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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023157027
(43)【公開日】2023-10-26
(54)【発明の名称】車両用スイッチ
(51)【国際特許分類】
   B60K 26/04 20060101AFI20231019BHJP
   H01H 13/16 20060101ALI20231019BHJP
【FI】
B60K26/04
H01H13/16 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022066650
(22)【出願日】2022-04-14
(71)【出願人】
【識別番号】000002967
【氏名又は名称】ダイハツ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100180644
【弁理士】
【氏名又は名称】▲崎▼山 博教
(72)【発明者】
【氏名】田中 孔明
【テーマコード(参考)】
3D037
5G206
【Fターム(参考)】
3D037EA01
3D037EB25
3D037EC01
5G206AS06Z
5G206AS11F
5G206AS11J
5G206AS11K
5G206GS21
5G206HS02
5G206HW93
(57)【要約】
【課題】破損を抑制し耐久性を向上させることが可能な車両用スイッチを提供すること。
【解決手段】車両用スイッチ1は、車両のペダル50の裏面側においてフロア部3と向き合うように配されると共に、フロア部3と当接することにより、ペダル50の裏面側に向けた接近離反動が可能な作動体20と、フロア部3に向けて突出するストッパ部30と、を備える。作動体20は、ペダル50の裏面側に向けて所定ストロークd1移動することにより、スイッチ1を非作動状態から作動状態に切り替え可能であると共に、スイッチ1の非作動状態においてストッパ部30の突出端30Aよりもフロア部3に向けて所定の突出量d2で突出しており、突出量d2が、所定ストロークd1以上、作動体15の最大移動ストロークd3以下として構成されていること、を特徴とする。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のペダルに配される車両用スイッチであって、
前記ペダルの裏面側において前記車両のフロア部と向き合うように配されると共に、前記フロア部と当接することにより、前記ペダルの裏面側に向けた接近離反動が可能な作動体と、
前記フロア部に向けて突出するストッパ部と、
を備え、
前記作動体は、
前記ペダルの裏面側に向けて所定ストローク移動することにより、スイッチを非作動状態から作動状態に切り替え可能であると共に、前記スイッチの非作動状態において前記ストッパ部の突出端よりも前記フロア部に向けて所定の突出量で突出しており、
前記突出量が、所定ストローク以上、前記作動体の最大移動ストローク以下として構成されていること、を特徴とする車両用スイッチ。
【請求項2】
前記ストッパ部が、前記ペダルに対して着脱可能に構成されていること、を特徴とする請求項1に記載の車両用スイッチ。
【請求項3】
前記フロア部に配されると共に、前記ペダルの操作に伴って前記作動体との当接が可能なブラケットを有し、
前記ブラケットは、前記作動体との当接位置において前記作動体の移動方向と交差する当接面が形成されていること、を特徴とする請求項1又は2に記載の車両用スイッチ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に用いられる車両用スイッチ、及び車両のアクセルペダルに用いられるキックダウンスイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車等の車両においては、アクセルペダルの踏み込み状態を検知するキックダウンスイッチ等のペダルスイッチが知られている(例えば、特許文献1)。上述したキックダウンスイッチは、アクセルペダルの強い踏込みを検知して、変速機のシフトダウンを行うことにより、車両の加速をスムーズに行うものとされている。また、最近では、ペダルスイッチが、車両の誤発進抑制制御にも利用されており、車両に後付けすることの要請も増えつつある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-4187号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述した特許文献1に記載のキックダウンスイッチは、作動体の押し込みをコイルスプリングによって受ける構造としている。従って、アクセルペダルを作動体の許容ストローク以上に踏み込み続けた場合は、コイルスプリングが線間密着を起こし、作動体が許容限界以上に強く押し込まれることで、キックダウンスイッチが破損する懸念があった。
