(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023157997
(43)【公開日】2023-10-26
(54)【発明の名称】シールバー及び熱シール装置
(51)【国際特許分類】
B65B 51/10 20060101AFI20231019BHJP
B65B 51/14 20060101ALI20231019BHJP
G01K 1/14 20210101ALI20231019BHJP
【FI】
B65B51/10 210
B65B51/10 W
B65B51/14
G01K1/14 L
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023135982
(22)【出願日】2023-08-24
(62)【分割の表示】P 2021172078の分割
【原出願日】2016-12-22
(71)【出願人】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000970
【氏名又は名称】弁理士法人 楓国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小川 浩範
(72)【発明者】
【氏名】上田 法弘
(72)【発明者】
【氏名】樽本 勇紀
(72)【発明者】
【氏名】山田 隆章
(72)【発明者】
【氏名】尾崎 将宏
(72)【発明者】
【氏名】大田 盛久
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼石 明
(72)【発明者】
【氏名】渡川 裕之
(72)【発明者】
【氏名】向井 淳
(57)【要約】
【課題】シール条件等に影響されることなく、シール面の温度を精度良く検出する技術を提供する。
【解決手段】長辺方向の長さと短辺方向の高さを持つシール面を有する棒状のシールバーであって、シールバーの本体の内部に設けられ、本体の長辺方向に延びてシール面に熱を伝えるヒータと、シールバーの本体の内部に設けられ、シール面とヒータとの間の位置、かつ、シール面の高さ方向における中心付近の位置に配置された温度センサと、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長辺方向の長さと短辺方向の高さを持つシール面を有する棒状のシールバーであって、
前記シールバーの本体の内部に設けられ、前記本体の長辺方向に延びて前記シール面に熱を伝えるヒータと、
前記シールバーの本体の内部に設けられ、前記シール面と前記ヒータとの間の位置、かつ、前記シール面の高さ方向における中心付近の位置に配置された温度センサと、
を備えたシールバー。
【請求項2】
長辺と短辺を持つシール面と、端面とを有する棒状のシールバーであって、
前記シールバーの本体の内部に設けられ、前記本体の長辺方向に延びて前記シール面に熱を伝えるヒータと、
前記シールバーの本体の内部に設けられ、前記シール面と前記ヒータとの間の位置、かつ、前記シール面の短辺方向の中心線およびその中心線と前記端面の間の領域を2等分する補助線の間の位置に配置された温度センサと、
を備えたシールバー。
【請求項3】
2つのシール面を有する棒状のシールバーであって、
前記シールバーの本体の内部に設けられ、前記本体の長辺方向に延びて前記シール面に熱を伝える2つのヒータと、
前記シールバーの本体の内部に設けられた2つの温度センサと、を備え、
一方の前記温度センサは、一方の前記シール面と一方の前記ヒータとの間の位置に配置され、
他方の前記温度センサは、一方の前記シール面と一方の前記ヒータとの間の位置に配置されている、
シールバー。
【請求項4】
シール面を有する棒状のシールバーであって、
前記シールバーの本体の内部に設けられ、前記本体の長辺方向に延びて、前記シール面に熱を伝える2つのヒータと、
前記シールバーの本体の内部に設けられた2つの温度センサと、を備え、
一方の前記温度センサは、前記シール面と一方の前記ヒータとの間の位置に配置され、
他方の前記温度センサは、前記シール面と一方の前記ヒータとの間の位置に配置されている、
シールバー。
【請求項5】
シール面を有する棒状のシールバーであって、
前記シールバーの本体の内部に設けられ、前記本体の長辺方向に延びて、前記シール面に熱を伝えるヒータと、
前記シールバーの本体の内部に設けられ、前記シール面と前記ヒータとの間の位置に配置された複数の温度センサと、
を備えたシールバー。
【請求項6】
前記シール面と、対応する前記ヒータおよび前記温度センサの配置にかかる位置関係が同じである、請求項3、または4に記載のシールバー。
【請求項7】
請求項1~6のいずれかに記載のシールバーと、
前記温度センサの検出温度に基づいて前記ヒータを制御する制御部と、
を備えた、熱シール装置。
【請求項8】
前記シールバーの本体の内部の長辺方向に延びるカット刃と、
前記シールバーの本体の前記シール面に形成された溝と、を備え、
前記シール面が、前記溝を挟んで、溝の両方に配置されている、
請求項1~6のいずれかに記載のシールバー。
【請求項9】
請求項8に記載のシールバーを一対備え、
前記温度センサの検出温度に基づいて前記ヒータを制御する制御部と、
