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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023157374
(43)【公開日】2023-10-26
(54)【発明の名称】通知制御装置及び通知システム
(51)【国際特許分類】
   G08B 21/02 20060101AFI20231019BHJP
   G08B 25/04 20060101ALI20231019BHJP
【FI】
G08B21/02
G08B25/04 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022067263
(22)【出願日】2022-04-15
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147304
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 知哉
(74)【代理人】
【識別番号】100148493
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 浩二
(72)【発明者】
【氏名】上林 弘和
【テーマコード(参考)】
5C086
5C087
【Fターム(参考)】
5C086AA45
5C086BA01
5C086CA01
5C086CB11
5C086DA08
5C086EA40
5C086EA45
5C086FA02
5C086FA06
5C086FA15
5C086FA17
5C086FA18
5C087AA10
5C087AA16
5C087AA19
5C087AA32
5C087AA37
5C087DD03
5C087DD24
5C087FF01
5C087FF02
5C087FF04
5C087GG08
5C087GG09
5C087GG70
5C087GG83
(57)【要約】
【課題】緊急性の高い通知を適切に送信することができる通知制御装置及び通知システムを提供する。
【解決手段】通知制御装置は、通信部と、検知装置により得られた、前記検知装置の周辺の空気に含まれる特定の成分の検知量が設定された長さを有する期間に渡って第1の基準量以上である場合に、前記通信部に、第1の報知を外部機器に行わせる第1の通知を送信させる制御部と、を備える。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信部と、
検知装置により得られた、前記検知装置の周辺の空気に含まれる特定の成分の検知量が設定された長さを有する期間に渡って第1の基準量以上である場合に、前記通信部に、第1の報知を外部機器に行わせる第1の通知を送信させる制御部と、
を備える通知制御装置。
【請求項2】
前記特定の成分は、匂い成分である
請求項1に記載の通知制御装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記検知装置により得られた、前記期間における前記周辺の状況の検知結果に基づいて前記通信部に前記第1の通知を送信させるか否かを判定する
請求項1又は2に記載の通知制御装置。
【請求項4】
前記検知結果は、前記空気に含まれるホコリの検知量である
請求項3に記載の通知制御装置。
【請求項5】
前記検知結果は、前記周辺に人が居るか否かを示す
請求項3に記載の通知制御装置。
【請求項6】
前記検知結果は、前記周辺で人が動いているか否かを示す
請求項3に記載の通知制御装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記検知結果が条件を満たす場合に、前記通信部に前記第1の通知を送信させる
請求項3に記載の通知制御装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記検知結果が条件を満たす場合に、前記検知装置にアナウンスを行わせる指示を生成する
請求項3に記載の通知制御装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記アナウンスに対するユーザの反応が存在することを示す情報を得た場合に、前記通信部に、前記第1の報知の注意喚起力より低い注意喚起力を有する第2の報知を前記外部機器に行わせる第2の通知を送信させる
請求項8に記載の通知制御装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記検知量が前記期間に前記第1の基準量より大きい第2の基準量以上となった場合に、前記通信部に、前記第1の通知を送信させる
請求項1又は2に記載の通知制御装置。
【請求項11】
請求項1又は2に記載の通知制御装置と、
前記検知装置を備える電気機器と、
