(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023158846
(43)【公開日】2023-10-31
(54)【発明の名称】振れ補正機能付き光学ユニット
(51)【国際特許分類】
G03B 5/00 20210101AFI20231024BHJP
G03B 19/07 20210101ALI20231024BHJP
G03B 15/00 20210101ALI20231024BHJP
G03B 30/00 20210101ALI20231024BHJP
G03B 17/02 20210101ALI20231024BHJP
H04N 23/57 20230101ALI20231024BHJP
H04N 23/45 20230101ALI20231024BHJP
H04N 23/68 20230101ALI20231024BHJP
H04N 23/55 20230101ALI20231024BHJP
【FI】
G03B5/00 J
G03B19/07
G03B15/00 V
G03B30/00
G03B17/02
H04N5/225 700
H04N5/225 800
H04N5/232 480
H04N5/225 400
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022068871
(22)【出願日】2022-04-19
(71)【出願人】
【識別番号】000002233
【氏名又は名称】ニデックインスツルメンツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100142619
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100153316
【弁理士】
【氏名又は名称】河口 伸子
(74)【代理人】
【識別番号】100196140
【弁理士】
【氏名又は名称】岩垂 裕司
(72)【発明者】
【氏名】新井 努
(72)【発明者】
【氏名】須江 猛
【テーマコード(参考)】
2H054
2H100
2K005
5C122
【Fターム(参考)】
2H054BB05
2H054BB07
2H100BB06
2H100BB11
2H100CC07
2H100EE01
2K005AA11
2K005AA20
2K005BA52
2K005BA54
2K005CA03
2K005CA04
2K005CA13
2K005CA14
2K005CA22
2K005CA34
2K005CA38
2K005CA53
5C122DA09
5C122EA01
5C122EA41
5C122FA18
5C122GE06
5C122GE11
5C122HA82
(57)【要約】
【課題】2つのカメラモジュールを備える可動体を光軸回りに回転させて振れ補正を行うにあたって、可動体の安定した支持を行い、可動体のブレを少なくする。
【解決手段】振れ補正機能付き光学ユニット1は、第1カメラモジュール2Aおよび第2カメラモジュール2Bを備える可動体10を回転可能に支持する回転支持機構12を備える。回転支持機構12は、回転軸線L0上の2点(第1接点部64A、第2接点部64B)でカメラホルダ50に点接触する回転支持フレーム60を備える。従って、回転軸線L0に対してカメラモジュールの光軸L1、L2が傾くおそれが少ないので、2つのカメラモジュールを備えた大型の可動体10であっても安定した支持を行うことができ、可動体10のブレが少ない。また、可動体10の回転位置の制御が容易である。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つのカメラモジュールおよび前記2つのカメラモジュールを保持するカメラホルダを備える可動体と、
固定体と、
前記固定体に対して前記可動体を前記カメラモジュールの光軸に沿う回転軸線回りに回転可能に支持する回転支持機構と、を有し、
前記回転軸線に沿う方向を回転軸線方向とし、前記回転軸線方向の一方側を前記カメラモジュールの被写体側とし、前記回転軸線方向の他方側を反被写体側とする場合に、
前記回転支持機構は、
前記回転軸線上において前記カメラホルダに前記被写体側から点接触する第1接点部、および、前記回転軸線上において前記カメラホルダに前記反被写体側から点接触する第2接点部を備える回転支持フレームを有し、
前記回転支持フレームは、前記固定体に対して前記回転軸線と交差する第1軸回りに回転可能に支持されるとともに前記回転軸線と交差し且つ前記第1軸と交差する第2軸回りに回転可能に支持されることを特徴とする振れ補正機能付き光学ユニット。
【請求項2】
前記第1接点部は、前記可動体の重心に対して前記被写体側に位置し、
前記第2接点部は、前記重心に対して前記反被写体側に位置することを特徴とする請求項1に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
【請求項3】
前記回転軸線方向から見た場合に、前記2つのカメラモジュールの光軸の間に前記第1接点部および前記第2接点部が位置することを特徴とする請求項2に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
【請求項4】
前記回転支持フレームは、
前記カメラホルダに前記被写体側から重なる第1板部と、前記カメラホルダに前記反被写体側から重なる第2板部と、前記カメラホルダの外周側に配置されて前記第1板部と前記第2板部とを接続する接続板部と、を備え、
前記第1板部、前記第2板部、および前記接続板部は、同一部品に設けられ、
前記第1板部は、前記第1接点部を備え、
前記第2板部は、前記第2接点部を備えることを特徴とする請求項1に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
【請求項5】
前記2つのカメラモジュールは、第1カメラモジュールと、前記回転軸線方向から見た外形が前記第1カメラモジュールよりも小さい第2カメラモジュールからなり、
前記カメラホルダは、前記回転軸線方向から見た場合に、前記第2カメラモジュールの外周側を前記第1カメラモジュールの外周側よりも内側に凹ませた凹み部を備え、
前記接続板部は、前記凹み部の内側または前記凹み部の外周側に配置されることを特徴とする請求項4に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
【請求項6】
前記回転支持フレームは、
前記第2板部に前記反被写体側から重なる第3板部と、前記カメラホルダの外周側に配置されて前記第1板部と前記第3板部とを接続する複数の連結板部と、を備え、
前記第3板部は、円弧溝を備え、
前記カメラホルダは、前記反被写体側へ突出して前記円弧溝に配置される回転規制用凸部を備えることを特徴とする請求項4に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
【請求項7】
前記2つのカメラモジュールの配列方向を第1方向とし、前記回転軸線方向と交差し且つ前記第1方向と交差する方向を第2方向とするとき、
前記カメラホルダは、前記第2方向の一方側に開口するカメラモジュール挿入口を備えることを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
【請求項8】
前記カメラホルダは、前記カメラモジュールの前記反被写体側に配置されて前記第2接点部が点接触するホルダ底部と、前記ホルダ底部の外縁から前記被写体側へ延びるホルダ側板部と、前記ホルダ側板部の前記被写体側の端に接続されて前記第1接点部が点接触するホルダ上板部と、を備え、
前記ホルダ上板部は、前記2つのカメラモジュールの鏡筒部が配置される上板開口部を備え、前記上板開口部は、前記ホルダ上板部の前記第2方向の一方側の縁まで拡がり、前記ホルダ側板部に設けられた前記カメラモジュール挿入口と繋がっていることを特徴とする請求項7に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
【請求項9】
前記カメラホルダは、前記回転軸線方向から見て前記第1接点部および前記第2接点部と重なる位置で前記ホルダ底部と前記ホルダ上板部とを接続する隔壁部を備え、
前記2つのカメラモジュールは、前記隔壁部の両側に配置され、
前記上板開口部は、前記隔壁部の前記第1方向の両側を前記第2方向の他方側へ切り欠いた形状であることを特徴とする請求項8に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
【請求項10】
前記固定体は、前記カメラホルダおよび前記回転支持機構を収容するケースを備え、
前記ケースは、前記カメラモジュール挿入口の外周側に位置するケース切欠き部を備えることを特徴とする請求項7に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
【請求項11】
前記固定体に対して前記回転支持フレームを前記第1軸回りおよび前記第2軸回りに回転可能に支持するジンバル機構を有し、
前記ジンバル機構は、前記回転支持フレームの前記反被写体側または前記被写体側に配置される枠部、前記枠部から前記回転軸線方向へ延びて前記回転支持フレームの前記第1軸方向の両側に配置される一対の第1延設部、および、前記枠部から前記回転軸線方向へ延びて前記回転支持フレームの前記第2軸方向の両側に配置される一対の第2延設部を備えるジンバルフレームと、
前記一対の第1延設部と前記回転支持フレームとを前記第1軸回りに回転可能に接続する第1接続機構と、
前記一対の第2延設部と前記ケースとを前記第2軸回りに回転可能に接続する第2接続機構と、を備えることを特徴とする請求項10に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