前記カット刃を、往復する位置において往復運動する駆動と、一対の前記シールバーを、包装材を熱圧着する際に往復動作する駆動と、を行う駆動部と、
を備えた、熱シール装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装材等をシールする技術に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば包装機において、菓子袋等の包装体を形成する際の包装材の熱圧着(シール)には、熱圧着用のシール面が形成されたシールバーが用いられる。包装材における熱圧着箇所において良好なシール状態を得るためには、シール面の温度を、温度センサで直接的に検出して制御することが好ましい。しかし、そのために温度センサをシール面に設けると、シール面の平滑性が低下し、延いては包装材のシール状態に悪影響が及ぶ。
【0003】
従って、従来、シール面の温度制御では、シール面の温度を直接的に検出するのではなく、シールバーにおけるシール面とは異なる面の温度を検出していた(例えば、特許文献1)。或いは、温度センサをシール面の短辺に交わる側面からシールバーの内部に挿入し、シールバーの内部の温度を検出していた。具体的には、ヒータが、シールバーの延在方向に延びた状態でシールバーの内部に設けられ、温度センサは、シールバーに対し、ヒータの延在方向と同方向に挿入されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、シール面上の位置とは異なる位置で温度を検出した場合、検出温度とシール面の実際の温度との差が、シール条件(シールバーの構造や、シール(熱圧着)の反復速度、周囲温度など)に応じて変動する。このため、単にオフセット値を設けて、温度センサによる検出温度を補正するだけでは、シール面の温度制御が適正に行えない。
【0006】
そこで本発明の目的は、シール条件等に影響されることなく、シール面の温度を精度良く検出する技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、例えば、長辺方向の長さと短辺方向の高さを持つシール面を有する棒状のシールバーであって、シールバーの本体の内部に設けられ、本体の長辺方向に延びてシール面に熱を伝えるヒータと、シールバーの本体の内部に設けられ、シール面とヒータとの間の位置、かつ、シール面の高さ方向における中心付近の位置に配置された温度センサと、を備える構成である。この構成によれば、シール条件等に影響されることなく、シール面の温度を精度良く検出することができる。
【0008】
また、例えば、長辺と短辺を持つシール面と、端面とを有する棒状のシールバーであって、シールバーの本体の内部に設けられ、本体の長辺方向に延びてシール面に熱を伝えるヒータと、シールバーの本体の内部に設けられ、シール面とヒータとの間の位置、かつ、シール面の短辺方向の中心線およびその中心線と端面の間の領域を2等分する補助線の間の位置に配置された温度センサと、を備える構成である。この構成であっても、シール条件等に影響されることなく、シール面の温度を精度良く検出することができる。
【0009】
また、例えば、第1のシール面と第2のシール面とを有する棒状のシールバーであって、シールバーの本体の内部に設けられ、本体の長辺方向に延びて、第1のシール面と第2のシール面に熱を伝える第1のヒータおよび第2のヒータと、シールバーの本体の内部に設けられ、第1のシール面と第1のヒータとの間の位置に配置された第1の温度センサ、および第2のシール面と第2のヒータとの間の位置に配置された第2の温度センサと、を備える構成である。この構成であっても、シール条件等に影響されることなく、シール面の温度を精度良く検出することができる。
【0010】
また、例えば、シール面を有する棒状のシールバーであって、シールバーの本体の内部に設けられ、本体の長辺方向に延びて、シール面に熱を伝える第1のヒータと第2のヒータと、
シールバーの本体の内部に設けられ、シール面と第1のヒータとの間の位置に配置された第1の温度センサ、および、シール面と第2のヒータとの間の位置に配置された第2の温度センサと、を備える構成である。この構成であっても、シール条件等に影響されることなく、シール面の温度を精度良く検出することができる。
【0011】
また、例えば、シール面を有する棒状のシールバーであって、シールバーの本体の内部に設けられ、本体の長辺方向に延びて、シール面に熱を伝えるヒータと、シールバーの本体の内部に設けられ、シール面とヒータとの間の位置に配置された複数の温度センサと、を備える構成である。この構成であっても、シール条件等に影響されることなく、シール面の温度を精度良く検出することができる。
【0012】
また、例えば、シール面と、シール面に対して傾けた端面とを有する棒状のシールバーであって、シールバーの本体の内部に設けられ、本体の延在方向に延びたヒータと、シールバーの本体の内部において、シール面とヒータとの間の位置に設けられた温度センサと、を備え、温度センサは、端面から本体の内部に挿入されている、という構成である。この構成であっても、シール条件等に影響されることなく、シール面の温度を精度良く検出することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、シール条件等に影響されることなく、シール面の温度を精度良く検出することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】第1実施形態に係る熱シール装置を概念的に示した斜視図である。
