(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023157001
(43)【公開日】2023-10-25
(54)【発明の名称】ユーザのコンディションを示す仮想ゴルフ装置
(51)【国際特許分類】
A63B 69/36 20060101AFI20231018BHJP
A63B 71/06 20060101ALI20231018BHJP
【FI】
A63B69/36 541W
A63B71/06 U
A63B71/06 M
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023062513
(22)【出願日】2023-04-07
(31)【優先権主張番号】10-2022-0045671
(32)【優先日】2022-04-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】520330571
【氏名又は名称】エスジーエム・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SGM Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100096703
【弁理士】
【氏名又は名称】横井 俊之
(72)【発明者】
【氏名】イ,ウィボム
(72)【発明者】
【氏名】キム,ガプス
(72)【発明者】
【氏名】クォン,ボクスン
(72)【発明者】
【氏名】チェ,ヒョンジン
(57)【要約】
【課題】本発明はユーザのコンディションを示す仮想ゴルフ装置を提供する。
【解決手段】上記仮想ゴルフ装置は、仮想ゴルフコースと仮想ゴルフボールとを表示する表示部と、ユーザが実際ゴルフボールを打撃すると打撃された実際ゴルフボールの状態を利用して前記仮想ゴルフコースにおいて前記仮想ゴルフボールの動きを算出する算出部と、ユーザが前記実際ゴルフボールを打撃しながらプレイを進行すると進行されたユーザのプレイに基づいてユーザのコンディションを判断するコンディション判断部とを含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想ゴルフコースと仮想ゴルフボールとを表示する表示部と、
ユーザが実際ゴルフボールを打撃すると、打撃された実際ゴルフボールの状態を利用して前記仮想ゴルフコースにおいて前記仮想ゴルフボールの動きを算出する算出部と、
ユーザが前記実際ゴルフボールを打撃しながらプレイを進行すると、進行されたユーザのプレイに基づいてユーザのコンディションを判断するコンディション判断部とを、
含む
仮想ゴルフ装置。
【請求項2】
前記コンディション判定部は、ユーザのプレイを少なくとも1つ以上の判断要素に区分し、各判断要素による判断結果を総合してユーザのコンディションを判断する、請求項1に記載の仮想ゴルフ装置。
【請求項3】
ユーザのプレイ情報を貯蔵する貯蔵部をさらに含み、
前記各判断要素による判定結果は、該当判断要素に関連して前記貯蔵部に貯蔵されているプレイ情報と進行されたプレイ情報とを比較することにより得られる、請求項2に記載の仮想ゴルフ装置。
【請求項4】
前記判断要素は、ユーザが記録したスコア、ユーザの打撃の飛距離、ユーザの打撃の正確性、及びユーザが打撃する様子の中に少なくともいずれか一つを含む、請求項2に記載の仮想ゴルフ装置。
【請求項5】
前記表示部は、前記コンディション判定部が判断したユーザのコンディションを表示し、また前記ユーザのコンディションを判断する際に使用された判断要素と該当判断要素に対する評価結果を表示することができる、請求項2に記載の仮想ゴルフ装置。
【請求項6】
前記コンディション判定部によって判断されたユーザのコンディションに基づいてユーザにプレイアドバイスを提供するアドバイス提供部をさらに含む、請求項1から5の何れか1項に記載の仮想ゴルフ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は仮想ゴルフ装置に関するものであり、より具体的にはユーザの現在のコンディションを判断してユーザに提供する仮想ゴルフ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近、ゴルフの人気が高まりながらゴルフを楽しむ人口が増加している。ゴルフは屋外ゴルフ場でのゴルフだけでなく、仮想ゴルフ装置などを利用してゴルフをプレイすることができるスクリーンゴルフの人気も増加している。スクリーンゴルフではスクリーンを介してゴルフ場の映像が表示されるので、屋外で実際の競技をしているような感じを与えることができる。また、屋外のフィールドで試合することに比べて時間とコストがセーブされるので、スクリーンゴルフは時間や経済的な理由などで実際の競技をプレイし難い現代人に人気が高い。
【0003】
しかし、スクリーンゴルフを利用する人々がますます増えながら、スクリーンゴルフに対するユーザの期待が高まっている。スクリーンゴルフと実際のゴルフとを比較すると、スクリーンゴルフは密閉された屋内空間でサービスされる特性上、オープンな屋外空間で行われる実際のゴルフで提供するのが難しい技術的サービスをユーザに提供することができるという利点がある。したがって、この利点を活用することで、スクリーンゴルフは様々な技術を通じてスクリーンゴルフプレイに対するユーザの興味を高める必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記のような事情を勘案して発明されたものであり、現在プレイしているユーザのコンディションを判断して知らせてやる仮想ゴルフ装置を提供することをその目的とする。