【請求項12】
2つのカメラモジュールおよび前記2つのカメラモジュールを保持するカメラホルダを備える可動体と、
固定体と、
前記固定体に対して前記可動体を前記カメラモジュールの光軸に沿う回転軸線回りに回転可能に支持する回転支持機構と、を有し、
前記回転軸線に沿う方向を回転軸線方向とし、前記回転軸線方向の一方側を前記カメラモジュールの被写体側とし、前記回転軸線方向の他方側を反被写体側とする場合に、
前記回転支持機構は、
前記回転軸線上において前記カメラホルダに前記被写体側から点接触する第1接点部、および、前記回転軸線上において前記カメラホルダに前記反被写体側から点接触する第2接点部を備える回転支持フレームを有し、
前記回転支持フレームは、前記固定体に配置されることを特徴とする振れ補正機能付き光学ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラモジュールを回転させて振れを補正する振れ補正機能付き光学ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯端末や移動体に搭載される光学ユニットの中には、携帯端末や移動体の移動時の撮影画像の乱れを抑制するために、カメラモジュールを備える可動体を、光軸回り、光軸と交差する第1軸回り、および光軸と交差し且つ第1軸と交差する第2軸回りに回転させるものがある。
【0003】
特許文献1の振れ補正機能付き光学ユニットは、固定体と、固定体に対して光軸(Z軸)と交差するX軸(第1軸)回りおよびY軸(第2軸)回りに回転可能に支持される可動体を有する。可動体は、2つのカメラモジュールを共通の保持部材(ヨーク)に搭載したデュアルカメラユニットであり、2つのカメラモジュールを一体にして振れ補正を行う。可動体を揺動可能に支持する弾性支持部は、保持部材(ヨーク)の下側に平面状に配置されるジンバルばねである。ジンバルばねは、固定体側のベース板に1点で接続される中央部と、中央部を囲む枠状のジンバル部を備えており、ジンバル部は、X軸上の2箇所で中央部に接続され、Y軸上の2点で可動体側のヨークに接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の支持構造では、可動体が弾性支持部(ジンバルばね)の中央部を支点として支持されており、1点で支持される支持構造である。また、支点が可動体の重心から大きく外れた位置である。デュアルカメラユニットは大型のユニットであるため、このような支持構造では安定した支持が難しく、可動体の自重による位置ずれが大きい。そのため、ブレが発生しやすく、可動体の回転位置の制御が困難である。
【0006】
また、特許文献1では、可動体をX軸(第1軸)回りおよびY軸(第2軸)回りに揺動させて振れ補正を行うことはできるが、デュアルカメラユニットを備える振れ補正機能付き光学ユニットにおいて、光軸回りの振れ補正を適正に行う機構は提案されていない。また、光軸回りの支持機構を設けるにあたって、安定した支持を行うことができ、ブレが発生しにくい構成は提案されていない。
【0007】
本発明の課題は、このような点に鑑みて、2つのカメラモジュールを備える可動体を光軸回りに回転させて振れ補正を行う振れ補正機能付き光学ユニットにおいて、可動体の安定した支持を行い、撮影した画像のブレが少ない構成を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明の振れ補正機能付き光学ユニットは、2つのカメラモジュールおよび前記2つのカメラモジュールを保持するカメラホルダを備える可動体と、固定体と、前記固定体に対して前記可動体を前記カメラモジュールの光軸に沿う回転軸線回りに回転可能に支持する回転支持機構と、を有し、前記回転軸線に沿う方向を回転軸線方向とし、前記回転軸線方向の一方側を前記カメラモジュールの被写体側とし、前記
回転軸線方向の他方側を反被写体側とする場合に、前記回転支持機構は、前記回転軸線上において前記カメラホルダに前記被写体側から点接触する第1接点部、および、前記回転軸線上において前記カメラホルダに前記反被写体側から点接触する第2接点部を備える回転支持フレームを有し、前記回転支持フレームは、前記固定体に対して前記回転軸線と交差する第1軸回りに回転可能に支持されるとともに前記回転軸線と交差し且つ前記第1軸と交差する第2軸回りに回転可能に支持されることを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、2つのカメラモジュールにより撮影できるので、異なる態様で撮影したい場合などに有用である。また、2つのカメラモジュールを備える可動体を回転可能に支持する回転支持機構が、回転軸線上の2点でカメラホルダに点接触する回転支持フレームを備えている。このように、回転軸線上の2点でカメラホルダを支持することにより、回転軸線に対してカメラモジュールの光軸が傾くおそれが少ない。従って、2つのカメラモジュールを備えた大型の可動体であっても、安定した支持を行うことができ、可動体のブレを少なくすることができる。また、可動体の回転位置の制御が容易である。
【0010】
本発明において、前記第1接点部は、前記可動体の重心に対して前記被写体側に位置し、前記第2接点部は、前記重心に対して前記反被写体側に位置することが好ましい。このように、2つの接点部の間に重心が位置していれば、自重による可動体のブレを少なくすることができる。また、可動体の回転負荷を少なくできるので、省電力化を図ることができる。
【0011】
本発明において、前記回転軸線方向から見た場合に、前記2つのカメラモジュールの光軸の間に前記第1接点部および前記第2接点部が位置することが好ましい。このようにすると、可動体の重心に近い位置で可動体を支持できる。従って、自重による可動体のブレを少なくすることができる。また、可動体の回転負荷を少なくできるので、省電力化を図ることができる。
【0012】
本発明において、前記回転支持フレームは、前記カメラホルダに前記被写体側から重なる第1板部と、前記カメラホルダに前記反被写体側から重なる第2板部と、前記カメラホルダの外周側に配置されて前記第1板部と前記第2板部とを接続する接続板部と、を備え、前記第1板部、前記第2板部、および前記接続板部は、同一部品に設けられ、前記第1板部は、前記第1接点部を備え、前記第2板部は、前記第2接点部を備えることが好ましい。このように、2つの接点部を同一部品に設けることより、2つの接点部の位置精度を高めることができる。これにより、回転支持機構と可動体との組立精度を高めることができ、回転軸線と可動体の各部との位置精度を高めることができる。従って、精度良く振れ補正を行うことができる。
【0013】
本発明において、前記2つのカメラモジュールは、第1カメラモジュールと、前記回転軸線方向から見た外形が前記第1カメラモジュールよりも小さい第2カメラモジュールからなり、前記カメラホルダは、前記回転軸線方向から見た場合に、前記第2カメラモジュールの外周側を前記第1カメラモジュールの外周側よりも内側に凹ませた凹み部を備え、前記接続板部は、前記凹み部の内側または前記凹み部の外周側に配置されることが好ましい。このようにすると、回転支持フレームの内側にカメラホルダの回転スペースを確保しながら、回転支持フレームの外形を小さくすることができる。従って、振れ補正機能付き光学ユニットの小型化を図ることができる。また、回転支持フレームおよびカメラホルダを小型化できるので、振れ補正機能付き光学ユニットの軽量化を図ることができる。
【0014】
本発明において、前記回転支持フレームは、前記第2板部に前記反被写体側から重なる第3板部と、前記カメラホルダの外周側に配置されて前記第1板部と前記第3板部とを接続する複数の連結板部と、を備え、前記第3板部は、円弧溝を備え、前記カメラホルダは
、前記反被写体側へ突出して前記円弧溝に配置される回転規制用凸部を備えることが好ましい。このようにすると、回転支持フレームがカメラモジュールの外周側を囲む枠状の構造体となるので、剛性が高まる。従って、可動体の重量が大きくても安定した支持を行うことができる。また、円弧溝の縁に回転規制用凸部が当たることによって回転支持フレームからカメラホルダが外れることが規制される。従って、落下などの衝撃によって回転支持機構から可動体が外れることを抑制でき、耐衝撃性を高めることができる。
【0015】
本発明において、前記2つのカメラモジュールの配列方向を第1方向とし、前記回転軸線方向と交差し且つ前記第1方向と交差する方向を第2方向とするとき、前記カメラホルダは、前記第2方向の一方側に開口するカメラモジュール挿入口を備えることが好ましい。このようにすると、カメラホルダに対して回転軸線方向の両側に回転支持フレームの接点部が配置される備える構成であっても、先に回転支持フレームとカメラホルダを組み立てておき、その後に回転支持フレームの外周側からカメラモジュールを組み付けることができる。従って、カメラモジュールを組み付ける前の状態で、回転支持機構、および、振れ補正用のアクチュエータの検査を行うことが可能となる。
【0016】
