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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023157133
(43)【公開日】2023-10-26
(54)【発明の名称】建具
(51)【国際特許分類】
   E05B 49/00 20060101AFI20231019BHJP
   E05F 15/73 20150101ALI20231019BHJP
【FI】
E05B49/00 J
E05F15/73
E05B49/00 R
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022066831
(22)【出願日】2022-04-14
(71)【出願人】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100160794
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 寛明
(72)【発明者】
【氏名】清水 裕太
(72)【発明者】
【氏名】酒井 秀忠
(72)【発明者】
【氏名】田中 純
【テーマコード(参考)】
2E052
2E250
【Fターム(参考)】
2E052AA02
2E052BA04
2E052CA06
2E052EA02
2E052EB01
2E052EC01
2E250AA02
2E250AA03
2E250BB08
2E250DD06
2E250DD08
2E250FF11
2E250FF27
2E250FF28
2E250FF36
(57)【要約】
【課題】戸体本体を自動で容易に開閉できる建具を提供すること。
【解決手段】建具1は、戸体本体3と、戸体本体3を施解錠する電気錠装置71と、戸体本体3を開閉駆動する電動開閉機構5と、人を感知して認証する人感認証装置6と、鍵を認証する鍵認証装置73と、人感認証装置6により人を感知して鍵認証装置73により鍵を認証した場合に、電気錠装置71を解錠すると共に、電動開閉機構5により戸体本体3を開位置に移動させるように制御する制御部72と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
戸体本体と、
前記戸体本体を施解錠する電気錠装置と、
前記戸体本体を開閉駆動する電動開閉機構と、
人を感知して認証する人感認証装置と、
鍵を認証する鍵認証装置と、
前記人感認証装置により人を感知して前記鍵認証装置により鍵を認証した場合に、前記電気錠装置を解錠すると共に、前記電動開閉機構により前記戸体本体を開位置に移動させるように制御する制御部と、を備える、建具。
【請求項2】
前記戸体本体が閉位置に位置する場合において前記戸体本体の戸先側に配置される袖部を備え、
前記袖部には、前記電気錠装置の電気デバイスが設けられている、請求項1に記載の建具。
【請求項3】
前記袖部は、開閉可能に構成される、請求項2に記載の建具。
【請求項4】
前記人感認証装置は、前記袖部に設けられる、請求項2又は3に記載の建具。
【請求項5】
前記戸体本体は、枠体内に配置され、
前記人感認証装置は、前記枠体に設けられる、請求項1に記載の建具。
【請求項6】
前記人感認証装置は、建物の壁部に設けられる、請求項1に記載の建具。
【請求項7】
前記人感認証装置は、建物とは別の支柱に設けられる、請求項1に記載の建具。
【請求項8】
前記人感認証装置は、人を感知して認証する人感センサを有して構成される、請求項1に記載の建具。
【請求項9】
前記人感認証装置及び前記鍵認証装置は、人の顔により人を感知すると共に鍵を認証する顔認証装置である、請求項1に記載の建具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、建具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ドア本体を自動で開閉できる建具において、リモコンのボタンを操作することで解錠して、電動ドアクローザ(電動開閉機構)により、ドア本体を自動で開ける建具が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-123986号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の建具においては、ドア本体(戸体本体)を自動で開ける場合に、リモコンのボタンを押す手間がある。
