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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023157337
(43)【公開日】2023-10-26
(54)【発明の名称】レーザ墨出し器
(51)【国際特許分類】
   G01C 15/00 20060101AFI20231019BHJP
   H01S 5/068 20060101ALI20231019BHJP
   G01C 15/02 20060101ALI20231019BHJP
【FI】
G01C15/00 103C
H01S5/068
G01C15/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022067186
(22)【出願日】2022-04-14
(71)【出願人】
【識別番号】000005821
【氏名又は名称】パナソニックホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】後藤 匡成
(72)【発明者】
【氏名】中村 国法
(72)【発明者】
【氏名】永野 亘
【テーマコード(参考)】
5F173
【Fターム(参考)】
5F173SC10
5F173SE01
5F173SE03
5F173SF03
5F173SF43
5F173SH03
5F173SH14
5F173SJ12
5F173SJ13
5F173SJ16
(57)【要約】
【課題】半導体レーザの発光量を制御する半導体素子の発熱による半導体レーザの温度上昇を抑制できるレーザ墨出し器を提供する。
【解決手段】レーザ墨出し器1は、光学本体と、半導体素子Q1と、第1筐体4と、第2筐体35と、を備える。上記光学本体は、半導体レーザ52及び光学系を有する。半導体素子Q1は、半導体レーザ52の発光量を制御する。第1筐体4は、上記光学本体を収容する。第2筐体35は、第1筐体4とは別の筐体であって半導体素子Q1を収容する。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体レーザ及び光学系を有する光学本体と、
前記半導体レーザの発光量を制御する半導体素子と、
前記光学本体を収容する第1筐体と、
前記第1筐体とは別の筐体であって前記半導体素子を収容する第2筐体と、を備える、
レーザ墨出し器。
【請求項2】
前記半導体素子は、前記半導体レーザを流れる電流を制御するスイッチング素子である、
請求項1に記載のレーザ墨出し器。
【請求項3】
前記半導体レーザの発光量を制御する制御部であって前記半導体素子を有する制御部を備え、
前記制御部のうち、少なくとも前記半導体素子は前記第2筐体に収容され、残りの回路部品は前記第1筐体に収容されている、
請求項1に記載のレーザ墨出し器。
【請求項4】
前記制御部に電力を供給する電源を更に備え、
前記電源は、前記第2筐体に収容されている、
請求項3に記載のレーザ墨出し器。
【請求項5】
前記制御部に電力を供給する電源を更に備え、
前記電源は、前記第2筐体に支持されている、
請求項3に記載のレーザ墨出し器。
【請求項6】
前記第2筐体は、前記第1筐体の中心線の方向と前記中心線に対して前記第1筐体の外周側に傾斜した傾斜線方向との間で回転可能に前記第1筐体に連結されている、
請求項1~5のいずれか1項に記載のレーザ墨出し器。
【請求項7】
前記第1筐体に連結された複数の脚部を更に備え、
前記第2筐体は、前記複数の脚部のうちの1つを構成する、
請求項1~5のいずれか1項に記載のレーザ墨出し器。
【請求項8】
前記半導体レーザ又は前記半導体素子は、基板に配置されている、
請求項1~5のいずれか1項に記載のレーザ墨出し器。
【請求項9】
前記半導体レーザ及び前記半導体素子は、別々の基板に配置されている、
請求項1~5のいずれか1項に記載のレーザ墨出し器。
【請求項10】
前記半導体レーザが配置された基板及び前記半導体素子が配置された基板は、フレキシブル基板で接続されている、
請求項9に記載のレーザ墨出し器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、レーザ墨出し器に関する。より詳細には、本開示は、半導体レーザを備えるレーザ墨出し器に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載のレーザ墨出し装置(レーザ墨出し器)は、光源(半導体レーザ)と光学部(光学系)とを収容する筐体を備える。光学部は、光源から出射された光ビームから正面垂直ライン光、水平ライン光及び側面垂直ライン光を生成して出射する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-025631号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のレーザ墨出し装置では、光源が収容される筐体内に、光源の発光量を制御する半導体素子も収容される。このため、上記半導体素子の発熱によって筐体内の温度が上昇し、この筐体内の温度上昇によって光源の温度が更に上昇して、光源が高温になる場合がある。光源が高温になると、発光効率の低下及び寿命の短縮などの原因となる。