また、本発明の他の目的は、以下の説明と添付した図面から明確に理解することができる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するのために、本発明の実施例による仮想ゴルフ装置は、仮想ゴルフコースと仮想ゴルフボールとを表示する表示部と、ユーザが実際ゴルフボールを打撃すると打撃された実際ゴルフボールの状態を利用して前記仮想ゴルフコースにおいて前記仮想ゴルフボールの動きを算出する算出部と、ユーザが前記実際ゴルフボールを打撃しながらプレイを進行すると進行されたユーザのプレイに基づいてユーザのコンディションを判断するコンディション判断部とを含む。
上記仮想ゴルフ装置において、前記コンディション判定部は、ユーザのプレイを少なくとも1つ以上の判断要素に区分し、各判断要素による判断結果を総合してユーザのコンディションを判断する。
【0006】
上記仮想ゴルフ装置はユーザのプレイ情報を貯蔵する貯蔵部をさらに含み、前記各判断要素による判定結果は、該当判断要素に関連して前記貯蔵部に貯蔵されているプレイ情報と進行されたプレイ情報とを比較することにより得られる。
上記仮想ゴルフ装置において、前記判断要素は、ユーザが記録したスコア、ユーザの打撃の飛距離、ユーザの打撃の正確性、及びユーザが打撃する様子の中に少なくともいずれか一つを含む。
【0007】
上記仮想ゴルフ装置において、前記表示部は、前記コンディション判定部が判断したユーザのコンディションを表示し、また前記ユーザのコンディションを判断する際に使用された判断要素と該当判断要素に対する評価結果を表示することができる。
上記仮想ゴルフ装置は前記コンディション判定部によって判断されたユーザのコンディションに基づいてユーザにプレイアドバイスを提供するアドバイス提供部をさらに含む。
【発明の効果】
【0008】
本発明の仮想ゴルフ装置及によれば、現在プレイしているユーザのコンディションを判断してユーザに提供することで、ユーザの興味を高めることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施例による仮想ゴルフ装置の概略的な構造を示す図である。
【
図2】
図1の仮想ゴルフ装置においてユーザのコンディションを判断する過程の一例を示すフローチャートである。
【
図3】ユーザのコンディション判断に使用される判断要素として打撃の正確性を説明するための図である。
【
図4】人工知能を用いてユーザのコンディションを判断する方法を説明するための図である。
【
図5】ユーザのコンディションの判断結果を表示するスクリーン画面の一例を示す図である。
【
図6】ユーザのコンディションの判断結果を表示するスクリーン画面の一例を示す図である。
【
図7】本発明の他の実施例による仮想ゴルフ装置の概略的な構造を示す図である。
【
図8】
図7の仮想ゴルフ装置においてユーザのコンディションの判断結果を利用してプレイアドバイスを提供する過程を示すフローチャートである。
【
図9】
図7の仮想ゴルフ装置においてプレイアドバイスを提供するスクリーン画面の一例を示す図である。
【
図10】本発明の他の実施例による仮想ゴルフ装置の概略的な構造を示す図である。
【
図11】複数の仮想ゴルフ装置がネットワークに連結されているシステムの概略的な構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明する。本発明の目的、特徴、利点は以下の実施例から容易に理解できるであろう。本発明は、ここで説明される実施例に限定されず、他の形態に具体化されることもできる。ここで紹介される実施例は、開示された内容が徹底的で完全なものとなるように、かつ本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に本発明の思想が十分に伝達されるようにするために提供されるものである。よって、以下の実施例により本発明が限定されてはならない。
【0011】
本明細書において、第1、第2などの用語が様々な要素(elements)を記述するために使用されたが、前記要素がこのような用語によって限定されてはならない。この用語は、単に前記要素を相互に区別するために使用されただけである。また、とある層(膜)が他の層(膜)または基板上にあると言及されている場合に、それは、他の層(膜)または基板上に直接形成されること、またはそれらの間に第3の層(膜)が介在することもできることを意味する。
【0012】
図面において、要素の大きさ、または要素間の相対的な大きさは、本発明に対するさらに明確な理解のために多少誇張して図示できる。また、図示した要素の形状が製造工程上の変異などによって多少変更できるであろう。したがって、本明細書で開示した実施例は、特別な記載がない限り、図示した形状に限定されてはならず、ある程度の変形を含むものと理解されるべきである。
【0013】
図1は本発明の実施例による仮想ゴルフ装置の概略的な構造を示す図である。
図1を参照すると、仮想ゴルフ装置は、打撃プレート(10)、制御部(20)、感知部(30)、入力部(40)、サウンド部(50)、表示部(60)を含む。
打撃プレート(10)はユーザがゴルフボールを打撃するために位置する領域であり、ユーザはゴルフボールを打撃プレート(10)に置いて打撃する。打撃プレート(10)は別途具備されているプレート状物体から構成されたり、又は別途の物体ではなく仮想ゴルフ装置が設置されている場所のフロアとしてユーザが位置する部分から構成されたりすることができる。図面には図示されていないが、打撃プレート(10)には上下に移動可能な構造のオートティーが設けられており、オートティーを通じてユーザに打撃用ゴルフボールが自動的に提供されることができる。
【0014】
