(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023158729
(43)【公開日】2023-10-31
(54)【発明の名称】レバー式コネクタ
(51)【国際特許分類】
H01R 13/64 20060101AFI20231024BHJP
H01R 13/629 20060101ALI20231024BHJP
【FI】
H01R13/64
H01R13/629
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022068677
(22)【出願日】2022-04-19
(71)【出願人】
【識別番号】000227995
【氏名又は名称】タイコエレクトロニクスジャパン合同会社
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(72)【発明者】
【氏名】日比 智貴
(72)【発明者】
【氏名】秋口 哲朗
【テーマコード(参考)】
5E021
【Fターム(参考)】
5E021FA05
5E021FA16
5E021FC31
5E021FC38
5E021HB02
5E021JA05
5E021KA06
(57)【要約】
【課題】コネクタを嵌合させる際に追加的な操作を行わずしてコネクタ位置保証機構を作動させることが可能なレバー式コネクタを提供すること。
【解決手段】レバー式コネクタは、ハウジング(10)と、ハウジング(10)に設けられ、支点(14)を中心とする第1位置(P1)から第2位置(P2)までの回転変位によりハウジング(10)を相手ハウジング(80)に嵌合させるレバー操作が可能に構成されているレバー(20)と、力点としての荷重印加部(31)を含み、レバー(20)に設けられるCPA部材(30)と、を備える。レバー(20)は、レバー操作が完了するまでCPA部材(30)を係止する。CPA部材(30)は、レバー操作の完了直後に、レバー操作が完了する前から連続して荷重印加部(31)に加えられる荷重により作動することで、正規嵌合を検知可能に構成されている。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング(10)と、
前記ハウジング(10)に設けられ、支点(14)を中心とする第1位置(P1)から第2位置(P2)までの回転変位により前記ハウジング(10)を相手ハウジング(80)に嵌合させるレバー操作が可能に構成されているレバー(20)と、
力点としての荷重印加部(31,35)を含み、前記レバー(20)に設けられるCPA部材(30)と、を備え、
前記レバー(20)は、前記レバー操作が完了するまで前記CPA部材(30)を係止し、
前記CPA部材(30)は、前記レバー操作の完了直後に、前記レバー操作が完了する前から連続して前記荷重印加部(31,35)に加えられる荷重により作動することで、正規嵌合を検知可能に構成されている、レバー式コネクタ。
【請求項2】
前記CPA部材(30)は、前記荷重印加部(31,35)と、前記荷重の方向(D1)に沿って延びるCPAビーム(33)と、を含み、
前記CPAビームの自由端(331)は、前記レバー操作が完了するまで、前記レバー(20)により前記荷重に対して変位が規制された状態に係止されるとともに、前記レバー操作の完了直後に、前記荷重により変位して前記ハウジング(10)および前記レバー(20)に係合する、
請求項1に記載のレバー式コネクタ。
【請求項3】
前記ハウジング(10)は、前記回転変位による前記自由端(331)の軌跡(T)上に位置する解除部(151)を含み、
前記解除部(151)は、前記レバー操作の完了時に前記自由端(331)を前記CPAビーム(33)の厚さ方向(D2)に押すことで、前記レバー(20)による前記自由端(331)の係止を解除する、
請求項2に記載のレバー式コネクタ。
【請求項4】
前記レバー(20)は、
前記レバー操作が完了するまで、前記荷重に対して前記CPA部材(30)を変位が規制された状態に係止する係止部(264)と、
前記荷重の方向(D1)に沿って延び、前記レバー操作の完了時には、前記ハウジング(10)に第1端部(251)が係合するロックビーム(25)と、
前記ロックビーム(25)の第2端部(252)に位置し、前記レバー操作の完了直後における前記CPA部材(30)の作動により変位が規制されるロック解除部(252)と、を備える、
請求項2または3に記載のレバー式コネクタ。
【請求項5】
前記CPAビーム(33)に対応する被係合部(152)と、前記ロックビーム(25)に対応する被係合部(153)とが、前記荷重の方向(D1)に沿って並んでいる、
請求項4に記載のレバー式コネクタ。
【請求項6】
前記レバー(20)は、
前記レバー(20)の軸方向(y)の一端側で前記ハウジング(10)に支持される第1レバー(21)と、
前記軸方向(y)の他端側で前記ハウジング(10)に支持される第2レバー(22)と、
前記第1レバー(21)および前記第2レバー(22)を連結する連結部(24)と、を備え、
