(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023158837
(43)【公開日】2023-10-31
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20231024BHJP
F21S 8/02 20060101ALI20231024BHJP
F21V 29/77 20150101ALI20231024BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20231024BHJP
【FI】
F21S2/00 375
F21S8/02 400
F21V29/77
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022068859
(22)【出願日】2022-04-19
(71)【出願人】
【識別番号】505455945
【氏名又は名称】コイズミ照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】内田 涼子
(57)【要約】
【課題】簡易な構成で効率よく放熱させる。
【解決手段】照明装置1は、光を出射する光源部110と、光源部110に電力を供給する電源ユニットU1と、電源ユニットU1を収容する筐体10bと、電源ユニットU1に外部電力を供給する一対の給電端子部30とを備える。筐体10bは、筒状の筒部22と、筒部22の一端側に位置する端面部20aと、端面部20aの表面と裏面とのうち表面から突出する突出部20と、筒部22よりも内側に配置され、端面部20aの裏面に立設される壁部23と、筒部22と壁部23とを接続する接続部24とを含む。一対の給電端子部30は、突出部20を介して互いに対向するとともに、筐体10bに対して突出する。少なくとも、筒部22、壁部23、及び、接続部24は、金属製である。電源ユニットU1は、壁部23に対向する。光源部110は、筒部22の他端側に配置され、壁部23と接触する。
【選択図】
図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を出射する光源部と、
前記光源部に電力を供給する電源ユニットと、
前記電源ユニットを収容する筐体と、
前記電源ユニットに外部電力を供給する一対の給電端子部と
を備え、
前記筐体は、
筒状の筒部と、
前記筒部の一端側に位置する端面部と、
前記端面部の表面と裏面とのうち前記表面から突出する突出部と、
前記筒部よりも内側に配置され、前記端面部の裏面に立設される壁部と、
前記筒部と前記壁部とを接続する接続部と
を含み、
前記一対の給電端子部は、前記突出部を介して互いに対向するとともに、前記筐体に対して突出し、
少なくとも、前記筒部、前記壁部、及び、前記接続部は、金属製であり、
前記電源ユニットは、前記壁部に対向し、
前記光源部は、前記筒部の他端側に配置され、前記壁部と接触する、照明装置。
【請求項2】
前記光源部は、
複数の発光素子と、
前記複数の発光素子が配置され、前記壁部を覆う基板と
を含み、
前記複数の発光素子のうちの少なくとも一部の発光素子は、前記基板を介して前記壁部又は前記接続部に対向する、請求項1に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1の照明装置は、照明装置本体内に配置される発光モジュールと、発光モジュールが熱伝導可能に接続される発光モジュール接続部を有する放熱体と、発光モジュール接続部と発光モジュールとの間に介在される絶縁性を有する熱伝導シートとを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の照明装置のように、照明装置において発生する熱を放熱させるため、放熱体及び熱伝導シート等の専用部材が配置される。その結果、構造が複雑になって組み立てが困難になるとともに、部品点数が増加して製造コストが上昇する傾向にある。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡易な構成で効率よく放熱させることが可能な照明装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に開示する照明装置は、光源部と、電源ユニットと、筐体と、一対の給電端子部とを備える。前記光源部は、光を出射する。前記電源ユニットは、前記光源部に電力を供給する。前記筐体は、前記電源ユニットを収容する。前記一対の給電端子部は、前記電源ユニットに外部電力を供給する。前記筐体は、筒部と、端面部と、突出部と、壁部と、接続部とを含む。前記筒部は、筒状である。前記端面部は、前記筒部の一端側に位置する。前記突出部は、前記端面部の表面と裏面とのうち前記表面から突出する。前記壁部は、前記筒部よりも内側に配置され、前記端面部の裏面に立設される。前記接続部は、前記筒部と前記壁部とを接続する。前記一対の給電端子部は、前記突出部を介して互いに対向するとともに、前記筐体に対して突出する。少なくとも、前記筒部、前記壁部、及び、前記接続部は、金属製である。前記電源ユニットは、前記壁部に対向する。前記光源部は、前記筒部の他端側に配置され、前記壁部と接触する。
【0007】
本願に開示する照明装置において、前記光源部は、複数の発光素子と、前記複数の発光素子が配置され、前記壁部を覆う基板とを含むことが好ましい。前記複数の発光素子のうちの少なくとも一部の発光素子は、前記基板を介して前記壁部又は前記接続部に対向することが好ましい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、簡易な構成で効率よく放熱させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施形態に係る照明装置を示す斜視図である。
