IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ パナソニックIPマネジメント株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-操作盤 図1
  • 特開-操作盤 図2
  • 特開-操作盤 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023156942
(43)【公開日】2023-10-25
(54)【発明の名称】操作盤
(51)【国際特許分類】
   B25J 13/02 20060101AFI20231018BHJP
【FI】
B25J13/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022066607
(22)【出願日】2022-04-13
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100138771
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 将明
(72)【発明者】
【氏名】磯見 卓哉
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707JU03
3C707JU14
3C707MS29
(57)【要約】
【課題】ケーブルの接続部分の破損を効果的に防止する。
【解決手段】操作盤は、作業者により把持され、作業者による入力操作を受け付ける操作盤であって、筐体と、筐体の背面に設けられ、入力操作を出力するケーブルを着脱可能にする接続部と、背面に設けられ、接続部の周囲に配置された複数の第1突出部と、を備え、背面における接続部の高さは、複数の第1突出部のそれぞれの高さよりも低い。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業者により把持され、前記作業者による入力操作を受け付ける操作盤であって、
筐体と、
前記筐体の背面に設けられ、前記入力操作を出力するケーブルを着脱可能にする接続部と、
前記背面に設けられ、前記接続部の周囲に配置された複数の第1突出部と、を備え、
前記背面における前記接続部の高さは、前記複数の第1突出部のそれぞれの高さよりも低い、
操作盤。
【請求項2】
前記接続部に装着された前記ケーブルを前記背面に固定する固定部、をさらに備える、
請求項1に記載の操作盤。
【請求項3】
前記固定部は、前記ケーブルを前記背面に沿って固定する、
請求項2に記載の操作盤。
【請求項4】
前記背面に設けられ、前記作業者により把持される一対の把持部、をさらに備え、
前記背面における前記一対の把持部の高さは、前記複数の第1突出部よりも低い、
請求項1に記載の操作盤。
【請求項5】
前記筐体は、略直方体形状に形成され、
前記一対の把持部は、前記背面の周縁部に、前記筐体の対向する一対の辺に沿ってそれぞれ配置され、
前記接続部は、前記一対の把持部の間に設けられる、
請求項4に記載の操作盤。
【請求項6】
前記接続部は、前記背面に設けられ、前記第1突出部よりも低い第2突出部の側面に設けられる、
請求項1に記載の操作盤。
【請求項7】
前記側面は、前記背面に対して略垂直な面である、
請求項6に記載の操作盤。
【請求項8】
前記接続部は、前記筐体の長手方向の中心線に対していずれか一方に偏心して配置される、
請求項1に記載の操作盤。
【請求項9】
前記筐体は、前記作業者と対向する側の側面に凹部を有する、
請求項1に記載の操作盤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、操作盤に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ほぼ直方体の外形を有する筐体と、直方体を形成する筐体の6面のうち互いに交差する2つの面の交差部に配置され、且つ2つの面に対して斜めに延びる中心軸に沿って相手側コネクタに嵌合するコネクタとを備えるコネクタ付き筐体が開示されている。コネクタ付き筐体は、コネクタおよび相手側コネクタの一方が、中心軸を囲む円筒状のシェルの外周面に形成された溝部を有し、コネクタおよび相手側コネクタの他方が、コネクタと相手側コネクタとの嵌合時にシェルの外周面を囲むように配置されるカップリングナットの内周面に形成され且つ溝部に嵌り込む突起を有する。