(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023157947
(43)【公開日】2023-10-26
(54)【発明の名称】熱チャック内の二重螺旋熱制御通路を有するエレクトロニックテスター
(51)【国際特許分類】
H01L 21/66 20060101AFI20231019BHJP
H01L 21/683 20060101ALI20231019BHJP
G01R 31/28 20060101ALI20231019BHJP
G01R 31/26 20200101ALI20231019BHJP
【FI】
H01L21/66 H
H01L21/68 R
G01R31/28 H
G01R31/26 H
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023131868
(22)【出願日】2023-08-14
(62)【分割の表示】P 2021197754の分割
【原出願日】2008-04-04
(31)【優先権主張番号】60/910,433
(32)【優先日】2007-04-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】501119713
【氏名又は名称】エイアー テスト システムズ
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(72)【発明者】
【氏名】リンゼイ スコット イー
(72)【発明者】
【氏名】リッチモンド ドナルド ピー
(72)【発明者】
【氏名】カルデロン アルベルト
(72)【発明者】
【氏名】ステップス スティーブン シー
(72)【発明者】
【氏名】デボー ケニス ダブリュー
(57)【要約】
【課題】電気テスターと集積回路との間に電流を導通して集積回路をテストするテスター装置を提供する。
【解決手段】テスター装置は、少なくとも1つの集積回路を載せ且つ集積回路に接続された端子を有する少なくとも1つの基板の複数の端子へコンタクト部を通して接続される電気テスターを備える。テスター装置は、コンタクト部に接続された電源回路を備え、コンタクト部に接続されたこの電源回路を通して電力が供給される。n+1個の電源回路が並列に接続され、n+1個の電源回路により集積回路へ電力が供給され、電源の1つがフェイルした場合でも、n個の回路により集積回路には依然電力が供給される。テスター装置は、電流分担回路を備え、n+1個の電源回路のうちの1つの電源回路の電力の低下を検出し、n+1個の電源回路の1つからの接続をスイッチオフして、n個の電源回路によって電流を分担する。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロエレクトロニック回路を載せ且つマイクロエレクトロニック回路に接続された複数の端子を有する基板を保持するためのポータブル支持構造体と、
前記ポータブル支持構造体上にあって、前記端子への接触をなすために前記端子に一致する複数のコンタクト部と、
前記ポータブル支持構造体上にあり前記コンタクト部に接続された第1のインターフェイスを形成するための複数のランドであって、前記ポータブル支持構造体が固定構造体により取り外し可能に保持されたときにその固定構造体の第2のインターフェイスを形成する複数の部材に接続されるような複数のランドと、
を備え、前記部材は、前記ランドに一致し且つ前記ランドにより弾力で押圧できる接触面を有し、前記固定構造体の構造部に対して移動できるようにされた、ポータブルパック。
【請求項2】
前記ポータブル支持構造体は、間に基板を保持するための第1及び第2のコンポーネントを含み、前記コンタクト部は、第2のコンポーネント上に配置され、そしてそれらコンポーネントは、前記コンタクト部と端子との間に適切な接触を確保するために互いに移動可能である、請求項1に記載のポータブルパック。
【請求項3】
前記第2のコンポーネントは、分配ボードを備え、この分配ボードの熱膨張係数と前記第1コンポーネントの熱膨張係数との比は、少なくとも1.5である、請求項2に記載のポータブルパック。
【請求項4】
前記基板は、マイクロエレクトロニック回路のテスト中に第1の基板温度から第2の基板温度へ加熱し、前記分配ボードは、第1の分配ボード温度から第2の分配ボード温度へ加熱し、そして第2の分配ボード温度と第1の分配ボード温度の差と、第2の基板温度と第1の基板温度の差との温度変化比は、少なくとも1.5である、請求項3に記載のポータブルパック。
【請求項5】
前記熱膨張係数比に前記温度変化比を乗算したものは、0.85ないし1.15である、請求項3に記載のポータブルパック。
【請求項6】
前記第1のコンポーネントは、基板を支持する表面を有する基板チャックである、請求項3に記載のポータブルパック。
【請求項7】
前記第1コンポーネントと第2コンポーネントとの間にシールを形成して、それら第1及び第2のコンポーネントの表面とこのシールとで包囲空洞を形成し、
前記包囲空洞内の圧力を下げて、前記第1及び第2のコンポーネントを互いに向かって相対的に移動させる、
ことを含む請求項2に記載のポータブルパック。
【請求項8】
前記圧力差空洞シールは、前記コンタクト部及び前記端子を取り巻く、請求項7に記載のポータブルパック。
【請求項9】
前記圧力差空洞シールは、前記第1及び第2のコンポーネントが離れるときは前記第1コンポーネントに固定される、請求項7に記載のポータブルパック。
【請求項10】
前記圧力差空洞シールは、リップシールである、請求項7に記載のポータブルパック。
【請求項11】
前記コンポーネントの1つを通して減圧通路が形成され、この減圧通路は、圧力差空洞に入口開口を、そして圧力差空洞の外側に出口開口を有し、
前記減圧通路を有するコンポーネントには第1バルブがあり、この第1バルブを開くと、圧力差空洞から空気を出すことができ、このバルブを閉じると、圧力差空洞に空気が入らないようにすることができる、請求項7に記載のポータブルパック。
【請求項12】
前記第1バルブは、チェックバルブであり、このチェックバルブを有するコンポーネントを通して真空解放通路が形成され、この真空解放通路は、圧力差空洞に入口開口を、そして圧力差空洞の外側に出口開口を有し、
前記真空解放通路を有するコンポーネントには第2の真空解放バルブがあり、この真空解放バルブを開くと、圧力差空洞へ空気を入れることができ、そしてこのバルブを閉じると、圧力差空洞から空気を逃さないようにする、請求項11に記載のポータブルパック。
【請求項13】
前記第1コンポーネントに基板吸引通路を更に備え、これを通して空気を圧送して、前記第1コンポーネントに面する基板の側の圧力を下げ、前記第1コンポーネントに対して基板を保持することができる、請求項2に記載のポータブルパック。
【請求項14】
前記コンタクト部は、前記端子によって弾力で押圧することができ、更に、
前記第2コンポーネントにスタンドオフを備え、このスタンドオフは、少なくとも1つのコンタクト部の押圧を制限する表面を有する、請求項2に記載のポータブルパック。
【請求項15】
前記コンタクト部とコンタクト部との間に複数の分離されたスタンドオフが配置される、請求項14に記載のポータブルパック。
【請求項16】
接着性であって前記第2コンポーネントに取り付けられる第1面と、接着性である第2の反対の面とを有する層を更に備え、前記スタンドオフは、前記第2の面に取り付けられる、請求項14に記載のポータブルパック。
【請求項17】
前記ランド及び端子は、平行な平面内にある、請求項1に記載のポータブルパック。
【請求項18】
前記基板は、複数のマイクロエレクトロニック回路をもつウェハである、請求項1に記載のポータブルパック。
【請求項19】
前記コンタクト部は、ピンであり、各ピンは、各コンタクト部が各々の端子により押圧されたときにそのスプリング力に抗して押圧されるスプリングを有する、請求項1に記載のポータブルパック。
【請求項20】
マイクロエレクトロニック回路を載せ且つマイクロエレクトロニック回路に接続された複数の端子を有する基板を保持するためのポータブル支持構造体と、
前記ポータブル支持構造体上にあり前記端子への接触をなすために前記端子に一致する複数のコンタクト部と、
前記ポータブル支持構造体上にあり前記コンタクト部に接続された第1のインターフェイスを形成する複数のランドと、
固定構造体であって、前記ポータブル支持構造体は、この固定構造体により保持されるべく受け入れることができ且つ固定構造体から除去できるようにされた固定構造体と、
前記固定構造体に第2のインターフェイスを形成する複数の部材であって、これら部材は、前記ランドに一致し且つ前記ランドにより弾力で押圧できる接触面を有し、前記固定構造体の構造部に対して移動できるようにされ、前記第2のインターフェイスは、前記ポータブル構造体が前記固定構造体により保持されるときに前記第1のインターフェイスに接続され、且つ前記ポータブル支持構造体が前記固定構造体から除去されるときには前記第1のインターフェイスから切断されるような複数の部材と、
前記第2のインターフェイス、前記第1のインターフェイス及び前記コンタクト部を通して前記端子に接続された電気テスターであって、この電気テスターとマイクロエレクトロニック回路との間に信号を伝送してマイクロエレクトロニック回路をテストするようにした電気テスターと、
を備えたテスター装置。
【請求項21】
前記ポータブル支持構造体は、間に基板を保持するための第1及び第2のコンポーネントを含み、前記コンタクト部は、第2のコンポーネント上に配置され、そしてそれらコンポーネントは、前記コンタクト部と端子との間に適切な接触を確保するために互いに移動可能である、請求項20に記載のテスター装置。
【請求項22】
前記第2のコンポーネントは、分配ボードを備え、この分配ボードの熱膨張係数と前記第1コンポーネントの熱膨張係数との比は、少なくとも1.5である、請求項21に記載のテスター装置。
【請求項23】
前記基板は、マイクロエレクトロニック回路のテスト中に第1の基板温度から第2の基板温度へ加熱し、前記分配ボードは、第1の分配ボード温度から第2の分配ボード温度へ加熱し、そして第2の分配ボード温度と第1の分配ボード温度の差と、第2の基板温度と第1の基板温度の差との温度変化比は、少なくとも1.5である、請求項22に記載のテスター装置。
【請求項24】
前記熱膨張係数比に前記温度変化比を乗算したものは、0.85ないし1.15である、請求項22に記載のテスター装置。
【請求項25】
前記第1のコンポーネントは、基板を支持する表面を有する基板チャックである、請求項22に記載のテスター装置。
【請求項26】
前記第1コンポーネントと第2コンポーネントとの間にあり、それらの第1及び第2のコンポーネントの表面とで包囲された圧力差空洞を形成する圧力差空洞シールと、
前記圧力差空洞内にあり、前記圧力差空洞から空気を除去して、前記第1及び第2のコンポーネントを互いに向かって相対的に移動できるようにする減圧通路と、
を更に備えた請求項21に記載のテスター装置。
【請求項27】
前記圧力差空洞シールは、前記コンタクト部及び前記端子を取り巻く、請求項26に記載のテスター装置。
【請求項28】
前記圧力差空洞シールは、前記第1及び第2のコンポーネントが離れるときは前記第1コンポーネントに固定される、請求項26に記載のテスター装置。
【請求項29】
前記圧力差空洞シールは、リップシールである、請求項26に記載のテスター装置。
【請求項30】
前記コンポーネントの1つを通して減圧通路が形成され、この減圧通路は、圧力差空洞に入口開口を、そして圧力差空洞の外側に出口開口を有し、
前記減圧通路を有するコンポーネントには第1バルブがあり、この第1バルブを開くと、圧力差空洞から空気を出すことができ、このバルブを閉じると、圧力差空洞に空気が入らないようにすることができる、請求項26に記載のテスター装置。
【請求項31】
前記第1バルブは、チェックバルブであり、このチェックバルブを有するコンポーネントを通して真空解放通路が形成され、この真空解放通路は、圧力差空洞に入口開口を、そして圧力差空洞の外側に出口開口を有し、
前記真空解放通路を有するコンポーネントには第2の真空解放バルブがあり、この真空解放バルブを開くと、圧力差空洞へ空気を入れることができ、そしてこのバルブを閉じると、圧力差空洞から空気を逃さないようにする、請求項30に記載のテスター装置。
【請求項32】
前記第1コンポーネントに基板吸引通路を更に備え、これを通して空気を圧送して、前記第1コンポーネントに面する基板の側の圧力を下げ、前記第1コンポーネントに対して基板を保持することができる、請求項21に記載のテスター装置。
【請求項33】
前記コンタクト部は、前記端子によって弾力で押圧することができ、更に、
前記第2コンポーネントにスタンドオフを備え、このスタンドオフは、少なくとも1つのコンタクト部の押圧を制限する表面を有する、請求項21に記載のテスター装置。
【請求項34】
前記コンタクト部とコンタクト部との間に複数の分離されたスタンドオフが配置される、請求項33に記載のテスター装置。
【請求項35】
接着性であって前記第2コンポーネントに取り付けられる第1面と、接着性である第2の反対の面とを有する層を更に備え、前記スタンドオフは、前記第2の面に取り付けられる、請求項33に記載のテスター装置。
【請求項36】
前記ランド及び端子は、平行な平面内にある、請求項20に記載のテスター装置。
【請求項37】
前記固定構造体は、熱チャックを備え、前記ポータブル支持構造体は、この熱チャックに接触し、前記ポータブル支持構造体と熱チャックとの間で熱を伝達できるようにする、請求項20に記載のテスター装置。
【請求項38】
前記ポータブル支持構造体と熱チャックとの間に熱インターフェイス空洞が画成され、前記熱チャックを通して熱インターフェイス真空へ至る熱インターフェイス真空通路が形成される、請求項37に記載のテスター装置。
【請求項39】
前記ポータブル支持構造体及び前記熱チャックの両方に接触する熱インターフェイス空洞シールを更に含み、この熱インターフェイス空洞シールは、前記ポータブル支持構造体及び前記熱チャックとで熱インターフェイス空洞を画成する、請求項38に記載のテスター装置。
【請求項40】
前記固定構造体に熱チャックを更に含み、この熱チャックは、入口及び出口をもつ熱制御通路を有し、入口と出口との間には入口から出口へ流体が流れるようにするための少なくとも1つの区分があり、熱制御通路において基板と流体との間で熱チャックを通して熱が伝達する、請求項20に記載のテスター装置。
【請求項41】
前記熱制御通路は、第1、第2及び第3区分を流体の経路に沿って互いに前後に直列に有し、断面平面図において第1区分と第2区分との間に第3区分が位置される、請求項40に記載のテスター装置。
【請求項42】
前記熱制御通路は、流体の通路に沿って第3区分の後に第4区分を直列に有し、この第4区分は、第2区分と第3区分との間に位置される、請求項41に記載のテスター装置。
【請求項43】
前記熱制御通路は、流体の通路に沿って第3区分の後に第4区分を直列に有し、この第4区分は、第1区分と第2区分との間に位置される、請求項42に記載のテスター装置。
【請求項44】
前記第1、第2及び第3区分は、第1螺旋の区分である、請求項41に記載のテスター装置。
【請求項45】
前記第1及び第2区分は、第1螺旋の区分であり、そして前記第3の区分は、第1螺旋上に位置されない第2螺旋の区分である、請求項41に記載のテスター装置。
【請求項46】
ヒータを更に備え、流体が前記熱制御通路の外側にあるときにこのヒータにより流体に熱が伝達される、請求項40に記載のテスター装置。
【請求項47】
前記ヒータは、電気ヒータである、請求項46に記載のテスター装置。
【請求項48】
21℃より上で流体入口に入る流体へ基板から熱が伝達される、請求項46に記載のテスター装置。
【請求項49】
熱は、最初、流体が21℃より上で流体入口に入った後に流体から基板へ伝達される、請求項48に記載のテスター装置。
【請求項50】
流体が流体入口に入るときに流体の温度は100℃より高い、請求項46に記載のテスター装置。
【請求項51】
流体は、再循環される、請求項46に記載のテスター装置。
【請求項52】
前記ポータブル支持構造体を前記固定構造体に対して移動して前記第1インターフェイスを前記第2インターフェイスに係合させるために互いに対して作動できる第1及び第2のアクチュエータ断片を有する少なくとも1つのインターフェイスアクチュエータを更に備えた、請求項20に記載のテスター装置。
【請求項53】
前記第1及び第2の断片は、各々、シリンダ及びピストンであり、ピストンは、シリンダの内面に沿ってスライドする、請求項52に記載のテスター装置。
【請求項54】
テスターによりマイクロエレクトロニック回路において実行されるテストは、バーンインテストである、請求項20に記載のテスター装置。
【請求項55】
基板は、複数のマイクロエレクトロニック回路をもつウェハである、請求項20に記載のテスター装置。
【請求項56】
前記コンタクト部は、ピンであり、各ピンは、各コンタクト部が各々の端子により押圧されたときにそのスプリング力に抗して押圧されるスプリングを有する、請求項20に記載のテスター装置。
【請求項57】
基板により保持されたマイクロエレクトロニック回路をテストする方法において、
マイクロエレクトロニック回路に接続された基板の端子に対するコンタクト部を有するポータブル支持構造体に基板を保持するステップと、
固定構造体により前記ポータブル支持構造体を受け入れるステップと、
前記ポータブル支持構造体の第1インターフェイスのランドを、前記固定構造体の第2インターフェイスの複数の一致する部材に対して配置するステップと、
前記ランドで前記部材を弾力で押圧するステップと、
電気テスターとマイクロエレクトロニック回路との間で前記端子、前記コンタクト部、前記第1及び第2のインターフェイスを通して信号を伝送して、マイクロエレクトロニック回路をテストするステップと、
を備えた方法。
【請求項58】
前記基板は、前記ポータブル支持構造体の前記第1コンポーネントと第2コンポーネントとの間に保持され、前記コンタクト部は、前記第2コンポーネント上にあり、更に、
前記コンタクト部と端子との間に適切な接触を確保するために前記第1及び第2のコンポーネントを互いに向けて相対的に移動するステップ、
を備えた請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記第2のコンポーネントは、分配ボードを備え、この分配ボードの熱膨張係数と前記第1コンポーネントの熱膨張係数との熱膨張係数比は、少なくとも1.5である、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
前記基板は、マイクロエレクトロニック回路のテスト中に第1の基板温度から第2の基板温度へ加熱し、前記分配ボードは、第1の分配ボード温度から第2の分配ボード温度へ加熱し、そして第2の分配ボード温度と第1の分配ボード温度の差と、第2の基板温度と第1の基板温度の差との温度変化比は、少なくとも1.5である、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記熱膨張係数比に前記温度変化比を乗算したものは、0.85ないし1.15である、請求項59に記載の方法。
【請求項62】
前記第1コンポーネントは、基板を支持する表面を有する基板チャックである、請求項59に記載の方法。
【請求項63】
前記第1コンポーネントと第2コンポーネントとの間に圧力差空洞シールを配置して、前記第1及び第2コンポーネントの表面及び圧力差空洞シールによって包囲された空洞を形成するステップと、
前記圧力差空洞シールの空洞内の圧力を下げて、前記第1及び第2のコンポーネントを互いに向けて相対的に移動させるステップと、
を更に備えた請求項58に記載の方法。
【請求項64】
前記圧力差空洞シールは、前記コンタクト部及び端子を取り巻く、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
前記圧力差空洞シールは、前記第1及び第2のコンポーネントが離れるときは前記第1のコンポーネントに固定される、請求項63に記載の方法。
【請求項66】
前記基板空洞シールは、リップシールで形成される、請求項63に記載の方法。
【請求項67】
前記コンポーネントの1つを通して減圧通路が形成され、この減圧通路は、前記圧力差空洞に入口開口を、そして圧力差空洞の外側に出口開口を有し、
前記減圧通路を有するコンポーネントには第1バルブがあり、更に、
前記第1バルブを開いて、前記圧力差空洞から空気を出せるようにし、
前記第1バルブを閉じて、前記圧力差空洞に空気が入らないようにする、
ことを含む請求項63に記載の方法。
【請求項68】
前記第1バルブは、チェックバルブであり、このチェックバルブを有するコンポーネントを通して真空解放通路が形成され、この真空解放通路は、圧力差空洞に入口開口を、そして圧力差空洞の外側に出口開口を有し、
真空解放通路を有するコンポーネントには第2の真空解放バルブが設けられ、更に、
前記真空解放バルブを開いて、前記圧力差空洞へ空気を入れることができ、
前記バルブを閉じて、前記圧力差空洞から空気を逃さないようにする、
ことを含む請求項67に記載の方法。
【請求項69】
前記圧力差空洞内の圧力は、前記ポータブル支持構造体が前記固定構造体により受け入れられる前に生成される、請求項67に記載の方法。
【請求項70】
前記第1コンポーネントの基板吸引通路を通して空気を圧送して、前記第1コンポーネントに面する基板の側の圧力を下げ、前記第1コンポーネントに対して基板を保持するステップを更に含む、請求項58に記載の方法。
【請求項71】
前記コンタクト部は、前記端子により弾力で押圧することができ、更に、
前記第2コンポーネントのスタンドオフの表面で少なくとも1つのコンタクト部の押圧を制限するステップを含む、請求項58に記載の方法。
【請求項72】
前記コンタクト部とコンタクト部との間に複数の分離されたスタンドオフが配置される、請求項71に記載の方法。
【請求項73】
接着性であって前記第2コンポーネントに取り付けられる第1の面と、接着性である第2の反対の面とを有する層を含み、前記スタンドオフは、第2の面に取り付けられる、請求項71に記載の方法。
【請求項74】
前記ポータブル支持構造体の表面を、前記固定構造体の熱チャックの表面に対して配置するステップと、
それら表面を通して熱を伝達するステップと、
を更に備えた請求項57に記載の方法。
【請求項75】
前記ポータブル支持構造体の表面と前記熱チャックとの間に画成された熱インターフェイス空洞の空気圧を下げるステップを更に備えた、請求項74に記載の方法。
【請求項76】
前記ポータブル支持構造体と前記熱チャックとの間に熱インターフェイス空洞が画成され、前記熱チャックを通してその熱インターフェイス真空へ至る熱インターフェイス真空通路が形成される、請求項75に記載の方法。
【請求項77】
前記ポータブル支持構造体と前記熱チャックとの間に熱インターフェイス空洞シールを配置し、その熱インターフェイス空洞シールと前記ポータブル支持構造体及び前記熱チャックとで熱インターフェイス空洞を画成するステップを更に備えた、請求項76に記載の方法。
【請求項78】
前記固定構造体上の熱チャックにおける熱制御通路の少なくとも1つの区分を通して流体入口から流体出口へ流体を通過させるステップと、
前記熱制御通路の流体と基板との間で熱を伝達して基板の温度を制御するステップと、
を更に備えた請求項57に記載の方法。
【請求項79】
前記熱制御通路は、第1、第2及び第3区分を流体の経路に沿って互いに前後に直列に有し、断面平面図において第1区分と第2区分との間に第3区分が位置される、請求項78に記載の方法。
【請求項80】
前記熱制御通路は、流体の通路に沿って前記第3区分の後に第4区分を直列に有し、この第4区分は、前記第2区分と第3区分との間に位置される、請求項79に記載の方法。
【請求項81】
前記第2区分と第3区分との間の熱チャックの温度は、前記第1区分の流体の温度から第2区分の流体の温度であり、前記第1区分と第4区分との間の熱チャックの温度は、前記第1区分の流体の温度から第2区分の流体の温度である、請求項80に記載の方法。
【請求項82】
前記第1区分の流体と第4区分の流体との間の温度差は、前記第2区分の流体と第3区分の流体との間より大きい、請求項81に記載の方法。
【請求項83】
前記熱制御通路は、流体の通路に沿って前記第3区分の後に第4区分を直列に有し、この第4区分は、前記第1区分と第2区分との間に位置される、請求項80に記載の方法。
【請求項84】
前記第1、第2及び第3区分は、第1螺旋の区分である、請求項79に記載の方法。
【請求項85】
前記第1及び第2区分は、第1螺旋の区分であり、そして前記第3区分は、第1螺旋上に位置されない第2の螺旋の区分である、請求項79に記載の方法。
【請求項86】
流体が流体入口に入るときに流体の温度は21℃より高い、請求項78に記載の方法。
【請求項87】
21℃より上で流体入口に入る流体へ基板から熱が伝達される、請求項86に記載の方法。
【請求項88】
流体が21℃より上で流体入口に入った後に熱が最初に流体から基板へ伝達される、請求項87に記載の方法。
【請求項89】
流体が流体入口に入るときに、流体の温度は100℃より高い、請求項86に記載の方法。
【請求項90】
流体は、再循環される、請求項86に記載の方法。
【請求項91】
マイクロエレクトロニック回路で実行されるテストは、バーンインテストである、請求項57に記載の方法。
【請求項92】
基板は、複数のマイクロエレクトロニック回路をもつウェハである、請求項57に記載の方法。
【請求項93】
前記コンタクト部は、ピンであり、各ピンは、各コンタクト部が各々の端子により押圧されたときにそのスプリング力に抗して押圧されるスプリングを有する、請求項57に記載の方法。
【請求項94】
間に基板を保持するための第1及び第2のコンポーネントを含むポータブル支持構造体であって、前記基板は、マイクロエレクトロニック回路を載せ且つマイクロエレクトロニック回路に接続された複数の端子を有し、前記第2コンポーネントは、信号分配ボード及びコンタクタを含み、信号分配ボードのCTEとコンタクタのCTEとのCTE比が1に等しくないようなポータブル支持構造体と、
前記第2コンポーネント上にあり前記端子と接触をなすために前記端子に一致する複数のコンタクト部であって、これらコンタクト部と前記端子との間に適切な接触を確保するように前記コンポーネントが互いに移動可能とされている複数のコンタクト部と、
前記ポータブル支持構造体上にあり前記コンタクト部に接続された第1インターフェイスであって、前記ポータブル支持構造体が取り外されて固定構造体により保持されるときにその固定構造体上の第2インターフェイスに接続される第1インターフェイスと、
を備えたポータブルパック。
【請求項95】
前記コンタクタは、マイクロエレクトロニック回路のテスト中に第1のコンタクタ温度から第2のコンタクタ温度へ加熱し、前記信号分配ボードは、第1の信号分配ボード温度から第2の信号分配ボード温度へ加熱し、そして第2の信号分配ボード温度と第1の信号分配ボード温度の差と、第2のコンタクタ温度と第1のコンタクタ温度の差との温度変化比にCTE比を乗算したものは、CTE比よりも1に近い、請求項94に記載のポータブルパック。
【請求項96】
前記CTE比に前記温度変化比を乗算したものは、0.85ないし1.15である、請求項94に記載のポータブルパック。
【請求項97】
前記第1のコンポーネントは、基板を支持する表面を有する基板チャックである、請求項94に記載のポータブルパック。
【請求項98】
前記第1コンポーネントと第2コンポーネントとの間にあり、それらの第1及び第2のコンポーネントの表面とで包囲された圧力差空洞を形成する圧力差空洞シールと、
前記圧力差空洞内にあり、前記圧力差空洞から空気を除去して、前記第1及び第2のコンポーネントを互いに向かって相対的に移動できるようにする減圧通路と、
を更に備えた請求項94に記載のポータブルパック。
【請求項99】
前記圧力差空洞シールは、前記コンタクト部及び前記端子を取り巻く、請求項98に記載のポータブルパック。
【請求項100】
前記圧力差空洞シールは、前記第1及び第2のコンポーネントが離れるときは前記第1コンポーネントに固定される、請求項98に記載のポータブルパック。
【請求項101】
前記圧力差空洞シールはリップシールである、請求項98に記載のポータブルパック。
【請求項102】
前記コンポーネントの1つを通して減圧通路が形成され、この減圧通路は、圧力差空洞に入口開口を、そして圧力差空洞の外側に出口開口を有し、
前記減圧通路を有するコンポーネントには第1バルブがあり、この第1バルブを開くと、圧力差空洞から空気を出すことができ、このバルブを閉じると、圧力差空洞に空気が入らないようにすることができる、請求項98に記載のポータブルパック。
【請求項103】