【
図5】照明取付部に装着された照明装置を示す断面図である。
【
図6】電源部が収容されていない状態の電源収容部を示す図である。
【
図7】電源収容部への電源部の取り付けを示す図である。
【
図8】電源部が収容された状態の電源収容部を示す図である。
【
図9】電源部と一対の給電端子部との電気的な接続を示す図である。
【
図10】電源ユニットの筐体への取り付けを示す斜視図である。
【
図11】電源ユニットの筐体への取り付けを示す別角度の斜視図である。
【
図12】電源ユニットが取り付けられた筐体を示す図である。
【
図14】光源部の筐体への取り付けを示す図である。
【
図15】筐体へ取り付けられた光源部の一例を示す図である。
【
図16】筐体へ取り付けられた光源部の他の例を示す図である。
【
図17】筐体部と光源カバーとを分離させた状態の照明装置を示す図である。
【
図18】光源カバーが取り付けられた状態の筐体部を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。また、図面には、理解を容易にするために、適宜三次元直交座標系のX軸、Y軸、及び、Z軸を記載する。一例として、X軸及びY軸は水平面に略平行であり、Z軸は鉛直方向に略平行である。
【0011】
図1~
図4を参照して、本発明の実施形態に係る照明装置1を説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る照明装置1を示す斜視図である。
図1に示すように、照明装置1は光を出射する。照明装置1は、照明器具本体に着脱可能である。照明器具本体は、建造物の照明取付部に取り付けられる。照明器具本体は、例えばダウンライト、ブラケットライト、スポットライトなどである。照明取付部は、例えば、天井又は壁である。
【0012】
具体的には、照明装置1は光源ユニット100を含む。光源ユニット100は光を出射する。光源ユニット100は、光源部110(
図5及び
図14等)と、電源部120(
図5及び
図7等)と、筐体部10と、光源カバー11とを含む。光源カバー11は、突起部12を含む。突起部12は、光源カバー11から外側に向かって突出する。光源部110は、光を出射する。光源部110は、略円筒形状を有する筐体部10の内部に配置される。電源部120は、光源部110に電力を供給する。光源カバー11は、光源部110を覆う。光源カバー11は、筐体部10の第1方向D1の端部に配置される。第1方向D1は、天井等の照明取付部に対して略垂直な方向を示す。例えば、第1方向D1は鉛直方向に略平行である。光源部110、電源部120、筐体部10、光源カバー11、及び突起部12の詳細は後述する。
【0013】
図1では、説明の便宜上、中心線AXを図示している。中心線AXは、光源ユニット100(筐体部10)の中心を通る仮想線である。中心線AXは、光源カバー11に略直交する。以下、中心線AXに対して直交する方向を「径方向RD」と記載する。「径方向RD」は、中心線AXに直交する方向である限りにおいては、任意の方向であってよく、特に限定されない。また、中心線AXを中心とする円弧に沿う方向を「周方向CD」と記載する。第1方向D1は、例えば、中心線AXに略平行である。
【0014】
図2は、照明装置1を示す別の斜視図である。
図2に示すように、光源ユニット100は、電源収容部10aと、筐体10bとを有する。つまり、電源収容部10aと筐体10bとは、筐体部10を構成する。電源収容部10aは、電源部120を収容する。本実施形態において、電源部120が収容された状態の電源収容部10aは、電源ユニットU1を構成する。筐体10bは、電源収容部10aを収容する。
【0015】
また、光源ユニット100は、一対の給電端子部30を更に含む。筐体10bは、筒状の筒部22と、端面部20aと、突出部20とを含む。筒部22は、例えば、略円筒形状を有する。端面部20aは、筒部22の一方端に位置する。具体的には、端面部20aは、筒部22の第2方向D2の端部に配置される。第2方向D2は、第1方向D1の反対方向を示す。第2方向D2は、例えば、鉛直方向に略平行である。第2方向D2は、例えば、中心線AXに略平行である。端面部20aは、例えば、略円環形状又は略円板形状を有する。
【0016】
突出部20は、端面部20aにおける第2方向D2側の表面から第2方向D2に突出する。突出部20は、例えば、略有蓋円筒形状又は略円筒形状を有する。光源ユニット100において、端面部20a及び突出部20の一部から、電源収容部10aが露出する。例えば、電源収容部10aは、二対の露出部R1、R2を含む。一対の露出部R1は、端面部20a及び突出部20の一部から露出する。一対の露出部R2は、突出部20の一部から露出する。一対の露出部R1及び一対の露出部R2は、互いに、周方向CDにずれた位置に配置される。
【0017】
一対の給電端子部30は、電源部120に外部電力を供給する。具体的には、一対の給電端子部30は、光源ユニット100に給電するための導電性部材である。一対の給電端子部30は、電源収容部10aに配置される。具体的には、一対の給電端子部30の各々は、電源収容部10aの一対の露出部R1の各々から第2方向D2に突出している。すなわち、一対の露出部R1の各々は、合成樹脂などの電気的絶縁性を有する材料で形成され、一対の給電端子部30の各々の周囲に位置する。これにより、一対の給電端子部30は、電気的絶縁距離が確保される。一対の給電端子部30は、突出部20を介して互いに対向する。具体的には、一対の給電端子部30は、突出部20を介して、互いに径方向RDに対向する。給電端子部30は、断面視において、略T字形状を有する。給電端子部30は、金属製であり、導電性を有する。