コネクタが有する溝部または突起は、中心軸に対して、交差する2つの面の双方に直交する面に平行な方向以外の方向に配置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-158074号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、同一のロボットで使用され、ケーブルの接続部分の破損を効果的に防止する操作盤を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、作業者により把持され、前記作業者による入力操作を受け付ける操作盤であって、筐体と、前記筐体の背面に設けられ、前記入力操作を出力するケーブルを着脱可能にする接続部と、前記背面に設けられ、前記接続部の周囲に配置された複数の第1突出部と、を備え、前記背面における前記接続部の高さは、前記複数の第1突出部のそれぞれの高さよりも低い、操作盤を提供する。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、ケーブルの接続部分の破損を効果的に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施の形態に係るティーチペンダントの上面図
図2】実施の形態に係るティーチペンダントの背面斜視図
図3】実施の形態に係るティーチペンダントの側面図
【発明を実施するための形態】
【0008】
(本開示に至る経緯)
特許文献1に示すように、従来、作業者による入力操作に基づいて、通信可能に接続されたロボット、工作機械、アクチュエータ等の動作に関する条件を設定,調整可能なコネクタ付き筐体(以降、「ティーチペンダント」と表記)がある。ティーチペンダントは、作業者による教示作業をケーブルが邪魔したり、ケーブルの交換を容易にしたりするために、ティーチペンダントの筐体外郭にケーブルの接続部分が設けられる。
【0009】
しかし、このようなティーチペンダントは、筐体外郭にケーブルの接続部分が設けられているため、落下時に接続部分に衝撃が加わって破損したり、作業者が接続部分を把持部として使用することで過大な負荷がかかったりする可能性があった。また、ティーチペンダントが重力に略直交する方向に筐体が長く、ティーチペンダントの重心位置と、作業者による把持位置との間の距離が大きくなる横型タイプである場合、作業者は、ティーチペンダントの筐体側方を把持することでより安定してティーチペンダントを把持できる。よって、横型タイプのティーチペンダントは、縦型タイプのティーチペンダントよりも接続部分にかかる負荷が大きく、接続部分の不良が発生しやすかった。
【0010】
以下、適宜図面を参照しながら、本開示に係る操作盤を具体的に開示した実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になることを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるものであり、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
【0011】
なお、以降の説明において、ティーチペンダントTPが略水平な載置面(例えば、テーブル等)に載置された時の高さ方向をZ方向、載置面に沿う水平方向をXY方向とそれぞれ定義する。
【0012】
図1は、実施の形態に係るティーチペンダントTPの上面図である。なお、図1に示すティーチペンダントTPは、作業者により把持されて操作される時、ティーチペンダントTPの姿勢が重力方向に略直交する方向に筐体10A,10Bが長く、ティーチペンダントTPの重心位置と、作業者による把持位置との間の距離が大きくなる横型タイプである例について説明する。
【0013】
操作盤の一例としてのティーチペンダントTPは、作業者により把持されて、ロボット(不図示),産業用ロボット(不図示),アクチュエータ(不図示)等により実行される各種作業の動作の教示に関する作業者操作を受け付けたり、ロボットを制御可能なロボット制御装置に接続され、ロボットを操作したりするための装置である。
【0014】
ティーチペンダントTPは、略直方体形状に形成された筐体10A,10Bを備える。筐体10Aは、表面(上面)側の筐体である。また、背面の一例としての筐体10B(図2参照)は、背面側の筐体である。筐体10Aと筐体10Bとは、組み合わさって1つの筐体を構成する。ティーチペンダントTPは、表面(上面)側にディスプレイ11Aと、複数の操作部11Bのそれぞれとを備える。
【0015】
また、ティーチペンダントTPは、筐体10A,10Bにおいて、作業者により把持された時に、作業者と対向する側の側面に凹部10Cを有する。これにより、作業者は、作業者の体(例えば、腹部)に沿うようにティーチペンダントTPを把持することができるため、より安定してティーチペンダントTPを把持できる。
【0016】
ディスプレイ11Aは、例えばLCD(Liquid Crystal Display)または有機EL(Electroluminescence)等の表示用デバイス、あるいは作業者操作を受け付け可能なタッチパネル等を用いて構成される。ディスプレイ11Aは、ロボットの制御に関する画面、各種作業の教示に関する画面等を表示する。