【0005】
本開示は、上記事由に鑑みたものであり、その目的は、半導体レーザの発光量を制御する半導体素子の発熱による半導体レーザの温度上昇を抑制できるレーザ墨出し器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一の態様のレーザ墨出し器は、光学本体と、半導体素子と、第1筐体と、第2筐体と、を備える。前記光学本体は、半導体レーザ及び光学系を有する。前記半導体素子は、前記半導体レーザの発光量を制御する。前記第1筐体は、前記光学本体を収容する。前記第2筐体は、前記第1筐体とは別の筐体であって前記半導体素子を収容する。
【発明の効果】
【0007】
本開示に係るレーザ墨出し器は、半導体レーザの発光量を制御する半導体素子の発熱による半導体レーザの温度上昇を抑制できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本実施形態のレーザ墨出し器における脚部を開脚した状態の斜視図である。
図2図2は、同上のレーザ墨出し器における脚部を閉脚した状態の斜視図である。
図3図3は、図2のIII-III線断面図である。
図4図4は、同上のレーザ墨出し器の光学本体の斜視図である。
図5図5は、同上の光学本体の内部構成の斜視図である。
図6図6は、同上のレーザ墨出し器の電源付き脚部の一部分解斜視図である。
図7図7は、同上のレーザ墨出し器の電源付き脚部の分解斜視図である。
図8図8は、図2のVII-VII線断面図である。
図9図9は、同上のレーザ墨出し器の発光回路の一例を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施形態に係るレーザ墨出し器について、図面を参照して説明する。下記の実施形態で説明する構成は、本開示の一例にすぎない。本開示は、下記の実施形態に限定されず、本開示に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0010】
(1)概要
まず、本実施形態に係るレーザ墨出し器1の概要について、図1及び図2を参照して説明する。以下では、基本的にレーザ墨出し器1が水平な設置面に設置された状態での上下左右前後(図1の上下左右前後)をレーザ墨出し器1の上下左右前後として説明する。
【0011】
図1に示すように、レーザ墨出し器1は、複数(例えば3つ)の脚部3を有し、複数の脚部3を開脚した状態で、作業現場(例えば住宅建設現場及び電気工事現場)の地面又は床面等の設置面に配置されて用いられる。レーザ墨出し器1は、作業現場の設置面に設置された状態で、レーザ光として、ポイント状の光であるポイント光L1と、水平方向に広がる扇状の水平ライン光L2と、鉛直方向に広がる扇状の垂直ライン光L3とを出射する。ポイント光L1は鉛直上方向に出射され、水平ライン光L2は前方水平方向に出射され、垂直ライン光L3は前方鉛直方向に出射される。このようなポイント光L1、水平ライン光L2及び垂直ライン光L3は、作業現場での作業(例えば住宅建設及び電気工事)に際して壁面や天井面に付す基準点や基準線として用いられる。以下、ポイント光L1、水平ライン光L2及び垂直ライン光L3をまとめて、レーザ光L1~L3と記載する場合がある。
【0012】
また、図2に示すように、レーザ墨出し器1は、複数の脚部3を閉脚して棒状にすることで、持ち運びが容易になる。なお、複数の脚部3を区別する場合は、脚部3a,3b,3cと記載する。
【0013】
(2)構成説明
図1に示すように、レーザ墨出し器1は、装置本体2と、複数(例えば3つ)の脚部3とを備える。装置本体2は、レーザ光L~L3を出射する。複数の脚部3は、装置本体2を設置面に支持するための部分である。
【0014】
図1及び図3に示すように、装置本体2は、第1筐体4と、光学本体5(図3)と、支持部材6(図3)と、検知機構7(図3)とを備える。
【0015】
第1筐体4は、光学本体5、支持部材6及び検知機構7を収容すると共に複数の脚部3と連結する。第1筐体4は、ボディ8と基部9とを備える。
【0016】
ボディ8は、光学本体5、支持部材6及び検知機構7を収容する。ボディ8は、例えば、遮光性の樹脂で形成されている。ボディ8は、例えば略円筒状であり、周壁部81と、上壁部82と、底部83とを備える(図3参照)。周壁部81は、筒状(例えば円筒状)である。上壁部82は、周壁部81の上側開口部を塞ぐように周壁部81に設けられており、例えば板状(例えば円板状)である。底部83は、周壁部81の下側開口部を塞ぐように周壁部81に設けられており、例えば板状(例えば円板状)である。ボディ8の下部8dの外径は、ボディ8の上部(すなわち下部8dよりも上側の部分)8uの外径よりも小さい。ボディ8の下部8dに基部9が固定される。