【0018】
具体的には、一対の給電端子部30の各々は、第1円柱部30aと、第2円柱部30bとを有する。第1円柱部30aは、第1方向D1に沿って延びる。第1円柱部30aは、略円柱形状を有する。第1円柱部30aは、端面部20aから第2方向D2に突出する。第2円柱部30bは、第1円柱部30aの第2方向D2の端部から、径方向RDに略平行な方向に張り出している。第2円柱部30bは、略円柱形状を有する。
【0019】
また、電源収容部10aは、一対の第1係合部21を有する。一対の第1係合部21は、一対の露出部R2に配置される。
図2では、一対の第1係合部21のうちの1つの第1係合部21が示される。一対の第1係合部21は、互いに径方向RDに対向する。第1係合部21は、突出部20の周面から径方向RD内側に窪んでいる凹部である。第1係合部21は、例えば、略L字形状を有する。
【0020】
突出部20と端面部20aと一対の給電端子部30とは、光源ユニット100の口金部40を構成する。口金部40は、例えば、GX53形又はGH76p形である。
【0021】
また、突起部12は、光源カバー11の第1方向D1側の面から第1方向D1側に向かって突出する。
【0022】
次に、
図3を参照して、照明装置1のソケット50を説明する。
図3は、ソケット50を示す斜視図である。
図3に示すように、照明装置1はソケット50を更に備える。ソケット50には、光源ユニット100(
図2)が装着される。具体的には、ソケット50には、光源ユニット100の一対の給電端子部30(
図2)が接続される。
【0023】
ソケット50は、ソケット本体51と、挿通孔52と、一対の接続孔53と、一対の第2係合部54と、一対の端子(不図示)とを有する。一対の端子は、それぞれ、一対の接続孔53に対応して配置される。
【0024】
ソケット本体51は略円環形状を有する。ソケット本体51は、例えば、PBT等の絶縁性樹脂材料によって構成される。挿通孔52は、中心線AXに沿ってソケット本体51を貫通する。挿通孔52には、光源ユニット100の突出部20(
図2)が挿通される。
【0025】
ソケット本体51は底板55を有する。底板55は、ソケット本体51の第1方向D1側に位置する。一対の接続孔53は、底板55に設けられる。一対の接続孔53は、互いに径方向RDに対向する。一対の接続孔53は、中心線AXに対して回転対称である。各接続孔53の内側に、接続孔53に差し込まれた給電端子部30(
図2)が電気的に接続される端子が配置される。
【0026】
具体的には、各接続孔53は、長孔56と、円孔57とを有する。長孔56は、周方向CDに沿って延びており、略円弧状である。円孔57は、長孔56の周方向CDの一方端に位置する。円孔57には、給電端子部30の第2円柱部30b(
図2)が挿通可能である。長孔56は、給電端子部30の第1円柱部30a(
図2)が挿通可能で、第2円柱部30b(
図2)が挿通できない。
【0027】
また、一対の第2係合部54は、ソケット本体51の内周面に設けられる。各第2係合部54は、径方向RD内側に突出している。一対の第2係合部54は、互いに径方向RDに対向する。第2係合部54は、接続孔53に対して周方向CDにずれた位置に配置される。
【0028】
次に、
図2及び
図3を参照して、ソケット50への光源ユニット100の装着方法を説明する。まず、光源ユニット100の給電端子部30が、ソケット50の円孔57に差し込まれる。そして、光源ユニット100が周方向CDの一方方向に向かって回転される。この場合、光源ユニット100の給電端子部30がソケット50の長孔56に沿って回転移動されるとともに、光源ユニット100の第1係合部21がソケット50の第2係合部54に係合する。その結果、給電端子部30がソケット50の端子に接続されるとともに、光源ユニット100がソケット50の第2係合部54によって支持される。つまり、光源ユニット100がソケット50に装着される。
【0029】
次に、
図4を参照して、光源ユニット100の電気的構成を説明する。
図4は、光源ユニット100を示すブロック図である。
図4に示すように、光源ユニット100は外部スイッチSを介して外部の交流電源Aに接続している。光源ユニット100は交流電源Aに基づいて点灯する。
【0030】
光源ユニット100がソケット50に装着された状態で、ソケット50の端子及び光源ユニット100の給電端子部30を通じて、交流電源Aから電源部120に電力が供給される。その結果、電源部120から光源部110に電力が供給されて光源部110が点灯する。
【0031】
外部スイッチSは、例えば壁スイッチである。外部スイッチSを切り換えることによって光源ユニット100の点灯及び消灯を切り換えることができる。具体的には、外部スイッチSがオンになると、交流電源Aからの電力が光源ユニット100に供給され、光源ユニット100は点灯する。この場合、詳細には、交流電源Aからの電力が、一対の給電端子部30(
図2)を介して光源ユニット100に供給される。また、外部スイッチSがオフになると、交流電源Aから光源ユニット100に供給される電力が遮断され、光源ユニット100は消灯する。なお、外部スイッチSは、調光器、照明コントローラーであってもよい。調光器は、例えば、交流電源Aから供給される交流電流の導通角を調整して、光源部110の調光を行う位相調光器である。照明コントローラーは、例えば、複数の光源ユニット100をグループ化して点灯または消灯する機能、光源ユニット100を使用者が所望の時間に点灯または消灯させる機能などを有する。