【
図2】熱シール装置を概念的に示した側面図である。
【
図3】(A)熱シール装置が備えるシールバーをシール面側から平面視した図、及び(B)当該シールバーを上端面側から平面視した図である。
【
図4】本発明者らが取得したデータをグラフ化した図である。
【
図5】熱シール装置の構成を概念的に示したブロック図である。
【
図6】第2実施形態に係る熱シール装置を概念的に示した側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、包装機等が備える熱シール装置に本発明を適用した実施形態について、図面に沿って具体的に説明する。
【0016】
[1]第1実施形態
図1及び
図2はそれぞれ、第1実施形態に係る熱シール装置を概念的に示した斜視図及び側面図である。
図1及び
図2に示す様に、熱シール装置は、互いに対向配置された一対のシールバー1を備え、それぞれの対向面111にシール面11aが形成されている。そして、一対のシールバー1は、加熱された状態で、それらの間を通過する包装材を挟圧することにより、当該包装材を熱圧着して菓子袋等の包装体を形成する。尚、
図2では、一対のシールバー1は左右対称であり、右側のシールバー1にのみ符号が付されている。
【0017】
具体的には、各シールバー1は、シール面11aを有する棒状の本体11と、熱圧着箇所での包装材の切断に使用されるカット刃12と、ヒータ13と、温度センサ14と、を有する。
【0018】
カット刃12は、平刃形を呈しており、刃先12aの幅方向を本体11の延在方向D1(
図1参照)に一致させた状態で本体11に設けられている。より具体的には、対向面111に、カット刃12の収容が可能な溝11bが形成されており、カット刃12は、刃先12aを対向面111から突出させる突出位置と、刃先12aを溝11bに収納させる後退位置と、の間での往復移動が可能となる様に設けられている。尚、カット刃12の往復移動は、熱シール装置が備える駆動部2(
図5参照)により実行される。
【0019】
図3(A)は、シールバー1をシール面11a(対向面111)側から平面視した図である。
図3(A)に示す様に、対向面111には、シール面11aが、溝11bの両側(本実施形態では上下)に1つずつ設けられている。又、各シール面11aは、本体11の延在方向D1に延びた矩形状を呈している。そして、
図2及び
図3(A)に示す様に、シールバー1の本体11には、上側のシール面11aの上辺11c(上側の長辺)に交わる上端面112と、下側のシール面11aの下辺11d(下側の長辺)に交わる下端面113と、が更に形成されている。本実施形態では、上端面112及び下端面113は、シール面11a(対向面111)に対して略垂直に形成されている。
【0020】
ヒータ13は、シールバー1の本体11より細い棒状を呈しており、その延在方向を本体11の延在方向D1に一致させた状態で、当該本体11の内部に設けられている。具体的には、ヒータ13は、
図3(A)に示す平面視において上下2つのシール面11aのそれぞれと重なる位置に、1つずつ設けられている。
【0021】
図3(B)は、シールバー1を上端面112側から平面視した図である。
図3(B)に示す様に、上端面112には、シールバー1の本体11の内部に通じる穿孔112aが設けられている。具体的には、穿孔112aは、シール面11aと、これに対応するヒータ13と、の間の位置に達する様に形成されている(
図2及び
図3(A)参照)。より具体的には、その様な位置に達する様に、穿孔112aは、本体11の延在方向D1に垂直で且つシール面11aに沿う方向D2に延びている。本実施形態では、穿孔112aは、上端面112に垂直な方向に延びている。尚、本実施形態では、下端面113にも、上端面112に設けられた穿孔112aと同様、シールバー1の本体11の内部に通じる穿孔112aが設けられている。
【0022】
図3(A)に示す様に、温度センサ14は、例えば熱電対等のセンサであり、上端面112及び下端面113のそれぞれに設けられた穿孔112aに1つずつ挿入されることにより、それらの先端が本体11の内部の所定位置に達している。即ち、温度センサ14は、上端面112及び下端面113のそれぞれから本体11の内部に挿入されている。これにより、本体11の内部において、各温度センサ14は、当該温度センサ14での温度検出の対象となるシール面11aと、これに対応するヒータ13と、の間の位置に設けられている。
【0023】
この様な熱シール装置によれば、ヒータ13からシール面11aに熱が伝わる際、その熱は温度センサ14の周囲を通ることになる。従って、温度センサ14で検出される温度が、シール条件(シールバーの構造や、シール(熱圧着)の反復速度、周囲温度など)等に影響されることなくシール面11aの実際の温度に対応し易くなる。一例として、温度センサ14に伝わる熱とシール面11aに伝わる熱との比が、シール条件等に影響されることなく、ほぼ一定になり易い。よって、上記熱シール装置によれば、シール条件等の影響されることなく、シール面11aの温度を精度良く検出することが可能になる。
