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特開2023-157933提示装置、提示方法および提示プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023157933
(43)【公開日】2023-10-26
(54)【発明の名称】提示装置、提示方法および提示プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04L 67/131 20220101AFI20231019BHJP
   H04L 51/043 20220101ALI20231019BHJP
   H04L 67/52 20220101ALI20231019BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20231019BHJP
【FI】
H04L67/131
H04L51/043
H04L67/52
G06F3/01 510
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023130355
(22)【出願日】2023-08-09
(62)【分割の表示】P 2021173503の分割
【原出願日】2021-10-22
(71)【出願人】
【識別番号】399035766
【氏名又は名称】エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】西尾 太斗
(57)【要約】
【課題】イベントの参加者同士がイベントに関する感情を容易に共有可能とする。
【解決手段】算出部15bが、所定のイベントの会場からの該イベントへの各参加者の距離を算出する。分類部15cが、算出された距離に応じて、各参加者をグループに分類する。表示制御部15dが、同一のグループに分類された参加者の投稿を、該グループの各参加者のユーザ端末1に表示させる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のイベントの会場からの該イベントへのバーチャル空間での参加者および現実の参加者のそれぞれの距離に応じて、バーチャル空間での前記参加者および現実の前記参加者をグループに分類する分類部と、
同一の前記グループに分類された参加者の投稿を、該グループの各参加者のユーザ端末に表示させる表示制御部と、
を有し、
前記分類部は、前記イベントが前記バーチャル空間でのイベントであって前記イベントの会場へ移動するという概念がないイベントである場合には、前記距離に変えて、前記イベントの開催までの時間に応じて、バーチャル空間での前記参加者および現実の前記参加者を前記グループに分類することを特徴とする提示装置。
【請求項2】
前記分類部は、前記距離の差が所定の範囲内である参加者を同一のグループに分類することを特徴とする請求項1に記載の提示装置。
【請求項3】
前記投稿は、テキスト、音声、静止画、動画または3Dデータのいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の提示装置。
【請求項4】
前記投稿は、前記グループの人数に応じて表示させるコンテンツをさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の提示装置。
【請求項5】
提示装置が実行する提示方法であって、
所定のイベントの会場からの該イベントへのバーチャル空間での参加者および現実の参加者のそれぞれの距離に応じて、バーチャル空間での前記参加者および現実の前記参加者をグループに分類する分類工程と、
同一の前記グループに分類された参加者の投稿を、該グループの各参加者のユーザ端末に表示させる表示制御工程と、
を含み、
前記分類工程では、前記イベントが前記バーチャル空間でのイベントであって前記イベントの会場へ移動するという概念がないイベントである場合には、前記距離に変えて、前記イベントの開催までの時間に応じて、バーチャル空間での前記参加者および現実の前記参加者を前記グループに分類することを特徴とする提示方法。
【請求項6】
所定のイベントの会場からの該イベントへのバーチャル空間での参加者および現実の参加者のそれぞれの距離に応じて、バーチャル空間での前記参加者および現実の前記参加者をグループに分類する分類ステップと、
同一の前記グループに分類された参加者の投稿を、該グループの各参加者のユーザ端末に表示させる表示制御ステップと、
をコンピュータに実行させ、
前記分類ステップでは、前記イベントが前記バーチャル空間でのイベントであって前記イベントの会場へ移動するという概念がないイベントである場合には、前記距離に変えて、前記イベントの開催までの時間に応じて、バーチャル空間での前記参加者および現実の前記参加者を前記グループに分類するための提示プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、提示装置、提示方法および提示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、バーチャル空間でのイベントの開催が盛んになっている。また、バーチャル空間でのイベント参加者の一体感や、現実と仮想との融合が期待されている。
【0003】