前記第1バルブは、チェックバルブであり、このチェックバルブを有するコンポーネントを通して真空解放通路が形成され、この真空解放通路は、圧力差空洞に入口開口を、そして圧力差空洞の外側に出口開口を有し、
前記真空解放通路を有するコンポーネントには第2の真空解放バルブがあり、この真空解放バルブを開くと、圧力差空洞へ空気を入れることができ、そしてこのバルブを閉じると、圧力差空洞から空気を逃さないようにする、請求項102に記載のポータブルパック。
【請求項104】
前記第1コンポーネントに基板吸引通路を更に備え、これを通して空気を圧送して、前記第1コンポーネントに面する基板の側の圧力を下げ、前記第1コンポーネントに対して基板を保持することができる、請求項94に記載のポータブルパック。
【請求項105】
前記コンタクト部は、前記端子によって弾力で押圧することができ、更に、
前記第2コンポーネントにスタンドオフを備え、このスタンドオフは、少なくとも1つのコンタクト部の押圧を制限する表面を有する、請求項94に記載のポータブルパック。
【請求項106】
前記コンタクト部とコンタクト部との間に複数の分離されたスタンドオフが配置される、請求項105に記載のポータブルパック。
【請求項107】
接着性であって前記第2コンポーネントに取り付けられる第1面と、接着性である第2の反対の面とを有する層を更に備え、前記スタンドオフは、前記第2の面に取り付けられる、請求項105に記載のポータブルパック。
【請求項108】
前記第1インターフェイスは、複数のランドを含み、そして前記第2インターフェイスは、前記固定構造体の構造部に対して移動できるように前記ランドに一致し前記ランドにより弾力で押圧できる接触面を有する複数の部材を含む、請求項94に記載のポータブルパック。
【請求項109】
前記ランド及び前記端子は、平行な平面内にある、請求項108に記載のポータブルパック。
【請求項110】
前記基板は、複数のマイクロエレクトロニック回路をもつウェハである、請求項94に記載のポータブルパック。
【請求項111】
前記コンタクト部は、ピンであり、各ピンは、各コンタクト部が各々の端子により押圧されたときにそのスプリング力に抗して押圧されるスプリングを有する、請求項94に記載のポータブルパック。
【請求項112】
間に基板を保持するための第1及び第2のコンポーネントを含むポータブル支持構造体であって、前記基板は、マイクロエレクトロニック回路を載せ且つマイクロエレクトロニック回路に接続された複数の端子を有し、前記第2コンポーネントは、信号分配ボード及びコンタクタを含み、信号分配ボードのCTEとコンタクタのCTEとのCTE比が1に等しくないようなポータブル支持構造体と、
前記第2コンポーネント上にあり前記端子と接触をなすために前記端子に一致する複数のコンタクト部であって、これらコンタクト部と前記端子との間に適切な接触を確保するように前記コンポーネントが互いに移動可能とされている複数のコンタクト部と、
前記ポータブル支持構造体上にあって前記コンタクト部に接続された第1インターフェイスと、
固定構造体であって、前記ポータブル支持構造体は、この固定構造体により保持されるべく受け入れることができ且つ固定構造体から除去できるようにされた固定構造体と、
前記固定構造体上の第2インターフェイスであって、前記ポータブル構造体が前記固定構造体により保持されたときには前記第1インターフェイスに接続され、前記ポータブル支持構造体が前記固定構造体から除去されたときには前記第1インターフェイスから切断されるような第2インターフェイスと、
前記第2インターフェイス、第1インターフェイス及びコンタクト部を通して前記端子に接続される電気テスターであって、この電気テスターとマイクロエレクトロニック回路との間に信号を伝送してマイクロエレクトロニック回路をテストする電気テスターと、
を備えたテスター装置。
【請求項113】
前記基板は、マイクロエレクトロニック回路のテスト中に第1の基板温度から第2の基板温度へ加熱し、前記分配ボードは、第1の分配ボード温度から第2の分配ボード温度へ加熱し、そして第2の分配ボード温度と第1の分配ボード温度の差と、第2の基板温度と第1の基板温度の差との温度変化比は、少なくとも1.5である、請求項112に記載のテスター装置。
【請求項114】
前記熱膨張係数比に前記温度変化比を乗算したものは、0.85ないし1.15である、請求項112に記載のテスター装置。
【請求項115】
前記第1コンポーネントは、基板を支持する表面を有する基板チャックである、請求項112に記載のテスター装置。
【請求項116】
前記第1コンポーネントと第2コンポーネントとの間にあり、それらの第1及び第2のコンポーネントの表面とで包囲された圧力差空洞を形成する圧力差空洞シールと、
前記圧力差空洞内にあり、前記圧力差空洞から空気を除去して、前記第1及び第2のコンポーネントを互いに向かって相対的に移動できるようにする減圧通路と、
を更に備えた請求項112に記載のテスター装置。
【請求項117】
前記圧力差空洞シールは、前記コンタクト部及び前記端子を取り巻く、請求項116に記載のテスター装置。
【請求項118】
前記圧力差空洞シールは、前記第1及び第2のコンポーネントが離れるときは前記第1コンポーネントに固定される、請求項116に記載のテスター装置。
【請求項119】
前記圧力差空洞シールは、リップシールである、請求項116に記載のテスター装置。
【請求項120】
前記コンポーネントの1つを通して減圧通路が形成され、この減圧通路は、圧力差空洞に入口開口を、そして圧力差空洞の外側に出口開口を有し、
前記減圧通路を有するコンポーネントには第1バルブがあり、この第1バルブを開くと、圧力差空洞から空気を出すことができ、このバルブを閉じると、圧力差空洞に空気が入らないようにすることができる、請求項116に記載のテスター装置。
【請求項121】
前記第1バルブは、チェックバルブであり、このチェックバルブを有するコンポーネントを通して真空解放通路が形成され、この真空解放通路は、圧力差空洞に入口開口を、そして圧力差空洞の外側に出口開口を有し、
前記真空解放通路を有するコンポーネントには第2の真空解放バルブがあり、この真空解放バルブを開くと、圧力差空洞へ空気を入れることができ、そしてこのバルブを閉じると、圧力差空洞から空気を逃さないようにする、請求項120に記載のテスター装置。
【請求項122】
前記第1コンポーネントに基板吸引通路を更に備え、これを通して空気を圧送して、前記第1コンポーネントに面する基板の側の圧力を下げ、前記第1コンポーネントに対して基板を保持することができる、請求項112に記載のテスター装置。
【請求項123】
前記コンタクト部は、前記端子によって弾力で押圧することができ、更に、
前記第2コンポーネントにスタンドオフを備え、このスタンドオフは、少なくとも1つのコンタクト部の押圧を制限する表面を有する、請求項112に記載のテスター装置。
【請求項124】
前記コンタクト部とコンタクト部との間に複数の分離されたスタンドオフが配置される、請求項123に記載のテスター装置。
【請求項125】
接着性であって前記第2コンポーネントに取り付けられる第1面と、接着性である第2の反対の面とを有する層を更に備え、前記スタンドオフは、前記第2の面に取り付けられる、請求項123に記載のテスター装置。
【請求項126】
前記第1インターフェイスは、複数のランドを含み、そして前記第2インターフェイスは、前記固定構造体の構造部に対して移動できるように前記ランドに一致し前記ランドにより弾力で押圧できる接触面を有する複数の部材を含む、請求項112に記載のテスター装置。
【請求項127】
前記ランド及び端子は、平行な平面内にある、請求項126に記載のテスター装置。
【請求項128】
前記固定構造体は、熱チャックを備え、前記ポータブル支持構造体は、この熱チャックに接触し、前記ポータブル支持構造体と熱チャックとの間で熱を伝達できるようにする、請求項126に記載のテスター装置。
【請求項129】
前記ポータブル支持構造体と熱チャックとの間に熱インターフェイス空洞が画成され、前記熱チャックを通して熱インターフェイス真空へ至る熱インターフェイス真空通路が形成される、請求項128に記載のテスター装置。
【請求項130】
前記ポータブル支持構造体及び前記熱チャックの両方に接触する熱インターフェイス空洞シールを更に含み、この熱インターフェイス空洞シールは、前記ポータブル支持構造体及び前記熱チャックとで熱インターフェイス空洞を画成する、請求項129に記載のテスター装置。
【請求項131】
前記固定構造体に熱チャックを更に含み、この熱チャックは、入口及び出口をもつ熱制御通路を有し、入口と出口との間には入口から出口へ流体が流れるようにするための少なくとも1つの区分があり、熱制御通路において基板と流体との間で熱チャックを通して熱が伝達する、請求項112に記載のテスター装置。
【請求項132】
前記熱制御通路は、第1、第2及び第3区分を流体の経路に沿って互いに前後に直列に有し、断面平面図において第1区分と第2区分との間に第3区分が位置される、請求項131に記載のテスター装置。
【請求項133】
前記熱制御通路は、流体の通路に沿って前記第3区分の後に第4区分を直列に有し、この第4区分は、第2区分と第3区分との間に位置される、請求項132に記載のテスター装置。
【請求項134】
前記熱制御通路は、流体の通路に沿って前記第3区分の後に第4区分を直列に有し、この第4区分は、第1区分と第2区分との間に位置される、請求項133に記載のテスター装置。
【請求項135】
前記第1、第2及び第3区分は、第1螺旋の区分である、請求項132に記載のテスター装置。
【請求項136】
前記第1及び第2区分は、第1螺旋の区分であり、そして前記第3の区分は、第1螺旋上に位置されない第2螺旋の区分である、請求項132に記載のテスター装置。
【請求項137】
ヒータを更に備え、流体が前記熱制御通路の外側にあるときにこのヒータにより流体に熱が伝達される、請求項131に記載のテスター装置。
【請求項138】
前記ヒータは、電気ヒータである、請求項137に記載のテスター装置。
【請求項139】
21℃より上で流体入口に入る流体へ基板から熱が伝達される、請求項137に記載のテスター装置。
【請求項140】
熱は、最初、流体が21℃より上で流体入口に入った後に流体から基板へ伝達される、請求項139に記載のテスター装置。
【請求項141】
流体が流体入口に入るときに流体の温度は100℃より高い、請求項137に記載のテスター装置。
【請求項142】
流体は、再循環される、請求項137に記載のテスター装置。
【請求項143】
前記ポータブル支持構造体を前記固定構造体に対して移動して前記第1インターフェイスを前記第2インターフェイスに係合させるために互いに対して作動できる第1及び第2のアクチュエータ断片を有する少なくとも1つのインターフェイスアクチュエータを更に備えた、請求項112に記載のテスター装置。
【請求項144】
前記第1及び第2の断片は、各々、シリンダ及びピストンであり、ピストンは、シリンダの内面に沿ってスライドする、請求項143に記載のテスター装置。
【請求項145】
テスターによりマイクロエレクトロニック回路において実行されるテストは、バーンインテストである、請求項112に記載のテスター装置。
【請求項146】
基板は、複数のマイクロエレクトロニック回路をもつウェハである、請求項112に記載のテスター装置。
【請求項147】
前記コンタクト部は、ピンであり、各ピンは、各コンタクト部が各々の端子により押圧されたときにそのスプリング力に抗して押圧されるスプリングを有する、請求項112に記載のテスター装置。
【請求項148】
基板により保持されたマイクロエレクトロニック回路をテストする方法において、
ポータブル支持構造体の第1及び第2のコンポーネント間に基板を支持するステップであって、その第2コンポーネントは、マイクロエレクトロニック回路に接続された基板の端子に対するコンタクト部を有するものであるステップと、
前記コンタクト部と前記端子との間に適切な接触を確保するために前記第1及び第2のコンポーネントを互いに向けて相対的に移動するステップであって、前記ポータブル支持構造体は、基板と一緒に、第1及び第2要素を含み、第1要素のCTEと第2要素のCTEとのCTE比が1に等しくないようなステップと、
前記ポータブル支持構造体の第1インターフェイスが固定構造体の第2インターフェイスに接続されるようにして固定構造体により前記ポータブル支持構造体を受け入れるステップと、
前記端子、コンタクト部、第1及び第2のインターフェイスを通して電気テスターとマイクロエレクトロニック回路との間に信号を伝送して、マイクロエレクトロニック回路をテストするステップであって、前記ポータブル支持構造体の第1コンポーネントと第2コンポーネントとの間に基板が支持され、そして前記第2コンポーネント上にコンタクト部があるようなステップと、更に、
前記コンタクト部と前記端子との間に適切な接触を確保するために前記第1及び第2のコンポーネントを互いに向けて相対的に移動するステップ、
を備えた方法。
【請求項149】
前記第2要素は、マイクロエレクトロニック回路のテスト中に低い第2要素温度から第2の基板温度へ加熱し、前記第1要素は、低い第1要素温度から高い第1要素温度へ加熱し、そして高い第2要素温度と低い第2要素温度の差と、高い第1要素温度と低い第1要素温度の差との温度変化比にCTE比を乗算したものは、CTE比よりも1に近い、請求項148に記載の方法。
【請求項150】
前記CTE比に前記温度変化比を乗算したものは、0.8ないし1.2である、請求項148に記載の方法。
【請求項151】
前記第1及び第2の要素は、前記基板の同じ側にある信号分配ボード及びコンタクタである、請求項148に記載の方法。
【請求項152】
前記要素の1つは、基板である、請求項148に記載の方法。
【請求項153】
第1コンポーネントと第2コンポーネントとの間に圧力差空洞シールを配置して、それら第1及び第2のコンポーネントの表面とこの圧力差空洞シールとで包囲空洞を形成するステップと、
前記圧力差空洞シールの空洞内の圧力を下げて、前記第1及び第2のコンポーネントを互いに向かって相対的に移動させるステップと、
を更に備えた請求項148に記載の方法。
【請求項154】
前記圧力差空洞シールは、前記コンタクト部及び前記端子を取り巻く、請求項153に記載の方法。
【請求項155】
前記圧力差空洞シールは、前記第1及び第2のコンポーネントが離れるときは前記第1コンポーネントに固定される、請求項153に記載の方法。
【請求項156】
前記コンポーネントの1つを通して減圧通路が形成され、この減圧通路は、圧力差空洞に入口開口を、そして圧力差空洞の外側に出口開口を有し、
前記減圧通路を有するコンポーネントには第1バルブがあり、
前記第1バルブを開くと、圧力差空洞から空気を出すことができ、
前記第1バルブを閉じると、圧力差空洞に空気が入らないようにする、請求項152に記載の方法。
【請求項157】
前記第1バルブは、チェックバルブであり、このチェックバルブを有するコンポーネントを通して真空解放通路が形成され、この真空解放通路は、圧力差空洞に入口開口を、そして圧力差空洞の外側に出口開口を有し、
前記真空解放通路を有するコンポーネントには第2の真空解放バルブがあり、
前記真空解放バルブを開くと、圧力差空洞へ空気を入れることができ、
前記バルブを閉じると、圧力差空洞から空気を逃さないようにする、請求項156に記載の方法。
【請求項158】
圧力差空洞内の圧力は、前記ポータブル支持構造体が前記固定構造体により受け入れられる前に生成される、請求項156に記載の方法。
【請求項159】
前記第1コンポーネントの基板吸引通路を通して空気を圧送して、前記第1コンポーネントに面する基板の側の圧力を下げ、前記第1コンポーネントに対して基板を保持することを更に含む、請求項148に記載の方法。
【請求項160】
前記コンタクト部は、前記端子により弾力で押圧することができ、更に、
前記第2コンポーネントのスタンドオフの表面で少なくとも1つのコンタクト部の押圧を制限することを含む、請求項148に記載の方法。
【請求項161】
前記コンタクト部とコンタクト部との間に複数の分離されたスタンドオフが配置される、請求項160に記載の方法。
【請求項162】
接着性であって前記第2コンポーネントに取り付けられる第1の面と、接着性である第2の反対の面とを有する層を更に含み、前記スタンドオフは、第2の面に取り付けられる、請求項160に記載の方法。
【請求項163】
前記ポータブル支持構造体の第1インターフェイスのランドを、前記固定構造体の第2インターフェイスの複数の一致する部材に対して配置するステップと、
前記ランドで前記部材を弾力で押圧するステップと、
を更に備えた請求項148に記載の方法。
【請求項164】
前記ポータブル支持構造体の表面を、前記固定構造体の熱チャックの表面に対して配置するステップと、
それら表面を通して熱を伝達するステップと、
を更に備えた請求項163に記載の方法。
【請求項165】
前記ポータブル支持構造体の表面と前記熱チャックとの間に画成された熱インターフェイス空洞の空気圧を下げるステップを更に備えた、請求項164に記載の方法。
【請求項166】
前記ポータブル支持構造体と前記熱チャックとの間に熱インターフェイス空洞が画成され、前記熱チャックを通してその熱インターフェイス真空へ至る熱インターフェイス真空通路が形成される、請求項165に記載の方法。
【請求項167】
前記ポータブル支持構造体と前記熱チャックとの間に熱インターフェイス空洞シールを配置し、その熱インターフェイス空洞シールと前記ポータブル支持構造体及び前記熱チャックとで熱インターフェイス空洞を画成するステップを更に備えた、請求項166に記載の方法。
【請求項168】
前記固定構造体上の熱チャックにおける熱制御通路の少なくとも1つの区分を通して流体入口から流体出口へ流体を通過させるステップと、
前記熱制御通路の流体と基板との間で熱を伝達して基板の温度を制御するステップと、
を更に備えた請求項148に記載の方法。
【請求項169】
前記熱制御通路は、第1、第2及び第3区分を流体の経路に沿って互いに前後に直列に有し、断面平面図において第1区分と第2区分との間に第3区分が位置される、請求項168に記載の方法。
【請求項170】
前記熱制御通路は、流体の通路に沿って前記第3区分の後に第4区分を直列に有し、この第4区分は、第2区分と第3区分との間に位置される、請求項169に記載の方法。
【請求項171】
前記第2区分と第3区分との間の熱チャックの温度は、前記第1区分の流体の温度から第2区分の流体の温度であり、前記第1区分と第4区分との間の熱チャックの温度は、前記第1区分の流体の温度から第2区分の流体の温度である、請求項170に記載の方法。
【請求項172】
前記第1区分の流体と第4区分の流体との間の温度差は、前記第2区分の流体と第3区分の流体との間より大きい、請求項171に記載の方法。
【請求項173】
前記熱制御通路は、流体の通路に沿って前記第3区分の後に第4区分を直列に有し、この第4区分は、第1区分と第2区分との間に位置される、請求項170に記載の方法。
【請求項174】
前記第1、第2及び第3区分は、第1螺旋の区分である、請求項169に記載の方法。
【請求項175】
前記第1及び第2区分は、第1螺旋の区分であり、そして前記第3区分は、第1螺旋上に位置されない第2の螺旋の区分である、請求項169に記載の方法。
【請求項176】
流体が流体入口に入るときに流体の温度は21℃より高い、請求項168に記載の方法。
【請求項177】
21℃より上で流体入口に入る流体へ基板から熱が伝達される、請求項176に記載の方法。
【請求項178】
流体が21℃より上で流体入口に入った後に熱が最初に流体から基板へ伝達される、請求項177に記載の方法。
【請求項179】
流体が流体入口に入るときに、流体の温度は100℃より高い、請求項176に記載の方法。
【請求項180】
流体は、再循環される、請求項176に記載の方法。
【請求項181】
マイクロエレクトロニック回路で実行されるテストは、バーンインテストである、請求項148に記載の方法。
【請求項182】
基板は、複数のマイクロエレクトロニック回路をもつウェハである、請求項148に記載の方法。
【請求項183】
前記コンタクト部は、ピンであり、各ピンは、各コンタクト部が各々の端子により押圧されたときにそのスプリング力に抗して押圧されるスプリングを有する、請求項148に記載の方法。
【請求項184】
間に基板を保持するための第1及び第2のコンポーネントを含むポータブル支持構造体であって、前記基板は、マイクロエレクトロニック回路を載せ且つマイクロエレクトロニック回路に接続された複数の端子を有するものであるポータブル支持構造体と、
前記第2コンポーネント上にあり前記端子と接触をなすために前記端子に一致する複数のコンタクト部であって、前記第1コンポーネントと第2コンポーネントとの間に圧力差空洞シールがあり、この圧力差空洞シールは、前記第1及び第2のコンポーネントの表面とで包囲された圧力差空洞を形成するような複数のコンタクト部と、
前記コンポーネントの1つを通して形成された減圧通路であって、圧力差空洞に入口開口を、そして圧力差空洞の外側に出口開口を有している減圧通路と、
前記減圧通路を有するコンポーネントに設けられた第1バルブであって、この第1バルブを開くと、圧力差空洞から空気を出して、前記第1及び第2のコンポーネントを互いに向けて相対的に移動して、前記コンタクト部と端子との間に適切な接触を確保することができると共に、このバルブを閉じると、圧力差空洞に空気が入らないようにすることができる第1バルブと、
前記ポータブル支持構造体上にあり前記コンタクト部に接続された第1インターフェイスであって、前記ポータブル支持構造体が取り外されて固定構造体により保持されるときにその固定構造体上の第2インターフェイスに接続される第1インターフェイスと、
を備えたポータブルパック。
【請求項185】
前記第2のコンポーネントは、分配ボードを備え、この分配ボードの熱膨張係数と前記第1コンポーネントの熱膨張係数との比は、少なくとも1.5である、請求項184に記載のポータブルパック。
【請求項186】
前記基板は、マイクロエレクトロニック回路のテスト中に第1の基板温度から第2の基板温度へ加熱し、前記分配ボードは、第1の分配ボード温度から第2の分配ボード温度へ加熱し、そして第2の分配ボード温度と第1の分配ボード温度の差と、第2の基板温度と第1の基板温度の差との温度変化比は、少なくとも1.5である、請求項185に記載のポータブルパック。
【請求項187】
前記熱膨張係数比に前記温度変化比を乗算したものは、0.85ないし1.15である、請求項185に記載のポータブルパック。
【請求項188】
前記第1のコンポーネントは、基板を支持する表面を有する基板チャックである、請求項185に記載のポータブルパック。
【請求項189】
前記圧力差空洞シールは、前記コンタクト部及び前記端子を取り巻く、請求項184に記載のポータブルパック。
【請求項190】
前記圧力差空洞シールは、前記第1及び第2のコンポーネントが離れるときは前記第1コンポーネントに固定される、請求項184に記載のポータブルパック。
【請求項191】
前記圧力差空洞シールは、リップシールである、請求項184に記載のポータブルパック。
【請求項192】
前記第1バルブは、チェックバルブであり、このチェックバルブを有するコンポーネントを通して真空解放通路が形成され、この真空解放通路は、圧力差空洞に入口開口を、そして圧力差空洞の外側に出口開口を有し、
前記真空解放通路を有するコンポーネントには第2の真空解放バルブがあり、この真空解放バルブを開くと、圧力差空洞へ空気を入れることができ、そしてこのバルブを閉じると、圧力差空洞から空気を逃さないようにする、請求項184に記載のポータブルパック。
【請求項193】
前記第1コンポーネントに基板吸引通路を更に備え、これを通して空気を圧送して、前記第1コンポーネントに面する基板の側の圧力を下げ、前記第1コンポーネントに対して基板を保持することができる、請求項184に記載のポータブルパック。
【請求項194】
前記コンタクト部は、前記端子によって弾力で押圧することができ、更に、
前記第2コンポーネントにスタンドオフを備え、このスタンドオフは、少なくとも1つのコンタクト部の押圧を制限する表面を有する、請求項184に記載のポータブルパック。
【請求項195】
前記コンタクト部とコンタクト部との間に複数の分離されたスタンドオフが配置される、請求項194に記載のポータブルパック。
【請求項196】
接着性であって前記第2コンポーネントに取り付けられる第1面と、接着性である第2の反対の面とを有する層を更に備え、前記スタンドオフは、前記第2の面に取り付けられる、請求項194に記載のポータブルパック。
【請求項197】
前記第1インターフェイスは、複数のランドを含み、そして前記第2インターフェイスは、前記固定構造体の構造部に対して移動するように前記ランドに一致し前記ランドにより弾力で押圧できる接触面を有する複数の部材を含む、請求項184に記載のポータブルパック。
【請求項198】
前記ランド及び前記端子は、平行な平面内にある、請求項197に記載のポータブルパック。
【請求項199】
前記基板は、複数のマイクロエレクトロニック回路をもつウェハである、請求項184に記載のポータブルパック。
【請求項200】
前記コンタクト部は、ピンであり、各ピンは、各コンタクト部が各々の端子により押圧されたときにそのスプリング力に抗して押圧されるスプリングを有する、請求項184に記載のポータブルパック。
【請求項201】
間に基板を保持するための第1及び第2のコンポーネントを含むポータブル支持構造体であって、前記基板は、マイクロエレクトロニック回路を載せ且つマイクロエレクトロニック回路に接続された複数の端子を有するものであるポータブル支持構造体と、
前記第2コンポーネント上にあり前記端子と接触をなすために前記端子に一致する複数のコンタクト部と、
前記第1コンポーネントと第2コンポーネントとの間にあり、前記第1及び第2のコンポーネントの表面とで包囲された圧力差空洞を形成する圧力差空洞シールと、
前記コンポーネントの1つを通して形成された減圧通路であって、圧力差空洞に入口開口を、そして圧力差空洞の外側に出口開口を有している減圧通路と、
前記減圧通路を有するコンポーネントに設けられた第1バルブであって、この第1バルブを開くと、圧力差空洞から空気を出して、前記第1及び第2のコンポーネントを互いに向けて相対的に移動して、前記コンタクト部と端子との間に適切な接触を確保することができると共に、このバルブを閉じると、圧力差空洞に空気が入らないようにすることができる第1バルブと、
前記ポータブル支持構造体上にあり前記コンタクト部に接続された第1インターフェイスと、
固定構造体であって、前記ポータブル支持構造体は、この固定構造体により保持されるべく受け入れることができ且つ固定構造体から除去できるようにされた固定構造体と、
前記固定構造体上の第2インターフェイスであって、前記ポータブル構造体が前記固定構造体により保持されたときには前記第1インターフェイスに接続され、前記ポータブル支持構造体が前記固定構造体から除去されたときには前記第1インターフェイスから切断されるような第2インターフェイスと、
前記第2インターフェイス、第1インターフェイス及びコンタクト部を通して前記端子に接続される電気テスターであって、この電気テスターとマイクロエレクトロニック回路との間に信号を伝送してマイクロエレクトロニック回路をテストする電気テスターと、
を備えたテスター装置。
【請求項202】
前記第2のコンポーネントは、分配ボードを備え、この分配ボードの熱膨張係数と前記第1コンポーネントの熱膨張係数との比は、少なくとも1.5である、請求項201に記載のテスター装置。
【請求項203】
前記基板は、マイクロエレクトロニック回路のテスト中に第1の基板温度から第2の基板温度へ加熱し、前記分配ボードは、第1の分配ボード温度から第2の分配ボード温度へ加熱し、そして第2の分配ボード温度と第1の分配ボード温度の差と、第2の基板温度と第1の基板温度の差との温度変化比は、少なくとも1.5である、請求項202に記載のテスター装置。
【請求項204】
前記熱膨張係数比に前記温度変化比を乗算したものは、0.85ないし1.15である、請求項202に記載のテスター装置。
【請求項205】
前記第1のコンポーネントは、基板を支持する表面を有する基板チャックである、請求項202に記載のテスター装置。
【請求項206】
前記圧力差空洞シールは、前記コンタクト部及び前記端子を取り巻く、請求項201に記載のテスター装置。
【請求項207】
前記圧力差空洞シールは、前記第1及び第2のコンポーネントが離れるときは前記第1コンポーネントに固定される、請求項201に記載のテスター装置。
【請求項208】
前記圧力差空洞シールは、リップシールである、請求項201に記載のテスター装置。
【請求項209】
前記第1バルブは、チェックバルブであり、このチェックバルブを有するコンポーネントを通して真空解放通路が形成され、この真空解放通路は、圧力差空洞に入口開口を、そして圧力差空洞の外側に出口開口を有し、
