実施の形態1に係る部品実装装置1の動作手順について説明する。図7は、実施の形態1に係る部品実装装置1の動作手順例を説明する図である。図8は、スキャン動作決定テーブルTB1の一例を示す図である。なお、本実施の形態1に係る部品実装装置1の動作手順では、スキャン回数が最大3回である場合の動作手順例について説明するが、スキャン回数は、4回以上実行可能であってもよいことは言うまでもない。
【0062】
なお、図7に示すフローチャート、および図8に示すスキャン動作決定テーブルTB1において、「X」は、図8に示す「長辺の長さ」に対応し、部品通過方向(つまり、X方向)に沿う部品Pの長さを示す。また、「Y」は、図8に示す「短辺の長さ」に対応し、部品通過方向に略直交する方向(つまり、Y方向)に沿う部品Pの長さを示す。
【0063】
また、図7に示すフローチャートにおける「実装角度認識」は、吸着ノズル27により吸着保持された部品Pの保持姿勢(角度)が、部品Pの実装角度情報42Aが示す部品Pの実装角度に等しい状態で、部品認識カメラ28による撮像(スキャン)を実行することを示す。このような場合、部品実装装置1は、部品認識処理により、スキャン時における部品Pの保持姿勢(角度)と、基板PW上に実装される部品Pの実装角度との角度差を算出できる。部品実装装置1は、部品Pの実装前に、算出された角度差に基づく部品Pの保持姿勢(角度)の補正を実行できる。
【0064】
スキャン動作決定テーブルTB1に示す画角幅A0は、部品認識カメラ28の画角幅A0である。つまり、部品Pの長さY0≦画角幅A0である場合、部品実装装置1は、スキャン回数「1回」で部品Pをスキャンできる。さらに、部品Pの長さX0≦画角幅A0である場合、部品実装装置1は、スキャン方向が「実装角度」(つまり、部品Pを吸着保持した状態)、かつ、スキャン回数「1回」で部品Pをスキャンできる。
【0065】
また、画角幅B0は、部品認識カメラ28により2回スキャン(撮像)された時のすべてのスキャン範囲を1つの画角とする画角幅であって、画角幅A0よりも大きく(B0>A0)、かつ、部品認識カメラ28の画角幅A0×2-重複幅E0以下である((2×A0-E0)≧B0)。つまり、部品Pの長さY0≦画角幅B0である場合、部品実装装置1は、スキャン回数「2回」で部品Pをスキャンできる。さらに、部品Pの長さX0≦画角幅B0である場合、部品実装装置1は、スキャン方向が「実装角度」(つまり、部品Pを吸着保持した状態)、かつ、スキャン回数「2回」で部品Pをスキャンできる。
【0066】
同様に、画角幅C0は、部品認識カメラ28により3回スキャン(撮像)された時のすべてのスキャン範囲を1つの画角とする画角幅であって、画角幅B0よりも大きく(C0>B0)、かつ、部品認識カメラ28の画角幅A0×3-重複幅E0×2以下である((3×A0-2×E0)≧C0)。つまり、部品Pの長さY0≦画角幅C0である場合、部品実装装置1は、スキャン回数3回で部品Pをスキャンできる。さらに、部品Pの長さX0≦画角幅C0である場合、部品実装装置1は、スキャン方向が「実装角度」(つまり、部品Pを吸着保持した状態)、かつ、スキャン回数「3回」で部品Pをスキャンできる。
【0067】
機構駆動部46は、部品実装機構23を駆動させて、部品取り出し位置に供給された部品Pを吸着ノズル27で吸着し、取り出す(St11)。
【0068】
スキャン回数・方向決定部45は、吸着された部品Pの実装データ42の実装角度情報42Aと、部品データ43の部品サイズ情報43Aと、部品認識カメラ28の画角情報44とに基づいて、部品Pのスキャン回数およびスキャン時の部品Pの保持姿勢(角度)を決定する。
【0069】
スキャン回数・方向決定部45は、部品通過方向に略直交する部品Pの長さY0が画角幅A0以下であるか否かを判定する(St12)。スキャン回数・方向決定部45は、ステップSt12において、部品Pの長さY0が、部品認識カメラ28の画角幅A0に収まるか否か、つまり、1回のスキャン処理で部品Pの全体をスキャン可能であるか否かを判定する。
【0070】