制御部(20)は仮想ゴルフ装置の構成要素の間の全体的な動作を制御する。例えば、制御部(20)は打撃プレート(10)に設けられたオートティーを制御して、ユーザが打撃する時点に合わせてオートティーが打撃用ゴルフボールを提供するように動作する。またユーザが特定のゴルフコースを選択した場合、制御部(20)は該当ゴルフコースでプレイすることができるように関連動作を行う。すなわち、制御部(20)は映像を処理する映像処理手段を具備してユーザが選択した特定ゴルフコースの映像を形成した後、これを表示部(60)に伝達して表示させるように動作する。また制御部(20)は算出部(21)とコンディション判断部(22)と貯蔵部(23)とを備えている。算出部(21)はユーザが打撃したゴルフボールが実際のゴルフ場で打撃されたと仮定するときにどのような軌跡を有するかを算出する算出過程を行う。コンディション判断部(22)はユーザがスクリーンゴルフのプレイを進行すると、進行したユーザのプレイに基づいてユーザのコンディションを判断する役割をする。ユーザのコンディション判断に対する詳細内容については後述する。貯蔵部(23)はメモリやハードディスクなどの記憶装置を含み、制御部(20)の動作に必要な各種データを貯蔵している。
【0015】
感知部(30)はゴルフクラブの動きやユーザが打撃したゴルフボールの動きなどを感知して打撃されたゴルフボールに関する物理的状態情報を把握するためのものであり、感知部(30)としてゴルフクラブやゴルフボールの動きを撮影することができるカメラや感知センサーなどのような感知手段を使用することができる。前記感知手段には、イメージセンシング、発光/受光センシング、レーザセンシングなどのような様々なセンシング方式を適用することができ、このようなセンシング方式でゴルフクラブやユーザが打撃したゴルフボールの状態情報を把握することができる。前記カメラや感知センサーなどは、単独に使用されたり又は一緒に使用されたりすることができ、一個のみが使用されたり又は複数個が使用されたりすることもできる。感知部(30)で感知された情報は制御部(20)に伝達され、制御部(20)の算出部(21)は感知部(30)からの情報に基づいて算出過程を行う。
【0016】
入力部(40)はユーザから各種情報を受けるためのものであり、キーボード、マウス、タッチスクリーンなどを使用することができる。スクリーンゴルフでは、ユーザがログインのために自分のIDやパスワードを入力する場合又はユーザがプレイしたいゴルフコースやプレイ難易度を選択する場合などのように、ユーザから情報の入力が必要な場合があり、このような場合のために入力部(40)が具備される。
サウンド部(50)はスピーカなどのような音響機器を含み、これによりユーザにゲームの進行状況を案内しゲームの進行による各種効果音を再生する。
【0017】
表示部(60)はプロジェクターとスクリーンなどのような機器を含む。プロジェクターはゴルフコースとゴルフボールがスクリーンに表示されるようにゴルフ関連映像をスクリーンに投射し、スクリーンは投射されたゴルフ関連映像を表示してユーザに提供する。本明細書では、スクリーンに表示される一部の対象に対して「仮想」という用語を付けて表現する。これは現実世界に存在する対象物との混同を避けるための目的であり、現実の世界に存在するものではなくスクリーンの中の映像に表示されるものであるという意味である。例えば、「仮想のゴルフコース」とはスクリーンに表示されるゴルフコースという意味であり、「仮想のゴルフボール」とはスクリーンに表示されるゴルフボールという意味である。
【0018】
仮想ゴルフ装置は、スクリーンゴルフ場に設置されてスクリーンゴルフをプレイすることができるようにする装置であり、ユーザがスクリーンゴルフをプレイする際の仮想ゴルフ装置の動作過程は次の通りである。ユーザがゴルフボールを打撃すると、感知部(30)はゴルフクラブの動きやユーザが打撃したゴルフボールの移動速度や移動方向などのような物理的状態を感知する。感知部(30)によって感知された情報は制御部(20)に伝達され、制御部(20)における算出部(21)は伝達された情報に基づいてゴルフボールの軌跡を算出する算出過程を行う。表示部(60)は算出過程によって算出された軌跡の通り仮想ゴルフボールが動く映像を表示し、このときに仮想ゴルフボールは算出された軌跡により移動した後にスクリーンに表示される仮想ゴルフコースの特定地点に着地し、ユーザは仮想のゴルフボールが着地した地点からネクスト打撃を続ける。
【0019】
上記スクリーンゴルフのプレイ過程において、コンディション判断部(22)はユーザによって行われたプレイの結果に基づいてユーザの当日のコンディションを判断する。上記判断動作によって判断されたユーザのコンディションはサウンド部(50)又は表示部(60)などを介して競技中のユーザに提供することができる。以下ではコンディションの判断動作について図面を参照して説明する。ただし、ここで説明するコンディションを判断する動作過程はコンディションを判断することができる様々な方法の中に一つであり、説明されていない他の方法を通じてユーザのコンディションを把握することも可能である。
【0020】
図2は
図1の仮想ゴルフ装置においてユーザのコンディションを判断する過程の一例を示すフローチャートであり、
図3はユーザのコンディション判断に使用される判断要素として打撃の正確性を説明するための図であり、
図4は人工知能を用いてユーザのコンディションを判断する方法を説明するための図であり、
図5及び
図6はユーザのコンディションの判断結果を表示するスクリーン画面の一例を示す図である。
図2を参照すると、コンディションを判断する動作過程は第1乃至第4ステップ(S1、S2、S3、S4)を含む。第1ステップ(S1)では特定時点までユーザのスクリーンゴルフプレイが進行され、第2ステップ(S2)では前記特定時点まで進行されたプレイ結果に基づいてコンディション判断のための判断要素をチェックし、第3ステップ(S3)ではチェックされた判断要素をまとめてユーザのコンディションを把握し、第4ステップ(S4)では把握したユーザのコンディション情報をユーザに提供する。