【0005】
また、上述したようにペダルスイッチを後付けでペダルに取り付ける場合は、簡単に取り付けるために、ペダルの踏面側(表面側)に取り付けることが想定される。しかしながら、ペダルスイッチをペダルの踏面側に取り付ける場合は、踏面高さに影響するためペダル操作に支障を来たす問題がある。また、フロア部にペダルが底付きした場合に踏力が全てスイッチ側に入力されるため、ペダルスイッチの破損に繋がる懸念がある。
【0006】
そこで、本発明は、破損を抑制し耐久性を向上させることが可能な車両用スイッチ及びキックダウンスイッチを提供することを目的とする。また、本発明は、後付けが容易に行える車両用スイッチ及びキックダウンスイッチを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)上述した課題を解決すべく提供される本発明の車両用スイッチは、車両のペダルに配される車両用スイッチであって、前記ペダルの裏面側において前記車両のフロア部と向き合うように配されると共に、前記フロア部と当接することにより、前記ペダルの裏面側に向けた接近離反動が可能な作動体と、前記フロア部に向けて突出するストッパ部と、を備え、前記作動体は、前記ペダルの裏面側に向けて所定ストローク移動することにより、スイッチを非作動状態から作動状態に切り替え可能であると共に、前記スイッチの非作動状態において前記ストッパ部の突出端よりも前記フロア部に向けて所定の突出量で突出しており、前記突出量が、所定ストローク以上、前記作動体の最大移動ストローク以下として構成されていること、を特徴とするものである。
【0008】
上述した車両用スイッチは、スイッチの非作動状態において、作動体が、ストッパ部の突出端よりもフロア部に向けて所定の突出量で突出するものとされている。また、上述した車両用スイッチは、前記突出量が、スイッチを作動状態に切り替える所定ストローク以上、作動体の最大移動ストローク以下として構成されている。言い換えると、上述した車両用スイッチは、作動体が所定ストローク移動することにより作動状態に切り替えられた後、作動体が最大移動ストロークに達するより前にストッパ部がフロア部と当接するものとされている。そのため、上述した車両用スイッチは、作動体に負荷が掛かることを抑制できる。これにより、上述した車両用スイッチの耐久性が向上する。ここで、ストッパ部からの作動体の突出量は、用いるスイッチやフロア部の形状等に応じて適宜、変更することが可能である。
【0009】
(2)上述した本発明の車両用スイッチは、前記ストッパ部が、前記ペダルに対して着脱可能に構成されているとよい。
【0010】
上述した車両用スイッチは、かかる構成とすることにより、車両のフロア部の形状に応じて、適切なストッパ部を設けることができる。すなわち、上述した車両用スイッチは、ストッパ部側で当該車両用スイッチにおける作動体の移動量(ストローク)に制限をかけることができる。これにより、上述した車両用スイッチにおける汎用性が向上する。
【0011】
(3)上述した本発明の車両用スイッチは、前記フロア部に配されると共に、前記ペダルの操作に伴って前記作動体との当接が可能なブラケットを有し、前記ブラケットは、前記作動体との当接位置において前記作動体の移動方向と交差する当接面が形成されているとよい。
【0012】
上述した車両用スイッチは、かかる構成とすることにより、当該車両用スイッチの作動性を向上させることができる。すなわち、上述した車両用スイッチは、作動体の移動方向と交差する当接面を有することにより、確実に作動体をブラケット(フロア部)に当接させることができる。また、上述した車両用スイッチは、ブラケットによって、作動体の作動状態を調整することができるので、当該車両用スイッチの汎用性を高めることができる。
【0013】
(4)上述した本発明のキックダウンスイッチは、上述した車両用スイッチが、アクセルペダルの裏面側に配されると共に、当該アクセルペダルの操作に伴って、前記作動体が、前記フロア部と当接することにより、非作動状態と作動状態とが切り替えられること、を特徴とするものである。
【0014】
上述したキックダウンスイッチは、かかる構成とすることにより、アクセルペダルのキックダウンスイッチとしての利用が可能である。これにより、上述したキックダウンスイッチは、耐久性の向上が期待できる。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、破損を抑制し耐久性を向上させることが可能な車両用スイッチ及びキックダウンスイッチを提供することができる。また、本発明は、後付けが容易に行える車両用スイッチ及びキックダウンスイッチを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態に係る車両用スイッチを車両に搭載した状態を表す斜視図である。