スキャン回数・方向決定部45は、ステップSt12の処理において、部品Pの長さY0が画角幅A0以下であると判定した場合(St12,YES)、部品通過方向に沿う部品Pの長さX0が画角幅A0以下であるか否かを判定する(St13)。スキャン回数・方向決定部45は、ステップSt13において、部品Pの長さX0が、部品認識カメラ28の画角幅A0に収まるか否か、つまり、吸着ノズル27に吸着された部品Pの保持姿勢(角度)を、基板PW上に実装される部品Pの実装角度に回転させた状態でスキャン処理を実行可能であるか否かを判定する。
【0071】
スキャン回数・方向決定部45は、ステップSt13の処理において、部品Pの長さX0が画角幅A0以下であると判定した場合(St13,YES)、スキャン方向を「実装角度」、スキャン回数を「1回」に決定する(St14)。スキャン回数・方向決定部45は、決定されたスキャン方向の情報と、スキャン回数の情報とを機構駆動部46および撮像処理部47に出力する。
【0072】
機構駆動部46は、スキャン回数・方向決定部45から出力されたスキャン方向の情報と、スキャン回数の情報とに基づいて、吸着ノズル27に吸着保持された部品Pを、部品Pの実装角度情報42Aに基づく実装角度に回転させた後、部品認識カメラ28の上方を部品通過方向に1回通過させる。
【0073】
撮像処理部47は、スキャン回数・方向決定部45から出力されたスキャン回数の情報と、部品Pの部品サイズ情報43Aとに基づいて、部品認識カメラ28の上方を通過する部品Pを1回スキャン(撮像)させる。
【0074】
機構駆動部46は、撮像処理部47による部品認識処理の結果、部品Pが不良でないと判定された場合、基板PW上の所定の部品実装位置に部品Pを実装する(St16A)。
【0075】
一方、スキャン回数・方向決定部45は、ステップSt13の処理において、部品Pの長さX0が画角幅A0以下でないと判定した場合(St13,NO)、スキャン方向を「現在の保持姿勢(角度)」、スキャン回数を「1回」に決定する(St15)。スキャン回数・方向決定部45は、決定されたスキャン方向の情報と、スキャン回数の情報とを機構駆動部46および撮像処理部47に出力する。
【0076】
機構駆動部46は、スキャン回数・方向決定部45から出力されたスキャン方向の情報と、スキャン回数の情報とに基づいて、吸着ノズル27に吸着保持された部品Pを部品認識カメラ28の上方を部品通過方向に1回通過させる。
【0077】
撮像処理部47は、スキャン回数・方向決定部45から出力されたスキャン回数の情報と、部品Pの部品サイズ情報43Aとに基づいて、部品認識カメラ28の上方を通過する部品Pを1回スキャン(撮像)させる。
【0078】
機構駆動部46は、撮像処理部47により部品認識処理の結果、部品Pが不良でないと判定された場合、吸着ノズル27に吸着された部品Pの保持姿勢(角度)と、部品Pの実装角度情報42Aとに基づいて、実装角度に回転させた後、基板PW上の所定の部品実装位置に部品Pを実装する(St16B)。
【0079】
スキャン回数・方向決定部45は、ステップSt12の処理において、部品Pの長さY0が画角幅A0以下でないと判定した場合(St12,NO)、部品Pの長さY0が画角幅B0以下であるか否かをさらに判定する(St17)。なお、画角幅B0は、画角幅A0<画角幅B0、かつ、(画角幅A0×2-重複幅E0)≧画角幅B0である。スキャン回数・方向決定部45は、ステップSt17において、部品Pの長さY0が、部品認識カメラ28の画角幅A0×2-重複幅E0(つまり、画角幅B0)に収まるか否か、つまり、2回のスキャン処理で部品Pの全体をスキャン可能であるか否かを判定する。
【0080】
スキャン回数・方向決定部45は、ステップSt17の処理において、部品Pの長さY0が画角幅B0以下であると判定した場合(St17,YES)、部品Pの長さX0が画角幅A0以下であるか否かを判定する(St18)。スキャン回数・方向決定部45は、ステップSt18において、部品Pの長さX0が、部品認識カメラ28の画角幅A0に収まるか否か、つまり、吸着ノズル27に吸着された部品Pの保持姿勢(角度)を、基板PW上に実装される部品Pの実装角度に回転させた状態でスキャン処理を実行可能であるか否かを判定する。