【0024】
そして、この様なシール面11aの温度検出を可能にするという観点で、本発明者らは、後述する様々なデータを取得し、それらのデータに基づき、シールバー1の本体11の内部における温度センサ14の位置、及び温度センサ14のサイズを最適化した。
図4は、本発明者らが取得したデータをグラフ化した図である。
【0025】
本発明者らは、温度センサ14として、直径dmが1mmのものと、直径dmが1.6mmのものと、を用意した。そして、それらが挿入される穿孔112aの位置を変えることにより、直径dmが1mmの温度センサ14については、シール面11aに垂直な方向における当該シール面11aからの距離L1(
図2参照)が1mm、3mm、5mmとなるそれぞれの位置に配し、直径dmが1.6mmの温度センサ14については、距離L1が3mm、5mmとなるそれぞれの位置に配した。又、これらとの比較のために、シール面11aの短辺に交わる側面からシールバーの内部に従来の温度センサ(直径が3mm)を挿入すると共に、挿入位置を変えることにより、従来の温度センサを、距離L1が1mm、3mm、5mmとなるそれぞれの位置に配した。そして、シール時において、各温度センサによって各位置での温度を測定すると共に、シール面11aの実際の温度を別の温度センサで測定した。
図4では、各温度センサについて、シール面11aからの距離L1と、シール面11aの実際の温度との温度差ΔTと、の関係を、グラフ化して示している。
【0026】
図4が示すグラフから、本発明者らは、温度センサ14の位置及びサイズに関する最適化の条件を見出した。具体的には、従来の温度センサの場合には、シール面11aからの距離L1に拘わらず、温度差ΔTが10℃程度になるのに対し、本発明者らが提案する温度センサ14及びその配置によれば、温度差ΔTが4℃以下になることが分かった。そこで、本発明者らは、温度差ΔTが4℃以下になることを最適化の条件として、以下の条件を見出した。
【0027】
第1の条件として、温度センサ14は、シール面11aに垂直な方向における当該シール面11aからの距離L1(
図2参照)が5mm以下となる位置に配されていることが好ましい。より好ましくは、温度差ΔTが2℃以下となる場合であり、この場合、直径dmが1.6mmの温度センサ14については、距離L1が3mm以下となる位置に配されることが条件となる。尚、直径dmが1mmの温度センサ14については、温度差ΔTが4℃以下になることを最適化の条件とした場合と同様、距離L1が5mm以下となる位置に配されることが条件となる。
【0028】
第2の条件として、温度センサ14の直径dmは3mm未満であることが好ましい。
【0029】
又、
図4には現れていないが、本発明者らは、シール面11aの温度を精度良く検出するために、以下の条件も見出している。
【0030】
第3の条件として、温度センサ14は、本体11の延在方向D1に垂直で且つシール面11aに沿う方向D2における上端面112(又は下端面113)からの距離L2(
図2参照)が、温度センサ14の直径dmの大きさで決まる挿入深さdp以上(L2≧dp)となる位置に配されていることが好ましい。一例として、挿入深さdpには、直径dmを6倍した値を採用することができる。
【0031】
第4の条件として、シールバー1の本体11に対するシール面11a(対向面111)側からの平面視(
図3(A)参照)において、温度検出の対象となるシール面11aの長辺(本実施形態において、上側のシール面11aにおいては上辺11c、下側のシール面11aにおいては下辺11d)に略平行な中心線m1及び補助線m2の間の位置に、温度センサ14が配されていることが好ましい。ここで、中心線m1は、各シール面11aを2等分する仮想直線であり、補助線m2は、各シール面11aにおける各長辺と中心線m1との間の領域を更に2等分する仮想直線である。
【0032】
第5の条件として、シールバー1の本体11に対するシール面11a(対向面111)側からの平面視において、シール面11aのうち、包装材等のシール対象と当接する領域(シール実行領域)内に、温度センサ14が配されていることが好ましい。
【0033】
図5は、熱シール装置の構成を概念的に示したブロック図である。
図5に示す様に、熱シール装置は、上述した一対のシールバー1に加えて、駆動部2と、制御部3と、を更に備える。駆動部2は、シールバー1に、包装材を熱圧着する際の開閉動作や、包装材を切断する際のカット刃12の切断動作(後退位置から突出位置への移動)等の動作を実現する駆動機構である。
【0034】
制御部3は、少なくとも駆動部2及びヒータ13を制御する。具体的には、制御部3は、所定の動作プログラムに従って駆動部2を制御することにより、包装材を熱圧着するシール動作を駆動部2に繰り返し実行させる。又、制御部3は、温度センサ14の検出温度Tに基づいてヒータ13を制御することにより、シール面11aの温度を所望の温度に導く。
【0035】