を備える通知システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通知制御装置及び通知システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、通知システムを開示する。当該通知システムにおいては、空気清浄機のセンサ部が、ユーザ宅内の環境をセンシングする。センサ部は、ニオイセンサ、ホコリセンサ、照度センサ、温度センサ及び湿度センサを有する。また、空気清浄機のセンサ情報取得部が、センサ部によるセンシング結果が一定レベルを超えた場合、又はセンシング結果に変化があった場合等に、空気清浄機の通信部を介してセンシング結果を管理サーバ装置に送信する。また、管理サーバ装置の判定部がセンシング結果からユーザ宅内における人の動きの有無を判定する。また、管理サーバ装置の通信部が、人の動きの有無の判定結果に応じた情報を通信端末装置に通知する(段落0013、0023、0026、0032及び0035)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-224542号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された通知システムにおいては、人の動きの有無の判定結果に応じた情報が通信端末装置に頻繁に通知される場合がある。このため、当該情報への対応が面倒である場合がある。また、多数の情報に重要な情報が紛れて重要な情報を見過ごす場合がある。
【0005】
本開示は、この問題に鑑みてなされた。本開示の一態様は、例えば、緊急性の高い通知を適切に送信することができる通知制御装置及び通知システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様の通知制御装置は、通信部と、検知装置により得られた、前記検知装置の周辺の空気に含まれる特定の成分の検知量が設定された長さを有する期間に渡って第1の基準量以上である場合に、前記通信部に、第1の報知を外部機器に行わせる第1の通知を送信させる制御部と、を備える。
【0007】
本開示の他の一態様の通知システムは、本開示の一態様の通知制御装置と、前記検知装置を備える電気機器と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態の通知システムのブロック図である。
図2】第1実施形態の通知システムに備えられる空気清浄機を使用するユーザの状態、当該空気清浄機により送信される通知、及び当該通知システムに備えられる見守り者端末により行われる報知の関係を模式的に図示する図である。
図3】第1実施形態の通知システムに備えられる見守り者端末により行われる第1の報知を行う報知画面を模式的に図示する図である。
図4】第1実施形態の通知システムに備えられる見守り者端末により行われる第2の報知を行う報知画面を模式的に図示する図である。
図5】第1実施形態の通知システムに備えられる空気清浄機のブロック図である。
図6】第1実施形態の通知システムに備えられるサーバのブロック図である。
図7】第1実施形態の通知システムに備えられるユーザ端末及び見守り者端末として使用することができる端末のブロック図である。
図8】第1実施形態の通知システムに備えられる空気清浄機により行われる処理の流れを示すフローチャートである。
図9】第2実施形態の通知システムに備えられる空気清浄機により行われる処理の流れを示すフローチャートである。
図10】第3実施形態の通知システムに備えられる空気清浄機により行われる処理の流れを示すフローチャートである。
図11】第3実施形態の通知システムに備えられる空気清浄機により行われる処理の流れを示すフローチャートである。
図12】第4実施形態の通知システムに備えられる空気清浄機により行われる処理の流れを示すフローチャートである。
図13】第5実施形態の通知システムに備えられる空気清浄機により行われる処理の流れを示すフローチャートである。
図14】第5実施形態の通知システムに備えられる空気清浄機により行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、図面については、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0010】
1 第1実施形態
1.1 通知システム
図1は、第1実施形態の通知システムのブロック図である。
【0011】
図1に図示される第1実施形態の通知システム1は、空気清浄機11のユーザ31が危険状態であること及びユーザ31が安全状態であることを見守り者32に通知する。
【0012】
図1に図示されるように、通知システム1は、空気清浄機11、サーバ12、ユーザ端末13及び見守り者端末14を備える。
【0013】
空気清浄機11、サーバ12、ユーザ端末13及び見守り者端末14は、互いに通信する。空気清浄機11、ユーザ端末13及び見守り者端末14は、サーバ12に登録される。
【0014】
空気清浄機11は、空気清浄機11が設置された部屋41内の空気を清浄にする。空気清浄機11が、空気を清浄にする動作以外の動作を行ってもよい。例えば、空気清浄機11が、冷房、暖房、加湿、除湿、送風、イオン供給等を行ってもよい。
【0015】
空気清浄機11は、部屋41内の空気に含まれる特定の成分の量を検知して特定の成分の検知量を得る。特定の成分は、匂い成分である。また、空気清浄機11は、部屋41内の状況を検知して部屋41内の状況の検知結果を得る。検知結果は、部屋41内の空気に含まれるホコリの検知量、部屋41内に人が居るか否かを示す検知結果又は部屋41内で人が動いているか否かを示す検知結果である。