【0005】
本開示は、戸体本体を自動で容易に開閉できる建具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、戸体本体と、前記戸体本体を施解錠する電気錠装置と、前記戸体本体を開閉駆動する電動開閉機構と、人を感知して認証する人感認証装置と、鍵を認証する鍵認証装置と、前記人感認証装置により人を感知して前記鍵認証装置により鍵を認証した場合に、前記電気錠装置を解錠すると共に、前記電動開閉機構により前記戸体本体を開位置に移動させるように制御する制御部と、を備える、建具に関する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1実施形態の建具を室外側から見た図である。
図2】第2実施形態の建具を室外側から見た図である。
図3】第3実施形態の建具を室外側から見た図である。
図4】第4実施形態の建具を室外側から見た図である。
図5】第5実施形態の建具を室外側から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本開示の建具の第1実施形態について図面を用いて詳細に説明する。以下の説明においては、ドア本体3及び袖部4の横方向を左右方向Xとする。左右方向Xは、ドア本体3の幅方向であり、袖部4の幅方向である。左右方向Xにおいて、一方側をX1側(図1における右側)とし、他方側をX2側(図1における左側)とする。
【0009】
図1に示すように、本実施形態の建具1は、建物に固定される枠体2と、枠体2内の左右方向XのX1側に開閉可能に配置されるドア本体3(戸体本体)と、枠体2内の左右方向XのX2側に配置される袖部4と、電動ドアクローザ5(電動開閉機構)と、人を感知する人感センサ認証装置6(人感認証装置)と、2つの電気錠装置71と、制御ユニット72と、リーダー認証装置73(鍵認証装置)と、を備える。
【0010】
玄関周りの構造において、建具1に隣接した位置には、壁部11が配置される。壁部11は、室外側から見た場合に、建具1の左右方向Xの両側の側方に隣接して配置される一対の側方壁部12と、建具1の上方に隣接して配置される上方壁部13と、を有する。
【0011】
枠体2は、建物の壁部11の内周に形成される開口部の四周に沿って設けられる。枠体2は、横枠としての上枠21及び下枠22と、左右方向XのX1側に配置される吊元側の縦枠23と、左右方向XのX2側に配置される縦枠24と、により矩形に枠組みされる。枠体2内には、ドア本体3及び袖部4が、左右方向Xに隣接して配置されている。ドア本体3は、左右方向XのX1側に配置されている。袖部4は、ドア本体3の左右方向XのX2側に配置されている。
【0012】
上枠21の左右方向Xの途中の位置には、人感センサ認証装置6が設けられている。人感センサ認証装置6は、ドア本体3の室外側の所定領域内に人が入ってきたことを感知して人を認証する。人感センサ認証装置6により人を感知して認証した認証信号は、後述する制御ユニット72に送信される。人感センサ認証装置6は、人感センサを有して構成される。
【0013】
ドア本体3は、上下方向に長い略長方形の板状に形成されている。ドア本体3は、左右方向XのX1側の縦枠23に設けられる丁番231の回転軸を中心に回転して開閉可能な開きドアである。ドア本体3は、閉じた状態から室外側(図1の紙面の手前側)に向けて回転する、いわゆる外開きで取り付けられる。
【0014】
ドア本体3の上部の吊元側には、電動ドアクローザ5が設けられている。電動ドアクローザ5は、ドア本体3を電動で開閉駆動する。電動ドアクローザ5は、後述するように、有線の配線により、袖部4に設けられる制御ユニット72に電気的に接続されている。電動ドアクローザ5は、制御ユニット72により制御されることで、ドア本体3を電動で開閉できる。
【0015】
ドア本体3の室外側の表面には、室外側ハンドル31が設けられている。ドア本体3の室内側の表面には、室内側ハンドル(図示せず)が設けられている。室外側ハンドル31及び室内側ハンドルは、ドア本体3の戸先側の端部寄りにおいて、上下方向に所定長さ延びて形成される。