本発明において、前記カメラホルダは、前記カメラモジュールの前記反被写体側に配置されて前記第2接点部が点接触するホルダ底部と、前記ホルダ底部の外縁から前記被写体側へ延びるホルダ側板部と、前記ホルダ側板部の前記被写体側の端に接続されて前記第1接点部が点接触するホルダ上板部を備え、前記ホルダ上板部は、前記2つのカメラモジュールの鏡筒部が配置される上板開口部を備え、前記上板開口部は、前記ホルダ上板部の前記第2方向の一方側の縁まで拡がり、前記ホルダ側板部に設けられた前記カメラモジュール挿入口と繋がっていることが好ましい。このようにすると、カメラホルダは回転軸線方向の両端にホルダ上板部およびホルダ底部を備えているので、回転軸線方向に離れた2点で支持しやすい。また、ホルダ上板部からカメラモジュールの鏡筒部が突出するように構成した場合でも、カメラモジュールを外周側から組み付けることができる。さらに、ホルダ上板部からカメラモジュールの鏡筒部が突出するように構成することにより、カメラホルダの光軸方向の高さを小さくすることができる。従って、振れ補正機能付き光学ユニットの光軸方向の小型化を図ることができる。
【0017】
本発明において、前記カメラホルダは、前記回転軸線方向から見て前記第1接点部および前記第2接点部と重なる位置で前記ホルダ底部と前記ホルダ上板部とを接続する隔壁部を備え、前記2つのカメラモジュールは、前記隔壁部の両側に配置され、前記上板開口部は、前記隔壁部の前記第1方向の両側を前記第2方向の他方側へ切り欠いた形状であることが好ましい。このように、隔壁部を設けることにより、2つのカメラモジュールの間に第1接点部および第2接点部と接触する可動体側接点部を設けることができる。また、隔壁部によってカメラホルダの剛性が高まるので、第1接点部と第2接点部の間からカメラホルダが外れにくい。従って、耐衝撃性を高めることができる。また、隔壁部を利用してカメラモジュールを位置決めできるので、カメラモジュールの位置精度を高めることができる。
【0018】
本発明において、前記固定体は、前記カメラホルダおよび前記回転支持機構を収容するケースを備え、前記ケースは、前記カメラモジュール挿入口の外周側に位置するケース切欠き部を備えることが好ましい。このようにすると、先にケースの内側にカメラモジュールを除く部品(カメラホルダ、回転支持機構、ジンバル機構、および振れ補正用のアクチュエータ)を組み立ててから、その後にカメラモジュールをケースの外側から組み付けることができる。従ってカメラモジュールを組み付ける前の状態で、回転支持機構および振れ補正用のアクチュエータの検査を行うことが可能となる。
【0019】
本発明において、前記固定体に対して前記回転支持フレームを前記第1軸回りおよび前
記第2軸回りに回転可能に支持するジンバル機構を有し、前記ジンバル機構は、前記回転支持フレームの前記反被写体側または前記被写体側に配置される枠部、前記枠部から前記回転軸線方向へ延びて前記回転支持フレームの前記第1軸方向の両側に配置される一対の第1延設部、および、前記枠部から前記回転軸線方向へ延びて前記回転支持フレームの前記第2軸方向の両側に配置される一対の第2延設部を備えるジンバルフレームと、前記一対の第1延設部と前記回転支持フレームとを前記第1軸回りに回転可能に接続する第1接続機構と、前記一対の第2延設部と前記ケースとを前記第2軸回りに回転可能に接続する第2接続機構と、を備えることが好ましい。このように、ジンバル機構を採用することにより、2つのカメラモジュールを備えた大型の可動体であっても安定して支持できる。また、ジンバルフレームが回転支持フレームおよびカメラホルダを囲むように構成することにより、揺動軸である第1軸と第2軸を可動体の重心に近づけることができる。従って、大型の可動体であっても回転負荷を少なくすることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、2つのカメラモジュールにより撮影できるので、異なる態様で撮影したい場合などに有用である。また、2つのカメラモジュールを備える可動体を回転可能に支持する回転支持機構が、回転軸線上の2点でカメラホルダに点接触する回転支持フレームを備えている。このように、回転軸線上の2点でカメラホルダを支持することにより、回転軸線に対してカメラモジュールの光軸が傾くおそれが少ない。従って、2つのカメラモジュールを備えた大型の可動体であっても、安定した支持を行うことができ、可動体のブレを少なくすることができる。また、可動体の回転位置の制御が容易である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明を適用した振れ補正機能付き光学ユニットの斜視図である。
【
図2】ケースからカバーを取り外した状態を示す振れ補正機能付き光学ユニットの分解斜視図である。
【
図3】ケース、ジンバル機構、回転支持機構、および可動体の分解斜視図である。
【
図4】XY面で切断した振れ補正機能付き光学ユニットの断面図である。
【
図5】XZ面で切断した振れ補正機能付き光学ユニットの断面図である。
【
図6】YZ面で切断した振れ補正機能付き光学ユニットの断面図である。
【
図7】被写体側から見た回転支持機構および可動体の分解斜視図である。
【
図8】反被写体側から見た回転支持機構および可動体の分解斜視図である。
【
図9】被写体側から見た中間製品およびカメラモジュールの分解斜視図である。
【
図10】反被写体側から見た中間製品およびカメラモジュールの分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に、図面を参照して、本発明を適用した振れ補正機能付き光学ユニットの実施形態を説明する。
【0023】
(全体構成)
図1は、本発明を適用した振れ補正機能付き光学ユニット1の斜視図である。
図2は、ケース3からカバー4を取り外した状態を示す振れ補正機能付き光学ユニット1の斜視図である。
図3は、ケース3、ジンバル機構13、回転支持機構12、および可動体10の分解斜視図である。
図4は、XY面で切断した振れ補正機能付き光学ユニット1の断面図である。
図5は、XZ面で切断した振れ補正機能付き光学ユニット1の断面図であり、光軸L1、L2および回転軸線L0を含む面で切断した断面図である。
図6は、YZ面で切断した振れ補正機能付き光学ユニット1の断面図である。
【0024】
図1-
図6に示すように、振れ補正機能付き光学ユニット1は、第1カメラモジュール2Aおよび第2カメラモジュール2Bを備える可動体10と、可動体10を支持する固定
体11を備える。固定体11は、可動体10を外周側から囲むケース3と、ケース3および可動体10を内側に収容するカバー4と、を備える。
【0025】
また、振れ補正機能付き光学ユニット1は、ケース3の外部に配置される基板5(
図7、
図8参照)と、可動体10から引き出されて基板5に接続されるフレキシブルプリント基板6A、6Bと、基板5から外周側へ延びてケース3の外周面に配置されるフレキシブルプリント基板7A、7B、7Cを備える。
【0026】
振れ補正機能付き光学ユニット1は、例えば、カメラ付き携帯電話機、ドライブレコーダー等の光学機器や、ヘルメット、自転車、ドローン、ラジコンヘリコプター等の移動体に搭載されるアクションカメラやウエアラブルカメラ等の光学機器に用いられる。このような光学機器では、撮影時に光学機器の振れが発生すると、撮像画像に乱れが発生する。振れ補正機能付き光学ユニット1は、撮影画像が傾くことを回避するため、ジャイロスコープ等の検出手段によって検出された加速度や角速度、振れ量等に基づき、第1カメラモジュール2Aおよび第2カメラモジュール2Bを備える可動体10の傾きを補正する。
【0027】
第1カメラモジュール2Aは、レンズ8Aと、レンズ8Aの光軸L1上に配置された撮像素子(図示省略)を備える。第2カメラモジュール2Bは、レンズ8Bと、レンズ8Bの光軸L2上に配置された撮像素子(図示省略)を備える。第1カメラモジュール2Aにおけるレンズ8Aの光軸L1と第2カメラモジュール2Bにおけるレンズ8Bの光軸L2は平行である。振れ補正機能付き光学ユニット1は、光軸L1、L2と平行な回転軸線L0回り、回転軸線L0と直交する第1軸R1回り、並びに、回転軸線L0および第1軸R1と直交する第2軸R2回りに可動体10を回転させて振れ補正を行う。
【0028】
以下の説明では、互いに直交する3軸をX軸、Y軸、Z軸とし、X軸に沿う方向をX軸方向、Y軸に沿う方向をY軸方向、Z軸に沿う方向をZ軸方向とする。X軸方向の一方側を-X方向、他方側を+X方向とする。Y軸方向の一方側を-Y方向、他方側を+Y方向とする。Z軸方向の一方側を-Z方向、他方側を+Z方向とする。
【0029】
X方向は、第1方向である。第1カメラモジュール2Aと第2カメラモジュール2Bは、第1方向(X軸方向)に並んでいる。Y軸方向は、第2方向である。光軸L1、L2に沿う方向を光軸方向とし、回転軸線L0に沿う方向を回転軸線方向とするとき、Z軸方向は、光軸方向および回転軸線方向と一致する。+Z方向は、回転軸線方向の一方側であり、第1カメラモジュール2Aおよび第2カメラモジュール2Bの被写体側である。-Z方向は、回転軸線方向の他方側であり、第1カメラモジュール2Aおよび第2カメラモジュール2Bの反被写体側である。また、第1軸R1に沿う方向を第1軸方向とし、第2軸R2に沿う方向を第2軸方向とする。
【0030】
振れ補正機能付き光学ユニット1は、可動体10を光軸L1、L2に沿う回転軸線L0回りに回転可能に支持する回転支持機構12と、ジンバル機構13を有する。ジンバル機構13は、回転支持機構12を第1軸R1回りに回転可能に支持するとともに、回転支持機構12を第2軸R2回りに回転可能に支持する揺動支持機構である。従って、可動体10は、回転支持機構12およびジンバル機構13を介して、回転軸線L0回り、第1軸R1回り、および第2軸R2回りに回転可能な状態で固定体11に支持される。
【0031】
図3、
図4に示すように、ジンバル機構13は、ジンバルフレーム14と、ジンバルフレーム14と回転支持機構12とを第1軸R1回りに回転可能に接続する第1接続機構15を備える。第1接続機構15は、ジンバルフレーム14の第1軸方向の両側に設けられている。また、ジンバル機構13は、ジンバルフレーム14と固定体11とを第2軸R2回りに回転可能に接続する第2接続機構16を備える。第2接続機構16は、ジンバルフ