前記真空解放通路を有するコンポーネントには第2の真空解放バルブがあり、この真空解放バルブを開くと、圧力差空洞へ空気を入れることができ、そしてこのバルブを閉じると、圧力差空洞から空気を逃さないようにする、請求項201に記載のテスター装置。
【請求項210】
前記第1コンポーネントに基板吸引通路を更に備え、これを通して空気を圧送して、前記第1コンポーネントに面する基板の側の圧力を下げ、前記第1コンポーネントに対して基板を保持することができる、請求項201に記載のテスター装置。
【請求項211】
前記コンタクト部は、前記端子によって弾力で押圧することができ、更に、
前記第2コンポーネントにスタンドオフを備え、このスタンドオフは、少なくとも1つのコンタクト部の押圧を制限する表面を有する、請求項201に記載のテスター装置。
【請求項212】
前記コンタクト部とコンタクト部との間に複数の分離されたスタンドオフが配置される、請求項211に記載のテスター装置。
【請求項213】
接着性であって前記第2コンポーネントに取り付けられる第1面と、接着性である第2の反対の面とを有する層を更に備え、前記スタンドオフは、前記第2の面に取り付けられる、請求項211に記載のテスター装置。
【請求項214】
前記第1インターフェイスは、複数のランドを含み、そして前記第2インターフェイスは、前記固定構造体の構造部に対し又はそれに対して移動するように前記ランドに一致し且つ前記ランドにより弾力で押圧できる接触面を有する複数の部材を含む、請求項201に記載のテスター装置。
【請求項215】
前記ランド及び端子は、平行な平面内にある、請求項214に記載のテスター装置。
【請求項216】
前記固定構造体は、熱チャックを備え、前記ポータブル支持構造体は、この熱チャックに接触し、前記ポータブル支持構造体と熱チャックとの間で熱を伝達できるようにする、請求項214に記載のテスター装置。
【請求項217】
前記ポータブル支持構造体と熱チャックとの間に熱インターフェイス空洞が画成され、前記熱チャックを通して熱インターフェイス真空へ至る熱インターフェイス真空通路が形成される、請求項216に記載のテスター装置。
【請求項218】
前記ポータブル支持構造体及び前記熱チャックの両方に接触する熱インターフェイス空洞シールを更に含み、この熱インターフェイス空洞シールは、前記ポータブル支持構造体及び前記熱チャックとで熱インターフェイス空洞を画成する、請求項217に記載のテスター装置。
【請求項219】
前記固定構造体に熱チャックを更に含み、この熱チャックは、入口及び出口をもつ熱制御通路を有し、入口と出口との間には入口から出口へ流体が流れるようにするための少なくとも1つの区分があり、熱制御通路において基板と流体との間で熱チャックを通して熱が伝達する、請求項201に記載のテスター装置。
【請求項220】
前記熱制御通路は、第1、第2及び第3区分を流体の経路に沿って互いに前後に直列に有し、断面平面図において第1区分と第2区分との間に第3区分が位置される、請求項219に記載のテスター装置。
【請求項221】
前記熱制御通路は、流体の通路に沿って第3区分の後に第4区分を直列に有し、該第4区分は、第2区分と第3区分との間に位置される、請求項220に記載のテスター装置。
【請求項222】
前記熱制御通路は、流体の通路に沿って第3区分の後に第4区分を直列に有し、該第4区分は、第1区分と第2区分との間に位置される、請求項221に記載のテスター装置。
【請求項223】
前記第1、第2及び第3区分は、第1螺旋の区分である、請求項220に記載のテスター装置。
【請求項224】
前記第1及び第2区分は、第1螺旋の区分であり、そして前記第3の区分は、第1螺旋上に位置されない第2螺旋の区分である、請求項220に記載のテスター装置。
【請求項225】
ヒータを更に備え、流体が前記熱制御通路の外側にあるときにこのヒータにより流体に熱が伝達される、請求項219に記載のテスター装置。
【請求項226】
前記ヒータは、電気ヒータである、請求項225に記載のテスター装置。
【請求項227】
21℃より上で流体入口に入る流体へ基板から熱が伝達される、請求項225に記載のテスター装置。
【請求項228】
熱は、最初、流体が21℃より上で流体入口に入った後に流体から基板へ伝達される、請求項227に記載のテスター装置。
【請求項229】
流体が流体入口に入るときに流体の温度は100℃より高い、請求項225に記載のテスター装置。
【請求項230】
流体は、再循環される、請求項225に記載のテスター装置。
【請求項231】
前記ポータブル支持構造体を前記固定構造体に対して移動して前記第1インターフェイスを前記第2インターフェイスに係合させるために互いに対して作動できる第1及び第2のアクチュエータ断片を有する少なくとも1つのインターフェイスアクチュエータを更に備えた、請求項201に記載のテスター装置。
【請求項232】
前記第1及び第2の断片は、各々、シリンダ及びピストンであり、ピストンは、シリンダの内面に沿ってスライドする、請求項231に記載のテスター装置。
【請求項233】
テスターによりマイクロエレクトロニック回路において実行されるテストは、バーンインテストである、請求項201に記載のテスター装置。
【請求項234】
基板は、複数のマイクロエレクトロニック回路をもつウェハである、請求項201に記載のテスター装置。
【請求項235】
前記コンタクト部は、ピンであり、各ピンは、各コンタクト部が各々の端子により押圧されたときにそのスプリング力に抗して押圧されるスプリングを有する、請求項201に記載のテスター装置。
【請求項236】
基板により保持されたマイクロエレクトロニック回路をテストする方法において、
ポータブル支持構造体の第1コンポーネントと第2コンポーネントとの間に基板を保持するステップであって、第2コンポーネントは、マイクロエレクトロニック回路に接続された基板の端子に対するコンタクト部を有し、前記コンポーネントの1つを通して減圧通路が形成され、この減圧通路は、圧力差空洞に入口開口を、そして圧力差空洞の外側に出口開口を有し、減圧通路を有するコンポーネントには第1バルブがあるようにしたステップと、
前記第1コンポーネントと第2コンポーネントとの間に圧力差空洞シールを配置して、前記第1及び第2コンポーネントの表面及び圧力差空洞シールによって包囲された空洞を形成するステップと、
前記第1バルブを開いて、前記圧力差空洞から空気を出せるようにし、前記圧力差空洞シールの空洞内の圧力を下げて、前記第1及び第2のコンポーネントを互いに向けて相対的に移動させ、前記コンタクト部と端子との間に適切な接触を確保するステップと、
前記第1バルブを閉じて、前記圧力差空洞に空気が入らないようにするステップと、
前記ポータブル支持構造体の第1インターフェイスが固定構造体の第2インターフェイスに接続されるようにして固定構造体により前記ポータブル支持構造体を受け入れるステップと、
前記端子、コンタクト部、第1及び第2のインターフェイスを通して、電気テスターとマイクロエレクトロニック回路との間に信号を伝送して、マイクロエレクトロニック回路をテストするステップと、更に、
前記第1コンポーネントと第2コンポーネントとの間に圧力差空洞シールを配置して、前記第1及び第2コンポーネントの表面及び圧力差空洞シールによって包囲された空洞を形成するステップと、
前記圧力差空洞シールの空洞内の圧力を下げて、前記第1及び第2のコンポーネントを互いに向けて相対的に移動させるステップと、
を備えた方法。
【請求項237】
前記第2のコンポーネントは、分配ボードを備え、この分配ボードの熱膨張係数と前記第1コンポーネントの熱膨張係数との熱膨張係数比は、少なくとも1.5である、請求項236に記載の方法。
【請求項238】
前記基板は、マイクロエレクトロニック回路のテスト中に第1の基板温度から第2の基板温度へ加熱し、前記分配ボードは、第1の分配ボード温度から第2の分配ボード温度へ加熱し、そして第2の分配ボード温度と第1の分配ボード温度の差と、第2の基板温度と第1の基板温度の差との温度変化比は、少なくとも1.5である、請求項237に記載の方法。
【請求項239】
前記熱膨張係数比に前記温度変化比を乗算したものは、0.85ないし1.15である、請求項237に記載の方法。
【請求項240】
前記第1のコンポーネントは、基板を支持する表面を有する基板チャックである、請求項237に記載の方法。
【請求項241】
前記圧力差空洞シールは、前記コンタクト部及び前記端子を取り巻く、請求項236に記載の方法。
【請求項242】
前記圧力差空洞シールは、前記第1及び第2のコンポーネントが離れるときは前記第1コンポーネントに固定される、請求項236に記載の方法。
【請求項243】
前記圧力差空洞シールは、リップシールである、請求項236に記載の方法。
【請求項244】
前記第1バルブは、チェックバルブであり、このチェックバルブを有するコンポーネントを通して真空解放通路が形成され、この真空解放通路は、圧力差空洞に入口開口を、そして圧力差空洞の外側に出口開口を有し、
前記真空解放通路を有するコンポーネントには第2の真空解放バルブがあり、更に、
前記真空解放バルブを開くと、圧力差空洞へ空気を入れることができ、そして
前記バルブを閉じると、圧力差空洞から空気を逃さないようにする、
請求項236に記載の方法。
【請求項245】
前記圧力差空洞内の圧力は、前記ポータブル支持構造体が前記固定構造体により受け入れられる前に生成される、請求項236に記載の方法。
【請求項246】
前記第1コンポーネントの基板吸引通路を通して空気を圧送して、前記第1コンポーネントに面する基板の側の圧力を下げ、前記第1コンポーネントに対して基板を保持するステップを更に含む、請求項236に記載の方法。
【請求項247】
前記コンタクト部は、前記端子により弾力で押圧することができ、更に、
前記第2コンポーネントのスタンドオフの表面で少なくとも1つのコンタクト部の押圧を制限するステップを更に含む、請求項236に記載の方法。
【請求項248】
前記コンタクト部とコンタクト部との間に複数の分離されたスタンドオフが配置される、請求項247に記載の方法。
【請求項249】
接着性であって前記第2コンポーネントに取り付けられる第1の面と、接着性である第2の反対の面とを有する層を含み、前記スタンドオフは、第2の面に取り付けられる、請求項247に記載の方法。
【請求項250】
前記ポータブル支持構造体の第1インターフェイスのランドを、前記固定構造体の第2インターフェイスの複数の一致する部材に対して配置するステップと、
前記ランドで前記部材を弾力で押圧するステップと、
を更に備えた請求項236に記載の方法。
【請求項251】
前記ポータブル支持構造体の表面を、前記固定構造体の熱チャックの表面に対して配置するステップと、
それら表面を通して熱を伝達するステップと、
を更に備えた請求項250に記載の方法。
【請求項252】
前記ポータブル支持構造体の表面と前記熱チャックとの間に画成された熱インターフェイス空洞の空気圧を下げるステップを更に備えた、請求項251に記載の方法。
【請求項253】
前記ポータブル支持構造体と前記熱チャックとの間に熱インターフェイス空洞が画成され、前記熱チャックを通してその熱インターフェイス真空へ至る熱インターフェイス真空通路が形成される、請求項252に記載の方法。
【請求項254】
前記ポータブル支持構造体と前記熱チャックとの間に熱インターフェイス空洞シールを配置し、その熱インターフェイス空洞シールと前記ポータブル支持構造体及び前記熱チャックとで熱インターフェイス空洞を画成するステップを更に備えた、請求項253に記載の方法。
【請求項255】
前記固定構造体上の熱チャックにおける熱制御通路の少なくとも1つの区分を通して流体入口から流体出口へ流体を通過させるステップと、
前記熱制御通路の流体と基板との間で熱を伝達して基板の温度を制御するステップと、
を更に備えた請求項236に記載の方法。
【請求項256】
前記熱制御通路は、第1、第2及び第3区分を流体の経路に沿って互いに前後に直列に有し、断面平面図において第1区分と第2区分との間に第3区分が位置される、請求項255に記載の方法。
【請求項257】
前記熱制御通路は、流体の通路に沿って前記第3区分の後に第4区分を直列に有し、この第4区分は、第2区分と第3区分との間に位置される、請求項256に記載の方法。
【請求項258】
前記第2区分と第3区分との間の熱チャックの温度は、前記第1区分の流体の温度から第2区分の流体の温度であり、前記第1区分と第4区分との間の熱チャックの温度は、前記第1区分の流体の温度から第2区分の流体の温度である、請求項257に記載の方法。
【請求項259】
前記第1区分の流体と第4区分の流体との間の温度差は、前記第2区分の流体と第3区分の流体との間より大きい、請求項258に記載の方法。
【請求項260】
前記熱制御通路は、流体の通路に沿って前記第3区分の後に第4区分を直列に有し、この第4区分は、第1区分と第2区分との間に位置される、請求項257に記載の方法。
【請求項261】
前記第1、第2及び第3区分は、第1螺旋の区分である、請求項256に記載の方法。
【請求項262】
前記第1及び第2区分は、第1螺旋の区分であり、そして前記第3区分は、第1螺旋上に位置されない第2の螺旋の区分である、請求項256に記載の方法。
【請求項263】
流体が流体入口に入るときに流体の温度は21℃より高い、請求項255に記載の方法。
【請求項264】
21℃より上で流体入口に入る流体へ基板から熱が伝達される、請求項263に記載の方法。
【請求項265】
流体が21℃より上で流体入口に入った後に熱が最初に流体から基板へ伝達される、請求項264に記載の方法。
【請求項266】
流体が流体入口に入るときに、流体の温度は100℃より高い、請求項263に記載の方法。
【請求項267】
流体は、再循環される、請求項263に記載の方法。
【請求項268】
マイクロエレクトロニック回路で実行されるテストは、バーンインテストである、請求項236に記載の方法。
【請求項269】
基板は、複数のマイクロエレクトロニック回路をもつウェハである、請求項236に記載の方法。
【請求項270】
前記コンタクト部は、ピンであり、各ピンは、各コンタクト部が各々の端子により押圧されたときにそのスプリング力に抗して押圧されるスプリングを有する、請求項236に記載の方法。
【請求項271】
間に基板を保持するための第1及び第2のコンポーネントを含むポータブル支持構造体であって、前記基板は、マイクロエレクトロニック回路を載せ且つマイクロエレクトロニック回路に接続された複数の端子を有するものであるポータブル支持構造体と、
前記第2コンポーネント上にあり前記端子と接触をなすために前記端子に一致する複数のコンタクト部であって、これらコンタクト部を端子により弾力で押圧できるようにこれらコンタクト部と端子との間に適切な接触を確保するために前記コンポーネントが互いに移動可能であるようにされた複数のコンタクト部と、
接着性であって前記第2コンポーネントに取り付けられる第1面と、接着性である第2の反対の面とを有する層と、
前記第2の面に取り付けられたスタンドオフであって、少なくとも1つの前記コンタクト部の押圧を制限する表面を有するスタンドオフと、
前記ポータブル支持構造体上にあって前記コンタクト部に接続された第1インターフェイスであって、前記ポータブル支持構造体が取り外されて固定構造体により保持されるときにその固定構造体上の第2インターフェイスに接続される第1インターフェイスと、
を備えたポータブルパック。
【請求項272】
前記第2のコンポーネントは、分配ボードを備え、この分配ボードの熱膨張係数と前記第1コンポーネントの熱膨張係数との比は、少なくとも1.5である、請求項271に記載のポータブルパック。
【請求項273】
前記基板は、マイクロエレクトロニック回路のテスト中に第1の基板温度から第2の基板温度へ加熱し、前記分配ボードは、第1の分配ボード温度から第2の分配ボード温度へ加熱し、そして第2の分配ボード温度と第1の分配ボード温度の差と、第2の基板温度と第1の基板温度の差との温度変化比は、少なくとも1.5である、請求項272に記載のポータブルパック。
【請求項274】
前記熱膨張係数比に前記温度変化比を乗算したものは、0.85ないし1.15である、請求項272に記載のポータブルパック。
【請求項275】
前記第1のコンポーネントは、基板を支持する表面を有する基板チャックである、請求項272に記載のポータブルパック。
【請求項276】
前記第1コンポーネントと第2コンポーネントとの間にあり、それらの第1及び第2のコンポーネントの表面とで包囲された圧力差空洞を形成する圧力差空洞シールと、
前記圧力差空洞内にあり、前記圧力差空洞から空気を除去して、前記第1及び第2のコンポーネントを互いに向かって移動できるようにする減圧通路と、
を更に備えた請求項271に記載のポータブルパック。
【請求項277】
前記圧力差空洞シールは、前記コンタクト部及び前記端子を取り巻く、請求項276に記載のポータブルパック。
【請求項278】
前記圧力差空洞シールは、前記第1及び第2のコンポーネントが離れるときは前記第1コンポーネントに固定される、請求項276に記載のポータブルパック。
【請求項279】
前記圧力差空洞シールは、リップシールである、請求項276に記載のポータブルパック。
【請求項280】
前記コンポーネントの1つを通して減圧通路が形成され、この減圧通路は、圧力差空洞に入口開口を、そして圧力差空洞の外側に出口開口を有し、
前記減圧通路を有するコンポーネントには第1バルブがあり、この第1バルブを開くと、圧力差空洞から空気を出すことができ、このバルブを閉じると、圧力差空洞に空気が入らないようにすることができる、請求項276に記載のポータブルパック。
【請求項281】
前記第1バルブは、チェックバルブであり、このチェックバルブを有するコンポーネントを通して真空解放通路が形成され、この真空解放通路は、圧力差空洞に入口開口を、そして圧力差空洞の外側に出口開口を有し、
前記真空解放通路を有するコンポーネントには第2の真空解放バルブがあり、この真空解放バルブを開くと、圧力差空洞へ空気を入れることができ、そしてこのバルブを閉じると、圧力差空洞から空気を逃さないようにする、請求項280に記載のポータブルパック。
【請求項282】
前記第1コンポーネントに基板吸引通路を更に備え、これを通して空気を圧送して、前記第1コンポーネントに面する基板の側の圧力を下げ、前記第1コンポーネントに対して基板を保持することができる、請求項271に記載のポータブルパック。
【請求項283】
前記コンタクト部とコンタクト部との間に複数の分離されたスタンドオフが配置される、請求項271に記載のポータブルパック。
【請求項284】
前記第1インターフェイスは、複数のランドを含み、そして前記第2インターフェイスは、前記固定構造体の構造部に対して移動できるように前記ランドに一致し前記ランドにより弾力で押圧できる接触面を有する複数の部材を含む、請求項271に記載のポータブルパック。
【請求項285】
前記ランド及び前記端子は、平行な平面内にある、請求項284に記載のポータブルパック。
【請求項286】
前記基板は、複数のマイクロエレクトロニック回路をもつウェハである、請求項271に記載のポータブルパック。
【請求項287】
前記コンタクト部は、ピンであり、各ピンは、各コンタクト部が各々の端子により押圧されたときにそのスプリング力に抗して押圧されるスプリングを有する、請求項271に記載のポータブルパック。
【請求項288】
間に基板を保持するための第1及び第2のコンポーネントを含むポータブル支持構造体であって、前記基板は、マイクロエレクトロニック回路を載せ且つマイクロエレクトロニック回路に接続された複数の端子を有するようなポータブル支持構造体と、
前記第2コンポーネント上にあり前記端子と接触をなすために前記端子に一致する複数のコンタクト部であって、これらコンタクト部を前記端子によって弾力で押圧できるようにこれらコンタクト部と前記端子との間に適切な接触を確保するために前記コンポーネントが互いに移動可能とされている複数のコンタクト部と、
接着性であって前記第2コンポーネントに取り付けられる第1面と、接着性である第2の反対の面とを有する層と、
前記第2の面に取り付けられたスタンドオフであって、少なくとも1つの前記コンタクト部の押圧を制限する表面を有するスタンドオフと、
前記ポータブル支持構造体上にあって前記コンタクト部に接続された第1インターフェイスと、
固定構造体であって、前記ポータブル支持構造体は、この固定構造体により保持されるべく受け入れることができ且つ固定構造体から除去できるようにされた固定構造体と、
前記固定構造体上の第2インターフェイスであって、前記ポータブル構造体が前記固定構造体により保持されたときには前記第1インターフェイスに接続され、前記ポータブル支持構造体が前記固定構造体から除去されたときには前記第1インターフェイスから切断されるような第2インターフェイスと、
前記第2インターフェイス、第1インターフェイス及びコンタクト部を通して前記端子に接続される電気テスターであって、この電気テスターとマイクロエレクトロニック回路との間に信号を伝送してマイクロエレクトロニック回路をテストする電気テスターと、
を備えたテスター装置。
【請求項289】
前記第2のコンポーネントは、分配ボードを備え、この分配ボードの熱膨張係数と前記第1コンポーネントの熱膨張係数との比は、少なくとも1.5である、請求項288に記載のテスター装置。
【請求項290】
前記基板は、マイクロエレクトロニック回路のテスト中に第1の基板温度から第2の基板温度へ加熱し、前記分配ボードは、第1の分配ボード温度から第2の分配ボード温度へ加熱し、そして第2の分配ボード温度と第1の分配ボード温度の差と、第2の基板温度と第1の基板温度の差との温度変化比は、少なくとも1.5である、請求項289に記載のテスター装置。
【請求項291】
前記熱膨張係数比に前記温度変化比を乗算したものは、0.85ないし1.15である、請求項289に記載のテスター装置。
【請求項292】
前記第1のコンポーネントは、基板を支持する表面を有する基板チャックである、請求項289に記載のテスター装置。
【請求項293】
前記第1コンポーネントと第2コンポーネントとの間にあり、それらの第1及び第2のコンポーネントの表面とで包囲された圧力差空洞を形成する圧力差空洞シールと、
前記圧力差空洞内にあり、前記圧力差空洞から空気を除去して、前記第1及び第2のコンポーネントを互いに向かって移動できるようにする減圧通路と、
を更に備えた請求項288に記載のテスター装置。
【請求項294】
前記圧力差空洞シールは、前記コンタクト部及び前記端子を取り巻く、請求項293に記載のテスター装置。
【請求項295】
前記圧力差空洞シールは、前記第1及び第2のコンポーネントが離れるときは前記第1コンポーネントに固定される、請求項293に記載のテスター装置。
【請求項296】
前記圧力差空洞シールは、リップシールである、請求項293に記載のテスター装置。
【請求項297】
前記コンポーネントの1つを通して減圧通路が形成され、この減圧通路は、圧力差空洞に入口開口を、そして圧力差空洞の外側に出口開口を有し、
前記減圧通路を有するコンポーネントには第1バルブがあり、この第1バルブを開くと、圧力差空洞から空気を出すことができ、このバルブを閉じると、圧力差空洞に空気が入らないようにすることができる、請求項293に記載のテスター装置。
【請求項298】
前記第1バルブは、チェックバルブであり、このチェックバルブを有するコンポーネントを通して真空解放通路が形成され、この真空解放通路は、圧力差空洞に入口開口を、そして圧力差空洞の外側に出口開口を有し、
前記真空解放通路を有するコンポーネントには第2の真空解放バルブがあり、この真空解放バルブを開くと、圧力差空洞へ空気を入れることができ、そしてこのバルブを閉じると、圧力差空洞から空気を逃さないようにする、請求項297に記載のテスター装置。
【請求項299】
前記第1コンポーネントに基板吸引通路を更に備え、これを通して空気を圧送して、前記第1コンポーネントに面する基板の側の圧力を下げ、前記第1コンポーネントに対して基板を保持することができる、請求項288に記載のテスター装置。
【請求項300】
前記コンタクト部とコンタクト部との間に複数の分離されたスタンドオフが配置される、請求項288に記載のテスター装置。
【請求項301】
前記第1インターフェイスは、複数のランドを含み、そして前記第2インターフェイスは、前記固定構造体の構造部に対して移動できるように前記ランドに一致し前記ランドにより弾力で押圧できる接触面を有する複数の部材を含む、請求項288に記載のテスター装置。
【請求項302】
前記ランド及び端子は、平行な平面内にある、請求項301に記載のテスター装置。
【請求項303】
前記固定構造体は、熱チャックを備え、前記ポータブル支持構造体は、この熱チャックに接触し、前記ポータブル支持構造体と熱チャックとの間で熱を伝達できるようにする、請求項301に記載のテスター装置。
【請求項304】
前記ポータブル支持構造体と熱チャックとの間に熱インターフェイス空洞が画成され、前記熱チャックを通して熱インターフェイス真空へ至る熱インターフェイス真空通路が形成される、請求項303に記載のテスター装置。
【請求項305】
前記ポータブル支持構造体及び前記熱チャックの両方に接触する熱インターフェイス空洞シールを更に含み、この熱インターフェイス空洞シールは、前記ポータブル支持構造体及び前記熱チャックとで熱インターフェイス空洞を画成する、請求項304に記載のテスター装置。
【請求項306】
前記固定構造体に熱チャックを更に含み、この熱チャックは、入口及び出口をもつ熱制御通路を有し、入口と出口との間には入口から出口へ流体が流れるようにするための少なくとも1つの区分があり、熱制御通路において基板と流体との間で熱チャックを通して熱が伝達する、請求項288に記載のテスター装置。
【請求項307】
前記熱制御通路は、第1、第2及び第3区分を流体の経路に沿って互いに前後に直列に有し、断面平面図において第1区分と第2区分との間に第3区分が位置される、請求項306に記載のテスター装置。
【請求項308】
前記熱制御通路は、流体の通路に沿って第3区分の後に第4区分を直列に有し、該第4区分は、第2区分と第3区分との間に位置される、請求項307に記載のテスター装置。
【請求項309】
前記熱制御通路は、流体の通路に沿って第3区分の後に第4区分を直列に有し、該第4区分は、第1区分と第2区分との間に位置される、請求項308に記載のテスター装置。
【請求項310】
前記第1、第2及び第3区分は、第1螺旋の区分である、請求項307に記載のテスター装置。
【請求項311】
前記第1及び第2区分は、第1螺旋の区分であり、そして前記第3の区分は、第1螺旋上に位置されない第2螺旋の区分である、請求項307に記載のテスター装置。
【請求項312】
ヒータを更に備え、流体が前記熱制御通路の外側にあるときにこのヒータにより流体に熱が伝達される、請求項306に記載のテスター装置。
【請求項313】
前記ヒータは、電気ヒータである、請求項312に記載のテスター装置。
【請求項314】
21℃より上で流体入口に入る流体へ基板から熱が伝達される、請求項312に記載のテスター装置。
【請求項315】
熱は、最初、流体が21℃より上で流体入口に入った後に流体から基板へ伝達される、請求項314に記載のテスター装置。
【請求項316】
流体が流体入口に入るときに流体の温度は100℃より高い、請求項312に記載のテスター装置。
【請求項317】
流体は、再循環される、請求項312に記載のテスター装置。
【請求項318】
前記ポータブル支持構造体を前記固定構造体に対して移動して前記第1インターフェイスを前記第2インターフェイスに係合させるために互いに対して作動できる第1及び第2のアクチュエータ断片を有する少なくとも1つのインターフェイスアクチュエータを更に備えた、請求項288に記載のテスター装置。
【請求項319】
前記第1及び第2の断片は、各々、シリンダ及びピストンであり、ピストンは、シリンダの内面に沿ってスライドする、請求項318に記載のテスター装置。
【請求項320】
テスターによりマイクロエレクトロニック回路において実行されるテストは、バーンインテストである、請求項288に記載のテスター装置。
【請求項321】
基板は、複数のマイクロエレクトロニック回路をもつウェハである、請求項288に記載のテスター装置。
【請求項322】
前記コンタクト部は、ピンであり、各ピンは、各コンタクト部が各々の端子により押圧されたときにそのスプリング力に抗して押圧されるスプリングを有する、請求項288に記載のテスター装置。
【請求項323】
基板により保持されたマイクロエレクトロニック回路をテストする方法において、
ポータブル支持構造体の第1コンポーネントと第2コンポーネントとの間に基板を保持するステップであって、第2コンポーネントは、マイクロエレクトロニック回路に接続された基板の端子に対するコンタクト部を有するようなステップと、