【0021】
第1ステップ(S1)では、ユーザのスクリーンゴルフのプレイが所定の時点まで進行される。ユーザのコンディションはプレイが進行される当日のユーザの身体状態を示すので、ユーザがある程度プレイを進行するとその時までのプレイ結果をチェックした後、これを反映してユーザのコンディションを把握する。具体的にユーザの当日プレイ結果を反映するために、全プレイの少なくとも20%乃至30%以上のプレイが進行された後にユーザのコンディションを把握することが好ましい。又はユーザが正式プレイに先立って十分な練習プレイを行った場合、練習プレイの結果を反映してユーザのコンディションを把握することができる。
【0022】
プレイをある程度進行した後又は練習プレイを終了した後、第2乃至第4ステップ(S2、S3、S4)によってコンディションの把握過程を行う。例えば、18ホールプレイをする場合に9ホール(全プレイの50%)までプレイした後に1回だけコンディション把握過程を実行したり、または9ホールプレイをする場合に3ホール(全プレイの33.33%)までプレイした後に4ホールからは各ホールのプレイが終了するたびにコンディションの把握過程を実行したりすることができる。あるいは、特定のホールプレイが終了するたびにコンディションの把握過程を実行する代わりに、特定の時点以降はユーザがゴルフボールを打撃してその結果が出たらその打撃結果を反映してすぐにコンディションの把握過程を実行することにより、ゴルフボールを打撃するたびに随時にユーザのコンディションを把握することもできる。
【0023】
コンディションの把握の実際の処理は第2及び第3ステップ(S2,S3)で実行される。第2ステップ(S2)ではユーザのコンディションを示すことができる少なくとも1つ以上の指標(本明細書において「コンディションの判断要素」と命名)をチェックし、第3段階(S3)では前記コンディションの判断要素をまとめてユーザのコンディションを把握する。コンディションの判断要素はいろいろなものがあり得る。例えば、上記判断要素としてユーザが記録したスコア、ユーザの打撃による仮想ゴルフボールの飛距離、ユーザが打撃する様子、ユーザの打撃における正確性などがあり得る。
【0024】
上記スコアはコンディションを把握する時点までユーザが記録したスコアを意味する。上記飛距離はユーザが打撃した実際のゴルフボールの物理的状態等に基づいて算出されるスクリーン映像の仮想ゴルフボールが移動した距離を意味する。上記ユーザが打撃する様子はユーザがゴルフボールを打撃したときのスイングモーションを意味する。感知部(30)がカメラを含む場合、ユーザのスイングモーションはユーザがゴルフボールを打撃するたびにカメラによって撮影され、撮影された映像は貯蔵部(23)に貯蔵される。貯蔵部(23)に貯蔵されているユーザのスイングモーションの映像とユーザがゴルフボールを打撃するときの現在のスイング映像とを比較することにより、ユーザが打撃する様子がどのような状態であるかを判断することができる。ゴルフボールの打撃において一貫したスイングを維持することが好ましい。ユーザのスイングモーションが既存のスイングモーションと大きく異なる場合には正常なコンディションではない可能性が高い。ログイン過程が適用される場合にログインを通じてユーザの身元を把握することができ、ユーザの身元が把握された状態でプレイすれば、身元が確認された特定ユーザに対して該当ユーザがゴルフボールを打撃するたびに貯蔵部(23)に該当ユーザのプレイ映像を貯蔵することができる。この場合、豊富な過去プレイ映像のデータを備えることができ、過去データと現在のスイングモーションとを比較することにより、ユーザのコンディションをさらに正確にチェックすることができる。
【0025】
ユーザの打撃における正確性は、ゴルフボールが目標地点から外れることなく目標地点またはその近傍に到達するかどうかを確認することによりチェックすることができる。例えば、
図3(a)において実際にユーザが打撃したゴルフボールに基づいて算出された仮想のゴルフボール(VB)の軌跡を第1軌跡(T1)とし、目標地点まで到達する理想的な仮想のゴルフボール(VB)の軌跡を第2軌跡(T2)とするときに、第1及び第2軌跡(T1、T2)を比較すると、第1軌跡(T1)はボールが飛んだ方向では第2軌跡(T2)と大きな差異がないが、ボールが飛んだ距離では第2軌跡(T2)より長くて打撃の正確度が低いとすることができる。
図3(b)において実際にユーザが打撃したゴルフボールに基づいて算出された仮想のゴルフボール(VB)の軌跡を第3軌跡(T3)とし、目標地点まで到達する理想的な仮想のゴルフボール(VB)の軌跡を第4軌跡(T4)とするときに、第3及び第4軌跡(T3、T4)を比較すると、第3軌跡(T3)はボールが飛んだ方向が第4軌跡(T4)と大きな差異があるので、ボールが飛んだ方向において打撃の正確度が低いとすることができる。このように、打撃の正確度はユーザの打撃によって移動する仮想ゴルフボール(VB)の移動距離および/または移動方向などを考慮して決定することができる。上記目標地点は、ユーザの打撃前にユーザの現在状況(現在プレイしている仮想ゴルフにおいて仮想のゴルフボールが置かれている位置や置かれている地形の特徴など)及び/又はユーザの過去記録等に基づいて制御部(20)等によって設定されることができる。あるいは、ユーザが自分の現在状況について自分の判断により適切な目標地点を直接に設定することもできる。
【0026】
上記のように、複数の判断要素に基づいて複数の判断要素のそれぞれについて評価し、この評価結果をまとめることにより最終的なユーザのコンディションを把握することができる。ここでユーザが記録したスコア、ユーザが打撃した仮想ゴルフボールの飛距離、ユーザが打撃する様子、ユーザの打撃における正確性などを言及したが、ユーザのコンディションの把握に前記判断要素を必ずしも全て使用する必要はない。これらのうちのいくつかのみを使用してもよく、本明細書に記載されていない他の判断要素を使用してもよい。
