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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023157905
(43)【公開日】2023-10-26
(54)【発明の名称】情報管理サーバ及びシステム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/16 20120101AFI20231019BHJP
【FI】
G06Q50/16 310
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023067358
(22)【出願日】2023-04-17
(31)【優先権主張番号】P 2022067389
(32)【優先日】2022-04-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】511206216
【氏名又は名称】西川 忠男
(74)【代理人】
【識別番号】100081673
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100141483
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 生吾
(72)【発明者】
【氏名】西川 忠男
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC28
(57)【要約】
【課題】土地に関する情報を管理するにあたり、土地を様々な用途で利用することを可能にして有効活用することを可能とする情報管理サーバ及びシステムを提供することを課題とする。
【解決手段】ユーザ端末と通信する通信手段と、管理対象になっている土地に関する情報である土地情報を取得する情報取得手段と、土地情報又はそれに関する情報である提供情報をユーザ端末に提供する提供手段と、ユーザ端末から、土地の利用の希望を受け付ける利用希望受付手段と、土地の利用を希望したユーザに該土地をどのように利用させるかに関する情報である利用形態情報を、該ユーザのユーザ端末に送信して提示する提示手段とを有し、利用希望受付手段は、土地の利用を希望するユーザのユーザ端末から、該土地を利用する目的又は用途と、該土地中で利用を希望する位置若しくは広さ又は区画との内の少なくとも1つに関する情報を取得する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
土地に関する情報を管理する情報管理システムであって、
ユーザの情報端末であるユーザ端末と、
情報管理サーバと、を備え、
前記情報管理サーバは、
前記ユーザ端末と通信する通信手段と、
自身又は自身とネットワークを介して接続された他のサーバに設けられた記憶装置から管理対象になっている土地に関する情報である土地情報を取得する情報取得手段と、
前記土地情報又はそれに関する情報である提供情報を前記ユーザ端末に送信して提供する提供手段と、
管理対象になっている土地の利用を希望するユーザのユーザ端末から、該土地の利用の希望を、利用希望情報として受け付ける利用希望受付手段と、
土地の利用を希望したユーザに該土地をどのように利用させるかに関する情報である利用形態情報を、該ユーザのユーザ端末に送信して提示する提示手段と、を有し、
前記利用希望情報には、土地の利用を希望するユーザのユーザ端末から、該土地を利用する目的又は用途と、該土地中で利用を希望する位置若しくは広さ又は区画との内の少なくとも1つに関する情報が含まれる
ことを特徴とする情報管理システム。
【請求項2】
前記情報管理サーバは、前記利用希望情報から前記利用形態情報を生成する生成手段を有する
請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項3】
前記記憶装置には、予め定めた所定の学習アルゴリズムによって、少なくとも前記利用希望情報と前記利用形態情報との関連性を学習させた結果に関する情報である学習データが記憶され、
前記生成手段は、前記記憶装置に記憶された前記学習データを利用して前記利用希望情報から前記利用形態情報を生成する
請求項2に記載の情報管理システム。
【請求項4】
前記生成手段は、利用する土地の広さ、位置若しくは状態と、利用する土地の周辺相場と、その土地を利用する時期、期間、曜日若しくは時間帯と、その土地における利用時間帯の天候との情報の少なくとも1つに基づいて、該土地の利用料に関する情報を導出ように構成され、
前記利用形態情報には、土地の利用料に関する情報が含まれる
請求項2に記載の情報管理システム。
【請求項5】
提供情報又は利用形態情報には、その土地を異なる期間で利用した場合の価格情報を比較可能な情報を含めた
請求項4に記載の情報管理システム。
【請求項6】
前記提示手段は、前記利用希望情報をそのまま前記利用形態情報として前記ユーザ端末に送信する
請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項7】
前記情報管理サーバは、ユーザの土地の利用状況に関する情報である利用状況情報を取得し、該ユーザの情報と関連付けして前記記憶装置に記憶する利用状況取得手段を有する
請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項8】
前記提供手段又は前記提示手段は、ユーザ端末に情報を送信するにあたり、該ユーザ端末のユーザに係る前記利用状況情報に応じた情報を送信するように構成された
請求項7に記載の情報管理システム。
【請求項9】
前記情報管理サーバは、前記利用形態情報を提示したユーザのユーザ端末から、該利用形態情報に係る土地の利用の申し込みを受け付けて前記記憶装置に記憶する利用申込受付手段を有する
請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項10】
前記情報管理サーバは、
前記ユーザが利用する土地を使用する利用者からの情報によって、該ユーザを識別するユーザ識別手段と、
前記ユーザ識別手段によって識別されたユーザが土地を使用させている利用者の利用状況を、該ユーザの利用状況情報として取得する利用情報状況取得手段と、を有する
請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項11】
前記利用希望受付手段は、同一の土地の少なくとも一部が重複する範囲につき、少なくとも一部が重複する時間帯で、複数のユーザからの利用希望を受け付けるように構成され、
前記提示手段は、同一の土地の少なくとも一部が重複する範囲につき、少なくとも一部が重複する時間帯で、複数のユーザが利用する内容の利用形態情報を提示するように構成された
請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項12】
前記情報管理サーバは、前記利用形態情報を提示した複数のユーザの夫々のユーザ端末から、該利用形態情報に係る土地の利用の申し込みを受け付けて前記記憶装置に記憶する利用申込受付手段を有する
請求項11に記載の情報管理システム。
【請求項13】
前記提供手段も、同一の土地の少なくとも一部が重複する範囲につき、少なくとも一部が重複する時間帯で、複数のユーザが共同して利用する内容の提供情報を前記ユーザ端末に提供するように構成された
請求項11に記載の情報管理システム。
【請求項14】
同一の土地の少なくとも一部が重複する範囲につき、少なくとも一部が重複する時間帯で、複数のユーザが共同して利用している状態において、複数のユーザ毎に、利用状況情報を取得し、該ユーザの情報と関連付けして前記記憶装置に記憶する利用状況取得手段を有する
請求項11に記載の情報管理システム。
【請求項15】
土地に関する情報を管理する情報管理サーバであって、
ユーザの情報端末であるユーザ端末と通信する通信手段と、
自身又は自身とネットワークを介して接続された他のサーバに設けられた記憶装置から管理対象になっている土地に関する情報である土地情報を取得する情報取得手段と、
前記土地情報又はそれに関する情報である提供情報を前記ユーザ端末に送信して提供する提供手段と、
管理対象になっている土地の利用を希望するユーザのユーザ端末から、該土地の利用の希望を、利用希望情報として受け付ける利用希望受付手段と、
土地の利用を希望したユーザに該土地をどのように利用させるかに関する情報である利用形態情報を、該ユーザのユーザ端末に送信して提示する提示手段とを有し、
