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  • 特開-給水装置 図1
  • 特開-給水装置 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023015703
(43)【公開日】2023-02-01
(54)【発明の名称】給水装置
(51)【国際特許分類】
   F04B 49/10 20060101AFI20230125BHJP
   F04B 49/02 20060101ALI20230125BHJP
【FI】
F04B49/10 311
F04B49/02 311
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021119630
(22)【出願日】2021-07-20
(71)【出願人】
【識別番号】000148209
【氏名又は名称】株式会社川本製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 章太
(72)【発明者】
【氏名】坂谷 哲則
(72)【発明者】
【氏名】坂野 聖治
【テーマコード(参考)】
3H145
【Fターム(参考)】
3H145AA16
3H145AA23
3H145AA42
3H145BA07
3H145BA43
3H145CA03
3H145CA06
3H145CA19
3H145CA25
3H145DA02
3H145EA13
3H145EA14
3H145EA16
3H145EA35
(57)【要約】
【課題】 手動運転モード時に電動ポンプに熱損傷が生じることを抑制する。
【解決手段】 手動運転モード時に締切運転が継続すると、電動ポンプ3内で水が過度に撹拌されるため、電動ポンプ3の温度が上昇し、パッキン等の樹脂製の部品に熱損傷が生じるおそれがある。そこで、制御部10は、手動運転モードにて電動ポンプ3が起動した後、予め決められた時間が経過したときに当該電動ポンプ3を停止させる。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
送水用の電動ポンプを備える給水装置において、
送水量を検出する流量センサと、
前記電動ポンプの吐出し圧力を検出する圧力センサと、
自動運転モードにて前記電動ポンプの作動を制御可能な制御部とを備え、
前記自動運転モードは、前記圧力センサ及び前記流量センサの検出値を利用して前記電動ポンプの作動を制御する運転モードであり、
前記検出値を利用することなく前記電動ポンプを稼働させる運転モードを手動運転モードとしたとき、
前記制御部は、前記手動運転モードにて前記電動ポンプが起動した後、予め決められた時間が経過したときに当該電動ポンプを停止させる停止制御が実行可能である給水装置。
【請求項2】
送水用の電動ポンプを備える給水装置において、
送水量を検出する流量センサと、
前記電動ポンプの吐出し圧力を検出する圧力センサと、
前記電動ポンプの温度を検出する温度センサと、
自動運転モードにて前記電動ポンプの作動を制御可能な制御部とを備え、
前記自動運転モードは、前記圧力センサ及び前記流量センサの検出値を利用して前記電動ポンプの作動を制御する運転モードであり、
前記検出値を利用することなく前記電動ポンプを稼働させる運転モードを手動運転モードとしたとき、
前記制御部は、前記手動運転モードにて前記電動ポンプが起動した後、前記温度センサの検出温度が予め決められた温度以上となったときに当該電動ポンプを停止させる第2の停止制御が実行可能である給水装置。
【請求項3】
複数の前記電動ポンプを備えており、
前記制御部は、前記手動運転モードが実行されるときに、全ての前記電動ポンプが起動することを禁止する起動ポンプ制限機能が実行可能である請求項1又は2に記載の給水装置。
【請求項4】
作業者により操作される選択部であって、前記手動運転モード時に稼働させる前記電動ポンプを選択するための選択部を備える請求項3に記載の給水装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、送水用の電動ポンプを備える給水装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1に記載の給水装置は、自動運転モード又は手動運転モードにて運転可能である。自動運転モードは、電動ポンプの吐出し圧力及び吐出し流量等に基づいて制御部が当該電動ポンプの停止及び稼働を制御する運転モードである。