【0017】
ボディ8は、3つの透過窓(第1~第3透過窓8a~8c)を有する(図1参照)。第1透過窓8aは、ポイント光L1が出射される透過窓である。第1透過窓8aは、例えば略円形状の透過窓であり、ボディ8の上壁部82の中央に設けられている。第2透過窓8bは、水平ライン光L2が出射される透過窓である。第2透過窓8bは、例えば横長矩形状の透過窓であり、ボディ8の周壁部81に設けられている。第3透過窓8cは、垂直ライン光L3が出射される透過窓である。第3透過窓8cは、例えば縦長矩形状の透過窓であり、ボディ8の上壁部82と周壁部81とに跨って設けられている。3つの透過窓8a~8cは、透明性を有する部材(樹脂又はガラス)で形成されている。
【0018】
基部9は、ボディ8の下部8dに固定される部材であって、複数の脚部3が回転可能に連結される部材である(図1参照)。基部9は、例えば遮光性の樹脂で形成されている。基部9は、上側端が開口しかつ底部を有する筒状(例えば円筒状)である。基部9の上側開口部にボディ8の下部8dが挿入されて固定されることで、基部9は、ボディ8に固定される(図3参照)。
【0019】
光学本体5は、図4及び図5に示すように、レーザ光L1~L3を生成して出射する。光学本体5は、ケース51と、半導体レーザ52と、光学系53と、ホルダ54と、垂直支持部55とを備える。
【0020】
半導体レーザ52は、例えばレーザダイオードであり、レーザ光L1~L3の元となるレーザ光L0を光学系53に出射する。半導体レーザ52は、基板56に実装(配置)されている。
【0021】
ホルダ54は、半導体レーザ52を光学系53の下側(より詳細には垂直支持部55の下側)に位置決めして保持する。
【0022】
光学系53は、半導体レーザ52の上側(より詳細には垂直支持部55の上側)に配置されている。光学系53は、図5に示すように、半導体レーザ52からのレーザ光L0からレーザ光L1~L3を生成する。光学系53は、第1ビームスプリッタ53a、第2ビームスプリッタ53b、第1出射レンズ53d、及び第2出射レンズ53eを有する。第1ビームスプリッタ53aは、半導体レーザ52からのレーザ光L0のうち、一部を透過して第2ビームスプリッタ53bに入射させ、残部を反射して第1出射レンズ53dに入射させる。第1出射レンズ53dは、第1ビームスプリッタ53aからのレーザ光L0を水平ライン光L2に変換して出射する。第2ビームスプリッタ53bは、第1ビームスプリッタ53aからのレーザ光L0のうち、一部を透過してポイント光L1として鉛直方向(上方向)に出射し、残部を反射して第2出射レンズ53eに入射させる。第2出射レンズ53eは、第2ビームスプリッタ53bからのレーザ光L0を垂直ライン光L3に変換して出射する。
【0023】
垂直支持部55は、図3に示すように、光学本体5のケース51が鉛直方向に垂下するように、装置本体2の支持部材6によって第1軸部55a周りに揺動可能に支持されかつケース51を第2軸部55b(図4参照)周りに揺動可能に支持する。これにより、光学本体5は、装置本体2の傾きに関係無く常に鉛直方向に垂下可能である。これにより、光学本体5は、レーザ光L1~L3を常に正確な方向(鉛直上方向、前方水平方向及び前方鉛直方向)に出射可能である。
【0024】
垂直支持部55は、図5に示すように、例えば、ホルダ54と光学系53との間に配置されている。垂直支持部55は、例えば直方体状の基部55cと、一対の第1軸部55aと、一対の第2軸部55bとを有する。基部55cは、例えば略直方体状である。基部55cは、半導体レーザ52からのレーザ光L0を上下方向に透過する貫通孔55dを有する。一対の第1軸部55aは、基部55cの前後両側面から前後方向に突出している。一対の第1軸部55aは、ケース51の一対の開口部51a(図4参照)からケース51の外部に突出しており、支持部材6によって、支持部材6の一対の軸受け6aに回転可能に支持されている(図3参照)。一対の第2軸部55bは、基部55cの左右両側面から左右方向に突出しており、ケース51の一対の軸受け51b(図4参照)によって回転可能に支持されている。第1軸部55aの軸方向(前後方向)と第2軸部55bの軸方向(左右方向)は、互いに直交している。
【0025】
ケース51は、図4及び図5に示すように、半導体レーザ52、光学系53、ホルダ54及び垂直支持部55を収容する。ケース51は、例えば、上面51uが傾斜した縦長棒状である。ケース51の上部には、光学系53が配置されている。ケース51の内部における光学系53の下側には、垂直支持部55が配置されている。ケース51の内部における垂直支持部55の下側には、ホルダ54を介して半導体レーザ52が配置されている。
【0026】
