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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023157963
(43)【公開日】2023-10-26
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 9/00 20060101AFI20231019BHJP
【FI】
A63F9/00 512Z
A63F9/00 513
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023134647
(22)【出願日】2023-08-22
(62)【分割の表示】P 2019115663の分割
【原出願日】2019-06-21
(71)【出願人】
【識別番号】523028091
【氏名又は名称】株式会社funbox
(74)【代理人】
【識別番号】100154748
【弁理士】
【氏名又は名称】菅沼 和弘
(72)【発明者】
【氏名】林 基史
(57)【要約】
【課題】ユーザの関心を誘導することができるカプセルトイを提供すること。
【解決手段】管理部101は、ユーザUによる操作ハンドル21を回転させる操作に応じてユーザUに提供される、カプセルCに収納された提供物Mの管理を行う。取得部102は、ユーザUに関するユーザ情報を取得する。設定部103は、取得部102により取得されたユーザ情報に基づいて、ユーザUに提供物Mの提供を行う際のトリガとなるプレイ条件を設定する。提供制御部104は、プレイ条件が満たされたことをトリガとして、ユーザU提供物Mの提供を行う制御を実行する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザによる所定操作に応じて前記ユーザに提供される提供物の管理を行う管理手段と、
前記ユーザに関する情報を少なくとも含む所定情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記所定情報に基づいて、前記ユーザが前記所定操作を行うための所定条件を設定する設定手段と、
前記所定条件が満たされたことをトリガとして、前記ユーザに前記提供物の提供を行う制御を実行する提供制御手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記所定情報に基づいて、前記ユーザが前記所定操作を行うために支払うべき額の決定を行う第1決定手段をさらに備え、
前記設定手段は、前記ユーザによる前記額の支払いの完了を前記所定条件として設定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記所定情報に基づいて、前記ユーザに提供される前記提供物の種類の決定を行う第2決定手段をさらに備える、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記所定情報に基づいて、前記ユーザに供与される所定のインセンティブの決定を行う第3決定手段をさらに備える、
請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
広告に関する情報のうち少なくとも一部を所定タイミングで提示する制御を実行する提示制御手段をさらに備える、
請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記所定操作が行われたことをトリガとして、前記所定情報に含まれる所定要素に応じた所定の演出を開始する制御を実行する演出制御手段をさらに備える、
請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
いわゆる「カプセルトイ」と呼ばれる、ランダム形式で物を提供する手法は存在する。カプセルトイは、ゲームセンターや大型の商業施設の一区画等に設置されており、主に子供のユーザによって利用される。
ユーザは、カプセルトイの所定の投入口に硬貨や専用のコインを投入し、ハンドルを回す等の所定操作を行うことで、ランダムに選択された物が所定の排出口から排出される。
カプセルトイから排出される物は、球形状の収納部材(以下、「カプセル」と呼ぶ)の中に収納された状態で排出される。このカプセルは、主にプラスチック製の半球形状の2つの部品で構成され、これらの部品を嵌合させることで形成される空間に、ユーザに提供される物を収納する。
【0003】
カプセルトイを提供する者の中では、ユーザの関心を誘導してリピート集客率を高めたいとする要望が強い。このような状況の中、ユーザの関心を誘導すべく、例えばカプセルに収納された物に関連する動画像、静止画像、着信メロディ等のデジタルデータを景品として提供可能とする技術も開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007-4433号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の特許文献1を含む従来の技術よりも、さらにユーザの関心を誘導することができるカプセルトイの開発が望まれていた。
【0006】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、従来の技術よりも、さらにユーザの関心を誘導することができるカプセルトイを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の一態様の情報処理装置は、
ユーザによる所定操作に応じて前記ユーザに提供される提供物の管理を行う管理手段と、