前記利用希望情報には、土地の利用を希望するユーザのユーザ端末から、該土地を利用する目的又は用途と、該土地中で利用を希望する位置若しくは広さ又は区画との内の少なくとも1つに関する情報が含まれる
ことを特徴とする情報管理サーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、土地に関する情報を管理する情報管理サーバ及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
土地の有効に活用することを目的として土地に関する情報を管理する種々の情報管理サーバ及びシステムが従来公知である。例えば、区間の設定されていない土地の満車の有無の管理を行う情報管理サーバ及びシステムが公知になっている(例えば、特許文献1を参照。)。
【0003】
このようなサーバ及びシステムによれば、整備されていない空き地のような土地を駐車場として活用することが可能になる。
しかし、その一方で、土地の利用の用途が駐車場に限定され、その利用を募る対象者希望する者も自動車を利用している者に限定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-038461号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、土地に関する情報を管理するにあたり、土地を様々な用途で利用することを可能にして有効活用することを可能とする情報管理サーバ及びシステムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明の情報管理システムは、土地に関する情報を管理する情報管理システムであって、ユーザの情報端末であるユーザ端末と、情報管理サーバと、を備え、前記情報管理サーバは、前記ユーザ端末と通信する通信手段と、自身又は自身とネットワークを介して接続された他のサーバに設けられた記憶装置から管理対象になっている土地に関する情報である土地情報を取得する情報取得手段と、前記土地情報又はそれに関する情報である提供情報を前記ユーザ端末に送信して提供する提供手段と、管理対象になっている土地の利用を希望するユーザのユーザ端末から、該土地の利用の希望を、利用希望情報として受け付ける利用希望受付手段と、土地の利用を希望したユーザに該土地をどのように利用させるかに関する情報である利用形態情報を、該ユーザのユーザ端末に送信して提示する提示手段とを有し、前記利用希望情報には、土地の利用を希望するユーザのユーザ端末から、該土地を利用する目的又は用途と、該土地中で利用を希望する位置若しくは広さ又は区画との内の少なくとも1つに関する情報が含まれることを特徴とする。
【0007】
前記情報管理サーバは、前記利用希望情報から前記利用形態情報を生成する生成手段を有するものとしてもよい。
【0008】
前記記憶装置には、予め定めた所定の学習アルゴリズムによって、少なくとも前記利用希望情報と前記利用形態情報との関連性を学習させた結果に関する情報である学習データが記憶され、前記生成手段は、前記記憶装置に記憶された前記学習データを利用して前記利用希望情報から前記利用形態情報を生成するものとしてもよい。
【0009】
前記生成手段は、利用する土地の広さ、位置若しくは状態と、利用する土地の周辺相場と、その土地を利用する時期、期間、曜日若しくは時間帯と、その土地における利用時間帯の天候との情報の少なくとも1つに基づいて、該土地の利用料に関する情報を導出ように構成され、前記利用形態情報には、土地の利用料に関する情報が含まれるように構成されたものとしてもよい。
【0010】
提供情報又は利用形態情報には、その土地を異なる期間で利用した場合の価格情報を比較可能な情報を含めたものとしてもよい。
【0011】
前記提示手段は、前記利用希望情報をそのまま前記利用形態情報として前記ユーザ端末に送信するものとしてもよい。
【0012】
前記情報管理サーバは、ユーザの土地の利用状況に関する情報である利用状況情報を取得し、該ユーザの情報と関連付けして前記記憶装置に記憶する利用状況取得手段を有するものとしてもよい。
【0013】
前記提供手段又は前記提示手段は、ユーザ端末に情報を送信するにあたり、該ユーザ端末のユーザに係る前記利用状況情報に応じた情報を送信するように構成されたものとしてもよい。
【0014】
前記情報管理サーバは、前記利用形態情報を提示したユーザのユーザ端末から、該利用形態情報に係る土地の利用の申し込みを受け付けて前記記憶装置に記憶する利用申込受付手段を有するものとしてもよい。
【0015】
前記情報管理サーバは、前記ユーザが利用する土地を使用する利用者からの情報によって、該ユーザを識別するユーザ識別手段と、前記ユーザ識別手段によって識別されたユーザが土地を使用させている利用者の利用状況を、該ユーザの利用状況情報として取得する利用情報状況取得手段と、を有するものとしてもよい。
【0016】
前記利用希望受付手段は、同一の土地の少なくとも一部が重複する範囲につき、少なくとも一部が重複する時間帯で、複数のユーザからの利用希望を受け付けるように構成され、前記提示手段は、同一の土地の少なくとも一部が重複する範囲につき、少なくとも一部が重複する時間帯で、複数のユーザが利用する内容の利用形態情報を提示するように構成されたものとしてもよい。
【0017】
前記情報管理サーバは、前記利用形態情報を提示した複数のユーザの夫々のユーザ端末から、該利用形態情報に係る土地の利用の申し込みを受け付けて前記記憶装置に記憶する利用申込受付手段を有するものとしてもよい。
【0018】
前記提供手段も、同一の土地の少なくとも一部が重複する範囲につき、少なくとも一部が重複する時間帯で、複数のユーザが共同して利用する内容の提供情報を前記ユーザ端末に提供するように構成されたものとしてもよい。
【0019】
同一の土地の少なくとも一部が重複する範囲につき、少なくとも一部が重複する時間帯で、複数のユーザが共同して利用している状態において、複数のユーザ毎に、利用状況情報を取得し、該ユーザの情報と関連付けして前記記憶装置に記憶する利用状況取得手段を有するものとしてもよい。
【0020】
一方、本発明の情報管理サーバは、土地に関する情報を管理する情報管理サーバであって、ユーザの情報端末であるユーザ端末と通信する通信手段と、自身又は自身とネットワークを介して接続された他のサーバに設けられた記憶装置から管理対象になっている土地に関する情報である土地情報を取得する情報取得手段と、前記土地情報又はそれに関する情報である提供情報を前記ユーザ端末に送信して提供する提供手段と、管理対象になっている土地の利用を希望するユーザのユーザ端末から、該土地の利用の希望を、利用希望情報として受け付ける利用希望受付手段と、土地の利用を希望したユーザに該土地をどのように利用させるかに関する情報である利用形態情報を、該ユーザのユーザ端末に送信して提示する提示手段とを有し、前記利用希望情報には、土地の利用を希望するユーザのユーザ端末から、該土地を利用する目的又は用途と、該土地中で利用を希望する位置若しくは広さ又は区画との内の少なくとも1つに関する情報が含まれることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明に構成によれば、ユーザからの土地の利用の希望を受け付ける際、該土地を利用する目的又は用途と、該土地中で利用を希望する位置若しくは広さ又は区画との内の少なくとも1つに関する情報も併せて取得される。この情報は土地の様々な利用形態に対応可能な情報であるため、その利用が特定の用途に限定されることはなく、その土地の有効活用が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明を適用した情報管理システムの概略図である。
図2図1に示す情報管理システムによる被管理土地の管理及び利用の形態を説明する説明図である。
図3】情報管理サーバの構成を示すブロック図である。
図4】記憶装置のデータ構造を説明する説明図である。
図5】管理側端末の構成を示すブロック図である。
図6】管理側ユーザ端末の構成を示すブロック図である。
図7】一般ユーザ端末の構成を示すブロック図である。
図8】被管理土地の利用希望から利用申込に至る一連の処理の手順を示すフロー図である。
図9】本発明の他の実施形態に係る情報管理システムの概略図である。
図10】他の実施形態に係る情報管理サーバの構成を示すブロック図である。
図11】他の実施形態に係る管理側端末の構成を示すブロック図である。