【0017】
複数の操作部11Bのそれぞれは、作業者操作を受け付け可能なボタン,スイッチ等により構成される。複数の操作部11Bのそれぞれは、受け付けられた作業者操作を電気信号に変換する。
【0018】
図2は、実施の形態に係るティーチペンダントTPの背面斜視図である。
【0019】
背面側の筐体10Bは、複数の突出部12A,12B,13のそれぞれと、一対のグリップ14と、を備える。
【0020】
第1突出部の一例としての複数の突出部12A,12Bのそれぞれは、略矩形状に形成された筐体10Bの四隅に対応する位置から突出して形成される。複数の突出部12A,12Bのそれぞれは、筐体10Aと筐体10Bとが嵌合する嵌合高さH1(図3参照)を基準とするZ軸方向に、同一の高さH3(図3参照)で形成される。
【0021】
なお、図2に示す例における筐体10Bは、突出部12A,12Bが合計4個形成される例を示すが、2個あるいは3個であってもよいし、5個以上であってもよい。また、筐体10Bに形成された複数の突出部12A,12Bの位置は、図2に示す筐体10Bの四隅に限定されなくてもよい。
【0022】
例えば、2つの突出部12Aは、グリップ14の少なくとも一部の高さが、嵌合高さH1を基準として突出部12Aの高さH3に形成されることで、一対のグリップ14のそれぞれと一体的に形成されてもよい。また、突出部13の近傍に形成された突出部12Bは、省略されてもよい。
【0023】
第2突出部の一例としての突出部13は、筐体10Bから-Z方向に突出して形成される。突出部13は、嵌合高さH1を基準として、高さH4に形成される。ここで、突出部13の高さH4は、複数の突出部12A,12Bのそれぞれの高さH3よりも低く形成される(図3参照)。
【0024】
突出部13は、Z軸方向に沿う側面13Aであって、かつ、作業者によりティーチペンダントTPが把持されて持ち上げられた時の重力方向に対応する側面13Aに、ケーブル15を接続するコネクタ16が設けられる。
【0025】
接続部の一例としてのコネクタ16は、例えば、カップリングナット等を用いて構成され、ケーブル15の一端に備えられたカップリングナットと螺合されて接続される。なお、コネクタ16は、ケーブル15とティーチペンダントTPとを物理的に接続可能に実現されればよい。
【0026】
なお、図2に示す例において、突出部13の側面13Aは、ティーチペンダントTPの長手方向に対して所定の角度を有して(つまり、傾いて)形成されている例を示すが、ティーチペンダントTPの長手方向に沿って形成されてもよい。
【0027】
また、突出部13は、複数の突出部12A,12Bのそれぞれよりも筐体10Bの中心側に位置するように形成される。これにより、ティーチペンダントTPが落下したり、所定の高さからテーブル等に放り投げられたりした場合であっても、コネクタ16とケーブル15との接続部分は、地面,テーブル等と直接衝突しないため、コネクタ16とケーブル15との接続部分の損傷をより効果的に防止できる。
【0028】
把持部の一例としての一対のグリップ14のそれぞれは、作業者によりティーチペンダントTPが把持される把持部分であって、略矩形状に形成されたティーチペンダントTPの長手方向に略直交する一対の短手方向のそれぞれに沿って設けられる。なお、ティーチペンダントTPが縦型である場合には、一対のグリップ14のそれぞれは、略矩形状に形成されたティーチペンダントTPの長手方向に沿って形成されてよい。一対のグリップ14のそれぞれは、突出部12Aが形成される。
【0029】
なお、一対のグリップ14のそれぞれの形成方向は、上述の例に限定されない。例えば、一対のグリップ14のそれぞれは、横型のティーチペンダントTPにおいて、短手方向のそれぞれに沿って設けられてもよいし、縦型のティーチペンダントTPにおいて、長手方向に沿って設けられてもよい。
【0030】
ケーブル15は、ティーチペンダントTPの背面側(つまり、筐体10B側)の突出部13の側面13Aに形成されたコネクタ16と、ロボットを制御可能なロボット制御装置との間を接続して、これらの間のデータ通信を実行可能にする。また、ケーブル15は、コネクタ16と、ロボット(不図示)、端末装置(例えば、PC(Personal Computer)、ノートPC、タブレット端末等,不図示)あるいはディスプレイ(不図示)等との間を直接データ通信可能に接続してもよい。ケーブル15は、固定部の一例としてのクランプ17,ねじ18等を用いて、ケーブル15の中心軸CTが側面13Aに対して略垂直、中心軸CTが筐体10Bの表面に沿う方向で筐体10Bに固定される。
【0031】
図3は、実施の形態に係るティーチペンダントTPの側面図である。図3に示すティーチペンダントTPは、略水平な載置面H0上に筐体10B(つまり、背面)が載置されている様子を示す。
【0032】