前記ユーザに関する情報を少なくとも含む所定情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記所定情報に基づいて、前記ユーザが前記所定操作を行うための所定条件を設定する設定手段と、
前記所定条件が満たされたことをトリガとして、前記ユーザに前記提供物の提供を行う制御を実行する提供制御手段と、
を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、従来の技術よりも、さらにユーザの関心を誘導することができるカプセルトイを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の情報処理装置の一実施形態に係るカプセルトイを含む、情報処理システムにより実現可能な本サービスの概要を示す図である。
図2】本発明の情報処理装置の一実施形態に係るカプセルトイを含む、情報処理システムの構成を示す図である。
図3図2に示す情報処理システムのうちカプセルトイのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図4図3のカプセルトイの機能的構成のうち、カプセル提供処理を実行するための機能的構成を示す機能ブロック図である。
図5】本発明の情報処理装置の一実施形態に係るカプセルトイの具体的態様の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
【0011】
(サービス概要)
まず図1を参照して、本発明の情報処理装置が適用される情報処理システム(後述する図2参照)の適用対象となるサービス(以下、「本サービス」と呼ぶ)の概要について説明する。
【0012】
図1は、本発明の情報処理装置の一実施形態に係るカプセルトイを含む、情報処理システムにより実現可能な本サービスの概要を示す図である。
【0013】
本サービスは、サービス提供者G(図2)により提供されるサービスの一例である。本サービスでは、カプセルトイ1を利用し得るユーザUに対し、ユーザUがより楽しい気持ちになることを支援するための各種サービスが提供される。また、本サービスでは、ユーザUのみならず、カプセルトイ1を設置する図示せぬ者H(以下、「設置者H」と呼ぶ)に対し、設置者Hの業務を支援するための各種サービスが提供される。
【0014】
カプセルトイ1は、例えば小売店、各種イベント、ゲームセンター等に設置される。ユーザUは、カプセルトイ1の操作ハンドル21を数回程度回転させることで、カプセルトイ1からカプセル(図示せず)が排出されるので、そのカプセルを入手することができる。このカプセルには、ユーザUに提供される各種各様な物M(以下、「提供物M」と呼ぶ)がランダムに収納されている。
【0015】
カプセルトイ1を利用しようとするユーザUは、所定条件を満たすと、操作ハンドル21(図3)を回転させる操作を行うことができる。
以下、ユーザUが操作ハンドル21(図3)を回転させる操作を行うことを「プレイ」と呼び、カプセルトイ1をプレイするためにユーザUが満たすべき所定条件のことを「プレイ条件」と呼ぶ。
具体的には例えば、プレイ条件が「1プレイあたり200円の料金の支払いが完了すること」というものであれば、ユーザUは、カプセルトイ1に200円を支払うことでカプセルトイ1を1回プレイすることができる。
【0016】
ここで、従来からあるカプセルトイ(従来品)の場合、利用料金の支払手法として、硬貨やメダル等を投入する手法が採用されていた。即ち、カプセルトイ(従来品)の場合、所定の投入口(図示せず)に、硬貨(例えば100円硬貨)や専用のコイン(例えばお子様メニューをオーダーした際にもらえるレストラン専用メダル等)が投入される態様のものであった。
このため、例えばカプセルトイ(従来品)の利用料金が1プレイあたり200円である場合には、ユーザUは100円硬貨2枚を予め用意しておく必要があった。
しかしながら、ユーザUの財布の中に常に100円硬貨が2枚入っているわけではないので、必要に応じて両替を行う必要があった。このため、設置者Hは、カプセルトイ(従来品)を設置する場合、その付近に両替機を設置する必要があった。
なお、設置者Hが両替機を設置しなかった場合、ユーザUにとって不便であるだけではなく、設置者Hも本来の業務とは別に、ユーザUからの両替の依頼に対応しなければならない。また、カプセルトイ(従来品)が単独で設置されており、設置者Hが付近に存在しない場合には、カプセルトイ(従来品)の設置場所付近に店を構える小売店(設置者Hと無関係の小売店)に、両替のみを求めるユーザUが殺到する事態も生じていた。
【0017】
そこで、本発明の情報処理装置の一実施形態に係る図1のカプセルトイ1は、利用料金の支払手法として、硬貨やメダル等を投入する手法のみならず、電子マネーによるオンライン決済が採用されている。
具体的には、本サービスによれば、スマートフォン等の端末にインストールされた専用のアプリケーションソフトウェア(以下、「専用アプリ」と呼ぶ)を用いて、インターネットを介したオンライン決済の手法を採用することができる。
即ち、図1のカプセルトイ1には、近距離無線通信技術を用いた決済処理用の受信装置(図示せず)が設けられている。このため、近距離無線通信技術による決済機能を有するスマートフォン等(図示せず)によれば、ユーザUは、決済処理用の受信装置(図示せず)に、専用アプリを起動させたスマートフォン等を翳すだけで利用料金の決済を完了させることができる。つまり、ユーザUは、必要な分だけ硬貨を予め用意しておくことなく、自分のスマートフォン等を有していれば、カプセルトイ1をプレイすることができる。
なお、近距離無線通信技術としては、例えばNFC(Near Field Communication)(登録商標)を採用することができる。
【0018】
このように、プレイ条件として、「利用料金の支払いが完了すること」が設定された場合、ユーザUは所定料金を支払うことでカプセルトイ1をプレイすることができる。
