(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023015716
(43)【公開日】2023-02-01
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 5/04 20060101AFI20230125BHJP
【FI】
A63F5/04 698
A63F5/04 601B
A63F5/04 603D
A63F5/04 605C
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021119666
(22)【出願日】2021-07-20
(71)【出願人】
【識別番号】390031772
【氏名又は名称】株式会社オリンピア
(74)【代理人】
【識別番号】100104547
【弁理士】
【氏名又は名称】栗林 三男
(74)【代理人】
【識別番号】100206612
【弁理士】
【氏名又は名称】新田 修博
(74)【代理人】
【識別番号】100209749
【弁理士】
【氏名又は名称】栗林 和輝
(74)【代理人】
【識別番号】100217755
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 淳史
(72)【発明者】
【氏名】引地 正太郎
【テーマコード(参考)】
2C182
【Fターム(参考)】
2C182CA01
2C182CD17
2C182DA22
(57)【要約】
【課題】点検作業の作業効率が向上した遊技機を提供する。
【解決手段】筐体1と、筐体1の内側に設けられた制御手段72と、を備えた遊技機であって、制御手段72は、複数の発光素子を並べて構成されたモニター発光部200を備え、前記複数のLEDのうち、遊技価値に関する検知手段の信号状態に基づき点灯する発光素子を特定発光素子とすると、モニター発光部200における所定の行または所定の列が、前記特定発光素子を並べて構成されており、遊技価値を投入口34に投入した場合に、前記特定発光素子が所定の方向に向かって順番に点灯するようになっている。
【選択図】
図23
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、前記筐体の内側に設けられた制御手段と、を備えた遊技機であって、
前記制御手段は、複数の発光素子を並べて構成されたモニター発光部を備え、
前記複数の発光素子のうち、遊技価値に関する検知手段の信号状態に基づき点灯する発光素子を特定発光素子とすると、
前記モニター発光部における所定の行または所定の列が、前記特定発光素子を並べて構成されており、
遊技価値を投入口に投入した場合に、前記特定発光素子が所定の方向に向かって順番に点灯するようになっている
ことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
筐体と、前記筐体の内側に設けられた制御手段と、を備えた遊技機であって、
前記制御手段は、複数の発光素子を並べて構成されたモニター発光部を備え、
前記複数の発光素子には、第1群の発光素子と、第2群の発光素子と、第3群の発光素子と、があり、
前記第1群の発光素子は、前記モニター発光部における所定の行または所定の列に並べて配置され、遊技者の操作に基づき点灯状態が維持されることが可能となっており、
前記第2群の発光素子は、前記モニター発光部における所定の行または所定の列に並べて配置され、遊技価値に関する検知手段の信号状態に基づき点灯するようになっており、
前記第3群の発光素子は、前記モニター発光部における所定の行または所定の列に並べて配置され、前記第1群の発光素子よりも、遊技者の操作に基づき点灯状態が維持される頻度が低くなっている
ことを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技機として、複数の図柄が配列された複数のリール、スタートレバー、およびストップボタン等を備えたスロットマシンが知られている。スロットマシンでは、遊技価値(メダル)が投入された後、スタートレバーが操作されたことに基づき、複数のリールの回転が開始する。また、ストップボタンが操作されたことに基づき、当該ストップボタンに対応するリールの回転が停止する。
【0003】
スロットマシンでは、遊技開始に伴ってリールが回転を開始するとともに、抽選テーブルを用いた内部抽選が行われる。また、リールが停止したときに内部抽選で当選した当選役に対応する図柄組合せが複数のリールによって表示され、この当選役が入賞となると、入賞した当選役に対応する処理として、例えば、所定枚数のメダルを払い出すメダル払出処理や、メダルを新たに消費することなく再度の遊技を可能とする再遊技処理等が行われ、遊技者に遊技上の利益が付与される。
【0004】
スロットマシンは、遊技の進行を制御する主制御基板を備えており、主制御基板には、モニターランプ(モニターLED)が設けられている(例えば特許文献1参照)。モニターランプは、複数のLED素子から構成されており、各LED素子は各部の作動状態に応じて発光するようになっている。これにより、故障等の有無を確認できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、遊技機では、点検作業の作業効率を向上させることが求められている。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、点検作業の作業効率が向上した遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するために、本発明に係る遊技機は、
筐体と、前記筐体の内側に設けられた制御手段と、を備えた遊技機であって、
前記制御手段は、複数の発光素子を並べて構成されたモニター発光部を備え、
前記複数の発光素子のうち、遊技価値に関する検知手段の信号状態に基づき点灯する発光素子を特定発光素子とすると、
前記モニター発光部における所定の行または所定の列が、前記特定発光素子を並べて構成されており、
遊技価値を投入口に投入した場合に、前記特定発光素子が所定の方向に向かって順番に点灯するようになっている。
前記モニター発光部における前記所定の行(または前記所定の列)が、前記特定発光素子を並べて構成されており、遊技価値(メダル)を前記投入口に投入した場合に、前記特定発光素子が所定の方向に向かって順番に点灯するようになっている。このため、作業者は、遊技価値に関する検知手段について点検を行う場合に、前記特定発光素子が配置されている前記所定の行(または前記所定の列)を見て、それに沿って一方向に視線を移動させればよい。これにより、部品の作動状態を点検する点検作業の効率を向上させることができる(効率よく作業を行うことができる)。また、作業者の負担を軽減できる。
【0009】
また、本発明に係る遊技機は、
筐体と、前記筐体の内側に設けられた制御手段と、を備えた遊技機であって、
前記制御手段は、複数の発光素子を並べて構成されたモニター発光部を備え、
前記複数の発光素子には、第1群の発光素子と、第2群の発光素子と、第3群の発光素子と、があり、
前記第1群の発光素子は、前記モニター発光部における所定の行または所定の列に並べて配置され、遊技者の操作に基づき点灯状態が維持されることが可能となっており、
前記第2群の発光素子は、前記モニター発光部における所定の行または所定の列に並べて配置され、遊技価値に関する検知手段の信号状態に基づき点灯するようになっており、
前記第3群の発光素子は、前記モニター発光部における所定の行または所定の列に並べて配置され、前記第1群の発光素子よりも、遊技者の操作に基づき点灯状態が維持される頻度が低くなっている。
前記モニター発光部を構成する前記複数の発光素子が、点灯に関する違いに応じて前記第1群の発光素子と、前記第2群の発光素子と、前記第3群の発光素子とに分けられており、それぞれが異なる行または列に並べて配置されている。換言すると、同じグループ(群)に属する発光素子は、同じ行または同じ列に配置されている。このため、作業者は、点検する内容(部品)に応じて所定の行または列を確認すればよく、部品の作動状態を点検する点検作業の効率を向上させることができる。また、作業者の負担を軽減できる。例えば、遊技価値に関する所定の検知について点検を行う場合、作業者は、前記第2群の発光素子が並べられている行または列を確認すればよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、点検作業の作業効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の第1の実施の形態に係る遊技機の一例を示すもので、正面側から見た斜視図である。
【
図4】同、操作部の一部を正面側から見た斜視図である。
【
図7A】同、メダルを用いての精算ボタンの操作について説明する図である。
【
図7B】同、メダルを用いての精算ボタンの操作について説明する図である。
【
図7C】同、メダルを用いての精算ボタンの操作について説明する図である。
【
図8】同、操作部の一部を正面側から見た斜視図である。
【
図9】同、リジェクトボタンを正面側から見た図である。
【
図10】同、リジェクトボタンおよびメダル投入口ベースの概略断面図である。
【
図11】同、メダルの向きについて説明するための図である。
【
図12A】同、メダルを用いてのリジェクトボタンの操作について説明する図である。
【
図12B】同、メダルを用いてのリジェクトボタンの操作について説明する図である。
【
図12C】同、メダルを用いてのリジェクトボタンの操作について説明する図である。
【
図13A】同、メダルを用いてのリジェクトボタンの操作について説明する図である。
【
図13B】同、メダルを用いてのリジェクトボタンの操作について説明する図である。
【
図13C】同、メダルを用いてのリジェクトボタンの操作について説明する図である。
【
図14】同、変形例に係るリジェクトボタンを示すもので、(a)はリジェクトボタンを正面側から見た図であり、(b)は(a)に示すE1-E1線の断面図であり、(c)は(a)に示すE2-E2線の断面図である。
【
図15】本発明の第2の実施の形態に係る遊技機の精算ボタンを示すもので、(a)は精算ボタンを上方から見た図であり、(b)は(a)に示すA1-A1線の断面図であり、(c)は(a)に示すA2-A2線の断面図である。
【
図16】本発明の第3の実施の形態に係る遊技機の精算ボタンを示すもので、(a)は精算ボタンを正面側から見た図であり、(b)は(a)に示すB1-B1線の断面図であり、(c)は(a)に示すB2-B2線の断面図である。
【
図17】本発明の第4の実施の形態に係る遊技機の精算ボタンを示すもので、(a)は精算ボタンを正面側から見た図であり、(b)は(a)に示すC1-C1線の断面図であり、(c)は(a)に示すC2-C2線の断面図である。
【
図18】本発明の第5の実施の形態に係る遊技機の精算ボタンを示すもので、(a)は精算ボタンを正面側から見た図であり、(b)は(a)に示すD1-D1線の断面図であり、(c)は(a)に示すD2-D2線の断面図であり、(d)は(a)に示すD3-D3線の断面図である。
【
図19A】本発明の第6の実施の形態に係る遊技機の一例を示すもので、遊技機を前方から見た図である。
【
図19B】同、
図19Aに示すS-S線の断面図であって、前扉が第1状態にある場合を示す。
【
図19C】同、
図19Aに示すS-S線の断面図であって、前扉が第2状態にある場合を示す。
【
図19D】同、
図19Aに示すS-S線の断面図であって、前扉が第3状態にある場合を示す。
【
図20】同、遊技メダルおよび遊技球を示す図である。
【
図21】同、前扉が第22状態にある場合を示す図である。
【
図22】本発明の第7の実施の形態に係る遊技機の主制御手段ユニットを正面側から見た図である。
【
図23】同、主制御基板を正面側から見た図である。
【
図24】4つのリールを有する遊技機を正面側から見た斜視図である。
【
図25】本発明の第7の実施の形態に係る遊技機におけるメダルの通過について説明するための図である。
【
図26】同、筐体内に設けられるモニタLED表を正面側から見た図である。
【
図27】同、モニタLED表の別例を正面側から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下では遊技機の1つであるスロットマシンについて説明するが、本発明に係る遊技機は、スロットマシンに限ることなく、パチンコ遊技機やメダルレス遊技機等の遊技機であってもよい。
また、以下の説明においては、基本的に「前後」とは、スロットマシンの前側に遊技者が居る場合に、遊技者側が「前」で、スロットマシン側が「後」を意味し、「上下」とはスロットマシンの上面側が「上」で、下面側が「下」を意味し、「左右」とはスロットマシンを遊技する遊技者の左手側が「左」を意味し、右手側が「右」を意味する。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各構成の自由な組み合わせ、あるいは各構成の任意の変形、もしくは各構成の省略が可能である。
【0013】
図1は、スロットマシンXを示す斜視図である。また、
図2は、スロットマシンXの筐体1の内部を示す斜視図である。このスロットマシンXは、筐体(遊技機筐体)1を備えている。また、筐体1は、天板2、背板3、底板4および左右の側板5,6を備え、当該筐体1の前面側に開口する前面開口部を有する箱形に形成されている。なお、背板3は、天板2、底板4および左右の側板5,6よりも板厚が薄くなっていてもよい。
【0014】
以下では、天板2の下面、背板3の前面、底板4の上面、左側の側板5の右面および右側の側板6の左面、すなわち天板2、背板3、底板4、側板5または側板6における筐体1の内側を向く板面を「内面」と呼ぶことがある。また、天板2の上面、背板3の背面、底板4の下面、左側の側板5の左面および右側の側板6の右面、すなわち天板2、背板3、底板4、側板5または側板6における筐体1の外側を向く板面を「外面」と呼ぶことがある。筐体1は、木製、合成樹脂製、または金属製等となっている。また、筐体1の材料は1種類に限らず、例えば一部(天板2)が木製であり、その他(背板3、底板4および左右の側板5,6)が樹脂製となっていてもよい。また、例えば天板2が2種類の材料(樹脂と金属)で構成されていてもよい。
【0015】
筐体1の正面側には、筐体1の前面開口部を開閉可能に閉塞する前扉20が設けられている。前扉20は、筐体1にヒンジ29を介して回動可能に連結されており、筐体1の開口部を開閉するようになっている。なお、前扉20は、上側部分と下側部分とで分かれている等、複数の扉に分かれているものであってもよい。また、スロットマシンXは、遊技場における機種の交換時に筐体1、前扉20の下側部分および筐体1内の電源ユニット10やホッパーユニット11等が遊技場の島設備に取り付けられたままで、前扉20の上側部分およびリールユニット14等が交換可能ないわゆる分離型筐体タイプのものであってもよい。前扉20が、上扉と下扉とに分割されている場合、上扉および下扉はそれぞれ筐体1に対して開閉自在となっている。上扉は、ヒンジ29を介して回動可能に連結され、筐体1の開口上部を開閉するようになっている。また、下扉は、ヒンジ29を介して回動可能に連結され、筐体1の開口下部を開閉するようになっている。
【0016】
前扉20の上部側には、平板状のパネル21が設けられている。パネル21の背面には演出装置としての表示装置(表示手段、液晶ディスプレイ)が設けられている。液晶ディスプレイには、遊技を補助したり、遊技を盛り上げたりするための各種の映像(演出画像)が表示される。また、前扉20の中央部には、透明な表示窓(窓部)22が設けられている。
【0017】
表示窓22の奥には、3個のリール15a~15c(
図2参照)が横一列に設けられている。そして、表示窓22を介してリール15a~15cの一部が視認可能となっている。各リール15a~15cの外周面には、複数種類の図柄が周方向に沿って一列に配列されており、リール15a~15cが停止すると、表示窓22を介して1リール当たり3個の連続する図柄(上段図柄、中段図柄および下段図柄)が表示される。また、表示窓22には、リール15a~15cの図柄を視認するための表示位置として、上段、中段、下段が設けられており、リール15a~15cの表示位置の組合せによって有効ラインが設定されている。本実施形態の遊技機では、第1リール15aの中段と、第2リール15bの中段と、第3リール15cの中段と、によって有効ラインが構成されている。また、本実施形態の遊技機では、1回の遊技に関して必要なメダルの数(規定枚数)が「3」に設定されており、規定枚数のメダルが投入されると、有効ラインが有効化されるようになっている。3個のリール15a~15cが停止したときに、表示窓22を介して表示される図柄の組み合わせによって当選役が入賞したか否かが表示される。スロットマシンXでは、遊技開始に伴ってリール15a~15cが回転を開始するとともに、内部抽選が実行され、当選役のいずれかの当選またはハズレ(不当選)が決定される。そして、リール15a~15cが停止したときに、当選役抽選で当選した当選役に対応する図柄組合せが有効ラインに表示されると、この当選役が入賞となり、入賞した当選役に対応する処理(入賞処理)が実行される。
【0018】
前扉20には、演出(報知)等を行う演出装置としての照明装置(照明手段)24,25、スピーカ(音出力手段)等が設けられている。照明装置24は、前扉20のパネル21の上部側に設けられている。また、照明装置25,25は、前扉20の左右両端部に設けられている。これらの照明装置24,25を含む、発光性または非発光性の立体的形状を有する装飾部材26が前扉20の所定部分に設けられ、遊技機の前面側の外形は凹凸を有するものとなっている。すなわち装飾部材26によって、遊技機が装飾されている。
【0019】
スピーカ(図示せず)は、前扉20に複数設けられ、例えば上部および下部に設けられている。スピーカは、遊技を補助したり、遊技を盛り上げたりするための各種演出用の音(音楽、BGM、効果音、音声等)を出力する。なお、演出装置として、照明装置24,25やスピーカの他に、各種演出用の画像(動画、静止画)を表示する表示装置(液晶ディスプレイ)や、アクチュエータ等で動作可能な可動役物等が設けられていてもよい。
【0020】
前扉20の上下方向中央部には、スロットマシンXを操作するための操作部30が設けられている。この操作部30には、メダル(遊技媒体、遊技価値)を精算する際に操作される精算ボタン60、遊技を開始させる際に操作されるスタートレバー32、3個のリール15a~15cそれぞれの回転を停止させる際に操作されるストップボタン33(3個のストップボタン33a,33b,33c)、メダルを投入するためのメダル投入口34、メダル投入口34の下方で発生したメダル詰まりを解消する際に操作されるリジェクトボタン70、クレジットされたメダルをベット(投資)する際に操作される(最大の賭数を設定する際に操作される)MAXベットボタン35(ベットボタン)、演出を進行させる(演出の態様を変化させる)際等に操作される演出ボタン36、等が設けられている。また、図示を省略しているが、ベットボタンとして、1枚のメダルをベットする際に操作される1ベットボタンが設けられている。なお、演出ボタン36は、操作部30以外の所定の箇所(前扉20)に設けられていてもよい。
【0021】
また、前扉20の下部には、スロットマシン内部よりメダルを排出するためのメダル払出口50と、メダル払出口50から排出されたメダルを溜めておくための受皿38と、が設けられている。また、操作部30と受皿38との間には遊技機の外観を装飾するための下パネル39が設けられている。この下パネル39の背面側には、照明用の光源(LED)が設けられており、この光源からの光によって下パネル39が背後から照らされるようになっている。なお、下パネル39は、押し込み可能に形成され、演出ボタンと同等の機能を有する演出操作部となっていてもよい。
【0022】
図2に示すように、筐体1の内部には、リールユニット14等が設けられている。リールユニット14は、周囲に複数の図柄を表示した3個のリール15a,15b,15cと、リール15a~15cを回転させるための駆動モータ(ステッピングモータ)と、これらリール15a~15cおよび駆動モータ等が取り付けられこれらを一体的に支持するリールフレーム(フレーム部材)13とを有している。
【0023】