【0032】
詳細には、光源部110は、1つ以上の発光する発光素子LDと、基板130とを含む(
図5及び
図14等)。発光素子LDは、例えば、LED(Light Emitting Diode)である。この場合、例えば、光源部110は、SMD(surface mount device)素子又はCOB(chip on board)素子である。光源部110に複数の発光素子LDが含まれる場合、複数の発光素子LDの光色は、異なっていてもよいし、同じであってもよい。また、複数の発光素子LDの輝度は、異なっていてもよいし、同じであってもよい。光源部110の輝度は、可変であってもよい。例えば、本実施形態における光源部110は、発光色が異なる2種類の発光素子LDを含む。2種類の発光素子LDのうち一方の発光素子LDは、点灯時、例えば高い相関色温度の光を出射する。2種類の発光素子LDのうち他方の発光素子LDは、点灯時、例えば低い相関色温度の光を出射する。
【0033】
基板130は、例えば、略円板形状を有する。基板130には、光源部110が配置される。具体的には、基板130の実装面に、光源部110の各発光素子LDが配置される。基板130は、例えば、アルミ基板(MCPCB)等の熱伝導性基板である。基板130は、樹脂等の絶縁性基板であってもよい。
【0034】
電源部120は、外部スイッチSの操作に応じて、交流電源Aに基づいて光源部110に電力を供給する。例えば、電源部120は、コンバータ、コンデンサ及び抵抗等の電源素子と、電源素子が実装された電源基板125(
図5及び
図7等)とを含む。電源素子は、交流電源Aから供給された交流電圧を直流電圧へと変換し、各光源部110に一定の電流を供給する。
【0035】
次に、
図4及び
図5を参照して、照明装置1の照明取付部RFへの装着について説明する。
図5は、照明取付部RFに装着された照明装置1を示す断面図である。
図5に示すように、照明装置1は、照明取付部RFに取り付けられる。例えば、照明取付部RFは天井である。天井は、水平でもよいし、水平に対して傾斜していてもよい。具体的には、照明取付部RFは取付孔HLを有する。そして、照明装置1は取付孔HLに取り付けられる。
【0036】
図5に示すように、照明装置1は、ソケット50と、ケース70と、複数の取付部材71とを備える。ケース70の内部には、ソケット50が取り付けられる。また、ソケット50には、光源ユニット100が装着されている。ケース70は、
図5の例では、略有蓋円筒形状を有する。ケース70の外周面には、複数の取付部材71が固定される。取付部材71は、例えば、板バネである。そして、ケース70が、複数の取付部材71の弾性力によって、照明取付部RFに取り付けられる。本実施形態では、光源ユニット100がソケット50に装着された状態において、ケース70の底面と、光源ユニット100の筐体部10との間に、空間F1を有することが好ましい。空間F1を設けることで、ケース70と光源ユニット100の間の通気性が良くなり、光源ユニット100の温度上昇を抑えることができる。
【0037】
一方、光源ユニット100をソケット50から取り外す場合、光源ユニット100が周方向CDの一方方向と反対方向に向かって回転される。
図5に示すように、光源ユニット100がソケット50に装着された状態において、ケース70の第1方向D1側の端面が、光源ユニット100の第1方向D1側の端面より第2方向D2側に位置する場合、突起部12が光源カバー11の第1方向D1側の面に配置されていると、光源ユニット100を取り外す作業者の手が突起部12に掛かりやすくなり、光源ユニット100をソケット50に対してより容易に回転させやすくなる。
【0038】
[電源ユニット]
次に、
図6~
図9を参照して、電源ユニットU1について説明する。
図6~
図9は、電源ユニットU1の組み立て方を示す。
図6は、電源部120が収容されていない状態の電源収容部10aを示す図である。
図7は、電源収容部10aへの電源部120の取り付けを示す図である。
図8は、電源部120が収容された状態の電源収容部10aを示す図である。
図9は、電源部120と一対の給電端子部30との電気的な接続を示す図である。
【0039】
図6は、電源収容部10aの内部を示す。具体的には、
図6は、
図1、
図2及び
図5に示す第2方向D2に向かって見た電源収容部10aを示す。電源収容部10aは、アクリル(PMMA)又はポリカーボネート(PC)等の合成樹脂製である。電源収容部10aは、電源配置部10a1と、2つの給電端子配置部10a2とを有する。電源配置部10a1は、電源配置面部S1と2つの突出部101A、101Bと電源収容壁部W1とを有する。電源配置面部S1は、略円板形状を有する。電源配置面部S1には、電源部120が配置される。2つの突出部101A、101Bは、電源配置面部S1を介して互いに対向し、電源配置面部S1の外側に向かって突出する。電源収容壁部W1は、電源配置面部S1及び2つの突出部101A、101Bの外周部から電源部120が配置される側に向かって立設して延びる壁である。
【0040】
2つの突出部101A、101Bから立設して延びる電源収容壁部W1の外側の面には、一対の露出部R2と第1係合部21とが配置される。
【0041】