【0019】
ここで、本発明の情報処理装置の一実施形態に係る図1のカプセルトイ1は、カプセルトイ1の利用料金をユーザU毎に決定することもできる。
即ち、カプセルトイ(従来品)の場合、利用料金はユーザUによらず一律(例えば200円)であったが、本サービスによれば、カプセルトイ1を利用するユーザUの状況に応じて利用料金を変化させることができる。
【0020】
具体的には例えば、カプセルトイ1は、ユーザUのプレイ中の表情に応じて利用料金を変化させることもできる。この場合、カプセルトイ1は、ユーザUの表情の認識を試みる。カプセルトイ1は、その表情が笑顔であると認識した場合には、利用料金を通常(例えば200円)の半額(例えば100円)とすることもできる。
また、所定のキャンペーン(例えば「スマイルキャンペーン」)を実施している期間中であれば、カプセルトレイ1は、表情が笑顔であると認識したユーザUに対しては、その利用料金を無料にすることもできる。また、ユーザUが笑顔にならなければ、カプセルトイ1は、そのユーザUに対してプレイをできないようにすることもできる。
ユーザUの表情が笑顔であるか否かは、例えば、カプセルトイ1が備える各種センサ(図示せず)の検出結果に基づいて判断される。具体的には例えば、カプセルトイ1は、内蔵のカメラRにより撮像されたユーザUの撮像画像のデータを解析することで、そのユーザUが笑顔であるか否かを認識することができる。
【0021】
また、プレイ条件は、このような「利用料金の支払いを完了すること」に特に限定されず、例えば以下のような条件を採用することもできる。
即ち、設置者Hが小売店舗や飲食店ある場合には、当該小売店舗や飲食店で提供されている商品や飲食物のうち、所定の商品や所定の飲食物の提供を受けたこと、という条件をプレイ条件として採用することができる。これにより、カプセルトイ1は、所定の商品や所定の飲食物の提供を受けたユーザUのみに対して、カプセルトイ1の利用を許諾することができる。
このようなプレイ条件を採用することで、プレイ条件を満たすために所定の商品や所定の飲食物を購入等するユーザUが増加することが期待できる。このようにして、小売店舗や飲食店における販売促進用にカプセルトイ1を適切に活用することができる。
【0022】
また、例えば、小売店舗等で、景品のくじ引きの補助券が配布され、所定枚数の補助券が集まると1回のくじ引きが可能になるような場合、ユーザUにより補助券が所定枚数集められる前に有効期限が過ぎてしまい、その補助券が無駄になってしまうことが多い。
そこで例えば、「補助券を1枚保有していること」という条件をプレイ条件として採用することもできる。
この場合、小売店舗等においてくじ引きの場所の近辺等にカプセルトイ1が設定されれば、ユーザUは、くじ引きの代わりに、補助券1枚を用いてカプセル1を1回プレイすることができる。これにより、小売店舗等で配られる補助券の無駄をなくすことができる。
【0023】
また、カプセルトイ1は、所定情報を表示するサイネージ機能を発揮するディスプレイPを備える。このため、小売店舗等における販売促進や、イベント等に用いることができる。
具体的には例えば、設置者Hがサプリメントを販売する小売店舗である場合には、ディスプレイPにサプリメントのCM(コマーシャル)を表示させるとともに、当該サプリメントを提供物Mとすることもできる。
これにより、販売促進の効果として、ディスプレイPにサプリメントの広告を表示させる効果と、カプセルトイ1の提供物Mとしてサプリメントが提供される効果とのシナジー効果を期待することができる。
【0024】
さらに、ディスプレイPは、タッチパネル機能を備えることもできるので、例えばユーザUに所定のタップ操作を行わせることもできる。
この機能を用いて、例えばディスプレイPにアンケートを表示させ、そのアンケートにユーザUが回答すれば、カプセルトイ1を1回プレイできるようにすることもできる。この場合、「ディスプレイPに表示されたアンケートに回答すること」という条件がプレイ条件として採用されることになる。
【0025】
以上のように、カプセルトイ(従来品)とは異なり、カプセルトイ1は、各種各様のプレイ条件の自在な設定が可能になる。このため、カプセルトイ1は、上述の用途の他にも様々な場面で活用される可能性を秘めている。
【0026】
ここで、カプセルトイ(従来品)は、機能上、カプセルCに収納された提供物Mがランダムで排出されるのが前提となっていた。このため、例えば男児向けの玩具と、女児向けの玩具との夫々を提供物Mとする場合には、カプセルトイ(従来品)を2台設置する必要があった。
つまり、一方のカプセルトイ(従来品)のタンクには、男児向けの玩具が収納された複数のカプセルCを充填し、残る一方のカプセルトイ(従来品)のタンクには、女児向けの玩具が収納された複数のカプセルCを充填する必要があった。
【0027】
しかしながら、本サービスの場合、カプセルトイ1を利用するユーザUの属性に応じて、カプセルトイ1から排出される提供物Mに差異を設けることができる。つまり、カプセルトイ1は、カプセルCを貯め置くタンクを複数設けることができる。このため、例えば男児向けの玩具が収納された複数のカプセルCを充填させるタンクと、女児向けの玩具が収納された複数のカプセルCを充填させるタンクとを夫々設けることができる。
【0028】
本サービスでは、カプセルトイ1が、ユーザUに関する情報(以下、「ユーザ情報」と呼ぶ)を含む所定情報を取得し、その所定情報に基づいて、ユーザUに対して例えば以下のサービスを提供することができる。
【0029】
具体的には例えば、カプセルトイ1は、図示せぬ各種センサを備え、これらの各種センサによる検出の結果に基づいて、カプセルトイ1を利用しようとするユーザUのユーザ情報として、そのユーザUのコンテクスト情報を取得することができる。