ケース51は、3つの窓部(第1~第3窓部51c~51e)を有する。第1窓部51cは、ポイント光L1が出射される窓部であり、ケース51の上面51uに設けられている。第2窓部51dは、水平ライン光L2が出射される窓部であり、ケース51の側面51sに設けられている。側面51sは、傾斜した上面51uと対向する側面である。第3窓部51eは、垂直ライン光L3が出射される窓部であり、ケース51の側面51sに設けられている。
【0027】
支持部材6は、図3に示すように、ボディ8の内周面に固定された状態で、垂直支持部55の一対の第1軸部55aを回転可能に支持する。支持部材6は、中央開口部を有する環状部6bと、一対の軸受け6aとを有する。環状部6bは、ボディ8の内周面に固定されている。一対の軸受け6aは、光学本体5の一対の第1軸部55aを回転可能に支持する部品であり、環状部6bに固定されている。環状部6bの中央開口部内に光学本体5が揺動可能に挿入されて垂下された状態で、光学本体5の一対の第1軸部55aが、一対の軸受け6aに回転可能に支持されている。これにより、支持部材6は、光学本体5を第1軸部55a周りに揺動可能に垂下するように支持する。
【0028】
検知機構7は、図3に示すように、光学本体5の下端部5dがボディ8の内周面8eに接触した否かを検知する。検知機構7は、第1接触部71と、第2接触部72とを有する。第1接触部71は、金属製の部品(例えば円筒状の部品)であり、光学本体5の下端部5dに固定されている。第2接触部72は、金属製の環状部品(例えば底部を有する円筒状の部品)である。第2接触部72は、ボディ8の底部に配置されている。この配置状態で、第2接触部72は、光学本体5の下端部5dに固定された第1接触部71の外周を囲むように配置されている。これにより、光学本体5の下端部5dがボディ8の内周面8eに接触すると、第1接触部71と第2接触部72とが互いに電気的に接触する。本実施形態では、レーザ墨出し器1の所定の検知回路がこの電気的接触を検出する。そして、所定の検知回路は、上記の電気的接触を検知すると、光学本体5内の半導体レーザ52の発光を停止する。
【0029】
つまり、光学本体5の下端部5dがボディ8の内周面8eに接触すると、光学本体5が正確に鉛直方向に垂下できなくなる。本実施形態では、このような場合は、光学本体5内の半導体レーザ52の発光を停止する。このため、本実施形態では、検知機構7を用いて、光学本体5の下端部5dがボディ8の内周面8eに接触したか否かを検知し、所定の検知回路が、検知機構7の検知結果に基づいて、光学本体5内の半導体レーザ52の発光を停止する。
【0030】
基部9は、図1に示すように、ボディ8の下部8d(図3参照)に固定される部材であって、複数の脚部3が回転可能に連結される部材である。基部9は、例えば、一端(上端)が開口しかつ他端(下端)に底部を有する筒状である。ボディ8の下部8dが基部9の内部に挿入されて固定されることで、基部9は、ボディ8の下部8dに固定されている(図3参照)。基部9の底部の下面周縁には、複数の脚部3が回転可能に連結されている。複数の脚部3は、それらの一端(上端)を中心に、基部9(すなわち第1筐体4)の中心線M1方向と傾斜線M2方向との間で回転可能に、基部9の底部の下面周縁に連結されている。中心線M1は、基部9(すなわち第1筐体4)の中心線M1に平行な方向である。傾斜線M2方向は、基部9の中心線M1に対して基部9の外周側に傾斜した傾斜線M2の方向である。
【0031】
複数(例えば3つ)の脚部3は、図1に示すように、装置本体2を設置面に支持するための部材である。複数の脚部3は、基部9の底部の下面周縁に上述のように回転可能に連結されている。これにより、複数の脚部3は、開脚した状態と閉脚した状態とを取ることが可能である。複数の脚部3が開脚した状態で、複数の脚部3の各一端(下端)を設置面に設置させることで、レーザ墨出し器1を立たせて配置させることが可能である。また、複数の脚部3が閉脚した状態では、複数の脚部3は、互いに束ねられて装置本体2の中心線M1方向に沿って延びた状態となり、レーザ墨出し器1の全体形状が真っ直ぐな棒状になる(図2参照)。
【0032】
複数の脚部3は、図1及び図2に示すように、筒体(例えば円筒体)を周方向に複数(脚部の個数と同数)に分割して得られる複数の分割体で構成されている。複数の脚部3のうちの1つの脚部(電源付き脚部)3aは、電源ケース33を更に有する。電源ケース33は、半導体レーザ52の発光用及び制御用の電源(例えば乾電池)を収容する。電源付き脚部3aは、上記分割体の内側主面に電源ケース33が固定されている。そして、複数の脚部3が閉脚した状態では、電源付き脚部3aの電源ケース33は、複数の脚部3で構成される上記筒体の内部に収容される(図2参照)。
【0033】
(3)装置本体2の基部9と脚部3との連結部分の詳細