略水平な載置面H0上に載置された状態で、複数の突出部12A,12Bのそれぞれは、突出部13のコネクタ16に接続されたケーブル15と載置面H0とが非接触となる高さH3でティーチペンダントTPを支持する。
【0033】
なお、図3に示す複数の突出部12A,12Bのそれぞれは、ティーチペンダントTPの表面に設けられたディスプレイ11Aが、載置面H0と略平行である例を示すが、これに限定されなくてよい。
【0034】
また、突出部13は、ティーチペンダントTPの長手方向における中心線W0に対して、いずれか一方の側に偏心して形成される。これにより、ティーチペンダントTPは、作業者によって把持された時に、ケーブル15が作業者に接触しにくくなる。よって、作業者は、ティーチペンダントTPをより操作しやすくなる。
【0035】
また、これにより、ティーチペンダントTPは、テーブル等の載置面H0(図3参照)に載置された状態において、ティーチペンダントTPの背面(筐体10B)と、テーブル等の載置面H0との間に、空間SPが形成される。よって、作業者は、この空間SP(図3参照)に手を入れることで、偏心側と反対側に設けられたグリップ14を把持しやすくなる。したがって、ティーチペンダントTPは、作業者がティーチペンダントTPを持ち上げる時に発生するティーチペンダントTPの落下をより効果的に防止できる。
【0036】
なお、突出部13は、ティーチペンダントTPの長手方向の中心線W0上に形成されてもよい。このような場合、テーブル等の載置面H0に載置された状態において、ティーチペンダントTPは、一対のグリップ14のそれぞれに対応する空間(不図示)が形成される。よって、作業者は、これらの空間に手を入れることで、いずれのグリップ14も同様に把持しやすくなる。したがって、ティーチペンダントTPは、作業者がティーチペンダントTPを持ち上げる時に発生するティーチペンダントTPの落下をさらに効果的に防止できる。
【0037】
また、突出部13は、複数の突出部12A,12Bよりも低く、つまり、突出部13と載置面H0とが非接触となる高さ(つまり、高さH3-高さH4≠0(ゼロ))となるように形成される。これにより、ティーチペンダントTPが載置面H0上に載置された場合に、コネクタ16とケーブル15との接続部分(言い換えると、筐体10Bとケーブル15との接続部分)が載置面H0に非接触となる。つまり、ティーチペンダントTPは、ティーチペンダントTPの載置時の衝撃が、コネクタ16とケーブル15との接続部分に伝わりにくくなり、接続部分にかかる負荷をより小さくできる。
【0038】
なお、突出部13の高さH4と、複数の突出部12A,12Bのそれぞれの高さH3との大小関係は、上述の例に限定されない。例えば、突出部13の高さH4と、複数の突出部12A,12Bのそれぞれの高さH3とは、同一の高さであってもよい。突出部13は、略水平な載置面H0上に載置された場合に、ケーブル15およびコネクタ16のそれぞれが、載置面H0に接触しない高さに形成されていればよい。
【0039】
したがって、ティーチペンダントTPは、載置面H0上への載置時に、コネクタ16とケーブル15との接続部分が載置面H0と接触して破損することをより効果的に抑制できる。また、ティーチペンダントTPは、コネクタ16とケーブル15との接続部分の付近がクランプ17,ねじ18等により筐体10Bに固定されることで、ケーブル15自体の自重によって接続部分にかかる負荷を効果的に抑制できる。
【0040】
以上により、実施の形態に係るティーチペンダントTPは、作業者により把持され、作業者による入力操作を受け付け、筐体10A,10Bと、筐体の筐体10B(背面の一例)に設けられ、入力操作を出力するケーブル15を着脱可能にするコネクタ16(接続部の一例)と、筐体10Bに設けられ、コネクタ16の周囲に配置された複数の突出部12A,12B(第1突出部の一例)と、を備える。筐体10Bにおけるコネクタ16の高さは、複数の突出部12A,12Bのそれぞれの高さH3よりも低い。
【0041】
これにより、実施の形態に係るティーチペンダントTPは、ティーチペンダントTPが落下したり、所定の高さからテーブル等に放り投げられたりした場合であっても、コネクタ16とケーブル15との接続部分が地面,テーブル等と直接衝突しないため、接続部分の損傷をより効果的に防止できる。また、ティーチペンダントTPは、ティーチペンダントTPが載置面H0上に載置された場合に、コネクタ16とケーブル15との接続部分(言い換えると、筐体10Bとケーブル15との接続部分)が載置面H0に非接触となる。つまり、ティーチペンダントTPは、ティーチペンダントTPの載置時の衝撃が、コネクタ16とケーブル15との接続部分に伝わりにくくなり、接続部分にかかる負荷をより小さくできる。
【0042】