また例えば、カプセルトイ1は、インターネット等を介して図示せぬ各種各様な他の装置と通信をして各種情報を授受することができる。そこで、カプセルトイ1は、上述の各種情報から、ユーザUのユーザ情報として、そのユーザUのコンテクスト情報を取得することができる。
【0030】
ここで、「コンテクスト情報」とは、ユーザUの内的状態及び外的状態の全てを指す情報のことをいう。
ユーザUに関する「内的状態」とは、ユーザU自身を対象とするセンシングによって示される状態をいう。具体的に例えば、ユーザUの、身長、体重、性別、年齢、体調(例えば体温や脈拍)、感情(例えば喜怒哀楽)は、いずれもユーザUの内的状態の一例である。
ユーザUに関する「外的状態」とは、ユーザUがおかれている環境を対象とするセンシングによって示される状態をいう。具体的に例えば、ユーザUが存在する、又は将来的に存在し得る場所の天気及び予想される天気、気温、室温、温度、空間的若しくは時間的な配置の位置の他、ユーザUの周囲の空間方向と時間方向のうち、少なくとも一方向に分布する所定の状態等は、いずれもユーザUの外的状態の一例である。なお、「時間的な配置の位置」には、例えば現在時刻等が含まれる。
【0031】
なお、カプセルトイ1が備える各種センサの具体的な構成は特に限定されない。上述したように、ユーザUの身体の少なくとも一部を撮像するカメラRをセンサの一部として採用することもできる。
これにより、ユーザUのコンテクスト情報として、例えばユーザUの表情や感情に関する情報を取得することができるだけではなく、ユーザUの属性として、例えば性別、世代、身長、体重、及び国籍等に関する情報を取得することもできる。
このコンテクスト情報を取得するという機能を用いて、カプセルトイ1は、ユーザUの性別と世代とを推定し、その推定した性別と世代に応じた提供物Mを選択して排出することができる。
これにより、従来のように、提供物Mの種類毎にカプセルトイ(従来品)を設置する必要がなくなるので、設置者Hはスペース的なメリットを享受することができる。
【0032】
以上のように、カプセルトイ(従来品)とは異なり、カプセルトイ1は、ユーザUの属性を推定して、推定された属性に応じた提供物Mを排出することができる。このため、カプセルトイ1は、上述の用途の他にも様々な場面で活用される可能性を秘めている。
例えば、設置者Hの小売店舗にカプセルトイ1が設置されている場合には、コンテクスト情報を取得することにより、ユーザUが店舗内をどのように移動したのか、何を購入したのか等を実績として記録して蓄積させることができる。これにより、顧客情報をビッグデータ化させることもできる。
【0033】
また例えば、本サービスでは、カプセルトイ1を利用したユーザUに対し、所定のインセンティブが供与される。本実施形態では、ユーザUにポイントが付与される。
例えば、通常のポイントサービスのように、カプセルトイ1を1回利用する毎に所定ポイントが加算され、一定のポイント数に達すると、何らかの景品と交換できるようにすることもできる。
また例えば、設置者Hが、上述した補助券を配布する小売店舗である場合には、従来からある紙媒体の補助券ではなく、オンラインで管理可能なポイントとすることもできる。この場合、ユーザUは、当該ポイントのうち期限切れが間近となっているポイントがあることの通知を受けて、当該ポイントと、プレイする権利とを交換してもらうこともできる。
【0034】
本サービスでは、ユーザUによるプレイを盛り上げるための演出が実施される。具体的には、カプセルトイ1が備える音声出力機能(例えばスピーカS)と、発光機能(例えばLED/Light Emitting Diode)とによってユーザUのプレイを盛り上げる。
例えば、提供物Mがテレビアニメのキャラクターの玩具である場合には、そのキャラクターの決め台詞(例えば「○○パンチ!」)を音声で出力するようにしてもよい。また例えば、音声の出力に合わせて、装飾ランプを様々なパターンで点灯・点滅させてもよい。
これにより、ユーザUの射幸心を高める効果が期待できる。
【0035】
以上説明したように、本サービスにより提供可能なカプセルトイ1は、様々な場面で活用し得る汎用性を備えているため、例えば以下のようなサービスを提供することもできる。
即ち、コンビニエンスストアのキャンペーンの一環として、いわゆるスタンプラリーのような利用の仕方で、カプセルトイ1を活用することができる。
具体的には、所定地域に所在する複数のコンビニエンスストアの店舗の夫々にカプセルトイ1を設置して、ユーザUが次に行くべき店舗が記載された地図が提供物Mとして夫々排出されるようにする。これにより、ユーザUは、地図を見ながら複数の店舗を回遊し、全ての店舗を制覇したユーザUには特別な商品をプレゼントするといったサービスを提供することもできる。
【0036】
次に、図2を参照して、上述した本サービスの提供を実現化させる情報処理システム、即ち本発明の情報処理装置の一実施形態に係るカプセルトイ1を含む、情報処理システムの構成について説明する。
図2は、本発明の情報処理装置の一実施形態に係るカプセルトイを含む、情報処理システムの構成を示す図である。
【0037】
図2に示す情報処理システムは、カプセルトイ1と、サーバ2とを含むように構成されている。
カプセルトイ1、及びサーバ2は、インターネット等の所定のネットワークNを介して相互に接続されている。
【0038】
カプセルトイ1は、設置者Hにより所定場所に設置され、ユーザUにより操作される情報処理装置である。
【0039】
サーバ2は、サービス提供者Gにより管理され、カプセルトイ1-1乃至1-nと適宜通信をしながら、本サービスを実現するための各種処理を実行する。
【0040】