レーム14の第2軸方向の両側に設けられている。
【0032】
また、振れ補正機能付き光学ユニット1は、可動体10を第1軸R1回りおよび第2軸R2回りに回転させる振れ補正用磁気駆動機構20を備える。
図4に示すように、振れ補正用磁気駆動機構20は、可動体10に対してX軸回りの駆動力を発生させる第1振れ補正用磁気駆動機構21と、可動体10に対してY軸回りの駆動力を発生させる第2振れ補正用磁気駆動機構22を備える。本形態では、第1振れ補正用磁気駆動機構21は、可動体10の-Y方向に配置される。第2振れ補正用磁気駆動機構22は、可動体10の+X方向に配置される。
【0033】
可動体10は、第1軸R1回りの回転および第2軸R2回りの回転を合成することにより、X軸回りおよびY軸回りに回転する。これにより、振れ補正機能付き光学ユニット1は、X軸回りのピッチング補正、およびY軸回りのヨーイング補正を行う。
【0034】
さらに、振れ補正機能付き光学ユニット1は、可動体10を回転軸線L0回りに回転させるローリング補正用磁気駆動機構23を有する。
図4に示すように、ローリング補正用磁気駆動機構23は、可動体10の-X方向に配置される。
【0035】
(固定体)
固定体11において、カバー4は、ケース3に被写体側(+Z方向)から被さる被写体側カバー41と、ケース3に反被写体側(-Z方向)から被さる反被写体側カバー42を備える。被写体側カバー41および反被写体側カバー42は、非磁性の金属からなる。ケース3は樹脂製である。ケース3は、Z軸方向から見て略矩形のケース底部31と、ケース底部31の外縁から+Z方向(被写体側)へ延びるケース壁部32を備える。ケース壁部32の内側には、可動体10、回転支持機構12、およびジンバル機構13が収容される。
【0036】
図3、
図4に示すように、ケース壁部32は、ケース底部31の-Y方向の縁に沿ってX軸方向に延びる第1壁33と、ケース底部31の+X方向の縁に沿ってY軸方向に延びる第2壁34と、ケース底部31の-X方向の縁に沿ってY軸方向に延びる第3壁35を備える。また、ケース壁部32は、可動体10の+Y方向に位置する部分をケース底部31まで-Z方向に切り欠いたケース切欠き部36を備える。
【0037】
可動体10の-Z方向の端部からは、第1カメラモジュール2Aの撮像素子に接続されるフレキシブルプリント基板6A、および、第2カメラモジュール2Bの撮像素子に接続されるフレキシブルプリント基板6Bが+Y方向に引き出されている。
図2に示すように、フレキシブルプリント基板6A、6Bは、ケース切欠き部36を通ってケース3の外側に引き出され、-Z方向に湾曲してケース底部31の-Z方向の表面に固定される基板5に接続される(
図6参照)。
【0038】
図3、
図4に示すように、ケース3の第1壁33には、第1コイル固定穴33aが設けられている。第1コイル固定穴33aには、第1コイル21Cが固定される。ケース3の第2壁34には、第2コイル固定穴34aが設けられている。第2コイル固定穴34aには、第2コイル22Cが固定される。また、第3壁35には、第3コイル固定穴35aが設けられている。第3コイル固定穴35aには、第3コイル23Cが配置されている。第1コイル21Cは、X軸方向に長い長円形の空芯コイルである。第2コイル22Cは、Y軸方向に長い長円形の空芯コイルである。第3コイル23Cは、Z軸方向に長い長円形の空芯コイルである。
【0039】
図4に示すように、第1壁33に固定された第1コイル21Cと可動体10の-Y方向
の側面に固定された第1磁石21MとはY軸方向で対向しており、第1振れ補正用磁気駆動機構21を構成する。また、第2壁34に固定された第2コイル22Cと可動体10の+X方向の側面に固定された第2磁石22MとはX軸方向で対向しており、第2振れ補正用磁気駆動機構22を構成する。そして、第3壁35に固定された第3コイル23Cと可動体10の-X方向の側面に固定された第3磁石23MとはX軸方向で対向しており、ローリング補正用磁気駆動機構23を構成する。
【0040】
ケース壁部32の外周面には、フレキシブルプリント基板7A、7B、7Cが配置される。フレキシブルプリント基板7Aは、第1壁33の外周面に形成された凹部に配置され、第1コイル21Cに電気的に接続される。フレキシブルプリント基板7Bは、第2壁34の外周面に形成された凹部に配置され、第2コイル22Cに電気的に接続される。フレキシブルプリント基板7Cは、第3壁35の外周面に形成された凹部に配置され、第3コイル23Cに電気的に接続される。フレキシブルプリント基板7A、7B、7Cは、ケース底部31の-Z方向へ延びて内周側へ屈曲し、基板5に接続される。
【0041】
フレキシブルプリント基板7A、7Bにおいて、第1コイル21Cの中心と重なる位置、および、第2コイル22Cの中心と重なる位置の2箇所に磁性板17(
図4参照)が固定される。第1コイル21Cと重なる磁性板17と第1磁石21Mとは、可動体10をX軸回りの回転方向における基準角度位置に復帰させるための磁気バネを構成する。また、第2コイル22Cと重なる磁性板17と第2磁石22Mとは、可動体10をY軸回りの回転方向における基準角度位置に復帰させるための磁気バネを構成する。さらに、フレキシブルプリント基板7A、7B、7Cには、各コイルの中心に、角度位置センサ(図示せず)が配置される。振れ補正機能付き光学ユニット1は、角度位置センサの出力に基づき、可動体10のX軸回り、Y軸回り、Z軸回りの回転方向における角度位置を取得する。
【0042】
図1、
図2に示すように、被写体側カバー41は、ケース3ならびにケース3の内側に収容される可動体10および回転支持機構12を+Z方向から覆うカバー上板部43と、カバー上板部43の外縁から-Z方向へ延びるカバー側板部44を備える。カバー上板部43は、X方向に長い長円形凹部431と、長円形凹部431の底部においてX方向に並ぶ2箇所の円形開口部432A、432Bを備える。第1カメラモジュール2Aの鏡筒部25Aは円形開口部432AとZ軸方向に対向し、第2カメラモジュール2Bの鏡筒部25Bは円形開口部432BとZ軸方向に対向する。
図1に示すように、第1カメラモジュール2Aおよび第2カメラモジュール2Bは、円形開口部432A、432Bから+Z方向を撮影する。
【0043】
被写体側カバー41は、ケース切欠き部36の外周側において+Y方向に膨らんだ形状に突出した被写体側カバー突出部45を備える。
図2に示すように、被写体側カバー突出部45は、カバー上板部43における+Y方向の端部の中央から+Y方向に突出する上板突出部451と、上板突出部451の+Y方向、-X方向、+X方向の縁から-Z方向に延びる側板突出部452を備える。被写体側カバー突出部45は、ケース3の+Y方向に引き出されたフレキシブルプリント基板6A、6Bを内側に収容する。
【0044】
反被写体側カバー42は、ケース底部31に-Z方向から対向するカバー底板部46と、カバー底板部46の外縁から+Z方向へ延びるカバー縁部48を備える。カバー底板部46は、フレキシブルプリント基板6A、6Bを内側に収容する反被写体側カバー突出部47を備える。反被写体側カバー突出部47は、基板5の-Z方向において+Y方向へ向かうに従って-Z方向へ向かう方向に傾斜する傾斜部471、および、傾斜部471の+Y方向の端から+Y方向に屈曲してXY面に平行に延びる平面部472を備える(
図2、
図8参照)。
【0045】
図1に示すように、本形態では、反被写体側カバー42のX軸方向の幅は、被写体側カバー突出部45のX軸方向の幅と等しく、ケース底部31のX軸方向の幅よりも小さい。反被写体側カバー42は、カバー縁部48が側板突出部452とZ軸方向に対向するように配置される。これにより、反被写体側カバー突出部47およびカバー縁部48は、ケース3の外周側およびケース3の-Z方向において大きく湾曲した形状に引き回されたフレキシブルプリント基板6A、6Bを内側に収容する。
【0046】
図6に示すように、フレキシブルプリント基板6A、6Bは、それぞれ、第1カメラモジュール2Aおよび第2カメラモジュール2Bの-Z方向の端部から+Y方向へ延びる第1部分601、第1部分601から-Z方向へ円弧状に湾曲した第2部分602、第2部分602から基板5の-Z方向へ延びて基板5に接続される第3部分603を備える。第2部分602は、半円状に湾曲した下端が基板5の+Y方向の端部の-Z方向に位置する。第3部分603は、-Y方向に向かうに従って+Z方向に向かう方向に傾斜する傾斜部604と、傾斜部604の-Y方向の端から基板5の表面に沿ってY軸方向に延びる平面部605を備えており、平面部605の先端にコネクタ部606が設けられている。
【0047】
基板5の-Y方向の端部には、X軸方向に並ぶ2箇所のコネクタ着脱部607が設けられている(
図10参照)。フレキシブルプリント基板6A、6Bのそれぞれにおける第3部分603の先端に設けられたコネクタ部606を基板5のコネクタ着脱部607に着脱可能に嵌め込むことにより、コネクタ部606に設けられた端子とコネクタ着脱部607に設けられた基板側端子とが接触して導通する。これにより、第1カメラモジュール2Aおよび第2カメラモジュール2Bが基板5に接続される。
【0048】
(ジンバル機構)
ジンバルフレーム14は、金属製の板バネからなる。
図3に示すように、ジンバルフレーム14は、可動体10の-Z方向に位置する矩形の枠部140と、枠部140から第1軸方向の両側に向かって突出して+Z方向(被写体側)に延びる一対の第1延設部141と、枠部140から第2軸方向の両側に向かって突出して+Z方向(被写体側)に延びる一対の第2延設部142を備える。ジンバルフレーム14は、枠部140の中央をZ軸方向に貫通する開口部143を備える。
