IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アイリスオーヤマ株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-乾燥装置 図1
  • 特開-乾燥装置 図2
  • 特開-乾燥装置 図3
  • 特開-乾燥装置 図4
  • 特開-乾燥装置 図5
  • 特開-乾燥装置 図6
  • 特開-乾燥装置 図7
  • 特開-乾燥装置 図8
  • 特開-乾燥装置 図9
  • 特開-乾燥装置 図10
  • 特開-乾燥装置 図11
  • 特開-乾燥装置 図12
  • 特開-乾燥装置 図13
  • 特開-乾燥装置 図14
  • 特開-乾燥装置 図15
  • 特開-乾燥装置 図16
  • 特開-乾燥装置 図17
  • 特開-乾燥装置 図18
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023157971
(43)【公開日】2023-10-26
(54)【発明の名称】乾燥装置
(51)【国際特許分類】
   D06F 58/00 20200101AFI20231019BHJP
   F26B 21/00 20060101ALI20231019BHJP
【FI】
D06F58/00 D
F26B21/00 B
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023134993
(22)【出願日】2023-08-22
(62)【分割の表示】P 2020131234の分割
【原出願日】2020-07-31
(71)【出願人】
【識別番号】391001457
【氏名又は名称】アイリスオーヤマ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167438
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100166800
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 裕治
(72)【発明者】
【氏名】奥村 明彦
(72)【発明者】
【氏名】筒泉 佳菜子
(72)【発明者】
【氏名】石川 弘
(57)【要約】
【課題】吸気口の露出を低減させることで意匠性を向上させることが可能な乾燥装置を提供する。
【解決手段】乾燥装置Yは、吸気口1011aから給気して温風を生成する装置本体1001と、生成された温風を吐出する吐出体1003とを備え、吐出体1003は、屈曲可能なホース1031と、ホース1031の吐出側に設けられたノズル部を有し、装置本体1001は、ファン及び当該ファンを駆動する駆動手段を有する送風部12と、送風部12により送り出される空気を加熱する加熱部13とを有し、装置本体1001の筐体部(1011)は、送風部12及び加熱部13を収容する装置収容部1115Aと、装置収容部1115Aに沿う状態でノズル部を収容する吐出体収容部1115Bとを有し、筐体部(1011)は、装置収容部1115Aと吐出体収容部1115Bとを区隔する区隔壁部1111fに吸気口1011aを有する。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸気口から給気して温風を生成する装置本体と、
生成された温風を吐出する吐出体と
を備え、
前記吐出体は、屈曲可能なホースと、当該ホースの吐出側に設けられたノズル部とを有し、
前記装置本体は、ファン及び当該ファンを駆動する駆動手段を有する送風部と、前記送風部により送り出される空気を加熱する加熱部とを有し、
前記装置本体の筐体部は、前記送風部及び加熱部を収容する装置収容部と、前記装置収容部に沿う状態で前記ノズル部を収容する吐出体収容部とを有し、
前記筐体部は、前記装置収容部と前記吐出体収容部とを区隔する区隔壁部に前記吸気口を有する、
乾燥装置。
【請求項2】
前記吐出体収容部は、前記区隔壁部を一部として有し、当該区隔壁部と前記筐体部の外壁の一部とで前記ノズル部の周囲を囲う、
請求項1に記載の乾燥装置。
【請求項3】
吸気口から給気して温風を生成する装置本体と、
生成された温風を吐出する吐出体と
を備え、
前記装置本体は、ファン及び当該ファンを駆動する駆動手段を有し且つ吸気口から取り入れた空気を送り出す送風部と、前記送風部により送り出される空気を加熱する加熱部と、前記送風部及び前記加熱部を収容する筐体部とを有し、
前記吐出体は、前記生成された温風をホースを介して吐出するノズル部を有し、
前記装置本体は、前記筐体部の側壁に前記ノズル部が沿うよう収容する吐出体収容部を有し、
前記装置本体は、前記吐出体収容部と並ぶよう構成され、前記吐出体収容部に面する前記側壁に前記吸気口が設けられている、
乾燥装置。
【請求項4】
前記吐出体側収容部は、前記側壁を一部として有し、前記ノズル部の周囲を囲うための周囲壁によって構成される、
請求項3に記載の乾燥装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被乾燥物を乾燥するための乾燥装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、布団等の被乾燥物に対して乾燥又は暖めを行うための乾燥装置として、例えば、吸気口と吐出口とを有する筐体と、前記筐体内に収容されたモータ及びファンを含む送風手段と、前記ファンと前記吐出口との間に設置された加熱手段と、前記ファンから前記吐出口まで直線状に形成された送風路と、前記筐体の外側に伸びて前記吐出口に一端が取り付けられたホースとを有する乾燥装置が開示されている(例えば特許文献1)。このホースは、屈曲部材、ホース先端部材及びホース取付部材などで構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-140676号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記乾燥装置では、筐体の吸気口が外部に露出しているため、意匠性が低下しているという問題がある。
本発明は、吸気口の露出を低減させることで意匠性を向上させることができる乾燥装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る第1の乾燥装置は、吸気口から給気して温風を生成する装置本体と、生成された温風を吐出する吐出体とを備え、前記吐出体は、屈曲可能なホースと、当該ホースの吐出側に設けられたノズル部とを有し、前記装置本体は、ファン及び当該ファンを駆動する駆動手段を有する送風部と、前記送風部により送り出される空気を加熱する加熱部とを有し、前記装置本体の筐体部は、前記送風部及び加熱部を収容する装置収容部と、前記装置収容部に沿う状態で前記ノズル部を収容する吐出体収容部とを有し、前記筐体部は、前記装置収容部と前記吐出体収容部とを区隔する区隔壁部に前記吸気口を有する。
本発明に係る第2の乾燥装置は、吸気口から給気して温風を生成する装置本体と、生成された温風を吐出する吐出体とを備え、前記装置本体は、ファン及び当該ファンを駆動する駆動手段を有し且つ吸気口から取り入れた空気を送り出す送風部と、前記送風部により送り出される空気を加熱する加熱部と、前記送風部及び前記加熱部を収容する筐体部とを有し、前記吐出体は、前記生成された温風をホースを介して吐出するノズル部を有し、前記装置本体は、前記筐体部の側壁に前記ノズル部が沿うよう収容する吐出体収容部を有し、前記装置本体は、前記吐出体収容部と並ぶよう構成され、前記吐出体収容部に面する前記側壁に前記吸気口が設けられている。
【発明の効果】
【0006】
上記構成によれば、吸気口の露出を低減させることで意匠性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1実施形態の乾燥装置の斜視図であり、(a)はホース体が収容された状態を前上方から見た図であり、(b)はホース体が装置本体から吐出する状態を後上方から見た図である。
図2】第1実施形態の乾燥装置の断面図である。
図3】筐体の一部を取り外した状態の斜視図であり、(a)は後上方から見た図であり、(b)は前下方から見た図である。
図4】筐体の全部を取り外した状態の斜視図であり、(a)は前上方から見た図であり、(b)は後下方から見た図である。
図5】操作表示部の斜視図であり、(a)は前上方から見た図であり、(b)は後下方から見た図である。
図6】分解状態の筐体を前上方から見た斜視図である。
図7】分解状態の筐体を後下方から見た斜視図である。
図8】第2実施形態の乾燥装置の斜視図であり、(a)はホース体が収容された状態を後上方から見た図であり、(b)は筐体の一部を取り外した状態を前上方から見た図である。
図9】第2実施形態の乾燥地の一部断面を右側から見た図であり、(b)は、ホース体とホース体接続部の断面図である。
図10】第3実施形態の乾燥装置の斜視図であり、(a)はホース体が収容された状態を前上方から見た図であり、(b)はホース体が装置本体から吐出する状態を後上方から見た図である。
図11】第3実施形態の乾燥装置の断面図である。
図12】乾燥装置の断面を後側から見た図である。
図13】ホース体との接続を説明する斜視図であり、(a)は前上方から見た図であり、(b)は後下方から見た図である。
図14】照明装置の上部側を右側後上方から見た斜視図であり、(a)は右壁を取り外した状態であり、(b)は右壁と右ケースとを取り外した状態である。
図15】照明装置の上部側を左側前下方から見た斜視図であり、(a)は左壁を取り外した状態であり、(b)は左壁と左ケースとを取り外した状態である。
図16】(a)は右壁の内面を示す斜視図であり、(b)は左壁の内面を示す斜視図である。
図17】(a)は収容状態であってホースが奥まで挿入されている状態を示す断面斜視図であり、(b)は突出状態であってホースが奥まで挿入されていない状態を示す断面斜視図である。
図18】(a)は接続本体からキャップを外した状態の断面を前上方から見た斜視図であり、(b)は接続本体からキャップを外した状態を後上方から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
<第1実施形態>
1.概要
乾燥装置Xは、図1に示すように、装置本体1とホース体3とを備える。ホース体3は、収容状態において、図1の(a)に示すように、装置本体1内に収容され、使用状態において図1の(b)に示すように装置本体1から突出する。なお、ホース体3は吐出体の一例である。
装置本体1は、少なくとも第1吸気口11aを含む吸気口から吸い込んだ空気を加熱して送風口11b(図2参照)から温風を送風する。ホース体3は、一端部311が装置本体1に接続され且つ他端部の吐出口3b(図2参照)から温風を吐出する。
【0009】
乾燥装置Xは、例えば、装置本体1から突出するホース体3の吐出口3bを布団、毛布、衣服等の被乾燥物の中に挿入した状態で、温風を吐出することで被乾燥物の乾燥及び暖めを行う。
ここで、図1の(a)に示すように、装置本体1の操作手段151がある面を前面とし、装置本体1からホース体3が突出する面を上面とし、前面を正面とする。
以下、装置本体1とホース体3とについて説明する。
【0010】
2.装置本体
装置本体1は、図1に示すように、第1吸気口11aを有する筐体11を少なくとも備える。
装置本体1は、図2図4に示すように、第1吸気口11aから吸い込んだ空気を送風口11bに向けて送風する送風部12と、送風部12から送風される空気を加熱する加熱部13とを筐体11内に備える。
装置本体1は、送風部12、加熱部13以外に、例えば、ホース体3の一端部311と接続するホース体接続部14、装置を操作するための操作部、装置の稼働状態等を表示する表示部、送風部12や加熱部13を制御する制御部、送風部12等に電力を供給する電源部のうち、1以上を備えてもよく、ここでは、これらすべてを備えた装置本体1について説明する。
なお、操作部と表示部とは同じ基板を利用して一体に構成され、ここでは操作表示部15として説明し、制御部と電源部とは同じ基板を利用して一体に構成され、ここでは回路部16として説明する。
【0011】
(1)送風部
送風部12は、図2及び図4に示すように、ファン121と、当該ファン121を回転駆動する駆動手段123とを備える。
ファン121として、例えば、シロッコファンが利用され、ベース120に取り付けられたケーシング122により覆われている。
ケーシング122は、上方に送出口122a(図2参照)を有するスクロール形状をし、ベース120が開放する。ケーシング122の端面122bには複数の吸込口122c(図4参照)が設けられている。
駆動手段123は、モータにより構成され、一部がケーシング122内に挿入する。駆動手段123の回転軸は左右方向に延伸する。つまり、ファン121と駆動手段123は左右方向に隣接している。
送風部12は、ベース120が筐体11に取り付けられることで、筐体11内に収容(支持)される。
【0012】
(2)加熱部
加熱部13は、図2及び図4の(a)に示すように、少なくともヒータ131を備える。加熱部13は、ヒータ131とヒータ131を収容する筒体132とを有する。
ここでの加熱部13は、送風部12の送出口122aに対して上側(装置本体1のホース体接続部14側)に配されている。具体的には、筒体132がケーシング122の上側に取り付けられる。
なお、筒体132には、ヒータ131により加熱された空気の温度を測定する温度センサ133(図4の(a)参照)等が設けられている。
【0013】
(3)ホース体接続部
ホース体接続部14は、図2及び図4の(a)に示すように、筒体により構成される。
ホース体接続部14は、ホース体3の一端部311と嵌合する筒部分141を備える。ここでの筒部分141はホース体3の外周側で嵌合する。嵌合状態で、ホース体3とホース体接続部14とが接着剤で固定されていてもよい。
ホース体接続部14は、径方向の外方へ張り出す外鍔部分142を、筒部分141の加熱部13側の端部(下端部)に有している。外鍔部分142は、加熱部13の筒体132の平坦部分132a(図4の(a)参照)に当接し、ねじにより固定されている。
ホース体接続部14は、外鍔部分142と反対側の端部(上端部)に、径方向の内側に張り出す内鍔部分143を有している。内鍔部分143は、ホース体3の一端部311との密閉性を高める。
ホース体接続部14は、ケーシング122の送出口122aと加熱部13とが並ぶ方向に対して筒部分141の筒軸が平行となるように、設けられている。ここでは、筒部分141の筒軸が上下方向に延伸するように、ホース体接続部14が設けられている。