また、底板4の上面には、各部品に電力を供給する電源ユニット(電源手段)10、メダルを貯蔵するとともにメダルを払い出す払い出し装置としてのホッパーユニット(払出手段)11(メダル払出装置11)、メダル払出装置11に貯蔵されたメダルが一定量に達した際に余剰メダルが送り出されるキャッシュボックス12等が設けられている。なお、筐体1の内部(内側)に電源ユニット10等の部品が配置されたものを、裏箱ユニットと称してもよい。電源ユニット10は、電源スイッチを備えており、電源スイッチがON状態になると、電源ユニット10から各部品に電力が供給されるようになっている。なお、一部の部品には、電源ユニット10がOFF状態でも電力が供給されるようになっていてもよい。
【0024】
また、筐体1内における上側には、主制御基板(主制御手段、第1制御手段、メイン制御基板)72を内側に収容する主制御手段ユニット300設けられている。なお、図示を省略しているが、前扉20の背面側には、副制御基板(副制御手段、第2制御手段、サブ制御基板)を内側に収容する副制御手段ユニットが設けられている。
【0025】
主制御基板72には、設定変更キーシリンダ(図示せず)や設定変更ボタン(図示せず)等が設けられている。なお、設定変更キーシリンダや設定変更ボタンは、例えば、電源ユニット10に設けられていてもよい。
【0026】
前扉20には、ドアキーシリンダ66が設けられており、ドアキーシリンダ66にドアキーを挿入して前扉20を解錠することができるようになっている。具体的には、ドアキーシリンダ66に挿入されたドアキーを初期位置から時計回りに回転させる(捻る)ことにより、前扉20の解錠が行えるようになっている。また、ドアキーシリンダ66に挿入されたドアキーを初期位置から反時計回りに回転させる(捻る)ことにより、エラーの解除操作が行えるようになっている。
【0027】
本実施形態の遊技機では、メダル投入口34にメダルが投入されると、メダルセレクタ67(
図25)内の投入検知センサ78(
図25)が作動することに伴って、規定数(規定投入数)を限度として、投入されたメダルが投入状態(ベット状態)に設定される。本実施形態の遊技機は、最大で50枚分のメダルをクレジット記憶(貯留記憶)することが可能となっており、遊技機にメダルがクレジット記憶された状態で、MAXベットボタン35が押下されると、規定数を限度して、クレジット記憶されたメダルが投入状態に設定される。
【0028】
図3は、遊技に用いられる遊技メダルMを示している。ここで、遊技メダルMの直径を寸法L1とし、遊技メダルMの厚さを寸法L2とする。寸法M1はφ25(直径約25mm)となっており、寸法M2は約1.6mmとなっている。以下では、直径が約25mmとなっており、厚さが約1.6mmとなっている遊技メダルM(メダル)を用いることを前提として説明する。
【0029】
(精算ボタン60)
図4は操作部30の一部を前方から見た斜視図である。精算ボタン60は、前扉20に設けられている操作部30のパネル部90に取り付けられている。精算ボタン60は、スロットマシンXに電子的に貯留されたメダルや、ベットされているが遊技に使用されていないメダルを精算し、メダル排出口を介して受皿38に排出する(払い出す)ために設けられている。「精算」とは、遊技に使用するメダルを遊技者に返却することを意味する。
【0030】
精算ボタン60は、押下操作可能に形成されており、精算ボタン60が操作(押下)されると、精算処理が実行される。精算処理では、貯留(クレジット)またはベットのうちの少なくとも一方に設定されているメダルが精算される。換言すると、精算ボタン60の操作に基づく精算の対象は、クレジットに設定されているメダルのみならず、ベットに設定されているメダルも含む。ベットおよびクレジットの双方にメダルが設定されている場合、精算ボタン60の操作に基づく精算のパターンとしては、例えば次の2つのパターンがある。1つ目のパターンは、1回の精算ボタン60の操作によってベットに設定されているメダルおよびクレジットに設定されているメダルの双方が一括して精算されるパターンである。2つ目のパターンは、1回目の精算ボタン60の操作によってベットに設定されているメダルのみが精算され、ベットに設定されているメダルの精算後における2回目の精算ボタン60の操作によってクレジットに設定されているメダルが精算されるパターンである。
【0031】
図5は、精算ボタン60の概略断面図(軸方向断面図)である。なお、
図5では、断面であることを示すハッチングを省略している。精算ボタン60が操作されるとは、具体的には、精算ボタン60の操作部61(第1操作部)が押し込まれることを言う。換言すると、精算ボタン60は、操作部61が押し込み可能に形成されている。以下、押し込まれていない状態の操作部61が位置する側を手前側と言い、押し込まれた状態の操作部61が位置する側を奥側と言い、手前側から奥側に向かう方向を押し込み方向と言うことがある。
【0032】
精算ボタン60は、操作部61、弾性部材62、操作検知部(図示せず)、ケース部64およびコネクタ部65等を備えている。ケース部64は、樹脂等で略円筒状に形成されている。ケース部64の内側には、操作部61、弾性部材62および操作検知部等が収容されている。
【0033】
操作部61は、押し込み方向(操作方向)から見て円形状の外形を有しており、樹脂等で形成されている。ここで、操作部61における視認可能な面(露出している面)であって、指等で触れることが可能な面を表面(操作面)とする。なお、
図5では、操作部61の表面が僅かに凹んだ形状(凹曲面)となっているが、これに限らず、平面であってもよく、僅かに凸(凸曲面)となっていてもよい。
【0034】
弾性部材62としては、例えば、ばねがある。弾性部材62は、操作部61の裏面側に設けられ、操作部61と接触しており、操作部61を押し込み方向とは逆の方向に付勢している。弾性部材62によって裏面側から付勢された操作部61は、所定の箇所がケース部64の所定の箇所に接触しており、ケース部64から飛び出さないようになっている。この状態で操作部61を押し込むと、弾性部材62が撓み、操作部61が奥側へ移動する(入り込む)ようになっている。
【0035】
操作検知部としては、例えば、センサ(フォトセンサ)がある。操作検知部は、発光素子と受光素子とを備えており、発光素子から光が出力され、当該光が受光素子に入力されるようになっている。操作検知部は、当該光の変化を検知すると、所定の信号(ON信号)を出力する。本実施形態では、操作部61が押し込まれ、操作部61が所定の位置(検知位置とする)まで移動すると、操作部61の所定の箇所が当該光を遮る。これにより、操作検知部が光の変化を検知し、ON信号を出力する。当該ON信号は、操作部61が操作された(操作部61の操作を検知した)ことを示す信号と言うことができる。
【0036】
ケース部64の奥側の端部には、コネクタ部65が設けられている。図示を省略するが、このコネクタ部65には、配線を有する相手側コネクタが挿入されており、この配線を介して、精算ボタン60が電気的に接続されるようになっている。また、当該配線を介して、操作検知部からの信号(ON信号およびOFF信号)が所定の制御基板(メイン制御基板)に送信される。
【0037】
ケース部64の内側(内周面)には、他の箇所よりも径(内径)が小さく形成されたストッパー部66(メカエンド)(第1ストッパー部)が設けられている。ストッパー部66は、軸方向と直交する平面を有しており、操作部61の裏面側における所定の箇所と接触(当接)可能に形成されている。ストッパー部66は、操作部61の奥側への移動を規制する機能を有している。換言すると、操作部61は、ストッパー部66に接触すると、それ以上奥に押し込むことができない状態となる。
【0038】
ここで、
図6Aに示すように、操作されていない(押し込まれていない)状態の操作部61の位置を「初期位置」(非操作位置)とする。
【0039】
図6Bに示すように、
図6Aに示す状態から操作部61が押し込まれると、操作部61が奥側へ移動する。
【0040】
図6Cに示すように、
図6Bに示す状態からさらに操作部61が押し込まれ、操作部61が所定の位置に到達すると、操作検知部により、操作部61が操作されたことが検知される。このように、操作が検知される操作部61の位置を「検知位置」(第1検知位置)とする。また、「初期位置」から「検知位置」までの操作部61の移動量を移動量T1とする。
【0041】
図6Dに示すように、
図6Cに示す状態からさらに操作部61が押し込まれると、操作部61は、ストッパー部66に接触(当接)して停止する。このように、ストッパー部66に接触して停止した操作部61の位置を「停止位置」(第1停止位置)(最大押し込み位置)とする。操作部61がストッパー部66に接触して停止した場合、操作部61が最も奥側に位置し、操作部61の押し込み量が最大となる。また、「初期位置」から「停止位置」までの操作部61の移動量を移動量T2とする。
【0042】
なお、
図6B~
図6Dに示す状態で、操作部61の操作(押下)を開放すると、操作部61は、弾性部材62の付勢力によって
図6Aに示す「初期位置」に復帰する。
【0043】
図4に示すように、ケース部64の一端部(手前側の端部)であって、操作部61の周囲を囲む部分の形状は露出している(視認可能となっている)(意匠を構成している)。ここで、ケース部64における当該端部をボタン周囲部64a(ボタン縁部)とする。
図5に示すように、ボタン周囲部64aは、径方向に所定の幅を有しており、径方向内側の部分が平面となっており、径方向外側の部分が外側に向かうほど下方(奥側)に傾斜する傾斜面となっている。なお、ボタン周囲部64aと操作部61の操作面とは、略同じ高さとなっている。略同じ高さとは、例えばパネル部90の上面を基準とした場合に、パネル部90の上面からの出代が略同じとなっていることをいう。また、ボタン周囲部64aと操作部61の操作面とが略同一面上にある、とも言える。
【0044】
図5に示すように、操作部61の直径は、約11.5mmとなっている。なお、操作部61の直径とは、操作部61における操作面側の部分(本例では最外形の部分)の直径である。また、ボタン周囲部64aの内径は、約12mmとなっている。ボタン周囲部64aと操作部61との間には、径方向において所定の隙間(僅かな隙間)が設けられている。操作部61は押し込み可能となっており、ボタン周囲部64aは押し込み不可能となっている。
【0045】
次に、メダルを用いて操作部61を操作する場合について説明する。メダルには、表面と裏面と側面(側部、外周面)とがあるが、以下、「メダルの端部」と言う場合、メダルの側面を指すものとする。なお、後述するが「メダルの面」と言う場合、表面または裏面を指すものとする。
【0046】
図7Aは、メダルの端部を操作部61の操作面に接触させた状態を示している。換言すると、メダルの端部を操作部61(の操作面)に接触させることが可能となっている。このとき、メダルの端部はボタン周囲部64aに接触していない。
【0047】
図7Bは、
図7Aに示す状態からメダルの端部で操作部61を押し込み、メダルの端部が所定の箇所(ボタン周囲部64a)に接触して、操作部61が所定の位置で停止した状態を示している。このときの操作部61の初期位置からの移動量は、
図6Dで示した移動量T2未満となっている。すなわち、操作部61は、ストッパー部66に接触せず、停止位置に到達していない。換言すると、メダルの端部を用いて(メダルの端部で操作部61を押し込む場合に)、操作部61を停止位置まで移動させることができない。操作部61がストッパー部66に接触するよりも前に、メダルの端部がボタン周囲部64aに接触するようになっているとも言える。
【0048】
指ではなくメダルの端部で操作部61を強く叩くように意地悪(いたずら)操作した場合において、仮に操作部61がストッパー部66に接触した場合、指で操作した場合よりも大きい力(過度な力)が操作部61およびストッパー部66に加わる。したがって、操作部61やストッパー部66が破損するおそれがある。
【0049】
本実施形態では、指よりも大きな力が加わりやすいメダルの端部で操作部61を操作した(押し込んだ)場合には、操作部61とストッパー部66とが接触しないようになっている。このため、操作部61およびストッパー部66に、メダルの端部での操作による過度な力が加わることがない。これにより、部品の破損を防ぐことができる。なお、指よりも幅(直径)の大きいメダルで操作した場合には、メダルの端部がボタン周囲部64aに接触するため、操作部61を奥まで押し込むことができないようになっているとも言える。本実施形態では、メダルの端部で操作部61を操作した際のストローク量が、操作部61とストッパー部66とが接触しないストローク量となるように、当該ストローク量と、メダルの大きさに対するボタンの周囲の形状(ボタン周囲部64a)が、好適に設計されている。
【0050】
また、
図7Bにおいて、操作部61の移動量が移動量T2未満としたが、
図6Cで示した移動量T1以上にはなり得る、としてもよい。すなわち、操作部61が停止位置に到達しないが、検知位置には到達し得るとしてもよい。換言すると、メダルの端部を用いて(メダルの端部で操作部61を押し込む場合に)、操作部61を停止位置まで移動させることはできないが、操作部61を検知位置までは移動させることができる、としてもよい。
【0051】
この場合、操作部61とストッパー部66とが接触しないため、過度な力が加わることによる部品の破損を防止できるとともに、メダルの端部で操作した場合であっても精算処理を実行させることはできるという効果を奏する。
【0052】
図7Cは、
図7Bに示す状態において、仮に操作部61をストッパー部66に接触する位置(停止位置)まで移動させた状態を示している。この場合、メダルの端部と操作部61の操作面との間に所定の隙間が形成されることとなる。
【0053】
なお、本実施形態では、精算ボタン60が操作部30の上面(MAXベットボタン35等が設けられている側の面)に設けられている場合(
図4)を示したが、精算ボタン60は、操作部30の前面(スタートレバー32が設けられている側の面)に設けられていてもよい。その場合、操作部61の押し込み方向は、前方から後方へ向かう方向となる。
【0054】
また、本実施形態では、ボタン周囲部64aがケース部64により構成されている場合を示したが、これに限らず、ボタン周囲部64aは、パネル部90(意匠部材)の一部によって形成されていてもよい。
【0055】
(リジェクトボタン70)
図8は操作部30の一部を前方から見た斜視図である。本実施形態では、リジェクトボタン70は、前扉20に設けられている操作部30のメダル投入口34の付近(メダル投入口34の左側)に設けられている。具体的には、メダル投入口34を有するメダル投入口ベース80にリジェクトボタン70用の貫通孔85が設けられており、その貫通孔85にリジェクトボタン70の操作部71が挿通されている。リジェクトボタン70は、メダル投入口34を介して投入したメダルが、メダル投入口34の下方で詰まった場合に、メダル詰まりを解消し、メダルを返却させる(メダルを取り除く)ために設けられている。
【0056】
図9は、リジェクトボタン70を正面から見た図である。なお、
図9では、メダル投入口ベース80も図示している。リジェクトボタン70は、操作部71(第2操作部)が押し込み可能に形成されている。
図9に示すように、リジェクトボタン70は、操作部71、弾性部材(図示せず)、回転部材73およびブラケット74等を備えている。操作部71は、押し込み方向(操作方向)から見て円形状の外形を有しており、金属等で形成されている。ここで、操作部71における視認可能な面(露出している面)であって、指等で触れることが可能な面を表面(操作面)とする。
【0057】
回転部材73は、中央部に設けられた回転軸部を介して左右方向に略反対側となる位置に形成された2つの腕部73a,73bを有している。一方の腕部73aは、操作部71の奥側の端部と接触し(操作部71を下方から支持し)、他方の端部73bは、ブラケット74の端部(上端部)と係合している。回転部材73は回転可能に支持されており、弾性部材としてのねじりばね(図示せず)によって、操作部71を持ち上げる方向に(
図9において反時計回りに)付勢している。操作部71は、所定の箇所がメダル投入口ベース80の所定の箇所に接触することによって、貫通孔85から飛び出ないようになっている。この状態で操作部71を押し込むと、ねじりばねの付勢力に抗って回転部材73が回転し、操作部71が奥側へ入り込むとともに、ブラケット74が上方へ移動する。そして、操作部71が押し込まれて、所定の位置まで移動すると、ブラケット74の移動量が所定の移動量に達し、メダル詰まりが解消されるようになっている。
【0058】
図10は、リジェクトボタン70の一部(操作部71)およびメダル投入口ベース80の概略断面図(軸方向断面図)である。なお、
図10では、断面であることを示すハッチングを省略している。メダル投入口ベース80に設けられた貫通孔85の内側(内周面)には、他の箇所よりも径(内径)が小さく形成されたストッパー部86(メカエンド)(第2ストッパー部)が設けられている。ストッパー部86は、軸方向と直交する平面を有しており、操作部71の裏面側における所定の箇所と接触(当接)可能に形成されている。ストッパー部86は、操作部71の奥側への移動を規制する機能を有している。換言すると、操作部71は、ストッパー部86に接触すると、それ以上奥に押し込むことができない状態となる。ストッパー部86をリジェクトボタン70の一部としてもよい。
【0059】
ここで、
図9に示すように、操作されていない(押し込まれていない)状態の操作部71の位置を「初期位置」(非操作位置)とする。操作部71は、押し込まれると奥側へ移動する。そして、操作部71が所定の位置に到達すると、ブラケット74の移動量が所定の移動量に達し、メダル詰まりが解消される。このように、ブラケット74の移動量が所定の移動量に達する際の操作部71の位置を「作動位置」(第2検知位置)とする。また、「初期位置」から「作動位置」までの操作部71の移動量を移動量V1とする。さらに操作部71が押し込まれると、操作部71は、ストッパー部86(
図10)に接触(当接)して停止する。このように、ストッパー部86に接触して停止した操作部71の位置を「停止位置」(第2停止位置)(最大押し込み位置)とする。操作部71がストッパー部86に接触して停止した場合、操作部71が最も奥側に位置し、操作部71の押し込み量が最大となる。また、「初期位置」から「停止位置」までの操作部71の移動量を移動量V2とする。
【0060】
なお、操作部71を押し込んだ状態で操作部71の操作(押し込み)を開放すると、弾性部材の付勢力によって回転部材73が回転し、操作部71は「初期位置」に復帰する。
【0061】
図8に示すように、操作部71の周囲を囲む部分は、メダル投入口ベース80によって形成されている。ここで、メダル投入口ベース80における操作部71の周囲を囲む部分をボタン周囲部83(ボタン周囲部)と呼ぶ。本実施形態では、ボタン周囲部83は、後方から前方に向けて下方に傾斜する傾斜面(前後方向に傾斜する面)となっている。
【0062】
図10に示すように、操作部71の直径は、約10mmとなっている。なお、操作部71の直径とは、操作部71における操作面側の部分(本例では最外形の部分)の直径である。また、ボタン周囲部83(貫通孔85)の内径は、約10.5mmとなっている。ボタン周囲部83と操作部71との間には、径方向において所定の隙間(僅かな隙間)が設けられている。操作部71は押し込み可能となっており、ボタン周囲部83は押し込み不可能となっている。また、本実施形態では、操作部71がボタン周囲部83から所定の長さ突出している。
【0063】
次に、メダルの端部を用いて操作部71を操作する場合について説明する。
ここで、
図11に示すように、メダルの面(表裏面)が、左右方向と垂直または略垂直となっている状態を、メダルの面(表裏面)が左右方向(左方向または右方向)を向いている状態という。また、メダルの面(表裏面)が、前後方向と垂直または略垂直となっている状態を、メダルの面(表裏面)が前後方向(前方向または後方向)を向いている状態という。また、メダルの面(表裏面)が、上下方向と垂直または略垂直となっている状態を、メダルの面(表裏面)が上下方向(上方向または下方向)を向いている状態という。また、図示は省略するが、メダルの面(表裏面)は、所定の方向(所定の軸)(左右方向、前後方向または上下方向)に対して斜めとなっていてもよく、その場合、メダルの面(表裏面)が斜め方向を向いている状態という。メダルの面が所定方向を向いている状態という場合の所定方向には、左右方向、前後方向、上下方向または斜め方向がある。
【0064】
図12Aは、
図8に示すX-X線の断面図(左右方向に沿った断面図)にメダルを加えた図である。なお、
図12Aでは、断面であることを示すハッチングを省略している。