なお、特許文献1には、ユーザの位置情報に基づいて、地図上にユーザの投稿コメントを表示する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015-53002号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来は、参加者同士のイベントに関する感情を共有することが困難であった。例えば、バーチャル空間のイベントでもリアルなイベントでも、リアルに一緒に参加した友人同士等でなければ、参加者同士がインタラクティブなコミュニケーションをとることが困難であった。そのため、参加者同士がイベント会場に近づく高揚感やイベント会場からの帰路での余韻等の感情を共有することが困難であった。また、特にバーチャル空間ではイベントの開始も終了もいきなりであり、バーチャル空間での参加者とリアルな参加者との間で感情を共有することは困難だった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、イベントの参加者同士がイベントに関する感情を容易に共有可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る提示装置は、所定のイベントの会場からの該イベントへのバーチャル空間での参加者および現実の参加者のそれぞれの距離に応じて、バーチャル空間での前記参加者および現実の前記参加者をグループに分類する分類部と、同一の前記グループに分類された参加者の投稿を、該グループの各参加者のユーザ端末に表示させる表示制御部と、を有し、前記分類部は、前記イベントが前記バーチャル空間でのイベントであって前記イベントの会場へ移動するという概念がないイベントである場合には、前記距離に変えて、前記イベントの開催までの時間に応じて、バーチャル空間での前記参加者および現実の前記参加者を前記グループに分類することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、イベントの参加者同士がイベントに関する感情を共有することが容易に可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、提示装置の概要を説明するための図である。
図2図2は、提示装置の概要を説明するための図である。
図3図3は、提示装置の概要を説明するための図である。
図4図4は、提示装置の概略構成を例示する模式図である。
図5図5は、提示処理手順を示すフローチャートである。
図6図6は、提示処理の効果を説明するための図である。
図7図7は、提示処理の効果を説明するための図である。
図8図8は、提示プログラムを実行するコンピュータを例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付して示している。
【0011】
[提示装置の概要]
図1図3は、本実施形態の提示装置の概要を説明するための図である。本実施形態の提示装置は、図1に示すように、イベント会場を中心とした同心円の内部のイベント会場から所定の距離の範囲で参加者をグルーピングする。図1には、例えばイベント会場からの距離が100m単位の同心円の間を同一グループの範囲として、イベント会場から100m以内の参加者が「見えてきた!!」と投稿する例が示されている。また、図1には、イベント会場から200m以上300m未満の参加者が「あとちょっと。。」と投稿する例が示されている。
【0012】
そして、提示装置は、図2に示すように、同一グループ内の参加者同士が各参加者の投稿を見ることができるように制御する。図2には、例えばイベント会場からの距離が3k
m以上10km以内の同心円の範囲の参加者のユーザ端末に、同じ範囲の他の参加者の「やばい、間に合わん!」等の投稿が表示されている。また、イベント会場内の参加者のユーザ端末には、イベント会場内の他の参加者の「スモークたきはじめました!!」等の投稿が表示されている。
【0013】
ここで、イベント会場は、提示装置に予め設定される。そして、提示装置は、例えば図3に示すように、イベントへのリアル空間での各参加者の位置情報をGPSなどで取得することにより、各参加者のイベント会場までの距離を算出する。そして、提示装置は、各参加者のAR(Augmented Reality)グラス等のユーザ端末に、イベント会場からの距離が同程度の他の参加者の投稿を表示する。
【0014】
同様に、イベントへのバーチャル空間での参加者についても、例えばバーチャル空間内の地図上での座標等で参加者の現在位置を特定することにより、イベント会場までの距離を算出する。そして、イベント会場からの距離が同程度の他の参加者の投稿をVR(Virtual Reality)ディスプレイ等のユーザ端末に表示する。これにより、バーチャル空間での参加者が、リアル空間での参加者と感情を共有することが可能となる。このように、提示装置によれば、イベント会場からの距離が同程度の参加者同士で、イベント会場に近づく高揚感やイベント会場からの帰路での余韻を共有することを可能とする。
【0015】
なお、特にバーチャル空間でのイベントについては、現在位置からイベント会場までの距離を、イベント開催までの時間で表してもよい。例えば、イベント会場のみが設定されていたりリモートで映像を鑑賞したりするイベントであって、イベント会場へ移動するという概念がない場合には、イベント会場までの距離に変えて、イベント開催までの時間で参加者をグルーピングする。これにより、会場までの距離が近づくのと同様に、開催までの時間が近づくほど高まる高揚感を、参加者同士が共有することが可能となる。