【0003】
手動運転モードは、吐出し圧力及び吐出し流量によらず、予め決められた条件にて電動ポンプを稼働させる運転モードである。なお、予め決められた条件とは、例えば、給水装置のメンテナンスを行う作業者が手動にて設定した条件、又は給水装置のメーカにて設定された条件等をいう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-125748号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
手動運転モードでは、吐出し圧力及び吐出し流量によらず、予め決められた条件にて電動ポンプが稼働するので、例えば、給水需要が無い状態、つまり給水栓が閉められた締め切り状態となっても電動ポンプが稼働し続ける(以下、この状態を締切運転という。)。
【0006】
締切運転が継続すると、電動ポンプ内で水が過度に撹拌されるため、電動ポンプの温度が上昇し、パッキン等の樹脂製部品に熱損傷が生じるおそれがある。
【0007】
本開示は、上記点に鑑み、電動ポンプに熱損傷が生じることを抑制可能な給水装置の一例を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
送水用の電動ポンプ(3)を備える給水装置は、例えば、以下の構成要件のうち少なくとも1つを備えることが望ましい。すなわち、当該構成要件は、送水量を検出する流量センサ(Fs)と、電動ポンプ(3)の吐出し圧力を検出する圧力センサ(Ps)と、圧力センサ(Ps)及び流量センサ(Fs)の検出値を利用して電動ポンプ(3)の作動を制御する自動運転モードにて当該電動ポンプ(3)の作動を制御可能な制御部(10)とを備え、制御部(10)は、手動運転モードにて電動ポンプ(3)が起動した後、予め決められた時間が経過したときに当該電動ポンプ(3)を停止させる停止制御が実行可能であることである。なお、手動運転モードとは、上記検出値を利用することなく電動ポンプ(3)を稼働させる運転モードをいう。
【0009】
これにより、当該給水装置では、電動ポンプ内で水が過度に撹拌されることが抑制されるので、電動ポンプの温度上昇が抑制される。延いては、例えばパッキン等の樹脂製部品の熱損傷が抑制され得る。
【0010】
因みに、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的構成等との対応関係を示す一例であり、本開示は上記括弧内の符号に示された具体的構成等に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】第1実施形態に係る給水装置を示す図である。
図2】第1実施形態に係る手動運転モードを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下の「発明の実施形態」は、本開示の技術的範囲に属する実施形態の一例を示すものである。つまり、特許請求の範囲に記載された発明特定事項等は、下記の実施形態に示された具体的構成や構造等に限定されない。
【0013】
少なくとも符号が付されて説明された機器や部材等の構成要素は、「1つの」等の断りがされた場合を除き、少なくとも1つ設けられている。つまり、「1つの」等の断りがない場合には、当該構成要素は2以上設けられていてもよい。本開示に示された給水装置は、少なくとも符号が付されて説明された構成要素等を備える。
【0014】
(第1実施形態)
<1.給水装置の概要>
本実施形態は、例えば、マンションや商業ビル等の建物に適用される給水装置に本開示に係る給水装置の一例が適用されたものである。図1に示されるように、本実施形態に係る給水装置1は、電動ポンプ3、蓄圧装置5及び制御部10等を少なくとも備える。
【0015】
なお、本実施形態に係る給水装置1は、複数の電動ポンプ3を有している。以下、第1の電動ポンプ3A(以下、第1電動ポンプ3Aという。)及び第2の電動ポンプ3B(以下、第2電動ポンプ3Bという。)を総称する場合、又はいずれか一方の電動ポンプを示す場合には、電動ポンプ3と記す。
【0016】
各電動ポンプ3は、ポンプ部及びモータ部を有する電動式のポンプである。各電動ポンプ3の吐出し側は、建物の配水管側に接続されている。そして、各電動ポンプ3は、例えば受水槽7に貯留された水を配水管に送水する。
【0017】