複数の判断要素のそれぞれについて評価する際に、様々な方法を適用することができる。具体的に絶対的な基準により評価する方法と相対的な基準により評価する方法とがあり得る。例えば、判断要素がスコアである場合に絶対的な基準によれば、ユーザが誰であるかにかかわらず、スコア結果のみを基準としてユーザの現在状態を評価する。相対的な基準によれば、ユーザが誰であるかに応じて、同一のスコアについてもユーザの現在状態を異にして評価する。例えば、全18ホールのプレイでユーザが3番ホールまで進行した後にユーザのコンディションをチェックするとすれば、絶対的な基準ではユーザが誰であるかにかかわらず、3番ホールまでの合算スコアが第1打数(例:2アンダーパー)よりも良ければGOODであると評価し、第2打数(例:2オーバーパー)より悪ければBADであると評価し、第1及び第2打数の間であればNORMALであると評価することができる。これに対して相対的な基準では、ユーザが誰であるかに応じて異なる基準のGOOD、NORMAL、BADの評価を適用する。例えば、全18ホールプレイでユーザA、Bが3番ホールまで進行した後にユーザA、Bのコンディションをチェックするとすれば、ユーザAについては3番ホールまでの合算スコアが第1打数(例:2アンダーパー)より良ければGOODであると評価し、第2打数(例:2オーバーパー)より悪ければBADであると評価し、第1と第2打数の間であればNORMALであると評価し、ユーザBについては3番ホールまでの合算スコアが第3打数(例:イーブンパー)より良ければGOODであると評価し、第4打数(例:4オーバーパー)より悪ければBADであると評価し、第3と第4打数の間であればNORMALであると評価することができる。ユーザA、ユーザBにおける評価基準はユーザA、Bの過去プレイ記録に基づいて定めることができる。例えば、過去プレイ記録上18ホールプレイにおける平均打数がユーザAは80打であり、ユーザBは85打であれば、ユーザAはユーザBに比べてゴルフ実力が良いとすることができ、ゴルフ実力が良いユーザはゴルフ実力が悪いユーザに比べてさらに良いスコアを記録する可能性が高いため、このようなユーザを同一の基準で判断するのではなく、異なる基準に従って評価することが好ましい。
【0027】
判断要素を評価する際に「一貫性」の有無に応じて加重値をかけることができる。例えば、平均200mのドライバ飛距離を持っているユーザA、Bに対して飛距離という判断要素を評価すると仮定する。また、ユーザA、Bが全て3番ホールまでプレイを進行し、3回のドライバーショットで平均210m飛距離を記録したと仮定する。ユーザA、Bは自分の平均ドライバ飛距離より10m良い飛距離を記録したため、飛距離に対するコンディションが良いといえる。ユーザAの場合には1番ホールでドライバ飛距離が190m、2番ホールでドライバ飛距離が260m、3番ホールでドライバ飛距離が180mである反面、ユーザBの場合には1番ホールでドライバ飛距離が215m、2番ホールでドライバー飛距離が210m、3番ホールでドライバー飛距離が205mであると仮定する。ユーザAは3番の打撃中に2番の打撃で自分の平均飛距離より小さい飛距離を記録したが、2番ホールで一度260mの長打を記録したために全体的に210mの平均飛距離を記録することになる反面、ユーザBは3番の打撃で一貫して自分の過去飛距離より長い飛距離を記録して全体的に210mの平均飛距離を記録することになる。このような場合に、ユーザAは2番ホールでの長打を除けば残りのホールでは普段より悪い成績が出たので、全体平均では過去飛距離よりも良いと言っても現在のコンディションが非常に良いとすることができない。これに比べて、ユーザBは3つのホールで一貫して良い成績が出ているため、ユーザAと全体平均飛距離では同一の記録を持っていても、ユーザAより良好なコンディションを持っているとすることができる。したがって、各判断要素について評価する際には、評価時点での全体記録のみを見て判断するのではなく、当該全体記録がどれほど一貫性があるかをチェックする必要があり、一貫性が高い場合にはそうでない場合に比べて加重値を異にして評価することが好ましい。
【0028】
第2及び第3ステップ(S2、S3)において、コンディションの判断要素について評価しこれをまとめてユーザのコンディションを把握する過程は、人工知能等を用いて算出するようにすることも可能である。人工知能を用いる場合、
図4に図示されたように、人工知能に入力データを入力して人工知能によって出力データが得られるようにすることができる。上記人工知能は人間の知的能力を人工的に具現したプログラムであり、人工知能にはマシンラーニング技術などが適用されることができる。これは規則によって定められた結果値を導出する従来のプログラムとは異なり、マシンラーニング技術などを適用することにより人工知能は多い数の入力データを分析して自ら結果値を導出することができる。マシンラーニングなどのような人工知能モデルは複数の層と各層を構成する複数のノードとからなる人工ニューラルネットワークを含み、上記複数の層は入力層、隠匿層、出力層を含むことができる。入力層は分析対象データを入力する層であり、出力層は結果値が出力される層であり、隠匿層は入力層と出力層との間の中間層を意味する。
【0029】