ホース体接続部14は、筒部分141の上端が、図2に示すように、筐体11の装置主収容領域115Aを構成する区隔壁部111fから延出するように設けられているが、区隔壁部111f内に収まっていてもよい。ホース体接続部14は、筒部分141の外周面に、筒軸と平行に延伸する複数のリブ141a(図4の(a)参照)を有している。当該リブ141aは、ホース体接続部14の区隔壁部111fの開口111sからの抜け止めとして機能している。
【0014】
(4)操作表示部
操作表示部15は、図5に示すように、例えば、電源のON・OFF、温風温度、風量、稼働時間、自動モードの選択等を行うための複数個の操作手段151と、操作した選択内容等を表示する複数個の表示手段152とを操作表示基板153に備える。
操作手段151として、例えば、押圧式のボタンが利用されている。表示手段152として、例えば、LED等の表示灯が利用されている。操作表示基板153は、上下方向に長い矩形状をし、複数個の操作手段151と複数個の表示手段152とを上下方向に実装する。これにより、筐体11の縦長の前壁112に配置できる。
操作表示部15は、操作手段151や表示手段152を保護する保護板154を有している。保護板154は、上下方向に長い矩形状をし、操作手段151や表示手段152に対応する位置に貫通孔を有している。
操作表示部15は、操作手段151や表示手段152が、筐体11の前壁112に露出するように、筐体11の装置副収容領域115C(図2参照)に収容されている。
操作表示部15は、図5に示すように、乾燥装置Xを操作するためのリモコンからの信号を受信する受信部156を操作表示基板153に備える。このため、リモコン側からも、電源のON・OFF、温風温度、風量、稼働時間、自動モードの選択等が可能である。受信部156は、図1の(a)に示すように、前壁112の貫通孔に配されている。
【0015】
(5)回路部
(5-1)制御部
制御部は、使用者の操作手段151の操作により設定された温風温度、風量、稼働時間になるように送風部12(駆動手段123)や加熱部13(ヒータ131)を駆動したり、使用者により選択された自動モードにしたがって送風部12と加熱部13とを制御したり、温度センサ133によって駆動を停止したりする。
制御部は、例えば、CPU、作業用のRAM、記憶部、タイマ等により構成され、記憶部に記憶されている各種の設定データに基づき、又は自動モードの際には記憶部に記憶されているコンピュータプログラムに基づき、送風部12や加熱部13の駆動をそれぞれ制御する。制御部は、CPU、RAM、記憶部等を構成する電子部品を回路基板に有している。
【0016】
(5-2)電源部
電源部は、コード169(図2参照)を介して商用電源から受電して、送風部12、加熱部13、操作表示部15、制御部等に供給する電力を生成する。電源部は、整流回路、電力変換回路等を有し、これらの回路は複数個の電子部品により構成される。複数個の電子部品は回路基板に実装されている。
なお、コード169は筐体11から導出された部分のみを示し、図2では、制御部及び電源部等を1つのブロックとして示している。
電源部を構成する電子部品と制御部を構成する電子部品とを同じ回路基板を使って構成することで、部品点数を削減し、筐体11への組み込み工数を少なくできる。
【0017】
(5-3)回路ケース
回路部16は、回路基板を収容する回路ケース161を備える。回路部16は、筐体11の装置主収容領域115A内に収容される。
【0018】
(6)筐体
(6-1)全体
筐体11は、図1に示すように、左右方向の厚みが薄い直方箱状をしている。筐体11は、側方から見たとき、前後方向の寸法が上下方向の寸法より小さい矩形状をしている。
つまり、筐体11の上面(筐体本体111の上壁部111d)及び下面(筐体本体111の下壁部111e)の面積が小さく、右面(右壁113A)及び左面(左壁113B)の面積が最も大きい。
筐体11は、正面から見たとき、上下方向の中央よりも下部側が左右方向に膨出する形状をしている。これにより、上面を上にして乾燥装置Xを使用する際に、筐体11の重心が下部側になり、安定感が向上する。さらに、図2及び図3に示すように、筐体11の内部の下部側に送風部12が配されるため、乾燥装置Xの重心が下部側になり、安定感が一層向上する。
装置本体1は、右面及び左面よりも面積が小さい前面(前壁112)に操作表示部15を備えるため、意匠性を高めることができる。
【0019】
筐体11は、図6及び図7に示すように、右ケース111Aと左ケース111Bとからなる筐体本体111、前壁112、右壁113A、左壁113B及び上壁114を備える。
筐体本体111の前側に前壁112が、筐体本体111の右側に右壁113Aが、筐体本体111の左側に左壁113Bが、筐体本体111の上側に上壁114がそれぞれ取り付けられる。
筐体11は、図1に示すように、ホース体3を出し入れするために、上開口11gを上面側に、後開口11hを後面側にそれぞれ有する。
【0020】
筐体11は、送風部12、加熱部13及び回路部16を収容する装置主収容領域115Aを少なくとも有する。筐体11は、ホース体3を収容するホース体収容領域115Bを有している。筐体11は、操作表示部15を収容する装置副収容領域115Cを有する。なお、図6及び図7では、収容領域の引き出し線を矢印とし、収容領域を構成する壁部等と区別している。
ここでは、装置主収容領域115A及びホース体収容領域115Bは、筐体本体111内に構成され、装置副収容領域115Cは前壁112と筐体本体111との間に構成される。
筐体11は、筐体本体111の開口111t,111i,111k,111u(図2参照)に設けられるフィルタ116A(図2及び図3参照),116B,116C,116Dを備える。なお、開口111t,111i,111k,111uは、右ケース111Aと左ケース111B(図6及び図7参照)が結合することで形成される。
フィルタ116D又はフィルタ116Dの下側には、温度センサが配される。これは、ホース体3から温風が吐出された状態で、ホース体3がホース体収容領域115Bに収容されていることを検出するためである。この構成は第2実施形態においても同様であるが、詳細については第3実施形態において後述する。
以下、各部について説明する。
【0021】
(6-2)筐体本体
筐体本体111は、右ケース111Aと左ケース111Bとが結合されることで構成される。右ケース111Aは主に筐体本体111の右側を構成し、その構成の符号に「A」を付す。同様に、左ケース111Bは主に筐体本体111の左側を構成し、その構成の符号に「B」を付する。
また、右ケース111Aの構成と左ケース111Bの構成とで構成される筐体本体111の構成の符号は、「A」及び「B」を取り外していている。例えば、装置主収容領域115Aとホース体収容領域115Bとを区隔する区隔壁部は、右ケース111Aにおいては「111Af」となり、左ケース111Bにおいては「111Bf」となり、筐体本体111においては、「A」も「B」も付されていない「111f」となる。
【0022】
(6-2-1)右ケース
右ケース111Aは、右壁部111Aa、前壁部111Ab、後壁部111Ac、上壁部111Ad、下壁部111Aeを一体で有している。右ケース111Aは、筐体本体111の内部を、装置主収容領域115Aとホース体収容領域115Bとに区隔するための区隔壁部111Afを有している。
右ケース111Aは、左ケース111Bと結合するための結合部を有している。
【0023】
(6-2-1-1)右壁部
右壁部111Aaは、図6に示すように、筐体11の右面の形状に対応する湾曲部分111Agと、湾曲部分111Agに対して筐体11の内部へと凹入する凹入部分111Ahとを有する。なお、右壁部111Aaの内面において、湾曲部分111Agと凹入部分111Ahとの境界部分に対応する部分に区隔壁部111Afが形成されている。
右壁部111Aaは上下方向に長い矩形状をする。凹入部分111Ahは、右壁部111Aaの上端と後端とに沿った逆「L」字状又はこれに似た形状(例えば、逆「U」字状)をし、右壁部111Aaの残りの部分が湾曲部分111Agとなる。
湾曲部分111Agは、下部側が左右方向の外方に膨出している。これにより装置主収容領域115Aの下部側の左右方向の寸法を大きくできる。
凹入部分111Ah(特に内面(左面))は、前後方向と上下方向とに広がり、上下方向と平行となっている。これにより、収容状態のホース体3との左右方向の間隔を小さくでき、持ち運びの際にホース体3がホース体収容領域115B内でガタ付くのを防止できる。
【0024】
(6-2-1-2)前壁部
前壁部111Abは、右壁部111Aaの前端部から左方向へ延伸する。ここでは、前壁部111Abは、右壁部111Aaの前端よりも後側に移った部位に設けられている。つまり、右壁部111Aaの前端部は、前壁部111Abよりも前方に張り出している。これにより、簡単な構成で装置副収容領域115Cを形成できる。
前壁部111Abは、第2吸気口11c(図1の(a)参照)用の開口111Aiを下部側に有している。
【0025】
(6-2-1-3)後壁部
後壁部111Acは、凹入部分111Ahにおける後端から直交するように広がる。後壁部111Acは、図7に示すように、下部側では凹入部分111Ahから左右方向の両側に延伸し、上部側では凹入部分111Ahから左右方向の右側にのみ延伸する。これにより、後壁部111Acに後開口11h用の欠け部分111Ajが形成される。欠け部分111Ajに面する後壁部111Acの上端は、筐体11の上下方向の中間位置にある。具体的には、下壁部111Aeから筐体本体111の上下方向の寸法の30~60%の位置にある。後壁部111Acは、第3吸気口11d(図1の(b)参照)用の開口111Akを下部側に有している。
【0026】
(6-2-1-4)上壁部
上壁部111Adは、凹入部分111Ahにおける上端から直交するように広がる。ここでは、上壁部111Adは、凹入部分111Ahから左右方向の右側にのみ延伸する。なお、右壁部111Aaの上部は上開口11gを形成する。
【0027】
(6-2-1-5)区隔壁部
区隔壁部111Afは、図7に示すように、前壁部111Abから後方へ向かった後に下方へ向かう。より具体的には、区隔壁部111Afは、前壁部111Abの上部側から後方側へ延伸した後に下方へと屈曲し、下壁部111Aeに近づくと後壁部111Acに向かって延伸して後壁部111Acに接続するように、右壁部111Aaに形成されている。前壁部111Ab、区隔壁部111Af、下壁部111Ae及び右壁部111Aaにより、装置主収容領域115Aの右半分が構成される。
区隔壁部111Afは、区隔上壁部分111Am、区隔後壁部分111An及び区隔下壁部分111Apを有する。区隔上壁部分111Amは、区隔上壁前領域111Aqと区隔上壁後領域111Arとを有している。
【0028】
区隔上壁前領域111Aqは、水平に広がり、ホース体接続部14用の欠け部111Asを有している。区隔上壁前領域111Aqは、ホース体接続部14の筒部分141のリブ141a(図3の(a)参照)より上側に位置する。
区隔上壁後領域111Arは、図2に示すように、収容状態のホース体3に沿うように、上側に突出する。より具体的には、逆「U」字状に突出する。これにより、収容状態のホース体3と区隔上壁部分111Amとの隙間を小さくでき、装置主収容領域115Aを大きくできる。
区隔後壁部分111Anは上部側に第1吸気口11a用の開口111Atを有している。開口111At(第1吸気口11a)は、図2に示すように、加熱部13の後方に位置する。なお、開口111Atには、フィルタ116Aが装置主収容領域115A内に設けられている。
区隔下壁部分111Apは、図2に示すように、下壁部111Ae(下壁部111e)に対して間隔をおいて形成され、下壁部111Aeとの間に、第3吸気口11dから吸気した空気が通過する空間を形成している。区隔下壁部分111Apは、第4吸気口11e用の開口111Auを有する。なお、開口111Auには、フィルタ116Dが設けられている。
【0029】
(6-2-2)左ケース
左ケース111Bは、左壁部111Ba、前壁部111Bb、後壁部111Bc、上壁部111Bd、下壁部111Beを一体で有している。左ケース111Bは、筐体本体111の内部を、装置主収容領域115Aとホース体収容領域115Bとに区隔するための区隔壁部111Bfを有している。
左ケース111Bは、右ケース111Aと結合するための結合部や、送風部12や回路部16等を支持するための支持部を有している。
【0030】
(6-2-2-1)左壁部
左壁部111Baは、図7に示すように、筐体11の左面の形状に対応する湾曲部分111Bgと、湾曲部分111Bgに対して筐体11の内部へと凹入する凹入部分111Bhとを有する。なお、左壁部111Baの内面において、湾曲部分111Bgと凹入部分111Bhとの境界部分に対応する部分に区隔壁部111Bfが形成されている。
左壁部111Baは上下方向に長い矩形状をする。凹入部分111Bhは、左壁部111Baの上端と後端とに沿った逆「L」字状又はこれに似た形状(例えば、逆「U」字状)をし、左壁部111Baの残りの部分が湾曲部分111Bgとなる。
湾曲部分111Bgは、下部側が左右方向の外方に膨出している。これにより装置主収容領域115Aの下部側の左右方向の寸法を大きくできる。
凹入部分111Bh(特に内面(右面))は、前後方向と上下方向とに広がり、上下方向と平行となっている。これにより、収容状態のホース体3との左右方向の間隔を小さくでき、持ち運びの際にホース体3がホース体収容領域115B内でガタ付くのを防止できる。
また、右壁部111Aaの凹入部分111Ahの内面(左面)と、左壁部111Baの凹入部分111Bhの内面(右面)とが平行となり、ホース体3の出し入れが容易となる。また、後側から見たときの意匠性が向上する。
左壁部111Baは、凹入部分111Bhに取手用の突出部分111Bvを有している。
【0031】
(6-2-2-2)前壁部
前壁部111Bbは、左壁部111Baの前端部から左方向へ延伸する。ここでは、前壁部111Bbは、左壁部111Baの前端よりも後側に移った部位に設けられている。つまり、左壁部111Baの前端部は、前壁部111Bbよりも前方に張り出している。これにより、簡単な構成で装置副収容領域115Cを形成できる。
前壁部111Bbは、第2吸気口11c(図1の(a)参照)用の開口111Biを下部側に有している。
【0032】
(6-2-2-3)後壁部