図2に示すように、基部9の底部の下面周縁91には、複数の脚部3と1対1に対応する複数の連結凹部92が設けられている。複数の連結凹部92は、基部9の底部の下面周縁91から基部9の上部側に向かって凹状に凹んでおり、かつ基部9の外周面で開口している。複数の連結凹部92は、対応する脚部3の後述の連結凸部32と回転可能に連結する部分である。本実施形態では、連結凹部92の内部には、回転軸部93が配置されている。回転軸部93は、基部9の外周輪郭(例えば円形)における連結凹部92の箇所での接線に平行な回転軸部である。これにより、複数の脚部3は、それらの一端(連結凸部32)を中心に、基部9(第1筐体4)の中心線M1方向と傾斜線M2方向との間で回転可能に、基部9の下面周縁91に連結されている。
【0034】
複数の脚部3は、基部9の下面周縁91に設けられた複数の連結凹部92に回転可能に連結されている。複数の脚部3はそれぞれ、脚部本体31と、連結凸部32とを有する。脚部本体31は、一方向に延びた形状を有する。より詳細には、脚部本体31は、筒体(例えば円筒体)を周方向に複数(脚部の個数と同数)に均等に分割して得られる複数の分割体のうちの1つと略同じ形状を有する。すなわち、脚部本体31は、側壁部31aと下壁部31cとを有する。側壁部31aは、例えば、矩形板状であり、幅方向に沿って外側に湾曲している。下壁部31cは、例えば略扇状であり、側壁部31aの下端から側壁部31aの内側に突出している。連結凸部32は、側壁部31aの上面中央から上方に突出しており、対応する連結凹部92に嵌合した状態で、連結凹部92内の回転軸部93に回転可能に連結されている。これにより、複数の脚部3は、上述のように、開脚した状態と閉脚した状態とを取ることが可能である。
【0035】
(4)電源付き脚部3aの詳細
図6及び図7に示すように、電源付き脚部3aは、脚部本体31、連結凸部32、電源ケース33の他に、電源ホルダ34と、後述の第2基板13とを更に備える。脚部本体31は、上述の通り、側壁部31aと下壁部31cとを備える。側壁部31aの内側主面31tには、後述の第2基板13が収容される収容凹部31dが設けられている(図7参照)。
【0036】
本実施形態では、脚部本体31、連結凸部32及び電源ケース33は、電源付き脚部3aの筐体(第2筐体)35を構成する。すなわち、電源付き脚部3aは、電源ホルダ34と、後述の第2基板13と、第2筐体35とを備える。本実施形態では、第2筐体35は、複数の脚部3のうちの1つ(電源付き脚部3a)を構成する。
【0037】
電源ホルダ34は、電源を着脱可能に保持する部材である。電源は、半導体レーザ52の発光用及び制御用の電源であり、例えば乾電池(例えば単三乾電池)である。電源ホルダ34は、基板部34aと、一対の挟持板34b,34cとを有する。基板部34aは例えば矩形板状であり、側壁部31aの内側主面31tにおいて収容凹部31dの開口面を塞ぐように固定される。一対の挟持板34b,34cは、上記電源を縦方向に保持するための部分であり、基板部34aにおける収容凹部31d側とは反対側の主面において、互いに上下方向に沿って所定間隔(乾電池の長さ分)を空けて突出している。一対の挟持板34b,34cの各々の対向面には、上記電源の正極又は負極と電気的に接触するための端子が配置されている。電源ホルダ34は、上記電源としての複数(例えば3つ)の乾電池を、一対の挟持板34b,34cの間に並列に積み重ねた状態で挟み込むことで保持する。
【0038】
電源ケース33は、一面(開口面33c)が開口した略直方体形の箱状である。電源ケース33は、電源ケース33内に電源ホルダ34を収容しかつ電源ケース33の開口面33cが脚部本体31の側壁部31aの内側主面31tで閉塞されるようにして、脚部本体31の側壁部31aの内側主面31tに固定される。
【0039】
電源ケース33は、上下に2分割されて構成されている。すなわち電源ケース33は、上側の固定ケース部33aと、下側の着脱カバー部33bとを備える。固定ケース部33aは、脚部本体31の側壁部31aの内側主面31tに固定されている。着脱カバー部33bは、側壁部31aの内側主面31tに着脱可能に取り付けられている。この電源ケース33では、着脱カバー部33bを脚部本体31から取り外されることで電源ケース33内の電源ホルダ34を外部に露出させることが可能である。そして、この露出状態で、電源ホルダ34に保持された電源(乾電池)を交換することが可能である。電池交換後は、着脱カバー部33bは、側壁部31aの内側主面31tに着脱可能に取り付けられる。
【0040】
また、図8に示すように、複数の脚部3が閉脚した状態では、複数の脚部3の各脚部本体31は筒体を構成する。電源ケース33は、上記筒体の内部に収容される。
【0041】
(5)点灯回路
図9に示すように、レーザ墨出し器1は、発光回路11と、第1基板12と、第2基板13とを備える。
【0042】
発光回路11は、レーザ光L0を出射する半導体レーザ52を発光させる回路である。発光回路11は、半導体レーザ52と、制御部14と、第1電圧源V1と、第2電圧源V2とを有する。
【0043】
第1電圧源V1は、半導体レーザ52に電力を供給する電圧源である。第2電圧源V2は、制御部14に電力を供給する電圧源である。第1電圧源V1及び第2電圧源V2は、電源付き脚部3aに収容された電源(例えば乾電池)によって供給される。