図12】他の実施形態に係る一般ユーザ端末の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1は本発明を適用した情報管理システムの概略図である。同図に示す情報管理システムは、点在する空き地等の土地や常時又は定期的に未使用になる土地を有効に活用することを目的として該土地に関する情報を管理する情報管理サーバ10と、該情報管理サーバ10がその情報を管理する対象になった土地である被管理土地L(図3参照)側に設置された情報端末である管理側端末20と、土地の管理を依頼する側のユーザである管理側ユーザの情報端末である管理側ユーザ端末30と、被管理土地Lの利用を希望するユーザである一般ユーザの情報端末である一般ユーザ端末(ユーザ端末)40と、を備えている。
【0024】
情報管理サーバ10と、それぞれの情報端末20,30,40とはインターネット等のグローバルなネットワーク50を介して、互いに通信可能に接続されている。なお、この情報管理システムによって管理される各種の情報は、情報管理サーバ10自体の記憶装置12(図3参照)に記憶させておいてもよいが、情報管理サーバ10とネットワーク50を介して相互通信可能な別のサーバであるデータサーバ60の記憶装置(図示しない)に、その一部又は全部を記憶させてもよい。
【0025】
そして、所有や占有等の権限により自己の裁量で自由に使用できる土地の管理を、その時点又は将来的に希望する者は、自己の情報端末によって、自身が管理側ユーザになるように情報管理サーバ10に要求する管理側ユーザ登録処理を行う。これに対して、情報管理サーバ10は、その者からの管理側ユーザ登録の要求を受け付け、その情報自体又はそれをアレンジした情報を、管理側ユーザ情報として、自身の記憶装置12に記憶するか、或いはデータサーバ60の記憶装置に記憶させる管理側ユーザ登録処理を実行し、その者の管理側ユーザとして追加する。このようして、土地の管理を希望する者が管理側ユーザとして逐次登録(追加)されていく。
【0026】
続いて、管理側ユーザは、自身の管理側ユーザ端末20によって、上述した土地の管理を情報管理サーバ10に申し込む管理申込処理を行う。これに対して、情報管理サーバ10は、管理側ユーザ端末20からの土地の管理申込を受け付け、その情報を土地情報として自身の記憶装置12に記憶するか、或いはデータサーバ60に記憶装置に記憶させる管理申込受付処理を実行する。このようして、本情報管理システム上で管理される被管理土地Lが随時追加されていく。なお、一人の管理側ユーザが複数の土地の管理を依頼することも勿論可能である。
【0027】
一方、被管理土地Lの利用を希望する者は、まず、自身が一般ユーザになるように、自己の情報端末によって情報管理サーバ10に要求する一般ユーザ登録要求処理(ユーザ登録要求処理)を行う。これに対して、情報管理サーバ10は、その者からの一般ユーザ登録の要求を受け付け、その情報自体又はそれをアレンジした情報を、一般ユーザ情報として、自身の記憶装置12に記憶するか、或いはデータサーバ60の記憶装置に記憶させる一般ユーザ登録処理(ユーザ登録処理)を実行し、その者を一般ユーザとして追加する。このようして、土地の利用を希望する者が一般ユーザとして逐次登録(追加)されていく。
【0028】
続いて、情報管理サーバ10は、自身の記憶装置12又はデータサーバ60の記憶装置に記憶された一又は複数の被管理土地Lに係る土地情報を取得する情報取得処理を実行し、その後、土地情報それ自体又はそれに関連する提供情報を一般ユーザ端末40に提供する提供処理を実行する。ちなみに、情報管理サーバ10による提供処理は、一般ユーザ端末40による一般ユーザの検索や要求等に応じて、適宜実行する。また、提供情報と土地情報とは、その内容を完全に一致させてもよいが、一般ユーザが知る必要が無い情報を土地情報から省いた状態を提供情報としてもよい。また、一般ユーザが土地情報の提供を受ける際、該一般ユーザ側で希望する要件を特定し、土地情報を受ける被管理土地Lを限定し、利用を希望する土地を一般ユーザが検索し易いようにしてもよい。
【0029】
一又は複数の被管理土地Lに係る提供情報の提供を受けた被管理ユーザは、その中から利用を希望する土地が見つけた場合、自身の一般ユーザ端末40によって、該土地の利用を希望する旨を情報管理サーバ10に送信する利用希望処理を行う。
【0030】
これに対して、情報管理サーバ10は、一般側ユーザ端末40からの土地の利用希望を受け付け、その情報を利用希望情報として該情報を自身の記憶装置12に記憶するか、或いはデータサーバ60の記憶装置に記憶させる利用希望受付処理を実行する。
【0031】
利用希望受付処理を実行した情報管理サーバ10は、その後、一般ユーザが利用を希望している土地に関し、その土地を該一般ユーザにどのように利用させるかに関する情報である利用形態情報を、該一般ユーザの一般ユーザ端末40に送信して提示する提示処理を実行する。ちなみに、利用形態情報は、それに対応する利用希望情報と完全に一致させてもよいが、その情報から各種のアレンジを行ってもよい。この詳細は後述する。
【0032】
これに対して、一般ユーザ端末40は、情報管理サーバ10から送信されてくる利用形態情報を取得する利用形態取得処理を実行する。利用形態取得処理によって取得された一般ユーザ端末40の一般ユーザは、該利用形態情報の内容を確認し、その後、該利用形態情報に係る土地を、該利用形態情報に係る形態で利用することを決めた場合、自身の一般ユーザ端末40によって、その土地の利用を申し込む利用申込処理を情報管理サーバ10に対して行う。
【0033】
これに対して、情報管理サーバ10は、一般側ユーザ端末40からの土地の利用申込を受け付け、その情報を利用申込情報として該情報を自身の記憶装置12に記憶するか、或いはデータサーバ60の記憶装置に記憶させる利用申込受付処理を実行する。
【0034】
図2図1に示す情報管理システムによる被管理土地の管理及び利用の形態を説明する説明図である。1台分の駐車スペースで区画されていない未整備の土地を被管理土地Lとすることが可能である。この被管理土地L側には上述した管理側端末20が設置されている。また、この被管理土地L側には、その利用状況を確認する利用状況検出手段の一種である一又は複数(図示する例では2つ)のカメラ26(図5参照)と、その利用の補助を一般ユーザ等に対して行う報知手段の一種である一又は複数(図示する例では12個)のLED27(図5参照)とが設けられている。ちなみに、本例では、カメラ26及びLED27は、管理側端末20に接続され、その一部を構成している。
【0035】
管理側端末20は、その被管理土地Lに係る利用申込情報又はそれに関連する情報を、該利用申込情報に係る一般ユーザが該被管理土地Lを利用しようとするタイミング若しくはそれ以前のタイミングで情報管理サーバ10から取得し、該利用申込情報に即した利用を、該一般ユーザに対して案内する利用案内処理を実行する。
【0036】
一方、管理側端末20は、カメラ26等によって検出された利用状況に関する情報である利用状況情報を、自身の記憶装置22(図5参照)に逐次記憶して蓄積させる利用状況収集処理と、該利用状況情報を所定のタイミング(例えば、検出毎又は所定時間の経過毎)に、情報管理サーバ10に送信して提供する利用状況提供処理とを実行する。これに対して、情報管理サーバ10は、送信されてきた利用状況情報を取得して自身の記憶装置12又はデータサーバ60の記憶する利用状況取得処理を実行する。ちなみに、利用状況情報には、その利用状況の確認対象になっている一般ユーザを、情報管理サーバ10が特定するための情報も含まれている。
【0037】
続いて、図示する例に基づいて利用案内処理の具体例について説明すると、この被管理土地Lには、複数のLED27が、その全体に亘って所定間隔毎に満遍なく縦横に並列配置され、上述した利用案内処理に係る案内の対象になっている一般ユーザに利用させることになっている区画(言い換えると、利用させる位置及びその範囲)に設置された一又は複数の全てのLED27を点灯若しくは点滅させることによって、その案内を行う。
【0038】
例えば、ある一般ユーザが区画Aを利用する予定になっている場合、該区画A内に設置される全てのLED27である一のLED27を点灯又は点滅させることによって、この被管理土地Lの中で利用可能は箇所及びその範囲を該一般ユーザに報知して案内する。また、ある一般ユーザが区画Bを利用する予定になっている場合、該区画B内に設置される全てのLED27である計4つのLED27を点灯又は点滅させることによって、この被管理土地Lの中で利用可能は箇所及びその範囲を該一般ユーザに報知して案内する。
【0039】