後壁部111Bcは、凹入部分111Bhにおける後端から直交するように広がる。後壁部111Bcは、図7に示すように、下部側では凹入部分111Bhから左右方向の両側に延伸し、上部側では凹入部分111Bhから左右方向の左側にのみ延伸する。これにより、後壁部111Bcに後開口11h用の欠け部分111Bjが形成される。欠け部分111Bjに面する後壁部111Bcの上端は、筐体11の上下方向の中間位置にある。具体的には、下壁部111Beから筐体本体111の上下方向の寸法の30~60%の位置にある。後壁部111Bcは、第3吸気口11d(図1の(b)参照)用の開口111Bkを下部側に有している。
【0033】
(6-2-2-4)上壁部
上壁部111Bdは、凹入部分111Bhにおける上端から直交するように広がる。ここでは、上壁部111Bdは、凹入部分111Bhから左右方向の左側にのみ延伸する。なお、左壁部111Baの上部は上開口11gを形成する。
【0034】
(6-2-2-5)区隔壁部
区隔壁部111Bfは、図6に示すように、前壁部111Bbから後方へ向かった後に下方へ向かう。より具体的には、区隔壁部111Bfは、前壁部111Bbの上部側から後方側へ延伸した後に下方へと屈曲し、下壁部111Beに近づくと後壁部111Bcに向かって延伸して後壁部111Bcに接続するように、左壁部111Baに形成されている。前壁部111Bb、区隔壁部111Bf、下壁部111Be及び左壁部111Baにより、装置主収容領域115Aの左半分が構成される。
区隔壁部111Bfは、区隔上壁部分111Bm、区隔後壁部分111Bn及び区隔下壁部分111Bpを有する。区隔上壁部分111Bmは、区隔上壁前領域111Bqと区隔上壁後領域111Brとを有している。
【0035】
区隔上壁前領域111Bqは、水平に広がり、ホース体接続部14用の欠け部111Bsを有している。区隔上壁前領域111Bqは、ホース体接続部14の筒部分141のリブ141a(図3の(a)参照)より上側に位置する。
区隔上壁後領域111Brは、図2に示すように、収容状態のホース体3に沿うように、上側に突出する。より具体的には、逆「U」字状に突出する。これにより、収容状態のホース体3と区隔上壁部分111Bmとの隙間を小さくでき、装置主収容領域115Aを大きくできる。
区隔後壁部分111Bnは上部側に第1吸気口11a用の開口111Btを有している。開口111Bt(第1吸気口11a)は、図2に示すように、加熱部13の後方に位置する。なお、開口111Btには、フィルタ116Aが装置主収容領域115A内に設けられている。
区隔下壁部分111Bpは、図2に示すように、下壁部111Be(下壁部111e)に対して間隔をおいて形成され、下壁部111Beとの間に、第3吸気口11dから吸気した空気が通過する空間を形成している。区隔下壁部分111Bpは、第4吸気口11e用の開口111Buを有する。なお、開口111Buには、フィルタ116Dが設けられている。
【0036】
(6-2-3)結合部
右ケース111Aは及び左ケース111Bは互いに結合するための結合部を有している。
右ケース111Aの結合部は、左ケース111Bに向かって筒状に延伸するボス部117Aaと、ボス部117Aaの先端部に形成された貫通孔とにより構成されている。左ケース111Bの結合部は、右ケース111Aに向かって筒状に延伸するボス部117Baと、ボス部117Baに形成されたねじ孔とにより構成される。
ボス部117Aa内に挿入されたねじが、貫通孔を挿通して、左ケース111Bのボス部117Baに形成されたねじ孔に螺合する。
【0037】
(6-2-4)支持部
左ケース111Bは、送風部12及び回路部16を支持する支持部を有している。支持部は、右ケース111Aに向かって延伸するボス部117Bcにより構成され、ボス部117Bcの先端が、送風部12のベース120の貫通孔120aや回路部16の回路ケース161の貫通孔161a(図4の(b)参照)に嵌合する。
【0038】
(6-3)前壁
前壁112は、前壁部112aと、前壁部112aの周囲から後方に張り出す右壁部112b、左壁部112c、上壁部112d及び下壁部112eとを有する。
前壁112と筐体本体111の前壁部111bとの間の空間は、装置副収容領域115Cであり、操作表示部15が収容される。これにより、操作表示部15と加熱部13との間に、筐体本体111の前壁部111bが介在することとなり、操作表示基板153の温度上昇を抑制できる。
前壁部112aには、操作表示部15の操作手段151や表示手段152用の貫通孔112fや、第2吸気口11c用の貫通孔112gが設けられている。
右壁部112b及び左壁部112cには、前壁112を筐体本体111に取り付けるための取付部が設けられている。取り付けには係合構造が利用され、前壁112の取付部の一例である貫通孔(被係合部)112hに、筐体本体111の右壁部111Aa及び左壁部111Baの前端部に設けられた取付部の一例である凸部(係合部)117dが係合する。
前壁部112aの後面には、図7に示すように、操作表示基板153を左右方向から位置決めする凸部112jが上下に間隔をおいて形成されている。前壁部112aの後面には、操作表示基板153を取り付けるためのねじ用のねじ孔(図示省略)がボス部分112kに設けられている。右壁部112b及び左壁部112cは、右壁113Aや左壁113Bを筐体本体111に取り付ける際の欠け部112mを有する。なお、右壁113Aの前凸部113Ap及び左壁113Bの前凸部113Bpが欠け部112mを挿通する。
【0039】
(6-4)右壁
右壁113Aは、板状をし、内面(左面)に、右壁113Aを筐体本体111に取り付けるための取付部が設けられている。取り付けには係合構造が利用され、右壁113Aは、図6及び図7に示すように筐体本体111の取付部の一例である前凹部(被係合部)117eに係合する前凸部(係合部)113Aaと、筐体本体111の取付部の一例である後凹部(被係合部)117fに係合する後凸部(係合部)113Abとを取付部の一例として有する。筐体本体111の前凹部117e及び後凹部117f並びに前凸部113Aa及び後凸部113Abは上下方向に間隔を置いて複数個設けられている。
右壁113Aは、右壁113Aを筐体本体111に固定するための固定部113Acが設けられている。固定にはねじが利用され、固定部113Acは、下部から左側に延伸する板状部と、板状部に形成されたねじ用の貫通孔とで構成される。筐体本体111は、固定部の一例であるねじ孔117gを右ケース111Aの下壁部111Aeに有している。
【0040】
(6-5)左壁
左壁113Bは、板状をし、内面(右面)に、左壁113Bを筐体本体111に取り付けるための取付部が設けられている。取り付けには係合構造が利用され、左壁113Bは、図6及び図7に示すように筐体本体111の取付部の一例である前凹部(被係合部)117eに係合する前凸部(係合部)113Baと、筐体本体111の取付部の一例である後凹部(被係合部)117fに係合する後凸部(係合部)113Bbとを取付部の一例として有する。筐体本体111の前凹部117e及び後凹部117f並びに前凸部113Ba及び後凸部113Bbは上下方向に間隔を置いて複数個設けられている。
左壁113Bは、左壁113Bを筐体本体111に固定するための固定部113Bcが設けられている。固定にはねじが利用され、固定部113Bcは、下部から左側に延伸する板状部と、板状部に形成されたねじ用の貫通孔とで構成される。筐体本体111は、固定部の一例であるねじ孔117gを左ケース111Bの下壁部111Beに有している。
左壁113Bは、上部側に取手用の貫通孔113Bdが設けられている。
【0041】
(6-6)上壁
上壁114は、図1に示すように、ホース体3を取り出し可能に筐体本体111の上壁部111dの上開口11gを塞ぐ。上壁114は、筐体本体111の上開口11gを開閉可能に設けられている。具体的には、上壁114は、その後端部が左右方向に延伸する回動軸周りに回動可能に、筐体本体111の上端部であって後端部に取り付けられている。
上壁114は、閉状態において、上壁部114a、上壁部114aの周囲から下方に張り出す右壁部114b、左壁部114cを有する。
上壁部114aは、前壁112の上壁部112dとの間にホース用の取出孔11fが形成するように、半円状の欠け部114dを前側に有する。なお、取出孔11fは、ホース体接続部14の上方にあり、使用中に、装置本体1内に残存するホース体3の長さを短くでき、装置本体1から突出したホース体3を長く使用できる。また、ホース体3の後述するノズル本体32が取出孔11fにて支持されることで、上側に向けて温風を吹き出すよう構成されてもよい。
右壁部114bは、筐体本体111を構成する右ケース111Aの凹入部分111Ahの内面と当接又は近接する。左壁部114cは、筐体本体111を構成する左ケース111Bの凹入部分111Bhの内面と当接又は近接する。これにより、上壁114の筐体本体111に対する開閉動作をスムーズに行える。右壁部114bと左壁部114cの後端部には、筐体本体111に取り付ける取付部を有している。ここでの取り付けは、嵌合構造が利用される。右壁部114bと左壁部114cは、筐体本体111の取付部の一例である円形状の凹部(被嵌合部)117hに嵌合する取付部の一例である円形状の凸部(嵌合部)114eを有する。
上壁114は、下端が円弧をする板状の延伸部114fを前後方向に間隔を置いて複数有する。円弧は、ホース体のホース部の外径形状に対応している。
【0042】
3.ホース体
ホース体3は、図4に示すように、可撓性及び伸縮性を有するホース31と、ホース31の他端部312に装着されたノズル本体32とを有する。
ホース31の一端部311は、図2に示すように、装置本体1のホース体接続部14に接着剤で固着されている。
ノズル本体32は、ノズル部33と、ホース31の他端部312に接続されるノズル接続部34とを有する。ノズル部33は、布団等の被乾燥物により覆われた際に、被乾燥物を持ち上げて、乾燥装置Xから吐出される空気の到達空間を拡張するための稼働ユニット35,36を有している。
ノズル本体32は、図3の(a)に示すように、収容状態において、後開口11hに面する後壁部111cに係合する係合部37を有している。これにより、ノズル本体32を後壁部111cに係止でき、ホース体3の収容状態が維持される。この点で、係合部37は係止部でもある。
【0043】
4.位置関係
(1)送風部と加熱部
送風部12の駆動手段123の回転軸が左右方向と平行に設けられ、ファン121と駆動手段123とが左右方向に隣接する。送風部12は筐体11の下部側に配されている。筐体11の下部側は、図1に示すように、左右方向に膨出しており、意匠性を高めつつ、ファン121と駆動手段123とを隣接する状態で収容できる。
送風部12は、回転軸方向の中央が、筐体11の左右方向の中間部分(端から40%~60%の範囲)に位置するように配されている。これにより、左右方向の荷重バランスをよくできる。
送風部12は、図2に示すように、筐体11の前側に配される。より具体的には、駆動手段123の駆動軸は、筐体11の前後方向の中央よりも前側に位置している。これにより、後部側に十分なスペースのホース体収容領域115Bを確保できる。
【0044】
ホース体3(ホース31)は屈曲可能であるが、180度に折り返すように屈曲させることはできないため、折り返された部分をある程度離す必要がある。送風部12は、送出口122aが前側に位置するように、配される。これにより、図2に示すように、送風部12の大きさ(ケーシング122の後端の位置)の関係で、ホース体接続部14とホース体3の他端部312とが前後方向に離れることとなり、ホース31を無理なく「U」字状(送風口11bから離れる方向に延びた後に屈曲して折り返す方向に延びた状態)に屈曲させることができる。また、ホース体3における前後方向に延伸する部分314が長くなり、全長の長いホース体3を収容できる。
ホース体収容領域115Bは、送風部12及び加熱部13が隣接する方向(ここでは上下方向)と平行であって、筐体本体111の下壁部111eに近い位置から上壁部111dに近い位置に形成されている。このため、ホース体収容領域115Bの上下方向の寸法が大きくなり、全長の長いホース体3を収容できる。
【0045】
(2)回路部
回路部16は、図2の(b)に示すように、送風部12の上方であって収容状態のホース体3の下方に配されている。これにより、筐体11内の空間を有効に利用できる。
送風部12の上方であって前後方向の中央から前側部分に加熱部が配されているため、送風部12の上方であって前後方向の中央から後側部分に形成される空間に回路部16は配される。これにより、筐体11内の空間を有効に利用できる。
回路部16は加熱部13に隣接するが、制御部及び電源部を構成する電子部品が回路ケース161内に収容されているため、回路ケース161の断熱効果により電子部品の過度な温度上昇を防止できる。
回路部16は、筐体11の装置主収容領域115Aの内部で区隔壁部111fの第1吸気口11aに対向するように、配されている。これにより、回路部16は吸気された空気により冷却され、加熱部13の後側に隣接して回路部16を配することができる。
回路ケース161は、上下方向に長い形状部分を有し、上下方向の下部側が加熱部13と対向する。したがって、下部側に耐熱性の高い電子部品を配することで、加熱部13の後方の空間を有効利用できる。
ホース体3は、屈曲可能に構成されているが、ホース体接続部14から後方へと直角に屈曲することはできず、図2に示すように、円弧状に湾曲している。つまり、収容状態にあるホース体3であって後方に延伸している部分314の下端が、ホース体接続部14の上端に対して、屈曲する円弧の半径分だけ、上方に位置することになる。これにより、ホース31の前後方向に延伸する部分314の下端と、ホース体接続部14の上端との間に空間が形成されるが、加熱部13と送風部12の送出口122aとを前側に設けることで、送風部12の上方であって加熱部13の後方に形成される空間と一体化でき、上下方向に大きな収容空間を確保できる。
【0046】
(3)後開口
後開口11hの位置は、送風部12を基準にすると、送風部12の上端に近い位置に、後開口11hの下端(後壁部111cの上端)がある。つまり、送風部12の後方には、区隔壁部111fの区隔後壁部分111nと後壁部111cとが存在することとなる。これにより、送風部12の回転音が乾燥装置Xの外部に漏れるのを抑制できる。