【0049】
第1延設部141は、第1軸R1上において、第1軸方向を可動体10の側に向かって内周側に窪む第1凹曲面144を備える。また、第1延設部141は、+Z方向の先端から外周側に屈曲した屈曲部145を備える。第2延設部142は、第2軸R2上において、第2軸方向を可動体10の側に向かって内周側に窪む第2凹曲面146を備える。また、第2延設部142は、+Z方向の先端から外周側に屈曲した屈曲部147を備える。
【0050】
図4に示すように、第2接続機構16は、ケース壁部32の第2軸方向の対角位置において、ジンバルフレーム14とケース3とを第2軸R2回りに回転可能に接続する。ケース壁部32の内周面における第2軸方向の対角位置に設けられた一対の凹部161には、それぞれ、第2ジンバルフレーム受け部材162が固定される。
【0051】
第2ジンバルフレーム受け部材162は、球体163と、球体163が固定される第2スラスト受け部材164を備える。第2ジンバルフレーム受け部材162をケース3の凹部161に固定することにより、球体163が第2軸R2上の位置で固定体11に支持される。ジンバル機構13を組み立てる際、第2ジンバルフレーム受け部材162の内周側にジンバルフレーム14の第2延設部142を挿入して第2軸R2上で球体163と第2凹曲面146とを点接触させる。これにより、第2接続機構16が構成される。このとき、第2延設部142を内周側に撓ませて挿入するので、第2延設部142は外周側へ付勢される。従って、第2凹曲面146と球体163とは、点接触した状態を維持できる。
【0052】
第2スラスト受け部材164は、球体163の周方向の両側において内周側へ屈曲した一対の腕部165(
図3参照)を備えており、第2延設部142は、一対の腕部165の間に保持される。また、第2延設部142の先端に設けられた屈曲部147が、第2スラスト受け部材164の+Z方向の先端に係止される。これにより、第2ジンバルフレーム受け部材162からジンバルフレーム14が-Z方向に抜けることが防止される。
【0053】
第1接続機構15は、可動体10に対して第1軸方向の両側において、ジンバルフレーム14と回転支持機構12とを第1軸R1回りに回転可能に接続する。第1接続機構15は、ケース壁部32の内周面における第1軸方向の対角位置に設けられた一対の凹部154に配置される。
【0054】
可動体10に対して第1軸方向の両側には、回転支持機構12に固定される第1ジンバルフレーム受け部材151が配置される。後述するように、回転支持機構12は、可動体10を囲む回転支持フレーム60を備えており、第1ジンバルフレーム受け部材151は、回転支持フレーム60に固定される。
図4に示すように、第1ジンバルフレーム受け部材151は、球体152と、球体152が固定される第1スラスト受け部材153を備える。第1スラスト受け部材153を回転支持フレーム60に固定することにより、球体152が第1軸R1上の位置で回転支持機構12によって支持される。
【0055】
ジンバル機構13を組み立てる際、第1ジンバルフレーム受け部材151の内周側にジンバルフレーム14の第1延設部141を挿入して第1軸R1上で球体152に第1凹曲面144を点接触させる。これにより、第1接続機構15が構成される。このとき、第1延設部141を内周側に撓ませて挿入するので、第1延設部141は外周側へ付勢される。従って、第1延設部141に設けられた第1凹曲面144と球体152とは、点接触した状態を維持できる。
【0056】
第1スラスト受け部材153は、球体152の周方向の両側において内周側へ屈曲した一対の腕部155(
図3、
図7参照)を備えており、第1延設部141は、一対の腕部155の間に保持される。また、第1延設部141の先端に設けられた屈曲部145が、第1スラスト受け部材153の+Z方向の先端に係止される。これにより、第1ジンバルフレーム受け部材151からジンバルフレーム14が-Z方向に抜けることが防止される。
【0057】
(可動体)
図7は、被写体側(+Z方向)から見た回転支持機構12および可動体10の分解斜視図である。
図8は、反被写体側(-Z方向)から見た回転支持機構12および可動体10の分解斜視図である。可動体10は、X軸方向に並ぶ第1カメラモジュール2Aおよび第2カメラモジュール2Bと、第1カメラモジュール2Aおよび第2カメラモジュール2Bを保持するカメラホルダ50を備える。
【0058】
図7に示すように、第1カメラモジュール2Aは、Z軸方向から見て矩形のカメラモジュール本体部24Aと、カメラモジュール本体部24Aの中央から+Z方向に突出する鏡筒部25Aを備える。第2カメラモジュール2Bは、Z軸方向から見て矩形のカメラモジュール本体部24Bと、カメラモジュール本体部24Bの中央から+Z方向に突出する鏡筒部25Bを備える。
【0059】
カメラホルダ50は樹脂製である。
図7、
図8に示すように、カメラホルダ50は、X軸方向を長辺方向とする長方形のホルダ底部51と、ホルダ底部51の外縁から+Z方向へ延びるホルダ側板部52と、ホルダ側板部52の+Z方向の端に接続されるホルダ上板部53と、ホルダ底部51とホルダ上板部53とを接続しY軸方向に延びる隔壁部54を
備える。カメラホルダ50は、隔壁部54の+X方向に第1カメラモジュール2Aを収容し、隔壁部54の-X方向に第2カメラモジュール2Bを収容する。
【0060】
図4に示すように、第1カメラモジュール2Aは、Z軸方向から見た場合のX軸方向およびY軸方向の寸法が第2カメラモジュール2Bよりも大きい。従って、隔壁部54は、カメラホルダ50のX軸方向の中央よりも-X方向にシフトした位置に配置される。
図5に示すように、第2カメラモジュール2Bは、Z軸方向の高さが第1カメラモジュール2Aよりも低い。第2カメラモジュール2Bは、隔壁部54の-X方向においてホルダ底部51から+Z方向に突出する2本の凸部55によって-Z方向から支持される。
【0061】
図4に示すように、第1カメラモジュール2Aは、ホルダ側板部52の内周面および隔壁部54に対してカメラモジュール本体部24AがX軸方向に当接することにより、X軸方向に位置決めされる。また、ホルダ側板部52の内周面に対してカメラモジュール本体部24AがY軸方向に当接することにより、Y軸方向に位置決めされる。同様に、第2カメラモジュール2Bは、ホルダ側板部52の内周面および隔壁部54に対してカメラモジュール本体部24BがX軸方向に当接することにより、X軸方向に位置決めされる。また、ホルダ側板部52の内周面に対してカメラモジュール本体部24BがY軸方向に当接することにより、Y軸方向に位置決めされる。
【0062】
図7、
図8に示すように、カメラホルダ50は、+Y方向に開口するカメラモジュール挿入口56を備える。ホルダ側板部52は、第1カメラモジュール2Aおよび第2カメラモジュール2BのX軸方向の両側および-Y方向を囲んでいるが、第1カメラモジュール2Aおよび第2カメラモジュール2Bの+Y方向は囲んでいない。
【0063】
カメラモジュール挿入口56は、隔壁部54によってX軸方向に2分割される。カメラモジュール挿入口56は、隔壁部54の+X方向において+Y方向に開口する第1挿入口56Aと、隔壁部54の-X方向において+Y方向に開口する第2挿入口56Bを備える。カメラホルダ50に第1カメラモジュール2Aおよび第2カメラモジュール2Bを組み付ける際、第1挿入口56Aから第1カメラモジュール2Aを挿入し、第2挿入口56Bから第2カメラモジュール2Bを挿入する。
【0064】
フレキシブルプリント基板6A、6Bは、第1カメラモジュール2Aおよび第2カメラモジュール2Bの+Y方向の側面における-Z方向の端部に接続される。カメラホルダ50に第1カメラモジュール2Aおよび第2カメラモジュール2Bを組み付けると、フレキシブルプリント基板6A、6Bは、カメラモジュール挿入口56(第1挿入口56A、第2挿入口56B)からカメラホルダ50の+Y方向へ引き出される(
図3参照)。
【0065】
図7、
図8に示すように、ホルダ上板部53は、隔壁部54のX軸方向の両側をそれぞれ-Y方向に切り欠いた上板開口部57A、57Bを備える。カメラホルダ50に第1カメラモジュール2Aおよび第2カメラモジュール2Bを組み付けると、第1カメラモジュール2Aの鏡筒部25Aは上板開口部57Aから+Z方向に突出し、第2カメラモジュール2Bの鏡筒部25Bは上板開口部57Bから+Z方向に突出する(
図5参照)。
図7に示すように、上板開口部57Aは、ホルダ上板部53の+Y方向の縁まで拡がり、カメラモジュール挿入口56の第1挿入口56Aと繋がる。また、上板開口部57Bは、ホルダ上板部53の+Y方向の縁まで拡がり、カメラモジュール挿入口56の第2挿入口56Bと繋がる。
【0066】
上板開口部57A、57Bがカメラモジュール挿入口56と繋がるように形成したことで、第1カメラモジュール2Aおよび第2カメラモジュール2Bを+Y方向からカメラホルダ50に組み付けるように構成した場合でも、鏡筒部25A、鏡筒部25Bをホルダ上
板部53の+Z方向に突出した状態に組み立てることができる。
【0067】
図4、
図8に示すように、ホルダ側板部52の外周面には、第1磁石21M、第2磁石22M、および第3磁石23Mが固定される。第1磁石21Mは、-Y方向を向く側面に固定され、第1コイル21CとX軸方向に対向する。第2磁石22Mは、+X方向を向く側面に固定され、第2コイル22CとY軸方向に対向する。第1磁石21Mおよび第2磁石22Mは、Z軸方向に2極着磁されている。第3磁石23Mは、-X方向を向く側面に固定され、第3コイル23CとY軸方向に対向する。第3磁石23Mは、周方向に2極着磁されている。