【0016】
[提示装置の構成]
図4は、提示装置の概略構成を例示する模式図である。図4に例示するように、提示装置10は、パソコン等の汎用コンピュータで実現され、入力部11、出力部12、通信制御部13、記憶部14、および制御部15を備える。
【0017】
入力部11は、キーボードやマウス等の入力デバイスを用いて実現され、操作者による入力操作に対応して、制御部15に対して処理開始などの各種指示情報を入力する。出力部12は、液晶ディスプレイなどの表示装置、プリンター等の印刷装置等によって実現される。
【0018】
通信制御部13は、NIC(Network Interface Card)等で実現され、ネットワークを介した外部の装置と制御部15との通信を制御する。例えば、通信制御部13は、後述する提示処理の表示制御対象のユーザ端末1と制御部15との通信を制御する。ここで、ユーザ端末1とは、例えば、ARグラスやVRディスプレイ、あるいは提示処理の専用アプリケーションがインストールされたPCやスマートフォン等である。
【0019】
記憶部14は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。なお、記憶部14は、通信制御部13を介して制御部15と通信する構成でもよい。
【0020】
本実施形態において、記憶部14には、例えば、後述する提示処理に用いられるイベントの会場の位置情報や、イベントに参加登録しているユーザ端末1の識別情報等が予め記憶されている。
【0021】
制御部15は、CPU(Central Processing Unit)等を用いて実現され、メモリに記憶された処理プログラムを実行する。これにより、制御部15は、図4に例示するように、収集部15a、算出部15b、分類部15c、および表示制御部15dとして機能する。なお、これらの機能部は、それぞれあるいは一部が異なるハードウェアに実装されてもよい。例えば、表示制御部15dは、他の機能部とは別の装置に実装されてもよい。また、制御部15は、その他の機能部を備えてもよい。
【0022】
収集部15aは、所定のイベントへの参加者のユーザ端末1の位置情報を収集する。例えば、収集部15aは、所定のイベントに参加登録している現実の参加者のユーザ端末1からGPS等の位置情報を収集する。あるいは、収集部15aは、当該イベントにバーチャル空間での参加を登録している参加者のユーザ端末1から、バーチャル空間での地図上の座標等の現在の位置情報を収集する。なお、収集部15aは、収集した各ユーザ端末1の位置情報を記憶部14に記憶してもよい。
【0023】
算出部15bは、所定のイベントの会場からの該イベントへの各参加者の距離を算出する。具体的には、算出部15bは、予め設定されているイベントの会場の位置情報と、収集部15aが収集した各参加者のユーザ端末1の位置情報との距離を算出する。
【0024】
例えば、算出部15bは、バーチャル空間での参加者または現実の参加者についてのイベントの会場からの距離を算出する。算出部15bは、現実の参加者については、ユーザ端末1の位置情報をGPS等から取得して、イベント会場との距離を算出する。また、算出部15bは、バーチャル空間での参加者については、ユーザ端末1のバーチャル空間内の地図上での座標等を位置情報として取得して、イベント会場との距離を算出する。
【0025】
分類部15cは、算出されたイベント会場との距離に応じて、各参加者をグループに分類する。具体的には、分類部15cは、イベント会場との距離の差が所定の範囲内である参加者を同一のグループに分類する。例えば、分類部15cは、図1に示したように、イベント会場を中心とした半径100mごとの同心円の間の範囲を同一のグループとする。つまり、例えばイベント会場から200m以上300m未満の位置にいて、イベント会場からの距離の差が100m未満の同程度の位置にいる参加者を同一のグループとする。
【0026】
なお、同一のグループとする距離の範囲は、例えばイベント会場まで10km以上、3km以上10km未満、3km未満、会場内というように、自由に設定可能である。あるいは、イベント会場から最遠の参加者までの距離を所定数n個のセグメントに区分して、各セグメントを同一のグループとしてもよい。
【0027】
表示制御部15dは、同一のグループに分類された参加者の投稿を、該グループの各参加者のユーザ端末1に表示させる。ここで、提示装置10は、参加者の投稿を管理している。例えば、提示装置10は、通信制御部13を介してユーザ端末1や外部の装置から参加者の投稿を受け付けて、参加者を識別する情報、投稿の日時、投稿時の位置情報等と対応付けて記憶部14に保持する。また、提示装置10は、分類部15cが分類した参加者のグループごとに、投稿を集約することが可能である。
【0028】
表示制御部15dは、集約された投稿を、該当するグループの参加者のユーザ端末1に表示させる制御を行う。なお、表示制御部15dは、外部の装置が管理している投稿を逐次取得して、ユーザ端末1に表示させるように制御してもよい。
【0029】