図12Aは、メダルの面が所定方向(前後方向)を向く状態とし、メダルの端部を操作部71の表面(操作面)に接触させた状態を示している。換言すると、メダルの端部を操作部71(の操作面)に接触させることが可能となっている。このとき、メダルの端部はボタン周囲部83に接触していない。
【0065】
図12Bは、
図12Aに示す状態からメダルの端部で操作部71を押し込み、メダルの端部が所定の箇所(ボタン周囲部83)に接触して、操作部71が所定の位置で停止した状態を示している。このときの操作部71の初期位置からの移動量は、移動量V2未満となっている。すなわち、操作部71は、ストッパー部86に接触せず、停止位置に到達していない。
【0066】
図12Cは、
図12Bに示す状態において、仮に操作部71をストッパー部86に接触する位置(停止位置)まで移動させた状態を示している。この場合、メダルの端部と操作部71の操作面との間に所定の隙間が形成されることとなる。
【0067】
また、
図13Aは、
図8に示すY-Y線の断面図(前後方向に沿った断面図)にメダルを加えた図である。なお、
図13Aでは、断面であることを示すハッチングは省略している。
図13Aは、メダルの面が所定方向(左右方向)を向く状態とし、メダルの端部を操作部71の表面(操作面)に接触させた状態を示している。換言すると、メダルの端部を操作部71(の操作面)に接触させることが可能となっている。このとき、メダルの端部はボタン周囲部83に接触していない。
【0068】
図13Bは、
図13Aに示す状態からメダルの端部で操作部71を押し込み、メダルの端部が所定の箇所(ボタン周囲部83)に接触して、操作部71が所定の位置で停止した状態を示している。このときの操作部71の初期位置からの移動量は、移動量V2未満となっている。すなわち、操作部71は、ストッパー部86に接触せず、停止位置に到達していない。
【0069】
図13Cは、
図13Bに示す状態において、仮に操作部71をストッパー部86に接触する位置(停止位置)まで移動させた状態を示している。この場合、メダルの端部と操作部71の操作面との間に所定の隙間が形成されることとなる。
【0070】
なお、上記では、メダルの面が前後方向を向く状態とした場合およびメダルの面が左右方向を向く状態とした場合を示したが、本実施形態では、メダルの端部で操作部71を押し込む場合に、(1)メダルの面がいずれの方向を向いている状態であってもメダルの端部を操作部71に接触させることが可能である。また、メダルの端部で操作部71を押し込む場合に、(2)メダルの面がいずれの方向を向いている状態であっても操作部71を停止位置まで移動させることはできない。換言すると、操作部71がストッパー部86に接触するよりも前に、メダルの端部が所定の箇所(ボタン周囲部83)に接触するようになっている。
【0071】
なお、メダルの面が前後方向を向く状態とし、メダルの端部で操作部71を押し込んだ際の操作部71の移動量と、メダルの面が左右方向を向く状態とし、メダルの端部で操作部71を押し込んだ際の操作部71の移動量とは、異なっていてもよい。例えば、メダルの面が左右方向を向く状態(傾斜に沿う方向)とした場合の方が、メダルの面が前後方向を向く状態(傾斜に直交する方向)とした場合よりも、操作部71を奥まで移動させる(奥まで押し込む)ことができるようになっていてもよい。
【0072】
指ではなくメダルの端部で操作部71を強く叩くように意地悪(いたずら)操作した場合において、仮に操作部71がストッパー部86に接触した場合、指で操作した場合よりも大きい力(過度な力)が操作部71およびストッパー部86に加わる。したがって、操作部71やストッパー部86が破損するおそれがある。
【0073】
本実施形態では、指よりも大きな力が加わりやすいメダルの端部で操作部71を操作した(押し込んだ)場合には、操作部71とストッパー部86とが接触しないようになっている。このため、操作部71およびストッパー部86に、メダルの端部での操作による過度な力が加わることがない。これにより、部品の破損を防ぐことができる。なお、指よりも幅(直径)の大きいメダルで操作した場合には、メダルの端部がボタン周囲部83に接触するため、操作部71を奥まで押し込むことができないようになっているとも言える。本実施形態では、メダルの端部で操作部71を操作した際のストローク量が、操作部71とストッパー部86とが接触しないストローク量となるように、当該ストローク量と、メダルの大きさに対するボタンの周囲の形状(ボタン周囲部83)が、好適に設計されている。
【0074】
また、操作部71の移動量が、移動量V2未満としたが、移動量V1以上にはなり得る、としてもよい。つまり、操作部71が停止位置に到達しないが、作動位置には到達するようになっていてもよい。換言すると、メダルの端部を用いて(メダルの端部で操作部71を押し込む場合に)、操作部71を停止位置まで移動させることはできないが、操作部71を作動位置までは移動させることができる、としてもよい。
【0075】
この場合、操作部71とストッパー部86とが接触しないため、過度な力が加わることによる部品の破損を防止できるとともに、メダルの端部で操作した場合であってもメダル詰まりの解消を実行させることができるという効果を奏する。
【0076】
(変形例)
本実施形態では、リジェクトボタン70が操作部30の上面(メダル投入口34の左側)に設けられている場合を示したが、リジェクトボタン70は、メダル投入口34と離れた位置、例えば操作部30(前扉20)の前面(ストップボタン33a,33b,33cが設けられている側の面)に設けられていてもよい。その場合には、本実施形態におけるメダル投入口ベース80をパネル部90とすればよい。以下、
図14を用いて説明する。
【0077】
図14(a)は、本変形例のリジェクトボタン70を正面側(前方側)から見た図である。
図14(b)は、
図14(a)に示すE1-E1線の断面図である。
図14(c)は、
図14(a)に示すE2-E2線の断面図である。パネル部90には、前方から見て円形状を有し、後方側に凹む凹部99が設けられている。凹部99の底面には貫通孔が設けられており、この貫通孔にリジェクトボタン70(操作部71)が挿通されている。操作部71の先端は、パネル部90の前面よりも前方側に所定の長さ突出している。操作部71は、前方から後方に向かって押し込み可能となっている。なお、図示は省略するが、ストッパー部86は、パネル部90(前扉20)の内部における所定の箇所に設けられている。
【0078】
本変形例では、メダルの面がいずれの方向を向いている状態であっても、メダルの端部を操作部71(の操作面)に接触させることができる。しかし、メダルの端部が所定の箇所(パネル部90の端部)(ボタン周囲部)に接触するため、操作部71を所定の位置(例えば作動位置や停止位置)まで押し込むことはできない。よって、メダルの端部で操作した場合であっても、操作部71とストッパー部86とが接触せず、過度な力が加わることによる部品の破損を防止できる。
【0079】
本実施形態の遊技機は、
前扉と、
前記前扉に設けられた精算ボタンと、を備え、
前記精算ボタンは、押し込み可能に形成された操作部を備え、
押し込まれた前記操作部がストッパー部に接触して停止する位置を停止位置とすると、
メダルの面が所定方向を向いている状態とし、メダルの端部で前記操作部を押し込む場合に、
メダルの端部を前記操作部に接触させることはできるが、前記操作部を前記停止位置まで移動させることはできない。
【0080】
仮に、メダルの端部で前記操作部を押し込んだ場合に、前記操作部が前記停止位置まで移動する場合、指で操作した場合よりも過度な力が前記操作部および前記ストッパー部に加わり破損するおそれがある。本実施形態の遊技機によれば、メダルの端部で前記操作部を押し込む場合に、メダルの端部を前記操作部に接触させることはできるが、前記操作部を前記停止位置まで移動させることはできない。このため、メダルの端部で前記操作部を操作した場合であっても、前記操作部と前記ストッパー部とが接触することがない。これにより、メダルの端部で操作することによる過度な力によって精算ボタンが破損するのを抑制できる。
【0081】
また、本実施形態の遊技機は、
押し込まれた前記操作部の操作が検知される位置を検知位置とすると、
メダルの面が所定方向を向いている状態とし、メダルの端部で前記操作部を押し込む場合に、
前記操作部を前記検知位置まで移動させることができる。
【0082】
前記操作部と前記ストッパー部とが接触しないため、過度な力が加わることによる部品の破損を防止できるとともに、メダルの端部で操作した場合であっても精算処理を実行させることはできる。
【0083】
また、本実施形態の遊技機は、
前扉と、
前記前扉に設けられたリジェクトボタンと、を備え、
前記リジェクトボタンは、押し込み可能に形成された操作部を備え、
押し込まれた前記操作部がストッパー部に接触して停止する位置を停止位置とすると、
メダルの面が所定方向を向いている状態とし、メダルの端部で前記操作部を押し込む場合に、
メダルの端部を前記操作部に接触させることはできるが、前記操作部を前記停止位置まで移動させることはできない。
【0084】
仮に、メダルの端部で前記操作部を押し込んだ場合に、前記操作部が前記停止位置まで移動する場合、指で操作した場合よりも過度な力が前記操作部および前記ストッパー部に加わり破損するおそれがある。本実施形態の遊技機によれば、メダルの端部で前記操作部を押し込む場合に、メダルの端部を前記操作部に接触させることはできるが、前記操作部を前記停止位置まで移動させることはできない。このため、メダルの端部で前記操作部を操作した場合であっても、前記操作部と前記ストッパー部とが接触することがない。これにより、メダルの端部で操作することによる過度な力によってリジェクトボタンが破損するのを抑制できる。
【0085】
また、本実施形態の遊技機は、
前扉と、
前記前扉に設けられた精算ボタンおよびリジェクトボタンと、を備え、
前記精算ボタンは、押し込み可能に形成された第1操作部を備え、
前記リジェクトボタンは、押し込み可能に形成された第2操作部を備え、
押し込まれた前記第1操作部が第1ストッパー部に接触して停止する位置を第1停止位置とし、
押し込まれた前記第2操作部が第2ストッパー部に接触して停止する位置を第2停止位置とすると、
メダルの面が第1所定方向を向いている状態とし、メダルの端部で前記第1操作部を押し込む場合に、メダルの端部を前記第1操作部に接触させることはできるが、前記第1操作部を前記第1停止位置まで移動させることはできず、
メダルの面が第2所定方向を向いている状態とし、メダルの端部で前記第2操作部を押し込む場合に、メダルの端部を前記第2操作部に接触させることはできるが、前記第2操作部を前記第2停止位置まで移動させることはできない。
なお、前記第1所定方向と前記第2所定方向とは、同じ方向(同じ向き)であってもよく、異なる方向(異なる向き)であってもよい。
【0086】
(第2の実施の形態)
次に本発明の第2の実施の形態について説明する。
本実施の形態の遊技機は、基本的に第1の実施の形態の遊技機と同様の構成を有するものであるため、第1の実施の形態の遊技機と同様の構成については、その説明を省略ないし簡略化する。
【0087】
本実施形態では、精算ボタン60は、操作部30の上面における所定の位置(例えばMAXベットボタン35の左側)に設けられている。精算ボタン60は、パネル部90に取り付けられている。
【0088】
図15(a)は、本実施形態の精算ボタン60を上方側から見た図である。
図15(b)は、
図15(a)に示すA1-A1線の断面図である。
図15(c)は、
図15(a)に示すA2-A2線の断面図である。操作部61は横長の四角形状に形成されており、押し込み可能となっている。なお、操作部61は、例えば横長の台形状等であってもよい。ボタン周囲部64aは、操作部61の周囲を囲むように(操作部61の周囲に沿って)形成されており、横長の四角形状となっている。本実施形態では、ボタン周囲部64aは、操作部61の操作面よりも上方に突出している。換言すると、操作部61の操作面は、ボタン周囲部64aよりも奥側に位置している。なお、ボタン周囲部64aは、精算ボタン60とは別に構成される意匠部材(パネル部90)の一部として形成されていてもよく、精算ボタン60の構成部品(ケース部64)で形成されていてもよい。
【0089】
また、本実施形態では、精算ボタン60を、左右方向(横方向)に長尺なものとするが、これに限らず、前後方向(上下方向)に長尺(つまり縦長)なものとしてもよい。
【0090】
ここで、精算ボタン60の長手方向に沿う方向を第1の方向とし、精算ボタン60の短手方向に沿う方向を第2の方向とする。なお、第2の方向を第1の方向と直交する方向と言ってもよい。
【0091】
メダルの端部で操作部61を押し込む場合に、メダルの面がいずれの方向を向いている状態であっても(メダルの面が第1の方向および第2の方向を含むいずれの方向を向いている状態であっても)、メダルの端部を操作部61(の操作面)に接触させることはできる。
【0092】
一方、メダルの端部で操作部61を押し込む場合に、メダルの面が第2の方向(前後方向)を向いている状態では、メダルの端部で操作部61を停止位置まで移動させることが可能であるが、メダルの面が第1の方向(左右方向)を向いている状態では、メダルの端部で操作部61を停止位置まで移動させることができない。すなわち、メダルの向きには、操作部61を停止位置まで移動させることができる向きと、操作部61を停止位置まで移動させることができない向きとがある。メダルの向きが所定の向きである場合、たとえメダルの端部で操作された場合であっても、操作部61とストッパー部66とが接触しないため、過度な力が加わることによる部品の破損を防止できる。
【0093】
また、本実施形態のリジェクトボタン70について図示は省略するが、本実施形態では、メダルの端部で操作部71を押し込む場合に、メダルの端部を操作部71(の操作面)に接触させることは可能であるが、操作部71を停止位置まで移動させることはできないようになっている。よって、メダルの端部で操作した場合であっても、操作部71とストッパー部86とが接触せず、過度な力が加わることによる部品の破損を防止できる。
【0094】
(第3の実施の形態)
次に本発明の第3の実施の形態について説明する。
本実施の形態の遊技機は、基本的に第1の実施の形態の遊技機と同様の構成を有するものであるため、第1の実施の形態の遊技機と同様の構成については、その説明を省略ないし簡略化する。
【0095】
本実施形態では、精算ボタン60は操作部30(前扉20)の前面における所定の位置(スタートレバー32の左側)に設けられている。精算ボタン60は、パネル部90に取り付けられている。
【0096】
図16(a)は、本実施形態の精算ボタン60を前方側から見た図である。
図16(b)は、
図16(a)に示すB1-B1線の断面図である。
図16(c)は、
図16(a)に示すB2-B2線の断面図である。パネル部90には、精算ボタン60を露出させるための孔部91が設けられている。孔部91は前後方向に貫通する孔となっており、精算ボタン60は、孔部91の奥側(後方側)に配置されている。孔部91の直径は、指を挿入することが可能な長さとなっており、かつ、メダルの直径よりも小さくなっている。
【0097】
本実施形態では、メダルの面がいずれの方向を向いている状態であっても(メダルの向きをいずれの向きとした場合であっても)、メダルの端部を操作部61(の操作面)に接触させることができない。換言すると、メダルの端部で操作部61を押し込もうとした場合に、メダルの端部を操作部61(の操作面)に接触させることができる場合がない。具体的には、メダルの端部が所定の箇所(パネル部90の端部)(ボタン周囲部)(前扉の形状の一部)に接触して、メダルを孔部91の中へ挿入することができないため、メダルの端部を操作部61に接触させることができない。よって、メダルの端部で操作しようとした場合であっても、メダルの端部が操作部61に接触せず、操作部61とストッパー部66とが接触することがないため、過度な力が加わることによる部品の破損を防止できる。
【0098】
また、本実施形態のリジェクトボタン70について図示は省略するが、本実施形態では、メダルの端部で操作部71を押し込む場合に、メダルの端部を操作部71(の操作面)に接触させることは可能であるが、操作部71を停止位置まで移動させることはできないようになっている。よって、メダルの端部で操作した場合であっても、操作部71とストッパー部86とが接触せず、過度な力が加わることによる部品の破損を防止できる。
【0099】
(変形例)
本実施形態では、孔部91が前方から見て円形状となっているものとしたが、孔部91は、前方から見て例えば楕円形状となっていてもよい。このとき、メダルの面が特定方向を向いている状態(メダルの面が楕円の短軸方向と垂直または略垂直となっている状態)で、メダルを孔部91の中へ挿入可能となっていてもよい。その場合、メダルの端部を操作部61(の操作面)に接触させることが可能となっていてもよく、さらにはメダルの端部で操作部61を停止位置まで移動させることが可能となっていてもよい。このようにメダルの面が特定方向を向いている状態とした場合に、メダルの端部で操作部61を押し込み可能となっていたとしても、操作部61は前後方向に所定の長さを有する孔部91の奥側に設けられている。したがって、メダルを持っている指がパネル部90の端部と接触し妨げとなるため、メダルの端部で勢いよく操作部61を操作することが困難となっている。したがって、メダルの端部で操作されて過度な力が加わることによる部品の破損を抑制できる。
【0100】
(第4の実施の形態)
次に本発明の第4の実施の形態について説明する。
本実施の形態の遊技機は、基本的に第1の実施の形態の遊技機と同様の構成を有するものであるため、第1の実施の形態の遊技機と同様の構成については、その説明を省略ないし簡略化する。
【0101】
本実施形態では、第3の実施の形態と同様に、精算ボタン60は操作部30(前扉20)の前面における所定の位置(例えばスタートレバー32の左側)に設けられている。精算ボタン60は、パネル部90に取り付けられている。
【0102】
図17(a)は、本実施形態の精算ボタン60を前方側から見た図である。
図17(b)は、
図17(a)に示すC1-C1線の断面図である。
図17(c)は、
図17(a)に示すC2-C2線の断面図である。パネル部90には孔部91が設けられているが、本実施形態では、孔部91は、後方から前方に向かうほど開口(径)が大きくなる(拡がる)ように形成されている。換言すると、孔部91の内周面は、前方側ほど開口が大きくなるテーパー状となっている。孔部91は、メダルを挿入可能な大きさで形成されている。
【0103】
本実施形態では、メダルの面がいずれの方向を向いている状態であっても、メダルの端部を操作部61(の操作面)に接触させることができ、メダルの端部で操作部61を停止位置まで移動させることができるようになっている。ただし、メダルの端部で操作部61を操作可能となっていたとしても、操作部61は前後方向に所定の長さを有する孔部91の奥側に設けられており、メダルを持っている指がパネル部90の端部と接触し妨げとなるため、メダルの端部で勢いよく操作部61を操作することが困難となっている。したがって、メダルの端部で操作されて過度な力が加わることによる部品の破損を抑制できる。
【0104】
また、本実施形態のリジェクトボタン70について図示は省略するが、本実施形態では、メダルの端部で操作部71を押し込む場合に、メダルの端部を操作部71(の操作面)に接触させることは可能であるが、操作部71を停止位置まで移動させることはできないようになっている。よって、メダルの端部で操作した場合であっても、操作部71とストッパー部86とが接触せず、過度な力が加わることによる部品の破損を防止できる。
【0105】
(第5の実施の形態)
次に本発明の第5の実施の形態について説明する。
本実施の形態の遊技機は、基本的に第1の実施の形態の遊技機と同様の構成を有するものであるため、第1の実施の形態の遊技機と同様の構成については、その説明を省略ないし簡略化する。
【0106】
本実施形態では、第3の実施の形態および第4の実施の形態と同様に、精算ボタン60は操作部30(前扉20)の前面における所定の位置(例えばスタートレバー32の左側)に設けられている。精算ボタン60は、パネル部90に取り付けられている。
【0107】
図18(a)は、本実施形態の精算ボタン60を前方側から見た図である。
図18(b)は、
図18(a)に示すD1-D1線の断面図である。
図18(c)は、
図18(a)に示すD2-D2線の断面図である。
図18(d)は、
図18(a)に示すD3-D3線の断面図である。