また、以上により、実施の形態に係るティーチペンダントTPは、コネクタ16に装着されたケーブル15を筐体10Bに固定するクランプ17(固定部の一例)、をさらに備える。これにより、実施の形態に係るティーチペンダントTPは、コネクタ16とケーブル15との接続部分の付近がクランプ17,ねじ18等により筐体10Bに固定されることで、ケーブル15自体の自重によってコネクタ16とケーブル15との接続部分にかかる負荷を効果的に抑制できる。
【0043】
また、以上により、実施の形態に係るティーチペンダントTPにおけるクランプ17は、ケーブル15を筐体10Bに沿って固定する。これにより、実施の形態に係るティーチペンダントTPは、ケーブル15自体の自重によってコネクタ16とケーブル15との接続部分にかかる負荷を効果的に抑制できる。
【0044】
また、以上により、実施の形態に係るティーチペンダントTPは、筐体10Bに設けられ、作業者により把持される一対のグリップ14(把持部の一例)、をさらに備える。筐体10Bにおける一対のグリップ14の高さは、複数の突出部12A,12Bよりも低い。これにより、実施の形態に係るティーチペンダントTPは、ティーチペンダントTPが載置面H0上に載置された状態から作業者により持ち上げられる時に、載置面H0とグリップ14との間に隙間(空間SP)ができる。作業者は、この隙間(空間SP)に手を入れることでグリップ14を把持しやすくなる。したがって、ティーチペンダントTPは、作業者によるティーチペンダントTP持ち上げ時の落下をより効果的に防止できる。
【0045】
また、以上により、実施の形態に係るティーチペンダントTPの筐体10A,10Bは、略直方体形状に形成される。複数のグリップ14は、筐体10Bの周縁部に、筐体10A,10Bの対向する一対の辺に沿ってそれぞれ配置される。コネクタ16は、一対のグリップ14の間に設けられる。これにより、実施の形態に係るティーチペンダントTPは、作業者がグリップ14を把持する時に、グリップ14とケーブル15とを一緒に把持されることをより効果的に防止できる。したがって、ティーチペンダントTPは、作業者がケーブル15、あるいはコネクタ16とケーブルとの接続部分を誤って把持することを防止できるため、ケーブル15および接続部分の破損を効果的に防止できる。
【0046】
また、以上により、実施の形態に係るティーチペンダントTPのコネクタ16は、筐体10Bに設けられ、突出部12A,12Bよりも低い突出部13の側面13Aに設けられる。これにより、実施の形態に係るティーチペンダントTPは、ティーチペンダントTPが落下したり、所定の高さからテーブル等に放り投げられたりした場合であっても、突出部13が地面,テーブル等と直接衝突しないため、接続部分の損傷をより効果的に防止できる。
【0047】
また、以上により、実施の形態に係るティーチペンダントTPにおける側面13Aは、筐体10Bに対して略垂直な面である。これにより、実施の形態に係るティーチペンダントTPは、筐体10Bに沿う方向にケーブル15を接続できる。つまり、ティーチペンダントTPは、コネクタ16とケーブル15との接続部分を曲げて接続しなくてもよいため、コネクタ16とケーブル15との接続部分にかかる負荷を効果的に抑制できる。
【0048】
また、以上により、実施の形態に係るティーチペンダントTPのコネクタ16は、筐体10A,10Bの長手方向の中心線W0に対していずれか一方に偏心して配置される。これにより、ティーチペンダントTPは、作業者によって把持された時に、ケーブル15が作業者に接触しにくくなる。よって、作業者は、ティーチペンダントTPをより操作しやすくなる。
【0049】
また、以上により、実施の形態に係るティーチペンダントTPの筐体10A,10Bは、作業者と対向する側の側面に凹部10Cを有する。これにより、作業者は、ティーチペンダントTPの凹部10Cが作業者の体(例えば、腹部)に沿うようにティーチペンダントTPを把持することができるため、より安定してティーチペンダントTPを把持できる。
【0050】
以上、図面を参照しながら各種の実施の形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例、修正例、置換例、付加例、削除例、均等例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した各種の実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本開示は、ケーブルの接続部分の破損を効果的に防止する操作盤として有用である。
【符号の説明】
【0052】
10A,10B 筐体
11A ディスプレイ
11B 操作部
12A,12B,13 突出部
13A 側面
14 グリップ
15 ケーブル
16 コネクタ
17 クランプ
CT 中心軸
H0 載置面
SP 空間
TP ティーチペンダント
W0 中心線
図1
図2
図3