前記荷重印加部(35)は、前記連結部(24)よりも第1位置(P1)側で前記連結部(24)に沿って前記レバー(20)の前記軸方向(y)に延在している、
請求項1から3のいずれか一項に記載のレバー式コネクタ。
【請求項7】
前記レバー(20)は、
前記レバー(20)の軸方向(y)の一端側で前記ハウジング(10)に支持される第1レバー(21)と、
前記軸方向(y)の他端側で前記ハウジング(10)に支持される第2レバー(22)と、
前記第1レバー(21)および前記第2レバー(22)にそれぞれ設けられて前記相手ハウジング(80)に係合するカム部(23)と、
前記第1レバー(21)および前記第2レバー(22)を連結する連結部(24)と、
前記CPA部材(30)を保持するCPAハウジング(26)と、を備え、
前記CPAハウジング(26)は、前記連結部(24)に対して前記第1位置(P1)側に向けて突出しており、
前記荷重印加部(31)は、前記レバー操作が完了するまで、前記CPAハウジング(26)の前記第1位置(P1)側に配置される、
請求項1から3のいずれか一項に記載のレバー式コネクタ。
【請求項8】
前記CPAハウジング(26)は、前記連結部(24)における前記軸方向(y)の端部に位置している、
請求項7に記載のレバー式コネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタ位置保証機構を有したレバー式コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
コネクタの正規嵌合状態を担保するため、コネクタ位置保証機構(CPA; Connector Position Assurance)が用いられている。例えば、特許文献1のコネクタは、レバーを回転させた後スライドさせる操作により第1ハウジングと第2ハウジングとを嵌合させた後、嵌合検知部材(CPA部材)を第1ハウジングに形成されている収容部に挿入することで、正規嵌合状態の検知を可能としている。嵌合検知部材は、第2ハウジングに設けられるレバーに移動自在に支持されており、レバーの操作が完了した後、第1ハウジングの収納部に押し込まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のコネクタ位置保証機構を有したコネクタの場合、嵌合時に、コネクタのハウジングを相手ハウジングと嵌合させる操作と、コネクタ位置保証機構を作動させる操作との2つの操作を要する。例えば、特許文献1に示すように、第1ハウジングと第2ハウジングとを嵌合させるレバーの操作を完了した後に、嵌合検知部材を押し込む別の操作を行う必要がある。つまり、コネクタの正規嵌合を担保するため、嵌合操作に加えて、CPA部材を操作する必要があるので、嵌合操作は行われても、作業者が、CPA部材を作動させる操作を忘れることはあり得る。
【0005】
以上より、本発明は、コネクタを嵌合させる際に追加的な操作を行わずしてコネクタ位置保証機構を作動させることが可能なレバー式コネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のレバー式コネクタは、ハウジングと、ハウジングに設けられ、支点を中心とする第1位置から第2位置までの回転変位によりハウジングを相手ハウジングに嵌合させるレバー操作が可能に構成されているレバーと、力点としての荷重印加部を含み、レバーに設けられるCPA部材と、を備える。
レバーは、レバー操作が完了するまでCPA部材を係止する。CPA部材は、レバー操作の完了直後に、レバー操作が完了する前から連続して荷重印加部に加えられる荷重により作動することで、正規嵌合を検知可能に構成されている。
【0007】
本発明のレバー式コネクタにおいて、CPA部材は、荷重印加部と、荷重の方向に沿って延びるCPAビームと、を含み、CPAビームの自由端は、レバー操作が完了するまで、レバーにより荷重に対して変位が規制された状態に係止されるとともに、レバー操作の完了直後に、荷重により変位してハウジングおよびレバーに係合することが好ましい。
【0008】
本発明のレバー式コネクタにおいて、ハウジングは、回転変位による自由端の軌跡上に位置する解除部を含み、解除部は、レバー操作の完了時に自由端をCPAビームの厚さ方向に押すことで、レバーによる自由端の係止を解除することが好ましい。
【0009】
本発明のレバー式コネクタにおいて、レバーは、レバー操作が完了するまで、荷重に対してCPA部材を変位が規制された状態に係止する係止部と、荷重の方向に沿って延び、レバー操作の完了時には、ハウジングに第1端部が係合するロックビームと、ロックビームの第2端部に位置し、レバー操作の完了直後におけるCPA部材の作動により変位が規制されるロック解除部と、を備えることが好ましい。
【0010】
本発明のレバー式コネクタにおいて、CPAビームに対応する被係合部と、ロックビームに対応する被係合部とが、荷重の方向に沿って並んでいることが好ましい。
【0011】