各電動ポンプ3の作動は、制御部10により制御される。制御部10は、駆動部3Cを介して各電動ポンプ3の停止及び稼働を制御する。なお、本実施形態に係る駆動部3Cは、インバータ方式の駆動回路にて構成されている。
【0018】
駆動部3Cは、制御部10から出力される指令周波数に応じた周波数(以下、駆動周波数という。)を有する駆動電流をモータ部に供給する。これにより、モータ部の回転数、つまりポンプ部が制御部10により可変制御される。
【0019】
蓄圧装置5は、電動ポンプ3の吐出し側に接続されて当該電動ポンプ3が停止しているときに給水圧を保持する。蓄圧装置5は、不活性ガスが充填されたガス室5Aの内圧により、電動ポンプ3が停止しているときの給水圧を保持する。
【0020】
制御部10には、流量センサFs、圧力センサPs、温度センサTsそれぞれの検出値が入力されている。流量センサFsは、電動ポンプ3の吐出し流量、つまり送水量を検出する。圧力センサPsは、電動ポンプ3の吐出し側の圧力を検出する。
【0021】
温度センサTsは、起動中の電動ポンプ3の温度を直接的又は間接的に検出する。なお、本実施形態に係る温度センサTsは、当該電動ポンプ3から吐き出された水の温度を検出することにより間接的に起動中の電動ポンプ3の温度を検出する。
【0022】
<2.制御部>
<2.1 制御部の概要>
制御部10は、図1に示されるように、CPU、ROM及びRAM等を有するマイクロコンピュータで構成されている。当該制御部10は、ソフトウェアが実行されることにより、各電動ポンプ3等を制御する。なお、当該ソフトウェアは、ROM等の不揮発性記憶部(図示せず。)に予め記憶されている。
【0023】
<2.2 制御の概要>
制御部10は、各電動ポンプ3の運転モードとして、自動運転モード及び手動運転モードが実行可能である。当該制御部10には、自動運転選択部11、及び手動運転選択部12が設けられている。それら選択部11、12は、作業者により選択操作される。
【0024】
<自動運転モード>
自動運転モードは、自動運転選択部11が操作された場合に実行される運転モードであって、流量センサFs及び圧力センサPsの検出値等を利用して電動ポンプ3の作動を制御部10が制御する運転モードである。
【0025】
自動運転モードでは、「小水量停止制御」、「起動制御」及び「目標圧力制御」が制御部10にて実行される。小水量停止制御は、流量センサFsにて検出された給水量が予め決められた流量以下となったときに電動ポンプ3を停止させる制御である。
【0026】
起動制御は、電動ポンプ3が停止している状態において、圧力センサPsにより検出された圧力(以下、検出圧という。)が予め決められた値以下となったときに、少なくとも1つの電動ポンプ3を起動させる制御である。
【0027】
目標圧力制御は、検出圧が目標とする圧力(以下、目標圧力という。)となるように電動ポンプ3の駆動周波数を調整する制御である。なお、目標圧力は、例えば、予め決められた値、又は吐出し流量等の関数として決定される値である。
【0028】
<手動運転モード>
手動運転モードは、手動運転選択部12が操作された場合に実行される運転モードであって、いずれかの電動ポンプ3を予め決められた条件(例えば、回転速度一定)にて当該電動ポンプ3を稼働させる運転モードである。
【0029】
すなわち、制御部10には、ポンプ選択部12A、12Bが設けられている。当該ポンプ選択部12A、12Bは、作業者により選択操作されるものであって、手動運転モード時に稼働させる電動ポンプ3を選択するための選択部である。
【0030】
なお、本実施形態では、手動運転モード時においては、1台の電動ポンプのみが起動する。つまり、本実施形態に係る手動運転モード時においては、全ての電動ポンプが起動することが禁止される。
【0031】
さらに、手動運転モードでは、「小水量停止制御」、「起動制御」及び「目標圧力制御」が実行されない。このため、例えば、給水栓が閉められた締め切り状態となっても、電動ポンプ3が稼働し続ける(以下、この状態を締切運転という。)。
【0032】
そして、締切運転が継続すると、電動ポンプ3内で水が過度に撹拌されるため、電動ポンプ3の温度が上昇し、パッキン等の樹脂製部品に熱損傷が生じるおそれがある。このため、制御部10は、手動運転モードが選択されると、第1停止制御及び第2停止制御を実行する。
【0033】
<第1停止制御>
第1停止制御は、手動運転モードにていずれかの電動ポンプ3が起動した後、予め決められた時間が経過したときに当該電動ポンプ3を停止させる制御である。なお、第1停止制御と第2停止制御とは、互いに独立・並列的に作動可能である。