本実施形態では、孔部91は前方から見て略四角形状となっている。孔部91は、指を挿入可能な大きさで形成されており、縦の長さおよび横の長さが、メダルの直径よりも小さくなっている。また、孔部91の対角方向の長さは、前方側においてメダルの直径よりも大きくなっており、後方に向かうほど徐々に小さくなっている。ここで、孔部91を正面から見た場合の左右方向を第1の方向とし、上下方向を第2の方向とする。また、第1の方向および第2の方向以外の所定の方向(孔部91の対角線に沿う方向)を特定方向とする。
【0108】
メダルの面が第1の方向(左右方向)を向く状態とした場合およびメダルの面が第2の方向(上下方向)を向く状態とした場合、メダルの端部が所定の箇所(パネル部90の端部)(ボタン周囲部)(前扉の形状の一部)に接触して、メダルを孔部91の中へ挿入することができないため、メダルの端部を操作部61に接触させることができない。
【0109】
一方、メダルの面が特定方向を向く状態とした場合、メダルを孔部91の中へ挿入し、メダルの端部を操作部61(の操作面)に接触させることは可能となっている。ただし、その場合であっても、メダルが孔部91の内周面(内壁)に接触するため、メダルの端部で操作部61を停止位置まで移動させることはできないようになっている。つまり、メダルの面が特定方向を向く状態とした場合、メダルの端部を操作部61に接触させることはできるが、操作部61を停止位置まで移動させることはできない。
【0110】
よって、メダルの端部で操作しようとした場合であっても、メダルの面が第1の方向を向く状態とした場合およびメダルの面が第2の方向を向く状態とした場合には、メダルの端部が操作部61に接触することがなく、過度な力が加わることによる部品の破損を防止できる。また、メダルの面が特定方向を向く状態とした場合には、メダルの端部が操作部61に接触しても、操作部61とストッパー部66とが接触しないため、過度な力が加わることによる部品の破損を防止できる。
【0111】
なお、本実施形態のリジェクトボタン70について図示は省略するが、例えば
図14で示したリジェクトボタン70において、本実施形態では、メダルの端部で操作部71を押し込む場合に、メダルの面が左右方向を向く状態とした場合であっても、メダルの面が上下方向を向く状態とした場合であっても、操作部71を停止位置まで移動させることができる。
【0112】
(第6の実施の形態)
次に本発明の第6の実施の形態について説明する。
本実施の形態の遊技機は、基本的に第1の実施の形態の遊技機と同様の構成を有するものであるため、第1の実施の形態の遊技機と同様の構成については、その説明を省略ないし簡略化する。
【0113】
図19Aは、本実施形態の遊技機を正面から見た図である。また、
図19B、
図19C、
図19Dは、
図19Aに示すS-S線における断面図である。S-S線の位置は、遊技機の右端(筐体1の右側面)から、所定の寸法(例えばメダルの直径程度に相当する寸法)だけ左側に移動(オフセット)した位置となっている。
前扉20は、筐体1の左側に設けられたヒンジを介して筐体1に回動可能(開閉可能)に連結されており、筐体1の開口部(前面開口部)を開閉するようになっている。詳細は後述するが、
図19Bは前扉20が「第1状態」である場合を示しており、
図19Cは前扉20が「第2状態」である場合を示し、
図19Dは前扉20が「第3状態」である場合を示している。
【0114】
図19Bに示すように、前扉20の背面における、回転軸側とは反対側となる位置(前扉20の背面に正対した場合における左側)には、後方に向かって突出するように形成された被支持部81(凸部)が設けられている。本実施形態では、被支持部81の先端にローラー部が設けられている。また、筐体1の内部を正面から見た場合における右側であって、前扉20を閉じた際の被支持部81に対応する位置には、支持部82が形成されている。支持部82は、被支持部81を下方から支持可能に形成されている。
【0115】
本実施形態では、支持部82は、板状に形成されており、上下方向と垂直または略垂直となる板面を有するように配置されている。支持部82は、例えば、筐体1の右側板の内面にねじ締め等により固定されている。前扉20を開いた状態(開放状態)から閉じた状態(閉鎖状態)へと移動させる際に、まず、被支持部81のローラー部が支持部82の手前側(前方側)に接触(当接)し、次に、被支持部81のローラー部が支持部82の上に載り(乗り上げ)、次に、ローラー部が支持部82の上を後方側へ進み、所定の位置で停止する。
【0116】
前扉20の状態(位置)には、第1状態と、第2状態と、第3状態とが含まれる。
(第1状態)
図19Bに示すように、第1状態は、前扉20が閉じており(閉鎖状態であり)、前扉20の被支持部81が筐体1の支持部82によって支持されている状態である。本実施形態では、被支持部81が支持部82に荷重を加えている(載荷している)状態である。支持部82が被支持部81を上方に持ち上げているとも言える。
【0117】
(第2状態)
図19Cに示すように、第2状態は、前扉20が開いており(開放状態であり)、前扉20の被支持部81が筐体1の支持部82に当接(接触)していない状態(離間している状態)である。
【0118】
(第3状態)
図19Dに示すように、第3状態は、前扉20が開いており、前扉20の被支持部81が筐体1の支持部82に当接(接触)している状態である。第3状態は、被支持部81が支持部82に当接しているが、被支持部81が支持部82によって支持されておらず、前扉20が完全に閉まらずに開いている状態(半開放状態:少しだけ開放している状態)とも言える。なお、第3状態は、支持部82の先端部(だけ)が被支持部81を支持している状態であってもよい(被支持部81が支持部82の先端部(だけ)によって支持されている状態であってもよい)。また、第3状態は、第2状態よりも前扉20の開放角度が小さい状態とも言える。前扉20の開放角度とは、例えば、筐体1の前面と前扉20の背面とがなす角度とする。
【0119】
遊技機(筐体1)の底面4b(底板4の下面)は、相手部材(島設備等)と接触する面(設置面)となる。よって、底面4bを、筐体1の載置面Zとする。筐体1の載置面Zは、設置台(台)の上面と面一となっている。設置台は後方側から手前側へ延びるように形成されており、受皿38の下方にも位置(存在)している。以下、筐体1の載置面Zという場合、載置面Zと面一となっている面全体(設置台の上面を含む)を指すものとしてもよい。なお、受皿38の例えば左側の台の上のスペースに、遊技者は飲料等を置くことができる。
【0120】
前扉20(受皿38)の下端(下面)は、筐体1の底面4b(載置面Z)よりも上方に位置している。
図19Bに示すように、第1状態(閉鎖状態)では、前扉20(受皿38)の下端(下辺)Y1から筐体1の載置面Zまでの隙間の寸法(上下方向寸法)が、第1寸法L1となっている(第1寸法L1となるように設計されている)。第1寸法L1は、約3~5mm程度となっている。
【0121】
また、
図19Cに示すように、第2状態(開放状態)では、前扉20(受皿38)の下端(下辺)Y2から筐体1の載置面Zまでの隙間の寸法(上下方向寸法)が、第1寸法L1よりも小さい第2寸法L2となっている(第2寸法L2となるように設計されている)。第2寸法L2は、約2~3mm程度となっている。
【0122】
また、
図19Dに示すように、第3状態(半開放状態)では、前扉20(受皿38)の下端(下辺)Y3から筐体1の載置面Zまでの隙間の寸法(上下方向寸法)が第1寸法L1よりも小さい第3寸法L3となっている(第3寸法L3となるように設計されている)。第3寸法L3は、約2~3mm程度となっている。
【0123】
第1寸法L1~第3寸法L3は、前扉20(受皿38)の下端(下面)と筐体1の底面4b(載置面Z)との上下方向の距離(差)とも言える。本実施形態では、受皿38の下面は、前後方向において、後方から前方に向かうほど上方に傾斜する面となっている。よって、第1寸法L1~第3寸法L3は、受皿38の下面の後端(最下端)と、筐体1の底面4b(載置面Z)との上下方向の距離となっている。なお、筐体1の底板4の厚さは、約15mm程度となっている。
【0124】
図20に示すように、遊技メダルMの直径を寸法L4とする。また、メダルMの厚さを寸法L5とする。本実施形態に係る遊技機で遊技に使用されるメダルMは、寸法L4がφ25(直径約25mm)となっており、寸法L5が約1.6mmとなっている。ただし、メダルMは、寸法L4がφ30(直径約30mm)となっており、寸法L5が約1.7mmとなっているものであってもよい。また、遊技球Bの直径を寸法L6とする。寸法L6は約11mmである。
【0125】
図19Bで示した第1寸法L1は、遊技球Bの直径L6よりは小さく、メダルMの厚さL5よりも大きくなっている(大きくなるように設計されている)。また、
図19Cで示した第2寸法L2は、遊技球Bの直径L6よりは小さく、メダルMの厚さL5よりも大きくなっている(大きくなるように設計されている)。また、
図19Dで示した第3寸法L3は、遊技球Bの直径L6よりは小さく、メダルMの厚さL5よりも大きくなっている(大きくなるように設計されている)。
【0126】
上述のとおり、前扉20を閉じた状態(第1状態)では被支持部81が下方から支持されるようになっている。一方、前扉20を開いた状態(第2状態および第3状態)では被支持部81の下方からの支持が解除(開放)されるようになっている。したがって、下方からの支持を失った開放状態の前扉20は、自重によって僅かに下(下方)に下がった状態となる。換言すると、下端Y2(第2状態)および下端Y3(第3状態)は、下端Y1(第1状態)よりも下方に位置し、第2寸法L2および第3寸法L3は、第1寸法L1よりも小さくなっている。さらに換言すると、閉鎖状態よりも開放状態の方が、前扉20(受皿38)の下端が、台の上面(筐体1の載置面Z)に接近するようになっている。
【0127】
(メダルMの厚さとの関係)
本実施形態の遊技機を載置面Zに載置した場合において、前扉20をいずれの状態とした場合であっても、前扉20(受皿38)の下端と載置面Zとの間に、メダルMの厚さよりも大きい隙間(第1寸法L1、第2寸法L2および第3寸法L3)が形成される。換言すると、第1寸法L1、第2寸法L2および第3寸法L3がメダルMの厚さ(寸法L5)よりも大きくなっている。このため、仮に、前扉20(受皿38)の下側と、受皿38の下方に存在する台との間にメダルMが入り込んでしまった(メダルMが隠れてしまった)状態で、前扉20を開閉した場合であっても、前扉20(受皿38)の下端とメダルMとが接触することはない。換言すると、受皿38と台との隙間に隠れたメダルMが、前扉20の開閉を妨げることがない。このため、台の上面(載置面Z)にメダルMが存在する場合であっても、前扉20をスムーズに開閉できる。また、仮に前扉20を開いた際に前扉20の下端がメダルMに接触する場合、メダルMが押し出されて台の上から落ち、メダルMを探す等の手間が生じるが、本実施形態によれば、そのような手間が生じるのを防止できる。
【0128】
また、本実施形態によれば、筐体1の載置面Z(台の上面)にメダルMが重なることなく載置されている状態において、前扉20が第2状態(開放状態)から第1状態(閉鎖状態)になることが、当該メダルMによって阻止されない(防止されない、妨げられない)。遊技場(ホール)の店員が、ホッパー内のメダルMが不足する(なくなる)ことによって発生するエンプティエラーの原因等を解消するために前扉20を開放することがあるが、開放した前扉20を閉じる際に、筐体1の載置面ZにメダルMが載置されている場合であっても、当該メダルMが前扉20に接触することなく前扉20を閉じることができる。これにより、前扉20と筐体1(筐体1の前面)との隙間にメダルMが挟まって前扉20を閉じることができないという事態や、メダルMの挟み込みによる衝撃によって前扉20が破損するという事態を回避できる。
【0129】
また、筐体1の載置面Z(台の上面)にメダルMが重なることなく載置されている状態において、前扉20が第1状態(閉鎖状態)から第2状態(開放状態)になることが、当該メダルMによって阻止されない。遊技場(ホール)の店員が、ホッパー内のメダルMが不足する(なくなる)ことによって発生するエンプティエラーの原因等を解消するため、閉じていた前扉20を開放する際に、筐体1の載置面ZにメダルMが載置されている場合であっても、当該メダルMが前扉20に接触することなく前扉20を開放することができる。これにより、前扉20と載置面Z(台の上面)との隙間にメダルMが挟まってしまい前扉20を開放することができないという事態や、メダルMが挟まった状態で強引に前扉20を開放することによって前扉20が破損するという事態を回避することができる。
【0130】
(遊技球Bとの関係)
例えば、スロットマシンとパチンコ遊技機とが近くに設置されている場合等であって、前扉20(受皿38)の付近に遊技球Bが存在している場合を考える。前扉20を閉じた状態(第1状態)において、遊技球Bが前扉20(受皿38)の下に転がり込んだ場合であっても、第1寸法L1が遊技球Bの直径L6よりも小さくなっているため、遊技球Bは受皿38の下の奥側(後方側)まで入り込まない。受皿38の下面は、手前ほど上方に向かうように傾斜しているが、遊技球Bは前扉20(受皿38)の下端に到達する前に、その傾斜面に当接(接触)して停止する。そして、その状態で前扉20が開放されると、遊技球Bは手前側へと押し出されて台の上から落下する。また、このように遊技球Bは落下するため、開いた前扉20を閉じる際の妨げとならない。なお、前扉20が第2状態や第3状態となっている場合に、遊技球Bが前扉20(受皿38)の下に転がり込んだ場合にも同様のことが言える。すなわち、遊技球Bは前扉20(受皿38)の下端に到達する前に傾斜面に接触して停止し、その状態で前扉20が開放されると、遊技球Bは手前側へと押し出されて落下する。そして、遊技球Bは落下するため、開いた前扉20を閉じる際の妨げとならない。
【0131】
なお、前扉20(受皿38)の下端と、載置面Zとの隙間(第1寸法L1~第3寸法L3)は、遊技球Bの直径L6(約11mm)よりも小さいものとしたが、メダルMの2枚分の厚さ(メダルMを2枚重ねた状態の厚さ)以下となっていることがより好ましい。メダルMの2枚分の厚さは、約3.2mm程度である。その場合、受皿38の下に遊技球Bが入り込むのをより確実に防ぐことができる。
【0132】
また、本実施形態では、第1寸法L1は、第3寸法L3よりも大きく、第3寸法L3は、第2寸法L2よりも大きく、第2寸法L2は、寸法L5(メダルMの厚さ)よりも大きくなっている。換言すると、以下の関係となっている。
L1>L3>L2>L5
なお、第3寸法L3は第2寸法L2以上であってもよい(L3≧L2)。また、第3寸法L3は、第2寸法L2と略同一であってもよい(L3≒L2)。略同一とは、例えば両者の差が1mm以内であることをいう。
【0133】
図19Dに示す状態(第3状態)において、前扉20の右辺(右端)から筐体1の右辺(右端)までの隙間(前扉20の右辺と筐体1の右辺との間の距離(最小距離)の寸法)を第4寸法L7とする。第4寸法L7は、第3状態での前扉20の右端部の開放寸法としてもよい。なお、
図19Dにおいて第4寸法L7を示したが、
図19Dは
図19Aに示すS-S線の断面図であり、厳密には前扉20の右端と筐体1の右端との間の距離(寸法)を指しているものではない。第4寸法L7は、約33mmとなっている。この第4寸法L7は、メダルMの直径寸法L4よりも大きくなっている(大きくなるように設計されている)(L7>L4)。
【0134】
なお、本実施形態では、第2寸法L2および第3寸法L3がメダルMの厚さL5よりも大きくなるように設計されているものとしたが、部品寸法の精度(バラつき)、ヒンジ29(
図2参照)の品質(耐久力)低下、組み付け誤差等に起因し、第2寸法L2や第3寸法L3がメダルMの厚さL5以下(未満)となる場合があってもよい。その場合であっても、前扉20が第3状態(
図19D)から第1状態(
図19B)に移動する過程で、前扉20の被支持部81が筐体1の支持部82の上に載る(乗り上げる)ようにして支持され(被支持部81が支持部82に載荷するように支持され)、前扉20の下端と載置面Z(底面4b)との間にメダルMの厚さ分の寸法が確保される。したがって、前扉20を閉じることができないという事態や、メダルMの挟み込みにより前扉20が破損するという事態を回避できる。
【0135】
(変形例)
図19Cに示した第2状態(開放状態)に、前扉20の開放角度が第1開放角度である第21状態と、前扉20の開放角度が第1開放角度よりも大きい第2開放角度である第22状態と、が含まれるものとする。第1開放角度は、10°(10度)以下の所定の角度となっている。また、第21状態では、回転軸側とは反対側における、前扉20の端部(右端)と筐体1の端部(右端)との間の距離(隙間)が、2枚~3枚のメダルを水平面に一列に並べた場合における一方の端部と他方の端部との間の距離(メダル2枚から3枚分の距離、例えば約50mm~約75mm程度)となっている。
本変形例では、第21状態では、前扉20の下端(右側の下端)が載置面Zに接近し、第2寸法L2が第1寸法(第1状態:閉鎖状態)よりも小さくなる(換言すると、第2状態には、第2寸法L2が第1寸法L1よりも小さくなる第21状態が含まれる)。ただし、第21状態において、第2寸法は、メダルMの厚さL5よりも大きくなっている。
【0136】
本変形例では、前扉20の開放角度が第1開放角度よりも大きい場合、開放角度が大きくなるほど、前扉20の下端(右側の下端)が載置面Zから徐々に離間する。この場合に、前扉20の右側(回転軸側とは反対側)の下端と載置面Zとの間の上下方向寸法を第2寸法L2とすると、第22状態(例えば前扉20の開放角度が最大である状態(
図21に示す全開状態))では、第2寸法L2が第1寸法よりも大きくなっている。
【0137】
本実施形態の遊技機は、
筐体と、
前記筐体に対して開閉可能に設けられた前扉と、を備え、
前記前扉の状態には、第1状態と第2状態とが含まれ、
前記第1状態は、前記前扉が閉鎖された状態であり、
前記第2状態は、前記前扉が開放された状態であり、
前記第1状態における、前記前扉の下端と、前記筐体の載置面との間の上下方向の寸法を第1寸法とし、
前記第2状態における、前記前扉の下端と、前記筐体の載置面との間の上下方向の寸法を第2寸法とすると、
前記第2寸法は、前記第1寸法よりも小さく、遊技メダルの厚さよりも大きい。
【0138】
このような構成によれば、前扉が前記第2状態(開放状態)の場合における前記第2寸法が、前扉が前記第1状態(閉鎖状態)の場合における前記第1寸法よりも小さいが、その場合であっても、前記第2寸法は、遊技メダルの厚さよりは大きくなっている。このため、筐体の載置面に遊技メダルが存在している状態で、前扉を開閉させた場合であっても、前扉の下端が当該遊技メダルに接触することがない。よって、前扉の開閉をスムーズに行うことができる。また、当該遊技メダルの存在によって、前扉を開閉できないという問題や、当該遊技メダルを挟み込むことにより部品が破損するという問題が生じるのを防ぐことができる。換言すると、前扉を開閉する際に部品が故障する可能性を低減できる。また、第2寸法が第1寸法よりも小さく、前扉を開放した状態における、前扉の下端と前記筐体の載置面との間の隙間が、前扉を閉鎖した状態における当該隙間よりも狭くなっている。このため、前扉が開放している状態では、当該隙間を介して部材等を差し込むことがより困難となる。したがって、不正行為を抑制できる。換言すると、不正対策性能を向上させることができる。
【0139】
また、本実施形態の遊技機において、
前記前扉の状態には、さらに第3状態が含まれ、
前記第3状態は、前記前扉が開放された状態であって、前記前扉の開放角度が前記第2状態よりも小さい状態であり、
前記第3状態における、前記前扉の下端と、前記筐体の載置面との間の上下方向の寸法を第3寸法とすると、
前記第3寸法は、前記第1寸法よりも小さく、遊技メダルの厚さよりも大きい。
【0140】
前扉が前記第3状態(半開放状態)の場合における前記第3寸法が、前扉が前記第1状態(閉鎖状態)の場合における前記第1寸法よりも小さいが、その場合であっても、前記第3寸法は、遊技メダルの厚さよりは大きくなっている。これにより、当該遊技メダルの存在によって、前扉を開閉できないという問題や、当該遊技メダルを挟み込むことにより部品が破損するという問題が生じるのを防ぐことができる。換言すると、前扉の開閉をスムーズに行うことができるとともに、前扉を開閉する際に部品が故障する可能性を低減できる。
【0141】
また、本実施形態の遊技機において、
前記第1寸法、前記第2寸法および前記第3寸法は、遊技球の直径よりも小さくなっている。