【0081】
スキャン回数・方向決定部45は、ステップSt18の処理において、部品Pの長さX0が画角幅A0以下であると判定した場合(St18,YES)、ステップSt15の処理に移行する。
【0082】
一方、スキャン回数・方向決定部45は、ステップSt18の処理において、部品Pの長さX0が画角幅A0以下でないと判定した場合(St18,NO)、部品Pの長さX0が画角幅B0以下であるか否かを判定する(St19)。スキャン回数・方向決定部45は、ステップSt19において、部品Pの長さX0が、吸着ノズル27に吸着された部品Pの保持姿勢(角度)を、基板PW上に実装される部品Pの実装角度に回転させた状態でスキャン処理を実行可能であるか否かを判定する。
【0083】
スキャン回数・方向決定部45は、ステップSt19の処理において、部品Pの長さX0が画角幅B0以下であると判定した場合(St19,YES)、スキャン方向を「実装角度」、スキャン回数を「2回」に決定する(St20)。スキャン回数・方向決定部45は、決定されたスキャン方向の情報と、スキャン回数の情報とを機構駆動部46および撮像処理部47に出力する。
【0084】
機構駆動部46は、スキャン回数・方向決定部45から出力されたスキャン方向の情報と、スキャン回数の情報とに基づいて、吸着ノズル27に吸着保持された部品Pを、部品Pの実装角度情報42Aに基づく実装角度に回転させた後、部品認識カメラ28の上方を部品通過方向に2回通過させる。
【0085】
撮像処理部47は、スキャン回数・方向決定部45から出力されたスキャン回数の情報と、部品Pの部品サイズ情報43Aとに基づいて、部品認識カメラ28の上方を通過する部品Pを2回スキャン(撮像)させる。
【0086】
機構駆動部46は、撮像処理部47により部品認識処理の結果、部品Pが不良でないと判定された場合、基板PW上の所定の部品実装位置に部品Pを実装する(St16A)。
【0087】
一方、スキャン回数・方向決定部45は、ステップSt19の処理において、部品Pの長さX0が画角幅B0以下であると判定した場合(St19,YES)、スキャン方向を「現在の保持姿勢(角度)」、スキャン回数を「2回」に決定する(St21)。スキャン回数・方向決定部45は、決定されたスキャン方向の情報と、スキャン回数の情報とを機構駆動部46および撮像処理部47に出力する。
【0088】
機構駆動部46は、スキャン回数・方向決定部45から出力されたスキャン方向の情報と、スキャン回数の情報とに基づいて、吸着ノズル27に吸着保持された部品Pを部品認識カメラ28の上方を部品通過方向に2回通過させる。
【0089】
撮像処理部47は、スキャン回数・方向決定部45から出力されたスキャン回数の情報と、部品Pの部品サイズ情報43Aとに基づいて、部品認識カメラ28の上方を通過する部品Pを2回スキャン(撮像)させる。
【0090】
機構駆動部46は、撮像処理部47により部品認識処理の結果、部品Pが不良でないと判定された場合、吸着ノズル27に吸着された部品Pの保持姿勢(角度)と、部品Pの実装角度情報42Aとに基づいて、実装角度に回転させた後、基板PW上の所定の部品実装位置に部品Pを実装する(St16B)。
【0091】
一方、スキャン回数・方向決定部45は、ステップSt17の処理において、部品Pの長さY0が画角幅B0以下でないと判定した場合(St17,NO)、部品Pの長さX0が画角幅A0以下であるか否かを判定する(St22)。スキャン回数・方向決定部45は、ステップSt22において、部品Pの長さX0が、部品認識カメラ28の画角幅A0に収まるか否か、つまり、吸着ノズル27に吸着された部品Pの保持姿勢(角度)を、基板PW上に実装される部品Pの実装角度に回転させた状態でスキャン処理を実行可能であるか否かを判定する。
【0092】
スキャン回数・方向決定部45は、ステップSt22の処理において、部品PのX方向の長さX0が画角幅A0以下であると判定した場合(St22,YES)、スキャン方向を「現在の保持姿勢(角度)」、スキャン回数を「1回」に決定する(St23)。スキャン回数・方向決定部45は、決定されたスキャン方向の情報と、スキャン回数の情報とを機構駆動部46および撮像処理部47に出力する。
