IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ カシオ計算機株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-楽器用スタンド、鍵盤楽器セット 図1
  • 特開-楽器用スタンド、鍵盤楽器セット 図2
  • 特開-楽器用スタンド、鍵盤楽器セット 図3
  • 特開-楽器用スタンド、鍵盤楽器セット 図4
  • 特開-楽器用スタンド、鍵盤楽器セット 図5
  • 特開-楽器用スタンド、鍵盤楽器セット 図6
  • 特開-楽器用スタンド、鍵盤楽器セット 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023157067
(43)【公開日】2023-10-26
(54)【発明の名称】楽器用スタンド、鍵盤楽器セット
(51)【国際特許分類】
   G10G 5/00 20060101AFI20231019BHJP
【FI】
G10G5/00
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022066723
(22)【出願日】2022-04-14
(71)【出願人】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002022
【氏名又は名称】弁理士法人コスモ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】永妻 成之
【テーマコード(参考)】
5D182
【Fターム(参考)】
5D182BB07
(57)【要約】
【課題】コンパクトで良好な楽器用スタンド、鍵盤楽器セットを提供する。
【解決手段】スタンド100(楽器用スタンド)は、横架部材150が固定される連結部材300であって、楽器取付部330と、ペダルフレーム固定部340と、脚取付部310と、を含む連結部材300を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
横架部材が固定される連結部材であって、楽器取付部と、ペダルフレーム固定部と、脚取付部と、を含む連結部材を備える、楽器用スタンド。
【請求項2】
前記ペダルフレーム固定部は、演奏者側から見て前記横架部材の後側に配置される、請求項1に記載の楽器用スタンド。
【請求項3】
前記ペダルフレーム固定部は、前記楽器取付部よりも左右方向の内側に配置される、請求項1に記載の楽器用スタンド。
【請求項4】
前記脚取付部は、前記ペダルフレーム固定部及び前記楽器取付部よりも左右方向の外側に配置される、請求項1に記載の楽器用スタンド。
【請求項5】
前記楽器取付部は、演奏者側から見て前記横架部材の前後に夫々配置される、請求項1に記載の楽器用スタンド。
【請求項6】
前記楽器取付部は、演奏者側から見て前記横架部材の前側に配置される前側楽器取付部と、前記横架部材の後側に配置されて前記前側楽器取付部よりも大型の後側楽器取付部とを含む、請求項1に記載の楽器用スタンド。
【請求項7】
前記楽器取付部は、取付対象の楽器と位置決めするための位置決めピンを含む、請求項1に記載の楽器用スタンド。
【請求項8】
前記横架部材と、
前記連結部材に固定される第1脚部材を含む脚部材と、
を含む請求項1に記載の楽器用スタンド。
【請求項9】
請求項1乃至請求項8の何れかに記載の楽器用スタンドと、
鍵盤楽器と、
を備える鍵盤楽器セット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、楽器用スタンド、鍵盤楽器セットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ダンパー効果等を付与するため、楽器に付随してペダル装置が設けられることがある。例えば、特許文献1には、2段の鍵盤を備える鍵盤楽器と、足鍵を備えるペダル装置と、鍵盤楽器を支持する楽器用スタンドが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-3493号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
楽器とペダル装置が分離して設置される場合には、楽器及び楽器を支持する楽器用スタンドと、ペダル装置とを夫々配置する必要があり、ペダル装置の位置調整等設置が煩わしいことがある。一方、楽器、スタンド、ペダル装置が一体とされる場合には、設置は容易であるが、装置が大型化してしまい、容易に移動させることが難しいことがある。
【0005】
本発明は、コンパクトで良好な楽器用スタンド、鍵盤楽器セットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る楽器用スタンドは、横架部材が固定される連結部材であって、楽器取付部と、ペダルフレーム固定部と、脚取付部と、を含む連結部材を備える。
【0007】