人工知能を適用する際に、入力データは複数の判断要素に対して前記判断要素を評価するための根拠資料である。複数の判断要素のそれぞれを便宜上X、Yなどと表記すると、入力データはXを評価するための根拠資料(XI)とYを評価するための根拠資料(YI)とを含み、入力データXI、YIは単数項目又は複数項目であり、複数項目の場合に入力データXI、YIはそれぞれ(X1、X2、…)、(Y1、 Y2 、…)と表現することができる。例えば、Xがユーザが記録したスコアであり、Yがユーザの打撃の飛距離であるとすれば、XIは特定時点までユーザが記録したスコアの平均となり、YIは特定時点までユーザが記録した飛距離の平均となる。ユーザ記録の一貫性により加重値を異にして進行する場合、XI、YIは複数のデータで構成される。具体的に3番ホールまでプレイした結果に基づいてユーザのコンディションをチェックするとすれば、XIは1番ホールでのユーザのスコアX1、2番ホールでのユーザのスコアX2、3番ホールでのユーザのスコアX3などで構成され、 YIは、1番ホールでの飛距離Y1、2番ホールでの飛距離Y2、3番ホールでの飛距離Y3などで構成される。この場合、各ホールでのスコアや飛距離が入力されるため、スコアや飛距離の記録がホールごとに一貫性があるか又は大きい偏差があるかなどをチェックすることができる。判断要素を評価する際にユーザごとに異なる相対的な判断基準を適用する場合、ユーザのゴルフ能力を確認することができるように追加資料をさらに人工知能に提供することができる。例えば、上記XI、YIについては過去に記録したユーザの平均スコアや平均飛距離情報などを追加の入力データとして提供することができる。
【0030】
人工知能において、出力データは判断要素の評価および前記評価に基づいて把握されるユーザのコンディションなどを含む。コンディション把握のための複数の判断要素をX、Yなどと表記すると、入力データはXを評価するための根拠資料(XI)とYを評価するための根拠資料(YI)とを含み、出力データはXに対する評価結果(XO)とYに対する評価結果(YO)とを含む。また、追加的に出力データは複数の判断要素に対する評価結果(XO、 YO、… )を総合して把握されるユーザのコンディション(UC)を含むことができる。もし各判断要素に対する評価結果を1点(最低)から5点(最高)まで5段階に区分するとすると、XO、YOなどには1点から5点中に一つの点数が付与され、ユーザのコンディション(UC)はXO、YOなどに付与されている点数を総合して得ることができる。複数の判断要素を総合してユーザのコンディションを獲得する際に、各判断要素に同一の加重値を与えて合算することができ、あるいは判断要素の種類により異なる加重値を与えて合算することができる。この場合、特定判断要素に対する評価点数が異なる判断要素に対する評価点数より高い比重で反映されるようにすることができる。例えば、Xがユーザが記録したスコアでありYがユーザの打撃の飛距離であるとし、特定ユーザに対してXOが3点と評価されYOが1点と評価されたとすると、ユーザのコンディションは『XO(3点)+YO(1点)=UC(4点)』のように判断要素に同一の加重値を与えて導出されるようにすることができる。又はユーザのコンディションは『XO×2(6点)+YO×0.5(0.5)=UC(6.5点)』のように判断要素に異なる加重値を与えて導出されるようにすることもできる。
【0031】
第4ステップ(S4)では、第2、3ステップ(S2、S3)を通じて得られたユーザのコンディションの把握結果をユーザに伝達する。ユーザのコンディションはサウンド部(50)を用いて音声でユーザに提供したり、または表示部(60)を用いて視覚的にユーザに提供したりすることができる。視覚的に提供する場合、スクリーン画面の一部にユーザのコンディション情報を表示することができる。例えば、
図5(a)に図示されたように、スクリーンの一方のエッジ部分に現在プレイしているユーザの今日のコンディション状態を表示してユーザに提供することができる。ユーザのコンディション状態をBEST、GOOD、NORMAL、BADに区分する場合、スクリーンにユーザのコンディションがBEST、GOOD、NORMAL、BADのいずれに該当するかを表示する。ユーザのコンディションを表示する際には、
図5(a)の菱形のような所定の形状のデザインと上記デザインの内部に記載されているテキストとを用いてユーザのコンディションがどのような状態であるかを示すことができる。コンディションを表現するデザインは菱形以外に他の形状を用いることも可能である。またユーザのコンディション状態により、コンディションを示すデザインを様々なカラーを用いて表現することができる。例えば、
図5(b)に図示されたように、ユーザのコンディションがBEST/GOODの場合には赤色系統のカラー(R)でユーザのコンディションを表示し、ユーザのコンディションがBADの場合には青色系統のカラー(B)でユーザのコンディションを表示し、ユーザのコンディションがNORMALの場合には白系統のカラー(W)でユーザのコンディションを表示するようにすることができる。
【0032】
図6を参照すると、ユーザのコンディションをスクリーンに表示する際にコンディション判断の根拠である各判断要素に対する評価結果を提供することができる。例えば、スコア/(打撃)正確度/スイング(モーション)/飛距離の4つの判断要素に基づいてコンディションを把握する場合に、
図6(a)及び
図6(b)に図示されたように各判断要素に対する評価結果を様々な形態で表現することができる。また
図6(a)に図示されたように、バー(bar)形態で判断要素の評価結果を表現する場合には、評価結果により前記バーを様々な色で表示することができる。例えば、評価点数が良い場合には赤色系統のカラー(R)でバーを表示し、評価点数が悪い場合には青色系統のカラー(B)でバーを表示し、評価点数が普通の場合には白系統のカラー(W)でバーを表示することができる。
図6に図示されたような判断要素に対する評価結果はユーザのコンディションを表示する際に最初から表示されるようにしたり、又は最初は
図5(a)に図示されたようにユーザの総合的なコンディションのみを表示し後でユーザが要請すればその時点で判断要素に対する評価結果が表示されるようにしたりすることができる。