【0016】
空気清浄機11は、ユーザ31の操作を受け付ける。また、空気清浄機11は、ユーザ端末13により受け付けられたユーザ31の操作を示す情報をサーバ12を経由してユーザ端末13から受信する。空気清浄機11が、当該情報をユーザ端末13から直接的に受信してもよい。
【0017】
空気清浄機11は、特定の成分の検知量、部屋41内の状況の検知結果、受け付けた操作及びユーザ端末13により受け付けられた操作に基づいて、部屋41内の空気を清浄にし、ユーザ31が危険状態であることを示す第1の通知及びユーザ31が安全状態であることを示す第2の通知をサーバ12を経由して見守り者端末14に送信する。空気清浄機11が、第1の通知及び第2の通知を見守り者端末14に直接的に送信してもよい。
【0018】
空気清浄機11は、第1の通知及び第2の通知を送信する電気機器の例である。第1の通知及び第2の通知を送信する機能が、空気清浄機11以外の電気機器に実装されてもよい。例えば、当該機能が、空気調和機に実装されてもよい。
【0019】
空気清浄機11は、空気清浄機11の状態を示す情報をサーバ12を経由してユーザ端末13に送信する。空気清浄機11が、当該情報をユーザ端末13に直接的に送信してもよい。
【0020】
サーバ12は、ユーザ端末13により受け付けられた操作を示す情報をユーザ端末13から受信し、受信した情報を空気清浄機11へ送信する。
【0021】
サーバ12は、空気清浄機11の状態を示す情報を空気清浄機11から受信し、受信した情報をユーザ端末13へ送信する。
【0022】
サーバ12は、第1の通知及び第2の通知を空気清浄機11から受信し、受信した第1の通知及び第2の通知を見守り者端末14へ送信する。
【0023】
ユーザ端末13は、空気清浄機11を使用するユーザ31により使用される。ユーザ端末13は、ユーザ31の操作を受け付け、受け付けたユーザ31の操作を示す情報をサーバ12を経由して空気清浄機11へ送信する。
【0024】
ユーザ端末13は、空気清浄機11の状態を示す情報をサーバ12を経由して空気清浄機11から受信し、受信した情報に応じた報知を行う。
【0025】
見守り者端末14は、ユーザ31を見守る見守り者32により使用される。見守り者端末14は、第1の通知及び第2の通知をサーバ12を経由して空気清浄機11から受信し、受信した第1の通知及び第2の通知に応じた報知を行う。見守り者端末14は、当該報知を行う外部機器の例にすぎない。このため、見守り者端末14が、見守り者32により使用される端末以外の外部機器に置き換えられてもよい。近年においては、身寄りのないお年寄りの孤独死が増えており、倒れた後の発見や死後の発見が遅くなるケースがある。このため、高齢者見守り・孤独死対策ビジネスとして管理サービス会社等が一括して身寄りのないお年寄りの状況を管理・通報する場合がある。見守り者端末14が、当該ケースにおいて管理サービス会社等の通報先として使用される外部機器に置き換えられてもよい。
【0026】
サーバ12は、クラウドサーバである。
【0027】
1.2 ユーザの状態、通知及び報知の関係
図2は、第1実施形態の通知システムに備えられる空気清浄機を使用するユーザの状態、当該空気清浄機により送信される通知、及び当該通知システムに備えられる見守り者端末により行われる報知の関係を模式的に図示する図である。
【0028】
図2に図示されるように、空気清浄機11は、ユーザ31が危険状態51であると判定した場合は、第1の通知61を見守り者端末14へ送信し、第1の通知61を見守り者端末14へ送信した後にユーザ31が安全状態52であると判定した場合は、第2の通知62を、第1の通知61を送信した見守り者端末14へ送信する。
【0029】
第1の通知61は、第1の報知71を見守り者端末14に行わせ、第2の通知62は、第2の報知72を見守り者端末14に行わせる。このため、見守り者端末14は、第1の通知61を空気清浄機11から受信した場合は、第1の報知71を行い、第2の通知62を空気清浄機11から受信した場合は、第2の報知72を行う。
【0030】
これらにより、見守り者端末14を使用する見守り者32は、ユーザ31が危険状態51であることを第1の報知71により知ることができ、ユーザ31が安全状態であることを第2の報知72により知ることができる。
【0031】
1.3 報知画面
図3は、第1実施形態の通知システムに備えられる見守り者端末に表示される第1の報知画面を模式的に図示する図である。
【0032】
図3に図示される第1の報知画面75は、見守り者端末14に備えられるディスプレイに表示され、ユーザ31が危険状態51である場合に行われる第1の報知71を行う。第1の報知71が第1の報知画面75をディスプレイに表示させること以外のことにより行われてもよい。
【0033】
第1の報知画面75は、第1のメッセージ81を含む。
【0034】
第1のメッセージ81は、赤色で表示される。
【0035】
第1のメッセージ81は、第1の文字列91及び感嘆符92を含む。
【0036】
第1の文字列91は、ユーザ31が危険状態51であることを意味する。感嘆符92は、第1の文字列91の末尾に付される。
【0037】