【0142】
第1寸法、第2寸法、および第3寸法が遊技球の直径よりも小さくなっているため、前扉の下方において、遊技球が、前扉の下端に到達する位置まで入り込むのを防ぐことができる。また、前扉の下端よりも手前側で遊技球が停止している状態で前扉を開放すると、遊技球は手前側へと押し出されて載置面から落下する。このため、当該遊技球が、次に前扉を閉じる際の妨げとなるのを防止できる。
【0143】
また、本実施形態の遊技機は、
筐体と、
前記筐体に対して開閉可能に設けられた前扉と、を備え、
前記前扉の状態には、第1状態と第2状態とが含まれ、
前記第1状態は、前記前扉が閉鎖された状態であり、
前記第2状態は、前記前扉が開放された状態であり、
前記第1状態における、前記前扉の下端と、前記筐体の載置面との間の上下方向の寸法を第1寸法とし、
前記第2状態における、前記前扉の下端と、前記筐体の載置面との間の上下方向の寸法を第2寸法とすると、
前記第2状態には、前記第2寸法が前記第1寸法よりも小さくなる第21状態が含まれ、
前記第21状態において、前記第2寸法が遊技メダルの厚さよりも大きい。
【0144】
このような構成によれば、前記第21状態では、前記第2寸法が前記第1寸法よりも小さくなるが、その場合であっても、前記第2寸法は遊技メダルの厚さよりは大きい。このため、筐体の載置面に遊技メダルが存在している状態で、前扉を開閉させた場合であっても、前扉の下端が当該遊技メダルに接触することがない。よって、前扉の開閉をスムーズに行うことができる。また、当該遊技メダルの存在によって、前扉を開閉できないという問題や、当該遊技メダルを挟み込むことにより部品が破損するという問題が生じるのを防ぐことができる。換言すると、前扉を開閉する際に部品が故障する可能性を低減できる。また、前記第21状態では、前記第2寸法が前記第1寸法よりも小さくなるため、前扉の下端と前記筐体の載置面との間の隙間を介して部材等を差し込むことがより困難となる。したがって、不正行為を抑制できる。換言すると、不正対策性能を向上させることができる。
【0145】
(第7の実施の形態)
次に本発明の第7の実施の形態について説明する。
本実施の形態の遊技機は、基本的に第1の実施の形態の遊技機と同様の構成を有するものであるため、第1の実施の形態の遊技機と同様の構成については、その説明を省略ないし簡略化する。
【0146】
図2に示すように筐体1の内部における上側に、主制御手段ユニット300が配置されている。
図22は、主制御手段ユニット300を前方側から見た図である。主制御手段ユニット300は、前方から見て略四角形状、具体的には左右方向を長手方向とする略長方形状となっている。主制御手段ユニット300は、主制御基板(主制御手段)72(
図23参照)や、主制御基板72を内側に収容(封入)する主基板ケース等を備えている。主基板ケースは、主制御基板72の前方側(正面側)を覆う第1基板ケース(正面側ケース部材)と、主制御基板72の後方側(背面側)を覆う第2基板ケース(背面側ケース部材)と、を備えている。主基板ケースは透明な樹脂で形成されており、内部に配置された主制御基板72が視認可能となっている。
【0147】
ここで、主制御基板72における前方側(正面側)の面を第1面とし、後方側(背面側)の面を第2面とする。
図23は、主制御基板72の第1面を正面側から見た図である。主制御基板72は、長辺が左右方向に沿って延び、短辺が上下方向に沿って延び、基板面法線方向が前後方向となるように、筐体1の内部に配置されている。主制御基板72は、長辺の一方が上側に位置し、長辺の他方が下側に位置し、短辺の一方が右側に位置し、短辺の他方が左側に位置している。
【0148】
主制御基板72の第1面には、複数の部品(電子部品)が実装(配置)されている。複数の部品としては、IC、コネクタ、抵抗、コンデンサ、ダイオードおよびスイッチ等がある。また、図示を省略しているが、主制御基板72には、複数のスルーホール(ビアホール)が設けられている。また、本実施形態では、主制御基板72は、緑色の基板となっている。換言すると、主制御基板72は、レジストの色が緑となっている。
【0149】
主制御基板72には、各電子部品を識別(特定)するための(各電子部品の識別を可能とする、各電子部品に対応する)識別情報(識別符号)が、各電子部品の配置位置の近傍に設けられている。識別情報は、所定の文字または所定の文字列(文字列の文字には数字が含まれる)により構成されており、例えば番号「1」が割り当てられたコネクタの場合、コネクタを表すアルファベット「CN」と、番号「1」とを組み合わせ「CN1」という文字列となっている。識別情報は、シルク印刷により形成(表記)されており、本実施形態では白色となっている。識別情報は、シルク文字と言うこともできる。
【0150】
主制御基板72には、モニタLED200が設けられている。モニタLED200は、主基板モニタLED、モニターランプ、モニター発光部とも言える。本実施形態では、主制御基板72の第1面における左側の所定の範囲(領域)にモニタLED200が設けられている。また、本実施形態では、モニタLED200は、21個のLED(LED1~LED21:第1LED~第21LED)によって構成されており、21個のLED(発光素子、光源)が纏まって配置されている。LED1~LED20は発光色が赤色(人間に注意を喚起しやすい色)となっており、LED21は発光色が緑色となっている。モニタLED200の上下方向(縦)の並びを「行」とし、左右方向(横)の並びを「列」とする。本実施形態では、モニタLED200の「行」は5行となっており、最下段の行を1行目とし、最上段の行を5行目とする。また、モニタLED200の「列」は5列となっており、左端の列を1列目とし、右端の列を5列目とする。1行目は5列となっており、2行目から5行目は4列となっている。
【0151】
1行目は、1列目にLED1が配置され、2列目にLED2が配置され、3列目にLED3が配置され、4行目にLED4が配置され、5行目にLED21が配置されている。
2行目は、1列目にLED5が配置され、2列目にLED6が配置され、3列目にLED7が配置され、4列目にLED8が配置されている。
3行目は、1列目にLED9が配置され、2列目にLED10が配置され、3列目にLED11が配置され、4列目にLED15が配置されている。
4行目は、1列目にLED12が配置され、2列目にLED13が配置され、3列目にLED14が配置され、4列目にLED16が配置されている。
5行目は、1列目にLED20が配置され、2列目にLED19が配置され、3列目にLED18が配置され、4列目にLED17が配置されている。
【0152】
発光色が赤色であるLED1~LED20(赤色LED群)は、5行4列のマトリクス状に配置(配列)されている。また、発光色が緑色であるLED21は、赤色LED群の角部(隅部)のLED4の右隣に配置されている。LED21は、LED1~LED20と識別可能な位置(入り乱れない位置)に配置されている。
【0153】
LED1の近傍には、LED1であることを特定可能な識別情報「LED1」が表記されている。また、LED2~LED21についても同様である。なお、5行目(最上段)は、識別情報が右から昇順となっている(右から左に向かうほど番号が大きくなっている)。
【0154】
モニタLED200は、遊技機に設けられている各種部品(各部)の状態(作動状態)を示す(報知する)ために設けられている。具体的には、モニタLED200の点灯/消灯を介して、作業者が、各種部品の作動状態を確認できるようになっている。さらに換言すると、モニタLED200の点灯/消灯を介して、作業者が、異常(故障)の有無を確認できるようになっている。さらに換言すると、モニタLED200の点灯/消灯を介して、作業者が、異常(故障)の発生箇所を特定できるようになっている。
【0155】
LED1は、第1リールセンサ(第1リールインデックスセンサ)に対応するLEDである。換言すると、LED1は、第1リール15aの回転の検知に対応するLEDである。本実施形態では、第1リール15aに対応する第1リールセンサが設けられており、第1リールセンサの信号状態に基づきLED1の点灯または消灯が制御されている。第1リール15aが正常に回転している場合には、LED1は赤色で点滅(赤点滅)するようになっている。具体的に説明する。第1リール15aは、リールの周方向に沿って半円帯状に形成されたインデックス部を備えている。第1リールセンサは、光の照射がインデックス部によって遮られた状態では信号状態が例えばON状態となり、光の照射がインデックス部によって遮られていない状態では信号状態が例えばOFF状態となり、ON状態とOFF状態とが交互に繰り返される。なお、第1リールセンサは、インデックス部のエッジを検知可能となっており、エッジの検知に基づき、信号状態(ON状態またはOFF状態)が変化するようになっていてもよい。例えば、第1リール15aの回転中、最初のエッジの検知に基づき信号状態がON状態となり、次のエッジの検知に基づき信号状態がOFF状態となり、次のエッジの検知に基づき信号状態がON状態となり、ON状態とOFF状態とが交互に繰り返されるようになっていてもよい。このため、第1リール15aが正常に回転している場合には第1リールセンサのON状態とOFF状態とが交互に繰り返され、LED1が点滅するようになっている。本実施形態では、第1リールセンサがON状態である場合にLED1が点灯し、第1リールセンサがOFF状態である場合にLED1が消灯するものとするが、第1リールセンサがOFF状態である場合にLED1が点灯し、第1リールセンサがON状態である場合にLED1が消灯するものであってもよい。なお、重複するため説明を省略するが、次に示すLED2(第2リールセンサ)およびLED3(第3リールセンサ)も同様である。
したがって、第1リール15aが回転している間にLED1が常時点灯している場合、あるいは第1リール15aが回転しているにも関わらずLED1が消灯している場合は、作業者は、異常が発生していると認識できる。
【0156】
LED2は、第2リールセンサ(第2リールインデックスセンサ)に対応するLEDである。換言すると、LED2は、第2リール15bの回転の検知に対応するLEDである。LED2は、第2リール15bが正常に回転している場合、赤色で点滅(赤点滅)するようになっている。したがって、第2リール15bが回転している間にLED2が常時点灯している場合、あるいは第2リール15bが回転しているにも関わらずLED2が消灯している場合は、作業者は、異常が発生していると認識できる。
【0157】
LED3は、第3リールセンサ(第3リールインデックスセンサ)に対応するLEDである。換言すると、LED3は、第3リール15cの回転の検知に対応するLEDである。LED3は、第3リール15cが正常に回転している場合、赤色で点滅(赤点滅)するようになっている。したがって、第3リール15cが回転している間にLED3が常時点灯している場合、あるいは第3リール15cが回転しているにも関わらずLED3が消灯している場合は、作業者は、異常が発生していると認識できる。
【0158】
主制御基板72におけるLED1、LED2およびLED3の左右方向の並び順は、前扉20を正面から見た場合における第1リール15a、第2リール15bおよび第3リール15cの左右方向の並び順と同じ順となっている。換言すると、LED1~LED3が、第1リール15a~第3リール15cの配置と対応するように配置されている。これにより、作業者が、いずれのリールに対応するLEDであるか、把握しやすいものとなっている。
【0159】
LED4は、断線検知に対応するLEDである。本実施形態では、所定の基板(中継基板等)に設けられた所定のコネクタにおける所定の端子と、主制御基板72に設けられた所定のICにおける所定の入力端子A1とが、配線(信号線)C1を介して接続されている。配線C1は、基板上に設けられたパターンと基板間を接続するハーネスとの少なくとも一方を少なくとも1つ含む。また、配線C1は、その途中に電子部品が配置されているものであってもよい。主制御基板72における配線C1(パターン)には、LED4のカソードが接続されており、LED4のアノードは電流制限用の抵抗を介して電源ラインによりプルアップされている。そして、配線C1が断線した場合に入力端子A1がLowとなり、LED4が赤色で点灯するようになっている。すなわち、配線C1の断線が検知されるようになっている。したがって、LED4が点灯している場合、作業者は異常(配線C1の断線)が発生していると認識できる。なお、配線C1の断線には、ハーネスが適切に接続(挿入)されていない場合が含まれる。
【0160】
なお、本実施形態に係る遊技機は、3つのリール15a~15cと、それらに対応する3つのストップボタン33a~33cとを備えているが、遊技機には、
図24に示すように、4つのリール15a~15dと、4つのストップボタン33a~33dとを備えているもの(4リール遊技機)がある。LED4は、4リール遊技機の場合には、第4リール15d(最も右側に配置されるリール)の第4リールセンサ(第4リールインデックスセンサ)に対応するLEDとなる。換言すると、LED4は、第4リール15dの回転の検知に対応するLEDとなる。この場合、第4リールセンサのセンサ信号端子IDXSIG4と、主制御基板72に設けられた所定のICにおける所定の入力端子A1とが、配線(信号線)C1を介して接続される。配線C1には、LED4のカソードが接続されており、LED4のアノードは電流制限用の抵抗を介して電源ラインによりプルアップされている。そして、第4リール15dの回転に基づきセンサ信号端子IDXSIG4の信号状態がON状態となると(ON信号が出力されると)、入力端子A1がLowとなってLED4が点灯するようになっている。すなわち、4リール遊技機の場合、LED4は、LED1~LED3と同様に機能する。LED4は、第4リール15dが正常に回転している場合、赤色で点滅(赤点滅)する。したがって、第4リール15dが回転している間にLED4が常時点灯している場合、あるいは第4リール15dが回転しているにも関わらずLED4が消灯している場合は、作業者は、異常が発生していると認識できる。
【0161】
LED5は、ストップボタン33aの押下の検知に対応するLEDである。本実施形態の遊技機は、ストップボタン33aの押下を検知可能に構成されており、LED5は、ストップボタン33aを押下している間(ON状態となっている間)、赤色で点灯(赤点灯)するようになっている。具体的には、ストップボタン33aの押下を検知する検知センサが設けられており、この検知センサは、光(赤外光)を照射可能に形成された発光部と、発光部からの光を受光可能に形成された受光部と、を備えている。また、ストップボタン33aは、押下された場合に発光部からの光を遮ることが可能な部分(部材)を備えている。検知センサは、例えば、発光部からの光を受光部が受光している状態では信号状態がOFF状態となり、発光部からの光が遮断されて、受光部が当該光を受光していない状態では信号状態がON状態となる。したがって、ストップボタン33aを押下していないにも関わらずLED5が常時点灯している場合、あるいはストップボタン33aを押下したにも関わらずLED5が点灯しない(消灯したままの)場合、作業者は、異常が発生していると認識できる。
【0162】
LED6は、ストップボタン33bの押下の検知に対応するLEDである。本実施形態の遊技機は、ストップボタン33bの押下を検知可能に構成されており(ストップボタン33bに対応する検知センサが設けられており)、LED6は、ストップボタン33bを押下している間(ON状態となっている間)、赤色で点灯(赤点灯)するようになっている。したがって、ストップボタン33bを押下していないにも関わらずLED6が常時点灯している場合、あるいはストップボタン33bを押下したにも関わらずLED6が点灯しない(消灯したままの)場合、作業者は、異常が発生していると認識できる。
【0163】
LED7は、ストップボタン33cの押下の検知に対応するLEDである。本実施形態の遊技機は、ストップボタン33cの押下を検知可能に構成されており(ストップボタン33cに対応する検知センサが設けられており)、LED7は、ストップボタン33cを押下している間(ON状態となっている間)、赤色で点灯(赤点灯)するようになっている。したがって、ストップボタン33cを押下していないにも関わらずLED7が常時点灯している場合、あるいはストップボタン33cを押下したにも関わらずLED7が点灯しない(消灯したままの)場合、作業者は、異常が発生していると認識できる。
【0164】
LED5、LED6およびLED7の左右方向の並び順は、前扉20を正面から見た場合におけるストップボタン33a、ストップボタン33bおよびストップボタン33cの左右方向の並び順と同じ順となっている。換言すると、LED5~LED7が、ストップボタン33a~ストップボタン33cの配置と対応するように配置されている。これにより、作業者が、いずれのストップボタンに対応するLEDであるか、把握しやすいものとなっている。また、各リール(各リールセンサ)に対応するLED1~LED3のすぐ上(同じ列)に、各リールに対応するストップボタンのLED5~LED7が配置されている。このため、リールに対応するLEDと、ストップボタンに対応するLEDとの対応関係が明確となり、一見して把握しやすいものとなっている。
【0165】
LED8は、断線検知に対応するLEDである。本実施形態では、所定の基板(中継基板等)に設けられた所定のコネクタにおける所定の端子と、主制御基板72に設けられた所定のICにおける所定の入力端子A2とが、配線(信号線)C2を介して接続されている。配線C2は、基板上に設けられたパターンと基板間を接続するハーネスとの少なくとも一方を少なくとも1つ含む。また、配線C2は、その途中に電子部品が配置されているものであってもよい。主制御基板72における配線C2(パターン)には、LED8のカソードが接続されており、LED8のアノードは電流制限用の抵抗を介して電源ラインによりプルアップされている。そして、配線C2が断線した場合に入力端子A2がLowとなり、LED8が赤色で点灯するようになっている。すなわち、配線C2の断線が検知されるようになっている。したがって、LED8が点灯している場合、作業者は異常(配線C2の断線)が発生していると認識できる。なお、配線C2の断線には、ハーネスが適切に接続(挿入)されていない場合が含まれる。
なお、LED8は、4リール遊技機の場合には、ストップボタン33d(最も右側に配置されるストップボタン)の押下の検知に対応するLEDとなる。この場合、ストップボタン33dのセンサ信号端子STPSIG4と、主制御基板72に設けられた所定のICにおける所定の入力端子A2とが、配線(信号線)C2を介して接続される。配線C2には、LED8のカソードが接続されており、LED8のアノードは電流制限用の抵抗を介して電源ラインによりプルアップされている。そして、ストップボタン33dの押下に基づきセンサ信号端子STPSIG4の信号状態がON状態となると(ON信号が出力されると)、入力端子A2がLowとなってLED8が点灯するようになっている。すなわち、4リール遊技機の場合、LED8は、LED5~LED7と同様に機能する。LED8は、ストップボタン33dを押下している間(ON状態となっている間)、赤色で点灯(赤点灯)する。したがって、ストップボタン33dを押下していないにも関わらずLED8が常時点灯している場合、あるいはストップボタン33dを押下したにも関わらずLED8が点灯しない(消灯したままの)場合、作業者は、異常が発生していると認識できる。
【0166】
LED9は、MAXベットボタン35の押下の検知に対応するLEDである。本実施形態の遊技機は、MAXベットボタン35の押下を検知可能に構成されており(MAXベットボタン35に対応する検知センサが設けられており)、LED9は、MAXベットボタン35を押下している間(ON状態となっている間)、赤色で点灯(赤点灯)するようになっている。したがって、MAXベットボタン35を押下していないにも関わらずLED9が常時点灯している場合、あるいはMAXベットボタン35を押下したにも関わらずLED9が点灯しない(消灯したままの)場合、作業者は、異常が発生していると認識できる。
【0167】
LED10は、スタートレバー32の押下の検知に対応するLEDである。本実施形態の遊技機は、スタートレバー32の押下を検知可能に構成されており(スタートレバー32に対応する検知センサが設けられており)、LED10は、スタートレバー32を押下している間(ON状態となっている間)、赤色で点灯(赤点灯)するようになっている。したがって、スタートレバー32を押下していないにも関わらずLED10が常時点灯している場合、あるいはスタートレバー32を押下したにも関わらずLED10が点灯しない(消灯したままの)場合、作業者は、異常が発生していると認識できる。