なお、利用案内処理は、このような形態に限定されるものではなく、スピーカ等を用い、音声ガイダンスによって実現してもよいし、案内対象になっている一般ユーザの一般ユーザ端末40にその案内を表示させてもよい。
【0040】
ちなみに、その案内の対象になっている一般ユーザの一般ユーザ端末40から管理側端末20への直接的な指示や、該一般ユーザ端末40から情報管理サーバ10を経由した管理側端末20への指示等によって利用案内処理を実行してもよいし、或いは、該一般ユーザがその被管理土地L又はその近くに到着したことを、その一般ユーザ端末40によって検出し、その検出結果に関する情報を利用して、利用案内処理を実行してもよい。
【0041】
次に、図3乃至8に基づき、土地を有効活用することを目的として上述の一連の情報処理を実現させるための各サーバ10,60及び各情報端末20,30,40の構成について説明する。
【0042】
図3は情報管理サーバの構成を示すブロック図である。情報管理サーバ10は、AT互換機等のコンピュータであり、CPU及びRAM等から構成され且つプログラム実行によって各種の機能(手段)を実装可能な制御部11と、RAMとSSD又はHDDとを含む記憶装置12と、ネットワーク50を介した通信を可能とする有線又は無線の通信インターフェース13と、情報を入力するキーボードやマウスやタッチパネル等の入力インターフェース14と、情報を出力するモニタやプリンターやスピーカ等の出力インターフェース15と備えている。
【0043】
制御部11には、少なくとも、通信インターフェース13によるネットワーク50経由での管理側ユーザ端末30との通信によって上述した管理側ユーザ登録処理を実行する管理側ユーザ登録手段11aと、通信インターフェース13によるネットワーク50経由での管理側ユーザ端末30との通信によって上述した管理申込受付処理を実行する管理申込受付手段11bと、通信インターフェース13によるネットワーク50経由での一般ユーザ端末40との通信によって上述した一般ユーザ登録処理を実行する一般ユーザ登録手段11cと、上述した情報取得処理を実行する情報取得手段11dと、通信インターフェース13によるネットワーク50経由での一般ユーザ端末40との通信によって上述した提供処理を実行する提供手段11eと、通信インターフェース13によるネットワーク50経由での一般ユーザ端末40との通信によって上述した利用希望受付処理を実行する利用希望受付手段11fと、利用希望受付処理によって受け付けた利用希望に対応した利用形態情報を、その利用希望に係る利用希望情報に基づいて生成する生成処理を行う生成手段11gと、通信インターフェース13によるネットワーク50経由での一般ユーザ端末40との通信によって上述した提示処理を実行する提示手段11hと、通信インターフェース13によるネットワーク50経由での一般ユーザ端末40との通信によって上述した利用申込受付処理を実行する利用申込受付手段11iと、通信インターフェース13によるネットワーク50経由での管理側端末20等との通信によって上述した利用状況取得処理を実行する利用状況取得手段11j等と、が設けられている。
【0044】
管理側ユーザ登録処理によって情報管理サーバ10又はデータサーバ60の記憶装置12に記憶される管理側ユーザ情報には、個々の管理側ユーザを特定する情報及び認証する情報が含まれ、例えば、個々の管理側ユーザの氏名、住所、連絡先、ID及びパスワード等の情報が含まれる。
【0045】
管理申込受付処理によって情報管理サーバ10又はデータサーバ60の記憶装置12に記憶される土地情報には、個々の被管理土地を識別するための情報と、その利用形態を定めるために必要な情報と、が含まれている。
【0046】
例えば、被管理土地を識別するための情報として、その住所等の情報を含める。一方、被管理土地の利用形態を定めるために必要な情報として、その土地の面積の情報、その土地が区画されているか否かに関する情報その他その土地の状態を示す情報、その土地の利用可能な用途に関する情報と、その土地の利用に必要な費用に関する情報(価格情報)等を含める。
【0047】
被管理土地の価格情報は、その管理を依頼した管理側ユーザが自由に設定することも可能であり、その場合には、この価格情報を、利用する広さや時間の単価が分かる状態で、その被管理土地に係る土地情報に含めることが望ましい。一方、管理側ユーザが被管理土地の価格情報を設定する際、所定の基準に関する情報である価格基準情報を参照するようにしてもよく、この場合、価格基準情報は、被管理土地毎に異ならせる必要のないデータになるため、土地情報とは区別して情報管理サーバ10又はデータサーバ60の記憶装置12に別途記憶してもよい。
【0048】
ただし、管理側ユーザ毎に異なる価格基準情報を用いることも可能であり、この場合には、個々の管理側ユーザに係る管理側ユーザ情報に上述した価格基準情報を含める。また、被管理土地毎に異なる価格基準情報を用いることも可能であり、この場合には、個々の被管理土地に係る土地情報に上述した価格基準情報を含める。
【0049】
なお、価格基準情報を上述のように活用する場合、土地情報に価格情報それ自体を含めることは勿論必須ではない。この場合、ある被管理土地の利用を希望している一般ユーザがその利用の対価として実際に支払う必要がある料金である利用料金を、上述の生成処理の段階で、価格基準情報に基づいて算出し、その利用料金に関する情報を利用形態情報に含める。
【0050】
この価格基準情報には、例えば、単位時間(例えば、1分)又は/及び単位面積(例えば、1平方メートル)当たりの利用価格に関する情報を含めてもよく、さらには、このような価格に関する情報を、その利用の時間帯毎、曜日毎又は/及び状態毎に整理した情報等を含めてもよい。また、利用の日時や時間帯の情報を利用すれば、被管理土地を利用している最中の天候も予測可能になるが、その天候に応じて利用価格の情報を、価格基準情報に含めてもよい。
【0051】
なお、個々の一般ユーザの過去の被管理土地における利用状況に応じて、一般ユーザ毎に利用料金を変動させてもよく、その場合、価格基準情報には、利用状況に応じて、どの程度、利用価格を変更されるのかに関する基準の情報を含めることになる。
【0052】
また、被管理土地でない土地も含めた様々な土地の利用価格に関する情報を検出して逐次収集し、その収集した情報を地域や立地や広さ等の条件に応じて適宜整理し、その整理された情報を利用することによって、情報管理サーバ10又はデータサーバ60の記憶装置12に記憶している価格基準情報を随時更新する価格情報収集処理を行ってもよい。この場合、価格情報収集処理を行う価格情報収集手段11kを制御部11に設ける。
【0053】
なお、利用状況に応じて一般ユーザ毎に変化させる情報は、被管理土地の価格に関する情報に限定する必要はなく、利用形態情報の全体を、個々の一般ユーザの過去の被管理土地における利用状況に応じて変化させてもよい。これよって、被管理土地を利用する際の費用も含め、マナーの良い一般ユーザと、マナーの悪い一般ユーザとを区別して、利用形態状態を提示することが可能になり、メリットが大きい。
【0054】
提供処理によって提供される提供情報には、上述した通り、土地情報又はそれに関連する情報を含めるが、この際、一の土地情報ではなく、複数の土地情報をまとめて提供してもよく、さらには、提供情報に係る被管理土地について比較対象になる他の被管理土地の土地情報の一部又は全部や、被管理土地ではない土地に関する情報を、該提供情報に含め、その提供情報を提供する一般ユーザが判断し易いようにしてもよい。
【0055】
ちなみに、提供情報に含める情報は、地域や立地毎に基準となる情報が含まれた価格基準情報から取得してもよいが、その都度、ネットワーク50を介して、不動産関連の情報が記憶された図示しないサーバから取得してもよい。
【0056】
なお、個々の一般ユーザの利用状況に応じて含める情報を変更する処理について説明したが、この提供情報も同様の処理を行い、利用状況に応じてその内容を適宜変更させることも可能である。
【0057】
利用希望受付処理によって情報管理サーバ10又はデータサーバ60の記憶装置12に記憶される利用希望情報には、利用を希望する被管理土地と、その利用を希望する日時や時間帯や曜日とを含めるとともに、その他、その利用の目的や用途と、その被管理土地の中で利用を希望する位置若しくは広さ(言い換えると、範囲)又は区画とのうちの少なくとも一つ(本例では、全て)が含まれている。
【0058】