図3は、図2に示す情報処理システムのうちカプセルトイのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0041】
カプセルトイ1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、入力部16と、出力部17と、記憶部18と、通信部19と、センサ部20と、操作ハンドル21と、カプセルタンク22と、カプセル排出口23と、ドライブ24とを備えている。
【0042】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は、記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0043】
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、入力部16、出力部17、記憶部18、通信部19、センサ部20、操作ハンドル21、カプセルタンク22、カプセル排出口23及びドライブ24が接続されている。
【0044】
入力部16は、例えばキーボード等により構成され、各種情報を出力する。
出力部17は、液晶等のディスプレイPやスピーカS等により構成され、各種情報を画像や音声として出力する。
具体的には、出力部17は、画像出力制御部171と、音声出力制御部172とを備える。
出力部17のうち画像出力制御部171は、液晶等のディスプレイP等で構成され、各種情報を静止画像、又は動画像として出力する。
出力部17のうち音声出力制御部172は、スピーカS等で構成され、各種情報を音声として出力する。
記憶部18は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。
通信部19は、インターネットを含むネットワークNを介して他の装置(例えば図2のサーバ2等)との間で通信を行う。
【0045】
センサ部20は、カメラRを含む複数種類のセンサで構成され、ユーザUのコンテクスト情報の根拠となる、ユーザUの内的状態と外的状態とを検知する。
【0046】
操作ハンドル21は、ユーザUの手動による操作を受付ける。操作ハンドル21の具体的な態様は特に限定されないが、本実施形態では、子供を含むユーザUが片手で容易に回転させる操作を行うことができる、従来からあるカプセルトイのハンドルが採用されている。
【0047】
カプセルタンク22は、提供物Mが収納されているカプセルCを複数貯めておくためのタンクである。カプセルタンク22は、上述したように、単一の部屋とすることもできるし、複数のタンクで構成させることもできる。
【0048】
カプセル排出口23は、提供物Mが収納されたカプセルCがカプセルトイ1から排出される際に通過する口である。ユーザUは、カプセル排出口23から排出されたカプセルCを受け取り、カプセルCの中から提供物Mを取り出すことで提供物Mを取得することができる。
【0049】
ドライブ24には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア30が適宜装着される。ドライブ24によってリムーバブルメディア30から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。
また、リムーバブルメディア30は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することができる。
【0050】
なお、図示はしないが、図2のサーバ2も、操作ハンドル21乃至カプセル排出口23を除き、図3に示すハードウェア構成と基本的に同様の構成を有することができる。従って、サーバ2のハードウェア構成の説明については省略する。
【0051】
また、カプセルトイ1のサイズや重量は特に限定されない。ただし、サイネージ機能による広告効果を考慮した場合、カプセルトイ1の周囲を行き交う者が容易に視認できるサイズであることが好ましい。また、カプセルトイ1の設置者Hを考慮した場合、可能な限り運搬し易い重量であることが好ましい。
このため、例えば、カプセルトイ1のサイズは、横幅Wが880mm程度、高さ(丈)Hが1850mm程度、奥行Dが700mm程度とするのが好ましい。また、カプセルトイ1の重量は75Kg程度とするのが好ましい。
【0052】
このような図3のカプセルトイ1の各種ハードウェアと各種ソフトウェアとの協働により、カプセルトイ1におけるカプセル提供処理を含む各種処理の実行が可能になる。その結果、サービス提供者Gは、ユーザUに対し、上述の本サービスを提供することができる。
「カプセル提供処理」とは、上述の本サービスを提供するために実行される処理のことをいう。
以下、カプセルトイ1において実行される、カプセル提供処理を実行するための機能的構成について説明する。
【0053】
図4は、図3のカプセルトイの機能的構成のうち、カプセル提供処理を実行するための機能的構成を示す機能ブロック図である。
【0054】
図4に示すように、カプセルトイ1のCPU11においては、カプセル提供処理の実行が制御される場合、管理部101と、取得部102と、設定部103と、提供制御部104と、額決定部105と、物決定部106と、インセンティブ決定部107とが機能する。
【0055】
管理部101は、ユーザUによる操作ハンドル21を回す操作に応じてユーザUに提供される、カプセルCに収納された提供物Mの管理を行う。
具体的には、管理部101は、カプセルCに収納された提供物Mを、その種類毎にカプセルタンク22に貯めて管理する。
【0056】
取得部102は、ユーザUに関する情報を少なくとも含むユーザ情報を取得する。
具体的には、取得部102は、センサ部20により検知された、ユーザUの内的状態及び外的状態を示す情報の全てを含むコンテクスト情報をユーザ情報として取得する。