図4は、第1実施形態の通知システムに備えられる見守り者端末に表示される第2の報知画面を模式的に図示する図である。
【0038】
図4に図示される第2の報知画面76は、見守り者端末14に備えられるディスプレイに表示され、ユーザ31が安全状態52である場合に行われる第2の報知72を行う。第2の報知72が第2の報知画面76をディスプレイに表示させること以外のことにより行われてもよい。
【0039】
第2の報知画面76は、第2のメッセージ82を含む。
【0040】
第2のメッセージ82は、黄色で表示される。
【0041】
第2のメッセージ82は、第2の文字列101からなる。
【0042】
第2の文字列101は、ユーザ31が安全状態であることを意味する。
【0043】
第1のメッセージ81に含まれる感嘆符92が第2のメッセージ82に含まれず、第1のメッセージ81を表示する赤色より目立たない黄色で第2のメッセージ82が表示されることにより、第2の報知72は、第1の報知71の注意喚起力より低い注意喚起力を有する。これにより、ユーザ31を見守るうえで比較的に低い重要度しか有しない第2の報知72に見守り者32の気を過剰に取られることを抑制することができる。第1のメッセージ81に含まれる感嘆符92を第2のメッセージ82に含めず、第1のメッセージ81を表示する赤色より目立たない黄色で第2のメッセージ82を表示すること以外のことにより、第2の報知72が第1の報知71の注意喚起力より低い注意喚起力を有するようにされてもよい。
【0044】
1.4 空気清浄機
図5は、第1実施形態の通知システムに備えられる空気清浄機のブロック図である。
【0045】
図5に図示されるように、空気清浄機11は、空気清浄部111、第1のセンサ112、第2のセンサ113、明るさセンサ114、操作部115、報知部116、通信部117及び制御部118を備える。第1のセンサ112、第2のセンサ113、明るさセンサ114、操作部115及び報知部116は、検知等を行う検知装置121を構成する。通信部117及び制御部118は、通知の制御等を行う通知制御装置122を構成する。通知制御装置122が、サーバ12に実装されてもよい。
【0046】
空気清浄部111は、周辺の空気を吸い込み、吸い込んだ空気を清浄にし、清浄にした空気を吹き出す。空気清浄部111は、送風機、フィルタ等を備える。送風機は、空気の流れを生成する。フィルタは、生成された空気の流れにより流される空気を通過させ、通過させる空気に含まれる被除去物を当該空気から除去する。除去される被除去物は、匂い成分、ホコリ等である。
【0047】
第1のセンサ112は、検知装置121の周辺の空気に含まれる特定の成分の量を検知して特定の成分の検知量を得る。検知される特定の成分は、匂い成分であり、第1のセンサ112は、匂い成分の量を検知して匂い成分の検知量を得る匂いセンサである。特定の成分が、匂い成分以外の成分であってもよく、第1のセンサ112が、匂いセンサ以外のセンサであってもよい。
【0048】
第2のセンサ113は、検知装置121の周辺の状況を検知して周辺の状況の検知結果を得る。検知される周辺の状況は、周辺の空気に含まれるホコリの検知量、周辺に人が居るか否かを示す検知結果又は周辺で人が動いているか否かを示す検知結果であり、第2のセンサ113は、周辺の空気に含まれるホコリを検知してホコリの検知量を得るホコリセンサ、周辺に人が居るか否かを検知して周辺に人が居るか否かを示す検知結果を得る人感センサ又は周辺で人が動いているかを検知して周辺で人が動いているかを示す検知結果を得る人感センサである。周辺の状況が、周辺の空気に含まれるホコリの検知量、周辺に人が居るか否かを示す検知結果及び周辺で人が動いているか否かを示す検知結果以外の検知結果であってもよく、第2のセンサ113が、ホコリセンサ及び人感センサ以外のセンサであってもよい。
【0049】
明るさセンサ114は、検知装置121の周辺の明るさを検知して明るさの検知結果を得る。
【0050】
操作部115は、操作を受け付ける。操作部115は、ボタン、ダイヤル、スライダ、タッチパネル、タッチパッド等である。
【0051】
報知部116は、報知を行う。報知部116は、ディスプレイ、ランプ、スピーカ、ブザー、バイブレータ等である。
【0052】
通信部117は、サーバ12と通信する。
【0053】
制御部118は、第1のセンサ112により得られた特定の成分の検知量、第2のセンサ113により得られた周辺の状況の検知結果、明るさセンサ114により得られた明るさの検知結果、操作部115により受け付けられた操作及びユーザ端末13により受け付けられた操作に基づいて、空気清浄部111及び通信部117を制御する。
【0054】
制御部118は、第1のセンサ112により得られる特定の成分の検知量が設定された長さを有する期間に渡って第1の基準量以上である場合に、通信部117に、第1の報知71を見守り者端末14に行わせる第1の通知61を送信させ、そうでない場合に、通信部117に、第2の報知72を見守り者端末14に行わせる第1の通知62を送信させる。
【0055】