【0068】
図7、
図8に示すように、カメラホルダ50は、ホルダ底部51から-Z方向に突出する2本の回転規制用凸部58を備える。また、カメラホルダ50には、回転軸線L0上の2箇所に回転支持機構12と点接触する可動体側接点部59A、59Bが設けられている。
図5、
図7、
図8に示すように、可動体側接点部59A、59Bのそれぞれは、球体591と、球体591が固定される円形プレート592を備える。
【0069】
図7に示すように、可動体側接点部59Aの円形プレート592は、ホルダ上板部53に形成された円弧状リブ593の内側に嵌め込まれている。これにより、可動体側接点部59Aの球体591が回転軸線L0上に位置決めされる。また、
図8に示すように、可動体側接点部59Bの円形プレート592は、ホルダ底部51に形成された円弧状リブ594の内側に嵌め込まれている。これにより、可動体側接点部59Bの球体591が回転軸線L0上に位置決めされる。
【0070】
(回転支持機構)
回転支持機構12は、カメラホルダ50の外周を囲むように構成された回転支持フレーム60を備える。
図7、
図8に示すように、回転支持フレーム60は、第1部材60Aと第2部材60Bの2部品を組み立てて構成される。第1部材60Aと第2部材60Bは、非磁性の金属からなる金属板を折り曲げて形成される。第1部材60Aは、カメラホルダ50に+Z方向から重なる第1板部61と、カメラホルダ50に-Z方向から重なる第2板部62と、カメラホルダ50の外周側に配置されて第1板部61と第2板部62とを接続する接続板部63を備える。
【0071】
第1板部61は、ホルダ上板部53の-Y方向の縁に沿ってX軸方向に延びる第1縁部分611と、ホルダ上板部53の+X方向の縁に沿ってY軸方向に延びる第2縁部分612と、ホルダ上板部53の-X方向の縁に沿ってY軸方向に延びる第3縁部分613を備える。また、第1板部61は、第1縁部分611のX軸方向の中央よりも-X方向にシフトした位置から+Y方向に突出する第1接点部形成部614を備える。第1接点部形成部614のX軸方向の両側には、-Y方向に切り欠いた切欠き部615A、615Bが形成されている。
【0072】
接続板部63は、第1板部61の-Y方向の外縁の中央よりも-X方向にシフトした位置から略直角に屈曲して-Z方向に延びている。
図4に示すように、カメラホルダ50の-Y方向の外周面には、隔壁部54よりも-X方向の部分を+Y方向に凹ませた凹み部520が形成されており、接続板部63は凹み部520の外周側に配置される。
【0073】
第2板部62は、接続板部63の-Z方向の端から略直角に屈曲して+Y方向に延びる腕部621と、腕部621の先端から+X方向に延びる第2接点部形成部622を備える。
図7に示すように、第2接点部形成部622の先端は、第1板部61に設けられた第1接点部形成部614の先端とZ軸方向に対向する。
【0074】
第1部材60Aは、カメラホルダ50に+Z方向から点接触する第1接点部64A(
図5、
図8参照)、および、カメラホルダ50に-Z方向から点接触する第2接点部64B(
図5、
図7参照)を備える。
図7に示すように、第1接点部64Aは、+Z方向に凹む凹曲面であり、第1接点部形成部614の先端に形成される。第2接点部64Bは、-Z方向に凹む凹曲面であり、第2接点部形成部622の先端に形成される。
【0075】
第1部材60Aをカメラホルダ50に組み付ける際、第1板部61と第2板部62を撓ませて第1接点部64Aと第2接点部64Bの間隔を広げ、カメラホルダ50の可動体側接点部59A、59Bを第1接点部64Aと第2接点部64Bの間に配置する。第1板部61と第2板部62が撓んだ形状から元の形状に戻る復帰力により、
図5に示すように、可動体側接点部59Aの球体591と第1接点部64Aとが回転軸線L0上で点接触するとともに、可動体側接点部59Bの球体591と第2接点部64Bとが回転軸線L0上で点接触する。これにより、カメラホルダ50は、第1部材60Aによって回転軸線L0を中心として回転可能に支持される。
【0076】
図4に示すように、本形態では、第1カメラモジュール2Aの光軸L1と第2カメラモジュール2Bの光軸L2とを結ぶ直線上に可動体10の回転軸線L0が位置する。すなわち、可動体10は、Z軸方向から見た場合に、第1カメラモジュール2Aの光軸L1と第2カメラモジュール2Bの光軸L2を結ぶ直線上に可動体側接点部59A、59Bが位置するように構成されており、Z軸方向から見た場合に、光軸L1、L2の間に可動体側接点部59A、59Bが位置する。
【0077】
図5に示すように、本形態では、カメラホルダ50に対して第1接点部64Aと第2接点部がZ軸方向の両側から接触する構成であるため、第1接点部64Aは可動体10の重心Gよりも+Z方向に位置し、第2接点部64Bは可動体10の重心Gよりも-Z方向に位置する。本形態では、可動体10の重心Gは、隔壁部54よりも第1カメラモジュール2A側に位置する。
【0078】
図5に示すように、カメラホルダ50の上板開口部57A、57Bから+Z方向に突出した鏡筒部25A、25Bは、第1板部61の切欠き部615A、615Bに配置され、第1板部61の+Z方向に突出する。
図1、
図2に示すように、回転支持フレーム60の切欠き部615A、615Bは、カメラホルダ50の上板開口部57A、57Bよりも-Y方向に拡がる。切欠き部615A、615Bの形状は、可動体10が回転軸線L0を中心として回転支持フレーム60に対して±3°の範囲で回転するとき、切欠き部615A、615Bの縁が鏡筒部25A、25Bに干渉しない形状とされている。
【0079】
第2部材60Bは、第2板部62に-Z方向から重なる第3板部65と、第3板部65の第1軸方向の両端から略直角に屈曲して+Z方向へ延びる一対の連結板部66と、第3板部65の第2軸方向の両端から略直角に屈曲して+Z方向へ延びる一対の連結板部67を備える。一対の連結板部66は、+Z方向の先端が第1板部61の第1軸方向の両端に溶接により固定される。一対の連結板部67は、+Z方向の先端が第1板部61の第2軸方向の両端に溶接により固定される。これにより、カメラホルダ50の外周を囲む形状の回転支持フレーム60が形成される。
【0080】
このように、回転支持フレーム60は、第1部材60Aと第2部材60Bの2部材を溶接により組み立てて構成されており、第1板部61と第3板部65が第1軸方向の対角位置、および、第2軸方向の対角位置の4箇所においてZ軸方向に延びる連結板部66、67によって接続される構造である。このため、全体として剛性が高い。その一方で、可動体10を支持する第1接点部64Aと第2接点部64Bはいずれも第1部材60Aに設けられているため、第1接点部64Aと第2接点部64Bの位置精度が高い。従って、回転
支持フレーム60と可動体10とを高い位置精度で組み立てることができる。
【0081】
第2部材60Bには、第3板部65を貫通する円弧溝68が形成されている。円弧溝68は、回転軸線L0を中心とする円弧形状である。第1部材60Aと第2部材60Bとを組み立てるとき、第1部材60Aに保持されるカメラホルダ50のホルダ底部51から-Z方向に突出する2本の回転規制用凸部58を円弧溝68に配置する。
図7に示すように、回転規制用凸部58は、円弧溝68から第3板部65の-Z方向に突出する。2本の回転規制用凸部58は、円弧溝68の周方向の両端に近い位置に配置される。可動体10が固定体11に対して回転軸線L0回りに相対回転するとき、円弧溝68の周方向の両端に回転規制用凸部58が当接することによって可動体10の回転範囲が規制される。
【0082】
回転支持フレーム60の第1軸方向の両端に配置される一対の連結板部66には、それぞれ、ジンバル機構13の第1接続機構15を構成する第1ジンバルフレーム受け部材151が固定される。ジンバル機構13を組み立てるとき、ジンバルフレーム14の第1延設部141を内周側に撓ませて、第1ジンバルフレーム受け部材151と連結板部66との間に挿入する。
【0083】
(組立方法)
図9は、被写体側(+Z方向)から見た中間製品100およびカメラモジュールの分解斜視図である。
図10は、反被写体側(-Z方向)から見た中間製品100およびカメラモジュールの分解斜視図である。振れ補正機能付き光学ユニット1を組み立てる際、第1カメラモジュール2Aおよび第2カメラモジュール2Bを取り付ける前のカメラホルダ50と回転支持フレーム60とを組み立てて回転支持機構12を構成する。カメラホルダ50には、第1磁石21M、第2磁石22M、第3磁石23Mを固定しておく。次に、ケース3と回転支持フレーム60とをジンバル機構13によって接続する。また、第1コイル21C、第2コイル22C、第3コイル23C、フレキシブルプリント基板7A、7B、7C、および基板5を外周側からケース3に固定しておく。これにより、
図9、
図10に示すように、ケース3およびカメラホルダ50と、回転支持機構12、ジンバル機構13、振れ補正用磁気駆動機構20、およびローリング補正用磁気駆動機構23を構成する部品を組み立てた中間製品100が得られる。
【0084】
中間製品100においては、回転支持フレーム60の連結板部66、67はカメラモジュール挿入口56と干渉しない位置に配置される。また、ケース3はカメラモジュール挿入口56の外周側に配置されるケース切欠き部36を備えており、ジンバルフレーム14の第1延設部141および第2延設部142は、ケース切欠き部36、およびカメラモジュール挿入口56と干渉しない位置に配置される。従って、
図9、
図10に示すように、中間製品100に対して、ケース3の外周側から第1カメラモジュール2Aおよび第2カメラモジュール2Bをカメラホルダ50の内側に挿入してカメラホルダ50に固定する。