また、投稿は、例えば、テキスト、音声、静止画、動画または3Dデータのいずれかである。表示制御部15dは、図1または図2に例示したように、「あとちょっと。。。」、「やばい、間に合わん!」というようなテキストやスタンプ等の静止画の投稿を同一のグループのユーザ端末1に表示するように制御する。あるいは、表示制御部15dは、イベント会場近くの様子を撮影した動画や、録音した音声、VR用の3Dデータ等の投稿をユーザ端末1に表示させてもよい。
【0030】
あるいは、投稿は、グループの人数に応じて表示させるコンテンツを含んでもよい。例えば、所定の人数分の花火が上がる動画を投稿コンテンツとして記憶部14に用意しておき、グループの人数が所定の人数を超えた場合に、表示制御部15dが、この動画をグループ内のユーザ端末1に表示させてもよい。
【0031】
あるいは、投稿コンテンツとして、グループの人数に応じた音量の歓声を上げる音声データや、グループの人数に応じた数のアバターを表示する動画等のコンテンツを記憶部14に用意しておいてもよい。この場合にも同様に、グループの人数が所定の人数を超えた場合に、表示制御部15dがこれらの投稿コンテンツをグループ内のユーザ端末1に出力させるようにしてもよい。
【0032】
また、表示制御部15dは、距離に応じたグループごとの人数がわかるように、ユーザ端末1に提示してもよい。例えば、図1に例示した会場まで地図上に、各グループの人数の分布をヒートマップのように表示させてもよい。これにより、参加者は自グループに限らず、参加者全体の動向が把握できるので、イベント会場に近づく高揚感をさらに高めることが可能となる。
【0033】
このように、提示装置10によれば、イベント会場からの距離が同程度の他の参加者の投稿をユーザ端末1に表示する。これにより、イベント会場からの距離が同程度の参加者同士で、イベント会場に近づく高揚感やイベント会場からの帰路での余韻を共有することを可能とする。また、バーチャル空間での参加者が、現実の参加者と感情を共有することが可能となる。
【0034】
[提示処理手順]
次に、図5を参照して、本実施形態に係る提示装置10による提示処理について説明する。図5は、提示処理手順を示すフローチャートである。図5のフローチャートは、例えば、提示処理の開始を指示する入力があったタイミングで開始される。
【0035】
まず、収集部15aが、所定のイベントへの参加者のユーザ端末1の位置情報を収集する(ステップS1)。例えば、収集部15aは、所定のイベントに参加登録している現実の参加者のユーザ端末1からGPS等の位置情報を収集する。あるいは、収集部15aは、当該イベントにバーチャル空間での参加を登録している参加者のユーザ端末1から、バーチャル空間での地図上の座標等の現在の位置情報を収集する。
【0036】
次に、算出部15bが、所定のイベントの会場からの該イベントへの各参加者の距離を算出する(ステップS2)。具体的には、算出部15bは、予め設定されているイベントの会場の位置情報と、収集部15aが収集した各参加者のユーザ端末1の位置情報との距離を算出する。
【0037】
分類部15cが、算出されたイベント会場との距離に応じて、各参加者をグループに分類する(ステップS3)。具体的には、分類部15cは、イベント会場との距離の差が所定の範囲内であって同程度の位置にいる参加者を同一のグループに分類する。
【0038】
そして、表示制御部15dが、同一のグループに分類された参加者の投稿を、該グループの各参加者のユーザ端末1に表示させる(ステップS4)。これにより、一連の提示処理が終了する。
【0039】
[効果]
以上、説明したように、上記実施形態の提示装置10では、算出部15bが、所定のイベントの会場からの該イベントへの各参加者の距離を算出する。分類部15cが、算出された距離に応じて、各参加者をグループに分類する。表示制御部15dが、同一のグループに分類された参加者の投稿を、該グループの各参加者のユーザ端末1に表示させる。
【0040】
具体的には、分類部15cが、イベントの会場までの距離の差が所定の範囲内である参加者を同一のグループに分類する。また、例えば、投稿は、テキスト、音声、静止画、動画または3Dデータのいずれかである。
【0041】
ここで、図6および図7は、提示処理の効果を説明するための図である。図6に示すように、提示装置10によれば、イベント会場からの距離が同程度の参加者同士で、「あと2駅・・・」、「ドーム見えてきた!!」、「やば、リハの音が聞こえてきた」というように、イベント会場に近づく高揚感を共有することが可能となる。
【0042】
また、算出部15bは、バーチャル空間での参加者または現実の参加者についてのイベント会場までの距離を算出する。つまり、図7に示すように、バーチャル空間での参加者も同様に、イベント会場までの距離が特定される。図7には、参加者がイベント会場まで10kmの地点からスタートする例が示されている。これにより、バーチャル空間での参加者も、イベント会場までの距離に応じて、イベント会場に近づく高揚感を現実の参加者と共有することが可能となる。
【0043】
このように、提示装置10の提示処理によれば、イベントの参加者同士がイベント会場に近づく高揚感やイベント会場からの帰路での余韻等のイベントに関する感情を容易に共有することが可能となる。
【0044】
また、投稿は、グループの人数に応じて表示させるコンテンツをさらに含んでもよい。これにより、提示装置10は、イベントの会場までの距離が同程度のグループの人数に応じて効果的に動画等のコンテンツを提示して、イベントに関する高揚感等の感情を高めることが可能となる。
【0045】
[システム構成等]
