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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023158471
(43)【公開日】2023-10-30
(54)【発明の名称】自動販売機用商品見本の取付補助具
(51)【国際特許分類】
   G07F 9/02 20060101AFI20231023BHJP
【FI】
G07F9/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022068336
(22)【出願日】2022-04-18
(71)【出願人】
【識別番号】391047411
【氏名又は名称】土屋工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100073324
【弁理士】
【氏名又は名称】杉山 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100134898
【弁理士】
【氏名又は名称】岩田 克子
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 大造
【テーマコード(参考)】
3E044
【Fターム(参考)】
3E044AA01
3E044EA12
3E044EB01
3E044FB02
(57)【要約】      (修正有)
【課題】平面的なシート状商品見本を、自動販売機の商品見本陳列棚に形成された商品見本装着孔に取り付けることができ、且つスムーズに着脱することができるようにした取付補助具を提供する。
【解決手段】シート状商品見本を保持する商品見本保持部2と、商品見本装着孔に取り付ける商品見本装着孔掛止部7とからなり、商品見本保持部2の下部に構成した商品見本装着孔掛止部7を商品見本装着孔に取り付ける。取り付けは、商品見本保持部2における左右一対の保持板4、4を内側に寄せた状態において商品見本装着孔掛止部7における下部掛止板10、10を商品見本装着孔に差し込んでくぐらせ、上部掛止板8、8と下部掛止板10、10との間に形成される溝Gに商品見本装着孔の縁部が嵌まり込むことによって行われ、商品見本保持部2におけるシート状商品見本係合片3、3にシート状商品見本を、その左右両端側を背面側に反らせた状態で係合して保持する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動販売機の商品見本陳列棚に形成された商品見本装着孔に合成樹脂製のシート状商品見本を取り付けるための、弾性を有する合成樹脂からなる取付補助具であって、
前記シート状商品見本を保持する商品見本保持部と、前記商品見本装着孔に取り付ける商品見本装着孔掛止部とからなり、
前記商品見本保持部は、前面に、背面側に反らせて湾曲させたシート状商品見本の左右の縦辺部を夫々係合する、内向き断面のシート状商品見本係合片を形成した、左右一対の平行した保持板と、これら保持板の上端部同士を連結する連結片と、前記左右一対の保持板の下端部同士を連結する、正面逆U字状の弾性片と、前記左右一対の保持板の夫々の、前記弾性片の上部に形成した半円状の指掛け片とをもって構成し、
前記商品見本装着孔掛止部は、前記左右一対の保持板の夫々の下端部に、これらと直角に設け、後記下部掛止板よりやや面積が大きい上部掛止板と、該上部掛止板の下面に設けた、断面L字形で、平面形状が商品見本装着孔の輪郭形状に合わせた形状をなし、前記上部掛止板との間に形成される溝の底部が商品見本装着孔の輪郭形状と一致するようになすと共に、溝の底部の一部に係合用小突起を設けた下部掛止板とからなり、これら上部掛止板と、下部掛止板との間に、前記商品見本装着孔の対向位置の内縁を挟み込むように構成してなる取付補助具であり、
更に、前記下部掛止板の外周縁を、前記商品見本保持部の下部側を内側に寄せて商品見本装着孔に差し込むときに、該商品見本装着孔の内縁に引っ掛かりにくいように削切してなることを特徴とする自動販売機用商品見本の取付補助具。
【請求項2】