【0034】
<第2停止制御>
第2停止制御は、手動運転モードにていずれかの電動ポンプ3が起動した後、温度センサTsの検出温度が予め決められた温度以上となったときに当該電動ポンプ3を停止させる制御である。
【0035】
<手動運転モードの制御例>
図2は、手動運転モード制御フローの一例を示すチャートである。当該制御を実行するためのソフトウェアは、ROM等の不揮発性記憶部に予め記憶されている。本制御は、給水装置1の電源スイッチ(図示せず。)が投入されると、これに連動して起動し、かつ、電源スイッチが遮断されると、停止する。
【0036】
当該制御が起動されると、制御部10は、手動運転選択部12が選択されたか否かを判断する。手動運転選択部12、つまり手動運転モードが選択された場合には(S1:YES)、制御部10は、手動運転モードにて稼働させる電動ポンプが選択されているか否かを判断する(S3)。
【0037】
稼働させる電動ポンプが選択されていないと判断された場合には(S3:NO)制御部10は、作業者にその旨をランプ又は音声等にて報知した後、再び、稼働させる電動ポンプが選択されているか否かを判断する(S3)。
【0038】
稼働させる電動ポンプが選択されていると判断された場合には(S3:YES)、制御部10は、稼働させる電動ポンプとして全ての電動ポンプが選択されているか否かを判断する(S5)。
【0039】
全ての電動ポンプが選択されていると判断された場合には(S5:YES)、制御部10は、起動させる電動ポンプの台数を減らす必要がある旨をランプ又は音声等にて作業者に報知した後、再び、全ての電動ポンプが選択されているか否かを判断する(S5)。
【0040】
全ての電動ポンプが選択されていない、つまり、第1電動ポンプ3A及び第2電動ポンプ3Bのうちいずれか一方のみが選択されていると判断された場合には(S5:NO)、制御部10は、予め決められた条件(例えば、回転速度一定)にて選択された電動ポンプ3を起動させる(S7)。
【0041】
制御部10は、電動ポンプ3の起動と同時に経過時間の計時を開始した後(S9)、制御部10は、当該経過時間が所定時間を越えたか否かを判断する(S11)。経過時間が所定時間を越えたと判断された場合には(S11:YES)、制御部10は、起動中の電動ポンプ3を停止させる(S15)。
【0042】
経過時間が所定時間を越えていないと判断された場合には(S11:NO)、制御部10は、温度センサTsの検出温度が所定温度以上となったか否かを判断する(S13)。検出温度が所定温度未満であると判断された場合には(S13:NO)、制御部10は、再び、S11を実行する。
【0043】
検出温度が所定温度以上であると判断された場合には(S13:YES)、制御部10は、起動中の電動ポンプ3を停止させる(S15)。電動ポンプ3が停止すると、制御部10は、手動運転モードを解除する。因みに、この手動運転モードが解除された状態では、自動運転モードも選択されていない。
【0044】
なお、手動運転モードが解除された後、自動運転モードが選択されることなく、再び、手動運転モードが選択された場合、制御部10は、今回の手動運転モードにて起動させる電動ポンプ3として、前回の手動運転モードにて選択された電動ポンプ3の選択を禁止する。
【0045】
つまり、前回の手動運転モード時に第1電動ポンプ3Aが起動した場合には、制御部10は、今回の手動運転モード時には、第1電動ポンプ3Aの選択を禁止する。したがって、作業者は、稼働させる電動ポンプとして第2電動ポンプ3Bを選択せざるを得ない。
【0046】
<3.本実施形態に係る給水装置(制御装置)の特徴>
本実施形態に係る給水装置1では、手動運転モード時に起動した電動ポンプ3は、起動後、所定時間が経過したとき、又は電動ポンプ3の温度が所定温度以上となったときに当該電動ポンプ3が停止する。
【0047】
したがって、電動ポンプ3内で水が過度に撹拌されることが抑制されるので、当該電動ポンプ3の温度上昇が抑制される。延いては、例えばパッキン等の樹脂製部品の熱損傷が抑制され得る。
【0048】
当該給水装置1では、手動運転モードが実行されるときに、全ての電動ポンプ3が起動することが禁止される。したがって、電動ポンプ3が停止して手動運転モードが解除された後、再び、手動運転モードが選択されたとき、作業者は、前回の手動運転モード時に停止していた電動ポンプ3を今回の手動運転モード時に起動させる電動ポンプとして選択することができる。