提示処理によって対象の一般ユーザ端末40に提供され且つ情報管理サーバ10又はデータサーバ60の記憶装置12に記憶される利用形態情報は、図2に示すような利用形態を一般ユーザが明確に理解できる程度に具体的な内容にする必要がある。例えば、その一般ユーザが利用を希望した被管理土地自体を特定する情報と、その一般ユーザが被管理土地の中で利用することができる位置若しくは広さ、或いは区画を特定する情報と、その一般ユーザが該被管理土地を利用する日時や時間帯や曜日を特定する情報と、その一般ユーザが該被管理土地を利用する用途を特定する情報等と、該被管理土地に係る上述の価格情報等と、を含める。
【0059】
すなわち、上述した利用希望情報には、利用形態情報を直接的又は間接的に導出可能な情報を含めるか、或いは利用形態情報に含まれる情報自体を含める。例えば、被管理土地の用途は、被管理土地を利用する目的等から導出することが可能である。この趣旨に合致した情報であれば、上述の種類以外の各種の情報を利用希望情報に含めることは勿論可能である。
【0060】
ところで、生成処理によって利用希望情報から利用形態情報が生成されるが、利用希望情報の中に利用形態情報を全て含めれば、生成処理は不要になるため、生成手段11gを省略することが可能になる。
【0061】
一方、生成手段11gは、生成処理の一部の処理として、利用希望情報に対応した利用形態情報に係る利用料金それ自体の価格やその単価を導出するにあっては、その利用を希望している被管理土地の立地や、該被管理土地中で利用を希望している位置若しくは広さや、該被管理土地の周辺の相場や、その利用の時期、期間、曜日若しくは時間帯や、その利用をしている間における該被管理土地の天候等の情報の全て又は一部を利用する。
【0062】
これによって、生成手段11gは、適切な利用料金それ自体の価格や単価の設定を行うことが可能になる。また、価格の導出の際、上述した価格基準情報を参照すれば、より適切な価格設定を行うことが可能になる。ちなみに、周辺相場等の必要な情報は、地域や立地毎に基準となる情報が含まれた価格基準情報から取得してもよいが、その都度、ネットワーク50を介して、不動産関連の情報が記憶された図示しないサーバから取得してもよい。
【0063】
なお、一般ユーザに提示する利用形態情報には、その生成元の利用希望情報から算出した本来の利用料金と比較可能な情報として、周辺の被管理土地を同程度の条件で利用した場合に発生する利用料金それ自体またはその単価や、同一の被管理土地を同程度の条件で異なる曜日や時間帯や期間に利用した場合の利用料金それ自体又はその単価の情報を含めてもよい。これらの情報の取得手段は、上述したものと同様である。
【0064】
一般ユーザは、提出手段11hから提供される利用形態情報を、自身の一般ユーザ端末40によって確認し、その全てについて承諾して利用申込処理を行うか、或いは、その一部の変更を希望し且つその他の内容を承諾して利用申込処理を行うことにより、その利用申込処理に係る利用申込情報を、情報管理サーバ10に送信する。ちなみに、一般ユーザは、利用形態情報を確認し、利用申込処理を断念することも勿論可能である。情報管理サーバ10は、その利用申込受付手段11iによって利用申込を受け付けた場合、該利用申込に係る利用申込情報を、自身の記憶装置12又はデータサーバ60の記憶装置に記憶する。
【0065】
ちなみに、このような一連の処理では、利用申込情報と、それに対応する利用形態情報とを比較することによって、生成処理により精度の度合いが評価可能であり、その評価の結果を、それ以降の正確な生成処理に利用することが可能である。
【0066】
すなわち、利用希望情報から利用形態情報を生成する生成処理の精度を向上させるため、ある利用希望情報に対して、どのような利用形態情報を提示すれば、その中でそのまま利用申込情報として採用される割合が高くなるか(言い換えると、利用希望情報と、それに対応する利用形態情報との関連性)を、予め定めた所定の学習アルゴリズムによって、これらの情報から学習する学習処理を実行するようにしてもよい。
【0067】
この場合、この学習処理を実行する学習手段11lを制御部11に設ける。この学習手段11lによる学習の結果に関する情報は、学習データとして情報管理サーバ10又はデータサーバ60の記憶装置12に記憶される。学習アルゴリズムは、機械学習用のアルゴリズムでもよいし、或いはディープラーニング用のアルゴリズムでもよい。ちなみに、この学習処理に用いるデータは、原則として、利用希望情報と、利用形態情報と、利用申込情報との3つであるが、利用希望情報と、利用申込情報との2つであってもよい。
【0068】
このような学習アルゴリズムの用いることにより、ある程度曖昧な利用希望情報からでも、正確な利用形態情報を提示することが可能になる。例えば、被管理土地の利用の用途や目的を利用希望情報として入力したのみで、該被管理土地の中で、その利用希望に適した位置や広さや区画を利用形態情報として提示することが可能になる。さらには、被管理土地を具体的に特定せずに、利用目的や用途や必要な広さ等のみを特定して利用を希望したような場合でも、被管理土地の特定や、その被管理土地での具体的な利用の形態に関する情報を、生成処理によって生成することが可能になる。
【0069】
記憶装置12及びデータサーバ60の記憶装置の一方又は両方には、前記管理側ユーザ情報を記憶する領域(管理側ユーザ情報記憶領域)である管理側ユーザデータテーブル12aと、前記土地情報を記憶する領域(土地情報記憶領域)である土地データテーブル12aと、前記一般ユーザ情報を記憶する領域(一般ユーザ情報記憶領域)である一般ユーザデータテーブル12cと、利用希望情報、利用形態情報、利用申込情報及び利用状況情報を含む利用情報を記憶する領域(利用情報記憶領域)である利用データテーブル12dと、が設けられている。
【0070】
なお、価格情報収集手段11kを制御部11に設ける場合、情報管理サーバ10又はデータサーバ60の記憶装置12にも価格情報を記憶する領域である価格情報記憶領域12eを設ける。また、学習手段11lを制御部11に設ける場合には、情報管理サーバ10又はデータサーバ60の記憶装置12に学習データを記憶する領域である学習データ記憶領域12fを設ける。
【0071】
図4は記憶装置のデータ構造を説明する説明図である。管理側ユーザデータテーブル12aにおける1つのレコードには、管理側ユーザ毎に個別に用意される1つの管理側ユーザ情報が記録され、その項目(フィールド)として、記録されたレコード同士(管理側ユーザ情報同士)を識別させる主キーである管理側ユーザIDが入力される「管理側ユーザID」と、レコードの対象になっている管理側ユーザの管理側ユーザ情報が入力される「管理側ユーザ情報」と、を有している。
【0072】
土地データテーブル12bにおける1つのレコードには、被管理土地毎に個別に用意される1つの土地情報が記憶され、その項目(フィールド)として、記録されたレコード同士(土地情報同士)を識別させる主キーである土地IDが入力される「土地ID」と、レコードの対象になっている被管理土地の管理を依頼した管理側ユーザの管理側ユーザIDが入力される「管理側ユーザID」と、該被管理土地の土地情報を入力される「土地情報」と、を有している。
【0073】
土地データテーブル12bは、管理側ユーザデータテーブル12aの主キーである管理側ユーザIDが入力される項目を有しているため、管理側ユーザデータテーブル12aと土地データテーブル12bとの間には、一対多のリレーションシップが構築される。このため、個々の土地情報は、該土地情報に係る被管理土地の管理を依頼した管理側ユーザの管理側ユーザ情報と関連付けされた状態で記憶されるが、一人の管理側ユーザの情報に、複数の被管理土地の情報を関連付けすることが可能になる。
【0074】
一般ユーザデータテーブル12cにおける1つのレコードには、一般ユーザ毎に個別に用意される1つの一般ユーザ情報が記録され、その項目(フィールド)として、記録されたレコード同士(一般ユーザ情報同士)を識別させる主キーである一般ユーザIDが入力される「一般ユーザID」と、レコードの対象になっている一般ユーザの一般ユーザ情報が入力される「一般ユーザ情報」と、を有している。
【0075】
利用データテーブル12dにおける1つのレコードには、被管理土地の1回の利用毎に個別に用意される1つの利用情報が記憶され、その項目(フィールド)として、記録されたレコード同士(利用情報同士)を識別させる主キーである利用IDが入力される「利用ID」と、レコードの対象になっている利用に係る被管理土地の土地IDが入力される「土地ID」と、該利用の主体となる一般ユーザの一般ユーザIDが入力される「一般ユーザID」と、該利用に先立って受信される利用希望情報が入力される「利用希望情報」と、該利用に先立って送信する利用形態情報が入力される「利用形態情報」と、該利用に係る利用申込情報が入力される「利用申込情報」と、該利用に係る利用状況情報が入力される「利用状況情報」と、を有している。