ユーザ31が部屋41内で生活する際に、匂いを発生する発生源が部屋41内に形成される場合がある。しかし、ユーザ31は、常に匂いを発生する発生源が部屋41内に形成された場合は、形成された発生源を除去すること、形成された発生源を部屋41外に移動すること等の、部屋41内において匂いが発生することを避けるための行動をとる。このため、常に匂いを発生する発生源が部屋41内に形成されているにも関わらずユーザ31が当該行動をとらない場合は、ユーザ31が危険状態51である可能性がある。危険状態51は、病気になった状態、怪我をした状態、死亡した状態等である。
【0056】
そして、常に匂いを発生する発生源が部屋41内に形成された場合は、第1のセンサ112により得られる匂い成分の検知量が常に大きくなる。
【0057】
このため、第1のセンサ112により得られる匂い成分の検知量が設定された長さを有する期間に渡って第1の基準量以上である場合に、第1の報知71を見守り者端末14に行わせる第1の通知61を通信部117に送信させることにより、見守り者32は、ユーザ31が危険状態51であることを第1の報知71により知ることができ、ユーザ31を見守ることができる。また、匂いが一時的に発生するだけでは第1の通知61が送信されないので、緊急性の高い第1の通知61を適切に送信することができる。
【0058】
制御部118は、プロセッサ及びメモリを備えるマイクロコントローラにより構成される。プロセッサは、メモリに記憶された制御プログラムを実行してマイクロコントローラを制御部118として動作させる。制御部118の機能の一部又は全部が専用回路により実装されてもよい。
【0059】
1.5 サーバ
図6は、第1実施形態の通知システムに備えられるサーバのブロック図である。
【0060】
サーバ12は、コンピュータにより構成される。図6に図示されるように、サーバ12は、プロセッサ131、メモリ132、ストレージ133及び通信部134を備える。
【0061】
プロセッサ131は、中央処理装置(CPU)、グラフィック処理装置(GPU)等である。メモリ132は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)等である。ストレージ133は、ソリッドステートドライブ(SSD)、ハードディスクドライブ(HDD)等である。
【0062】
ストレージ133には、プログラムがインストールされる。
【0063】
プロセッサ131は、ストレージ133からメモリ132にロードされたプログラムを実行してコンピュータをサーバ12として動作させる。
【0064】
通信部134は、空気清浄機11、ユーザ端末13及び見守り者端末14と通信する。
【0065】
1.6 ユーザ端末及び見守り者端末
図7は、第1実施形態の通知システムに備えられるユーザ端末及び見守り者端末として使用することができる端末のブロック図である。
【0066】
図7に図示される端末141は、ユーザ端末13及び見守り者端末14として使用することができる。端末141は、スマートフォン、タブレット、フィーチャーフォン、パーソナルコンピュータ等である。
【0067】
図7に図示されるように、端末141は、プロセッサ151、メモリ152、ストレージ153、操作部154、報知部155及び通信部156を備える。
【0068】
プロセッサ151は、CPU、GPU等である。メモリ152は、RAM、ROM等である。ストレージ153は、SSD、HDD等である。
【0069】
ストレージ153には、プログラムがインストールされる。インストールされるプログラムは、端末141がユーザ端末13として使用される場合は、端末141をユーザ端末13として動作させるプログラムであり、端末141が見守り者端末14として使用される場合は、端末141を見守り者端末14として動作させるプログラムである。
【0070】
プロセッサ151は、ストレージ153からメモリ152にロードされたプログラムを実行してコンピュータを通知システム1に備えられるユーザ端末13又は見守り者端末14として動作させる。
【0071】
操作部154は、操作を受け付ける。操作部154は、ボタン、ダイヤル、スライダ、タッチパネル、タッチパッド等である。
【0072】
報知部155は、報知を行う。報知部155は、ディスプレイ、ランプ、スピーカ、ブザー、バイブレータ等である。
【0073】
通信部156は、サーバ12と通信する。
【0074】
1.7 処理
図8は、第1実施形態の通知システムに備えられる空気清浄機により行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【0075】
空気清浄機11は、図8に示されるステップS101からS105までを実行する。
【0076】
ステップS101においては、制御部118が、第1のセンサ112により得られた匂い成分の検知量が第1の基準量以上であるか否かを判定する。匂い成分の検知量が第1の基準量以上であると判定された場合は、ステップS102が実行される。匂い成分の検知量が第1の基準量以上でないと判定された場合は、再びステップS101が実行される。匂い成分の検知量が第1の基準量以上となるのは、匂い成分の生成が継続しており、空気清浄機11が空気を清浄にしても匂い成分を空気から十分に除去することができない場合である。
【0077】
ステップS102においては、制御部118が、時間を計測することを開始する。