前記第1及び第2コンポーネントを互いに向かって相対的に移動させて、端子に対してコンタクト部を弾力で押圧し、コンタクト部と端子との間に適切な接触を確保するステップと、
前記第2コンポーネントにおけるスタンドオフの表面で少なくとも1つのコンタクト部の押圧を制限するステップであって、前記スタンドオフは、接着性であって前記第2コンポーネントに取り付けられる第1面と、接着性である第2の反対の面とを有する層と共に前記第1コンポーネントに取り付けられ、前記スタンドオフは、前記第2の面に取り付けられるようなステップと、
前記ポータブル支持構造体の第1インターフェイスが固定構造体の第2インターフェイスに接続されるようにしてその固定構造体により前記ポータブル支持構造体を受け入れるステップと、
ポータブル支持構造体の第1コンポーネントと第2コンポーネントとの間に基板が保持され且つ前記第2コンポーネントにコンタクト部があるようにして、前記端子、コンタクト部、第1及び第2のインターフェイスを通して、電気テスターとマイクロエレクトロニック回路との間に信号を伝送して、マイクロエレクトロニック回路をテストするステップと、更に、
前記第1及び第2コンポーネントを互いに向かって相対的に移動させて、コンタクト部と端子との間に適切な接触を確保するステップと、
を備えた方法。
【請求項324】
前記第2のコンポーネントは、分配ボードを備え、この分配ボードの熱膨張係数と前記第1コンポーネントの熱膨張係数との熱膨張係数比は、少なくとも1.5である、請求項323に記載の方法。
【請求項325】
前記基板は、マイクロエレクトロニック回路のテスト中に第1の基板温度から第2の基板温度へ加熱し、前記分配ボードは、第1の分配ボード温度から第2の分配ボード温度へ加熱し、そして第2の分配ボード温度と第1の分配ボード温度の差と、第2の基板温度と第1の基板温度の差との温度変化比は、少なくとも1.5である、請求項324に記載の方法。
【請求項326】
前記熱膨張係数比に前記温度変化比を乗算したものは、0.85ないし1.15である、請求項324に記載の方法。
【請求項327】
前記第1のコンポーネントは、基板を支持する表面を有する基板チャックである、請求項324に記載の方法。
【請求項328】
前記第1コンポーネントと第2コンポーネントとの間に圧力差空洞シールを配置して、前記第1及び第2コンポーネントの表面及び圧力差空洞シールによって包囲された空洞を形成するステップと、
前記圧力差空洞シールの空洞内の圧力を下げて、前記第1及び第2のコンポーネントを互いに向けて相対的に移動させるステップと、
を更に備えた請求項323に記載の方法。
【請求項329】
前記圧力差空洞シールは、前記コンタクト部及び端子を取り巻く、請求項328に記載の方法。
【請求項330】
前記圧力差空洞シールは、前記第1及び第2のコンポーネントが離れるときは前記第1のコンポーネントに固定される、請求項328に記載の方法。
【請求項331】
前記基板空洞シールは、リップシールで形成される、請求項328に記載の方法。
【請求項332】
前記コンポーネントの1つを通して減圧通路が形成され、この減圧通路は、前記圧力差空洞に入口開口を、そして圧力差空洞の外側に出口開口を有し、
前記減圧通路を有するコンポーネントには第1バルブがあり、更に、
前記第1バルブを開いて、前記圧力差空洞から空気を出せるようにし、
前記第1バルブを閉じて、前記圧力差空洞に空気が入らないようにする、
ことを含む請求項328に記載の方法。
【請求項333】
前記第1バルブは、チェックバルブであり、このチェックバルブを有するコンポーネントを通して真空解放通路が形成され、この真空解放通路は、圧力差空洞に入口開口を、そして圧力差空洞の外側に出口開口を有し、
真空解放通路を有するコンポーネントには第2の真空解放バルブが設けられ、更に、
前記真空解放バルブを開いて、前記圧力差空洞へ空気を入れることができ、
前記バルブを閉じて、前記圧力差空洞から空気を逃さないようにする、
請求項332に記載の方法。
【請求項334】
前記圧力差空洞内の圧力は、前記ポータブル支持構造体が前記固定構造体により受け入れられる前に生成される、請求項332に記載の方法。
【請求項335】
前記第1コンポーネントの基板吸引通路を通して空気を圧送して、前記第1コンポーネントに面する基板の側の圧力を下げ、前記第1コンポーネントに対して基板を保持することを更に含む、請求項323に記載の方法。
【請求項336】
前記コンタクト部とコンタクト部との間に複数の分離されたスタンドオフが配置される、請求項323に記載の方法。
【請求項337】
前記ポータブル支持構造体の第1インターフェイスのランドを、前記固定構造体の第2インターフェイスの複数の一致する部材に対して配置するステップと、
前記ランドで前記部材を弾力で押圧するステップと、
を更に備えた請求項323に記載の方法。
【請求項338】
前記ポータブル支持構造体の表面を、前記固定構造体の熱チャックの表面に対して配置するステップと、
それら表面を通して熱を伝達するステップと、
を更に備えた請求項337に記載の方法。
【請求項339】
前記ポータブル支持構造体の表面と前記熱チャックとの間に画成された熱インターフェイス空洞の空気圧を下げるステップを更に備えた、請求項338に記載の方法。
【請求項340】
前記ポータブル支持構造体と前記熱チャックとの間に熱インターフェイス空洞が画成され、前記熱チャックを通してその熱インターフェイス真空へ至る熱インターフェイス真空通路が形成される、請求項339に記載の方法。
【請求項341】
前記ポータブル支持構造体と前記熱チャックとの間に熱インターフェイス空洞シールを配置し、その熱インターフェイス空洞シールと前記ポータブル支持構造体及び前記熱チャックとで熱インターフェイス空洞を画成するステップを更に備えた、請求項340に記載の方法。
【請求項342】
前記固定構造体上の熱チャックにおける熱制御通路の少なくとも1つの区分を通して流体入口から流体出口へ流体を通過させるステップと、
前記熱制御通路の流体と基板との間で熱を伝達して基板の温度を制御するステップと、
を更に備えた請求項323に記載の方法。
【請求項343】
前記熱制御通路は、第1、第2及び第3区分を流体の経路に沿って互いに前後に直列に有し、断面平面図において第1区分と第2区分との間に第3区分が位置される、請求項342に記載の方法。
【請求項344】
前記熱制御通路は、流体の通路に沿って前記第3区分の後に第4区分を直列に有し、この第4区分は、第2区分と第3区分との間に位置される、請求項343に記載の方法。
【請求項345】
前記第2区分と第3区分との間の熱チャックの温度は、前記第1区分の流体の温度から第2区分の流体の温度であり、前記第1区分と第4区分との間の熱チャックの温度は、前記第1区分の流体の温度から第2区分の流体の温度である、請求項344に記載の方法。
【請求項346】
前記第1区分の流体と第4区分の流体との間の温度差は、前記第2区分の流体と第3区分の流体との間より大きい、請求項345に記載の方法。
【請求項347】
前記熱制御通路は、流体の通路に沿って前記第3区分の後に第4区分を直列に有し、この第4区分は、第1区分と第2区分との間に位置される、請求項344に記載の方法。
【請求項348】
前記第1、第2及び第3区分は、第1螺旋の区分である、請求項343に記載の方法。
【請求項349】
前記第1及び第2区分は、第1螺旋の区分であり、そして前記第3区分は、第1螺旋上に位置されない第2の螺旋の区分である、請求項343に記載の方法。
【請求項350】
流体が流体入口に入るときに流体の温度は、21℃より高い、請求項342に記載の方法。
【請求項351】
21℃より上で流体入口に入る流体へ基板から熱が伝達される、請求項350に記載の方法。
【請求項352】
流体が21℃より上で流体入口に入った後に熱が最初に流体から基板へ伝達される、請求項351に記載の方法。
【請求項353】
流体が流体入口に入るときに、流体の温度は100℃より高い、請求項350に記載の方法。
【請求項354】
流体は、再循環される、請求項350に記載の方法。
【請求項355】
マイクロエレクトロニック回路で実行されるテストは、バーンインテストである、請求項323に記載の方法。
【請求項356】
基板は、複数のマイクロエレクトロニック回路をもつウェハである、請求項323に記載の方法。
【請求項357】
前記コンタクト部は、ピンであり、各ピンは、各コンタクト部が各々の端子により押圧されたときにそのスプリング力に抗して押圧されるスプリングを有する、請求項323に記載の方法。
【請求項358】
入口、出口が設けられると共に、その流体入口から流体出口への流体の経路に沿って互いに前後に直列に少なくとも第1、第2及び第3の区分が設けられた熱制御通路を有する熱チャックを備え、断面平面図において前記第3区分が前記第1区分と第2区分との間に位置された、熱制御装置。
【請求項359】
前記熱制御通路は、流体の通路に沿って第3区分の後に第4区分を直列に有し、該第4区分は、第2区分と第3区分との間に位置される、請求項358に記載の熱制御装置。
【請求項360】
前記熱制御通路は、流体の通路に沿って第3区分の後に第4区分を直列に有し、該第4区分は、第1区分と第2区分との間に位置される、請求項359に記載の熱制御装置。
【請求項361】
前記第1、第2及び第3区分は、第1螺旋の区分である、請求項358に記載の熱制御装置。
【請求項362】
前記第1及び第2区分は、第1螺旋の区分であり、そして前記第3の区分は、第1螺旋上に位置されない第2螺旋の区分である、請求項358に記載の熱制御装置。
【請求項363】
マイクロエレクトロニック回路を載せ且つマイクロエレクトロニック回路に接続された複数の端子を有する基板を保持するためのポータブル支持構造体と、
前記ポータブル支持構造体上にあり前記端子への接触をなすために前記端子に一致する複数のコンタクト部と、
前記ポータブル支持構造体上にあり前記コンタクト部に接続された第1のインターフェイスと、
固定構造体であって、前記ポータブル支持構造体は、この固定構造体により保持されるべく受け入れることができ且つ固定構造体から除去できるようにされた固定構造体と、
前記固定構造体上の第2インターフェイスであって、前記ポータブル構造体が前記固定構造体により保持されたときには前記第1インターフェイスに接続され、前記ポータブル支持構造体が前記固定構造体から除去されたときには前記第1インターフェイスから切断されるような第2インターフェイスと、
前記固定構造体上の熱チャックであって、この熱チャックは、入口、出口が設けられると共に、その流体入口から流体出口への流体の経路に沿って互いに前後に直列に少なくとも第1、第2及び第3の区分が設けられた熱制御通路を有し、断面平面図においてその第3区分が第1区分と第2区分との間に位置され、その熱制御通路において基板と流体との間で熱チャックを通して熱が伝達されるような熱チャックと、
前記第2インターフェイス、第1インターフェイス及びコンタクト部を通して前記端子に接続される電気テスターであって、この電気テスターとマイクロエレクトロニック回路との間に信号を伝送してマイクロエレクトロニック回路をテストする電気テスターと、
を備えたテスター装置。
【請求項364】
前記ポータブル支持構造体は、間に基板を保持するための第1及び第2のコンポーネントを含み、前記コンタクト部は、第2のコンポーネント上に配置され、そしてそれらコンポーネントは、前記コンタクト部と端子との間に適切な接触を確保するために互いに移動可能である、請求項363に記載のテスター装置。
【請求項365】
前記第2のコンポーネントは、分配ボードを備え、この分配ボードの熱膨張係数と前記第1コンポーネントの熱膨張係数との比は、少なくとも1.5である、請求項364に記載のテスター装置。
【請求項366】
前記基板は、マイクロエレクトロニック回路のテスト中に第1の基板温度から第2の基板温度へ加熱し、前記分配ボードは、第1の分配ボード温度から第2の分配ボード温度へ加熱し、そして第2の分配ボード温度と第1の分配ボード温度の差と、第2の基板温度と第1の基板温度の差との温度変化比は、少なくとも1.5である、請求項365に記載のテスター装置。
【請求項367】
前記熱膨張係数比に前記温度変化比を乗算したものは、0.85ないし1.15である、請求項365に記載のテスター装置。
【請求項368】
前記第1のコンポーネントは、基板を支持する表面を有する基板チャックである、請求項365に記載のテスター装置。
【請求項369】
前記第1コンポーネントと第2コンポーネントとの間にあり、それらの第1及び第2のコンポーネントの表面とで包囲された圧力差空洞を形成する圧力差空洞シールと、
前記圧力差空洞内にあり、前記圧力差空洞から空気を除去して、前記第1及び第2のコンポーネントを互いに向かって相対的に移動できるようにする減圧通路と、
を更に備えた請求項364に記載のテスター装置。
【請求項370】
前記圧力差空洞シールは、前記コンタクト部及び前記端子を取り巻く、請求項369に記載のテスター装置。
【請求項371】
前記圧力差空洞シールは、前記第1及び第2のコンポーネントが離れるときは前記第1コンポーネントに固定される、請求項369に記載のテスター装置。
【請求項372】
前記圧力差空洞シールは、リップシールである、請求項369に記載のテスター装置。
【請求項373】
前記コンポーネントの1つを通して減圧通路が形成され、この減圧通路は、圧力差空洞に入口開口を、そして圧力差空洞の外側に出口開口を有し、
前記減圧通路を有するコンポーネントには第1バルブがあり、この第1バルブを開くと、圧力差空洞から空気を出すことができ、このバルブを閉じると、圧力差空洞に空気が入らないようにする、請求項369に記載のテスター装置。
【請求項374】
前記第1バルブは、チェックバルブであり、このチェックバルブを有するコンポーネントを通して真空解放通路が形成され、この真空解放通路は、圧力差空洞に入口開口を、そして圧力差空洞の外側に出口開口を有し、
前記真空解放通路を有するコンポーネントには第2の真空解放バルブがあり、この真空解放バルブを開くと、圧力差空洞へ空気を入れることができ、そしてこのバルブを閉じると、圧力差空洞から空気を逃さないようにする、請求項373に記載のテスター装置。
【請求項375】
前記第1コンポーネントに基板吸引通路を更に備え、これを通して空気を圧送して、前記第1コンポーネントに面する基板の側の圧力を下げ、前記第1コンポーネントに対して基板を保持することができる、請求項364に記載のテスター装置。
【請求項376】
前記コンタクト部は、前記端子によって弾力で押圧することができ、更に、
前記第2コンポーネントにスタンドオフを備え、このスタンドオフは、少なくとも1つのコンタクト部の押圧を制限する表面を有する、請求項364に記載のテスター装置。
【請求項377】
前記コンタクト部とコンタクト部との間に複数の分離されたスタンドオフが配置される、請求項376に記載のテスター装置。
【請求項378】
接着性であって前記第2コンポーネントに取り付けられる第1面と、接着性である第2の反対の面とを有する層を更に備え、前記スタンドオフは、前記第2の面に取り付けられる、請求項376に記載のテスター装置。
【請求項379】
前記第1インターフェイスは、複数のランドを含み、そして前記第2インターフェイスは、前記固定構造体の構造部に対して移動できるように前記ランドに一致し前記ランドにより弾力で押圧できる接触面を有する複数の部材を含む、請求項363に記載のテスター装置。
【請求項380】
前記ランド及び端子は、平行な平面内にある、請求項379に記載のテスター装置。
【請求項381】
前記固定構造体は、熱チャックを備え、前記ポータブル支持構造体は、この熱チャックに接触し、前記ポータブル支持構造体と熱チャックとの間で熱を伝達できるようにする、請求項379に記載のテスター装置。
【請求項382】
前記ポータブル支持構造体と熱チャックとの間に熱インターフェイス空洞が画成され、前記熱チャックを通して熱インターフェイス真空へ至る熱インターフェイス真空通路が形成される、請求項381に記載のテスター装置。
【請求項383】
前記ポータブル支持構造体及び前記熱チャックの両方に接触する熱インターフェイス空洞シールを更に含み、この熱インターフェイス空洞シールは、前記ポータブル支持構造体及び前記熱チャックとで熱インターフェイス空洞を画成する、請求項382に記載のテスター装置。
【請求項384】
前記熱制御通路は、流体の通路に沿って第3区分の後に第4区分を直列に有し、該第4区分は、第2区分と第3区分との間に位置される、請求項363に記載のテスター装置。
【請求項385】
前記熱制御通路は、流体の通路に沿って第3区分の後に第4区分を直列に有し、該第4区分は、第1区分と第2区分との間に位置される、請求項384に記載のテスター装置。
【請求項386】
前記第1、第2及び第3区分は、第1螺旋の区分である、請求項363に記載のテスター装置。
【請求項387】
前記第1及び第2区分は、第1螺旋の区分であり、そして前記第3の区分は、第1螺旋上に位置されない第2螺旋の区分である、請求項363に記載のテスター装置。
【請求項388】
ヒータを更に備え、流体が前記熱制御通路の外側にあるときにこのヒータにより流体に熱が伝達される、請求項363に記載のテスター装置。
【請求項389】
前記ヒータは、電気ヒータである、請求項388に記載のテスター装置。
【請求項390】
21℃より上で流体入口に入る流体へ基板から熱が伝達される、請求項388に記載のテスター装置。
【請求項391】
熱は、最初、流体が21℃より上で流体入口に入った後に流体から基板へ伝達される、請求項390に記載のテスター装置。
【請求項392】
流体が流体入口に入るときに流体の温度は100℃より高い、請求項388に記載のテスター装置。
【請求項393】
流体は、再循環される、請求項388に記載のテスター装置。
【請求項394】
前記ポータブル支持構造体を前記固定構造体に対して移動して前記第1インターフェイスを前記第2インターフェイスに係合させるために互いに対して作動できる第1及び第2のアクチュエータ断片を有する少なくとも1つのインターフェイスアクチュエータを更に備えた、請求項363に記載のテスター装置。
【請求項395】
前記第1及び第2の断片は、各々、シリンダ及びピストンであり、ピストンは、シリンダの内面に沿ってスライドする、請求項394に記載のテスター装置。
【請求項396】
テスターによりマイクロエレクトロニック回路において実行されるテストは、バーンインテストである、請求項363に記載のテスター装置。
【請求項397】
基板は、複数のマイクロエレクトロニック回路をもつウェハである、請求項363に記載のテスター装置。
【請求項398】
前記コンタクト部は、ピンであり、各ピンは、各コンタクト部が各々の端子により押圧されたときにそのスプリング力に抗して押圧されるスプリングを有する、請求項363に記載のテスター装置。
【請求項399】
基板により保持されたマイクロエレクトロニック回路をテストする方法において、
マイクロエレクトロニック回路に接続された基板の端子に対するコンタクト部を有するポータブル支持構造体に基板を保持するステップと、
前記ポータブル支持構造体の第1インターフェイスが固定構造体の第2インターフェイスに接続されるようにして固定構造体により前記ポータブル支持構造体を受け入れるステップと、
前記固定構造体の熱チャックにおける熱制御通路を通して流体入口から流体出口へ流体を通過させるステップであって、前記熱制御通路は、流体経路に沿って互いに前後に直列に少なくとも第1、第2及び第3の区分を備え、断面平面図において第3区分が第1区分と第2区分との間に位置されるようなステップと、
前記熱制御通路の流体と基板との間に熱を伝達して基板の温度を制御するステップと、
前記端子、コンタクト部、第1及び第2のインターフェイスを通して、電気テスターとマイクロエレクトロニック回路との間に信号を伝送して、マイクロエレクトロニック回路をテストするステップと、
を備えた方法。
【請求項400】
前記基板は、前記ポータブル支持構造体の第1コンポーネントと第2コンポーネントとの間に保持され、そして前記コンタクト部は、前記第2コンポーネントにあり、更に、
前記第1及び第2コンポーネントを互いに向けて相対的に移動して前記コンタクト部と端子との間に適切な接触を確保するステップ、
を備えた請求項399に記載の方法。
【請求項401】
前記第2のコンポーネントは、分配ボードを備え、この分配ボードの熱膨張係数と前記第1コンポーネントの熱膨張係数との熱膨張係数比は、少なくとも1.5である、請求項400に記載の方法。
【請求項402】
前記基板は、マイクロエレクトロニック回路のテスト中に第1の基板温度から第2の基板温度へ加熱し、前記分配ボードは、第1の分配ボード温度から第2の分配ボード温度へ加熱し、そして第2の分配ボード温度と第1の分配ボード温度の差と、第2の基板温度と第1の基板温度の差との温度変化比は、少なくとも1.5である、請求項401に記載の方法。
【請求項403】
前記熱膨張係数比に前記温度変化比を乗算したものは、0.85ないし1.15である、請求項401に記載の方法。
【請求項404】
前記第1コンポーネントは、基板を支持する表面を有する基板チャックである、請求項401に記載の方法。
【請求項405】
前記第1コンポーネントと第2コンポーネントとの間に圧力差空洞シールを配置して、前記第1及び第2コンポーネントの表面及び圧力差空洞シールによって包囲された空洞を形成するステップと、
前記圧力差空洞シールの空洞内の圧力を下げて、前記第1及び第2のコンポーネントを互いに向けて相対的に移動させるステップと、
を更に備えた請求項400に記載の方法。
【請求項406】
前記圧力差空洞シールは、前記コンタクト部及び端子を取り巻く、請求項405に記載の方法。
【請求項407】
前記圧力差空洞シールは、前記第1及び第2のコンポーネントが離れるときは前記第1のコンポーネントに固定される、請求項405に記載の方法。
【請求項408】
前記基板空洞シールは、リップシールで形成される、請求項405に記載の方法。
【請求項409】
前記コンポーネントの1つを通して減圧通路が形成され、この減圧通路は、前記圧力差空洞に入口開口を、そして圧力差空洞の外側に出口開口を有し、
前記減圧通路を有するコンポーネントには第1バルブがあり、更に、
前記第1バルブを開いて、前記圧力差空洞から空気を出せるようにし、
前記第1バルブを閉じて、前記圧力差空洞に空気が入らないようにする、
ことを含む請求項405に記載の方法。
【請求項410】
前記第1バルブは、チェックバルブであり、このチェックバルブを有するコンポーネントを通して真空解放通路が形成され、この真空解放通路は、圧力差空洞に入口開口を、そして圧力差空洞の外側に出口開口を有し、
真空解放通路を有するコンポーネントには第2の真空解放バルブが設けられ、更に、
前記真空解放バルブを開いて、前記圧力差空洞へ空気を入れることができ、
前記バルブを閉じて、前記圧力差空洞から空気を逃さないようにする、
ことを含む請求項409に記載の方法。
【請求項411】
前記圧力差空洞内の圧力は、前記ポータブル支持構造体が前記固定構造体により受け入れられる前に生成される、請求項409に記載の方法。
【請求項412】
前記第1コンポーネントの基板吸引通路を通して空気を圧送して、前記第1コンポーネントに面する基板の側の圧力を下げ、前記第1コンポーネントに対して基板を保持するステップを更に含む、請求項400に記載の方法。
【請求項413】
前記コンタクト部は、前記端子により弾力で押圧することができ、更に、
前記第2コンポーネントのスタンドオフの表面で少なくとも1つのコンタクト部の押圧を制限するステップを含む、請求項400に記載の方法。
【請求項414】
前記コンタクト部とコンタクト部との間に複数の分離されたスタンドオフが配置される、請求項413に記載の方法。
【請求項415】
接着性であって前記第2コンポーネントに取り付けられる第1の面と、接着性である第2の反対の面とを有する層を含み、前記スタンドオフは、第2の面に取り付けられる、請求項413に記載の方法。
【請求項416】
前記ポータブル支持構造体の第1インターフェイスのランドを、前記固定構造体の第2インターフェイスの複数の一致する部材に対して配置するステップと、
前記ランドで前記部材を弾力で押圧するステップと、
を更に備えた請求項399に記載の方法。
【請求項417】
前記ポータブル支持構造体の表面を、前記固定構造体の熱チャックの表面に対して配置するステップと、
それら表面を通して熱を伝達するステップと、
を更に備えた請求項416に記載の方法。
【請求項418】
前記ポータブル支持構造体の表面と前記熱チャックとの間に画成された熱インターフェイス空洞の空気圧を下げるステップを更に備えた、請求項417に記載の方法。
【請求項419】
前記ポータブル支持構造体と前記熱チャックとの間に熱インターフェイス空洞が画成され、前記熱チャックを通してその熱インターフェイス真空へ至る熱インターフェイス真空通路が形成される、請求項418に記載の方法。
【請求項420】
前記ポータブル支持構造体と前記熱チャックとの間に熱インターフェイス空洞シールを配置し、その熱インターフェイス空洞シールと前記ポータブル支持構造体及び前記熱チャックとで熱インターフェイス空洞を画成するステップを更に備えた、請求項419に記載の方法。
【請求項421】
前記熱制御通路は、流体の通路に沿って第3区分の後に第4区分を直列に有し、この第4区分は、第2区分と第3区分との間に位置される、請求項399に記載の方法。
【請求項422】
前記第2区分と第3区分との間の熱チャックの温度は、前記第1区分の流体の温度から第2区分の流体の温度であり、前記第1区分と第4区分との間の熱チャックの温度は、前記第1区分の流体の温度から第2区分の流体の温度である、請求項421に記載の方法。
【請求項423】
前記第1区分の流体と第4区分の流体との間の温度差は、前記第2区分の流体と第3区分の流体との間より大きい、請求項422に記載の方法。
【請求項424】
前記熱制御通路は、流体の通路に沿って前記第3区分の後に第4区分を直列に有し、該第4区分は、前記第1区分と第2区分との間に位置される、請求項421に記載の方法。
【請求項425】
前記第1、第2及び第3区分は、第1螺旋の区分である、請求項399に記載の方法。
【請求項426】
前記第1及び第2区分は、第1螺旋の区分であり、そして前記第3区分は、第1螺旋上に位置されない第2の螺旋の区分である、請求項399に記載の方法。
【請求項427】
流体が流体入口に入るときに流体の温度は21℃より高い、請求項399に記載の方法。
【請求項428】
21℃より上で流体入口に入る流体へ基板から熱が伝達される、請求項427に記載の方法。
【請求項429】
流体が21℃より上で流体入口に入った後に熱が最初に流体から基板へ伝達される、請求項428に記載の方法。
【請求項430】
流体が流体入口に入るときに、流体の温度は100℃より高い、請求項427に記載の方法。
【請求項431】
流体は、再循環される、請求項427に記載の方法。
【請求項432】
マイクロエレクトロニック回路で実行されるテストは、バーンインテストである、請求項399に記載の方法。
【請求項433】
基板は、複数のマイクロエレクトロニック回路をもつウェハである、請求項399に記載の方法。
【請求項434】
前記コンタクト部は、ピンであり、各ピンは、各コンタクト部が各々の端子により押圧されたときにそのスプリング力に抗して押圧されるスプリングを有する、請求項399に記載の方法。
【請求項435】
マイクロエレクトロニック回路を載せ且つマイクロエレクトロニック回路に接続された複数の端子を有する基板を保持するためのポータブル支持構造体と、
前記ポータブル支持構造体上にあり前記端子への接触をなすために前記端子に一致する複数のコンタクト部と、
前記ポータブル支持構造体上にあり前記コンタクト部に接続された第1のインターフェイスと、
固定構造体であって、前記ポータブル支持構造体は、この固定構造体により保持されるべく受け入れることができ且つ固定構造体から除去できるようにされた固定構造体と、
前記固定構造体上の第2のインターフェイスであって、前記ポータブル構造体が前記固定構造体により保持されるときに前記第1のインターフェイスに接続され、且つ前記ポータブル支持構造体が前記固定構造体から除去されるときには前記第1のインターフェイスから切断されるような第2インターフェイスと、
流体が熱制御通路の外部にあるときに流体に熱を伝達するヒータと、
前記固定構造体上にあり、入口と、出口と、その入口から出口へ流体を流すための入口と出口との間の少なくとも1つの区分とをもつ熱制御通路を有する熱チャックであって、その熱制御通路においてこの熱チャックを通して基板と流体との間に熱を伝達するような熱チャックと、
前記第2のインターフェイス、前記第1のインターフェイス及び前記コンタクト部を通して前記端子に接続された電気テスターであって、この電気テスターとマイクロエレクトロニック回路との間に信号を伝送してマイクロエレクトロニック回路をテストするようにした電気テスターと、