本発明のレバー式コネクタにおいて、レバーは、レバーの軸方向の一端側でハウジングに支持される第1レバーと、軸方向の他端側でハウジングに支持される第2レバーと、第1レバーおよび第2レバーを連結する連結部と、を備え、荷重印加部は、連結部よりも第1位置側で連結部に沿ってレバーの軸方向に延在していることが好ましい。
【0012】
本発明のレバー式コネクタにおいて、レバーは、レバーの軸方向の一端側でハウジングに支持される第1レバーと、軸方向の他端側でハウジングに支持される第2レバーと、第1レバーおよび第2レバーにそれぞれ設けられて相手ハウジングに係合するカム部と、第1レバーおよび第2レバーを連結する連結部と、CPA部材を保持するCPAハウジングと、を備え、CPAハウジングは、連結部に対して第1位置側に向けて突出しており、荷重印加部は、レバー操作が完了するまで、CPAハウジングの第1位置側の端部に配置されることが好ましい。
【0013】
本発明のレバー式コネクタにおいて、CPAハウジングは、連結部における軸方向の端部に位置していることが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
ハウジングと相手ハウジングとは、レバーにより係止されているCPA部材を押しながらレバーを第2位置まで回転変位させるレバー操作の完了により嵌合する。CPA部材は、レバー操作が完了するまではレバーにより係止されており、レバー操作の完了と同時に、レバーによるCPA部材の係止が解除される。そのため、レバー操作の完了直後には、レバー操作が完了する前から連続してCPA部材に加えられる荷重によりCPA部材が作動する。
つまり、CPA部材を押しながらレバー操作を行うことにより、レバー操作の完了に伴い自動的にCPA部材を作動させることができる。嵌合およびCPA部材の作動は、荷重印加部に連続して荷重を加える単一の操作のみによって行われるので、作業者は、レバーの操作完了後に、CPA部材を作動させるため、荷重の印加位置や荷重の方向が異なる別の操作を行う必要がない。そのため、CPA部材を作動させるための意図的な操作が要求されることなく、正規嵌合を容易にかつ確実に担保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】(a)および(b)は、本発明の実施形態に係るレバー式コネクタを示す斜視図である。(a)は、レバーが第1位置にある状態を示し、(b)は、レバー操作によりレバーが第2位置まで回転変位した状態を示している。
【
図2】レバー式コネクタ、および相手コネクタに備わる相手ハウジングを示す分解斜視図である。
【
図3】レバー式コネクタのプラグハウジングを相手ハウジングに嵌合させた状態を示す図である。
【
図4】(a)は、第1位置にあるレバーのカム溝が相手ハウジングのカム突起に係合した状態を示す一部破断側面図である。(b)は、(a)に示す状態から、レバーを第2位置まで回転変位させた状態を示す一部破断側面図である。(b)は、
図5(a)のIVb-IVb線により一部破断されている。
【
図5】(a)は、レバー式コネクタの平面図である。(b)は、(a)のVb-Vb線断面図である。
【
図6】(a)は、プラグハウジングの斜視図である。(b)は、(a)の部分拡大図である。
【
図8】
図7のVIII矢印の向きからレバーを示す斜視図である。
【
図9】(a)は、レバーに組み込まれるCPA部材の斜視図である。(b)は、レバー式コネクタの断面図である。
【
図10】(a)~(c)は、レバーが第1位置にある状態S01を示す図である。(b)は、(c)のXb-Xb線断面図である。(c)は、(a)のXc方向からの側面図である。
【
図11】(a)は、
図10(b)のXIa-XIa線断面図である。(b)は、
図11(a)の部分拡大図である。
【
図12】(a)~(c)は、レバー操作の途中の状態S02を示す図である。(c)は、(a)のXIIc-XIIc線断面図である。
【
図13】(a)~(c)は、レバー操作の完了時における状態S03を示す図である。(c)は、(a)のXIIIc-XIIIc線断面図である。
【
図15】(a)~(c)は、レバー操作の完了直後の状態S04を示す図である。(c)は、(a)のXVc-XVc線断面図である。
【
図16】(a)および(b)は、本発明の変形例に係るレバー式コネクタの斜視図である。(c)は、(b)のXVIc矢印の向きからの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。
〔全体概略構成〕
レバー式コネクタ1(以下、コネクタ1)は、
図1~
図3に示すように、主要な構成要素として、複数の雌型のコンタクト(図示しない)を保持するプラグハウジング10と、プラグハウジング10に設けられるレバー20と、レバー20に設けられるCPA部材30とを備える。
プラグハウジング10、レバー20、およびCPA部材30のいずれも、樹脂材料から射出成形により形成されている。
【0017】
レバー20は、
図1(a)に示す第1位置P1から、
図1(b)に示す第2位置P2までの回転変位により、プラグハウジング10を相手コネクタ8の相手ハウジング80に嵌合させるレバー操作が可能に構成されている。