【0168】
LED11は、精算ボタン60(キャンセルボタン)の押下の検知に対応するLEDである。本実施形態の遊技機は、精算ボタン60の押下を検知可能に構成されており(精算ボタン60に対応する検知センサが設けられており)、LED11は、精算ボタン60を押下している間(ON状態となっている間)、赤色で点灯(赤点灯)するようになっている。したがって、精算ボタン60を押下していないにも関わらずLED11が常時点灯している場合、あるいは精算ボタン60を押下したにも関わらずLED11が点灯しない(消灯したままの)場合、作業者は、異常が発生していると認識できる。
【0169】
LED15は、エラー解除操作の検知に対応するLEDである。本実施形態では、LED15は、設定変更ボタン(リセットスイッチ)の押下の検知に対応するLEDとなっている。本実施形態の遊技機は、設定変更ボタンの押下を検知可能に構成されており(設定変更ボタンに対応する検知センサが設けられており)、LED15は、設定変更ボタンを押下している間(ON状態となっている間)、赤色で点灯(赤点灯)するようになっている。したがって、設定変更ボタンを押下していないにも関わらずLED15が常時点灯している場合、あるいは設定変更ボタンを押下したにも関わらずLED15が点灯しない(消灯したままの)場合、作業者は、異常が発生していると認識できる。
【0170】
なお、LED15は、エラー解除操作としての、ドアキーシリンダ66に挿入されたドアキーを反時計回り(左回り)に回転させる操作の検知に対応するLEDであってもよい。換言すると、本実施形態の遊技機は、当該操作を検知可能なドアセンサを備えており、LED15は、ドアセンサに対応するLEDであってもよい。この場合、ドアセンサによってドアキーを反時計回りに回転させる操作が検知されている間(ON状態となっている間)、LED15が赤点灯する。したがって、ドアキーを反時計回りに回転させていないにも関わらずLED15が常時点灯している場合、あるいはドアキーを反時計回りに回転させたにも関わらずLED15が点灯しない(消灯したままの)場合、作業者は、異常が発生していると認識できる。
【0171】
LED12は、ドア開閉スイッチに対応するLEDである。換言すると、LED12は、前扉20の開閉の検知に対応するLEDである。ドア開閉スイッチは、前扉20の開閉を検知可能に構成されており、例えば、前扉20が閉じられている状態では、前扉20が接触して押圧部が押圧されることによりON状態となり、前扉20が開放されている状態では、前扉20が離間して押圧部の押圧が解除されることによりOFF状態となる。LED12は、前扉20が開放され、ドア開閉スイッチがOFF状態(非押下状態)となっている間、赤色で点灯(赤点灯)するようになっている。換言すると、ドア開閉スイッチによって前扉20の開放が検知された場合に、LED12が赤点灯するようになっている。したがって、ドア開閉スイッチをOFF状態(前扉20を開放状態)としてもLED12が点灯しない場合、あるいはドア開閉スイッチをON状態(押下状態)としてもLED12が消灯しない場合、作業者は、異常が発生していると認識できる。
なお、前扉20が上扉と下扉とに分かれている場合、ドア開閉スイッチは下扉の開閉を検知可能に構成されていてもよい。また、上扉および下扉のそれぞれに対応するドア開閉スイッチが設けられており、上扉の開閉および下扉の開閉がそれぞれ検知可能に構成されていてもよい。
【0172】
LED14は、1ベットボタンの押下の検知に対応するLEDである。本実施形態の遊技機は、1ベットボタンの押下を検知可能に構成されており(1ベットボタンに対応する検知センサが設けられており)、LED14は、1ベットボタンを押下している間(ON状態となっている間)、赤色で点灯(赤点灯)するようになっている。したがって、1ベットボタンを押下していないにも関わらずLED14が常時点灯している場合、あるいは1ベットボタンを押下したにも関わらずLED14が点灯しない(消灯したままの)場合、作業者は、異常が発生していると認識できる。
【0173】
ここで、メダルの流路(メダル通路)について説明する。
図25に示すように、メダル投入口34から投入されたメダルは、メダルセレクタ67を通過してメダルの識別および枚数のカウントがなされ、メダルシュート69を経由して、ホッパーユニット11へ送られる。メダルセレクタ67は、投入検知センサ(投入センサ)78と、第1メダル通過センサ51と、第2メダル通過センサ52と、を備えている。第1メダル通過センサ51は、メダルセレクタ67において第2メダル通過センサ52よりも上流側(メダル通路の入口側)に設けられている。第2メダル通過センサ52は、メダルセレクタ67において第1メダル通過センサ51よりも下流側(メダル通路の出口側)に設けられている。また、メダルシュート69は、シュートセンサ54を備えている。また、ホッパーユニット11は、払出センサ58を備えている。また、筐体1内におけるキャッシュボックス12が配置されている部分には、オーバーフローセンサ56が設けられている。
【0174】
メダル投入口34から投入されたメダルは、投入検知センサ78、第1メダル通過センサ51、第2メダル通過センサ52、シュートセンサ54に、この順で検知されるようになっている。なお、遊技中や、メダルのベット数およびクレジット数が最大数に達している状態等では、メダルセレクタ67に内蔵されたメダルブロッカー68が作動して、メダルセレクタ67からメダルシュート69への流路が閉塞される。したがって、このときメダル投入口34を介して投入されたメダルは、メダルセレクタ67からメダル払出口50へ返却される。
【0175】
また、ホッパーユニット11に貯蔵されているメダルが所定量を超えると(所定量に達すると、ホッパーユニット11に送られたメダルはキャッシュボックス12へ送られる。
【0176】
図23に戻る。LED16は、オーバーフローの検知に対応するLED(オーバーフローセンサ56に対応するLED)である。LED16は、オーバーフローセンサ56によって、キャッシュボックス12内に貯蔵されているメダルが所定量に達したことが検知された場合に、赤色で点灯(赤点灯)するようになっている。したがって、キャッシュボックス12内に貯蔵されているメダルが所定量に達していないにも関わらずLED16が常時点灯している場合、あるいはオーバーフローセンサ56をON状態(後述する)としてもLED16が点灯しない(消灯したままの)場合、作業者は、異常が発生していると認識できる。オーバーフローセンサ56は、例えば、2本の棒状センサにより構成されており、それらの間にメダルが存在(介在)して電気的に導通した場合に信号状態がON状態となり、貯蔵メダルが所定量に達したことが検知されるようになっている。
【0177】
投入検知センサ78、第1メダル通過センサ51、第2メダル通過センサ52およびシュートセンサ54は、メダル通路におけるメダルの通過を検知可能となっている。各センサは、不正対策等のために設けられている。各センサは、光(赤外光)を照射可能に形成された発光部と、発光部からの光を受光可能に形成された受光部と、を備えている。発光部と受光部とはメダル通路等を挟んで対向する位置に配置されている。各センサは、発光部からの光を受光部が受光している状態では信号状態がOFF状態(メダルの通過を検知していない状態)となり、メダルの通過に伴い発光部からの光が遮断され、当該光を受光部が受光していない状態では信号状態がON状態(メダルの通過を検知した状態)となる。なお、メダルの払い出しを検知可能な払出センサ58も発光部と受光部とを備えており、同様に構成されている。
【0178】
LED17は、投入検知センサ78に対応するLEDである。換言すると、LED17は、メダル投入口34を介してのメダルの投入(通過)の検知に対応するLEDである。LED17は、メダル投入口34を介して1枚のメダルが投入され、投入検知センサ78によって1枚のメダルの投入(通過)が検知された場合に、赤色で点灯(赤点灯)するようになっている。換言すると、LED17は、メダル投入口34を介してメダルが1枚投入されるごとに赤点灯するようになっている。したがって、メダル投入口34を介してメダルが投入されていないにも関わらずLED17が常時点灯している場合、あるいはメダル投入口34を介してメダルを投入してもLED17が点灯しない(消灯したままの)場合、作業者は、異常が発生していると認識できる。
【0179】
LED18は、第1メダル通過センサ51に対応するLEDである。換言すると、LED18は、メダルの通過の検知に対応するLEDである。LED18は、第1メダル通過センサ51によって1枚のメダルの通過が検知された場合に、赤色で点灯(赤点灯)するようになっている。換言すると、LED18は、メダルセレクタ67内をメダルが1枚通過するごとに赤点灯するようになっている。したがって、メダルが通過していないにも関わらずLED18が常時点灯している場合、あるいはメダルセレクタ67内をメダルが通過してもLED18が点灯しない(消灯したままの)場合、作業者は、異常が発生していると認識できる。
【0180】
LED19は、第2メダル通過センサ52に対応するLEDである。換言すると、LED19は、メダルの通過の検知に対応するLEDである。LED19は、第2メダル通過センサ52によって1枚のメダルの通過が検知された場合に、赤色で点灯(赤点灯)するようになっている。換言すると、LED19は、メダルセレクタ67内をメダルが1枚通過するごとに赤点灯するようになっている。したがって、メダルが通過していないにも関わらずLED19が常時点灯している場合、あるいはメダルセレクタ67内をメダルが通過してもLED19が点灯しない(消灯したままの)場合、作業者は、異常が発生していると認識できる。
【0181】
LED20は、シュートセンサ(Rシュートセンサ)54に対応するLEDである。換言すると、LED20は、メダルの通過の検知に対応するLEDである。LED20は、シュートセンサ54によって1枚のメダルの通過が検知された場合に、赤色で点灯(赤点灯)するようになっている。換言すると、LED20は、メダルシュート69内をメダルが1枚通過するごとに赤点灯するようになっている。したがって、メダルが通過していないにも関わらずLED20が常時点灯している場合、あるいはメダルシュート69内をメダルが通過してもLED20が点灯しない(消灯したままの)場合、作業者は、異常が発生していると認識できる。
【0182】
LED13は、払出センサ(ホッパーセンサ)58に対応するLEDである。換言すると、LED13は、メダルの払い出しの検知に対応するLEDである。LED13は、払出センサ58によって1枚のメダルの払い出しが検知された場合に、赤色で点灯(赤点灯)するようになっている。換言すると、LED13は、メダルが1枚払い出されるごとに赤点灯するようになっている。したがって、メダルが払い出されていないにも関わらずLED13が常時点灯している場合、あるいはメダルが払い出されてもLED13が点灯しない(消灯したままの)場合、作業者は、異常が発生していると認識できる。
【0183】
LED21は、電源(5V電源)の供給の検知に対応するLEDである。LED21は、主制御基板72に正常に電源(5V)が供給されている場合に、緑色で点灯(緑点灯)するようになっている。換言すると、電源ユニット10に設けられている電源スイッチをONにして遊技機の電源をON状態とし、5V電源が正常に主制御基板72に供給されている状態では、LED21が緑点灯(常時点灯)するようになっている。したがって、遊技機の電源をON状態としたにも関わらずLED21が点灯しない場合、作業者は、異常が発生していると認識できる。なお、LED21を常時点灯するLEDと称し、上述のLED1~LED20を随時点灯するLEDと称してもよい。
【0184】
(モニタLED表)
図2に示すように、前扉20を開放した場合に視認可能となる、筐体1内における左側(筐体1の左側板5の内側の面)には、モニタLED表400が設けられている。モニタLED表400は、主基板モニタLED表、モニターランプ表、モニター表とも言える。モニタLED表400は、例えばシール部材で形成されており、筐体1の内側に貼り付けられている。
【0185】
図26は、モニタLED表400を正面から見た図である。モニタLED表400は、主制御基板72に設けられているモニタLED200に対応する表(対応表)となっている。作業者は、モニタLED200とモニタLED表400とを見る(見比べる)ことで、モニタLED200の各LED(LED1~LED21)が、いずれの部品(またはエラー)に対応しているかを把握できる。
【0186】
モニタLED表400には、各LED(LED1~LED21)に関しての説明情報(情報)がそれぞれ表記されている。本実施形態では、各説明情報は、いずれのLEDであるか(何番目のLEDであるか)を記号(図、シンボル)で表した記号部と、当該LEDがいずれの部品に対応するかを文字で表した文字部(文字情報)と、により構成されている。記号部は、LEDの外形(上から見た外形)を模した丸形状の内側に、LED番号「n」(nは1~21のいずれか)が表記されたものとなっている。また、文字部は、記号部の下側(すぐ下)に配置(表記)されている。なお、文字部が表記される位置はこれに限らず、各記号部の右側や上側等であってもよい。
【0187】
以下、LEDn(nは1~21のいずれか)に対応する説明情報を第n説明情報とする。モニタLED表400において、各説明情報が表記されている位置は、主制御基板72において各LEDが配置されている位置と対応している。換言すると、モニタLED表400における各説明情報の表記は、主制御基板72における各LEDの配置に対応したものとなっている。例えば、主制御基板72ではLED1が左下に配置されており、LED1に対応する第1説明情報は、モニタLED表400の左下部に表記されている。
【0188】
第1説明情報における文字部は「リールセンサー1」となっている。作業者は、第1説明情報を見て、主制御基板72のLED1が第1リールセンサに対応するLEDであることを認識できる。また、第2説明情報における文字部は「リールセンサー2」となっている。作業者は、第2説明情報を見て、主制御基板72のLED2が第2リールセンサに対応するLEDであることを認識できる。また、第3説明情報における文字部は「リールセンサー3」となっている。作業者は、第3説明情報を見て、主制御基板72のLED3が第3リールセンサに対応するLEDであることを認識できる。また、第4説明情報における文字部は「断線検知1/リールセンサー4」となっている。作業者は、第4説明情報を見て、遊技機が3リール遊技機である場合には、主制御基板72のLED4が断線検知に対応するLEDであることを認識でき、遊技機が4リール遊技機である場合には、主制御基板72のLED4が第4リールセンサに対応するLEDであることを認識できる。
【0189】
第5説明情報における文字部は「ストップボタン1」となっている。作業者は、第5説明情報を見て、主制御基板72のLED5がストップボタン33aに対応するLEDであることを認識できる。また、第6説明情報における文字部は「ストップボタン2」となっている。作業者は、第6説明情報を見て、主制御基板72のLED6がストップボタン33bに対応するLEDであることを認識できる。また、第7説明情報における文字部は「ストップボタン3」となっている。作業者は、第7説明情報を見て、主制御基板72のLED7がストップボタン33cに対応するLEDであることを認識できる。また、第8説明情報における文字部は「断線検知2/ストップボタン4」となっている。作業者は、第8説明情報を見て、遊技機が3リール遊技機である場合には、主制御基板72のLED8が断線検知に対応するLEDであることを認識でき、遊技機が4リール遊技機である場合には、主制御基板72のLED8がストップボタン33dに対応するLEDであることを認識できる。
【0190】
第9説明情報における文字部は「マックスベットボタン」となっている。作業者は、第9説明情報を見て、主制御基板72のLED9がMAXベットボタン35に対応するLEDであることを認識できる。また、第10説明情報における文字部は「スタートレバー」となっている。作業者は、第10説明情報を見て、主制御基板72のLED10がスタートレバー32に対応するLEDであることを認識できる。また、第11説明情報における文字部は「キャンセルボタン」となっている。作業者は、第11説明情報を見て、主制御基板72のLED11が精算ボタン60に対応するLEDであることを認識できる。また、第15説明情報における文字部は「リセットスイッチ」となっている。作業者は、第15説明情報を見て、主制御基板72のLED15が設定変更ボタン(あるいはドアセンサ)に対応するLEDであることを認識できる。
【0191】
第12説明情報における文字部は「ドア開閉スイッチ」となっている。作業者は、第12説明情報を見て、主制御基板72のLED12がドア開閉スイッチに対応するLEDであることを認識できる。また、第13説明情報における文字部は「ホッパーセンサー」となっている。作業者は、第13説明情報を見て、主制御基板72のLED13が払出センサ58に対応するLEDであることを認識できる。また、第14説明情報における文字部は「1ベットボタン」となっている。作業者は、第14説明情報を見て、主制御基板72のLED14が1ベットボタンに対応するLEDであることを認識できる。また、第16説明情報における文字部は「オーバーフロー」となっている。作業者は、第16説明情報を見て、主制御基板72のLED16がオーバーエラー(オーバーフローセンサ56)に対応するLEDであることを認識できる。
【0192】
また、第17説明情報における文字部は「投入センサー」となっている。作業者は、第17説明情報を見て、主制御基板72のLED17が投入検知センサ78に対応するLEDであることを認識できる。また、第18説明情報における文字部は「メダルセンサー1」となっている。作業者は、第18説明情報を見て、主制御基板72のLED18が第1メダル通過センサ51に対応するLEDであることを認識できる。また、第19説明情報における文字部は「メダルセンサー2」となっている。作業者は、第19説明情報を見て、主制御基板72のLED19が第2メダル通過センサ52に対応するLEDであることを認識できる。また、第20説明情報における文字部は「Rシュートセンサー」となっている。作業者は、第20説明情報を見て、主制御基板72のLED20がシュートセンサ54に対応するLEDであることを認識できる。また、第21説明情報における文字部は「5V電源」となっている。作業者は、第21説明情報を見て、主制御基板72のLED21が5V電源に対応するLEDであることを認識できる。
【0193】
本実施形態の遊技機は、
筐体と、前記筐体の内側に設けられた複数のリールと、前記筐体の内側に設けられた制御手段と、を備えた遊技機であって、
前記主制御手段は、複数の発光素子を並べて構成されたモニター発光部を備え、
前記筐体は、内側に設けられたモニター表を備え、
前記モニター表には、前記複数の発光素子に関する説明情報が、前記制御手段における各発光素子の配置と対応するように表記されており、
前記複数の発光素子には、第1の発光素子(LED4)と、第2の発光素子(LED8)とが含まれ、
前記第1の発光素子は、所定の配線の断線の検知に対応しており、(かつ前記複数のリールの数が4である遊技機では、所定のリール(第4リール)の回転の検知に対応可能となっており、)
前記第2の発光素子は、所定の配線の断線の検知に対応しており、(かつ前記複数のリールの数が4である遊技機では、所定のストップボタン(第4ストップボタン)の押下の検知に対応可能となっており、)
前記第1の発光素子に対応する前記説明情報を第1の説明情報とすると、
前記第1の説明情報には、当該遊技機において行われる所定の検知に対応することを示す情報(断線の検知に対応することを示す情報)と、当該遊技機において行われない所定の検知に対応することを示す情報(所定のリールの回転の検知に対応することを示す情報)とが含まれており、
前記第2の発光素子に対応する前記説明情報を第2の説明情報とすると、
前記第2の説明情報には、当該遊技機において行われる所定の検知に対応することを示す情報(断線の検知に対応することを示す情報)と、当該遊技機において行われない所定の検知に対応することを示す情報(所定のストップボタンの押下の検知に対応することを示す情報)とが含まれている。
【0194】