【0044】
半導体レーザ52は、第1電圧源V1と接地点E1との間に接続された電路15に順方向に電気的に接続されている。
【0045】
制御部14は、半導体レーザ52の発光量を制御する。より詳細には、制御部14は、半導体レーザ52の発光量をフィードバック制御によって一定の発光量に制御する。制御部14は、受光素子D1、第1スイッチング素子Q1、第2スイッチング素子Q2、抵抗R1~R4、及びコンデンサC1を備える。以下、受光素子D1、第1スイッチング素子Q1、第2スイッチング素子Q2、抵抗R1~R4、及びコンデンサC1を、回路部品D1,R1~R4,C1と記載する場合がある。
【0046】
第1スイッチング素子Q1は、半導体レーザ52を流れる電流(すなわち電路15を流れる電流)を制御することで、半導体レーザ52の発光量を制御する半導体素子である。第1スイッチング素子はQ1、例えばNPN型バイポーラトランジスタである。第1スイッチング素子Q1は、第1主電極(例えばエミッタ)、第2主電極(例えばコレクタ)及び制御電極(例えばベース)を有する。第1スイッチング素子Q1の第1主電極-第2主電極間は、電路15の所定箇所(例えば半導体レーザ52と接地点E1との間)に接続されている。第1スイッチング素子Q1は、その制御電極に印加される電圧値に応じて、電路15に流れる電流を制御する。第1スイッチング素子Q1の制御電極は、後述の電路16の分岐点N1に接続されている。分岐点N1は、電路16における抵抗R2とコンデンサC1との間に配置している。また、第1スイッチング素子Q1の制御電極は、抵抗R3を介して接地点E1に接続されている。電路15には、半導体レーザ52と第1スイッチング素子Q1との間に抵抗R1が接続されている。
【0047】
第2スイッチング素子Q2は、受光素子D1の受光量に応じて第1スイッチング素子Q1の制御電極に印加される電圧を制御する。換言すれば、第2スイッチング素子Q2は、受光素子D1の受光量に応じて第1スイッチング素子Q1の制御電極に流れる電流を制御する。第2スイッチング素子Q2は、例えばPNP型バイポーラトランジスタである。第2スイッチング素子Q2は、第1主電極(例えばエミッタ)、第2主電極(例えばコレクタ)及び制御電極(例えばベース)を有する。第2スイッチング素子Q2の第1主電極-第2主電極間は、第2電圧源V2と接地点E1とを接続する電路16に接続されている。第2スイッチング素子Q2は、その制御電極に印加される電圧に応じて、電路16に流れる電流を制御する。電路16には、第2スイッチング素子Q2と接地点E1との間に抵抗R2及びコンデンサC1が直列に接続されている。
【0048】
受光素子D1は、例えばフォトダイオードであり、半導体レーザ52が出射するレーザ光L0から漏れた光を受光する。これにより、半導体レーザ52のレーザ光の発光量を検出する。受光素子D1は、電路15の分岐点N2と第2スイッチング素子Q2の制御電極との間に接続されている。分岐点N2は、電路15における第1電圧源V1と半導体レーザ52との間に配置されている。受光素子D1のカソードは、分岐点N2に接続され、受光素子D1のアノードは、抵抗R4を介して第2スイッチング素子Q2の制御電極に接続されている。
【0049】
この発光回路11では、上記電源が投入(オン)されると、初期的に第1スイッチング素子Q1が導通する。これにより、第1電圧源V1からの電流が半導体レーザ52及び第1スイッチング素子Q1を介して接地点E1に流れる。これにより、半導体レーザ52が発光してレーザ光L0を出射する。この出射状態で、半導体レーザ52の発光量が増加すると、受光素子D1の受光量が増加して受光素子D1を流れる電流が増加する。この増加によって、第2スイッチング素子Q2の制御電極の帯電電荷が受光素子D1を通って電路15に放電される。これにより、第2スイッチング素子Q2の制御電極への印加電圧が低下し、この低下によって、第2スイッチング素子Q2が、第2電圧源V2から第2スイッチング素子Q2、抵抗R2及び抵抗R3を流れる電流を低減する。この低減によって、第1スイッチング素子Q1の制御電圧に印加される電圧が低下し、この低下によって、第1スイッチング素子Q1が電路15を流れる電流を低減する。この低減により、半導体レーザ52の発光量が低減する。これにより、半導体レーザ52の発光量が一定に維持される。逆に、半導体レーザ52の発光量が低減すると、第2スイッチング素子Q2の制御電圧への印加電圧が上昇して、第1スイッチング素子Q1の制御電圧への印加電圧が上昇して、電路15を流れる電流が増加して、半導体レーザ52の発光量が増加する。これにより、半導体レーザ52の発光量が一定に維持される。
【0050】