【0093】
機構駆動部46は、スキャン回数・方向決定部45から出力されたスキャン方向の情報と、スキャン回数の情報とに基づいて、吸着ノズル27に吸着保持された部品Pを部品認識カメラ28の上方を部品通過方向に1回通過させる。
【0094】
撮像処理部47は、スキャン回数・方向決定部45から出力されたスキャン回数の情報と、部品Pの部品サイズ情報43Aとに基づいて、部品認識カメラ28の上方を通過する部品Pを1回スキャン(撮像)させる。
【0095】
機構駆動部46は、撮像処理部47により部品認識処理の結果、部品Pが不良でないと判定された場合、吸着ノズル27に吸着された部品Pの保持姿勢(角度)と、部品Pの実装角度情報42Aとに基づいて、実装角度に回転させた後、基板PW上の所定の部品実装位置に部品Pを実装する(St16B)。
【0096】
スキャン回数・方向決定部45は、ステップSt22の処理において、部品Pの長さX0が画角幅A0以下でないと判定した場合(St22,NO)、部品Pの長さX0が画角幅B0以下であるか否かを判定する(St24)。スキャン回数・方向決定部45は、ステップSt24において、部品Pの長さX0が、吸着ノズル27に吸着された部品Pの保持姿勢(角度)を、基板PW上に実装される部品Pの実装角度に回転させた状態でスキャン処理を実行可能であるか否かを判定する。
【0097】
スキャン回数・方向決定部45は、ステップSt24の処理において、部品Pの長さX0が画角幅B0以下であると判定した場合(St24,YES)、ステップSt21の処理に移行する。
【0098】
スキャン回数・方向決定部45は、ステップSt24の処理において、部品PのX方向の長さX0が画角幅B0以下でないと判定した場合(St24,NO)、スキャン方向を「実装角度」、スキャン回数を「3回」に決定する(St25)。スキャン回数・方向決定部45は、決定されたスキャン方向の情報と、スキャン回数の情報とを機構駆動部46および撮像処理部47に出力する。
【0099】
機構駆動部46は、スキャン回数・方向決定部45から出力されたスキャン方向の情報と、スキャン回数の情報とに基づいて、吸着ノズル27に吸着保持された部品Pを、部品Pの実装角度情報42Aに基づく実装角度に回転させた後、部品認識カメラ28の上方を部品通過方向に3回通過させる。
【0100】
撮像処理部47は、スキャン回数・方向決定部45から出力されたスキャン回数の情報と、部品Pの部品サイズ情報43Aとに基づいて、部品認識カメラ28の上方を通過する部品Pを3回スキャン(撮像)させる。
【0101】
機構駆動部46は、撮像処理部47により部品認識処理の結果、部品Pが不良でないと判定された場合、基板PW上の所定の部品実装位置に部品Pを実装する(St16A)。
【0102】
なお、以上の動作手順において、スキャン区間L0(つまり、部品Pの撮像回数)は、部品Pの長さX0(長辺の長さ)に基づいて決定されてよい。撮像処理部47は、部品認識カメラ28から出力された撮像画像を画像処理し、部品認識処理を実行する。
【0103】
また、機構駆動部46は、スキャン方向が「実装角度」に決定された場合、部品認識処理に基づいて、吸着ノズル27に吸着された部品Pの保持姿勢(角度)と、部品Pの実装角度とが異なるか否かを判定する。機構駆動部46は、吸着ノズル27に吸着された部品Pの保持姿勢(角度)と、部品Pの実装角度とが異なると判定した場合には、部品Pの保持姿勢(角度)と実装角度との角度差にだけ吸着ノズル27を回転させた後、基板PW上の所定の部品実装位置に部品Pを実装してもよい。
【0104】
また、機構駆動部46は、スキャン方向が「現在の保持姿勢(角度)」に決定された場合、部品認識処理に基づいて、吸着ノズル27に吸着された部品Pの保持姿勢(角度)と、部品Pの実装角度との角度差を算出する。機構駆動部46は、算出された角度差に基づいて、吸着ノズル27に吸着された部品Pの保持姿勢(角度)を回転させた後、基板PW上の所定の部品実装位置に部品Pを実装してもよい。
【0105】