【0078】
ステップS101及びS102により、制御部118は、匂い成分の検知量が第1の基準量以上となってから経過した時間を計測する。
【0079】
続くステップS103においては、制御部118が、第1のセンサ112により得られた匂い成分の検知量が第1の基準量以上であるか否かを判定する。匂い成分の検知量が第1の基準量以上であると判定された場合は、ステップS104が実行される。匂い成分の検知量が第1の基準量以上でないと判定された場合は、ステップS101が実行される。
【0080】
ステップS104においては、制御部118が、計測している時間が設定された時間以上であるか否かを判定する。計測している時間が設定された時間以上であると判定された場合は、ステップS105が実行される。計測している時間が設定された時間以上でないと判定された場合は、ステップS103が実行される。
【0081】
ステップS105においては、制御部118が、通信部117に第1の通知61を送信させる。
【0082】
ステップS101からS105までにより、制御部118は、匂い成分の検知量が第1の基準量以上となり、匂い成分の検知量が設定された長さを有する期間に渡って第1の基準量以上である場合に、通信部117に第1の通知61を送信させる。これにより、ユーザ31が部屋41内における匂い成分の生成を抑制するための行動を長時間とらずユーザ31が危険状態51である可能性が高い場合に第1の通知61が送信される。しかし、制御部118は、匂い成分の検知量が第1の基準量以上となっても、設定された長さを有する時間が経過する前に匂い成分の検知量が第1の基準量以上でなくなった場合は、通信部117に第1の通知61を送信させない。これにより、匂い成分の検知量が一時的に第1の基準量以上となった場合に第1の通知61が送信されることを抑制することができる。これにより、ユーザ31が部屋41内における匂い成分の生成を抑制するための行動をとりユーザ31が危険状態51である可能性が低い場合に第1の通知61が送信されない。
【0083】
1.8 変形例
部屋41内に人が居る又は部屋41内で人が動いておりユーザ31が危険状態51である可能性が低い場合に、ステップS101からS105までの処理が実行されず、第1の通知61が送信されないようにされてもよい。部屋41内に人が居る又は部屋41内で人が動いていることは、人感センサにより得られた周辺の状況の検知結果から特定されてもよいし、操作部115により直近に受け付けられた操作により特定されてもよい。
【0084】
2 第2実施形態
以下では、第2実施形態が第1実施形態と相違する点が説明される。説明されない点については、第1実施形態において採用される構成と同様の構成が第2実施形態においても採用される。
【0085】
図9は、第2実施形態の通知システムに備えられる空気清浄機により行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【0086】
空気清浄機11は、図9に示されるステップS201からS206までを実行する。
【0087】
ステップS201からS203までにおいては、図8に示されるステップS101からS103までにおいて行われる処理と同様の処理がそれぞれ行われる。ステップS203において匂い成分の検知量が第1の基準量以上であると判定された場合は、ステップS206が実行される。ステップS203において匂い成分の検知量が第1の基準量以上でないと判定された場合は、ステップS201が実行される。
【0088】
ステップS206においては、制御部118が、第2のセンサ113により得られた周辺の状況の検知結果が条件を満たすか否かを判定する。周辺の状況の検知結果が条件を満たすと判定された場合は、ステップS204が実行される。周辺の状況の検知結果が条件を満たさないと判定された場合は、ステップS201が実行される。
【0089】
条件は、周辺に人が居ない場合又は周辺に人が居るが周辺で人が動いていない場合に周辺の状況の検知結果が当該条件を満たすように設定される。例えば、周辺の状況の検知結果が周辺の空気に含まれるホコリの検知量である場合は、設定される条件は、ホコリの検知量が設定された量以下であるという条件である。設定される条件をホコリの検知量が設定された量以下であるという条件にすることができるのは、周辺に人が居ない場合又は周辺に人が居るが周辺で人が動いていない場合は、ホコリの検知量が小さくなり、周辺で人が動いている場合は、ホコリが舞い上げられてホコリの検知量が大きくなるためである。周辺の状況の検知結果が周辺に人が居るか否かを示す検知結果である場合は、設定される条件は、当該検知結果が周辺に人が居ないことを示しているという条件である。周辺の状況の検知結果が周辺で人が動いているか否かを示す検知結果である場合は、設定される条件は、当該検知結果が周辺で人が動いていないことを示しているという条件である。
【0090】
ステップS204においては、図8に示されるステップS104と同様に、制御部118が、計測している時間が設定された時間以上であるか否かを判定する。計測している時間が設定された時間以上であると判定された場合は、ステップS205が実行される。計測している時間が設定された時間以上でないと判定された場合は、ステップS203が実行される。