【0076】
利用データテーブル12dは、土地側テーブル12bの主キーである土地IDが入力される項目を有しているため、土地側データテーブル12bと利用データテーブル12dとの間には、一対多のリレーションシップが構築される。このため、個々の利用情報は、該利用情報に係る被管理土地の土地情報と関連付けされた状態で記憶されるが、一の土地情報に、複数の上述した利用情報を関連付けすることが可能になる。
【0077】
また、利用データテーブル12dは、一般ユーザテーブル12cの主キーである一般ユーザIDが入力される項目を有しているため、一般ユーザデータテーブル12cと利用データテーブル12dとの間には、一対多のリレーションシップが構築される。このため、個々の利用情報は、該利用情報に係る一般ユーザ情報と関連付けされた状態で記憶されるが、一人の一般ユーザ情報に、複数の上述した利用情報を関連付けすることが可能になる。
【0078】
図5は管理側端末の構成を示すブロック図である。管理側端末20は、AT互換機やスマホ等のコンピュータであり、CPU及びRAM等から構成され且つプログラム実行によって各種の機能(手段)を実装可能な制御部21と、RAMとSSD又はHDDとを含む記憶装置22と、ネットワーク50を介した通信を可能とする有線又は無線の通信インターフェース23と、情報を入力するキーボードやマウスやタッチパネル等の入力インターフェース24と、情報を出力するモニタやプリンターやスピーカ等の出力インターフェース25と、上述したカメラ26及びLED27と、を備えている。
【0079】
制御部21には、上述した利用案内処理を実行する利用案件手段21aと、上述した利用状況収集処理を実行する利用状況収集手段21bと、上述した利用状況提供処理を実行する利用状況提供手段21cと、が設けられている。
【0080】
図6は管理側ユーザ端末の構成を示すブロック図である。管理側ユーザ端末30は、AT互換機やスマホ等のコンピュータであり、CPU及びRAM等から構成され且つプログラム実行によって各種の機能(手段)を実装可能な制御部31と、RAMとSSD又はHDDとを含む記憶装置32と、ネットワーク50を介した通信を可能とする有線又は無線の通信インターフェース33と、情報を入力するキーボードやマウスやタッチパネル等の入力インターフェース34と、情報を出力するモニタやプリンターやスピーカ等の出力インターフェース35と、を備えている。
【0081】
この制御部31には、上述した管理申込処理を実行する管理申込手段31aが設けられている。
【0082】
図7は一般ユーザ端末の構成を示すブロック図である。一般ユーザ端末40は、AT互換機やスマホ等のコンピュータであり、CPU及びRAM等から構成され且つプログラム実行によって各種の機能(手段)を実装可能な制御部41と、RAMとSSD又はHDDとを含む記憶装置42と、ネットワーク50を介した通信を可能とする有線又は無線の通信インターフェース43と、情報を入力するキーボードやマウスやタッチパネル等の入力インターフェース44と、情報を出力するモニタやプリンターやスピーカ等の出力インターフェース45と、を備えている。
【0083】
制御部41には、上述した利用希望処理を実行する利用希望手段41aと、上述した利用形態取得処理を実行する利用形態取得手段21bと、上述した利用申込処理を実行する利用申込手段21cと、が設けられている。
【0084】
図8は被管理土地の利用希望から利用申込に至る一連の処理の手順を示すフロー図である。同図に示す通り、本情報管理システムを用い、土地に関する情報を管理する情報管理方法は、情報管理サーバ10から提供情報の提供を受けた一般ユーザの一般ユーザ端末40の利用希望手段41aが、利用希望処理を実行する工程(S101)と、情報管理サーバ10の利用希望受付手段11fが、上述した一般ユーザの一般ユーザ端末40からの利用希望を受け付け、その利用希望に係る利用希望情報を利用データテーブル12dに格納する利用希望受付処理を実行する工程(S102)と、情報管理サーバ10の生成手段11gが、利用希望情報から利用形態情報を生成する生成処理を実行する工程(S103)と、情報管理サーバ10の提示手段11hが、生成処理によって生成した利用形態情報を、上述した一般ユーザの一般ユーザ端末40に送信して提示する提示処理を実行する工程(S104)と、上述の一般ユーザの一般ユーザ端末40の利用形態取得手段41bが、情報管理サーバ10から送信されてくる利用形態情報を、該一般ユーザが確認できるように、取得する利用形態取得処理を実行する工程(S105)と、利用形態情報を確認した上述の一般ユーザの一般ユーザ端末40の利用申込手段41cが、利用形態情報に係る被管理土地の利用の申し込みを行う利用申込処理を実行する工程(S106)と、情報管理サーバ10の利用申込受付手段11iが、上述の一般ユーザの一般ユーザ端末40からの利用申込を受け付け、該利用申込に係る利用申込情報を利用データテーブル12dに格納する利用申込受付処理を実行する工程(S107)と、を有している。
【0085】
以上のように構成される情報管理サーバ及びシステム並びに方法によれば、様々な要望を反映させることが可能な汎用性の高い利用希望情報を、一般ユーザから受け付け、この利用希望情報を適格に反映させた利用形態を、該一般ユーザに提示することが可能になるため、一般ユーザが被管理土地を利用する機会が増加し、その利便性が向上する。その一方で、管理側ユーザにとっても、使用していない土地や使用頻度が少ない土地を有効活用することが可能になるため、メリットが大きい。特に、利用形態情報の生成にあたっては、過去のデータによって学習した結果を利用することにより、一般ユーザの要望をより正確に反映させることが可能になる。
【0086】
また、利用を希望する面積を様々に変化させることも容易であるため、駐車場として利用可能な自動車のサイズを限定する必要なくなり、ダンプ等の大型車や普通車は勿論、超小型EV車両や自転車やバイクやキッチン化―やトレーラーハウス等の様々サイズの車両の駐車にも利用することが可能である。
【0087】
また、ある特定の被管理土地を、平日の夕方のみ定期的に利用する形態や、特定の曜日のみ終日利用する形態等、様々な利用形態に対応することも可能である。この他、利用用途も駐車場の他、セミナーやお葬式等を行う用途や、自動販売機の設置の用途や、中古車販売の用途や、荷物を一時的に預かる用途等、種々の用途に対応可能になる。
【0088】
これに加えて、被管理土地の数カ月単位や数年単位の法人利用も可能になり、出店や撤退時の費用削減に貢献できる一方で、逆に、被管理土地の数時間単位や数分単位の個人利用にも対応可能であり、汎用性も高い。
【0089】
また、LED27やスピーカ等の報知手段は、利用案内のみではなく、一般ユーザの不正利用や、第三者の不正利用に対しての警告にも活用可能である。
【0090】
また、一般ユーザに提示される利用形態状態には、その被管理土地を利用するための費用に関する情報が含まれ、該費用に関する情報には、該被管理土地を、該一般ユーザの希望とは異なる日時や時間帯や期間等に利用した場合に要する利用費用に関する情報も、比較可能な状態で含まれるため、この一般ユーザが利用申込を行うか否かの判断をより適切に行うことが可能になる。
【0091】
さらに、被管理土地の利用の費用は、周辺相場や曜日や天候等の種々の情報が反映させるため、一般ユーザの納得感も高くなり、様々な被管理土地の利用が促進される。
【0092】
なお、一般ユーザに利用可能な水道設備、電源設備又はガス設備を被管理土地に設けてもよく、その水道代や電気代やガス代を、利用料金に加算してもよい。
【0093】
また、一般ユーザの利用希望に対応する被管理土地の予約が他の一般ユーザの予約等で埋まっている場合、似たような状態の他の被管理土地の情報を、提供情報や利用形態情報に含めることによって、他の被管理土地の利用をガイドしてもよい。
【0094】
また、図7に仮想線で示す通り、利用状況を収集する利用状況検出手段として、カメラ46及びGPSセンサ47(位置情報取得センサ)を一般ユーザ端末40に設けるとともに、その制御部41に利用状況収集手段41d及び利用状況提供手段41eを設けてもよい。
【0095】
そして、一般ユーザの被管理土地の利用を、自身の一般ユーザ端末40によって収集し、ネットワーク50経由で情報管理サーバ10に送信して提供する。GPSセンサ47を利用した利用状況の把握について簡単に説明すると、利用申込を行った被管理土地への到着や、該被管理土地中で利用申込を行ったエリアへの到着を検出し、その情報を時刻の情報と関連付けすれば、利用状況を把握可能になる。一方、カメラ46を利用した利用状況の収集は、管理側端末40の上述したカメラ26と同様であり、自身の被管理土地での利用状況を撮影することによって行う。