また、機構駆動部46は、ステップSt11の処理において、部品Pの保持姿勢(角度)が実装角度となるように吸着してもよい。
【0106】
また、スキャン回数・方向決定部45は、部品認識処理の結果、部品Pが不良であると判定した場合には、この部品Pの廃棄を決定する。このような場合、部品実装装置1は、不良であると判定された部品Pを廃棄した後、ステップSt11の処理に戻る。
【0107】
以上により、実施の形態1に係る部品実装装置1は、部品認識カメラ28の画角幅A0と、部品Pの大きさ(長さ)とに基づいて、部品Pのスキャン方向(つまり、スキャン時の保持姿勢(角度))と、スキャン回数とをより効率的に決定できる。
【0108】
次に、図9を参照して、スキャン回数「1回」の場合のスキャン範囲SC1および実装ヘッド26の移動軌跡RT1について説明する。図9は、スキャン回数「1回」の場合のスキャン動作例を説明する図である。
【0109】
部品認識カメラ28の画角CM0は、略矩形状であって、一辺の長さが画角幅A0である。また、図9に示す部品P1は、部品通過方向に長さX1、部品通過方向と略直交する方向に長さY1を有する。ここで、X1>A0>Y1である。
【0110】
このような場合、スキャン回数・方向決定部45は、スキャン回数「1回」であると判定する。機構駆動部46は、部品実装機構23を駆動させて、実装ヘッド26が部品認識カメラ28の上方を1回だけ通過するように移動させる。移動軌跡RT1は、実装ヘッド26の移動軌跡である。部品認識カメラ28は、スキャン範囲SC1を撮像することで、上方を通過する部品P1を撮像(スキャン)する。ここで、部品認識カメラ28により撮像(スキャン)されるスキャン区間L1は、部品P1の長さX1よりも長い区間である。
【0111】
次に、図10を参照して、スキャン回数「2回」の場合のスキャン範囲SC21,SC22および実装ヘッド26の移動軌跡RT2について説明する。図10は、スキャン回数「2回」の場合のスキャン動作例を説明する図である。
【0112】
部品認識カメラ28の画角CM0は、略矩形状であって、一辺の長さが画角幅A0である。また、図10に示す部品P2は、部品通過方向に長さX2、部品通過方向と略直交する方向に長さY2を有する。ここで、(2×A0-E0)>Y2>X2である。
【0113】
このような場合、スキャン回数・方向決定部45は、スキャン回数「2回」であると判定する。機構駆動部46は、部品実装機構23を駆動させて、実装ヘッド26が部品認識カメラ28の上方を2回だけ通過するように移動させる。移動軌跡RT2は、実装ヘッド26の移動軌跡である。部品認識カメラ28は、スキャン範囲SC21,SC22のそれぞれを撮像することで、上方を通過する部品P2を撮像(スキャン)する。なお、重複範囲SC23は、スキャン範囲SC21とスキャン範囲CS22とが重複する範囲である。ここで、部品認識カメラ28により撮像(スキャン)されるスキャン区間L2は、部品P2の長さX2よりも長い区間である。
【0114】
次に、図11を参照して、スキャン回数「3回」の場合のスキャン範囲SC31、SC32,SC33および実装ヘッド26の移動軌跡RT3について説明する。図11は、スキャン回数「3回」の場合のスキャン動作例を説明する図である。
【0115】
部品認識カメラ28の画角CM0は、略矩形状であって、一辺の長さが画角幅A0である。また、図10に示す部品P3は、部品通過方向に長さX3、部品通過方向と略直交する方向に長さY3を有する。ここで、(3×A0-2×E0)>Y3>X3である。
【0116】
このような場合、スキャン回数・方向決定部45は、スキャン回数「3回」であると判定する。機構駆動部46は、部品実装機構23を駆動させて、実装ヘッド26が部品認識カメラ28の上方を3回だけ通過するように移動させる。移動軌跡RT3は、実装ヘッド26の移動軌跡である。部品認識カメラ28は、スキャン範囲SC31~SC33のそれぞれを撮像することで、上方を通過する部品P3を撮像(スキャン)する。なお、重複範囲SC34は、スキャン範囲SC31とスキャン範囲CS32とが重複する範囲である。重複範囲SC35は、スキャン範囲SC32とスキャン範囲CS33とが重複する範囲である。また、部品認識カメラ28により撮像(スキャン)されるスキャン区間L3は、部品P3の長さX3よりも長い区間である。