図2図1を側面側から見た斜視図である。
図3】(a)は、本発明の一実施形態に係る車両用スイッチの本体部分の側面図であり、(b)は、図3(a)の車両用スイッチの分解図である。
図4】(a)は、アクセルペダルに搭載した状態の本発明の一実施形態に係る車両用スイッチを側面側から見た動作説明図であり、(b)は、図4(a)の斜視図である。
図5】本発明の車両用スイッチに用いられるブラケットの一実施形態に係る斜視図である。
図6】(a)及び(b)は、本発明の車両用スイッチの動作原理を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態に係る車両用スイッチ1について、図1図6を参照しつつ説明する。なお、本実施形態では、車両用スイッチ1が、図1に示すように、車両のアクセル装置2周辺に設けられるキックダウンスイッチ(以下、キックダウンスイッチ1とも称する)である場合を例として説明する。
【0018】
図1及び図2に示すように、アクセル装置2は、車両の運転席側下方に形成されたフロア部3周辺に設けられている。アクセル装置2は、アクセルペダル50(ペダル50とも称する)と、アクセルペダル50を支持する支持アーム51と、支持アーム51を揺動可能に支持する揺動軸52(図2参照)と、アクセルペダル50の裏面側に設けられた本発明のキックダウンスイッチ1等を有している。
【0019】
アクセルペダル50は、支持アーム51の下端側に取り付けられている。支持アーム51は、上端側が揺動軸52によって揺動可能に支持されている。支持アーム51は、図示しないバネ等により、適宜の力で付勢されている。従って、運転者が、アクセルペダル50を踏み込むことにより、踏み込みの力に応じて、アクセルペダル50が支持アーム51を介して揺動する。車両は、適宜のセンサ(図示せず)により、アクセルペダル50の踏み込み量を検知し、当該踏み込み量に応じて、加速制御を行うものとされている。
【0020】
図3(a)に示すように、アクセルペダル50の裏面側には、キックダウンスイッチ1が取り付けられている。キックダウンスイッチ1は、後述する作動体20が、フロア部3(図1及び図2参照)に設けられたブラケット40と向き合うようにアクセルペダル50に取り付けられている。詳細は後述するが、キックダウンスイッチ1は、アクセルペダル50の操作に伴って、作動体20が、ブラケット40の当接面43と当接することにより、非作動状態と作動状態とが切り替えられる。
【0021】
次に、本発明のキックダウンスイッチ1の構成について、図3(b)を参照しつつ以下に詳細を説明する。なお、以下の説明では、アクセルペダル50の裏面と直交する方向(図示左右方向)を便宜上、上下方向として説明する。
【0022】
図3(b)は、キックダウンスイッチ1をアクセルペダル50から取り外した状態を示す分解図である。キックダウンスイッチ1は、スイッチ本体10と、ストッパ部30等を備えている。スイッチ本体10は、ケースとしての収容部11と、作動体20等を備えている。
【0023】
収容部11は、略矩形の箱体として形成されており、底面が、アクセルペダル50の裏面側にボルト等によって支持されている。収容部11は、作動体20を上下方向に往復動可能に収容して支持するものとされている。また、収容部11には、作動体20を付勢するためのコイルスプリング12が、上下方向に沿って設けられている。
【0024】
作動体20は、立方体形状に形成されており、上面側が、フロア部3(本実施形態では、ブラケット40の当接面43)と向き合うように配されている(図1参照)。作動体20は、収容部11に設けられたコイルスプリング12によって、上方側に向けて付勢されている。図4(a)及び図4(b)に示すように、作動体20は、上面側がブラケット40の当接面43(図5参照)と当接することにより、コイルスプリング12の付勢に抗して下方側に向けて押し込むことができる。これにより、作動体20は、アクセルペダル50の裏面側に向けた接近離反動が可能である。作動体20は、下方側に向けて所定ストロークで押し込むことにより、車両用スイッチ1を非作動状態から作動状態へと切り替えできる。ここで、所定ストロークは、作動体20の上端位置(付勢端)から車両用スイッチ1が動作を開始する作動状態(スイッチがオンされる状態)に至るまでの間のストロークとされている。より具体的な詳細は、後述する車両用スイッチ1の動作の説明において説明する。
【0025】
