(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023158883
(43)【公開日】2023-10-31
(54)【発明の名称】染毛容器
(51)【国際特許分類】
A45D 19/02 20060101AFI20231024BHJP
B65D 83/00 20060101ALI20231024BHJP
【FI】
A45D19/02 B
B65D83/00 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022068918
(22)【出願日】2022-04-19
(71)【出願人】
【識別番号】000005957
【氏名又は名称】三菱鉛筆株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112335
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 英介
(74)【代理人】
【識別番号】100101144
【弁理士】
【氏名又は名称】神田 正義
(74)【代理人】
【識別番号】100101694
【弁理士】
【氏名又は名称】宮尾 明茂
(74)【代理人】
【識別番号】100124774
【弁理士】
【氏名又は名称】馬場 信幸
(72)【発明者】
【氏名】植村 友貴
(72)【発明者】
【氏名】木野 仁志
【テーマコード(参考)】
3B040
3E014
【Fターム(参考)】
3B040AE01
3B040AE07
3E014PA10
3E014PC03
3E014PC08
3E014PE14
3E014PE25
(57)【要約】 (修正有)
【課題】カートリッジの交換が容易で、カートリッジ交換の際の廃棄物を極力少なくする染毛容器を提供する。
【解決手段】染毛料15を保持した台座14を固定する保持部13と把持部11が一体となった染毛容器において、保持部13は、軸方向に沿って備えられたスリット13bによって径方向に開くことができ、かつ内壁部に台座14を着脱可能に固定する固定リブを備えている染毛容器。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
染毛料を保持した台座を固定する保持部と把持部が一体となった染毛容器において、
保持部は、軸方向に沿って備えられたスリットによって径方向に開くことができ、かつ内壁部に台座を着脱可能に固定する固定リブを備えていることを特徴とする染毛容器。
【請求項2】
保持部と台座において、台座の側面に備えられた凹部が保持部の固定リブに嵌まることで、台座を保持部に着脱可能とする請求項1記載の染毛容器。
【請求項3】
保持部の軸方向の一端には把持部が装着され、保持部の把持部に対する回転及び直動動作により保持部を把持部に着脱可能とする請求項1又は2に記載の染毛容器。
【請求項4】
固形状の染毛料は、台座の少なくとも2方向に形成されているリブによって保持されることを特徴とする請求項1又は2に記載の染毛容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、毛髪に染毛料を塗布する染毛容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カートリッジを備えずに毛染め液を収容する容器と枚葉体が設けられた塗布体とを備えた染毛容器がある(特許文献1)。
また、函体の下部から塗布体が突出したカートリッジと、カートリッジをアーム枠内に固定し把持部が設けられたベースとで構成されている染毛容器(特許文献2)がある。
また、塗布体と固形の毛染め液とを一体で構成されている染毛容器(特許文献3)がある。
【0003】
特許文献1の染毛容器は、容器内に収容された毛染め液を、枚葉体自身の毛管力によって保溜して対象部の毛に塗布する構造である。
【0004】
特許文献2の染毛容器は、手指などを汚染しないカートリッジ式の構造を備え、大きな面積で塗布することのできる構造である。
【0005】
特許文献3の染毛容器は、櫛歯がなく毛髪を塗布体で挟む構造の毛染め容器であり、手軽に毛染め作業をすることができる。
以上の染毛容器は、塗布対象として毛髪などの毛染めに用いることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2021-53265号公報
【特許文献2】国際公開第2009/148106号