【0049】
このため、本実施形態に係る給水装置1では、今回の手動運転モード時に起動させる電動ポンプとして、温度が上昇していない電動ポンプを選択することができる。したがって、今回の手動運転モードが早期に解除されてしまうことが抑制され得る。
【0050】
因みに、前回の手動運転モード時に、仮に、全ての電動ポンプ3が起動していた場合には、全ての電動ポンプ3が温度上昇してしまっている。このため、仮に、手動運転モード時に全ての電動ポンプ3を起動させると、手動運転モードが早期に解除されてしまう。
【0051】
(その他の実施形態)
上述の実施形態に係る手動運転モードは、制御部10を介して実行される構成であった。しかし、本開示はこれに限定されない。すなわち、当該開示は、例えば、制御部10にて電動ポンプ3の回転速度を一定にすることなく、商用電源を電動ポンプ3に直接供給することより、電動ポンプ3の回転速度を一定としてもよい。なお、上記の制御部10を介さない手動運転モードにおいては、タイマーやサーモスタット等を用いて第1停止制御及び第2停止制御を実行することが望ましい。
【0052】
上述の実施形態では、第1停止制御と第2停止制御とは、互いに独立・並列的に作動した。しかし、本開示はこれに限定されない。すなわち、当該開示は、例えば、電動ポンプ3の起動後、所定時間が経過し、かつ、検出温度が所定温度以上となったときに電動ポンプ3を停止させる停止制御であってよい。
【0053】
上述の実施形態では、手動運転モードにていずれかの電動ポンプ3が起動した時からの経過時間を計時した。しかし、本開示はこれに限定されない。すなわち、当該開示は、例えば、手動運転モードが選択された時からの経過時間を計時してもよい。
【0054】
上述の実施形態では、複数の電動ポンプ3を備える給水装置であった。しかし、本開示はこれに限定されない。すなわち、当該開示に係る給水装置は、少なくとも1台の電動ポンプ3を備えていれば十分である。
【0055】
上述の実施形態に係る給水装置1では、手動運転モード時には、「小水量停止制御」及び「目標圧力制御」が実行されなかった。しかし、本開示はこれに限定されない。すなわち、当該開示は、例えば、手動運転モード時に「小水量停止制御」及び「目標圧力制御」のうち少なくとも一方が実施される構成であってよい。
【0056】
上述の実施形態では、手動運転モードが実行されるときに、全ての電動ポンプ3が起動することを禁止する機能を有していた。しかし、本開示はこれに限定されない。すなわち、当該開示は、例えば、当該機能が廃止された構成であってもよい。
【0057】
上述の実施形態では、手動運転モードが解除された後、再び、手動運転モードを実行するには、作業者が再び手動操作にて手動運転モードを選択する必要があった。しかし、本開示はこれに限定されない。
【0058】
すなわち、当該開示は、例えば、手動運転モードにて第1電動ポンプ3Aが起動した時から所定時間が経過したとき、又は検出温度が所定温度以上となったときに、制御部10が第1電動ポンプ3Aを停止させるとともに、第2電動ポンプ3を一定の回転速度にて稼働させてよい。
【0059】
上述の実施形態では、電動ポンプ3から吐き出された水の温度を検出することにより間接的に稼働中の電動ポンプ3の温度を検出した。しかし、本開示はこれに限定されない。すなわち、当該開示は、例えば、ポンプケーシングの温度を検出することにより稼働中の電動ポンプ3の温度を検出してもよい。
【0060】
上述の実施形態に係る給水装置は、受水槽方式であった。しかし、本開示はこれに限定されない。すなわち、当該開示は、例えば、直結給水方式の給水装置、又は井戸水を汲み上げる給水装置であってもよい。
【0061】
さらに、本開示は、上述の実施形態に記載された開示の趣旨に合致するものであればよく、上述の実施形態に限定されない。したがって、上述した複数の実施形態のうち少なくとも2つの実施形態が組み合わせられた構成、又は上述の実施形態において、図示された構成要件もしくは符号を付して説明された構成要件のうちいずれかが廃止された構成であってもよい。
【符号の説明】
【0062】
1… 給水装置 3…電動ポンプ 5… 蓄圧装置
7… 受水槽 10…制御部 11… 自動運転選択部
12… 手動運転選択部 12A、12B… ポンプ選択部
Fs… 流量センサ Ps…圧力センサ Ts… 温度センサ
図1
図2