を備えたテスター装置。
【請求項436】
前記ポータブル支持構造体は、間に基板を保持するための第1及び第2のコンポーネントを含み、前記コンタクト部は、第2のコンポーネント上に配置され、そしてそれらコンポーネントは、前記コンタクト部と端子との間に適切な接触を確保するために互いに移動可能である、請求項435に記載のテスター装置。
【請求項437】
前記第2のコンポーネントは、分配ボードを備え、この分配ボードの熱膨張係数と前記第1コンポーネントの熱膨張係数との比は、少なくとも1.5である、請求項436に記載のテスター装置。
【請求項438】
前記基板は、マイクロエレクトロニック回路のテスト中に第1の基板温度から第2の基板温度へ加熱し、前記分配ボードは、第1の分配ボード温度から第2の分配ボード温度へ加熱し、そして第2の分配ボード温度と第1の分配ボード温度の差と、第2の基板温度と第1の基板温度の差との温度変化比は、少なくとも1.5である、請求項437に記載のテスター装置。
【請求項439】
前記熱膨張係数比に前記温度変化比を乗算したものは、0.85ないし1.15である、請求項437に記載のテスター装置。
【請求項440】
前記第1のコンポーネントは、基板を支持する表面を有する基板チャックである、請求項437に記載のテスター装置。
【請求項441】
前記第1コンポーネントと第2コンポーネントとの間にあり、それらの第1及び第2のコンポーネントの表面とで包囲された圧力差空洞を形成する圧力差空洞シールと、
前記圧力差空洞内にあり、前記圧力差空洞から空気を除去して、前記第1及び第2のコンポーネントを互いに向かって相対的に移動できるようにする減圧通路と、
を更に備えた請求項436に記載のテスター装置。
【請求項442】
前記圧力差空洞シールは、前記コンタクト部及び前記端子を取り巻く、請求項441に記載のテスター装置。
【請求項443】
前記圧力差空洞シールは、前記第1及び第2のコンポーネントが離れるときは前記第1コンポーネントに固定される、請求項441に記載のテスター装置。
【請求項444】
前記圧力差空洞シールは、リップシールである、請求項441に記載のテスター装置。
【請求項445】
前記コンポーネントの1つを通して減圧通路が形成され、この減圧通路は、圧力差空洞に入口開口を、そして圧力差空洞の外側に出口開口を有し、
前記減圧通路を有するコンポーネントには第1バルブがあり、この第1バルブを開くと、圧力差空洞から空気を出すことができ、このバルブを閉じると、圧力差空洞に空気が入らないようにする、請求項441に記載のテスター装置。
【請求項446】
前記第1バルブは、チェックバルブであり、このチェックバルブを有するコンポーネントを通して真空解放通路が形成され、この真空解放通路は、圧力差空洞に入口開口を、そして圧力差空洞の外側に出口開口を有し、
前記真空解放通路を有するコンポーネントには第2の真空解放バルブがあり、この真空解放バルブを開くと、圧力差空洞へ空気を入れることができ、そしてこのバルブを閉じると、圧力差空洞から空気を逃さないようにする、請求項445に記載のテスター装置。
【請求項447】
前記第1コンポーネントに基板吸引通路を更に備え、これを通して空気を圧送して、前記第1コンポーネントに面する基板の側の圧力を下げ、前記第1コンポーネントに対して基板を保持することができる、請求項436に記載のテスター装置。
【請求項448】
前記コンタクト部は、前記端子によって弾力で押圧することができ、更に、
前記第2コンポーネントにスタンドオフを備え、このスタンドオフは、少なくとも1つのコンタクト部の押圧を制限する表面を有する、請求項436に記載のテスター装置。
【請求項449】
前記コンタクト部とコンタクト部との間に複数の分離されたスタンドオフが配置される、請求項448に記載のテスター装置。
【請求項450】
接着性であって前記第2コンポーネントに取り付けられる第1面と、接着性である第2の反対の面とを有する層を更に備え、前記スタンドオフは、前記第2の面に取り付けられる、請求項448に記載のテスター装置。
【請求項451】
前記第1インターフェイスは、複数のランドを含み、そして前記第2インターフェイスは、前記固定構造体の構造部に対して移動できるように前記ランドに一致し前記ランドにより弾力で押圧できる接触面を有する複数の部材を含む、請求項435に記載のテスター装置。
【請求項452】
前記ランド及び端子は、平行な平面内にある、請求項451に記載のテスター装置。
【請求項453】
前記固定構造体は、熱チャックを備え、前記ポータブル支持構造体は、この熱チャックに接触し、前記ポータブル支持構造体と熱チャックとの間で熱を伝達できるようにする、請求項451に記載のテスター装置。
【請求項454】
前記ポータブル支持構造体と熱チャックとの間に熱インターフェイス空洞が画成され、前記熱チャックを通して熱インターフェイス真空へ至る熱インターフェイス真空通路が形成される、請求項453に記載のテスター装置。
【請求項455】
前記ポータブル支持構造体及び前記熱チャックの両方に接触する熱インターフェイス空洞シールを更に含み、この熱インターフェイス空洞シールは、前記ポータブル支持構造体及び前記熱チャックとで熱インターフェイス空洞を画成する、請求項454に記載のテスター装置。
【請求項456】
前記熱制御通路は、第1、第2及び第3区分を流体の経路に沿って互いに前後に直列に有し、断面平面図において第1区分と第2区分との間に第3区分が位置される、請求項435に記載のテスター装置。
【請求項457】
前記熱制御通路は、流体の通路に沿って第3区分の後に第4区分を直列に有し、該第4区分は、第2区分と第3区分との間に位置される、請求項456に記載のテスター装置。
【請求項458】
前記熱制御通路は、流体の通路に沿って第3区分の後に第4区分を直列に有し、該第4区分は、第1区分と第2区分との間に位置される、請求項457に記載のテスター装置。
【請求項459】
前記第1、第2及び第3区分は、第1螺旋の区分である、請求項456に記載のテスター装置。
【請求項460】
前記第1及び第2区分は、第1螺旋の区分であり、そして前記第3の区分は、第1螺旋上に位置されない第2螺旋の区分である、請求項456に記載のテスター装置。
【請求項461】
ヒータを更に備え、流体が前記熱制御通路の外側にあるときにこのヒータにより流体に熱が伝達される、請求項435に記載のテスター装置。
【請求項462】
前記ヒータは、電気ヒータである、請求項461に記載のテスター装置。
【請求項463】
21℃より上で流体入口に入る流体へ基板から熱が伝達される、請求項461に記載のテスター装置。
【請求項464】
熱は、最初、流体が21℃より上で流体入口に入った後に流体から基板へ伝達される、請求項463に記載のテスター装置。
【請求項465】
流体が流体入口に入るときに流体の温度は100℃より高い、請求項461に記載のテスター装置。
【請求項466】
流体は、再循環される、請求項461に記載のテスター装置。
【請求項467】
前記ポータブル支持構造体を前記固定構造体に対して移動して前記第1インターフェイスを前記第2インターフェイスに係合させるために互いに対して作動できる第1及び第2のアクチュエータ断片を有する少なくとも1つのインターフェイスアクチュエータを更に備えた、請求項435に記載のテスター装置。
【請求項468】
前記第1及び第2の断片は、各々、シリンダ及びピストンであり、ピストンは、シリンダの内面に沿ってスライドする、請求項467に記載のテスター装置。
【請求項469】
テスターによりマイクロエレクトロニック回路において実行されるテストは、バーンインテストである、請求項435に記載のテスター装置。
【請求項470】
基板は、複数のマイクロエレクトロニック回路をもつウェハである、請求項435に記載のテスター装置。
【請求項471】
前記コンタクト部は、ピンであり、各ピンは、各コンタクト部が各々の端子により押圧されたときにそのスプリング力に抗して押圧されるスプリングを有する、請求項435に記載のテスター装置。
【請求項472】
基板により保持されたマイクロエレクトロニック回路をテストする方法において、
マイクロエレクトロニック回路に接続された基板の端子に対するコンタクト部を有するポータブル支持構造体に基板を保持するステップと、
前記ポータブル支持構造体の第1インターフェイスが固定構造体の第2インターフェイスに接続されるようにして固定構造体により前記ポータブル支持構造体を受け入れるステップと、
前記固定構造体の熱チャックにおける熱制御通路の少なくとも1つの区分を通して流体入口から流体出口へ流体を通過させるステップであって、流体が流体入口に入るときに流体の温度は21℃より高いステップと、
前記熱制御通路の流体と基板との間で熱を伝達して基板の温度を制御するステップと、
前記端子、コンタクト部、第1及び第2のインターフェイスを通して、電気テスターとマイクロエレクトロニック回路との間に信号を伝送して、マイクロエレクトロニック回路をテストするステップと、
を備えた方法。
【請求項473】
前記基板は、前記ポータブル支持構造体の第1コンポーネントと第2コンポーネントとの間に保持され、前記コンタクト部は、前記第2コンポーネントにあり、更に、
前記コンタクト部と端子との間に適切な接触を確保するために前記第1及び第2のコンポーネントを互いに向けて相対的に移動するステップ、
を備えた請求項472に記載の方法。
【請求項474】
前記第2のコンポーネントは、分配ボードを備え、この分配ボードの熱膨張係数と前記第1コンポーネントの熱膨張係数との熱膨張係数比は、少なくとも1.5である、請求項473に記載の方法。
【請求項475】
前記基板は、マイクロエレクトロニック回路のテスト中に第1の基板温度から第2の基板温度へ加熱し、前記分配ボードは、第1の分配ボード温度から第2の分配ボード温度へ加熱し、そして第2の分配ボード温度と第1の分配ボード温度の差と、第2の基板温度と第1の基板温度の差との温度変化比は、少なくとも1.5である、請求項474に記載の方法。
【請求項476】
前記熱膨張係数比に前記温度変化比を乗算したものは、0.85ないし1.15である、請求項474に記載の方法。
【請求項477】
前記第1コンポーネントは、基板を支持する表面を有する基板チャックである、請求項474に記載の方法。
【請求項478】
前記第1コンポーネントと第2コンポーネントとの間にシールを形成して、前記第1及び第2コンポーネントの表面及びこのシールによって包囲された空洞を形成するステップと、
前記包囲空洞内の圧力を下げて、前記第1及び第2のコンポーネントを互いに向けて相対的に移動させるステップと、
を更に備えた請求項473に記載の方法。
【請求項479】
前記圧力差空洞シールは、前記コンタクト部及び端子を取り巻く、請求項478に記載の方法。
【請求項480】
前記圧力差空洞シールは、前記第1及び第2のコンポーネントが離れるときは前記第1のコンポーネントに固定される、請求項478に記載の方法。
【請求項481】
前記基板空洞シールは、リップシールで形成される、請求項478に記載の方法。
【請求項482】
前記コンポーネントの1つを通して減圧通路が形成され、この減圧通路は、前記圧力差空洞に入口開口を、そして圧力差空洞の外側に出口開口を有し、
前記減圧通路を有するコンポーネントには第1バルブがあり、更に、
前記第1バルブを開いて、前記圧力差空洞から空気を出せるようにし、
前記第1バルブを閉じて、前記圧力差空洞に空気が入らないようにする、
ことを含む請求項478に記載の方法。
【請求項483】
前記第1バルブは、チェックバルブであり、このチェックバルブを有するコンポーネントを通して真空解放通路が形成され、この真空解放通路は、圧力差空洞に入口開口を、そして圧力差空洞の外側に出口開口を有し、
真空解放通路を有するコンポーネントには第2の真空解放バルブが設けられ、更に、
前記真空解放バルブを開いて、前記圧力差空洞へ空気を入れることができ、
前記バルブを閉じて、前記圧力差空洞から空気を逃さないようにする、
ことを含む請求項482に記載の方法。
【請求項484】
前記圧力差空洞内の圧力は、前記ポータブル支持構造体が前記固定構造体により受け入れられる前に生成される、請求項482に記載の方法。
【請求項485】
前記第1コンポーネントの基板吸引通路を通して空気を圧送して、前記第1コンポーネントに面する基板の側の圧力を下げ、前記第1コンポーネントに対して基板を保持するステップを更に含む、請求項473に記載の方法。
【請求項486】
前記コンタクト部は、前記端子により弾力で押圧することができ、更に、
前記第2コンポーネントのスタンドオフの表面で少なくとも1つのコンタクト部の押圧を制限するステップを含む、請求項473に記載の方法。
【請求項487】
前記コンタクト部とコンタクト部との間に複数の分離されたスタンドオフが配置される、請求項486に記載の方法。
【請求項488】
接着性であって前記第2コンポーネントに取り付けられる第1の面と、接着性である第2の反対の面とを有する層を含み、前記スタンドオフは、第2の面に取り付けられる、請求項486に記載の方法。
【請求項489】
前記ポータブル支持構造体の第1インターフェイスのランドを、前記固定構造体の第2インターフェイスの複数の一致する部材に対して配置するステップと、
前記ランドで前記部材を弾力で押圧するステップと、
を更に備えた請求項472に記載の方法。
【請求項490】
前記ポータブル支持構造体の表面を、前記固定構造体の熱チャックの表面に対して配置するステップと、
それら表面を通して熱を伝達するステップと、
を更に備えた請求項489に記載の方法。
【請求項491】
前記ポータブル支持構造体の表面と前記熱チャックとの間に画成された熱インターフェイス空洞の空気圧を下げるステップを更に備えた、請求項490に記載の方法。
【請求項492】
前記ポータブル支持構造体と前記熱チャックとの間に熱インターフェイス空洞が画成され、前記熱チャックを通してその熱インターフェイス真空へ至る熱インターフェイス真空通路が形成される、請求項491に記載の方法。
【請求項493】
前記ポータブル支持構造体と前記熱チャックとの間に熱インターフェイス空洞シールを配置し、その熱インターフェイス空洞シールと前記ポータブル支持構造体及び前記熱チャックとで熱インターフェイス空洞を画成するステップを更に備えた、請求項492に記載の方法。
【請求項494】
前記熱制御通路は、第1、第2及び第3区分を流体の経路に沿って互いに前後に直列に有し、断面平面図において第1区分と第2区分との間に第3区分が位置される、請求項472に記載の方法。
【請求項495】
前記熱制御通路は、流体の通路に沿って前記第3区分の後に第4区分を直列に有し、該第4区分は、前記第2区分と第3区分との間に位置される、請求項494に記載の方法。
【請求項496】
前記第2区分と第3区分との間の熱チャックの温度は、前記第1区分の流体の温度から第2区分の流体の温度であり、前記第1区分と第4区分との間の熱チャックの温度は、前記第1区分の流体の温度から第2区分の流体の温度である、請求項495に記載の方法。
【請求項497】
前記第1区分の流体と第4区分の流体との間の温度差は、前記第2区分の流体と第3区分の流体との間より大きい、請求項496に記載の方法。
【請求項498】
前記熱制御通路は、流体の通路に沿って前記第3区分の後に第4区分を直列に有し、該第4区分は、前記第1区分と第2区分との間に位置される、請求項495に記載の方法。
【請求項499】
前記第1、第2及び第3区分は、第1螺旋の区分である、請求項494に記載の方法。
【請求項500】
前記第1及び第2区分は、第1螺旋の区分であり、そして前記第3区分は、第1螺旋上に位置されない第2の螺旋の区分である、請求項494に記載の方法。
【請求項501】
流体が流体入口に入るときに流体の温度は21℃より高い、請求項472に記載の方法。
【請求項502】
21℃より上で流体入口に入る流体へ基板から熱が伝達される、請求項501に記載の方法。
【請求項503】
流体が21℃より上で流体入口に入った後に熱が最初に流体から基板へ伝達される、請求項502に記載の方法。
【請求項504】
流体が流体入口に入るときに、流体の温度は100℃より高い、請求項501に記載の方法。
【請求項505】
流体は、再循環される、請求項501に記載の方法。
【請求項506】
マイクロエレクトロニック回路で実行されるテストは、バーンインテストである、請求項472に記載の方法。
【請求項507】
基板は、複数のマイクロエレクトロニック回路をもつウェハである、請求項472に記載の方法。
【請求項508】
前記コンタクト部は、ピンであり、各ピンは、各コンタクト部が各々の端子により押圧されたときにそのスプリング力に抗して押圧されるスプリングを有する、請求項472に記載の方法。
【請求項509】
少なくとも1つの集積回路を載せ且つその集積回路に接続された端子を有する少なくとも1つの基板の複数の端子へコンタクト部を通して接続される電気テスターを備え、集積回路をテストするためにこの電気テスターと集積回路との間に電流が導通され、この電気テスターは、互いに並列に接続された複数のn+1個の電源回路を含み、これらn+1個の電源回路により集積回路へ電力が供給され、電源回路の1つがフェイルした場合にも、n個の電源回路によって集積回路へ電力が依然供給されるようにした、テスター装置。
【請求項510】
電流分担回路を更に備え、これは、
(i)n+1個の電源回路のうちの1つの電源回路の電力の減少を少なくとも検出し、
(ii)n+1個の電源回路のうちの1つの電源回路からの接続をスイッチオフして、n+1個の電源回路のうちの1つの電源回路からの電流を排除し、電流がn個の電源回路で分担されるようにする、
請求項509に記載のテスター装置。
【請求項511】
前記電流分担回路は、前記電源回路の各々からのパワーロスを各々検出する複数の欠陥検出回路を備えた、請求項510に記載のテスター装置。
【請求項512】
複数の電源回路の少なくとも1つから付勢される電源制御回路を更に備え、この電源制御回路は、前記電源回路を、複数の電源回路のうちの第1の個数により電力が供給されるテストモードと、第1の個数より小さい第2の個数の電源回路により電力が供給される節電モードとの間でスイッチングさせる、請求項509に記載のテスター装置。
【請求項513】
前記集積回路へ信号を与える信号エレクトロニック装置を更に備えた、請求項509に記載のテスター装置。
【請求項514】
少なくとも1つの基板を保持するための支持構造体と、
前記端子に接触させるために前記端子に一致する複数のコンタクト部と、
を備え、前記電気テスターは、前記コンタクト部を通して前記端子に接続され、前記電気テスターと集積回路との間に電流が導通して、集積回路をテストするようにした、請求項509に記載のテスター装置。
【請求項515】
少なくとも1つの基板によって保持された少なくとも1つの回路をテストする方法において、
集積回路に接続された基板の端子に対してコンタクト部を配置するステップと、
前記端子及びコンタクト部を通して電気テスターと集積回路との間に電流を導通して、集積回路をテストするステップであって、互いに並列に接続された複数のn+1個の電源回路を通して電力を供給して、これらn+1個の電源回路により少なくとも1つの基板の集積回路へ電力が供給されるようにし、電源回路の1つがフェイルしても、n個の電源回路によって集積回路へ電流を依然供給するようにしたステップと、
を備えた方法。
【請求項516】
n+1個の電源のうちの1つの電源の電力の減少を少なくとも検出するステップと、
n+1個の電源のうちの1つの電源からの接続をスイッチオフして、n+1個の電源のうちの1つの電源からの電流を排除し、電流がn個の電源回路で分担されるようにするステップと、
を更に備えた請求項515に記載の方法。
【請求項517】
前記電源回路の各々からのパワーロスを個別の欠陥検出回路で検出するステップを更に備えた、請求項515に記載の方法。
【請求項518】
前記複数の電源回路の少なくとも1つから電源制御回路へ電力を供給するステップと、
前記電源制御回路を使用して、前記複数の電源回路のうちの第1の個数により電力が供給されるテストモードと、第1の個数より小さい第2の個数の電源回路により電力が供給される節電モードとの間をスイッチングさせるステップと、
を更に備えた請求項515に記載の方法。
【請求項519】
前記集積回路へ信号を与えるステップを更に備えた、請求項515に記載の方法。
【請求項520】
少なくとも1つの集積回路を載せ且つその集積回路に接続された端子を有する少なくとも1つの基板の複数の端子へコンタクト部を通して接続される電気テスターであって、前記集積回路をテストするためにこの電気テスターと前記集積回路の間に電流が導通され、更に、この電気テスターは、前記コンタクト部に接続された複数の電源回路を含み、前記コンタクト部に接続されたこれら複数の電源回路を通して電力を供給するようにした電気テスターと、
前記複数の電源回路の少なくとも1つから付勢される電源制御回路であって、前記電源回路を、複数の電源回路のうちの第1の個数により電力が供給されるテストモードと、第1の個数より小さい第2の個数の電源回路により電力が供給される節電モードとの間でスイッチングさせる電源制御回路と、
を備えたテスター装置。
【請求項521】
互いに並列に接続された複数のn+1個の電源回路があり、これらn+1個の電源回路により集積回路へ電力が供給され、電源回路の1つがフェイルしても、n個の電源回路によって集積回路へ電力が依然供給される、請求項520に記載のテスター装置。
【請求項522】
電流分担回路を更に備え、これは、
(i)n+1個の電源回路のうちの1つの電源回路の電力の減少を少なくとも検出し、
(ii)n+1個の電源回路のうちの1つの電源回路からの接続をスイッチオフして、n+1個の電源回路のうちの1つの電源回路からの電流を排除し、電流がn個の電源回路で分担されるようにする、
請求項521に記載のテスター装置。
【請求項523】
前記電流分担回路は、前記電源回路の各々からのパワーロスを各々検出する複数の欠陥検出回路を備えた、請求項522に記載のテスター装置。
【請求項524】
前記集積回路へ信号を与える信号エレクトロニック装置を更に備えた、請求項520に記載のテスター装置。
【請求項525】
少なくとも1つの基板を保持するための支持構造体と、
前記端子に接触させるために前記端子に一致する複数のコンタクト部と、
を備え、前記電気テスタは、前記コンタクト部を通して前記端子に接続されて、前記電気テスターと集積回路との間に電流が導通して、集積回路をテストするようにした、請求項520に記載のテスター装置。
【請求項526】
少なくとも1つの基板によって保持された少なくとも1つの回路をテストする方法において、
集積回路に接続された基板の端子に対してコンタクト部を配置するステップと、
前記端子及びコンタクト部を通して電気テスターと集積回路との間に電流を導通して、集積回路をテストするステップであって、前記コンタクト部に接続された電源回路を通して電力を供給するようにしたステップと、
前記電源回路を、複数の電源回路のうちの第1の個数により電力が供給されるテストモードと、第1の個数より小さい第2の個数の電源回路により電力が供給される節電モードとの間でスイッチングさせるステップと、
を備えた方法。
【請求項527】
互いに並列に接続された複数のn+1個の電源回路があり、これらn+1個の電源回路により少なくとも1つの基板の集積回路へ電力が供給され、電源回路の1つがフェイルしても、n個の電源回路によって集積回路へ電流を依然供給するようにした、請求項526に記載の方法。
【請求項528】
n+1個の電源のうちの1つの電源の電力の減少を少なくとも検出するステップと、
n+1個の電源のうちの1つの電源からの接続をスイッチオフして、n+1個の電源のうちの1つの電源からの電流を排除し、電流がn個の電源回路で分担されるようにするステップと、
を更に備えた請求項527に記載の方法。
【請求項529】
前記電源回路の各々からのパワーロスを個別の欠陥検出回路で検出するステップを更に備えた、請求項528に記載の方法。
【請求項530】
前記集積回路へ信号を与えるステップを更に備えた、請求項526に記載の方法。
【請求項531】
少なくとも1つの集積回路を載せ且つその集積回路に接続された端子を有する少なくとも1つの基板の複数の端子へコンタクト部を通して接続される電気テスターを備え、前記集積回路をテストするためにこの電気テスターと前記集積回路の間に電流が導通され、更に、この電気テスターは、前記コンタクト部に接続された電源回路を含み、前記コンタクト部に接続されたこの電源回路を通して電力が供給され、前記電源回路は、異なる大きさの個別の電流が個別のチャンネルへ供給される第1コンフィギュレーションと、個別のチャンネルへの電流が共通の基準に従う第2コンフィギュレーションとの間での電流スイッチングを行うよう構成可能な電流コンフィギュレーション回路を有する、テスター装置。
【請求項532】
前記電流コンフィギュレーション回路は、その電流コンフィギュレーション回路が前記第1コンフィギュレーションにあるときには個別の基準に従う出力電流を各々有する複数
の電流増幅器を含む、請求項531に記載のテスター装置。
【請求項533】
個別のチャンネルへの電流を増幅する電流増幅器を更に備えた、請求項531に記載のテスター装置。
【請求項534】
前記集積回路へ信号を与える信号エレクトロニック装置を更に備えた、請求項531に記載のテスター装置。
【請求項535】
少なくとも1つの基板を保持するための支持構造体と、
前記端子に接触させるために前記端子に一致する複数のコンタクト部と、
を備え、前記電気テスターは、前記コンタクト部を通して前記端子に接続され、前記電気テスターと集積回路との間に電流が導通して、集積回路をテストするようにした、請求項531に記載のテスター装置。
【請求項536】
少なくとも1つの基板によって保持された少なくとも1つの回路をテストする方法において、
集積回路に接続された基板の端子に対してコンタクト部を配置するステップと、
前記端子及びコンタクト部を通して電気テスターと集積回路との間に電流を導通して、集積回路をテストするステップと、
異なる大きさの個別の電流が個別のチャンネルへ供給される第1コンフィギュレーションと、個別のチャンネルへの電流が共通の基準に従う第2コンフィギュレーションとの間でスイッチングするステップと、
を備えた方法。
【請求項537】
前記電流コンフィギュレーション回路は、その電流コンフィギュレーション回路が前記第1コンフィギュレーションにあるときには個別の基準に従う出力電流を各々有する複数の電流増幅器を含む、請求項536に記載の方法。
【請求項538】
前記個別のチャンネルへの電流を増幅するステップを更に備えた、請求項536に記載の方法。
【請求項539】
前記集積回路へ信号を与えるステップを更に備えた、請求項536に記載の方法。
【請求項540】
少なくとも1つの集積回路を載せ且つその集積回路に接続された端子を有する少なくとも1つの基板の複数の端子へコンタクト部を通して接続される電気テスターを備え、前記集積回路をテストするためにこの電気テスターと前記集積回路の間に電流が導通され、更に、この電気テスターは、前記コンタクト部に接続された電源回路を含み、前記コンタクト部に接続されたこの電源回路を通して電力が供給され、前記電源回路は、個別のチャンネルへの電流を増幅する電流増幅器を有する、テスター装置。
【請求項541】
異なる大きさの個別の電流が個別のチャンネルへ供給される第1コンフィギュレーションと、個別のチャンネルへの電流が共通の基準に従う第2コンフィギュレーションとの間での電流スイッチングを行うよう構成可能な電流コンフィギュレーション回路を更に備えた、請求項540に記載のテスター装置。
【請求項542】
前記電流コンフィギュレーション回路は、その電流コンフィギュレーション回路が前記第1コンフィギュレーションにあるときには個別の基準に従う出力電流を各々有する複数の電流増幅器を含む、請求項541に記載のテスター装置。
【請求項543】
前記集積回路へ信号を与える信号エレクトロニック装置を更に備えた、請求項540に
記載のテスター装置。
【請求項544】
少なくとも1つの基板を保持するための支持構造体と、
前記端子に接触させるために前記端子に一致する複数のコンタクト部と、
を備え、前記電気テスターは、前記コンタクト部を通して前記端子に接続され、前記電気テスターと集積回路との間に電流が導通して、集積回路をテストするようにした、請求項540に記載のテスター装置。
【請求項545】
少なくとも1つの基板によって保持された少なくとも1つの回路をテストする方法において、
集積回路に接続された基板の端子に対してコンタクト部を配置するステップと、
個別のチャンネルへの電流を増幅するステップと、
前記端子及びコンタクト部を通して電気テスターと集積回路との間に電流を導通して、集積回路をテストするステップと、
を備えた方法。
【請求項546】
異なる大きさの個別の電流が個別のチャンネルへ供給される第1コンフィギュレーションと、個別のチャンネルへの電流が共通の基準に従う第2コンフィギュレーションとの間を電流コンフィギュレーション回路でスイッチングするステップを更に備えた、請求項545に記載の方法。