【0117】
以上により、実施の形態1に係る部品実装装置1は、部品Pを保持する実装ヘッド26(ヘッドの一例)と、実装ヘッド26により保持され、画角CM0内を通過する部品Pを下方から撮像する部品認識カメラ28(撮像部の一例)と、部品認識カメラ28により撮像された撮像画像を用いて、部品Pを認識する撮像処理部47(認識部の一例)と、実装ヘッド26が撮像部の上方を通過する回数を決定するスキャン回数・方向決定部45(決定部の一例)と、撮像処理部47による認識結果に基づいて、部品Pを基板PW上に装着する部品実装機構23(駆動部の一例)と、を備える。スキャン回数・方向決定部45は、部品Pの水平面の隣り合う2辺のうち実装ヘッド26が部品認識カメラ28の上方を通過する部品通過方向(例えば、第1方向の一例)に略直交する一方の辺の長さと、部品通過方向に略直交する画角CM0の画角幅A0,B0とに基づいて、第1のスキャン回数を決定する。部品実装機構23は、決定された第1のスキャン回数に基づいて、部品認識カメラ28の上方で実装ヘッド26を移動する。
【0118】
これにより、実施の形態1に係る部品実装装置1は、部品認識カメラ28の画角CM0よりも大きい部品Pの部品認識を実行する場合、部品認識カメラ28の画角CM0のうち部品Pが通過する方向(例えば、図4に示すX方向)と略直交する画角幅A0,B0と、部品Pの長さY0とに基づいて、部品Pのスキャン回数をより効率的に決定できる。
【0119】
また、以上により、実施の形態1に係る部品実装装置1のスキャン回数・方向決定部45は、部品Pの2辺のうち他方の辺の長さと、画角幅A0,B0とに基づいて、第2のスキャン回数をさらに算出し、算出された第1のスキャン回数と第2のスキャン回数とに基づいて、部品Pのスキャン回数と、部品認識カメラ28により先にスキャンされる先頭の辺とを決定する。部品実装機構23は、決定された先頭の辺が部品通過方向に略直交する角度に実装ヘッド26を回転し、スキャン回数に基づいて、部品認識カメラ28の上方で実装ヘッド26を移動する。これにより、実施の形態1に係る部品実装装置1は、部品Pのスキャン方向をより効率的に決定できる。
【0120】
例えば、部品Pの2辺がそれぞれ長さX0,Y0を有する場合、スキャン回数・方向決定部45は、部品Pの一方の辺の長さY0と、画角幅A0,B0とに基づいて、この長さY0を有する辺が画角CM0を部品通過方向で通過する場合のスキャン回数(第1のスキャン回数の一例)を算出する。また、スキャン回数・方向決定部45は、例えば、部品Pの他方の辺の長さX0と、画角幅A0,B0とに基づいて、この長さX0を有する辺が画角CM0を部品通過方向で通過する場合のスキャン回数(第2のスキャン回数の一例)とを算出する。スキャン回数・方向決定部45は、算出されたそれぞれのスキャン回数に基づいて、部品認識カメラ28により実行されるスキャン回数と、実装ヘッド26により吸着保持された部品Pの保持姿勢(角度)であるスキャン方向とを決定する。なお、ここでいう先頭の辺は、部品認識カメラ28の画角CM0に対応する撮像空間に突入する部品Pの辺である。
【0121】
なお、第1のスキャン回数は、部品Pの他方の辺の長さX0と、画角幅A0,B0とに基づいて算出されてもよい。同様に、第2のスキャン回数は、部品Pの一方の辺の長さY0と、画角幅A0,B0とに基づいて算出されてもよい。
【0122】
また、以上により、実施の形態1に係る部品実装装置1のスキャン回数・方向決定部45は、算出された第1のスキャン回数が第2のスキャン回数よりも多い場合、スキャン回数を第2のスキャン回数に決定して、先頭の辺を他方の辺に決定する。部品実装機構23は、他方の辺が部品通過方向に略直交する角度に実装ヘッド26を回転し、第2のスキャン回数に基づいて、部品認識カメラ28の上方で実装ヘッド26を移動する。これにより、実施の形態1に係る部品実装装置1は、スキャン回数がより少なくなるように部品Pを回転させることができるため、部品Pの認識処理をより効率化できる。
【0123】