【0016】
袖部4は、ドア本体3に隣接して枠体2内に配置されている。袖部4は、ドア本体3が閉位置に位置する場合において、ドア本体3の戸先側に配置されている。袖部4は、左右方向XのX2側の縦枠24に設けられる丁番241の回転軸を中心に回転して開閉可能な子扉である。袖部4は、閉じた状態から室外側(図1の紙面の手前側)に向けて回転する、いわゆる外開きで取り付けられる。袖部4は、通常時は、閉じた状態で固定されており、引っ越し等において大きな荷物を出し入れする際に枠体2内の開口部を大きく広げたい場合などに、開いた状態で使用される。
【0017】
袖部4には、2つの電気錠装置71と、制御ユニット72(制御部)と、リーダー認証装置73と、が設けられている。電気錠装置71、制御ユニット72及びリーダー認証装置73の各電気デバイスは、袖部4側に集約されている。これにより、ドア本体3の加工や部品格納スペースが不要となり、生産性を向上させることができる。
【0018】
電気錠装置71は、ドア本体3を施解錠する。2つの電気錠装置71は、それぞれ、モータ(図示せず)などの施解錠駆動部(図示せず)が配置されたボックス部711と、フック状のデッド鎌部712と、を有する。
【0019】
デッド鎌部712は、袖部4の側端面からドア本体3側に出没可能に設けられている。デッド鎌部712は、施錠時において先端が上方に突出する鎌形状に形成される。デッド鎌部712は、ドア本体3の錠受け部32に係合可能である。電気錠装置71は、電気錠装置71のモータ(図示せず)を駆動させることで、デッド鎌部712を移動させて、ドア本体3を施解錠する。
【0020】
リーダー認証装置73は、袖部4に設けられ、袖部4の室外側に露出して配置されている。リーダー認証装置73は、利用者の鍵を認証する。リーダー認証装置73は、利用者が認証用の携帯機器(鍵)を持参した状態で認証用ボタンを押した場合や、利用者が認証用ボタンを押して認証用のカードキー(鍵)をかざした場合などに、認証信号を無線により受信して読んで利用者の鍵を認証することで利用者を認証する。リーダー認証装置73により受信された認証信号は、制御ユニット72に送信される。
【0021】
制御ユニット72は、人感センサ認証装置6により人を感知してリーダー認証装置73からの認証信号により利用者の鍵を認証した場合において、ドア本体3の電気錠装置71を解錠すると共に、電動ドアクローザ5によりドア本体3を開位置に移動させるように制御する。人感センサ認証装置6による人を感知は、認証開始のトリガーとなる。リーダー認証装置73は、人感センサ認証装置6により人が感知された場合に、鍵の認証を行っている。これにより、電気錠装置71のデッド鎌部712がモータ(図示せず)により移動されて、ドア本体3の解錠が行われ、同時に、電動ドアクローザ5が駆動されて、ドア本体3を電動で自動で開位置に移動させることができる。
【0022】
本実施形態においては、制御ユニット72は、有線で、2つの電気錠装置71、リーダー認証装置73、コントロールユニット74、電動ドアクローザ5及び人感センサ認証装置6に接続されている。
【0023】
制御ユニット72には、有線で、2つの電気錠装置71と、リーダー認証装置73と、が接続されている。制御ユニット72と2つの電気錠装置71とは、袖部4の内部に配置される電気錠側分岐配線81により、有線で接続されている。制御ユニット72とリーダー認証装置73とは、認証装置側配線82により、有線で接続されている。
【0024】
制御ユニット72には、2つの電気錠装置71及びリーダー認証装置73以外にも、コントロール配線83により、有線で、コントロールユニット74と、電動ドアクローザ5と、が接続され、センサ配線837により、有線で、人感センサ認証装置6が接続されている。コントロールユニット74は、左右方向XのX2側の側方壁部12に設けられている。コントロールユニット74は、建具1の各種動作を制御する。
【0025】
コントロール配線83は、袖部側コントロール配線831と、壁部側コントロール配線832と、センサ配線837と、を有する。袖部側コントロール配線831は、袖部4の内部において、制御ユニット72から、袖部4の内部を左右方向XのX1側からX2側に延びて配置され、袖部4の吊元側の端部側に延びる配線である。