一方、2つの給電端子配置部10a2の各々は、端子配置面部S2と端子収容壁部W2とを有する。端子配置面部S2は、略矩形の平板形状を有する。端子配置面部S2には、一対の給電端子部30の一方が配置される。2つの端子配置面部S2は、電源配置面部S1から電源収容壁部W1の延びる方向にずれた位置に位置し、電源配置部10a1を介して2つの突出部101A、101Bの対向する方向と異なる方向に互いに対向し、電源配置部10a1の外側に向かって突出する。端子収容壁部W2は、端子配置面部S2の電源配置部10a1側以外の3方向の外周部から、電源収容壁部W1の延びる方向に立設して延びる壁である。
【0042】
電源収容部10aは、突起102と、2つの支持部104A、104Bと、4つの規制部105とを更に含む。支持部104A、104Bは、電源部120を支持する。規制部105は、電源部120の移動を規制する。
【0043】
突起102は、電源収容壁部W1の外側の面から電源収容部10aの外側に向かって突出する。また、例えば、突起102は、電源収容壁部W1の延びる方向に沿って延びている。
【0044】
支持部104A、104Bは、電源配置面部S1に配置される。例えば、支持部104A、104Bは、電源基板125を支持する。具体的には、支持部104A、104Bは、電源配置面部S1から電源部120が配置される側に突出する。支持部104A、104Bの先端には、電源配置面部S1の内側に向かって延びる爪部が形成されている。
【0045】
支持部104A、104Bは、電源配置面部S1の周方向に間隔をあけて配置される。
図6の例では、支持部104A、104Bが、互いに電源配置面部S1のRDに対向するとともに、電源基板125に応じた距離を離して位置している。なお、
図6の例に限らず、電源収容部10aは、3つ以上の支持部を有してもよい。また、支持部104A、104Bの電源配置面部S1の周方向における位置は、
図6に示す位置に限定されない。
【0046】
規制部105は、電源配置面部S1に配置される。規制部105は、電源配置面部S1から電源部120が配置される側に突出する。規制部105は、電源配置面部S1の周方向に間隔をあけて配置される。
図6の例では、4つの規制部105が電源収容壁部W1に沿って等間隔に配置される。なお、
図6の例に限らず、規制部105の数は、3つ以下でもよいし、4つ以上でもよい。また、規制部105は、電源収容壁部W1に沿わず配置されてもよい。更に、規制部105の電源配置面部S1の周方向における位置は、
図6に示す位置に限定されない。
【0047】
4つの規制部105のうち少なくとも1つの規制部105は、突出部105Aを有する。突出部105Aは、規制部105の電源収容壁部W1側に位置し、規制部105の電源配置面部S1と反対側の面から電源収容壁部W1に沿って、電源部120が配置される側に向かって延びる。例えば、突出部105Aは、電源収容壁部W1の先端部の位置まで延びる。
【0048】
支持部104A、104Bによる電源部120の支持と、規制部105による電源部120の移動の規制については、後に、
図13を参照して説明する。
【0049】
図7に示すように、電源部120を電源配置面部S1と反対側から電源配置部10a1に挿入すると、電源部120が電源収容部10aに取り付けられる。
図8は、
図6に示す電源収容部10aに電源部120が取り付けられた状態を示す。
【0050】
図7及び
図8に示すように、電源部120を電源収容部10aに収容する際、突出部105Aは、電源基板125に配置された凹部126と嵌合する。つまり、突出部105A及び凹部126によって、電源収容部10aに対する電源部120の方向が決定される。その結果、電源収容部10aに対する電源部120の取付方向を識別することが容易になるとともに、電源部120が電源収容部10aに対して誤った方向に取り付けられることを防ぐことができる。
【0051】
また、電源部120は、ネジを使うことなく、電源収容部10aに取り付けられるため、部品点数が削減され、製造コストを削減できる。また、ネジが不要になることで、組立作業性が向上するとともに、光源ユニット100をより軽量化できる。
【0052】
次に、
図9を参照して、電源部120と一対の給電端子部30との接続を説明する。電源部120は、例えば、電源基板125から延びる2つの電源ケーブルC1、C2を含む。電源ケーブルC1、C2は、一対の給電端子部30の各々に接続する。言い換えると、電源ケーブルC1は、電源部120と一対の給電端子部30の一方とを電気的に接続し、電源ケーブルC2は、電源部120と一対の給電端子部30の他方とを電気的に接続する。
【0053】
具体的には、電源ケーブルC1は、端子CT1と導電ケーブルCL1とを含む。端子CT1は、例えば、丸端子及び棒端子等の導電性の端子である。導電ケーブルCL1は、例えば、被服ケーブル等である。端子CT1は、例えば、圧着及びはんだづけ等により、導電ケーブルCL1の一方端に接続される。導電ケーブルCL1の他方端は、例えば、はんだづけ等により、電源基板125に接続される。電源ケーブルC2は、端子CT2と導電ケーブルCL2とを含む。端子CT2は、例えば、丸端子及び棒端子等の導電性の端子である。導電ケーブルCL2は、例えば、被服ケーブル等である。端子CT2は、例えば、圧着及びはんだづけ等により、導電ケーブルCL2の一方端に接続される。導電ケーブルCL2の他方端は、例えば、はんだづけ等により、電源基板125に接続される。
【0054】
例えば、電源ケーブルC1の端子CT1が、一対の給電端子部30の一方にネジ止めされることで、電源部120と一対の給電端子部30の一方とが接続される。また、電源ケーブルC2の端子CT2が、一対の給電端子部30の他方にネジ止めされることで、電源部120と一対の給電端子部30の他方とが接続される。