本発明に係る鍵盤楽器セットは、上述の楽器用スタンドと、鍵盤楽器と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、コンパクトで良好な楽器用スタンド、鍵盤楽器セットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態に係る楽器用スタンドを示す斜視図である。
図2】本発明の実施形態に係る楽器用スタンドの平面図である。
図3】本発明の実施形態に係る楽器用スタンドの左側の連結部材に係る横架部材固定部の分解斜視図である。
図4】本発明の実施形態に係る楽器用スタンドの左側の連結部材に係るペダルフレーム固定部の分解斜視図である。
図5】本発明の実施形態に係る楽器用スタンドの連結部材の斜視図である。
図6】本発明の実施形態に係る楽器用スタンドの図2のVI-VI断面図である。
図7】本発明の実施形態に係る楽器用スタンドの図2のVII-VII断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。図1には、二点鎖線で示す直方体形状の鍵盤楽器10(楽器)を支持する楽器用のスタンド100(楽器用スタンド)が示されている。鍵盤楽器セット1は、鍵盤楽器10と、スタンド100とを備える。スタンド100には、3つのペダル210を備えるペダル装置200が設けられている。なお、以下の説明においては、ペダル210の前後方向(鍵盤楽器10の図示しない鍵の前後方向)を前後方向FBとして、前を前側F(演奏者側)、後を後側Bとし、ペダル210が配列する方向(鍵盤楽器10の図示しない鍵の配列方向)を左右方向LRとしてペダル装置200に向かって左を左側L、右を右側Rとする。また、ペダル装置200の上下方向ULにおいて上を上側Up、下を下側Loとする。なお、スタンド100が支持する対象は、本実施形態においては鍵盤楽器10としたが、他の楽器であってもよい。
【0011】
図1及び図2に示すように、スタンド100は、左右方向LRに長い角筒状に設けられる横架部材150と、横架部材150の両端部に設けられる2つの連結部材300と、各連結部材300に設けられる第1脚部材110、第2脚部材120とを含む。連結部材300には、中実の丸棒状のペダルフレーム250を介してペダル装置200が取り付けられている。連結部材300は、横架部材固定部320と、楽器取付部330と、ペダルフレーム固定部340と、脚取付部310と、を含む。
【0012】
スタンド100(連結部材300)は、前後方向FBからみて略左右対称とされている。従って、以下の説明においては、左側Lの連結部材300に着目して説明する。
【0013】
図3図5に示すように、連結部材300には、左右方向LRの外側(左側Lの連結部材300においては左側L)端部に有底の略六角筒状の脚取付部310が設けられている。換言すれば、脚取付部310は、ペダルフレーム固定部340及び楽器取付部330よりも左右方向LRの外側に配置されている。脚取付部310には、上下方向ULに平行であって、法線を左右方向LRから前側Fに略45度傾けた第1脚固定面311と、第1脚固定面311と略90度で交差する第2脚固定面312と、第1脚固定面311と第2脚固定面312とを接続するよう前後方向FBに略平行な接続面313とを有する。第1脚固定面311には、水平方向の断面が略長方形状とされる第1脚部材110が固定されている。
【0014】
第1脚部材110の第1脚固定面311への取付は、第1脚部材110に設けられる、上下方向ULに平行な固定面が第1脚固定面311と面当接してねじ止めされて固定される。同様に、第2脚固定面312には、第1脚部材110と略同形状の第2脚部材120が固定されている。
【0015】
なお、第1脚部材110と第2脚部材120との間には、方杖部材130が設けられて、補強されている。
【0016】
左右方向LRにおける連結部材300の脚取付部310の内側(左側Lの連結部材300においては右側R)には、肉盗み用の凹部315を介して凹溝状の横架部材固定部320が設けられている。図3に示すように、横架部材固定部320には、凹溝の底面から上側Upが先細りするテーパー状に立設する2本のボス状固定部321が設けられている。図6に示すように、ボス状固定部321は、その中心である軸心CL2が、スタンド100の前後方向FBの中心CL1よりも後側Bに、距離D1分だけオフセットして横架部材固定部320に配置されている。本実施例では図2に例示するように横架部材150の一端(右側)に第1の連結部材300が固定され、横架部材150の他端(左側)に第2の連結部材300が固定されている。このボス状固定部321が連結部材300側に設けられているので、横架部材150の一端(右側)に第2の連結部材300は勘合しない。同様に、横架部材150の他端(左側)に第1の連結部材300は勘合しない。組み立てにあたっては、横架部材150におけるスペーサ挿入孔部153と連結部材300における丸孔部322を対応させた状態で、スペーサ30を組み付ける必要があるからである。なお、ボス状固定部321の先端部には、雌ねじ部が設けられている。