【0026】
袖部側コントロール配線831の袖部4の吊元側の端部側の部分は、保護金具41を通して袖部4から縦枠24に渡されて、センサ配線837及び壁部側コントロール配線832に接続される。保護金具41は、例えばコイル状の金属部材により構成され、コントロール配線83を内部に配置することで、コントロール配線83が袖部4の開閉の際に挟まらないように保護する。
【0027】
壁部側コントロール配線832は、コントロールユニット側配線833と、ドアクローザ側配線834と、を有する。センサ配線837、コントロールユニット側配線833及びドアクローザ側配線834は、袖部側コントロール配線831の左右方向XのX2側の端部側において分岐されている。
【0028】
センサ配線837は、袖部側コントロール配線831の端部から分岐され、人感センサ認証装置6までの配線である。コントロールユニット側配線833は、袖部側コントロール配線831の端部から分岐され、コントロールユニット74までの配線である。ドアクローザ側配線834は、袖部側コントロール配線831の端部から分岐され、電動ドアクローザ5までの配線である。ドアクローザ側配線834は、信号配線835と、複合配線836と、を有する。
【0029】
信号配線835は、袖部側コントロール配線831の端部から分岐し、左右方向XのX2側の側方壁部12の内部を通って上方側の上方壁部13に延び、上方壁部13の内部を通って左右方向XのX2側からX1側に延び、上方壁部13の左右方向XのX1側において下方側の側方壁部12に延び、コンセント付きスイッチボックス14に設けられたスイッチボックス部141を介して配線ボックス15に接続される配線である。
【0030】
コンセント付きスイッチボックス14は、スイッチボックス部141と、コンセント部142と、を有する。スイッチボックス部141においては、信号配線835が、側方壁部12の内部から外部に取り出される。スイッチボックス部141において側方壁部12の外部に取り出された信号配線835は、スイッチボックス部141から配線ボックス15まで延び、配線ボックス15に接続される。
【0031】
コンセント部142には、2つのコンセント挿入口142aが設けられ、2つのコンセント挿入口142aは、それぞれ、電気機器のコンセントを接続可能である。本実施形態においては、コンセント部142における下側のコンセント挿入口142aには、電動ドアクローザ5に電力を供給するための電源ケーブル16のコンセントが接続されている。
【0032】
配線ボックス15には、信号配線835と電源ケーブル16とが接続される。配線ボックス15の内部において、信号配線835と電源ケーブル16とがまとめられ、信号配線835と電源ケーブル16とがまとめられた複合配線836が、配線ボックス15の外部に引き出され、電動ドアクローザ5に接続される。複合配線836は、開閉されるドア本体3の吊元側の近傍において配線されるため、例えば、伸縮するコイル状の樹脂製のコード(カールコード)により構成することができる。このように、制御ユニット72は、有線により、電動ドアクローザ5に電気的に接続されている。また、電動ドアクローザ5には、電源ケーブル16及び複合配線836により、コンセント付きスイッチボックス14のコンセント部142から電力が供給される。
【0033】
本実施形態の建具1において、室外側からドア本体3を解錠してドア本体3を開けて室内に入りたい場合には、利用者はドア本体3の前に近づく。これにより、利用者がドア本体3の前に近づくことで人感センサ認証装置6が人を感知して認証した場合に、利用者が認証用のカードキー(鍵)や認証用の携帯端末(鍵)を持参している場合において、リーダー認証装置73により利用者の鍵を認証して、制御ユニット72は、デッド鎌部712を移動させてドア本体3の解錠を行うように、モータ(図示せず)を制御すると共に、ドア本体3を開けるように、電動ドアクローザ5を制御する。これにより、利用者がドア本体3の前に近づくだけで、完全非接触で、自動でドア本体3が解錠され、自動でドア本体3が開く。これにより、利用者は、完全非接触で、室内に入ることができる。その後、所定時間経過後(例えば、数秒後)に、ドア本体3が閉められ、ドア本体3は、電気錠装置71により施錠される。