【0055】
なお、電源ケーブルC1、C2が、それぞれ端子CT1、C2を含まず、導電ケーブルCL1、CL2の一方端がそれぞれ一対の給電端子部30にはんだづけされてもよい。
【0056】
電源収容部10aは、保持部106A、106Bを含む。保持部106Aは、電源ケーブルC1を保持する。保持部106Bは、電源ケーブルC2を保持する。例えば、保持部106Aは、一方の給電端子配置部10a2の端子収容壁部W2の内側の面に配置された溝である。保持部106Aは、他方の給電端子配置部10a2の端子収容壁部W2の内側の面に配置された溝である。導電ケーブルCL1の少なくとも一部は、保持部106Aの内側に敷設される。導電ケーブルCL2の少なくとも一部は、保持部106Bの内側に敷設される。したがって、電源収容部10a内の導電ケーブルCL1、CL2の移動が制限される。その結果、導電ケーブルCL1、CL2が電源素子等に接触することを防ぎ、導電ケーブルCL1、CL2と電源部120との絶縁をより確実に確保できる。
【0057】
なお、保持部106A、106Bは、溝以外に、例えば、導電ケーブルCL1、CL2の少なくとも一部を端子収容壁部W2に固定するケーブルクリップ等でもよい。また、保持部106A、106Bは、端子収容壁部W2以外に、電源収容壁部W1又は端子配置面部S2等に配置されてもよい。
【0058】
[筐体]
次に、
図10~
図12を参照して、筐体10b及び電源ユニットU1の筐体10bへの取り付けについて説明する。
図10~
図12は、電源ユニットU1の筐体10bへの取り付け方を示す。
図10は、電源ユニットU1の筐体10bへの取り付けを示す斜視図である。
図11は、電源ユニットU1の筐体10bへの取り付けを示す別角度の斜視図である。
図12は、電源ユニットU1が取り付けられた筐体10bを示す図である。
【0059】
筐体10bは、アルミニウム等の金属製である。したがって、筐体10bは熱伝導率が高く、光源ユニット100から発生する熱を効率よく放熱できる。よって、光源ユニット100から発する熱を放熱するための専用部材が不要になり、照明装置の構成が簡易になる。その結果、置照明装置の製造コストを抑えることができる。
【0060】
筐体10bは、壁部23と、接続部24とを更に含む。壁部23は、筒部22よりも内側に配置され、端面部20aにおける第1方向D1側の裏面に立設される。壁部23の内側を向く面は、電源収容部10aの電源収容壁部W1及び端子収容壁部W2の外側の面に沿った形状を有する。接続部24は、筒部22と壁部23とを接続する。具体的には、接続部24は、筒部22の内側を向く面と、壁部23の外側を向く面とを接続する平板形状の板部材である。
図10~
図12の例では、筐体10bは、8つの接続部24を含む。例えば、8つの接続部24は、壁部23から筒部22に向かって放射状に配置される。筐体10bにおいて、少なくとも、筒部22、壁部23、及び接続部24は、金属製である。
【0061】
図10及び
図11に示すように、壁部23で囲まれた空間に電源ユニットU1を端面部20aと反対側から挿入すると、電源ユニットU1が筐体10bに取り付けられる。
図12は、
図9に示す電源ユニットU1を取り付けた後の筐体10bを示す。筐体10bに電源ユニットU1が取り付けられると、電源ユニットU1は、壁部23に対向する。電源ユニットU1の表面は、壁部23の内側を向く面及び端面部20aの裏面に接触する。
【0062】
図10~
図12に示すように、電源ユニットU1を筐体10bに挿入する際、突起102は、壁部23の内側を向く面に配置されたスリット26と嵌合する。つまり、突起102及びスリット26は、筐体10bに対する電源ユニットU1の方向が決定する。突起102及びスリット26は、方向決定部の一例である。その結果、筐体10bに対する電源ユニットU1の取付方向を識別することが容易になるとともに、電源ユニットU1が筐体10bに対して誤った方向に取り付けられることを防ぐことができる。
【0063】
なお、突起102及びスリット26以外に、突出部101A、101Bが方向決定部として機能してもよい。
図6~
図12に示す電源収容部10aは、電源配置面部S1の中心を回転中心として回転対称である。つまり、突出部101A、101Bが、電源配置面部S1の中心を回転中心として回転対称である。仮に、突出部101A、101Bを非回転対称に配置すると、筐体10bに対して電源ユニットU1を反対向きに取り付けることができなくなる。この場合、突出部101A、101Bは、方向決定部として機能している。
【0064】
また、本実施形態において、
図11に示すように、筐体10bは、開口M1A、M1B、M2A、M2Bを有する。開口M1A、M1Bは、端面部20a及び突出部20に配置され、端面部20aの向く方向及び突出部20の側面方向を向いて開口する。開口M2A、M2Bは、突出部20の側面に配置され、突出部20の側面方向を向いて開口する。開口M1Aと開口M1Bとは、突出部20を介して互いに対向する。開口M2Aと開口M2Bとは、互いに筐体10bの径方向RDに対向する。電源ユニットU1が筐体10bに取り付けられると、開口M1A、M1Bから一対の露出部R1が露出し、開口M2A、M2Bから一対の露出部R2が露出する。
【0065】
金属製の筐体10bから合成樹脂製の露出部R1を露出させることで、露出部R1に配置された給電端子部30と筐体10bとが導通することを防ぐ。すなわち、給電端子部30は、雷サージを考慮した電気的絶縁距離を確保できる。また、合成樹脂製の露出部R2に第1係合部21を形成することで、金属製の筐体10bに第1係合部21を形成するより、第1係合部21の形成がより容易になる。