プラグハウジング10と相手ハウジング80とが嵌合されると、コネクタ1の雌型のコンタクトと、相手コネクタ8の図示しない雄型の相手コンタクトとが電気的に接続される。
なお、相手コネクタ8の構成要素としては、相手ハウジング80のみを図示し、それ以外の構成要素、例えば相手ハウジング80に保持される相手コンタクトの図示は省略する。
【0018】
CPA部材30は、コネクタ1と相手コネクタ8との正規嵌合状態を検知可能に構成されている。後述するように、プラグハウジング10と相手ハウジング80とは、レバー20により係止されているCPA部材30を押しながらレバー20を第2位置P2まで回転変位させるレバー操作の完了により嵌合する。レバー20によるCPA部材30の係止は、レバー操作の完了と同時に、プラグハウジング10の一部によりCPA部材30が押されることで解除される。そのため、レバー操作の完了直後には、レバー操作が完了する前から連続してCPA部材30に加えられる荷重によりCPA部材30が押し込まれて作動する。
【0019】
図1~5は、CPA部材30が押し込まれていない状態を示している。
プラグハウジング10、レバー20、およびCPA部材30のそれぞれの詳細な構成は、後述する。
【0020】
本実施形態において、CPA部材30に加えられる荷重の方向D1は、レバー操作の完了時には、プラグハウジング10と相手ハウジング80とが嵌合する嵌合方向zに相当する。勿論、レバー20の回転可能な範囲によっては、その限りではない。
【0021】
本実施形態のコネクタ1は、雌型コンタクトに接続される図示しない電線を貫通させた状態でプラグハウジング10の内側を封止するシール部材41と、シールホルダ42と、プラグハウジング10に一次係止された状態の雌型コンタクトを二次係止するリテーナ43と、相手ハウジング80に向けて配置されるフロントキャビティ44と、相手ハウジング80とプラグハウジング10との間の隙間を封止するシールリング45とを備えている。コネクタ1および相手コネクタ8には、シール部材41、シールホルダ42、およびシールリング45により防水性が確保されている。
【0022】
シール部材41は、プラグハウジング10に形成されている凹部11に収容される。シール部材41は、シールホルダ42によりプラグハウジング10に押さえられて弾性変形することで、各電線の外周部と凹部11の内壁とに密着する。シールホルダ42には、プラグハウジング10に係止される係止部421が形成されている。
リテーナ43は、プラグハウジング10と相手ハウジング80とが嵌合する嵌合方向zに対して直交する方向(例えばy方向)からプラグハウジング10に挿入され、係止部431により係止される。
【0023】
フロントキャビティ44は、図示しない相手コンタクトが挿入される複数のキャビティ441A(
図2)が形成されている前端部441と、前端部441から後方に(シールホルダ42側に)向けて立ち上がる側壁442とを備えている。側壁442の内側には、プラグハウジング10が配置されている。
【0024】
〔相手ハウジング〕
図2~
図4に示す相手ハウジング80は、フロントキャビティ44の全体と、プラグハウジング10の図示しない前端から、シールリング45の位置までを収容する嵌合壁81を備えている。本実施形態の相手ハウジング80に備わる複数の嵌合壁81は、複数のコネクタ1に個別に対応しており、各嵌合壁81にプラグハウジング10を嵌合させることができる。複数の嵌合壁81は、所定方向に間隙811をおいて並んでいる。各嵌合壁81には、レバー20が係合する一対のカム突起812が設けられている。カム突起812は、嵌合方向zと、嵌合壁81が並ぶ方向xとの両方に対して直交する方向yの両側に配置されている。なお、カム突起812は、嵌合壁81のx方向の両側に配置することも可能である。
【0025】
相手ハウジング80に保持される複数の相手コンタクトは、はんだを用いて回路基板9(
図3)に接続される。
図3に示す例において、回路基板9は、xz方向に延在する状態に配置されている。その場合は、複数の相手コンタクトが、それらを保持する部分82の背面側で回路基板9に向けてy方向に屈曲している。
【0026】
〔プラグハウジング〕
図5(b)および
図6(a)における上側は、プラグハウジング10の後側Rに相当し、
図5(b)および
図6(a)における下側は、プラグハウジング10の前側Fに相当する。
図5(a)、(b)および
図6(a)に示すように、プラグハウジング10は、複数のコンタクトが個別に配置される複数のキャビティ12と、キャビティ12の集合よりも後側Rに立ち上がり凹部11をなす周壁13と、レバー20を回転変位可能に支持する一対の軸部14と、軸部14よりも前側Fに延在し、シールリング45、リテーナ43、およびフロントキャビティ44が設けられるハウジング本体15とを備えている。
【0027】
ハウジング本体15は、シールリング45を囲み、周壁13をxy方向に超えて、平面視において略矩形状に形成されている。