【請求項547】
前記電流コンフィギュレーション回路は、その電流コンフィギュレーション回路が前記第1コンフィギュレーションにあるときには個別の基準に従う出力電流を各々有する複数の電流増幅器を含む、請求項546に記載の方法。
【請求項548】
前記集積回路へ信号を与えるステップを更に備えた、請求項545に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全ウェハテスト及び/又はバーンインテスト及び/又はバーンイン自己テストに使用される装置に係る。
【0002】
関連出願の相互参照:本出願は、参考としてここにそのまま援用される2007年4月5日に出願された米国プロビジョナル特許出願第60/910,433号の優先権を主張するものである。
【背景技術】
【0003】
マイクロエレクトロニック回路は、通常、半導体ウェハ内及びその上に製造される。このようなウェハは、その後、個々のダイへと「単体化」又は「ダイス化」される。このようなダイは、典型的に、堅牢性を与えると共にダイの集積回路又はマイクロエレクトロニック回路とのエレクトロニック通信を行う目的で支持基板にマウントされる。最終的なパッケージングは、ダイのカプセル化を含み、出来上がったパッケージを顧客へ出荷することができる。
【0004】
ダイ又はパッケージは、顧客へ出荷する前にテストすることが必要である。理想的には、初期の製造段階中に生じる欠陥を識別するために、ダイを初期段階でテストしなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ダイをテストできる最も早い段階は、ウェハレベルでのマイクロエレクトロニック回路の製造が完了した後であって且つウェハが単体化される前である。完全ウェハテストは、多数の挑戦を伴う。完全ウェハテストにおける1つの挑戦は、ウェハ上に多数のコンタクト部があり、従って、非常に多数の電力、接地、及び信号接続を行わねばならないことである。別の挑戦は、ウェハを比較的高い温度で安定に維持できる一方、操作が簡単で比較的低廉なシステムをなすような熱管理システムがバーンインテストに要求されることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
マイクロエレクトロニック回路(超小型電子回路)を載せ且つマイクロエレクトロニック回路に接続された複数の端子を有する基板を保持するためのポータブル支持構造体と、このポータブル支持構造体上にあって端子への接触をなすために端子に一致する複数のコンタクト部と、ポータブル支持構造体上にありコンタクト部に接続された第1のインターフェイスであって、ポータブル支持構造体が固定構造体により取り外し可能に保持されたときに固定構造体の第2のインターフェイスに接続されるような第1のインターフェイスと、を備えたポータブルパックが提供される。
【0007】
ポータブル支持構造体は、間に基板を保持するための第1及び第2のコンポーネントを含み、コンタクト部は、第2のコンポーネント上に配置され、そしてそれらコンポーネントは、コンタクト部と端子との間に適切な接触を確保するために互いに移動可能である。
【0008】
第2のコンポーネントは、信号分配ボード及びコンタクタを備え、信号分配ボードのCTEとコンタクタのCTEとのCTE比は、1ではない。コンタクタは、マイクロエレクトロニック回路のテスト中に第1のコンタクタ温度から第2のコンタクタ温度へ加熱し、信号分配ボードは、第1の信号分配ボード温度から第2の信号分配ボード温度へ加熱し、そして第2の信号分配ボード温度と第1の信号分配ボード温度の差と、第2のコンタクタ温度と第1のコンタクタ温度の差との温度変化比にCTE比を乗算したものは、CTE比よりも1に近い。
【0009】
熱膨張係数比に温度変化比を乗算したものは、0.8ないし1.2である。
【0010】
第1のコンポーネントは、基板を支持する表面を有する基板チャックである。
【0011】
ポータブルパックは、更に、第1コンポーネントと第2コンポーネントとの間に圧力差空洞シールを含み、この圧力差空洞シールは、第1及び第2のコンポーネントの表面と共に包囲された圧力差空洞を形成し、圧力差空洞内には減圧通路があって、これを通して、圧力差空洞から空気を除去して第1及び第2のコンポーネントを互いに向かって相対的に移動させることができる。
【0012】
圧力差空洞シールは、コンタクト部及び端子を取り巻く。
【0013】
圧力差空洞シールは、第1及び第2のコンポーネントが離れるときは第1のコンポーネントに固定される。
【0014】
圧力差空洞シールは、リップシールである。
【0015】
前記コンポーネントの1つを通して減圧通路が形成され、この減圧通路は、圧力差空洞に入口開口を、そして圧力差空洞の外側に出口開口を有し、減圧通路を有するコンポーネントには第1バルブがあり、この第1バルブを開くと、圧力差空洞から空気を出すことができ、このバルブを閉じると、圧力差空洞に空気が入らないようにすることができる。
【0016】
第1バルブは、チェックバルブであり、このチェックバルブを有するコンポーネントを通して真空解放通路が形成され、この真空解放通路は、圧力差空洞に入口開口を、そして圧力差空洞の外側に出口開口を有し、真空解放通路を有するコンポーネントには第2の真空解放バルブが設けられ、この真空解放バルブを開くと、圧力差空洞へ空気を入れることができ、そしてこのバルブを閉じると、圧力差空洞から空気を逃さないようにする。
【0017】
ポータブルパックは、更に、第1のコンポーネントに基板吸引通路を備え、これを通して空気を圧送して、第1コンポーネントに面する基板の側の圧力を下げ、第1コンポーネントに対して基板を保持することができる。
【0018】
コンタクト部は、端子により弾力で押圧することができ、ポータブルパックは、更に、第2コンポーネントにスタンドオフを備え、このスタンドオフは、少なくとも1つのコンタクト部の押圧を制限する表面を有する。
【0019】
コンタクト部とコンタクト部との間に複数の分離されたスタンドオフが配置される。
【0020】
ポータブルパックは、更に、接着性であって第2コンポーネントに取り付けられる第1面と、接着性である第2の逆の面とを有する層を含み、スタンドオフは、第2の面に取り付けられる。
【0021】
第1のインターフェイスは、複数のランドを含み、第2のインターフェイスは、それらのランドに一致し且つそれらのランドにより弾力で押圧できる接触面を有する複数の部材を含み、固定構造体に対して移動できるようにされる。
【0022】
ランド及び端子は、平行な平面内にある。
【0023】
基板は、複数のマイクロエレクトロニック回路をもつウェハである。
【0024】
コンタクト部は、ピンであり、各ピンは、各コンタクト部が各々の端子によって押圧されたときにそのスプリング力に抗して押圧されるスプリングを有する。
【0025】
又、本発明は、マイクロエレクトロニック回路を載せ且つマイクロエレクトロニック回路に接続された複数の端子を有する基板を保持するためのポータブル支持構造体と、このポータブル支持構造体上にあって端子への接触をなすために端子に一致する複数のコンタクト部と、ポータブル支持構造体上にあってコンタクト部に接続された第1のインターフェイスと、固定構造体であって、ポータブル支持構造体がこの固定構造体により保持されるべく受け入れることができ且つ固定構造体から除去できるようにされた固定構造体と、固定構造体における第2のインターフェイスであって、ポータブル構造体が固定構造体により保持されるときに第1のインターフェイスに接続され、且つポータブル支持構造体が固定構造体から除去されるときに第1のインターフェイスから切断されるような第2のインターフェイスと、第2のインターフェイス、第1のインターフェイス及びコンタクト部を通して端子に接続された電気テスターであって、この電気テスターとマイクロエレクトロニック回路との間に信号を伝送してマイクロエレクトロニック回路をテストするようにした電気テスターとを備えた種類のテスター装置にも係る。
【0026】
ポータブル支持構造体は、間に基板を保持するための第1及び第2のコンポーネントを含み、コンタクト部は、第2のコンポーネント上に配置され、そしてそれらコンポーネントは、コンタクト部と端子との間に適切な接触を確保するために互いに移動可能である。
【0027】
第2のコンポーネントは、信号分配ボード及びコンタクタを備え、信号分配ボードのCTEとコンタクタのCTEとのCTE比は、1ではない。コンタクタは、マイクロエレクトロニック回路のテスト中に第1のコンタクタ温度から第2のコンタクタ温度へ加熱し、信号分配ボードは、第1の信号分配ボード温度から第2の信号分配ボード温度へ加熱し、そして第2の信号分配ボード温度と第1の信号分配ボード温度の差と、第2のコンタクタ温度と第1のコンタクタ温度の差との温度変化比にCTE比を乗算したものは、CTE比よりも1に近い。
【0028】
熱膨張係数比に温度変化比を乗算したものは、0.8ないし1.2である。
【0029】
第1のコンポーネントは、基板を支持する表面を有する基板チャックである。
【0030】
テスター装置は、更に、第1コンポーネントと第2コンポーネントとの間に圧力差空洞シールを含み、この圧力差空洞シールは、第1及び第2のコンポーネントの表面とで包囲された圧力差空洞を形成し、圧力差空洞内には減圧通路があって、これを通して、圧力差空洞から空気を除去して第1及び第2のコンポーネントを互いに向かって相対的に移動させることができる。
【0031】
圧力差空洞シールは、コンタクト部及び端子を取り巻く。
【0032】
圧力差空洞シールは、第1及び第2のコンポーネントが離れるときは第1のコンポーネントに固定される。
【0033】
圧力差空洞シールは、リップシールである。
【0034】
コンポーネントの1つを通して減圧通路が形成され、この減圧通路は、圧力差空洞に入口開口を、そして圧力差空洞の外側に出口開口を有し、減圧通路を有するコンポーネントには第1バルブがあり、この第1バルブを開くと、圧力差空洞から空気を出すことができ、このバルブを閉じると、圧力差空洞に空気が入らないようにする。
【0035】
第1バルブは、チェックバルブであり、このチェックバルブを有するコンポーネントを通して真空解放通路が形成され、この真空解放通路は、圧力差空洞に入口開口を、そして圧力差空洞の外側に出口開口を有し、真空解放通路を有するコンポーネントには第2の真空解放バルブが設けられ、この真空解放バルブを開くと、圧力差空洞へ空気を入れることができ、そしてこのバルブを閉じると、圧力差空洞から空気を逃さないようにする。
【0036】
テスター装置は、更に、第1コンポーネントに基板吸引通路を備え、これを通して空気を圧送して、第1コンポーネントに面する基板の側の圧力を下げ、第1コンポーネントに対して基板を保持することができる。
【0037】
コンタクト部は、端子により弾力で押圧することができ、更に、第2コンポーネントにスタンドオフを備え、このスタンドオフは、少なくとも1つのコンタクト部の押圧を制限する表面を有する。
【0038】
コンタクト部とコンタクト部との間に複数の分離されたスタンドオフが配置される。
【0039】
テスター装置は、更に、接着性であって第2コンポーネントに取り付けられる第1面と、接着性である第2の反対の面とを有する層を含み、スタンドオフは、第2の面に取り付けられる。
【0040】
第1のインターフェイスは、複数のランドを含み、第2のインターフェイスは、それらのランドに一致し且つそれらのランドによって弾力で押圧できる接触面を有する複数の部材を含み、固定構造体に対して移動できるようにされる。
【0041】
ランド及び端子は、平行な平面内にある。
【0042】
固定構造体は、熱チャックを備え、ポータブル支持構造体は、この熱チャックに接触し、ポータブル支持構造体と熱チャックとの間で熱を伝達できるようにする。
【0043】
ポータブル支持構造体と熱チャックとの間に熱インターフェイス空洞が画成(形成)され、熱チャックを通して熱インターフェイス真空へ至る熱インターフェイス真空通路が形成される。
【0044】
テスター装置は、更に、ポータブル支持構造体及び熱チャックの両方に接触する熱インターフェイス空洞シールを含み、この熱インターフェイス空洞シールは、ポータブル支持構造体及び熱チャックと共に熱インターフェイス空洞を画成する。
【0045】
テスター装置は、更に、固定構造体に熱チャックを含み、この熱チャックは、入口及び出口をもつ熱制御通路を有し、入口と出口との間には入口から出口へ流体が流れるようにするための少なくとも1つの区分があり、熱制御通路において基板と流体との間で熱チャックを通して熱が伝達する。
【0046】
熱制御通路は、第1、第2及び第3区分を流体の経路に沿って互いに前後に直列に有し、断面平面図において第1区分と第2区分との間に第3区分が位置される。
【0047】
熱制御通路は、流体の通路に沿って第3区分の後に第4区分を直列に有し、この第4区分は、第2区分と第3区分との間に位置される。
【0048】
熱制御通路は、流体の通路に沿って第3区分の後に第4区分を直列に有し、この第4区分は、第1区分と第2区分との間に位置される。
【0049】
第1、第2及び第3区分は、第1螺旋の区分である。
【0050】
第1及び第2区分は、第1螺旋の区分であり、そして第3の区分は、第1螺旋上に位置された第2の螺旋の区分である。
【0051】
テスター装置は、更に、ヒータを備え、流体が熱制御通路の外側にあるときにこのヒータにより流体に熱が伝達される。
【0052】
ヒータは、電気ヒータである。
【0053】
21℃より上で流体入口に入る流体へ基板から熱が伝達される。
【0054】
熱は、最初、流体が21℃より上で流体入口に入った後に流体から基板へ伝達される。
【0055】
流体が流体入口に入るときに流体の温度は100℃より高い。
【0056】
流体は、再循環される。
【0057】
テスター装置は、更に、ポータブル支持構造体を固定構造体に対して移動して第1インターフェイスを第2インターフェイスに係合させるために互いに対して作動できる第1及び第2のアクチュエータ断片を有する少なくとも1つのインターフェイスアクチュエータを備えている。
【0058】
第1及び第2の断片は、各々、シリンダ及びピストンであり、ピストンは、シリンダの内面に沿ってスライドする。
【0059】
テスターによりマイクロエレクトロニック回路において実行されるテストは、バーンインテストである。
【0060】
基板は、複数のマイクロエレクトロニック回路をもつウェハである。
【0061】
コンタクト部は、ピンであり、各ピンは、各コンタクト部が各々の端子により押圧されたときにそのスプリング力に抗して押圧されるスプリングを有する。
【0062】
又、本発明は、基板により保持されたマイクロエレクトロニック回路をテストする方法において、マイクロエレクトロニック回路に接続された基板の端子に対するコンタクト部を有するポータブル支持構造体に基板を保持するステップと、ポータブル支持構造体の第1インターフェイスが固定構造体の第2インターフェイスに接続されるようにして固定構造体によりポータブル支持構造体を受け入れるステップと、電気テスターとマイクロエレクトロニック回路との間で端子、コンタクト部、第1及び第2のインターフェイスを通して信号を伝送して、マイクロエレクトロニック回路をテストするステップと、を備えた方法にも係る。
【0063】
基板は、ポータブル支持構造体の第1コンポーネントと第2コンポーネントとの間に保持され、コンタクト部は、第2のコンポーネント上にあり、更に、コンタクト部と端子との間に適切な接触を確保するために第1及び第2のコンポーネントを互いに向けて相対的に移動するステップを備えている。
【0064】
ポータブル支持構造体は、基板と共に、第1及び第2の要素を含み、第1要素のCTEと第2要素のCTEとのCTE比は、1に等しくない。
【0065】
CTE比に温度変化比を乗算したものは、0.8から1.2であるのが好ましい。
【0066】
第1及び第2要素は、基板の同じ側にある信号分配ボード及びコンタクタである。
【0067】
要素の1つは、基板である。
【0068】
第1コンポーネントは、基板を支持する表面を有する基板チャックである。
【0069】
前記方法は、第1コンポーネントと第2コンポーネントとの間に圧力差空洞シールを配置して、第1及び第2コンポーネントの表面及び圧力差空洞シールにより包囲された空洞を形成するステップと、圧力差空洞シールの空洞内の圧力を下げて、第1及び第2のコンポーネントを互いに向けて相対的に移動させるステップと、を更に備えている。
【0070】
圧力差空洞シールは、コンタクト部及び端子を取り巻く。
【0071】
圧力差空洞シールは、第1及び第2のコンポーネントが離れるときは第1のコンポーネントに固定される。
【0072】
基板空洞シールは、リップシールで形成される。
【0073】
コンポーネントの1つを通して減圧通路が形成され、この減圧通路は、圧力差空洞に入口開口を、そして圧力差空洞の外側に出口開口を有し、減圧通路を有するコンポーネントには第1バルブがあり、更に、この第1バルブを開いて、圧力差空洞から空気を出すことができ、このバルブを閉じて、圧力差空洞に空気が入らないようにすることを含む。
【0074】
第1バルブは、チェックバルブであり、このチェックバルブを有するコンポーネントを通して真空解放通路が形成され、この真空解放通路は、圧力差空洞に入口開口を、そして圧力差空洞の外側に出口開口を有し、真空解放通路を有するコンポーネントには第2の真空解放バルブが設けられ、更に、この真空解放バルブを開いて、圧力差空洞へ空気を入れることができ、そしてこのバルブを閉じて、圧力差空洞から空気を逃さないようにする。
【0075】
圧力差空洞内の圧力は、ポータブル支持構造体が固定構造体により受け入れられる前に生成される。
【0076】
前記方法は、更に、第1コンポーネントの基板吸引通路を通して空気を圧送して、第1コンポーネントに面する基板の側の圧力を下げ、第1コンポーネントに対して基板を保持することを含む。
【0077】
コンタクト部は、端子により弾力で押圧することができ、更に、第2コンポーネントのスタンドオフの表面で少なくとも1つのコンタクト部の押圧を制限することを含む。
【0078】
コンタクト部とコンタクト部との間に複数の分離されたスタンドオフが配置される。
【0079】
前記方法は、更に、接着性であって第2コンポーネントに取り付けられる第1の面と、接着性である第2の反対の面とを有する層を含み、スタンドオフは、第2の面に取り付けられる。
【0080】
前記方法は、更に、ポータブル支持構造体の第1インターフェイスのランドを、固定構造体の第2インターフェイスの複数の一致する部材に対して配置し、それらのランドでそれらの部材を弾力で押圧することを含む。
【0081】
前記方法は、更に、ポータブル支持構造体の表面を、固定構造体の熱チャックの表面に対して配置し、それら表面を通して熱を伝達することを含む。
【0082】
前記方法は、更に、ポータブル支持構造体の表面と熱チャックとの間に画成された熱インターフェイス空洞の空気圧を下げることを含む。
【0083】
ポータブル支持構造体と熱チャックとの間に熱インターフェイス空洞が画成され、熱チャックを通して熱インターフェイス真空へ熱インターフェイス真空通路が形成される。
【0084】
前記方法は、更に、ポータブル支持構造体と熱チャックとの間に熱インターフェイス空洞シールを配置し、熱インターフェイス空洞シールとポータブル支持構造体及び熱チャックとで熱インターフェイス空洞を画成することを含む。
【0085】
前記方法は、更に、固定構造体上の熱チャックにおける熱制御通路の少なくとも1つの区分を通して流体入口から流体出口へ流体を通過させ、そして熱制御通路の流体と基板との間で熱を伝達して基板の温度を制御することを含む。
【0086】
熱制御通路は、第1、第2及び第3区分を流体の経路に沿って互いに前後に直列に有し、断面平面図において第1区分と第2区分との間に第3区分が位置される。
【0087】
熱制御通路は、流体の通路に沿って第3区分の後に第4区分を直列に有し、この第4区分は、第2区分と第3区分との間に位置される。
【0088】
第2区分と第3区分との間の熱チャックの温度は、第1区分の流体の温度から第2区分の流体の温度であり、そして第1区分と第4区分との間の熱チャックの温度は、第1区分の流体の温度から第2区分の流体の温度である。
【0089】
第1区分の流体と第4区分の流体との間の温度差は、第2区分の流体と第3区分の流体との間より大きい。
【0090】
熱制御通路は、流体の通路に沿って第3区分の後に第4区分を直列に有し、この第4区分は、第1区分と第2区分との間に位置される。
【0091】
第1、第2及び第3区分は、第1螺旋の区分である。
【0092】
第1及び第2区分は、第1螺旋の区分であり、そして第3の区分は、第1螺旋上に位置されない第2の螺旋の区分である。
【0093】
流体が流体入口に入るときに流体の温度は100℃より高い。
【0094】
21℃より上で流体入口に入る流体へ基板から熱が伝達される。
【0095】
流体が100℃より上で流体入口に入った後に熱が最初に流体から基板へ伝達される。
【0096】
流体は、再循環される。
【0097】
マイクロエレクトロニック回路で実行されるテストは、バーンインテストである。
【0098】
基板は、複数のマイクロエレクトロニック回路をもつウェハである。
【0099】
コンタクト部は、ピンであり、各ピンは、各コンタクト部が各々の端子によって押圧されたときにそのスプリング力に抗して押圧されるスプリングを有する。
【0100】
本発明は、更に、入口と、出口と、その流体入口から流体出口への流体の経路に沿って互いに前後に直列にされた少なくとも第1、第2及び第3の区分とをもつ熱制御通路を有する熱チャックを備え、断面平面図において第3区分が第1区分と第2区分との間に配置された熱制御装置を提供する。
【0101】
熱制御通路は、流体の通路に沿って第3区分の後に第4区分を直列に有し、この第4区分は、第2区分と第3区分との間に位置される。
【0102】
熱制御通路は、流体の通路に沿って第3区分の後に第4区分を直列に有し、この第4区分は、第1区分と第2区分との間に位置される。
【0103】
第1、第2及び第3区分は、第1螺旋の区分である。
【0104】
第1及び第2区分は、第1螺旋の区分であり、そして第3の区分は、第1螺旋上に位置されない第2の螺旋の区分である。
【0105】
本発明は、更に、少なくとも1つの集積回路を載せ且つ集積回路に接続された端子を有する少なくとも1つの基板の複数の端子へコンタクト部を通して接続される電気テスターを備え、この電気テスターと集積回路との間に電流を導通して集積回路をテストするテスター装置の電気的態様に係る。
【0106】
テスター装置は、更に、コンタクト部に接続された電源回路を備え、コンタクト部に接続されたこの電源回路を通して電力が供給される。
【0107】
複数のn+1個の電源回路が互いに並列に接続されて、このn+1個の電源回路により集積回路へ電力が供給され、電源の1つがフェイルした場合でも、n個の回路により集積回路には依然電力が供給される。
【0108】
テスター装置は、更に、電流分担回路を備え、これは、(i)n+1個の電源回路のうちの1つの電源回路の電力の低下を少なくとも検出し、そして(ii)n+1個の電源回路の1つからの接続をスイッチオフして、n+1個の電源回路の1つからの電流を取り除き、n個の電源回路によって電流を分担するようにする。
【0109】
電流分担回路は、電源回路の各々からのパワーロスを各々検出する複数の欠陥検出回路を備えている。
【0110】
テスター装置は、更に、複数の電源回路の少なくとも1つから付勢される電源制御回路を備え、この電源制御回路は、電源回路を、複数の電源回路のうちの第1の個数により電力が供給されるテストモードと、第1の個数より小さい第2の個数の電源回路により電力が供給される節電モードとの間でスイッチングさせる。
【0111】
テスター装置は、更に、異なる大きさの個別の電流が個別のチャンネルへ供給される第1コンフィギュレーションと、個別のチャンネルへの電流が共通の基準に従う第2コンフィギュレーションとの間で電流をスイッチングするように構成できる電流コンフィギュレーション回路を備えている。
【0112】
この電流コンフィギュレーション回路は、それが第1コンフィギュレーションにあるときに個別の基準に従う出力電流を各々有する複数の電流増幅器を備えている。
【0113】
テスター装置は、更に、個別のチャンネルへの電流を増幅する電流増幅器を備えている。
【0114】
テスター装置は、更に、集積回路へ信号を与える信号エレクトロニック装置を備えている。
【0115】
テスター装置は、更に、少なくとも1つの基板を保持するための支持構造体と、端子に接触させるために端子に一致する複数のコンタクト部とを備え、電気テスターは、コンタクト部を通して端子に接続され、電気テスターと集積回路との間に電流が導通して集積回路をテストする。
【0116】
又、本発明は、少なくとも1つの基板により保持された少なくとも1つの回路をテストする方法において、集積回路に接続された基板の端子に対してコンタクト部を配置し、これら端子及びコンタクト部を通して電気テスターと集積回路との間に電流を導通して集積回路をテストすることを含む方法の電気的態様にも係る。
【0117】
コンタクト部に接続された電源回路を通して電力が供給される。
【0118】
複数のn+1個の電源回路が互いに並列に接続されて、このn+1個の電源回路により少なくとも1つの基板の集積回路へ電力が供給され、電源回路の1つがフェイルしても、n個の回路により集積回路には依然電力が供給される。
【0119】
前記方法は、更に、n+1個の電源回路のうちの1つの電源回路の電力の低下を少なくとも検出し、そしてn+1個の電源回路の1つからの接続をスイッチオフして、n+1個の電源回路の1つからの電流を取り除き、n個の電源回路によって電流を分担することを含む。
【0120】
前記方法は、更に、電源回路の各々からのパワーロスを個別の欠陥検出回路で検出ことを含む。
【0121】
前記方法は、更に、複数の電源回路の少なくとも1つから電源制御回路へ電力を供給し、そして電源制御回路を使用して、複数の電源回路のうちの第1の個数により電力が供給されるテストモードと、第1の個数より小さい第2の個数の電源回路によって電力が供給される節電モードとの間でスイッチングさせることを含む。
【0122】
前記方法は、更に、異なる大きさの個別の電流が個別のチャンネルへ供給される第1コンフィギュレーションと、個別のチャンネルへの電流が共通の基準に従う第2コンフィギュレーションとの間でスイッチングすることを含む。
【0123】
電流コンフィギュレーション回路は、それが第1コンフィギュレーションにあるときに個別の基準に従う出力電流を各々有する複数の電流増幅器を備えている。
【0124】
前記方法は、更に、個別のチャンネルへの電流を増幅することを含む。
【0125】
前記方法は、更に、集積回路へ信号を供給することを含む。
【0126】
本発明は、添付図面を参照して一例として以下に詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0127】
【
図2】
図1の2-2線に沿った断面側面図で、ウェハチャック組立体の一部分及びウェハ基板の一部分を示し、ウェハ基板の垂直寸法は、説明上、誇張されている。
【
図3】ウェハチャック組立体及び分配ボード組立体を含む本発明の実施形態によるポータブルパックの斜視図である。
【
図4】ポータブルパックを下から見た斜視図である。
【
図5】
図4と同様であるが、ポータブルパックがアッセンブルされた後の図である。
【
図6】
図5の6-6線に沿ったポータブルパックの断面側面図である。
【
図7】ポータブルパックと、信号分配ボード、コンタクタ及び熱チャックを含む固定構造体のコンポーネントとの断面側面図で、主たる電気的細部を示す図である。
【
図8】固定構造体のコンポーネント及びポータブルパックの断面側面図で、主たる構造細部を示す図である。
【
図9】熱チャック及びこの熱チャックに取り付けられたコンポーネントの斜視図である。
【
図10】本発明の一実施形態によるテスター装置のコンポーネントを示す図である。
【
図12】
図11の電気テスターの構成可能な電源ボードのブロック図である。
【
図13A】
図12の構成可能な電源ボードの電源回路及び電力分担回路の回路図である。
【
図13B】
図12の構成可能な電源ボードの電圧マスターDACS及びMUXES回路の回路図である。
【
図13C】
図12の構成可能な電源ボードの高電流スレーブの「一次」グループの回路図である。
【
図14】
図13Cの一次グループの6個の電流増幅器の1つを示す回路図である。
【
図15】
図12の構成可能な電源ボードの1つの高電圧スレーブの電圧及び電流増幅器の回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0128】