【0017】
図3に示すように、横架部材固定部320の凹溝の前側Fの壁部には、2個の丸孔部322が設けられている。横架部材固定部320の凹溝の後側の壁部には、各丸孔部322と同軸に雌ねじ部323が設けられている。
【0018】
横架部材150は、四角筒状に設けられている。横架部材150の両端部の上面には、左右方向LRに並ぶ2つのねじ孔部151が設けられている。横架部材150の両端部の下面には、各ねじ孔部151と同軸のボス挿入孔152が設けられている。横架部材150の両端部の前面には、左右方向LRに並ぶ2つのスペーサ挿入孔部153が設けられている。横架部材150の両端部の後面には、各スペーサ挿入孔部153と同軸のねじ孔部154が設けられている。
【0019】
図6にも示すように、横架部材150のボス挿入孔152には、横架部材固定部320のボス状固定部321が挿入される。そして、ねじ孔部151を介して、ボス状固定部321の雌ねじ部にねじ部材31が螺合する。
【0020】
また、図3に示すように、連結部材300の丸孔部322及び横架部材150のスペーサ挿入孔部153には、底側(連結部材300にスペーサ30が組み込まれた状態において、前方からみて奥側)を小径側とするテーパー状である有底筒状の樹脂製であるスペーサ30が、小径の底側から挿入されている。そして、スペーサ30の底部を介して、雌ねじ部323に、ダブルセムスネジ(スプリングワッシャを含む平ワッシャが組み込まれたネジ)のように機械的なゆるみを防止するネジであるねじ部材32が螺合している。このようにして、横架部材150は、連結部材300に固定されている。
【0021】
スペーサ30により、ねじ部材32をガイドして、ねじ部材32の雌ねじ部323へのねじ締め作業を行い易くしている。また、スペーサ30により、丸孔部322やスペーサ挿入孔部153の内側に生じるバリにより、連結部材300と鍵盤楽器10を締結する際にねじを締める際に生じ得る手指のケガの発生リスクを低減している。また、後述の前当接面331bのねじ孔部331b1を介したねじ部材の取付時に、丸孔部322に指等が引っ掛かってしまうことを低減している。
【0022】
図3及び図4に示すように、横架部材固定部320(横架部材150)の前側F及び後側Bには前側楽器取付部331と後側楽器取付部332を含む楽器取付部330が設けられている。前側Fの前側楽器取付部331は、前ベース部331aを含む。前ベース部331aは、平面部を上下方向ULに向けた左右方向に長い略長矩形状の板状とされ、横架部材固定部320の前側Fの壁部上端から前側Fに突出して設けられている。この前ベース部331aの一部は、連結部材300の一端側に設けられている脚取付部310としての多角形状部に連接して配置されている。これにより、スタンド100は、鍵盤楽器10を左右の両端側で支持することで安定し、鍵盤楽器10を良好に支持できる。そして、脚取付部310に前ベース部331aが連接することで、鍵盤楽器10と連結部材300を固定して鍵盤楽器10を支持しても、前ベース部331aの撓みが低減される。
【0023】
前ベース部331aの上面には、内側(左側Lの連結部材300においては右側R)に、前ベース部331aの上面から若干程度突出する平面とされる前当接面331bが設けられている。前当接面331bには、貫通するねじ孔部331b1が設けられている。前当接面331bの外側(左側Lの連結部材300においては左側L)には、位置決めピン331cが設けられている。前ベース部331aは、位置決めピン331c側の角が略C面取り状とされている。
【0024】
後側Bの後側楽器取付部332は、後ベース部332aを含む。後ベース部332aは、平面部を上下方向ULに向け、傾斜面を外側に配置した略直角台形状の板状とされ、横架部材固定部320の後側Bの壁部上端から後側Bに突出して設けられている。後ベース部332aの後端部には、後ベース部332aの上面から若干程度突出する、左右方向LRに長い略長矩形状の平面とされる後当接面332bが設けられている。後当接面332bには、貫通孔とされるねじ孔部332b1が設けられている。後ベース部332aには、略長矩形の孔部332c1と、略三角形の孔部332c2が設けられている。この後ベース部332aの一部は、連結部材300の他端側に設けられている脚取付部310としての多角形状部に連接して配置されている。これにより、前ベース部331aと同様に、鍵盤楽器10をスタンド100に取り付けた際の後ベース部332aの撓みが低減されている。
【0025】
図6に示すように、スタンド100の前後方向FBの中心CL1から後ベース部332aの後端縁までの距離L2は、中心CL1から前ベース部331aの前端縁までの距離L1よりも十分に大きい(L2>L1)。従って、後側楽器取付部332(後ベース部332a)は、前側楽器取付部331(前ベース部331a)よりも大型に設けられている。
【0026】