【0033】
上記のようにユーザのコンディションを把握して提供することにより、スクリーンゴルフのプレイに対するユーザの興味を高めることができる。また、ユーザは自分のコンディションをチェックした後に自分のコンディションに合わせてペースを調節するというノウハウを習得することができる。ユーザのコンディションに関する情報は一種のプレイ情報に属するとすることができるが、これは単純なプレイ情報の範疇を超えて様々な方法で活用することができる。以下ではユーザのコンディション情報を活用する例を図面を参照して説明する。
【0034】
図7は本発明の他の実施例による仮想ゴルフ装置の概略的な構造を示す図であり、
図8は
図7の仮想ゴルフ装置においてユーザのコンディションの判断結果を利用してプレイアドバイスを提供する過程を示すフローチャートであり、
図9は
図7の仮想ゴルフ装置においてプレイアドバイスを提供するスクリーン画面の一例を示す図である。
図7を参照すると、本発明の実施例による仮想ゴルフ装置は、打撃プレート(10)、制御部(20)、感知部(30)、入力部(40)、サウンド部(60)、表示部(60)を含む。
【0035】
打撃プレート(10)はユーザがゴルフボールを打撃するために位置する領域である。制御部(20)は仮想ゴルフ装置の構成要素の間の全体的な動作を制御し、算出部(21)とコンディション判断部(22)と貯蔵部(23)とを備えている。感知部(30)はゴルフクラブの動きやユーザが打撃したゴルフボールの動きなどを感知して打撃されたゴルフボールに関する物理的状態情報を把握する。入力部(40)はユーザから各種情報を受けるためのものであり、キーボード、マウス、タッチスクリーンなどを使用することができる。サウンド部(50)はユーザにゲームの進行状況を案内しゲームの進行による各種効果音を再生する。表示部(60)はプロジェクターとスクリーンなどのような機器を含み、ゴルフ関連映像を表示してユーザに提供する。このような構成は前述の実施例による仮想ゴルフ装置の構成と類似点があるので、その詳細な説明は省略する。
【0036】
本実施例による仮想ゴルフ装置は制御部(20)にアドバイス提供部(24)が具備されている。アドバイス提供部(24)はユーザにプレイアドバイスを提供する役割をする。 アドバイス提供部(24)はユーザがゴルフボールを打撃する前にショットアドバイスを生成してユーザに提供することができ、上記ショットアドバイスを生成する際にコンディション判断部(22)で把握されたユーザのコンディション情報が活用されることができる。
【0037】
図8を参照すると、ユーザのコンディション情報などを活用してユーザにアドバイスを提供する過程は、第1乃至第4ステップ(S10、S20、S30、S40)を含む。第1ステップ(S10)ではユーザの現在状況をチェックし、第2ステップ(S20)ではユーザのコンディションを把握し、第3ステップ(S30)ではユーザの現在状況とコンディションと等を考慮してアドバイスを生成し、第4ステップ(S40)では生成されたアドバイスをユーザに提供する。
【0038】
第1ステップ(S10)において、ユーザがプレイしている仮想ゴルフコースに対するコース情報とユーザのプレイ状況情報とをチェックする。例えば、前記状況情報はユーザが全450mの長さのパー5ホールでティーショットをしようとする状況、450mの長さのパー5ホールですでに5打を打撃した状態でグリーン領域のゴルフボールとホールカップとの距離が10mである状況などのような状況を含む。このように、第1ステップ(S10)では現在プレイする仮想ゴルフコースに対する基本的なコース情報とコース攻略がどのように進行されているかに関する現在状況などをチェックする。
【0039】
第2ステップ(S20)では、ユーザの現在のコンディションを把握する。ユーザのコンディションを把握することは、スコア、飛距離、打撃正確性、スイングモーションなどのようなコンディション判断のための複数の判断要素に対する評価を獲得することと、前記判断要素に対する評価を総合することとなどを含む。
【0040】
第3ステップ(S30)では、第1、2ステップ(S10、S20)において得られた結果を反映してプレイアドバイスを生成する。アドバイスはコース攻略のための戦略などを含み、ユーザの現在コンディションと貯蔵部(23)に貯蔵されているユーザの過去のプレイ記録などを反映して生成されることができる。例えば、パー3ホールでユーザがティーショットをしようとするときに、ユーザの過去のプレイ記録上ティーショットでオングリーン(On Green、ゴルフボールを打撃してホールカップがあるグリーン領域にゴルフボールが着地させること)に成功する可能性が低ければ、通常的にはオングリーンを勧誘しないが、ユーザの今日のコンディションが良ければ(特にコンディション判断要素である飛距離と打撃正確性が非常に良いと判断される場合)、ユーザに積極的にオングリーンをトライするように勧めるアドバイスを生成することができる。
【0041】
第4ステップ(S40)では、ユーザに生成されたアドバイスを提供する。アドバイスはサウンド部(50)を介して音声で提供したり、表示部(60)を介して視覚情報で提供したりすることができる。あるいは、サウンド部(50)と表示部(60)との両方を用いて視覚情報と音声で提供することも可能である。
図9を参照すると、情報伝達の効果を高めるためにスクリーン画面にキャディを表示した後、キャディがプレイアドバイスを伝達するようにすることができる。キャディはプレイアドバイスだけでなく、「ナイスショット」などのように、ユーザの打撃に対する簡単な応援メッセージを伝達する役割もすることができる。
【0042】
図10は本発明の他の実施例による仮想ゴルフ装置の概略的な構造を示す図である。