筐体本体111の後壁部111cの下部側は送風部12と対向し、ホース体収容領域115Bの区隔下壁部分111pが筐体本体111の下壁部111eに近接するため、ホース体3のノズル本体32のほとんどが収容される。これにより、収容状態において、後開口11hを介して露出するホース体3を少なくでき、意匠性を高めることできる。
後開口11hは、筐体11の第1吸気口11aと対向する。これにより、第1吸気口11aに給気される空気の流れが後壁部111cにより遮られるのを防止できる。
後開口11hは、筐体11の第1吸気口11aと間隔をおいて対向する。これにより、後開口11hが被乾燥物により覆われた場合でも、上開口11gや取出孔11fから進入した空気を第1吸気口11aから吸気できる。
収容状態にあるホース体3のノズル本体32を基準にすると、下壁部111eから後壁部111cの上端までの距離がノズル本体32の上下方向の寸法の50~150%である。これにより、ホース体3(ノズル本体32)を収容しやすくでき、また、ホース体収容領域115B内で収容状態を維持できる。
【0047】
<第2実施形態>
1.概要
第1実施形態において、ホース体3は、その一端部311の中心軸が送風部12の送出口122aから温風が送風される方向と一致する(平行を含む)ように、ホース体接続部14に接続されている。
第2実施形態では、ホース体1003の一端部1311の中心軸が、送出口122aから温風が送風される方向と交差するように、ホース体1003が接続された乾燥装置Yについて、図8及び図9を用いて説明する。
第2実施形態では、第1実施形態との相違点である上記について主に説明するが、説明の便宜上、概念的に第1実施形態と同じと思われる構成についても説明する。第2実施形態での構成の符号には、第1実施形態で使用した符号に、「1000」を加えた番号を利用する。また、第1実施形態と同様の部材や構成の場合、第1実施形態と同様の名称と符号を用い、第1実施形態と異なる構成でもあっても、その説明を省略する場合もある。
なお、第2実施形態で説明していない構成であって、第1実施形態で概念的に同じと認められる構成については、第2実施形態の構成に含まれるものとする。
乾燥装置Yは、装置本体1001とホース体1003とを備える。
【0048】
2.装置本体
装置本体1001は、筐体1011内に、送風部12、加熱部13、ホース体接続部1014、操作表示部1015、回路部1016等を備える。
【0049】
(1)筐体
筐体1011は、筐体本体1111、前壁1112、右壁1113A及び左壁1113Bを備える。筐体1011は、第1吸気口1011aを少なくとも有している。ここでは、筐体1011は、第2吸気口1011c、第3吸気口1011dを有している。
筐体本体1111は、右ケース1111Aと左ケース1111Bとを有し、右ケース1111Aと左ケース1111Bとが結合されることで、前壁部1111b、後壁部1111c、上壁部1111d、下壁部1111eを有する。
上壁部1111dの後部側には上開口1011gが形成され、当該上開口1011gからホース体1003が出し入れされる。後壁部1111cの上部には下方へ延伸する溝部分1011eが形成されている。溝部分1011eには、ホース体1003のノズル本体1032に設けられた把持部(係合部)1034が上下動可能に嵌合する。
【0050】
筐体1011は、送風部12、加熱部13、ホース体接続部1014及び回路部1016を収容するための装置主収容領域1115Aとホース体1003を収容するホース体収容領域1115Bとを筐体本体1111の内部に有し、操作表示部1015を収容する装置副収容領域1115C(図示省略)を筐体本体1111と前壁1112との間に有している。
装置主収容領域1115Aとホース体収容領域1115Bは区隔壁部1111fにより区隔されている。区隔壁部1111fは、後方へ延伸した後に下方に向かうように設けられている。区隔壁部1111fは、上壁部1111dの後端から下方へ延伸する区隔後壁前部分1111mと、区隔後壁前部分1111mの下端から後方へと延伸する区隔上壁部分1111nと、区隔上壁部分1111nの後端から下方へ延伸する区隔後壁後部分1111pと、区隔後壁後部分1111pの下端から後方へ延伸する区隔下壁部分1111qとを有する。
区隔後壁前部分1111mの延伸量はホース1031の厚み(直径)に相当し、区隔下壁部分1111qの延伸量は、ノズル本体1032の前後方向の大きさに相当する。区隔後壁後部分1111pは、上下方向の中央部分が加熱部13と対向し、第1吸気口1011aが形成されている。
【0051】
(2)送風部及び加熱部
送風部12と加熱部13は、送風部12の送出口122aから温風が送出される方向に隣接している。ここでは、上下方向に隣接する。なお、加熱部13の上端は、筐体1011の上下方向のほぼ中央(下壁部111eから、筐体1011の高さの30~70%の間)に位置する。
【0052】
(3)ホース体接続部
主に図9を用いて説明する。
ホース体接続部1014は加熱部13と筐体本体1111の上壁部1111dとの間に配されている。ホース体接続部1014は、ホース体接続部1014に対してホース1031を移動可能に接続する。ホース体接続部1014は、下端に温風を取り入れるための空気取入口1014dを有する有蓋筒状をし、後壁部分1014aの上部側の挿入口1014bにホース1031の一端部1311が移動可能に挿入されている。これにより、ホース体接続部1014内にホース1031の一端部1311が収容されることとなり、ホース体の全長を長くできる。なお、挿入口1014bにホース1031の一端部1311が固定されていてもよい。
【0053】
ホース体接続部1014の前壁部分1014cの上部、つまり、挿入口1014bの前方に対応する部分が円弧上に湾曲している。これにより、加熱部13で加熱された空気がスムーズに挿入口1014bに向かう。また、ホース1031の一端部1311がホース体接続部1014内に挿入(奥側に移動した)された際に、ホース1031の一端部1311をスムーズに加熱部13側に案内できる。これにより、筐体1011から露出するホース体1003の全長を変えることなく、ホース1031の全長を大きくできる。
ホース体接続部1014は、ホース1031の一端部1311が抜けるのを防止するストッパー部を有している。ここでのストッパー部は、ホース1031の一端部1311の通過を許容し、ホース1031の一端部1311に設けられた端部材1315の通過を許容しない挿入口1014bの周辺部により構成される。つまり、ホース1031の一端部1311が抜けようとすると、端部材1315が挿入口1014bの周辺部に当接する。なお、挿入口1014bは、ホース1031の一端部1311の外周よりも大きく、ホース1031の端部材1315の外周よりも小さい。また、挿入口1041bの周辺部分は絞り部分の一例でもある。
【0054】
(4)操作表示部及び回路部
操作表示部1015は、操作手段や表示手段の個数が第1実施形態と異なるが、基本的な構成は同じである。
回路部1016は、図9の(a)に示すように、ホース体接続部1014に対して左右方向の片側(左側)に配されている。回路部1016は、回路ケースの形状や配置位置が第1実施形態と異なるが、基本的な構成は同じである。
【0055】
3.ホース体
ホース体1003は、可撓性及び伸縮性を有するホース1031と、ホース1031の他端部1312に装着されたノズル本体1032とを有する。
(1)ノズル本体
ノズル本体1032は、筒状をし、その先端に吐出口1003bを有する。ノズル本体1032は、ホース1031の他端部1312と接続する側の端部に、筒軸に向かう内鍔部1032aを有している。内鍔部1032aにより形成される挿入口1032bからホース1031の他端部1312が挿入される。
ノズル本体1032は、ホース1031の他端部1312が抜けるのを防止するストッパー部を有している。ここでのストッパー部は、ホース1031の他端部1312の通過を許容し、ホース1031の他端部1312に設けられた端部材1316の通過を許容しない挿入口1032bにより構成される。つまり、挿入口1032bは、ホース1031の他端部1312の外周よりも大きく、ホース1031の端部材1316の外周よりも小さい。なお、内鍔部1032aは絞り部分の一例でもある。
ノズル本体1032は、ノズル本体1032をホース体収容領域1115Bに収容する際に把持する把持部1034を有する。把持部1034の基部側が細くなっており、当該細くなった部分が、装置本体1001の後壁部1111cの溝部分1011e内を上下移動可能に挿入される。
【0056】
(2)ホース
ホース1031の一端部1311は、ホース体接続部1014の挿入口1014bから内部に挿入され、ホース体接続部1014内で移動可能に接続される。一端部1311には、その外周に端部材1315が設けられている。これにより、ホース1031の一端部1311がホース体接続部1014から抜けることなく、ホース体接続部1014内を移動できる。なお、端部材1315は、ホース1031の外周に亘って連続する環状をしている。
ホース1031の他端部1312は、ノズル本体1032の挿入口1032bから内部に挿入され、ノズル本体1032内で移動可能に接続される。他端部1312には、その外周に端部材1316が設けられている。これにより、ホース1031の他端部1312がノズル本体1032から抜けることなく、ノズル本体1032内を移動できる。なお、端部材1316は、ホース1031の外周に亘って連続する環状をしている。
【0057】
<第3実施形態>
1.概要
第1実施形態において、ホース体3は、その一端部311の中心軸が送風部12の送出口122aから温風が送風される方向と一致する(平行を含む)ように、ホース体接続部14に接続(固定)されている。
第2実施形態では、ホース体1003は、その一端部1311の中心軸が送出口122aから温風が送風される方向と直交するように、ホース体接続部14に接続(固定)されている。
第3実施形態では、ホース体2003は、その一端部2311の中心軸が送出口122aから温風が送風される方向に対して変更可能となるように、接続されている。
【0058】
第3実施形態では、第1及び第2実施形態との相違点である上記について主に説明するが、説明の便宜上、概念的に第1及び第2実施形態と同じと思われる構成についても説明する。第3実施形態での構成の符号には、第1実施形態で使用した符号に「2000」を、第2実施形態で使用した符号に「1000」をそれぞれ加えた番号を利用する。また、第1及び第2実施形態と同様の部材や構成の場合、第1及び第2実施形態と同様の名称と符号を用い、第1及び第2実施形態と異なる構成でもあっても、その説明を省略する場合もある。
なお、第3実施形態で説明していない構成であって、第1及び第2実施形態で概念的に同じと認められる構成については、第3実施形態の構成に含まれるものとする。
【0059】
乾燥装置Zは、図10に示すように、装置本体2001とホース体2003とを備える。ホース体2003は、収容状態では装置本体2001の筐体2011内に収容され(図10の(a)参照)、使用状態(収容状態以外の状態)では装置本体2001からの突出向きを変更可能に突出する(図10の(b)参照)。
ホース体2003は、図10の(b)に示すような装置本体2001に回動可能に支持される接続本体2033と、ホース2031を介して接続本体2033と接続されるノズル本体2032とを有する。
【0060】
2.装置本体
装置本体2001は、図11に示すように、筐体2011内に、送風部12、加熱部13、ホース体接続部2014、操作表示部2015、回路部2016等を備える他、図14及び図15に示すように、ホース体2003を支持するホース体支持部2170や、ホース体2003の状態を規制する規制部(2181,2182)、ホース体2003の状態に応じてON又はOFFされるスイッチ2190等をさらに備える。
【0061】
(1)筐体
筐体2011は、図10に示すように、筐体本体2111、前壁2112、右壁2113A及び左壁1113Bを備える。筐体2011は、吸気口2011a(図11及び図12参照)を少なくとも有している。
【0062】
筐体本体2111は、右ケース2111Aと左ケース2111Bとを有し、右ケース2111Aと左ケース2111Bとが結合されることで、図11に示すように、前壁部2111b、後壁部2111c、上壁部2111d、下壁部2111e、区隔壁部2111fを有する。
上壁部111dは、図10の(b)に示すように、前壁2112の後方に上開口2011gを有し、当該上開口2011gにホース体2003が回動可能に設けられている。
後壁部2111cの上部には後開口2011hが形成されている。
なお、上開口2011g及び2011hを利用してホース体2003が出し入れされる。
右ケース2111Aは、下壁部2111eから左右方向の右側に板状に延出する右脚部2114Aを有し、左ケース2111Bは、下壁部2111eから左右方向の左側に板状に延出する左脚部2114Bを有している。これにより、装置本体2001を安定して設置できる。
【0063】
筐体1011は、図11に示すように、送風部12、加熱部13、ホース体接続部2014及び回路部1016を収容するための装置主収容領域2115Aとホース体2003を収容するホース体収容領域2115Bとを筐体本体2111の内部に有し、操作表示部2015を収容する装置副収容領域2115Cを筐体本体2111と前壁2112との間に有している。
【0064】
装置主収容領域2115Aとホース体収容領域2115Bは区隔壁部2111fにより区隔されている。区隔壁部2111fは、図11に示すように、前壁部2111bの上部から後方へ延伸する区隔上壁部分2111mと、区隔上壁部分2111mの後端から下方へと延伸する区隔後壁部分2111nと、区隔後壁部分2111nの下端から後方へ延伸する区隔下壁部分2111pとを有する。
【0065】
区隔上壁部分2111mと上壁部2111dとの距離は、ホース体2003のホース2031の厚み(直径)に相当し、区隔後壁部分2111nと後壁部2111cとの距離は、ノズル本体2032の前後方向の大きさに相当する。
区隔後壁部分2111nは、上部側で加熱部13と対向し、吸気口2011aが形成されている。吸気口2011aは、区隔後壁部分2111nの上下方向の全長に亘って形成され、フィルタ211Aが設けられている。