【0066】
次に、
図13を参照して、支持部104A、104Bによる電源部120の支持と、規制部105による電源部120の移動の規制について説明する。
図13は、筐体部10の断面図である。
図13は、支持部104Bと4つの規制部105のうちの1つの規制部105を通り、径方向RDに垂直な平面での断面を示す。
【0067】
図13に示すように、電源部120の電源基板125は、支持部104B及び規制部105によって保持される。具体的には、支持部104Bの先端に配置された爪部が、電源基板125の電源素子が実装された面(実装面)に接触して電源基板125を支持する。したがって、
図5に示すように、照明装置1が天井に取り付けられた場合において、電源部120が電源収容部10aから外れて落下することを防ぐことができる。一方、規制部105は、電源基板125の電源配置面部S1側の面(はんだ面)に接触して電源部120が電源配置面部S1側へ移動することを規制する。また電源配置面部S1から電源基板125までの規制部105の長さを、はんだ面から突出する電源素子のリード線より長くすることで、リード線が電源配置面部S1に接触することを防止できる。
【0068】
次に、
図14を参照して、光源部110の筐体10bへの取り付けについて説明する。
図14は、光源部110の筐体10bへの取り付けを示す図である。
【0069】
光源部110は、筒部22の他端側に配置される。具体的には、光源部110は、筒部22の端面部20aと反対側の端部に配置される。例えば、光源部110の基板130は、3つのネジSRによって筐体10bにネジ止めされる。その結果、光源部110の基板130は、壁部23と接触するとともに壁部23を覆う。例えば、発光素子LDを含む光源部110から発生する熱は、基板130、壁部23、接続部24、筒部22及び端面部20aに伝導する。また、電源ユニットU1から発生する熱は、壁部23、接続部24、筒部22及び端面部20aに伝導し、主に端面部20aから外気へ伝導する。基板130、壁部23、接続部24、筒部22及び端面部20aは、金属製であるため、光源部110及び電源ユニットU1から伝導した熱を効率よく放熱できる。特に、接続部24は、空気に触れる表面積をできるだけ拡大することができる放熱フィンとして機能し、放熱性を更に向上させる。
【0070】
また、基板130に配置された複数の発光素子LDのうち少なくとも一部の発光素子LDが基板130を介して壁部23又は接続部24に対向している場合、発光素子LDから発生する熱が、基板130、壁部23及び接続部24を介してより効率よく放熱される。なぜなら、発光素子が壁部23に対向していない場合と比べて、発光素子から壁部23までの距離が短いからである。
【0071】
次に、
図15及び
図16を参照して、光源部110の変形例について説明する。
図15は、筐体10bへ取り付けられた光源部110Aを示す図である。
図16は、筐体10bへ取り付けられた光源部110Bを示す図である。
図15に示すように、光源部110Aは、光源部110と比べて、発光素子LDの配列が光源部110と異なる。発光素子LDの配列以外、光源部110Aは、光源部110と同じである。
【0072】
光源部110Aは、複数の発光素子群を含む。
図15の例では、光源部110Aは、発光素子群L1と、発光素子群L2とを含む。
図15の例では、光源部110Aは2つの発光素子群を含んでいるが、光源部110Aは、3つ以上の発光素子群を含んでもよい。例えば、発光素子群L1には、17つの発光素子LDが含まれ、発光素子群L2には、6つの発光素子LDが含まれる。なお、発光素子群L1、L2に含まれる発光素子LDの数は、上記に限定されない。
【0073】
例えば、発光素子群L1、L2は、基板130に同心円状に配置される。
図15の例では、発光素子群L1に含まれる発光素子LDの数が、発光素子群L2に含まれる発光素子LDの数より多いため、発光時において、発光素子群L1が発光素子群L2より高温になる。つまり、発光素子群L1は、発光時に最も高温になる。したがって、発光素子群L1が基板130を介して壁部23に対向すると、照明装置1において、より効率よく放熱できる。また、例えば、発光素子群L2の輝度が発光素子群L1より高く、発光素子群L2が発光素子群L1より高温になる場合、発光素子群L2が基板130を介して壁部23に対向する構成としてもよい。
【0074】
図16に示すように、光源部110Bは、光源部110と比べて、発光素子LDの配列が光源部110と異なる。発光素子LDの配列以外、光源部110Bは、光源部110と同じである。
【0075】
光源部110Bは、複数の発光素子群を含む。
図15の例では、光源部110Aは、12つの発光素子群L3~L14を含む。例えば、発光素子群L3、L8、L9、L12には、それぞれ、3つの発光素子LDが含まれる。また、例えば、発光素子群L4~L7、L10~L13には、それぞれ、4つの発光素子LDが含まれる。なお、発光素子群L3~L14に含まれる発光素子LDの数は、上記に限定されない。
【0076】
例えば、発光素子群L3~L14は、基板130に放射状に配置される。例えば、発光素子群L4~L7、L10~L13は、基板130を介して接続部24に対向する。
【0077】
[光源カバー]
次に、
図17を参照して、光源カバー11について説明する。
図17は、筐体部10と光源カバー11とを分離させた状態の照明装置1を示す図である。
【0078】