前記商品見本保持部における左右一対の保持板の夫々の背面の、前記シート状商品見本係合片の先端より内側の位置に、上下方向に沿って、前記シート状商品見本係合片よりも低い高さのリブを形成してなる請求項1記載の自動販売機用商品見本の取付補助具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動販売機の商品見本陳列棚に形成された商品見本装着孔に合成樹脂製のシート状商品見本を取り付けるための、弾性を有する合成樹脂からなる取付補助具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動販売機において用いる合成樹脂製の商品見本としては、製造コスト等の面から、従来の立体的なものよりも平面的なシート状のものの方が好ましい。斯かるシート状の商品見本は、方形状の合成樹脂製のシートに商品の外観形態を印刷したものである。
【0003】
尚、図12には、自動販売機の商品見本陳列棚の一部を示しており、該商品見本陳列棚100には、所定の間隔で商品見本装着孔101が形成されている。また、該商品見本装着孔101は、平面形状が略半円形で、弧状部分の左右対向位置に夫々小さな切欠部101a、101aが設けられているものである。
【0004】
前記の如く、商品見本としてシート状商品見本が製造コスト等の面からみて好ましいとしても、該シート状商品見本は平面的なものであるから、前記の通りの形状の商品見本装着孔101にそのまま取り付けることはできない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明は、平面的なシート状商品見本を、自動販売機の商品見本陳列棚に形成された前記形状の商品見本装着孔に取り付けることができるようにすると共に、着脱もスムーズに行うことができるようにして、シート状商品見本の交換時等において作業労力と時間の軽減を図ることができるようになした商品見本の取付補助具を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
而して、本発明の要旨とするところは、自動販売機の商品見本陳列棚に形成された商品見本装着孔に合成樹脂製のシート状商品見本を取り付けるための、弾性を有する合成樹脂からなる取付補助具であって、前記シート状商品見本を保持する商品見本保持部と、前記商品見本装着孔に取り付ける商品見本装着孔掛止部とからなり、前記商品見本保持部は、前面に、背面側に反らせて湾曲させたシート状商品見本の左右の縦辺部を夫々係合する、内向き断面のシート状商品見本係合片を形成した、左右一対の平行した保持板と、これら保持板の上端部同士を連結する連結片と、前記左右一対の保持板の下端部同士を連結する、正面逆U字状の弾性片と、前記左右一対の保持板の夫々の、前記弾性片の上部に形成した半円状の指掛け片とをもって構成し、前記商品見本装着孔掛止部は、前記左右一対の保持板の夫々の下端部に、これらと直角に設け、後記下部掛止板よりやや面積が大きい上部掛止板と、該上部掛止板の下面に設けた、断面L字形で、平面形状が商品見本装着孔の輪郭形状に合わせた形状をなし、前記上部掛止板との間に形成される溝の底部が商品見本装着孔の輪郭形状と一致するようになすと共に、溝の底部の一部に係合用小突起を設けた下部掛止板とからなり、これら上部掛止板と、下部掛止板との間に、前記商品見本装着孔の対向位置の内縁を挟み込むように構成してなる取付補助具であり、更に、前記下部掛止板の外周縁を、前記商品見本保持部の下部側を内側に寄せて商品見本装着孔に差し込むときに、該商品見本装着孔の内縁に引っ掛かりにくいように削切してなることを特徴とする自動販売機用商品見本の取付補助具にある。
【0007】
また、上記構成において、前記商品見本保持部における左右一対の保持板の夫々の背面の、前記シート状商品見本係合片の先端より内側の位置に、上下方向に沿って、前記シート状商品見本係合片よりも低い高さのリブを形成するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明は上記の如き構成であり、シート状商品見本を保持する商品見本保持部と、商品見本装着孔に取り付ける商品見本装着孔掛止部とをもって構成してあるから、商品見本装着孔掛止部を、自動販売機の商品見本陳列棚に形成された商品見本装着孔に取り付け、これにより立ち上がった状態の商品見本保持部にシート状商品見本を保持するものである。したがって、シート状商品見本を、自動販売機の商品見本陳列棚に形成された商品見本装着孔に、立った状態において開いて取り付けることができるものである。
【0009】