区隔下壁部分2111pは、下壁部2111eと間隔をおいて後方へと延伸し、貫通孔2111qを有する。下壁部2111eと区隔下壁部分2111pとの間に、区隔下壁部分2111pの貫通孔2111qを利用して、ホース体収容領域2115B内の空気の温度を検出する温度センサ2162が設けられている。ホース体2003を収容した状態で、温風が吐出されている場合に、制御部は装置本体2001の動作を停止する。これにより、電源の消し忘れ、誤操作等を検知でき、安全性が向上する。また、温度センサ2162は、ホース体収容領域2115Bの外側に配されるため、ノズル本体2032の出し入れに際して接触することがない。
【0066】
(2)送風部及び加熱部
送風部12と加熱部13は、送風部12の送出口122aから温風が送出される方向に隣接している。ここでは、上下方向に隣接する。なお、送風部12の回転軸は左右方向に延伸する。
【0067】
(3)ホース体接続部
ホース体接続部2014は、図11に示すように、加熱部13の上側に配されている。ホース体接続部2014は、図13に示すように、筒状部分2141と、筒状部分2141の下側に設けられ且つ加熱部13と接続する下接続部分2142と、筒状部分2141の上側に設けられ且つホース体2003の接続本体2033と接続する上接続部分2143とを有する。
【0068】
筒状部分2141は、例えば、円形状、方形状、前後方向の長い楕円形状、長円形状又は矩形状等の横断面形状を有する。
下接続部分2142は、筒状部分2141の下端から、前後方向に広がりながら下方へ延伸する。下接続部分2142は、下端の平坦領域2142aが加熱部13の筒体132の平坦部分132aに当接する状態で、ねじにより固定される。
【0069】
上接続部分2143は、上方から見ると、左右方向に長い矩形状をしている。なお、左右方向は、接続本体2033の被支持部2331の中心軸の延伸する方向である。
上接続部分2143は、筒状部分2141の上端から、前後方向に円弧状に広がりながら上方へ延伸する円弧領域2143aと、円弧領域2143aの左右方向の端から上方へ延伸する延伸領域2143bとを有する。
円弧領域2143aは、ホース体2003の接続本体2033の被支持部2331の外周面に曲率に対応している。これにより、左右方向を回動軸として回動する接続本体2033の被支持部2331がスムーズに回動できる。また、被支持部2331との密閉性を高めることができる。
延伸領域2143bは前後方向に一対ある。一対の延伸領域2143bの間隔は、接続本体2033の被支持部2331の左右方向の端面の間隔に対応している。つまり、一対の延伸領域2143bは、接続本体2033の被支持部2331の端面に当接又は近接する。これにより、接続本体2033とホース体接続部2014との密閉性を高めることができる。また、ホース体接続部2014に対して接続本体2033の左右方向の移動が規制される。
【0070】
(4)ホース体支持部
ホース体支持部2170は、図14及び図15に示すように、筐体本体2111の右壁部2111Aaと左壁部2111Baとに設けられている。ホース体2003の接続本体2033は、回動軸を中心軸とする軸部分2333を有しており、ホース体支持部2170は、接続本体2033の軸部分2333と嵌合する嵌合部(2171)により構成される。
ここでは、接続本体2033の軸部分2333は、横断面の外周形状が円形状をする凸部分2333aにより構成され、ホース体支持部2170は、右壁部2111Aa及び左壁部2111Baに形成され且つ周面が円形状の凹部分2171により構成される。
ホース体支持部2170が設けられている部分は、右壁部2111Aa及び左壁部2111Baの凹入部分2111Ah,2111Bhである。凹入部分2111Ah,2111Bhは、接続本体2033の左右方向と直交する端面に当接又は近接する。これにより、接続本体2033の左右方向のガタツキを小さくできるとともに、接続本体2033の回動がスムーズに行える。
ホース体支持部2170が設けられている部分は、凹入部分2111Ah,2111Bhであり、凹部分2171の凹み方向は、凹入部分2111Ah,2111Bhの凹入方向と逆である。このため、左右方向にサイズが大きくなるのを防止できる。
なお、ホース体2003側の軸部分(凸部分2333a)と、ホース体支持部2170の嵌合部(凹部分2171)との凹凸関係が逆であってもよい。
【0071】
(5)規制部
規制部(2181,2182)は、ホース体2003の状態、ここでは接続本体2033の回動を規制する。規制部(2181,2182)は、接続本体2033の位置を維持するように、接続本体2033の回動を規制する。換言すると、規制部(2181,2182)は、接続本体2033の挿入口2033aが垂直方向又は送風部12の送風方向を向く第1位置と、挿入口2033aが送風方向と直交する方向又は水平方向を向く第2位置とで規制する。ここでは、第1位置では挿入口2033aは上下方向の上を向き、第2位置では挿入口2033aは前後方向の後を向く。
ここでの規制部は、第1規制部2181と第2規制部2182との少なくとも一方により構成される。ここでは、規制部は、第1規制部2181と第2規制部2182とを有する。
【0072】
(5-1)第1規制部
第1規制部2181は、図16に示すように、筐体本体2111の右壁部2111Aaと左壁部2111Baに設けられている。ホース体2003の接続本体2033は、図14の(b)及び図15の(b)に示すように、回動軸を中心軸とする円周上に間隔を置いて2個の第1被規制部2334を有しており、第1規制部2181は、図16に示すように、接続本体2033の第1被規制部2334に対して周方向の両側から当接する当接部(2181b,2181c)により構成される。
ここでは、接続本体2033の第1被規制部2334は、図14の(b)及び図15の(b)に示すように、凸部分2334aにより構成される。第1規制部2181は、図16に示すように、右壁部2111Aa及び左壁部2111Baに形成された3つの凹み領域2181aのそれぞれに形成された一対の凸部分2181b,2181cにより構成される。
ホース体2003(接続本体2033)が第1位置の状態では、3つの凹み領域2181aのうち中央及び下側に2つの凸部分2334aが係合し、ホース体2003(接続本体2033)が第2位置の状態では、3つの凹み領域2181aのうち中央及び上側に2つの凸部分2334aが係合する。
第1規制部2181が設けられている部分は、右壁部2111Aa及び左壁部2111Baの凹入部分2111Ah,2111Bhであり、凹み領域2181aの凹み方向は、凹入部分2111Ah,2111Bhの凹入方向と逆である。このため、左右方向にサイズが大きくなるのを防止できる。
なお、ホース体2003側の第1被規制部(凸部分2334a)と、第1規制部2181の当接部(一対の凸部分2181b,2181c)との当接関係が逆であってもよい。
【0073】
(5-2)第2規制部
第2規制部2182は、ホース体支持部2170を利用している。これにより、第2規制部の専用の構成が不要となる。
ホース体2003の接続本体2033は、図14の(b)及び図15の(b)に示すように、軸部分2333を構成する凸部分2333aの外周に形成された被嵌合部分(2335a)を有し、第2規制部2182は、図16に示すように、右壁部2111Aa及び左壁部2111Baに形成された凹部分2171の周面2171bに形成された嵌合部分(2182a)より構成される。
ここでは、被嵌合部分(2335a)は、図14の(b)及び図15の(b)に示すように、径方向の外方へと突出する凸条部分2335aにより構成される。第2規制部2182は、図16に示すように、凹部分2171の周面2171bに形成された溝2182aにより構成される。溝2182aは、径方向の外方へ凹み、左右方向に延伸する。
凸条部分2335a及び溝(第2規制部)2182aは、周方向に間隔をおいて複数個、ここでは4個ある。
なお、ホース体2003側の被嵌合部分(凸条部分2335a)と、第2規制部2182の嵌合部分(溝2182a)の嵌合関係が逆であってもよい。
【0074】
(6)スイッチ
スイッチ2190は、ホース体2003の状態が第1位置の状態のときにON状態となり、ホース体2003の状態が第1位置から第2位置の方に離れるとOFF状態となる。このため、ホース体2003の状態が第2位置の状態のときにはOFF状態である。
スイッチ2190は、図14の(a)に示すように、右ケース2111Aの右壁部2111Aaに設けられている。ここでは、スイッチ2190は、右壁部2111Aaの凹入部分2111Ahの外面(右面)に設けられている。これにより、スイッチ2190の設置により装置本体2001の左右方向のサイズが大きくなることがない。また、スイッチ2190が右壁部2111Aaの外面に設けられているため、接続本体2033と接触して損傷する等ない。
スイッチ2190は接触タイプのスイッチである。スイッチ2190は、ホース体3の接続本体2033の回動に伴って円弧軌道上を移動する突起2336と接触することでON状態となり、突起2336が離れて非接触となるとOFF状態となる。ここでは、接続本体2033が第1位置にある(第1位置に近い状態を含んでもよい)ときに、突起2336がスイッチ2190に接触する。
なお、突起2336は、右壁部2111Aaの凹入部分2111Ahの溝2191を介して右側(スイッチ2190がある側)に突出している。溝2191は、接続本体2033の回動方向に合わせて、円弧状に形成されている。
スイッチ2190がON状態で操作表示部2015の操作手段151の操作が有効となり、スイッチ2190がOFF状態で操作手段2151の操作を無効にするとともに、加熱部13がON状態である場合は加熱部13を少なくとも停止する。
【0075】
(7)操作表示部及び回路部
操作表示部2015は、第1実施形態と同じであるが、スイッチ2190のONにより操作が可能となる。
回路部2016は、図11に示すように、回路基板2161に複数個の電子部品2163が実装されてなる。回路基板2161は、送風部12の上方であって加熱部13の左側に配されている。なお、複数個の電子部品2163はブロック状に記載している。
回路部2016に含まれる制御部は、スイッチ2190がON状態で操作表示部2015の操作手段2151の操作を有効とし、OFF状態で操作手段2151の操作を無効とする。
また、制御部は、図11に示すように、ホース体収容領域2115B用の温度センサ2162が、ホース体2003のノズル本体2032からの温風の吐出による温度上昇を検知すると、装置本体2001の動作を停止する。これにより、例えば、ホース体2003の接続本体2033が第1位置でスイッチ2190がON状態であって温風が吐出する状態で、ホース体2003のノズル本体2032が収容されている場合に、温度センサ2162の検知によって加熱部13による温風の吐出の駆動を停止できる。
なお、制御部は、温度センサ2162の検出温度が閾値以上になると、加熱部13の温度を低下させるために加熱部13の駆動だけを停止するとともに送風部12を所定時間駆動させておいてもよいし、送風部12及び加熱部13を停止してもよい。さらに、これに関連して、表示手段2152に温度異常を表示させてもよい。また、温度センサ2162の検知によって加熱部13による温風の吐出の駆動を停止する場合に、タイマや設定温度などの設定状態はリセットするようにしてもよい。
【0076】
(8)アタッチメント
アタッチメント2195は、図10に示すように、ホース体2003のノズル本体2032を装置本体2001側から支持する。これにより、例えば、ハンガー等に掛けられた衣服等の被乾燥物に対して温風を吹き付け易くできる。
アタッチメント2195は、ホース体2003の一端部2311の中心軸の延伸する方向に昇降可能に支持される。
アタッチメント2195は、図15に示すように、例えば1本の線条体により構成され、その中央が「U」字状に折り返された後、折返部分を前後方向に折り返したような形状をしている。アタッチメント2195は、上下方向に延伸する一対の脚部2195aと、脚部2195aの上部側に形成されているU字状部2195bとを有し、U字状部2195bでノズル本体2032を支持する。これにより、ノズル本体2032は、左右方向からも支持(位置規制)され、アタッチメント2195から落下するのを防止できる。
一対の脚部2195aは、右壁部2111Aaと左壁部2111Baの内面(対向している側の面)に設けられたガイド溝2196に挿入されている。ガイド溝2196は、昇降方向に沿って延伸する。
【0077】
アタッチメント2195は、図12に示すように、昇降方向と直交する方向に張り出す張出部2195cを有している。ここでの張出部2195cは、他方の脚部2195aが存在していない側に張り出す。張出部2195cは、脚部2195aの下端部に設けられている。これにより、アタッチメント2195の昇降範囲を大きくできる。
一対の脚部2195aは、その間隔が大小するように構成され、ガイド溝2196に挿入されている状態では、間隔が広がるような付勢力を有している。
張出部2195cは、ガイド溝2196の上下方向に間隔をおいて複数個設けられている凹部分2197に嵌る。これにより、アタッチメント2195の昇降方向の移動が規制(仮固定)される。なお、移動の規制は、一対の脚部2195aの間隔を狭める(弾性変形させる)ことで解除できる。
アタッチメント2195は、線条体により構成しているため、図12に示すように、装置本体2001の吸気口2011aを塞ぐのを防止できる。アタッチメント2195は、図11及び図14に示すように、右壁部2111Aa及び左壁部2111Baに沿って設けられているため、装置主収容領域1115Aやホース体収容領域1115Bを狭めることがなく、ホース体2003の取り出しを妨げるようなこともない。
【0078】
3.ホース体
ホース体2003は、可撓性及び伸縮性を有するホース2031と、ホース2031の他端部2312に装着されたノズル本体2032と、ホース2031の一端部2311に設けられた接続本体2033とを有する。
ここでのノズル本体2032は、第1実施形態のノズル本体32に似た構成であるが、第1実施形態のノズル本体32と全く同じ構成であってもよいし、第2実施形態のノズル本体1032と同じ又は同じような構成であってもよいし、温風を吐出する吐出口を先端部に有していれば他の構成であってもよい。
【0079】
(1)ノズル本体
ノズル本体2032は、図15に示すように、ノズル部33と、ホース2031の他端部2312に接続されるノズル接続部34とを有する。
ノズル部33は、第1実施形態のノズル部33と同じような構成であり、ホース2031に接続されるノズル接続部34と接続する。なお、ノズル接続部34は、第1実施形態のノズル接続部34よりも短く構成されている。