【特許文献3】特開2015-154806号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1及び特許文献3の染毛容器は、毛染め部分がカートリッジ式でないため、毛染め液を使い終わったら部分的に廃棄ができず全体的に廃棄する必要があり、環境に考慮された構造となっていない。
また、特許文献2の染毛容器は、カートリッジ式ではあるが、カートリッジに塗布体や函体が備えられていることから、交換部品としてのカートリッジは大型となり、染毛料を使い終わってカートリッジを交換する際に、発生する廃棄部品数が多くなるという課題がある。
【0008】
本発明は、染毛料の交換が容易で、交換する際に廃棄する部品を極力少なくできる染毛容器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、染毛料を保持した台座を固定する保持部と把持部が一体となった染毛容器において、保持部は、軸方向に沿って備えられたスリットによって径方向に開くことができ、かつ内壁部に台座を着脱可能に固定する固定リブを備えていることを特徴とする染毛容器である。
【0010】
本発明において、保持部と台座において、台座の側面に備えられた凹部が保持部の固定リブに嵌まることで、台座を保持部に着脱可能とすることが好適である。
【0011】
本発明において、保持部の軸方向の一端には把持部が装着され、保持部の把持部に対する回転及び直動動作により保持部を把持部に着脱可能とすることが好適である。
【0012】
本発明において、固形状の染毛料は、台座の少なくとも2方向に形成されているリブによって保持されることが好適である。
【発明の効果】
【0013】
本発明の染毛容器によれば、染毛料を保持した台座を保持する保持部に軸方向の沿ったスリットを設けることで保持部がスリットから開く構造となっており、開いた保持部の内壁部には台座に嵌まる固定リブがあり、固定リブが台座の凹部と嵌まることで台座を保持部に着脱可能とすることができる。
染毛料は固形状が好適であって台座を介して保持部に固定することができる。使用者が把持部を持って毛染めする際に、固形状の塗布料を毛に当て移動させて、染毛料が毛髪に接触するため、塗布時に固形状の染毛料によって液だれをせず塗布でき、かつ、対象部以外の箇所に付着することを確実に防止できる。また染毛料が装填されている台座には、リブがあるため使用時の染毛料の脱落を防止できる。
【0014】
なお、保持部を把持部から着脱可能、かつ台座を保持部から着脱可能にすることによって、染毛料が使い終われば保持部、把持部を残して交換可能となる等の優れた効果を奏しうる。
また、染毛容器は、染毛料と台座を一体化したカートリッジ部では、部品数は染毛料を除いて1パーツと極力少なくできる。保持部の後端部が螺子構造にして、把持部に螺合する構造とすることにより、塗布時の安定感を向上させつつ、カートリッジ部の交換を容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の実施形態に係る毛染容器の全体図であって、(a)が側面図、(b)が(a)から周方向90度回転させた図、(c)が(a)のA-A線に沿う縦断面図、(d)が把持部側の後方からの視図である。
【
図2】
図1の染毛容器において、キャップを外して染毛可能な状態図であって、(a)が保持部側の先方からの視図、(b)が正面図、(c)が(b)から周方向90度回転させた側面図、(d)が(b)のB-B線に沿う縦断面図、(e)が背面図である。
【
図3】
図2の染毛容器において斜視図であって、(a)が背面側からの先方斜視図、(b)が正面側からの先方斜視図、(c)が背面側からの後方斜視図、(d)が正面側からの後方斜視図である。
【
図4】
図2の染毛容器において、把持部から外した保持部と台座、固形染毛料の部品図であって、(a)が(e)のD-D線に沿う横断面図、(b)が先方からの視図、(c)が背面側からの先方斜視図、(d)が正面側からの先方斜視図、(e)が正面図、(f)が(e)から周方向90度に回転させた側面図、(g)が(e)のC-C線に沿う縦断面図、(h)が背面図、(i)が後方からの視図、(j)が(e)のE-E線に沿う横断面図、(k)が背面側からの後方斜視図、(l)が正面側からの後方斜視図である。
【
図5】