【0034】
本実施形態によれば、以下の効果が奏される。本実施形態の建具1においては、制御ユニット72は、人感センサ認証装置6により人を感知してリーダー認証装置73により利用者の鍵を認証した場合に、ドア本体3の電気錠装置71を解錠すると共に、電動ドアクローザ5によりドア本体3を開位置に移動させるように制御する。これにより、利用者が認証用のカードキーや認証用の携帯機器を持参していれば、完全非接触で、ドア本体3を開けることができる。
【0035】
次に、第2実施形態について説明する。図2に示すように、第2実施形態の建具1Aは、第1実施形態の建具1において人感センサ認証装置6が上枠21に設けられているのに対して、人感センサ認証装置6Aが建物とは別の支柱17などに設けられている点において、第1実施形態と異なる。第2実施形態において、第1実施形態と同様の構成については、同様の符号を付して説明を省略する。
【0036】
図2に示すように、第2実施形態の建具1Aにおいては、人感センサ認証装置6Aは、建具1Aの室外側において、建物とは別の支柱17に設けられている。これにより、建物に人感センサを設けずに、建物とは別の支柱17などの部材に簡易な構成で、人感センサ認証装置6Aを設けることができる。
【0037】
次に、第3実施形態及び第4実施形態について説明する。第3実施形態及び第4実施形態は、第1実施形態が回転軸を中心に回転して開閉可能な開きドアであるのに対して、横方向に移動可能な引戸である点において、第1実施形態と異なる。また、第3実施形態及び第4実施形態においては、袖部4Aは、開閉不能な袖部である。第3実施形態及び第4実施形態において、第1実施形態と同様の構成については、同様の符号を付して説明を省略する。
【0038】
図3に示すように、第3実施形態では、戸体本体を、横方向に移動可能な片開きの開き戸本体3Aにより構成した。開き戸本体3Aの左右方向XのX1側の戸先側には、袖部4Aが設けられている。袖部4Aは、開閉不能な袖部である。第3実施形態においては、開き戸本体3Aには、2つの電気錠装置71、制御ユニット72及びリーダー認証装置73が設けられていない。袖部4Aには、2つの電気錠装置71、制御ユニット72及びリーダー認証装置73が設けられている。
【0039】
人感センサ認証装置6Bは、袖部4Aの上部に設けられている。第3実施形態では、第1実施形態の電動ドアクローザ5(電動開閉機構)に代えて、電動開閉機構5Aが設けられている。電動開閉機構5Aは、上枠21に設けられる駆動部51と、開き戸本体3Aの上部に設けられる支持部52と、を有する。電動開閉機構5Aは、開き戸本体3Aに設けられた支持部52を左右方向Xに移動するように駆動部51を駆動することで、開き戸本体3Aを電動で開閉できる。
【0040】
これにより、第3実施形態においても、第1実施形態と同様に、利用者が認証用のカードキーや認証用の携帯機器を持参していれば、完全非接触で、開き戸本体3Aを開けることができる。また、第1実施形態と同様に、袖部4Aに、2つの電気錠装置71、制御ユニット72及びリーダー認証装置73を集約したため、開き戸本体3Aの加工や部品格納スペースが不要となり、開き戸本体3Aの生産性を向上させることができる。
【0041】
図4に示すように、第4実施形態では、戸体本体を、横方向に移動可能な引違いの2枚の戸体本体3B,3Cにより構成した。2枚の戸体本体3B,3Cのうちの左右方向のX1側の戸体本体3Bの戸先側には、第3実施形態と同様に、袖部4Aが設けられている。袖部4Aは、開閉不能な袖部である。第4実施形態においては、2枚の戸体本体3B,3Cには、2つの電気錠装置71、制御ユニット72及びリーダー認証装置73が設けられていない。袖部4Aには、2つの電気錠装置71、制御ユニット72及びリーダー認証装置73が設けられている。
【0042】
人感センサ認証装置6Cは、建物の上方壁部13に設けられている。第4実施形態では、第1実施形態の電動ドアクローザ5(電動開閉機構)に代えて、第3実施形態と同様に、電動開閉機構5Aが設けられている。電動開閉機構5Aは、上枠21に設けられる駆動部51と、戸体本体3Bの上部に設けられる支持部52と、を有する。電動開閉機構5Aは、戸体本体3Bに設けられた支持部52を左右方向Xに移動するように駆動部51を駆動することで、開き戸本体3Aを電動で開閉できる。