また、以上により、実施の形態1に係る部品実装装置1は、スキャン回数・方向決定部45は、算出された第1のスキャン回数が第2のスキャン回数よりも少ない場合、スキャン回数を第1のスキャン回数に決定して、先頭の辺を一方の辺に決定する。部品実装機構23は、第1のスキャン回数に基づいて、部品認識カメラ28の上方で実装ヘッド26を移動する。これにより、実施の形態1に係る部品実装装置1は、スキャン回数がより少なくして、部品Pの認識処理をより効率化できる。
【0124】
また、以上により、実施の形態1に係る部品実装装置1は、スキャン回数・方向決定部45は、算出された第1のスキャン回数と第2のスキャン回数とが同じである場合、スキャン回数を第1のスキャン回数に決定して、先頭の辺を、基板PW上に実装される部品Pの実装角度に対応するいずれか一方の辺に決定する。部品実装機構23は、決定されたいずれか一方の辺が部品通過方向に略直交する角度に実装ヘッド26を回転する。これにより、実施の形態1に係る部品実装装置1は、実装ヘッド26により吸着保持された部品Pの保持姿勢(角度)を実装角度に対する角度に回転させて部品認識を実行できる。したがって、部品実装装置1は、部品認識後に部品Pの回転を行うことで、基板PW上に実装された部品Pの実装角度と、実装角度情報42Aに基づく部品Pの実装角度との間の実装誤差の発生を効果的に抑制できる。
【0125】
以上により、実施の形態1における部品認識方法は、基板PW上に部品Pを装着する部品実装装置1が行う。部品実装装置1は、実装ヘッド26(ヘッドの一例)により保持された部品Pの水平面の隣り合う2辺のうち実装ヘッド26が部品認識カメラ28(カメラの一例)の上方を通過する部品通過方向(第1方向の一例)に略直交する一方の辺の長さと、部品通過方向に略直交する部品認識カメラ28の画角CM0の画角幅A0,B0とに基づいて、第1のスキャン回数を決定し、決定された第1のスキャン回数に基づいて、部品認識カメラ28の上方で実装ヘッド26を移動し、画角CM0内を通過する部品Pを下方から撮像し、撮像された撮像画像を用いて、部品Pを認識する。
【0126】
これにより、実施の形態1に係る部品実装装置1は、部品認識カメラ28の画角CM0よりも大きい部品Pの部品認識を実行する場合、部品認識カメラ28の画角CM0のうち部品Pが通過する方向(例えば、図4に示すX方向)と略直交する画角幅A0,B0と、部品Pの長さY0とに基づいて、部品Pのスキャン回数をより効率的に決定できる。
【0127】
以上、図面を参照しながら実施の形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されないことはいうまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例、修正例、置換例、付加例、削除例、均等例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0128】
本開示は、部品認識カメラの画角よりも大きい部品の撮像効率を向上させる部品実装装置および部品認識方法として有用である。
【符号の説明】
【0129】
1 部品実装装置
12 基台
13 基板搬送機構
14 搬送コンベア
15 部品供給機構
18 テープフィーダ
20 台車
22 キャリヤテープ
23 部品実装機構
24 Y軸ビーム
25 X軸ビーム
26 実装ヘッド
27 吸着ノズル
28 部品認識カメラ
37 廃棄ボックス
40 制御部
41 記憶部
42 実装データ
42A 実装角度情報
43 部品データ
43A 部品サイズ情報
44 画角情報
45 スキャン回数・方向決定部
46 機構駆動部
47 撮像処理部
47A カメラ制御部
47B 部品認識部
A0,B0,C0 画角幅
CM0 画角
E0 重複幅
P,P0,P1,P2,P3 部品
PW 基板
TB1 スキャン動作決定テーブル
図1
図2
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図4
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図11