【0085】
続いて、ケース切欠き部36から+Y方向に引き出したフレキシブルプリント基板6A、6Bを-Z方向に湾曲させ、基板5の-Z方向において逆向き(-Y方向)に延ばし、先端に設けられたコネクタ部606を基板5のコネクタ着脱部607に嵌め込む。最後に被写体側カバー41をケース3およびフレキシブルプリント基板6A、6Bに+Z方向から被せるとともに、反被写体側カバー42を基板5およびフレキシブルプリント基板6A、6Bに-Z方向から被せることにより、振れ補正機能付き光学ユニット1が完成する。
【0086】
(本形態の主な作用効果)
以上のように、本形態の振れ補正機能付き光学ユニット1は、2つのカメラモジュール(第1カメラモジュール2Aおよび第2カメラモジュール2B)、および、2つのカメラモジュールを保持するカメラホルダ50を備える可動体10と、固定体11と、固定体1
1に対して可動体10をカメラモジュールの光軸L1、L2に沿う回転軸線L0回りに回転可能に支持する回転支持機構12を有する。回転支持機構12は、回転軸線L0上においてカメラホルダ50に+Z方向(被写体側)から点接触する第1接点部64A、および、回転軸線L0上においてカメラホルダ50に-Z方向(反被写体側)から点接触する第2接点部64Bを備える回転支持フレーム60を有する。回転支持フレーム60は、固定体11に対して回転軸線L0と交差する第1軸回りに回転可能に支持されるとともに回転軸線L0と交差し且つ第1軸と交差する第2軸回りに回転可能に支持される。
【0087】
本形態の振れ補正機能付き光学ユニット1は、2つのカメラモジュールを備えているので、異なる態様で撮影したい場合などに有用である。例えば、焦点距離が異なる画像を撮影したい場合や、動画を撮影しながら静止画を撮影したい場合などに有用である。また、2つのカメラモジュールを備える可動体10を回転可能に支持する回転支持機構12が、回転軸線L0上の2点でカメラホルダ50に点接触する回転支持フレーム60を備えている。このように、回転軸線L0上の2点でカメラホルダ50を支持することにより、回転軸線L0に対して2つのカメラモジュールの光軸L1、L2が傾くおそれが少ない。従って、2つのカメラモジュールを備えた大型の可動体10であっても、安定した支持を行うことができ、可動体10のブレを少なくすることができる。また、可動体10の回転位置の制御が容易である。
【0088】
本形態では、第1接点部64Aは、可動体10の重心Gに対して+Z方向(被写体側)に位置し、第2接点部64Bは、重心Gに対して-Z方向(反被写体側)に位置する。このように、2つの接点部の間に重心Gが位置していれば、自重による可動体10のブレが少ない。また、可動体10の回転負荷が少ないので、省電力化を図ることができる。
【0089】
本形態では、Z軸方向(回転軸線方向)から見た場合に、第1カメラモジュール2Aの光軸L1と第2カメラモジュール2Bの光軸L2の間に可動体側接点部59A、59Bが位置する。言い換えると、光軸L1、L2は、第1接点部64Aおよび第2接点部64Bに対して反対側(すなわち、X軸方向で反対側)に位置する。このように、2つのカメラモジュールの間に接点部(回転軸線L0)を配置していれば、可動体10の重心Gに近い位置で可動体10が支持される。従って、自重による可動体10のブレが少ない。また、可動体10の回転負荷が少ないので、省電力化を図ることができる。
【0090】
なお、本形態では、光軸L1、L2を結ぶ直線の中間点ではなく、光軸L1、L2を結ぶ直線の中間点よりも光軸L2側に位置する隔壁部54の位置に接点部(第1接点部64Aおよび第2接点部64B)を設けているが、光軸L1、L2を結ぶ直線の中間点に接点部を設けることもできる。すなわち、Z軸方向から見て第1カメラモジュール2Aの鏡筒部25Aと隔壁部54との間において、カメラモジュール本体部24Aと重なる位置に接点部を設けることができる。これにより、Z軸方向から見た場合に可動体10の重心Gと回転軸線L0とが重なるように構成することが可能となる。重心Gと回転軸線L0とが重なるように構成すると、重心Gを中心として可動体10を回転させることができるので、自重による可動体10のブレをより少なくできる。また、可動体10の回転負荷をより少なくできる。
【0091】
あるいは、第2カメラモジュール2Bの鏡筒部25Bと隔壁部54との間(すなわち、カメラモジュール本体部24Bと重なる位置)に接点部を設ける構成を採用してもよい。また、光軸L1、L2を結ぶ直線から+Y方向、もしくは-Y方向に外れた位置に接点部を設ける構成を採用してもよい。例えば、Z軸方向から見て隔壁部54と重なる位置であって、且つ、光軸L1、L2を結ぶ直線から外れた位置に接点部を設けることができる。
【0092】
本形態では、回転支持フレーム60は、カメラホルダ50に+Z方向(被写体側)から
重なる第1板部61と、カメラホルダ50に-Z方向(反被写体側)から重なる第2板部62と、カメラホルダ50の外周側に配置されて第1板部61と第2板部62とを接続する接続板部63を備える。第1板部61、第2板部62、および接続板部63は、同一部品である第1部材60Aに設けられている。第1板部61は、第1接点部64Aを備え、第2板部62は、第2接点部64Bを備える。このように、2つの接点部を同一部品に設けることより、2つの接点部の位置精度を高めることができる。これにより、回転支持機構12と可動体10との組立精度を高めることができ、回転軸線L0と可動体10の各部との位置精度を高めることができる。従って、精度良く振れ補正を行うことができる。
【0093】
本形態では、2つのカメラモジュールは、第1カメラモジュール2Aと、Z軸方向(回転軸線方向)から見た外形が第1カメラモジュール2Aよりも小さい第2カメラモジュール2Bからなり、カメラホルダ50は、Z軸方向(回転軸線方向)から見た場合に、第2カメラモジュール2Bの外周側を第1カメラモジュール2Aの外周側よりも内側に凹ませた凹み部520を備え、接続板部63は、凹み部520の外周側に配置される。カメラホルダ50の外周側に配置される接続板部63の内周側には、回転支持フレーム60に対するカメラホルダ50の相対回転を許容するためのスペースを設ける必要があるが、2つのカメラモジュールのうちで小型のカメラモジュールの外周側に凹み部520を設けることにより、カメラホルダ50の回転スペースを確保しながら、回転支持フレーム60の外形を小さくすることができる。これにより、可動体10および回転支持フレーム60を収容するスペースを小さくすることができるので、振れ補正機能付き光学ユニット1の小型化を図ることができる。また、回転支持フレーム60およびカメラホルダ50を小型化できるので、振れ補正機能付き光学ユニット1の軽量化を図ることができる。
【0094】
なお、本形態では凹み部520の外周側に接続板部63を配置しているが、凹み部520をより大きくできる場合には、凹み部520の内側に接続板部63を配置した場合でも、カメラホルダ50の相対回転を許容するためのスペースを確保することが可能である。
【0095】
本形態の回転支持フレーム60は、第2板部62に-Z方向(反被写体側)から重なる第3板部65と、カメラホルダ50の外周側に配置されて第1板部61と第3板部65とを接続する複数の連結板部66、67を備える。第3板部65は、円弧溝68を備え、カメラホルダ50は、-Z方向(反被写体側)へ突出して円弧溝68に配置される回転規制用凸部58を備える。このような回転支持フレーム60は、カメラホルダ50の外周側を囲む枠状の構造体であるため、全体として剛性が高い。従って、可動体10の重量が大きくても安定した支持を行うことができる。また、回転軸線L0を規定する接点部の一方は、枠状のフレームを構成しない第2板部62に設けられているため、回転支持フレーム60の組立精度が2つの接点部の位置精度に与える影響が少ない。また、円弧溝68の縁に回転規制用凸部58が当たることによって可動体10の回転範囲を規制するストッパ機構を構成できるとともに、回転支持フレーム60からカメラホルダ50が外れることを規制できる。従って、落下などの衝撃によって回転支持機構12から可動体10が外れることを抑制でき、耐衝撃性を高めることができる。
【0096】
本形態のカメラホルダ50は、第1カメラモジュール2Aおよび第2カメラモジュール2Bの配列方向であるX軸方向(第1方向)と交差するY軸方向(第2方向)の一方側に開口するカメラモジュール挿入口56を備えているため、Z軸方向(回転軸線方向)と交差する方向から第1カメラモジュール2Aおよび第2カメラモジュール2Bを組み付けることができる。従って、カメラホルダ50に対してZ軸方向(回転軸線方向)の両側に回転支持フレーム60の接点部が配置される構成であっても、先に回転支持フレーム60とカメラホルダ50とを組み立てておき、その後に回転支持フレーム60の外周側から第1カメラモジュール2Aおよび第2カメラモジュール2Bをカメラホルダ50に組み付けることができる。従って、カメラモジュールを組み付ける前の状態で、回転支持機構12、
および、ローリング補正用磁気駆動機構23の検査を行うことが可能である。
【0097】