ストッパ部30は、スイッチ本体10の周囲を囲うケースとして形成されており、アクセルペダル50の裏面側に着脱可能に固定されている。これにより、ストッパ部30は、フロア部3に向けて突出するものとされている。
【0026】
ここで、作動体20は、車両用スイッチ1の非作動状態においてストッパ部30の突出端30Aよりもフロア部3に向けて所定の突出量で突出するものとされている。これにより、ストッパ部30は、作動体20の上下方向への移動の一部を制限するものとされている。具体的には、ストッパ部30は、作動体20が、ブラケット40の当接面43に当接して押し込まれる際に、所定位置でブラケット40又はフロア部3に当接し、作動体20が一定量以上(最大移動ストロークd3(図6参照)を超えて)押し込まれないように制限するものとされている。詳細は後述するが、最大移動ストロークd3は、作動体20のいわゆる遊びとして設定されるものである。
【0027】
ブラケット40は、図1及び図2に示すように、フロア部3にボルト44により着脱可能に固定されている。ブラケット40は、図5に示すように、ベース板41から略三角柱状に突出する突出部42が形成されている。突出部42は、作動体20と向き合うように当接面43が形成されている。また、ブラケット40は、外周縁部分で、フロア部3に設置されるフロアマット(図示せず)を抑え込むことができる。これにより、ブラケット40は、キックダウンスイッチ1やアクセルペダル50がフロアマットと干渉することを抑制できる。
【0028】
当接面43は、略平坦に形成されており、アクセルペダル50の踏み込みに伴って、作動体20との当接が可能である。当接面43は、作動体20との当接位置において作動体20の移動方向と交差する方向(本実施形態では、作動体20の移動方向と略直交する方向)を向くように配されている。
【0029】
以上が、本発明の一実施形態に係るキックダウンスイッチ1(車両用スイッチ1)の構成であり、次に、キックダウンスイッチ1の動作及び動作原理について以下に説明する。
【0030】
図6(a)は、キックダウンスイッチ1の動作を示す説明図であり、図6(b)は、キックダウンスイッチ1の動作原理を示す説明図である。なお、図6においては、理解が容易なように、ブラケット40を省略して描いていることに留意されたい。
【0031】
図6(a)に示すように、アクセルペダル50の踏み込みに伴って、作動体20が、フロア部3に当接する。アクセルペダル50の踏み込みが継続されることにより、作動体20が、フロア部3によりアクセルペダル50の裏面側に向けて押し込まれる。また、アクセルペダル50が所定量踏み込まれると、ストッパ部30が、フロア部3と当接し、アクセルペダル50の踏み込みが制限される。このときのアクセルペダル50の踏み込みの制限、及び作動体20の移動ストロークの関係について図6(b)を参照しながら説明する。
【0032】
図6(b)は、作動体20が押し込まれていない非作動状態(図示左側)と、ストッパ部30がフロア部3に当接した状態(図示右側)とを表したものである。なお、理解が容易なように、作動体20によりスイッチが作動状態となる位置と、ストッパ部30がフロア部3と当接する位置とが同一である場合を例として説明する。また、各動作位置は、作動体20の底面側を基準として説明する。
【0033】
作動体20は、初期位置P1(非押込み状態)から、最大移動位置P3までの移動が許容されている。ここで、初期位置P1及び最大移動位置P3の間の距離は、最大移動ストロークd3として設定される。
【0034】
また、初期位置P1と最大移動位置P3との間において、スイッチ(車両用スイッチ1)を作動状態に切り替えるスイッチ作動位置P2(スイッチ接点P2とも称する)が設定される。また、初期位置P1における作動体20の上面と、ストッパ部30の突出端30Aとの間の距離が突出量d2として設定される。
【0035】
また、初期位置P1からスイッチ作動位置P2に達するまでの間の距離が所定ストロークd1として設定される。なお、本実施形態では、上述のようにストッパ部30とフロア部3とが当接する位置が、スイッチ作動位置P2と同一であるので、初期位置P1からフロア部3の当接位置までの間の距離は所定ストロークd1と一致する。
【0036】
本発明のキックダウンスイッチ1(車両用スイッチ1)は、以上のような構成を備えることにより、以下のような作用効果を奏するものとされている。
【0037】