光源カバー11は、例えば、略有蓋円筒形状を有する。光源カバー11は、例えば、アクリル(PMMA)又はポリカーボネート(PC)等の樹脂材料を用いて構成されている。光源カバー11は光を透過する。光源カバー11は、光拡散性のない透明構造としてもよいし、光拡散性を持たせた拡散構造としてもよい。例えば、光源カバー11の内面にシリカ又は炭酸カルシウム等の光拡散材を含有する樹脂又は白色顔料等を塗布することによって乳白色の光拡散膜を形成したり、光源カバー11に微小凹凸を形成したりすることによって、光拡散機能を有する光源カバー11を構成できる。微小凹凸は、光源カバー11の表面に形成することで、光源カバー11の表面の摩擦係数が高くなるため、使用者が光源ユニットを照明装置に着脱する際に指が滑りにくく、着脱操作がしやすい。なお、光源カバー11による光拡散の拡散濃度は、光源カバー11の全面において均一でもよいし、不均一でもよい。
【0079】
光源カバー11は、第1カバー部111と、第2カバー部112とを含む。第1カバー部111は、光源部110に対向する。第1カバー部111は、光を透過する。第1カバー部111は、透過部の一例である。第2カバー部112は、筒部22の側面を覆う。第1カバー部111と第2カバー部112とは一体物である。したがって、本実施形態において、第2カバー部112は、光を透過する。光を透過する光源カバー11が光源部110と筒部22の側面を覆うことで、光源部110の光の一部が第2カバー部112の内部を進行し筒部22の側面方向まで届く。また、第2カバー部112が筒部22の側面を覆うことで、光源部110と第1カバー部111との間の空間と外部との距離が長くなるため、光源部110と第1カバー部111との間の空間への異物の混入を抑制しやすくなる。仮に、第2カバー部112と筒部22の側面との隙間に異物が入ったとしても、異物は、第2カバー部112と筒部22の側面との隙間に止まり、光源部110と第1カバー部111との間の空間まで到達しにくい。なお、第1カバー部111及び第2カバー部112がともに光拡散機能を有する場合、第1カバー部111と第2カバー部112の拡散濃度は、同じでもよいし、異なってもよい。例えば、第1カバー部111の拡散濃度が第2カバー部112の拡散濃度より低くてもよい。
【0080】
次に、
図17及び
図18を参照して、光源カバー11の筐体部10への取り付けを説明する。
図18は、光源カバー11が取り付けられた状態の筐体部10を示す断面図である。
【0081】
図17に示すように、筒部22の側面には、周方向CDに沿って第1凹部107が配置される。言い換えると、筒部22の側面には、端面部20aと同じ方向に沿う第1凹部107が設けられる。一方、第2カバー部112には、第1凸部113が配置される。言い換えると、第2カバー部112における筒部22の側面と対向する面には、第1凸部113が設けられる。
図17の例では、3つの第1凸部113が周方向CDに間隔をあけて配置される。なお、第2カバー部112に配置される第1凸部113の数は、3つに限定されない。光源カバー11が筐体部10への取り付けられると、第1凸部113は、第1凹部107に嵌合する。第1凹部107と第1凸部113とは、スナップフィットを構成する。光源カバー11は、筐体部10から容易に外れない。したがって、照明装置1は、ソケット50に容易に着脱することができるとともに、
図5に示すように、照明装置1が天井に取り付けられた場合において、光源カバー11が筐体部10から外れて落下することを防ぐことができる。
【0082】
また、筒部22の側面には、第1方向D1又は第2方向D2に沿って第2凹部108が配置される。言い換えると、筒部22の側面には、端面部20aに垂直な方向に沿う第2凹部108が設けられる。一方、第2カバー部112には、第2凸部114が配置される。言い換えると、第2カバー部112における筒部22の側面と対向する面には、第2凸部114が設けられる。
図17の例では、1つの第2凸部114が配置される。なお、第2カバー部112には、複数の第2凸部114が配置されてもよい。この場合、筒部22の側面には、第2凸部114に応じた数の第2凹部108が設けられる。光源カバー11が筐体部10への取り付けられると、第2凸部114は、第2凹部108に嵌合する。したがって、筐体部10に対して光源カバー11が周方向CDに回転することを抑制できる。その結果、ソケット50からの照明装置1の取り外しが、より容易になる。
【0083】
以上、図面(
図1~
図18)を参照して本発明の実施形態について説明した。ただし、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施できる。また、上記の実施形態に開示される複数の構成要素は適宜改変可能である。例えば、ある実施形態に示される全構成要素のうちのある構成要素を別の実施形態の構成要素に追加してもよく、又は、ある実施形態に示される全構成要素のうちのいくつかの構成要素を実施形態から削除してもよい。
【0084】
また、図面は、発明の理解を容易にするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚さ、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の構成は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本発明は、照明装置の分野に利用可能である。
【符号の説明】
【0086】
1 :照明装置
10b :筐体
20 :突出部
20a :端面部
22 :筒部
23 :壁部
24 :接続部
30 :給電端子部
110、110A、110B :光源部
130 :基板
LD :発光素子
U1 :電源ユニット