図4の染毛容器において、保持部のみの部品図であって、(a)が(e)のG-G線に沿う横断面図、(b)が先方からの視図、(c)が背面側からの先方斜視図、(d)が正面側からの先方斜視図、(e)が正面図、(f)が(e)から周方向90度に回転させた側面図、(g)が(e)のF-F線に沿う縦断面図、(h)が背面図、(i)が後方からの視図、(j)が(e)のG-G線に沿う横断面図、(k)が背面側からの後方斜視図、(l)が正面側からの後方斜視図である。
【
図6】
図1の染毛容器において、各部品の展開図であって、(a)が先方からの斜視図、(b)が側面からの図である。
【
図7】
図2の染毛容器において、把持部から外した保持部と台座、固形染毛料のカートリッジを交換する際の部品図であって、(a)が正面図、(b)が正面側からの先方斜視図、(c)が側面からの図である。
【
図8】
図2の染毛容器において、把持部の部品図であって、(a)が先方からの視図、(b)が側面図、(c)が(b)のJ-J線に沿う縦断面図、(d)が後方からの視図である。
【
図9】
図2の染毛容器において、台座の部品図であって、(a)が先方からの視図、(b)が正面図、(c)が側面図、(d)が(b)のK-K線に沿う縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
【0017】
図1は実施形態に係る染毛容器の全体説明図、
図2がキャップを外した染毛可能な状態図、
図3が
図2の染毛容器の斜視図、
図4が
図2の染毛容器において、把持部から外した保持部と台座、固形染毛料の部品図、
図5が
図4の染毛容器において、保持部のみの部品図、
図6が
図1の染毛容器において、部品の展開図、
図7が
図2の染毛容器において、カートリッジを交換する際の把持部から外した保持部と台座、固形染毛料の部品図、
図8が把持部の部品図、
図9が台座の部品図である。
【0018】
図1、
図2に示すように、実施形態は、染毛料と台座を保持した保持部13と把持部11が一体となった染毛容器に関する。
【0019】
保持部13は、軸方向に備えた(形成された)スリット13bがあることで、
図7のように径方向外側に開くことができ、かつ内壁部に固定リブ13cが内径方向に対向して突出して備えられているため、染毛料15を保持した固定リブ13cが台座14の側面に備えられた凹部14bと嵌まることで、台座14を保持部13に着脱可能に固定し保持する構造である。
【0020】
また、保持部13の軸方向の一端に雄ネジの螺子部13aがある。螺子部13aに把持部11の雌螺子の螺子部11aを螺合して装着でき、保持部13の把持部11に対する回転及び直動動作により保持部13を把持部11から着脱可能とするものである。
【0021】
〔染毛容器全体構造〕
染毛容器について具体的に構成を説明する。
染毛容器は、
図1に示すように、先端が閉鎖された概略円筒形状のキャップ10が着脱自在に保持部13を覆う構造とされる。
【0022】
染毛容器において、不使用時には、
図1に示すように、キャップ10を装着して保持部13を覆い、意図しない塗布を防止する。一方、染毛容器において、使用時には、
図2に示すように、キャップ10を外し、保持部13が露出する状態とする。
【0023】
図1、
図2に示すように、把持部11は先端がやや細径の概略筒状であり、把持部11先端外周に凹凸部11bが形成される。染毛容器の不使用時には、
図1に示すように、キャップ10は、保持部13を覆い、把持部11の凹凸部11bがキャップ10の開口側の内周に形成された係合部10aに嵌合して把持部11に対してキャップ10が外れなくする。
【0024】
〔把持部11〕
把持部11の後端の開口部11cは、尾栓12で塞がれている。また、把持部11の先端内周に形成された螺子部11aは、保持部13の一端(後端)外周に形成された螺子部13aと螺合する。なお、把持部11は、
図8に示すように、先端部が後端部に比較して小径になり、先端の開口から後端の開口部11cに亘って中空の概略筒状である。把持部11は、先端部の内周面に雌螺子の螺子部11aが形成され、外周面に凹凸部11bが形成され、後端が開口部11cによって解放しており、組み立て状態では、
図1~3に示すように開口部11cが尾栓12によって閉鎖されている。
【0025】
〔保持部13〕
図1~