ここでは、ホース2031の他端部2312は、ノズル接続部34に対して固定されているが、第2実施形態のように、移動可能に接続されてもよい。
ノズル本体2032は、筐体2011の後開口2011hの下端を規制する後壁部2111cに係合する係合部2037を、ノズル部33、ノズル接続部34又はノズル部33とノズル接続部34とに跨る部分に有している。これにより、ノズル本体2032を後壁部2111cに係止できる。この点で、係合部2037は係止部でもある。
【0080】
(2)接続本体
接続本体2033は、後述する挿入口2033aがホース体収容領域2115Bから突出する突出状態又は挿入口2033aがホース体収容領域2115B内に収容された収容状態のいずれかに切り替え可能となるように装置本体2001に支持される。
換言すると、突出状態は、筐体2011における送風部12の送風方向の端縁よりも送風側(筐体2011の垂直方向における端縁より上側)に張り出す状態であり、収容状態は、筐体2011における送風部12の送風方向の端縁から送風側(筐体2011の垂直方向における端縁より上側)に張り出していない状態である。
挿入口2033aの位置との関係では、突出状態の挿入口2033aの位置は第1位置であり、収容状態の挿入口2033aの位置は第2位置である。
接続本体2033は、図14及び図15に示すように、装置本体2001により回動可能に支持されている。ここでの可動範囲は、上記の通り、挿入口2033aが送風部12の送風方向又は垂直方向を向く第1位置と、挿入口2033aが送風部12の送風方向と直交する方向又は水平方向を向く第2位置との間の範囲であり、その間の角度は90°であるが、この範囲は一例であって、この範囲に限定されるものではない。
【0081】
接続本体2033は、ホース体支持部2170に回動可能に支持される中空の被支持部2331を少なくとも備える。なお、被支持部2331は、左右方向から見たときに、接続本体2033が回動した際に装置本体2001のホース体接続部2014と対向する範囲が、少なくとも半径が一定の円弧状をしていればよい。ここでの接続本体2033は、被支持部2331から径方向の外方へ延伸する中空の延伸部2332を有する。
接続本体2033の説明において、図11に示す挿入口2033aが後向きの状態の第2位置を基準として説明する。
接続本体2033は、被支持部2331の中心軸が左右方向と平行になるように設けられている。接続本体2033は、左右方向から見て、中心軸が左右方向の円柱体と、中心軸が前後方向の直方体とを上下方向と交差するように切断して、その切断部分同士を接続した「L」字状のような形状をしている。
【0082】
(2-1)被支持部
被支持部2331は、周面が100度以上あり、挿入口2033aとは反対側に、図13の(b)に示すように。空気取入口2033bを有している。空気取入口2033bは、ホース体2003が第1位置に位置することで開かれ、ホース体2003が第2位置に位置することで閉じられる。つまり、空気取入口2033bは、接続本体2033が回動して延伸部2332の中心軸が上下方向と平行となる(この位置が第1位置である)とホース体接続部2014の連通口2143cと連通し、接続本体2033が回動して延伸部2332の中心軸が前後方向と平行となる(この位置が第2位置である)とホース体接続部2014の連通口2143cが被支持部2331の周面2331aにより塞がれる。
被支持部2331は、図14の(b)及び図15の(b)に示すように、装置本体2001のホース体支持部2170に回動自在に支持される軸部分2333を両端面2331bの中央に有している。
軸部分2333は、ホース体支持部2170の嵌合部(凹部分2171)と嵌合する被嵌合部(2333a)により構成され、ここでは、左右方向の外方へと突出する凸部分2333aにより構成されている。凸部分2333aは有底円筒状に突出し、装置本体2001の右壁部2111Aaと左壁部2111Baの凹部分2171に嵌合する。
【0083】
接続本体2033は、ホース体2003の状態、ここでは、接続本体2033の回動が規制される被規制部を被支持部2331に有している。被規制部は、装置本体2001側の規制部に合わせて、第1被規制部2334と第2被規制部2335とを有しているが、この構成には限定されず、第1被規制部2334と第2被規制部2335の少なくとも一方があればよい。
第1被規制部2334は、図14の(b)及び図15の(b)に示すように、装置本体2001側の第1規制部2181である一対の当接部(2181b,2181c:図16参照)により両側から当接される被当接部(2334a)により構成され、ここでは、左右方向の外方へ突出する凸部分2334aにより構成されている。
第2被規制部2335は、図14の(b)及び図15の(b)に示すように、装置本体2001側の第2規制部2182である嵌合部分(溝2182a:図16参照)と嵌合する被嵌合部分(2335a)により構成され、ここでは、軸部分2333の凸部分2333aの外周から径方向の外方へ突出する凸条部分2335aにより構成されている。
【0084】
接続本体2033は、図14に示すように、ホース体2003の状態、ここでは、接続本体2033の回動に合わせて装置本体2001のスイッチ2190をON・OFFさせる突起2336を左右方向の端面2331bの一方(右側)に有している。
接続本体2033は、突起2336が軸部分2333を基準にして第1被規制部2334の一方の凸部分2334aの反対側に位置し、第1被規制部2334の2個の凸部分2334aを周方向に隣接する位置に有している。これにより、第1被規制部2334と突起2336とを同一の円周上に設けることができる。
【0085】
(2-2)延伸部
延伸部2332は、図17に示すように、ホース2031の一端部2311が挿入される挿入口2033aを有している。ここでは、ホース2031の一端部2311は、接続本体2033に対して移動可能に挿入される。なお、挿入口2033aは、接続本体2033において、空気取入口2033bに進入した空気を排出するための排出口でもある。
接続本体2033は、延伸部2332の内部を空気取入口2033bに向かって移動するホース2031の一端部2311を支持(ガイド)する支持部2332bを、延伸部2332の下面2332aと面一状に有している。これにより、ホース2031の一端部2311の移動をスムーズに行える。
延伸部2332は、図17及び図18の(b)に示すように、被支持部2331側に本体部分2332cと、挿入口2033a側であって本体部分2332cよりも細い筒状の絞り部分2332dとを有している。なお、絞り部分2332dの開口が挿入口2033aである。絞り部分2332dは、ホース2031の一端部2311の外周形状と一致する形状の内周面を有する。ここでは、絞り部分2332dは円筒状をしている。
絞り部分2332dの内径は、ホース2031の一端部2311の外径よりも大きく、一端部2311に設けられた端部材2319の外径よりも小さい。これにより、絞り部分2332dは、ホース2031の一端部2311が抜けるのを防止するストッパー部として機能を有している。
なお、接続本体2033は、絞り部分2332dとホース2031との間にゴム等の弾性体からなるシール部材を備えてもよい。
【0086】
(2-3)構造
接続本体2033は、図13の(b)に示すように、接続本体2033の右半分を構成する右接続ケース2337と、左半分を構成する左接続ケース2338と、接続本体2033の挿入口2033a側を構成するキャップ2339とから構成される。
【0087】
(2-3-1)接続ケース
右接続ケース2337と左接続ケース2338は係合構造により一体化されるが、例えば、図17に示すように、左右方向と直交する短壁から内側に延出するボス2341内を挿通するねじ(図示省略)により結合される。ボス2341は、ここでは、2か所に設けられている。
一方のボス2341は、空気取入口2033bと挿入口2033aとの間であって空気取入口2033bに近い部位に設けられている。つまり、ホース2031の一端部2311が接続本体2033内を移動する軌道上にあり、図17の(a)に示すように、ホース2031の移動のストッパーとしての機能を有する。
他方のボス2341は、被支持部2331内で周壁と支持部2332bとの間にある。
【0088】
右接続ケース2337と左接続ケース2338は、図18に示すように、後側端部から半円筒状に突出する半円筒部分2337a,2338aを有している。図17に示すように、半円筒部分2337a,2338aは、ホース2031と対向(近接)している。
半円筒部分2337a,2338aの内径は、ホース2031の外径よりも大きく、ホース2031の一端側に取り付けられた端部材2319の外径よりも小さい。これにより、ホース2031の一端部2311が接続本体2033から抜けるのを防止できる。また、ホース2031と接続本体2033の密閉性も高めることができる。
半円筒部分2337a,2338aの長さは、ホース2031の管軸方向に設けられている溝(図示省略)に対して、少なくも2以上の溝と対向するように設けられている。これにより、ホース2031との密閉性を向上させることができる。
右接続ケース2337と左接続ケース2338は、キャップ2339を取り付けるための取付部を半円筒部分2337a,2338aに有している。取り付けには係合構造を利用し、被係合部としての凹部分2337b,2338bを有している。なお、図18には、左接続ケース2338の凹部分2338bが表れていないが、周方向に間隔をおいて2個有している。
【0089】
(2-3-2)キャップ
キャップ2339は、接続本体2033の外周を構成する有底筒状の外面部2339aと、底部分の開口2339bから右接続ケース2337及び左接続ケース2338側に延伸する内面部2339cと、右接続ケース2337及び左接続ケース2338の被係合部(凹部分2337b,2338b)に係合する係合部2339dとを有する。
内面部2339cは、右接続ケース2337と左接続ケース2338の半円筒部分2337a,2338aに外周側から当接する。これにより、半円筒部分2337a,2338aがホース2031と摺動する半円筒部分2337a,2338aを外周側から補強できる。なお、開口2339bは、挿入口2033aを構成する。
【0090】
(3)ホース
ホース2031の一端部2311は、図17に示すように、接続本体2033の挿入口2033aから内部に挿入され、接続本体2033内で移動可能に接続される。一端部2311には、その外周に端部材2319が設けられている。これにより、ホース2031の一端部2311が接続本体2033から抜けることなく、接続本体2033内を移動できる。
端部材2319は、ホース2031の外周の周方向に亘って連続する環状をしている。ここでの端部材2319は、図17の(b)に示すように、ホース2031の一端部2311の外周に固定される環状部2319aと、環状部2319aの開口に設けられたフィルタ部2319bとを有する。なお、環状部2319aの外径は、接続本体2033を構成する右接続ケース2337の半円筒部分2337aと左接続ケース2338の半円筒部分2338aの内径よりも大きい。
以上のように、第3実施形態における乾燥装置Zは、挿入口2033aが装置本体2001の収容部から突出する突出状態又は収容部に収容される収容状態のいずれかに切り替え可能となるように接続本体2033が装置本体2001に対して支持されているため、第1実施形態の乾燥装置Xのホース体3のような構成よりも装置全体の小型化が可能である。
【0091】
以上、複数の実施形態を説明したが、これらの実施形態に限られるものではなく、例えば、以下のような変形例であってもよい。また、実施形態と変形例、変形例同士を組み合わせたものであってもよい。
また、実施形態や変形例に記載していていない例や、要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても本発明に含まれる。
【0092】
<変形例>
(1)第1~第3実施形態では、操作部と表示部とが一体となった操作表示部15,1015,2015を備えていたが、操作部と表示部とを別体で備えてもよい。また、操作部と表示部とは、前壁112,1112,2112に設けられていたが、操作部と表示部とを前壁に設けることを特徴しない場合は、右壁等の他の壁に設けてもよいし、前壁と他の壁の複数箇所に設けてもよいし、異なる壁に操作部と表示部とを別々に設けてもよい。
(2)第1~第3実施形態では、制御部と電源部とが一体となった回路部16、1016,2116を備えていたが、制御部と電源部とを別体で備えてもよい。
(3)第1~第3実施形態では、送風部12と加熱部13が隣接する方向が上下方向であったが、隣接する方向が前後方向であってもよいし、左右方向であってもよい。ただし、装置本体を正面視したときに、筐体の下部側が左右方向に膨出し、膨出方向に送風部の回転軸を配することに特徴を有する乾燥装置の場合、送風部と加熱部との隣接方向は、上下方向と前後方向とで構成される仮想平面内となる。
【0093】
(4)第1及び第2実施形態において、加熱部13の筒体132と、ホース体接続部14,2014とは別体で構成していたが、ホース体接続部14,2014(別体)を加熱部の一部の構成としてもよいし、筒体132とホース体接続部2014とを一体としてもよい。
(5)第3実施形態の回動軸は、送風部12から空気が送風される方向と直交する面内に存在していたが、乾燥装置の全体の大きさに着目しない場合、空気が送風される方向と交差する面内に存在してもよい。
【0094】
(6)第3実施形態において、図15の(a)及び図16の(a)に示すように、加熱部13の筒体132と、ホース体接続部2014とは別体で構成していたが、ホース体接続部2014(別体)を加熱部の一部の構成としてもよいし、筒体132とホース体接続部2014とを一体としてもよい。
(7)第3実施形態において、ホース体2003の状態が収容状態においてON信号を発するスイッチ2190を有しているが、例えば、収容状態から突出状態に状態変化を検知するセンサを利用してもよい。このようなセンサとして、突起2336の通過を検知するフォトセンサ等がある。
【0095】
(8)第3実施形態では、スイッチ2190がONであることを条件に温風を吐出するための操作が操作手段2151で有効となるようにしたが、これに限定するものではない。スイッチ2190のON・OFFで温風の吐出のON・OFFを切り替えるようにしてもよい。この場合、操作手段2151における電源ボタンがONであることを条件に温風を吐出するための操作をスイッチ2190で有効となるようにしてもよい。また、スイッチ2190は必須の構成ではなく、スイッチ2190を設けずに操作手段2151により温風の吐出のための操作を受け付けるようになっていてもよい。