上述した様に、本実施形態の熱シール装置によれば、温度センサ14で検出される温度が、シール条件等に影響されることなくシール面11aの実際の温度に対応し易くなる。このため、シール面11aにおける温度変化が温度センサ14での検出温度Tにも現れ易くなり、従って、シール面11aにおける温度変化を精度良く検出することが可能になる。よって、温度センサ14の検出温度Tに基づくヒータ13の制御には、シール面11aにおける温度変化が反映され易くなり、その結果、シール面11aの温度を精度良く制御することが可能になる。
【0036】
[2]第2実施形態
図6は、第2実施形態に係る熱シール装置を概念的に示した側面図である。
図6に示す様に、各シールバー1において、上端面112及び下端面113は、シール面11a(対向面111)に対して傾けて形成されていてもよい。この場合、穿孔112aは、傾いた上端面112及び下端面113の各々に設けられ、上記距離L2は、上端面112及び下端面113の各々における穿孔112aの開口位置からの、上記方向D2についての距離となる。
【0037】
[3]他の実施形態
上述した熱シール装置においては、温度センサ14は、上側のシール面11a及び下側のシール面11aのそれぞれに対応させて1つずつ設けられる場合に限らず、何れか一方のシール面11aにのみ対応させて1つだけ設けられていてもよい。又、各シール面11aに対応して設けられる温度センサ14は、1つに限らず、複数であってもよい。
【0038】
シールバー1には、カット刃12を備えたものに限らず、少なくとも1つのシール面11aが形成された種々の構成に変形することが可能である。又、上述した熱シール装置は、一対のシールバー1を備えたものに限らず、1つのシールバー1のみを備えたものであってもよい。更に、熱シール装置は、包装材に熱圧着(シール)を施すものに限らず、電子機器を外装部材で真空シールする場合などにも適用することができる。
【符号の説明】
【0039】
1 シールバー
2 駆動部
3 制御部
11 本体
11a シール面
11b 溝
11c 上辺
11d 下辺
12 カット刃
12a 刃先
13 ヒータ
14 温度センサ
111 対向面
112 上端面
112a 穿孔
113 下端面
D1 延在方向
D2 方向
dm 直径
dp 挿入深さ
L1、L2 距離
m1 中心線
m2 補助線
T 検出温度
【手続補正書】
【提出日】2023-09-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装材等をシールする技術に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば包装機において、菓子袋等の包装体を形成する際の包装材の熱圧着(シール)には、熱圧着用のシール面が形成されたシールバーが用いられる。包装材における熱圧着箇所において良好なシール状態を得るためには、シール面の温度を、温度センサで直接的に検出して制御することが好ましい。しかし、そのために温度センサをシール面に設けると、シール面の平滑性が低下し、延いては包装材のシール状態に悪影響が及ぶ。
【0003】
従って、従来、シール面の温度制御では、シール面の温度を直接的に検出するのではなく、シールバーにおけるシール面とは異なる面の温度を検出していた(例えば、特許文献1)。或いは、温度センサをシール面の短辺に交わる側面からシールバーの内部に挿入し、シールバーの内部の温度を検出していた。具体的には、ヒータが、シールバーの延在方向に延びた状態でシールバーの内部に設けられ、温度センサは、シールバーに対し、ヒータの延在方向と同方向に挿入されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、シール面上の位置とは異なる位置で温度を検出した場合、検出温度とシール面の実際の温度との差が、シール条件(シールバーの構造や、シール(熱圧着)の反復速度、周囲温度など)に応じて変動する。このため、単にオフセット値を設けて、温度センサによる検出温度を補正するだけでは、シール面の温度制御が適正に行えない。
【0006】
そこで本発明の目的は、シール条件等に影響されることなく、シール面の温度を精度良く検出する技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、例えば、シール面と、シール面の延在方向と同じ方向に延びる上端面および下端面と、を有する棒状のシールバーであって、シールバーの内部に設けられ、シール面の延在方向と同じ方向に延びるヒータと、シールバーの内部に設けられ、シール面からの距離がシール面からヒータまでの距離よりも短い位置に配置され、シールバーの上端面または下端面の少なくともいずれか一方から挿入された温度センサと、を備える構成である。この構成によれば、シール条件等に影響されることなく、シール面の温度を精度良く検出することができる。
【0008】
また、例えば、シール面と、前記シール面に交わる上端面および下端面と、を有する本体からなるシールバーであって、シールバーの内部に設けられたヒータと、シールバーの内部に設けられ、シール面からの距離がシール面からヒータまでの距離よりも短い位置に配置され、シールバーの上端面または下端面の少なくともいずれか一方から挿入された温度センサと、を備える構成である。この構成であっても、シール条件等に影響されることなく、シール面の温度を精度良く検出することができる。