レバー20の回転変位の支点に相当する軸部14は、周壁13からy方向の両側に突出している。
【0028】
図6(b)を参照し、細部を説明する。一方の軸部14が設けられ、ハウジング本体15のy方向を向く側壁15yには、後述するように、CPA部材30に作用するCPA解除部151および被係合凹部152(被係合部)と、レバー20に作用する被係合部153とが形成されている。CPA解除部151、被係合凹部152、および被係合部153は、側壁15yにおける軸部14からx方向に離れた端部15Cに位置し、CPA解除部151、被係合凹部152、および被係合部153の順序でz方向に並んで配置されている。
【0029】
CPA解除部151は、レバー操作の完了時にCPA部材30の部位を押すことで、レバー20によるCPA部材30の係止を解除する。CPA解除部151は、第1位置P1から第2位置P2へのレバー20の回転変位による自由端331の軌跡T上に位置する(
図4(a)参照)。
また、CPA解除部151は、側面視において矩形の板状に形成され、ハウジング本体15の後壁15zの位置よりも前側Fの位置から後側Rの位置までに亘り延在している。
本実施形態のCPA解除部151は、側壁15yからy方向に退いている面154に沿って配置されている。CPA解除部151には、所定の板厚が与えられて剛性が確保されている。
【0030】
被係合凹部152は、レバー20による係止から解除されたCPA部材30の部位が係合する凹部である。被係合凹部152は、後壁15zに対してz方向に退いている面155から前側Fへ窪んでおり、CPA解除部151の前端151Fの直下に位置している。
【0031】
被係合部153は、被係合凹部152の直下で側壁15yからy方向に突出しており、後面153Aと、前面153Bとを備えている。被係合部153には、レバー20のロックビーム25が係合する。レバー操作時にロックビーム25の先端部(251)がねじれないように、先端部に当たる後面153Aには、z方向に対する勾配が付与されている。
【0032】
〔レバー〕
レバー20は、
図1、
図7、および
図8に示すように、レバー20の軸方向(y方向)に対向して配置される第1レバー21および第2レバー22と、相手ハウジング80に係合するカム部としてのカム溝23と、第1レバー21および第2レバー22を連結する連結部24と、レバー操作の完了時にプラグハウジング10の被係合部153に係合するロックビーム25と、CPA部材30を保持するCPAハウジング26とを備えている。
【0033】
第1レバー21は、プラグハウジング10の一方の軸部14に係合し、第2レバー22は、プラグハウジング10の他方の軸部14に係合する。第1レバー21および第2レバー22は、軸部14を中心に回転可能にプラグハウジング10に支持されている。第1レバー21および第2レバー22にはそれぞれ、軸部14が挿入される貫通孔201と、軸部14を受け入れて貫通孔201まで案内するガイド凹部202とが形成されている。
【0034】
第1レバー21および第2レバー22にはそれぞれ、相手ハウジング80のカム突起812に係合するカム溝23が形成されている。カム溝23は、第1ビーム231と、第2ビーム232とからなる。
図4(a)に示すように、レバー20が第1位置P1にあるとき、カム溝23の開口233にカム突起812が配置される。
レバー20が第1位置P1から第2位置P2までの角度範囲で矢印の向きに回転されるのに伴い、プラグハウジング10は、カム溝23の奥へとカム突起812を引き込みつつ、嵌合方向zに変位して相手ハウジング80と嵌合する。
【0035】
連結部24は、
図5(a)および
図7に示すように、第1レバー21に接続される第1接続部241と、第2レバー22に接続される第2接続部242と、第1接続部241および第2接続部242の間を直線的に延びる中間部243とを備えている。連結部24は、プラグハウジング10と相手ハウジング80とが嵌合している状態の平面視において略C字状に形成されている。第1接続部241は、カム溝23の開口233の位置からレバー20の回転方向に離れた位相で第1レバー21に接続されている。第2接続部242も同様である。
図5(b)および
図7に示すように、中間部243には、レバー20が第2位置P2にあるときに嵌合方向zに窪んでいる凹部243Aが形成されている。
【0036】
連結部24は、嵌合時には、
図5(a)に示すように周壁13に沿って配置される。このとき、連結部24は、相手ハウジング80の隣り合う嵌合壁81間の間隙811に配置される。
連結部24には、周壁13の一辺131と、その両側の円弧状のコーナー132の形状に倣う形状が与えられている。中間部243は、凹部243Aが形成されて窪んでいるため第1接続部241および第2接続部242と比べてレバー20の回転変位の方向における厚さが薄く、かつ、レバー20の軸線と中間部243とを結ぶ方向における幅も狭い。回転変位の方向における中間部243の厚さが薄いことにより、レバー20が解除状態(第1位置P1)にあるとき、キャビティ12の集合の投影範囲にレバー20が配置されることを避けることができる。そうすることで、キャビティ12にコンタクトを挿入する際の視認性および作業性が向上するとともに、コンタクトに接続されてシール部材41およびシールホルダ42から引き出される電線にレバー20が干渉しない。