取得部102により取得されたユーザ情報は、ユーザDB181に記憶されて管理される。
【0057】
設定部103は、取得部102により取得されたユーザ情報に基づいて、ユーザUが操作ハンドル21を回す操作を行うためのプレイ条件を設定する。
具体的には例えば、設定部103は、「利用料金の支払いが完了すること」といったプレイ条件を設定する。
【0058】
提供制御部104は、操作ハンドル21を回す操作が行われたことをトリガとして、ユーザUに提供物Mの提供を行う制御を実行する。
具体的には例えば、提供制御部104は、「利用料金の支払いが完了すること」というプレイ条件が設定されていたとする。この場合、提供制御部104は、プレイ条件が満たされたと判断した場合には、それをトリガとして、カプセルタンク22に貯め置かれていた複数のカプセルCのうち1個をカプセル排出口23から排出させる制御を実行する。
【0059】
額決定部105は、ユーザ情報に基づいて、ユーザUが操作ハンドル21を回転させる操作(即ちプレイ)を行うために支払うべき額の決定を行う。
具体的には例えば、キャンペーン実施期間中、笑顔でプレイしたユーザUには、利用料金が無料になるというスマイルキャンペーンが実施された場合を想定する。この場合、額決定部105は、ユーザUの表情に基づいて、プレイに対し支払うべき額の決定を行う。
【0060】
物決定部106は、ユーザ情報に基づいて、ユーザに提供される提供物Mの種類の決定を行う。
具体的には例えば、物決定部106は、ユーザUの性別と世代とを推定することにより、例えばユーザUが男児であると推定したのであれば、男児向けの玩具を提供物Mとして決定する。
【0061】
インセンティブ決定部107は、ユーザ情報に基づいて、ユーザUに付与されるポイントの決定を行う。
具体的には例えば、インセンティブ決定部107は、ユーザUがカプセルトイ1を1回利用する毎に所定のポイントを付与することができる。そして、ユーザUが保有するポイントが一定のポイント数に達した場合には、何らかの景品と交換できるようにすることもできる。
【0062】
(具体例)
図5は、本発明の情報処理装置の一実施形態に係るカプセルトイの具体的態様の一例を示す図である。
【0063】
図5には、本発明の情報処理装置の他の実施形態として、大型のカプセルトイ1000が示されている。
カプセルトイ1000は、上述のカプセルトイ1と比較した場合、大きさや形状等の外観が異なるが、ハードウェア構成や機能的構成は基本的に同様であるため説明を省略する。
カプセルトイ1000の利用例としては、例えばカプセルトイ1と併設して、カプセルトイ1から排出された提供物MのディスプレイPに「当たり」の表記があったら、大型のカプセルトイ1000を利用できるようにすることもできる。カプセルトイ1000から排出される提供物Mは、カプセルトイ1から排出された提供物Mよりもサイズが大きい。このため、カプセルトイ1000を利用することができたユーザUは、大型の提供物Mを入手することができる。
また、カプセルトイ1000はサイズが大きいため、ユーザUの全身を容易に撮像することができる。また、カプセルトイ1000の設置場所の様子を容易に撮像することができる。
このため、カプセルトイ1000は、カメラRによるセンシングによって、ユーザUの全身の撮像画像のデータ、及び自身の設置場所の撮像画像のデータに基づいたコンテクスト情報を取得することができる。
【0064】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0065】
例えば、上述の実施形態では、ユーザUは、硬貨を投入する支払手法の他に、スマートフォン等の端末にインストールされた専用アプリを用いて、インターネットを介したオンライン決済の手法を採用することができるとされている。ただし、専用アプリを用いた手法に限定されず、その他例えば、スマートフォン等の端末のブラウザ機能を用いて本サービスを利用することもできる。
【0066】
また例えば、図2には、カプセルトイ1が1台のみ描画されているが、これは説明を簡略化かせるためのものであり、実際にはn台(nは1以上の整数値)存在し得る。
【0067】
また例えば、上述の実施形態では、ユーザUにポイントを付与することができるとされているが、ポイントはインセンティブの一例に過ぎない。ユーザUに対するインセンティブとしては、例えば現金、または何らかの商品等であってもよい。
【0068】
また例えば、上述の実施形態では、カプセルトイ1から排出される提供物Mは、基本的にランダムで排出される構成となっている。しかしながら、カプセルタンク22の中身を単一の商品とすることにより、自動販売機として活用することもできる。
さらに、上述したように、カプセルタンク22は、複数のタンクで構成させることができるので、2つのタンクの一方に自動販売機用の単一の商品を貯め置き、もう一方のタンクにはランダムに様々な提供物Mを貯め置くこともできる。これにより、例えばユーザUが単一の商品の購入のみを望む場合は、自動販売機として利用し、単一の商品でなくてもよい場合には通常通りカプセルトイ1を利用してランダムで提供物Mを入手できるようにすることができる。
またさらに、上述したように、本サービスでは、利用料金に差異を設けることができる。このため、例えば、単一の商品を購入するために自動販売機として利用する場合の利用料金は1回500円とし、ランダムでもよいとする場合には利用料金を1回200円とすることもできる。
これにより、例えばレストランの食券売場に本発明に係る情報処理装置を設置して、600円を支払った場合には単一商品としての松定食(豪華)の食券が排出され、300円を支払った場合には、松定食(豪華)、竹定食(普通)、梅定食(リーズナブル)のうちいずれかの食券がランダムで排出されるようにすることもできる。これにより、毎日の昼食に楽しみを加えることができる。