本実施形態では、半導体レーザ52は、第1基板12に実装されている。また、制御部14に含まれる複数の回路部品D1,R1~R4,C1のうち、少なくとも第1スイッチング素子Q1は第2基板13に実装され、残りの回路部品は、第1基板12に実装されている。すなわち、第1基板12には、半導体レーザ52と、制御部14の複数の回路部品D1,R1~R4,C1のうちの上記少なくとも第1スイッチング素子Q1以外の回路部品とが実装されている。本実施形態では、第1基板12には、半導体レーザ52及び受光素子D1が実装されている。第2基板13には、第1スイッチング素子Q1、第2スイッチング素子Q2、抵抗R1~R4、コンデンサC1が実装されている。
【0051】
第1基板12は、光学本体5の基板56(半導体レーザ52を実装した基板)によって構成されており、装置本体2の第1筐体4内(より詳細にはボディ8内、更に詳細には光学本体5のケース51内)に収容されている。第2基板13は、第1基板12が収容された第1筐体4とは別の第2筐体35内に収容されている。本実施形態では、第2筐体35は、電源付き脚部3aの筐体である。第2筐体35は、半導体レーザ52の発光用及び制御用の電源を収容する筐体であり、換言すれば、上記電源を支持する筐体である。より詳細には、第2基板13は、電源付き脚部3aの第2筐体35の収容凹部31d内に収容されている。第1基板12及び第2基板13は、互いに配線17で接続されている。
【0052】
本実施形態では、上述のように、第1スイッチング素子Q1は、第2筐体35に収容された第2基板13に実装されている。すなわち、第1スイッチング素子Q1は、半導体レーザ52が収容された第1筐体4とは別の第2筐体35に収容されている。これにより、半導体レーザ52が収容された第1筐体4から、半導体レーザ52に熱的影響を与える熱源となる第1スイッチング素子Q1(半導体レーザ52の発光量を制御する半導体素子)が除外されている。このため、第1スイッチング素子Q1による第1筐体4内の温度上昇を抑制でき、この結果、第1スイッチング素子Q1の発熱による半導体レーザ52の温度上昇を抑制できる。半導体レーザ52の温度上昇を抑えることで半導体レーザ52の発光効率の低下及び寿命の短縮などを抑制できる。
【0053】
(6)主要な効果
本実施形態に係るレーザ墨出し器1は、光学本体5と、半導体素子(第1スイッチング素子Q1)と、第1筐体4と、第2筐体35と、を備える。光学本体5は、半導体レーザ52及び光学系53を有する。上記半導体素子は、半導体レーザ52の発光量を制御する。第1筐体4は、光学本体5を収容する。第2筐体35は、第1筐体4とは別の筐体であって上記半導体素子を収容する。
【0054】
この構成によれば、半導体レーザ52が収容される第1筐体4から、半導体レーザ52の発光量を制御する半導体素子(第1スイッチング素子Q1)を除外できる。これにより、上記半導体素子による第1筐体4内の温度上昇を抑制でき、この結果、上記半導体素子の発熱による半導体レーザ52の温度上昇を抑制できる。
【0055】
(7)変形例
以下、上記実施形態の変形例を説明する。以下の変形例は組み合わせて実施可能である。
【0056】
(変形例1)
上記実施形態では、第1スイッチング素子Q1及び第2スイッチング素子Q2の両方が第2筐体35に収容される。ただし、第1スイッチング素子Q1及び第2スイッチング素子Q2のうち、少なくとも第1スイッチング素子Q1が第2筐体35に収容されればよく、第2スイッチング素子Q2は第1筐体4に収容されてもよい。なぜならば、第1スイッチング素子Q1は半導体レーザ52を流れる電流(比較的大きい電流)を制御し、第2スイッチング素子Q2は第1スイッチング素子Q1の制御電極を流れる電流(比較的小さい電流)を制御する。このため、第2スイッチング素子Q2の発熱量は、第1スイッチング素子Q1の発熱量よりもかなり小さいからである。
【0057】
(変形例2)
上記実施形態では、第1基板12と第2基板13は、互いに配線17で接続される。ただし、第1基板12と第2基板13は、配線17の代わりにフレキシブル基板(FPC(Flexible printed circuits))で接続されてもよい。フレキシブル基板とは、可撓性を有するシート状の絶縁材料(例えばプラスチックフィルム)に配線がプリントされた基板である。
【0058】
(変形例3)
上記実施形態では、半導体レーザ52及び第1スイッチング素子Q1はそれぞれ、基板(第1基板12及び第2基板13)に実装されている。ただし、半導体レーザ52及び第1スイッチング素子Q1の一方のみが基板に実装されてもよい。すなわち半導体レーザ52又は第1スイッチング素子Q1が基板に実装されてもよい。
【0059】
(8)態様
以上説明した実施形態から明らかなように、以下の態様を取り得る。
【0060】
第1の態様のレーザ墨出し器(1)は、光学本体(5)と、半導体素子(Q1)と、第1筐体(4)と、第2筐体(35)と、を備える。光学本体(5)は、半導体レーザ(52)及び光学系(53)を有する。半導体素子(Q1)は、半導体レーザ(52)の発光量を制御する。第1筐体(4)は、光学本体(5)を収容する。第2筐体(35)は、第1筐体(4)とは別の筐体であって半導体素子(Q1)を収容する。