【0091】
ステップS205においては、図8に示されるステップS105と同様に、制御部118が、通信部117に第1の通知61を送信させる。
【0092】
ステップS201からS206までにより、制御部118は、匂い成分の検知量が第1の基準量以上となり、匂い成分の検知量が設定された長さを有する期間に渡って第1の基準量以上である場合に、通信部117に第1の通知61を送信させる。ただし、制御部118は、当該期間における周辺の状況の検知結果に基づいて、通信部117に第1の通知61を送信させるか否かを判定し、周辺の状況の検知結果が条件を満たす場合に、通信部117に第1の通知61を送信させる。これにより、制御部118は、匂い成分の検知量が第1の基準量以上であり、周辺に人が居ない又は周辺に人が居ても周辺で人が動いておらずユーザ31が危険状態51である可能性が高い場合に、通信部117に第1の通知61を送信させる。しかし、制御部118は、匂い成分の検知量が第1の基準量以上であるが、周辺に人が居る又は周辺で人が動いておりユーザ31が危険状態51である可能性が低い場合に、通信部117に第1の通知61を送信させない。これにより、ユーザ31が危険状態51である可能性が低い場合に第1の通知61が送信されることを抑制することができる。
【0093】
3 第3実施形態
以下では、第3実施形態が第2実施形態と相違する点が説明される。説明されない点については、第2実施形態において採用される構成と同様の構成が第3実施形態においても採用される。
【0094】
図10及び図11は、第3実施形態の通知システムに備えられる空気清浄機により行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【0095】
空気清浄機11は、図10及び図11に示されるステップS301からS309までを実行する。
【0096】
ステップS301からS304まで及びS306においては、図9に示されるステップS201からS204まで及びS206において行われる処理と同様の処理がそれぞれ行われる。ステップS304において計測している時間が設定された時間以上であると判定された場合は、ステップS307が実行される。ステップS304において計測している時間が設定された時間以上でないと判定された場合は、ステップS303が実行される。
【0097】
ステップS307においては、制御部118が、報知部116にアナウンスを行わせる指示を生成する。これにより、報知部116は、生成された指示にしたがって音又は音声によりアナウンスを行う。行わせるアナウンスは、ユーザ31が安全状態52である場合に当該アナウンスに対する反応を行うことを促す声掛けである。
【0098】
続くステップS308においては、制御部118が、行わせたアナウンスに対するユーザ31の反応が存在することを示す情報を得たか否かを判定する。当該情報が得られたと判定された場合は、ステップS309が実行される。当該情報が得られなかったと判定された場合は、ステップS305が実行される。当該情報は、操作部115によりユーザ31の操作が受け付けられたことを示す情報、第2のセンサ113により周辺で人が動いていることを示す検知結果が得られたことを示す情報等である。
【0099】
ステップS309においては、制御部118は、通信部117に第2の通知62を送信させる。
【0100】
ステップS305においては、図9に示されるステップS205と同様に、制御部118が、通信部117に第1の通知61を送信させる。
【0101】
ステップS307により、制御部118は、周辺の状況の検知結果が条件を満たす場合に、空気清浄機11にアナウンスを行わせる指示を生成する。
【0102】
また、ステップS308及びS309により、制御部118は、行わせたアナウンスに対するユーザの反応が存在することを示す情報を得た場合に、通信部117に、第1の報知71の注意喚起力より低い注意喚起力しか有しない第2の報知72を見守り者端末14に行わせる第2の通知62を送信させる。これにより、ユーザ31が安全状態52であるがユーザ31が危険状態51であるか否かを判定しなければならない状況が発生したことを見守り者32に知らせることができる。
【0103】
4 第4実施形態
以下では、第4実施形態が第1実施形態と相違する点が説明される。説明されない点については、第1実施形態において採用される構成と同様の構成が第4実施形態においても採用される。
【0104】
図12は、第4実施形態の通知システムに備えられる空気清浄機により行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【0105】
空気清浄機11は、図12に示されるステップS401からS405まで及びS410を実行する。
【0106】
ステップS401からS404までにおいては、図8に示されるステップS101からS104までにおいて行われる処理と同様の処理がそれぞれ行われる。ステップS404において計測している時間が設定された時間以上であると判定された場合は、ステップS410が実行される。ステップS403において計測している時間が設定された時間以上でないと判定された場合は、ステップS403が実行される。