【0037】
ロックビーム25は、箱状のCPAハウジング26の一面に配置されている。ロックビーム25は、
図4(a)および(b)に示すように、レバー20を回転変位させるときに印加される荷重Lの方向D1に沿って、レバー20の軸方向(y方向)からの側面視においては直線的に延びている。
【0038】
ロックビーム25は、
図5(b)に示すように、延出方向の一端側に位置するロック解除部252(第2端部)から、レバー操作の完了時に被係合部153に係合する係止端251(第1端部)まで延びている。ロック解除部252のノブ252Aが矢印pの向きに押されてロックビーム25がたわんで、係止端251が被係合部153から離れると、被係合部153によるレバー20のロックが解除される。
【0039】
レバー操作の完了に伴いCPA部材30が
図15(c)に示すように押し込まれてロック解除部252に係合すると、ロック解除部252のたわみ変位が規制されるので、レバー20のロック状態が維持される。この状態をもって、プラグハウジング10と相手ハウジング80とが正規嵌合しているので、CPA部材30の作動により正規嵌合状態を検知可能である。
【0040】
CPAハウジング26は、
図7および
図8に示すように、CPA部材30を三方から囲む壁261~263を備えている。CPAハウジング26には、ロックビーム25と、CPA部材30とが集約して設けられる。
壁261~263は、連結部24および第1レバー21に対して、嵌合時のレバー20の回転変位の方向rの-側(第1位置P1側)に突出している。
壁261~263と、連結部24の第1接続部241との間にCPA部材30が配置される。壁261~263は、ロックビーム25と同様にレバー20を回転変位させるときに印加される荷重Lの方向D1に沿って延在している。第1接続部241には、レバー20が第2位置P2まで変位したときCPA解除部151に当接するストッパ241Aが形成されている。
【0041】
CPAハウジング26は、レバー操作が完了するまでCPA部材30を変位が規制された状態に係止するCPA係止部264(
図5(b)および
図8)と、CPA部材30の離脱を防ぐ離脱規制部265(
図9(b))とを備えている。
CPA係止部264の後端には、CPA係止部264による係止を脱したときのCPA部材30の前側Fへの変位を助ける斜面264Aが形成されている。また、CPA係止部264の前端には、CPA部材30の作動を解除するときのCPA部材30の後側Rへの変位を助ける斜面264Bが形成されている。
【0042】
CPAハウジング26は、第1接続部241に隣接しているので、レバー20の軸方向(y方向)における一端側に位置している。
図3に示すように、コネクタ1は、回路基板9に接続されている相手ハウジング80に対して、CPAハウジング26が回路基板9とは反対側に配置される向きで配置される。そのため、CPA部材30は、回路基板9から離れているので、レバー20を操作するときにCPA部材30を押しやすい。
【0043】
〔CPA部材〕
CPA部材30は、
図9(a)、(b)、および
図5(b)に示すように、荷重印加部31と、係合部32と、CPAビーム33と、一対のビーム34とを備えている。
荷重印加部31は、レバー20を回転させてプラグハウジング10と相手ハウジング80とを嵌合させるときに荷重が加えられる。荷重印加部31は、平坦な荷重印加面31Aを有して矩形の板状に形成されている。
係合部32は、レバー操作の完了に伴い荷重印加部31が押し込まれるとロック解除部252に係合する。
【0044】
CPAビーム33は、荷重印加面31Aに対して直交する方向へ、つまりロックビーム25と同様に荷重Lの方向D1に沿って、係合部32から延びている。CPAビーム33は、第1接続部241に向けて突出した自由端331を含む。この自由端331にCPA解除部151が作用すると、自由端331がCPA係止部264から外れる。
【0045】
一対のビーム34は、CPAビーム33の両側で係合部32からCPAビーム33と平行に延びている。一対のビーム34はそれぞれ、レバー20の軸方向(y方向)に向けて突出した自由端341を含む。
【0046】
CPA部材30がCPAハウジング26の内側に挿入されると、各ビーム34の自由端341がCPAハウジング26の離脱規制部265に係合することでCPA部材30がレバー20に支持端342側へは離脱不能に係止されるとともに、CPAビーム33の自由端331がCPA係止部264により係止される。
このとき、荷重印加部31は、
図9(b)に示すように、CPAハウジング26の第1位置P1側(端部266の近傍)に配置されており、荷重印加面31Aは、端部266よりも第1位置P1側に位置している。CPAビーム33の自由端331がCPA係止部264により係止されているので、荷重印加部31は、レバー操作が完了するまでは、端部266よりも突出した状態に保たれる。