【0096】
また、上述したように、一般ユーザ端末40のタッチパネル式のモニタへの表示等によって、該一般ユーザ端末40を操作する一般ユーザに利用案内を行う上述の利用案内処理を実行する利用案内手段41fを、その制御部41に設けてもよい。
【0097】
また、図3及び図5に仮想線で示す通り、情報管理サーバ10又は管理側端末20の一方又は両方の制御部11,21に、被管理土地の利用料金の支払いに関する処理である決済処理を行う決済手段11m,21dを設け、一般ユーザが管理側端末20や自身の一般ユーザ端末40によって、利用料金の支払いができるようにしてもよい。
【0098】
ちなみに、情報管理サーバ10での決済処理は、ネットワーク50経由で、管理側端末20や一般ユーザ端末40から送信されてくる情報に基づいて行う。これに対して、管理側端末20による決済処理は、そのような手段も可能である一方で、クレジットカードや二次元バーコードによる決済も可能であり、この場合、クレジットカードや二次元バーコードの情報を読み取って決済の利用する決済端末28を管理側端末20に設ける。
【0099】
このようにして本情報管理システム上での決済を可能にすれば、クーポンによる割引や、その他のサービスで付与された各種のポイントを、利用料金の支払いを用いることが可能になり、一般ユーザのメリットは大きい。
【0100】
また、図5に仮想線で示す通り、ICカードや若しくはICタグに対して、その情報を読み取るとともに新規の情報書き込むリーダーライタ(情報読取装置)29を、管理側端末20に設けてもよい。そして、このICカードやICタグを搭載した媒体を、一般ユーザが所持し、そこに埋め込まれた情報をリーダーライタ29に読み取らせることや、新たな情報をそこに書き込ませることを実行することによって、被管理土地への入場や退場を管理し、該一般ユーザの被管理土地での利用状況を把握することが可能になるとともに、決算処理を行うことも可能になり、この場合、一般ユーザは、自身の一般ユーザ端末40を所持することが必須ではなくなり、利便性が高い。
【0101】
さらに、管理側ユーザは、管理側ユーザ端末30によって、自身が管理を依頼した被管理土地を利用するための単価を、リアルタイムで変更することも可能である。ある土地に対して設定された利用単価は、情報管理サーバ10に送信され、該土地に設置された管理側端末20に送信され、そのモニタに迅速に表示させることが可能である。
【0102】
次に、図9乃至図12に基づき、上述の形態と異なる部分を説明する。
【0103】
図9は本発明の他の実施形態に係る情報管理システムの概略図である。上述の形態では、一般ユーザからの利用申込が受理された土地を利用する者は、該一般ユーザに限定されているが、本実施形態では、店舗経営等でお客さん等の利用者に、その土地を駐車場として使用させる場合等を考慮し、該一般ユーザから利用を許可された利用者がその土地を使用するような場合にも対応可能である。
【0104】
利用者の情報端末である利用者端末70は、ネットワーク50を介して、管理側端末20及び一般ユーザ端末40等と相互通信可能である。
【0105】
図10は他の実施形態に係る情報管理サーバの構成を示すブロック図であり、図11は他の実施形態に係る管理側端末の構成を示すブロック図であり、図12は他の実施形態に係る一般ユーザ端末の構成を示すブロック図である。本実施形態の情報管理サーバ10の制御部11には、土地を利用している利用者の利用者端末70との無線LAN、Bluetooth(登録商標)による通信によって得られた情報又は撮影した画像からの情報等の利用者からの情報を利用して、利用者に土地を利用させている一般ユーザを識別するユーザ識別処理を実行するユーザ識別手段11nが設けられている。
【0106】
ユーザ識別手段11nの一例について説明すると、管理側端末20の制御部21には、識別情報収集手段21eが設けられている。識別情報収集手段21eは、利用者端末70との通信によって得られる情報又はカメラ26から撮影される利用者の画像等(すなわち、この利用者から得られる情報)によって、その識別を行い、その利用者の識別情報を、情報管理サーバ10に送信する。ちなみに、利用者の利用者端末70との通信よって得られる情報としては、例えば、その利用者端末70を特定する固有の情報であるMacアドレス等や、該利用者端末70によって生成された固有情報等が想定される。
【0107】
一方、利用者は、一般ユーザが経営又は管理する店舗を訪れ、買い物又は飲食その他のサービスの提供等を受ける。これに対応して、この一般ユーザの一般ユーザ端末40の制御部41にも、識別情報収集手段21eと同一構成の識別情報収集手段41gが設けられ、このようにして得られた利用者の識別情報は、該一般ユーザの情報と関連付けされ、情報管理サーバ10に送信される。
【0108】
情報管理サーバ10の上述したユーザ識別手段11nは、この利用者の識別情報を参照し、この利用者に土地の使用を許可している一般ユーザを識別する。換言すれば、ある土地について、その利用申込を行った一般ユーザと、該土地を使用している利用者との関連付けを行う。
【0109】
図示する例では、この関連付け後、その利用者が、その土地を使用している状況は、管理側端末20の使用状況収集手段21bにより収集される。このようにして、収集された利用状況情報は、利用状況提供手段21cにより、情報管理サーバ10に提供される。情報管理サーバ10の利用状況取得手段11jは、その利用者がその土地の使用に係る利用状況情報を、その利用者の使用を許可している一般ユーザの利用状況情報として、記憶装置12に記憶する。
【0110】
以上のような構成によれば、店舗を経営又は管理する一般ユーザが、複数の駐車スペースを時間単位や日単位や月単位や年単位で借り、その一般ユーザのお客さん(利用者)がその駐車スペースを使用する頻度や割合から、該一般ユーザに請求する利用料(賃料)を算出するような処理を行うことも可能である。
【0111】
ところで、店舗に訪れたお客さんの駐車場利用を前提とする場合、夜間は、そのスペースの殆どが空車となるため、その時間帯に他の一般ユーザやその利用者に該スペースを貸してもよい。
【0112】
ちなみに、利用者の利用状況は、その利用者の使用を許可している一般ユーザの利用状況と同義であるため、その利用状況が良好であれば、その月や翌月に賃料を安くする一方で、その利用状況が悪ければ、その月や翌月に賃料を高くすることが可能である点は、上述の実施形態と同様である。この他、利用者が土地を使用している最中、該土地の利用申込をしている一般ユーザの誰とも紐づけできない場合、その利用者は該土地を不正に使用している状態であることが推定される。言い換えると、上述の構成によれば、土地の不正利用を識別することも容易に可能になる。
【0113】
また、図12に仮想線で示す通り、店舗側に設置された一般ユーザの一般ユーザ端末40の制御部41に、該一般ユーザを特定(識別)させることを可能とする二次元バーコード等のコード情報を、識別情報として発行して利用者の利用者端末70に送信する識別情報付与手段41hを、設けてもよい。
【0114】
このコード情報は、情報管理サーバ10に送信される他、利用者自らが、自己の利用者端末70から、カメラ26又は通信インターフェース23等を介して、管理側端末20に読み込ませる。
【0115】
情報管理サーバ10は、コード情報を利用して、ユーザ識別手段11nによる処理を実行する。管理側端末20は、このコード情報を利用して(具体的には、情報管理サーバ10への問合せや、コート情報を付加しての利用状況の送信)、ゲートの開閉や利用状況の収集等を行う。
【0116】
なお、図9に仮想線で示す通り、一般ユーザが使用を許可した利用者であることを、ビーコン80によって示してもよい。
【0117】
具体的に説明すると、このビーコン80は、店舗を経理・管理している一般ユーザから利用者に譲渡又は貸与される。ビーコン80は、所定期間の経過毎に、この一般ユーザの識別情報を、通信相手に送信するように構成される。この識別情報、ビーコン80の貸与又は譲渡前に、該一般ユーザの一般ユーザ端末40等から情報管理サーバ10に予め送信しておく。貸与又は譲渡後のビーコン80の通信相手は、管理側端末20であり、該管理側端末20は、上述した一般ユーザの識別情報を受信し、上述した処理手順により、ゲートの開閉の判断や利用状況の収集に活用する。
【0118】