また、前当接面331b及び後当接面332bは、鍵盤楽器10の対応する下面の所定の個所と当接する。従って、前当接面331b及び後当接面332bを除いた連結部材300の上面や、第1脚部材110、第2脚部材120の上面と鍵盤楽器10の下面とは、隙間が設けられている。
【0027】
鍵盤楽器10では、白鍵や黒鍵が配置される前側Fよりも、基板やスピーカ等が配置されている後側Bが重い。従って、鍵盤楽器10は、前後方向FBにおいては後側Bに重心がある。スタンド100は、鍵盤楽器10の後側を、前側楽器取付部331よりも大型の後側楽器取付部332で支持しているので、より安定して鍵盤楽器10を支持することができる。
【0028】
また、図5及び図6に示すように、連結部材300には、第1脚固定面311及び第2脚固定面312から下側Loに延設される脚取付面を備える延設部350が設けられている。延設部350と第1脚部材110、第2脚部材120とは、ねじ部材33により固定されている。また、連結部材300には、脚取付部310の下面から、延設部350の背面に亘って、各2枚の補強リブ360が設けられている。
【0029】
図4に示すように、横架部材150の後側Bであって、楽器取付部330の後側楽器取付部332の左右方向LRの内側(左側Lの連結部材300においては右側R)には、ペダルフレーム固定部340が設けられている。ここで、ペダルフレーム250は、図1に示すように、左右に夫々設けられ、上端部251、中間部252、下端部253を含む。
【0030】
上端部251は、軸心を前後方向FBに向けて配置されている。中間部252は、上端部251と屈曲部を介して接続し、下方内側に向けて延在している。下端部253は、屈曲部を介して中間部252の下端と接続し、軸心を左右方向LRに向けてペダル装置200の左右の側面に接続している。ペダルフレーム250は、中実の鉄鋼材料によりなり、図4に示すように、上端部には上下方向ULに貫通する係合孔251aが設けられている。
【0031】
図4及び図5に示すように、ペダルフレーム固定部340には、ペダルフレーム250の上端部251が載置可能なように、円弧状溝部341が前後方向FBに沿って設けられている。円弧状溝部341には、ボス342が立設している。円弧状溝部341の左右方向LRの2つの壁部345には、合計4個の雌ねじ部343が設けられている。
【0032】
ペダルフレーム250のペダルフレーム固定部340への固定は、ペダルフレーム250の上端部251の係合孔251aにボス342を挿通させて、上端部251を円弧状溝部341に載置する。そして、ペダルフレーム250の外形に倣った形状の膨出部344aを備えて、4つのねじ孔部344bを備える固定用プレート344を上端部251の上側Upに設け、ねじ部材34をねじ孔部344bを介して雌ねじ部343に螺合して、固定用プレート344を固定する。
【0033】
ここで、図7に示すように、固定用プレート344の下面と、壁部345の上面との間には、隙間S1が設けられる。従って、ねじ部材34を締め込むことで、固定用プレート344には、弾発力が生じる。すると、上端部251(ペダルフレーム250)は、固定用プレート344により、円弧状溝部341に押し付けられ、固定される。
【0034】
以上、本発明の実施形態では、スタンド100(楽器用スタンド)は、横架部材150が固定される連結部材300であって、楽器取付部330と、ペダルフレーム固定部340と、脚取付部310と、を含む連結部材300を備える。
【0035】
これにより、横架部材150に取り付けられる連結部材300に対して鍵盤楽器10やペダル装置200、第1脚部材110や第2脚部材120を取り付けることができるので、鍵盤楽器10とペダル装置200、スタンド100を一体化してコンパクトに設けることができる。
【0036】
また、ペダルフレーム固定部340は、演奏者側から見て横架部材150の後側Bに配置される。これにより、ペダルフレーム250を後側Bに延ばしてから下側Loに容易に延設できるので、ペダル装置200をスタンド100の後側Bに良好に配置することができ、コンパクトな鍵盤楽器10であっても操作しやすい位置にペダル装置200を配置することができる。コンパクトな鍵盤楽器10の場合には、鍵盤楽器10の直下や鍵盤楽器10の前側Fにペダル装置200が配置されていると、打鍵して演奏しながらのペダル装置200の操作はし難い。
【0037】
連結部材300には、ペダルフレーム固定部340が設けられている。連結部材300は、横架部材固定部320と、楽器取付部330等と、ペダルフレーム固定部340と、脚取付部310と、を含む。スタンド100を構成する主要部材である、横架部材150、各脚部材(第1脚部材110、第2脚部材120)、ペダルフレーム250は、いずれも連結部材300に互いに固定されている。この連結部材300により、コンパクトで良好なスタンドを提供できるようになった。またこの連結部材300は多角形状の脚取付部310を有するので、連結部材300に断面が長方形の脚部材(第1脚部材110、第2脚部材120)を固定することができる。