【0069】
また、本発明によれば、例えば以下のようなサービスを実現させることができる。
即ち、ホログラムを利用して、カプセルCに立体画像を投影したり、ディスプレイPに「大当たり」を示す画像を表示させたりすることができる。
また例えば、本発明の情報処理装置の一実施形態としてのカプセルトイは、必ずしも現実世界の実体物である必要はなく、例えば仮想空間に存在してもよい。この場合、ユーザUは、専用アプリを用いて、仮想空間に存在するカプセルトイを操作することで提供物Mを入手してもよい。このとき、提供物Mも現実世界の実体物である必要はなく、例えば仮想空間に存在するオブジェクト等であってもよい。
また、ゲームと連動させることで、カプセルトイ1のディスプレイに表示される「手を模した画像」とユーザUとがじゃんけんができるようにすることもできる。これにより、じゃんけんに勝ったら無料でプレイできたり、価値のある提供物Mを入手できるようにしてもよい。
【0070】
また、図2に示すシステム構成や、図3に示すカプセルトイ1のハードウェア構成は、本発明の目的を達成するための例示に過ぎず、特に限定されない。
【0071】
また、図4に示す機能ブロック図は、例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは、特に図4の例に限定されない。
【0072】
また、機能ブロックの存在場所も、図4に限定されず、任意でよい。
例えば、図4の例において、ユーザ情報はカプセルトイ1側で管理される構成となっているが、これに限定されず、サーバ2側でユーザ情報が一括管理されてもよい。
即ち、カプセル提供処理の実行に必要となる機能ブロックは、カプセルトイ1側が備える構成となっているが、これは例示に過ぎない。カプセルトイ1側に配置された機能ブロックの少なくとも一部を、サーバ2側が備える構成としてもよい。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0073】
各機能ブロックの処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
【0074】
このようなプログラムを含む記録媒体は、各ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される、リムーバブルメディアにより構成されるだけではなく、装置本体に予め組み込まれた状態で各ユーザに提供される記録媒体等で構成される。
【0075】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に添って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものである。
【0076】
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものである。
【0077】
以上まとめると、本発明が適用される情報処理装置は、次のような構成を取れば足り、各種各様な実施形態を取ることができる。
即ち、本発明が適用される情報処理装置(例えば図4のカプセルトイ1)は、
ユーザ(例えば図1のユーザU)による所定操作(例えば操作ハンドル21を回転させる操作)に応じて前記ユーザに提供される提供物(例えば図1のカプセルCに収納された提供物)の管理を行う管理手段(例えば図4の管理部101)と、
前記ユーザに関する情報を少なくとも含む所定情報(例えばコンテクスト情報)を取得する取得手段(例えば図4の取得部102)と、
前記取得手段により取得された前記所定情報に基づいて、前記ユーザが前記所定操作を行うための所定条件(例えばプレイ条件)を設定する設定手段(例えば図4の設定部103)と、
前記所定条件が満たされたことをトリガとして、前記ユーザに前記提供物の提供を行う制御を実行する提供制御手段(例えば図4の提供制御部104)と、
を備える。
【0078】
これにより、提供物が管理され、ユーザに関する情報が取得され、ユーザが所定操作を行うための所定条件が設定され、所定操作が行われたことをトリガとしてユーザに提供物の提供を行う制御が実行される。
即ち、上述の実施形態では、提供物Mが管理され、ユーザ情報が取得され、ユーザUが操作ハンドルを回転させる操作を行うためのプレイ条件が設定され、ユーザUによる操作が行われたことをトリガとしてカプセルCが排出される。
その結果として、従来の技術よりも、さらにユーザの関心を誘導することができるカプセルトイを提供することが可能となる。
【0079】
また、前記所定情報に基づいて、前記ユーザが前記所定操作を行うために支払うべき額の決定を行う第1決定手段(例えば図4の額決定部105)をさらに備え、
前記設定手段は、前記ユーザによる前記額の支払いの完了を前記所定条件として設定することができる。
【0080】
これにより、ユーザに関する情報を少なくとも含む所定情報に基づいて、ユーザによる所定操作を行うために支払うべき額が決定されるので、ユーザ毎に異なる料金設定を行うことが可能となる。
即ち、上述の実施形態では、ユーザ情報に基づいて、ユーザUによる操作ハンドル21を回転させる操作を行うために支払うべき額が決定されるので、ユーザU毎に異なる料金設定を行うことが可能となる。
【0081】
また、前記所定情報に基づいて、前記ユーザに提供される前記提供物の種類の決定を行う第2決定手段(例えば図4の物決定部106)をさらに備えることができる。
【0082】
これにより、ユーザに関する情報を少なくとも含む所定情報に基づいて、ユーザに提供される提供物の種類が決定される。
即ち、上述の実施形態では、ユーザ情報に基づいて、ユーザUに提供される提供物Mの種類が決定される。
その結果、ユーザ毎に異なる提供物を提供することが可能となる。