(9)第3実施形態のアタッチメント2195は、1本の線条体を利用したが、例えば、一対のスライドレールと、ノズル本体2032を支持する支持体とで構成して、昇降可能としてもよい。
【0096】
(10)第3実施形態の規制部(2181,2182)及び被規制部(2334,2335)は、ホース体2003が第1位置と第2位置の2箇所の位置で、ホース体2003の回動を規制しているが、3箇所以上の位置で規制するようにしてもよい。
(11)第3実施形態では、ノズル本体2032、ホース2031及び接続本体2033を吐出体2003として備える構成であったが、ホース2031及びノズル本体2032を備えずに、接続本体(吐出部材)2033を吐出体2003として備える構成であってもよい。この場合、挿入口2033aが吐出体2003の吐出口である。
【0097】
(12)第3実施形態のホース体2003は、接続本体2033が装置本体2001に対して回動可能に支持する構成であったが、回動する構成に限定するものではない。例えば、接続本体2033が装置本体2001に着脱可能に支持される構成とし、挿入口2033aがホース体収容領域2115Bから突出する突出状態で接続本体2033が装着される場合、又は、挿入口2033aがホース体収容領域2115B内を収容された収容状態で接続本体2033が装着される場合のいずれかに切り替え可能とすればよい。
(13)上記(12)の場合、第1位置又は第2位置の状態への切り替えに連動するスイッチ2190Aをスイッチ2190に代えて設けるようにし、挿入口2033aがホース体収容領域2115Bより外側に突出する状態に装着された場合に接続本体2033がスイッチ2190Aを押してONし、その状態から解除された場合に接続本体2033がスイッチ2190Aから離れてOFFする構成とすることも可能である。
【0098】
(14)第3実施形態のホース体2003は、第1位置と第2位置との回動範囲で回動可能な接続本体2033を有する構成であったが、これに限定するものではない。例えば、挿入口2033aが水平方向(送風部の送風方向と直交する方向)よりも下側を向くよう構成されてもよいし、回動範囲が広くなるように挿入口2033aが垂直方向よりも斜め方向を向くか、回動範囲が狭くなるように挿入口2033aが垂直方向よりも斜め方向を向くよう構成されてもよい。また、回動範囲において、3以上の方向を向くよう規制可能に回動する構成であってもよい。
【0099】
<最後に>
上記3つの実施形態及び変形例について説明したが、「発明を実施するための形態」には、少なくとも以下のような発明が記載されている。なお、発明を実施するための形態には、以下の発明以外の発明も記載されている。
【0100】
1.第1の発明
第1の発明は、吐出口が装置本体の収容部から突出する突出状態又は収容部に収容される収容状態のいずれかに切り替え可能となるように吐出部材が装置本体に対して支持されていることに着目している。
つまり、「背景技術」で説明した特許文献の乾燥装置では、収納状態か否かに関わらずホースが筐体から突出している。このため、ホースが突出することによる露出を低減したいとの要望があり、第1の発明は、装置本体から吐出部材が露出することを低減することが可能な乾燥装置を提供することを目的とする。
【0101】
第1発明の一態様に係る乾燥装置は、温風を生成する装置本体と、生成された温風を吐出する吐出口を有する吐出部材とを備え、前記装置本体は、前記吐出部材を収容する収容部を有し、前記吐出部材は、前記吐出口が前記収容部から突出する突出状態又は前記吐出口が前記収容部内に収容された収容状態のいずれかに切り替え可能となるように前記装置本体に支持される。これにより、吐出部材の露出を低減できる。
吐出部材は、例えば、第3実施形態の接続本体2033であり、吐出口は挿入口2033aである。また、ホースやノズル本体を備えない吐出部材、例えば、第3実施形態の接続本体2033が吐出部材そのものである場合、接続本体2033の挿入口2033aが吐出口となる。しかしながら、吐出部材はこれに限定されない。
収容部は、例えば、第1~第3実施形態のホース体収容領域115B,1115B,2115Bであるが、これに限定されず、例えば、区隔壁部111f,1111f,2111fがなく、装置主収容領域115A,1115A,2115Aとで1つの収容部を構成してもよい。
【0102】
第1の発明の一態様に係る乾燥装置において、前記吐出部材は、前記装置本体に回動可能に支持される。これにより、突出状態と収容状態との切り替えを容易に行える。
【0103】
第1の発明の別態様に係る乾燥装置において、前記吐出部材の回動を規制する規制部を備える。これにより、装置本体に対する吐出部材の所望の状態を維持できる。
規制部は、例えば、第3実施形態の装置本体2001側の第1規制部2181とホース体2003(接続本体2033)側の第1被規制部2334とで構成されたり、第3実施形態の装置本体2001側の第2規制部2182とホース体2003(接続本体2033)側の第2被規制部2335とで構成されたりするが、これに限定されない。第3実施形態では、規制部(2181,2182)及び被規制部(2334,2335)は、回動軸の延伸方向の両側(右ケース2111Aと左ケース2111Bである)に設けられていたが、片側(のケース)に設けられてもよいし、例えば、第1規制部2181と第1被規制部2334とを回動軸の一方側に、第2規制部2182と第2被規制部2335とを回動軸の他方側に設けてもよい。また、規制部と被規制部の凹凸関係を逆にしてもよい。
【0104】
第1の発明の別態様に係る乾燥装置において、前記吐出部材は、温風を受け入れる空気取入口と、当該空気取入口に進入した空気を排出するための排出口とを有し、前記空気取入口は、前記吐出部材が前記突出状態となることで開かれ、前記吐出部材が前記収容状態となることで閉じられる。これにより、収容状態の際に温風が吐出部材から吐出されるのを防止できる。
空気取入口は、例えば、第3実施形態の空気取入口2033bであるが、これに限定されない。
例えば、吐出部材が、第3実施形態の接続本体2033である場合、排出口は挿入口2033aであり、ホースやノズル本体を備えない吐出部材(例えば、第3実施形態の接続本体2033が吐出部材そのものである)の場合、吐出口が排出口となるが、これに限定されない。
【0105】
第1の発明の別態様に係る乾燥装置において、前記吐出部材の状態に応じてON又はOFFされるスイッチ部を備える。これにより、乾燥装置に設けるスイッチを少なくできる。
スイッチ部は、例えば、第3実施形態の装置本体2001側のスイッチ2190と、ホース体2003(接続本体2033)側の突起2336とで構成されているが、これに限定されない。また、スイッチとして、装置本体の主電源ON・OFF、装置本体の動作ON・OFF、装置本体のタイマのスタート用のスイッチ等の少なくとも1つがある。スイッチは、第3実施形態では接触タイプであったが、非接触タイプであってもよいし、接触タイプの場合、接触する相手側の構成は特に限定されない。
【0106】
第1の発明の別態様に係る乾燥装置において、前記装置本体を動作させるための操作部を備え、前記スイッチ部がON状態で前記操作部に対する操作が有効となり、前記スイッチ部がOFF状態で前記操作部に対する操作が無効になる。これにより、装置本体の誤動作を防止できる。
【0107】
第1の発明の別態様に係る乾燥装置において、前記吐出部材と、前記吐出部材にホースを介して接続されるノズル部とを有する吐出体と、前記ノズル部を収容する前記収容部内の温度を検知する温度検知部と、前記温度検知部による検知温度が閾値以上となると、前記装置本体の動作を停止するよう制御する制御部とを備える。これにより、ノズル部を収容した状態で温風が吐出され続けるのを防止できる。
ノズル部は、例えば、第1~第3実施形態のノズル本体32,1032,2032であるが、これに限定されない。
温度検知部は、例えば、第3実施形態の温度センサ2162であり、温度センサのタイプ、設置位置等は特に限定されない。
【0108】
以上のように、第1の発明は、装置本体の収容部に対する吐出部材の設け方に特徴がある。
装置本体において、送風部、加熱部、筐体部、操作部、制御部等の構成は特に限定するものではないし、筐体部内における送風部、加熱部、操作部、制御部等の位置も特に限定するものではない。
【0109】
吐出部材は、第3実施形態では、接続本体2033にホース2031が接続されていたが、屈曲不可能なパイプが接続されてもよいし、上記のように、ホースやパイプを備えないで直接温風を吐出するタイプであってもよい。
第1の発明は、突出状態と収容状態とのいずれかに切り替えているが、突出状態と、収容状態と、突出状態と収容状態との間の1以上の状態とのいずれかに切り替え可能としてもよいし、この形態の発明を新たな発明としてもよい。
【0110】
第1の発明において、吐出部材にホースやパイプが接続される場合、その接続部分において、第2の発明のように、ホースやパイプの接続部に対してホースやパイプが移動するようにする必要はないが、移動するようにすることで、例えば、接続部分から露出するホースの長さを短くできる。
【0111】
第1の発明において、吐出部材に屈曲可能なホースを介してノズル部が接続される場合、第3の発明のように、ノズル部は、ホースに屈曲が生じた状態で、送風部から送風される方向に沿うよう収容部に収容される必要はないが、屈曲状態でノズル部を送風方向(垂直方向)に沿うように収容されることで、例えば、ホースを含めた吐出部材をコンパクトにして収容でき、吐出部材やホースの露出を低減して意匠性を向上できる。
また吐出部材に屈曲可能なホースを接続する場合、装置本体の収容部に少なくとも吐出部材が収容されればよく、ホースの一部又は全部が収容部の外部に配されてもよい。
【0112】
第1の発明において、第4の発明のように、収容部を区隔する区隔壁に吸気口を設ける必要はないが、区隔壁に吸気口を設けることで、例えば、吸気口の露出が低減されて意匠性を向上させることができる。
【0113】
2.第2の発明
第2の発明は、吐出体のホースが移動可能に接続されることに着目している。
つまり、「背景技術」で説明した特許文献の乾燥装置では、伸縮可能な屈曲部材によりホースを構成して小さくしているが、屈曲部材の露出する部分の長さを短くすることができる乾燥装置の要望があり、第2の発明は、ホースの露出する部分の長さを短くすることができる乾燥装置を提供することを目的とする。あるいは、ホースの露出する部分の長さを変えずにホースの全長を長くしたい要望があり、第2の発明は、ホースの露出する部分の長さを変えずにホース長を長くできる乾燥装置を提供することを目的とする。なお、これらの要望は、ホースの代わりにパイプを有するような吐出体に対してもある。
【0114】
第2の発明の一態様に係る乾燥装置は、温風を生成する温風生成部と、管状体を有し且つ生成された温風を吐出する吐出部と、前記管状体を前記温風生成部に接続するための接続部とを備え、前記管状体の被接続部は、前記接続部に対して移動可能に構成されている。
これにより、管状体の被接続部が接続部内に移動できるため、管状体の露出する部分の長さを短くできる。また、露出する部分の長さを変えることなく管状体の全長を長くできる。
温風生成部は、例えば、第1~第3実施形態の送風部12と加熱部13とで構成されるが、これに限定されない。
吐出部は、例えば、第1~第3実施形態のホース体3,1003,2003であるが、これに限定されず、パイプを有するようなものを含む。つまり、管状体は、屈曲可能なホース、屈曲不可能なパイプを含む。
接続部は、例えば、第2実施形態のホース体接続部1014や第3実施形態の接続本体2033であるが、これに限定されない。また、接続部は、装置本体側の構成であってもよいし、吐出体側の構成であってもよい。
【0115】
第2の発明の別態様に係る乾燥装置は、前記接続部は、温風を受け入れる空気取入口を有し、前記管状体は前記接続部側の端部に設けられた端部材を有し、前記接続部は、移動可能に配される前記端部材の移動範囲を制限するストッパー部を有する。
これにより、管状体が接続部から抜けるのを防止できる。
空気取入口は、例えば、第2実施形態のホース体接続部1014の空気取入口1014dであり、第3実施形態の接続本体2033の空気取入口2033bであるが、これに限定されない。
端部材は、例えば、第2及び第3実施形態の端部材1315,2319であるが、これに限定されない。
ストッパー部は、例えば、第2実施形態のホース体接続部1014の挿入口1014bの周辺部や、第3実施形態の接続本体2033の絞り部分2332dであるが、これに限定されない。
【0116】
第2の発明の別態様に係る乾燥装置は、前記端部材は、前記管状体より外形寸法が大きく、前記接続部は、前記空気取入口から取り入れた温風を排出する排出口を有し、前記端部材の外形寸法より小さく構成された絞り部分を、前記空気取入口よりも前記排出口側に有する。これにより、簡単な構成で管状体が抜けるのを防止できる。
排出口は、例えば、第2実施形態のホース体接続部1014の挿入口1014bであり、第3実施形態の接続本体2033の挿入口2033aであるが、これに限定されない。
【0117】
第2の発明の別態様に係る乾燥装置は、前記接続部は、前記ホースの前記被接続部との間にシール部材を備える。これにより、ホースとの接続部における密閉性を向上させることができる。
【0118】
以上のように、第2の発明は、管状体の被接続部と接続部との構成に特徴がある。
温風生成部は、温風を生成して送出できればよく、送風部、加熱部等の構成は特に限定するものではないし、例えば、装置内における送風部、加熱部等の位置は特に限定するものではない。また、送風部からの温風の送出方向と、接続部と管状体との接続方向(管状体の管軸方向)との位置関係は特に限定されない。
吐出部は、第1~第3実施形態においてノズル本体32,1032,2032を備えていたが、ノズル本体は必須の構成ではないが、これらを有していてもよい。
【0119】
第2の発明においては、第1の発明のように、吐出部における管状体との接続口が収容部から突出する突出状態又は収容部内に収容される収容状態のいずれかに切り替え可能とする必要はないが、そのように構成することで、例えば、吐出部における接続口の露出を低減できる。
【0120】