【0047】
〔嵌合工程〕
図10~
図15を参照しつつ、レバー操作の開始からCPA部材30が作動するまでの嵌合工程を説明する。
第1状態S01:
図10(a)~(c)および
図11(a)、(b)のいずれも、レバー20が第1位置P1にある時のコネクタ1の第1状態S01を示している。
このとき、特に
図11(b)に示すように、CPA部材30はCPA係止部264により支持されることでレバー20に係止されているので、荷重印加部31を押す荷重に対してCPA部材30が変位しない。
また、レバー操作の完了後にCPA部材30が作動するまで、レバー20のロック解除部252はたわみ変位可能な状態にある。
【0048】
第1状態S01から、CPA部材30の荷重印加部31を押してレバー20を回転させる。荷重印加部31は、レバー20の他の部位に比べて第1位置P1側に突出したCPAハウジング26の端部266近傍に配置されているので、レバー20の軸方向の端部にありながらも、レバー20にアクセスする手が荷重印加部31に自然と置かれ、荷重印加部31に荷重が加えられる。
【0049】
第2状態S02:
図12(a)~(c)のいずれも、第1位置P1から第2位置P2までのレバー操作の途中の同じタイミングにおけるコネクタ1の第2状態S02を示している。
レバー操作の開始から完了までの過程において、軸部14、荷重印加部31、およびカム溝23をそれぞれ支点、力点、および作用点として、プラグハウジング10と相手ハウジング80との嵌合が進行する。それに伴い、CPAビーム33の自由端331の軌跡T上に位置するCPA解除部151に自由端331が次第に近づく。
【0050】
第3状態S03(レバー操作完了):
図13(a)~(c)および
図14のいずれも、レバー20が第2位置P2まで回転変位した時、つまりレバー操作の完了時におけるコネクタ1の第3状態S03を示している。第2位置P2までレバー20が到達した時点で、プラグハウジング10と相手ハウジング80とが嵌合を終え、それと同時に、ロックビーム25の係止端251が被係合部153の後面153Aを乗り越えて前面153Bの直下に係合する。
プラグハウジング10と相手ハウジング80との嵌合およびロックビーム25によるレバー20の係止と同時に、CPA解除部151がCPAビーム33の自由端331をCPAビーム33の厚さ方向D2に押す。それによって
図14に二点鎖線で示すようにCPA部材30が変位し、自由端331がCPA係止部264から外れる。
【0051】
第4状態S04:
図15(a)~(c)のいずれも、第3状態S03の直後のコネクタ1の第4状態を示している。このときレバー20によるCPA部材30の係止は解除されている。そして、レバー20の操作中に荷重印加部31は連続的に荷重Lの方向D1に押されているから、レバー操作の完了に相当する第3状態S03の直後には、レバー操作完了時と同じ方向の荷重LによりCPA部材30がCPAハウジング26の内部へと押し込まれる。すると、CPAビーム33の自由端331が被係合凹部152に係合するとともに、CPA部材30の係合部32がロック解除部252に係合する。
【0052】
それによって、ロック解除部252のたわみ変位がCPA部材30により規制されるので、レバー20の回転変位が規制される。そうすると、レバー20が第2位置P2にある状態でプラグハウジング10と相手ハウジング80とが正規嵌合した位置にあることが保証されることとなる。
【0053】
プラグハウジング10と相手ハウジング80との嵌合を解除する際には、荷重印加部31を引き上げることで、係合部32によるロック解除部252の係止を解除するとよい。
【0054】
〔本実施形態による幾つかの効果〕
以上で説明した本実施形態によれば、レバー20に備わるCPA部材30を押しながらレバー操作を行うことにより、レバー操作の完了に伴い自動的にCPA部材30を作動させることができる。ハウジング10,80の嵌合およびCPA部材30の作動は、同一の荷重印加面31Aに連続して荷重Lを加える単一の操作のみによって行われる。単一の操作は、第1状態S01から第4状態S04までの全体に相当する。作業者は、レバー20の操作完了後に、CPA部材30を作動させるため、荷重の印加位置や荷重の方向D1が異なる別の操作を行う必要がない。そのため、単一の操作を行う単一の工程により、ハウジング10,80の嵌合およびCPA部材30の作動を完了することができるので、CPA部材30を作動させるための意図的な操作が要求されることなく、正規嵌合を容易にかつ確実に担保することができる。
【0055】
また、本実施形態のCPAハウジング26は、嵌合壁81間の間隙811の位置を避けて、レバー20の軸方向の一端部に配置されているので、CPAハウジング26の寸法よりも狭い間隔で配置された嵌合壁81を備えた相手ハウジング80にも適用することができる。そうした制約がない場合は、例えば、連結部24の中央にCPAハウジング26を設けることができる。