前記第1の説明情報および前記第2の説明情報は、4リール遊技機(4リール筐体)を視野に入れた表記となっている。換言すると、前記第1の説明情報および前記第2の説明情報には、遊技機が3リール遊技機である場合の情報に加えて、遊技機が4リール遊技機である場合の情報が含まれている(それぞれの情報が併記されている)。このため、3リール遊技機と4リール遊技機とで同じ前記モニター表を用いることができる。換言すると、3リール遊技機と4リール遊技機とで前記モニター表を部品共用でき、部品の汎用性を向上させることができる。これにより、3リール遊技機と4リール遊技機とに対応するモニター表をそれぞれ製造する場合に比べて、コストを削減することができる。また、3リール遊技機と4リール遊技機とで別々のモニター表を貼り付ける必要がないため、作業者の負担を軽減でき、かつ貼り間違いの発生を防ぐことができる。
【0195】
本実施形態では、主制御基板72の第1面における左側にモニタLED200を設け、筐体1の左側板5の内側の面にモニタLED表400を設けたが、これに限らず、例えば、主制御基板72の第1面における右側にモニタLED200を設け、筐体1の右側板6の内側の面にモニタLED表400を設けてもよい。モニタLED200が設けられている位置とモニタLED表400が貼り付けられている位置とが同じ側(左側または右側)となっており両者が近接していることで、作業者の視認(確認)が容易となり、作業効率を向上させることができる。
【0196】
本実施形態では、メダル通路のメダルの通過を検知するセンサとして、投入検知センサ78、第1メダル通過センサ51、第2メダル通過センサ52およびシュートセンサ54が設けられている。モニタLED200では、これらのセンサに対応するLED7、LED18、LED19およびLED20(これらを第1特定LED(特定LED)とする)が、同一の行(最上段)に並べて配置されている。具体的には、LED17、LED18、LED19およびLED20は、最上段において右から左に向かってこの順に配置されている。第1特定LEDは、メダル投入口34へ投入した遊技価値の通過の検知に基づき点灯が制御されるLEDである。
【0197】
メダルをメダル投入口34に投入した場合、LED17、LED18、LED19、LED20が、この順に点灯するようになっている。換言すると、メダルをメダル投入口34に投入した場合、最上段においてLED(第1特定LEDを構成するLED)が右から左に向かって順に点灯するようになっている。LED17~LED20は、1枚のメダル投入に基づいて連続して(一連の流れで)点灯するようになっている。
【0198】
また、モニタLED表400において、LED17~LED20(第1特定LED、特定発光素子)に対応する各説明情報は、同一の行(最上段)に並べて(一行に並べて)配置されている。最上段において、LED17に対応する第17説明情報、LED18に対応する第18説明情報、LED19に対応する第19説明情報およびLED20に対応する第20説明情報が、右から左に向かってこの順に配置されている。
【0199】
モニタLED200におけるLED17~LED20の配置位置は、前扉20を正面側から見た場合に各センサが配置されている位置に対応している。前扉20を正面側から見た場合に、右から左に向かって、投入検知センサ78、第1メダル通過センサ51、第2メダル通過センサ52、シュートセンサ54がこの順に配置されているが、LED17~LED20の配置位置はこれに対応したものとなっている。LED17~LED20は、実際の各センサの配置関係と対応するように配置されているため、作業者が、いずれのセンサに対応するLEDであるかを、より把握しやすい。また、LEDの配置位置を通じてセンサが設けられている位置を推測することも可能である。また、LED17~LED20は左右に並べて配置されているが、これは各リールに対応するLED1~LED3や各ストップボタンに対応するLED5~LED7が並べられている方向(左右方向)と同じ方向となっている。したがって、統一感があり、作業者が確認しやすい。
【0200】
ここで、1枚のメダルの投入に基づきLED17が点灯するタイミングを第1タイミングとし、LED18が点灯するタイミングを第2タイミングとし、LED19が点灯するタイミングを第3タイミングとし、LED20が点灯するタイミングを第4タイミングとする。また、第1タイングから第2タイミングまでの期間を第1期間とし、第2タイミングから第3タイミングまでの期間を第2期間とし、第3タイミングから第4タイミングまでの期間を第3期間とする。本実施形態では、第2期間(約0.02s)<第1期間(約0.2s)<第3期間(約0.3s)となっている。換言すると、第2期間は、第1期間および第3期間よりも短い期間となっており、第1期間は、第2期間よりも長く第3期間よりも短くなっており、第3期間は、第1期間および第2期間よりも長くなっている。
【0201】
第1期間~第3期間の長さがそれぞれ異なっているため、作業者は、それらの期間の長さを通じてセンサとセンサとの間の距離がどの程度であるかを推測できる。また、所定の期間(例えば第1期間とする)が、通常時(正常時)よりも長い場合には、投入検知センサ78と第1メダル通過センサ51との間のメダル通路においてトラブル(ゴミの存在や部品の変形等)が生じており、点検や修理(掃除)等が必要であると判断できる。
【0202】
なお、本実施形態では、LED17~LED20(第1特定LED)がモニタLED200の最上段(5行目)に配置されているものとしたが、これに限らず、例えば4行目であってもよい。また、センサの配置位置に対応するようにLED17~20が右から左に向かって順に配置されているものとしたが、これに限らず、左から右に向かって順に配置されていてもよい。つまり、LED17、LED18、LED19およびLED20が、左から右に向かってこの順に配置されていてもよい。
【0203】
また、LED1~LED20が例えば4行5列のマトリクス状に配置されていて、所定の列(例えば最も右の列)に、LED17~20が縦方向(上下方向)に並ぶように配置されていてもよい。「一行に並べて」という場合、一列に並べることを含むものであってもよく、「一列に並べて」という場合、一行に並べることを含むものであってもよい。
また、本実施形態では、主制御基板72に設けられているモニタLED200と、それに対応するモニタLED表400とについて示したが、主制御基板72のモニタLEDに限定されるものではなく、その他の制御基板(例えば副制御基板)に設けられているモニタLEDであってもよい。換言すると、制御基板とは、主制御基板72以外の制御基板であってもよい。また、本実施形態では、LED1~LED21は、砲弾型(リードタイプ)のLEDとなっているが、チップ型のLEDであってもよい。
【0204】
本実施形態の遊技機は、
筐体と、前記筐体の内側に設けられた制御手段と、を備えた遊技機であって、
前記制御手段は、複数の発光素子を並べて構成されたモニター発光部を備え、
前記筐体は、内側に設けられたモニター表を備え、
前記モニター表には、前記複数の発光素子に関する説明情報が、前記制御手段における各発光素子の配置と対応するように表記されており、
前記複数の発光素子には、所定数の特定発光素子が含まれ、
前記特定発光素子は、投入口を介して投入された遊技価値の通過の検知に基づき点灯が制御されるものであり、
前記モニター発光部における所定の行または所定の列が、前記特定発光素子を並べて構成されており、
前記モニター表における所定の行または所定の列が、前記特定発光素子に対応する前記説明情報を並べて表記したものとなっており、
遊技価値を前記投入口に投入した場合に、前記特定発光素子が所定の方向に向かって順番に点灯するようになっている。
【0205】
前記特定発光素子に対応する部品の作動について点検を行う場合において、例えば、前記制御基板において、所定の行(または所定の列)に前記特定発光素子が並べて配置されておらず、前記特定発光素子が複数の行(または複数の列)に跨って配置されている場合、前記複数の発光素子の中から前記特定発光素子を特定することが困難となる。換言すると、前記モニター表を注意深く見て、前記特定発光素子がいずれであるかを特定する(探す)必要が生じる。このため、部品の作動状態を点検する作業に時間がかかるという問題が生じる。本実施形態によれば、前記モニター発光部における所定の行(または所定の列)が前記特定発光素子を並べて構成されており、かつ前記モニター表における所定の行(または所定の列)が、前記特定発光素子に対応する前記説明情報を並べて構成されているため、それぞれにおける所定の行(または所定の列)のみを確認すればよく、前記複数の発光素子の中から容易に前記特定発光素子を特定することができる。また、所定の行(または所定の列)に前記特定発光素子以外の発光素子が配置されている場合、前記特定発光素子が他の発光素子に埋もれ、どこからどこまでが前記特定発光素子であるかの把握が困難となるが、本実施形態では、所定の行(または所定の列)が前記特定発光素子(のみ)を並べて構成されている(前記特定発光素子と前記特定発光素子以外の発光素子とが混在していない)ため、前記特定発光素子を容易に特定できる。したがって、部品の作動状態を点検する作業の負担が軽減され、点検作業の効率を向上させることができる。換言すると、効率よく作業(確認)を行うことができる。
【0206】
また、前記特定発光素子が所定の行(または所定の列)に並べて配置されており、メダルを前記投入口に投入すると、前記特定発光素子が所定の方向に向かって(一端から他端に向かって)順番に点灯するようになっている。このため、作業者は、前記投入口を介して投入されたメダルの通過の検知について点検を行う際に、所定の行(または所定の列)のみを確認(注視)し、一方側から他方側に目を向ければよい(一方向に視線を移動させればよい)。これにより、点検作業の効率を向上させることができる。
【0207】
本実施形態では、投入検知センサ78、第1メダル通過センサ51、第2メダル通過センサ52、シュートセンサ54および払出センサ58について、上述の説明では、発光部からの光を受光部が受光している状態では信号状態がOFF状態となり、メダルの通過に伴い発光部からの光が遮断され、当該光を受光部が受光していない状態では信号状態がON状態となり、ON状態のときに対応するLEDが点灯するとしたが、これに限らず、発光部からの光を受光部が受光している状態では信号状態がON状態となり、メダルの通過に伴い発光部からの光が遮断され、当該光を受光部が受光していない状態では信号状態がOFF状態となり、OFF状態のときに対応するLEDが点灯するようになっていてもよい。また、オーバーフローセンサ56について、上述の説明では、貯蔵メダルが所定量に達すると信号状態がON状態となり、対応するLEDが点灯するとしたが、貯蔵メダルが所定量に達すると信号状態がOFF状態となり、対応するLEDが点灯するようになっていてもよい。このように、センサがON状態となった場合にLEDを点灯させるか、センサがOFF状態となった場合にLEDを点灯させるかは適宜設定すればよい。
【0208】
また、第1リールセンサに対応するLED1、第2リールセンサに対応するLED2および第3リールセンサに対応するLED3について、上述の説明では、リールが回転していない間は消灯しており、リールの回転が開始すると点滅が開始するとしたが、リールが回転していない間(ただし電源はON状態)は点灯しており、リールの回転が開始すると点滅が開始するようになっていてもよい(リールの回転が停止すると再び点灯状態となる)。換言すると、LED1~LED3の点灯態様が、通常は消灯していて所定の検知がされた場合に点灯するその他のLED(LED4~LED20)の点灯態様と、異なっていてもよい。この場合に、モニタLED表400において、LED1に対応する第1説明情報、LED2に対応する第2説明情報およびLED3に対応する第3説明情報の表記態様が、他のLEDに関する説明情報の表記態様と異なっていてもよい。当該表記態様が異なっている場合、LED1~LED3の点灯態様が他のLEDの点灯態様と異なることを一見して把握可能となり、他のLEDと識別可能となる。説明情報の表記態様が異なっているとは、例えば記号部(数字)の色や文字部の色が異なっていること等がある。
【0209】
(変形例1)
次に、本実施形態の変形例1について説明する。変形例1では、主制御基板72の第1面における右側にモニタLED200が設けられ、筐体1の右側板6の内側の面にモニタLED表400(後述する)が設けられている。
【0210】
変形例1では、モニタLED200は、20個のLED(LED1~LED20)で構成されており、LED1~LED20は発光色が赤色となっている。LED1~LED20は、上下方向に縦1列に、所定(一定)の間隔を設けて並べて配置(配列)されている。LED1~LED20は、上から下に向かって順に(上から昇順となるように)配置されている。
【0211】
主制御基板72において、LED1の近傍には識別情報「LED1」が表記されている。また、LED2~LED20の近傍にも同様に識別情報が設けられている。識別情報は各LEDの右側に設けられていてもよく、左側に設けられていてもよい。また、識別情報の向きは、横向き(文字列の長手方向が左右方向)であってもよく、縦向き(文字列の長手方向が上下方向)であってもよい。
【0212】
ここで、モニタLED200のうち、最も上端(上方)に配置されているLED1を上端LEDとし、最も下端(下方)に配置されているLED20を下端LEDとする。また、上端LEDから下端LEDまでの寸法(上下方向寸法)を第1寸法とする。第1寸法は、例えば、上端LEDの上側の端部(上端)から下端LEDの下側の端部(下端)までの寸法であり、約100mmとなっている。
【0213】
図27は、変形例1に係るモニタLED表400を示したものである。モニタLED表400には、LED1~LED20に関しての説明情報がそれぞれ表記されており、各説明情報の表記は、主制御基板72における各LEDの配置に対応したものとなっている。すなわち、各説明情報は、縦に20個並べて表記されている。換言すると、モニタLED200における各LEDの配置順と、モニタLED表400における各説明情報の表記順とが一致したものとなっている。モニタLED表400では、左側(左側の列)に、いずれのLEDであるか(何番目のLEDであるか)を示す文字情報「LEDn」(nは1~20)が表記されており、右側(右側の列)に、各LEDがいずれの部品に対応するかを示す文字情報が表記されている。変形例1では、第1説明情報は「LED1」という文字と「リールセンサー1」という文字とからなっている。なお、モニタLED表400は、筐体1の右側板6の内側に貼り付けられるものであるが、モニタLED表400における左側の領域に「LEDn」と表記することで、モニタLED200との距離をより近付けることができ、作業者の確認がより容易となる。
【0214】
モニタLED表400では、第1説明情報~第20説明情報は、それぞれ枠線に囲まれている(枠線によって区切られている)。また、各説明情報における左側の文字と右側の文字との間にも、両者を区切る線(仕切り線)が設けられている。以下、第n説明情報が表記されているセルを第nセルと称する(nは1~20)。例えば、第1説明情報は、第1セルに表記されている。第n説明情報が表記されている第nセル(全体)を、第n説明情報の表記範囲ということができる。
【0215】
モニタLED表400において、上端LEDに関する説明情報(第1説明情報)が表記されている範囲(区域、領域、エリア)から下端LEDに関する説明情報(第20説明情報)が表記されている範囲(区域、領域、エリア)までの寸法(上下方向寸法)を第2寸法とする。第2寸法は、例えば、第1セルの上辺(外側の辺)から第20セルの下辺(外側の辺)までの寸法であり、約100mmとなっている。
【0216】
本変形例では、第1寸法と第2寸法とが同一となっている。なお、同一とは完全同一に限らず、略同一が含まれるものとする。「同一または略同一」とは、第1セルの上辺と下辺の間の所定位置(所定高さ)にLED1を配置した場合に、LED20が、第20セルの上辺と下辺の間の所定位置(所定高さ)に配置される状態をいう。換言すると、各LEDn(nは1~20)の中心が、対応する第nセルの上辺と下辺との間(第nセルの範囲内)に収まっている状態をいう。
なお、略同一とは次のものであってもよい。仮に、
図27に示すモニタLED表400をモニタLED200の上に、例えばLED1が第1セルの内側に収まるように重ね、正面から(透かして)見た場合に、各LED(LED1~LED20)が、それぞれ対応するセル(第1セル~第20セル)に収まっている(枠の中に入っている)状態であってもよい。なお、セルに収まっているとは、LED(1つ)の全体が完全に枠内(当該LEDに対応するセル)に収まっていることを要するものではなく、例えば、枠内に収まっている部分が枠内に収まっていない部分(枠からはみ出している部分)よりも大きくなっていればよく、例えば、約80%~90%程度が枠内に収まっていればよい。
また、上記では、第1寸法を上端LEDの上端から下端LEDの下端までの寸法としたが、第1寸法は次のものであってもよい。第1寸法は、隣り合うLEDとLEDの間の間隔(上下方向)をαとし、上端LEDの上端から上方にα/2移動した位置を第1位置とし、下端LEDの下端から下方にα/2移動した位置を第2位置とした場合における、第1位置から第2位置までの寸法であってもよい。
また、第1寸法を、上端LEDの中心から下端LEDの中心までの寸法とし、かつ第2寸法を、第1セルの中心(上下方向中心)から第20セルの中心(上下方向中心)までの寸法としてもよい。なお、LEDに対応する各説明情報は、各セルの上下方向中央部に表記されている。
また、第1寸法を、上端LEDの下端から下端LEDの上端までの寸法(上端LEDと下端LEDの最短距離の寸法)とし、かつ第2寸法を、第1セルの下辺から第20セルの上辺までの寸法(第1セルと第20セルの最短距離の寸法)としてもよい。
【0217】
変形例1では、モニタLED200が縦1列に設けられているものとしたが、モニタLED200の第1寸法とモニタLED表400の第2寸法とが同一(略同一)の関係となっていれば、モニタLED200は縦に2列以上となっていてもよい。その場合、モニタLED200に対応するようにモニタLED表400が設けられ、モニタLED表400の横幅がより大きいものとなる。
【0218】
また、変形例1では、主制御基板72において、モニタLED200(LED1~LED20)が上から昇順となるように配置されているものとしたが、モニタLED200は下から昇順となるように配置されていてもよい。その場合、モニタLED表400における各説明情報も下から昇順となる。
また、変形例1では、モニタLED200が上下方向に並ぶように設けられているものとしたが、これに限らず左右方向に並ぶように設けられていてもよい。その場合、それに対応するようにモニタLED表400が横長のものとなる。第1寸法は、例えば、左端LED(LED1)の左側の端部(左端)から右端LED(LED20)の右側の端部(右端)までの寸法となる。第2寸法は、例えば、第1セルの左辺から第20セルの右辺までの寸法となる。そして、第1寸法と第2寸法とが同一(略同一を含む)となっている。
【0219】
変形例1の遊技機は、
筐体と、前記筐体の内側に設けられた制御手段と、を備えた遊技機であって、
前記制御手段は、複数の発光素子を所定の方向に並べて構成されたモニター発光部を備え、
前記筐体は、内側に設けられたモニター表を備え、
前記モニター表には、前記複数の発光素子に関する情報が、前記制御手段における各発光素子の配置と対応するように表記されており、
前記モニター発光部における、一端の発光素子から他端の発光素子までの寸法を第1寸法とし、
前記モニター表における、前記一端の発光素子に関する情報の表記範囲から前記他端の発光素子に関する情報の表記範囲までの寸法を第2寸法とすると、
前記第1寸法と前記第2寸法とが、同一または略同一となっている。
【0220】
前記第1寸法と前記第2寸法とが同一または略同一となっているため、前記モニター発光部を構成する各発光素子と、各発光素子に対応する情報との関係がより明確となる。換言すると、作業者が一見して把握しやすいものとなっている。このため、作業者は、点検対象の発光素子をより容易に特定できる。これにより、部品の作動状態を点検する作業の効率を向上させることができる。また、作業者の負担を軽減できる。
【0221】
例えば、前記所定の方向が上下方向である場合に、上からn番目(例えばnは1~20)のLEDをLEDnとした場合、上端LEDからLEDnまでの距離と、上端LEDの説明情報からLEDnの説明情報までの距離とが同一(または略同一)となっている。このため、前記モニター発光部において上から所定の距離下がった位置にLEDnがあり、前記モニター表において上から当該所定の距離下がった位置にLEDnの説明情報がある。このため、前記モニター発光部と前記モニター表とを見比べながら、所定のLEDおよびその説明情報を容易に特定することができる。