なお、一人の一般ユーザが、自身が利用申込を行った土地の所定範囲を、一又は複数の利用者に利用させる場合の他、その利用者から一般ユーザの特定が可能であることを利用して、複数の一般ユーザが、土地の一部又は全文が重複する範囲において、一部又は全部が重複する時間帯の利用申込を行い、互いに相互利用するような形態、すなわち共同利用の形態に対応させることも可能である。
【0119】
これを実現させるためには、利用希望受付手段11fは、同一の土地の一部又は全部が重複する範囲につき、一部又は全部が重複する時間帯で、複数のユーザからの利用希望を受け付けるように構成される。これに併せて、提示手段11hは、同一の土地の一部又は全部が重複する範囲につき、一部又は全部が重複する時間帯で、複数のユーザが利用する内容の利用形態情報を提示するように構成される。
【0120】
また、利用申込受付手段11iは、この利用形態情報を提示した複数のユーザの夫々のユーザ端末40から、該利用形態情報に係る土地の利用の申し込みを受け付けて記憶装置12に記憶するように構成されている。
【0121】
さらに、提供手段11eも、同一の土地の一部又は全部が重複する範囲につき、一部又は全部が重複する時間帯で、複数のユーザが共同して利用する内容の提供情報をユーザ端末40に提供するように構成されている。
【0122】
これらの構成に対応して、利用状況取得手段11jは、同一の土地の一部又は全部が重複する範囲につき、一部又は全部が重複する時間帯で、複数のユーザが共同して利用している状態において、複数のユーザ毎に、利用状況情報を取得し、該ユーザの情報と関連付けして前記記憶装置に記憶するように構成される。
【0123】
このような構成によれば、異なる店舗を経営又は管理する複数の一般ユーザが、複数台数分の駐車場に対して、所定期間、一括して利用申込を行い、複数の一般ユーザ同士につき、その夫々の店舗を訪れ且つ駐車場を使用するお客さん(利用)の利用状況をまとめ、その合計の利用時間の比率に応じて、夫々が支払う賃料を算出するようなことも可能であり、より柔軟な土地活用が可能になる。
【0124】
また、本形態によれば、利用者とは無関係に、複数の一般ユーザ同士が、自らの利用を前提とし、同一の土地の一部又は全部が重複する範囲につき、一部又は全部が重複する時間帯で、そこを共同利用するような場合に対応させることも勿論可能である。
【0125】
さらに、ある土地を共同利用している一般ユーザ同士の間に主従関係の概念を導入することも可能である。換言すると、ある土地を利用する一人の一般ユーザが、その土地を他の一般ユーザに転貸借するような形態に対応させる。勿論、その土地を所有・管理する管理側ユーザが、該土地の転貸借を許可している場合に限るのは言うまでもない。
【0126】
そのための構成の一例について説明すると、上述した利用申込情報に、その利用申込を行っている一般ユーザの転貸借の意思の有無の情報も含ませる。これに対応して、提供情報、利用希望情報及び利用形態状態も情報内容も適宜変更する。そして、転貸借の意思がある一般ユーザが利用申込を行っている土地に対して、他の一般ユーザが、転貸借であることを了解して利用申込を行う。
【0127】
ところで、図10に仮想線で示す通り、情報管理サーバ10の制御部11には、この他、管理側ユーザが所有又は管理する土地の利用頻度や収益情報等の経営情報を該管理側ユーザ毎に個別に取得して記憶装置12等に記憶する経営情報取得手段11oと、経営情報を求めてきた管理側ユーザが管理側ユーザ端末30に対して、該管理側ユーザの前記経営情報を表示が音声で提供する経営情報提供手段11pと、を設けてもよい。管理側ユーザは、経営判断に必要な各種の数字化された指標を確認し、これらの経営情報をマーケティングに活用し、収益や利用頻度に係る目標の達成を目指す。
【0128】
また、情報管理サーバ10の制御部11には、一般ユーザの情報端末40に対して、該一般ユーザがその時にいる地点を基準として、どの位置に空き駐車場があるのか等の案内が表示された画面である案内画面を表示させる案内画面表示手段11qが設けてもよい。この案内画面には、単に時間当たりの利用料金の情報等を含ませてもよい。
【0129】
さらに、利用形態情報に含まれる土地の利用形態として、上述した「占有」及び「共有」の他、「非占有使用」という概念を導入してもよい。一般ユーザは、その土地を利用(占有)する時間帯を特定せずに、ある一定期間(自由使用期間)の間、該土地を空き状態である限り駐車場等の用途で自由に使用できる。この場合、利用料金は安く設定できるため、複数の土地に対して、同時に自由使用の利用申込を行うことが可能になる。
【0130】
ところで、このような土地の利用形態では、肝心な時に駐車場等の土地が利用できない場合があるという問題が発生する。これを補完するものとして、図10に仮想線で示す通り、情報処理サーバ10の制御部11に予約処理手段11rを設けるとともに、一般ユーザ端末40の制御部41に予約要求手段41iを設ける。
【0131】
予約要求手段41iは、予め定めた所定の条件(トリガー)が満たされた場合に、非占有使用の利用形態で利用申込を行った土地を使用の予約の要求を情報管理サーバ10に対して実行する。前記トリガーとしては、例えば、その土地から所定距離以内に近づいたことや、それに加えて自動車のエンジンや電源がONされていることや、その土地からの近いところに住んでいる一般利用者のガレージが開いたこと等、一時利用に適した条件が設定される。
【0132】
予約処理手段41rは、非占有使用の利用形態である土地の利用申込をしている一般ユーザからの予約要求を受け付け場合、その土地がその内容で予約可能である場合には、その旨を該一般ユーザの一般ユーザ端末40に通知し且つその予約を記憶装置12に記憶する一方で、その土地がその内容で予約できない状態である場合には、その旨を前記一般ユーザ端末40に通知する。
【0133】
また、このような自動的な予約処理では、一般ユーザ端末40に搭載されているGPS等から、該一般ユーザ端末40の一般ユーザのために事前に自動予約をした土地を該一般ユーザが利用しないことが判明した場合、その予約を取り消す処理を行う。
【0134】
このような自動予約が可能な限り個々の一般ユーザの希望に沿うように、学習手段11lは、各一般ユーザの行動パターンや、その際に予約の要否や、その際に使用した土地の立地等から、適切な予約処理を学習し、それを、予約処理手段41rや予約要求手段41iに反映させる。
【0135】
このような構成によれば、非占有使用という利用形態であるにもかかわらず、占有や共有と同様の利便性で、その土地を利用することが可能になり、利便性が高い。また、上述のような利用状況のAIによる分析を利用すれば、利用の必要性が高い場合や、頻繁に利用する駐車場で、予約が取り難いといった事態に陥る可能性も低くすることが可能になる。
【0136】
なお、一般ユーザ端末40からは一般ユーザの行動のみを情報管理サーバ10に送信し、該情報管理サーバ10の予約処理手段41rは、その行動パターンから予約が必要と判断した場合、上述のような処理を自動的に行ってもよい。この場合、予約要求手段41iを、一般ユーザ端末40の制御部41に設ける必要は無くなる。
【0137】
また、上述したビーコン80に、GPS等のトリガー検出手段と、予約要求手段41iとの機能を持たせてもよい。このビーコン80は、それを所持している一般ユーザの一般ユーザ端末40を介して、情報管理サーバ10との上述した各種のやり取りを実行する。
【0138】
また、このような処理によれば、一般ユーザである会社単位やグループ単位で、複数の土地、一の土地の複数の範囲、或いは、複数の土地の複数の範囲に対して、非占有使用の利用形態で利用申込を行い、その数に対応したコード情報を発行するか、或いは、ビーコン80を貸与し、それらの土地を非占有使用の形態で利用させることも可能である。このような利用では、貸与したビーコンの数や発生したコード情報の数に応じて、その利用価格を決定してもよく、また、その利用価格の支払いを先払いとすることも可能である。サブスク的な利用の供することも勿論可能である。
【符号の説明】
【0139】
10 情報管理サーバ
13 通信インターフェース(通信手段)
11d 情報取得手段
11e 提供手段
11f 利用希望受付手段
11g 生成手段
11h 提示手段
11i 利用申込受付手段
11j 利用状況取得手段
11h ユーザ識別手段
12 記憶装置
40 一般ユーザ端末(ユーザ端末,情報端末)
60 データサーバ(他のサーバ)
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