【0107】
ステップS410においては、制御部118が、設定された長さを有する期間に第1のセンサ112により得られる匂い成分の検知量が第2の基準量以上となったか否かを判定する。第2の基準量は、第1の基準より大きい。匂い成分の検知量が第2の基準量以上となったと判定された場合は、ステップS405が実行される。匂い成分の検知量が第2の基準量以上となっていないと判定された場合は、ステップS401が実行される。
【0108】
ステップS405においては、図8に示されるステップS105と同様に、制御部118が、通信部117に第1の通知61を送信させる。
【0109】
ステップS401からS405まで及びS410によれば、制御部118は、匂い成分の検知量が第1の基準量以上となり、匂い成分の検知量が設定された長さを有する期間に渡って第1の基準量以上であり、当該期間に匂い成分の検知量が第2の基準量以上となった場合に、通信部117に第1の通知61を送信させる。これにより、匂い成分の検知量が大きくなりユーザ31が危険状態51である可能性が特に高い場合に、第1の通知61を送信することができる。
【0110】
5 第5実施形態
以下では、第5実施形態が第2実施形態と相違する点が説明される。説明されない点については、第2実施形態において採用される構成と同様の構成が第5実施形態においても採用される。
【0111】
図13及び図14は、第5実施形態の通知システムに備えられる空気清浄機により行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【0112】
空気清浄機11は、図13及び図14に示されるステップS501からS506まで、S511及びS512を実行する。
【0113】
ステップS501からS504まで及びS506においては、図9に示されるステップS201からS204まで及びS206において行われる処理と同様の処理がそれぞれ行われる。ステップS504において計測している時間が設定された時間以上であると判定された場合は、ステップS511が実行される。ステップS504において計測している時間が設定された時間以上でないと判定された場合は、ステップS503が実行される。
【0114】
ステップS511においては、制御部118が、明るさセンサ114により検知された明るさが基準以下であるか否かを判定する。明るさが基準以下であると判定された場合は、ステップS512が実行される。明るさが基準以下でないと判定された場合は、ステップS505が実行される。
【0115】
ステップS512においては、制御部118が、時刻が設定された時間帯に属するか否かを判定する。設定される時間帯は、夜間の時間帯である。時刻が設定された時間帯に属すると判定された場合は、処理が終了する。時刻が設定された時間帯に属さないと判定された場合は、ステップS505が実行される。
【0116】
ステップS505においては、図9に図示されるステップS205と同様に、制御部118が、通信部117に第1の通知61を送信させる。
【0117】
ステップS511及びS512により、制御部118は、明るさが基準以下であり、時刻が夜間の設定された時間帯に属する場合に、通信部117に第1の通知61を送信させない。これにより、ユーザ31と同居する家族がおり昼間にユーザ31が危険状態51であるか否かを知ることができる場合に、周辺に人が居ない又は周辺で人が就寝中でありユーザ31が危険状態51である可能性が低いときに第1の通知61が送信されることを抑制することができる。
【0118】
本開示は、上記実施の形態に限定されるものではなく、上記実施の形態で示した構成と実質的に同一の構成、同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成で置き換えてもよい。
【符号の説明】
【0119】
1 通知システム、11 空気清浄機、12 サーバ、13 ユーザ端末、14 見守り者端末、31 ユーザ、32 見守り者、41 部屋、51 危険状態、52 安全状態、61 第1の通知、62 第2の通知、71 第1の報知、72 第2の報知、75 第1の報知画面、76 第2の報知画面、81 第1のメッセージ、82 第2のメッセージ、91 第1の文字列、92 感嘆符、101 第2の文字列、111 空気清浄部、112 第1のセンサ、113 第2のセンサ、114 明るさセンサ、115 操作部、116 報知部、117 通信部、118 制御部、121 検知装置、122 通知制御装置、131 プロセッサ、132 メモリ、133 ストレージ、134 通信部、141 端末、151 プロセッサ、152 メモリ、153 ストレージ、154 操作部、155 報知部、156 通信部
図1
図2
図3
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図5
図6
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図8
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図10
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