本形態のカメラホルダ50は、カメラモジュールの-Z方向(反被写体側)に配置されて第2接点部64Bが点接触するホルダ底部51と、ホルダ底部51の外縁から+Z方向(被写体側)へ延びるホルダ側板部52と、ホルダ側板部52の+Z方向(被写体側)の端に接続されて第1接点部64Aが点接触するホルダ上板部53を備える。ホルダ上板部53は、鏡筒部25Aが配置される上板開口部57Aと、鏡筒部25Bが配置される上板開口部57Bを備える。上板開口部57A、57Bは、ホルダ上板部53の+Y方向(第2方向の一方側)の縁まで拡がり、ホルダ側板部52に設けられたカメラモジュール挿入口56と繋がっている。このように、カメラホルダ50は、Z軸方向(回転軸線方向)の両端にホルダ上板部53およびホルダ底部51を備えているので、Z軸方向(回転軸線方向)に離れた2点で支持しやすい。また、上板開口部57A、57Bがカメラモジュール挿入口56と繋がっているので、ホルダ上板部53から鏡筒部25A、25Bが+Z方向に突出するように構成した場合でも、カメラモジュールを外周側から組み付けることが可能である。さらに、ホルダ上板部53から鏡筒部25A、25Bが突出するように構成することにより、カメラホルダ50のZ軸方向の高さを小さくすることができる。これにより、振れ補正機能付き光学ユニット1のZ軸方向の小型化を図ることができる。
【0098】
本形態では、カメラホルダ50は、Z軸方向(回転軸線方向)から見て第1接点部64Aおよび第2接点部64Bと重なる位置でホルダ底部51とホルダ上板部53とを接続する隔壁部54を備える。第1カメラモジュール2Aと第2カメラモジュール2Bは、隔壁部54の両側に配置される。上板開口部57A、57Bは、隔壁部54のX軸方向(第1方向)の両側を-Y方向(第2方向の他方側)へ切り欠いた形状である。隔壁部54を設けることにより、2つのカメラモジュールの間に第1接点部64Aおよび第2接点部64Bと接触する可動体側接点部59A、59Bを設けることができる。また、隔壁部54によってカメラホルダ50の剛性が高まるので、第1接点部64Aと第2接点部64Bの間からカメラホルダ50が外れにくい。従って、耐衝撃性を高めることができる。また、隔壁部54を利用してカメラモジュールを位置決めできるので、カメラモジュールの位置精度を高めることができる。
【0099】
本形態では、固定体11は、カメラホルダ50、回転支持機構12、およびジンバル機構13を収容するケース3を備え、ケース3は、カメラモジュール挿入口56の外周側に位置するケース切欠き部36を備える。従って、先にケース3の内側にカメラモジュールを除く部品(カメラホルダ50、回転支持機構12、ジンバル機構13、振れ補正用磁気駆動機構20、ローリング補正用磁気駆動機構23)を組み立ててから、その後にカメラモジュールをケース3の外側から組み付けることができる。従って、カメラモジュールを組み付ける前の状態で、回転支持機構12、ジンバル機構13、振れ補正用磁気駆動機構20、およびローリング補正用磁気駆動機構23の検査を行うことが可能である。
【0100】
本形態では、ケース3に対して-Z方向(反被写体側)に配置される基板5を備える。カメラモジュールと基板5とを接続するフレキシブルプリント基板6A、6Bは、カメラモジュールからカメラモジュール挿入口56およびケース切欠き部36を通ってケース3の外周側へ引き出される第1部分601、第1部分601から-Z方向(反被写体側)へ湾曲する第2部分602、および、第2部分602からケース3底部の-Z方向(反被写体側)へ延びて基板5に接続される第3部分603を備える。従って、カメラモジュールをケース3の外側から組み付けるための開口部(カメラモジュール挿入口56およびケース切欠き部36)を利用して、フレキシブルプリント基板6A、6Bを大きく湾曲した形状に引き回すことができる。また、フレキシブルプリント基板6A、6Bの第1部分601と第3部分603との間のスペースは、ケース底部31、カメラホルダ50のホルダ底部51、回転支持フレーム60の第3板部65、回転規制用凸部58、第2接点部64B
を配置するスペースとして利用できる。従って、フレキシブルプリント基板6A、6Bを大きく湾曲した形状に引き回したことによるデッドスペースを少なくすることができるので、フレキシブルプリント基板6A、6Bをばね定数が小さい形状に引き回したことによる振れ補正機能付き光学ユニット1の大型化を抑制できる。
【0101】
本形態では、固定体11に対して回転支持フレーム60を第1軸回りおよび第2軸回りに回転可能に支持するジンバル機構13を有する。ジンバル機構13は、回転支持フレーム60の-Z方向(反被写体側)に配置される枠部140、枠部140から+Z軸方向へ延びて回転支持フレーム60の第1軸方向の両側に配置される一対の第1延設部141、および、枠部140から+Z軸方向へ延びて回転支持フレーム60の第2軸方向の両側に配置される一対の第2延設部142を備えるジンバルフレーム14と、一対の第1延設部141と回転支持フレーム60とを第1軸回りに回転可能に接続する第1接続機構15と、一対の第2延設部142とケース3とを第2軸回りに回転可能に接続する第2接続機構16と、を備える。このように、ジンバル機構13を採用することにより、2つのカメラモジュールを備えた大型の可動体10であっても安定して支持できる。また、ジンバルフレーム14が回転支持フレーム60およびカメラホルダ50の外周側を囲むように構成することにより、揺動軸である第1軸R1と第2軸R2を可動体10の重心Gに近づけることができる。従って、大型の可動体10であっても回転負荷を少なくすることができる。
【0102】
(他の実施形態)
(1)上記形態は、回転支持機構12、ジンバル機構13,振れ補正用磁気駆動機構20、およびローリング補正用磁気駆動機構23を備える構成であったが、本発明は、ジンバル機構13および振れ補正用磁気駆動機構20を省略した構成に適用することができる。この場合は、回転支持フレーム60が固定体11に配置される構成とすることができる。すなわち、本発明の別の態様は、2つのカメラモジュールおよび前記2つのカメラモジュールを保持するカメラホルダを備える可動体と、固定体と、前記固定体に対して前記可動体を前記カメラモジュールの光軸に沿う回転軸線回りに回転可能に支持する回転支持機構と、を有し、前記回転軸線に沿う方向を回転軸線方向とし、前記回転軸線方向の一方側を前記カメラモジュールの被写体側とし、前記回転軸線方向の他方側を反被写体側とする場合に、前記回転支持機構は、前記回転軸線上において前記カメラホルダに前記被写体側から点接触する第1接点部、および、前記回転軸線上において前記カメラホルダに前記反被写体側から点接触する第2接点部を備える回転支持フレームを有し、前記回転支持フレームは、前記固定体に配置されることを特徴とする振れ補正機能付き光学ユニットである。
【0103】
(2)上記形態は、ジンバルフレーム14の枠部140が可動体10および回転支持フレーム60の-Z方向(反被写体側)に配置される構成であるが、ジンバルフレーム14を本形態とはZ軸方向で逆向きに構成することが可能である。すなわち、ジンバルフレーム14は、回転支持フレーム60の+Z方向(被写体側)に配置される枠部140、枠部140から-Z方向へ延びて回転支持フレーム60の第1軸方向の両側に配置される一対の第1延設部141、および、枠部140から-Z方向へ延びて回転支持フレーム60の第2軸方向の両側に配置される一対の第2延設部142を備える構成とすることができる。
【符号の説明】
【0104】
1…振れ補正機能付き光学ユニット、2A…第1カメラモジュール、2B…第2カメラモジュール、3…ケース、4…カバー、5…基板、6A、6B…フレキシブルプリント基板、7A、7B、7C…フレキシブルプリント基板、8A、8B…レンズ、10…可動体、11…固定体、12…回転支持機構、13…ジンバル機構、14…ジンバルフレーム、15…第1接続機構、16…第2接続機構、17…磁性板、20…振れ補正用磁気駆動機構、21…第1振れ補正用磁気駆動機構、21C…第1コイル、21M…第1磁石、22…第2振れ補正用磁気駆動機構、22C…第2コイル、22M…第2磁石、23…ローリン
グ補正用磁気駆動機構、23C…第3コイル、23M…第3磁石、24A、24B…カメラモジュール本体部、25A、25B…鏡筒部、31…ケース底部、32…ケース壁部、33a…第1コイル固定穴、33…第1壁、34a…第2コイル固定穴、34…第2壁、35a…第3コイル固定穴、35…第3壁、36…ケース切欠き部、41…被写体側カバー、42…反被写体側カバー、43…カバー上板部、44…カバー側板部、45…被写体側カバー突出部、46…カバー底板部、47…反被写体側カバー突出部、48…カバー縁部、50…カメラホルダ、51…ホルダ底部、52…ホルダ側板部、53…ホルダ上板部、54…隔壁部、55…凸部、56…カメラモジュール挿入口、56A…第1挿入口、56B…第2挿入口、57A、57B…上板開口部、58…回転規制用凸部、59A、59B…可動体側接点部、60…回転支持フレーム、60A…第1部材、60B…第2部材、61…第1板部、62…第2板部、63…接続板部、64A…第1接点部、64B…第2接点部、65…第3板部、66、67…連結板部、68…円弧溝、100…中間製品、140…枠部、141…第1延設部、142…第2延設部、143…開口部、144…第1凹曲面、145…屈曲部、146…第2凹曲面、147…屈曲部、151…第1ジンバルフレーム受け部材、152…球体、153…第1スラスト受け部材、154…凹部、155…腕部、161…凹部、162…第2ジンバルフレーム受け部材、163…球体、164…第2スラスト受け部材、165…腕部、431…長円形凹部、432A、432B…円形開口部、451…上板突出部、452…側板突出部、471…傾斜部、472…平面部、520…凹み部、591…球体、592…円形プレート、593、594…円弧状リブ、601…第1部分、602…第2部分、603…第3部分、604…傾斜部、605…平面部、606…コネクタ部、607…コネクタ着脱部、611…第1縁部分、612…第2縁部分、613…第3縁部分、614…第1接点部形成部、615A、615B…切欠き部、621…腕部、622…第2接点部形成部、G…重心、L0…回転軸線、L1、L2…光軸、R1…第1軸、R2…第2軸