【0009】
また、例えば、シール面と、シール面の延在方向と同じ方向に延びる上端面および下端面と、を有するシールバーであって、
シールバーの内部に設けられ、シール面の延在方向と同じ方向に延びるヒータと、シールバーの内部であって、シール面とヒータとの間の位置に配置され、シール面の延在方向と同じ方向に延びる上端面または下端面の少なくともいずれか一方から挿入された温度センサと、を備える構成である。この構成であっても、シール条件等に影響されることなく、シール面の温度を精度良く検出することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、シール条件等に影響されることなく、シール面の温度を精度良く検出することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】第1実施形態に係る熱シール装置を概念的に示した斜視図である。
【
図2】熱シール装置を概念的に示した側面図である。
【
図3】(A)熱シール装置が備えるシールバーをシール面側から平面視した図、及び(B)当該シールバーを上端面側から平面視した図である。
【
図4】本発明者らが取得したデータをグラフ化した図である。
【
図5】熱シール装置の構成を概念的に示したブロック図である。
【
図6】第2実施形態に係る熱シール装置を概念的に示した側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、包装機等が備える熱シール装置に本発明を適用した実施形態について、図面に沿って具体的に説明する。
【0013】
[1]第1実施形態
図1及び
図2はそれぞれ、第1実施形態に係る熱シール装置を概念的に示した斜視図及び側面図である。
図1及び
図2に示す様に、熱シール装置は、互いに対向配置された一対のシールバー1を備え、それぞれの対向面111にシール面11aが形成されている。そして、一対のシールバー1は、加熱された状態で、それらの間を通過する包装材を挟圧することにより、当該包装材を熱圧着して菓子袋等の包装体を形成する。尚、
図2では、一対のシールバー1は左右対称であり、右側のシールバー1にのみ符号が付されている。
【0014】
具体的には、各シールバー1は、シール面11aを有する棒状の本体11と、熱圧着箇所での包装材の切断に使用されるカット刃12と、ヒータ13と、温度センサ14と、を有する。
【0015】
カット刃12は、平刃形を呈しており、刃先12aの幅方向を本体11の延在方向D1(
図1参照)に一致させた状態で本体11に設けられている。より具体的には、対向面111に、カット刃12の収容が可能な溝11bが形成されており、カット刃12は、刃先12aを対向面111から突出させる突出位置と、刃先12aを溝11bに収納させる後退位置と、の間での往復移動が可能となる様に設けられている。尚、カット刃12の往復移動は、熱シール装置が備える駆動部2(
図5参照)により実行される。
【0016】
図3(A)は、シールバー1をシール面11a(対向面111)側から平面視した図である。
図3(A)に示す様に、対向面111には、シール面11aが、溝11bの両側(本実施形態では上下)に1つずつ設けられている。又、各シール面11aは、本体11の延在方向D1に延びた矩形状を呈している。そして、
図2及び
図3(A)に示す様に、シールバー1の本体11には、上側のシール面11aの上辺11c(上側の長辺)に交わる上端面112と、下側のシール面11aの下辺11d(下側の長辺)に交わる下端面113と、が更に形成されている。本実施形態では、上端面112及び下端面113は、シール面11a(対向面111)に対して略垂直に形成されている。
【0017】
ヒータ13は、シールバー1の本体11より細い棒状を呈しており、その延在方向を本体11の延在方向D1に一致させた状態で、当該本体11の内部に設けられている。具体的には、ヒータ13は、
図3(A)に示す平面視において上下2つのシール面11aのそれぞれと重なる位置に、1つずつ設けられている。
【0018】
図3(B)は、シールバー1を上端面112側から平面視した図である。
図3(B)に示す様に、上端面112には、シールバー1の本体11の内部に通じる穿孔112aが設けられている。具体的には、穿孔112aは、シール面11aと、これに対応するヒータ13と、の間の位置に達する様に形成されている(
図2及び
図3(A)参照)。より具体的には、その様な位置に達する様に、穿孔112aは、本体11の延在方向D1に垂直で且つシール面11aに沿う方向D2に延びている。本実施形態では、穿孔112aは、上端面112に垂直な方向に延びている。尚、本実施形態では、下端面113にも、上端面112に設けられた穿孔112aと同様、シールバー1の本体11の内部に通じる穿孔112aが設けられている。
【0019】
図3(A)に示す様に、温度センサ14は、例えば熱電対等のセンサであり、上端面112及び下端面113のそれぞれに設けられた穿孔112aに1つずつ挿入されることにより、それらの先端が本体11の内部の所定位置に達している。即ち、温度センサ14は、上端面112及び下端面113のそれぞれから本体11の内部に挿入されている。これにより、本体11の内部において、各温度センサ14は、当該温度センサ14での温度検出の対象となるシール面11aと、これに対応するヒータ13と、の間の位置に設けられている。