図7に示すように、保持部13はその後端部に、概略円盤状の基部13dが形成される。保持部13において、基部13dより後方部分が基部13dより細径に形成されて外周に螺子部13aが形成されている。基部13dは、螺子部13aが螺子部11aに螺合して、保持部13が把持部11と一体となったときに、把持部11の凹凸部側の開口部を塞ぎ、確実に螺合できる構造となっている。
【0026】
図2~
図7に示すように、保持部13は軸方向に沿ってスリット13bが形成されていて、保持部13を径方向(周方向)に開くことのできる構造となっている。
【0027】
詳しくは、保持部13は、
図7に示すように、その先端部の連続部13eを残して、連続部13eに隣接する部分から後端部の基部13d及び螺子部13aに亘ってスリット13bが形成されている。保持部13は、連続部13eを残してスリット13bが開くことによって、全体が二つ割り状に弾性変形して左右に開く構造となっている。
図2~
図3に示すように、保持部13が把持部11と一体となったときに、把持部11によって保持部13が左右に開くことを規制して(左右に開かなくして)いる。
【0028】
〔保持部13、台座14〕
図4~
図7に示すように、保持部13の左右に対向する内面のそれぞれに、軸方向に沿った固定リブ13c、13cが形成されていて、固定リブ13c、13cが台座14の左右の凹部14b、14b(
図5、
図6参照)と嵌まる構造となっている。
【0029】
台座14は、
図9に示すように、上面(一面)に台座14の長さ方向の幅方向(少なくとも2方向の例)に形成されているリブ壁14aが形成されており、下面が平坦な概略板状を呈している。幅方向左右に凹部14bが先後に亘って溝状に形成されている。
【0030】
〔染毛料15〕
染毛料15は、台座14上面に固形状に成形されたものである。染毛料15の成形に際しては、まず、台座14上面を取り囲むように図示しない型枠が設けられ、次いで、その型枠内に溶融状態の染毛料が流し込まれて、その後、固形状となって成形される。流し込まれた染毛料は、リブ壁14a周囲の空間に流れ込み、リブ壁14aに充分に接するので、その後、固形状となった染毛料15は、
図1、
図2、
図4に示すように、リブ壁14a間に隙間なく充填されることによってリブ壁14aが染毛料15を十分な接触面積を稼いで保持する構造となっている。リブ壁14aは十字クロス状の2方向に配列されたものであり、簡単な構造で染毛料15の固定力を強固とすることができる。
【0031】
染毛料を使い終わった後に保持部13及び把持部11を残して、染毛料15と台座14が一体となったカートリッジのみを交換するような構造となっている。
カートリッジの交換の際には、
図2、
図3に示す、把持部11を保持部13に対して捩じることによって螺子部11aと螺子部13aとの協働作用、つまり、保持部13の把持部11に対する回転及び直動動作によって、把持部11を保持部13から取り除き、
図4に示す状態とする。
【0032】
その後、
図7に示すように、保持部13をスリット13bから開くことによって、染毛料15が消耗し使い終わったカートリッジを保持部13から取り外して除去し、新たなカートリッジを保持部13に装着し、台座14の凹部14bを保持部13の固定リブ13cに嵌めてスリット13bを閉じる。そして、螺子部13aに把持部11の螺子部11aを螺合させて、保持部13のスリット13bを確実に閉ざすことによって、
図2、
図3に示す状態として、染毛料15と台座14が一体となったカートリッジを保持部13に強固に固定することができる。
【0033】
使用者が塗布時に把持部11を持って、保持部13及び台座14で保持された染毛料15によって対象部以外の箇所に付着することを防止できる染毛容器を提供することができる。
【0034】
染毛料については、以下の成分を含有する固形化粧料とすることが好適である。
優れた水分閉塞性を持ち、肌への伸展性や肌なじみに優れ、べたつきを少なくするものとして、融点が50~130℃である炭化水素ワックスを含有する。炭化水素を主成分とするワックスであり、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、セレシン、合成ワックス及びオゾケライトなどが挙げられる。
【0035】