【0083】
また、前記所定情報に基づいて、前記ユーザに供与される所定のインセンティブの決定を行う第3決定手段(例えば図4のインセンティブ決定部107)をさらに備えることができる。
【0084】
これにより、所定情報に基づいてユーザに所定のインセンティブが供与されるので、ユーザにおける利用頻度を向上させることができる。
即ち、上述の実施形態では、ユーザ情報に基づいてユーザUにポイントが供与されるので、ユーザUにおけるカプセルトイ1の利用頻度を向上させることができる。
【0085】
また、広告に関する情報のうち少なくとも一部を所定タイミングで提示する制御を実行する提示制御手段をさらに備えることができる。
【0086】
これにより広告に関する情報が提示されるので、ユーザの関心を引くことができる。
【0087】
また、前記所定操作が行われたことをトリガとして、前記所定情報に含まれる所定要素に応じた所定の演出を開始する制御を実行する演出制御手段をさらに備えることができる。
【0088】
これにより、所定操作を行うユーザの射幸心を高めることができる。
【符号の説明】
【0089】
1:カプセルトイ、2:サーバ、11:CPU、12:ROM、13:RAM、14:バス、15:入出力インターフェース、16:入力部、17:出力部、18:記憶部、19:通信部、20:センサ部、21:操作ハンドル、22:カプセルタンク、23:カプセル排出口、24:ドライブ、30:リムーバブルメディア、101:管理部、102:取得部、103:設定部、104:提供制御部、105:額決定部、106:物決定部、107:インセンティブ決定部、171:画像出力制御部、172:音声出力制御部、181:ユーザDB、G:サービス提供者、U:ユーザ、P:ディスプレイ、S:スピーカ、R:カメラ、W:横幅、H:高さ(丈)、D:奥行、N:ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2023-10-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信機能を有する情報処理装置と、
実世界の提供物が複数個貯められるタンクと、ユーザ所定操作に応じて複数個の前記提供物のうちひとつを前記タンクから排出口を通過させて外部に排出することで、前記ユーザに前記提供物を提供する提供機能を有する提供装置であって、前記情報処理装置から通信による制御がなされたことをトリガとして前記提供機能の発揮を開始する提供装置と、
を含む情報処理システムにおいて、
前記情報処理装置は、
前記ユーザにより入力された所定情報を取得する取得手段と、
前記ユーザが前記所定操作を行うための所定条件として、所定の対価が前記ユーザにより支払われたという第1条件に加えて、前記所定情報が取得されたという第2条件を設定する設定手段と、
前記所定条件が満たされたと判断したことをトリガとして、前記提供装置と前記通信を行うことで、前記提供装置が前記提供機能の発揮を開始させる制御を実行する提供制御手段と、
を備える情報処理システム
【請求項2】
前記所定情報は、所定のアンケートに対する前記ユーザの回答である、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記情報処理装置は、
前記第1条件が満たされたことにより前記提供装置が前記提供機能を発揮する毎に、前記ユーザに対して所定のポイントを扶養するポイント付与手段、
をさらに備える請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記提供装置は、
前記ユーザの全身を撮像し、その結果得られる撮像画像を出力する撮像手段と、
前記撮像画像から、前記ユーザの内的状態又は外的状態を検出する検出手段と、
を備え、
前記情報処理装置において、
前記取得手段は、さらに、前記検出手段の検出結果通信により取得し、
前記設定手段は、前記第1条件及び前記第2条件に加えてさらに、前記検出手段の前記検出結果を少なくとも用いて満たされたか否かを判断することが可能となる第3条件を設定し、
前記提供制御手段は、前記取得手段により取得された前記検出結果を用いて前記第3条件としての前記所定条件が満たされたと判断したことをトリガとして、前記提供装置と前記通信を行うことで、前記提供装置が前記提供機能の発揮を開始させる前記制御を実行する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記情報処理装置は、
前記所定の対価をオンライン決済する制御を実行するオンライン決済手段をさらに有し、
前記提供制御手段は、前記オンライン決済がなされた場合に前記第1条件が満たされたとして、前記提供装置と前記通信を行うことで、前記提供装置が前記提供機能の発揮を開始させる前記制御を実行する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記複数個の前記提供物の夫々は、同一価格で販売される複数種類の商品のうちランダムに選択された何れかであり、
前記提供制御手段は、前記同一価格が前記ユーザにより支払われたことにより前記第1条件としての前記所定条件が満たされたと判断したことをトリガとして、前記提供装置と前記通信を行うことで、前記提供装置が前記提供機能の発揮を開始させる前記制御を実行する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記取得手段は、さらに、前記ユーザに関する情報を取得し、
前記所定条件が満たされたと判断したことをトリガとして、前記提供装置と前記通信を行うことで、前記ユーザに関する前記情報に応じた所定の演出を前記提供装置に開始させる制御を実行する演出制御手段、
をさらに備える請求項1に記載の情報処理システム。