【0061】
この構成によれば、半導体レーザ(52)が収容される第1筐体(4)から、半導体レーザ(52)に熱的影響を与える熱源となる上記半導体素子(Q1)を除外できる。これにより、上記半導体素子(Q1)による第1筐体(4)内の温度上昇を抑制でき、この結果、上記半導体素子(Q1)の発熱による半導体レーザ(52)の温度上昇を抑制できる。
【0062】
第2の態様のレーザ墨出し器(1)では、第1の態様において、半導体素子(Q1)は、半導体レーザ(52)を流れる電流を制御するスイッチング素子である。
【0063】
この構成によれば、上記半導体素子(Q1)として、半導体レーザ(52)を流れる電流を制御するスイッチング素子を第1筐体(4)から除外できる。
【0064】
第3の態様のレーザ墨出し器(1)は、第1又は第2の態様において、半導体レーザ(52)の発光量を制御する制御部(14)であって半導体素子(Q1)を有する制御部(14)を備える。制御部(14)のうち、少なくとも半導体素子(Q1)は第2筐体(35)に収容され、残りの回路部品は第1筐体(4)に収容されている。
【0065】
この構成によれば、半導体レーザ(52)の発光量を制御する制御部(14)のうち、半導体素子(Q1)以外の回路部品については、第1筐体(4)及び第2筐体(35)のどちらにでも収容できる。これにより、制御部(14)の回路部品の配置の自由度を向上できる。
【0066】
第4の態様のレーザ墨出し器(1)は、第3の態様において、制御部(14)に電力を供給する電源を更に備える。電源は、第2筐体(35)に収容されている。
【0067】
この構成によれば、熱源になり得る電源を、半導体レーザ(52)が収容された第1筐体(4)から除外できる。これにより、半導体レーザ(52)の温度上昇を更に抑制できる。
【0068】
第5の態様のレーザ墨出し器(1)は、第3の態様において、制御部(14)に電力を供給する電源を更に備える。電源は、第2筐体(35)に支持されている。
【0069】
この構成によれば、熱源になり得る電源を、半導体レーザ(52)が収容された第1筐体(4)から除外できる。これにより、半導体レーザ(52)の温度上昇を更に抑制できる。
【0070】
第6の態様のレーザ墨出し器(1)では、第1~第5の態様のいずれか1つにおいて、第2筐体(35)は、第1筐体(4)の中心線の方向と中心線に対して第1筐体(4)の外周側に傾斜した傾斜線方向との間で回転可能に第1筐体(4)に連結されている。
【0071】
この構成によれば、第2筐体(35)を第1筐体(4)に対して第1筐体(4)の中心線方向と傾斜線方向との間で回転可能に連結できる。これにより、第2筐体(35)をレーザ墨出し器(1)の脚部(3)として利用したときに脚部(3)の角度を調整でき、また、第2筐体(35)を電源ケース(33)として利用したときに電源の交換を容易にできる。
【0072】
第7の態様のレーザ墨出し器(1)は、第1~第6の態様のいずれか1つにおいて、第1筐体(4)に連結された複数の脚部(3)を更に備える。第2筐体(35)は、複数の脚部(3)のうちの1つの脚部(3a)を構成する。
【0073】
この構成によれば、第2筐体(35)をレーザ墨出し器(1)の脚部(3a)として利用できる。
【0074】
第8の態様のレーザ墨出し器(1)は、第1~第7の態様のいずれか1つにおいて、半導体レーザ(52)又は半導体素子(Q1)は、基板に配置されている。
【0075】
この構成によれば、半導体レーザ(52)及び半導体素子(Q1)のうち、一方は基板に配置され、他方は基板に配置されない。このため、半導体素子(Q1)の熱が基板を介して半導体レーザ(52)に伝達することを抑制できる。
【0076】
第9の態様のレーザ墨出し器(1)は、第1~第7の態様のいずれか1つにおいて、半導体レーザ(52)及び半導体素子(Q1)は、別々の基板(12,13)に配置されている。
【0077】
この構成によれば、半導体レーザ(52)及び半導体素子(Q1)を別々の基板(12,13)に配置できる。これにより、半導体素子(Q1)の熱が基板(12,13)を介して半導体レーザ(52)に伝達することを抑制できる。
【0078】
第10の態様のレーザ墨出し器(1)では、第9の態様において、半導体レーザ(52)が配置された基板(12)及び半導体素子(Q1)が配置された基板(13)は、フレキシブル基板で接続されている。
【0079】
この構成によれば、半導体レーザ(52)が配置された基板(12)及び半導体素子(Q1)が配置された基板(13)の配置の自由度を向上できる。
【符号の説明】
【0080】
1 レーザ墨出し器
4 第1筐体
5 光学本体
3 脚部
3a 電源付き脚部(脚部)
12 第1基板(基板)
13 第2基板(基板)
14 制御部
35 第2筐体
52 半導体レーザ
53 光学系
Q1 第1スイッチング素子(半導体素子)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9