【0020】
この様な熱シール装置によれば、ヒータ13からシール面11aに熱が伝わる際、その熱は温度センサ14の周囲を通ることになる。従って、温度センサ14で検出される温度が、シール条件(シールバーの構造や、シール(熱圧着)の反復速度、周囲温度など)等に影響されることなくシール面11aの実際の温度に対応し易くなる。一例として、温度センサ14に伝わる熱とシール面11aに伝わる熱との比が、シール条件等に影響されることなく、ほぼ一定になり易い。よって、上記熱シール装置によれば、シール条件等の影響されることなく、シール面11aの温度を精度良く検出することが可能になる。
【0021】
そして、この様なシール面11aの温度検出を可能にするという観点で、本発明者らは、後述する様々なデータを取得し、それらのデータに基づき、シールバー1の本体11の内部における温度センサ14の位置、及び温度センサ14のサイズを最適化した。
図4は、本発明者らが取得したデータをグラフ化した図である。
【0022】
本発明者らは、温度センサ14として、直径dmが1mmのものと、直径dmが1.6mmのものと、を用意した。そして、それらが挿入される穿孔112aの位置を変えることにより、直径dmが1mmの温度センサ14については、シール面11aに垂直な方向における当該シール面11aからの距離L1(
図2参照)が1mm、3mm、5mmとなるそれぞれの位置に配し、直径dmが1.6mmの温度センサ14については、距離L1が3mm、5mmとなるそれぞれの位置に配した。又、これらとの比較のために、シール面11aの短辺に交わる側面からシールバーの内部に従来の温度センサ(直径が3mm)を挿入すると共に、挿入位置を変えることにより、従来の温度センサを、距離L1が1mm、3mm、5mmとなるそれぞれの位置に配した。そして、シール時において、各温度センサによって各位置での温度を測定すると共に、シール面11aの実際の温度を別の温度センサで測定した。
図4では、各温度センサについて、シール面11aからの距離L1と、シール面11aの実際の温度との温度差ΔTと、の関係を、グラフ化して示している。
【0023】
図4が示すグラフから、本発明者らは、温度センサ14の位置及びサイズに関する最適化の条件を見出した。具体的には、従来の温度センサの場合には、シール面11aからの距離L1に拘わらず、温度差ΔTが10℃程度になるのに対し、本発明者らが提案する温度センサ14及びその配置によれば、温度差ΔTが4℃以下になることが分かった。そこで、本発明者らは、温度差ΔTが4℃以下になることを最適化の条件として、以下の条件を見出した。
【0024】
第1の条件として、温度センサ14は、シール面11aに垂直な方向における当該シール面11aからの距離L1(
図2参照)が5mm以下となる位置に配されていることが好ましい。より好ましくは、温度差ΔTが2℃以下となる場合であり、この場合、直径dmが1.6mmの温度センサ14については、距離L1が3mm以下となる位置に配されることが条件となる。尚、直径dmが1mmの温度センサ14については、温度差ΔTが4℃以下になることを最適化の条件とした場合と同様、距離L1が5mm以下となる位置に配されることが条件となる。
【0025】
第2の条件として、温度センサ14の直径dmは3mm未満であることが好ましい。
【0026】
又、
図4には現れていないが、本発明者らは、シール面11aの温度を精度良く検出するために、以下の条件も見出している。
【0027】
第3の条件として、温度センサ14は、本体11の延在方向D1に垂直で且つシール面11aに沿う方向D2における上端面112(又は下端面113)からの距離L2(
図2参照)が、温度センサ14の直径dmの大きさで決まる挿入深さdp以上(L2≧dp)となる位置に配されていることが好ましい。一例として、挿入深さdpには、直径dmを6倍した値を採用することができる。
【0028】
第4の条件として、シールバー1の本体11に対するシール面11a(対向面111)側からの平面視(
図3(A)参照)において、温度検出の対象となるシール面11aの長辺(本実施形態において、上側のシール面11aにおいては上辺11c、下側のシール面11aにおいては下辺11d)に略平行な中心線m1及び補助線m2の間の位置に、温度センサ14が配されていることが好ましい。ここで、中心線m1は、各シール面11aを2等分する仮想直線であり、補助線m2は、各シール面11aにおける各長辺と中心線m1との間の領域を更に2等分する仮想直線である。
【0029】
第5の条件として、シールバー1の本体11に対するシール面11a(対向面111)側からの平面視において、シール面11aのうち、包装材等のシール対象と当接する領域(シール実行領域)内に、温度センサ14が配されていることが好ましい。
【0030】
図5は、熱シール装置の構成を概念的に示したブロック図である。