本発明の車両用スイッチ1は、上述のように、ストッパ部30からの作動体20の突出量d2が、作動体20の所定ストロークd1以上、作動体20の最大移動ストロークd3以下として構成されている。言い換えると、上述した車両用スイッチ1は、作動体20が所定ストロークd1移動することにより作動状態に切り替えられた後、作動体20が最大移動ストロークd3に達するより前にストッパ部30がフロア部3と当接するものとされている。そのため、上述した車両用スイッチ1は、作動体20に負荷が掛かることを抑制できる。これにより、上述した車両用スイッチ1の耐久性が向上する。ここで、ストッパ部30からの作動体20の突出量d2は、用いるスイッチやフロア部3の形状等に応じて適宜、変更することが可能である。
【0038】
また、上述した車両用スイッチ1は、ストッパ部30が、ペダル50に対して着脱可能に構成されている。従って、上述した車両用スイッチ1は、車両のフロア部3の形状に応じて、適切なストッパ部30を設けることができる。すなわち、上述した車両用スイッチ1は、ストッパ部30側で車両用スイッチ1における作動体20の移動量(ストローク)に制限をかけることができる。これにより、上述した車両用スイッチ1における汎用性が向上する。
【0039】
また、上述した車両用スイッチ1は、フロア部3に、作動体20との当接が可能なブラケット40が配されており、ブラケット40には、作動体20との当接位置において作動体20の移動方向と交差する当接面43が形成されている。従って、上述した車両用スイッチ1は、当該車両用スイッチ1の作動性を向上させることができる。すなわち、上述した車両用スイッチ1は、作動体20の移動方向と交差する当接面43を有することにより、確実に作動体20をブラケット40(フロア部3)に当接させることができる。また、上述した車両用スイッチ1は、ブラケット40によって、作動体20の作動状態を調整することができるので、当該車両用スイッチ1の汎用性を高めることができる。
【0040】
以上が、本発明の車両用スイッチ1の動作フロー及び作用効果であるが、本発明の車両用スイッチ1は、上述した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形を行うことができる。
【0041】
本実施形態では、車両用スイッチ1が、アクセルペダル50の裏面側に配されるキックダウンスイッチ1である場合を例示したが、本発明の車両用スイッチ1は、これには限定されず、各種の車両用スイッチ1に利用することが可能である。例えば、車両用スイッチ1が、誤発進抑制装置におけるスイッチとして構成されていてもよい。また、本実施形態では、車両用スイッチ1が押し込み式のスイッチである場合を例示したが、車両用スイッチ1は、押込み式のスイッチには限定されず、各種の形態のスイッチに利用できる。
【0042】
本実施形態では、ストッパ部30が、ペダル50に対して着脱可能に構成されているものを例示したが、ストッパ部30は、ペダル50に対して着脱可能なものだけではなく、固定されているものなど各種の形態のものとすることができる。また、ストッパ部30は、箱体形状のものだけではなく、各種の形状や大きさのものが利用できる。例えば、ストッパ部30がボルトやガイドピンのようなもので形成されていてもよい。また、作動体20のストッパ部30からの突出量d2は、車両用スイッチ1の特性やフロア部3(ブラケット40を含む)の形状等に合わせて、適宜変更することが可能である。
【0043】
本実施形態では、フロア部3にブラケット40を設け、当該ブラケット40の当接面43と作動体20とが当接するものとしたが、ブラケット40は必要に応じて設ければよい。また、ブラケット40を設ける場合は、フロア部3の形状に合わせて、適宜形状を変更することができる。
【0044】
以上が、本発明に係る車両用スイッチ1(キックダウンスイッチ1)の各種の実施形態や変形例であるが、本発明は上述した実施形態や変形例において例示したものに限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない範囲でその教示及び精神から他の実施形態があり得ることは当業者に容易に理解できよう。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明の車両用スイッチは、自動車等の車両におけるアクセルペダルやブレーキペダル等の各種のペダルに利用することができる。また、本発明の車両用スイッチは、アクセルペダルのキックダウンスイッチとして利用したり、車両の誤発進抑制制御に供するためのペダルスイッチとして利用したりすることができる。
【符号の説明】
【0046】
1 :車両用スイッチ
10 :スイッチ本体
11 :収容部
20 :作動体
30 :ストッパ部
30A:突出端
40 :ブラケット
43 :当接面
50 :アクセルペダル(ペダル)
P1 :初期位置(非作動位置)
P2 :スイッチ作動位置(スイッチ接点)
P3 :最大移動位置
d1 :所定ストローク
d2 :突出量
d3 :最大移動ストローク
図1
図2
図3
図4
図5
図6