また、シート状商品見本を保持する商品見本保持部を商品見本装着孔掛止部をもって商品見本装着孔に取り付けるときには、商品見本保持部における左右一対の平行した保持板を内側に寄せ、この状態において商品見本装着孔掛止部における下部掛止板を商品見本装着孔に差し込んでくぐらせ、その後左右一対の保持板への加圧を解くと、弾性片の作用により押し拡げられて、これらの間隔が元通りになり、上部掛止板と下部掛止板との間に形成される溝に商品見本装着孔の縁部が嵌まり込むものである。これにより取り付けは完了する。また、このとき溝の底部の一部に設けた係合用小突起の夫々が、商品見本装着孔に設けた小さな切欠部に嵌まり込むから、商品見本保持部を、それに保持したシート状商品見本が常に正面を向く位置になるようにすることができるものである。加えて、左右一対の保持板を内側に寄せるとき、これらの夫々に形成した指掛け片に親指と人差し指をかけ、これらの内側でつまむようにして寄せることができ、したがって、若し一対の保持板を外側から加圧する場合には、左右両隣りの商品見本装着孔に既にシート状商品見本が取り付けられているときにおいて、既に取り付けられているシート状商品見本に指が当たることになるが、このようなことなくスムーズに取り付けることができるものである。そしてまた、これにより商品見本保持部の幅をぎりぎりまで広くすることができるものである。
【0010】
そして、商品見本保持部にシート状商品見本を保持するときには、シート状商品見本を、その左右両端側を背面側に押し曲げて反らせ、この状態において左右の縦辺部を、商品見本保持部における左右一対の保持板の夫々に形成したシート状商品見本係合片に係合させるものである。
【0011】
また、下部掛止板の外周縁を、商品見本保持部の下部側を内側に寄せて商品見本装着孔に差し込むときに、該商品見本装着孔の内縁に引っ掛かりにくいように削切してなるから、スムーズに着脱することができ、もってシート状商品見本の交換時等において作業労力と時間の軽減を図ることができるものである。
【0012】
また、商品見本保持部における左右一対の保持板の夫々の背面のシート状商品見本係合片の先端より内側の位置に、上下方向に沿って、シート状商品見本係合片よりも低い高さのリブを形成した場合には、本発明に係る取付補助具を、ずれることなく複数重ねることが可能となり、もって運搬や保管に便利である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施形態に係る取付補助具の正面図である。
図2】同背面図である。
図3】同右側面図である。
図4】同平面図である。
図5】同底面図である。
図6】同使用方法の説明図であり、商品見本装着孔への装着前と装着後の状態を示す正面図である。
図7図6に示した状態の底面図である。
図8】同使用方法の説明図であり、商品見本保持部における左右一対の保持板を内側に寄せた状態の正面図である。
図9図8に示した状態の底面図である。
図10】本発明の実施形態に係る取付補助具を複数重ねて運搬又は保管する状態の側面側から看た図である。
図11図10中A―A線切断部端面図である。
図12】自動販売機の商品見本陳列棚の一部の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
【0015】
図中、1は弾性を有する合成樹脂からなる取付補助具であり、自動販売機の商品見本陳列棚100に形成された商品見本装着孔101に合成樹脂製のシート状商品見本を取り付けるためのものである。
【0016】
また、前記取付補助具1は、シート状商品見本を保持する商品見本保持部と、商品見本装着孔に取り付ける商品見本装着孔掛止部とからなるものである。
【0017】
2は前記商品見本保持部であり、前面に、背面側に反らせて湾曲させたシート状商品見本Sの左右の縦辺部を夫々係合する、内向き断面のシート状商品見本係合部3、3を形成した、左右一対の平行した保持板4、4と、これら保持板4、4の上端部同士を連結する連結片5と、前記左右一対の保持板4、4の下端部同士を連結する正面逆U字状の弾性片6と、前記左右一対の保持板4、4の夫々の、前記弾性片6の上部に形成した半円状の指掛け片4A、4Aとをもって構成する。
【0018】
7は前記商品見本装着孔掛止部であり、前記左右一対の保持板4、4の夫々の下端部に、これらと直角に設け、後記下部掛止板よりもやや面積が大きい上部掛止板8、8と、該上部掛止板8、8の下面に設けた、断面L字形で、平面形状が商品見本装着孔101の輪郭形状に合わせた形状をなし、前記上部掛止板8、8との間に形成される溝Gの底部が商品見本装着孔101の輪郭形状と一致するようになすと共に、溝Gの底部の一部に係合用小突起9、9を設けた下部掛止板10、10とからなり、これら上部掛止板8、8と下部掛止板10、10との間に、前記商品見本装着孔101の対向位置の内縁を挟み込むように構成してなるものである。