図5に示す様に、熱シール装置は、上述した一対のシールバー1に加えて、駆動部2と、制御部3と、を更に備える。駆動部2は、シールバー1に、包装材を熱圧着する際の開閉動作や、包装材を切断する際のカット刃12の切断動作(後退位置から突出位置への移動)等の動作を実現する駆動機構である。
【0031】
制御部3は、少なくとも駆動部2及びヒータ13を制御する。具体的には、制御部3は、所定の動作プログラムに従って駆動部2を制御することにより、包装材を熱圧着するシール動作を駆動部2に繰り返し実行させる。又、制御部3は、温度センサ14の検出温度Tに基づいてヒータ13を制御することにより、シール面11aの温度を所望の温度に導く。
【0032】
上述した様に、本実施形態の熱シール装置によれば、温度センサ14で検出される温度が、シール条件等に影響されることなくシール面11aの実際の温度に対応し易くなる。このため、シール面11aにおける温度変化が温度センサ14での検出温度Tにも現れ易くなり、従って、シール面11aにおける温度変化を精度良く検出することが可能になる。よって、温度センサ14の検出温度Tに基づくヒータ13の制御には、シール面11aにおける温度変化が反映され易くなり、その結果、シール面11aの温度を精度良く制御することが可能になる。
【0033】
[2]第2実施形態
図6は、第2実施形態に係る熱シール装置を概念的に示した側面図である。
図6に示す様に、各シールバー1において、上端面112及び下端面113は、シール面11a(対向面111)に対して傾けて形成されていてもよい。この場合、穿孔112aは、傾いた上端面112及び下端面113の各々に設けられ、上記距離L2は、上端面112及び下端面113の各々における穿孔112aの開口位置からの、上記方向D2についての距離となる。
【0034】
[3]他の実施形態
上述した熱シール装置においては、温度センサ14は、上側のシール面11a及び下側のシール面11aのそれぞれに対応させて1つずつ設けられる場合に限らず、何れか一方のシール面11aにのみ対応させて1つだけ設けられていてもよい。又、各シール面11aに対応して設けられる温度センサ14は、1つに限らず、複数であってもよい。
【0035】
シールバー1には、カット刃12を備えたものに限らず、少なくとも1つのシール面11aが形成された種々の構成に変形することが可能である。又、上述した熱シール装置は、一対のシールバー1を備えたものに限らず、1つのシールバー1のみを備えたものであってもよい。更に、熱シール装置は、包装材に熱圧着(シール)を施すものに限らず、電子機器を外装部材で真空シールする場合などにも適用することができる。
【符号の説明】
【0036】
1 シールバー
2 駆動部
3 制御部
11 本体
11a シール面
11b 溝
11c 上辺
11d 下辺
12 カット刃
12a 刃先
13 ヒータ
14 温度センサ
111 対向面
112 上端面
112a 穿孔
113 下端面
D1 延在方向
D2 方向
dm 直径
dp 挿入深さ
L1、L2 距離
m1 中心線
m2 補助線
T 検出温度
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シール面と、前記シール面の延在方向と同じ方向に延びる上端面および下端面と、を有する棒状のシールバーであって、
前記シールバーの内部に設けられ、前記シール面の延在方向と同じ方向に延びるヒータと、
前記シールバーの内部に設けられ、前記シール面からの距離が前記シール面から前記ヒータまでの距離よりも短い位置に配置され、前記シールバーの前記上端面または前記下端面の少なくともいずれか一方から挿入された温度センサと、
を備えたシールバー。
【請求項2】
シール面と、前記シール面に交わる上端面および下端面と、を有する本体からなるシールバーであって、
前記シールバーの内部に設けられたヒータと、
前記シールバーの内部に設けられ、前記シール面からの距離が前記シール面から前記ヒータまでの距離よりも短い位置に配置され、前記シールバーの前記上端面または前記下端面の少なくともいずれか一方から挿入された温度センサと、
を備えたシールバー。
【請求項3】
シール面と、前記シール面の延在方向と同じ方向に延びる上端面および下端面と、を有するシールバーであって、
前記シールバーの内部に設けられ、前記シール面の延在方向と同じ方向に延びるヒータと、
前記シールバーの内部であって、前記シール面と前記ヒータとの間の位置に配置され、前記シール面の延在方向と同じ方向に延びる前記上端面または前記下端面の少なくともいずれか一方から挿入された温度センサと、
を備えたシールバー。
【請求項4】
前記上端面または前記下端面は、前記シール面に対して傾いて形成された部分を含む、請求項1~3のいずれかに記載のシールバー。
【請求項5】
前記温度センサは、挿入された前記上端面または前記下端面からの距離が、前記温度センサの直径の大きさで決まる挿入深さ以上となる位置に配されている、請求項1~4のいずれかに記載のシールバー。
【請求項6】
前記温度センサは、挿入された前記上端面または前記下端面からの距離が、前記温度センサの直径の6倍以上となる位置に配されている、請求項1~5のいずれかに記載のシールバー。
【請求項7】
請求項1~6のいずれかに記載のシールバーと、
前記温度センサの検出温度に基づいて前記ヒータを制御する制御部と、
を備える、熱シール装置。