【0056】
〔変形例〕
図16(a)~(c)は、本発明の変形例に係るレバー式コネクタ2を示している。レバー式コネクタ2は、CPA部材30に備わる荷重印加部35および支持部36を除き、上記実施形態のレバー式コネクタ1と同様に構成されている。
荷重印加部35は、レバー20の連結部24よりも第1位置P1側で連結部24に沿ってレバー20の軸方向(y方向)に延在している。荷重印加部35の表側には、連結部24の軸方向全長に亘る広い荷重印加面35Aが存在している。荷重印加部35と連結部24との間には、CPA部材30の作動に必要な空隙37(
図16(c))が設定されている。
【0057】
荷重印加部35は、上記実施形態の荷重印加部31に相当する部位である第1端部351と、第1端部351からy方向に離れている第2端部352と、第1端部351および第2端部352の間を直線的に延びる中間部353とを備えている。
第2端部352は、支持部36により連結部24の端部(第2接続部242)に支持されていることが好ましい。支持部36は、第2端部352から、第1端部251側に位置するCPAビーム33と同じ方向に延びており、第2接続部242に形成されている図示しない溝に係合している。CPA部材30の作動は、支持部36および溝により第2端部352が嵌合方向zにガイドされることで安定して行われる。
【0058】
中間部353は、連結部24の中間部243と同様に、凹部353Aが形成されることで窪んでおり、第1端部351および第2端部352と比べ、レバー20の軸線と連結部24とを結ぶ方向における幅が狭い。そのため、凹部353Aが形成されていない場合と比べてコンタクトの挿入時における視認性および作業性が高められている。
【0059】
荷重印加部35における任意の一部の領域あるいは全体を押しながらレバー20を第1位置P1から第2位置P2へと回転させるレバー操作を行うと、上記実施形態と同様に、レバー操作の完了に伴いCPAビーム33の係止が解除されるとともに、レバー20を回転変位させるために荷重印加部35に加えられた荷重により直ちにCPA部材30が押し込まれて作動する。
つまり、レバー操作の他には意図して操作を行うことなくCPA部材30を確実に作動させることができる。
【0060】
連結部24の中央にCPAハウジング26が与えられる場合にも、CPAハウジング26に設けられるCPA部材30の荷重印加部は、上記変形例の荷重印加部35と同様に、連結部24よりも第1位置P1側で連結部24に沿ってレバー20の軸方向(y方向)に延在していることが好ましい。
【0061】
上記以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
レバー20の第1位置P1および第2位置P2のそれぞれの位相は、適宜に定めることができる。また、本発明のレバー式コネクタのハウジングが、プラグハウジングと、プラグハウジングのキャビティから引き出された複数の電線を覆うワイヤカバーとを備え、かつワイヤカバーにレバーが設けられる場合には、CPA部材30を係止から解除するCPA解除部がワイヤカバーに形成されていてもよい。
【符号の説明】
【0062】
1,2 レバー式コネクタ
8 相手コネクタ
9 回路基板
10 プラグハウジング(ハウジング)
11 凹部
12 キャビティ
13 周壁
14 軸部
15 ハウジング本体
15C 端部
15y 側壁
15z 後壁
20 レバー
21 第1レバー
22 第2レバー
23 カム溝(カム部)
24 連結部
25 ロックビーム
26 CPAハウジング
30 CPA部材
31 荷重印加部
31A 荷重印加面
32 係合部
33 CPAビーム
34 ビーム
35 荷重印加部
35A 荷重印加面
36 支持部
37 空隙
41 シール部材
42 シールホルダ
43 リテーナ
44 フロントキャビティ
45 シールリング
80 相手ハウジング
81 嵌合壁
82 部分
131 一辺
132 コーナー
151 CPA解除部
151F 前端
152 被係合凹部(被係合部)
153 被係合部
153A 後面
153B 前面
154,155 面
201 貫通孔
202 ガイド凹部
231 第1ビーム
232 第2ビーム
233 開口
241 第1接続部
241A ストッパ
242 第2接続部
243 中間部
243A 凹部
251 係止端(第1端部)
252 ロック解除部(第2端部)
252A ノブ
261~263 壁
264 CPA係止部
264A,264B 斜面
265 離脱規制部
266 端部
351 第1端部
352 第2端部
353 中間部
353A 凹部
331 自由端
341 自由端
342 支持端
421 係止部
431 係止部
441 前端部
441A キャビティ
442 側壁
811 間隙
812 カム突起
L 荷重
D1 荷重の方向
D2 厚さ方向
F 前側
R 後側
p 矢印
P1 第1位置
P2 第2位置
r 回転変位方向
S01 第1状態
S02 第2状態
S03 第3状態
S04 第4状態
T 軌跡
x 方向
y 方向
z 嵌合方向