【0019】
そしてまた、前記下部掛止板10、10の外周縁10′、10′を、前記商品見本保持部2の下部側を内側に寄せて商品見本装着孔101に差し込むときに、該商品見本装着孔101の内縁に引っ掛かりにくいように削切している。
【0020】
また更に、前記商品見本保持部2における左右一対の保持板4、4の夫々の背面の、前記シート状商品見本係合片3、3の先端3′、3′より内側の位置に、上下方向に沿って、前記シート状商品見本係合片3、3よりも低い高さのリブ11、11を形成している。
【0021】
次に、上記実施形態に係る取付補助具1の使用方法について説明する。
【0022】
先ず、商品見本保持部2の下部に構成した商品見本装着孔掛止部7をもって商品見本装着孔101に取り付ける。この取り付けは、図8及び図9に示す如く、商品見本保持部2における左右一対の平行した保持板4、4をこれらの指掛け片4A、4Aの夫々に親指と人差指をかけて内側に寄せ、この状態において商品見本装着孔掛止部7における下部掛止板10、10を商品見本装着孔101に差し込んでくぐらせ、その後指掛け片4A、4Aによる左右一対の保持板4、4への加圧を解くと、図6及び図7に示す如く、弾性片6の作用により押し拡げられてこれらの間隔が元通りになり、上部掛止板8、8と下部掛止板10、10との間に形成される溝Gに商品見本装着孔101の縁部が嵌まり込むものである。これにより取り付けは完了する。また、この時溝Gの底部の一部に設けた係合用小突起9、9の夫々が、商品見本装着孔101に設けた小さな切欠部101a、101aに嵌まり込むから、商品見本保持部2を、それに保持したシート状商品見本Sが常に正面を向く位置になるようにすることができるものである。加えて、左右一対の保持板4、4を内側に寄せるとき、これらの夫々に形成した指掛け片4A、4Aに親指と人差し指をかけ、これらの内側でつまむようにして寄せることができ、したがって、若し一対の保持板4、4を外側から加圧する場合には、左右両隣りの商品見本装着孔101、101に既にシート状商品見本Sが取り付けられているときにおいて、既に取り付けられているシート状商品見本Sに指が当たることになるが、このようなことなくスムーズに取り付けることができるものである。そしてまた、これにより商品見本保持部2の幅をぎりぎりまで広くすることができるものである
【0023】
次に、シート状商品見本Sを、図4に示す如く、その左右両端側を背面側に押し曲げて反らせ、この状態において左右の縦辺部を、商品見本保持部2における左右一対の保持板4、4の夫々に形成したシート状商品見本係合片3、3に係合させるものである。尚、シート状商品見本Sを取り外すときには、シート状商品見本Sの上端部をつまんで上側に引き抜き、その後前記と逆の手順により取り外すものである。
【0024】
本実施形態は上記の如き構成であるから平面的なシート状商品見本Sを、自動販売機の商品見本陳列棚100に形成された商品見本装着孔101に取り付けることができるものである。そしてまた、図9に示す如く、下部掛止板10、10の外周縁10′、10′を、商品見本保持部2の下部側を内側に寄せて商品見本装着孔101に差し込むときに、該商品見本装着孔101の内縁に引っ掛かりにくいように削切してなるものであるから、スムーズに着脱することができ、もってシート状商品見本の交換時等において作業労力と時間の軽減を図ることができるものである。
【0025】
また、商品見本保持部2における左右一対の保持板4、4の夫々の背面の、シート状商品見本係合片3、3の先端3′、3′より内側の位置に、上下方向に沿って、シート状商品見本係合片3、3よりも低い高さのリブ11、11を形成したから、本実施形態に係る取付補助具1を、ずれることなく複数重ねることが可能となり、もって運搬や保管に便利になるものである。
【符号の説明】
【0026】
1 取付補助具
2 商品見本保持部
3、3 シート状商品見本係合片
4、4 左右一対の保持板
4A、4A 指掛け片
5 連結片
6 正面逆U字状の弾性片
7 商品見本装着孔掛止部
8、8 上部掛止板
9、9 係合用小突起
10、10 下部掛止板
10′、10′ 下部掛止板の外周縁
11、11 リブ
S シート状商品見本
101 商品見本装着孔
101a、101a 小さな切欠部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12