図10を参照すると、本実施例による仮想ゴルフ装置は複数のブース(101、102、103)を含む。各ブース(101、102、103)はすべて同一に構成されている。例えば、最初のブース(101)は、打撃プレート(101a)、キオスク画面が具備されているシミュレータ機器(101b)、スクリーン(101c)などを備えており、他のブース(102、103)も同一のコンポーネントを持っている。図面に図示されていないが、各ブース(101、102、103)には打撃時にゴルフクラブ/ゴルフボールの動きを感知するためのカメラなどのような他の機器がさらに具備されている。各ブース(101、102、103)では多数のユーザが交互にゴルフをプレイすることができる。あるいは、各ブース(101、102、103)ではユーザ一人で他のブースのユーザと離隔している状態でソロでプレイすることができる。本実施例による仮想ゴルフ装置のシミュレータ機器(101b)は、上述したようなコンディション判断部及び/又はアドバイス提供部を備えてユーザのコンディションを把握し適切なアドバイスを生成してユーザに提供することができる。
【0043】
図11は複数の仮想ゴルフ装置がネットワークに連結されているシステムの概略的な構造を示す図である。
図11を参照すると、複数の仮想ゴルフ装置がネットワークに連結されているシステムは複数のスクリーンゴルフ場(1)とサーバユニット(2)とを含む。スクリーンゴルフ場(1)にはスクリーンゴルフをプレイすることができるように、
図1乃至
図10などに図示されたような仮想ゴルフ装置が具備されている。スクリーンゴルフ場(1)に具備された仮想ゴルフ装置は、サーバユニット(2)と有無線通信網などを介して連結されている。各スクリーンゴルフ場(1)はログインが行われるとユーザにスクリーンゴルフのサービスを提供するサービス提供部の役割をする。サーバユニット(2)は複数のスクリーンゴルフ場(1)を運営するサービス業者が、複数のスクリーンゴルフ場(1)に具備されている仮想ゴルフ装置を管理するために使用する中央サーバを含む。スクリーンゴルフのサービスを利用しようとするユーザは、上記サービスの提供を受けるためにまずログインを実行し、サーバユニット(2)はログインをする際にユーザの身元を確認してログインの承認可否を決定する。サーバユニット(2)にはユーザの身元を確認するための情報を貯蔵する貯蔵部(3)が具備されている。貯蔵部(3)には複数のユーザに関する情報が各ユーザごとに区分されて貯蔵されている。各ユーザの貯蔵領域には、身元情報、プレイ情報、設定情報などが貯蔵されている。上記身元情報はユーザの身元を確認するためのものであり、ログイン過程などに使用されることができる。上記プレイ情報はユーザが過去プレイした結果や過去のプレイ結果から把握することができるユーザの個人記録(クラブ別平均飛距離、平均打数等)等を含む。上記設定情報はユーザが設定した事項に関する情報などを含む。例えば、ユーザが過去にプレイしたゴルフ場、プレイ難易度、プレイ方式、好みの動作条件などを設定情報として貯蔵することができる。ユーザは毎回プレイするたびに様々な選択事項を入力することを面倒に考えて前記選択事項を入力しなかった場合があり得る。このような場合に前記設定情報に基づいて選択事項を自動的に設定することができる。このように貯蔵部(3)に様々なユーザ情報が貯蔵されることにより、サーバユニット(2)に有線及び/又は無線で連結されている複数のスクリーンゴルフ場(1)の各仮想ゴルフ装置は貯蔵部に貯蔵されている情報を利用することができ、各仮想ゴルフ装置はユーザの情報を別途貯蔵する必要がない。
【0044】
サーバユニット(2)には貯蔵部(3)だけでなく、コンディション判断部(4)および/またはアドバイス提供部(5)が具備されている。コンディション判断部(4)はユーザのコンディションを把握し、アドバイス提供部(5)はユーザのコンディションを勘案してプレイアドバイスを生成する。コンディション判断部(4)によって把握されたユーザのコンディションとアドバイス提供部(5)によって生成されたプレイアドバイスとは、スクリーンゴルフ場(1)でプレイしているユーザに提供される。このようにコンディション判断部(4)とアドバイス提供部(5)とがサーバユニット(2)に具備されていることにより、サーバユニット(2)に有線及び/又は無線で連結されている複数のスクリーンゴルフ場(1)の各仮想ゴルフ装置にコンディション判断部(4)又はアドバイス提供部(5)が別途具備される必要はない。しかし、コンディション判断部(4)とアドバイス提供部(5)が必ずしもサーバユニット(2)にのみ設ける必要はなく、スクリーンゴルフ場(1)の各仮想ゴルフ装置ごとに個別に設けられるように構成することも可能である。あるいは、コンディション判断部(4)とアドバイス提供部(5)とのうちに一つがサーバユニット(2)に設けられ、残りはスクリーンゴルフ場(1)の仮想ゴルフ装置に設けられるように構成してもよい。
【0045】
以上、本発明の具体的な実施例について考察した。本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明が本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で変形した形態で具現できることを理解することができるであろう。したがって、開示された実施例は限定的な観点ではなく、説明的な観点で考慮されるべきである。本発明の範囲は前述した説明ではなく、特許請求の範囲に示されており、それと同等の範囲内にあるすべての差異点は本発明に含まれるものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0046】
1:スクリーンゴルフ場
2:サーバユニット
10:打撃プレート
20:制御部
30:感知部
40:入力部
50:サウンド部
60:表示部