添付図面の
図1は、ウェハチャック組立体10の斜視図であり、そして
図2は、ウェハチャック組立体10の一部分の断面側面図である。ウェハチャック組立体10は、ウェハチャックコンポーネント12と、圧力差基板空洞シール14と、オフセットリング16と、基板吸引通路バルブ18とを備えている。
【0129】
ウェハチャックコンポーネント12は、比較的高い熱伝導率を有するアルミニウム又は別の金属で作られ、所定の比較的低い熱膨張係数を有する。ウェハチャックコンポーネント12は、円形外面20と、上面及び下面22、24とを有する。外面20の直径は、典型的に、350から450mmであり、更に典型的には、約400mmである。上面22は、多数の溝が形成されており、外面20まで延びている。又、下面24も、外面20まで延びる単一平面で形成されている。上面22及び下面24の平面は、互いに平行である。下面24は、上面22と同じ表面積を有する。
【0130】
オフセットリング16は、上面26及び下面28を有する。オフセットリング16の下面28は、ウェハチャックコンポーネント12の上面22の上に位置され、そしてオフセットリング16は、ウェハチャックコンポーネント12に固定具30で固定される。従って、オフセットリング16の上面26は、ウェハチャックコンポーネント12の上面22の平面から垂直方向に離間された平面内にある。
【0131】
又、オフセットリング16も、内面32及び外面34を有する。内面32は、ウェハチャックコンポーネント12の上面22の中央部分と共に、円形外縁を有するウェハを受け入れるための円形凹所36を画成する。ここに示す例では、ウェハは、直径約200mmである。大きなウェハは、オフセットリング16を除去することで受け入れることができる。
【0132】
基板空洞シール14は、ウェハのためのオフセットリング16及び凹所36を完全に取り巻く閉じた円形ループへと形成される。基板空洞シール14は、下部アンカー部分40及び上部リップ42を有するリップシールである。下部アンカー部分40は、ウェハチャックコンポーネント12の上面22の外側領域に形成された溝内に固定される。下部アンカー部分40は、基板空洞シール14の熱弾性特性により溝内に定着される。リップ42は、オフセットリング16の上面26の平面から垂直方向に離間された平面に上面46を有している。リップ42の上面46は、ウェハチャックコンポーネント12に向かう方向に弾力で押圧可能である。上面46に加えられる圧力は、上面46が下方に移動するようにリップ42を曲げ、そしてその圧力が除去されると、リップ42の弾力性のために上面46は上方に移動する。
【0133】
ウェハチャックコンポーネント12内に基板吸引通路50が形成される。この基板吸引通路50は、第1、第2及び第3部分52、54及び56を含む。第1部分52は、外面からウェハチャックコンポーネント12の中心に向かってドリルされる。第2部分54は、その長さが、ウェハチャックコンポーネント12の外面20の直径の約1/3である。
第1部分52は、ウェハチャックコンポーネント12の上面22からドリルされ、又、第1部分52は、ウェハチャックコンポーネント12の上面22に空気入口開口60を形成する。第3部分56は、ウェハチャックコンポーネント12の下面24の周囲付近で、その下面24から第2部分54へとドリルされる。第3部分56は、下面24に空気出口開口62を形成する。
【0134】
ウェハチャックコンポーネント12の上面22に、3つの円形溝64、66及び68とスロット70が形成される。円形溝64、66及び68は、ウェハチャックコンポーネント12の外面20の中心点に一致する中心点と同心的である。スロット70は、円形溝64、66及び68と同じ深さに形成され、円形溝64、66及び68を互いに接続する。
円形溝66と68との間でスロット70内に空気入口開口60が配置される。
【0135】
基板吸引通路バルブ18は、ウェハチャックコンポーネント12の外面20から基板吸引通路50の第2部分54へと挿入されるシャトルバルブであり、基板吸引通路の第2部分54は、次いで、プラグ72で閉じられる。基板吸引通路バルブ18は、座部74及びボールバルブコンポーネント76を有する。空気出口開口62の圧力が空気入口開口60の圧力より低いときには、ボールバルブコンポーネント76が座部74から持ち上がり、空気入口開口60から空気出口開口62へ空気が通流できるようにする。ボールバルブコンポーネント76は、空気入口開口60の圧力が空気出口開口62より低いときに座部74に載せられ、これにより、空気が空気出口開口62から空気入口開口60へ流れるのを防止する。
【0136】
圧力解放開口80は、ウェハチャックコンポーネント12の下面24へと形成され、そして空気入口開口60とは逆の基板吸引通路バルブ18の側で基板吸引通路50の第2部分54に接続される。空気入口開口60の圧力が空気出口開口62より低く、且つボールバルブコンポーネント76が座部74に載せられた状況では、解放開口80の圧力を空気入口開口60の先端圧力より下げて、ボールバルブコンポーネント76が座部74から持ち上がるようにすることができる。ボールバルブコンポーネント76が座部74から持ち上がると、空気入口開口60からボールバルブコンポーネント76を通して空気出口開口62へ空気が流れる。
【0137】
図2は、ウェハチャック組立体10に挿入される前のウェハ基板82も示している。ウェハ基板82の垂直寸法は、例示のために拡大されている。ウェハ基板82は、上面84、平行な下面86、及び円形の縁88を有する。又、ウェハ基板82では、複数の集積マイクロエレクトロニック回路90が上面84の下に形成され且つ下面86から離間されている。各集積マイクロエレクトロニック回路90は、キャパシタ、ダイオード及び/又はトランジスタのような複数の電子部品を含み、これらは、金属線、プラグ及びビアを使用して互いに相互接続される。又、ウェハ基板82は、上面84に複数の金属端子92も有する。ここに示す実施例では、端子92は、その上面が、上面84よりも若干上の平面を形成する。それ故、ここに示す実施例では、ウェハ基板82の合計厚みは、下面86から1つの端子92の上面まで測定される。集積マイクロエレクトロニック回路90の各々には、複数の端子92が接続される。
【0138】
使用に際し、空気入口開口60及び解放開口80は、周囲圧力に保持される。次いで、ウェハ基板82が凹所36内に配置される。ウェハ基板82の下面86は、ウェハチャックコンポーネント12の上面22の上に位置される。ウェハ基板82の縁88がオフセットリング16の内面32内に嵌合される。
【0139】
スロット70と下面86との間に小さな包囲スペースが画成される。
図1及び2を参照すると、包囲スペースは、円形溝64、66及び68まで延び、これらの溝は、ウェハ基板82の下面86により上から閉じられる。空気出口開口62にはポンプが接続され、これを使用して、空気出口開口62の圧力を周囲圧力より低く下げる。従って、空気出口開口62の圧力は、空気入口開口60の圧力より低く、従って、ボールバルブコンポーネント76が座部74から持ち上がる。少量の空気が、円形溝64、66、68及びスロット70により画成された包囲空洞から、基板吸引通路50を経、基板吸引通路バルブ18を経て、空気出口開口62から圧送される。従って、円形溝64、66、68及びスロット70により画成された包囲開口は、周囲圧力より低い。ウェハ基板82の上面84は、周囲圧力である。ウェハ基板82の上面84より低い下面86の圧力は、ウェハ基板82の下面86をウェハチャックコンポーネント12の上面22に対して保持する。ウェハチャック組立体10に対するウェハ基板82、特に、端子92の整列は、ウェハチャックコンポーネント12の上面22に対してウェハ基板82を保持することにより維持される。
【0140】
次いで、空気出口開口62を再び周囲圧力にもっていくことができる。空気入口開口60は、依然、周囲圧力より低いので、ボールバルブコンポーネント76は、空気出口開口62が周囲圧力に戻った後も、座部74に留まる。いつでもウェハ基板82をウェハチャック組立体10から取り外すことが必要になると、解放開口80を空気入口開口60の圧力より低い圧力へもっていくことができる。従って、空気入口開口60は、解放開口80より高い圧力となって、ボールバルブコンポーネント76が座部74から持ち上がる。次いで、空気入口開口60は、空気出口開口に接続され、少量の空気が、空気出口開口から空気入口開口60へそして円形溝64、66、68及びスロット70へ流れ込む。これにより、ウェハ基板82の下面86は、周囲圧力にされ、従って、ウェハ基板82の上面84と同じ圧力にされる。これで、ウェハ基板82をウェハチャック組立体10から取り外すことができる。
【0141】
図3及び4は、ウェハ基板82を保持するためのポータブルパック108であって、ウェハチャック組立体10及び分配ボード組立体110を備えたポータブルパック108を示す。
図3及び4は、分配ボード組立体110のコンタクト部、インターフェイス及びビアを含む電気的経路を詳細に示していない。従って、分配ボード組立体110の構造部品しか示されていない。構造部品は、金属バッキングプレート114、信号分配ボード116、及びコンタクタのバッキング部材118を含む。
【0142】
金属バッキングプレート114は、実質的に方形である。金属バッキングプレート114内に円形開口120が形成される。金属バッキングプレート114の2つの反対縁122は、金属バッキングプレート114の残り部分がその反対縁122より若干厚くなるように加工され、各反対縁は、各フランジを画成する。
【0143】
信号分配ボード116は、金属バッキングプレート114より若干小さい実質的に方形の基板124を含む。信号分配ボード116は、反対縁122により画成されたフランジ間に位置され、固定具126を使用して、基板124を金属バッキングプレート114に固定する。
【0144】
コンタクタのバッキング部材118は、円形であり、信号分配ボード116に対向して基板124の中央に位置される。バッキング部材118の縁の上にクランプリング128が位置される。固定具130を使用して、クランプリングを信号分配ボード116の基板124に固定する。クランプリング128は、コンタクタのバッキング部材118より大きな外縁と、コンタクタのバッキング部材118より若干小さい内縁とを有する。クランプリング128の寸法のために、クランプリング128は、コンタクタのバッキング部材118を信号分配ボード116の基板124に固定する。クランプリング128は、その外径が、ウェハチャック組立体10のオフセットリング16の内面32の直径より若干小さい。
【0145】
信号分配ボード116は、更に、基板124にゴールドメタル座部134を有する。このゴールドメタル座部134は、その内径及び外径が、各々、基板空洞シール14の上面46の直径より若干小さい及び若干大きいリングの形態である。
【0146】
分配ボード組立体110のコンポーネントは、全て、比較的高い同様の熱膨張係数を有する。
【0147】
図5は、分配ボード組立体110がウェハチャック組立体10の上に位置された後のポータブルパック108を示す。ゴールドメタル座部134は、分配ボード組立体110の底に配置されると共に、ウェハチャック組立体10の上にある基板空洞シール14の上に位置される。
【0148】
図6を参照すると、基板空洞シール14は、下部にあるウェハチャックコンポーネント12と、上部にある信号分配ボード116の基板124との間に配置される。ウェハチャックコンポーネント12、基板空洞シール14、及び信号分配ボード116の基板124は、一緒に、包囲された圧力差空洞140を画成する。この圧力差空洞140は、ウェハ基板82とコンタクタのバッキング部材118との間のスペースへと延びる。基板空洞シール14のリップ42がそらされる前に、圧力差空洞140は、ウェハチャック組立体10のオフセットリング16と、信号分配ボード116の基板124との間のスペースへと延びる。又、圧力差空洞140は、ウェハチャックチャックコンポーネント12の上面22に形成された円形溝142へと延び、そしてクランプリング128の持ち上がった部分が溝142内に位置される。クランプリング128の下面と溝142の上面との間には小さなスペースが設けられて、クランプリング128の内側及び外側の、圧力差空洞140の内側容積部と外側容積部との間を連通できるようにする。
【0149】
ウェハチャックコンポーネント12内に減圧通路144が形成され、そして減圧通路144内に減圧通路チェックバルブ146が配置される。減圧通路144は、第1、第2及び第3の部分148、150及び152を含む。第1部分148は、ウェハチャックコンポーネント12の上面22からドリルされ、上面22に入口開口154を形成する。第3部分152は、ウェハチャックコンポーネント12の下面24からドリルされ、下面24に出口開口156を形成する。第2部分150は、ウェハチャックコンポーネント12の外面20からドリルされ、第1及び第2の部分148及び150を互いに接続する。減圧通路チェックバルブ146は、ウェハチャックコンポーネント12の外面20から第2部分150へ挿入され、プラグ158を使用して、外面20における第2部分150の入口を閉じる。
【0150】
減圧通路チェックバルブは、バルブコンポーネント162及び座部164を有する。バルブコンポーネント162は、入口開口154から出口開口156へ空気が流れるときに座部164から持ち上がる。バルブコンポーネント162が座部164に載せられるので出口開口156から入口開口154へ空気が流れることが防止される。
【0151】
オフセットリング16は、その下面に複数のスロット168が形成されている。スロット168の1つが
図6に断面で示されており、減圧通路144の入口開口154を圧力差空洞140に接続する。更に別のスロット168は、オフセットリング16の中心に向けて半径方向に延び、又、オフセットリング16の下面にある円形溝142と共に減圧通路144の入口開口154に接続される。
【0152】
使用に際し、圧力差空洞140は、最初、周囲圧力にあり、出口開口156は、それが周囲圧力より低くなるようにポンプに接続される。従って、空気入口開口154と出口開口156との間に圧力差が生じ、圧力差空洞140から減圧通路144の減圧通路チェックバルブ146を通して空気が圧送される。圧力差空洞140内の圧力は、周囲圧力より低く降下する。ポータブルパック108の外部の圧力は周囲圧力に保たれ、従って、圧力差が生じ、圧力差空洞140内の圧力は、信号分配ボード116の基板124の上の圧力及びウェハチャックコンポーネント12の下面24の下の圧力より低い。この圧力差で、基板空洞シール14のリップ42がそれると共に、圧力差空洞140の垂直高さが減少する。
【0153】
圧力差空洞140の垂直高さは、信号分配ボード116の基板124の下面がオフセットリング16の上面と接触状態になるまで、減少し続ける。従って、オフセットリング16は、信号分配ボード116の基板124とウェハチャックコンポーネント12が互いに向けて相対的に移動するのを制限する。
【0154】
次いで、出口開口156は、再び周囲圧力へもっていかれ、ポンプから切断することができる。バルブコンポーネント162は、座部164に載せられ、空気が減圧通路144を通して圧力差空洞140へ入るのを防止する。これにより、圧力差空洞140は、その減少サイズを維持し、信号分配ボード116の基板124がオフセットリングに接触する。ポータブルパック108は、次いで、出口開口156にポンプを接続して圧力差空洞140内の圧力を下げるのに使用される装置から取り外し、サブシステムのテスターへ搬送することができる。
【0155】
図7に示すように、バッキング部材118は、コンタクタ170の一部分を形成し、コンタクタ170は、更に、複数のピン172、スタンドオフ174、及び接着剤176を含む。
【0156】
ピン172の各々は、第1及び第2のコンポーネント178及び179と、各スプリング182とを有する。第1コンポーネント178は、空洞を有し、この空洞内にスプリング182が配置される。第2コンポーネント179の一部分も、スクリング182を保持する空洞内に配置される。第1及び第2のコンポーネント178及び179は、互いに装着され、互いに対して移動することができる。第2コンポーネント179の端子が第1コンポーネント178の端子に向かって相対的に移動すると、スプリング182が圧縮される。従って、第1及び第2のコンポーネント178及び179の端子が互いに向かって移動するには、スプリング182のスクリング力に打ち勝つ力が必要である。この力は、ピン172とウェハ基板82の端子92との間に適切な接触を確保する。この力が取り去られると、第1及び第2のコンポーネント178及び179の端子がスプリング182のスプリング力により互いに離れるように移動する。別の実施形態では、コイルスプリングではない別のスプリング又はメンブレーンのようなコンポーネントによってスプリング力を発生することができる。
【0157】
バッキング部材118は、2つの半部分で形成され、各半部分は、そこに形成された開口の各セットを有する。1つのピン172の1つの端子は、バッキング部材118の1つの半部分における1つの開口を通して挿入され、そしてピン172の他の端子は、バッキング部材118の他の半部分における1つの開口を通して挿入される。各ピン172の端子は、バッキング部材118の2つの半部分における各開口対を通して挿入される。ピン172は、バッキング部材118の半部分が互いに固定されるときにバッキング部材118内に保持される。ピン172の端子は、コンタクタ170の底部にコンタクト部184の各アレイを、そしてコンタクタ170の頂部にコンタクト部186の対応アレイを形成する。
【0158】
信号分配ボード116は、基板124に加えて、複数のコンタクト部188、複数のランド193、及び複数の金属線191を含む。コンタクト部188及びランド193は、基板124の同じ面に配置される。コンタクト部188は、
図4に示す基板空洞シール14内にあり、そしてランド193は、基板空洞シール14の外側にある。金属線191の各々は、コンタクト部188の各々をランド193の各々に接続する。従って、信号分配ボード116の各コンタクト部188、各金属線191及び各ランド193により各導体が形成される。コンタクタ170のバッキング部材118が信号分配ボード116の基板124に固定されるときに、コンタクタ170のコンタクト部186の各々が、信号分配ボード116のコンタクト部188の各々に接触する。
【0159】
スタンドオフ174は、コンタクタ170のバッキング部材118の下面に取り付けられる材料の薄い層である。接着剤176は、上部及び下部接着面を有する層である。接着剤176の下部接着面は、1つのスタンドオフ174の上面に取り付けられる。接着剤176の上部接着面は、コンタクタ170のバッキング部材118の下面に取り付けられ、これにより、スタンドオフ174をコンタクタ170のバッキング部材118に取り付ける。
【0160】
図6の圧力差空洞140内の圧力が下げられると、スタンドオフ174は、ウェハ基板82の近くへ移動する。ウェハ基板82に向かうスタンドオフ174のこのような移動は、ウェハ基板82の端子92によりコンタクタ170のコンタクト部184を弾力で押圧させる。次いで、スタンドオフ174の下面がウェハ基板82の上面84と接触状態になる。これにより、スタンドオフ174の下面は、コンタクタ170のバッキング部材118へのコンタクト部184の押圧を制限する。コンタクト部184間には、複数の分離されたスタンドオフ174が配置されている。
【0161】
複数の導電性経路が形成される。各導電性経路は、ウェハ基板82の端子92の各1つと、コンタクタ170の各ピン172と、信号分配ボード116の各コンタクト部188、金属線191及びランド193とを含む。信号分配ボード116のランド193及びコンタクト部188は、ウェハ基板82の端子92の平面に平行な平面内にある。再び
図1を参照すると、底部におけるウェハチャックコンポーネント12と、頂部における分配ボード組立体110の構造部品との協働でポータブル支持構造体が設けられ、ウェハチャックコンポーネント12と分配ボード組立体110の構造部品との間にウェハ基板82が配置される。再び
図7を参照すると、ウェハ基板82の端子92への電気的接触はコンタクタ170のコンタクト部184によって与えられ、分配ボード組立体110は、別の装置へ接続するためにランド193により形成されたインターフェイスを有する。
図4から7に示すポータブルパック108は、ここで、ランド193により形成されたインターフェイスへの接触をなし且つウェハ基板82へテスト信号、電力及び接地を与えるテストシステムへ搬送される。コンタクタ170のコンタクト部184及びウェハ基板82の端子92は、基板空洞シール14によって完全に包囲され、従って、汚染物や水分がない状態に保たれる。
【0162】
図8に示すように、ポータブルパック108は、固定構造体180により受け取られる。固定構造体180は、システムの固定位置(図示せず)に位置されたフレーム181を有する。固定構造体180のコンポーネントは、互いに移動することができる。固定構造体180は、フレーム181に加えて、ポータブルパック108を受け取るための保持構造体185と、4つのアクチュエータ187(1つしか示されていない)と、インターフェイス組立体189と、熱チャック190と、熱チャック190のための装着構成体192とを備えている。アクチュエータ187は、シリンダ194と、シリンダ194内のピストン196と、ピストン196に接続された接続断片198とを含む。ピストン196は、シリンダ194内を垂直方向上下にスライドすることができ、このピストン196の後方及びこのピストン196の前方で圧力を増加及び減少して、ピストンを垂直方向上方及び下方に移動させることができる。接続断片198は、その下端がピストン196に装着され、そしてその上端が保持構造体185に装着される。従って、保持構造体185は、ピストン196と一緒に上下に移動する。
【0163】
インターフェイス組立体189は、インターフェイス組立体基板200及び複数のピン202を有する。ピン202は、インターフェイス組立体基板202内に保持される。インターフェイス組立体基板200は、フレーム181の上面に固定される。インターフェイス組立体基板200及びフレーム181は、ウェハチャックコンポーネント12の外面20の直径より若干大きい円形開口204を画成する。
【0164】
保持構造体185の内側に水平スロット205が形成される。保持構造体185の別の部分に同様のスロット(図示せず)が形成される。分配ボード組立体110の金属バッキングプレート114の縁122のフランジが、紙面に向かう方向にスロット205へ挿入される。反対の縁(
図3を参照)も、同時に、保持構造体185の他のスロットに挿入される。ポータブルパック108は、次いで、保持構造体185の反対部分によって懸架される。スロット205は、縁122に形成されたフランジを保持し、保持構造体185に対するポータブルパック108の上方又は下方の垂直移動を防止する。ピストン196がシリンダ194内を下方に移動すると、保持構造体185も下方に移動し、そしてポータブルパック108は、下方に移動して、固定構造体180のインターフェイス組立体189と接触する。
【0165】
再び
図7を参照すると、インターフェイス組立体189及び信号・電力ボード206を含む
図8の固定構造体180のコンポーネントが示されている。ピストン202の各々は、第1及び第2のコンポーネント208及び210と、スプリング212とを含む。第2コンポーネント210は、その一部分が、第1コンポーネント208の一部分内に配置される。スプリング212も、第1コンポーネント208の一部分内に配置される。ピン202は、第1及び第2のコンポーネント208及び210に、各々、2つの対向するコンタクト部を有する。コンタクト部が互いに向けて移動するには、スプリング212のスクリング力に抗してスクリング212を圧縮する力が必要である。コンタクト部は、スプリング212を圧縮する力が除去されたときに互いに離れるように移動する。
【0166】
インターフェイス組立体基板200は、2つの半部分を有し、各半部分には複数の開口が形成される。第1コンポーネント208のピン部分及び第2コンポーネント210のピン部分は、2つの半部分の対向開口へ挿入される。従って、各ピン202は、インターフェイス組立体189の頂部にコンタクト部を、そして底部にコンタクト部を有する。
【0167】
信号・電力ボード206は、基板214と、複数のコンタクト部216と、トレース、金属線及び/又はビアの形態の複数の金属リード218とを有する。コンタクト部216は、基板214の上面に形成される。金属リード218は、コンタクト部216に接続される。
【0168】
インターフェイス組立体基板200は、信号・電力ボード206の基板214に装着される。各ピン202の各第1コンポーネント208のコンタクト部は、信号・電力ボード206の各コンタクト部216と接触される。
図7に示すインターフェイス組立体189は、信号・電力ボード206を通して、
図8に示すフレーム181へ装着される。ポータブルパック108がインターフェイス組立体189と接触するように下方へ移動すると、信号分配ボード116のランド193の各々が、インターフェイス組立体189の各ピン202の各第2コンポーネント210における各コンタクト部と接触をなす。ランド193は、ポータブルパック108が下方に更に移動すると、ピン202の頂部のコンタクト部を押圧する。
図8のアクチュエータ187により生じる力は、ランド193とピン202との間の適切な接触を確保する。
【0169】
次いで、ウェハ基板82の端子が、コンタクタ170のピン172と、信号分配ボード116のコンタクト部188、金属線191及びランド193と、インターフェイス組立体189のピン202とを経て、信号・電力ボード206のコンタクト部216及び金属リード218に接続される。
【0170】
再び
図8を参照すると、装着構成体192は、複数の装着断片220(1つしか示されていない)及びスプリング構成体224を備えている。熱チャック190は、装着断片220の各々及び各スプリング構成体224を通してフレーム181へ装着される。ポータブルパック108が下方に移動すると、ウェハチャックコンポーネント12の下面24が熱チャック190の上面と接触される。ウェハチャックコンポーネント12の下面24と熱チャック190の上面との間の平坦性の若干の相違は、スプリング構成体224により吸収される。
【0171】
図9は、熱チャック190、装着断片220、熱インターフェイス空洞シール226、及び2つのアダプタ228、230を示している。
【0172】
熱インターフェイス空洞シール222は、熱チャック190の上面232において円形溝242に形成されたOリングシールである。熱インターフェイス空洞シール226は、熱チャック190の中心点の周りに閉じたループを形成する。熱インターフェイス空洞シール226のほぼ2/3が熱チャック190の上面232の溝へ挿入され、そして熱インターフェイス空洞シール226のほぼ1/3が上面232の上に留まる。熱インターフェイス空洞シール226のための溝は、断面がほぼ長方形であり、熱インターフェイス空洞シール226の全体を受け入れることができる。上面232より上の熱インターフェイス空洞シール226の1/3が溝へと圧縮される場合には、熱インターフェイス空洞シール226の上面が、上面232と同じ平面になる。
【0173】
上面232から熱チャック190の下面236へと熱インターフェイス真空通路234が形成される。熱インターフェイス空洞シール226内のエリアでは熱チャック190の上面232に複数の真空溝240が形成される。熱インターフェイス真空通路234は、1つの真空溝240内に入口開口を有する。1つの真空溝240は、熱チャック190の上面232の中心点から半径方向に延びるスロットである。4つの真空溝240は、熱チャック190の上面232の中心点に中心点をもつ同心リングである。真空溝240は、互いに接続され、従って、熱チャック190の上面の下に単一の相互接続された空洞を形成する。
【0174】
熱インターフェイス空洞シール226の外側にある上面232のエリアにおいて上面232から下面236へ真空ポート242が形成される。この真空ポート242を取り巻く溝へ真空ポートシール244が形成される。真空ポート242は、
図6に示すウェハチャックコンポーネント12における減圧通路144の出口開口156と整列されて接続される。
【0175】
使用に際し、
図6のウェハチャックコンポーネント12の下面24は、