図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUやGPUおよび当該CPUやGPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
【0046】
また、本実施形態において説明した各処理のうち、自動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を手動的におこなうこともでき、あるいは、手動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的におこなうこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0047】
[プログラム]
上記実施形態において説明した提示装置が実行する処理をコンピュータが実行可能な言語で記述したプログラムを作成することもできる。例えば、実施形態に係る提示装置10が実行する処理をコンピュータが実行可能な言語で記述したプログラムを作成することもできる。この場合、コンピュータがプログラムを実行することにより、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、かかるプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータに読み込ませて実行することにより上記実施形態と同様の処理を実現してもよい。
【0048】
図8は、提示プログラムを実行するコンピュータの一例を示す図である。コンピュータ1000は、例えば、メモリ1010と、CPU1020と、ハードディスクドライブインタフェース1030と、ディスクドライブインタフェース1040と、シリアルポートインタフェース1050と、ビデオアダプタ1060と、ネットワークインタフェース1070とを有する。これらの各部は、バス1080によって接続される。
【0049】
メモリ1010は、ROM(Read Only Memory)1011およびRAM1012を含む。ROM1011は、例えば、BIOS(Basic Input Output System)等のブートプログラムを記憶する。ハードディスクドライブインタフェース1030は、ハードディスクドライブ1031に接続される。ディスクドライブインタフェース1040は、ディスクドライブ1041に接続される。ディスクドライブ1041には、例えば、磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能な記憶媒体が挿入される。シリアルポートインタフェース1050には、例えば、マウス1051およびキーボード1052が接続される。ビデオアダプタ1060には、例えば、ディスプレイ1061が接続される。
【0050】
ここで、ハードディスクドライブ1031は、例えば、OS1091、アプリケーションプログラム1092、プログラムモジュール1093およびプログラムデータ1094を記憶する。上記実施形態で説明した各情報は、例えばハードディスクドライブ1031やメモリ1010に記憶される。
【0051】
また、提示プログラムは、例えば、コンピュータ1000によって実行される指令が記述されたプログラムモジュール1093として、ハードディスクドライブ1031に記憶される。具体的には、上記実施形態で説明した提示装置10が実行する各処理が記述されたプログラムモジュール1093が、ハードディスクドライブ1031に記憶される。
【0052】
また、提示プログラムによる情報処理に用いられるデータは、プログラムデータ1094として、例えば、ハードディスクドライブ1031に記憶される。そして、CPU1020が、ハードディスクドライブ1031に記憶されたプログラムモジュール1093やプログラムデータ1094を必要に応じてRAM1012に読み出して、上述した各手順を実行する。
【0053】
なお、提示プログラムに係るプログラムモジュール1093やプログラムデータ1094は、ハードディスクドライブ1031に記憶される場合に限られず、例えば、着脱可能な記憶媒体に記憶されて、ディスクドライブ1041等を介してCPU1020によって読み出されてもよい。あるいは、提示プログラムに係るプログラムモジュール1093やプログラムデータ1094は、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等のネットワークを介して接続された他のコンピュータに記憶され、ネットワークインタフェース1070を介してCPU1020によって読み出されてもよい。
【0054】
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施形態について説明したが、本実施形態による本発明の開示の一部をなす記述および図面により本発明は限定されることはない。すなわち、本実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例および運用技術等は全て本発明の範疇に含まれる。
【符号の説明】
【0055】
10 提示装置
11 入力部
12 出力部
13 通信制御部
14 記憶部
15 制御部
15a 収集部
15b 算出部
15c 分類部
15d 表示制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8