【0043】
これにより、第4実施形態においても、第1実施形態と同様に、利用者が認証用のカードキーや認証用の携帯機器を持参していれば、完全非接触で、戸体本体3Bを開けることができる。また、第1実施形態と同様に、袖部4Aに、2つの電気錠装置71、制御ユニット72及びリーダー認証装置73を集約したため、戸体本体3Bの加工や部品格納スペースが不要となり、戸体本体3Bの生産性を向上させることができる。
【0044】
次に、第5実施形態について説明する。第5実施形態の建具1Dは、第1実施形態の建具1が袖部4を設けているのに対して、袖部を設けていない点において、第1実施形態と主に異なる。第5実施形態において、第1実施形態と同様の構成については、同様の符号を付して説明を省略する。
【0045】
図5に示すように、第5実施形態の建具1Dにおいては、第1実施形態の袖部4を設けずに構成した。第5実施形態の建具1Dは、建物に固定される枠体2と、枠体2内に開閉可能に配置されるドア本体3(戸体本体)と、電動ドアクローザ5(電動開閉機構)と、人を感知する人感センサ認証装置6(認証装置)と、2つの電気錠装置71と、制御ユニット72と、リーダー認証装置73と、を備える。人感センサ認証装置6を上枠21に設けた。2つの電気錠装置71を縦枠24に設けた。制御ユニット72及びリーダー認証装置73を側方壁部12に設けた。
【0046】
これにより、第5実施形態においても、第1実施形態と同様に、利用者が認証用のカードキーや認証用の携帯機器を持参していれば、完全非接触で、戸体本体3を開けることができる。また、2つの電気錠装置71を縦枠24に設け、制御ユニット72及びリーダー認証装置73を側方壁部12に設けたため、戸体本体3の加工や部品格納スペースが不要となり、戸体本体3の生産性を向上させることができる。
【0047】
なお、本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、本開示の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本開示に含まれる。
【0048】
例えば、前記第1実施形態においては、人感センサ認証装置6を上枠21に設けた。前記第2実施形態においては、人感センサ認証装置6Aを建物とは別の支柱17に設けた。第3実施形態においては、人感センサ認証装置6Bを袖部4Aに設けた。第4実施形態においては、人感センサ認証装置6Cを上方壁部13に設けた。しかし、これに限定されず、前記第1実施形態~前記第4実施形態のいずれの実施形態においても、前記第1実施形態~前記第4実施形態の人感センサ認証装置の配置を適用できる。
【0049】
また、前記実施形態においては、人感センサ認証装置6(人感認証装置)により人を感知してリーダー認証装置73(鍵認証装置)により利用者の鍵を認証するように構成したが、これに限定されない。人感認証装置及び鍵認証装置を、顔認証装置により構成してもよい。顔認証装置は、人感認証装置及び鍵認証装置の両方の機能を併せて備えることで、人を感知すると共に、人の顔により鍵を認証する装置である。顔認証装置の設置位置は、前記実施形態において、前記第1実施形態~前記第4実施形態の人感センサ認証装置6,6A,6B,6C(鍵認証装置)と同じ設置位置でもよいし、リーダー認証装置73(鍵認証装置)と同じ設置位置でもよい。人感認証装置及び鍵認証装置を、顔認証装置とした場合には、顔認証を行うため、セキュリティを一層向上させることができる。
【0050】
また、前記第1実施形態においては、袖部4を開閉可能に構成したが、これに限定されない。前記第1実施形態の構成において、前記第3実施形態及び前記第4実施形態のように、袖部を開閉不能に固定されるように構成してもよい。
【符号の説明】
【0051】
1 建具、3 ドア本体(戸体本体)、4 袖部、5 電動ドアクローザ(電動開閉機構)、6 人感センサ認証装置(認証装置)、71 電気錠装置、72 制御ユニット(制御部)、73 リーダー認証装置(鍵認証装置)
図1
図2
図3
図4
図5