また、使用性や滑らかな塗布感の付与として、油性成分が添加される。油性成分としては、ホホバ油、マカダミアナッツ油、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-2、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、エイコセン酸カプリル、ジノール酸ジイソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、トリエチルヘキサノイン、スクワラン、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、シクロペンタシロキサン、メチルトリメチコン、イソドデカンなどが挙げられる。なお、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-2は、炭素数18の飽和脂肪酸であるイソステアリン酸とポリグリセリン-2のトリエステルである。
【0036】
また、皮膜形成剤として、シリコーン樹脂が用いられる。シリコーン樹脂は、トリメチルシロキシケイ酸、アクリルシリコーンなどが挙げられる。
香料としては、一般的に香料として分類されているものであればいずれも使用することができ、天然香料であっても合成香料であっても使用することができる。天然香料としては、例えば、ローズ、ジャスミン、チュベローズ、イランイラン、ラベンダー、アイリス、ヴァイオレット、ミモザ等の植物性香料、アンバー、ムスク、シベット、カストリウム、ムスクラット等の動物性香料などが挙げられ、また、合成香料としては、例えば、アルデヒド等をブレンドさせたものや、単離香料が挙げられる。
【0037】
以下、実施例として以下の配合を用いることができる。
【実施例0038】
炭化水素ワックス(セレシン810:日興リカ社製) 7.5質量%
炭化水素ワックス(リップワックスA-4:日本ナチュラルプロダクツ社製) 11.7質量%
油性成分(エステロールDP-HIS:ナショナル美松社製) 10.0質量%
油性成分(DGオイルIS-213P:ナショナル美松社製) 7.5質量%
油性成分(HRオイルTO-G:ナショナル美松社製) 20.0質量%
油性成分(スクワラン:ミカナエンタープライズ社製) 11.7%
皮膜形成剤(KF56A:信越化学社製) 11.7%
皮膜形成剤(KP545:信越化学社製) 15.0%
香料(ラベンダー) 残部
【0039】
以上説明したように、本実施形態の染毛容器は、
図2に示すように、染毛料15が台座14に固定されたカートリッジ部を保持する保持部13に軸方向に沿ったスリット13bを設けることで保持する部分が開く構造となっている。
図7に示すように、開いた保持部13の両端にはカートリッジ部に嵌まる固定リブ13c、13cがあり、固定リブ13c、13cが台座14の凹部14b、14bと嵌まることで台座14を保持部13に着脱可能となっている。
【0040】
また、
図6に示すように、カートリッジ部の部品数は染毛料を除いて台座14の1パーツと極力少なくし、保持部13の後端部が螺子構造(螺子部13a)になっていることで持ち手部分(把持部11)に螺合する構造(螺子部11a)であるので、塗布時の安定感を向上させつつ、カートリッジの交換を容易にできる。
【0041】
保持部13の軸方向の一端には把持部11が装着され、保持部13の把持部11に対する回転及び直動動作により保持部13を把持部11に着脱可能とする。
【0042】
以上の実施形態の染毛容器によれば、使用者が把持部11を持って毛染めする際に、染毛料15を毛に当て移動させて塗布することによって、固形状の染毛料15が毛髪に接触するため、塗布時に固形状の染毛料15によって液だれをせずに塗布でき、かつ、対象部以外の箇所に付着することを確実に防止できる。
【0043】
また、染毛料15が装填されている台座14には、リブ壁14a(
図6、
図9参照)があるため、固形状の染毛料15が台座14に強固に固着してことから、使用時に染毛料15が台座14から脱落することを防止できる。
【0044】
なお、保持部13を把持部11から着脱可能、かつ台座14を保持部13から着脱可能にすることによって、染毛料15が使い終われば保持部13、把持部11を残して染毛料15及び台座14からなるカートリッジが交換可能となる等の優れた効果を奏しうる。
【0045】
本発明は、上記した実施形態に限定されず、本発明の範囲内において、各種に変形実施できる。例えば、リブ壁14aは
図9に示すような、十字クロス状の2方向に連続したリブ壁としていたが、本発明はこれに限定されず、リブ壁を、斜め方向を加えて3方向以上としたり、点状や断続的なリブを形成したりすることも本発明の範囲内である。