第2の発明において、管状体が屈曲可能なホースであり、ホースにおける接続部と反対側にノズル部が設けられる場合、第3の発明のように、ホースに屈曲が生じた状態で、送風生成部の送風方向に沿うようにノズル部が収容部に収容される必要はないが、ホースが屈曲状態でノズル部を送風方向に沿うように収容されることで、例えば、ノズル部を有する吐出部をコンパクトにして収容でき、吐出部の露出を低減して意匠性を向上できる。また、ホースが屈曲する状態で吐出部を収容する場合、吐出部を収容部の内部に収容してもよいし、吐出部の一部を収容部の外部に収容してもよい。
【0121】
第2の発明において、第4の発明のように、吐出部を収容するための区隔壁に吸気口を設ける必要はないが、区隔壁に吸気口を設けることで、吸気口の露出が低減されて意匠性を向上させることができる。
【0122】
3.第3の発明
第3の発明は、吐出体が装置本体内に収容される形態においてノズル部の向きに着目している。
つまり、「背景技術」で説明した特許文献の乾燥装置では、ホースが筐体の外部に常時露出しているため、意匠性が低下しているという問題があり、第3の発明は、吐出体の露出を低減させることで意匠性を向上させることができる乾燥装置を提供することを目的とする。
【0123】
第3の発明の一態様に係る乾燥装置は、温風を生成する装置本体と、生成された温風を吐出する吐出体とを備え、前記装置本体は、ファン及び当該ファンを駆動する駆動手段を有する送風部と、前記送風部により送り出される空気を加熱する加熱部と、前記送風部及び前記加熱部を収容する筐体部とを有し、前記吐出体は、屈曲可能なホースと、当該ホースの吐出側に設けられたノズル部とを有し、前記装置本体は、前記吐出体を収容する吐出体収容部を前記筐体部に有し、前記ノズル部は、前記ホースに屈曲が生じた状態で、前記送風部の送風方向に沿うよう前記吐出体収容部に収容される。
これにより、吐出体をコンパクトにして筐体部内に収容でき、吐出体の露出を低減して意匠性を向上できる。
吐出体は、例えば、第1~第3実施形態のホース体3,1003,2003であるが、これに限定されない。
筐体部は、例えば、第1~第3実施形態の筐体11,1011,2011であるが、これに限定されず、例えば、右ケース111A,1111A,2111A、左ケース111B,1111B,2111B等の複数の部材により構成されずに、1つの部材により構成されてもよいし、右壁113A,1113A,2113A、左壁113B,1113B,2113B、前壁112,1112,2112を備えない構成としてもよい。
ノズル部は、例えば、第1~第3実施形態のノズル本体32,1032,2032であるが、これに限定されない。
吐出体収容部は、例えば、第1~第3実施形態のホース体収容領域115B,1115B,2115Bであるが、これに限定されず、例えば、吐出体収容部は、吐出体の出し入れ口をカバーにより開閉可能に覆われてもよいし、筐体部の外部から吐出体が視認されてもよい。
ホースに屈曲が生じた状態は、例えば、「L」字状、逆「U」字状、「W」字状等があるが、これに限定されない。
【0124】
第3の発明の別態様に係る乾燥装置は、前記ノズル部は、前記吐出体収容部に係止するための係止部を有する。これにより、吐出体の収容状態を維持できる。
係止部は、例えば、第1実施形態の係合部37や第3実施形態の係合部2037があるが、これに限定されない。係止部が吐出体収容部に対して係止する部位は、特に限定されず、第1又は第3実施形態のように後壁部111c,2111cであってもよいし、吐出体収容部を構成する壁部であって外部からは目視しにくい部位であってもよい。また、ノズル部と収容部との係止関係は逆であってもよい。つまり、収容部に係止部分を設け、ノズル部に被係止部を設けてもよい。
【0125】
第3の発明の別態様に係る乾燥装置は、前記送風方向は、前記送風部と加熱部とが並ぶ方向である。これにより、装置の送風方向の長さが大きくなり、送風部又は加熱部に対向してノズル部を収容できる。
並ぶ方向は、例えば、第1~第3実施形態の上下方向であるが、これに限定されず、例えば、前後方向や左右方向であってもよいし、さらには、上下方向、前後方向又は左右方向のいずれかと交差する方向であってもよい。
【0126】
以上のように、第3の発明は、吐出体が筐体部内に収容される構成(姿勢)に特徴がある。
装置本体において、送風部、加熱部、筐体部等の構成は特に限定するものではない。
吐出体において、ホース及びノズル部の構成は限定されるものではない。但し、ここでのホースは屈曲可能であることが必要である。
【0127】
第3の発明においては、第1の発明のように、吐出体が収容部から突出する突出状態又は収容部内に収容される収容状態のいずれかに切り替え可能とする必要はないが、そのように構成することで、例えば、吐出体の露出を低減できる。
【0128】
第3の発明においては、第2の発明のように、吐出体のホースの被接続部が接続部に対して移動するように構成する必要はないが、移動するようにすることで、例えば、ホースの全長が同じ場合に接続部から露出するホースの長さを短くできる。
第3の発明において、第4の発明のように、装置側収容領域と吐出体側収容領域とを区隔する筐体部の区隔壁に吸気口を設ける必要はないが、区隔壁に吸気口を設けることで、例えば、吸気口の露出が低減されて意匠性を向上させることができる。
【0129】
4.第4の発明
第4の発明は、吐出体が装置本体内に収容される形態において吸気口の設ける部位に着目している。
つまり、「背景技術」で説明した特許文献の乾燥装置では、筐体の吸気口が外部に露出しているため、意匠性が低下しているという問題があり、第4の発明は、吸気口の露出を低減させることで意匠性を向上させることができる乾燥装置を提供することを目的とする。
【0130】
第4の発明の一態様に係る乾燥装置は、吸気口から給気して温風を生成する装置本体と、生成された温風を吐出する吐出体とを備え、前記吐出体は、屈曲可能なホースと、当該ホースの吐出側に設けられたノズル部とを有し、前記装置本体は、ファン及び当該ファンを駆動する駆動手段を有する送風部と、前記送風部により送り出される空気を加熱する加熱部とを有し、前記装置本体の筐体部は、前記送風部及び加熱部を収容する装置収容部と、前記装置収容部に沿う状態で前記ノズル部を収容する吐出体収容部とを有し、前記筐体部は、前記装置収容部と前記吐出体収容部とを区隔する区隔壁部に前記吸気口を有する。
これにより、吸気口の露出が低減されて意匠性を向上させることができる。
【0131】
吐出体は、例えば、第1~第3実施形態のホース体3,1003,2003であるが、これに限定されない。
ノズル部は、例えば、第1~第3実施形態のノズル本体32,1032,2032であるが、これに限定されない。
筐体部は、例えば、第1~第3実施形態の筐体11,1011,2011であるが、これに限定されず、例えば、右ケース111A,1111A,2111A、左ケース111B,1111B,2111B等の複数の部材により構成されずに、1つの部材により構成されてもよいし、右壁113A,1113A,2113A、左壁113B,1113B,2113B、前壁112,1112,2112を備えない構成としてもよい。
装置収容部は、例えば、第1~第3実施形態の装置主収容領域115A,1115A,2115Aであるが、これに限定されない。
吐出体収容部は、例えば、第1~第3実施形態のホース体収容領域115B,1115B,2115Bであるが、これに限定されない。吐出体収容部は、ノズル部を収容できればよく、ホース体の全部が収容されてもよいし、一部が収容されてもよいし、ノズル部の全部が収容されてホースの一部又は全部が収容されなくてもよい。
区隔壁部は、例えば、第1~第3実施形態の区隔壁部111f,1111f,2111fであるが、これに限定されない。
【0132】
吸気口は、例えば、第1及び第2実施形態の第1吸気口11a、1011a、第3実施形態の吸気口2011aであるが、これに限定されない。吸気口が複数個はある場合は、開口面積(複数個の開口がある場合は合計の面積)が最も大きい吸気口とするのが好ましい。これにより、意匠性を効果的に高めることができる。吸気口は、区隔壁部の複数の領域にあってもよい。また、複数個の比較的小さな開口がある場合は、全体として1個とみなされる範囲を一群として、区隔壁部に複数群の吸気口があってもよい。
【0133】
第4の発明の別態様に係る乾燥装置は、前記吐出体収容部は、前記区隔壁部を一部として有し、当該区隔壁部と前記筐体部の外壁の一部とで前記ノズル部の周囲を囲う。
これにより、ノズル部の露出が低減されて意匠性を向上させることができる。
【0134】
以上のように、第4の発明は、装置収容部と吐出体収容部とを区隔する区隔壁部に吸気口を有する構成に特徴がある。
装置本体において、送風部、加熱部、筐体部等の構成は特に限定するものではない。但し、筐体部は、装置収容部と吐出体収容部とを区隔する区隔壁部を有する必要がある。装置収容部の内部は、1つの空間により構成されてもよいし、実施形態のように複数個(2個)の空間により構成されてもよい。
【0135】
第4の発明においては、第1の発明のように、吐出体が吐出体収容部から突出する突出状態又は吐出体収容部内に収容される収容状態のいずれかに切り替え可能とする必要はないが、そのように構成することで、例えば、吐出体の露出を低減できる。
【0136】
第4の発明においては、吐出体のホースの被接続部が接続部に対して移動とする必要はないが、移動するようにすることで、例えば、接続部から露出するホースの長さを短くできる。
【0137】
第4の発明において、第3の発明のように、ホースに屈曲が生じた状態の吐出体が、送風部の送風方向(垂直方向)に沿うように吐出体収容部に収容される必要はないが、ホースが屈曲状態でノズル部を送風方向に沿うように収容されることで、例えば、吐出体の露出を低減して意匠性を向上できる。また、吐出体は、一部が吐出体収容部に収容されてもよいし、全部が吐出体収容部に収容されてもよい。
【0138】
第4の発明では、筐体部は、装置収容部と吐出体収容部とを有しているが、例えば、筐体部は装置収容部を有し、吐出体収容部が筐体部の外部に設けられ、筐体部が吸気口を有するとしてもよい。
つまり、第4の発明の一態様に係る乾燥装置は、吸気口から給気して温風を生成する装置本体と、生成された温風を吐出する吐出体とを備え、前記装置本体は、ファン及び当該ファンを駆動する駆動手段有し且つ吸気口から取り入れた空気を送り出す送風部と、前記送風部により送り出される空気を加熱する加熱部と、前記送風部及び前記加熱部を収容する筐体部とを有し、前記吐出体は、前記生成された温風をホースを介して吐出するノズル部を有し、前記装置本体は、前記筐体部の側壁に前記ノズル部が沿うよう収容する吐出体収容部を有し、前記装置本体は、前記吐出体収容部と並ぶよう構成され、前記吐出体収容部に面する前記側壁に前記吸気口が設けられている。
第4の発明の別態様に係る乾燥装置は、前記吐出体側収容部は、前記側壁を一部として有し、前記ノズル部の周囲を囲うための周囲壁によって構成される。
【0139】
5.第5の発明
第5の発明は、吐出部材の状態によってスイッチがON・OFFする構成に着目している。
つまり、「背景技術」で説明した特許文献の乾燥装置では、装置を使用する際に、操作部のボタンが多いという傾向にあり、第5の発明は、操作部の操作を少なくできる乾燥装置を提供することを目的とする。
【0140】
第5の発明の一態様に係る乾燥装置は、温風を生成する装置本体と、生成された温風を吐出する吐出口を有する吐出部材と、前記吐出口が向く方向を変更可能に前記吐出部材を支持する支持部とを備え、前記吐出部材の状態によってON又はOFFされるスイッチ部とを備える。これにより、操作部の操作を少なくできる。操作部のボタンが多いと、装置本体に占めるボタンの領域が多くなり、煩雑となってしまう。例えば、温度選択ボタン、時間選択ボタン、モード選択ボタン、スタートボタン、停止ボタンなど複数のボタンがある場合には、少なくともスタートボタンと停止ボタンの2つのボタンを設ける必要がなくなる。 吐出部材は、例えば、第3実施形態の接続本体2033であるが、ホースやノズル本体を備えない吐出部材、例えば、第3実施形態の接続本体2033が吐出部材そのものであってもよい。しかしながら、吐出部材はこれに限定されない。
吐出部材の状態は、送風部から温風が送風される送風方向または垂直方向に吐出口が向いている状態と、吐出口がそれ以外の方向を向いている状態等がある。また、第3実施形態のように、吐出部材が収容部から突出する状態と、吐出部材が収容部に収容されている状態等がある。さらに、吐出部材を装置本体に着脱可能に設け、吐出部材が装着された状態と、吐出部材が外された状態等がある。また、吐出部材を回動可能に支持し、吐出部材が第1の位置に回動した状態と、第2の位置に回動した状態等がある。なお、第5の発明においては、吐出部材を収容する収容部の有無は必須の構成ではない。
ON又はOFFされるタイミングは、第1の状態でON又はOFFFする場合、完全に第1の状態になった際にON又はOFFしてもよいし、第1の状態に近い状態になった際にON又はOFFするようにしてもよい。
スイッチ部は、例えば、第3実施形態の装置本体2001側のスイッチ2190と、ホース体2003(接続本体2033)側の突起2336とで構成されているが、これに限定されない。また、スイッチとして、装置本体の主電源ON・OFF、装置本体の動作(例えば、送風部の駆動や加熱部の駆動、操作部の操作受付等がある)ON・OFF、装置本体のタイマのスタート用のスイッチ等の少なくとも1つがある。スイッチは、第3実施形態では接触タイプであったが、非接触タイプであってもよいし、接触タイプの場合、接触する相手側の構成は特に限定されない。
【0141】
第5の発明の別態様に係る乾燥装置において、前記装置本体を動作させるための操作部を備え、前記スイッチ部がON状態で前記操作部に対する操作が有効となり、前記スイッチ部がOFF状態で前記操作部に対する操作が無効になる。これにより、装置本体の誤動作を防止できる。
6.その他
第1~第5の発明について説明したが、各発明の特徴的な構成でない構成、例えば、特徴的な構成に付加されるような構成は、他の発明にその構成のみを付加してもよい。つまり、各発明の一部の構成を他の発明に適用してもよい。また、各発明の構成の効果であって実施形態に記載された効果は、当該構成が他の発明に適用された場合でも得られる。
【符号の説明】
【0142】
Z 乾燥装置
2001 装置本体
2003 ホース体
2033 接続本体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18