【0038】
また、ペダルフレーム固定部340は、楽器取付部330よりも左右方向LRの内側に配置される。これにより、ペダルフレーム250と楽器取付部330の干渉を回避しつつ、ペダルフレーム固定部340を設けることができる。
【0039】
また、脚取付部310は、ペダルフレーム固定部340及び楽器取付部330よりも左右方向LRの外側に配置される。これにより、前後方向FB及び左右方向LRの何れから見ても拡開するよう配置される第1脚部材110、第2脚部材120のように、脚部材のデザインの自由度を増すことができる。
【0040】
また、楽器取付部330は、前側楽器取付部331、後側楽器取付部332として、演奏者側から見て横架部材150の前後に夫々設けられる。これにより、鍵盤楽器10の重心が鍵盤楽器10の外形(ケース)の中心に無い場合であっても、鍵盤楽器10をスタンド100の中心からオフセットして配置できるので、安定してスタンド100により支持することができる。
【0041】
また、楽器取付部330は、演奏者側から見て横架部材150の前側Fに配置される前側楽器取付部331と、横架部材150の後側Bに配置されて前側楽器取付部331よりも大型の後側楽器取付部332とを含む。これにより、後側Bに重心のある鍵盤楽器10であっても、安定してスタンド100により支持することができる。
【0042】
また、楽器取付部330は、取付対象の楽器と位置決めするための位置決めピン331cを含む。これにより、スタンド100への鍵盤楽器10の取付を容易とすることができる。
【0043】
また、スタンド100は、横架部材150と、連結部材300に固定される第1脚部材110を含む脚部材を含む。これにより、脚部材を備える良好な楽器用のスタンド100を提供することができる。
【0044】
また、鍵盤楽器セット1は、スタンド100と、鍵盤楽器10と、を備える。これにより、良好なスタンド100を備える鍵盤楽器セット1を提供することができる。
【0045】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0046】
以下に、本願出願の最初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]横架部材が固定される連結部材であって、楽器取付部と、ペダルフレーム固定部と、脚取付部と、を含む連結部材を備える、楽器用スタンド。
[2]前記ペダルフレーム固定部は、演奏者側から見て前記横架部材の後側に配置される、前記[1]に記載の楽器用スタンド。
[3]前記ペダルフレーム固定部は、前記楽器取付部よりも左右方向の内側に配置される、前記[1]に記載の楽器用スタンド。
[4]前記脚取付部は、前記ペダルフレーム固定部及び前記楽器取付部よりも左右方向の外側に配置される、前記[1]に記載の楽器用スタンド。
[5]前記楽器取付部は、演奏者側から見て前記横架部材の前後に夫々配置される、前記[1]に記載の楽器用スタンド。
[6]前記楽器取付部は、演奏者側から見て前記横架部材の前側に配置される前側楽器取付部と、前記横架部材の後側に配置されて前記前側楽器取付部よりも大型の後側楽器取付部とを含む、前記[1]に記載の楽器用スタンド。
[7]前記楽器取付部は、取付対象の楽器と位置決めするための位置決めピンを含む、前記[1]に記載の楽器用スタンド。
[8]前記横架部材と、
前記連結部材に固定される第1脚部材を含む脚部材と、
を含む前記[1]に記載の楽器用スタンド。
[9]前記[1]乃至前記[8]の何れかに記載の楽器用スタンドと、
鍵盤楽器と、
を備える鍵盤楽器セット。
【符号の説明】
【0047】
1 鍵盤楽器セット
10 鍵盤楽器 30 スペーサ
31 ねじ部材 32 ねじ部材
33 ねじ部材 34 ねじ部材
100 スタンド 110 第1脚部材
120 第2脚部材 130 方杖部材
150 横架部材 151 ねじ孔部
152 ボス挿入孔 153 スペーサ挿入孔部
154 ねじ孔部 200 ペダル装置
210 ペダル 250 ペダルフレーム
251 上端部 251a 係合孔
252 中間部 253 下端部
300 連結部材 310 脚取付部
311 第1脚固定面 312 第2脚固定面
313 接続面 315 凹部
320 横架部材固定部 321 ボス状固定部
322 丸孔部 323 雌ねじ部
330 楽器取付部 331 前側楽器取付部
331a 前ベース部 331b 前当接面
331b1 ねじ孔部 331c 位置決めピン
332 後側楽器取付部 332a 後ベース部
332b 後当接面 332b1 ねじ孔部
332c1 孔部 332c2 孔部
340 ペダルフレーム固定部 341 円弧状溝部
342 ボス 343 雌ねじ部
344 固定用プレート 344a 膨出部
344b ねじ孔部 345 壁部
350 延設部 360 補強リブ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7