図9に示す熱インターフェイス空洞シール226及び真空ポートシール244に接触する。熱インターフェイス空洞は、その底部では熱チャック190の上面232により、その頂部ではウェハチャックコンポーネント12の下面24により、そしてその側部では熱チャック190の上面232をウェハチャックコンポーネント12の下面24に接続する熱インターフェイス空洞シール226により、画成される。熱インターフェイス真空通路234は、バルブ(図示せず)を通してポンプへ永久的に接続され、そして熱インターフェイス空洞から熱インターフェイス真空通路を通して空気が圧送され、これにより、熱インターフェイス空洞内の圧力を下げる。従って、熱インターフェイス空洞内の圧力は、ポータブルパック108の上の周囲圧力及び熱チャック190の下の周囲圧力より低い。熱インターフェイス空洞は、ウェハチャックコンポーネント12の下面24が熱チャック190の上面232に接触しそして熱インターフェイス空洞シール226がその溝へと圧縮されるまで、サイズが減少する。従って、熱インターフェイス空洞の唯一残された部分は、真空溝240により画成され、真空溝240内に下がった圧力が維持され、表面24及び232を互いに保持する。表面24及び232が互いに保持されるので、熱チャック190とウェハチャックコンポーネント12との間で両方向に熱を伝達することができる。
【0176】
真空ポートシール244は、減圧通路144の出口開口156の周りでウェハチャックコンポーネント12の下面24とでシールする。ポンプは、真空ポート242を低い圧力に維持し、従って、減圧通路チェックバルブ146の漏洩の場合に出口開口156を低い圧力に維持する。
【0177】
熱チャック190は、互いにろう付けされる上部断片252及び下部断片254で作られる。上部断片252の下面に熱制御通路256が加工される。
図9に特に示すように、熱制御通路256は、下部断片254を通して形成された入口258及び出口260を有する。流体は、入口258から熱制御通路の次々の区分を通り出口260から流れ出す。
熱制御通路256の第1の半部分は、平面図において熱チャック190の中心へ時計方向に進む第1の螺旋268を形成する。熱制御通路256の第2の半分は、熱チャック190の中心から反時計方向に離れる第2の螺旋270を形成する。第1の螺旋268の2つの区分は、それらの間に第2の螺旋270の1つの区分を有する。第2の螺旋270の2つの区分は、それらの間に第1の螺旋268の1つの区分を有する。従って、熱制御通路256は、例えば、第1、第2及び第3の区分を互いに前後に直列に有し、断面平面図において第3区分が第1区分と第2区分との間に配置される。又、熱制御通路256は、第3区分の後に第4区分を直列に有する。第4区分がどこに選択されるかに基づいて、第4区分は、第2区分と第3区分との間、又は第1区分と第2区分との間のいずれでもよい。
いずれにせよ、第1及び第2区分は、第1の螺旋の区分であり、そして第3区分は、第1の螺旋には配置されない第2螺旋の区分である。
【0178】
例えば、入口258を通して流れる流体と、出口260から流れ出す流体との間には、10℃の温度差がある。従って、熱チャック190の外側領域における熱制御通路256の隣接区分は、10℃の差の温度となる。しかしながら、熱チャック190の外側領域における2つの区分間の温度は、入口258及び出口260の温度の平均値となり、即ち入口258及び出口260の温度の5℃上及び下である。流体が熱チャック190の中心に向かって流れるときに流体から熱が導通するので、熱チャック190の中心付近における熱制御通路256の隣接区分間の流体の温度は、4℃しかないことがある。しかしながら、熱チャック190の中心付近における熱制御通路256の隣接区分の温度差は、依然、入口258及び出口260の平均値と同じである。従って、熱チャック190は、外側領域及びその中心付近で同じである。
【0179】
アダプタ228及び230は、熱チャック190に装着され、そして入口258及び出口260に接続される。
【0180】
図10は、
図8に示す複数のコンポーネント、即ち複数のポータブルパック108、複数の熱チャック190、及び複数のインターフェイス組立体189を含むテスター装置300を示す。各ポータブルパック108は、各熱チャック190に接続され、そして各ポータブルパック108は、インターフェイス組立体189に関わりなくピンの各インターフェイスに接触するランドの各インターフェイスを有する。テスター装置300は、更に、複数の電気テスター302及び熱制御システム304も備えている。
【0181】
1つ又は2つの電気テスター302が各ポータブルパック108に接続される。各電気テスター302は、予めプログラムされたインストラクションセットに基づいてバーンインテストを実行するように構成される。これらインストラクションは、ポータブルパック108に保持されたウェハ基板(図示せず)のマイクロエレクトロニック回路との間で各インターフェイス組立体189を通して電気信号をやり取りするのに使用される。熱制御システムは、入口及び出口パイプ306及び308と、入口及び出口マニホールド310及び312と、冷却熱交換機314と、再循環ポンプ316と、ヒータ構成体318とを備えている。各入口パイプ306は、
図9のアダプタ228のような各アダプタから切断され、そして各出口パイプ308は、
図9のアダプタ230のような各アダプタに接続される。1つの熱チャック190における熱制御通路256、1つの出口パイプ308、出口マニホールド312、熱交換機314を通る経路、ポンプ316、ヒータ構成体318を通る経路、入口マニホールド310、及び1つの入口パイプ306により、閉ループバルブが形成される。熱チャック190の熱制御通路256は、マニホールド310及び312へ並列に接続される。
【0182】
熱交換機314は、水源及び排水路に接続された経路も有する。室温の水を熱交換機314に流し、熱を水へ伝導させることができる。
【0183】
ヒータ構成体318は、電源に接続された電気コイルを有する。この電気コイルは、電源をスイッチオンしたときに発熱する。電流が流れるときに発熱コイルから熱を伝達することができる。
【0184】
使用に際し、再循環経路を画成するコンポーネントに、最初に、オイルが充填される。
ポンプ316がスイッチオンされ、ヒータ構成体318、入口マニホールド310、入口パイプ306、熱チャック190、出口パイプ308、出口マニホールド312、及び熱交換機314を通してポンプ316へ戻るようにオイルが再循環される。電源がスイッチオンされると、ヒータ構成体318の電気コイルが発熱し、電気コイルからオイルへ熱が伝達される。オイルは、21℃の室温から、約100℃、典型的に、約170℃の温度に加熱される。170℃のオイルが熱チャック190へ入り、熱チャック190を徐々に加熱する。熱チャック190へ熱が伝達されるので、熱チャック190から出口パイプ308を通して出るオイルは、例えば、150℃の低い温度となる。
図2の集積マイクロエレクトロニック回路90をテストするために充分高い温度に熱チャック190が加熱されると、電気テスターは、集積マイクロエレクトロニック回路90をテストする。バーンインテストは、典型的に、集積マイクロエレクトロニック回路90において実行される。
【0185】
集積マイクロエレクトロニック回路がテストされるにつれて、それらが徐々に加熱されて、バーンインテストに適した温度に維持するべく冷却することが必要になる。ヒータ構成体318の電気コイルへの電流がスイッチオフされる。水源からの水がスイッチオンされる。オイルから水源の水へ熱が伝達され、オイルを冷却する。熱チャック190に入るオイルは、これで、例えば、160℃となり、そして熱チャック190を出るオイルは、170℃となる。熱交換機314は、オイルを170℃から160℃に冷却する。オイルは、典型的に、150℃より低く冷却する必要がないことに注意されたい。行われたテストにより、オイルの温度を、例えば、100℃未満又は室温へ下げる必要がないことが分かった。むしろ、熱チャック190が過熱するのを防止し、170℃の温度を維持するには、高い流量、典型的に、3ないし5リッター/分のオイルで充分である。
【0186】
テスター装置300では局部的加熱が使用される。対照的に、従来のバーンインテスターは、バーンインオーブンと、このバーンインオーブンへ挿入される集積マイクロエレクトロニック回路パッケージを載せるバーンインポートとを有する。バーンインオーブンの空気から集積マイクロエレクトロニック回路パッケージ及びバーンインボードへ熱が変換される。従って、一般的な加熱構成では、加熱された空気が、集積マイクロエレクトロニック回路パッケージを載せるバーンインボードを取り巻く。
図10のテスター装置の局所的加熱構成では、ポータブルパック108を取り巻く空気は、典型的に、21℃のほぼ室温であり、そしてポータブルパック108の局所的エリアが熱チャック190により加熱(又は冷却)される。
【0187】
局所的加熱は、それ自身の独特の一組の挑戦を有する。再び
図3及び4を参照すると、信号分配ボード組立体116は、コンタクタ170のバッキング部材118と同程度に室温より高く加熱されず、そしてコンタクタ170のバッキング部材118は、ウェハ基板82と同程度に室温より高く加熱されない。コンタクタ170のバッキング部材118は、例えば、21℃から171℃に加熱され、そして信号分配ボード組立体116は、同時に、21℃から121℃に加熱される。コンタクタ170のバッキング部材118及び信号分配ボード組立体116の熱膨張係数は、コンタクタ170のバッキング部材118及び信号分配ボード組立体116が同様の割合で膨張及び収縮するように設計される。所与の実施例では、信号分配ボード組立体116の熱膨張係数(CTE)は、10パーツ・パー・ミリオン(ppm)であり、又、コンタクタ170のバッキング部材118のCTEは、4.5であり、一方、ウェハ基板82のCTEは、3.2とされる。別の実施例では、信号分配ボード組立体116のCTEは、5ないし6であり、又は異なる1組の熱的条件においてはコンタクタ170のバッキング部材118のCTEより低いこともある。
【0188】
所与の実施例では、信号分配ボード組立体116のCTEと、コンタクタ170のバッキング部材118のCTEとのCTE比は、2.22である。CTE比は、次のように定義することができる。
【0189】
信号分配ボード116は、低い信号分配ボード温度から高い信号分配ボード温度へと加熱され、そしてコンタクタ170のバッキング部材118は、低いコンタクタ温度から高いコンタクタ温度及び温度比へと加熱される。温度増加比は、次のように定義することができる。
【0190】
CTE比と温度増加比との乗算は、次のように定義される。
CTE比X温度増加比=χ
【0191】
理想的には、χは、できるだけ1に近くなければならない。好ましい実施形態では、χは、CTE比よりも1に近くなければならない。CTE比は、典型的に、0.2ないし5であり、より好ましくは、0.9ないし1.1であり、そしてχは、好ましくは、0.8ないし1.2である。
【0192】
再び
図8を参照する。集積マイクロエレクトロニック回路90のバーンインテストが完了すると、保持構造体185が持ち上げられ、これにより、ポータブルパック108のランドインターフェイスをインターフェイス組立体189から切断する。次いで、ポータブルパック108を紙面から出る方向にスライドさせることによりポータブルパック108が保持構造体185から除去される。
【0193】
再び
図6を参照する。ウェハチャックコンポーネント12を通して真空解放通路272が形成され、そして真空解放通路272内に真空解放バルブ274が配置される。真空解放通路272は、第1、第2及び第3の部分276、278及び280を有する。第1及び第2の部分276及び278は、各々、ウェハチャックコンポーネント12の下面24及び上面22からドリルされる。第2部分336は、外面20からドリルされ、そして第1及び第2の部分276及び278を互いに接続する。第1部分276は、空気入口開口282を有し、そして第2部分336は、圧力差空洞140内に空気出口開口284を有する。
【0194】
真空解放バルブは、シャトルバルブであり、真空解放通路272の空気出口開口284とは逆の真空解放バルブ274の側においてウェハチャックコンポーネント12の下面24に解放バルブ開口286が形成される。空気入口開口282は、通常、周囲圧力に維持される。圧力差空洞140内の低い圧力は、真空解放バルブ274のボールバルブコンポーネント288をその座部290に保持する。ポータブルパック108をオープンするために、解放バルブ開口286の圧力が、圧力差空洞140内の圧力より低く下げられる。
圧力差空洞140と解放バルブ開口286との間の圧力差でボールバルブコンポーネント288が座部290から離れるように移動される。次いで、空気入口開口282は、空気出口開口284との連通状態に入れられ、真空解除通路272を通して圧力差空洞140へ空気が流し込まれる。圧力差空洞140は、周囲圧力に戻る。圧力差空洞140は、ポータブルパック108の外側の空気と同じ圧力であるから、分配ボード組立体110をウェハ基板82及びウェハチャック組立体10から持ち上げることができる。次いで、ウェハチャック組立体10からウェハ基板82を取り外すことができる。
【0195】
図11は、
図7及び8に示す基板214の2つが単一のインターフェイスを形成するところを示すと共に、
図10の電気テスター302の1つも示す。
【0196】
電気テスター302は、バックプレーン322と、構成可能な電源ボード(CPB)324と、ピンエレクトロニックボード(PEB)326と、テストエレクトロニックボード(TEB)328と、ダイ電源ボード(DPB)330と、複数の電源バス333とを備えている。構成可能な電源ボード324及びピンエレクトロニックボード326は、構造上、バックプレーン322を通してダイ電源ボード330に接続される。又、構成可能な電源ボード324及びピンエレクトロニックボード326は、各々の電源バス333にも電気的に接続される。テストエレクトロニックボード328は、ピンエレクトロニックボード326の上部に装着され、そこに電気的に接続される。
【0197】
電気テスター302は、基板214から熱的及び機械的に切断される。複数の柔軟なアタッチメント(図示せず)を使用して、ダイ電源ボード330を基板214に接続する。
複数のコネクタ332が基板214に配置され、そして導体218を経て
図7のコンタクト部216に接続される。コネクタ334の別のセットがダイ電源ボード330に配置される。各柔軟なアタッチメントは、両端に2つのコネクタを有する。柔軟なアタッチメントのコネクタの1つは、コネクタ332の1つに接続され、そして柔軟なアタッチメントの反対のコネクタは、コネクタ334の1つに接続される。
【0198】
電力、信号及び接地は、構成可能な電源ボード324、ピン及びテストエレクトロニックボード326及び328により、バックプレーン322、ダイ電源ボード330、及び柔軟なアタッチメントにおけるコネクタ335を通して
図2の集積回路92へ供給することができる。ボード324、326、328及び330の各々は、各基板と、各基板上の各回路(1つ又は複数)とを有し、これらを通して電力、接地又は信号を回路92へ又は回路92から供給することができる。
【0199】
図12に示すように、構成可能な電源ボード324は、4つの電源回路340(IBC48Vから12V@500W)を含む。電源回路340は、互いに並列に接続される。電源回路340の1つがフェイルしても、残りの電源回路340により電力が依然供給される。従って、4つの電源回路340は、nを3とすれば、n+1である。電源回路340の1つがフェイルしても、n個の電源回路340により電力が依然供給される。
【0200】
電流分担回路は、電源回路340を電力バス341に接続する。電流分担回路は、電源回路340の1つからの電力が0より下に減少するときを検出する。n+1個の電源回路340の1つにおける電力のロスが検出されると、電流分担回路は、n+1個の電源回路340の、フェイルした1つからの接続をスイッチオフし、n+1個の電源回路340のうちのフェイルした1つからの電流を除去する。次いで、電流は、フェイルしなかったn個の電源回路340によって分担される。
【0201】
図13Aは、電源回路340の各々が各欠陥検出回路342に接続されることを示す。
欠陥検出回路342は、一緒に、
図12の電流分担回路を作り上げる。欠陥検出回路342の各々は、電源回路340の各々からの電力ロスを検出し、各電源回路340を電力バス341から切断する。欠陥検出回路342において、電源回路340を電力バス341に接続するためには、電圧イン(VIN)が電圧アウト(VOUT)より更に正でなければならない。VINがVOUTより更に正でない場合には、GATEが消勢されて、欠陥信号が欠陥ライン(IBCFAULTIN)に与えられる。
図12において、制御ライン(IBC_INHIBIT_N)に接続された電源制御回路344に欠陥信号が与えられる。電源制御回路344は、電源回路340によって供給される電力をスイッチオン又はオフするのに使用できる。全ての電源回路340は、電源制御回路344の制御のもとにある。
【0202】
又、電源制御回路344は、電源回路340により電力バス341を通して付勢される。電源制御回路344は、電源回路340のどれをスイッチオンしそしてどれをスイッチオフするか制御するようにプログラムされる。電源回路340の1つは、常に、オンであり、電源制御回路344へ常に電力が供給される。従って、電源制御回路344への電力のロスが回避され、再スタートや再プログラムの必要がないようにされる。従って、電源制御回路344は、4つ全部の電源回路340により電力が供給されるテストモードと、1つの電源回路340のみにより電力が供給される節電モードとの間をスイッチングするのに使用される。電流分担回路は、電源回路340の1つを除く全部による電力が失われたことを検出し、そして1つの電源回路340を除く全ての電源回路340を電力バス341から切断する。
【0203】
図13Aに示す回路は、電力バス341に12V電力を供給する。
図12は、
図13Bにも示された電圧マスターDACS及びMUXES回路346を示す。
図13Bの回路は、4つのマスター電圧レベル(HIC_VMASTER0からHIC_VMASTER4)を確立する。マスター電圧は、個別のデジタル/アナログコンバータ(12BITDAC)により調整される。従って、
図13Bの回路は、4つの異なる電圧を同時に与えることができ、その各々は、マルチプレクサ(DG408)により切り換えられる5つの異なるレベルである。
図13Bの回路は、
図12の電源制御回路344の制御のもとにある。
【0204】
再び
図12を参照すると、電圧マスターDACS及びMUXES回路346は、高電流スレーブ348、高電圧スレーブ350及び付加的なスレーブ352へ接続される。各高電流スレーブ348は、6個の高電流モジュールの「一次」グループに配列される。高電流スレーブ348の8個の「一次」グループが、48個の高電流モジュールの「超」グループに配列される。4つの高電圧スレーブ350が、高電圧スレーブ350の「一次」グループに配列され、そして高電圧スレーブ350の4個の「一次」グループが、16個の高電圧モジュールの1つの「超」グループに配列される。電圧マスターDACS及びMUXES回路346により与えられる4つの電圧は、高電流スレーブ348の各「一次」グループ及び高電圧スレーブ350の各「一次」グループへ4つの別々のラインを経て供給される。
【0205】
図13Cは、
図12の高電流スレーブ348の「一次」グループの1つを示す。6個の電流増幅器356が設けられる。電流増幅器356の電圧調整ライン(VADJ)が共通ライン358に接続される。ライン358は、スイッチ360、2つの増幅器362及び364、並びに電圧セレクタ366を経て、
図13Bの回路の右側の4本の電圧ライン(VMASTER)に接続される。電圧セレクタ366は、電流増幅器356に与えられる4つの電圧の各々を選択するのに使用される。
【0206】
図14は、
図13Cの電流増幅器356の1つを示す。電流増幅器356は、電流増幅モジュール370、増幅器372、スイッチ374、及び増幅器372への第1及び第2の入力ライン376及び378を有する。
【0207】
電流増幅モジュール370は、電圧基準(V0ADJ)を有し、そして出力(VOUT)に電流を与えるために
図13Aの電力バス341を経て12V電源に接続される。
【0208】
電圧基準ライン(V0ADJ)は、増幅器372及び第1入力ライン376を経て
図13Cの共通ライン358に接続される。電流増幅モジュール370は、出力(VOUT)を、電圧基準ライン(V0ADJ)と同じ電圧へ駆動する。スイッチ374が第1コンフィギュレーションにあって、第2入力ライン378がセンスライン(VSENSE)から切断されたときには、第2入力ライン378の電圧がVOUTに従い、これにより、VOUTを局部的にVADJにロックした状態に保つ。
【0209】
スイッチ374が第2コンフィギュレーションにあって、センスライン(VSENSE)が増幅器372の第2入力ライン378に接続されるときには、増幅モジュール370の基準(V0AJD)がセンスライン(VSENSE)のリモート電圧に従う。出力(VOUT)の電圧は、センスライン(VSENSE)の制御のもとにある。出力(VOUT)及び入力(VSENSE)は、両方とも、最終的に、
図2の基板82の端子92に接続されることを理解されたい。
【0210】
再び
図13Cを参照すると、電流増幅器356の各々は、個別の出力(VOUT)及び個別のセンスライン(VSENSE)を有する。各センスライン上で個別の電圧を感知することができ、
図13C及び14に示す電流コンフィギュレーション回路が第2コンフィギュレーションであるときには、各出力ラインへの電流が異なるものとなる。
【0211】
第2コンフィギュレーションにおいて、スイッチ360は、共通ライン358を増幅器362へ接続する。第1コンフィギュレーションにおいて、スイッチ360は、共通ライン358を増幅器384の出力に接続する。増幅器384は、第1及び第2の入力ライン386及び388を有する。第1入力ライン386は、増幅器362からの出力に接続される。第2出力ライン388は、1つの電流増幅器356のみのセンスライン(VSENSE0)に接続される。従って、共通ライン358の電圧は、
図13C及び14の電流コンフィギュレーション回路が第1コンフィギュレーションであるときには、センスライン(VSENSE0)の電圧に従う。
【0212】
再び
図12を参照すると、高電圧スレーブ350の各「一次」グループは、電流増幅器356の各々が電流及び電圧増幅器として使用されることを除いて、
図13Cの電流コンフィギュレーション回路と同じである回路を含む。電流及び電圧増幅器の各々は、
図15に示す各回路を有する。
図15の電圧及び電流増幅器は、4つの電圧分割抵抗器R1、R2、R3及びR4が設けられる以外は、
図14の電流増幅器と同じであり、又、
図14の電流増幅モジュール370は、電流及び電圧増幅モジュールとして働く。センスライン(HIV_VSENSE)は、抵抗器R1を経てスイッチ374に接続される。又、センスライン(HIV_VSENSE)は、接地への抵抗器R1及びR2にも接続される。従って、抵抗器R1及びR2は、スイッチ374へのセンスライン(HIV_VSENSE)の電圧の電圧分割器として働く。
【0213】
同様に、スイッチ374は、抵抗器R4を経て電圧センスライン(VSENSE)に接続されると共に、電圧及び電流増幅モジュール370の出力(VOUT)に接続され、そしてスイッチ374の同じ端子が抵抗器R3を経て接地もされる。電圧及び電流増幅モジュール370は、VTRIMラインの電圧に基づいて電圧を増幅する。
【0214】
従って、特に、
図13及び14を参照すると、オペレータは、第1コンフィギュレーションと第2コンフィギュレーションとの間をスイッチできることが明らかであろう。第1コンフィギュレーションでは、例えば、60Aの電流を与えて、6個のスレーブモジュール出力で分担することができる。第2コンフィギュレーションでは、6個の異なるモジュール出力の各々により約10Aを与えることができ、電流は、互いに独立して浮動させることができる。
【0215】
幾つかの実施形態を図示して説明したが、それらは単なる例示に過ぎず、本発明を限定するものではなく、且つ当業者であれば、種々の変更が明らかであろうから、本発明は、図示して説明した特定の構造及び構成に限定されないことを理解されたい。
【符号の説明】
【0216】
10:ウェハチャック組立体
12:ウェハチャックコンポーネント
14:圧力差基板空洞シール
16:オフセットリング
18:基板吸収通路バルブ
36:円形凹所
40:下部アンカー部分
50:基板吸引通路
52:第1部分
54:第2部分
56:第3部分
62:空気出口開口
64、66、68:円形溝
70:スロット
74:座部
76:ボールバルブコンポーネント
80:圧力解放開口
82:ウェハ基板
92:金属端子
108:ポータブルパック
114:バッキングプレート
116:信号分配ボード
118:バッキング部材
120:開口
122:縁
124:基板
128:クランプリング
134:金属座部
140:圧力差空洞
142:溝
144:減圧通路
154:入口開口
168:スロット
170:コンタクタ
172:ピン
174:スタンドオフ
176:接着剤
178:第1コンポーネント
179:第2コンポーネント
180:固定構造体
181:フレーム
182:スプリング
185:保持構造体
187:アクチュエータ
188:コンタクト部
189:インターフェイス組立体
190:熱チャック
191:金属線
192:装着構成体
193:ランド
194:シリンダ
196:ピストン
198:接続断片
200:基板
202:ピストン
206:信号・電力ボード
208:第1コンポーネント
210:第2コンポーネント
212:スプリング
214:基板
216:コンタクト部
218:金属線
220:装着断片
226:熱インターフェイス空洞シール
230:アダプタ
240:真空溝
242:真空ポート
244:真空ポートシール
268:第1の螺旋
270:第2の螺旋
302:電気テスター
【手続補正書】
【提出日】2023-08-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの集積回路を載せ且つその集積回路に接続された端子を有する少なくとも1つの基板の複数の端子へコンタクト部を通して接続される電気テスターを備え、前記集積回路をテストするためにこの電気テスターと前記集積回路の間に電流が導通され、更に、この電気テスターは、前記コンタクト部に接続された電源回路を含み、前記コンタクト部に接続されたこの電源回路を通して電力が供給され、前記電源回路は、異なる大きさの個別の電流が個別のチャンネルへ供給される第1コンフィギュレーションと、個別のチャンネルへの電流が共通の基準に従う第2コンフィギュレーションとの間での電流スイッチングを行うよう構成可能な電流コンフィギュレーション回路を有する、テスター装置。
【請求項2】
前記電流コンフィギュレーション回路は、その電流コンフィギュレーション回路が前記第1コンフィギュレーションにあるときには個別の基準に従う出力電流を各々有する複数の電流増幅器を含む、請求項1に記載のテスター装置。
【請求項3】
個別のチャンネルへの電流を増幅する電流増幅器を更に備えた、請求項1に記載のテスター装置。
【請求項4】
前記集積回路へ信号を与える信号エレクトロニック装置を更に備えた、請求項1に記載のテスター装置。
【請求項5】
少なくとも1つの基板を保持するための支持構造体と、
前記端子に接触させるために前記端子に一致する複数のコンタクト部と、
を備え、前記電気テスターは、前記コンタクト部を通して前記端子に接続され、前記電気テスターと集積回路との間に電流が導通して、集積回路をテストするようにした、請求項1に記載のテスター装置。
【請求項6】
少なくとも1つの基板によって保持された少なくとも1つの回路をテストする方法において、
集積回路に接続された基板の端子に対してコンタクト部を配置するステップと、
前記端子及びコンタクト部を通して電気テスターと集積回路との間に電流を導通して、集積回路をテストするステップと、
異なる大きさの個別の電流が個別のチャンネルへ供給される第1コンフィギュレーションと、個別のチャンネルへの電流が共通の基準に従う第2コンフィギュレーションとの間でスイッチングするステップと、
を備えた方法。
【請求項7】
前記電流コンフィギュレーション回路は、その電流コンフィギュレーション回路が前記第1コンフィギュレーションにあるときには個別の基準に従う出力電流を各々有する複数の電流増幅器を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記個別のチャンネルへの電流を増幅するステップを更に備えた、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記集積回路へ信号を与えるステップを更に備えた、請求項6に記載の方法。
【外国語明細書】