【0222】
また、図示を省略するが、筐体1の右側板6の内側には、外部端子板と、外部端子板を内側に収容する外部端子板ケースとを備える外部端子板ユニットが設けられている。モニタLED表400は、外部端子板ユニットの上端(外部端子板ケースの上側板の上面)と、筐体1の右側板6の上端(天板2との境界部)との間の領域に貼り付けることが可能である。上下方向(高さ方向)において、モニタLED200が設けられている位置とモニタLED表400が貼り付けられている位置(第1寸法の始点(終点)と第2寸法の始点(終点))とが同一または略同一となっていることが好ましい。略同一とは、両者の差がセル1つ分程度の高さの範囲内であることをいう。換言すると、モニタLED表400が、モニタLED200と同じ高さ(略同じ高さ)となるように、筐体1の内側(右側板6)に貼り付けられていることが好ましい。この場合、モニタLED200の各LEDと、各LEDに対応する各説明情報とが同じ高さ(略同じ高さ)となる。さらには、LEDnの中心と、第nセルの中心(上下方向中心)とが同じ高さ(略同じ高さ)となっていてもよい。モニタLED200とモニタLED表400とが同じ高さとなっている場合、所定のLEDとそれに対応する説明情報とがより把握しやすいものとなり、作業の効率をより向上させることができる。
【0223】
なお、上下方向において、モニタLED表400が貼り付けられている位置が、モニタLED200が設けられている位置よりも上方となっていてもよい。その場合であっても、上下方向において、モニタLED200とモニタLED表400とが重なる範囲(重複する範囲)が存在することが好ましい。
【0224】
(変形例2)
次に、本実施形態の変形例2について説明する。
変形例2では、主制御基板72の第1面における左側にモニタLED200が設けられ、筐体1の左側板5の内側の面にモニタLED表400が設けられている。
【0225】
モニタLED200は、20個のLED(LED1~LED20)で構成されており、LED1~LED20は発光色が赤色となっている。LED1~LED20は、主制御基板72の上下方向に沿って縦3列に、所定の間隔を設けて配置(配列)されている。3列のうち、最も左側の列を1列目(左列)とし、真ん中の列を2列目(中列)とし、最も右側の列を3列目(右列)とする。1列目には7個のLED(第1グループのLEDとする)が配置されており、2列目には6個のLED(第2グループのLEDとする)が配置されており、3列目には7個のLED(第3グループのLEDとする)が配置されている。
【0226】
各列において、LEDは上から下に向かって順に(上から昇順となるように)配置されている。1列目の上端のLEDがLED1であり、1列目の下端のLEDの次の番号のLEDは、2列目の上端のLEDとなり、2列目の下端のLEDの次の番号のLEDは、3列目の上端のLEDとなる。なお、3列のLEDは、例えば、上端LEDの位置を揃えて配置されていてもよく、右側の列ほど上端LEDの位置が上方となるように配置されていてもよい(右上がりの階段状となっていてもよい)。
【0227】
主制御基板72において、1列目上端のLED1の近傍(上方)には識別情報「LED1」が表記されており、2列目上端のLED8の近傍(上方)には識別情報「LED8」が表記されており、3列目上端のLED14の近傍(上方)には識別情報「LED14」が表記されている。また、各列の上端LED以外のLEDの近傍(例えば右下)に、識別情報としてのLED番号(数字のみ)が表記されている。すなわち、各列の上端LED以外のLEDの識別情報は、「LED」という文字が省略され、番号(数字)のみが表記されている。
【0228】
モニタLED表400には、LED1~LED20に関しての説明情報がそれぞれ表記されており、各説明情報の表記は、主制御基板72における各LEDの配置に対応したものとなっている。モニタLED200の各列(1列)に対応する説明情報は、モニタLED表400ではそれぞれ2列で表記されており、左側の列にいずれのLEDであるか(何番目のLEDであるか)を示す文字情報「LEDn」(nは1~20)が表記され、右側の列に各LEDがいずれの部品に対応するかを示す文字情報が表記されている。例えば、第1説明情報は、左側に表記された「LED1」と、右側に表記された「ストップボタン1」と、からなっている。以下、第1グループのLED(LED1~LED7)に対応する説明情報群を説明情報群Aとし、第2グループのLED(LED8~LED13)に対応する説明情報群を説明情報群Bとし、第3グループのLED(LED14~LED20)に対応する説明情報群を説明情報群Cとする。モニタLED表400において、説明情報群Aは最も左側に表記され、説明情報群Cは最も右側に表記され、説明情報群Bは説明情報群Aと説明情報群Cとの間に表記されている。
【0229】
説明情報群A、説明情報群Bおよび説明情報群Cはそれぞれが枠線によって囲まれていて、互いに接しておらず、左右方向において、説明情報群Aの枠線(外枠)と説明情報群Bの枠線(外枠)との間、および説明情報群Bの枠線(外枠)と説明情報群Cの枠線(外枠)との間には、それぞれ所定の隙間が設けられている。また、説明情報群Aについて、第1説明情報~第7説明情報はそれぞれ枠線に囲まれている(枠線によって区切られている)。説明情報群Bについて、第8説明情報~第13説明情報はそれぞれ枠線に囲まれている。説明情報群Cについて、第14説明情報~第20説明情報はそれぞれ枠線に囲まれている。また、各説明情報における左側の文字と右側の文字との間にも、両者を区切る線(仕切り線)が設けられている。
【0230】
(第1グループのLEDと説明情報群A)
LED1は、ストップボタン33aの押下の検知に対応するLEDである。モニタLED表400において、LED1に対応する第1説明情報は、左側の列に「LED1」と表記され、右側の列に「ストップボタン1」と表記されている。
LED2は、ストップボタン33bの押下の検知に対応するLEDである。モニタLED表400において、LED2に対応する第2説明情報は、左側の列に「LED2」と表記され、右側の列に「ストップボタン2」と表記されている。
LED3は、ストップボタン33cの押下の検知に対応するLEDである。モニタLED表400において、LED3に対応する第3説明情報は、左側の列に「LED3」と表記され、右側の列に「ストップボタン3」と表記されている。
LED4は、スタートレバー32の押下の検知に対応するLEDである。モニタLED表400において、LED4に対応する第4説明情報は、左側の列に「LED4」と表記され、右側の列に「スタートレバー」と表記されている。
LED5は、MAXベットボタン35の押下の検知に対応するLEDである。モニタLED表400において、LED5に対応する第5説明情報は、左側の列に「LED5」と表記され、右側の列に「マックスベットボタン」と表記されている。
LED6は、1ベットボタンの押下の検知に対応するLEDである。モニタLED表400において、LED6に対応する第6説明情報は、左側の列に「LED6」と表記され、右側の列に「1ベットボタン」と表記されている。
LED7は、精算ボタン60の押下の検知に対応するLEDである。モニタLED表400において、LED7に対応する第7説明情報は、左側の列に「LED7」と表記され、右側の列に「キャンセルボタン」と表記されている。
【0231】
第1グループのLEDは、上述の所定の操作部(操作手段)に対応するLEDとなっている。換言すると、第1グループのLEDは、所定の操作部の検知に対応するLEDとなっている。所定の操作部は、遊技者の操作(押下)に基づきON状態が一定時間維持(保持)されることが可能な操作部である。換言すると、遊技者が遊技場(ホール)において通常操作し得る操作部である。当該所定の操作部の押下に基づき出力される信号は主制御基板72に入力されるため、当該所定の操作部をメイン系の操作部と称してもよい。第1グループ(第1群)のLEDは、遊技者の操作に基づき点灯状態を一定時間維持させることが可能なLEDとなっている。モニタLED200の所定の列(左列)は、第1グループのLEDが並べて配置されたものとなっている(左列は第1グループのLEDで統一されている)。
【0232】
(第2グループのLEDと説明情報群B)
LED8は、投入検知センサ78に対応するLEDである。モニタLED表400において、LED8に対応する第8説明情報は、左側の列に「LED8」と表記され、右側の列に「投入センサー」と表記されている。
LED9は、第1メダル通過センサ51に対応するLEDである。モニタLED表400において、LED9に対応する第9説明情報は、左側の列に「LED9」と表記され、右側の列に「メダルセンサー1」と表記されている。
LED10は、第2メダル通過センサ52に対応するLEDである。モニタLED表400において、LED10に対応する第10説明情報は、左側の列に「LED10」と表記され、右側の列に「メダルセンサー2」と表記されている。
LED11は、シュートセンサ54に対応するLEDである。モニタLED表400において、LED11に対応する第11説明情報は、左側の列に「LED11」と表記され、右側の列に「Rシュートセンサー」と表記されている。
LED12は、払出センサ58に対応するLEDである。モニタLED表400において、LED12に対応する第12説明情報は、左側の列に「LED12」と表記され、右側の列に「ホッパーセンサー」と表記されている。
LED13は、オーバーフローセンサ56に対応するLEDである。モニタLED表400において、LED13に対応する第13説明情報は、左側の列に「LED13」と表記され、右側の列に「オーバーフロー」と表記されている。
【0233】
第2グループのLED(特定LED(第2特定LED、特定発光素子))は、上述の所定のセンサ(検知手段)に対応するLEDとなっている。換言すると、第2グループ(第2群)のLEDは、メダルに関しての所定の検知に基づき点灯が制御されている。所定の検知としては、メダル投入口34を介してのメダルの投入の検知、メダル通路におけるメダルの通過の検知、ホッパーユニット11を介してのメダルの払い出しの検知、キャッシュボックス12内に貯蔵されているメダルが所定量に達したことの検知、等がある。さらに換言すると、第2グループのLEDは、メダルに関する検知手段(メダルを検知する検知手段)の信号状態に基づき点灯が制御されている。モニタLED200の所定の列(中列)は、第2グループのLEDが並べて配置されたものとなっている(中列は第2グループのLEDで統一されている)。
【0234】
(第3グループのLEDと説明情報群C)
LED14は、第1リールセンサに対応するLEDである。モニタLED表400において、LED14に対応する第14説明情報は、左側の列に「LED14」と表記され、右側の列に「リールセンサー1」と表記されている。
LED15は、第2リールセンサに対応するLEDである。モニタLED表400において、LED15に対応する第15説明情報は、左側の列に「LED15」と表記され、右側の列に「リールセンサー2」と表記されている。
LED16は、第3リールセンサに対応するLEDである。モニタLED表400において、LED16に対応する第16説明情報は、左側の列に「LED16」と表記され、右側の列に「リールセンサー3」と表記されている。
LED17は、下扉のドア開閉スイッチに対応するLEDである。モニタLED表400において、LED17に対応する第17説明情報は、左側の列に「LED17」と表記され、右側の列に「下ドア開閉スイッチ」と表記されている。
LED18は、上扉のドア開閉スイッチに対応するLEDである。モニタLED表400において、LED18に対応する第18説明情報は、左側の列に「LED18」と表記され、右側の列に「上ドア開閉スイッチ」と表記されている。
LED19は、ドアセンサに対応するLEDである。モニタLED表400において、LED19に対応する第19説明情報は、左側の列に「LED19」と表記され、右側の列に「ドアセンサー」と表記されている。
LED20は、設定変更ボタンに対応するLEDである。モニタLED表400において、LED20に対応する第20説明情報は、左側の列に「LED20」と表記され、右側の列に「設定キースイッチ」と表記されている。
【0235】
第3グループのLEDは、上述の所定のセンサ(スイッチ)や上述の所定の操作部に対応するLEDである。この所定のセンサや所定の操作部(遊技者が遊技場において通常操作しない操作部)は、第1グループのLEDに対応する所定の操作部よりも、遊技者の操作に基づきON状態が一定時間維持(保持)される頻度(機会)が低いものとなっている。なお、頻度が低いとは、遊技者の操作に基づきON状態となることがないもの(すなわちゼロ)を含むものとする。
【0236】
換言すると、第3グループ(第3群)のLEDは、第1グループのLEDよりも、遊技者の操作に基づき点灯状態(点滅状態を含む)が一定時間維持される頻度が低くなっている。なお、頻度が低いとは、遊技者の操作に基づき点灯状態となることがないもの(すなわちゼロ)を含むものとする。また、第3グループのすべてのLEDについて第1グループのLEDよりも低くなっていることを要するものではなく、グループ全体で見た場合に、第3グループのLEDの方が第1グループのLEDよりも低くなっていればよく、第3グループのLEDの中に第1グループのLEDと同等のものが含まれていてもよい。モニタLED200の所定の列(右列)は、第3グループのLEDが並べて配置されたものとなっている(右列は第3グループのLEDで統一されている)。
【0237】
LED14~LED16は、リールが正常に回転している場合に点灯(点滅)するものであるが、これは、遊技者が所定の操作(操作部の押下)をしている間(操作し続けている間)、点灯(点滅)が維持されるものではない。すなわち、遊技者の操作に基づき点灯状態が維持されるものではない。また、LED17~LED20を点灯状態とするためには、前扉20の開放、すなわち、ドアキーをドアキーシリンダ66へ挿入して左回りに回転させる操作が必要となるが、ドアキーは遊技場の店員等の管理者が所持している。したがって、LED17~20は、遊技者の操作に基づき点灯状態が維持される頻度が低い(ゼロを含む)ものである。なお、第3グループのLEDは、管理者の操作に基づき点灯状態が一定時間維持される頻度が相対的に高いと言うこともできる。
【0238】
変形例2では、モニタLED200の各列が、上から昇順となるように配置されているものとしたが、下から昇順となるように配置されていてもよい。その場合、モニタLED表400における各識別情報も下から昇順となる。また、変形例2では、モニタLED200について、第1グループのLEDが左列、第2グループのLEDが中列、第3グループのLEDが右列としたが、これに限るものではなく、各グループのLEDは所定の列(左中右のいずれかの列)に配置されていればよい。また、変形例2では、モニタLED200が縦3列となるように構成されているものとしたが、これに限らず、例えば、横に3行となるように構成されていてもよい。すなわち、例えば、上から1行目に第1グループのLEDが並べられ、上から2行目に第2グループのLEDが並べられ、上から3行目に第3グループのLEDが並べられていてもよい。その場合、例えば、各LEDは左から右に向かって昇順となる。また、モニタLED表400は、上から下に向かって、識別情報群A、識別情報群B、識別情報群Cの順となる。また、例えば、第1グループのLEDおよび第3グループのLEDが左右方向(横)に並べて配置され、第2グループのLEDが上下方向(縦)に並べて配置されていてもよい。
【0239】
また、変形例2では、第1グループが7個のLED(LED1~LED7)、第2グループが6個のLED(LED8~LED13)、第3グループが7個のLED(LED14~LED20)からなるものとしたが、各グループは必ずしもそれらすべてのLEDを具備していなくてもよい。例えば、第2グループ(特定LED)が、LED8~LED11によって構成されていてもよい。第2グループがLED8~LED11からなる場合、メダル投入口34へのメダルの投入に伴い、中列のLED8~LED11が順番に点灯する。なお、第2グループがLED8~LED13からなる場合には、メダル投入口34へのメダルの投入に伴い、中列の一部のLED(所定数のLED)が順番に点灯する。
【0240】
変形例2の遊技機は、
筐体と、前記筐体の内側に設けられた制御手段と、を備えた遊技機であって、
前記制御手段は、複数の発光素子を並べて構成されたモニター発光部を備え、
前記複数の発光素子のうち、遊技価値に関する検知手段の信号状態に基づき点灯する発光素子を特定発光素子とすると、
前記モニター発光部における所定の行または所定の列が、前記特定発光素子を並べて構成されており、
遊技価値を投入口に投入した場合に、前記特定発光素子が所定の方向に向かって順番に点灯するようになっている。
【0241】
前記モニター発光部における前記所定の行(または前記所定の列)が、前記特定発光素子(第2グループのLED)を並べて構成されており、遊技価値(メダル)を前記投入口に投入した場合に、前記特定発光素子が所定の方向に向かって順番に点灯するようになっている。このため、作業者は、遊技価値に関する検知手段について点検を行う場合に、前記特定発光素子が配置されている前記所定の行(または前記所定の列)を見て、それに沿って一方向に視線を移動させればよい。これにより、部品の作動状態を点検する点検作業の効率を向上させることができる(効率よく作業を行うことができる)。また、作業者の負担を軽減できる。
【0242】
変形例2の遊技機は、
筐体と、前記筐体の内側に設けられた制御手段と、を備えた遊技機であって、
前記制御手段は、複数の発光素子を並べて構成されたモニター発光部を備え、
前記複数の発光素子には、第1群の発光素子と、第2群の発光素子と、第3群の発光素子と、があり、
前記第1群の発光素子は、前記モニター発光部における所定の行または所定の列に並べて配置され、遊技者の操作に基づき点灯状態が維持されることが可能となっており、
前記第2群の発光素子は、前記モニター発光部における所定の行または所定の列に並べて配置され、遊技価値に関する検知手段の信号状態に基づき点灯するようになっており、
前記第3群の発光素子は、前記モニター発光部における所定の行または所定の列に並べて配置され、前記第1群の発光素子よりも、遊技者の操作に基づき点灯状態が維持される頻度が低くなっている。
【0243】
前記モニター発光部を構成する前記複数の発光素子が、点灯に関する違いに応じて前記第1群の発光素子と、前記第2群の発光素子と、前記第3群の発光素子とに分けられており、それぞれが異なる行または列に並べて配置されている。換言すると、同じグループ(群)に属する発光素子は、同じ行または同じ列に配置されている。このため、作業者は、点検する内容(部品)に応じて所定の行または列を確認すればよく、部品の作動状態を点検する点検作業の効率を向上させることができる。また、作業者の負担を軽減できる。例えば、遊技価値に関する所定の検知について点検を行う場合、作業者は、前記第2群の発光素子が並べられている行または列を確認すればよい。
【0244】
なお、変形例2では、モニタLED表400の各説明情報の表記位置が、主制御基板72における各LEDの配置位置に対応(完全対応)しているものとしたが、一部が対応していなくてもよい。例えば、説明情報群Bの最も上に位置する第8説明情報が、説明情報群Aの最も下(第7説明情報の下)に表記され、第9説明情報が繰り上がって説明情報群Bの最も上に表記されていてもよい。また、説明情報群Cの上から2つの第14説明情報および第15説明情報が、説明情報群Bの下(第13説明情報の下)に表記され、第16説明情報が繰り上がって説明情報群Cの最も上に表記されていてもよい。
【0245】
なお、本発明は、上述した各実施の形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で、任意の構成要素の変形または任意の構成要素の省略が可能である。換言すると、遊技機の構成等は上述した各実施の形態のそれに限定されない。また、本発明は、発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせが可能である。
【符号の説明】
【0246】
1 筐体
34 メダル投入口(投入口)
72 主制御基板(制御手段)
200 モニタLED(モニター発光部)